JP2022003097A - 水性懸濁状農薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】希釈液の植物への濡れ性が高く、また保管後も粒子成長が少ない水性懸濁状農薬組成物を提供することにある。【解決手段】20℃における水溶解度が100ppm以下で固体の農薬活性成分、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩などの特定のノニオン系界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物を含有することを特徴とする水性懸濁状農薬組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、低水溶解度の農薬活性成分を含有する水性懸濁状農薬組成物に関する。さらに詳しくは、製造後の保管状態にあっても、活性成分の粒子成長が抑制される水性懸濁状農薬組成物に関する。
従来、農薬の製剤型としては、粉剤、水和剤、乳剤、水溶剤および粒剤等が主であった。これらの製剤のうち、粉剤および水和剤は、製造時および施用時における固形薬剤の粉立ちによる作業者の健康上の問題を引き起こすおそれがあり、乳剤は、当該乳剤に含まれる溶剤による環境への負荷の問題や可燃性溶剤による火災の危険の問題等が指摘されている。そこで近年はこのような問題の少ない、水性懸濁組成物および粒状水和剤が新しい製剤の中心となりつつある。
水性懸濁組成物は、取扱い時に粉立ちがなく、計量が容易で、可燃性溶剤による引火の危険も少ないことから、特に安全面や環境面で優れている。しかしながら、水性懸濁組成物は、水中に界面活性剤および増粘剤により農薬活性成分が分散・懸濁されているため、既存の水性懸濁組成物は、製造後の保管状態にあると、農薬活性成分の粒子が成長して粒径が大きくなり易いこと、または農薬活性成分が沈降して再分散が困難な固化層を形成し易いという課題がある。特に、粒子が大きくなった水性懸濁組成物は、生物効果の著しい低下を招く場合がある。
製造後の保管状態で、粒子成長を抑えた技術として知られ、本発明に最も近い組成物は、特定のスルホニルウレア除草活性化合物、カルボキシメチルセルロース塩、リグニンスルホン酸塩、界面活性剤、及び水を含有する水性懸濁状除草剤組成物(但し、有効成分量のピラクロニルを含有する水性懸濁状除草剤組成物を除く)(特許文献1)が挙げられる。
特開2008−069142号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、農薬活性成分の種類や保管条件によっては十分に粒子成長を抑制できない場合や、粒子成長は抑制されるものの、希釈液の植物への濡れ性が何ら評価さていない場合や評価された当該濡れ性が十分でない場合があった。また特に希釈液の植物への濡れ性を高めるために表面張力を低下させる界面活性剤を配合した場合、粒子成長が大きくなり易いなど、既存の製剤は、満足のいくものではなかった。
本発明の課題は、希釈液の植物への濡れ性が高く、また保管後も粒子成長が少ない水性懸濁状農薬組成物を提供することにある。
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、20℃における水溶解度が100ppm以下で固体の農薬活性成分と特定の界面活性剤とを組み合わせることで、保管後も粒子成長が少ないことを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]20℃における水溶解度が100ppm以下である固体の農薬活性成分;
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシアルキレン植物油並びにそれらの塩からなる群から選択されるノニオン系界面活性剤を少なくとも1種;並びに
アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物
を含有することを特徴とする水性懸濁状農薬組成物、
[2]ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテルまたはその塩である、[1]に記載の組成物、
[3]ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルまたはその塩である、[1]または[2]に記載の組成物、
[4]ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩、特にポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩である、[1]ないし[3]のいずれかに記載の組成物、
[5]アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、モノアルキルナフタレンスルホン酸塩もしくはジアルキルナフタレンスルホン酸塩またはそれらの縮合物である、[1]ないし[4]のいずれかに記載の組成物、
[6]アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、メチルナフタレンスルホン酸塩、エチルナフタレンスルホン酸塩、プロピルナフタレンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、ブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはイソブチルナフタレンスルホン酸塩、ジメチルナフタレンスルホン酸塩、ジエチルナフタレンスルホン酸塩、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩、ジブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはジイソブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはメチルノニルナフタレンスルホン酸塩またはそれらの縮合物である、[1]ないし[5]のいずれかに記載の組成物、
[7]アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩ホルマリン縮合物である、[1]ないし[6]のいずれかに記載の組成物、
[8]農薬活性成分が、ブロフラニリド、3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンおよびシメコナゾール並びにそれらの塩から選ばれる1種以上である、[1]ないし[7]のいずれかに記載の水性懸濁状農薬組成物、
