JP2021531303A - エラゴリクスナトリウム組成物及び方法 - Google Patents

エラゴリクスナトリウム組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、エラゴリクスナトリウムの組成物、並びにそれの調製方法及びそれの調製のための中間体に関するものである。

Description

本発明は、子宮内膜症、子宮筋腫、腺筋症、又は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの疾患の治療において有用であり得るGnRH受容体アンタゴニストであるエラゴリクスナトリウムの活性薬剤物質に関するものである。
ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体アンタゴニストであるエラゴリクスは、下垂体でGnRH受容体に競争的に結合することで内因性GnRHシグナル伝達を遮断する、経口投与される短時間作用性分子である。投与することで、黄体形成ホルモン(LH)及び卵胞刺激ホルモン(FSH)分泌の容易に可逆的な用量依存性阻害が生じて、治療時に卵巣性ホルモンであるエストラジオール及びプロゲステロンの卵巣産生が低下する。エラゴリクスは現在、卵巣性ホルモンが介在する疾患、例えば子宮筋腫、腺筋症、子宮内膜症、又は多嚢胞性卵巣症候群において研究されている。今日までのところ、エラゴリクスは、合計被験者3,000名を超える40超の臨床試験で研究されている。エラゴリクスのナトリウム塩が、米国食品医薬品局により、ORILISSA(登録商標)として承認されている。
活性物質であるエラゴリクスナトリウムの調製方法は、特許及び特許出願、米国特許第8,765,948号及び同7,419,983号及び国際公開特許出願WO2017221144に記載されている。
米国特許第8,765,948号明細書 米国特許第7,419,983号明細書 国際公開第2017/221144号
市販の活性物質は、米国FDA基準を満たす非常に低い不純物プロファイルを有するだけでなく、再現性があり、効率的で、費用効果があり及び安全である方法で、中間体及びそれらの固体形を適切に選択して調製されるべきでもある。
エラゴリクスナトリウム活性物質は通常は非晶質であることから、それの活性物質の精製は、確立された多形形態を有する別の活性物質より複雑になり得る。従って、商業規模の製造に好適な、実質的に純粋な活性物質を有する、改善された製造性を有するエラゴリクス活性物質が非常に望ましい。さらに、全ての規制基準を満足する、変異原性不純物が非常に少ない活性物質規格限界が望ましい。
一実施形態において、化合物(I):
Figure 2021531303
及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の前記1以上の不純物を含む組成物が提供される。
一部の態様において、当該組成物は、少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の
Figure 2021531303
Figure 2021531303
からなる群から選択される1以上の不純物を含む。
一部の態様において、少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び以下約3重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む、化合物(I)の組成物が提供され、化合物(I)は非晶質である。
他の態様において、少なくとも約98重量パーセントの化合物(I)及び約2重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む、化合物(I)の組成物が提供される。
一部の態様において、少なくとも約97若しくは98重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む、化合物(I)の組成物が提供され、化合物(I)は非晶質であり、2以上の不純物がある。
一部の態様において、少なくとも約97又は98重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む、化合物(I)の組成物が提供され、化合物(I)は非晶質であり、3以上の不純物がある。
一部の態様において、少なくとも約97若しくは98重量のパーセント化合物(I)及び約3重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む、化合物(I)の組成物が提供され、化合物(I)は非晶質であり、4以上の不純物がある。
一実施形態において、化合物(I)の実質的に純粋な組成物の調製方法であって、当該方法における中間体として、化合物(II):
Figure 2021531303
を用いることを含む方法が提供される。
一部の態様において、化合物(I)の実質的に純粋な組成物の調製方法は、当該方法における中間体として、化合物(II)を用いること;及び化合物(IIa):
Figure 2021531303
をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成することを含む。
他の態様において、化合物(I)の実質的に純粋な組成物の調製方法は、当該方法の中間体として、化合物(II)を用いること;化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成すること;及び化合物(II)を単離して単離化合物(II)を提供することを含み;前記単離化合物(II)は結晶形態である。
さらに他の態様において、化合物(I)の実質的に純粋な組成物の調製方法は、当該方法の中間体として、化合物(II)を用いること;化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成すること;化合物(II)を下記式(III)の化合物:
Figure 2021531303
[RはC−Cアルキルであり;XはCl、Br、I、−OSOCH、−OSOCH又は−OSOCFである。]と反応させること;及び下記式(IV)の化合物:
Figure 2021531303
[RはC−Cアルキルである。]を形成することを含む。
他の態様において、化合物(I)の実質的に純粋な組成物の調製方法は、当該方法の中間体として、化合物(II)を用いること;化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成すること;化合物(II)を式(III)の化合物[RはC−Cアルキルであり;XはCl、Br、I、−OSOCH、−OSOCH又は−OSOCFである。]と反応させること;式(IV)の化合物[RはC−Cアルキルである。]を形成すること;及び式(IV)の化合物をナトリウム塩基で処理して化合物(I)を形成することを含む。
一実施形態において、化合物(II)の多形形態が提供される。
一態様において、化合物(II)の多形形態は結晶性である。
別の態様において、化合物(II)の多形形態は、非晶質化合物(II)を実質的に含まない結晶性固体である。
一態様において、化合物(II)の多形形態は、溶媒和結晶形態である。
一部の態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態はメタノールで溶媒和されている。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は、メタノールで溶媒和されており;メタノールは約0.1〜5.0重量パーセントの量で存在する。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は、メタノールで溶媒和されており;メタノールの3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンに対するモル比は約0.1:1〜1:1の間である。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態はメタノールで溶媒和されており;前記多形形態は、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、10.7、10.9、11.4、13.1、13.5、17.3、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態はメタノールで溶媒和されており;前記多形形態は、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、及び11.4゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一部の態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されている。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されており;水は約0.1〜5.0重量パーセントの量で存在する。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されており;水の3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンに対するモル比は約0.3:1〜0.6:1である。
一部の態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されており、さらに、水以外の溶媒で溶媒和されている。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されており、さらに、水以外の溶媒で溶媒和されており;前記水以外の溶媒はメタノールである。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されており、さらに、水以外の溶媒で溶媒和されており;前記水以外の溶媒はメタノールであり;メタノールの水に対するモル比は約1:0.5である。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されており、さらに、水以外の溶媒で溶媒和されており;前記水以外の溶媒はメタノールであり;メタノールの水に対するのモル比は約1:0.5であり;前記多形形態は、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、8.1、8.7、9.5、9.8、10.6、12.2、12.5、13.1、及び14.5゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一態様において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態であり;前記溶媒和結晶形態は水で溶媒和されており、さらに、水以外の溶媒で溶媒和されており;前記水以外の溶媒はメタノールであり;メタノールの水に対するのモル比は約1:0.5であり;前記多形形態は、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、9.8、及び12.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一部の態様において、化合物(II)の多形形態は結晶性であり、当該結晶形態は脱溶媒和/脱水結晶形態である。
一態様において、化合物(II)の多形形態は結晶性であり、前記結晶形態は脱溶媒和/脱水結晶形態であり、前記多形形態は、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.1、8.1、8.7、10.2、10.4、12.0、13.1、14.4、16.6、及び17.4゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、化合物(II)の多形形態は結晶性であり、前記結晶形態は脱溶媒和/脱水結晶形態であり、前記多形形態は、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、10.2、10.4、及び12.0゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物が提供され;当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物は、化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製される。
一態様において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物が提供され;当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物は、化合物(II)の化合物を中間体として用いること;及び化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成することを含む方法によって調製される。
一態様において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物が提供され;当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物は化合物(II)の化合物を中間体として用いること;化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成すること;及び化合物(II)を単離して単離化合物(II)を提供することを含む方法によって調製される。
一態様において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物が提供され;当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物は、化合物(II)の化合物を中間体として用いること;及び化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成することを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物は化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される。
一実施形態において、式(VI)の化合物が提供される。
Figure 2021531303
式中、
11は、水素、M′、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
、及びRはそれぞれ独立に、水素、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
JはC−Cアルキレンであり;
Mは、ナトリウム、テトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択され;
M′は、ナトリウム、リチウム、及びカリウムからなる群から選択される。
一態様において、下記式(VIa)の化合物である式(VI)の化合物が提供される。
Figure 2021531303
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態である。式(VIa)の化合物は、例えば2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン又は2−プロパノールなどの好適な溶媒から結晶化させることができる。化合物(VIa)及び溶媒の混合物を高温まで加熱し、次に低温まで冷却して結晶化させることによって、結晶化を誘発することができる。一部の態様では、混合物を約50〜70℃の間まで加熱し、次にほぼ周囲温度〜0℃まで冷却する。他の態様では、混合物を約50〜70℃の間まで加熱し、次に周囲温度まで冷却し、分離する。
さらに別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、8.9、9.6、10.7、12.3、14.7、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.9、6.7、8.5、9.3、10.7、11.1、15.3、16.0、17.4、及び17.8゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.9、8.5、及び9.3゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、それは水で溶媒和されている溶媒和結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、8.9、9.6、10.7、12.4、14.8、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、それは水で溶媒和されている溶媒和結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、それはジメチルスルホキシドで溶媒和されている溶媒和結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.8、7.3、10.6、12.1、14.6、15.0、17.0、17.5、18.6、及び22.9゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、それはジメチルスルホキシドで溶媒和されている溶媒和結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.8、7.3、及び17.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
さらに別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、それはジクロロメタンで溶媒和されている溶媒和結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.9、6.6、8.4、10.6、11.7、12.3、14.8、15.9、17.6、18.2、18.9、及び20.7゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の態様において、式(VIa)の化合物は結晶形態であり、それはジクロロメタンで溶媒和されている溶媒和結晶形態であり、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、11.7、18.9、及び20.7゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、下記式(VII)の化合物が提供される。
Figure 2021531303
式中、
10は、ナトリウム、リチウム、カリウム、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
及びRはそれぞれ独立に、水素及びC−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
JはC−Cアルキレンであり;
Lは、−SO−、−SO−、及び−P(O)OR12からなる群から選択され;
12は、水素及びC−Cアルキルからなる群から選択される。
一態様において、Lが−SO−であり;R10がC−Cアルキルである式(VII)の化合物が提供される。
一実施形態において、化合物(I)の実質的に純粋な組成物の調製方法であって、当該方法の中間体として式(VI)の化合物を用いること;及び酸による処理及び第1の塩基による処理によって前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換することを含む方法が提供される。
一部の態様において、化合物(I)の実質的に純粋な組成物の調製方法は、当該方法の中間体として式(VI)の化合物を用いること;及び約10〜35℃の間の温度で、約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって、前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。一実施形態において、化合物(I)の組成物であって、化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の前記1以上の不純物を含み、前記1以上の不純物が化合物(x)、(xv)、(xvi)、(xvii)及び(xviii)からなる群から選択される組成物が提供される。
一実施形態において、化合物(I)の組成物であって、化合物(I)及び1以上の不純物を含み;当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が、中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製される組成物が提供される。
一態様において、化合物(I)の組成物は化合物(I)及び化合物(i、IIa、ii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x及びxviii)からなる群から選択される1以上の不純物を含み;当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物は、中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製される。
A型に相当する粉末X線回折パターンである。 B型に相当する粉末X線回折パターンである。 C型に相当する粉末X線回折パターンである。 D型に相当する粉末X線回折パターンである。 E型に相当する粉末X線回折パターンである。 C型のTGAサーモグラムである。 C型のDSCサーモグラムである。 E型のTGA/DSCサーモグラムである。 G型のTGA/DSCサーモグラムである。 H型のDSCサーモグラムである。 F型のTGA/DSCサーモグラムである。 I型のDSCサーモグラムである。 I型のTGAサーモグラムである。 J型のTGA/DSCサーモグラムである。 G型に相当する粉末X線回折パターンである。 H型に相当する粉末X線回折パターンである。 F型に相当する粉末X線回折パターンである。 I型に相当する粉末X線回折パターンである。 J型に相当する粉末X線回折パターンである。 H型のTGAサーモグラムである。
本開示は、一部において、エラゴリクスのナトリウム塩であるエラゴリクスナトリウム(I)の調製方法に関するものである。
Figure 2021531303
エラゴリクスナトリウム(I)の調製方法は、商業的規模で、良好な製造実務によって薬剤物質を製造するのに好適である。本明細書に記載のエラゴリクスナトリウム活性物質の製造方法は、非常に低い不純物プロファイルのエラゴリクスナトリウム(I)を提供する。低不純物は低変異原性不純物であることを含み、それらは規制当局が要求しているものである。当該製造方法は、望ましい不純物プロファイルを維持しながら、製造性を改善し、商業的規模の製造に好適な実質的に純粋な活性物質を得るための商品原価を下げるものである。
本開示はまた、一部において、当該方法における中間体として化合物(II)を用いるエラゴリクスナトリウム(I)の調製方法に関するものでもある。
Figure 2021531303
本開示はまた、一部において、当該方法の中間体として、式(VI)の化合物を用いるエラゴリクスナトリウム(I)の調製方法に関するものでもある。
Figure 2021531303
式中、
11は、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され;
JはC−Cアルキレンであり;
Mは、テトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される。
本明細書に記載の方法は、商業規模の製造に好適な実質的に純粋な活性物質を得るために改善された製造性で商品原価を下げるものである。所望の製品は、規制要件を満足するための厳しい純度基準を提供するプロセスを用いて製造されるべきである。
製造規模で中間体を精製する場合、例えば液−液抽出などの液/液相化学操作ではなく固体単離によってそれを行うことが好ましい場合が多い。エマルジョン形成、長い相分離時間、ラグ(rag)層形成、層分離を確定する難しさ、低スループット及び過剰な溶媒浪費などの多くの理由のため、製造規模での液−液抽出は非常に効率的が悪い場合がある。
化合物(IIa)は固体として単離されているが、化合物(IIa)が溶液から油へ向かう(oil)する傾向があるために、固体の生成は好ましくない。化合物(IIa)が溶液から油へ向かう場合、液/液分離を用いる必要があり得るが、それを大規模で行うのは、製造規模で行う理想的な液/液分離のプロセスが遭遇するほどの困難ではない。
Figure 2021531303
本願人は、驚くべきことに、化合物(IIa)の結晶性塩、具体的にはサリチル酸塩である化合物(II)を見出した。化合物(IIa)の多くの塩についてスクリーニングを行ったが、予想外に、サリチル酸塩が、多形形態などの結晶材料を提供することが見出された。化合物(II)を中間体として用いることによるエラゴリクスナトリウムの合成方法は、先行技術のエラゴリクスナトリウム調製方法の液−液抽出回数を低下させ、化合物(II)の段階での純度を高め、かくして最終的なエラゴリクスナトリウムの化学純度を高め、及びそのプロセスの操作性及びスループットを高めることによって、エラゴリクスナトリウムの製造性における大幅な進歩をもたらした。
Figure 2021531303
本明細書に開示のエラゴリクスナトリウム(I)の別の調製方法は、当該方法の中間体として、式(VI)の化合物を用いる。式(VI)の化合物は新規であり、化合物(VIa)の結晶形態は本明細書に記載されている。化合物(VIa)を中間体として用いることによるエラゴリクスナトリウムの合成方法によって、エラゴリクスナトリウム調製の先行技術の合成方法の段階数を減らし、より効率的な調製サイクル時間が可能となる、並びに出発物質のコストを減らす等のエラゴリクスナトリウムの製造性における大幅な進歩がもたらされた。結晶性中間体によって、非晶質中間体と比較して、単離及び精製効率が向上した。例えば、化合物(VIa)の結晶性中間体によって、エラゴリクスナトリウムの合成において製造スループット及び操作性が向上した。
結晶性化合物(VIa)は、製造規模での操作性を高めるだけでなく、狭い不純物規格内でのエラゴリクスナトリウムの不純物プロファイルの制御を改善もする。化合物(VIa)は、合成における最後から2番目の単離中間体である。
この詳細な説明は、本開示、それの原理及びそれの実際の適用を他の当業者に知らせることで、他の当業者が、特定の用途の要件に最も良好に適合し得るように、それの多くの形態で開示内容を調整及び適用できるようにすることのみを意図したものである。この説明及びそれの具体例は、例示のみを目的としたものである。従って、本開示は、本特許出願に記載の実施形態に限定されるものではなく、多様に改変され得るものである。
<定義>
留意すべき点として、本明細書及び所期の特許請求の範囲で使用される場合、「一つの(a)」、「一つの(an)」、及び「その(the)」という単数形は、文脈によって他の形で明瞭に指定されていない限り、複数対象物を含むものである。従って、例えば、「一つの化合物」と言う場合、それは、単一の化合物並びに1以上の同一若しくは異なる化合物を含むものであり、「薬学的に許容される担体」と言う場合、それは、単一の薬学的に許容される担体並びに1以上の薬学的に許容される担体を指す等である。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、異なって指定されていない限り、下記の用語は、以下に示した意味を有する。
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、飽和の直鎖若しくは分岐炭化水素鎖基を意味する。一部の場合、アルキル部分における炭素原子数は、接頭辞「C−C」又は「Cx−y」によって示され、xは置換基における炭素原子の最小数であり、yは最大数である。そこで、例えば、「C−Cアルキル」は、1〜8個の炭素原子を含むアルキル置換基を意味する。アルキルの代表例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、及びオクチルなどがあるが、これらに限定されるものではない。本明細書で使用される「アルキル」、「C−Cアルキル」、「Cアルキル」、「C−Cアルキル」、「Cアルキル」、「C−Cアルキル」及び「Cアルキル」という用語は、別段の断りがない限り、置換されていない。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を含む直鎖若しくは分岐の炭化水素鎖基を指す。アルケニルの代表例には、エテニル、2−プロペニル、3−ブテニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
