JP2022002856A - プレス加工装置及び金属製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない工程数でかつコストを低く抑えながら、抜き加工における抜き断面を高い角度精度で仕上げることができるプレス加工装置を提供する。【解決手段】パンチ111とダイ112とを用いて平板状の被加工金属板10の一部(抜き落とし部分11)を抜き落とす抜き加工に使用するプレス加工装置100において、パンチ111が被加工金属板10を押圧する際に、被加工金属板10を湾曲した状態に弾性変形させる金属板湾曲手段(パンチ側凹面111b1及びノックアウト側凸面114b)を備えるようにした。これにより、パンチ111が被加工金属板10を押圧した際に被加工金属板10に生じる反りを相殺して、抜き断面を高い角度精度で仕上げることができる。【選択図】 図4

Description

本発明は、パンチとダイとを用いて平板状の被加工金属板の一部を抜き落とす抜き加工に使用するプレス加工装置に関する。本発明はまた、このプレス加工装置を用いた金属製品の製造方法にも関する。
プレス加工装置を用いた金属加工の一つとして、パンチとダイとを用いて平板状の被加工金属板の一部を抜き落とす抜き加工が知られている。抜き加工としては、被加工金属板から抜き落とした側を製品として使用する場合(以下、この場合の製品を「抜き落とし製品」と呼ぶ。)と、抜き落とした後に残った側を製品として使用する場合(以下、この場合の製品を「穴抜き製品」と呼ぶ。)とがある。抜き加工は、高い生産効率を実現できる反面、抜き加工によって生じる断面(以下「抜き断面」という。)の角度精度を高めることが難しいという課題を有している。
すなわち、一般的な抜き加工においては、被加工金属板における抜き落とされる部分(以下「抜き落とし部分」という。)をパンチが押圧した際に、この抜き落とし部分に反りが生じ、被加工金属板におけるパンチ下面の周縁部に当接する部分では、被加工金属板の板厚方向に対して僅かに傾斜した方向からパンチが食い込むようになるために、製品の抜き断面(抜き落とし製品の外周面及び穴抜き製品の内周面)が被加工金属板の表面に対して垂直にならないことがある。
このため、抜き断面に高い角度精度が求められる場合には、抜き加工を終えた抜き断面を薄く削って整えるシェービング加工を追加で施すことがある。このような例としては、例えば、特許文献1に記載されたスラストプレートの製造方法が挙げられる。スラストプレート46とは、同文献の図1に示されるように、スピンドルモーター1のシャフト15に嵌合されて、シャフト15と共に回転するドーナツ状の部材である。スラストプレート46は、同文献の図2に示されるように、その内周面49及び外周面50が、上側スラスト面47及び下側スラスト面48に対して精度よく直角に形成されている必要がある。このため、同文献に記載の方法では、同文献の図3に記載されているように、抜き加工によって素材をドーナツ状に打ち抜いた後(同図(a)及び同文献の段落0036,0037を参照。)、打ち抜いたブランク材Bの内周面と外周面とを薄く削り取るシェービング加工(同図(d)及び同文献の段落0039〜0044を参照。)を施している。これにより、内周面49及び外周面50を、上側スラスト面47及び下側スラスト面48に対して精度よく直角に形成することができるとしている。
また、他の方法として、ファインブランキングという特殊な抜き加工技術が知られている。このファインブランキングは、特許文献2の図6に示されるように、材料(被加工金属板)3における抜き落とし部分の周辺を、断面V字状の突起8を有する材料押え7で雌型(ダイ)1に対して非常に強い力で押さえつけた状態で、材料3における抜き落とし部分を、パンチ2とエジェクタ9とで強く挟みつけながら抜き落とす技術である。このファインブランキングを採用すれば、抜き落とし部分に反りが生じないようにすることができるため、シェービング加工等を追加で行わなくとも、抜き加工のみで高い角度精度を実現することができるとされている。
特開2003−278759号公報 特開2002−321022号公報
このように、シェービング加工を行うことや、ファインブランキングを採用することによっても、抜き断面を角度精度よく仕上げることは可能であるとされている。しかし、抜き加工を終えた後にシェービング加工も行うようにすると、工程数が増え、手間と時間がかかるという問題があった。また、歩留まりが悪くなるという問題もあった。一方、ファインブランキングを行うためには、専用のプレス機が必要であるため、コストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、少ない工程数でかつコストを低く抑えながら、抜き断面を高い角度精度で仕上げることができるプレス加工装置を提供するものである。また、このプレス加工装置を用いた金属製品の製造方法を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
パンチとダイとを用いて平板状の被加工金属板の一部を抜き落とす抜き加工に使用するプレス加工装置であって、
パンチが被加工金属板を押圧する際に、被加工金属板を湾曲した状態に弾性変形させる金属板湾曲手段
を備えたことを特徴とするプレス加工装置
を提供することによって解決される。
