JP2022007149A - 作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業性を向上させることが可能な作業機を提供する。【解決手段】可撓性を有し、耕耘爪の後方に配置される可撓部と、可撓部に設けられる尾輪60と、可撓部を固定可能な固定部と、地面と接することが可能な使用位置、及び地面と接することが不能な不使用位置に変更可能となるように、尾輪60を作業板40に対して回動可能に支持する回動機構50と、を具備し、固定部は、走行時に抵抗を生じさせる抵抗棒30であり、可撓部は、耕耘爪9で土を耕す際に用いられる作業板40である。【選択図】図3

Description

本発明は、尾輪を具備する作業機の技術に関する。
従来、尾輪を具備する作業機の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の歩行型耕耘機(作業機)は、抵抗棒、尾輪ホルダ及び尾輪を具備する。抵抗棒は、下端部に尾輪を着脱自在に構成される。尾輪ホルダは、耕耘爪の上部を覆う耕耘上部カバーの後部に設けられ、尾輪を着脱自在に構成される。前記歩行型耕耘機は、尾輪が抵抗棒に取り付けられた場合に、尾輪で走行可能な状態となる。また、前記歩行型管理機は、尾輪が抵抗棒から取り外された場合に、尾輪で走行不能な状態となる。この際、尾輪は、尾輪ホルダに取り付けられる。
特許文献1に記載の歩行型管理機は、抵抗棒から尾輪を適宜着脱しなければ尾輪で走行するか否かを切り替えることができないため、作業性が悪かった。
特開2016-178951号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、作業性を向上させることが可能な作業機を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、可撓性を有し、耕耘爪の後方に配置される可撓部と、前記可撓部に設けられる尾輪と、前記可撓部を固定可能な固定部と、を具備するものである。
請求項2においては、前記固定部は、走行時に抵抗を生じさせる抵抗棒である。
請求項3においては、前記可撓部は、前記耕耘爪で土を耕す際に用いられる作業板である。
請求項4においては、地面と接することが可能な使用位置、及び地面と接することが不能な不使用位置に変更可能となるように、前記尾輪を前記作業板に対して回動可能に支持する回動機構をさらに具備するものである。
請求項5においては、前記回動機構は、前記作業板に対してスライド可能、かつ前記使用位置から前記不使用位置まで回動可能に前記尾輪を支持するスライド部と、前記スライド部と係合することで、前記使用位置又は前記不使用位置で前記尾輪の回動を規制する係合部と、前記スライド部を前記係合部に向けて付勢する付勢部と、を具備するものである。
請求項6においては、前記作業板には、前記尾輪が設けられ、前記耕耘爪で耕した耕耘土をならすための整地板と、前記整地板及び前記耕耘爪の間に配置され、前記耕耘土を成形して畝立てを行う畝立て板と、が含まれるものである。
請求項7においては、前記整地板は、前記耕耘土をならすことが可能な整地状態、及び前記耕耘土をならすことが不能な非整地状態に変形可能であり、前記作業機は、前記尾輪を介して前記整地板を前記非整地状態で保持する保持部をさらに具備するものである。
請求項8においては、前記保持部は、抵抗棒を装着するための装着部である。
請求項9においては、前記畝立て板は、畝立て可能な畝立て状態、及び畝立て不能な非畝立て状態に変形可能であり、前記固定部は、前記畝立て板を前記畝立て状態で固定可能である。
請求項10においては、前記保持部は、前記尾輪及び前記非整地状態で保持された前記整地板を介して、前記畝立て板を前記非畝立て状態で保持するものである。
請求項11においては、前記尾輪は、前記保持部に対して上方へ突出しないように、前記保持部に支持されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、作業性を向上させることができる。
請求項2においては、コストの低減を図ることができる。
請求項3においては、コストの低減を図ることができる。
請求項4においては、耕耘爪で土を耕す際に尾輪が邪魔になるのを防止することができる。
請求項5においては、尾輪の位置を簡単に変更することができる。
請求項6においては、尾輪を作業板に設け易くすることができる。