[9]農薬活性成分が、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.05〜50重量部である、[1]ないし[8]のいずれかに記載の水性懸濁状農薬組成物、
[10]ノニオン系界面活性剤が、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.05〜10重量部である、[1]ないし[9]のいずれかに記載の水性懸濁状農薬組成物、
[11]アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.05〜20重量部である、[1]ないし[10]のいずれかに記載の水性懸濁状農薬組成物、
[12]20℃における水性懸濁状農薬組成物の0.05重量%水希釈液の表面張力が、50〜70mN/mである、[1]ないし[11]のいずれかに記載の農園芸用水和剤、および
[13]20℃における水性懸濁状農薬組成物の0.05重量%水希釈液の表面張力が、55〜65mN/mである、[12]に記載の農園芸用水和剤の使用に関する。
本発明の水性懸濁状農薬組成物は、保管後も粒子成長が抑制され、植物への濡れ性が高く、そのため良好な生物効果が期待される。
本発明の水性懸濁状農薬組成物における農薬活性成分は、殺生物活性を有し、農園芸用に使用されるものであって、20℃における水溶解度が100ppm以下で固体の農薬活性成分であれば任意の農薬活性成分を用いることができる。
優れた保管後の粒子成長抑制や植物への濡れ性および生物効果が得られる点で、前記20℃における水溶解度は、80ppm以下、特に60ppm以下が好ましい。なお、前記20℃における水溶解度には特に下限値はないが、例えば、0.01ppm以上であってもよい。
農薬活性成分の具体例としては、例えば殺虫剤、殺菌剤または除草剤等を挙げることができる。
殺虫剤とは、例えば、クロマフェノジド、ピリミジフェン、ミルベメクチン、レピメクチン、ブロフラニリド、インドキサカルブ、エチプロール、カルバリル、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、ジアフェンチウロン、シアントラニリプロール、ジフルベンズロン、テブフェノジド、テブフェノジド、テフルベンズロン、トルフェンピラド、フェンピロキシメート、ブプロフェジン、フラチオカルブ、フルフェノクスロン、フルベンジアミド、ヘキサフルムロン、ベンゾエピン、メタフルミゾンまたはルフェヌロンあるいはそれらの塩等を挙げることができる。
殺菌剤とは、例えば、シメコナゾール、トルプロカルブ、フルスルファミド、ペンチオピラド、3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、アゾキシストロビン、オリサストロビン、カルプロパミド、キャプタン、シアゾファミド、ジクロシメット、ジクロメジン、ジチアノン、チアジニル、チフルザミド、ファモキサドン、フサライド、フルオルイミド、フルトラニル、プロシミドンまたはペンシクロンあるいはそれらの塩等を挙げることができる。
除草剤とは、例えば、ピラゾレート、シクロピリモネート、オキサジクロメホン、カフェンストロール、キザロホップエチル、クミルロン、クロメプロップ、ダイムロン、テニルクロール、ビフェノックス、ピラクロニル、ピラゾキシフェン、ピリフタリド、ピリブチカルブ、ピラゾスルフロンエチル、ピラフルフェンエチル、フェノキサスルホン、フェントラザミド、フェンメディファム、フルミオキサジン、プロジアミン、プロピリスルフロン、ブロモブチド、ベンスルフロンメチル、ベンゾフェナップ、ベンゾビシクロン、ペントキサゾンまたはメフェナセット等を挙げることができる。
本発明に使用する農薬活性成分として、ブロフラニリド、3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンおよびシメコナゾール等が好ましい。
本発明に使用する農薬活性成分は、1種のみを使用してもよいが、1種に限定されることはなく、2種以上を併用してもよく、適宜、上記の殺虫剤、殺菌剤または除草剤を組み合わせて使用することができる。
さらに、例えば、「農薬ハンドブック2011年版」(財団法人 日本植物防疫協会)、「The Pesticide Manual sixteenth edition」(British Crop Production Council)などの文献に記載されている、20℃における水に対する溶解度が100ppm以下である農薬も本発明の農薬活性成分として使用することができる。これらの農薬活性成分はそれぞれ単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の水性懸濁状農薬組成物における農薬活性成分の含有量は、当該活性成分の物性、適用場面等によって、適宜、選択して決定することができるが、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、通常0.05〜50重量部であり、好ましくは0.1〜40重量部であり、より好ましくは1〜20重量部の範囲である。
本発明の水性懸濁状農薬組成物におけるノニオン系界面活性剤(以下「本発明ノニオン系界面活性剤」という)は、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシアルキレン植物油並びにそれらの塩からなる群から選択される。本発明ノニオン系界面活性剤として、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテルまたはその塩が好ましく、さらにポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルまたはその塩が好ましく、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルまたはその塩が一層好ましい。
本発明ノニオン系界面活性剤の塩としては、例えば、硫酸塩、リン酸塩等が挙げられるが、硫酸塩が好ましい。
これら硫酸塩またはリン酸塩等としては、例えば、当該硫酸またはリン酸等のアルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩もしくはカリウム塩)、当該硫酸またはリン酸等のアルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩もしくはマグネシウム塩)、当該硫酸またはリン酸等とアンモニウムとの塩、あるいは当該硫酸またはリン酸等と各種アミンとの塩(例えば、アルキルアミン塩、シクロアルキルアミン塩およびアルカノールアミン塩)等を挙げることができ、特に硫酸アンモニウム塩が好ましい。
ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルの塩としては、例えば、硫酸塩、リン酸塩等が挙げられるが、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩が好ましい。
ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩とは、例えば、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸のアルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩もしくはカリウム塩)もしくはアルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩もしくはマグネシウム塩)、当該硫酸とアンモニウムとの塩、または当該硫酸と各種アミンとの塩(例えば、アルキルアミン塩、シクロアルキルアミン塩およびアルカノールアミン塩)等を挙げることができ、特にポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩が好ましい。
なお、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩に付加するエチレンオキサイドのモル数は特に限定されず、各種の付加モル数を採用することができる。具体的には、例えば9ないし16を挙げることができる。
汎用されているポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩の代表例としては、例えば、ソルポールTMT−10SPG、ソルポールTMT−15SPG、ソルポールTMT−20SPG(東邦化学工業社製)、ニューカルゲンTMFS−72PG、ニューカルゲンTMFS−75PG、ニューカルゲンTMFS−77PG(竹本油脂社製)、SoprophorTM 4D384(ローディア日華社製)等を挙げることができる。
本発明の水性懸濁状農薬組成物中の本発明ノニオン系界面活性剤の含有量は、本発明ノニオン系界面活性剤の物性、適用場面等によって、適宜選択して決定することができるが、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、通常0.05〜10重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは1〜5重量部である。
本発明の水性懸濁状農薬組成物におけるアルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物とは、例えば、モノアルキルナフタレンスルホン酸塩もしくはジアルキルナフタレンスルホン酸塩またはそれらの縮合物等を意味し、具体的には、例えば、メチルナフタレンスルホン酸塩、エチルナフタレンスルホン酸塩、プロピルナフタレンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、ブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはイソブチルナフタレンスルホン酸塩等のモノアルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物;例えば、ジメチルナフタレンスルホン酸塩、ジエチルナフタレンスルホン酸塩、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩、ジブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはジイソブチルナフタレンスルホン酸塩等のジアルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物;あるいは例えばメチルノニルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物を挙げることができ、特にアルキルナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物が好ましい。また、アルキルナフタレンスルホン酸塩としては、ナトリウム塩が好ましい。特に、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩のホルマリン縮合物が好ましい。
具体例としては、例えば、(モノまたはジ)アルキル(例えばC1〜6)ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩のホルマリン縮合物等を挙げることができる。汎用されているアルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物の代表例としては、例えば、MorwetTM D−425 Powder(ライオンアクゾ社製)、SupragilTM MNS90、SupragilTM RM/210EI(ローディア日華社製)、デモールTMRN、デモールTMSNB(花王社製)、ラベリンTMFA−N(第一工業製薬社製)等を挙げることができる。
本発明では、これらのアルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物はそれぞれ単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の水性懸濁状農薬組成物中のアルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物の含有量は、当該アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物の物性、適用場面等によって、適宜選択して決定することができるが、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、通常0.05〜20重量部であり、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部である。
