JP2022010962A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温で保存してもプロテアーゼが析出しにくく、かつプロテアーゼが変性しにくい、高度に濃縮化された液体洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】(A)成分:ノニオン界面活性剤35~50質量%と、(B)成分:非石鹸系アニオン界面活性剤15~30質量%と、(D)成分:プロテアーゼ2~5質量%と、を含有し、(C)成分:水酸基及びエーテル性酸素の少なくとも一方を有する有機溶剤を3質量%以下含有してもよい液体洗浄剤組成物であって、前記(A)成分と前記(B)成分の合計含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して50~70質量%であり、前記(A)成分は、下記一般式(a-1)で表される、特定のポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤を含む。R1-X-[(EO)s/(AO)t]-(EO)u-R2・・・(a-1)【選択図】なし

Description

本発明は液体洗浄剤組成物に関する。
衣料等の繊維製品用の液体洗浄剤組成物には、従来ノニオン界面活性剤等の界面活性剤が使用されている。
近年では、液体洗浄剤組成物を少ない使用量で十分に洗浄効果を発揮できるように、界面活性剤濃度が高い、高度に濃縮化された液体洗浄剤組成物が求められている。また、界面活性剤の洗浄力を補うため、酵素が配合されている場合が多い。
このような高度に濃縮化された液体洗剤組成物はゲル化しやすいことがあり、ゲル化抑制を目的として、溶剤を配合することが行われている(特許文献1)。
国際公開第2014/109380号
しかし、高度に濃縮化された液体洗浄剤組成物では、単純に溶剤の配合量を増やすと、溶剤により酵素を変性させてしまう恐れがある。
また、高度に濃縮化された液体洗浄剤組成物は組成中の水分量が少ないため、溶剤の配合量が増すと、さらに水分量が低下してしまい、低温で保存した時に、配合した酵素が析出しやすい恐れがある。
これらは、高度に濃縮化された液体洗浄剤組成物において、酵素の配合量を増やした場合に、特有の課題である。
そこで、本発明は、低温で保存しても酵素が析出しにくく、かつ酵素が変性しにくい、高度に濃縮化された液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1](A)成分:ノニオン界面活性剤と、
(B)成分:非石鹸系アニオン界面活性剤と、
(D)成分:プロテアーゼと、を含有し、
(C)成分:水酸基を有する有機溶剤を含有してもよい液体洗浄剤組成物であって、
前記(A)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して35~50質量%であり、
前記(B)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して15~30質量%であり、
前記(C)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して3質量%以下であり、
前記(D)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して2~5質量%であり、
前記(A)成分と前記(B)成分の合計含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して50~70質量%であり、
前記(A)成分は、下記(A1)成分を含む、液体洗浄剤組成物。
(A1)成分:下記一般式(a-1)で表されるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤。
-X-[(EO)/(AO)]-(EO)-R ・・・(a-1)
[式(a-1)において、Rは炭素数8~22の炭化水素基であり、-X-は2価の連結基であり、Rは水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。
EOはオキシエチレン基であり、sはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。
AOはPO(オキシプロピレン基)またはBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方であり、tはAOの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uはEOの平均繰り返し数を表し、0~20の数である。
tが1以上である場合、[(EO)/(AO)]において、EOとAOの配列順は末端がEOでない他は限定がなく、ランダム重合であってもよいし、ブロック重合であってもよいし、ブロック重合の場合、3つ以上のブロックが配列していてもよい。
ただし、Rが直鎖の炭化水素基で、-X-が-O-であり、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子であり、Rが水素原子であり、tが0である場合を除く。]
[2]前記(B)成分の質量に対する前記(A)成分の質量の比[(A)/(B)]が、1.5~2.5である、[1]に記載の液体洗浄剤組成物。
[3]前記(A)成分と前記(B)成分の合計質量に対する前記(C)成分の質量の比[(C)/{(A)+(B)}]が、0~0.07である、[1]又は[2]に記載の液体洗浄剤組成物。
[4]前記(B)成分が、下記(B1)成分、下記(B2)成分、下記(B3)成分、及び下記(B4)成分からなる群から選択される1種以上を含む、[1]~[3]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
(B1)成分:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩。
(B2)成分:ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩。
(B3)成分:α-オレフィンスルホン酸又はその塩。
(B4)成分:内部オレフィンスルホン酸又はその塩。
本発明の液体洗浄剤組成物によれば、界面活性剤濃度が高く、高度に濃縮化されているにもかかわらず、低温で保存してもプロテアーゼが析出しにくく、かつプロテアーゼが変性しにくい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、後述する(A)成分、(B)成分、及び(D)成分を含有し、(C)成分を含有してもよい液体洗浄剤組成物である。
以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、酸の形態と塩の形態をとりうる成分の含有量は、特に断りのない限り、酸の形態としての含有量である。
<(A)成分>
(A)成分はノニオン界面活性剤である。
(A)成分は、下記の(A1)成分を含む。
(A1)成分は、下記一般式(a-1)で表される化合物(以下、化合物(a-1)という。)である。
-X-[(EO)/(AO)]-(EO)-R ・・・(a-1)
式(a-1)において、Rは炭素数8~22の炭化水素基であり、-X-は2価の連結基であり、Rは水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。
EOはオキシエチレン基であり、sはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。
AOはPO(オキシプロピレン基)またはBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方であり、tはAOの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uはEOの平均繰り返し数を表し、0~20の数である。
tが1以上である場合、[(EO)/(AO)]において、EOとAOの配列順は末端がEOでない他は限定がなく、ランダム重合であってもよいし、ブロック重合であってもよいし、ブロック重合の場合、3つ以上のブロックが配列していてもよい。
ただし、Rが直鎖の炭化水素基で、-X-が-O-であり、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子であり、Rが水素原子であり、tが0である場合を除く。
以下、式(a-1)において、「Rが直鎖の炭化水素基で、-X-が-O-であり、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子であり、Rが水素原子であり、tが0であり、s+uが3~25である」化合物を、「(AX)成分」という場合がある。
式(a-1)中、Rの炭化水素基の炭素数は、8~22であり、10~18が好ましく、12~18がより好ましい。前記炭化水素基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、不飽和結合を有していてもよいし、有していなくてもよい。
は直鎖又は分岐鎖状アルキル基であることが好ましい。
-X-の2価の連結基としては、-O-、-COO-、-CONH-等が挙げられる。Xが結合するRの炭素原子は、第一級炭素原子でも第二級炭素原子でもよい。
がアルキル基の場合、炭素数は1~6であり、1~3が好ましい。Rがアルケニル基の場合、炭素数は2~6であり、2~3が好ましい。
sは3~25であり、5~20が好ましく、7~18がより好ましい。EOの平均繰り返し数sが25以下であれば、HLB値が高くなりすぎず、皮脂洗浄に有利となるため、洗浄機能をより発揮しやすい。sが3以上であることにより皮脂汚れに対する洗浄効果を発揮しやすい。
tは0~6であり、0~3が好ましい。tが6以下であれば、液体洗浄剤組成物の高温下での保存安定性がより高まる。
uは0~20であり、0~15が好ましく、0~10がより好ましい。
s+u、すなわち化合物(a-1)の総EO平均付加モル数は3~25であり、7~25が好ましく、10~20であることがより好ましい。s+uが3以上であることにより皮脂汚れに対する洗浄効果を発揮しやすい。s+uが25以下であることにより液体洗浄剤組成物の高温保存時において、酵素が析出しにくい。特にtが0である場合に、上記範囲であることがより好ましい。
tが0でない場合、つまり化合物(a-1)が、EOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOを有する場合、EOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOの分布(配列順)に特に限定はなく、ブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。ブロック重合の場合、3つ以上のブロックが配列していてもよい。また、ランダム状の配列とブロック状の配列の組み合わせでもよい。