本発明のプレス加工装置を用いることで、少ない工程数でかつコストを低く抑えながら、抜き断面を高い角度精度で仕上げることができる。この理由については、後で詳しく説明する。
本発明のプレス加工装置においては、パンチに対向する位置に設けられて、被加工金属板における抜き落とされる部分(抜き落とし部分)をパンチ側に向かって押さえるノックアウトを更に備えるとともに、金属板湾曲手段を、パンチにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたパンチ側凹面と、ノックアウトにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたノックアウト側凸面とで構成し、パンチ側凹面とノックアウト側凸面とで被加工金属板を挟むことにより、被加工金属板を湾曲させるようにすることができる。この構成は、後で詳しく説明するように、抜き落とし製品を製造する場合に採用すると好ましい。
また、本発明のプレス加工装置においては、ダイに対向する位置に設けられて、被加工金属板における抜き落とし部分以外の部分をダイ側に向かって押さえるストリッパを更に備えるとともに、金属板湾曲手段を、ダイにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたダイ側傾斜面と、ストリッパにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたストリッパ側傾斜面とで構成し、ダイ側傾斜面とストリッパ側傾斜面とで被加工金属板を挟むことにより、被加工金属板を湾曲させるようにすることもできる。この構成は、後で詳しく説明するように、穴抜き製品を製造する場合に採用すると好ましい。
本発明のプレス加工装置においては、パンチとして、被加工金属板に当接する部分に加工硬化用突起を有し、この加工硬化用突起で被加工金属板における抜き落とし部分の輪郭線の近傍(以下「輪郭線近傍部」という。)を当該輪郭線に沿って局所的にプレスすることにより、被加工金属板における輪郭線近傍部に加工硬化を生じさせる加工硬化用パンチと、加工硬化用パンチによるプレスを終えて輪郭線近傍部に加工硬化が生じた被加工金属板における、抜き落とし部分をプレスして切り離すことにより、当該部分を抜き落とす抜き落とし用パンチとを備え、加工硬化用パンチが被加工金属板を押圧する際に、被加工金属板を湾曲した状態に弾性変形させるようにすると好ましい。これにより、抜き断面にバリが生じないようにして、抜き断面をより精度よく仕上げることができる。
本発明のプレス加工装置を用いて製造することができる金属製品としては、製品の上面及び下面に対して抜き断面がほぼ直角に形成されたものや、製品の上面及び下面に対して抜き断面が所定の角度だけ傾斜したもの等が挙げられる。抜き断面が傾斜した製品を製造する場合には、パンチが、被加工金属板に対して直角以外の角度方向から近付いて、被加工金属板を押圧するようにすると好ましい。これにより、抜き断面が所望の角度だけ精度よく傾斜した金属製品を製造することができる。
以上のように、本発明によって、少ない工程数でかつコストを低く抑えながら、抜き断面を高い角度精度で仕上げることができるプレス加工装置を提供することが可能になる。また、このプレス加工装置を用いた金属製品の製造方法を提供することも可能になる。
第一実施形態において製造する金属製品の斜視図及び断面図である。 第一実施形態において用いるプレス加工装置の押し出し加工部を、加工硬化用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、加工硬化用パンチ及びストリッパが被加工金属板に対して下降する前の状態を示した図である。 第一実施形態において用いるプレス加工装置の押し出し加工部を、加工硬化用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、加工硬化用パンチ及びストリッパが被加工金属板に対して下降し、ストリッパが被加工金属板に当接した状態を示した図である。 第一実施形態において用いるプレス加工装置の押し出し加工部を、加工硬化用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、図3に示す状態から加工硬化用パンチがさらに下降し、加工硬化用パンチが被加工金属板に当接した状態を示した図である。 第一実施形態において用いるプレス加工装置の押し出し加工部を、加工硬化用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、図4に示す状態から加工硬化用パンチがさらに下降して下死点に達し、加工硬化用パンチが抜き落とし部分を被加工金属板から押し出した状態を示した図である。 第一実施形態において用いるプレス加工装置の抜き落とし加工部を、抜き落とし用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、抜き落とし用パンチが被加工金属板に対して下降する前の状態を示した図である。 第一実施形態において用いるプレス加工装置の抜き落とし加工部を、抜き落とし用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、抜き落とし用パンチが被加工金属板に対して下降し、抜き落とし用パンチが抜き落とし部分を抜き落とした後の状態を示した図である。 