「アルキレン」という用語は、1〜10個の炭素原子を含む直鎖若しくは分岐鎖炭化水素から誘導される二価の基を指す。アルキレンの代表例には、−CH−、及び−CHCH−などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、炭化水素環の1以上が芳香族である単環式、二環式又は三環式縮合炭化水素環系基を指す。二環式アリールは、ナフチル、又はシクロアルキルに縮合したフェニル、又はシクロアルケニルに縮合したフェニルである。二環式アリール及び三環式アリールは、環系内に含まれるいずれかの炭素原子を介して親分子部分に結合している。アリール基の代表例には、フェニル、ジヒドロインデニル、インデニル、ナフチル、ジヒドロナフタレニル、テトラヒドロナフタレニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される場合、「シアノ」という用語は、−CN基を意味する。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、炭素環原子を含む飽和炭化水素環基を指す。シクロアルキルは、単環式、二環式、三環式又はスピロ環系シクロアルキルであることができる。単環式シクロアルキルは、3〜8個の炭素原子、0個のヘテロ原子及び0個の二重結合を含む炭素環系である。単環式環系の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルなどがある。二環式シクロアルキルは、単環式シクロアルキル環に縮合した単環式シクロアルキル、又は単環式環の二つの隣接しない炭素原子が1個、2個、3個若しくは4個の炭素原子を含むアルキレン架橋によって連結されている架橋単環式環系である。二環式環系の代表例には、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.2.2]ノナニル、ビシクロ[3.3.1]ノナニル及びビシクロ[4.2.1]ノナニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。三環式シクロアルキルは、単環式シクロアルキルに縮合した二環式シクロアルキル、又は環系の二つの隣接しない炭素原子が1個、2個、3個若しくは4個の炭素原子を含むアルキレン架橋によって連結されている二環式シクロアルキルによって例示される。三環式環系の代表例には、トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナニル(オクタヒドロ−2,5−メタノペンタレニル又はノルアダマンタニル)、及びトリシクロ[3.3.1.13,7]デカニル(アダマンタン)などがあるが、これらに限定されるものではない。スピロ環状シクロアルキルは、環の同一炭素原子上の置換基の二つが、当該炭素原子と一緒に、4員、5員若しくは6員単環式シクロアルキルを形成している単環式又は二環式シクロアルキルによって例示される。スピロ環系シクロアルキルの1例は、スピロ[2.5]オクタニルである。
本明細書で使用される場合、「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、Cl、Br、I、及びFを意味する。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」という用語は、1以上の水素原子がハロゲンによって置き換わっている本明細書で定義のアルキル基を指す。ハロアルキルの代表例には、クロロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2−クロロ−3−フルオロペンチル、トリフルオロブチル、及びトリフルオロプロピルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、1以上のヘテロ原子を含む芳香環基又は1以上のヘテロアリール環を含む環系を指す。単環式ヘテロアリールは、5員若しくは6員環である。5員環は、二つの二重結合及びO、S及びNから選択される1以上のヘテロ原子を含む。6員環は三つの二重結合及び1、2、3若しくは4個の窒素原子を含む。単環式ヘテロアリールの代表例には、フラニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、1,3−オキサゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピロリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、1,3−チアゾリル、チエニル、トリアゾリル及びトリアジニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。二環式ヘテロアリールは、フェニルに縮合した単環式ヘテロアリール、又は単環式シクロアルキルに縮合した単環式ヘテロアリール、又は単環式シクロアルケニルに縮合した単環式ヘテロアリール、又は単環式ヘテロアリールに縮合した単環式ヘテロアリール、又は単環式ヘテロシクロアルキルに縮合した単環式ヘテロアリールからなる。二環式ヘテロアリール基の代表例には、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、6,7−ジヒドロ−1,3−ベンゾチアゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピリドイミダゾリル、キノリニル、チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル、チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル、及び5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−5−イルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される場合、「複素環」又は「複素環式」という用語は、少なくとも1個の炭素原子がO、N及びSからなる群から独立に選択されるヘテロ原子によって置き換わっている炭化水素環基を指す。複素環は、単一環(単環式)であることができるか、2以上の環(二環式又は多環式)を有することができる。単環式環系は、酸素、窒素及び硫黄から独立に選択されるヘテロ原子を含む3員若しくは4員環;又はヘテロ原子が窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む5員、6員若しくは7員環によって例示される。5員環は0〜2個の二重結合を有し、6員及び7員環は0〜3個の二重結合を有する。複素環単環式環系の代表例には、アゼチジニル、アゼピニル、アジリジニル、ジアゼピニル、1,3−ジオキソラニル、ジオキサニル、ジチアニル、フラニル(フリル)、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラジニル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリニル、チアジアゾリジニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、チエニル、チオモルホリニル、チオピラニル、トリアジニル、トリアゾリル、トリチアニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。二環式環系は、本明細書で定義のアリール基、本明細書で定義のシクロアルキル基、又は別の単環式環系のいずれかに縮合した上記単環式環によって例示される。二環式環系の代表例には、例えば、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾジオキシニル、1,3−ベンゾジオキソリル、シンノリニル、インダゾリル、インドリル、インドリニル、インドリジニル、ナフチリジニル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチオフェニル、イソインドリル、イソインドリニル、イソキノリニル、フタラジニル、ピラノピリジル、キノリニル、キノリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チオピラノピリジニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。三環式環系は、本明細書で定義のアリール基、本明細書で定義のシクロアルキル基、又は単環式環系のいずれかにに縮合した上記二環式環系によって例示される。三環式環系の代表例には、アクリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、ナフトフラニル、ナフトチオフェニル、オキサントレニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、チアントレニル、チオキサンテニル、キサンテニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」という用語は、−OHを意味する。
本明細書で使用される場合、「不純物」又は「不純物(複数)」という用語は、本明細書で具体的に記載された不純物、プロセスで使用される試薬若しくは溶媒などを含むそのプロセス由来のもの、プロセスで使用される中間体、又はプロセスで合成される化合物の分解物を含む分解物を意味する。
本明細書で使用される場合、「ニトロ」という用語は、−NO基を意味する。
「窒素保護基」という用語は、合成手順時の望ましくない反応に対してアミノ基を保護するための基を指す。一般に使用される窒素保護基は、Wuts, P. G. M. Greene′s Protective Groups in Organic Synthesis, 5th ed.; John Wiley & Sons, Inc.: New Jersey, 2014に開示されており、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。不活性化窒素保護基は、その窒素から離れた場所に電子密度を非局在化することで、例えばカルボニル基若しくはスルホニル基などの別の基との共役によって窒素の孤立電子対の反応性を低下させる基である。好ましい窒素保護基は、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、及びベンジルオキシカルボニル(Cbz)である。
本明細書で使用される場合、「高収率」という用語は、反応収率に関して使用される場合に、モル換算収率75%超、好ましくはモル換算収率80%超、より好ましくはモル換算収率85%超、さらにより好ましくはモル換算収率90%超、さらにより好ましくはモル換算収率95%超、さらにより好ましくはモル換算収率98%超、さらにより好ましくはモル換算収率99%超、さらにより好ましくはモル換算収率99.5%超を指す。
本明細書で使用される場合、「実質的に純粋な」という用語は、化合物に関して使用される場合、調製物/組成物が97重量%超の化合物、好ましくは98重量%超の化合物、より好ましくは99重量%超の化合物を含む調製物又は組成物を指す。
<エラゴリクスナトリウムの調製方法>
本明細書に記載の方法は、高化学純度及び非常に低化学不純物プロファイルを有し、変異原性不純物が抑制されたエラゴリクスナトリウム(I)を提供する。製造規模で行う場合、当該方法は、少なくとも約95重量パーセントの純度を有する化合物(I)を提供する。一部の態様において、当該方法は、少なくとも約97重量パーセントの純度を有する化合物(I)を提供する。一部の態様において、当該方法は、約97〜99.9重量パーセントの純度を有する化合物(I)を提供する。他の態様において、化合物(I)の純度は少なくとも約98重量パーセントである。他の態様において、その純度は約98〜99.9重量パーセントの間である。さらに他の態様において、化合物(I)の純度は少なくとも約99重量パーセントである。他の態様において、その純度は約99〜99.9重量パーセントの間である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物が提供される。化合物(I)の組成物は医薬組成物である。一部の態様において、当該組成物は、化合物(I)及び1以上の不純物を含む固体医薬組成物であり、その組成物は、少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び以下約3重量パーセントの1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約95重量パーセントの化合物(I)及び約5重量パーセント以下の1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、その組成物は、約95〜99.9重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜5重量パーセントの間の1以上の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、当該組成物は、約97〜99.9重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜3重量パーセントの1以上の間の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が、少なくとも約98重量パーセントの化合物(I)及び約2重量パーセント以下の1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、当該組成物は約98〜99.9重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜2重量パーセントの間の1以上の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約99重量パーセントの化合物(I)及び約1重量パーセント以下の1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、当該組成物は約99〜99.9重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜1重量パーセントの間の1以上の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約99.9重量パーセントの化合物(I)及び約0.1重量パーセント以下の1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、当該組成物は約99.9〜99.99重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜0.1重量パーセントの1以上の間の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物において、前記1以上の不純物は、
Figure 2021531303
Figure 2021531303
からなる群から選択される。
化合物(I)及び不純物を含む組成物の一実施形態において、前記不純物は変異原性不純物である。当該組成物は。約3ppm以下の変異原性不純物を含む。一部の態様において、組成物は、約0.0000001〜3ppmの間の変異原性不純物を含む。当該変異原性不純物は、
Figure 2021531303
からなる群から選択され得る。
化合物(I)及び変異原性不純物を含む組成物の一実施形態において、変異原性不純物のそれぞれは約3ppm以下で存在する。一態様において、変異原性不純物のそれぞれは約0.0000001〜3ppmの間で存在する。別の実施形態において、変異原性不純物の合計は約10ppm以下である。一態様において、変異原性不純物の合計は約0.0000001ppm〜10ppmの間である。変異原性不純物は、化合物(xv、xvi、xvii及びxviii)からなる群から選択され得る。不純物(xv、xvi及びxvii)の量は、LC−MS方法Dを用いて求めることができる。不純物(xviii)の量は、GC−MS方法Eを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、化合物(I)及び化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含み、当該組成物は約97〜99.9重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜3重量パーセントの間の1以上の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約98重量パーセントの化合物(I)及び約2重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、当該組成物は約98〜99.9重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜2重量パーセントの間の1以上の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約99重量パーセントの化合物(I)及び約1重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、当該組成物は約99〜99.9重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜1重量パーセントの1以上の間の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約99.9重量パーセントの化合物(I)及び約0.1重量パーセント以下の化合物(i、ii、iii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、xv、xvi、xvii、xviii、及びIIa)からなる群から選択される1以上の不純物を含む組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含むことができ、当該組成物は約99.9〜99.99重量パーセントの間の化合物(I)及び約0.00000000001〜0.1重量パーセントの間の1以上の不純物を含む。一部の態様において、化合物(I)は非晶質である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が、少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(i)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜3重量パーセントの間の化合物(i)を含む。他の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.15重量パーセント以下の化合物(i)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は、約0.00000000001〜0.15重量パーセントの間の化合物(i)を含む。組成物中の化合物(i)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が、少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(IIa)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.70重量パーセント以下の化合物(IIa)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.70重量パーセントの化合物(IIa)を含む。他の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.25重量パーセント以下の化合物(IIa)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.25重量パーセントの化合物(IIa)を含む。組成物中の化合物(IIa)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(ii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.15重量パーセント以下の化合物(ii)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.15重量パーセントの間の化合物(ii)を含む。組成物中の化合物(ii)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(iii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.25重量パーセント以下の化合物(iii)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.25重量パーセントの間の化合物(iii)を含む。組成物中の化合物(iii)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(iv)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.30重量パーセント以下の化合物(iv)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.30重量パーセントの間の化合物(iv)を含む。組成物中の化合物(iv)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(v)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.55重量パーセント以下の化合物(v)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.55重量パーセントの間の化合物(v)を含む。組成物中の化合物(v)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(vi)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.40重量パーセント以下の化合物(vi)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.40重量パーセントの間の化合物(vi)を含む。組成物中の化合物(vi)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(vii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.35重量パーセント以下の化合物(vii)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.35重量パーセントの間のa化合物(vii)を含む。組成物中の化合物(vii)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(viii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.15重量パーセント以下の化合物(viii)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.15重量パーセントの間の化合物(viii)を含む。組成物中の化合物(viii)の量は、HPLC方法Bを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(ix)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.2重量パーセント以下の化合物(ix)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.00000000001〜0.2重量パーセントの間の化合物(ix)を含む。組成物中の化合物(ix)の量は、HPLC方法Gを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(x)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約25ppm以下の化合物(x)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.0000001〜25ppmの間の化合物(x)を含む。組成物中の化合物(x)の量は、GC−MS方法Fを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(xv)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.6ppm以下の化合物(xv)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.0000001〜0.6ppmの間の化合物(xv)を含む。組成物中の化合物(xv)の量は、LC−MS方法Dを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(xvi)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約0.9ppm以下の化合物(xvi)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.0000001〜0.9ppmの間の化合物(xvi)を含む。組成物中の化合物(xvi)の量は、LC−MS方法Dを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(xvii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約2.5ppm以下の化合物(xvii)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.0000001〜2.5ppmの間の化合物(xvii)を含む。組成物中の化合物(xvii)の量は、LC−MS方法Dを用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該1以上の不純物が化合物(xviii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は化合物(I)及び1以上の不純物を含み、当該組成物は少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約2.5ppm以下の化合物(xviii)である1以上の不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は約0.0000001〜2.5ppmの間の化合物(xviii)を含む。組成物中の化合物(xviii)の量は、GC−MS方法Eを用いて求めることができる。
<エラゴリクスの合成>
通常、エラゴリクスのナトリウム塩は、下記の反応図式に描いたように調製することができる。図式1に示したように、中間体(1−5)を、化合物(1−1)から、Rがブロモ若しくはヨードである式(1−3)の化合物を介して調製することができ、それらの化合物はそれぞれ、国際公開特許出願WO2005007164及び米国特許第8,765,948号に記載されている。フルオロベンゾトリフルオリド(1−1)を、例えばリチウムジイソプロピルアミドなどの好適な塩基で低温にてリチウム化し、次にN,N−ジメチルホルムアミドで処理することでアルデヒドを得ることができる。そのアルデヒドを、ヒドロキシルアミンによる処理を介して相当するオキシムに変換することができ、それを、例えば酸性条件下での亜鉛による処理などを含む、当業者に公知の好適な条件下で相当する1級アミンに還元する。その1級アミンを、当業者に公知の条件下で尿素によって処理することで、化合物(1−2)を得ることができる。
Figure 2021531303
Figure 2021531303
がブロモ又はヨードである式(1−3)の化合物は、式(1−2)の化合物から、それぞれ国際公開特許出願WO2005007164及び米国特許第8,765,948号に記載のように調製することができる。式(1−3)化合物を式(1−4)の化合物とカップリングさせて化合物(1−5)を形成することができ、R及びRはそれぞれ独立に水素又はC−Cアルキルであり;又はR及びRが一緒になってC−Cアルキレンを形成していても良い。そのカップリング反応は、好適なパラジウム触媒、好適な配位子、及び好適な塩基の存在下に行う。好適なパラジウム触媒の例には、Pd(dba)、Pd(OAc).及びPd(PBuなどがあるが、これらに限定されるものではない。パラジウム触媒用の好適な配位子の例には4−(ジ−tert−ブチルホスファニル)−N,N−ジメチルアニリン、及びトリ−tert−ブチルホスフィンなどがあるが、これらに限定されるものではない。好適な塩基には水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムなどがあるが、これらに限定されるものではない。その反応は、高温、例えば50〜95℃で例えば、1,4−ジオキサン/水又はアセトン/水などの好適な溶媒中で行う。
