以下、図1〜図12を参照して、この発明を腕時計に適用した一実施形態について説明する。
この腕時計は、図1に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1内には、図2に示す時計モジュール2が設けられている。
この時計モジュール2は、図2に示すように、ハウジング3を備えている。このハウジング3の表面(図2では裏面)には、図1に示す文字板4が設けられている。この文字板4の周縁部には、複数の時字4aが円周方向に沿って等間隔で設けられている。また、このハウジング3の裏面(図2では表面)には、図2に示すように、回路基板5が取り付けられている。さらに、このハウジング3には、アンテナ6などの時計機能に必要な各種の部品が搭載されている。
この時計モジュール2は、図1に示すように、現在時刻を指示する第1表示部7、世界の各都市のうちの選択された都市の時刻であるワールドタイムを指示する第2表示部8、24時間の時間を指示する第3表示部9、曜日や充電状態、モード、および日付を指示表示する第4表示部10を備えている。
第1表示部7は、図1および図3に示すように、文字板4の上方を運針する秒針7a、分針7b、時針7cと、これら秒針7a、分針7b、時針7cを同一軸上で回転させて運針させる第1ムーブメント11と、を備え、文字板4のほぼ全域に設けられている。これにより、第1表示部7は、第1ムーブメント11によって秒針7a、分針7b、時針7cを文字板4の上方で運針させ、この運針された秒針7a、分針7b、時針7cが文字板4の時字4aを指示することにより、時刻を指示するように構成されている。
第2表示部8は、図1および図3に示すように、文字板4の6時側から9時側に亘る箇所と文字板4の中心部との間の第2領域E1に設けられている。この第2表示部8は、文字板4の第2領域E1の上方で運針するワールドタイムの分針8a、時針8b、24時間針8cと、これら分針8a、時針8b、24時間針8cを運針させる第2ムーブメント12と、を備えている。
これにより、第2表示部8は、図1および図3に示すように、第2ムーブメント12によってワールドタイムの分針8a、時針8b、24時間針8cを文字板4の第2領域E1の上方で運針させて、世界の各都市のうちの選択された都市の時刻であるワールドタイムの時分および午前・午後を指示するように構成されている。
第3表示部9は、図1および図3に示すように、文字板4の9時側から11時側に亘る箇所と文字板4の中心部との間の第3領域E2に設けられている。この第3表示部9は、文字板4の第3領域E2の上方で運針する24時間用の第1副針9aと、この第1副針9aを運針させる第3ムーブメント13と、を備えている。これにより、第3表示部9は、第3ムーブメント13によって第1副針9aを文字板4の第3領域E2の上方で運針させて、24時間の時間を指示するように構成されている。
第4表示部10は、図1および図3に示すように、文字板4の2時側から4時側に亘る箇所と文字板4の中心部との間の第4領域E3と、文字板4の4時側と5時側との間の窓部E4と、に設けられている。この第4表示部10は、文字板4の第4領域E3の上方で運針して曜日や充電状態、モードなどの機能を指示する第2副針10aと、文字板4の窓部E4の下側を回転移動して日付を切替表示するリング状の日車10bと、これら第2副針10aおよび日車10bを駆動させる第4ムーブメント14と、を備えている。
これにより、第4表示部10は、図1および図3に示すように、第4ムーブメント14によって第2副針10aを文字板4の第4領域E3の上方で運針させて、曜日や充電状態、モードなどの機能を指示させると共に、リング状の日車10bを文字板4の窓部E4の下側で回転移動させて、日車10bに表示された日付を切替表示させるように構成されている。
ところで、第1表示部7の第1ムーブメント11は、図3に示すように、秒針7aを駆動する第1ステップモータ16と、分針7bを駆動する第2ステップモータ17と、時針7cを駆動する第3ステップモータ18と、を備えている。この場合、第1〜第3ステップモータ16〜18は、それぞれ輪列機構(図示せず)を介して秒針7a、分針7b、時針7cを運針させるように構成されている。
第2表示部8の第2ムーブメント12は、図3に示すように、ワールドタイムの分針8a、時針8b、24時間針8cを駆動する第4ステップモータ19を備えている。この場合にも、第4ステップモータ19は、輪列機構(図示せず)を介してワールドタイムの分針8a、時針8b、24時間針8cを運針させるように構成されている。
第3表示部9の第3ムーブメント13は、図3に示すように、第1ムーブメント11の時針7cを運針させる第3ステップモータ18を兼用し、この第3ステップモータ18によって24時間用の第1副針9aを駆動するように構成されている。この場合にも、第3ステップモータ18は、第1ムーブメント11と別の輪列機構(図示せず)を介して24時間用の第1副針9aを運針させるように構成されている。
第4表示部10の第4ムーブメント14は、図3に示すように、第2副針10aおよび日車10bを駆動する第5ステップモータ20を備えている。この場合にも、第5ステップモータ20は、輪列機構(図示せず)を介して曜日や充電状態、モードなどの機能を指示する第2副針10aを運針させると共に、リング状の日車10bを回転移動させるように構成されている。