第二実施形態において製造する金属製品の斜視図及び断面図である。 第二実施形態において用いるプレス加工装置の押し出し加工部を、押し出し用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、押し出し用パンチ及びストリッパが製品部分に対して下降する前の状態を示した図である。 第二実施形態において用いるプレス加工装置の押し出し加工部を、押し出し用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、押し出し用パンチ及びストリッパが製品部分に対して下降し、ストリッパが製品部分に当接した状態を示した図である。 第二実施形態において用いるプレス加工装置の押し出し加工部を、押し出し用パンチの中心線を含む平面で切断した断面図であって、図10に示す状態から押し出し用パンチがさらに下降して下死点に達し、押し出し用パンチが抜き落とし部分を製品部分から押し出した状態を示した図である。
1.概要
本発明の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図面にはx軸、y軸及びz軸を表示しており、これらの軸は、異なる図においても一致させている。本明細書においては、説明の便宜上、z軸正側を「上」、z軸負側を「下」と表現することがある。
2.第一実施形態
第一実施形態は、抜き落とし製品を製造する場合の例である。第一実施形態においては、コイル材から繰り出された帯状の被加工金属板10(後掲の図2を参照。)の一部を抜き落とすことで、楕円盤状の金属製品20(後掲の図1(a)を参照。)を製造する。
2.1 製造しようとする金属製品
まず、第一実施形態において製造する金属製品20について説明する。図1は、第一実施形態において製造する金属製品20の斜視図及び断面図である。図1(a)は金属製品20の斜視図である。図1(b)は図1(a)のS−S面における断面図である。図1(c)は図1(a)のS−S面における断面図である。
金属製品20は、図1(a)に示すように、略平坦な上面21及び下面22と、上面21及び下面22に対して一方向(図1においては、x軸方向)に傾斜した外周面23とを有する楕円盤状の金属部材となっている。この金属製品20は、円筒状の金属管の内部に、金属管の断面(金属管の中心線に垂直な断面)に対して所定の角度(以下「θ」と表記する。)だけ傾斜した状態で挿入されて、弁体として用いられるものである。このため、金属製品20の外周面23は、金属管の内周面に精度よく添わせる必要がある。したがって、外周面23には高い角度精度が要求される。換言すると、外周面23の上側傾斜角θ及び下側傾斜角θ(図1(b))は、いずれも角度θに極めて近い角度となるようにする必要がある。
この種の金属製品20は、平板状の被加工金属板を斜めに抜き落とすことによって製造される。しかし、従来のプレス加工装置を用いた抜き加工でこの金属製品20を製造すると、上側傾斜角θ(パンチが押圧する側の傾斜角)は角度θよりも小さく、下側傾斜角θは角度θよりも大きくなってしまっていた。これは、前述したように、パンチで被加工金属板を押圧した際に、被加工金属板がパンチ側から見て凹状に反ることによるものである。この点、第一実施形態において用いるプレス加工装置100においては、金属板湾曲手段によって被加工金属板をパンチ側から見て凸状に湾曲させた状態で、パンチが被加工金属板を押圧するため、反りの影響を相殺することができる。
2.2 プレス加工装置
以下、第一実施形態において用いるプレス加工装置100について説明する。図2〜5は、第一実施形態において用いるプレス加工装置100の押し出し加工部110を、押し出し用パンチ111の中心線を含む平面で切断した断面図である。図2は、押し出し用パンチ111及びストリッパ113が被加工金属板10に対して下降する前の状態を示した図である。図3は、押し出し用パンチ111及びストリッパ113が被加工金属板10に対して下降し、ストリッパ113が被加工金属板10に当接した状態を示した図である。図4は、図3に示す状態から押し出し用パンチ111がさらに下降し、押し出し用パンチ111が被加工金属板10に当接した状態を示した図である。図5は、図4に示す状態から押し出し用パンチ111がさらに下降して下死点に達し、押し出し用パンチ111が抜き落とし部分11を被加工金属板10から押し出した状態を示した図である。
図6及び図7は、第一実施形態において用いるプレス加工装置100の抜き落とし加工部120を、抜き落とし用パンチ121の中心線を含む平面で切断した断面図である。図6は、抜き落とし用パンチ121が被加工金属板10に対して下降する前の状態を示した図である。図7は、抜き落とし用パンチ121が被加工金属板10に対して下降し、抜き落とし用パンチ121が抜き落とし部分11を抜き落とした後の状態を示した図である。
第一実施形態において用いるプレス加工装置100は、図2に示すように、上型101及び下型102から成る順送金型を備えた順送プレス装置となっている。この順送金型には、押し出し加工部110と、抜き落とし加工部120(図6)の2箇所のプレス加工部が、この順に並んで設けられている。押し出し加工部110から抜き落とし加工部120への搬送は、図示省略の送り装置によって行われる。以下、押し出し加工部110と抜き落とし加工部120のそれぞれについて、詳しく説明する。