図式2に示したように、式(II)の化合物は、化合物(1−5)から調製することができる。化合物(1−5)を、式(2−1)の化合物[Xはクロロ、ブロモ、ヨード、−OSOCH,−OSOCF、及び−OSOCHなどの好適な脱離基であり、PGは、Wuts、P. G. M. Greene′s Protective Groups in Organic Synthesis, 5th ed.;John Wiley & Sons, Inc.:New Jersey, 2014(これらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に開示のものなどの好適な窒素保護基、例えば、−COC(CH、−COCH、又は他の好適な不活性化窒素保護基である。]で処理することで、式(2−2)の化合物を形成することができる。その反応は、好適な塩基、例えば、炭酸カリウム、又はテトラメチルグアニジンの存在下に、好適な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、30〜55℃などの高温で行う。
Figure 2021531303
式(2−2)の化合物を脱保護して、遊離アミン化合物(IIa)を形成する。式(2−2)の化合物は、その特定の保護基に好適な条件下で脱保護することができる。例えば、PGが−COC(CHである場合、酸を用いて保護基を除去することができる。好適な酸にはトリフルオロ酢酸、塩酸、及びメタンスルホン酸などがあるが、これらに限定されるものではない。その反応は、酢酸イソプロピル又は酢酸イソプロピル/水などの好適な溶媒中、高温、例えば50〜80℃で行う。その遊離アミンを次の段階で直接用いることができるか、所望に応じて結晶化及び単離することができる。
化合物(IIa)をサリチル酸で処理して、サリチル酸塩、化合物(II)を形成する。そのサリチル酸塩を反応混合物から単離することができる。そのサリチル酸塩は、固体型で単離することができる。例えば、その固体をメタノール及び水など(これらに限定されるものではない)の好適な溶媒混合物から沈殿させることができる。他の実施形態では、サリチル酸塩は結晶形態で単離される。結晶化は、結晶化プロセスを支援するためにサリチル酸塩の結晶性種を加えることで誘発することができる。
図式3に示したように、エラゴリクスナトリウムをサリチル酸塩(II)から調製することができる。そのサリチル酸塩(II)を、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどの塩基で処理することで遊離アミンに変換し、次に好適な塩基の存在下に、式(III)のブチレート(RはC−Cアルキルであり;Xは脱離基である。)と反応させて、RがC−Cアルキルである式(IV)の化合物を得る。XはCl、Br、I、−OSOCH、−OSOCH及び−OSOCFからなる群から選択され得る。アルキル化反応に好適な塩基には、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどがあるが、これらに限定されるものではない。好適な溶媒にはN,N−ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミドなどがあるが、これらに限定されるものではない。その反応は、例えば50℃超などの高温で行う。
Figure 2021531303
式(IV)の化合物を、水酸化ナトリウムなどのナトリウム塩基の存在下に加水分解して、直接、化合物(I)とすることができる。或いは、式(V)の化合物を、式(IV)の化合物のエステル加水分解を介して形成することができる。ナトリウム塩基による処理を介して、化合物(V)を、化合物(I)に変換することができる。
或いは、エラゴリクスのナトリウム塩は、式(VI)の中間体[R11はC−Cアルキル、Cアリール、又はJ−(Cアリール)であり;JはC−Cアルキルであり;Mはテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、又は2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムなどである。]を介して調製することができる。図式4に示したように、中間体(VI)は、グアニジン類(例えば、テトラメチルグアニジンなど)、アミジン類(例えば、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジンなど)、置換された若しくは置換されていないトリアルキルアミン類(例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、2−ヒドロキシエタン−1−アミンなど)、及び当業者に公知の他の好適なアミン塩基など(これらに限定されるものではない)を含む好適な塩基の存在下に、式(VIIb)[R10はC−Cアルキル、Cアリール、又はJ−(Cアリール)であり;JはC−Cアルキルである。]の化合物の求核置換を介して化合物(1−5)から調製することができる。
Figure 2021531303
式(VIIb)の化合物は、化合物(5−1)から調製することができる。化合物(5−1)を、塩基の存在下に二塩化スルフリルで処理することで、化合物(5−2)を形成することができる。化合物(5−2)は、好適な塩基の存在下に、式(5−3)の化合物[R10はC−Cアルキル、Cアリール、又はJ−(Cアリール)であり;JはC−Cアルキルであり、Xは好適な脱離基である。]でアルキル化することができる。好適なX基には、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSOCH、−OSOCF、及び−OSOCHなどがあるが、これらに限定されるものではない。或いは、化合物(5−1)を、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン及びトリエチルアミンなど(これらに限定されるものではない)の好適なアミン塩基の存在下に、高温で化合物(5−3)によってアルキル化して、式(5−4)の化合物を得ることができる。化合物(VIIa)は、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン及びトリエチルアミンなど(これらに限定されるものではない)の好適な塩基及び例えば、4−(ジメチルアミノ)ピリジンなどの触媒の存在下に、低温で塩化チオニルによって化合物(5−4)を処理することで調製することができる。化合物(VIIa)は、周囲温度で、例えば三塩化ルテニウム水和物及び次亜塩素酸ナトリウムなどの好適な酸化条件下で化合物(VIIb)に酸化することができる。
Figure 2021531303
式(VI)の化合物[R11はC−Cアルキル、Cアリール、又はJ−(Cアリール)であり;JはC−Cアルキルであり;Mはテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、又は2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムである。]を、水酸化ナトリウムなどのナトリウム塩基の存在下に加水分解することができる。HClなどの酸水溶液による処理によって塩を中和し、次に炭酸ナトリウムなどのナトリウム塩基を加えることで、化合物(I)が得られる。或いは、式(VI)の化合物を最初に酸で処理して塩を中和し、次に水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウムなどのナトリウム塩基で処理することで、化合物(I)を得ることができる。
Figure 2021531303
一実施形態において、実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(II)のサリチル酸塩:
Figure 2021531303
を用いることを含む。
3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン、化合物(II)のサリチル酸塩は、サリチル酸を3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンと反応させることで形成される。
一部の態様において、単離化合物(II)が提供される。例えば、そのサリチル酸塩は、溶液から沈殿させ、固体として単離することができる。一部の態様において、非晶質形態での化合物(II)が提供される。他の態様において、結晶形態での化合物(II)が提供される。サリチル酸塩を沈殿させることができる好適な溶媒系には、水、メタノール、2−プロパノール、エタノール、ジクロロメタン、アセトニトリル、アセトン、トルエン、ヘプタン、酢酸エチル、イソ−プロピルアセテート、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、メチルエチルケトン、及びジメチルスルホキシドなどがあるが、これらに限定されるものではなく、メタノール/水、2−プロパノール/水、アセトニトリル/水、メチルtert−ブチルエーテル/酢酸イソプロピル、及び酢酸エチル/ヘプタンなど(これらに限定されるものではない)の二液系などもある。サリチル酸塩は、非晶質固体、結晶性固体又はそれらの混合物として溶媒系から沈殿させることができる。他の態様において、その塩は単離せずに用いることができるが、その代わりに、方法の次の段階で直接用いることができる。
本明細書に開示の方法によって調製される化合物(II)は、約72.5〜約83.0重量パーセントの間の化合物(IIa)を含む材料を提供する。
Figure 2021531303
一部の態様において、約76.5〜約82.0重量パーセントの間の化合物(IIa)を含む化合物(II)が提供される。他の態様において、約79.0〜約81.0重量パーセントの間の化合物(IIa)を含む化合物(II)が提供される。さらに他の態様において、約79.5〜約80.5重量パーセントの間の化合物(IIa)を含む化合物(II)が提供される。化合物(II)のサンプル中の化合物(IIa)の重量パーセントアッセイは、HPLC方法A、化合物(IIa)の高純度標準、及び当業者に公知の標準重量パーセント計算を用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(II)及び1以上の不純物を含む組成物が提供される。一態様において、化合物(II)及び1以上の不純物を含む組成物が提供され、当該組成物は約72.5〜約83.0重量パーセントの化合物(IIa)を含む。一部の態様において、当該組成物は約76.5〜約82.0重量パーセントの間の化合物(IIa)を含む。他の態様において、当該組成物は約79.0〜約81.0重量パーセントの間の化合物(IIa)を含む。さらに他の態様において、当該組成物は約79.5〜約80.5重量パーセントの間の化合物(IIa)を含む。化合物(II)のサンプル中の化合物(IIa)の重量パーセントアッセイは、HPLC方法A、化合物(IIa)の高純度標準、及び当業者に公知の標準重量パーセント計算を用いて求めることができる。
一実施形態において、化合物(II)及び不純物を含む組成物が提供される。その不純物は、HPLC方法Aによる測定で約7.5%ピーク面積以下である。他の態様において、当該不純物は、HPLC方法Aによる測定で約6%ピーク面積以下である。組成物中の不純物レベルの測定には、本明細書に開示のHPLC方法Aを用いる。個々の不純物レベルは、下記式に従ってピーク面積(PA)パーセントを計算することで求められる。
Figure 2021531303
PAImpurity=サンプル中の個々の不純物のピーク面積
PATotal=サリチル酸ピークを除く、0.05ピーク面積%以上のサンプル中の全ピーク面積の合計
本明細書に開示の化合物(II)の調製方法も、不純物のレベル制御を提供する。化合物(II)及び1以上の不純物を含む組成物において、前記1以上の不純物は、
Figure 2021531303
からなる群から選択され得る。
一部の態様において、上記各不純物の個々のピーク面積の合計である上記不純物からの合計ピーク面積パーセントは、HPLC方法Aによる測定で約7.5%ピーク面積以下である。他の態様において、上記不純物からの合計パーセントピーク面積は、HPLC方法Aによる測定で約6%ピーク面積以下である。個々の不純物レベルは、下記式に従ってピーク面積(PA)パーセントを計算することで求められる。
Figure 2021531303
PAImpurity=サンプル中の個々の不純物のピーク面積
PATotal=サリチル酸ピークを除く、0.05ピーク面積%以上のサンプル中の全ピーク面積の合計
一実施形態において、化合物(II)及び不純物を含む組成物は、HPLC方法Aによる測定で約6%ピーク面積以下の不純物化合物(i)を含む。別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約4%ピーク面積以下を含む。さらに別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約2%ピーク面積以下を含む。
一実施形態において、化合物(II)及び不純物を含む組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.3%ピーク面積以下の化合物(xiii)を含む。別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.2%ピーク面積以下を含む。さらに別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.1%ピーク面積以下を含む。
一実施形態において、化合物(II)及び不純物を含む組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.6%ピーク面積以下の不純物化合物(xi)を含む。別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.4%ピーク面積以下を含む。さらに別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.2%ピーク面積以下を含む。
一実施形態において、化合物(II)及び不純物を含む組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.6%ピーク面積以下の不純物化合物(xii)を含む。別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.4%ピーク面積以下を含む。さらに別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.2%ピーク面積以下を含む。
一実施形態において、化合物(II)及び不純物を含む組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.6%ピーク面積以下の不純物化合物(xiv)を含む。別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.4%ピーク面積以下を含む。さらに別において、当該組成物は、HPLC方法Aによる測定で約0.2%ピーク面積以下を含む。
一実施形態において、化合物(II)及び化合物(i、xi、xii、xiii、及びxiv)からなる群から選択される不純物を含む組成物であって、各化合物(i、xi、xii、xiii、及びxiv)の%ピーク面積の合計がHPLC方法Aによる測定で約7.5%ピーク面積以下である組成物が提供される。
一実施形態において、化合物(II)及び化合物(i、xi、xii、xiii、及びxiv)からなる群から選択される不純物を含む組成物であって、各化合物(i、xi、xii、xiii、及びxiv)の%ピーク面積の合計がHPLC方法Aによる測定で約7.5%ピーク面積以下であり;当該組成物がLC−MS方法Cによる測定で約2.5重量%以下の不純物(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルエチルメタンスルホネートを含む組成物が提供される。
一実施形態において、化合物(II)及び不純物を含む組成物は、LC−MS方法Cによる測定で約2.5重量%以下の不純物(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルエチルメタンスルホネートを含む。別において、当該組成物は、LC−MS方法Cによる測定で約1.5重量%以下を含む。さらに別において、当該組成物は、LC−MS方法Cによる測定で約0.5重量%以下を含む。
一実施形態において、実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、中間体として化合物(II)を用いること;化合物(II)を下記式(III)の化合物:
Figure 2021531303
[式中、RはC−Cアルキルであり;XはCl、Br、I、−OSOCH、−OSOCH又は−OSOCFである。]と反応させること;及び下記式(IV)の化合物:
Figure 2021531303
[式中、RはC−Cアルキルである。]を形成することを含む。
別の実施形態において、実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、中間体として化合物(II)を用いること;化合物(II)を式(III)の化合物と反応させること;及び式(IV)の化合物をナトリウム塩基と反応させることでエラゴリクスナトリウムを形成することを含む。
他の態様において、実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、下記式(VI)の化合物を用いることを含む。
Figure 2021531303
11が、水素、M′、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
、及びRがそれぞれ独立に、水素、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
が、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
JがC−Cアルキレンであり;
Mが、ナトリウム、テトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択され;
M′が、ナトリウム、リチウム、及びカリウムからなる群から選択される式(VI)の化合物が開示される。
式(VI)の化合物の場合、アンモニウム、アルキルアミニウム、ジアルキルアミニウム、トリアルキルアミニウム、イミニウム、グアニジニウムなど(これらに限定されるものではない)などのアミンカチオンのような他のM基が想到される。アルキルアミニウムの例には、例えば、メタミニウム、エタミニウム、プロパンアミニウム、2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムなどがある。ジアルキルアミニウムの例には、例えば、N−メチルメタンアミニウム、N−メチルエタンアミニウム、N−エチルエタンアミニウム、N−(プロパン−2−イル)プロパン−2−アミニウムなどがある。トリアルキルアミニウムの例には、例えば、N,N−ジメチルエタンアミニウム、N,N−ジエチルエタンアミニウム、N−エチル−N−(プロパン−2−イル)プロパン−2−アミニウムなどがある。イミニウムの例には、例えば、イミダゾリウムなどがある。グアニジニウムの例には、例えば、テトラメチルグアニジム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウムなどがある。Mは、式(VI)の化合物中の負に帯電したアニオン性基とイオン性結合を形成することができる、カチオン性基であることを意図したものであると理解される。
式(VI)の化合物の場合、他のM′基は、ナトリウム、リチウム、カリウム、アンモニウムなど(これらに限定されるものではない)を含むと企図される。R11がM′である場合、理解される点として、イオン性結合は、カチオン性基M′とそれが結合するカルボキシレートアニオンの間で起こることを意図している。
一実施形態において、R11が、水素、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され;前記Cアリール、及びJ−(C−C10アリール)が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって置換されていても良く;及び残りの可変要素が式(VI)について定義の通りである式(VI)の化合物が提供される。
一実施形態において、R11がC−Cアルキルであり;残りの可変要素が式(VI)について定義の通りである式(VI)の化合物が提供される。
一実施形態において、式(VI)の化合物は式(VIb)の化合物である。
Figure 2021531303
式中、
11は、水素、M′、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって置換されていても良く;残りの可変要素は式(VI)について定義の通りである。
一実施形態において、前記式(VI)の化合物は、R11がC−Cアルキルである式(VIb)の化合物である。
一実施形態において、前記式(VI)の化合物は下記式(VIa)の化合物である。
Figure 2021531303
他の態様において、実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、式(VII)の化合物を用いることを含む。
式(VII)の化合物が開示される。
Figure 2021531303
式中、
10は、ナトリウム、リチウム、カリウム、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
及びRはそれぞれ独立に、水素及びC−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
JはC−Cアルキレンであり;
Lは、−SO−、−SO−、及び−P(O)OR12からなる群から選択され;
12は、水素及びC−Cアルキルからなる群から選択される。
一実施形態において、Lが−SO−であり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。他の態様において、Lが−SO−であり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。
一実施形態において、R10が、水素、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10が水素、C−Cアルキル、Cアリール及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、Lが−SO−であり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。他の実施形態では、R10が、水素、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、Lが−SO−であり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。
一実施形態において、R10がC−Cアルキルであり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がC−Cアルキルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がC−Cアルキルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。
一実施形態において、R10がメチルであり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がメチルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がメチルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。
一実施形態において、R10がエチルであり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がエチルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がエチルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。
一実施形態において、R10がプロピルであり、残りの可変要素が式(VII)について定義の通りである式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がプロピルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。別の実施形態では、R10がプロピルであり、Lが−SO−である式(VII)の化合物が提供される。
下記式(VIIa)の化合物が開示される。
Figure 2021531303
式中、
10は、ナトリウム、リチウム、カリウム、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
及びRはそれぞれ独立に、水素及びC−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
JはC−Cアルキレンである。
式(VIIa)の化合物の一部の態様において、R10は、水素、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択される。他の態様において、R10は、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択される。さらに他の態様において、R10はC−Cアルキルである。一部の態様において、R10はメチルである。他の態様において、R10はエチルである。さらに他の態様において、R10はプロピルである。
下記式(VIIb)の化合物が開示される。
Figure 2021531303
式中、
10は、ナトリウム、リチウム、カリウム、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
及びRはそれぞれ独立に、水素及びC−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
JはC−Cアルキレンである。
式(VIIb)の化合物の一部の態様において、R10は、水素、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択される。他の態様において、R10は、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択される。さらに他の態様において、R10はC−Cアルキルである。一部の態様において、R10はメチルである。他の態様において、R10はエチルである。さらに他の態様において、R10はプロピルである。
一実施形態において、実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法であって、当該方法の中間体として、R11がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され;JがC−Cアルキレンであり;Mがテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される式(VI)の化合物を用いることを含む方法が提供される。一部の態様において、R11はC−Cアルキルである。他の態様において、R11はエチルである。
一実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、R11がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、JがC−Cアルキレンであり、Mがテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される式(VI)の化合物を用いること;及び酸で処理し、第1の塩基で処理することで前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。一部の態様において、R11はC−Cアルキルである。他の態様において、R11はエチルである。
他の実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、R11がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、JがC−Cアルキレンであり、Mがテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される式(VI)の化合物を用いること;及び約10〜35℃の間の温度で、約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって、前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。一部の態様において、R11はC−Cアルキルである。他の態様において、R11はエチルである。
他の実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、R11がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、JがC−Cアルキレンであり、Mがテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される式(VI)の化合物を用いること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換することを含み、前記酸はHClであり;前記第1の塩基は、重炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムからなる群から選択される。一部の態様において、R11はC−Cアルキルである。他の態様において、R11はエチルである。