請求項7においては、非整地状態の整地板を簡単に保持できる。
請求項8においては、コストの低減を図ることができる。
請求項9においては、コストの低減を図ることができる。
請求項10においては、非畝立て状態の畝立て板を簡単に保持できる。
請求項11においては、尾輪が他の部材と干渉するのを防止することができる。
本発明の作業機の一実施形態に係る歩行型管理機を示した側面図。 作業板及びその周辺部材を示した斜視図。 同じく、側面図。 抵抗棒、作業板、回動機構及び尾輪を示した拡大側面図。 同じく背面図。 抵抗棒、整地板及び畝立て板を示した分解斜視図。 回動機構の分解斜視図。 整地状態を示した側面図。 畝立て状態を示した側面図。 装着状態を示した側面図。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
以下では、図1を参照して、本発明の作業機の一実施形態に係る歩行型管理機1について説明する。
歩行型管理機1は、機体フレーム2、車輪3、エンジン4、燃料タンク5、ボンネット6、カバー7、ミッションケース8、耕耘爪9、耕耘カバー10、クラッチ機構11、ハンドルフレーム12、ハンドル連結部13及び操縦ハンドル14等を具備する。
機体フレーム2は、板材を適宜折り曲げて形成される部材である。機体フレーム2は、左右一対の車輪3に支持される。エンジン4は、機体フレーム2に載置される。燃料タンク5は、エンジン4の後方に配置される。当該エンジン4及び燃料タンク5は、ボンネット6によって覆われる。エンジン4の左側方には、エンジン4の動力をミッションケース8に伝達するクラッチ機構11を覆うカバー7が設けられる。
ミッションケース8は、エンジン4からの動力が伝達されることで回転する回転軸8aを有する。回転軸8aには、耕耘爪9が固定される。耕耘爪9の上部は、耕耘カバー10で覆われる。クラッチ機構11は、耕耘爪9の回転及び回転の停止を切り替えるためのものである。本実施形態のクラッチ機構11としては、プーリに巻回されたベルトに張力(テンション)を付与することで動力を伝達可能とする、いわゆるベルトテンションクラッチを想定している。
耕耘カバー10の上方には、ハンドルフレーム12が配置される。ハンドルフレーム12は、操縦ハンドル14を支持するためのフレームである。ハンドルフレーム12は、後上方へ延びるように形成される。ハンドルフレーム12の後上端部には、ハンドル連結部13を介して操縦ハンドル14が取り付けられる。
操縦ハンドル14は、作業者が操縦するためのものである。操縦ハンドル14は、操作可能なレバー14aを具備し、当該レバー14aがケーブル(不図示)を介してクラッチ機構11と接続される。
上述の如く構成された歩行型管理機1は、操縦ハンドル14のレバー14aが操作されることで、前記ベルトに張力が付与されてクラッチ機構11が作動される。これにより、エンジン4からの動力が回転軸8aへと伝達される。これによって、歩行型管理機1は、耕耘爪9を回転させて圃場を耕耘することができる。
また、歩行型管理機1は、レバー14aの操作が解除されることで、前記ベルトへの張力の付与が停止され、クラッチ機構11の作動が停止される。これにより、耕耘爪9の回転が停止される。
歩行型管理機1は、所定の場所への移動や耕耘爪9で耕耘した土(耕耘土)をならす整地作業等を行うために、後下部(耕耘カバー10)に適宜部材が設けられる。具体的には、装着部20、抵抗棒30、作業板40、回動機構50及び尾輪60が設けられる。以下では、図2から図8までを参照して、これらの部材について説明する。
装着部20は、後述する抵抗棒30やアタッチメントを装着するためのものである。図2及び図3に示すように、装着部20は、軸線方向を上下方向に向けた略矩形筒状に形成される。装着部20の下端部は、耕耘カバー10の後部における左右中央部に固定される。装着部20は、取付部21を具備する。
取付部21は、後述する尾輪60を取り付けるための部分である。取付部21は、略板状に形成される。取付部21は、装着部20の後面における上下中途部に配置される。取付部21は、下部が装着部20に固定されると共に、上部が装着部20に対して前後に間隔をあけて配置される。取付部21の上端部は、下方へ向けて切り欠かれたように形成される。
抵抗棒30は、圃場に挿して抵抗を生じさせ、歩行型管理機1の前進速度を調整するためのものである。抵抗棒30は、略角柱状に形成される。抵抗棒30は、上部が装着部20に装着される。抵抗棒30は、装着部20から下方へ延出すると共に、下端部が後方へ延出する側面視略L字状に形成される。図4に示すように、抵抗棒30は、凹部31を具備する。