EOとPOとをブロック状に配列させる方法としては、例えば、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入する方法、プロピレンオキシドを導入した後にエチレンオキシドを導入する方法、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入し、さらに、エチレンオキシドを導入する方法等が挙げられる。
EOとBOとをブロック状に配列させる方法としては、例えば、エチレンオキシドを導入した後にブチレンオキシドを導入する方法、ブチレンオキシドを導入した後にエチレンオキシドを導入する方法、エチレンオキシドを導入した後にブチレンオキシドを導入し、さらに、エチレンオキシドを導入する方法等が挙げられる。
-X-が-O-である化合物(a-1)は、第一級アルコール又は第二級アルコール(R-OH)に、エチレンオキシド又はエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加することにより得ることができる。
-X-が-COO-である化合物(a-1)は、脂肪酸(R-COOH)を原料として得ることができる。また、-X-が-CONH-である化合物(a-1)は、脂肪酸アミド(R-CONH)を原料として得ることができる。
(A1)成分は、下記の(A11)成分、(A12)成分、(A13)成分、及び(A14)成分からなる群から選択される1種以上を含むことが好ましい。
(A11)成分:前記一般式(a-1)において、Rが直鎖アルキル基であり、-X-が-O-であり、sが3~25、tが1~6、uが0~20であり、Rが水素原子であり、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子である化合物。
(A12)成分:前記式(a-1)において、Rが直鎖のアルキル基であり、-X-が-O-であり、sが3~25、tが0~6、uが0~20であり、Rが水素原子であり、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子である化合物。
(A13)成分:前記化合物(a-1)において、Rが直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基であり、-X-が-COO-であり、sが3~25、tが0~6、uが0~20であり、Rがアルキル基であり、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子である化合物。
(A14)成分:前記一般式(a-1)において、Rが分岐鎖状アルキル基であり、-X-が-O-であり、sが3~25、tが0~6、uが0~20であり、Rが水素原子であり、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子である化合物。
(A11)成分のRの炭素数は、8~22であり、10~18が好ましく、12~18がより好ましい。sは3~25であり、5~20が好ましい。tは1~6であり、1~3が好ましい。uは0~20であり、0~10が好ましい。s+uは3~25が好ましく、7~25がより好ましく、10~20がさらに好ましい。
(A11)成分の中でも、EOとPOをランダム重合した化合物、又はEOとPOとEOをこの順にブロック重合した化合物が好ましい。
EOとPOをランダム重合した化合物としては、例えば、天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、EOを平均20モル、POを平均2モルランダム付加させた化合物が挙げられる。
EOとPOとEOをこの順にブロック重合した化合物としては、例えば、天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、8モル相当のエチレンオキシド、2モル相当のプロピレンオキシド、8モル相当のエチレンオキシドを、この順にブロック付加したものが挙げられる。
(A12)成分のRの炭素数は、8~22であり、10~18が好ましく、12~18がより好ましい。sは3~25であり、5~18が好ましい。tは0~6であり、0~3が好ましい。uは0~20であり、0~10が好ましい。
(A12)成分の市販品としては、日本触媒社製、商品名「ソフタノール30」「ソフタノール70」、「ソフタノール120」、「ソフタノール150」が挙げられる。
(A13)成分のRの炭素数は、9~21であり、9~19が好ましく、9~17がより好ましい。
(A13)成分のR2の炭素数は、1~6であり、1~3が好ましく、1であることが最も好ましい。
また、(A13)成分のsは3~25であり、5~18が好ましく、10~18がさらに好ましく、12~18が特に好ましい。tは0~6であり、0~3が好ましい。uは0~20であり、0~10が好ましい。s+uは3~25が好ましく、10~20がより好ましく、12~18が特に好ましい。
(A13)成分の中でも、洗浄力や液体洗浄剤組成物の溶解性の向上の点から、Rが炭素数11~17のアルキル基またはアルケニル基であり、Rがメチル基であり、sが15、tが0である化合物(ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル、以下、「MEE」ともいう。)が特に好ましい。さらに、MEEにおけるRとしては、炭素数11のアルキル基及び炭素数13のアルキル基であるもの、あるいは、炭素数17のアルキル基及びアルケニル基であるもの、もしくは、炭素数15、17のアルキル基及びアルケニル基であるものが好ましい。MEEは他のノニオン界面活性剤やアニオン界面活性剤に比べ、衣類に残りにくい。
MEEの市販品としては、ライオン社製、商品名「CEAO-90」が挙げられる。
(A14)成分のRの炭素数は、8~22であり、10~20が好ましく、12~18がより好ましい。
また、(A14)成分のsは3~25であり、5~20が好ましく、5~15がより好ましく、5~10がさらに好ましい。tは0~6であり、0~3が好ましい。uは0~20であり、0~15が好ましく、0~10がより好ましい。s+uは3~30が好ましく、5~25がより好ましく、5~20がさらに好ましく、5~15が特に好ましく、5~10が非常に好ましく、5~8が最も好ましい。
の炭化水素基の一部又は全部が分岐鎖である市販品としては、例えば、三菱化学社製のダイヤドール(登録商標)(C13、Cの次の数字は、アルコールの炭素数を示す。以下同様。)、Shell社製のNeodol(登録商標)(C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol(登録商標)23(C12とC13との混合物)、EXXAL(登録商標)13(C13)等のアルコールに対して、3~10モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られる炭素数12のアルケンをオキソ法に供して得られるC13のアルコールに対して、3又は5モル相当、もしくは7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(Lutensol(登録商標) TO3、Lutensol TO5、Lutensol TO7、BASF社製);ブテンを3量化して得られる炭素数12のアルケンをオキソ法に供して得られるC13のアルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(Lutensol(登録商標) TO12、Lutensol TO15等、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10のアルコールに対して、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(Lutensol XP90、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10のアルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(Lutensol XL70、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10のアルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(Lutensol XA60、BASF社製)などが挙げられる。
これらの中で、Sasol社製の商品名Safol23(分岐率:50質量%)(石炭のガス化から得られるオレフィンをオキソ法によりアルコールを得て、更に水素化したもの)や、シェルケミカルズ社製の商品名ネオドール23(分岐率:20質量%)(n-オレフィンから改良オキソ法により生成し、精留したもの)のように、(A14)成分である化合物と、(AX)成分との「混合物」の場合もある。
なお、「分岐率」とは、全Rに対する、分岐鎖をもつRの割合(質量%)を示す。
(A11)成分、(A12)成分、(A13)成分及び(A14)成分以外の(A1)成分としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤が挙げられる。
(A1)成分以外の(A)成分としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているノニオン界面活性剤が挙げられる。
例えば、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルフェノール、高級アミン等のアルキレンオキシド付加体、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシドなどが挙げられる。
これらの(A)成分は、市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
(A)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A)成分の総含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して35~50質量%であり、37~48質量%であることが好ましく、40~48質量%であることがより好ましい。
(A)成分の総含有量が35質量%以上であることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
(A)成分の総含有量が50質量%以下であることにより、低温保存時における液体洗浄剤組成物の液安定性が高まる。