他の実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、R11がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、JがC−Cアルキレンであり、Mがテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される式(VI)の化合物を用いること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換すること;化合物(VI)を酸で処理して、化合物(Ia)若しくはそれの塩を形成すること;及び化合物(Ia)若しくはそれの塩をナトリウム塩基で処理して化合物(I)を形成することを含む。一部の態様において、R11はC−Cアルキルである。他の態様において、R11はエチルである。
他の実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、R11がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、JがC−Cアルキレンであり;Mがテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される式(VI)の化合物を用いること;R10がC−Cアルキル、Cアリール及びJ−(Cアリール)であり、JがC−Cアルキレンである式(VIIb)の化合物を第2の塩基の存在下に約25〜80℃の温度で化合物(1−5)と反応させて式(VI)の化合物を形成すること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。一部の態様において、R10はC−Cアルキルであり;R11はC−Cアルキルである。他の態様において、R10はエチルであり;R11はエチルである。
他の実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、R11がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され、JがC−Cアルキレンであり、Mがテトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される式(VI)の化合物を用いること;式(VIIa)の化合物を約15〜36℃の間の温度で酸化して、式(VIIb)の化合物を形成すること;R10がC−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)であり、JがC−Cアルキレンである式(VIIb)の化合物を、第2の塩基の存在下に約25〜80℃の間の温度で化合物(1−5)と反応させて、前記式(VI)の化合物を形成すること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。一部の態様において、式(VIIa)及び(VIIb)のそれぞれについてのR10はC−Cアルキルであり;R11はC−Cアルキルである。他の態様において、式(VIIa)及び(VIIb)のそれぞれについてのR10はエチルであり;R11はエチルである。
一実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は。当該方法の中間体として、式(VIa)の化合物を用いること;及び酸による処理及び第1の塩基による処理によって前記式(VIa)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。
一実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、、当該方法の中間体として、式(VIa)の化合物を用いること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VIa)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。
一実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、式(VIa)の化合物を用いること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VIa)の化合物を化合物(I)に変換することを含み、前記酸はHClであり、前記第1の塩基は、重炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムからなる群から選択される。
一実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、式(VIa)の化合物を用いること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VIa)の化合物を化合物(I)に変換すること;化合物(VIa)を酸で処理して化合物(Ia)若しくはそれの塩を形成すること;及び化合物(Ia)若しくはそれの塩をナトリウム塩基で処理することで化合物(I)を形成することを含む。
一実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、式(VIa)の化合物を用いること;第2の塩基の存在下に約25〜80℃の間の温度でR10がエチルである式(VIIb)の化合物を化合物(1−5)と反応させて前記式(VIa)の化合物を形成すること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VIa)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。
一実施形態において、前記実質的に純粋なエラゴリクスナトリウムの調製方法は、当該方法の中間体として、式(VIa)の化合物を用いること;約15〜36℃の間の温度でR10がエチルである式(VIIa)の化合物を酸化して、R10がエチルである式(VIIb)の化合物を形成すること;約25〜80℃の間の温度で第2の塩基の存在下にR10がエチルである式(VIIb)の化合物を化合物(1−5)と反応させて、式(VIa)の化合物を形成すること;及び約10〜35℃の間の温度で約0.1〜4.0の間のpHを有する酸による処理、及びナトリウムカチオンを含む第1の塩基による処理によって前記式(VIa)の化合物を化合物(I)に変換することを含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物yを含む組成物であって、当該組成物が、少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(II)を用いることを含む方法によって調製される組成物が提供される。一部の態様において、当該方法はさらに、化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成することを含む。さらに他の態様において、当該方法はさらに、化合物(IIa)をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成すること;及び化合物(II)を単離して単離化合物(II)を提供することを含む。一部の態様において、単離化合物(II)は固体形態である。他の態様において、単離化合物(II)は結晶形態である。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(II)を用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が、
Figure 2021531303
Figure 2021531303
Figure 2021531303
からなる群から選択される組成物が提供される。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(II)を用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が変異原性不純物である組成物が提供される。当該組成物は約3ppm以下の変異原性不純物を含む。一部の態様において、当該組成物は、約0.0000001〜3ppmの変異原性不純物を含む。当該変異原性不純物は、
Figure 2021531303
からなる群から選択され得る。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が変異原性不純物であり、前記変異原性不純物のそれぞれが約3ppm以下で存在する組成物が提供される。一部の態様において、組成物は、約0.0000001〜3ppmの前記変異原性不純物を含む。別の実施形態では、前記変異原性不純物の合計が約10ppm以下である。一態様において、前記変異原性不純物の合計が約0.0000001ppm〜10ppmである。前記変異原性不純物は、化合物(xv、xvi、xvii及びxviii)からなる群から選択され得る。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(i)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.15重量パーセント以下の化合物(i)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(IIa)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.70重量パーセント以下の化合物(IIa)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(ii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.15重量パーセント以下の化合物(ii)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(iii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.25重量パーセント以下の化合物(iii)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(iv)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.3重量パーセント以下の化合物(iv)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(v)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.55重量パーセント以下の化合物(v)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(vi)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.40重量パーセント以下の化合物(vi)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(vii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.35重量パーセント以下の化合物(vii)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(viii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.15重量パーセント以下の化合物(viii)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(ix)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.2重量パーセント以下の化合物(ix)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(x)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約25ppm以下の化合物(x)である前記1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(xv)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.6ppm以下の化合物(xv)である前記1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(xvi)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.9ppm以下の化合物(xvi)である前記1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(xvii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約2.5ppm以下の化合物(xvii)である前記1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が化合物(II)を中間体として用いることを含む方法によって調製され;前記1以上の不純物が化合物(xviii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約2.5ppm以下の化合物(xviii)である前記1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VI)を用いることを含む方法によって調製される組成物が提供される。一態様において、当該組成物は、中間体としてMがグアニジニウムである化合物(VI)を用いることを含む方法によって調製される。別の態様において、当該組成物は、中間体としてMがグアニジニウムであり、R11がC−Cアルキルである化合物(VI)を用いることを含む方法によって調製される。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製される組成物が提供される。一部の態様において、当該方法はさらに、化合物(VIa)を単離して単離化合物(VIa)を提供することを含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(i、IIa、ii、iv、v、vi、vii、viii、ix、x、及びxviii)からなる群から選択される組成物が提供される。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(i)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.15重量パーセント以下の化合物(i)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(IIa)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.70重量パーセント以下の化合物(IIa)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(ii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.15重量パーセント以下の1以上の不純物である化合物(ii)を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(iv)である組成物が提供される。一部の態様において、組成物は、約0.3重量パーセント以下の不純物化合物(iv)を含む。一部の態様において、当該組成物は、約0.3重量パーセント以下の化合物(iv)である不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(v)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.55重量パーセント以下の化合物(v)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(vi)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.40重量パーセント以下の化合物(vi)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(vii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.35重量パーセント以下の化合物(vii)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(viii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.15重量パーセント以下の化合物(viii)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(ix)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約0.2重量パーセント以下の化合物(ix)である1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(x)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約25ppm以下の化合物(x)である前記1以上の不純物を含む。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が中間体として化合物(VIa)を用いることを含む方法によって調製され、前記1以上の不純物が化合物(xviii)である組成物が提供される。一部の態様において、当該組成物は、約2.5ppm以下の化合物(xviii)である前記1以上の不純物を含む。
エラゴリクスナトリウム、化合物(I)は多形形態を有することが知られていないことから、それは、化合物(I)のメチルイソブチルケトン、水、アルコール類、エステル類又はケトン類などの溶媒中溶液をヘプタン、ヘキサン若しくは他のアルカンなどの逆溶媒と混和することで沈殿させる方法によって非晶質形態で単離される。混和形態には、化合物(I)の溶液の反溶媒への添加若しくはその逆、又は個々の流れを連続的に同時に混和させることによるものなどがあり得る。沈殿すると、溶媒にかなりの親和性を有する化合物(I)は、濾過、洗浄及び脱水によって残留溶媒を除去し、それにより非常に低い不純物プロファイルを有するエラゴリクスナトリウムを得ることで単離することができる。その単離は、攪拌フィルター乾燥機、噴霧乾燥機又は固体単離用の他の一般に使用される商業的装置などの各種装置で行うことができる。沈殿プロセス及び単離プロセスの組み合わせにより、単離エラゴリクスナトリウムの物理的特性、例えば、粒径分布、比表面積、多孔率、かさ密度及び凝集の程度を広く操作する特有の能力が提供される。これらのプロセスの組み合わせによって、上記特性によって特徴付けられる物理的特性のターゲット化によって、各種の製剤及び製剤プロセスオプションの選択及び使用ができるようになる。
沈殿及び単離のプロセスを通じて、化合物(I)固体は、直径が数十ないし数百ナノメートルの非常に小さい一次粒子を含む集塊及び凝集体を形成する。集塊及び凝集体の微小構造又は多孔率は、一次粒子の大きさ及び一次粒子サブユニット間の相互結合の程度によって決まる。非晶質エラゴリクスナトリウムの固有の微小構造は、高比表面積を有する高度に多孔質の粒子からなる生成物粉末を提供する。沈殿及び単離のプロセスによって生成物の多孔率及び比表面積を高めることができることで、その生成物を、例えば従来の錠剤形での固体製剤中の結合剤として働かせることができる。非晶質形の化合物(I)は、乾燥ガラス転移温度(Tg)約108℃を有する。メチルイソブチルケトン、水、アルコール類、エステル類、ケトン類などの溶媒は非晶質固体の可塑剤であることから、それらが存在するとガラス転移温度が低下する。ガラス転移温度が低下する条件下では、化合物(I)のサブミクロン粒子が融合する可能性があり、それは以下において焼結と称される。焼結によって、一次粒子サブユニットがより大きくなり、全体的な多孔率及び比表面積が低下する。焼結は、Tgを超える温度を高め、溶媒含有量を高くすることで誘発することができ、生成物−溶媒接触時間及び混合強度を増加/高めることで促進することができる。実施例14〜18に示したように、0.3〜49.0m/gの範囲の化合物(I)の比表面積が得られている。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が約0.3〜約49.0m/gの間の比表面積を有する組成物が提供される。
別の実施形態では、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が中間体として化合物(II)を用いることを含む方法によって調製され;当該組成物が約0.3〜約49.0m/gの間の比表面積を有する組成物が提供される。
非晶質形の化合物(I)は極度に結合性であることから、剪断、圧縮、圧密及び音響エネルギーを介して容器中での混合プロセスにより、集塊及び凝集体を形成する傾向を有する。従って、集塊及び凝集体の程度が、流動性、かさ密度及び粒径分布を決定し得る。生成物、溶媒及び反溶媒の混合物からの生成物単離のプロセスで、生成物ケーキは混合時に剪断、圧縮及び圧密を受け得る。生成物に加えられる剪断の程度も、処理時の混合事象の強度及び期間並びに生成物ケーキ中の溶媒含有量によって決まることから、流動性、かさ密度及び粒径分布の調節が可能となる。実施例14〜18に示したように、集塊及び凝集体の程度を調節することで、1.2〜6.8の範囲の生成物の流れ関数係数(ff=σ/f)、0.15g/mL〜0.45g/mLの範囲のかさ密度、及び6〜204μmの範囲の体積平均粒径Dv10が得られている。音響混合を用いずに、かさ密度、流れ関数係数、体積平均粒径及び比表面積などの化合物(I)の物理特性の制御が行えた。音響混合を用いるエラゴリクスナトリウムの流動性、かさ密度及び粒径分布の調節方法は、米国特許第9,949,973号に記載されており、参照によって本明細書に組み込まれる。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が約1.2〜約6.8の間の流れ関数係数を有する組成物が提供される。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が約0.15g/mL〜約0.45g/mLの間のかさ密度を有する組成物が提供される。
一実施形態において、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が約6〜約204μmの間の体積平均粒径Dv10を有する組成物が提供される。
別の実施形態では、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が、中間体として化合物(II)を用いることを含む方法によって調製され;当該組成物が約1.2〜約6.8の間の流れ関数係数を有する組成物が提供される。
別の実施形態では、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が中間体として化合物(II)を用いることを含む方法によって調製され;当該組成物が約0.15g/mL〜約0.45g/mLの間のかさ密度を有する組成物が提供される。
別の実施形態では、化合物(I)及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が中間体として化合物(II)を用いることを含む方法によって調製され;当該組成物が約6〜約204μmの間の体積平均粒径Dv10を有する組成物が提供される。
<固体状態の化合物II及びIIa>
多形形態を含む化合物(II)の使用により、エラゴリクスナトリウムの製造可能性に大きな進歩が提供される。
3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンをサリチル酸と組み合わせることによって3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物II)のサリチル酸塩を調製して、本明細書に記載のような塩を形成することができる。
一実施形態において、多形形態の化合物(II)が提供される。一部の態様において、その多形形態は結晶性である。本明細書で提供される結晶形の化合物(II)は、脱溶媒和/脱水多形体、メタノール溶媒和多形体、メタノール/水溶媒和多形体、及び酢酸エチル溶媒和多形体である。
一実施形態において、化合物(II)の多形形態は、非晶質化合物(II)を実質的に含まない結晶性固体である。
多形形態の化合物(II)は、3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン:サリチル酸を約1.1:1〜約1:1.1のモル比で含む。他の態様において、その比は約1.05:1〜約1:1.05である。さらに他の態様において、その比は約1:1である。
一実施形態において、化合物(II)の多形形態は溶媒和結晶形態である。
<化合物(II)脱溶媒和/脱水多形体>
一実施形態において、化合物(II)の結晶形態は脱溶媒和/脱水結晶形態である。その結晶形態は、溶媒和形の脱溶媒和によって形成することができる。一態様において、脱溶媒和/脱水結晶形態は、メタノール/水溶媒和多形体形の脱溶媒和によって形成される。
一実施形態において、結晶形態の化合物(II)は、実質的に図4に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、脱溶媒和/脱水結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約6.1、8.1、8.7、10.2、10.4、12.0、13.1、14.4、16.6、及び17.4゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、一態様において、脱溶媒和/脱水結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、8.1、8.7、10.2、10.4、12.0、13.1、14.4、16.6、及び17.4゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の態様において、脱溶媒和/脱水結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、8.1、8.7、10.2、10.4、12.0、13.1、14.4、16.6、及び17.4゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、脱溶媒和/脱水結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、10.2、10.4、及び12.0゜ 2θの±0.2にピークを有するX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、脱溶媒和/脱水結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、8.1、10.2、10.4、及び12.0゜ 2θの±0.2にピークを有するX線粉末回折パターンを有する。
<化合物(II)メタノール溶媒和多形体>
溶媒和結晶形態の化合物(II)はメタノールと溶媒和していることができる。メタノールは、約0.1〜5.0重量パーセントの量で溶媒和結晶形態の化合物(II)中に存在し得る。他の態様において、メタノールは、約0.1〜4.5重量パーセントの量で存在し得る。
一実施形態において、メタノール溶媒和結晶形態の化合物(II)では、メタノール:3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのモル比が約0.1:1〜1:1.1である。他の態様において、その比は約0.45:1〜約1:1.1である。さらに別の態様において、その比は約1:1である。
一実施形態において、メタノール溶媒和結晶形態の化合物(II)は、実質的に図3に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、メタノール溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、10.7、10.9、11.4、13.1、13.5、17.3、17.5、及び18.2゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の態様において、メタノール溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、10.7、10.9、11.4、13.1、13.5、17.3、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。さらに別の態様において、メタノール溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約7.0、9.6、10.7、10.9、11.4、13.1、13.5、17.3、17.5、及び18.2゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、メタノール溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、及び11.4゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一実施形態において、メタノール溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、10.7、10.9、及び11.4゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
