以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
(第1実施形態)
本実施形態に係る情報処理システムは、ユーザから目的地の入力を受け付けると、当該目的地に到達可能であるバス路線に乗り換えることができる鉄道駅を探索し、出力するものである。なお、以下の説明において目的地とは、ある一点を示すのみならず、所定の範囲を示す目的エリアを示す地点情報であってもよい。より詳しく、以下に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の機能を示すブロック図である。この図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置2と、サーバ3とを備えて構成される。端末装置2とサーバ3とは、ネットワーク4を介して通信可能に接続されている。端末装置2とサーバ3の少なくとも一部は、コンピュータにより実現可能である。ネットワーク4は、例えばインターネット回線であり、有線回線及び無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。
端末装置2は、ユーザが使用する装置であり、例えば、携帯電話、スマートフォン、パソコン、タブレット端末等の情報処理端末である。この端末装置2は、制御部21と、通信部22と、記憶部23と、操作部24と、表示部25と、を備えている。
制御部21は、目的地受付部211と、情報出力部212とを備え、端末装置2の制御を行う。なお、制御部21の各部は、端末装置2内のプロセッサが所定のプログラムを実行してソフトウェアによる処理がハードウェア資源を用いて具体的に実現されるものであってもよいし、実装されているハードウェア自身により実現されるものであってもよい。また、端末装置2の制御を行う他の機能を有する部を備えていてもよい。
目的地受付部211は、ユーザから目的地の入力、指定を受け付ける目的地受付手段として機能する。ユーザは、端末装置2の操作部24、又は、端末装置2に接続されている入力装置を介して入力する。入力された目的地は、目的地受付部211により受け付けられる。目的地は、ユーザがバス路線を用いて行き方を知りたい地点のことであり、地点を特定可能な情報である。例えば、住所、建物、電話番号、会社、病院、公園、店舗、屋号、行楽地、地域、ランドマークとなるもの等、地点を特定できる情報である。
情報出力部212は、サーバ3から出力された情報に基づいて、表示部25へと情報を出力する。より具体的には、サーバ3から受信した情報等を映像信号や文字信号に変換して表示部25へと出力する。なお、情報出力部212は、情報を音声信号に変換してスピーカー等を介して出力するようにしてもよい。
通信部22は、ネットワーク4を介して制御部21とサーバ3との間で情報を送受信するためのインターフェースである。記憶部23は、制御部21が動作するためのプログラムや制御部21が取り扱うデータ、例えば、目的地データやユーザデータを記憶する。操作部24は、ユーザが端末装置2に情報を入力するためのインターフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン等である。表示部25は、液晶ディスプレイ等の映像表示手段であり、端末装置2からユーザへ様々な情報を出力する。なお、操作部24がタッチパネルである場合には、操作部24が表示部25を兼ねていてもよい。
サーバ3は、ユーザからの入力に基づいて探索を行う装置であり、制御部31と、記憶部32と、通信部33とを備えている。
制御部31は、鉄道駅情報取得部311と、バス路線情報取得部312と、を備え、サーバ3の制御を行う。なお、制御部31の各部は、サーバ3内のプロセッサが所定のプログラムを実行してソフトウェアによる処理がハードウェア資源を用いて具体的に実現されるものであってもよいし、実装されているハードウェア自身により実現されるものであってもよい。また、サーバ3を制御する他の部を備えていてもよい。
鉄道駅情報取得部311は、ネットワーク4を介して端末装置2から送信された目的地情報と、記憶部32に記憶されているデータとに基づいて探索を行い、目的地に到達可能なバス路線を利用可能な鉄道駅情報を取得する。この鉄道駅情報取得部311は、記憶部32に記憶されているデータから、条件に基づいて探索を行い、条件を満たす鉄道駅の情報を取得する。鉄道駅の情報とは、例えば、鉄道駅の名称や当該鉄道駅を通る鉄道路線名等の情報である。具体的な条件としては、目的地から所定の範囲内(第1範囲内)にあるという条件、又は、目的地から所定の範囲内にあるバス停留所へと運行されているバス路線に乗り換えることが可能であるといった条件が挙げられる。より詳しくは、後述する動作説明において記載する。
ここで、目的地に到達可能なバス路線を利用可能な鉄道駅とは、例えば、目的地へと到達可能なバス路線へと乗り換え可能な鉄道駅のことを言う。乗り換え可能であるとは、当該鉄道駅においてバス路線へと乗降できる状況を言う。これは、例えば、当該鉄道駅から200m以内にバス停留所がある、又は、徒歩5分以内でバス停留所がある場合を言う。200mや5分は一例であり、この限りではない。また、目的地まで到達可能なバス路線が鉄道駅を通らない場合、当該バス路線の停留所のうち、鉄道駅へ乗り換えるのに一番近いバス停留所と、当該鉄道駅との距離が500mであったり、徒歩10分以内で行き来できたりする場合も利用可能であると言ってもよい。このように、目的地に到達可能なバス路線へと直接乗り換え可能ではなくとも、一般的に徒歩で行ける範囲にある鉄道駅に到達できる場合を含めてもよい。
