JP2021515049A - ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩、その調製方法及び用途 - Google Patents

ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩、その調製方法及び用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩、その調製方法及び用途に関し、本発明の前記ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩は、下記式(I)の構造を有する。(式中、nは0〜12の整数、好ましくは、0〜8の整数、より好ましくは、0〜6の整数である。)

Description

本発明は、ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩、その調製方法及び用途に関する。
真菌感染症は、臨床的によく見られ、頻繁に発生する疾患であり、感染症は、表在性真菌感染症と深在性真菌感染症の2種類に分けられる。表在性真菌感染症は、白癬菌が皮膚、髪、爪(足爪)などの体表面の部分に侵入することによって引き起こされ、発症率が高く、有害性が小さい。深在性真菌感染症は、カンジダ、アスペルギルスやクリプトコッカスなどの真菌が内臓器官や深部組織に侵入することによって引き起こされるものであり、有害性が大きい。
近年、免疫抑制患者の増加に伴い、深在性真菌感染症の発症率は著しく増加しており、真菌感染症、特に深在性真菌感染症はますます注目を集めている。しかしながら、現在臨床で使用されている抗真菌薬には、副作用が大きく、薬剤耐性を発生させやすいなどの問題がある。従来の臨床用抗真菌薬は、その構造によって、有機酸類、ポリエン類、アゾール類、アリルアミン類などに分類できるが、その中でも、アゾール類抗真菌薬は、急速に発展されている完全合成抗真菌化合物であり、現在、深在性及び表在性真菌感染症を治療するための主要な臨床薬となっており、最初のアゾール類化合物の抗真菌作用が前世紀の半ばに報告されて以来、第一世代のトリアゾール類薬物であるフルコナゾール、イトラコナゾール、第二世代のトリアゾール類薬物であるボリコナゾールは、抗真菌治療の分野で徐々に登場している。
ポサコナゾール(posaconazole)はイトラコナゾールの誘導体であり、その経口懸濁剤は、2005年にドイツで最初に販売され、2006年にFDAによって市販を承認さており、アスペルギルス、カンジダによって引き起こされる全身性真菌感染症及び中咽頭のカンジダ感染症に対して臨床的に良好な治療効果を示し、現在、世界70カ国以上、区域で承認されており、米国、EUなどの40カ国余り、区域で市販されている。ただし、経口懸濁剤の吸収の程度は、食品や胃腸機能などの要因により影響されやすいので、個人間の薬物動態パラメータに大きな違いが生じ、血中濃度値が大きく変動し、バイオアベイラビリティが低いなどの問題を生じさせる。また、ポサコナゾールは弱アルカリ性で水溶性の悪い薬物であり、注射剤形として開発するのが困難である。しかしながら、化学療法又は臓器移植を受けている一部の免疫抑制患者は、吐き気、嘔吐や胃腸の不快感などの問題を抱えているので、経口投与が困難になり、注射投与を必要とする。
低溶解度のため注射製剤として開発されにくいというポサコナゾールの問題を解決するために、メルク社の特許出願CN201180031488.9は、置換β−シクロデキストリンで可溶化したポサコナゾール静脈輸液用注射製剤を開示しており、置換β−シクロデキストリンを用いてポサコナゾールを可溶化することで注射製剤を調製する。現在、この注射剤は米国で販売を承認されている。この注射剤は、水に不溶であるというポサコナゾールの欠陥を解決し、経口投与に不便な患者への投与を可能にするが、可溶化のためにスルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン(SBE−β−CD)を大量に添加したので、潜在的な安全性のリスクがあり、前臨床毒性学研究から分かるように、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリンは尿路上皮細胞での液胞の形成、肝臓と肺内のファージの活性化につながる。臨床研究から明らかなように、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン(SBE−β−CD)は腎臓で代謝される必要があるため、腎臓への負担を大幅に増加し、一方、ポサコナゾール注射剤の対象となる適応症の患者は、骨髄移植、化学療法などを受けている免疫抑制、真菌感染のリスクが高い患者であり、このような患者のうちかなりの部分には腎機能障害があり、特に中等度又は重度の腎不全の患者の場合、糸球体ろ過効率が低く、SBE−β−CDは体内に大量に蓄積すると、安全上のリスクが高くなる。配合材料であるスルホブチルエーテル−β−シクロデキストリンの使用により、この薬物の臨床応用の範囲が大幅に制限される。ポサコナゾール注射剤の取扱書には、この薬物が中等度、重度の腎損傷患者には適していないことが特に明記されている。したがって、従来技術の欠陥を解決し、腎損傷患者への投薬の安全性及び薬物適用性を高めることは重要な臨床的価値がある。
従来技術の欠陥を解決するために、本発明は、抗真菌感染が可能な式 (I)で示される化合物、前記化合物の調製方法、前記化合物を含む医薬組成物、及び抗真菌感染薬の調製における前記化合物の用途を提供する。
本発明の上記目的は、以下の技術案によって実現される。
一態様によれば、本発明は、式(I)で示される化合物(ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩)を提供する。
Figure 2021515049
(式中、
nは0〜12の整数、好ましくは、0〜8の整数、より好ましくは、0〜6の整数であり、たとえば、nは0、1、2、3、4、5又は6であってもよい。)
別の態様によれば、本発明は、上記式(I)で示される化合物の調製方法を提供し、前記調製方法は、
式Aで示される化合物と式Bで示される化合物を、不活性ガスの存在下、溶媒無し又は有機溶媒Aにて反応させ、式Cで示される化合物を生成するステップ(a)と、
Figure 2021515049
Figure 2021515049
ステップ(a)で生成された、式Cで示される化合物を溶媒Bで加水分解して、式Dで示される化合物を生成するステップ(b)と、
Figure 2021515049