<化合物(II)メタノール/水溶媒和多形体>
溶媒和結晶形態の化合物(II)は、複数の溶媒で溶媒和されていることができる。溶媒和結晶形態の化合物(II)は、メタノール及び水で溶媒和されていることができる。メタノールは、約0.1〜5.0重量パーセントの量で溶媒和結晶形態の化合物(II)中に存在することができ、水は約1.0〜5.0重量パーセントの量で存在することができる。他の態様において、メタノールは、約0.1〜5.0重量パーセントの量で存在し、水は、約1.1〜1.4重量パーセントの量で存在する。さらに他の態様において、メタノールは、約0.1〜2.0重量パーセントの量で存在し、水は、約1.3〜5.0重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、溶媒和結晶形態の化合物(II)は、メタノール及び水で溶媒和されている。メタノールは約4.2〜4.8重量パーセントの量で溶媒和結晶形態の化合物(II)中に存在することができ、水は、約1.0〜1.6重量パーセントの量で存在する。他の態様において、メタノールは、約4.3〜4.7重量パーセントの量で存在し、水は、約1.2〜1.4重量パーセントの量で存在する。さらに他の態様において、メタノールは、約4.4〜4.6重量パーセントの量で存在し、水は、約1.25〜1.35重量パーセントの量で存在する。他の態様において、メタノールは、約4.5重量パーセントの量で存在し、水は、約1.3重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、水:3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのモル比は約0.3:1〜0.6:1の間である。他の態様において、水:3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのモル比は、約0.45:1〜0.55:1の間である。
一実施形態において、溶媒和結晶形態の化合物(II)は、メタノール及び水で溶媒和されており、メタノール:水の比は1.1:0.4〜0.9:0.6である。他の態様において、メタノール:水の比は約1:0.5である。
メタノール及び水で溶媒和された溶媒和結晶形態の化合物(II)を乾燥させることから、メタノールは結晶形態中の流路を通って放出され得ることで、結晶形態中のメタノール含有量が低下する。一部の態様において、メタノールを水と置き換えることで、結晶形態中の水含有量が高くなる。例えば、メタノール及び水で溶媒和された溶媒和結晶形態の化合物(II)は、約0.1〜5.0重量パーセントの間のメタノール及び約1.0〜5.0重量パーセントの間の水を含むことができる。
結晶形態が約1.0当量のメタノール及び0.5当量の水を含む場合、結晶形態の化合物(II)は、約4.3〜4.5重量パーセントの間のメタノール及び1.1〜1.3重量パーセントの水を含む。結晶形態が約0.5当量のメタノール及び0.5当量の水を含む場合、結晶形態の化合物(II)は、約2.3〜2.1重量パーセントの間のメタノール及び1.2〜1.4重量パーセントの水を含む。結晶形態が約0.5当量のメタノール及び0.75当量の水を含む場合、結晶形態の化合物(II)は、約1.0〜1.2重量パーセントの間のメタノール及び1.8〜2.0重量パーセントの水を含む。結晶形態が微量のメタノール及び2.0当量の水を含む場合、結晶形態の化合物(II)は、0より多く0.1重量パーセント未満のメタノール及び約4.9〜5.1重量パーセントの間の水を含む。
一実施形態において、前記メタノール及び水溶媒和結晶形態の化合物(II)は、実質的に図2に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記メタノール及び水溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約6.0、8.1、8.7、9.5、9.8、10.6、12.2、12.5、13.1、及び14.5゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一態様において、前記メタノール及び水溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、8.1、8.7、9.5、9.8、10.6、12.2、12.5、13.1、及び14.5゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の態様において、前記メタノール及び水溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、8.1、8.7、9.5、9.8、10.6、12.2、12.5、13.1、及び14.5゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記メタノール及び水溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、9.8、及び12.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、前記メタノール及び水溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、8.1、9.8、12.5、及び14.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
<化合物(II)酢酸エチル溶媒和多形体>
一実施形態において、多形形態の化合物(II)であって、前記多形形態が結晶性であり、前記結晶形態が酢酸エチルで溶媒和されている多形形態の化合物(II)が提供される。
一実施形態において、前記酢酸エチル溶媒和結晶形態の化合物(II)は、実質的に図5に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記酢酸エチル溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約5.9、8.0、8.5、10.1、10.6、11.9、13.1、13.6、16.0及び17.2゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一態様において、前記酢酸エチル溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、8.0、8.5、10.1、10.6、11.9、13.1、13.6、16.0及び17.2゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の態様において、前記酢酸エチル溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、8.0、8.5、10.1、10.6、11.9、13.1、13.6、16.0及び17.2゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記酢酸エチル溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、8.0、8.5、及び13.1゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一実施形態において、前記酢酸エチル溶媒和結晶形態の化合物(II)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、8.0、8.5、13.1、及び17.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
<化合物(IIa)無水物>
一実施形態において、結晶形態の3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン、化合物(IIa)が提供される。その結晶形態は、非晶質3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを実質的に含まない。
一実施形態において、前記結晶形態の化合物(IIa)は無水物結晶形態である。
一実施形態において、前記無水物結晶形態の化合物(IIa)は、実質的に図1に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記無水物結晶形態の化合物(IIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約8.0、11.5、12.0、12.5、13.5、15.4、16.8、17.3、18.7、及び20.0゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の態様において、前記無水物結晶形態の化合物(IIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、8.0、11.5、12.0、12.5、13.5、15.4、16.8、17.3、18.7、及び20.0゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。さらに別の態様において、前記無水物結晶形態の化合物(IIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、8.0、11.5、12.0、12.5、13.5、15.4、16.8、17.3、18.7、及び20.0゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記無水物結晶形態の化合物(IIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、8.0、12.0、及び13.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、前記無水物結晶形態の化合物(IIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、8.0、12.0、13.5、15.4、及び20.0゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
<中間体のサリチル酸塩>
関連する中間体のサリチル酸塩も、エラゴリクスナトリウムの合成における使用に想到される。例えば、図式7に示したように、RがC−Cアルキルであり;Rがブロモ又はヨードである式(7−2)の化合物は、RがC−Cアルキルであり;Rがブロモ又はヨードである式(7−1)の化合物から調製することができる。Rがメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどであり、Rがブロモである式(7−1)の化合物が国際公開特許出願WO2017221144に開示されている。式(7−1)の化合物は、酸の使用などの当業者に公知の−COC(CH除去のための好適な条件下で脱保護することができる。好適な酸にはトリフルオロ酢酸、塩酸、及びメタンスルホン酸などがあるが、これらに限定されるものではない。式(7−2)の化合物をサリチル酸で処理して、相当するサリチル酸塩を形成することができる。式(7−2)の化合物のサリチル酸塩は、固体形態又は結晶形態を含む当業者に公知の条件を用いて、反応混合物から単離することができる。
Figure 2021531303
他の関連する中間体のサリチル酸塩も、エラゴリクスナトリウムの合成での使用に関して想到され得る。例えば、図式8に示したように、Rがブロモ又はヨードである式(8−1)及び(8−2)の化合物は、塩形成に好適な1級アミンを含む。式(8−1)及び(8−2)の化合物をサリチル酸で処理して、相当するサリチル酸塩を形成することができる。式(8−1)及び(8−2)の化合物のサリチル酸塩は、固体形態又は結晶形態を含む当業者に公知の条件を用いて、反応混合物から単離することができる。
Figure 2021531303
Figure 2021531303
多形形態を含めて化合物(VI)及びそれの塩を用いることで、エラゴリクスナトリウムの製造可能性に大きな進歩が得られる。化合物(VI)の塩は、(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸を好適な塩基で処理することで調製することができる。一部の態様において、化合物(VI)は、塩基の存在下に調製することができ、化合物(VI)の相当する塩を与え得る。式(VI)の化合物は、好適な塩基の存在下に化合物(1−5)を式(VIIb)の化合物で処理して式(VI)の化合物の塩を得ることで調製することができる。好適な塩基には、グアニジン類(テトラメチルグアニジンなどがあるが、これに限定されるものではない)、アミジン類(2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジンなどがあるが、これに限定されるものではない)、及び置換された若しくは置換されていないトリアルキルアミン類(トリエチルアミン、トリメチルアミン、N、N−ジイソプロピルエチルアミン、又は2−ヒドロキシエタン−1−アミンなどがあるが、これに限定されるものではない)などがあるが、これらに限定されるものではない。
化合物(VIa)は、化合物(1−5)をR10がエチルである式(VIIb)の化合物で処理することで形成することができる。一実施形態において、化合物(VIa)は固体である。別の実施形態では、化合物(VIa)は結晶形態である。
実施形態において、当該結晶形態の化合物(VIa)は溶媒和結晶形態である。
<化合物(VIa)水和多形体>
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は水で溶媒和されている。水で溶媒和されている結晶形態の化合物(VIa)は、水和結晶形態である。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体F型である。
一実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、実質的に図17に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約6.0、7.6、8.9、9.6、10.7、12.4、14.8、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、8.9、9.6、10.7、12.4、14.8、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、8.9、9.6、10.7、12.4、14.8、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、9.6、14.8、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、多様な量の水を含むことができる。理論に拘束されることを望むものではないが、水は、結晶格子構造に影響することなく、結晶構造から除去することが可能であると考えられている。従って、前記水和結晶形態の化合物(VIa)中の水のレベルは、水和のレベルに応じて変動し得る。水和のレベルは、例えば環境の湿度又は前記水和結晶形態の化合物(VIa)を乾燥させる程度によって影響され得る。
一実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約0.1〜約3モル当量の間の水を含む。別の実施形態では、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約0.1〜約2モル当量の間の水を含む。さらに別の実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約0.1〜約1モル当量の間の水を含む。
一実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約0.1〜約6.0重量パーセントの間の水を含む。別の実施形態では、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約0.1〜約4.1重量パーセントの間の水を含む。さらに別の実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約0.1〜約2.2重量パーセントの間の水を含む。
一実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は化合物(VIa)に対して約1モル当量の水を含む。一態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約0.6〜1.4モル当量の間の水を含む。別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約0.8〜1.2モル当量の間の水を含む。さらに別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約0.9〜1.1モル当量の間の水を含む。一態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約1.8〜2.4重量パーセントの水を含む。別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約1.9〜2.3重量パーセントの水を含む。さらに別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約2.0〜2.2重量パーセントの間の水を含む。
一実施形態において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約2モル当量の水を含む。一態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約1.6〜2.4モル当量の間の水を含む。別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約1.8〜2.2モル当量の間の水を含む。さらに別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、化合物(VIa)に対して約1.9〜2.1モル当量の間の水を含む。一態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約3.7〜4.3重量パーセントの水を含む。別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約3.8〜4.2重量パーセントの間の水を含む。さらに別の態様において、前記水和結晶形態の化合物(VIa)は、約3.9〜4.1重量パーセントの間の水を含む。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体F型であり、加熱速度10℃/分での約160〜173℃の間で、DSCによる吸熱事象を有する。別の実施形態では、結晶形態の化合物(VIa)は多形体F型であり、加熱速度10℃/分での約165〜169℃の間で、DSCによる吸熱事象を有する。
<化合物(VIa)非水和及び非溶媒和多形体形>
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は非水和結晶形態である。別の実施形態では、結晶形態の化合物(VIa)は実質的に水を含まない結晶形態である。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は非水和/非溶媒和結晶形態である。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体G型である。
一実施形態において、非水和結晶形態の化合物(VIa)は、実質的に図15に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、非水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約6.1、7.7、8.9、9.6、10.7、12.3、14.7、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
別の実施形態では、非水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、8.9、9.6、10.7、12.3、14.7、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一態様において、結晶形態の化合物(VIa)は実質的に水を含まず、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、8.9、9.6、10.7、12.3、14.7、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
さらに別の実施形態において、非水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、8.9、9.6、10.7、12.3、14.7、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、非水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、非水和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、9.6、14.7、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体G型であり、約16〜173℃の間で、DSCによる吸熱事象を有する。別の実施形態では、結晶形態の化合物(VIa)は多形体G型であり、約165〜171℃の間で、DSCによる吸熱事象を有する。さらに別の実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体G型であり、約167〜169℃の間で、DSCによる吸熱事象を有する。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体H型である。
一実施形態において、非水和/非溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、実質的に図16に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、非水和/非溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約5.9、6.7、8.5、9.3、10.7、11.1、15.3、16.0、17.4、及び17.8゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一態様において、非水和/非溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、6.7、8.5、9.3、10.7、11.1、15.3、16.0、17.4、及び17.8゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の態様において、非水和/非溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、6.7、8.5、9.3、10.7、11.1、15.3、16.0、17.4、及び17.8゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、非水和/非溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、8.5、及び9.3゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、非水和/非溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、6.7、8.5、9.3、及び17.8゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体H型であり、約98〜134℃の間で、DSCによる第1の吸熱事象;及び約162〜169℃の間で、第2の吸熱事象を有する。別の実施形態では、結晶形態の化合物(VIa)は多形体H型であり、約100〜130℃の間で、DSCによる第1の吸熱事象;及び約165〜169℃の間で、第2の吸熱事象を有する。理解すべき点として、DSCデータを収集する条件に応じて、前記第1若しくは第2の吸熱事象の一方のみがDSCによって観察される可能性がある。
<化合物(VIa)ジメチルスルホキシド溶媒和多形体>
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は、ジメチルスルホキシドで溶媒和されている。ジメチルスルホキシドで溶媒和されている結晶形態の化合物(VIa)は、ジメチルスルホキシド溶媒和結晶形態である。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体I型である。
一実施形態において、ジメチルスルホキシド溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、実質的に図18に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、ジメチルスルホキシド溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約5.8、7.3、10.6、12.1、14.6、15.0、17.0、17.5、18.6、及び22.9゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、ジメチルスルホキシド溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.8、7.3、10.6、12.1、14.6、15.0、17.0、17.5、18.6、及び22.9゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。さらに別の実施形態において、ジメチルスルホキシド溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.8、7.3、10.6、12.1、14.6、15.0、17.0、17.5、18.6、及び22.9゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、ジメチルスルホキシド溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.8、7.3、及び17.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、ジメチルスルホキシド溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、a5.8、7.3、10.6、15.0、及び17.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体I型であり、約90〜105℃の間で、DSCによる第1の吸熱事象;及び約105〜155℃の間で、第2の吸熱事象を有する。別の実施形態では、結晶形態の化合物(VIa)は多形体I型であり、約99〜103℃の間で、DSCによる第1の吸熱事象;及び約110〜150℃の間で、第2の吸熱事象を有する。理解すべき点として、DSCデータを収集する条件に応じて、前記第1若しくは第2の吸熱事象の一方のみがDSCによって観察される可能性がある。
<化合物(VIa)ジクロロメタン溶媒和多形体>
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)はジクロロメタンで溶媒和されている。ジクロロメタンで溶媒和されている結晶形態の化合物(VIa)はジクロロメタン溶媒和結晶形態である。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体J型である。
