JP2022001696A - 含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置 - Google Patents

含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】含水土砂の改質効果を安定して生じさせることができる含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置を提供する。【解決手段】含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して含水土砂に添加することにより、シールド掘進機のチャンバから排出された含水土砂または土砂採取場で採取された含水土砂を処理する。【選択図】図2

Description

本発明は、含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置に関する。
特許文献1には、シールド掘進機のチャンバから排出された含水土砂に凝集剤を注入することにより含水土砂を処理する方法が開示されている。
特開2019−42727号公報
特許文献1に記載の含水土砂処理方法では、チャンバから排出された含水土砂を搬送するスクリューコンベヤ内に凝集剤が注入される。しかしながら、スクリューコンベヤ内で含水土砂と凝集剤とが効率よく混ざり合わないと、含水土砂の一部のみが凝集したり、注入口周辺に凝集剤が滞留したりすることとなる。つまり、凝集剤を注入しただけでは、含水土砂に対する凝集剤による改質効果が不均一となり、改質効果を安定して生じさせることは困難である。このため、含水土砂全体を改質させるには、凝集剤をさらに投入しなければならず、結果として、含水土砂の処理費用が増大するおそれがある。
本発明は、含水土砂の改質効果を安定して生じさせることを目的とする。
本発明は、シールド掘進機のチャンバから排出された含水土砂を処理する含水土砂処理方法であって、含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して含水土砂に添加する。
また、本発明は、土砂採取場で採取された含水土砂を処理する含水土砂処理方法であって、含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して含水土砂に添加する。
本発明によれば、含水土砂の改質効果を安定して生じさせることができる。
本発明の第1実施形態に係る含水土砂処理装置が適用されるシールド掘進機の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の第1実施形態に係る含水土砂処理装置の添加部の構成を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る含水土砂処理装置が適用される土砂採取場の構成を模式的に示した模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置100について説明する。
含水土砂処理装置100は、比較的多くの水分を含む含水土砂の搬送性を向上させるために、含水土砂に改質剤を添加することによって含水土砂を改質させるものである。以下では、処理対象となる含水土砂が、泥土圧式のシールド掘進機20から排出される排出土砂である場合について説明する。図1は、含水土砂処理装置100が適用されるシールド掘進機20の構成を模式的に示した模式図である。
図1に示すシールド掘進機20は、図1の左方向に向かって地山(地盤)に掘削坑10を掘削し、掘削坑10の内壁を覆うようにセグメントリング12を組み立てることによってシールドトンネルTを構築している。シールドトンネルTの坑口は、図示しない発進立坑において開口している。なお、以下では、シールド掘進機20が進む方向である切羽側を「前方」とし、その反対の方向である坑口側を「後方」として説明する。
シールド掘進機20は、モータ23によって回転駆動されることにより地山を掘削するカッタヘッド22と、カッタヘッド22の後方に画成されカッタヘッド22による掘削で生じた掘削土砂が滞留するチャンバ24と、チャンバ24内の掘削土砂を搬出するスクリューコンベヤ30と、シールド掘進機20を前進させる複数のシールドジャッキ25と、を備える。
シールド掘進機20は、後端部がセグメントリング12の側面に当接するシールドジャッキ25を伸長作動させることによって、セグメントリング12から得られる反力を、前方へ掘進するための推進力としている。