バス路線情報取得部312は、ネットワーク4を介して端末装置2から送信された目的地情報と、記憶部32に記憶されているデータとに基づいて探索を行い、目的地に到達可能なバス路線である到達バス路線の情報を取得する。このバス路線情報取得部312は、記憶部32に記憶されているデータから、条件に基づいて探索を行い、条件を満たすバス路線の情報を取得する。バス路線の情報とは、ユーザがバス路線を一意的に認識するための情報であり、例えば、出発地、経由地、目的地、及び/又は、バス路線の系統名等の情報である。具体的な条件としては、鉄道駅情報取得部311が取得した鉄道駅において利用可能なバス路線のうち目的地の所定の範囲内(第2範囲内)にあるという条件、又は、目的地から所定の範囲内にあるバス停留所から運行されているバス路線といった条件が挙げられる。この探索条件については、鉄道駅情報取得部311の探索条件と同様に、後述する動作説明においてより詳しく記載する。なお、第1範囲と第2範囲は、いずれとも目的地から所定の範囲を表すが、第1範囲は目的地から鉄道駅等までの範囲を示し、第2範囲は目的地からバス停留所等までの範囲を示すという点で相違する。
記憶部32は、各種データを記憶するデータベースであり、経路データベース321を備える。記憶部32は、例えば、ハードディスク、不揮発性半導体メモリ(SSD等)などの任意の記憶装置により構成可能である。また、記憶部32は、図面においてはサーバ3内にあるものとしているが、制御部31とは別のデータベースサーバや、ファイルサーバとして独立したサーバとして情報処理システム1内に通信可能に接続された別の装置内に備えられているものであってもよい。
経路データベース321は、鉄道駅情報の探索、及び、バス路線情報の探索を実行する際に使用するデータベースである。この経路データベース321は、バス路線の情報として、所定のバス事業者におけるバス路線情報のみを含むものであってもよいし、複数の事業者のバス路線の情報を備えているものであってもよい。複数の事業者のバス路線の情報を備えているものである場合は、一般的な鉄道路線情報探索や、より一般的な経路情報探索と同じデータベースを用いることも可能である。一方、所定のバス事業者に限定したバス路線情報のみを含むものである場合には、所定のバス事業者向けのサービスを提供する際に、データ記憶容量の削減や、探索の高速化を図ることが可能である。
さらに、この経路データベース321には、必ずしも鉄道駅における鉄道の時刻表や、鉄道から鉄道への乗り換え情報等の鉄道駅に関する路線情報を備えている必要は無く、鉄道駅の情報、及び、バス路線の情報を備えていればよい。これに加えて、経路データベース321は、地図情報データベースと、POI(Point Of Interest)情報データベースのうち少なくとも一つをさらに備えていてもよい。
地図データベースやPOIデータベースを備える場合においては、経路データベース321とは別の格納場所に格納されるようにしてもよい。地図情報データベースは、表示用、あるいは、例えば緯度経度探索といった地点検索用に用いられる。POI情報データベースは、例えば、フリーワード検索やカテゴリ検索といった地点検索用に用いられる。
通信部33は、端末装置2から出力された目的地についての情報を受信し、制御部31において取得された情報を端末装置2へと出力する。制御部31において取得された情報とは、少なくとも鉄道駅情報を含む情報であり、他に、バス路線の情報や、鉄道駅周辺の情報等が含まれる情報であってもよい。
次に、本実施形態に係る端末装置2の探索画面表示の一例について説明する。図2は、端末装置2の表示部25に表示されている画面の一例を示す図である。この図2に示すように、表示部25は、目的地入力領域251と、検索ボタン252と、探索結果表示領域253と、を備えている。
目的地入力領域251は、ユーザから目的地の入力を受け付ける領域である。目的地の入力は、文字入力で行うものであってもよいし、例えば、地図上でユーザがマウスのクリックやタッチパネルのタップにより示して行うものであってもよいし、音声入力であってもよい。文字入力で行う場合、施設の名称や住所等を入力するものであってもよいし、又は、電話番号等の目的地と紐付けられるような他の情報を入力できるようにしてもよい。クリックやタップで行う場合には、ユーザにより指定された位置周辺にある施設等の名称、あるいは、指定された位置周辺の住所、緯度経度等が目的地入力領域251に表示されるようにしてもよい。また、あらかじめ施設等の名称を図2に示すように地図上に表示しておき、地図上における施設名をユーザが指定するようにしてもよい。
検索ボタン252は、目的地を入力した後に押下されると、制御部21の目的地受付部211へと目的地を出力するボタンである。押下は、マウスのクリックにより行われるものであってもよいし、タップで行うものであってもよい。また別の例としては、検索ボタン252は必ずしも必須ではなく、マウスのジェスチャーや、タッチパネル上の所定の方向へのフリックやスワイプその他の動作、端末装置2に振動を与える、音声で指示などの動作により検索ボタン252押下と同等の動作をするものであってもよい。
さらには、目的地入力領域251が目的地受付部211を兼ねているものであってもよく、例えば、日本語文字入力手段において目的地入力領域251に入力した目的地が確定したタイミングで目的地受付部211から通信部22を介してサーバへと目的地情報が送信されるようにしてもよい。この場合、目的地入力領域251において目的地が確定されると自動的に鉄道駅探索が開始され、探索結果が表示されるようにしてもよい。目的地が曖昧である場合には、データベースの中から候補地を探索してユーザが選択できるようにしてもよい。日本語以外の言語の場合は、例えば空白文字が入力された時点で候補地を出力するようにしてもよい。
探索結果表示領域253は、探索結果を表示する領域である。例えば、後述する図5のように、周辺の地図を表示した上で、その地図上に明確に分かるように探索結果を表示する領域である。また、この領域は、探索結果を表示する領域であると伴に、ユーザが目的地を探す際に用いるようにしてもよい。例えば、上述したように、ユーザが地図上を指し示して目的地を入力する場合、この探索結果表示領域253に示されている地図を用いて目的地の指定をするようにしてもよい。