この場合、第1ステップモータ16と第5ステップモータ20とは、図3に示すように、同じ構造で同じ種類の第1のステップモータである。第2〜第4ステップモータ17〜19は、第1、第5ステップモータ16、20と異なる構造で異なる種類の第2のステップモータである。
すなわち、第1のステップモータである第1、第5ステップモータ16、20は、図4に示すように、1つのコイルブロック21と、ロータ孔22aが設けられてコイルブロック21の両端部に跨って取り付けられたステータ22と、このステータ22のロータ孔22a内に配置されてコイルブロック21の後述するコイル26によって発生する磁界に応じて回転するロータ23と、を備えた構造になっている。
この場合、ステータ22は、図4に示すように、高透磁率の磁性材によって帯板状に形成され、両端部の各ヨーク22bがコイルブロック21の両端部にビス止めなどによって取り付けられている。ロータ孔22aは、ステータ22の中心部に設けられている。ロータ23は、2極に着磁された円柱状の永久磁石のロータ本体23aと、このロータ本体23aに設けられた回転軸23bと、この回転軸23bに設けられたロータカナ(小歯車)23cと、を備えている。
これにより、第1のステップモータである第1、第5ステップモータ16、20は、図4に示すように、コイル26によって発生する磁界に応じてロータ23のロータ本体23aが回転軸23bを中心に回転し、その回転がロータカナ23cによって第1ムーブメント11と第3ムーブメント13との各輪列機構(図示せず)に伝達されるように構成されている。
一方、第2のステップモータである第2〜第4ステップモータ17〜19は、図5に示すように、2つのコイルブロック21と、ロータ孔22aが設けられて2つのコイルブロック21の各端部に亘って取り付けられたステータ22と、このステータ22のロータ孔22aに配置されて2つのコイルブロック21の各コイル26によって発生する磁界に応じて回転するロータ23と、を備えた構造になっている。
この場合、2つのコイルブロック21それぞれは、図5に示すように、一端部(図5では下端部)の形状が第1、第5ステップモータ16、20のコイルブロック21と異なる形状に形成されており、これ以外は第1、第5ステップモータ16、20のコイルブロック21と同じ構造になっている。これら2つのコイルブロック21は、異なる形状の一端部と反対側の他端部、つまり後述する接続基板27が取り付けられた端部を互いに接近させて突き合わせた状態で線対称になるように並列に配置されている。
ステータ22は、図5に示すように、全体の形状がほぼ逆T字形の板状に形成されており、これ以外は、第1、第5ステップモータ16、20のコイルブロック21と同じ構造になっている。このステータ22は、並列に配置されたコイルブロック21の間に配置されている。
このステータ22は、図5に示すように、ほぼ逆T字形の上端部の第1ヨーク22cが2つのコイルブロック21の互いに接近して対応する各他端部にビス止めなどによって取り付けられている。また、このステータ22は、ほぼ逆T字形の下辺における両端部の各第2ヨーク22dが2つのコイルブロック21の互いに対応する各一端部にビス止めなどによって取り付けられている。この場合、ステータ22のロータ孔22aは、ほぼ逆T字形の縦棒部と横棒部とが交差するステータ22の中心部に設けられている。
ロータ23は、図5に示すように、第1、第5ステップモータ16、20のロータ23と同じ構造になっている。これにより、第2のステップモータである第2〜第4ステップモータ17〜19は、図5に示すように、2つのコイル26によって発生する磁界に応じてロータ23のロータ本体23aが回転軸23bを中心に回転し、その回転がロータカナ23cによって第1、第2、第4ムーブメント11,12、14の各輪列機構(図示せず)に伝達されるように構成されている。
この場合、第2〜第4ステップモータ17〜19は、図5に示すように、2つのコイルブロック21によって発生する磁界が第1、第5ステップモータ16、20の磁界よりも強く、且つロータ23の回転トルクが第1、第5ステップモータ16、20の回転トルクよりも高くなるように構成されている。
ところで、第1〜第5ステップモータ16〜20の各コイルブロック21は、図6に示すように、コイルコア25と、このコイルコア25の中間部に巻線26aが巻き付けられて設けられたコイル26と、このコイル26に隣接するコイルコア25の一端部に設けられてコイル26の巻線26aが接続される接続基板27と、を備えている。
コイルコア25は、図6(a)〜図6(d)に示すように、ステータ22と同じ高透磁率の磁性材によってほぼ板状に形成されている。このコイルコア25は、ほぼ長方形のコア本体25aと、このコア本体25aの両端部にそれぞれ設けられた取付部25bと、を備えている。この場合、取付部25bは、コア本体25aの長手方向と直交する方向の一方(図6(a)では下辺側)に向けてそれぞれ突出して設けられている。これら取付部25bにおける一方に向けて突出した部分には、取付孔25cがそれぞれ設けられている。
コイル26は、図6(a)〜図6(d)に示すように、コイルコア25のコア本体25aに巻線26aが巻き付けられたものである。接続基板27は、図6〜図8に示すように、液晶ポリマーなどの樹脂によってコイルコア25の取付部25bと同じ形状の板状に形成されている。この接続基板27の一面である表面には、一面より低く設けられた収納面である一段低い窪み部27aが設けられている。この窪み部27aは、コイル16の一端部に隣接して設けられている。