ステップ(b)で得た、式Dで示される化合物と水酸化コリンを溶媒Cにて反応させて、前記式(I)で示される化合物を調製するステップ(c)と、を含む。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(a)では、前記不活性ガスは、窒素ガス、ヘリウムガス及びアルゴンガスから選ばれる1種又は複数種、好ましくは、窒素ガス又はアルゴンガスである。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(a)では、前記有機溶媒Aは、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エーテル類、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、1−メチルイミダゾール、N,N−ジイソプロピルエチルアミン及びエステル類から選ばれる1種又は複数種、好ましくは、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、トリエチルアミン、1−メチルイミダゾール、ピリジン又はクロロホルムである。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(b)では、前記溶媒Bは、水、アルカリ性水溶液及び有機溶媒水溶液から選ばれる1種又は複数種である。前記アルカリ性水溶液は、好ましくは、水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア水、水酸化カリウム水溶液又は炭酸ナトリウム水溶液であり、前記有機溶媒水溶液は、好ましくは、メタノール水溶液、エタノール水溶液、イソプロパノール水溶液又はアセトン水溶液である。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(c)では、前記溶媒Cは、水、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類、エステル類から選ばれる1種又は複数種、好ましくは、水、アセトニトリル、メタノール、エタノール、アセトン、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジクロロメタン、トルエン及びブタノンから選ばれる1種又は複数種である。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(a)では、前記反応温度は、−10℃〜50℃、好ましくは、0〜35℃である。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(b)では、前記加水分解温度は、−20℃〜30℃、好ましくは、−5〜10℃である。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(c)では、前記反応温度は、−10℃〜80℃、好ましくは、10〜40℃である。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(a)では、前記式Aで示される化合物と前記式Bで示される化合物の間のモル比は、1:1.0〜20.0、好ましくは、1:2.25〜10.0である。
好ましくは、上記調製方法において、ステップ(c)では、前記式Dで示される化合物と前記水酸化コリンの間のモル比は、1:0.5〜2、好ましくは、1:1.05である。
また別の態様によれば、本発明は、上記式(I)で示される化合物の抗真菌感染薬の調製における用途であって、好ましくは、前記真菌感染はカンジダ属又はクリプトコッカス属により引き起こされる感染である用途を提供する。
さらなる態様によれば、本発明は、上記式(I)で示される化合物、及び薬学的に許容される配合材料を含む医薬組成物をさらに提供する。
好ましくは、前記医薬組成物は、錠剤、坐剤、分散性錠剤、腸溶性錠剤、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、カプセル、糖衣剤、顆粒剤、乾燥粉末剤、経口溶液剤、容量注入剤、凍結乾燥粉末注射剤又は大容量注入剤である。
好ましくは、前記薬学的に許容される配合材料は、pH調整剤、希釈剤、可溶化剤、崩壊剤、懸濁剤、潤滑剤、粘着剤、充填剤、矯味剤、甘味剤、酸化防止剤、界面活性剤、防腐剤、コード剤及び色素から選ばれる1種又は複数種である。
本発明の化合物の用量及び使用方法は、患者の年齢、体重、性別、健康の状況、栄養状態、化合物の活性強度、使用時間、代謝速度、病症の重症度、及び医師の主観的判断を含む多くの要因に依存する。好ましい投与量は2〜1200mg/kgであり、最も好ましくは、24時間の投与量は0.2〜300mg/kgであり、複数回投与方式を使用することもできる。
従来技術に比べて、本発明は少なくとも以下の有益な効果を有する。
第一に、本願の式(I)で示される化合物、すなわちモノコリン塩化合物は、溶解性が高く、影響因子(高温、高湿、光照射)や長期保存条件下での安定性が非常に良好であり、その他のポサコナゾールホスフェート一塩及びポサコナゾールホスフェート二塩よりもはるかに高い。
第二に、本願の式(I)で示されるモノコリン塩化合物は、体内に投与されると、「プロドラッグ」として作用し、アルカリホスファターゼの存在下で生物学的活性を有する親ポサコナゾールに転化される。本願の式(I)で示されるモノコリン塩化合物は、低吸湿性を有するので、予想外に改良した物理的安定性を有し、それによって、適度な溶解性を維持しながら調製プロセス中の取り扱いが容易になるため、このプロドラッグは経口投与、局所投与及び非経口投与に適している。
以下、具体的な実施形態を参照しながら本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明を説明するために過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩の調製
Figure 2021515049
ステップ1
Figure 2021515049
ポサコナゾール(10g、14.28mmol)を乾燥した250mL三口フラスコに秤量し、窒素ガスの保護下で、ジクロロメタン(100ml)を加え、撹拌して溶解し、トリエチルアミン(5ml)を室温(25℃)で加えて、室温(25℃)で30min撹拌して反応させた後、オキシ塩化リン(3ml、32.13mmol)を約1minかけてゆっくりと加えて、添加終了後、6h反応させると、反応は完了した。反応が完了したかどうかをインプロセスHPLCにより判断した。
クロマトグラフィー条件:
移動相:リン酸でpHを3.0に調整した6.8g/Lリン酸二水素カリウム:アセトニトリル=60:40
検出波長:220nm 流速:1.0ml/min カラム温度:25℃
サンプル濃度:1mg/ml 希釈媒体 50%アセトニトリル
反応液を0℃の純水150mlに滴下し、加水分解温度を0〜5℃に制御して16h撹拌し、有機相と水相を分液漏斗に移して抽出し、固相をMeOH(150ml)で溶解し、抽出した有機相と合わせて、次に、200〜300メッシュのシリカゲル約25gをその中に注入し、ロータリーエバポレーターで溶媒を乾固するまで蒸発させ、サンプルを撹拌し、乾固するまで蒸発させたシリカゲルを、25cmのシリカゲルが入ったカラム(直径4.5cm)に入れて、目標製品をカラムから溶出し始め、収集した溶媒を回転蒸発により除去して、黄色固体を得て、水150mlとジクロロメタン50mlを加えて抽出し、有機相を無水NaSOで乾燥させた後、ロータリーエバポレーターで乾固するまで蒸発させ、淡黄色固体6.3gを得た。関連物質:単一不純物0.42%、総不純物1.02%。