次に、具体的な動作の説明を行う。以下、図2に示す探索結果表示領域253に示されている、○○病院まで行くバス路線に乗り換えることができる鉄道駅を探索する場合について説明する。図2の例においては、○○病院の周辺には、北側と南側にそれぞれ鉄道路線があり、A駅からG駅までの駅がある。このような状況において○○病院を目的地とした場合に処理の流れを説明する。なお、地図の方向は便宜上、上側が北方向であるとしたが、これには限られない。図3は、本実施形態に係る探索結果を表示するまでの動作の一例を示すフローチャートである。
まず、目的地受付部211は、入力画面を表示し、ユーザに入力、指定させた目的地の情報を受け付け、取得する(ステップS10)。上述したように、図2における検索ボタン252が押下されたタイミングにおいて目的地受付部211により目的地が受付されてもよいし、目的地入力領域251に入力されたタイミングにおいて目的地受付部211が目的地を受け付けてもよい。
次に、端末装置2は、目的地受付部211により受け付けられ、取得された目的地情報を、通信部22を介してサーバ3へと送信する(ステップS11)。
次に、サーバ3は、目的地の探索を行う(ステップS20)。目的地の探索は、記憶部32に記憶されている情報に基づいて行う。ここで得られる情報は、例えば、住所、緯度経度といった情報である。また、入力された目的地の情報が曖昧である場合には、上述したように候補地をユーザに提示するなどしてさらに絞り込むように探索してもよい。
次に、サーバ3の鉄道駅情報取得部311は、目的地の周辺にある鉄道駅を取得する(ステップS21)。目的地の周辺にある鉄道駅とは、第1範囲内、例えば、目的地から半径2kmの範囲内にある鉄道駅のことを言う。第1範囲は、半径2kmには限られず、5kmであってもよいし、1kmであってもよい。
また、都心部においては短め、例えば、2kmと設定しておき、郊外部においては長め、例えば、7kmや10kmなどとして設定してもよい。また、都心部や郊外部等と言った区別ではなく、鉄道網の密度や、鉄道駅の密度により距離が決まるように設定されていてもよい。さらには、距離には限られず、目的地から徐々に距離を増加させながら周辺の探索を行い、近い方から5駅を選択する、等としてもよい。すなわち、ここで言う第1範囲とは、距離のみならず、駅数としてもよい。
さらには、徒歩で行ける時間で範囲を指定してもよい。例えば、徒歩5分圏内、又は、徒歩10分圏内等としてもよい。この場合、徒歩速度は、指定できるようにしてもよいし、所定の値(例えば5km/h)に設定されていてもよい。徒歩速度を指定できる場合、徒歩速度は、例えば、「ゆっくり」(4km/h)、「標準」(5km/h)、「せかせか」(6km/h)の中から指定できるものとしてもよい。また、徒歩で行ける経路があるか否かに基づいて探索を行うようにしてもよい。
次に、バス路線情報取得部312は、鉄道駅情報取得部311が取得した鉄道駅において利用可能なバス路線の探索を行う(ステップS22)。本実施形態においては、このように、最初に鉄道駅を探索し、その後に当該鉄道駅において利用可能なバス路線を探索する。このバスの探索は、平均探索により行われる。平均探索とは、時刻を指定せずに経路探索をする探索方法であり、所要時間等の平均値を取得する探索のことをいう。
別の探索方法としては、図4に示すように、所定のバス事業者に絞り込んでバス経路の探索を行うようにしてもよい(ステップS22A)。このようにすることにより、汎用のデータベースを用いつつ、所定のバス事業者向けのサービスを提供するようにしてもよい。
次に、バス路線情報取得部312は、探索したバス路線のうち、目的地に到達可能なバス路線が含まれているか否かを判断する(ステップS23)。ここで、バス路線が目的地に到達可能であるとは、当該バス路線のバス停留所のうち、現実的に目的地まで歩ける距離、例えば、目的地から200mや500mの距離であるバス停留所が存在することを言う。この距離は、ユーザが設定できるようにしてもよい。また、目的地周辺のバス路線の密度により、長くしたり、短くしたりするものであってもよい。また、距離ではなく、道のりであってもよい。
以下の説明において、目的地に到達可能であるバス路線のことを、到達バス路線と呼ぶ。なお、到達バス路線としては、鉄道駅から目的地へと到達可能なバス停留所まで、バス間の乗換が発生しないようなバス路線を探索することも可能である。
さらに、探索においては、バスの進行方向について考慮してもよい。すなわち、同じ系統のバス路線であっても、往路と復路により停車するバス停留所が異なる場合がある。このような場合に、バス路線としては停車するバスではあるが、進行方向が逆向きであるが故に、目的地周辺のバス停留所に停車しない可能性もある。
例えば、図2において、B駅からC駅行きのバスにおいては○○病院に到達可能であるが、同じ系統のバスであってもC駅からB駅行きのバスにおいては異なる道路を使用し、○○病院に到達可能ではないことがある。部分的に異なる経路を運行する場合もあれば、所謂循環バスのように全く異なる経路を運行する場合もある。
このような場合、C駅から目的地までは当該系統のバスでは到達可能ではないため、C駅は、当該系統については到達可能なバスに乗車できる鉄道駅として探索されないようにしてもよい。このように、到達バス路線の進行方向を考慮して、到達バス路線に乗り換えることが可能な鉄道駅を抽出するようにしてもよい。すなわち、バス路線の進行方向を考慮し、目的地に対して進行方向手前側の鉄道駅のみを探索条件とすることもできる。
到達バス路線がある場合(ステップS23:Yes)、鉄道駅情報取得部311は、到達バス路線を利用可能な鉄道駅の情報を取得する(ステップS24)。また、併せて、バス路線情報取得部312は、到達バス路線情報を取得する。到達バス路線情報の取得は、ステップS22においてバス路線の探索を行うタイミングで、取得してもよい。ここで言う到達バス路線情報とは、バスの系統、バスの行き先、目的地に到達可能なバス停留所の名称、鉄道駅から当該バス停留所までのバス乗車時間、当該バス停留所から目的地までのおおよその徒歩時間等を含む情報である。