すなわち、この窪み部27aは、図6〜図8に示すように、接続基板27の表面側とコイル26の一端部に対応する側面側と接続基板27の上辺の側面側とに開放されて設けられている。また、この窪み部27aは、その深さが接続基板27の厚みのほぼ半分の深さに形成されている。この場合、窪み部27aは、底面が平坦面に形成され、内壁面が抜き勾配である傾斜面27bに形成されている。また、この接続基板27には、基板取付孔27cがコイルコア25の取付孔25cと同一軸上に対応して設けられている。
また、この接続基板27は、図6〜図8に示すように、表面と窪み部27aとに電極部28が露出して配置され、この電極部28にコイル26の巻線26aが接続されるように構成されている。すなわち、この電極部28は、接続基板27の表面側に露出した状態で、一部である後述する電極部28の折曲部30cがインサート成形によって接続基板27に埋め込まれている。
この電極部28は、図6〜図8に示すように、一部が一段低く折り曲げられた一対の電極片30を備えている。これら一対の電極片30それぞれは、接続基板27の表面に露出した状態で埋め込まれて配置される一段高い接触部30aと、接続基板27の窪み部27aの底部に接続基板27の表面側に露出した状態で埋め込まれて配置され、且つコイル26の巻線26aが接続される一段低い接続部30bと、接触部30aと接続部30bとの境界に位置して接続基板27中に埋め込まれる折曲部30cと、を備えている。
この場合、一対の電極片30における一段高い接触部30aには、図6〜図8に示すように、接続基板27の表面(図7では上面)に配置される回路基板5のパターン電極(図示せず)に接触する複数の接触突起30dが設けられている。また、これら一対の電極片30には、接続基板27に対する一対の電極片30の剥離を防ぐための複数の剥離防止突起30eがそれぞれ面方向に突出して設けられている。これら複数の剥離防止突起30eも、接続基板27の表面側に露出した状態で埋め込まれている。
また、接続基板27の窪み部27a内には、図6および図7に示すように、コイル26の巻線26aの各端部が接続された一対の電極片30の各接続部30bを窪み部27a内において封止する封止部である封止樹脂31が設けられている。この封止樹脂31は、窪み部27a内において接続基板27の表面の高さよりも低く設けられている。これにより、封止樹脂31は、接続基板27の表面から突出しないように設けられている。
次に、図9〜図12を参照して、コイルブロック21の製造方法について説明する。
このコイルブロック21の製造方法は、電極部28を形成する第1の工程と、インサート成形によって電極部28が一体に設けられた接続基板27を形成する第2の工程と、コイル26が設けられたコイルコア25の一端部に接続基板27を取り付ける第3の工程と、を備えている。
第1の工程では、図9および図10に示すように、金属板32をプレス加工によって打ち抜くことにより、一部が一段低く折り曲げられた一対の電極片30が連結部33によって連結された状態の電極部28を形成する。これにより、電極部28は、一対の電極片30に一段高い接触部30aと一段低い接続部30bと折曲部30cとが形成され、これら一対の電極片30が連結部33によって連結されると共に金属板32にも連結された状態で形成される。
第2の工程では、図11(a)および図11(b)に示すように、インサート成形によって接続基板27を一対の電極片30と一体に形成する。すなわち、この第2の工程では、一対の電極片30を成形用金型34内に配置させて、一対の電極片30から延長された連結部33を成形用金型34内に挟み付け、この状態で接続基板27を成形する。この場合には、一対の電極片30の一段低く折り曲げられた接続部30bが接続基板27の窪み部27aに配置された状態で、接続基板27が一対の電極片30と一体に成形される。
この場合、成形用金型34は、図11(a)および図11(b)に示すように、上金型35と下金型36とを備えている。この成形用金型34は、上金型35と下金型36とを重ね合わせる際に、予め、内部に一対の電極片30を配置させ、この状態で上金型35と下金型36とを重ね合わせると、一対の電極片30から延長された連結部33が上金型35と下金型36との間に挟み付けられる。これにより、一対の電極片30が成形用金型34内に連結部33および接触部30aの接触突起30dによって位置決めされた状態で、電極部28が成形用金型34内に固定される。
この状態では、図11(a)に示すように、一対の電極片30の接触部30aと接続部30bとが上金型35の内面に密着して配置されると共に、図11(b)に示すように、一対の電極片30の折曲部30cと各接続部30bの一部とが成形用金型34内に浮いた状態で配置される。また、この状態では、図11(a)および図11(b)に示すように、成形用金型34内に窪み部27aおよび基板取付孔27cを有する接続基板27と同じ形状の空洞部(キャビティ)37が形成される。
この状態で、成形用金型34内の空洞部37に液晶ポリマーなどの樹脂38を注入する。すると、成形用金型34の空洞部37内に浮いた状態の一対の電極片30の折曲部30cと接続部30bの一部(つまり接続部30bにおける折曲部30cから窪み部27aに到達する箇所)とが樹脂38中に埋め込まれ、一対の電極片30の接触部30aと接続部30bとが上金型35の内面に密着した状態で樹脂38に埋め込まれる。これにより、接続基板27が電極部28と一体に形成される。