ステップ2:
Figure 2021515049
水酸化コリン(0.31g、1.28mmol、50%)を、純水5mlを容れたビーカーに秤量し、均一に撹拌した後、化合物(式D)(1g、1.28mmol)をビーカーに注入し、30℃で1h撹拌し、固体を溶解して、ろ過し、ろ液をエタノール50mlが入ったビーカーに注入し、室温で12h撹拌し、吸引ろ過して白色固体を得て、次にエタノール5mlでリンスし、真空乾燥させて白色固体0.76gを得た。(関連物質:0.13%;水分:0.3%;含有量99.87%)。
実施例2:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩の調製
Figure 2021515049
ステップ1
Figure 2021515049
オキシ塩化リン40mlを、乾燥した250ml三口フラスコに入れ、窒素ガスの保護下で、温度を−5〜5℃に下げて、ポサコナゾール(10g、14.28mmol)をゆっくりと加え、添加終了後、保温しながら12時間撹拌すると、反応は完了した。反応が完了したかどうかをインプロセスHPLCにより判断した。
クロマトグラフィー条件:
移動相:リン酸でpHを3.0に調整した6.8g/Lリン酸二水素カリウム:アセトニトリル=60:40
検出波長:220nm 流速:1.0ml/min カラム温度:25℃
サンプル濃度:1mg/ml 希釈媒体 50%アセトニトリル
反応液を0℃の水酸化ナトリウム水溶液800mlに滴下し、加水分解温度を0〜5℃に制御し、加水分解終了後、10%塩酸でpHを3〜4に調整した。ろ過して、ろ過ケーキをアセトンで洗浄し、25〜40℃で送風乾燥させた。類白色固体8.3gを得た。関連物質:単一不純物0.42%、総不純物1.02%。
ステップ2:
Figure 2021515049
水酸化コリン(0.31g、1.28mmol、50%)を、純水3mlを容れたビーカーに秤量し、均一に撹拌した後、化合物(式D)(1g、1.28mmol)をビーカーに注入し、35℃で1h撹拌し、固体を溶解してろ過し、ろ液をエタノール50mlが入ったビーカーに注入し、5℃で12h撹拌し、吸引ろ過して白色固体を得て、次にエタノール5mlでリンスし、真空乾燥させて白色固体0.76gを得た。(関連物質:0.13%;水分:0.3%;含有量99.87%)。
実施例3:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩五水和物の調製
Figure 2021515049
ステップ2の乾燥方式を35±5℃の送風乾燥に変更した以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例2のステップ1、2を繰り返して試験した。表題化合物を白色固体として得た。(関連物質:0.13%;水分:9.06%;含有量99.87%)。
実施例4:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩の調製
Figure 2021515049
ステップ1
Figure 2021515049
ポサコナゾール(10g、14.28mmol)を、乾燥した250ml三口フラスコに秤量し、窒素ガスの保護下で、テトラヒドロフラン(20ml)を加え、撹拌して溶解し、トリエチルアミン(5ml)を50℃で加え、50℃で撹拌して30min反応させた後、オキシ塩化リン(1.3ml、14.28mmol)を約1minかけてゆっくりと加え、添加終了後、6h反応させると、HPLCで反応を監視したところ、約20%反応させ、24時間反応させ続けると、約81%反応させ、36時間反応させると、反応は基本的に完了した。HPLCクロマトグラフィー条件は、実施例1と同じであった。
反応液を10℃の純水150mlに滴下し、加水分解温度を10℃に制御して16h撹拌し、有機相と水相を分液漏斗に移して抽出し、固相をMeOH(150ml)で溶解し、抽出した有機相と合わせて、次に、200〜300メッシュのシリカゲル約25gをその中に注入し、ロータリーエバポレーターで溶媒を乾固するまで蒸発させ、サンプルを撹拌し、乾固するまで蒸発させたシリカゲルを、25cmのシリカゲルが入ったカラム(直径4.5cm)に注入し、目標製品をカラムから溶出し始め、収集した溶媒を回転蒸発により除去し、黄色固体を得て、水150mlとジクロロメタン50mlを加えて抽出し、有機相を無水NaSOで乾燥させた後、ロータリーエバポレーターで乾固するまで蒸発させ、淡黄色固体5.2gを得た。関連物質:単一不純物2.5%、総不純物4.90%。
ステップ2:
Figure 2021515049
水酸化コリン(0.31g、1.28mmol、50%)を、純水5mlを容れたビーカーに秤量し、均一に撹拌した後、化合物(式D)(1g、1.28mmol)をビーカーに注入し、60℃で1h撹拌して、固体を溶解してろ過し、ろ液をアセトン50mlが入ったビーカーに注入し、室温で12h撹拌し、吸引ろ過して白色固体を得て、次にアセトン5mlでリンスし、真空乾燥させて白色固体0.45gを得た。関連物質:単一不純物1.23%、総不純物2.54%。
実施例5:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩の調製
Figure 2021515049
ステップ1
Figure 2021515049
ポサコナゾール(10g、14.28mmol)を、乾燥した250ml三口フラスコに秤量し、窒素ガスの保護下で、アセトニトリル(20ml)を加え、撹拌して溶解し、トリエチルアミン(5ml)を30℃で加え、30℃で撹拌して30min反応させ、オキシ塩化リン(13ml、142.8mmol)を約1minかけてゆっくりと加え、添加終了後、6h反応させると、HPLCで反応を監視したところ、反応は基本的に完了した。HPLCクロマトグラフィー条件は、実施例1と同じであった。
反応液を0℃の純水150mlに滴下し、加水分解温度を−5〜0℃に制御して16h撹拌し、有機相と水相を分液漏斗に移して抽出し、固相をMeOH(150ml)で溶解し、抽出した有機相と合わせて、200〜300メッシュのシリカゲル約25gをその中に注入し、ロータリーエバポレーターで溶媒を乾固するまで蒸発させ、サンプルを撹拌し、乾固するまで蒸発させたシリカゲルを、25cmのシリカゲルが入ったカラム(直径4.5cm)に注入し、目標製品をカラムから溶出し始め、収集した溶媒を回転蒸発により除去して、黄色固体を得て、水150mlとジクロロメタン50mlを加えて抽出し、有機相を無水NaSOで乾燥させた後、ロータリーエバポレーターで乾固するまで蒸発させ、淡黄色固体7.3gを得た。関連物質:単一不純物0.26%、総不純物0.68%。