また、シールド掘進機20では、掘進中、切羽面の圧力とチャンバ24内の圧力との均衡が保たれ、切羽の安定性が維持されるように、チャンバ24内の圧力が制御される。具体的には、チャンバ24内の圧力を検出する図示しない圧力センサの検出値が所定の範囲となるように、主に、スクリューコンベヤ30により排出される排出土砂の量、シールドジャッキ25の伸長量、及び、掘削土砂の流動性を向上させるためにチャンバ24内に注入される水及び掘進用添加剤の量が適宜制御される。なお、掘進用添加剤としては、ベントナイトやデンプンといった加泥剤や界面活性剤等の気泡剤が用いられる。
掘進に伴ってカッタヘッド22によって掘削された土砂は、チャンバ24内において水及び掘進用添加剤と混合され撹拌された後、チャンバ24に接続されたスクリューコンベヤ30を通じて排出土砂として排出される。
スクリューコンベヤ30は、図1に示すように、円筒状のケース31と、ケース31の内部に組み込まれるオーガ32と、を有し、オーガ32を図示しないモータにより回転させることによって、チャンバ24内の掘削土砂を搬出可能な構成となっている。ケース31は、前方側がチャンバ24に接続される土砂入口となっており、後方寄りの下方には、土砂出口となる排出口31aが開口している。
また、スクリューコンベヤ30によって搬送された排出土砂を、掘削坑10の外へと搬出するために、スクリューコンベヤ30から排出土砂を受け取り後方へと搬送するコンベヤ34が、排出口31aの下方から後方に向かって掘削坑10に沿って設けられる。コンベヤ34は、シールド掘進機20の後方に連結される図示しない後続台車上に設置される。なお、後続台車は、ホッパ35を介してコンベヤ34から排出土砂を受け取る搬送車両36がその下方に進入できるよう門型に構成されている。搬送車両36としては、セグメントリング12を構成するセグメントピースを掘削坑10内へと搬入する搬入車両が利用される。
このように構成されたスクリューコンベヤ30を含む搬送経路を通じて、カッタヘッド22によって掘削された土砂は、掘削坑10の外へと搬出される。
ここで、チャンバ24から排出される排出土砂は、上述のように、水や掘進用添加剤が添加されていることから、含水率が高い含水土砂となっており流動性が高い状態、すなわち、コンベヤ34や搬送車両36により搬送しにくい状態となっている。また、流動性が高いと、チャンバ24内の圧力が上昇した際に、スクリューコンベヤ30内にある排出土砂が押圧されて、排出口31aから勢いよく噴出する噴発が生じるおそれもある。
このような課題を解決するには、含水土砂となっている排出土砂に凝集剤等の改質剤を添加し、流動性を低くすることで搬送性を向上させるとともに、噴発を防止することが考えられる。しかしながら、単にスクリューコンベヤ30内に凝集剤を注入しただけでは排出土砂と凝集剤とが効率よく混ざり合わず、排出土砂の一部のみが凝集したり、注入口周辺に凝集剤が滞留したりすることとなる。つまり、凝集剤を注入しただけでは、排出土砂に対する凝集剤による改質効果が不均一となってしまい、流動性を低くするという改質効果を安定して生じさせることは困難である。排出土砂全体を確実に改質させるには、凝集剤をさらに投入することも考えられるが、高価な凝集剤の添加量を増やすことは、排出土砂の処理費用の増大を招くことになる。
そこで本実施形態では、含水土砂である排出土砂と凝集剤等の含水土砂改質剤とを効率よく混ざり合わせるために、含水土砂処理装置100によって、含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して排出土砂に添加している。
具体的には、含水土砂処理装置100は、含水土砂改質剤を含有する液体を供給する液体供給源50と、加圧された気体を供給する気体供給源60と、液体供給源50から供給される液体を、気体供給源60から供給される気体を介して含水土砂である排出土砂に添加する添加部40と、添加された液体と排出土砂とを混ぜ合わせる混合部としてのスクリューコンベヤ30と、を備える。
液体供給源50は、含水土砂改質剤を含有する液体としての改質液を貯留するタンク51と、タンク51内の改質液を圧送するスクイズポンプ52と、を有し、スクイズポンプ52から圧送された改質液は、液体配管53を通じて添加部40へと供給される。