凹部31は、抵抗棒30の後部に形成される窪みである。凹部31は、下方へ向けて凹むように形成される。凹部31には、突出部31aが形成される。突出部31aは、凹部31の後上端部から前方へ突出するように形成される。
作業板40は、耕耘爪9で土を耕す際に(整地作業等を行う際に)用いられる板状の部材である。作業板40は、可撓性を有する。図3に示すように、作業板40は、耕耘爪9の後方に配置される。作業板40は、後述するように、作業に応じて適宜変形される。なお、以下においては、図2から図5に示す状態を基準として作業板40の構成を説明する。作業板40には、整地板41及び畝立て板42が含まれる。
整地板41は、整地作業を行うための板状の部材である。図2に示すように、整地板41は、可撓板41a及び金属板41bを具備する。
可撓板41aは、可撓性を有する板状の部材である。可撓板41aは、耕耘カバー10の左端部から右端部までに亘るように形成される。可撓板41aは、上端部が耕耘カバー10に固定され、上端部を支点として撓む(変形する)ことができる。こうして、可撓板41aは、耕耘カバー10に揺動可能に設けられる。
金属板41bは、板状部材の中途部を折り曲げたような側面視略L字状に形成される。金属板41bは、可撓板41aの左端部から右端部までに亘るように形成される。金属板41bの下端部は、上下に波打つような背面視波型状に形成される(図5参照)。金属板41bは、可撓板41aの下端部に固定される。図6に示すように、金属板41bは、第一貫通孔41c、第二貫通孔41d及びフック部41eを具備する。
第一貫通孔41c及び第二貫通孔41dは、金属板41bを前後に貫通する孔である。第一貫通孔41c及び第二貫通孔41dは、金属板41bの左右中央部に形成される。第一貫通孔41cは、抵抗棒30が挿通可能に形成される。第二貫通孔41dは、第一貫通孔41cの上方に形成される。第二貫通孔41dは、第一貫通孔41cよりも小さい形状に形成され、抵抗棒30の突出部31aが挿通可能に形成される。第二貫通孔41dに突出部31aが挿通されることで、金属板41bは、抵抗棒30に引っ掛けられる(図7参照)。第一貫通孔41cの下部には、畝立て板42側に突出したフック部41eが設けられる。
畝立て板42は、耕耘土を成形して畝を立てるための板状の部材である。図2、図3及び図6に示すように、畝立て板42は、整地板41の内側(前側)に配置される。畝立て板42は、可撓板42a及び金属板42bを具備する。
可撓板42aは、可撓性を有する板状の部材である。可撓板42aは、耕耘カバー10の左端部から右端部までに亘るように形成される。可撓板42aは、上端部が耕耘カバー10に固定され、上端部を支点として撓む(変形する)ことができる。こうして、可撓板42aは、耕耘カバー10に揺動可能に設けられる。
金属板42bは、背面視略六角形状に形成される略板状の部材である。金属板42bは、可撓板42aの下端部に固定される。図6に示すように、金属板42bは、切欠部42c、貫通孔42d及び係合部42eを具備する。
切欠部42cは、金属板42bの下端部を切り欠いたように形成される。切欠部42cは、金属板42bの左右中央部に形成される。切欠部42cは、抵抗棒30の凹部31に載置可能に形成される。
貫通孔42dは、金属板42bを前後に貫通する孔である。貫通孔42dは、切欠部42cの上方に形成される。貫通孔42dは、抵抗棒30の突出部31aが挿通可能に形成される。貫通孔42dに突出部31aが挿通されることで、金属板42bは、抵抗棒30に引っ掛けられる(図9参照)。
係合部42eは、整地板41の金属板41b(フック部41e)に引っ掛けられることで、当該整地板41と係合可能な略棒状の部分である。係合部42eは、金属板42bの左右中央部に設けられる。
回動機構50は、尾輪60を整地板41に対して回動可能に支持するための機構である。図4、図5及び図7に示すように、回動機構50は、回動軸51、スライド部52、係合部53、受け部51b、バネ54及びフレーム55を具備する。
回動軸51は、尾輪60を回動可能に支持する軸状の部材である。図4及び図7に示すように、回動軸51は、軸線方向を前後方向に向けて配置される。回動軸51の前端部は、整地板41の金属板41bの左右中央部(第二貫通孔41dの上方)に固定される。回動軸51は、溝部51a及び受け部51bを具備する。