本発明の水性懸濁状農薬組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、本発明ノニオン系界面活性剤以外の界面活性剤およびアルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物以外の界面活性剤を含有することが可能である。それらの界面活性剤としては、具体的には、農薬製剤に通常使用される、例えば、本発明ノニオン系界面活性剤以外のノニオン系界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、または両性界面活性剤等を挙げることができる。
具体的には、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン系界面活性剤;例えば、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、アリールスルホン酸塩、メチルタウリン酸塩、ポリオキシエチレンアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸塩等の陰イオン性界面活性剤;例えば、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤;または例えば、アルキルベタイン、アミンオキサイド等の両性界面活性剤等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、1種でもよいが、同種のものあるいは異種のものを併用してもよい。本発明におけるこれら界面活性剤の量は、通常、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部であり、好ましくは0.1〜5重量部である。
本発明の水性懸濁状農薬組成物には、更に、必要に応じて、例えば、有機溶剤、増粘剤、pH調整剤、凍結防止剤、消泡剤、防黴剤、塩、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の補助剤を含有することができる。
有機溶剤としては、例えば、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、メチルナフタレン、1−フェニル−1−キシリルエタン、1−キシリル−1,3−ジフェニルブタン等の芳香族炭化水素;例えば、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、流動パラフィン等のパラフィン系炭化水素;アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソデシル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジエチルヘキシル、トリメット酸2−エチルヘキシル、トリメット酸トリデシル等の多塩基酸アルコールエステル;例えば、2−エチルヘキサン酸セチル、ヤシ脂肪酸セチル、ラウリン酸メチル、オレイン酸メチル等の脂肪酸アルコールエステル;例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート等の多価アルコール脂肪酸エステル;例えば、オクチルアルコール、ラウリルアルコール等の高級アルコール等を挙げることができる。
増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、ウエランガム、グアーガム、トラガントガム、アラビアガム等の天然ガム類;例えば、スメクタイト、セピオライト、アタパルジャイト、ラポナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト等の無機鉱物質の微粉;例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体またはその塩;例えば、種々のグレードのデキストリン、カルボキシメチルスターチナトリウム塩等の澱粉誘導体;例えば、アルギン酸ナトリウム、カゼイン酸ナトリウム等の天然物またはそれらの誘導体;例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸とその誘導体、ポリビニルピロリドン等の水溶性合成高分子等を挙げることができる。又、これら増粘剤は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。使用される増粘剤の配合量は、増粘剤の種類により異なるが、通常、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部であり、好ましくは0.05〜5重量部である。
pH調整剤としては、例えば、塩酸、リン酸等の無機酸;例えば、クエン酸、フタル酸、コハク酸等の有機酸;例えば、クエン酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム等の有機金属塩;例えば、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸ナトリウム等の無機金属塩;例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物;またはトリエタノールアミン等の有機アミン類等を挙げることができる。また例えば、リン酸−リン酸ナトリウム水溶液、酢酸−酢酸ナトリウム水溶液、クエン酸−クエン酸ナトリウム水溶液等の各種の緩衝液等を所定量添加してpHをコントロールすることもできる。これらpH調整剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
凍結防止剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等を用いることができる。
消泡剤としては、例えば、シリコーン系、アセチレングリコール系、フッ素系、脂肪酸系のもの等を挙げることができる。
防黴剤としては、例えば、ベンゾチアゾール誘導体、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、p−オキシ安息香酸ブチル等を挙げることができる。