第3の工程では、成形用金型34内から接続基板27を取り出し、この接続基板27をコイル26が設けられたコイルコア25の一端側の取付部25bに取り付ける。この場合、接続基板27を成形用金型34内から取り出した際には、図12に示すように、成形用金型34で挟み付けられた電極部28の連結部33が接続基板27の外周から突出している。このため、接続基板27の外周から突出した連結部33を図12に示す切断線Sの箇所で切断して一対の電極片30を分離する。これにより、図8(a)に示す接続基板27が得られる。
また、この第3の工程では、コイルコア25の一端側の取付部25bに取り付けられた接続基板27の窪み部27aに配置された一対の電極片30の各接続部30bにコイル26の各巻線26aの端部をそれぞれ半田などで接続させる。そして、これら巻線26aが接続された各接続部30bを窪み部27a内において封止樹脂31によって封止する。これにより、図6(a)〜図6(d)に示すコイルブロック21が形成される。
次に、このコイルブロック21を用いて、図4に示す第1のステップモータである第1、第5ステップモータ16、20を組み立てる場合について説明する。
この場合には、図4に示すように、まず、コイルブロック21にステータ22を取り付ける。このときには、コイルブロック21のコイルコア25における両端部の各取付部25bにステータ22の両端部の各ヨーク22bをビス止めなどによって取り付ける。
この状態で、ステータ22のロータ孔22a内にロータ23を回転可能な状態で配置させる。これにより、第1、第5ステップモータ16、20が組み立てられる。このように組み立てられた第1、第5ステップモータ16、20は、時計モジュール2のハウジング3に組み付けられ、このハウジング3に取り付けられた回路基板5と電気的に接続される。
すなわち、第1、第5ステップモータ16、20が組付けられたハウジング3の裏面側に回路基板5が配置されると、第1、第5ステップモータ16、20の各コイルブロック21の接続基板27における一対の電極片30の各接触部30aにそれぞれ設けられた複数の接触突起30dが、封止樹脂31によって邪魔されることなく、回路基板5のパターン電極(図示せず)に点接触によって電気的に接続される。
このときには、コイルブロック21におけるコイル26の巻線26aが接続される接続基板27に設けられた一対の電極片30の一段低い接続部30bが、接続基板27の窪み部27a内に配置されている。このため、図7に2点鎖線で示すように、接続基板27の表面(上面)側に回路基板5が配置された際に、封止樹脂31によって邪魔されることがなく、一対の電極片30の各接触部30aに設けられた複数の接触突起30dが回路基板5のパターン電極(図示せず)に点接触によって電気的に接続される。
次に、このように組み立てられた第1、第5ステップモータ16、20の動作について説明する。この第1、第5ステップモータ16,20は、回路基板5から接続基板27を介してコイルブロック21のコイル26に電流が供給されると、コイル26に磁界が発生し、この磁界がステータ22に誘導され、この誘導された磁界に応じてロータ23がステップ回転する。
この場合、第1ステップモータ16のロータ23が回転すると、そのロータ23の回転が輪列機構(図示せず)を介して第1表示部7の秒針7aに伝達されて、秒針7aが文字板4の上方を運針して、秒時刻を指示する。また、第5ステップモータ20のロータ23が回転すると、そのロータ23の回転が輪列機構(図示せず)を介して第4表示部10の第2副針10aと日車10bとに伝達されて、第2副針10aが文字板4の第4領域E3の上方で運針して、曜日や充電状態、モードのいずれかを指示すると共に、第4表示部10の日車10bが文字板4の窓部E4の下側を回転移動して、日車10bの日付を切り替える。
次に、上述した2つのコイルブロック21を用いて、図5に示す第2のステップモータである第2〜第4ステップモータ17〜19を組み立てる場合について説明する。
この場合には、図5に示すように、まず、2つのコイルブロック21を並列に配置させる。このときには、2つのコイルブロック21の各両端部における一方の端部、つまり接続基板27が取り付けられてコイルブロック21の長手方向と直交する方向の一方に突出した端部同士を互いに接近させて突き合わせた状態で線対称になるように並列に配置する。
この状態で、2つのコイルブロック21の間にほぼ逆T字形状のステータ22を配置させて、2つのコイルブロック21の各端部にステータ22の第1、第2ヨーク22c、22dをビス止めによって取り付ける。すなわち、ステータ22のほぼ逆T字形の上端部の第1ヨーク22cを2つのコイルブロック21の互いに対応する接続基板27側の各他端部に取り付け、ステータ22のほぼ逆T字形の下辺における両端部の各第2ヨーク22dを2つのコイルブロック21の各一端部に取り付ける。
この状態で、ステータ22のロータ孔22a内にロータ23を回転可能な状態で配置させる。これにより、第2〜第4ステップモータ17〜19が組み立てられる。このように組み立てられた第2〜第4ステップモータ17〜19は、第1、第5ステップモータ16、20と同様、時計モジュール2のハウジング3に組み付けられ、このハウジング3に取り付けられた回路基板5と電気的に接続される。