ステップ2:
Figure 2021515049
水酸化コリン(0.31g、1.28mmol、50%)を、純水5mlを容れたビーカーに秤量し、均一に撹拌した後、化合物(式D)(1g、1.28mmol)をビーカーに注入し、35℃で1h撹拌し、固体を溶解してろ過し、ろ液をメタノール50mlが入ったビーカーに注入し、室温で12h撹拌し、吸引ろ過して白色固体を得て、次にメタノール5mlでリンスし、真空乾燥させて白色固体0.25gを得た。関連物質:単一不純物0.02%、総不純物0.10%。
実施例6:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩の調製
Figure 2021515049
ステップ1
Figure 2021515049
ポサコナゾール(10g、14.28mmol)を乾燥した250ml三口フラスコに秤量し、窒素ガスの保護下で、クロロホルム(70ml)を加え、撹拌して溶解し、トリエチルアミン(5ml)を30℃で加え、30℃で撹拌して30min反応させ、オキシ塩化リン(6ml、64.36mmol)を約1minかけてゆっくりと加え、添加終了後、6h反応させると、HPLCで反応を監視したところ、反応は基本的に完了した。HPLCクロマトグラフィー条件は、実施例1と同じであった。
反応液を0℃の純水150mlに滴下し、加水分解温度を−5〜0℃に制御して16h撹拌し、有機相と水相を分液漏斗に移して抽出し、固相をMeOH(150ml)で溶解し、抽出した有機相と合わせて、次に、200〜300メッシュのシリカゲル約25gをその中に注入し、ロータリーエバポレーターで溶媒を乾固するまで蒸発させ、サンプルを撹拌し、乾固するまで蒸発させたシリカゲルを、25cmのシリカゲルが入ったカラム(直径4.5cm)に注入し、目標製品をカラムから溶出し始め、収集した溶媒を回転蒸発により除去して、黄色固体を得て、水150mlとジクロロメタン50mlを加えて抽出し、有機相を無水NaSOで乾燥させた後、ロータリーエバポレーターで乾固するまで蒸発させ、淡黄色固体7.0gを得た。関連物質:単一不純物0.33%、総不純物0.61%。
ステップ2:
Figure 2021515049
水酸化コリン(0.31g、1.28mmol、50%)を、純水5mlを容れたビーカーに秤量し、均一に撹拌した後、化合物(式D)(1g、1.28mmol)をビーカーに注入し、35℃で1h撹拌し、固体を溶解してろ過し、ろ液をイソプロパノール50mlが入ったビーカーに注入し、室温で12h撹拌し、吸引ろ過して白色固体を得て、次にイソプロパノール5mlでリンスし、真空乾燥させて白色固体0.21gを得た。関連物質:単一不純物0.22%、総不純物0.53%。
実施例7:錠剤の調製
処方
Figure 2021515049
製法:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩を粉砕して80メッシュのふるいにかけて、処方量のデンプン、処方量のポサコナゾールホスフェートモノコリン塩及び微結晶セルロースを秤量し、均一に混合した。4%ポビドンK30溶液を使用して材料を軟質材とし、20メッシュのふるいで造粒し、顆粒中の水分が約5%になるまで40〜60℃で乾燥させた。20メッシュのふるいにかけて整粒し、処方量のステアリン酸マグネシウムを加え、最後に混合し、中間含有量を測定し、錠剤の重量を決定して打錠した。
実施例8:錠剤の調製
処方
Figure 2021515049
製法:ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩五水和物を粉砕して80メッシュのふるいにかけて、処方量のデンプン、処方量のポサコナゾールホスフェートモノコリン塩五水和物及び微結晶セルロースを秤量し、均一に混合した。4%ポビドンK30溶液を使用して材料を軟質材とし、20メッシュのふるいで造粒し、顆粒中の水分が約5%になるまで40〜60℃で乾燥させた。20メッシュのふるいにかけて整粒し、処方量のステアリン酸マグネシウムを加え、最後に混合し、中間含有量を測定し、錠剤の重量を決定して打錠した。
実施例9:注射用ポサコナゾールホスフェートモノコリンの調製
処方
Figure 2021515049
製法:注射用水をバッチ量で加え、処方量のポサコナゾールホスフェートモノコリン塩五水和物、マンニトールを秤量し、撹拌して完全に溶解した後、塩酸でpHを5〜10に調整し、0.22μm微多孔膜でろ過して充填し、凍結乾燥させて蓋を掛けて、包装した。
実施例10:注射用ポサコナゾールホスフェートモノコリンの調製
処方
Figure 2021515049
製法:注射用水をバッチ量で加え、処方量のポサコナゾールホスフェートモノコリン塩、グルコースを秤量し、撹拌して完全に溶解した後、塩酸でpHを5〜10に調整し、0.22μm微多孔膜でろ過して充填し、凍結乾燥させて蓋をかけて、包装した。
実施例11:注射用ポサコナゾールホスフェートモノコリンの調製
処方
Figure 2021515049
製法:注射用水をバッチ量で加え、処方量のポサコナゾールホスフェートモノコリン塩を秤量し、撹拌して完全に溶解した後、0.22μm微多孔膜でろ過して充填し、凍結乾燥させて蓋をかけて、包装した。
比較例1:ポサコナゾールホスフェートジコリン塩の調製
ステップ2の水酸化コリンの投入量と化合物(式D)の投入量のモル比を2:1に変更した以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例1のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例2:ポサコナゾールホスフェートジコリン塩五水和物の調製
ステップ2の水酸化コリンの投入量と化合物(式D)の投入量のモル比を2:1に変更した以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例3のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例3:ポサコナゾールホスフェートモノカリウム塩の調製
ステップ2の水酸化コリンを水酸化カリウムに変更し、且つ水酸化カリウムと化合物(式D)のモル比を1:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例1のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例4:ポサコナゾールホスフェートモノメグルミン塩の調製
ステップ2の水酸化コリンをメグルミンに変更し、且つメグルミンと化合物(式D)のモル比を1:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例1のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例5:ポサコナゾールホスフェートモノアルギニン塩の調製