塩としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、スルホン酸、カルボン酸等の各種の無機酸、または、例えば、クエン酸、フタル酸、コハク酸等の各種の有機酸のアルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等);当該無機酸または当該有機酸のアルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩等);当該無機酸または当該有機酸のアンモニウム塩;当該無機酸または当該有機酸と各種アミンとの塩(例えば、アルキルアミン塩、シクロアルキルアミン塩、アルカノールアミン塩等)等を挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、ビタミンE系酸化防止剤等を挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、二酸化チタン等の無機化合物系紫外線吸収剤;ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、トリアジン、ベンゾエート、サリシレート等の有機化合物系紫外線吸収剤等を挙げることができる。
本発明の水性懸濁状農薬組成物は、例えば、前記農薬活性成分、本発明ノニオン系界面活性剤、前記アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物および適宜前述の補助剤を、水に添加して混合することにより、製造することができる。
また前記農薬活性成分は、その原体そのまま用いることも可能であるが、原体の粒度の粗さに起因して、水性懸濁状農薬組成物の効力不足や薬害等の不具合が生じる原因となる。従って農薬活性成分の水溶解度が高いものであっても、通常、農薬活性成分の原体をある程度微粉砕することが好ましく、特に水溶解度が低いものは微粉砕しておくことがより好ましい。このため、ジェットミル、ハンマーミルまたはピンミル等による乾式粉砕や、必要に応じて、界面活性剤及び水等の溶剤を用いて、サンドミル、ボールミル、ダイノミル、アペックスミル、アトライター等で、湿式粉砕を行い、当該原体を粉末状乃至液体状プレミックスに調製することができる。当該プレミックスに、例えば、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩等の本発明ノニオン系界面活性剤、前記アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩またはその縮合物、その他界面活性剤、有機溶剤、増粘剤、pH調整剤、凍結防止剤、消泡剤、防黴剤、塩、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を水に加えて、本発明の水性懸濁状農薬組成物を得ることもできる。
本発明の水性懸濁状農薬組成物は、植物への良好な濡れ性や好適な表面張力を有する。例えば、0.05重量%水希釈液の20℃における表面張力は、50〜70mN/m、より好ましくは55〜65mN/mである。なお、本発明の表面張力は、試験例1に記載された方法で測定される。
本発明の水性懸濁状農薬組成物は、原液そのままで、または水に適当な濃度(約5倍〜20000倍程度)に希釈して、噴霧散布すればよい。このとき、噴霧器を用いて地上で散布するのみならず、航空機やヘリコプターを使用して空中から散布することもできるが、これらに限定されるものではない。
以下に、実施例、比較例及び試験例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。尚ここで示す配合割合はすべて重量部とする。
(調製例1)
ブロフラニリド原体(20℃における水溶解度0.7ppm)50.0部、SoprophorTM FLK(ポリオキシエチレンスチリル化フェノールリン酸エステル塩、ローディア日華社製)2.0部、ニューカルゲンTMEP−70G(ジオクチルスルホコハク酸塩、竹本油脂社製)1.0部、プロナールTMEX−150(シリコーン消泡剤、東邦化学工業社製)0.1部及び水46.9部を混合し、得られた混合物をアトライターにて湿式粉砕して、中位径が0.6μmのブロフラニリドスラリーを得た。なお、本発明の水性懸濁状農薬組成物の中位径を算出するための粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置LA−950(堀場製作所製)で測定した。
(調製例2)
3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン原体(20℃における水溶解度2.4ppm、以後化合物Aという。)50.0部、SoprophorTM FLK 2.0部、ニューカルゲンTMEP−70G 1.0部、プロナールTMEX−150 0.1部及び水46.9部を混合し、得られた混合物をアトライターにて湿式粉砕して、中位径が0.7μmの化合物Aスラリーを得た。
(調製例3)
シメコナゾール原体(20℃における水溶解度57.5ppm)50.0部、SoprophorTM FLK 2.0部、ニューカルゲンTMEP−70G 1.0部、プロナールTMEX−150 0.1部及び水46.9部を混合し、得られた混合物をアトライターにて湿式粉砕して、中位径が4.3μmのシメコナゾールスラリーを得た。
(調製例4)
ケルザンTMS(キサンタンガム、CPケルコ社製)0.47部、プロクセルTMGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアゾール−3(2H)−オン、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製)0.33部、プロピレングリコール13.33部及び水85.87部を混合し、増粘剤溶液Aを試製した。
(調製例5)
ケルザンTMS 0.47部、プロクセルTMGXL(S) 0.50部、プロピレングリコール18.75部及び水80.28部を混合し、増粘剤溶液Bを試製した。
[実施例1]
ブロフラニリドスラリー10.0部、ソルポールTMT−15SPG(ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩・エチレンオキサイド付加モル数14、東邦化学工業社製)3.0部、MorwetTM D−425 Powder(アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩、ライオンアクゾ社製)5.0部、増粘剤溶液A60.0部及び水22.0部を混合して、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[実施例2]
実施例1において、MorwetTM D−425 Powder 5.0部を10.0部に変え、水22.0部を17.0部に変えた以外は実施例1と同様にして、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[実施例3]