(A1)成分の総含有量(すなわち、(A11)成分、(A12)成分、(A13)成分、及び(A14)成分からなる群から選択される1種以上を含み、その含有量の総量)は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して35~50質量%であることが好ましく、37~48質量%であることがより好ましく、40~48質量%であることがさらに好ましい。
(A1)成分の総含有量が35質量%以上であることにより、皮脂洗浄力が高まる。
(A1)成分の総含有量が50質量%以下であることにより、低温保存時における液体洗浄剤組成物の液安定性が高まる。
液体洗浄剤組成物における(A)成分の総含有量に対する、(A1)成分の含有量の割合は、50~100質量%であることが好ましく、60~100質量%であることがより好ましく、70~100質量%であることがさらに好ましい。
(A)成分の総含有量に対する、(A1)成分の含有量の割合が上記範囲内であることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
液体洗浄剤組成物における(A1)成分の総含有量に対する、(A11)成分、(A12)成分、(A13)成分、及び(A14)成分の合計含有量の割合は、50~100質量%であることが好ましく、60~100質量%であることがより好ましく、70~100質量%であることがさらに好ましい。
(A1)成分の総含有量に対する、(A11)成分、(A12)成分、(A13)成分、及び(A14)成分の合計含有量の割合が上記範囲内であることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
(A13)成分を含む場合、液体洗浄剤組成物における(A)成分の総含有量に対する、(A13)成分の含有量の割合は、50~100質量%であることが好ましく、60~100質量%であることがより好ましく、70~100質量%であることがさらに好ましい。
(A)成分の総含有量に対する、(A13)成分の含有量の割合が上記範囲内であることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
(A13)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して35~50質量%であることが好ましく、37~48質量%であることがより好ましく、40~48質量%であることがさらに好ましい。
(A13)成分の含有量が35質量%以上であることにより、皮脂洗浄力が高まる。
(A13)成分の含有量が50質量%以下であることにより、低温保存時における液体洗浄剤組成物の液安定性が高まる。
(A)成分は、(A11)成分、(A12)成分、(A13)成分、及び(A14)成分から選択される1種以上のみからなることが好ましい。
(A)成分は、(A13)成分を含むことが好ましく、(A13)成分のみからなることが特に好ましい。
2種以上を併用する場合は、(A13)成分と(A14)成分の併用、(A11)成分と(A12)成分の併用が好ましい。
(A)成分である(A14)成分には、(AX)成分が混在しているものもある。(A)成分と(AX)成分が混合した組成の場合の(AX)成分は液体洗浄剤組成物の総質量に対して42質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましい。
<(B)成分>
(B)成分は、非石鹸系アニオン界面活性剤である。「非石鹸系アニオン界面活性剤」とは、高級脂肪酸又はその塩(いわゆる石鹸)を除くアニオン界面活性剤である。
(B)成分は、下記の(B1)成分、(B2)成分、(B3)成分、及び(B4)成分からなる群から選択される1種以上を含むことが好ましい。
(B1)成分:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩。
(B2)成分:ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩。
(B3)成分:α-オレフィンスルホン酸又はその塩。
(B4)成分:内部オレフィンスルホン酸又はその塩。
(B1)成分におけるアルキル基の炭素数は、8~18であることが好ましく、8~16であることがより好ましく、10~16であることがさらに好ましい。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(B2)成分としては、下記一般式(b-1)で表される化合物(以下、「化合物(b-1)」という。)が挙げられる。
-O-[(EO)/(PO)]-SO ・・・(b-1)
式(b-1)中、Rは炭素数8~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又は炭素数8~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、kはEOの平均繰り返し数を示す0.1以上の数であり、nはPOの平均繰り返し数を示す0~6の数であり、[(EO)/(PO)]は、EOとPOの配列順に限定がないことを示し、Mは対カチオンである。
式(b-1)におけるk=0、n=0である成分(b-0)の含有量は、(B2)成分の総質量に対して35~55質量%であることが好ましい。
は、炭素数10~20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数12~14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基がより好ましい。
特に、炭素数10~20の直鎖のアルキル基が好ましく、炭素数12~14の直鎖のアルキル基がより好ましい。
kは0.1~5が好ましく、0.1~3がより好ましく、0.5~2がさらに好ましく、0.5~1.5が特に好ましい。
nは0~3が好ましく、0がより好ましい。
k+nは0.1以上が好ましく、1~5がより好ましい。
化合物(b-1)は、皮脂洗浄力の観点から、kが0.5以上であって、nが0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩であることが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩のkは、0.1~5が好ましく、0.1~3がより好ましく、0.5~2がさらに好ましく、0.5~1.5が特に好ましい。
kとnがいずれも0でない場合、つまり化合物(b-1)がEOとPOの両方を有する場合、EOとPOの分布(配列順)に特に限定はなく、ブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。
EOとPOとをブロック状に配列させる方法としては、例えば、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入する方法、プロピレンオキシドを導入した後にエチレンオキシドを導入する方法、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入し、さらに、エチレンオキシドを導入する方法等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステルの塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(B3)成分の炭素数は、8~24であることが好ましく、10~20であることがより好ましい。
α-オレフィンスルホン酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(B4)成分の炭素数は、8~24であることが好ましく、10~20であることがより好ましい。
内部オレフィンスルホン酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(B1)成分、(B2)成分、(B3)成分、及び(B4)成分以外の(B)成分としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているアニオン界面活性剤が挙げられる。
例えば、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル硫酸エステル又はその塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸又はその塩;α-スルホ脂肪酸エステル又はその塩(MES);アルキルエーテルカルボン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸又はその塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アルケニルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アシルアミノカルボン酸又はその塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル又はその塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル又はその塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。
これらのアニオン界面活性剤の塩の形態としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
これらの(B)成分は、市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
(B)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(B)成分の総含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して15~30質量%であり、17~27質量%であることが好ましく、20~25質量%であることがより好ましい。
(B)成分の総含有量が15質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(B)成分の総含有量が30質量%以下であることにより、低温保存時における液体洗浄剤組成物の液安定性が高まる。
(B)成分は、(B1)成分、(B2)成分、(B3)成分、及び(B4)成分からなる群から選択される1種以上を含み、その含有量の総量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して15~30質量%であることが好ましく、17~27質量%であることがより好ましく、20~25質量%であることがさらに好ましい。