ステップ2の水酸化コリンをアルギニンに変更し、且つアルギニンと化合物(式D)のモル比を1:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例1のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例6:ポサコナゾールホスフェートモノカリウム塩三水和物の調製
ステップ2の水酸化コリンを水酸化カリウムに変更し、且つ水酸化カリウムと化合物(式D)のモル比を1:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例3のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例7:ポサコナゾールホスフェートモノナトリウム塩三水和物の調製
ステップ2の水酸化コリンを水酸化ナトリウムに変更し、且つ水酸化ナトリウムと化合物(式D)のモル比を1:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例3のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例8:ポサコナゾールホスフェートモノナトリウム塩の調製
ステップ2の水酸化コリンを水酸化ナトリウムに変更し、且つ水酸化ナトリウムと化合物(式D)のモル比を1:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例1のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例9:ポサコナゾールホスフェートジナトリウム塩五水和物の調製
ステップ2の水酸化コリンを水酸化ナトリウムに変更し、且つ水酸化ナトリウムと化合物(式D)のモル比を2:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例3のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例10:ポサコナゾールホスフェートジナトリウム塩の調製
ステップ2の水酸化コリンを水酸化ナトリウムに変更し、且つ水酸化ナトリウムと化合物(式D)のモル比を2:1とした以外、実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いて、実施例1のステップ1、2を繰り返して試験を行った。表題化合物を白色固体として得た。
比較例11:式Eで示される化合物の調製
Figure 2021515049
ステップA:メカニカルスターラー、窒素ガス注入口のアダプター、ゴム製ガスケット付きの圧力バランス型添加漏斗及び温度プローブを備えた、オーブンで乾燥した1L丸底フラスコに、水素化ナトリウム(2.89g、0.069mol、60%)及びTHF(50ml)を加えた。THF 30mlに溶解したポサコナゾール(式Aで示される化合物)(実施例1と同じバッチのポサコナゾールを用いる)(17.94g、0.023mol)を室温で20分間かけて、この撹拌された懸濁液に滴下した。45分間撹拌した後、THF 30mlに溶解したヨウ素(2.99g、0.0115mol)の溶液を10分間かけて滴下し、次にリン酸ジ−tert−ブチルクロロメチル(式III)(13.29g、0.035mol、〜68%純度)を15分間かけて滴下した。反応混合物を約41℃で4時間撹拌して反応を完了させた。反応が完了したかどうかをインプロセスHPLCにより判断した。
Figure 2021515049
この反応混合物を氷水(100ml)に注入した。水相を分離し、酢酸エチル(3×50ml)で抽出し、混合した有機抽出物を10%チオ亜硫酸ナトリウム(50ml)、水(50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮させて、淡黄色油状物(22.8g、そのプロセスにおいて、HPLCにより生成物の反応度を監視したところ、97%以上になると、反応の終点とする)を得た。粗生成物(式IV)は、ステップBでそのまま使用された。
ステップB:マグネチックスターラー、冷却浴、pHプローブ、及び窒素ガスの給排口を備えた丸底フラスコに、CHCl(23ml)に溶解した上記ステップAの生成物(式IV)(7.5g)を加えて、0℃に冷却した。この撹拌中の溶液にトリフルオロ酢酸(8.8ml)をゆっくりと加え、3時間撹拌して反応を完了させた。反応が完了したかどうかをインプロセスHPLCにより判断した。この反応混合物を2N NaOH(64ml)の冷却溶液に注入した。反応混合物を酢酸tert−ブチル(2×65ml)で抽出して、すべての有機不純物を除去した。ジナトリウム塩生成物を含有する水層を活性炭(10g)で処理し、珪藻土層でろ過した。透明なろ液を1N HClでpH2.5に酸性化した。遊離酸生成物を酢酸エチル(2×50ml)に抽出した。混合有機層を水で洗浄し、MgSOで乾燥させてろ過し、ろ液を減圧下で濃縮させて、粗生成物V3.39gを得た。あるいは、本発明の好ましい態様では、ステップBは、連続プロセスで実行することができ、その詳細については、当業者によって決定される。
Figure 2021515049
ステップC:上記で得られた生成物Vをメタノール(75ml)に溶解した。pHを4.2〜5.5に維持しながら、L−リジン(1.8g)をこの遊離酸溶液に加え、混合物を60℃で4.5時間加熱した。熱い反応物を珪藻土層でろ過した。ろ液を約5mlに濃縮させ、エタノール(100ml)と混合し、65℃に加熱して、モノリジン塩の溶媒和物として結晶化させた。この溶媒和物をブフナー漏斗の上に収集し、真空下で乾燥させて、結晶性固体として表題溶媒和物の化合物3.0gを得た。
Figure 2021515049
実験例1:溶解性の研究
本発明で得られた化合物、比較例1〜11で得られた化合物及びポサコナゾールの水、イソプロパノール及びメタノールへの溶解度をそれぞれテストした。試験結果を下表に示した。
テスト化合物の溶解度のデータ
Figure 2021515049
実験結果から、本発明で調製された化合物は、溶解度が高く、いずれも、比較例1〜11で得られた化合物及びポサコナゾールの水、メタノール及びイソプロパノールへの溶解度よりも高かった。同じ薬物担持量では、本発明の化合物の溶解度は、比較例1〜11で得られた化合物及びポサコナゾールの溶解度よりも優れているため、本発明の化合物は、効き目が早く、バイオアベイラビリティが高く、また、製剤安定性も向上した。したがって、本発明で調製された化合物は、そのバイオアベイラビリティ及び治療効果を向上させるために重要な意義があった。
実験例2:吸湿性の研究
中国薬局方2015年版4部通則9103に記載の薬物の吸湿性試験の指導原則を参考して、本願の化合物及び比較例の化合物の吸湿性を調べた。