2.2.1 押し出し加工部
押し出し加工部110は、図2〜5に示すように、コイル材から繰り出された被加工金属板10を押し出し用パンチ111で押圧することによって、被加工金属板10における抜き落とし部分11を被加工金属板10から押し出すためのプレス加工部である。押し出し加工部110には、図2に示すように、押し出し用パンチ111と、押し出し用ダイ112と、ストリッパ113と、ノックアウト114とが設けられている。図2の状態において、被加工金属板10は、図示省略の金属板支持手段によって支えられ、押し出し用ダイ112から浮いた状態となっている。
押し出し用パンチ111は、順送金型の上型101とは別体の部材であり、上型101に設けられたスライド用傾斜面101aに当接した状態で設けられている。押し出し用パンチ111は、スライド用傾斜面101aに当接する部分である板状のパンチ基部111aと、パンチ基部111aに対して略垂直に設けられた筒状のパンチ先端部111bとを備えている。パンチ先端部111bの外周面は、被加工金属板10に対して傾斜した状態(非垂直な状態)となっている。パンチ先端部111bの先端面(被加工金属板10に当接する面)は、緩やかな球凹面状のパンチ側凹面111bとなっている。この押し出し用パンチ111は、後で説明するように、パンチ先端部111bに加工硬化用突起111b(図5の拡大部分を参照。)を備えており、加工硬化を行うための加工硬化用パンチを兼ねたものとなっている。
押し出し用ダイ112は、順送金型の下型102に設けられている。押し出し用ダイ112には、押し出し用パンチ111のパンチ先端部111bを受けるためのダイ穴112aが設けられている。ダイ穴112aの内周面は、パンチ先端部111bの外周面と同様、被加工金属板10に対して傾斜した状態(非垂直な状態)で設けられている。
ストリッパ113は、ストリッパ穴113aを有する板状の部材であり、ストリッパ付勢手段113bによって押し出し用ダイ112側に向かって付勢されている。図2に示す状態において、ストリッパ穴113a内には押し出し用パンチ111のパンチ先端部111bが収納されている。したがって、ストリッパ穴113aの内周面は、パンチ先端部111bの外周面に添うように、被加工金属板10に対して傾斜した状態(非垂直な状態)となっている。
ノックアウト114は、押し出し用ダイ112のダイ穴112a内に設けられており、ノックアウト付勢手段114aによって押し出し用パンチ111側に向かって付勢されている。ノックアウト114の上面(被加工金属板10に当接する面)は、押し出し用パンチ111のパンチ側凹面111bに相補的な形状のノックアウト側凸面114bとなっている。ノックアウト114の外周面は、ダイ穴112aの内周面に添うように、被加工金属板10に対して傾斜した状態(非垂直な状態)となっている。
図2に示す状態から上型101が被加工金属板10に向かって下降すると、図3に示すように、まずストリッパ113が被加工金属板10に当接して、被加工金属板10を押し出し用ダイ112側に向かって押さえつける。このとき、被加工金属板10における抜き落とし部分11はノックアウト114によって下支えされており、被加工金属板10における抜き落とし部分11以外の部分(周辺部分12)は、押し出し用ダイ112によって下支えされている。
図3に示す状態から上型101がさらに下降すると、押し出し用パンチ111におけるパンチ先端部111bが被加工金属板10に近付いて、図4に示すように、パンチ先端部111bが被加工金属板10に当接する。このとき、パンチ先端部111bは、図3における矢印Dで示すように、被加工金属板10に対して斜めの方向(直角以外の角度方向)から近付くようになっている。より具体的には、被加工金属板10の表面に垂直な方向に対して前述した角度θと略同じ角度だけ傾斜した方向から、被加工金属板10に近付くようになっている。
これは、以下のような機構による。すなわち、図3に示す状態から上型101が下降し、上型101によって押し出し用パンチ111が押し下げられると、ストリッパ穴113aの内周面がカム面となって、押し出し用パンチ111をx軸方向正側に移動させる力が働く。押し出し用パンチ111がx軸方向に移動するためには、押し出し用パンチ111が上型101に当接したまま、上型101に対してx軸方向にずれる必要がある。この点、第一実施形態においては、上型101に、被加工金属板10の表面に対して角度θと略同じ角度だけ傾斜させたスライド用傾斜面101aを設けて、図3における矢印Dで示すように、このスライド用傾斜面101a上を押し出し用パンチ111のパンチ基部111aがスライド移動するようにしている。これにより、押し出し用パンチ111が上型101に対して滑らかに移動できるようになっている。
なお、パンチ先端部111bの側面(外周面)は被加工金属板10に対して傾斜しているが、パンチ先端部111bの先端面は、パンチ側凹面111bが設けられているためにやや凹んでいるものの、被加工金属板10に対して略平行な状態となっている。したがって、パンチ先端部111bの先端面は、その片側から被加工金属板10に対して食い込んでいくのではなく、図4に示すように、その全体が略同時に被加工金属板10に当接するようになっている。