(B1)成分、(B2)成分、(B3)成分、及び(B4)成分の合計含有量が15質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(B1)成分、(B2)成分、(B3)成分、及び(B4)成分の合計含有量が30質量%以下であることにより、液体洗浄剤組成物の低温安定性が良好になる。
液体洗浄剤組成物における(B)成分の総含有量に対する、(B1)成分、(B2)成分(B3)成分、及び(B4)成分の合計含有量の割合は、60~100質量%であることが好ましく、65~100質量%であることがより好ましく、70~100質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分の総含有量に対する、(B1)成分、(B2)成分(B3)成分、及び(B4)成分の合計含有量の割合が60質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(B)成分は、(B1)成分を含むことが好ましい。
液体洗浄剤組成物における(B)成分の総含有量に対する、(B1)成分の含有量の割合は、60~100質量%であることが好ましく、65~100質量%であることがより好ましく、70~100質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分の総含有量に対する、(B1)成分の割合が60質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(B1)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して15~30質量%であることが好ましく、17~27質量%であることがより好ましく、20~25質量%であることがさらに好ましい。
(B1)成分の含有量が15質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(B1)成分の含有量が30質量%以下であることにより、液体洗浄剤組成物の低温安定性が良好になる。
(A)成分及び(B)成分の合計含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して50~70質量%であり、53~68質量%であることが好ましく、57~65質量%であることがより好ましい。
(A)成分及び(B)成分の合計含有量が50質量%以上であることにより、少ない使用量で充分な洗浄力を発揮できる。
(A)成分及び(B)成分の合計含有量が70質量%以下であることにより、低温保存時における液安定性が高まる。
(B)成分の質量に対する(A)成分の質量の比[(A)/(B)]は、1.5~2.5であることが好ましく、1.7~2.3であることがより好ましく、1.7~2.0が特に好ましい。
[(A)/(B)]が上記範囲内であることにより、低温保存時における液安定性が高まる。
(B1)成分の質量に対する(A13)成分の質量の比[(A13)/(B1)]は、1.5~2.5であることが好ましく、1.7~2.3であることがより好ましく、1.7~2.0が特に好ましい。
<(C)成分>
(C)成分は、水酸基を有する有機溶剤である。(C)成分は、水酸基及びエーテル性酸素の両方を有するグリコールエーテルを含むことが好ましく、水酸基を有する芳香族グリコールエーテルを含むことがより好ましい。
(C)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
具体的な(C)成分としては、フェノキシエタノール、エタノール、プロピレングリコール、ブチルカルビトール、グリセリンが挙げられる。中でもフェノキシエタノールが好ましく、(C)成分としてフェノキシエタノールのみを用いることが特に好ましい。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して3質量%以下である。すなわち、液体洗浄剤組成物は、(C)成分を含有しなくてもよいが、0%質量超で含有することが好ましい。
(C)成分を含有する場合、その総含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0質量%を超え、3質量%以下であることが好ましく、0.5~2.5質量%であることがより好ましく、1~2質量%であることがさらに好ましい。
(C)成分の含有量が0質量%を超えることにより、液体洗浄剤組成物の粘度が低下し、使用性が向上する。また、冷水に対する溶解性が向上する。
(C)成分の含有量が3質量%以下であることにより、低温保存時における液安定性が高まるとともに、酵素安定性が高まることにより保存後の液体洗浄剤組成物の洗浄力の低下を抑制しやすい。
一方、(C)成分を含有しない場合(0質量%の場合)、低温保存時における液安定性を高めることはできるが、冷水に対する溶解性と液体洗浄剤組成物の粘度低下の効果が(C)成分を配合する場合よりも劣る。
液体洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(C)成分以外の有機溶剤を含んでいてもよいが、含まない方が好ましい。
(C)成分以外の有機溶剤としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられている有機溶剤が挙げられる。
(A)成分及び(B)成分の合計質量に対する(C)成分の質量の比[(C)/{(A)+(B)}]は、0~0.07であるであることが好ましく、0~0.06であることがより好ましく、0~0.05であることがさらに好ましい。
(C)成分を含有する場合の[(C)/{(A)+(B)}]は、0.001~0.07であるであることが好ましく、0.01~0.06であることがより好ましく、0.01~0.05であることがさらに好ましい。なお、(C)成分を含有しない場合の[(C)/{(A)+(B)}]は0である。
[(C)/{(A)+(B)}]が上記範囲内であることにより、低温保存時における液安定性が高まる。
(C)成分がフェノキシエタノールであり、(A)成分が(A13)であり、(B)成分が(B1)成分である場合、(A13)成分及び(B1)成分の合計質量に対するフェノキシエタノールの質量の比[(フェノキシエタノール)/{(A13)+(B1)}]は、0.01~0.07であるであることが好ましく、0.01~0.06であることがより好ましく、0.01~0.05であることがさらに好ましい。
<(D)成分>
(D)成分はプロテアーゼである。プロテアーゼとしては、セリンプロテアーゼのように、分子内にセリン、ヒスチジン、及びアスパラギン酸を有するプロテアーゼが好ましい。
プロテアーゼを含有する酵素製剤(プロテアーゼ製剤)は市販されている。液体洗浄剤を調製する際、プロテアーゼは、通常、このプロテアーゼ製剤を用いて配合される。
プロテアーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L Progress Uno 100L;ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX、Properase Lなどが挙げられる。
中でも、Everlase 16L、Alcalase 2.5L、Coronase 48L、Progress Uno 100Lが好ましく、Progress Uno 100Lがより好ましい。
(D)成分の含有量は、酵素製剤として、液体洗浄剤組成物の総質量に対して2~5質量%であり、2~4質量%であることが好ましく、2.5~4質量%であることがより好ましく、2.5~3.5質量%であることがさらに好ましい。
(D)成分の含有量が2質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(D)成分の含有量が5質量%以下であることにより、低温保存時における酵素の析出を抑制でき、液体洗浄剤組成物の液安定性が高まる。
(C)成分を含む場合、(D)成分の質量に対する(C)成分の質量の比[(C)/(D)]は、0.1~1.6が好ましく、0.1~1.3がより好ましく、0.1~1.1がさらに好ましい。
(D)成分の質量に対する(A)成分の質量の比[(A)/(D)]は、7~25が好ましく、10~20がより好ましく、10~15がさらに好ましい。
(D)成分の質量に対する(B)成分の質量の比[(B)/(D)]は、3~15が好ましく、5~12がより好ましく、5~10がさらに好ましい。
(D)成分の質量に対する(A)成分及び(B)成分の合計質量の比[{(A)+(B)}/(D)]は、10~35が好ましく、15~30がより好ましく、15~25がさらに好ましい。
<水>
水としては特に制限されず、精製水、蒸留水、イオン交換水、水道水などが挙げられる。水としては、これらの一つを単独で用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
水の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して10~30質量%であることが好ましく、15~28質量%であることがより好ましく、20~28質量%であることがさらに好ましい。
水の含有量が10質量%以上であれば、プロテアーゼの安定性を得やすい。
水の含有量が30質量%以下であれば、高度に濃縮された液体洗浄剤組成物としやすい。
<高級脂肪酸又はその塩>
本発明の液体洗浄剤組成物は、さらに高級脂肪酸又はその塩を含有してもよい。
「高級脂肪酸」とは、炭素数8~22の脂肪酸を意味する。
高級脂肪酸又はその塩は、アニオン界面活性剤の範疇ではあるが、(B)成分の非石鹸系アニオン界面活性剤と作用が異なり、抑泡剤として機能し、すすぎ性の向上に寄与する。すすぎ性が向上すると洗浄処理後のすすぎ処理の回数を減らすことができる。
高級脂肪酸としては、一般の液体洗浄剤に使用される高級脂肪酸のいずれも使用でき、なかでも炭素数8~22の脂肪酸が好ましい。脂肪酸の炭素数は10~20が好ましく、12~18がより好ましい。
高級脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよく、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸との混合物であってもよい。脂肪酸としては、例えばステアリン酸、リノール酸、オレイン酸、ヤシ脂肪酸などが挙げられる。
高級脂肪酸における塩の形態としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩、又はアンモニウム塩等が挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、又はカリウム塩等が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩、又はマグネシウム塩等が挙げられる。アミン塩としては、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、又はトリエタノールアミン塩など)等が挙げられる。