次に、サーバ3は、通信部33を介して端末装置2へとステップS24において取得した鉄道駅及び到達バス路線情報を送信し、出力する(ステップS25)。一方、ステップS23において、到達バス路線を取得することができなかった場合(ステップS23:No)、サーバ3は、該当する鉄道駅がない旨について通信部33を介して端末装置2へと出力するようにしてもよい。このように、該当する鉄道駅がないことを通知することにより、端末装置2において処理待ちの状態を解除することも可能である。
次に、端末装置2の情報出力部212は、通信部22を介してサーバ3から出力された鉄道駅及び到達バス路線情報に基づいて到達バス路線を利用可能な鉄道駅の情報を含む出力情報を出力する(ステップS12)。図5は、探索結果を出力した表示の一例を示す図である。探索結果は、例えば図5に示すように、探索結果表示領域253内に表示された地図上に、探索結果表示254のように表示される。なお、端末装置2は、受信した鉄道駅、バス情報を、記憶部23に記憶するようにしてもよい。
探索結果として、目的地、目的地の住所、到達可能バスを利用可能な鉄道駅、バスの事業者、バスの系統、乗車停留所から降車停留所までのおおよその時間、降車するバス停留所名、降車してからの徒歩時間等の情報が表示される。これらの情報に限られるものではなく、目的地の電話番号、ファクシミリ番号、鉄道駅周辺の情報、バスの運賃、バスの行き先(バス路線の名称)、下車停留所までの停留所、鉄道駅から各停留所の営業キロ等の情報を表示するようにしてもよい。
例えば、図5においては、目的地の名称と住所がまず記載される。その下に、到達バス路線に乗車することのできる鉄道駅である、B駅、F駅、G駅の駅名が出力される。それぞれの鉄道駅と併せて、バス事業者名(☆☆バス)、当該バス事業者における目的地まで到達可能な系統名(○13、○14等)、バスの乗車時間、降車停留所名、降車してからの徒歩時間の情報が記載されている。すなわち、鉄道駅ごとに、上述したような到達バス路線に関する案内情報が表示される。
B駅から、☆☆バスの○13、○14、○15系統のバスに乗ることで目的地の○○病院まで到達することができる。○13系統、○14系統は、降車停留所である○○病院前までの経路が同じであり、約5分で到達する。○○病院前で下車したのち、徒歩1分で目的地に到達する。一方、○15系統は、○○病院前までの経路が上記2つの系統とは異なるため、約10分で○○病院前停留所に到着する。このように、系統ごとに同じ経路である場合にはまとめて表示し、異なる経路である場合には、別々に表示するようにしてもよい。
F駅及びG駅についての表示についても同様である。すなわち、F駅からは、☆☆バスの○14系統、△05系統が到達バス路線であり、○○病院前停留所までは約8分かかり、下車してから徒歩1分で目的地に到達する。G駅からは、☆☆バスの☆10系統が到達バス路線であり、☆10系統における目的地の最寄りのバス停留所である□□高校停留所までは16分掛かり、□□高校停留所から目的地の○○病院までは徒歩3分掛かることをしめしている。
このように、到達バス路線に乗り換えることが可能な複数の鉄道駅が探索された場合には、それぞれの駅ごとに到達バス路線情報等の案内情報を出力するようにしてもよい。なお、これらの駅のソート順も任意に変更することが可能である。例えば、到達バス路線の系統が多い順、到達バス路線のバスの本数が多い順、目的地までの合計時間が短い到達バス路線を含む鉄道駅の順、下車してからの徒歩時間が短い到達バス路線を含む鉄道駅の順、乗車率からみて平均的に混雑していない路線を優先する等、サービス提供者が設定するようにしてもよいし、ユーザ側で設定できるようにしてもよい。または、バス事業者と関連がある鉄道路線の駅を優先的に表示することも可能である。
さらに、図5においては系統名しか表示されていないが、同じ系統であっても行き先が複数あり、そのうち目的地まで到達できない行き先の場合もあり得る。このような場合に備え、系統名と併せてバスの行き先を表示するようにしてもよい。
図6は、探索結果表示の別の例を示す図である。図5の探索結果表示に加え、到達バス路線に乗り換えることが可能な鉄道駅を強調した表示したものである。より具体的には、B駅、F駅、G駅を囲うように強調表示255B、255F、255Gがされることにより、ユーザに鉄道駅の位置、及び、鉄道駅の名称をより明確に表示することが可能である。このような四角で囲う表示の他にも、該当する鉄道駅名を点滅表示させたり、該当する鉄道駅を他の駅とは別の色で表示したり、該当する鉄道駅のみマーカーで強調表示したりしてもよいし、これらの手法に限られず、他の強調するような表示を行ってもよい。このように表示することにより、ユーザが該当する鉄道駅を見落とす可能性を減らすことも可能である。
図7は、探索結果表示254のさらに別の例を示す図である。この図7では、探索結果表示254として、上述した、鉄道駅等の情報では不足する情報の例として、乗り場案内情報と、時刻表情報とを別途表示できるようにしたものである。
乗り場案内ボタン256は、押下すると、各鉄道駅における乗り場案内情報を表示するボタンである。各鉄道駅における乗り場案内情報としては、テキストの表形式で一覧表示するものであってもよいし、各鉄道駅周辺の地図を表示し、視覚的に乗り場の案内をするものであってもよい。図7においては、鉄道駅の情報として到達バス路線の乗り場までは表示されていないが、このような場合に、乗り場案内ボタンを押下すると、鉄道駅周辺の地図を表示し、その上で到達バス路線に乗車可能な乗り場を目立つように表示することも可能である。
時刻表ボタン257は、押下すると各到達バスの時刻表を表示するボタンである。時刻表表示は、鉄道駅ごと、系統ごとに一覧で表示するものであってもよいし、ユーザが指定した系統の時刻表を表示するものであってもよい。鉄道駅や系統ごとに一覧で表示するものである場合、ユーザは、どの鉄道駅から到達バスに乗車するかをより柔軟に広い選択範囲の中から選択することが可能となる。