試験方法:1、乾燥したストッパー付きガラス秤量瓶(外径50mm、高さ15mm)を取り、試験の前日に適切な25℃±1℃の恒温乾燥機(その底部には塩化アンモニウム飽和溶液が収納された)に入れ、重量(m)を正確に秤量した。2、適量の試験品を取り、上記秤量瓶に平らに広げ、試験品の厚さを約1mmとして、重量(m)を正確に秤量した。3、秤量瓶を開放したままにして、キャップとともに上記恒温恒湿の条件下で24時間放置した。4、秤量瓶の蓋を閉めて、重量(m)を正確に秤量した。
Figure 2021515049
吸湿性の特徴の説明及び吸湿性による増量の定義
潮解:十分量の水を吸収して液体となる。
高吸湿性:吸湿による増量は15%以上である。
吸湿性あり:吸湿による増量は15%未満であるが、2%以上である。
僅かな吸湿性有り:吸湿による増量は、2%未満であるが、0.2%以上である。
吸湿性無し又はほぼ無し:吸湿による増量は0.2%未満である。
本製品の24時間後の吸湿性試験の結果を下表に示した。
テスト化合物の吸湿性試験の結果
Figure 2021515049
実験例3:安定性の研究
一、25℃±2℃、65%R.H±5%R.H条件下での安定性実験
本実験例では、本発明のポサコナゾールホスフェートモノコリン塩と比較例の化合物について、安定性実験を25℃±2℃、65%R.H±5%R.Hの条件で実施し、0ケ月、3ケ月、6ケ月、9ケ月、12ケ月、24ケ月にサンプリングして性状、関連物質、及び含有量を測定し、結果を下表に示した。
テスト化合物の安定性実験の結果
Figure 2021515049
実験結果から、ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩の安定性結果は、比較例1〜11の化合物の安定性結果よりも優れており、工業化生産の場合の保存に有益であることがわかった。
二、40℃±2℃、75%R.H±5R.Hの条件下での安定性実験
ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩と比較例の化合物について、安定性試験を温度40℃±2℃、75%R.H±5R.Hで実施し、0ケ月、1ケ月、2ケ月、3ケ月、6ケ月にサンプリングして、性状、関連物質、及び含有量を測定し、その結果を下表に示した。
Figure 2021515049
結論:本発明で調製されたポサコナゾールホスフェートモノコリン塩は、6ケ月の加速試験を受けたところ、0ケ月と比較してすべての調査指標に明らかな変化はなかった一方、比較例1〜11の化合物は、6ケ月の加速試験を受けたところ、0ケ月と比較して、各調査指標としては、関連物質が大幅に増加し、このことから、本発明のポサコナゾールホスフェートモノコリン塩の安定性は、比較例1〜11の化合物のそれよりも優れていることがわかった。
実験例4:影響因子の試験
本実験例で発明されたポサコナゾールホスフェートモノコリン塩を、高温40℃、光照射4500LX、高湿度92.5%の条件下で10日間放置して、0日間、5日間、10日間でサンプリングして、性状、関連物質、及び含有量を検出し、この結果を下表に示した。
影響因子の試験結果
Figure 2021515049
結論:本発明で調製された化合物は、高温、高湿、光照射の条件下で10日間放置したところ、0日と比較して、各調査指標には明らかな変化がなく、このことから、本発明の化合物の特性が安定していることを示した。
実験例5:本発明の化合物の静脈内投与によるカンジダ・アルビカンス膣炎治療実験
1.実験材料
1.1実験器具
血球カウントプレート、パラフィンミクロトーム、SPX−250B生化学インキュベーター、クリーンベンチ、マイクロピペット、加圧蒸気滅菌器、光学顕微鏡、電子分析天びん。
1.2実験試薬
安息香酸エストラジオール注射液、ポリエチレングリコール、サブローブドウ糖寒天固形培地。
1.3実験動物
江蘇省実験動物センターから提供されたKMマウス、体重18〜22g、メス。
1.4実験菌株
標準菌株であるカンジダ・アルビカンスはアメリカンカルチャーコレクションから購入し、菌株番号はATCC10231である。
2.実験方法
上記マウスの体重を秤量した後、それらをポサコナゾール群、試験化合物群及び溶媒群に無作為に群分けし、各群を20匹とし、ポサコナゾールは溶媒(生理食塩水)に不溶なので、試験において、ポサコナゾール群はスルホブチルエーテル−β−シクロデキストリンで可溶化された市販のポサコナゾール注射液(メルク/シェリング・プラウ、3PAR80701、下同)である。カンジダ・アルビカンスに感染する前に、各群の動物に安息香酸エストラジオール(2mg/ml)0.5mlを連続的に6日間皮下注射して、発情期に入るようにし、それ以降、実験終了まで2日ごとに1回注射した。6日後、各マウスの膣に濃度3.5× 10CFU/mlのカンジダ・アルビカンス液20ulを注入して、膣感染モデルを作成した。感染後の初日から、各群の動物に、0.1ml/kgの投与体積で、対応する薬物20mg/kg(ポサコナゾール換算)を、1日1回、連続的に5日間尾静脈内投与し、モデル群には、同体積の溶媒(生理食塩水)を投与した。感染後3日目と5日目に、マウスの膣を滅菌綿棒で拭き、綿棒を生理食塩水0.9mlに浸し、10倍ずつ増加するようにこの菌液を一連の濃度に希釈し、その後、それぞれ各濃度の菌液100ulを取り、0.5%(W/V)のクロラムフェニコールを含むサブローブドウ糖寒天固形培地に接種し、膣上のカンジダ・アルビカンスの真菌担持量を観察した。
3.実験結果
カンジダ・アルビカンス膣炎(静脈内投与):各群のマウスの膣真菌担持量
Figure 2021515049
注:データは、20匹のマウスのCFU値の対数の平均値±標準偏差として表される。
実験結果から、静脈内投与5日後、本発明の化合物群のマウスの真菌担持量は、溶媒群のそれよりも有意に低く、ビサコナゾール群と一致しており、明らかな治療効果を達成し、且つβ−シクロデキストリン類配合材料による可溶化によってもたらされる安全上のリスクを回避することがわかった。
実験例6:本発明の化合物の胃内投与によるカンジダ・アルビカンス膣炎治療実験
1.実験材料
1.1実験器具
血球カウントプレート、パラフィンミクロトーム、SPX−250B生化学インキュベーター、クリーンベンチ、マイクロピペット、加圧蒸気滅菌器、光学顕微鏡、電子分析天びん。
1.2実験試薬
安息香酸エストラジオール注射液、ポリエチレングリコール、サブローブドウ糖寒天固形培地。
1.3実験動物
江蘇省実験動物センターから提供されたKMマウス、体重18〜22g、メス。
1.4実験菌株
標準菌株であるカンジダ・アルビカンスはアメリカンカルチャーコレクションから購入し、菌株番号はATCC10231である。
2.実験方法