含水土砂改質剤は、含水土砂をフロック状に凝集させる高分子系凝集剤であり、具体的には、アニオン性高分子凝集剤やカチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤である。アニオン性高分子凝集剤は、例えば、カルボキシル基やスルホン酸基、リン酸基といったアニオン性基を有する高分子凝集剤であり、カチオン性高分子凝集剤は、例えば、アミノ基やアンモニウム基といったカチオン性基を有する高分子凝集剤であり、両性高分子凝集剤は、例えば、アニオン性基及びカチオン性基を有する高分子凝集剤である。固体状(粉体)の高分子凝集剤は、予め水に溶解して溶液としておくことが好ましい。なお、含水土砂改質剤には、高分子系凝集剤以外に、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)やPAC(ポリ塩化アルミニウム)といった無機系凝集剤やゲル化剤、増粘剤が含まれていてもよい。これらの含水土砂改質剤についても、固体状のものは、高分子凝集剤と同様に、予め水に溶解して溶液としておくことが好ましい。
気体供給源60は、気体としての空気を加圧するコンプレッサ61を有し、コンプレッサ61から吐出された圧縮空気は、気体配管62を通じて添加部40へと供給される。供給される空気、供給される液体の圧力は、大気圧(1.01×105Pa)より大きく、好ましくは、5気圧(5.06×105Pa)以上であり、12(1.21×106)気圧以下である。スクリューコンベヤ30内に供給される場合には、スクリューコンベヤ30の内圧よりも高い圧力に設定する必要があり、例えば、スクリューコンベヤ30が接続されるチャンバ24内の圧力、すなわち、シールド掘進機20で掘削中の切羽面の圧力である地下水圧よりも高くすることが好ましい。また、地下水圧は深度によって変わるため、シールド掘進機20の掘進深さに応じて適宜変更されてもよい。なお、気体供給源60は、高圧の窒素ガスが充填されたガスボンベであってもよく、この場合、供給圧力を調整するためにレギュレータが設けられる。
液体供給源50と気体供給源60とは、コンベヤ34とともに、シールド掘進機20の後方に連結される図示しない後続台車上に設置される。
添加部40は、スクリューコンベヤ30の上流側においてスクリューコンベヤ30のケース31に取り付けられたエジェクタであり、図2に示すように、気体供給源60から空気が供給されるノズル部41と、液体供給源50から改質液が供給される吸引部42と、供給された空気が圧縮空気として改質液とを混合する気液混合部としての混合部43と、混合部43で混合された圧縮空気と改質液とをスクリューコンベヤ30内に放出するディフューザ部44と、を有する。
上記構成の添加部40では、空気がノズル部41から混合部43に流入することによって生じる負圧により吸引部42から混合部43へと改質液が吸い込まれ、混合部43において圧縮空気と改質液とが混合され気液混合体が生成される。そして、混合部43で混合された圧縮空気と改質液とは、ディフューザ部44で昇圧され、スクリューコンベヤ30内へと勢いよく放出される。
改質液は、混合部43で圧縮空気と混合される過程で微粒化され、さらに圧縮空気の流れに乗ってディフューザ部44から比較的高い圧力で放出される。このため、改質液のみを圧送して添加した場合と比較し、圧縮空気を介して改質液を添加した場合の方が、圧縮空気のエネルギーにより排出土砂に改質液が拡散されることになる。
また、改質液が拡散して添加された排出土砂は、スクリューコンベヤ30によってさらに混錬される。このため、排出土砂と改質液とが効率よく混ざり合い、含水土砂改質剤による改質効果が十分に発揮され、結果として、スクリューコンベヤ30の排出口31aからは、フロック状に適度に凝集した土砂が排出される。
このように排出土砂と改質液とが効率よく混ざり合うことで、排出土砂に対する含水土砂改質剤による改質効果が均一となり、流動性を低くし搬送性を向上するという改質効果や噴発の発生を抑制するという改質効果を、添加される改質液の量に応じて安定して生じさせることが可能となる。換言すれば、改質効果を発揮することなく無駄に消費されてしまう改質液の量が減ることになるため、結果として排出土砂の処理費用を低減することができる。
また、排出土砂と改質液とを効率よく混ぜ合わせる処理は、特別な設備等を搬送経路とは別に設けることなく、スクリューコンベヤ30という従来から搬送経路上に設置されている装置に上述の添加部40を取り付けるだけで行われるため、排出土砂の搬送を滞らせることなく、効率よく排出土砂の搬送性を向上させることができる。
なお、さらに排出土砂と改質液とが効率よく混ざり合うようにするために、例えば、ノズル部41へ圧縮空気の供給を行うことにより、また、間欠的に行うことにより、添加部40からスクリューコンベヤ30内の排出土砂へ添加される改質液の量を周期的に変動させてもよい。改質液の供給量の変更は、スクイズポンプ52の吐出量の変更や液体配管53に設けられる図示しない流量調整弁によって行われてもよい。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