すなわち、第2〜第4ステップモータ17〜19が組付けられたハウジング3の裏面側に回路基板5が配置されると、第1、第5ステップモータ16、20と同様、第2〜第4ステップモータ17〜19の各コイルブロック21の接続基板27における一対の電極片30の各接触部30aにそれぞれ設けられた複数の接触突起30dが、封止樹脂31によって邪魔されることなく、回路基板5のパターン電極(図示せず)に点接触によって電気的に接続される。
このときにも、コイルブロック21におけるコイル26の巻線26aが接続される接続基板27に設けられた一対の電極片30の一段低い接続部30bが、接続基板27の窪み部27a内に配置されている。このため、図7に2点鎖線で示すように、接続基板27の表面(上面)側に回路基板5が配置された際に、封止樹脂31によって邪魔されることがなく、一対の電極片30の各接触部30aに設けられた複数の接触突起30dが回路基板5のパターン電極(図示せず)に点接触によって電気的に接続される。
次に、このように組み立てられた第2〜第4ステップモータ17〜19の動作について説明する。この第2〜第4ステップモータ17〜19は、第1、第5ステップモータ16、20と同様、回路基板5から各接続基板27を介して2つのコイルブロック21の各コイル26にそれぞれ電流が供給されると、2つのコイル26に磁界が発生し、この磁界がステータ22に誘導され、この誘導された磁界に応じてロータ23が第1、第5ステップモータ16、20よりも強い磁界で且つ高いトルクでステップ回転する。
この場合、第2ステップモータ17のロータ23が回転すると、そのロータ23の回転が輪列機構(図示せず)を介して第1表示部7の分針7bに伝達されて、分針7bが文字板4の上方を運針して、分時刻を指示する。
また、第3ステップモータ18のロータ23が回転すると、そのロータ23の回転がそれぞれ別の輪列機構(図示せず)を介して第1表示部7の時針7cと第3表示部9の24時間用の第1副針9aとに伝達されて、第1表示部7の時針7cが文字板4の上方で運針して、12時間の時刻を指示すると共に、第3表示部9の24時間用の第1副針9aが文字板4の第3領域E2の上方を運針して、24時間の時間を指示する。
さらに、第4ステップモータ19のロータ23が回転すると、そのロータ23の回転が輪列機構(図示せず)を介して第2表示部8のワールドタイムの分針8a、時針8b、24時間8cに伝達されて、分針8a、時針8b、24時間8cが文字板4の第2領域E1の上方を運針して、世界の各都市のうちの選択された都市の時刻であるワールドタイムの時刻を指示する。
次に、このような腕時計を使用する場合について説明する。
この腕時計は、通常、第1表示部7の第1ムーブメント11における第1〜第3ステップモータ16〜18が駆動され、この駆動された第1〜第3ステップモータ16〜18の回転がそれぞれ輪列機構(図示せず)を介して第1表示部7の秒針7a、分針7b、時針7cに伝達されて、第1表示部7の秒針7a、分針7b、時針7cが文字板4の上方を運針して、文字板4の時字4aを指示することにより、現在時刻を知ることができる。
また、このときには、第3ステップモータ18が第3表示部9の第3ムーブメント13のステップモータと兼用されていることにより、第3表示部9の24時間用の第1副針9aが第1ムーブメント11とは別の輪列機構(図示せず)を介して文字板4の第3領域E2の上方を24時間で運針して、24時間の時間を指示することにより、24時間の現在時間を知ることができる。
また、この状態では、第2表示部8の第2ムーブメント12における第4ステップモータ19が駆動され、この駆動された第4ステップモータ19の回転が輪列機構(図示せず)を介して第2表示部8のワールドタイムの分針8a、時針8b,24時間針8cに伝達されて、ワールドタイムの分針8a、時針8b,24時間針8cが文字板4の第1領域E1の上方を運針して、世界の各都市のうちの選択された都市の時刻を指示することにより、選択された都市の現在時刻を知ることができる。
また、この状態では、第4表示部10の第4ムーブメント14における第5ステップモータ20が駆動され、この駆動された第5ステップモータ20の回転が輪列機構(図示せず)を介して第4表示部10の第2副針10aと日車10bとに伝達されて、第2副針10aが文字板4の第4領域E3の上方で運針すると共に、第4表示部10の日車10bが文字板4の窓部E4の下側を回転移動する。
このときには、第2副針10aの運針によって曜日や充電状態、モードのいずれかが指示されるので、曜日や充電状態、モードのいずれかを知ることができると共に、日車10bの回転移動によって日車10bに表示された日付が切り替わるので、窓部E4を通して日付を知ることができる。
このように、この腕時計のコイルブロック21によれば、コイルコア25と、このコイルコア25に巻線26aが巻き付けられて設けられたコイル26と、コイルコア25の一端部に設けられてコイル26の巻線26aが接続される接続基板27と、を備え、接続基板27は、その一面である表面に一段低く設けられた収納面である窪み部27aと、表面に配置され且つ一部が窪み部27aに配置されてコイル26の巻線26aが接続される電極部28と、を備えていることにより、接続基板27の表面に配置される回路基板5に制約を与えず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