溝部51aは、回動軸51の外周に形成される溝である。溝部51aは、回動軸51の周方向に延びるように形成される。溝部51aは、回動軸51の後端部に形成される。
受け部51bは、後述するバネ54を受ける部分である。受け部51bは、回動軸51の他の部分よりも外径が大きくなるように形成される。受け部51bは、溝部51aの前方(回動軸51の後部)に形成される。受け部51bは、例えばサークリップ等の略円環状の部材を回動軸51に取り付けることで形成することができる。
スライド部52は、回動軸51の軸線方向にスライド(摺動)可能な部材である。スライド部52は、軸線方向を前後方向に向けた略円筒状に形成される。スライド部52は、回動軸51に挿通される。スライド部52は、第一切欠部52a、第二切欠部52b及び操作部52cを具備する。
第一切欠部52a及び第二切欠部52bは、スライド部52の前端部を切り欠いたような部分である。第一切欠部52aは、スライド部52の左端部及び右端部に(スライド部52の中心を基準として左右一対)形成される。第二切欠部52bは、スライド部52の上端部及び下端部に形成される。第二切欠部52bは、第一切欠部52aに対して周方向に間隔をあけて(90°位置をずらして)形成される。
操作部52cは、作業者が操作するための部分である。操作部52cは、略丸棒状に形成される。操作部52cは、スライド部52の外周から突出するように形成される。
係合部53は、スライド部52と係合可能な部分である。係合部53は、軸線方向を左右方向に向けた略円筒状に形成される。係合部53は、回動軸51の前部に挿通され、回動軸51の外周から左方及び右方に突出するように配置される。係合部53は、整地板41とスライド部52との間に配置される。係合部53は、スライド部52の第一切欠部52a及び第二切欠部52bと係合可能に形成される。図2から図4に示す状態において、係合部53は、第一切欠部52aと係合される。
バネ54は、スライド部52を整地板41(前方)へ向けて付勢する部材である。図4に示すように、バネ54は、回動軸51に挿通される。バネ54は、前端部がスライド部52と当接すると共に、後端部が受け部51bと当接する。なお、図2においては、便宜上、バネ54の記載を省略している。
図4、図5及び図7に示すように、フレーム55は、尾輪60を支持する部材である。フレーム55は、板状部材を適宜組み合わせて形成される。より詳細には、フレーム55は、左右一対の側板部55aと、上下一対の接続板部55bと、を組み合わせて形成される。左右一対の側板部55aは、長手方向を上下方向へ向けた側面視略矩形状に形成される。左右一対の側板部55aの上端部は、それぞれスライド部52に固定される。上下一対の接続板部55bは、左右一対の側板部55aを接続する。左右一対の側板部55aと上下一対の接続板部55bとの間には、抵抗棒30の断面形状と略同一の大きさの空間が形成される。(フレーム55の)当該空間には、抵抗棒30の後端部を挿通することができる。
尾輪60は、歩行型管理機1を移動させる際に用いられる車輪である。尾輪60は、フレーム55(側板部55a)に支持される。尾輪60は、耕耘爪9の後方に配置される(図3参照)。尾輪60は、回動機構50によって整地板41に対して回動軸51を中心に相対的に回動可能に支持される。尾輪60は、回動されることで、第一回動位置及び第二回動位置に変更される。
第一回動位置は、図3から図5に示すように、整地板41の金属板41bの先端部(波型状の部分)に対して尾輪60が突出する位置である。係合部53は、尾輪60が第一回動位置に変更された場合に、第一切欠部52aと係合する。
第二回動位置は、図8に示すように、整地板41の金属板41bに対して尾輪60が突出しない位置である。第二回動位置は、第一回動位置から尾輪60が90°回動した位置となっている。係合部53は、尾輪60が第二回動位置に変更された場合に、第二切欠部52bと係合する。なお、第一回動位置と第二回動位置とを変更する手順については後述する。
上述の如く構成された歩行型管理機1は、作業板40を変形させると共に尾輪60を適宜の回動位置に切り替えることで、所定の場所への移動、整地作業、畝立て作業及びアタッチメントによる作業を行うことができる。以下、具体的に説明する。
まず、歩行型管理機1の移動について説明する。歩行型管理機1は、車輪3(図1参照)及び尾輪60を使用して移動することができる。移動時において、整地板41、畝立て板42及び尾輪60は、図2から図5に示すような状態となる。