これらの情報はボタン形式で表示するのみならず、例えば、探索結果表示254内に表示されている鉄道駅をクリック又はタップすると、当該鉄道駅の乗り場情報や時刻表情報を表示するようにしてもよいし、バス事業者を選択すると当該バス事業者のバスの情報を、系統名を選択すると当該系統のバスの情報を表示するようにしてもよい。また、鉄道駅を選択した際には、鉄道駅周辺の地図と伴に、飲食店、郵便局、コンビニ、又は、銀行のATM等の情報を表示するようにしてもよい。
上記に説明した新たな情報の出力は、記憶部23に鉄道駅、バス情報を記憶している場合には、当該情報から必要なものを取得して表示部25へと出力するようにしてもよい。または、記憶部23に記憶していない場合には、サーバ3へと問い合わせてユーザが必要とする情報を取得し、表示部25へと表示するようにしてもよい。
さらに、図8、図9として探索結果の表示方法として別の例を挙げる。図8及び図9における探索結果表示領域253には、地図が表示されず、テキストデータとして探索結果が表示される。このように、本実施形態に係る探索結果の表示方法は、地図を表示しない表示であってもよい。
図8の例では、探索結果は、鉄道駅ごとに表示される。探索結果におけるB駅に関する情報は、探索結果表示領域253Bに、F駅に関する情報は、探索結果表示領域253Fに、G駅に関する情報は、探索結果表示領域253Gにそれぞれ表示される。探索結果としては、鉄道駅、鉄道駅において利用可能なバス停留所、到達バス路線に乗車可能な乗り場、到達バス路線の系統、下車する停留所までの乗車時間、下車してからの徒歩時間、そして、運賃が表示される。
例えば、B駅の探索結果に着目すると、鉄道のB駅においては、B停留所というバス停留所から到達バス路線に乗車することが可能である。B停留所においては、○13系統、○14系統、○15系統のバスが到達バス路線であり、そのそれぞれについて、バスの乗車時間、下車する停留所名、下車してからの徒歩時間、運賃、そして、乗車可能な乗り場情報が表示されている。○13系統と○14系統のように、経路が同じである場合には、同じ情報としてまとめて表示してもよい。また、系統名のみならず、行き先表示をするものであってもよい。
さらに、この図8に示すように、探索結果表示領域253B内に、乗り場案内ボタン256B及び時刻表ボタン257Bを設置してもよい。もちろん図7の説明においてしたように、鉄道駅、系統、乗り場等にリンクを張っておき、選択したタイミングでその情報を表示するようにしてもよい。上記ではB駅についてのみ説明したが、F駅、G駅についても同様である。また、B駅、F駅、G駅のソート順についても、上述した説明と同様に任意に設定することが可能である。
図9は、探索結果情報についてのさらに別の例である。この図9においては、上述した鉄道駅情報の他に、始発のバスの時間及び終発のバスの時間を表示するものである。各鉄道駅に係る探索結果表示領域253内には、上述した例と同様に、鉄道駅、停留所、系統等の情報と伴に、始発バスの時間、終発バスの時間等が表示されている。
例えば、B駅に係る情報を表示している探索結果表示領域253B内には、B停留所から○○病院への各到達バス路線に対して、始発バスの時間と、終発バスの時間と、○○病院を発車する終発バスの時間が表示されている。このように、図8の情報に追加して、始発や終発の時間を表示することも可能である。これにより、ユーザの利便性をさらに向上することが可能となる。
なお、図9においては、表示する情報量が多岐にわたるため、G駅についての情報が表示されていないが、このような場合、スクロールバー258を表示領域に追加することも可能である。もちろん、図9には限られず、図5乃至図8においてもスクロールバー258を設置する用にしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、ユーザが目的地を指定すると、その目的地へ到達可能なバス路線に乗り換えることができる鉄道駅を探索し、その情報を出力することが可能となる。鉄道駅の情報をユーザに表示することにより、鉄道の路線情報に依存せず、かつ、到達バス路線の選択の幅を狭めることのない到達バス路線情報を、提示することができる。さらに、目的地周辺の鉄道駅から探索を行うので、効率的に目的地周辺の鉄道駅を探索することとなり、バスに乗車する時間が極端に増えるような経路を探索結果として表示することを抑制することもできる。
このように、本実施形態に係る情報処理システムによれば、到達バス路線を探索する上で、ユーザの利便性を向上することが可能である。さらに、目的地から鉄道駅を探索することにより、目的地まで到達可能な鉄道駅をユーザに選択することを促し、また、鉄道網と比べて路線が複雑になりがちなバス路線について到達バス路線に乗り換えることが可能な鉄道駅を探索することにより、バスを手軽に利用することを促進する効果もある。
また、上述したように、バス事業者を絞り込んで探索を行うことも可能であり、このように絞り込みを行うことにより、汎用のデータベースを用いることを可能とする。この場合、事業者を制限して探索するので、探索の高速化や、リソースの削減を図ることも可能である。さらに、本実施形態による探索では、鉄道網の情報は不要であり、バス路線の情報に加え、少なくとも鉄道駅の情報があればよいので、その点からもリソースを削減することが可能となる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態においては、鉄道駅から探索を行うことにより、到達バス路線を利用可能な鉄道駅を探索する情報処理システムについて説明したが、本実施形態においては、目的地周辺(第2範囲内)のバス停留所から探索する方法について説明する。
図10は、本実施形態に係る処理の流れを示すフローチャートである。端末装置2におけるステップS11までの処理、及び、サーバ3におけるステップS20までの処理については、前述した第1実施形態と同様であるので省略する。