上述の含水土砂処理方法では、改質液(含水土砂改質剤を含有する液体)が、圧縮空気(加圧された気体)を介して排出土砂(含水土砂)に添加される。このように改質液を圧縮空気によって排出土砂に添加することにより、排出土砂内の広い範囲に改質液を拡散させることが可能である。これにより、排出土砂と改質液とが効率よく混ざり合い、排出土砂に対する含水土砂改質剤による改質効果が均一となるため、添加される改質液の量に応じて改質効果を安定して生じさせることができる。
次に、上記第1実施形態の変形例について説明する。
上記第1実施形態では、スクリューコンベヤ30が含水土砂処理装置100の混合部として用いられている。これに代えて、混合部は、排出土砂を搬送する搬送経路に設けられ、含水土砂改質剤を含有する液体と排出土砂とを混ぜ合わせることが可能な構成であればどのようなものであってもよく、例えば、回転する撹拌翼を有する撹拌機や駆動部のないラインミキサ、内周面に羽根が螺旋状に取り付けられた搬送管を回転させることにより土砂等を搬送可能な搬送装置であってもよい。
また、上記第1実施形態では、含水土砂処理装置100は、掘削坑10内に配置されている。これに代えて、含水土砂処理装置100は、処理対象となる排出土砂を搬送する搬送経路の近傍であれば、坑外や地上に配置されていてもよい。
また、上記第1実施形態では、添加部40は、スクリューコンベヤ30に対して1つだけ設けられている。これに代えて、添加部40は、スクリューコンベヤ30の周方向または軸方向に沿って複数設けられてもよい。
また、上記第1実施形態では、添加部40はエジェクタである。添加部40は、エジェクタに限定されず、圧縮空気の流れを利用して改質液を排出土砂に対して添加することができればどのような構成であってもよく、例えば、排出土砂に対して吹き付けられる圧縮空気の流れの中に改質液を供給する構成であってもよいし、ケース31内に注入される改質液に対して圧縮空気を吹き付けるような構成であってもよい。具体的には、改質液である液体の管路と圧縮空気である気体の管路が合流する管路を備えた配管を用いて液体と気体とを混合して気液混合体とするような構成である。このように圧縮空気を介して改質液を排出土砂に添加することで、圧縮空気のエネルギーにより改質液を排出土砂内に拡散させることが可能である。また、改質液は圧縮空気によって吹き飛ばされることになるため、注入口に改質液が滞留したり付着したりすることも防止することができる。
また、上記第1実施形態では、改質液と圧縮空気とは、排出土砂に添加される直前に、添加部40の混合部43において混合されている。これに代えて、改質液と圧縮空気とは、それぞれがスクイズポンプ52及びコンプレッサ61から吐出された直後に混合されてもよく、この場合、液体配管53及び気体配管62に代えて、改質液と圧縮空気とが混合された気液混合体が流れる1本の気液混合体配管がスクリューコンベヤ30に向かって配策される。気液混合体配管は、混合部であるスクリューコンベヤ30の直前に設けられていてもよい。
また、上記第1実施形態では、含水土砂処理装置100は、泥土圧式のシールド掘進機20から排出された排出土砂を処理している。これに代えて、含水土砂処理装置100は、泥水圧式のシールド掘進機から排出された排出土砂の処理に用いられてもよい。この場合、泥水圧式のシールド掘進機から排出された泥水に対して改質液が圧縮空気を介して添加され、添加された改質液と泥水とは撹拌機等の混合部によって撹拌される。この場合も排出土砂と改質液とが効率よく混ざり合い、含水土砂改質剤による改質効果が十分に発揮される。
また、上記第1実施形態では、添加部40は、混合部として機能するスクリューコンベヤ30に取り付けられている。これに代えて、添加部40は、排出土砂を搬送する搬送経路に設けられるコンベヤ上に向けて改質液及び圧縮空気を放出するように設置されていてもよい。この場合、コンベヤによって搬送される排出土砂に対して改質液を拡散させることができる。なお、この場合、排出土砂と改質液とをさらによく混ざり合わせるために、コンベアの下流側には撹拌機やラインミキサといった混合部が配置される。
<第2実施形態>
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態に係る含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置200について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点を主に説明し、第1実施形態で説明した構成と同一の構成又は相当する構成については、その説明を省略する。