上記マウスの体重を秤量した後、それらをポサコナゾール(CMC−Na)群、試験化合物群及び媒体群に無作為に群分けし、各群を20匹とし、ポサコナゾールは溶媒(生理食塩水)に不溶なので、試験において、ポサコナゾール群は、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリンで可溶化された市販のポサコナゾール注射液(メルク/シェリング・プラウ、3PAR80701、下同)であり、ほかの試験薬物を生理食塩水に溶解し、清澄化するまで超音波処理後、投与に使用した。カンジダ・アルビカンスに感染する前に、各群の動物に安息香酸エストラジオール(2mg/ml)0.5mlを連続的に6日間皮下注射して、発情期に入るようにし、それ以降、実験終了まで2日ごとに1回注射した。6日後、各マウスの膣に濃度3.5× 10CFU/mlのカンジダ・アルビカンス液20ulを注入して、膣感染モデルを作成した。感染後の初日から、各群の動物に、0.1ml/10gの投与体積で、対応する薬物20mg/kg(ポサコナゾール換算)を、1日1回、連続的に15日間胃内投与し、モデル群には、同体積の溶媒(生理食塩水)を投与した。感染後3日目、5日目、7日目、11日目及び15日目に、各群のマウスの膣を滅菌綿棒で拭き、綿棒を生理食塩水0.9mlに浸し、10倍ずつ増加するようにこの菌液を一連の濃度に希釈し、その後、それぞれ各濃度の菌液100ulを取り、0.50/(W/V)クロラムフェニコールを含むサブローブドウ糖寒天固形培地に接種し、膣上のカンジダ・アルビカンスの真菌担持量を観察した。
3.実験結果
カンジダ・アルビカンス膣炎(胃内投与):各群のマウスの膣真菌担持量
Figure 2021515049
実験結果から、投与15日間後、生理食塩水に溶解した本発明の化合物群のマウスの真菌担持量は、溶媒群のそれよりも有意に低く、ポサコナゾール群と一致しており、明らかな治療効果を達成したことがわかった。
実験例7:本発明の化合物の静脈内投与によるミズネズミの全身性真菌感染症に対する治療作用の実験
1.実験材料
1.1実験器具
Multiskan MK3型のELISA検出器、防水電気加熱恒温インキュベーター、zo−F160全温度振とうインキュベーター、MJX型インテリジェントモールドインキュベーター、SW−CT−IF型クリーンベンチ、紫外線分光光度計。
1.2実験試薬
ジメチルスルホキシド、サブローブドウ糖寒天固形培地(SDA)。
1.3実験動物
湖北省実験動物センターから提供されたICRマウス、体重18〜22g、オス。
1.4実験菌株
標準菌株であるカンジダ・アルビカンスはアメリカンカルチャーコレクションから購入し、菌株番号はATCC10231である。
2.実験方法
実験前に、接種ループを使用して、4℃で保存されたSDA(サブロー寒天、下同)培地からカンジダ・アルビカンスを少量採取し、1 ml YPD(Yeast Extract Peptone Dextrose Medium)培養液に接種し、30℃、200rpmで振とう培養し、16h活性化し、真菌を指数増殖期の後期にした。血球カウントプレートでカウントし、RPMI1640(RoswellPark Memorial Institute1640、下同)培養液で菌液の濃度を1× 10〜5× 10CFU/mlに調整した。SDAプレート上のカンジダ・アルビカンスの単一クローンを採取し、1 ml YPD(Yeast Extract Peptone Dextrose Medium、下同)培地に接種し、35℃、200rpmで指数増殖期の後期まで16h培養して、新鮮な培地に1%を接種して6h培養し、1000xgで5分間遠心分離し、上清が無色になるまで生理食塩水で3回洗浄し、血球カウントプレートでカウントし、細胞の濃度を5× 10細胞/mlに調整し、0.1ml/kg を尾静脈から注射して、マウスに全身性真菌感染症を引き起こした。マウスをポサコナゾール群、試験化合物群、及びビークル群に無作為に群分けして、1群10匹とし、ポサコナゾールは溶媒(生理食塩水)に不溶なので、試験において、ポサコナゾール群はスルホブチルエーテル−βシクロデキストリンで可溶化された市販のポサコナゾール注射液である。マウスの全身性真菌感染症モデルの作成から2h後、各投与群に20mg/kg(ポサコナゾール換算)を0.1ml/kg の投与体積で尾静脈内投与し、モデル群には0.9%の塩化ナトリウム溶液0.1ml/kg を1日1回、5日間連続投与した。マウスの死亡状況を観察して、生存時間を記録した。合計7日間観察して、死亡したマウスをすべてエタノールで焼却した。
3.実験結果
全身性真菌感染症(静脈内投与):投与後の各群のマウスの生存率(%)
Figure 2021515049
実験データから明らかなように、本発明の化合物群では、マウスの生存率は、溶媒群のそれよりも有意に高く、記載された化合物では、7日目のマウスの生存率は、ポサコナゾール群のそれと同じであり、良好な結果が達成された。
実験例8:本発明の化合物の胃内投与によるマウスの全身性真菌感染症に対する治療作用の実験
1.実験材料
1.1実験器具
Multiskan MK3型のELISA検出器、防水電気加熱恒温インキュベーター、zo−F160全温度振とうインキュベーター、MJX型インテリジェントモールドインキュベーター、SW−CT−IF型クリーンベンチ、紫外線分光光度計。
1.2実験試薬
ジメチルスルホキシド、サブローブドウ糖寒天固形培地(SDA)。
1.3実験動物
江蘇省実験動物センターから提供されたICRマウス、体重18〜22g、オス。
1.4実験菌株
標準菌株であるカンジダ・アルビカンスはアメリカンカルチャーコレクションから購入し、菌株番号はATCC10231である。
2.実験方法
実験前に、接種ループを使用して、4℃で保存されたSDA培地からカンジダ・アルビカンスを少量採取し、1ml YPD培養液に接種し、30℃、200rpmで振とう培養し、16h活性化し、真菌を指数増殖期の後期にした。血球カウントプレートでカウントし、RPMI1640培養液で菌液の濃度を1× 10〜5× 10CFU/mlに調整した。SDAプレート上のカンジダ・アルビカンスの単一クローンを採取し、1ml YPD培地に接種し、35℃、200rpmで指数増殖期の後期まで16h培養し、新鮮な培地に1%を接種して6h培養し、1000xgで5分間遠心分離し、上清が無色になるまで生理食塩水で3回洗浄し、血球カウントプレートでカウントし、細胞の濃度を5× 10細胞/mlに調整し、0.1ml/kgを尾静脈から注射して、マウスに全身性真菌感染を引き起こした。マウスをポサコナゾール群、試験化合物群、及び溶媒群に無作為に群分け、1群10匹とし、試験において、ポサコナゾール群はスルホブチルエーテル−βシクロデキストリンで可溶化された市販のポサコナゾール注射液であり、ほかの試験薬物を生理食塩水に溶解し、清澄まで超音波処理後、投与に使用した。マウスの全身性真菌感染モデルの作成から2h後、各投与群に20mg/kg(ポサコナゾール換算)を0.1ml/kg の投与体積で胃内投与し、モデル群には0.9%の塩化ナトリウム溶液0.1ml/kg を、1日1回、5日間連続投与した。マウスの死亡状況を観察して、生存時間を記録した。合計7日間観察した。死亡したマウスをすべてエタノールで焼却した。
3.実験結果
全身性真菌感染症(胃内投与):投与後の各群のマウスの生存率(%)
Figure 2021515049