具体的には、図3、図4及び図7に示すように、整地板41は、第一貫通孔41cに抵抗棒30が挿通されると共に、第二貫通孔41dに突出部31aが引っ掛けられる。こうして、整地板41は、抵抗棒30に固定される。また、整地板41の内側に配置された畝立て板42は、凹部31に切欠部42c(図6参照)が載置され、整地板41を介して抵抗棒30に固定される。このようにして、整地板41及び畝立て板42は、下を向いた状態で配置される。
また、尾輪60は、第一回動位置に配置される。フレーム55の左右一対の側板部55aと上下一対の接続板部55bとの間には、抵抗棒30が挿通される(図2及び図7参照)。これによって、フレーム55に支持される尾輪60は、上下方向及び左右方向の移動(がたつき)が規制される。また、回動機構50のバネ54により、フレーム55が整地板41側(前方)へ向けて付勢されるため、尾輪60は、前後方向の移動(がたつき)が規制される。こうして、尾輪60は、フレーム55を介して抵抗棒30に固定される。また、尾輪60は、下を向いた整地板41から下方へ突出するように(低い位置に)配置され、地面と接することとなる。
上述のような構成によれば、抵抗棒30に固定された尾輪60を使用して歩行型管理機1を移動させることができる。また、整地板41、畝立て板42及び尾輪60を抵抗棒30で固定することで、整地板41等を固定する部材を1つにまとめて部品点数の削減を図ることができる。これによって、コストの低減を図ることができる。
次に、整地作業について説明する。整地作業は、整地板41を使用して地面をならす作業である。整地作業時において、整地板41、畝立て板42及び尾輪60は、図8に示すような状態となる。
具体的には、整地板41は、第二貫通孔41d(図6参照)が突出部31aから外されて、抵抗棒30による固定が解除される。また、畝立て板42も貫通孔42d(図6参照)が突出部31aから外されて、抵抗棒30による固定が解除される。整地板41及び畝立て板42は、下方へ垂れ下がり、下端部が抵抗棒30の後端部近傍に配置される。また、尾輪60は、第二回動位置に変更された状態で、整地板41の後方に配置される。
以下では、歩行型管理機1を移動可能な状態から整地作業可能な状態へと切り替える手順について説明する。まず、尾輪60の位置を、第一回動位置から第二回動位置へと変更する。この際、操作部52cを後方へ引っ張り操作すると、整地板41は抵抗棒30に固定されているため、スライド部52がバネ54の付勢力に抗して後方へ移動され、係合部53とスライド部52の第一切欠部52aとの係合(図4参照)が解除される。また、スライド部52と共にフレーム55が後方へと移動することで、当該フレーム55が抵抗棒30から引き抜かれる。こうして尾輪60は、回動軸51を中心に回動可能な状態となる。
この状態で、操作部52cを上方に回動すると、スライド部52は、尾輪60と一体的に回動する。当該回動によって第二切欠部52bは、横を向くように配置される。この状態で操作部52cによる操作が解除されると、バネ54によってスライド部52が係合部53に押し付けられ、係合部53と第二切欠部52bとが係合される。こうして、尾輪60は、第二回動位置で保持される。当該尾輪60は、整地作業において横を向くように配置され、整地板41から下方へ突出しなくなる。こうして、尾輪60は、地面と接することが不能な状態となる。またこの状態では、フレーム55と抵抗棒30との係合が解除される。この状態で、整地板41を多少上方に持ち上げながら当該整地板41の固定(当該整地板41と抵抗棒30(突出部31a)との係合)を解除して、当該整地板41を抵抗棒30から引き抜くように後方へと移動させる。これによって、歩行型管理機1は、整地作業可能な状態となる。
上述のような構成によれば、整地可能な状態(整地状態)となった整地板41で耕耘土をならし、整地作業を行うことができる。また、尾輪60は、整地板41から下方へ突出しないため、当該尾輪60が整地作業の邪魔になるのを防止することができる。また、整地板41に固定された尾輪60により、整地作業時に尾輪60の自重で整地板41をおさえることができる。これにより、整地板41で地面をきれいにならすことができる。
次に、畝立て作業について説明する。畝立て作業は、畝立て板42を使用して畝を成形する作業である。畝立て作業時において、整地板41、畝立て板42及び尾輪60は、図9に示すような状態となる。