実施例2において、ソルポールTMT−15SPG 3.0部を5.0部に変え、水17.0部を15.0部に変えた以外は実施例2と同様にして、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[実施例4]
実施例1において、ソルポールTMT−15SPGをソルポールTMT−10SPG(ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩・エチレンオキサイド付加モル数9、東邦化学工業社製)に代えた以外は実施例1と同様にして、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[実施例5]
ブロフラニリドスラリー40.0部、ソルポールTMT−15SPG 3.0部、MorwetTM D−425 Powder 5.0部、増粘剤溶液B 40.0部及び水12.0部を混合して、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[実施例6]
実施例1において、ブロフラニリドスラリーを化合物Aスラリーに代えた以外は実施例1と同様にして、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[実施例7]
実施例1において、ブロフラニリドスラリーをシメコナゾールスラリーに代えた以外は実施例1と同様にして、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[実施例8]
実施例1において、ソルポールTMT−15SPGをSoprophorTM 4D384(ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩・エチレンオキサイド付加モル数16、ローディア日華社製)に代えた以外は実施例1と同様にして、水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例1]
ブロフラニリドスラリー10.0部、増粘剤溶液A 60.0部及び水30.0部を混合して、比較例1の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例2]
ブロフラニリドスラリー10.0部、ソルポールTMT−15SPG 3.0部、増粘剤溶液A 60.0部及び水27.0部を混合して、比較例2の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例3]
ブロフラニリドスラリー10.0部、MorwetTM D−425 Powder 5.0部、増粘剤溶液A 60.0部及び水25.0部を混合して、比較例3の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例4]
ブロフラニリドスラリー10.0部、ノイゲンTMTDS−50(ポリオキシエチレントリデシルエーテル、第一工業製薬社製)3.0部、MorwetTM D−425 Powder 5.0部、増粘剤溶液A 60.0部及び水22.0部を混合して、比較例3の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例5]
比較例4において、ノイゲンTMTDS−50をノイゲンTMTDS−80(ポリオキシエチレントリデシルエーテル、第一工業製薬社製)に代えた以外は比較例4と同様にして、比較例5の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例6]
比較例4において、ノイゲンTMTDS−50をノイゲンTMXL−6190(ポリオキシアルキレンデシルエーテル、第一工業製薬社製)に代えた以外は比較例4と同様にして、比較例6の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例7]
比較例4において、ノイゲンTMTDS−50をPluronicTM L−61(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、BASF社製)に代えた以外は比較例4と同様にして、比較例7の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例8]
比較例4において、ノイゲンTMTDS−50をEmulanTM LVA(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、BASF社製)に代えた以外は比較例4と同様にして、比較例8の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例9]
比較例4において、ノイゲンTMTDS−50をニューカルゲンTM4000G(アルキルグルコシド、竹本油脂社製)に代えた以外は比較例4と同様にして、比較例9の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例10]
ブロフラニリドスラリー10.0部、ソルポールTMT−15SPG 3.0部、ソカランTMPA−20(ポリアクリル酸ナトリウム、BASF社製)5.0部、増粘剤溶液A 60.0部及び水22.0部を混合して、比較例10の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例11]
比較例10において、ソカランTMPA−20をサンエキスTMP252(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙社製)に代えた以外は比較例10と同様にして、比較例11の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例12]
比較例10において、ソルポールTMT−15SPGをニューカルゲンTM4000Gに代えた以外は比較例10と同様にして、比較例12の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例13]
ブロフラニリドスラリー40.0部、ノイゲンTMTDS−80 3.0部、MorwetTM D−425 Powder 5.0部、増粘剤溶液B 40.0部及び水12.0部を混合して、比較例13の水性懸濁状農薬組成物を得た。
[比較例14]
比較例2において、ブロフラニリドスラリーを化合物Aスラリーに代えた以外は比較例2と同様にして、比較例14の水性懸濁状農薬組成物を得た。
次に本発明の水性懸濁状農薬組成物の有用性を示すために、試験例1〜3を行った。