高級脂肪酸又はその塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高級脂肪酸又はその塩の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して2質量%以上が好ましく、2.5質量%以上がより好ましい。また、液体洗浄剤組成物の総質量に対して10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましい。すなわち、液体洗浄剤の総質量に対して2~10質量%が好ましく、2.5~7質量%がより好ましい。
高級脂肪酸又はその塩の含有量が上記範囲内であることで、消泡性が高まると共に、高温保存後の酵素安定性を得やすい。
高級脂肪酸と(B)成分(非石鹸系アニオン界面活性剤)の合計含有量は、17~40質量%が好ましく、19~37質量%がより好ましく、22~35質量%がさらに好ましい。
(D)成分の質量に対する高級脂肪酸又はその塩の質量の比[(高級脂肪酸又はその塩)/(D)]は、0.4~5が好ましく、0.4~3がより好ましく、0.4~1.5がさらに好ましい。
<その他の酵素>
本発明の液体洗浄剤組成物は、プロテアーゼ以外の酵素を含んでいてもよい。
プロテアーゼ以外の酵素としては、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼなどが挙げられる。
アミラーゼとしては、α-アミラーゼ、β-アミラーゼ、α-グルコシターゼ、グルコアミラーゼ;デンプンやグリコーゲン等のα-1,6結合を加水分解するグルコアミラーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、アミロ-1,6グルコシターゼ/4-αグルカノトランスフェラーゼ、オリゴ-1,6-グルコシターゼ等が好ましい。
アミラーゼを含有する酵素製剤(アミラーゼ製剤)は市販されている。液体洗浄剤を調製する際、アミラーゼは、通常、このアミラーゼ製剤を用いて配合される。
アミラーゼ製剤としては、例えば、ターマミルウルトラ(Termamyl Ultra)300L、デュラミル(Duramyl)16L、ステインザイム(Stainzyme)12L、プロモザイム(Promozyme)200L、アンプリファイプライム(Amplify Prime)100L、Medley(登録商標)Core210L(プロテアーゼとアミラーゼとの混合酵素。以上、商品名;ノボザイムズ社製);マキサミル(Maxamyl)(商品名、ジェネンコア社製)、プルラナーゼアマノ(商品名、天野製薬社製)、DB-250(商品名、Aerobacter aerogenes ATCC9621由来のプルラナーゼ、クルード又は結晶化品、生化学工業社製)等が挙げられる。中でも、デュラミル16L、ステインザイム12L、ターマミルウルトラ300L、アンプリファイプライム100L(以上、商品名;ノボザイムズ社製)が好ましく、アンプリファイプライム100Lがより好ましい。
リパーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100Lなどが挙げられる。
セルラーゼ製剤としては、例えば、ケアザイム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、ケアザイムプレミアム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、エンドラーゼ5000L(商品名、ノボザイムズ社製)、セルクリーン4500T(商品名、ノボザイムズ社製)などが挙げられる。
マンナナーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L、Mannnaway 200L等が挙げられる。
プロテアーゼ以外の酵素の総含有量は、酵素製剤として、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~10質量%であることが好ましく、0.2~5質量%であることがより好ましい。
<単鎖アルキルベンゼンスルホン酸>
本発明の液体洗浄剤組成物は、さらに単鎖アルキルベンゼンスルホン酸を含有してもよい。単鎖アルキルベンゼンスルホン酸とは、炭素数が1~5である直鎖または分岐鎖を有するアルキルベンゼンスルホン酸を意味する。単鎖アルキルベンゼンスルホン酸としては、メタキシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸(pTS)、エチルベンゼンスルホン酸などが挙げられる。単鎖アルキルベンゼンスルホン酸の中でも、パラトルエンスルホン酸が、液体洗浄剤組成物の臭気抑制の観点から好ましい。
単鎖アルキルベンゼンスルホン酸の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~10質量%であることが好ましく、0.5~5質量%であることがより好ましい。
単鎖アルキルベンゼンスルホン酸の含有量が上記範囲内であることで、液体洗浄剤組成物の粘度が低下し、使用性が向上するとともに低温保存時における液体洗浄剤組成物のゲル化や固化を抑制できる。また高温保存時における酵素の析出が抑制できる。
<その他の任意成分>
液体洗浄剤組成物は、液体洗浄剤の分野で公知の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでもよい。
任意成分としては、例えば、(A)成分、(B)成分以外の界面活性剤、漂白剤、蛍光増白剤、ソイルリリース剤 、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体等の高分子、分散剤、消泡剤((A)成分、高級脂肪酸又はその塩を除く)、pH調整剤、キレート剤、アルカリ剤、風合い向上剤、抗菌剤、防腐剤、酸化防止剤、香料、色素等が挙げられる。
(A)成分、(B)成分以外の界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、半極性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。以下に具体例を例示する。
(カチオン界面活性剤)
カチオン界面活性剤としては、例えばアルキルアミドアミンが挙げられる。液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1~20質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。
(両性界面活性剤)
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型等が挙げられる。液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1~20質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。
(半極性界面活性剤)
半極性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1~20質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。
(A)成分、(B)成分、高級脂肪酸又はその塩、カチオン界面活性剤、半極性界面活性剤、両性界面活性剤を含む総界面活性剤の含有量は、52~80%が好ましく、52~70%がより好ましい。
漂白剤としては過酸化水素などが挙げられる。漂白剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~10質量%が好ましい。
蛍光増白剤としては、4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩などのビフェニル型の蛍光増白剤、4,4’-ビス((4-アミノ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジニル-2)アミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホン酸塩などのスチルベン型の蛍光増白剤が挙げられる。これらの蛍光増白剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらの蛍光増白剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~10質量%が好ましい。
ソイルリリース剤としては、アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位、並びにオキシアルキレン単位を有するポリマーが挙げられる。このようなポリマーとしては、例えば国際公開第2017/142012号に記載されているものが挙げられる。SR剤の市販品としては、例えばクラリアント社製の商品名「TexCare SRN -170」などが挙げられる。
また、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体等の高分子が挙げられる。ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体としては、例えば国際公開第2017/142012号や特表2017-514967号公報に記載されているものが挙げられる。市販品としては、例えばBASF社製の商品名「Sokalan HP20」などが挙げられる。
また、特開2019-90057に記載されているカチオン化セルロースが挙げられる。
これらのソイルリリース剤は液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~20質量%が好ましい。
分散剤としては、例えばポリアクリル酸及びその塩、ポリメタクリル酸及びその塩、高分子ポリカルボン酸またはそれらの塩等が挙げられる。これらの分散剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~5質量%が好ましい。
消泡剤((A)成分、高級脂肪酸又はその塩を除く)としては、例えばアルコールのプロピレンオキシド付加物((A)成分を除く)、脂肪酸エステル等が挙げられる。アルコールのプロピレンオキシド付加物((A)成分を除く)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等のモノアルコールにプロピレンオキシドを付加させたもの;エタンジオール等のジオール、グリセリン等のトリオール、エリスリトール等のテトラオール、ソルビトール等のヘキサオール等の多価アルコールにプロピレンオキシドを付加させたもの等が挙げられる。消泡剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~10質量%が好ましい。