第2実施形態に係る含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置200は、土砂採取場で採取された採取土砂を処理対象としている点で上記第1実施形態に係る含水土砂処理方法及び含水土砂処理装置100と相違する。
以下では、処理対象となる含水土砂が、浚渫工事によって川底や海底といった土砂採取場から採取された浚渫土砂(採取土砂)である場合について説明する。図3は、含水土砂処理装置200が適用される浚渫工事を模式的に示した模式図である。
図3に示すように、浚渫土砂は、例えば、浚渫土砂を採取するためのグラブバケットを有するグラブ式の浚渫船110によって川底または海底から採取される。採取された浚渫土砂は一旦、土砂運搬船120に貯留される。なお、浚渫船110は、グラブ式に限定されず、ポンプによって川底または海底から土砂を吸引して採取するものであってもよいし、掘削装置としてバケットホイール掘削機やバックホーを搭載したものであってもよい。また、採取された浚渫土砂は、土砂運搬船120ではなく、浚渫船110自体に貯留されてもよい。
川底や海底から採取される浚渫土砂は、含水率が高い含水土砂となっており流動性が高い状態、すなわち、後述のコンベヤ34や搬送車両36により搬送しにくい状態となっている。このため、搬送性を向上させるため、浚渫土砂に凝集剤等の改質剤を添加し、流動性を低くする作業が行われる。
具体的には、土砂運搬船120から移送ポンプ122によって、浚渫土砂を撹拌機130内へと順次移送し、撹拌機130により浚渫土砂と改質剤とが混ぜ合わされる。
撹拌機130は、図示しないモータにより回転される撹拌翼131と、撹拌翼131が配置される撹拌室130cと、浚渫土砂を受け入れ撹拌室130cへと導く受入部130aと、撹拌室130cから土砂を排出する排出部130bと、を有する。
撹拌機130の撹拌室130c内で改質剤とともに撹拌されて改質した浚渫土砂は、フロック状に適度に凝集され排出部130bから排出される。そして、排出部130bから排出された浚渫土砂は、コンベヤ34により搬送され、ホッパ35を介して搬送車両36に積載される。
このように構成された撹拌機130を含む搬送経路を通じて、川底や海底といった土砂採取場から採取された比較的多くの水分を含む採取土砂は、改質されてから搬出される。
ここで、凝集剤等の改質剤を単に撹拌機130内に注入しただけでは浚渫土砂と凝集剤とが効率よく混ざり合わず、浚渫土砂の一部のみが凝集したり、注入口周辺に凝集剤が滞留したりすることとなる。つまり、凝集剤を注入しただけでは、浚渫土砂に対する凝集剤による改質効果が不均一となってしまい、流動性を低くするという改質効果を安定して生じさせることは困難である。浚渫土砂全体を確実に改質させるには、凝集剤をさらに投入することも考えられるが、高価な凝集剤の添加量を増やすことは、浚渫土砂の処理費用の増大を招くことになる。
そこで本実施形態では、含水土砂である浚渫土砂と凝集剤等の含水土砂改質剤とを効率よく混ざり合わせるために、含水土砂処理装置200によって、含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して浚渫土砂に添加している。
具体的には、含水土砂処理装置200は、含水土砂改質剤を含有する液体を供給する液体供給源50と、加圧された気体を供給する気体供給源60と、含水土砂改質剤を含有する液体と含水土砂である浚渫土砂とを混ぜ合わせる混合部としての混合容器である撹拌機130と、液体供給源50から供給される液体を撹拌機130内へと導く液体導入部140aと、気体供給源60から供給される気体を撹拌機130内へと導く気体導入部140bと、を備える。
液体供給源50及び気体供給源60の構成は、上記第1実施形態における液体供給源50及び気体供給源60と同様であり、また、含水土砂改質剤も上記第1実施形態における含水土砂改質剤と同じものであるため、その説明を省略する。
液体導入部140aは、改質液を撹拌機130内の浚渫土砂へ向けて放出する噴口を有するノズルであり、気体導入部140bは、圧縮空気を撹拌機130内の浚渫土砂へ向けて放出する噴口を有するノズルであり、これらは、撹拌機130の受入部130a、すなわち、撹拌機130の撹拌室130cよりも上流側に取り付けられる。