パンチ先端部111bが被加工金属板10に当接すると、被加工金属板10が、押し出し用パンチ111のパンチ側凹面111bと、ノックアウト114のノックアウト側凸面114bとの間に挟まれた状態となる。これにより、平板状であった被加工金属板10が、上向き凸状に(押し出し用パンチ111側から見て凸状に)湾曲する。この被加工金属板10の変形は、弾性変形である。
ここで、ノックアウト付勢手段114aの付勢力が弱すぎると、ストリッパ113が被加工金属板10を押し出し用ダイ112側に向かって押さえつけた際(図3)や、パンチ先端部111bが被加工金属板10に当接した際(図4)に、ノックアウト114がダイ穴112a内に引き込まれてしまい、被加工金属板10を湾曲させることができない。このため、ノックアウト付勢手段114aの付勢力は、被加工金属板10を湾曲させた際に生じる復帰力よりも強くしておくことが望ましい。
被加工金属板10をどの程度湾曲させるか(パンチ側凹面111b及びノックアウト側凸面114bの曲率をどの程度にするか)については、被加工金属板10の弾性変形範囲内であれば特に限定されず、被加工金属板10の材質や厚みや、角度θの大きさ等によって適宜決定される。第一実施形態においては、被加工金属板10として厚みが2mmのアルミ材を使用しており、パンチ側凹面111b及びノックアウト側凸面114bの曲率半径を、800mm〜1000mm程度としている。
図4に示す状態から上型101がさらに下降すると、図5に示すように、パンチ先端部111bが被加工金属板10における抜き落とし部分11を押圧して、抜き落とし部分11を被加工金属板10から押し出す。この間、被加工金属板10は、パンチ側凹面111bとノックアウト側凸面114bとの間に挟まれて、湾曲したままの状態となっている。これにより、パンチ先端部111bが被加工金属板10を押圧することによって生じる被加工金属板10の反り(押し出し用パンチ111側から見て凹状の反り)を相殺して、抜き落とし部分11の抜き断面(抜き落とし部分11を押し出したことで、抜き落とし部分11側に生じる断面)を高い角度精度で仕上げることができるようになっている。
ここで、図5に示す状態からさらに上型101(押し出し用パンチ111)を下降させて、抜き落とし部分11を完全に抜き落とすようにしてもよい。その場合には、押し出し加工部110におけるプレス加工のみで(1工程のみで)金属製品20を製造することができる。しかし、第一実施形態における押し出し加工部110では、抜き落とし部分11が被加工金属板10から抜き落とされる直前で押し出し用パンチ111の下降が止まるようにしてあり、抜き落とし部分11を完全には抜き落とさないように(抜き落とし部分11が周辺部分12に僅かにつながったままの状態に)している。抜き落とし部分11は、後に続く抜き落とし加工部120(図6)において抜き落とされる。このように、2段階に分けて抜き落とし部分11を抜き落とすようにすると、抜き断面にバリが生じにくくするようにできるため好ましい。
ところで、第一実施形態においては、図5の拡大部分に示すように、パンチ先端部111bの先端面における周縁部に、断面v字状の加工硬化用突起111bを環状に設けている。加工硬化用突起111bの稜線間隔(加工硬化用突起の先端頂部を結んでできる稜線で囲まれた領域の外寸法のこと。以下同じ。)は、金属製品20の外寸法に略一致させている。
パンチ先端部111bが被加工金属板10を押圧すると、被加工金属板10における抜き落とし部分11の輪郭線の近傍(輪郭線近傍部α)が、加工硬化用突起111bによって当該輪郭線に沿って局所的にプレスされる。このように、金属材料を局所的にプレスすると、当該部分に加工硬化(金属に応力を与えると塑性変形によって硬度が増す現象)が生じる。これにより、押し出し加工部110におけるプレス加工を終えた被加工金属板10における抜き落とし部分11と周辺部分12との接続部分(輪郭線近傍部α)は、薄く硬い脆弱な状態となっている。
押し出し加工部110におけるプレス加工が終わると、図5に示す状態から押し出し用パンチ111が上昇する。これにより、弾性湾曲していた抜き落とし部分11が平板状に復帰する。続いて、抜き落とし部分11は、周辺部分12(被加工金属板10)につながったまま、送り装置(図示省略)によって押し出し加工部110から抜き落とし加工部120へと順送される。
2.2.2 抜き落とし加工部
抜き落とし加工部120は、押し出し加工部110におけるプレス加工によって被加工金属板10から押し出され、周辺部分12に僅かに繋がった状態となっている抜き落とし部分11を抜き落とすためのプレス加工部である。抜き落とし加工部120には、図6に示すように、抜き落とし用パンチ121と、抜き落とし用ダイ122とが設けられている。
第一実施形態においては、抜き落とし用パンチ121の先端面を平坦に形成している。一方、抜き落とし用ダイ122には、抜き落とし用パンチ121を受けるためのダイ穴122aを設けている。抜き落とし用パンチ121及びダイ穴122aは、共に、押し出し用パンチ111のパンチ先端部111bと同様、被加工金属板10に対して傾斜している。図6及び図7においては図示を省略しているが、抜き落とし加工部120にも押し出し加工部110のストリッパ113と同様のストリッパが備えられており、押し出し用パンチ111と同様の機構によって、抜き落とし用パンチ121が被加工金属板10に対して斜め方向から(直角以外の角度方向から)近付くようになっている。