すなわち、このコイルブロック21では、接続基板27の表面に一段低く設けられた窪み部27aに電極部28の一部が配置されているので、この窪み部27a内に配置されてコイル26の巻線26aが接続された電極部28の一部を窪み部27a内において封止樹脂31によって封止することができる。これにより、接続基板27の表面(上面)側に回路基板5を配置させる際に、回路基板5が封止樹脂31によって邪魔されることがなく、回路基板5を接続基板27の表面に良好に配置させることができる。このため、接続基板27の表面に配置される回路基板5に封止樹脂31の逃げ孔を設ける必要がないので、回路基板5が制約を受けず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
この場合、このコイルブロック21では、コイル26の巻線26aが接続された電極部28の一部を窪み部27a内において封止する封止樹脂31を備え、この封止樹脂31が接続基板27の窪み部27a内において接続基板27の表面の高さよりも低く設けられていることにより、接続基板27の表面に回路基板5を配置させる際に、封止樹脂31によって邪魔されることがなく、回路基板5を接続基板27の表面に確実に且つ良好に配置させることができる。
また、このコイルブロック21では、電極部28を接続基板27の表面に露出させた状態で、電極部28の一部つまり折曲部30cがインサート成形によって接続基板27に埋め込まれていることにより、電極部28を接続基板27の表面に露出させた状態でも、電極部28を接続基板27に確実に且つ強固に固定させることができる。
また、このコイルブロック21では、電極部28がその一部を一段低く折り曲げた一対の電極片30を備えており、これら一対の電極片30それぞれは、接続基板27の表面に露出して配置される一段高い接触部30aと、接続基板27の窪み部27aに接続基板27の表面側に露出して配置され、且つコイル26の巻線26aが接続される一段低い接続部30bと、を備えていることにより、コイル26の巻線26aを一段低い接続部30bに確実に且つ良好に接続させることができると共に、一段高い接触部30aに回路基板5を接触させることができる。
この場合、このコイルブロック21では、電極片30の一段高い接触部30aに、接続基板27の表面に配置される回路基板5に接触する複数の接触突起30dが設けられていることにより、接続基板27の表面に回路基板5を配置させた際に、電極片30の一段高い接触部30aに設けられた複数の接触突起30dを回路基板5のパターン電極(図示せず)に確実に且つ良好に点接触させることができ、これにより回路基板5と接続基板27の電極片30とを確実に接続させることができる。
さらに、このコイルブロック21では、接続基板27の窪み部27aがコイル26の一端部に隣接して設けられていることにより、コイル26の巻線26aを一対の電極片30に接続する際に、コイル26の一端部に隣接している接続基板27の窪み部27aに配置された一対の電極片30の各接続部30bにコイル26の巻線26aを容易に接続させることができ、これにより巻線26aを引き回す必要がなく、簡単に且つ良好に巻線26aを電極片30に接続させることができる。
また、この腕時計におけるコイルブロック21の製造法によれば、一部が一段低く折り曲げられた一対の電極片30を連結部33によって連結させた状態で製作する第1の工程と、一対の電極片30を成形用金型34内に配置させた状態で、接続基板27をインサート成形によって成形して、一段低く折り曲げられた電極部28の前記一部である接続部30bを窪み部27aに配置させる第2の工程と、コイル26が設けられたコイルコア25の端部に接続基板27を取り付け、この接続基板27の窪み部27aに配置された一対の電極片30の接続部30bにコイル26の巻線26aを接続させる第3の工程と、を備えていることにより、接続基板27の表面に配置される回路基板5に制約を与えず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
すなわち、このコイルブロック21の製造方法では、第2の工程でインサート成形によって接続基板27を成形して、一段低く折り曲げられた一対の電極片30の接続部30bを接続基板27の窪み部27aに配置させ、第3の工程でコイルコア25の端部に取り付けられた接続基板27の窪み部27aに配置された一対の電極片30の接続部30bにコイル26の巻線26aを接続させるので、この接続部30bを窪み部27a内において封止樹脂31によって封止することができる。これにより、回路基板5が封止樹脂31によって邪魔されることがなく、接続基板27の表面に回路基板5を良好に配置させることができる。このため、回路基板5に封止樹脂31の逃げ孔を設ける必要がないので、回路基板5が制約を受けず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
この場合、このコイルブロック21の製造方法では、第1の工程で金属板32をプレス加工して、一段低く折り曲げられた接続部30bと一段高い接触部30aとを有する一対の電極片30を連結部33によって連結させて形成することにより、一段低く折り曲げられた接続部30bと一段高い接触部30aとを有する一対の電極片30を正確に且つ簡単に製作することができると共に、一対の電極片30を製作しても、連結部33によって一対の電極片30がばらばらに分離することないので、一対の電極片30の取り扱いが容易にできる。