液体導入部140aと気体導入部140bとは、液体導入部140aを通じて撹拌機130内に導かれて浚渫土砂に向かう改質液や浚渫土砂に付着した改質液に対して、気体導入部140bを通じて撹拌機130内に導かれた圧縮空気が吹き付けられるように、比較的近傍に配置される。なお、液体導入部140aと気体導入部140bとは、液体導入部140aを通じて撹拌機130内に導かれた改質液が、気体導入部140bを通じて撹拌機130内に導かれた圧縮空気の流れに乗って浚渫土砂に向かうように、すなわち、撹拌機130内に導かれた改質液と撹拌機130内に導かれた圧縮空気とが、互いに衝突するように、それぞれの噴口の向きが設定されていてもよい。また、供給される空気、供給される液体の圧力は、撹拌機130内の圧力とほぼ等しい大気圧(1.01×105Pa)より大きく、好ましくは、3気圧(3.04×105Pa)以上、10(1.01×106)気圧以下に設定される。
これにより撹拌機130内に導かれた改質液は、同じく撹拌機130内に導かれた圧縮空気によって微粒化されて、浚渫土砂に拡散された状態、換言すれば、改質液は、気体供給源60から供給された気体である圧縮空気を介して、含水土砂である浚渫土砂に添加された状態となる。また、本実施形態においても上記第1実施形態と同様に、改質液のみを圧送して添加した場合と比較し、圧縮空気を介して改質液を添加した場合の方が、圧縮空気のエネルギーにより浚渫土砂に改質液が拡散されることになる。
そして、改質液が拡散して添加された浚渫土砂は、撹拌機130の撹拌室130cにおいて撹拌翼131よって撹拌される。このため、浚渫土砂と改質液とが効率よく混ざり合い、含水土砂改質剤による改質効果が十分に発揮される。なお、液体導入部140a及び気体導入部140bに代えて、上記第1実施形態における添加部40のようなエジェクタが用いられてもよい。また、上記第1実施形態において、添加部40に代えて、上記構成の液体導入部140a及び気体導入部140bが採用されてもよい。液体導入部140a及び気体導入部140bが上記第1実施形態における添加部40に相当し、混合部である撹拌機130の撹拌室130cが混合部43に対応する。
このように浚渫土砂と改質液とが効率よく混ざり合うことで、浚渫土砂に対する含水土砂改質剤による改質効果が均一となり、流動性を低くし搬送性を向上するという改質効果を、添加される改質液の量に応じて安定して生じさせることが可能となる。換言すれば、改質効果を発揮することなく無駄に消費されてしまう改質液の量が減ることになるため、結果として浚渫土砂の処理費用を低減することができる。
また、浚渫土砂と改質液とを効率よく混ぜ合わせる処理は、特別な設備等を搬送経路とは別に設けることなく、混合容器として撹拌機130という従来から搬送経路上に設置されている装置に上述の液体導入部140a及び気体導入部140bを取り付けるだけで行われるため、浚渫土砂の搬送を滞らせることなく、効率よく浚渫土砂の搬送性を向上させることができる。
なお、さらに浚渫土砂と改質液とが効率よく混ざり合うようにするために、液体導入部140aから撹拌機130内の浚渫土砂へ添加される改質液の量を周期的に変動させてもよい。改質液の供給量の変更は、スクイズポンプ52の吐出量の変更や液体配管53に設けられる図示しない流量調整弁によって行われてもよい。
以上の第2実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
上述の含水土砂処理方法では、改質液(含水土砂改質剤を含有する液体)が、圧縮空気(加圧された気体)を介して浚渫土砂(含水土砂)に添加される。このように改質液を圧縮空気によって浚渫土砂に添加することにより、浚渫土砂内の広い範囲に改質液を拡散させることが可能である。これにより、浚渫土砂と改質液とが効率よく混ざり合い、浚渫土砂に対する含水土砂改質剤による改質効果が均一となるため、添加される改質液の量に応じて改質効果を安定して生じさせることができる。
次に、上記第2実施形態の変形例について説明する。
上記第2実施形態では、撹拌機130が含水土砂処理装置200の混合部として用いられている。これに代えて、混合部は、排出土砂を搬送する搬送経路に設けられ、含水土砂改質剤を含有する液体と排出土砂とを混ぜ合わせることが可能な構成であればどのようなものであってもよく、例えば、回転するオーガを有するスクリューコンベヤや駆動部のないラインミキサ、内周面に羽根が螺旋状に取り付けられた搬送管を回転させることにより土砂等を搬送可能な搬送装置であってもよい。
また、上記第2実施形態では、土砂が採取される土砂採取場が川底や海底である。土砂採取場は、これに限定されず、比較的多くの水分を含む土砂が採取される場所であればどこでもよく、例えば、残土置き場や溜池、ダム湖、砂浜、干拓地、湿地帯などであってもよい。