一実施形態において、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、実質的に図19に示したX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、約5.9、6.6、8.4、10.6、11.7、12.3、14.8、15.9、17.6、18.2、18.9、及び20.7゜ 2θでの1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、6.6、8.4、10.6、11.7、12.3、14.8、15.9、17.6、18.2、18.9、及び20.7゜ 2θ±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。さらに別の実施形態において、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、6.6、8.4、10.6、11.7、12.3、14.8、15.9、17.6、18.2、18.9、及び20.7゜ 2θの±0.1での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、11.7、18.9、及び20.7゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、40kV及び30mAでエネルギー印加されるCu微動焦点X線チューブを用いてCu−Kα1線(1.5406Å)により約25℃で測定した場合に、5.9、11.7、17.6、18.9、及び20.7゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、P2空間群、単位格子a値約9.9Å、単位格子b値約14.8Å、及び単位格子c値約29.7Åを有する。一態様において、ジクロロメタン溶媒和結晶形態の化合物(VIa)は、P2空間群、単位格子a値約9.9Å、単位格子b値約14.8Å、単位格子c値約29.7Å、格子角度α約90.0°、格子角度β約90.3°及び格子セル角度γ約90.0°を有する。
一実施形態において、結晶形態の化合物(VIa)は多形体J型であり、約163〜174℃の間で、DSCによる吸熱事象を有する。別の実施形態では、結晶形態の化合物(VIa)は多形体J型であり、約167〜171℃の間で、DSCによる第1の吸熱事象を有する。
本明細書に記載の発明についてのより完全な理解が得られるようにするために、下記の実施例を記載する。本願に記載の合成例を提供して、本明細書で提供される化合物、多形体、医薬組成物及び方法を説明するが、いかなる形でも発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
化合物及び中間体は、Advanced Chemical DevelopmentによるName 2017.2.1(ファイルバージョンN40E41、Build 96719)又はName 2018.1.1(ファイルバージョンN50E41、Build 103230)命名アルゴリズムを用いることで命名される。
全体を通じて使用される合成業界の当業者に公知の一般的略称:Bu=n−ブチル;dba=ジベンジリデンアセトン;DMF=N,N−ジメチルホルムアミド;DMSO=ジメチルスルホキシド;EA又はEtOAc=酢酸エチル;MeOH=メタノール;MTBE=メチルtert−ブチルエーテル;OAc=−OC(O)CH;TFA=トリフルオロ酢酸;及びTHF=テトラヒドロフラン。
全体を通じて使用される当業者に公知の他の略称:atm=気圧;DSC=示差走査熱量測定;DVS=動的水蒸気吸着;ESI=エレクトロスプレイイオン化;g=グラム;h=時間;HPLC=高速液体クロマトグラフィー;LC/MS又はLCMS又はLC−MS=液体クロマトグラフィー−質量分析;μL=マイクロリットル;μm=マイクロメートル;mg=ミリグラム;min=分;mL=ミリリットル;mmol=ミリモル;MS=質量スペクトラム;NMR=核磁気共鳴;PXRD=粉末X線回折;psi=ポンド/平方インチ;rt=周囲温度;RH=相対湿度;SFC=超臨界流体クロマトグラフィー;TGA=熱重量分析;及びUPLC=超高圧クロマトグラフィー。
全ての試薬が商用級のものであり、別断の断りがない限り、さらに精製せず入荷したまま用いた。不活性雰囲気下で行う反応には、市販の脱水溶媒を用いた。別断の断りがない限り、全ての他の場合で試薬級溶媒を用いた。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル60(35〜70μm)で行った。薄層クロマトグラフィーは、プレコートシリカゲルF−254プレート(厚さ0.25mm)を用いて行った。H NMRスペクトラムは、Bruker Advance 300 NMRスペクトル計(300MHz)、Agilent 400MHz NMRスペクトル計又は500MHzスペクトル計で記録した。H NMRスペクトラムの化学シフト(δ)は、内部標準としてのテトラメチルシラン(δ0.00)又は適切な残留溶媒ピーク、即ちCHCl(δ7.27)に対する百万分率(ppm)で報告した。多重度は、一重線(s)、二重線(d)、二重線の二重線の二重線(ddd)、二重線の二重線の二重線の二重線(dddd)、四重線の二重線の二重線(ddq)、三重線の二重線の二重線(ddt)、四重線の二重線(dq)、二重線の三重線の二重線(dtd)、七重線(hept)、三重線(t)、二重線の二重線の三重線(tdd)、四重線の三重線(tq)、四重線(q)、二重線の四重線(qd)、三重線の四重線(qt)、五重線(quin)、多重線(m)及び幅広線(br)として与えられた。
図1、2、4、15、17、及び18に関して、PXRDデータを、曲面位置検知形検出器及び平行ビーム光学系を搭載したG3000回折計(Inel Corp.、 ArtenayK France)を用いて収集した。回折計は、40kV及び30mAで、銅陽極管(1.5kW微動焦点)で操作した。入射光ゲルマニウムモノクロメータを用いて、単色Kα1線(λ=1.5406Å)を提供した。回折計は、減衰させたダイレクトビームを1゜間隔で用いて較正した。較正は、ケイ素粉末線位置参照標準(NIST 640c)を用いて調べた。装置はSymphonixソフトウェア(Inel Corp., ArtenayK France)を用いてコンピュータ制御し、データはMDI Jadeソフトウェア(バージョン9.0、Materials Data Inc., Livermore, California.)を用いて解析した。PXRD分析用のサンプルは、アルミニウムサンプルホルダー上に湿ケーキ若しくは固体サンプル粉末を薄層で広げ、顕微鏡スライドガラスで静かにならすことで調製した。次に、アルミニウムサンプルホルダーを、XRG3000回折計の回転サンプルホルダーに取り付け、回折データを周囲条件で収集した。
図2及び5に関して、Niフィルター処理Cu−Kα1(45kV/40mA)線及び刻み幅0.02° 2θ及びX′celerator(商標名)RTMS(Real Time Multi−Strip)検出器を用いるPANalytical X′Pert Pro回折計を用いて、PXRDディフラクトグラムを得た。入射光側の構成:固定発散スリット(0.25°)、0.04rad Sollerスリット、散乱防止スリット(0.25°)、及び10mmビームマスク。回折光側の構成:固定発散スリット(0.25°)及び0.04rad Sollerスリット。サンプルを、ゼロバックグラウンドSiウェハ上に平坦に乗せた。有害なサンプルはKaptonフィルムで覆った。
図16及び19に関して、ゲルマニウムモノクロメータを搭載したCu−Kα1線(λ=1.5406Å)を周囲温度で用いるD8 Advance回折計を用いて、PXRDディフラクトグラムを得た。その回折計は40kVで操作した。回折データは3〜41.5゜ 2θの2θ範囲で収集した。固体状態LynxEye検出器での検出器走査を、2〜10秒/ステップ走査速度で、ステップ当たり0.016°を用いて行った。外径0.5mmの長さ8mmガラスキャピラリーでサンプルを測定した。
図7に関して、Universal Analysis 2000ソフトウェア(Version 4.5A、TA Instruments, New Castle, Del.)を搭載したDSC(Q−2000、TA Instruments, New Castle, Del.)で示差走査熱量測定(DSC)データを収集して、DSC熱履歴を求めた。温度軸を、ビフェニル、インジウム及びスズ標準を用いて較正した。格子定数をインジウムによって較正した。別断の断りがない限り、サンプル(2〜5mg)を、通気されたアルミニウムパンでカプセル化し、試験期間中、50mL/分の窒素気流下に10℃/分の速度で加熱した。図8に関して、40mL/分Nパージ下にオートサンプラー及び冷蔵冷却システムを搭載したTA Instruments Q100示差走査熱量測定装置によってDSCを行った。圧着Alパンにおいて15℃/分でDSCサーモグラムを得た。図10及び12に関して、温度及びインジウムでのエンタルピーについて較正したDSC922e装置(Mettler−Toledo)を用いてDSCを行った。サンプル標準40μLアルミニウムパンで密閉し、ピンホールを開け、50mL/分乾燥Nパージ下に10℃/分の加熱速度で25℃〜300℃のDSCで加熱した。
図6に関して、Thermo Gravimetric Analysis(TGA)をTA Instrumentsで行った。データ解析装置(Universal Analysis 2000、バージョン4.5A、TA Instruments, New Castle, Del.)を搭載した熱天秤(Q−5000、TA Instruments, New Castle, Del.)でデータを収集した。実験中、炉は60mL/分で窒素によってパージし、同時に天秤室は40mL/分でパージした。TGA炉の温度は、アルミニウム及びニッケルのキュリー点を用いて較正した。サンプルサイズは2〜20mgの範囲とし、加熱速度10℃/分を用いた。TGA−MSについては、熱重量分析の部分は上記と同じとした。発生した気体の質量を、PFEIFFER GSD 301 Τ3 ThermoStar(PFEIFFER Vacuum Asslar, Germany)を用いて分析した。その装置は、ソフトウェアQuadstar 32ビット(V7.01、Inficon、LI−9496 Balzers, Liechtenstein)で操作及びデータ評価した。図8に関して、気体流セル及びDTGS検出器を有する外部TGA−IRモジュールを搭載したNicolet 6700 FT−IRスペクトル計(Thermo Electron)にインターフェース接続されたTA Instruments Q5000熱重量分析分析によって、TGA−IRを行った。TGAは、Pt又はAlパンにおいて60mL/分N流及び加熱速度15℃/分で行った。IRスペクトラムは、4cm−1分解能及び各時間点32走査で収集した。図13及び20に関して、TGA/DSC3+STAReシステム(Mettler−Toledo)によってTGAを行った。TGAは、インジウム及びアルミニウムで温度較正した。サンプル(約2mg)を、100μLアルミニウム坩堝中で秤取し、密閉した。シールにピンホールを開け、坩堝を25〜300℃で10℃/分にて乾燥NパージしながらTGAで加熱した。
図9、11、及び14に関して、ロボットオートサンプラーを搭載したMettler TGA/DSC1(Mettler−Toledo International Incorporated, Scwezenbach, Switzerland)を用いてTGA/DSCサーモグラムを収集した。その装置は、Stareソフトウェア(V9.01、Mettler−Toledo International Incorporated, Scwezenbach, Switzerland)を用いて操作及びデータ評価した。温度軸を、インジウム及びアルミニウム標準で較正した。サンプル粉末を適切なパンでカプセル化し、TGAサーモグラムプロットで指定された一定速度で走査した。サンプルチャンバへの20mL/分窒素パージを用いた。TGA炉の温度を、アルミニウム、ニッケル及び亜鉛のキュリー点を用いて較正した。概して、サンプルサイズは2〜20mgの範囲であり、別断の断りがない限り、加熱速度10℃/分を用いた。
例えば、DSC及びTGAなどの熱分析については、熱的事象が起こる温度は、データ収集する条件によって決まる。本明細書において熱事象が報告される温度は、上記の条件に従って収集した。理解すべき点として、熱的事象を異なる条件下で記録する場合、上記熱的事象が起こる温度は異なっている可能性がある。例えば、温度変動は5%であることができる。他の態様において、温度変動は3%であることができる。さらに他の態様において、温度変動は1%であることができる。
BET(Brunauer、Emmett及びTeller)比表面積を、表面積分析装置(Tristar 3020, Micromeritics, Norcross, GA)を用いて、77゜Kでの窒素吸着等温線から求めた。約1〜2gのサンプルを、最初に、窒素吸着実験前に50℃で2時間にわたり減圧下に脱ガスした。多点測定方法をUSP<846>に従って用いた。吸着量は、0.05〜0.3の間の相対圧で測定した。この圧力範囲の間で最低5データ点を決定して、BET式を用いて比表面積を得た。
粒径分布は、Malvern Mastersizer 2000S(Malvern Panalytical Ltd., Malvern, United Kingdom)を湿分散モードで用いる、レーザー回折によって測定した。最初に、液体分散用付属品に、0.025%重量/体積%レシチンのHPLCn−ヘプタン中溶液を充填した。レーザーバックグラウンド強度を測定した後、サンプル約40mgを液体分散用付属品に直接加えて、5〜22%の間の標的レーザー吸光度を得た。サンプルを加えたら直ちに、粒径分布測定を開始した。次の方法パラメータ:計算理論−Mie;測定モデル−汎用;測定感度−ノーマル;分散剤屈折率−1.39;バックグラウンド時間−30秒;測定時間−30秒;攪拌機速度−1500rpm;測定サイクル−1を用いた。
Schulzeリング剪断試験機RST−XS(Dietmar Schulze Schuttgutmesstechnik, Wolfenbiittel, Germany)を用いて、各サンプルの流動特性を決定した。断面積24cm及び体積30cmの標準環状セルを用いて、破壊包絡線を測定する。実験はいずれも、サンプルをサンプル容器から取り出した直後に周囲条件下で行った。各測定時には、最初に、粉末サンプルを、安定状態に達するまで、1kPaの前圧密応力下に前剪断した。次に、前剪断された粉末について、四つの法線応力レベル275、390、600及び275kPa下の剪断を行って、破壊包絡線(法線応力の関数としての破壊時の剪断応力のプロット)を得た。各剪断ポイント間で、サンプルを1kPaで前圧密した。破壊包絡線から、ソフトウェアRST−CONTROL 95(Dietmar Schulze Schuttgiit−messtechnik, Wolfenbiittel, Germany)により二つのモール応力円を描くことで、最大主応力(σ)及び非拘束降伏強度(f)を誘導した。最大主応力(σ)は、破壊包絡線に接線方向であり、定常状態流で法線応力及び剪断応力のポイントで交差するモール応力円から得た。非拘束降伏強度(f)は、破壊包絡線に接線方向であり、原点を通るモール応力円から得た。流れ関数係数(ff=σ/f)を用いて、粉末サンプルの流れの特性決定を行った。
メスシリンダーでの測定によって、サンプルのかさ密度を得た。全ての測定で、50mLメスシリンダー(1mLまで読み取り可能)を用いた。最初に、天秤(±0.01gまで読み取り可能)を用いて、シリンダーの風袋重量を得た。次に、十分な量のサンプルをシリンダーに、サンプルの圧縮を回避するために静かに、30〜50mLの間まで移し入れた。サンプルとシリンダーの総重量を天秤(±0.01gまで読み取り可能)で測定し、正味サンプル重量を計算した。かさ密度は、見かけの体積(最も近い目盛り単位)で割ったサンプル重量である。
<HPLC方法A>
HPLC方法Aを用いて、化合物(II)又は化合物(IIa)の純度を求めた。化合物(II)のサンプルについて、Ascentis Express C8、2.7μmカラム(150mm×4.6mm)又は均等物を用い、UV検出器付きの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて純度を分析した。水/メタノール(90/10、体積)中0.1%(体積)リン酸(A)及びアセトニトリル/メタノール(90/10体積)中0.1%(体積)リン酸(B)の勾配を流量1.2mL/分で用いた(0から3.0分97%A、3.0から30.0分直線勾配97から30%A、30.0から35.0分直線勾配30から5%A、35.0から40.0分5%A、40.0から40.1分直線勾配5から95%A、40.1から45.0分、97%A)。注入体積10μLを用い、UV検出を波長210nmで収集するように設定し、オートサンプラーを周囲温度に設定し、カラム温度は35℃に設定した。
アセトニトリル/水の希釈液(50/50、体積)中に濃度約0.2mg/mLで化合物(II)のサンプルを溶かすことで、方法AによるHPLC分析用のサンプルを調製した。
下記式に従ってピーク面積(PA)パーセントを計算することで、個々の不純物レベルを求めた。
Figure 2021531303
PAImpurity=サンプル中の個々の不純物のピーク面積
PATotal=サリチル酸ピークを除く、0.05ピーク面積%以上のサンプル中の全ピーク面積の合計
化合物(II)のサンプル中の化合物(IIa)の重量パーセントを計算することで、化合物(IIa)レベルを求める。既知純度の化合物(IIa)の参照標準を、アセトニトリル/水希釈液(50/50、体積)を用い、約0.2mg/mLの既知濃度で調製する。参照標準濃度を、標準の純度に対して補正する。参照標準を用いて、化合物(II)のサンプル中の化合物(IIa)の重量パーセントを求める。
サリチル酸が化合物(IIa)より前に溶出する。サリチル酸及び化合物(IIa)に対する特定の不純物の相対的溶出順序は、早く溶出するピークから遅く溶出するピークという順序で下記の通りである。
a)化合物(xi);
b)サリチル酸;
c)化合物(IIa);
d)5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン;
e)化合物(xii);
f)化合物(xiv);及び
g)化合物(xiii)。
<HPLC方法B>
HPLC方法Bを用いて、化合物(I)の純度を求めた。化合物(I)のサンプルについて、Waters Symmetry C8、5μm、100Å粒子、カラム(150mm×3.9mm)を用い、UV検出器を有する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて、純度の分析を行った。トリエチルアミン/酢酸緩衝液(A)及びアセトニトリル(B)の勾配を、流量1.1mL/分で用いた(0から8.8分直線勾配80から60%A、8.8から11.860%A、11.8から17.6分直線勾配60から40%A、17.6から21.8分直線勾配40から15%A、21.8から24.7分、15%A、24.7から25.9直線勾配15から80%A、25.9から30、80%A)。トリエチルアミン(5.0mL)及び酢酸(3.0mL)を蒸留水(5リットル)に加えることで、トリエチルアミン/酢酸緩衝液(A)を調製した。その溶液を十分に混和し、pHを上げるのにトリエチルアミンを加え、又はpHを下げるのに酢酸を加えることで、pHを5.3に調節した。注入量36μLを用い、UV検出を、波長275nmで収集するように設定し、オートサンプラーを5℃とし、カラム温度を50℃に設定した。
トリエチルアミン/酢酸緩衝液(A)(1600mL)を濃度約25μg/mLでアセトニトリル(400mL)と混和することで調製した希釈液に化合物(I)のサンプルを溶かすことで、方法BによるHPLC分析用サンプルを調製した。
化合物(I)のサンプル中の化合物(I)の重量パーセントを計算することで、化合物(I)レベルを求める。化合物(I)のサンプル中の各不純物の重量パーセントを計算することで、個々の不純物レベルを求める。化合物(I)は吸湿性である。環境水分への曝露を最小限とするために、注意を払わなければならない。サンプルの重量を、下記式に従って化合物(I)のサンプル中の含水量を除外するよう補正する。
Figure 2021531303
補正サンプル量=ミリグラム単位での水分補正サンプル
サンプル量=水分補正前のミリグラム単位でのサンプル量
%水=カールフィッシャー滴定によって測定したサンプルの含水量。
化合物(I)に対する特定の不純物の相対的溶離順序は、早く溶出するピークから遅く溶出するピークという順序で下記の通りである。
a)4,4'−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アザネジイル)ジブタン酸;
b)化合物(i);
c)4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタン酸;
d)3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン;
e)4−[{(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}(ヒドロキシ)アミノ]ブタン酸;
f)化合物(xii);
g)5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチル−3−[(2R)−2−(2−オキソピロリジン−1−イル)−2−フェニルエチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン;
h)5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチル−3−(2−オキソ−2−フェニルエチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン;及び
i)エチル4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
4−[{(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}(ヒドロキシ)アミノ]ブタン酸は、アトロプ異性のために二つのピーク又は二つの若干分解されたピークとして溶出し得る。分解され別個に積分されたピークが二つある場合、ピーク面積の合計を用いて、不純物の重量パーセントを求める。
<LC−MS方法C>
LC−MS方法Cを用いて、化合物(II)中の重量基準での(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルエチルメタンスルホネート不純物(「スルホネート不純物」)の量を求めた。化合物(II)のサンプルについて、UV検出器及び質量分析器(Agilent #6130型)又は均等物を用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて純度を分析した。HPLCカラムは、Waters X−Bridge Shield RP18、3.5μmカラム(150mm×4.6mm)又は均等物であった。0.1%水酸化アンモニウム/水(A)及び0.1%水酸化アンモニウム/アセトニトリル(B)の勾配を流量1.2mL/分で用いた(0から15.0分直線勾配80から50%A、15.0から17.0分50%A、17.0から19.0分直線勾配50から0%A、19.0から25.0分0%A、25.0から25.1分、直線勾配0から80%A、25.1から30分80%A)。注入容量10μLを用い、UV検出を波長210nmで収集するよう設定し、オートサンプラーを4℃に設定し、カラム温度は25℃に設定した。質量分析は、正極性、3000V若しくは適切なキャピラリー電圧、SIM走査事象型、260.0 SIMイオン、1:1若しくは適宜にポストカラムスプリット比、6.0L/分乾燥気流、約0.28MPa(40psi)ネブライザー圧、350℃乾燥ガス温度、70Vフラグメンター、1.00又は適宜にゲイン、0.59秒又は適宜に滞留時間であるESIイオン化モードを用いた。質量データは、12.5〜17.5分又は適宜に収集した。
方法CによるLC−MS分析用サンプルは、濃度約33mg/mLでN,N−ジメチルホルムアミドの希釈液に化合物(II)のサンプルを溶かすことで調製する。N,N−ジメチルホルムアミド希釈液中約0.1μg/mLの既知濃度のスルホネート不純物の標準サンプルを調製する。分析サンプル中の化合物(II)の遊離塩基である化合物(IIa)に対するスルホネート不純物レベルをppm単位で、下記式に従って計算する。
Figure 2021531303
Samp=サンプル中のスルホネート不純物のピーク面積
Stand=標準中のスルホネート不純物のピーク面積
Stand=μg/mL単位での標準の濃度
Samp=g/mL単位でのサンプルの濃度
P=スルホネート不純物標準の純度。例えば、スルホネート不純物標準が98.2%である場合、Pは0.982である。
SF=塩係数は0.80である(100×化合物(IIa)の分子量/化合物(II)の分子量)
LC−MS方法D
LC−MS方法Dを用いて、化合物(I)中の化合物(xv、xvi、及びxvii)の量を求めた。化合物(I)のサンプルについて、化学的誘導体化後に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)+質量分析検出を用いて純度を分析した。HPLCカラムは、Supelco Ascentis Express HILIC、シリカ粒子、2.7μmカラム(150mm×4.6mm)又は均等物であった。0.1%ギ酸(体積)/アセトニトリル(A)及び20mMギ酸アンモニウム/水及び0.1%ギ酸(体積)(B)のアイソクラティック系を、流量1mL/分で用いた(0から25分87%A、13%B)。注入体積50μLを用い、カラム温度を35℃に設定した。質量分析は、116.0m/z、88.0m/z及び102.0m/zで特定のイオンモニタリングを行うポジティブイオンエレクトロスプレーイオン化モードを用いた。
方法DによるLC−MS分析用のサンプルを、濃度約15mg/mLで調製する。サンプルをアセトニトリルで約90%体積とし、最終体積に対して10%のトリエチルアミン溶液(トリエチルアミン溶液:4.5%(体積)トリエチルアミン水溶液)を加えることで誘導体化し、60℃で少なくとも2時間加熱する。溶液は、分析前に周囲温度に戻さなければならない。
<GC−MS方法E>
GC−MS方法Eを用いて、化合物(I)中の化合物(xviii)の量を求めた。化合物(I)のサンプルについて、質量分析電子イオン化検出を行うガスクロマトグラフィー(GC)を用いて純度を分析した。GCカラムは、5%ジフェニル−95%ジメチルポリシロキサン、1μmフィルム(30mm×0.32mmID)であった。キャリアガスは、流量約1.5mL/分のヘリウムであった。オーブンプログラム(50℃、0分;10℃/分で100℃まで;保持100℃ 1分;30℃/分で250℃まで、保持250℃ 5分)を用いた。スプリット注入モードを、スプリット比5:1、注入口温度220℃、及び注入容量1μLで用い、電子イオン化質量分析装置を用いて検出を行った。質量分析は、トランスファーライン温度280℃、イオン源温度230℃及び四重極温度150℃の陽電子衝撃イオン化モードを用い、特定のイオンを74及び88m/zでモニタリングした。
方法EによるGC−MS分析用サンプルは、化合物(I) 約260mg、水5.0mL及びヘキサン3.0mLを混和して組み合わせることで調製される。層分離後、ヘキサン層を10mL容量フラスコに移し入れる。その手順をヘキサンでさらに2回繰り返す。その三つのヘキサン層を10mL容量フラスコ中で合わせ、ヘキサンで規定量まで希釈する。
<GC−MS方法F>
GC−MS方法Fを用いて、化合物(I)中の化合物(x)の量を求めた。化合物(I)のサンプルについて、ガスクロマトグラフィー(GC)+質量分析電子イオン化検出を用いて純度を分析した。化合物(I)のサンプルについて、ガスクロマトグラフィー(GC)+質量分析電子イオン化検出を用いて純度を分析した。GCカラムは、5%ジフェニル−95%ジメチルポリシロキサン、1μmフィルム(30mm×0.32mmID)であった。キャリアガスは、流量約1.5mL/分のヘリウムであった。オーブンプログラム(50℃、0から2分;10℃/分で90℃まで;保持100℃ 2分;30℃/分で250℃まで、保持250℃ 5分)を用いた。スプリット注入モードを、スプリット比15:1、注入口温度220℃、及び注入容量1μLで用い、電子イオン化質量分析装置を用いて検出を行った。質量分析は、トランスファーライン温度280℃、イオン源温度230℃及び四重極温度150℃の陽電子衝撃イオン化モードを用い、特定のイオンを31、43、72、87、及び114m/zでモニタリングした。方法FによるGC−MS分析用サンプルは、N−メチル−2−ピロリドン中化合物(I)約0.05gの濃度で調製する。
<HPLC方法G>
HPLC方法Gを用いて、化合物(I)中の化合物(ix)の量を求めた。化合物(I)のサンプルを、Phenomenex Chirex 3011、(S)−tert−ロイシン及び3,5−ジニトロアニリン、5μm、カラム(250mm×4.6mm)を用い、UV検出器を用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。酢酸アンモニウム緩衝液(50mM酢酸アンモニウム/蒸留水、pH7.5)、アセトニトリル、及びメタノールを10:20:70(体積)比で含む移動相を用いるアイソクラティック系を、流量1mL/分で用いた。注入体積50μLを用い、UV検出を波長275nmで収集するように設定し、カラム温度は25℃に設定した。