評価結果を表1、表2及び表3に示す。
[試験例1](表面張力)
製造直後の実施例1〜8、比較例1〜14の水性懸濁状農薬組成物を用いて0.05重量%水希釈液を調製し、水温20℃条件下においてデュヌイ表面張力試験器((株)伊藤製作所製)により白金プレートを用いて表面張力を測定した。
[試験例2](希釈液の植物への濡れ性)
製造直後の実施例1〜8、比較例1〜14の水性懸濁状農薬組成物を用いて0.2重量%水希釈液を調製した。次にキャベツ(品種:四季穫、直径:約11cm)にハンドスプレーを用いて、希釈液を10mL散布した。散布後のキャベツ葉表面の濡れ性を以下の3段階で評価した。
A:葉が濡れて、水滴が多く葉の上に残る。
B:葉がある程度濡れ、水滴も少量葉の上に残る。
C:葉が濡れず、水滴がほとんど葉に残らない。
[試験例3](製剤保管後の粒子成長性)
製造直後の実施例1〜8、比較例1〜14の水性懸濁状農薬組成物の中位径を測定した。100mLを100mL容量のプラボトルに入れて密栓し、54℃恒温機の中に静置した。30日後に取り出し、各試料の中位径を測定した。
測定より下記式に基づき粒子成長率を計算した。
粒子成長率 =(54℃30日後の中位径/製造直後の中位径)×100
計算した粒子成長率から、粒子成長性を以下の3段階で評価した。
A:粒子成長率150%未満
B:粒子成長率150%以上250%未満
C:粒子成長率250%以上
Figure 2022003097
Figure 2022003097
Figure 2022003097
本発明によれば、水溶解度が低い固体の農薬活性成分であっても、前記農薬活性成分、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩等の本発明ノニオン系界面活性剤、及び前記アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物を含有する水性懸濁状農薬組成物は、調製された当該組成物中の成分の粒子成長が抑制されるのみならず、植物への濡れ性が良好であるので、本発明の水性懸濁状農薬組成物は、充分な生物効果を発揮することが可能である。

Claims (13)

  1. 20℃における水溶解度が100ppm以下である固体の農薬活性成分;
    ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシアルキレン植物油並びにそれらの塩からなる群から選択されるノニオン系界面活性剤を少なくとも1種;並びに
    アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物
    を含有することを特徴とする水性懸濁状農薬組成物。
  2. ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテルまたはその塩である、請求項1に記載の組成物。
  3. ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルまたはその塩である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸塩である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、モノアルキルナフタレンスルホン酸塩もしくはジアルキルナフタレンスルホン酸塩またはそれらの縮合物である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、メチルナフタレンスルホン酸塩、エチルナフタレンスルホン酸塩、プロピルナフタレンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、ブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはイソブチルナフタレンスルホン酸塩、ジメチルナフタレンスルホン酸塩、ジエチルナフタレンスルホン酸塩、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩、ジブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはジイソブチルナフタレンスルホン酸塩もしくはメチルノニルナフタレンスルホン酸塩またはそれらの縮合物である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩ホルマリン縮合物である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 農薬活性成分が、ブロフラニリド、3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンおよびシメコナゾール並びにそれらの塩から選ばれる1種以上である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の水性懸濁状農薬組成物。
  9. 農薬活性成分が、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.05〜50重量部である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の水性懸濁状農薬組成物。
  10. ノニオン系界面活性剤が、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.05〜10重量部である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の水性懸濁状農薬組成物。
  11. アルキルナフタレンスルホン酸塩またはその縮合物が、水性懸濁状農薬組成物100重量部に対して、0.05〜20重量部である、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の水性懸濁状農薬組成物。
  12. 20℃における水性懸濁状農薬組成物の0.05重量%水希釈液の表面張力が、50〜70mN/mである、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の農園芸用水和剤。
  13. 20℃における水性懸濁状農薬組成物の0.05重量%水希釈液の表面張力が、55〜65mN/mである、請求項12に記載の農園芸用水和剤の使用。
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