具体的には、畝立て板42は、凹部31に切欠部42c(図6参照)が載置されると共に貫通孔42d(図6参照)に突出部31aが引っ掛けられ、抵抗棒30に固定される。畝立て板42は、下を向いた状態で配置される。
一方、整地板41は、尾輪60を介して装着部20に保持される。具体的には、尾輪60は、回動軸51の溝部51a(図7参照)が取付部21に引っ掛けられることで、装着部20に支持される。この際、整地板41は、上方へ揺動され、回転軸8aよりも高い位置に配置される。こうして、整地板41は、耕耘土をならすことが不能な状態(非整地状態)となる。当該整地板41は、尾輪60が装着部20に支持されることで(尾輪60を介して)装着部20に保持される。このような構成によれば、尾輪60の支持と整地板41の保持とを一括して行うことができるため、速やかに畝立て作業を開始することができる。
また、尾輪60は、第二回動位置に変更された状態で装着部20に支持される。当該尾輪60は、整地板41に対して上方へ突出しないように配置される。また、尾輪60は、装着部20よりも低い位置に(装着部20から上方へ突出しないように)配置される。
上述のような構成によれば、畝立て可能な状態(畝立て状態)となった畝立て板42で耕耘土を成形し、畝立て作業を行うことができる。
次に、アタッチメントによる作業(以下、「アタッチメント作業」と称する)時の状態について説明する。アタッチメント作業時において、整地板41、畝立て板42及び尾輪60は、図10に示すような状態となる。
具体的には、整地板41は、畝立て作業時と同様に、尾輪60を介して装着部20に保持される。また、畝立て板42は、回転軸8aよりも高い位置に配置されるように上方へ揺動され、係合部42e(図6参照)が整地板41のフック部41eに引っ掛けられることで、整地板41に固定される。こうして、畝立て板42は、畝立て不能な状態(非畝立て状態)で、整地板41及び尾輪60を介して装着部20に保持される。また、装着部20には、抵抗棒30にかえて、アタッチメントが装着される(不図示)。
上述のような構成によれば、耕耘爪9の後方に確保されたスペースを利用して、アタッチメントを装着できる。また、整地板41に畝立て板42を固定することで、畝立て板42を保持するための部材を別途設けなくて済むため、部品点数を削減してコストの低減を図ることができる。また、尾輪60を介して整地板41及び畝立て板42をそれぞれ保持できるため、整地板41及び畝立て板42を簡単に保持できる。
上述の如く構成される歩行型管理機1は、整地板41及び尾輪60が抵抗棒30に固定された状態(移動時の状態)と他の状態(整地作業時の状態等)とを切り替えることで、尾輪60で走行するか否かを選択できる。このような構成によれば、尾輪60で走行するか否かに応じて尾輪60を着脱する必要がなくなり、作業性を向上させることができる。
また、図3に示す移動時において、尾輪60を比較的強度の高い抵抗棒30に固定して(引っ掛けて)、尾輪60での走行を安定させることができる。
また、回動軸51を中心に尾輪60を回動可能に設けることで、図8に示す整地作業時に尾輪60を第二回動位置に変更し、尾輪60が整地作業の邪魔になるのを防止することができる。また、図10に示すアタッチメント作業時に尾輪60を第二回動位置に変更し、尾輪60がアタッチメントと干渉することも防止できる。
また、上述の如く、回動機構50のスライド部52をスライドさせれば、尾輪60を回動可能な状態と回動不能な状態とに容易に切り替えることができる。このような構成によれば、尾輪60の位置を簡単に切り替えることができ、作業性をより向上させることができる。
また、回動機構50は、スライド部52の外周から突出する操作部52cを設けることで、スライド部52をスライドさせ易くすることができ、ひいては尾輪60の位置をより簡単に切り替えることができる。
以上の如く、本実施形態に係る歩行型管理機1(作業機)は、可撓性を有し、耕耘爪9の後方に配置される可撓部(作業板40)と、前記可撓部に設けられる尾輪60と、前記可撓部を固定可能な固定部(抵抗棒30)と、を具備するものである。
このように構成することにより、可撓部を固定することで尾輪60で走行できると共に、可撓部の固定を解除することで尾輪60を走行不能な状態にすることができる。これによって、尾輪60を着脱する必要がなくなり、作業性を向上させることができる。