サーバ3は、目的地を探索した後、続いて、目的地周辺のバス停留所を探索する(ステップS21B)。目的地周辺のバス停留所は、記憶部32に記憶されているPOI情報、すなわち、着目している場所周辺の情報や地図情報に基づいて探索される。目的地の周辺にあるバス停留所とは、第2範囲内、例えば、目的地から半径200mの範囲内にあるバス停留所のことをいう。第2範囲は半径200mには限られず、500mであってもよいし、100mであってもよい。このように、本実施形態においては、鉄道駅を先に探索するのではなく、バス停留所を先に探索、すなわち、到達バス路線から探索を行う。
また、この第2範囲は、第1範囲と同様に、都心部においては短め、例えば、100mと設定しておき、郊外部においては長め、例えば、500mや1kmなどと設定してもよい。また、都心部や郊外部と言った区別ではなく、バス路線網の密度やバス停留所の密度により距離が決まるように設定してもよい。さらには、距離には限られず、目的地から徐々に距離を増加させながら周辺の探索を行い、近い方から2停留所を選択する、等としてもよい。また、目的地からの徒歩時間が5分以内、10分以内、というように時間で限定するようにしてもよい。すなわち、第2範囲は、第1範囲と同様に、距離のみならず、バス停留所の数、そして、徒歩時間により制限される範囲としてもよい。
次に、バス路線情報取得部312は、当該バス停留所において乗車できるバス路線の探索を平均探索により行い(ステップS22)、それらのバス路線の中から鉄道駅において利用可能なバス路線を探索する(ステップS23B)。すなわち、ステップS22において探索されたバス路線から、鉄道駅において利用可能なバス停留所が存在するバス路線を抽出する。
次に、鉄道駅情報取得部311は、取得されたバス路線情報から鉄道駅情報を取得し、鉄道駅を通るバス経路がある場合、すなわち、鉄道駅情報取得部311が鉄道駅情報を取得した場合(ステップS23:Yes)、サーバ3は、鉄道駅とバス路線情報を取得し(ステップS24)、通信部33を介して端末装置2へと出力する。通信部22を介して鉄道駅、バス路線情報を受信した端末装置2は、情報出力部212により表示部25に探索結果を表示する。すなわち、この後の処理は、上述した第1実施形態と同じ処理を行う。
一方、鉄道駅を通るバス路線が無い場合(ステップS23:No)においても、第1実施形態と同様の処理を行う。
なお、本実施形態においても、探索結果の表示は、上述した第1実施形態と同様である。すなわち、図5乃至図9のような探索結果表示をすることが可能である。
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1によっても、ユーザが目的地を指定すると、その目的地へ到達可能なバス路線に乗り換えることができる鉄道駅を探索し、その情報を出力することが可能となる。さらに、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、目的地周辺のバス停留所から到達バス路線を探索するため、目的地周辺のバス停留所において下車することのできるバスであり、鉄道駅において乗車することができるバスをユーザに提示することが可能となる。前述した第1実施形態と比較すると、周辺の鉄道駅のみならず、第1実施形態に係る情報処理システム1よりも、遠くにある鉄道駅についても探索されるため、よりユーザの選択の幅を拡げることが可能である。
(第3実施形態)
上述した実施形態においては、目的地に到達可能なバス路線に乗車することが可能な鉄道駅の情報を出力する情報処理システム1について説明したが、本実施形態においては、バスではなく、タクシーに乗車する場合について説明する。
図11は、本実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。端末装置2におけるステップS11までの処理、及び、サーバ3におけるステップS21までの処理については、上述した第1実施形態と同様の処理である。
目的地から第1範囲内にある鉄道駅を取得した後、サーバ3の制御部31は、タクシー情報の探索を行う(ステップS22C)。タクシー情報とは、ステップS21において取得された鉄道駅における、タクシーの乗降に関する情報のことを言う。例えば、タクシープールの情報、平均的な待ちタクシー台数の情報等である。
次に、タクシー情報を元に、所定の条件を満たす鉄道駅があるか否かを判断する(ステップS23C)。所定の条件とは、例えば、目的地までの想定時間、目的地までの想定料金、タクシープールがあるか否か、平均的な待ちタクシーの台数、目的地までの直線距離等の条件である。これら以外のタクシーの乗車に関する情報であってもよい。
所定の条件を満たす鉄道駅がある場合(ステップS23C:Yes)、鉄道駅情報取得部311は、当該鉄道駅の情報を取得する。鉄道駅の情報とは、鉄道駅の名称の他、タクシープールの有無や、タクシー乗り場の位置情報等、タクシーに関する情報を含んでいてもよい。また、上述した実施形態と同様に、鉄道駅周辺の施設の情報を含む情報であってもよい。
次に、サーバ3は、通信部33を介して端末装置2へ鉄道駅情報を送信し、出力する(ステップS25C)。サーバ3が出力した鉄道駅情報は、通信部22を介して端末装置2が受信する。端末装置2の情報出力部212は、受信した鉄道駅情報を表示部25へと出力する(ステップS12C)。
図12は、本実施形態に係る探索結果の表示の一例を示す図である。大まかな表示は、図5と同様である。探索結果表示領域253内の探索結果表示254がタクシーの探索結果となっている。図12の例においては、タクシーの乗車時間が短い順番に鉄道駅の情報を出力している。鉄道駅のソート順は、乗車時間に限られず、タクシープールがあり、タクシーに乗車しやすいといった情報に基づいてソートされていてもよい。
また、表示されている情報についても図12においては、タクシーに乗車している時間であるが、これには限られず、タクシープールの有無や、乗り場の情報であってもよい。