脂肪酸エステルとしては、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル(別称:イソオクチル酸2-エチルヘキシル、2H08)等が挙げられる。これらの消泡剤、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~5質量%が好ましい。
pH調整剤としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン、アンモニア等が挙げられる。これらのpH調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。
キレート剤としては、例えば、乳酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、トリエチレンテトラ酢酸(TTHA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ヒドロキシイミノジコハク酸(HIDS)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)等の酸又はその塩の有機ホスホン酸類などが挙げられる。 キレート剤の塩の形態としては、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。これらのキレート剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらのキレート剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001~10質量%が好ましい。
アルカリ剤としては、例えばアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)などが挙げられる。これらのアルカリ剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらのアルカリ剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~5質量%が好ましい。
風合い向上剤としては、例えばジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンが挙げられる。これらのシリコーンとしては、例えば、オイル型、オイルコンパウンド型、溶液型、エマルション型、自己乳化型等が挙げられる。これらの風合い向上剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらの風合い向上剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~20質量%が好ましい。
抗菌剤(但し、前述のカチオン界面活性剤を除く)としては、例えばダイクロサン、トリクロサン、四級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム等)の陽イオン殺菌剤などが挙げられる。これらの抗菌剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらの抗菌剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001~10質量%が好ましく、0.01~5質量%がより好ましく、0.1~3質量%がさらに好ましい。
防腐剤としては、ダウ・ケミカル社製「ケーソンCG」(商品名)、ソー・ジャパン社製「アクチサイドMBS」(商品名)、クラリアント社製「NIPACIDE BIT 20」(商品名)等が挙げられる。これらの防腐剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの防腐剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001~1質量%が好ましい。
酸化防止剤としては、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの酸化防止剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~3質量%が好ましい。
香料としては、香料原料単体、又は、香料原料と香料用溶剤と香料安定化剤等とからなる香料組成物を含むものが挙げられ、液体洗浄剤組成物に通常用いられる香料を配合することができる。また、カプセル香料を配合しても良い。液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~5質量%が好ましい。
色素としては、キノン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、キノリン系色素、ピレン系色素等が挙げられる。なお、本明細書において、下記の「C.I.」は、カラーインデックスの略である。各色素の構造は「法定色素ハンドブック」(日本化粧品工業連絡会編)、染料便覧(有機合成化学協会編)に記載されている。
キノン系色素としては、例えばC.I.Solvent Blue 63(C.I.ソルベント ブルー 63、青色403号)、ミリケン社製のLiquitint Blue HP、Liquitint Blue BL等の商品名が挙げられる。
トリフェニルメタン系色素としては、例えば緑色3号(C.I.42053)等が挙げられる。
キノリン系色素としては、例えば黄色203号(C.I.Acid Yellow 3)が挙げられる。色素は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~100質量ppmが好ましい。
<物性>
液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、6~8が好ましく、6.5~7.5がより好ましい。
液体洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、pH調整剤を添加することにより調整できる。
pHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(製品名:HM-30G、東亜ディーケーケー社製)により測定される値である。
<製造方法>
本発明の液体洗浄剤組成物は、従来公知の液体洗浄剤組成物の製造方法に準じて製造することができる。例えば、水の一部に、pH調整剤を除く各成分を加えて混合した後、必要に応じてpH調整剤を添加してpHを調整した後、水の残部を加えて全体量を100質量%とすることにより製造できる。得られた液体洗浄剤組成物は、スクイズ容器等の容器に収容して容器入り液体洗浄剤製品とすることが好ましい。
<使用方法>
液体洗浄剤組成物の使用方法としては、例えば液体洗浄剤組成物を洗濯機の液体洗浄剤組成物の投入口に入れてから洗濯機を稼働させる方法、液体洗浄剤組成物を洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法、液体洗浄剤組成物を予め水に溶解して調製される洗浄液に被洗物を浸漬する方法、液体洗浄剤組成物を被洗物に直接塗布して、例えば3分~24時間放置し、その後、通常の洗濯を行う方法等が挙げられる。
また、近年実用化された洗剤自動投入機能を備えた洗濯機を使用することも好ましい。洗剤自動投入機能は、洗剤を収納したタンクから、投入用配管を経由して、自動的に洗濯槽に洗剤を投入する機能である。投入用配管の途中には、シリンジポンプ等の計量手段が設けられており、洗濯物の量等に応じて設定された一定量を、タンクから洗濯槽へと移送できるようになっている。
洗剤自動投入機能を利用すれば、計量の手間が省けるだけでなく、計量時に液体洗浄剤組成物が手に付着したり、こぼれて洗濯機や周囲を汚してしまったりすることを回避できる。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は濃縮型であるため、洗濯1回当たりの使用量が、10mL前後と非常に少ない場合がある。このような少量の液体洗浄剤組成物は、キャップ等で正確に計量することが難しく、液量が不足したり過剰となったりしやすい。洗剤自動投入機能を利用すれば、少量の液体洗浄剤組成物でも正確に計量することができるので、充分な洗浄力を発揮しやすく、使いすぎによる無駄も回避できるので好ましい。
また、自動で所定の量の液体を吐出できる自動ディスペンサーを使用することも好ましい。自動ディスペンサーを使用する場合も、少量の液体洗浄剤組成物でも正確に計量することができるため、充分な洗浄力を発揮しやすく、使いすぎによる無駄も回避できるので好ましい。
自動ディスペンサーの中には、赤外線センサなどを利用して、スイッチ等に触れなくとも自動的に吐出するものも市販されている。このような自動ディスペンサーを使用すれば、片手に保持した容器を差し出すだけで液体洗浄剤組成物を計量することができ、使用者の負担軽減効果が大きい。
また、自動ディスペンサーを使用する場合、軟質容器に吐出された液体洗浄剤組成物を受け、その軟質容器をそのまま洗濯機に投入することも好ましい。これにより、吐出された液体洗浄剤組成物の全量を、確実に洗浄液中に溶解させることができる。
そのまま洗濯機に投入可能な軟質容器の材質としては、例えば、シリコ-ン樹脂、ポリ塩化ビニル、エラストマー、軟質ポリエステル、軟質ポリプロピレン、ポリウレタン等が挙げられる。
被洗物の例としては、例えば衣類(衣料)、布巾、タオル類、シーツ、カーテン等の繊維製品などが挙げられる。繊維製品の素材は特に限定されず、綿、絹、羊毛等の天然繊維、ポリエステル、ポリアミド等の化学繊維などのいずれでもよい。
液体洗浄剤組成物を水に溶解して使用する場合、例えば5~5000倍(体積基準)に希釈することが好ましい。
衣類量あたりの水量である浴比(洗濯時の洗浄液の質量/衣類の質量)は、ドラム型洗濯機であれば5以上、縦型洗濯機であれば10以上が好ましい。
洗浄処理において使用される液体洗浄剤組成物の量は、被洗物の合計質量(布量)/液体洗浄剤組成物の合計質量の比が、10~500が好ましく、10~300がさらに好ましく、10~100がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物は、繊維製品用の洗浄剤として好適である。
<作用効果>
本発明の液体洗浄剤組成物は、界面活性剤濃度が高く、高度に濃縮化されているにもかかわらず、低温で保存してもプロテアーゼが析出しにくく、かつ高温保存後のプロテアーゼ活性の低下を抑制できる。