また、前記固定部は、走行時に抵抗を生じさせる抵抗棒30である。
このように構成することにより、抵抗棒30が固定部を兼ねることとなるため、部品点数を減らしてコストの低減を図ることができる。
また、前記可撓部は、前記耕耘爪9で土を耕す際に用いられる作業板40である。
このように構成することにより、尾輪60を作業板40に設けることができるため、部品点数を削減してコストの低減を図ることができる。
また、地面と接することが可能な使用位置(第一回動位置)、及び地面と接することが不能な不使用位置(第二回動位置)に変更可能となるように、前記尾輪60を前記作業板40に対して回動可能に支持する回動機構50をさらに具備するものである。
このように構成することにより、尾輪60を使用しない場合に不使用位置に変更することができる。これにより、耕耘爪9で土を耕す際に尾輪60が邪魔になるのを防止することができる。
また、前記回動機構50は、前記作業板40に対してスライド可能、かつ前記使用位置から前記不使用位置まで回動可能に前記尾輪60を支持するスライド部52と、前記スライド部52と係合することで、前記使用位置又は前記不使用位置で前記尾輪60の回動を規制する係合部53と、前記スライド部52を前記係合部53に向けて付勢するバネ54(付勢部)と、を具備するものである。
このように構成することにより、尾輪60の位置を簡単に変更することができる。
また、前記作業板40には、前記尾輪60が設けられ、前記耕耘爪9で耕した耕耘土をならすための整地板41と、前記整地板41及び前記耕耘爪9の間に配置され、前記耕耘土を成形して畝立てを行う畝立て板42と、が含まれるものである。
このように構成することにより、整地板41及び畝立て板42のうち、外側(後側)の整地板41に尾輪60を設けることで、尾輪60を作業板40に設け易くすることができる。
また、前記整地板41は、前記耕耘土をならすことが可能な整地状態(図8に示す状態)、及び前記耕耘土をならすことが不能な非整地状態(図9に示す状態)に変形可能であり、前記歩行型管理機1は、前記尾輪60を介して前記整地板41を前記非整地状態で保持する保持部(装着部20)をさらに具備するものである。
このように構成することにより、保持部で尾輪60を支持することで、非整地状態の整地板41を簡単に保持できる。
また、前記保持部は、抵抗棒30を装着するための装着部20である。
このように構成することにより、装着部20が保持部を兼ねることとなるため、部品点数を削減してコストの低減を図ることができる。
また、前記畝立て板42は、畝立て可能な畝立て状態(図9に示す状態)、及び畝立て不能な非畝立て状態(図10に示す状態)に変形可能であり、前記固定部は、前記畝立て板42を前記畝立て状態で固定可能である。
このように構成することにより、尾輪60で走行するか否かを切り替える固定部を、畝立て状態の畝立て板42を固定する部材としても用いることができるため、部品点数を削減してコストの低減を図ることができる。
また、前記保持部は、前記尾輪60及び前記非整地状態で保持された前記整地板41を介して、前記畝立て板42を前記非畝立て状態で保持するものである。
このように構成することにより、非畝立て状態の畝立て板42を簡単に保持できる。
また、前記尾輪60は、前記保持部に対して上方へ突出しないように、前記保持部に支持されるものである。
このように構成することにより、尾輪60が他の部材(アタッチメント等)と干渉するのを防止することができる。
なお、本実施形態に係る歩行型管理機1は、本発明に係る作業機の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るバネ54は、本発明に係る付勢部の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、作業機は、歩行型管理機1であったが、作業機の種類はこれに限定されるものではなく、例えば、収穫機、草刈機等であってもよい。
また、尾輪60は、整地板41に設けられるものとしたが、これに限定されるものではなく、畝立て板42に設けられていてもよい。また、尾輪60は、必ずしも作業板40(整地板41又は畝立て板42)に設けられる必要はなく、可撓性を有する他の部材に設けられていてもよい。
また、回動機構50は、尾輪60を回動可能に支持すればよく、その構成は本実施形態に限定されるものではない。
また、不使用位置は、使用位置から尾輪60を90°回動させた位置としたが、これは一例であり、尾輪60が地面と接しないような位置であればよい。