乗り場の情報とは、例えば、鉄道駅に複数の出口がある場合に、目的地に到達するにはいずれの出口が利便性がよいか、いずれの出口から出ると乗車時間が短いか、又は、料金が安いか等の情報である。このような情報を出力することによりユーザビリティを向上するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、路線バスを用いて目的地まで到達する鉄道駅の探索の他、タクシーを用いて目的地まで到達するような場合について、ユーザの利便性の向上をすることが可能である。
(第3実施形態の変形例)
また、タクシー情報のみならず、バス情報も併せて出力するようにしてもよい。例えば、到達バス路線の本数が所定の数よりも少ない場合に、タクシーに関する情報を出力するようにしてもよい。図13は、バス情報と併せてタクシー情報を出力する実施形態の一例に係る処理の流れを示すフローチャートである。
端末装置2がユーザから目的地の入力を受け付け、目的地情報をサーバ3に送信するまでの処理は、上述した各実施形態と同様である。
通信部33を介して目的地の情報を取得したサーバ3は、目的地の探索を行う(ステップS30)。この探索処理も、上述した各実施形態におけるステップS20の処理と同様の処理を行う。
次に、サーバ3の制御部31は、バス路線の探索を行う(ステップS31)。この探索の処理は、第1実施形態のように、鉄道駅情報から探索するものでもよいし、第2実施形態のように、目的地周辺のバス停留所の情報から探索するものでもよい。
鉄道駅情報、及び、到達バス路線情報の探索が終了した後、制御部31は、探索により取得した到達バス路線の本数が所定数以上あるか否かを判断する(ステップS32)。所定数とは、例えば、1、2、又は、それ以上の所定の数のことを言う。これは、サービス提供者側で表示数などの制限等により設定するものであってもよいし、ユーザ側で指定できるようにしてもよい。例えば、所定数を1とした場合、到達バス路線が無い場合にタクシー情報を出力することとなり、到達バス路線が2の場合、到達バス路線が1本しかない場合にもタクシー情報を出力することとなる。
なお、ここでは到達バス路線の本数を所定の数と比較する例を挙げたがこれには限られず、例えば、探索された鉄道駅の駅数によりタクシー情報を出力するようにしてもよい。この場合、所定数を1と設定すると、鉄道駅が1つも探索されない場合にはタクシー情報を出力し、所定数を2と設定すると、鉄道駅が1つだけ探索される場合にもタクシー情報を出力することとなる。以下においては所定数と到達バス路線とを比較する例について説明するが、これは、所定数と鉄道駅とを比較する場合においても同様の処理を行うことができる。
バス路線情報が所定数以上探索されている場合(ステップS32:Yes)、サーバ3は、上述した探索結果と同様の処理を行い、探索結果を端末装置2へと出力する(ステップS34、ステップS35)。ステップS34及びステップS35の処理は、前述した実施形態のステップS24及びステップS25の処理と同様である。
一方、バス路線情報が所定数以上探索されていない場合(ステップS33:No)、サーバ3は、タクシー情報探索処理へと移行する(ステップS33)。このステップS33の処理は、上述した第3実施形態に係るタクシー探索処理と同様の処理である。タクシー探索処理の後、サーバ3は、鉄道駅情報を取得し、鉄道駅の情報を、通信部33を介して端末装置2へと送信する(ステップS34、ステップS35)。この処理は、第3実施形態に係るタクシー探索処理におけるステップS24、及び、ステップS25と同様の処理である。
なお、到達バス路線情報と、タクシーに乗車できる鉄道駅の情報を併せて探索する場合もある。このような場合、制御部31は、到達バス路線情報に関する鉄道駅、バス路線情報と、タクシー情報に関する鉄道駅情報を別々に探索するようにしてもよいし、これら二つの探索処理を並行して行うようにしてもよい。
到達バス路線情報に係る情報と、タクシーに係る情報を、通信部22を介して受信した端末装置2は、情報出力部212を介して表示部25へと探索した鉄道駅情報を出力する(ステップS12D)。図14は、到達バス路線情報と、タクシー情報と、に係る鉄道駅情報を併せて出力した探索結果表示の一例を示す図である。この図14に示すように、到達バス路線情報と、タクシー情報とが併せて探索結果表示254へと表示される。もちろん、この表示は図8又は図9に示すようにテキスト形式で表示されるようにしてもよい。
以上のように、タクシー情報を探索する場合には、到達バス路線情報を先に取得し、その取得状況に基づいてタクシー情報を探索するようにしてもよい。なお、所定数を十分大きくしておくことにより、常に到達バス路線情報とタクシー情報とを併せて表示できるようにしてもよい。
(第4実施形態)
上述した各実施形態においては、目的地は1つであったが、以下の実施形態では、目的地が複数ある場合についての処理について説明する。本実施形態に係る情報処理システム1は、複数の目的地を入力した場合にそれらの目的地に共通して到達することのできるバス路線を探索する。すなわち、所定のバス路線において、鉄道駅と、複数の目的地に到達可能なバス停留所を有する到達バス路線と鉄道駅の探索を行う。
本実施形態の探索処理については、第1実施形態、又は、第2実施形態と同様であるので詳しい説明は省略する。異なる点は、到達バス路線を探索する際に、複数の目的地の全てに到達することのでき、鉄道駅において利用可能なバス路線を探索するところにある。
図15は、本実施形態に係る探索結果の一例を示す図である。この例においては、○○病院のほか、△△スーパーも目的地としてユーザが入力している。このような場合の探索結果は、図中の探索結果表示領域253Bに示すように、○○病院と、△△スーパーのいずれにも到達できるバス路線が出力される。