方法GによるHPLC分析用のサンプルを、移動相に化合物(I)のサンプルを濃度約500μg/mLで溶かすことで調製した。化合物(ix)の重量パーセントを、化合物(ix)及び化合物(I)の重量の合計に対して求める。
より小さい規模のグラム量の材料を用いて、実施例及び反応を説明する。しかしながら、当該化合物を、商業的製造のためにキログラム量に規模拡大することができる。そこで、例えば、反応器に520mLを入れる実施例1において、当業者は、商業的製造において520リットルを用いることができ、従って、得られる標題化合物は132.6キログラムとなると考えられる。
[実施例1]
N−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}尿素
反応器にテトラヒドロフラン(520mL)を入れ、次に3−フルオロベンゾトリフルオリド(130.0g)及びジイソプロピルアミン(20.8g)を入れる。混合物を冷却して−76℃とし、次に温度を−70℃以下に維持しながらn−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン中溶液、215.8g)を加える。混合物を1時間攪拌後、温度を−70℃以下に維持しながらN,N−ジメチルホルムアミド(63.7g)を加える。1時間後、温度を−50℃以下に維持しながらテトラヒドロフラン(130mL)及び酢酸(152mL)の混合物を加える。−20℃まで昇温させ、水(520mL)を加え、昇温させて20℃とする。水(130mL)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(66.3g)の組み合わせを加え、2時間攪拌する。塩化ナトリウム(162.5g)を混合物に加え、それを30℃で30分間攪拌する。下層を分離し、廃棄する。有機層に亜鉛粉末(130.0g)を加え、混合物を昇温させて55℃とする。その懸濁液に濃塩酸(330mL)を加える。2時間後、混合物を冷却して30℃とし、濾過する。水(65mL)を用いてフィルターを洗う。下層の水系生成物層を分離し、尿素(427.7g)を加える。アンモニア(306mL)を加え、反応温度を95℃まで上げながら、揮発分を蒸留して別の容器に入れる。95℃で3時間後、温度を100℃より低く維持しながら濃塩酸(462mL)を加える。濃塩酸(250mL)の追加を行ってpHを<2まで下げる。酢酸(260mL)を95℃で加え、混合物を冷却して20℃とし、固体を濾過によって単離する。最初のケーキを水(341g)及び濃塩酸(36mL)の組み合わせ中に懸濁させ、再度濾過によって単離し、水(520mL)で洗浄する。取得物を、熱風を用いて50℃で乾燥させて、標題化合物(132.6g)を得る。その標題化合物は、次の特性データを有する:H NMR(400MHz、DMSO−d)δ7.64−7.52(m、3H)、6.17(t、J=5.2Hz、1H)、5.48(s、2H)、4.36(dt、J=5.3、1.4Hz、2H)。
[実施例2]
1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンは、米国特許第8,765,948号に記載の方法に従って調製することができる。
[実施例3]
1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−5−ヨード−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−5−ヨード−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンは、米国特許第8,765,948号に記載の方法に従って調製することができる。
[実施例4]
5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
実施例3(60.1g)、4−(ジ−tert−ブチルホスファニル)−N,N−ジメチルアニリン配位子(0.23g)、酢酸パラジウム(0.095g)及び(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)ボロン酸(35.7g)を反応器に入れ、窒素で脱気して<20ppm酸素とした。別のフラスコに水酸化カリウム(36.7g)、水(241g)及びジオキサン(258g)を入れ、窒素で脱気して<20ppm酸素とした。その溶液を反応器中の固体に移し、混合物を昇温させて60℃として6時間経過させ、冷却して周囲温度とした。反応混合物を珪藻土で濾過し、濾液を、N−アセチルシステイン(3.43g)、ジオキサン(172.5g)、酢酸(92.5g)及び水(58.4g)の入った別のフラスコに18時間かけて加え、昇温させて75℃とした。生成物スラリーを2時間かけて冷却して周囲温度とし、濾過した。ケーキを3/2水/メタノール、次に純粋メタノールで洗浄し、60℃で真空乾燥して、標題化合物(51.3g)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm11.55(s、1H)、7.64(dt、J=7.5、3.3Hz、1H)、7.61−7.50(m、2H)、7.20−7.08(m、2H)、6.72(ddd、J=6.2、5.5、3.2Hz、1H)、5.33(d、J=3.5Hz、2H)、3.85(s、3H)、2.05(s、3H)。
[実施例5]
(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルエチルメタンスルホネート
反応器に、boc−フェニルグリシノール(5.9g)、N,N−ジメチルホルムアミド(11.3mL)、及びトリエチルアミン(4.2mL)を入れた。混合物を冷却して<5℃とし、メタンスルホニルクロライド(1.94mL)を90分かけて加えた。アセトン(17.8mL)を入れ、次に、温度を<5℃に維持しながら3時間かけて水(28.4mL)を加えた。混合物を濾過し、濾過し、水/アセトン混合物(2/1、水/アセトン、31.7mL)で洗浄した。ケーキを35℃で真空乾燥して標題化合物(6.30g)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δppm7.43−7.27(m、5H)、5.22(d、J=8.0Hz、1H)、5.01(s、1H)、4.46(dd、J=10.2、4.6Hz、1H)、4.40(dd、J=10.4、6.0Hz、1H)、2.88(s、3H)、1.44(s、9H)。
[実施例6]
3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
US8,765,948に記載の手順に従って、実施例4及び実施例5から出発して、3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを調製することができる。
[実施例7A]
3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのサリチル酸塩(1/1)
実施例6(40.0g)にメタノール(120mL)を加え、反応混合物を昇温させて50℃とした。別の容器にサリチル酸(10.6g)及びメタノール(40mL)を入れ、混合物を昇温させて50℃とした。実施例6/メタノール混合物の約25%をサリチル酸混合物に加え、次に、混合物に2−ヒドロキシ安息香酸−3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1/1)の結晶種を加えた。その添加を約1.5時間かけて続け、濃厚スラリーが10分後に形成された。添加完了後、混合物を放冷して20℃とした。スラリーを濾過し、ケーキをメタノールで洗浄した(50mLで2回)。ケーキを減圧下に50℃で終夜乾燥させて、標題化合物(47.5g)を得た。
[実施例7B]
3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのサリチル酸塩(1/1)
反応器に実施例4(20.6g)、実施例5(38.4g)、N,N−ジメチルホルムアミド(38.5g)、及び次に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(19.1g)を入れた。混合物を昇温させて40〜45℃とした。反応が完了したら、アンモニア(17.8g、28%品)を加え、昇温させて65℃とした。実施例5が消費された後、酢酸イソプロピル(162g)を加え、混合物を17%HPO水溶液で3回抽出した(1×163g、1×115g、次に1×93.5g)。得られた有機層に、水(6.3g)及びメタンスルホン酸(14.0g)を加え、混合物を加熱して60℃とした。反応完了後、反応混合物をpH>9となるまで14%KPO水溶液で抽出した(220gで2回)。溶媒を蒸留によって除去した。体積が約190mLとなるまでメタノールを加えた。昇温させて55℃とした後、水(16.7g)を加え、次にサリチル酸(7.1g)のメタノール(17.3g)中溶液を加えた。混合物に結晶種を加え、冷却して10℃とした。水(73g)を加えた。生成物を濾過によって単離した。ケーキをメタノール/水の混合物(65/35、重量基準)で洗浄し、80℃で乾燥させて、標題化合物(30.4g)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm8.62(s、3H)、7.71−7.62(m、2H)、7.62−7.47(m、2H)、7.44−7.35(m、5H)、7.21−7.09(m、3H)、6.83(td、J=6.1、3.1Hz、0.5H)、6.70−6.57(m、2H)、5.37(dd、J=17.0、9.7Hz、1H)、5.17(dd、J=17.0、12.5Hz、1H)、4.63(ddd、J=12.7、8.4、5.7Hz、1H)、4.38−4.06(m、2H)、3.84(s、3H)、1.94(d、J=2.6Hz、3H)。
[実施例8]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
実施例7B(20.7g)、メチルtert−ブチルエーテル(98.9g)、酢酸イソプロピル(49.7g)及び5%NaOH水溶液(56.9g)の混合物を加熱して50℃とした。得られた有機層を蒸留によって濃縮し、N,N−ジメチルアセトアミド(38.2g)を加えた。そのN,N−ジメチルアセトアミド溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.5g)及びエチル4−ブロモブチレート(11.7g)を加えた。混合物を60℃で4時間加熱した。温度を20℃まで下げた後、メチルtert−ブチルエーテル(88.7g)及び水(107.8g)を加えた。有機層を分離し、6%HPO水溶液(106.5g)を加えた。水層を分離し、メチルtert−ブチルエーテルで抽出した(90gで2回)。得られた水層を、メチルイソブチルケトン(96.7g)及び33%KPO水溶液(66.8g)を40℃で加えることで中和し、有機層を分離した。得られた有機層に、13.5%水酸化ナトリウム水溶液(18.4g)及びエタノール(72.1g)を加えた。加水分解が完了した後、揮発分を蒸留し、水で置き換えて体積を約165mLとした。水層を、40℃でメチルイソブチルケトンで抽出した(69gで2回)。得られた水層を、40℃で塩化ナトリウム(27.1g)及びメチルイソブチルケトン(101g)と混合した。十分に混合した後、有機層を分離し、40℃で16%塩化ナトリウム水溶液で抽出した(64gで3回)。有機層を蒸留によって濃縮し、濾過した。メチルイソブチルケトン溶液(メチルイソブチルケトン15.4g)をヘプタン(28.1g)に−5℃で加えることで標題化合物を単離した。生成物を濾過し、ヘプタンで洗浄し、70℃で真空乾燥して標題化合物(2.7g)を得た。純度を、HPLC方法Bにより99.9%であると決定した。
多形体型
[実施例9]
多形体A型
多形体A型は、遊離塩基無水物型の3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンである。
多形体A型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図1に示している。特徴的PXRDピークには、表1に列記したものなどがある。
表1.多形体A型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
A型の結晶構造を、BrukerのAPEX2 Crystallography Software Suiteでの直接法及びSHELXLによる精密化を用いて解明した。結晶学的情報を表2に示している。
表2.3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン、A型の結晶学的情報
Figure 2021531303
[実施例10]
多形体B型
実施例6(12.9g)をメタノール(85mL)中に入れ、昇温させて55℃とし、水(8.0g)を加えた。別の容器中、サリチル酸(3.4g)をメタノール(10.7mL)に溶かし、昇温させて55℃とした。サリチル酸のメタノール中混合物を、温度を55℃に維持しながら実施例6の溶液に加えた。種結晶(0.08g)を加えた(溶液での実施例6と比較した実施例6基準)。混合物を55℃で1時間保持し、冷却して10℃とし、10℃で2時間保持した。水(13.0g)を、2時間かけてスラリーに加えて、全体で65/35重量比のメタノール/水とし、次にスラリーを終夜にわたりそのままとした。固体を10℃で濾過し、65/35重量比のメタノール/水で洗浄し、周囲条件で風乾して多形体B型、3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのサリチル酸塩の溶媒和物水和物型(モノ−メタノール/ヘミ−水和物)を得た。
多形体B型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図2に示している。特徴的PXRDピークには、表3に列記したものなどがある。
表3.多形体B型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
B型の結晶構造を、BrukerのAPEX2 Crystallography Software Suiteでの直接法及びSHELXLによる精密化を用いて解明した。結晶学的情報を表4に示している。化合物(II)1分子当たり0.5HO分子及び1.0メタノール分子がその結晶構造に存在する。
表4.化合物(II)、B型の結晶学的情報
Figure 2021531303
[実施例11]
多形体C型
実施例6(15.0g)をメタノール(57.0g)中に入れ、昇温させて55℃とした。サリチル酸(4.18g)をその混合物に加え、温度を55℃に維持した。種結晶を0.5重量%で(溶液での実施例6と比較した実施例6基準)加えた。混合物を55℃に保持し、冷却して周囲温度とした。固体を濾過し、メタノールで洗浄し、周囲温度で風乾して、多形体C型、3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのサリチル酸塩のメタノール溶媒和物を得た。
結晶種添加段階なしで上記手順を用いて、C型の種結晶を調製することができる。或いは、C型の好適な種結晶を含むC型を、B型から調製することができる。B型(100mg)のメタノール(2mL)中スラリーを、40℃で少なくとも4日間、或いは25℃で少なくとも5日間攪拌した。固体を濾過し、メタノール(2mL)で洗浄し、25℃で風乾して多形体C型を得た。
多形体C型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図3に示している。特徴的PXRDピークには、表5に列記したものなどがある。代表的な熱重量分析(TGA)走査を図6に示している。代表的な示差走査熱量測定(DSC)走査を図7に示している。サンプル粉末をアルミニウムピンホールパン中にカプセル封入し、加熱速度10℃/分を用いて、サンプルを25℃から300℃まで加熱した。C型のDSC走査は、128.3℃で吸熱(ピーク)を示している。TGA走査は、約25〜150℃の間でのメタノールからの重量損失を示している。
表5.多形体C型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
C型の結晶構造を、BrukerのAPEX2 Crystallography Software Suiteでの直接法及びSHELXLによる精密化を用いて解明した。結晶学的情報を表6に示している。化合物(II)1分子当たり1.0メタノール分子がその結晶構造に存在する。
表6.化合物(II)、C型の結晶学的情報
Figure 2021531303
[実施例12]
多形体D型
実施例10を、動的水蒸気吸着(DVS)装置(DVS Advantage, Surface Measurement Systems Ltd、Alperton, United Kingdom)内に入れた。約5〜25mgをパン上に乗せた。パーセント相対湿度(%RH)を下記の方法に従って調整した。即ち、%RHを30から90%RHに段階的に上げ、次に90%から0%RHに段階的に下げた。次に、%RHを再度90%RHまで段階的に上げ、最後に0%RHまで段階的に戻した。各%RH段階は10%増加とした。次のRH条件に進むための基準は、dm/dt=0.002(%/分)であり、その式においてmはサンプルの質量であり、最大時間は360分間である。実験終了後、多形体D型である3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのサリチル酸塩の脱溶媒和/脱水型を単離した。
多形体D型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図4に示している。特徴的PXRDピークには、表7に示したものなどがある。
表7.多形体D型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
[実施例13]
多形体E型
実施例10(50mg)の50:50(体積比)酢酸エチル/ヘプタン(1.0mL)中混合物を周囲温度で2週間攪拌した。固体を減圧濾過によって単離し、周囲条件で終夜風乾して、多形体E型である3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンのサリチル酸塩の酢酸エチル溶媒和物を単離した。
多形体E型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図5に示している。特徴的PXRDピークには、表8に示したものなどがある。代表的なTGA/DSC走査を図8に示している。E型のDSC走査は、126.7℃で吸熱(ピーク)を示している。TGA−IRによって、約25〜130℃の間で酢酸エチルからの4.3%重量損失が確認される。
表8.多形体E型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
[実施例14]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
化合物(I)及びメチルイソブチルケトンを含む溶液(ヘプタンに加える前であって、水除去のための濃縮及び濾過後である実施例8からの最終濃縮有機層)の濃度を、化合物(I)17.2重量%に調節する。その濃度調節した化合物(I)/メチルイソブチルケトン溶液(5.8g)を、10℃でヘプタン(7.8g)が入った反応器に加え、その間、反応器内容物は攪拌する。沈殿する生成物を濾過し、ヘプタン(8.1g)で洗浄し、その後、攪拌フィルター乾燥機中65℃で乾燥させる。得られた乾燥生成物を砕塊し、物理特性を測定する。最終生成物は、次の特性:比表面積10.4m/g、流れ関数係数(ff)1.8、及び体積平均粒径Dv10 9μmを有する。
[実施例15]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
化合物(I)及びメチルイソブチルケトンを含む溶液(ヘプタンに加える前であって、水除去のための濃縮及び濾過後である実施例8からの最終濃縮有機層)の濃度を、化合物(I)17.5重量%に調節する。その濃度調節した化合物(I)/メチルイソブチルケトン溶液流(95.3g/s)をヘプタン(127.3g/s)と連続的に混和して、生成物の沈殿を誘発し、この段階を1分間行う。沈殿する生成物を濾過し、ヘプタン(10リットル)で洗浄し、その後、攪拌フィルター乾燥機中60℃で乾燥させる。得られた乾燥生成物を砕塊し、物理特性を測定する。最終生成物は、次の特性:比表面積49.0m/g、流れ関数係数(ff)2.8、及び体積平均粒径Dv10 17μmを有する。
[実施例16]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
化合物(I)及びメチルイソブチルケトンを含む溶液(ヘプタンに加える前であって、水除去のための濃縮及び濾過後である実施例8からの最終濃縮有機層)の濃度を、化合物(I)17.6重量%に調節する。その濃度調節した化合物(I)/メチルイソブチルケトン溶液流(32.5g/s)をヘプタン(43.3g/s)と連続的に混和して、生成物の沈殿を誘発し、この段階を3分間行う。沈殿する生成物を濾過し、ヘプタン(10リットル)で洗浄し、その後、攪拌フィルター乾燥機中65℃で乾燥させる。得られた乾燥生成物を周囲温度で18時間にわたって加湿する(97%相対湿度)。得られた加湿生成物を80℃でさらに乾燥させ、次に砕塊する。最終生成物の比表面積は0.3m/gに低下する。
[実施例17]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
化合物(I)及びメチルイソブチルケトンを含む溶液(ヘプタンに加える前であって、水除去のための濃縮及び濾過後である実施例8からの最終濃縮有機層)の濃度を、化合物(I)18.4重量%に調節する。その濃度調節した化合物(I)/メチルイソブチルケトン溶液流(89.7g/s)をヘプタン(119.7g/s)と連続的に混和して、生成物の沈殿を誘発し、この段階を1分間行う。沈殿する生成物を濾過し、ヘプタン(10リットル)で洗浄し、その後、攪拌フィルター乾燥機中70℃で乾燥させる。得られた乾燥生成物を強い条件下で粉砕し、物理特性を測定する。最終生成物は、次の特性:比表面積35.3m/g、かさ密度0.17g/mL、流れ関数係数(ff)1.2、及び体積平均粒径Dv10 6μmを有する。
[実施例18]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
化合物(I)及びメチルイソブチルケトンを含む溶液(ヘプタンに加える前であって、水除去のための濃縮及び濾過後である実施例8からの最終濃縮有機層)の濃度を、化合物(I)17.5重量%に調節する。その濃度調節した化合物(I)/メチルイソブチルケトン溶液流(95.3g/s)をヘプタン(127.3g/s)と連続的に混和して、生成物の沈殿を誘発し、この段階を1分間行う。沈殿する生成物を濾過し、ヘプタン(10リットル)で洗浄し、その間、溶媒で濡れた生成物ケーキを攪拌フィルター乾燥機中で連続攪拌する。生成物を65℃で乾燥し、砕塊し、物理特性を測定する。最終生成物は、次の特性:比表面積32.2m/g、かさ密度0.33g/mL、流れ関数係数(ff)6.8、及び体積平均粒径Dv10 204μmを有する。
[実施例19]
エチル4−{[(1R)−2−ヒドロキシ−1−フェニルエチル]アミノ}ブタノエート
フェニルグリシノール(1.0当量)を反応器に入れ、次にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.05当量)を入れ、混合物を加熱して85℃とする。その溶液に、エチル4−ブロモブタノエート(1.15当量)を加え、混合物を85℃で45分間加熱する。反応混合物を放冷して45〜55℃とし、酢酸エチル(5体積)を加える。得られたスラリーを濾過し、濾液を、pH5.3〜5.5となるまで30%リン酸で洗浄する。層を分離し、水層にジクロロメタン(2〜5リットル/kg)を加え、次にpHが9〜10となるまで10%炭酸ナトリウム水溶液を加える。水層をジクロロメタンで抽出する(2〜5リットル/kgで2回)。ジクロロメタン層を合わせ、実施例20で用いる。或いは、合わせたジクロロメタン層を濃縮し、クロマトグラフィー(シリカゲルカラム、勾配:1:1から0:1ヘプタン/酢酸エチル、4:1酢酸エチル/ヘプタンでのrf0.2)によって精製して、高収率で標題化合物を得ることができる。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.38−7.22(m、5H)、4.17−4.01(m、2H)、3.77−3.64(m、2H)、3.56−3.46(m、1H)、2.66−2.45(m、3H)、2.35(td、J=7.3、2.8Hz、2H)、1.87−1.74(m、2H)、1.29−1.16(m、3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ173.50、140.15、128.47、127.49、127.13、66.43、64.54、60.22、46.40、32.02、25.06、14.05。
[実施例20]
エチル4−[(4R)−2−オキソ−4−フェニル−1,2λ,3−オキサチアゾリジン−3−イル]ブタノエート
実施例19からの合わせたジクロロメタン層を冷却して25〜35℃とする。ジクロロメタンを加えて濃度8リットル/kgとし、得られた混合物をさらに冷却して−5℃とする。4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.2当量)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.0当量)又は或いはピリジン(3.0当量)を反応混合物に加える。塩化チオニルのジクロロメタン中溶液(2リットル/kg)を、温度を−5〜0℃に維持しながら、実施例19反応混合物に3時間かけてゆっくり加える。1M HCl水溶液(2〜4リットル/kg実施例19)を、温度を0〜15℃の間に維持しながらゆっくり加える。添加完了後、反応混合物を昇温させて周囲温度とする。有機層を分離し、水層のpHが8となるまで5〜10%重炭酸ナトリウム溶液で洗浄しする。有機層(ジアステレオマーの1:1混合物)を実施例21で用いる。或いは、混合物を精製して(シリカゲルカラム、定組成3:1ヘプタン/酢酸エチル、rf:0.3)、高収率で標題化合物を得る。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.67−7.29(m、10H)、4.98(t、J=7.8Hz、1H)、4.77(dd、J=9.0、7.2Hz、1H)、4.73−4.54(m、1H)、4.49(dd、J=9.9、7.1Hz、1H)、4.18(t、J=8.4Hz、1H)、4.12−3.93(m、4H)、3.18−2.94(m、4H)、2.73(dt、J=13.1、8.0Hz、1H)、2.29(ddt、J=20.1、16.2、8.0Hz、4H)、2.03−1.83(m、2H)、1.76(dp、J=14.0、7.1Hz、2H)、1.20(td、J=7.1、4.9Hz、6H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ172.72、172.58、135.96、135.32、129.12、129.03、128.92、128.72、128.14、127.84、78.15、76.23、67.23、63.02、60.42、60.40、44.29、43.54、31.60、31.11、23.94、23.62、14.13、14.12。
[実施例21]
エチル4−[(4R)−2,2−ジオキソ−4−フェニル−1,2λ,3−オキサチアゾリジン−3−イル]ブタノエート
実施例20からの溶液を、ジクロロメタン:水の溶液に加え(1:1、6〜8リットル/kg実施例20)、2層を高混合しながら三塩化ルテニウム(0.25mol%)及び次亜塩素酸ナトリウム(10%水溶液、1.3〜1.5モル当量)を23℃で滴下する。得られた混合物を周囲温度で約1時間攪拌する。次のオプション1、2、又は3を用いて反応後処理を行う。オプション1:溶液を珪藻土層で濾過し、層を分離する。次に、イソプロピルアルコール(0.5当量)を有機層に加え、溶液を1時間攪拌し、蒸留によって濃縮し、溶媒をアセトニトリルに交換して0.5M溶液を得る。オプション2:2層が視認できるまでイソプロピルアルコールを加え、溶液を1時間攪拌する。有機層を分離し、蒸留によって濃縮し、溶媒をアセトニトリルに交換して0.5M溶液を得る。オプション3:有機層及び水層のエマルジョンに、2層が視認できるまで1M HCl溶液を加え、層を分離する。有機層に、pH8に達するまで5%重炭酸ナトリウム水溶液を加え、層を分離した。有機層を蒸留によって濃縮し、溶媒をアセトニトリルに交換して0.5M溶液を得る。その0.5Mアセトニトリル中溶液を濃縮し、クロマトグラフィー(シリカゲルカラム、定組成4:1ヘプタン/酢酸エチル、rf:0.3)によって精製することができる。標題化合物が高収率で得られる。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.26(s、5H)、4.59−4.49(m、1H)、4.44(dd、J=8.7、6.8Hz、1H)、4.28−4.11(m、1H)、3.94−3.70(m、2H)、3.01(ddd、J=13.5、7.3、5.1Hz、1H)、2.77(dt、J=13.4、7.9Hz、1H)、2.27−2.02(m、2H)、1.93−1.56(m、2H)、1.05−0.97(t、3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ172.49、134.69、129.81、129.41、127.60、72.63、64.50、60.41、45.56、30.92、22.44、14.11。