また、このコイルブロック21の製造方法では、第2の工程で一対の電極片30の外周から延長された連結部33を成形用金型34内で挟み付けた状態で、接続基板27をインサート成形によって形成することにより、連結部30によって連結された一対の電極片30を成形用金型34内に正確に位置決めして確実に且つ良好に固定することができ、これにより一対の電極片30を接続基板27に正確に且つ精度良く一体に形成することができる。
さらに、このコイルブロック21の製造方法では、第2の工程で成形された接続基板27がその外周から連結部33が突出していても、第3の工程で接続基板27の外周から突出した連結部33を切断して、コイルコア25の端部に接続基板27を取り付けることにより、一対の電極片30を備えた接続基板27を容易に且つ良好に製作することができる。すなわち、第2の工程では、一対の電極片30が連結部33によって連結されているので、一対の電極片30を良好に接続基板27と一体に成形することができ、第3の工程で連結部33を切断することにより、一対の電極片30を確実に且つ良好に分離させることができる。
また、この腕時計の第1のステップモータである第1、第5ステップモータ16、20によれば、1つのコイルブロック21と、ロータ孔22aが設けられてコイルブロック21の両端部に跨って取り付けられたステータ22と、このステータ22のロータ孔22aに配置されてコイルブロック21のコイル26によって発生する磁界に応じて回転するロータ23と、を備えていることにより、コイル26によって発生する磁界に応じて回転するロータ23を円滑に且つ確実にステップ回転させることができると共に、コイルブロック21の接続基板27の表面に配置される回路基板5に制約を与えず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
すなわち、これら第1、第5ステップモータ16、20では、接続基板27の表面に一段低く設けられた窪み部27aに配置されてコイル26の巻線26aが接続された一対の電極片30の接続部30bが窪み部27a内において封止樹脂31によって封止されているので、封止樹脂31によって邪魔されることがなく、接続基板27の表面(上面)側に回路基板5を配置させることができる。このため、接続基板27の表面に配置される回路基板5に封止樹脂31の逃げ孔を設ける必要がないので、回路基板5が制約を受けず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
また、この腕時計の第2のステップモータである第2〜第4ステップモータ17〜19によれば、2つのコイルブロック21と、ロータ孔22aが設けられて2つのコイルブロック21の各端部に亘って取り付けられたステータ22と、このステータ22のロータ孔22aに配置されて2つのコイルブロック21の各コイル26によって発生する磁界に応じて回転するロータ23と、を備えていることにより、第1のステップモータと同様、2つのコイル26によって発生する磁界に応じて回転するロータ23を円滑に且つ確実にステップ回転させることができると共に、コイルブロック21の接続基板27の表面に配置される回路基板5に制約を与えず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
この場合、第2〜第4ステップモータ17〜19では、2つのコイルブロック21を備えているので、2つのコイル26によって発生する磁界に応じてロータ23を、第1のステップモータよりも強い磁界で且つ高い回転トルクで回転させることができるほか、第1のステップモータと同様、2つのコイルブロック21の各封止樹脂31によって邪魔されることがなく、各接続基板27の表面(上面)側に回路基板5を配置させることができるので、接続基板27の表面に配置される回路基板5に封止樹脂31の逃げ孔を設ける必要がなく、回路基板5が制約を受けず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、第1〜第5ステップモータ16〜20の各コイルブロック21が1つのコイルコア25に1つのコイル26と1つの接続基板27を設けた構造である場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば、図13に示す変形例のような構造であっても良い。
すなわち、この変形例のステップモータ40は、コイルブロック41の1つのコイルコア42に2つのコイル26を設けると共に、このコイルコア42の両端部にそれぞれ接続基板27を取り付け、このコイルコア42の中間部と両端部とに亘ってステータ43を取り付け、このステータ43のロータ孔43aにロータ23を回転可能に配置させた構造になっている。
このような変形例のステップモータ40では、1つのコイルコア42に2つのコイル26を設けているので、第2〜第4ステップモータ17〜19と同様、第1、第5ステップ16、20よりも強い磁界で且つ高い回転トルクでロータ23を回転させることができると共に、ロータ23を正回転方向と逆回転方向とに回転させることができるほか、上述した実施形態と同様、回路基板5に制約を与えず、回路基板5の実装密度を向上させることができる。
また、上述した実施形態およびその変形例では、コイルブロック21を第1〜第5ステップモータ16〜20および変形例のステップモータ40に適用した場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えばバーアンテナなどにも適用することができる。