例えば、B駅からは、○13系統、○14系統、○15系統の3つの系統が○○病院と、△△スーパーのいずれにも到達可能であり、それぞれの系統におけるバス乗車時間と、下車してからの徒歩時間、そして、各系統に乗車できる乗り場等の案内情報が表示されている。○13系統、及び、○14系統においては、○○病院へ行くには、○○病院前停留所までバスに約5分間乗車し、そこから徒歩1分であり、△△スーパーへ行くには、○×町停留所までバスに約10分間乗車し、そこから徒歩で2分である。一方、○15系統では、○○病院前へ行くには、○○病院前停留所までバスに約10分乗車し、そこから徒歩で1分であり、△△スーパーへ行くには、○×小学校停留所まで約13分間乗車し、そこから徒歩で1分である。
このように、鉄道駅ごとに、各到達バス路線の情報を出力するようにしてもよい。なお、図15においては、B駅の情報しか記載されていないが、複数の鉄道駅が探索結果としてあげられる場合には、図8、又は、図9のように、並べて表示することも可能である。さらに、テキスト表示には限られず、図5等のように、地図上にオーバーラップするように表示されるようなものであってもよい。
以上のように、本実施形態によれば、複数の目的地が受付された場合に、それらの目的地全てを通るバス路線に乗車することのできる鉄道駅の情報を探索することが可能となる。このような探索、及び、表示をすることにより、ユーザは、複数の目的地へと向かうバス路線の情報を取得することができる。
(第5実施形態)
第4実施形態においては、複数の目的地に共通して到達することのできるバス路線を探索したが、本実施形態に係る情報処理システム1は、複数の目的地に共通して到達することのできる鉄道駅の探索を行う。すなわち、複数の目的地に到達可能な1又は複数のバス路線に乗車することができる鉄道駅の探索を行う。第4実施形態と異なる点は、第4実施形態は、1バス路線で全ての目的地へと到達可能であることを条件としたが、本実施形態においては、1バス路線のみならず、異なる複数のバス路線により複数の目的地へ到達することができる鉄道駅の探索をする点である。
本実施形態の探索処理については、第4実施形態と同様に、前述した第1実施形態、又は、第2実施形態と同様であるので詳しい説明は省略する。到達バス路線を探索する際に、第1実施形態のように鉄道駅から探索する場合は、バス路線情報取得部が、当該鉄道駅を通るバス路線において、複数の目的地へそれぞれ到達可能なバス路線を探索する点において、第1実施形態とは異なる。また、第2実施形態のように、目的地周辺のバス停留所から探索する場合は、鉄道駅情報取得部311が、目的地ごとにバス停留所を探索し、それら複数のバス停留所において乗車、下車することのできるバス路線に共通して乗り換えることが可能な鉄道駅を探索する点において、第2実施形態とは異なる。
図16は、本実施形態に係る探索結果の一例を示す図である。この例においては、○○病院のほか、××病院も目的地としてユーザが入力している。このような場合の探索結果は、図中の探索結果表示領域253Bに示すように、○○病院に到達できるバス路線と、××公園に到達できるバス路線とが個別に出力される。
例えば、B駅からは、○○病院へ到達可能なバス路線の系統が○13系統、○14系統、○15系統の3系統があり、○13系統と○14系統では、バスの乗車時間が約5分、○○病院前停留所において下車してから徒歩時間が1分であり、○15系統では、バスの乗車時間が約10分、○○病院前停留所において下車してから徒歩時間が1分である。一方、××病院へは、○13系統と×20系統の2系統があり、○13系統では、バスの乗車時間が約18分、××交番前停留所において下車してから徒歩時間が3分であり、×20系統では、バスの乗車時間が約12分、××公園入口停留所において下車してから徒歩時間が1分である。また、B駅において各バス路線へ乗車可能な乗り場案内を表示していてもよい。
このように、鉄道駅を表示して、そこから各目的地へと到達できるバス路線の情報を出力するようにしてもよい。なお、図16においては、B駅の情報しか記載されていないが、複数の鉄道駅が探索結果としてあげられる場合には、図8、又は、図9のように、並べて表示することも可能である。さらに、テキスト表示には限られず、図5等のように地図上にオーバーラップするように表示されるようなものであってもよい。また、図16に示す○13系統のように、第4実施形態における探索対象である○○病院と××病院に共通して到達可能なバス路線がある場合、当該バス路線も出力するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、複数の目的地に到達することのできるバス路線に共通して乗り換えることが可能な鉄道駅の情報を探索することが可能となる。このような探索、及び、表示をすることにより、ユーザは、複数の目的地へと向かう場合に、拠点となる鉄道駅を選択することができる。
なお、上述した全ての実施形態において、到達バス路線に対して進行方向手前側の1つの鉄道駅しか出力していないが、これには限られない。すなわち、例えば、図2の例において、目的地を○○病院とした場合に、A駅を出発し、B駅において乗降可であり、○○病院まで到達可能なバス路線がある場合、B駅のみならず、A駅をも出力するようにしてもよい。
上述した各実施形態で説明した情報処理システムの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、情報処理システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、情報処理システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
さらに、一つまたは複数の情報処理装置によって情報処理システムを機能させてもよい。複数の情報処理装置を用いる場合、情報処理装置のうちの1つをコンピュータとし、当該コンピュータが所定のプログラムを実行することにより情報処理システムの少なくとも1つの手段として機能が実現されてもよい。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。