また、尾輪60は、整地板41に対して回動可能であるものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、整地板41に対して回動不能であってもよい。すなわち、歩行型管理機1は、必ずしも回動機構50を具備していなくてもよい。
また、図3に示す移動時において、整地板41、畝立て板42及び尾輪60は、抵抗棒30に固定されるものとしたが、これに限定されるものではなく、他の部材に固定されていてもよい。
また、図9に示す畝立て作業時等において、整地板41は、尾輪60を介して装着部20に保持されるものとしたが、これに限定されるものではなく、装着部20に直接保持されていてもよい。また、整地板41は、必ずしも装着部20に保持される必要はなく、他の部材に保持されていてもよい。また、畝立て作業時の整地板41の向きは、一例であり、整地不能な任意の向きであってよい。
また、図10に示すアタッチメント作業時において、畝立て板42は、尾輪60及び整地板41を介して装着部20に保持されるものとしたが、これに限定されるものではなく、装着部20に直接保持されていてもよい。また、畝立て板42は、必ずしも装着部20に保持される必要はなく、他の部材に保持されていてもよい。また、アタッチメント作業時の畝立て板42の向きは、一例であり、畝立て不能な任意の向きであってよい。
また、畝立て状態に変形された畝立て板42は、抵抗棒30に固定されるものとしたが、これに限定されるものではなく、他の部材に固定されていてもよい。
1 作業機
9 耕耘爪
30 抵抗棒(固定部)
40 作業板(可撓部)
60 尾輪

Claims (11)

  1. 可撓性を有し、耕耘爪の後方に配置される可撓部と、
    前記可撓部に設けられる尾輪と、
    前記可撓部を固定可能な固定部と、
    を具備する、
    作業機。
  2. 前記固定部は、
    走行時に抵抗を生じさせる抵抗棒である、
    請求項1に記載の作業機。
  3. 前記可撓部は、
    前記耕耘爪で土を耕す際に用いられる作業板である、
    請求項1又は請求項2に記載の作業機。
  4. 地面と接することが可能な使用位置、及び地面と接することが不能な不使用位置に変更可能となるように、前記尾輪を前記作業板に対して回動可能に支持する回動機構をさらに具備する、
    請求項3に記載の作業機。
  5. 前記回動機構は、
    前記作業板に対してスライド可能、かつ前記使用位置から前記不使用位置まで回動可能に前記尾輪を支持するスライド部と、
    前記スライド部と係合することで、前記使用位置又は前記不使用位置で前記尾輪の回動を規制する係合部と、
    前記スライド部を前記係合部に向けて付勢する付勢部と、
    を具備する、
    請求項4に記載の作業機。
  6. 前記作業板には、
    前記尾輪が設けられ、前記耕耘爪で耕した耕耘土をならすための整地板と、
    前記整地板及び前記耕耘爪の間に配置され、前記耕耘土を成形して畝立てを行う畝立て板と、
    が含まれる、
    請求項3から請求項5までのいずれか一項に記載の作業機。
  7. 前記整地板は、
    前記耕耘土をならすことが可能な整地状態、及び前記耕耘土をならすことが不能な非整地状態に変形可能であり、
    前記作業機は、
    前記尾輪を介して前記整地板を前記非整地状態で保持する保持部をさらに具備する、
    請求項6に記載の作業機。
  8. 前記保持部は、
    抵抗棒を装着するための装着部である、
    請求項7に記載の作業機。
  9. 前記畝立て板は、
    畝立て可能な畝立て状態、及び畝立て不能な非畝立て状態に変形可能であり、
    前記固定部は、
    前記畝立て板を前記畝立て状態で固定可能である、
    請求項7又は請求項8に記載の作業機。
  10. 前記保持部は、
    前記尾輪及び前記非整地状態で保持された前記整地板を介して、前記畝立て板を前記非畝立て状態で保持する、
    請求項9に記載の作業機。
  11. 前記尾輪は、
    前記保持部に対して上方へ突出しないように、前記保持部に支持される、
    請求項7から請求項10までのいずれか一項に記載の作業機。
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