図6に示す状態において、抜き落とし部分11と周辺部分12との接続部分(輪郭線近傍部α)における上縁側には、図6の拡大部分に示すように、加工硬化用突起111b(図5の拡大部分を参照。)でプレスされたことによって断面v字状の溝部βが形成されている。溝部βの頂部(稜部)周辺には加工硬化が生じている。また、輪郭線近傍部αの下縁側(溝部βに対向する位置)には、押し出し加工部110におけるプレス加工時に押し出し用ダイ112のダイ肩に押し付けられたことによって(図5を参照。)、断面v字状の食い込み部γが形成されている。
図6に示す状態から上型101が被加工金属板10に向かって下降し、抜き落とし用パンチ121が抜き落とし部分11を押圧すると、溝部βの頂部を起点としてクラック(亀裂)が発生する。溝部βに対向する位置には食い込み部γが形成されているため、このクラックは、溝部βの頂部から食い込み部γの頂部(稜部)に向かって真っすぐ形成されやすくなっている。クラックによって抜き落とし部分11と周辺部分12とが完全に切り離されると、図7に示すように、抜き落とし部分11が抜き落とされる。このように、輪郭線近傍部αに加工硬化を起こして薄く脆い状態としておくことで、剪断ではなくクラックによる抜き落としが可能になり、図7の拡大部分に示すように、抜き落とし部分11の抜き断面にバリ自体が生じないようにすることができる。このようにして抜き落とされた抜き落とし部分11は、金属製品20として利用に供される。
以上のように、第一実施形態のプレス加工装置100を用いることによって、抜き加工のみで(追加でシェービング加工等の加工を施さなくとも)、抜き落とし製品の抜き断面を高い角度精度で仕上げることができる。したがって、少ない工程数で高い精度の製品を得ることができ、生産性を高めることができる。また、第一実施形態のプレス加工装置100は、ファインブランキングのように特殊な装置を必要としないため、コストを低く抑えることもできる。
3.第二実施形態
第二実施形態は、穴抜き製品を製造する場合の例である。第二実施形態においては、コイル材から繰り出された帯状の被加工金属板30を、略円盤状に半加工したのち、当該略円盤状の部分(製品部分31。後掲の図9を参照。)の略中央部分を抜き落とすことで、リング状の金属製品40(後掲の図8(a)を参照。)を製造する。
3.1 製造しようとする金属製品
まず、第二実施形態において製造する金属製品40について説明する。図8は、第二実施形態で製造する金属製品40の斜視図及び断面図である。図8(a)は金属製品40の斜視図である。図8(b)は図8(a)のS−S面における断面図である。
金属製品40は、図8(a)に示すように、略平坦な上面41及び下面42と、上面41から下面42まで貫通して設けられた穴部43とを有するリング状の金属部材となっている。この金属製品40は、通常、略円盤状に半加工された半加工品(製品部分31。後掲の図9を参照。)を抜き加工することによって製造される。穴部43の内周面43aには、高い角度精度が要求される。すなわち、内周面43aが、上面41及び下面42に対して精度よく垂直に形成されている必要がある。
しかし、従来のプレス加工装置を用いた抜き加工でこの穴部43を形成すると、パンチで製品部分31を押圧した際に、製品部分31がパンチ側から見て凹状に反ることにより、内周面43aがすり鉢状に傾斜してしまっていた。この点、第二実施形態において用いるプレス加工装置200では、第一実施形態において用いたプレス加工装置100と同様に、製品部分31を湾曲させた状態でパンチが被加工金属板を押圧するため、反りの影響を相殺することができる。
3.2 プレス加工装置
以下、第二実施形態において用いるプレス加工装置200について説明する。図9〜11は、第二実施形態において用いるプレス加工装置200の押し出し加工部210を、押し出し用パンチ211の中心線を含む平面で切断した断面図である。図9は、押し出し用パンチ211及びストリッパ213が製品部分31に対して下降する前の状態を示した図である。図10は、押し出し用パンチ211及びストリッパ213が製品部分310に対して下降し、ストリッパ213が製品部分31に当接した状態を示した図である。図11は、図10に示す状態から押し出し用パンチ211がさらに下降して下死点に達し、押し出し用パンチ211が抜き落とし部分32を製品部分31から押し出した状態を示した図である。
第二実施形態において用いるプレス加工装置200は、図9に示すように、上型201及び下型202から成る順送金型を備えた順送プレス装置となっている。この順送金型には、製品部分31から抜き落とし部分32を押し出す押し出し加工部210と、押し出し加工部210で押し出された抜き落とし部分32を抜き落とす抜き落とし加工部(図示省略)とが、この順に並んで設けられている。第二実施形態における抜き落とし加工部は、第一実施形態の抜き落とし加工部120と同様の構成を採用している(ただし、抜き落とし用パンチは抜き落とし部分32に対して略垂直な方向から近付くようになっている)。
この順送金型における押し出し加工部210よりも上流側には、コイル材から繰り出された帯状の被加工金属板30にプレス加工を施して、図9に示す略円盤状の製品部分31に半加工する一又は複数箇所のプレス加工部が設けられているが、これら上流のプレス加工部については説明を割愛する。製品部分31は、図には表れていないが、細い接続部分を介して帯状の被加工金属板30につながったままとなっており、送り装置(図示省略)で被加工金属板30を送ることによって、順送が可能な状態となっている。