また、上記第2実施形態では、液体導入部140a及び気体導入部140bは、撹拌機130に対してそれぞれ1つだけ設けられている。これに代えて、液体導入部140a及び気体導入部140bはそれぞれ複数設けられてもよい。例えば、液体導入部140aを囲むように気体導入部140bを複数配置することによって、撹拌機130内に導かれた改質液を圧縮空気によって効率的に微粒化し、浚渫土砂に拡散させることが可能となる。
また、上記第2実施形態では、液体導入部140a及び気体導入部140bは、混合部として機能する撹拌機130に取り付けられている。これに代えて、液体導入部140a及び気体導入部140bは、浚渫土砂を搬送する搬送経路に設けられるコンベヤ上に向けて改質液及び圧縮空気をそれぞれ放出するように設置されていてもよい。この場合、コンベヤによって搬送される浚渫土砂に対して改質液を拡散させることができる。なお、この場合、浚渫土砂と改質液とをさらによく混ざり合わせるために、コンベアの下流側には撹拌機やラインミキサといった混合部が配置される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100,200・・・含水土砂処理装置
20・・・シールド掘進機
24・・・チャンバ
30・・・スクリューコンベヤ(混合部)
40・・・添加部
140a・・・液体導入部
140b・・・気体導入部
43・・・混合部(気液混合部)
50・・・液体供給源
60・・・気体供給源
130・・・撹拌機(混合部)

Claims (10)

  1. シールド掘進機のチャンバから排出された含水土砂を処理する含水土砂処理方法であって、
    含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して前記含水土砂に添加する、
    含水土砂処理方法。
  2. 土砂採取場で採取された含水土砂を処理する含水土砂処理方法であって、
    含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して前記含水土砂に添加する、
    含水土砂処理方法。
  3. 前記含水土砂改質剤には、高分子系凝集剤が含まれる、
    請求項1または2に記載の含水土砂処理方法。
  4. 含水土砂改質剤を含有する液体を供給する液体供給源と、
    加圧された気体を供給する気体供給源と、
    前記液体を、前記気体を介して含水土砂に添加する添加部と、を備える、
    含水土砂処理装置。
  5. 前記添加部は、前記液体と前記気体とを混合して気液混合体とする気液混合部を有する、
    請求項4に記載の含水土砂処理装置。
  6. 前記添加部により添加された前記液体と前記含水土砂とを混ぜ合わせる混合部をさらに備える、
    請求項4または5に記載の含水土砂処理装置。
  7. 前記含水土砂は、シールド掘進機のチャンバから排出された排出土砂であり、
    前記添加部は、前記排出土砂を搬送する搬送経路に設けられる、
    請求項4から6の何れか1つに記載の含水土砂処理装置。
  8. 前記搬送経路は、前記チャンバに接続され前記チャンバから排出された前記排出土砂を搬送するスクリューコンベヤを有し、
    前記添加部は、前記スクリューコンベヤに設けられる、
    請求項7に記載の含水土砂処理装置。
  9. 含水土砂改質剤を含有する液体を供給する液体供給源と、
    加圧された気体を供給する気体供給源と、
    前記液体と含水土砂とを混ぜ合わせる混合部と、
    前記混合部内へと前記液体を導く液体導入部と、
    前記混合部内へと前記気体を導く気体導入部と、を備える、
    含水土砂処理装置。
  10. 前記含水土砂は、土砂採取場で採取された採取土砂であり、
    前記混合部は、前記採取土砂を搬送する搬送経路に設けられる、
    請求項6または9に記載の含水土砂処理装置。
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JP2005240371A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Saeki Kensetsu Kogyo Co Ltd 空気圧送による液状物と固形物の混合物の処理方法及び装置
JP2018084090A (ja) * 2016-11-24 2018-05-31 株式会社立花マテリアル シールド掘削方法

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