本発明の液体洗浄剤組成物は高度に濃縮化されていることから、洗濯1回当たりの使用量が少ない。また、液体洗浄剤組成物を収容する容器を小型化にでき、物流におけるエネルギー削減やゴミの減量を図ることができる。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、低温で保存しても沈殿物が生じにくい。そのため、洗剤自動投入機能を備えた洗濯機の投入用配管やシリンジポンプ内が沈殿物で閉塞されることを防止できる。また、自動ディスペンサーを使用する場合も、ノズルや吐出機構内が沈殿物で閉塞されることを防止できる。したがって、例えばベランダ等、気温の変動が激しい場所に洗濯機や自動ディスペンサーを設置して使用することも可能である。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は、下記の<使用原料>に示す通りである。
<使用原料>
[(A)成分]
(A11)成分
・EO20PO2:天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、EOを平均20モル、POを平均2モルランダム付加させたもの。式(a-1)において、Rが炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、-X-が-O-、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが20、tが2、uが0である化合物。
(A12)成分
・ソフタノール(5EO):第二級アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、5モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a-1)において、Rが炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、-X-が-O-、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子、sが5、tが0、uが0である化合物。
・ソフタノール(12EO):第二級アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、12モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a-1)において、Rが炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、-X-が-O-、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子、sが12、tが0、uが0である化合物。
(A13)成分
・MEE:ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)。
式(a-1)において、Rが炭素数11~13のアルキル基、Rがメチル基、-X-が-COO-、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子、sが15、tが0、uが0である化合物。商品名「CEAO-90」、ライオン社製。
(A14)成分
・TAG:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(炭素数13のアルコールに7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。一般式(a-1)中、Rが炭素数13の分岐鎖状のアルキル基であり、酸素原子に結合するRの炭素原子は第一級炭素原子であり、Rが水素原子であり、sが7であり、tが0であり、uが0である化合物。下記調製例1により合成されたもの。)。
[調製例1:TAGの合成]
Sasol社製のEXXAL(登録商標)13を400gと、30質量%NaOH水溶液3.33gを耐圧型反応容器内に仕込み、該反応容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)1145gを反応液中に徐々に加えた。この時、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら、エチレンオキシドを吹き込み管で加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p-トルエンスルホン酸を加えて中和し、TAGを得た。
(AX)成分
・AE(5EO):天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、5モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a-1)において、Rが炭素数12のアルキル基(C12)及び炭素数14のアルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、-X-が-O-、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが5、tが0、uが0である化合物。
・AE(15EO):天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a-1)において、Rが炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、-X-が-O-、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが15、tが0、uが0である化合物。
・AE(25EO):天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、25モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a-1)において、Rが炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、-X-が-O-、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが25、tが0、uが0である化合物。
[(B)成分]
(B1)成分
・LAS:炭素数10~14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「ライポン(登録商標)LH-200」。
(B2)成分
・AES:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩(EOの平均付加モル数1)。式(b-1)におけるRが炭素数12及び14の直鎖状のアルキル基、kが1、nが0、Mがナトリウムであり、AES全体に対するkが0かつnが0である化合物(成分(b-0))の割合が43質量%である。下記調製例2の方法で合成したもの。
[調製例2:AESの合成]
容量4Lのオートクレーブ中に、原料アルコールとしてプロクター・アンド・ギャンブル社製の商品名CO1270アルコール(炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)400gと、反応用触媒として水酸化カリウム触媒0.8gとを仕込み、該オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。
続いて、温度を180℃、圧力を0.3MPa以下に維持しながらエチレンオキシド91gを導入し、反応させることによりアルコールエトキシレートを得た。
ガスクロマトグラフ:Hewlett-Packard社製のGC-5890と、検出器:水素炎イオン化型検出器(FID)と、カラム:Ultra-1(HP社製、L25m×φ0.2mm×T0.11μm)と、を用いて分析した結果、得られたアルコールエトキシレートは、エチレンオキシドの平均付加モル数が1.0であった。また、エチレンオキシドが付加していない化合物(最終的に成分(b-0)となるもの)の量が得られたアルコールエトキシレート全体に対して43質量%であった。
次に、上記で得たアルコールエトキシレート237gを、攪拌装置付の500mLフラスコに採り、窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することによりAESを得た。
(B3)成分
・AOS:α-オレフィンスルホン酸ナトリウム、商品名「リポランLB-840」、ライオン社製。
[(C)成分]
・フェノキシエタノール:商品名「フェニルグリコール」、日本乳化剤社製。
・エタノール:商品名「特定アルコール95度合成」、日本アルコール販売社製。
・プロピレングリコール:商品名「プロピレングリコール」、ダウ・ケミカル社製。
・ブチルカルビトール:商品名「ジエチレングリコールモノブチルエーテル」、日本乳化剤社製。
・グリセリン:商品名「グリセリン」、富士フィルム和光純薬社製。
[(D)成分:プロテアーゼ]
・D-1:商品名「ProgressUno」、ノボザイムズ社製。
・D-2:商品名「Coronase 48L」、ノボザイムズ社製。
・D-3:商品名「Alcalase 2.5L」、ノボザイムズ社製。
・D-4:商品名「Everlase 16L」、ノボザイムズ社製。
[その他の成分]
・脂肪酸:椰子脂肪酸。商品名「椰子脂肪酸」、日油株式会社製。
・乳酸:商品名「乳酸ソーダ60E」、武蔵野化学研究所社製。
・pTS:パラトルエンスルホン酸、商品名「PTS酸」、協和発酵工業社製。
・香料:特開2002-146399号公報の表11~18に記載の香料組成物A。
・モノエタノールアミン:商品名「モノエタノールアミン」、日本触媒社製。
・水:商品名「精製水」、関東化学社製。
<例1~25>
500mLのビーカーに、表1~5の配合量に従い、(B)成分と(C)成分を投入し、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で充分に攪拌し、(B)成分を溶解させた。その後、脂肪酸、pTS、乳酸、香料を添加し、さらによく攪拌した。
次いで、25℃でのpHが7.0になるように、モノエタノールアミンを適量添加した後、(A)成分、(D)成分を添加し、全体量が100質量%になるように水を加えて、液体洗浄剤組成物を得た。
例1~21が実施例で、例22~25が比較例である。
得られた液体洗浄剤組成物について下記評価法により、プロテアーゼ安定性と洗浄力(タンパク)と液安定性(低温)とを評価した。結果を表1~5に併記する。なお、表中の配合量の単位は「質量%」であり、純分換算量を示す。また、配合量の空欄は、その成分が配合されていないこと(配合量0質量%)を意味する。
ただし、モノエタノールアミンの適量とは、液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHを7.0とするために必要充分な量であることを示す。