第二実施形態で用いるプレス加工装置200は、製品部分31(被加工金属板)を湾曲させる金属板湾曲手段の構成において、第一実施形態において用いたプレス加工装置100と異なっている。すなわち、プレス加工装置200の押し出し加工部210には、第一実施形態における押し出し加工部110と同様、押し出し用パンチ211と、押し出し用ダイ212と、ストリッパ213と、ノックアウト214とが設けられているが、押し出し用パンチ211の先端面やノックアウト214の上面は平坦に形成されており、凸状や凹状とはなっていない。第二実施形態においては、金属板湾曲手段として、押し出し用ダイ212の上面(製品部分31に当接する部分)に設けられたダイ側傾斜面212aと、ストリッパ213の下面(製品部分31に当接する部分)に設けられたストリッパ側傾斜面213aとを設けている。ダイ側傾斜面212aは、ダイ肩から遠ざかるにつれて押し出し用パンチ211から離れる方向に傾斜した円錐状傾斜面となっている。ストリッパ側傾斜面213aは、ダイ側傾斜面212aに平行な傾斜面となっている。
また、第二実施形態は、図8に示すように、金属製品40の抜き断面(内周面43a)が、上面41及び下面42に対して傾斜していないという点においても、第一実施形態と異なっている。このため、押し出し用パンチ211は、図9〜11に示すように、製品部分31の表面に対して略垂直方向から近付くようになっている。
図9に示す状態から上型201が製品部分31に向かって下降すると、図10に示すように、まずストリッパ213が製品部分31に当接して、製品部分31を押し出し用ダイ212側に向かって押さえつける。すると、製品部分31がストリッパ側傾斜面213aとダイ側傾斜面212aとの間に挟まれた状態となる。これにより、平板状であった製品部分31が、上向き凸状に(押し出し用パンチ211側から見て凸状に)湾曲する。この製品部分31の変形は、弾性変形である。
図10に示す状態から上型201がさらに下降すると、図11に示すように、押し出し用パンチ211が製品部分31における抜き落とし部分32を押圧して、抜き落とし部分32を製品部分31から押し出す。この間、製品部分31は、ストリッパ側傾斜面213aとダイ側傾斜面212aとの間に挟まれて、湾曲したままの状態となっている。これにより、押し出し用パンチ211が製品部分31を押圧することによって生じる製品部分31の反り(押し出し用パンチ211側から見て凹状の反り)を相殺して、製品部分31の抜き断面(抜き落とし部分32を押し出したことで、製品部分31側に生じる断面)を高い角度精度で仕上げることができるようになっている。
製品部分31をどの程度湾曲させるか(ストリッパ側傾斜面213a及びダイ側傾斜面212aの傾斜角をどの程度にするか)については、製品部分31の弾性変形範囲内であれば特に限定されず、製品部分31の材質や厚み等によって適宜決定される。第二実施形態においては、製品部分31を、厚みが4mmの熱間圧延鋼板(SPH)で形成しており、ストリッパ側傾斜面213a及びダイ側傾斜面212aを、共に、製品部分31の表面に対して1.5度程度傾斜させている。
押し出し加工部210では、第一実施形態における押し出し加工部110と同様に、抜き落とし部分32を製品部分31から完全には抜き落とさないように(抜き落とし部分32が製品部分31に僅かにつながったままの状態に)している。また、この時点での製品部分31は、細い接続部分を介して帯状の被加工金属板30につながった状態である。押し出し加工部210でのプレス加工を終えた製品部分31及び抜き落とし部分32は、被加工金属板30につながったまま送り装置(図示省略)によって押し出し加工部210から抜き落とし加工部(図示省略)へと順送され、抜き落とし加工部において抜き落とし部分32が製品部分31から抜き落とされる。さらにその後、抜き落とし加工部の下流に設けられた一又は複数のプレス加工部において、製品部分31が被加工金属板30から切り離される。こうして得られた製品部分31は、金属製品40として利用に供される。
ところで、第二実施形態においては、押し出し用パンチ211に加工硬化用突起を設けていない。というのも、加工硬化用突起を設けると、通常、図5の拡大部分に示すように、パンチ(パンチ先端部111b)の外寸法が抜き落とし部分11の外寸法よりも若干大きくなる(マイナスクリアランスとなる)ため、抜き落とし部分を抜き落として残った穴の寸法精度が低下するおそれがあるからである。
4.その他
第一実施形態においては、被加工金属板を湾曲させる金属板湾曲手段として、押し出し用パンチ111の先端面に形成されたパンチ側凹面111bと、ノックアウト114の上面に形成されたノックアウト側凸面114bとを採用している。また、第二実施形態においては、金属板湾曲手段として、押し出し用ダイ212の上面に形成されたダイ側傾斜面212aと、ストリッパ213の下面に形成されたストリッパ側傾斜面213aとを採用している。しかし、金属板湾曲手段は、その具体的な構成を特に限定されず、パンチやダイやノックアウトやストリッパとは異なる箇所に設けてもよい。