[実施例22]
エチル4−[(4R)−2,2−ジオキソ−4−フェニル−1,2λ,3−オキサチアゾリジン−3−イル]ブタノエート
実施例19の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.5当量)及びジクロロメタン(2〜4リットル/kg実施例19)を加えた。得られた混合物を冷却して−78℃とし、塩化スルフリル(1.2当量)を滴下した。反応完了後、反応混合物を1N HClで洗浄し、昇温させて周囲温度とした。有機層を5〜10%NaHCO水溶液で洗浄し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、精製して(シリカゲルカラム、定組成4:1ヘキサン/酢酸エチル)、標題化合物を得た。
[実施例23]
(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸−N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(1/1)
アセトニトリル中の実施例21(1.1当量)(0.5〜1M溶液を形成)に、5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.0当量、US8,765,948、段階1C)を加え、次にテトラメチルグアニジン(1.5当量)を滴下した。混合物を約60℃で1時間加熱し、次に冷却して周囲温度とし、2−メチルテトラヒドロフランによる溶媒交換によって結晶化させた。ケーキを2−メチルテトラヒドロフラン(1〜2リットル/kg実施例21)で洗浄して、標題化合物を収率93%で得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ8.00(s、2H)、7.51(ddd、J=8.2、6.4、2.9Hz、3H)、7.37(td、J=8.1、4.9Hz、1H)、7.28−7.14(m、4H)、7.03(td、J=8.0、1.2Hz、1H)、6.93(ddd、J=8.2、5.1、1.9Hz、1H)、6.82(dtd、J=7.7、5.9、1.6Hz、1H)、5.65−5.42(m、2H)、5.26(d、J=17.4Hz、1H)、4.71(dd、J=13.0、8.6Hz、1H)、4.56(td、J=13.1、7.5Hz、1H)、3.97(tdd、J=7.9、6.7、2.6Hz、2H)、3.87(dd、J=2.3、0.8Hz、3H)、3.20−3.05(m、1H)、3.05−2.90(m、1H)、2.87(d、J=0.8Hz、11H)、2.08−1.88(m、3H)、1.97(s、3H)、1.74(dd、J=12.7、6.3Hz、1H)、1.44−1.38(m、1H)、1.15(tt、J=7.1、1.1Hz、3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ173.91、162.45、159.96、151.95、149.67、147.82、139.09、129.51、128.98、127.81、124.85、123.69、121.06、120.99、112.91、108.09、107.91、77.20、75.15、67.65、59.77、57.03、56.73、44.65、42.88、42.15、41.92、39.56、33.01、32.03、25.83、20.89、17.71、14.10。
[実施例24]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
1:1(体積比)アセトニトリル/水中の実施例23(3〜8リットル/kg実施例23)に、4.0当量の3M NaOH水溶液を加える。反応液を周囲温度で2時間攪拌する。pHが約0〜2となるまで3M HClを加え、得られた混合物をさらに1時間又は反応完結するまで攪拌する。得られた混合物に、pH8に達するまで10%重炭酸ナトリウム水溶液を加え、次に混合物を濃縮してアセトニトリルを除去する。得られた水層をメチルtert−ブチルエーテルで洗浄した(3〜8リットル/kg実施例23で2回)。メチルイソブチルケトン(3〜8リットル/kg実施例23)を水層に加え、塩化ナトリウム(10〜20重量%)を加えた。混合物を攪拌し、層を分離した。有機層に、等体積のn−ヘプタンを加え、得られた混合物を濃縮して、固体を高収率で得た。
[実施例24b]
ナトリウム4−({(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}アミノ)ブタノエート
1:1(体積比)アセトニトリル/水(3〜8リットル/kg実施例23)中の実施例23に、pHが約0〜2となるまで3M HCl水溶液を加える。反応液を周囲温度で1〜16時間攪拌する。pHが約8となるまで10%重炭酸ナトリウム水溶液を加えるか、或いは、酸を加えてから1〜2時間後に、pHが約10となるまで4M NaOH水溶液(3当量)を加える。得られた混合物をさらに1〜3時間又は反応完了まで攪拌し、次に、混合物を濃縮してアセトニトリルを除去する。得られた水層をメチルtert−ブチルエーテルで洗浄した(3〜8リットル/kg実施例23で2回)。メチルイソブチルケトン(3〜8リットル/kg実施例23)を水層に加え、塩化ナトリウム(10〜20重量%)を加えた。混合物を攪拌し、層を分離した。有機層に、等体積のn−ヘプタンを加え、得られた混合物を濃縮して、固体を高収率で得た。
[実施例25]
多形体F型
実施例23からの反応混合物を、アセトニトリル量と等しい体積の2−メチルテトラヒドロフランで希釈し、その溶液を減圧下に濃縮する。その濃縮液を、最初に用いた体積に等しい体積の2−メチルテトラヒドロフラン中で再生させる。混合物を周囲温度で6時間以内攪拌する。得られた沈殿を回収し、2−メチルテトラヒドロフランで洗浄し、減圧下に5分間にわたってフィルター上で乾燥させて、多形体F型を水和物として得る。KF2〜4%が観察される。
多形体F型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図17に示している。特徴的PXRDピークには、表11に列記したものなどがある。代表的なTGA/DSC走査を図11に示している。
表11.多形体F型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
[実施例26]
多形体G型
多形体G型は、多形体F型を乾燥させることで調製される。多形体F型を、真空乾燥機中60℃で16時間以内乾燥させて、非水和型の(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸−N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(1/1)を得た。本明細書で使用される場合、非水和とは、水を含まない多形形態を指す。
多形体G型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図15に示している。特徴的PXRDピークには、表9に列記したものなどがある。代表的なTGA/DSC走査を図9に示している。
表9.多形体G型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
[実施例27]
多形体H型
(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸−N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(1/1)
(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸−N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(1/1)(50mg)を25/75%(重量比)アセトニトリル/2−メチルテトラヒドロフラン(200μL)中、或いはジクロロメタン(100μL)中に懸濁させ、熱サイクル(25から50℃直線勾配10℃/時、50℃4時間、50から5℃直線勾配−20℃/時、5℃4時間、5から50℃直線勾配10℃/時、50℃4時間、50から5℃直線勾配−10℃/時、5℃4時間、5から50℃直線勾配10℃/時、50℃4時間、50から5℃直線勾配−5℃/時、5℃4時間、5から25℃直線勾配10℃/時、25℃72時間)を行った。固体を分離し、真空乾燥して(5mbar、50℃)、多形体H型を非水和物として得た。
H型の代表的TGA走査を図20に示している。H型の代表的DSC走査を図10に示している。
多形体H型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図16に示している。特徴的なPXRDピークには、表10で列記したものなどがある。
表10.多形体H型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
[実施例28]
多形体I型
(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸−N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(1/1)50mgをジメチルスルホキシド(100μL)中に懸濁させることでI型を調製し、熱サイクル(25から50℃直線勾配10℃/時、50℃4時間、50から5℃直線勾配−20℃/時、5℃4時間、5から50℃直線勾配10℃/時、50℃4時間、50から5℃直線勾配−10℃/時、5℃4時間、5から50℃直線勾配10℃/時、50℃4時間、50から5℃直線勾配−5℃/時、5℃4時間、5から25℃直線勾配10℃/時、25℃72時間)を行った。溶媒を周囲温度で、次に減圧下に蒸発させて、多形体I型をジメチルスルホキシド・1溶媒和物として得た。
I型の代表的TGA走査を図13に示している。約40〜180℃の間で8.8%の質量損失が観察され、それは約1当量のジメチルスルホキシドに相当する。代表的DSC走査を図12に示している。多形体I型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図18に示している。特徴的PXRDピークには、表12に列記したものなどがある。
表12.多形体I型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
[実施例29]
多形体J型
ジクロロメタン(500μL)を(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸−N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(1/1)(15mg)の入った2ドラムバイアルに加えた。シンチレーションバイアルに、ヘキサン(500μL)を加えた。前記2ドラムバイアルをシンチレーションバイアル中に入れた。シンチレーションバイアルを密閉し、周囲温度で終夜保持した。得られた結晶を分離し、多形体J型がジクロロメタン・1溶媒和物として得た。
J型の代表的TGA/DSC走査を図14に示している。約40〜170℃の間で質量損失がTGAで観察され、それは約1当量のジクロロメタンに相当する。多形体J型の粉末X線回折(PXRD)パターンを図19に示している。特徴的PXRDピークには、表13で列記されたものなどがある。
表13.多形体J型の特徴的ピークリスト
Figure 2021531303
BrukerのAPEX2 Crystallography Software Suiteにおける固有の整相(phasing)を用いてJ型の結晶構造を解明した。SHELXLによって精密化を行った。結晶学的情報を表14に示している。
表14.(4−エトキシ−4−オキソブチル){(1R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−1−フェニルエチル}スルファミン酸−N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(1/1)、J型の結晶学的情報
Figure 2021531303
前述の詳細な説明及び付随の実施例は単に説明のためのものであり、本開示の範囲に対する制限と見なされるべきではないことは理解される。さらなる利点、変更及び記載の実施形態への改変は、本特許出願を読むことで当業者には明らかになろう。本発明の精神及び範囲から逸脱しない限りにおいて、そのような変更及び改変、例えば化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、製剤若しくは方法など(これらに限定されるものではない)又は本開示の使用のそのような変更及び改変のいずれかの組み合わせを行うことが可能である。

Claims (53)

  1. 化合物(I):
    Figure 2021531303
    及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の前記1以上の不純物を含む組成物。
  2. 前記1以上の不純物が、
    Figure 2021531303
    Figure 2021531303
    からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 化合物(I)が実質的に非晶質である、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記組成物が少なくとも98重量パーセントの化合物(I)及び約2重量パーセント以下の前記1以上の不純物を含む、請求項2に記載の組成物。
  5. 化合物(I):
    Figure 2021531303
    の実質的に純粋な組成物の調製方法であって、
    当該方法における中間体として、化合物(II):
    Figure 2021531303
    を用いることを含む方法。
  6. 化合物(IIa):
    Figure 2021531303
    をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 化合物(II)を単離して単離化合物(II)を提供することをさらに含み;前記単離化合物(II)が結晶形態である、請求項6に記載の方法。
  8. 化合物(II)を下記式(III)の化合物:
    Figure 2021531303
    [式中、
    はC−Cアルキルであり;
    はCl、Br、I、−OSOCH、−OSOCH又は−OSOCFである。]と反応させること;及び
    下記式(IV)の化合物:
    Figure 2021531303
    [RはC−Cアルキルである。]を形成すること
    をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  9. 式(IV)の化合物をナトリウム塩基で処理して化合物(I)を形成することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 下記化合物(II)の多形形態。
    Figure 2021531303
  11. 前記多形形態が結晶性である、請求項10に記載の多形形態。
  12. 前記多形形態が非晶質化合物(II)を実質的に含まない結晶性固体である、請求項10に記載の多形形態。
  13. 前記結晶形態が溶媒和結晶形態である、請求項11に記載の多形形態。
  14. 前記溶媒和結晶形態がメタノールで溶媒和されている、請求項13に記載の多形形態。
  15. メタノールが約0.1〜5.0重量パーセントの量で存在する、請求項14に記載の多形形態。
  16. メタノールの3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンに対するモル比が約0.1:1〜1:1である、請求項14に記載の多形形態。
  17. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、10.7、10.9、11.4、13.1、13.5、17.3、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項14に記載の多形形態。
  18. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、7.0、9.6、及び11.4゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項17に記載の多形形態。
  19. 前記溶媒和結晶形態が水で溶媒和されている、請求項13に記載の多形形態。
  20. 水が約0.1〜5.0重量パーセントの量で存在する、請求項19に記載の多形形態。
  21. 水の3−[(2R)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−5−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1−{[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンに対するモル比が約0.3:1〜0.6:1である、請求項19に記載の多形形態。
  22. 前記溶媒和結晶形態がさらに、水以外の溶媒で溶媒和されている、請求項19に記載の多形形態。
  23. 前記水以外の溶媒がメタノールである、請求項22に記載の多形形態。
  24. メタノールの水に対するモル比が約1:0.5である、請求項23に記載の多形形態。
  25. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、8.1、8.7、9.5、9.8、10.6、12.2、12.5、13.1、及び14.5゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項23に記載の多形形態。
  26. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、9.8、及び12.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項24に記載の多形形態。
  27. 前記結晶形態が脱溶媒和及び/又は脱水結晶形態である、請求項11に記載の多形形態。
  28. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.1、8.1、8.7、10.2、10.4、12.0、13.1、14.4、16.6、及び17.4゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項27に記載の多形形態。
  29. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、10.2、10.4、及び12.0゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項28に記載の多形形態。
  30. 化合物(I):
    Figure 2021531303
    及び1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み、当該組成物が、化合物(II):
    Figure 2021531303
    を中間体として用いることを含む方法によって調製される組成物。
  31. 前記方法が、化合物(IIa):
    Figure 2021531303
    をサリチル酸と反応させて化合物(II)を形成することをさらに含む、請求項30に記載の組成物。
  32. 前記方法が化合物(II)を単離して単離化合物(II)を提供することをさらに含む、請求項31に記載の組成物。
  33. 前記1以上の不純物が、
    Figure 2021531303
    Figure 2021531303
    Figure 2021531303
    からなる群から選択される、請求項30に記載の組成物。
  34. 下記式(VI)の化合物。
    Figure 2021531303
    [式中、
    11は、水素、M′、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
    、及びRはそれぞれ独立に、水素、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
    は、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
    JはC−Cアルキレンであり;
    Mは、ナトリウム、テトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択され;
    M′は、ナトリウム、リチウム、及びカリウムからなる群から選択される。]
  35. Figure 2021531303
    である、請求項34に記載の化合物。
  36. 前記式(VIa)の化合物が結晶形態である、請求項35に記載の化合物。
  37. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、8.9、9.6、10.7、12.3、14.7、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項36に記載の化合物。
  38. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.1、7.7、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項37に記載の化合物。
  39. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.9、6.7、8.5、9.3、10.7、11.1、15.3、16.0、17.4、及び17.8゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項36に記載の化合物。
  40. 1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.9、8.5、及び9.3゜ 2θの±0.2で含むX線粉末回折パターンを有する、請求項39に記載の化合物。
  41. 前記溶媒和結晶形態が水で溶媒和されており、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、8.9、9.6、10.7、12.4、14.8、15.3、16.6、17.5、及び18.2゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項36に記載の化合物。
  42. 前記溶媒和結晶形態が水で溶媒和されており、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、6.0、7.6、及び18.2゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項41に記載の化合物。
  43. 前記溶媒和結晶形態がジメチルスルホキシドで溶媒和されており、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.8、7.3、10.6、12.1、14.6、15.0、17.0、17.5、18.6、及び22.9゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項36に記載の化合物。
  44. 前記溶媒和結晶形態がジメチルスルホキシドで溶媒和されており、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.8、7.3、及び17.5゜ 2θの±0.2でのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項43に記載の化合物。
  45. 前記溶媒和結晶形態がジクロロメタンで溶媒和されており、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、5.9、6.6、8.4、10.6、11.7、12.3、14.8、15.9、17.6、18.2、18.9、及び20.7゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項36に記載の化合物。
  46. 前記溶媒和結晶形態がジクロロメタンで溶媒和されており、1.5406ÅのCu−Kα1線を用いて約25℃で測定した場合に、11.7、18.9、及び20.7゜ 2θの±0.2での1以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項45に記載の化合物。
  47. 式(VII)の化合物。
    Figure 2021531303
    [式中、
    10は、ナトリウム、リチウム、カリウム、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)からなる群から選択され;前記C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、J−(C−C10アリール)、及びJ−(5〜14員ヘテロアリール)は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C11シクロアルキル、3〜14員複素環、−OR、−NR、−NRC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−SO、及び−SONRからなる群から独立に選択される1〜4個の置換基によって任意選択的に置換されていても良く;
    及びRはそれぞれ独立に、水素及びC−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
    は、C−Cアルキル、C−C10アリール、及び5〜14員ヘテロアリールからなる群から選択され;
    JはC−Cアルキレンであり;
    Lは、−SO−、−SO−、及び−P(O)OR12からなる群から選択され;
    12は、水素及びC−Cアルキルからなる群から選択される。]
  48. Lが−SO−であり;R10がC−Cアルキルである、請求項47に記載の化合物。
  49. 化合物(I):
    Figure 2021531303
    の実質的に純粋な組成物の調製方法であって、当該方法の中間体として、式(VI)の化合物:
    Figure 2021531303
    [式中、
    11は、C−Cアルキル、Cアリール、及びJ−(Cアリール)からなる群から選択され;
    JはC−Cアルキレンであり;
    Mは、テトラメチルグアニジニウム、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピニウム、3,4,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム、及び2−ヒドロキシエタン−1−アミニウムからなる群から選択される。]を用いること;及び
    酸による処理及び第1の塩基による処理によって前記式(VI)の化合物を化合物(I)に変換すること
    を含む方法。
  50. 前記式(VI)の化合物の化合物(I)への変換を約10〜35℃の間の温度で行い;
    前記酸がpH約0.1〜4.0の間を有し;
    前記第1の塩基がナトリウムカチオンを含む、請求項49に記載の方法。
  51. 化合物(I):
    Figure 2021531303
    ;及び
    1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、
    当該組成物が少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の1以上の不純物を含み;当該組成物が中間体として化合物(VIa):
    Figure 2021531303
    を用いることを含む方法によって調製される組成物。
  52. 前記1以上の不純物が、
    Figure 2021531303
    Figure 2021531303
    からなる群から選択される、請求項51に記載の組成物。
  53. 化合物(I):
    Figure 2021531303
    ;及び
    1以上の不純物を含む化合物(I)の組成物であって、
    当該組成物が、少なくとも約97重量パーセントの化合物(I)及び約3重量パーセント以下の前記1以上の不純物を含み、
    前記1以上の不純物が、
    Figure 2021531303
    からなる群から選択される組成物。
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