さらに、上述した実施形態では、指針式の腕時計に適用した場合について述べたが、この発明は必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の指針式の時計に適用することができる。また、この発明は、必ずしも時計である必要はなく、メータなどの計器類や、それらを備えた電子機器にも適用することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、コイルの巻線が接続される基板を備え、前記基板は、当該基板の一面より低く設けられた収納面と、前記一面に配置され、且つ一部が前記収納面に配置されて前記コイルの前記巻線が接続される電極部と、を備えている、ことを特徴とするコイルブロックである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコイルブロックにおいて、前記コイルの前記巻線が接続された前記電極部の前記一部を前記収納面において封止する封止部を備え、前記封止部は、前記収納面において前記基板の前記一面の高さよりも低く設けられている、ことを特徴とするコイルブロックである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のコイルブロックにおいて、前記電極部は、前記基板の前記一面側に露出した状態で、一部がインサート成形によって前記基板に埋め込まれている、ことを特徴とするコイルブロックである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のコイルブロックにおいて、前記電極部は、一部が一段低く折り曲げられた一対の電極片を備えており、前記一対の電極片それぞれは、前記基板の前記一面に露出して配置される一段高い接触部と、前記基板の前記収納面に前記一面側に露出して配置され、且つ前記コイルの前記巻線が接続される一段低い接続部と、を備えている、ことを特徴とするコイルブロックである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のコイルブロックにおいて、前記電極片の前記一段高い接触部には、前記基板の前記一面に配置される回路基板に接触する接触突起が設けられている、ことを特徴とするコイルブロックである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のコイルブロックにおいて、前記基板の前記収納面は、前記コイルの一端部に隣接して設けられている、ことを特徴とするコイルブロックである。
請求項7に記載の発明は、一部が一段低く折り曲げられた一対の電極片を連結部によって連結させた状態で製作する第1の工程と、前記一対の電極片を成形用金型内に配置させた状態で、基板をインサート成形によって形成して、前記一対の電極片の一段低く折り曲げられた前記一部を前記基板の収納面に配置させる第2の工程と、コイルが設けられたコイルコアの少なくとも一端部に前記基板を取り付け、前記基板の前記収納面に配置された前記一対の電極片の前記一部に前記コイルの巻線を接続させる第3の工程と、を備えていることを特徴とするコイルブロックの製造方法である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のコイルブロックの製造方法において、前記第3の工程では、前記一対の電極片の前記一部を前記収納面において封止部によって封止し、前記第1の工程では、金属板をプレス加工することにより、一段低く折り曲げられた接続部と一段高い接触部とを有する前記一対の電極片を前記連結部によって連結させて形成する、ことを特徴とするコイルブロックの製造方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のコイルブロックの製造方法において、前記第2の工程では、前記一対の電極片の外周から延長された前記連結部を成形用金型内で挟み付けた状態で、前記基板をインサート成形によって形成する、ことを特徴とするコイルブロックの製造方法である。
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載のコイルブロックの製造方法において、前記第3の工程では、前記第2の工程で成形された前記基板の外周から突出した前記連結部を切断した後に、前記コイルコアの前記一端部に前記基板を取り付ける、ことを特徴とするコイルブロックの製造方法である。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたコイルブロックと、ロータ孔が設けられて前記コイルブロックの両端部に跨って取り付けられたステータと、前記ステータの前記ロータ孔に配置されて前記コイルブロックのコイルによって発生する磁界に応じて回転するロータと、を備えていることを特徴とするモータである。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載された2つのコイルブロックと、ロータ孔が設けられて前記2つのコイルブロックの各端部に亘って取り付けられたステータと、前記ステータの前記ロータ孔に配置されて前記2つのコイルブロックの各コイルによって発生する磁界に応じて回転するロータと、を備えていることを特徴とするモータである。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたコイルブロックを備えていることを特徴とする時計である。