第一実施形態や第二実施形態においては、金属板湾曲手段によって、被加工金属板を2軸方向に(略球面状に)湾曲させている。しかし、金属板湾曲手段は、被加工金属板を1軸方向に(アーチ状に)湾曲させるものであってもよい。この構成は、例えば、抜き落とし部分が矩形状の場合等に好適に採用することができる。
第一実施形態で用いたプレス加工装置100及び第二実施形態で用いたプレス加工装置200は、共に順送プレス装置であった。しかし、本発明の構成は、単発型のプレス加工装置や、トランスファープレス装置においても採用することができる。第一実施形態や第二実施形態においては、順送金型の上型にパンチを、下型にダイを設けるようにしたが、上型にダイを、下型にパンチを設けるようにしてもよい。
本発明のプレス加工装置は、誤差50μm以下の高い精度が求められる用途に用いると、本発明の意義が高まるため好ましい。本発明は、誤差20μm以下が求められる用途に用いるとより好ましく、誤差10μm以下が求められる用途に用いると更に好ましい。誤差は、小さければ小さいほど良いが、通常0μm以上とされる。
10 被加工金属板
11 抜き落とし部分11
12 周辺部分12
20 金属製品
21 上面
22 下面
23 外周面
30 被加工金属板
31 製品部分31
32 抜き落とし部分32
40 金属製品
41 上面
42 下面
43 穴部
43a 内周面
100 プレス加工装置
101 上型
101a スライド用傾斜面
102 下型
110 押し出し加工部
111 押し出し用パンチ(加工硬化用パンチ)
111a パンチ基部
111b パンチ先端部
111b パンチ側凹面
111b 加工硬化用突起
112 押し出し用ダイ
112a ダイ穴
113 ストリッパ
113a ストリッパ穴
113b ストリッパ付勢手段
114 ノックアウト
114a ノックアウト付勢手段
114b ノックアウト側凸面
120 抜き落とし加工部
121 抜き落とし用パンチ
122 抜き落とし用ダイ
122a ダイ穴
200 プレス加工装置
201 上型
202 下型
210 押し出し加工部
211 押し出し用パンチ
212 押し出し用ダイ
212a ダイ側傾斜面
213 ストリッパ
213a ストリッパ側傾斜面
214 ノックアウト
α 輪郭線近傍部
β 溝部
γ 食い込み部
θ 上側傾斜角
θ 下側傾斜角

Claims (6)

  1. パンチとダイとを用いて平板状の被加工金属板の一部を抜き落とす抜き加工に使用するプレス加工装置であって、
    パンチが被加工金属板を押圧する際に、被加工金属板を湾曲した状態に弾性変形させる金属板湾曲手段
    を備えたことを特徴とするプレス加工装置。
  2. パンチに対向する位置に設けられて、被加工金属板における抜き落とされる部分をパンチ側に向かって押さえるノックアウト
    を更に備えるとともに、
    金属板湾曲手段が、
    パンチにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたパンチ側凹面と、
    ノックアウトにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたノックアウト側凸面と
    で構成され、
    パンチ側凹面とノックアウト側凸面とで被加工金属板を挟むことにより、被加工金属板を湾曲させるようにした
    請求項1記載のプレス加工装置。
  3. ダイに対向する位置に設けられて、被加工金属板における抜き落とされる部分以外の部分をダイ側に向かって押さえるストリッパ
    を更に備えるとともに、
    金属板湾曲手段が、
    ダイにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたダイ側傾斜面と、
    ストリッパにおける被加工金属板に当接する部分に形成されたストリッパ側傾斜面と
    で構成され、
    ダイ側傾斜面とストリッパ側傾斜面とで被加工金属板を挟むことにより、被加工金属板を湾曲させるようにした
    請求項1記載のプレス加工装置。
  4. パンチとして、
    被加工金属板に当接する部分に加工硬化用突起を有し、この加工硬化用突起で被加工金属板における抜き落とされる部分の輪郭線の近傍(以下「輪郭線近傍部」という。)を当該輪郭線に沿って局所的にプレスすることにより、被加工金属板における輪郭線近傍部に加工硬化を生じさせる加工硬化用パンチと、
    加工硬化用パンチによるプレスを終えて輪郭線近傍部に加工硬化が生じた被加工金属板における、抜き落とされる部分をプレスして切り離すことにより、当該部分を抜き落とす抜き落とし用パンチと
    を備え、
    加工硬化用パンチが被加工金属板を押圧する際に、被加工金属板を湾曲した状態に弾性変形させるようにした
    請求項1〜3いずれか記載のプレス加工装置。
  5. パンチが、被加工金属板に対して直角以外の角度方向から近付いて、被加工金属板を押圧するようにした請求項1〜4いずれか記載のプレス加工装置。
  6. プレス加工装置を使用し、パンチとダイとを用いて平板状の被加工金属板の一部を抜き落とす抜き加工を行うことによって金属製品を得る金属製品の製造方法であって、
    パンチが被加工金属板を押圧する際に、被加工金属板を湾曲した状態に弾性変形させる
    ことを特徴とする金属製品の製造方法。
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