また、水の配合量は、モノエタノールアミンの量を4.0質量%と見做して計算した配合量であり、実際の水の配合量は、モノエタノールアミンも含めた全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となる量である。
<評価方法>
[プロテアーゼ安定性]
各例の液体洗浄剤組成物を製造後、40℃及び5℃でそれぞれ2週間保存した。40℃で2週間保存した液体洗浄剤組成物(40℃保存品)および5℃で2週間保存した液体洗浄剤組成物(5℃保存品)について、以下に示すプロテアーゼ活性の測定を行った。
ミルクカゼイン(Casein、Bovine Milk、Carbohydrate and Fatty Acid Free/Calbiochem(登録商標))を1N水酸化ナトリウム(1mol/L水酸化ナトリウム溶液(1N)、関東化学社製)に溶解し、pHを10.5とし、0.05Mホウ酸(ホウ酸(特級)、関東化学社製)水溶液でミルクカゼインの濃度が0.6%になるよう希釈し、プロテアーゼ基質とした。
また、各例の40℃保存品と5℃保存品の各々0.1gを、塩化カルシウム(塩化カルシウム(特級)、関東化学社製)3°DH硬水で25倍希釈した溶液をサンプル溶液とした。
サンプル溶液1gに、上記プロテアーゼ基質5gを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌した後、40℃、30分間静置して酵素反応を進めた。その後、前記溶液に酵素反応停止剤のTCA(トリクロロ酢酸(特級)、関東化学社製)の0.44M水溶液5gを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌して反応を停止した。その後、この溶液を20℃にて30分間静置して、析出する未反応基質を0.45μmフィルターで除去し、ろ液を回収した。
回収したろ液の波長275nmにおける吸光度(吸光度A)を、島津製作所社製紫外可視分光光度計UV-160を用いて測定した。
目的成分以外の吸収の影響を除くため、別途、各サンプル溶液1gに、酵素反応停止剤であるTCA5gを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌した後、プロテアーゼ基質を5g添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌し、20℃にて30分間静置した。その後不溶成分を、0.45μmフィルターで除去してろ液を回収した。その後、前記ろ液の波長275nmの吸光度(吸光度B)を、UV-160を用いて測定した。
吸光度Aと吸光度Bの差が大きいほど、ろ液中に存在するチロシン(プロテアーゼがプロテアーゼ基質を分解することにより産生)の量が多かったことを意味する。
上記のプロテアーゼ活性の測定結果から、下式(i)により、プロテアーゼ活性残存率(%)を求めた。
なお、下式(i)に代入した各ろ液の275nmにおける吸光度の値は、気泡等の散乱光を吸光度から除外するため、同時に測定した600nmの吸光度値を差し引いて用いた。
プロテアーゼ活性残存率=(40℃保存品の吸光度A-40℃保存品の吸光度B)/(5℃保存品の吸光度A-5℃保存品の吸光度B)×100 ・・・(i)
かかるプロテアーゼ活性残存率(%)を指標として、下記基準に基づいて酵素安定性を評価し、◎◎、◎、○を合格とした。
◎◎:80%以上。
◎:70%以上80%未満。
○:60%以上70%未満。
△:50%以上60%未満。
×:50%未満。
[洗浄力(タンパク)]
市販タンパク汚垢布(Swissatest社製 製品名:EMPA117)を5cm×5cmに裁断したものを汚染布とした。洗浄試験器として、Terg-O-tometer(UNITED STATES TESTING社製)を用いた。洗浄液として、水(25℃、5゜DH)900mLに対して、各例の液体洗浄剤組成物を200ppmになる様に加え、30秒間撹拌して調製したものを用いた。
洗浄試験器に、洗浄液と、上記の汚染布10枚と、洗浄メリヤス布とを投入し、浴比20倍に合わせて、120rpm、25℃で10分間洗浄した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機社製:製品名CW-C30A1-H1)に移し、1分間脱水後、水30L中で3分間濯ぎ、風乾した。
未汚れ布、および洗浄前後の汚染布について、それぞれ反射率を色差計(日本電色工業社製:製品名SE7700型)で測定し、下記式(ii)により洗浄率(%)を求めた。
洗浄率(%)=(洗浄前の汚染布のK/S-洗浄後の汚染布のK/S)/(洗浄前の汚染布のK/S-未汚れ布のK/S)×100 ・・・(ii)
式(ii)中、K/Sは、(1-R/100)/(2R/100)である(ただし、Rは、未汚れ布、および洗浄前後の汚染布の反射率(%)を示す。)。
汚染布10枚についてそれぞれ洗浄率を求め、その平均値を算出し、液体洗浄剤組成物の洗浄率とした。そして、下記基準に基づいて洗浄力を評価し、◎◎、◎、○を合格とした。
◎:洗浄率が65%以上。
○:洗浄率が60%以上、65%未満。
△:洗浄率が55%以上、60%未満。
×:洗浄率が55%未満。
[液安定性(低温)]
透明のガラス瓶(広口規格びんPS-No.11)に、各例の液体洗浄剤組成物100mLを加え、蓋を閉めて密封した。この状態で5℃の恒温槽中に1ヶ月間静置した後、液の外観を目視で観察し、下記基準により評価し、◎◎、◎、〇を合格とした。
◎◎:流動性があり、ガラス瓶底部に沈殿が認められず透明である。
◎:流動性があり、ガラス瓶底部にわずかに沈殿が認められるが、室温に戻すと15分以内に沈殿が消失する。
○:流動性がなく、ガラス瓶底部にわずかに沈殿が認められるが、室温に戻すと15分超30分以内に沈殿が消失する。
△:流動性がなく、液体洗剤全体が濁るが、室温に戻すと30分超6時間以内に濁りが消失する。
×:流動性がなく、液体洗剤全体が濁り、室温に戻しても濁りが解消されない。
Figure 2022010962000001
Figure 2022010962000002
Figure 2022010962000003
Figure 2022010962000004
Figure 2022010962000005
表1~4に示すように、例1~21は、いずれもプロテアーゼ安定性と洗浄力(タンパク)と液安定性(低温)に優れていた。
これに対して、表5に示すように、溶剤を5質量%配合した例22びノニオン界面活性剤として(AX)成分を用いた例23~25では、プロテアーゼ安定性と液安定性(低温)が劣っていた。

Claims (4)

  1. (A)成分:ノニオン界面活性剤と、
    (B)成分:非石鹸系アニオン界面活性剤と、
    (D)成分:プロテアーゼと、を含有し、
    (C)成分:水酸基を有する有機溶剤を含有してもよい液体洗浄剤組成物であって、
    前記(A)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して35~50質量%であり、
    前記(B)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して15~30質量%であり、
    前記(C)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して3質量%以下であり、
    前記(D)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して2~5質量%であり、
    前記(A)成分と前記(B)成分の合計含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して50~70質量%であり、
    前記(A)成分は、下記(A1)成分を含む、液体洗浄剤組成物。
    (A1)成分:下記一般式(a-1)で表されるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤。
    -X-[(EO)/(AO)]-(EO)-R ・・・(a-1)
    [式(a-1)において、Rは炭素数8~22の炭化水素基であり、-X-は2価の連結基であり、Rは水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。
    EOはオキシエチレン基であり、sはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。
    AOはPO(オキシプロピレン基)またはBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方であり、tはAOの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uはEOの平均繰り返し数を表し、0~20の数である。
    tが1以上である場合、[(EO)/(AO)]において、EOとAOの配列順は末端がEOでない他は限定がなく、ランダム重合であってもよいし、ブロック重合であってもよいし、ブロック重合の場合、3つ以上のブロックが配列していてもよい。
    ただし、Rが直鎖の炭化水素基で、-X-が-O-であり、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子であり、Rが水素原子であり、tが0である場合を除く。]
  2. 前記(B)成分の質量に対する前記(A)成分の質量の比[(A)/(B)]が、1.5~2.5である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 前記(A)成分と前記(B)成分の合計質量に対する前記(C)成分の質量の比[(C)/{(A)+(B)}]が、0~0.07である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
  4. 前記(B)成分が、下記(B1)成分、下記(B2)成分、下記(B3)成分、及び下記(B4)成分からなる群から選択される1種以上を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
    (B1)成分:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩。
    (B2)成分:ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩。
    (B3)成分:α-オレフィンスルホン酸又はその塩。
    (B4)成分:内部オレフィンスルホン酸又はその塩。
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