実験結果から明らかなように、本発明の化合物では、マウスの生存率は、溶媒群のそれよりも有意に高く、記載された化合物では、7日目のマウスの生存率は、ポサコナゾール群のそれよりも優れており、バイオアベイラビリティは高かった。
実験例9:生体内薬物動態試験
試験方法:実験動物は、北京維利通華実験動物技術有限公司から購入した、6〜8週齢、体重190〜215gの雄マウスである。マウスは、1群3匹として、体重によってランダムに5群に分けられた。各群のマウスの投与量及び投与経路を下表に示した。
Figure 2021515049
薬物動態試験前に、マウスを16時間絶食させた。次に、上表に示すように、化合物の単回投与量を静脈内投与した(1ml/kg;1mg/kg)。頸静脈穿刺の方式を用いて、投与後、血液200μlを定期的に採取し、その中でも、静脈内投与された動物群では、投与後0分間、15分間、30分間、1時間、2時間、4時間、8時間及び24時間後に血液を採取し、2時間、4時間、8時間、12時間、及び24時間に尿を採取した。EDTAのサンプルチューブに血液サンプルを収集した直後、4℃、4000rpmで5分間遠心分離し、血漿を別のサンプルチューブに移して、−20℃で保存した。
各時点で得られた血液及び尿のサンプル中の、試験化合物から転化されたポサコナゾールの濃度を検出し、これから、サンプルについての薬物動態検出を実施し、この試験に使用される方法及び器具は次のとおりである。
HPLC:Shimadzu
MS:AB API4000Q
カラム:Phenomenex Luna5μC18
移動相:100%アセトニトリル(3mmol 酢酸アンモニウム)及び100%水(3mmol 酢酸アンモニウム)
定量方法:内部標準法
生体内薬物動態試験の結果は以下のとおりである。
比較例11の化合物Eの試験結果
Figure 2021515049
本発明の実施例1の化合物の試験結果
Figure 2021515049
表のデータからわかるように、比較例の化合物Eは、生体内の酵素によって活性成分に加水分解することが困難であるが、生体内で循環系を通じて迅速に代謝され、生体内の尿に蓄積することができるため、そのような化合物のバイオアベイラビリティを大幅に低下させる。一方、本発明の化合物は尿に蓄積することがなく、このため、その医療用途に有利である。

Claims (7)

  1. 式(I)で示される化合物(ポサコナゾールホスフェートモノコリン塩)。
    Figure 2021515049
    (式中、
    nは0〜12の整数、好ましくは、0〜8の整数、より好ましくは、0〜6の整数である。)
  2. 請求項1に記載の式(I)で示される化合物の調製方法であって、
    式Aで示される化合物と式Bで示される化合物を、不活性ガスの存在下で、溶媒無し又は有機溶媒Aにて反応させ、式Cで示される化合物を生成するステップ(a)と、
    Figure 2021515049
    Figure 2021515049
    ステップ(a)で生成された、式Cで示される化合物を溶媒Bで加水分解し、式Dで示される化合物を生成するステップ(b)と、
    Figure 2021515049
    ステップ(b)で得た、式Dで示される化合物と水酸化コリンを溶媒Cにて反応させて、前記式(I)で示される化合物を調製するステップ(c)と、を含む調製方法。
  3. ステップ(a)では、前記不活性ガスは、窒素ガス、ヘリウムガス及びアルゴンガスから選ばれる1種又は複数種、好ましくは、窒素ガス又はアルゴンガスであり、
    好ましくは、ステップ(a)では、前記有機溶媒Aは、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エーテル類、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、1−メチルイミダゾール、N,N−ジイソプロピルエチルアミン及びエステル類から選ばれる1種又は複数種、好ましくは、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、トリエチルアミン、1−メチルイミダゾール、ピリジン又はクロロホルムであり、
    好ましくは、ステップ(b)では、前記溶媒Bは、水、アルカリ性水溶液及び有機溶媒水溶液から選ばれる1種又は複数種であり、前記アルカリ性水溶液は、好ましくは、水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア水、水酸化カリウム水溶液又は炭酸ナトリウム水溶液であり、前記有機溶媒水溶液は、好ましくは、メタノール水溶液、エタノール水溶液、イソプロパノール水溶液又はアセトン水溶液であり、
    好ましくは、ステップ(c)では、前記溶媒Cは、水、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類、エステル類から選ばれる1種又は複数種、好ましくは、水、アセトニトリル、メタノール、エタノール、アセトン、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジクロロメタン、トルエン及びブタノンから選ばれる1種又は複数種である、ことを特徴とする請求項2に記載の調製方法。
  4. ステップ(a)では、前記反応温度は−10℃〜50℃、好ましくは、0〜35℃であり、
    好ましくは、上記調製方法において、ステップ(b)では、前記加水分解温度は−20℃〜30℃、好ましくは、−5〜10℃であり、
    好ましくは、上記調製方法において、ステップ(c)では、前記反応温度は−10℃〜80℃、好ましくは、10〜40℃である、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の調製方法。
  5. ステップ(a)では、前記式Aで示される化合物と前記式Bで示される化合物の間のモル比は、1:1.0〜20.0、好ましくは、1:2.25〜10.0であり、
    好ましくは、上記調製方法において、ステップ(c)では、前記式Dで示される化合物と前記水酸化コリンの間のモル比は、1:0.5〜2、好ましくは、1:1.05である、ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の調製方法。
  6. 請求項1に記載の化合物の抗真菌感染薬の調製における用途であって、好ましくは、前記真菌感染は、カンジダ属又はクリプトコッカス属により引き起こされる感染である用途。
  7. 医薬組成物であって、請求項1に記載の化合物及び薬学的に許容される配合材料を含み、
    好ましくは、前記医薬組成物は、錠剤、坐剤、分散性錠剤、腸溶性錠剤、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、カプセル、糖衣剤、顆粒剤、乾燥粉末剤、経口溶液剤、小量注入剤、凍結乾燥粉末注射剤又は大容量注入剤であり、
    好ましくは、前記薬学的に許容される配合材料は、pH調整剤、希釈剤、崩壊剤、懸濁剤、潤滑剤、粘着剤、充填剤、矯味剤、甘味剤、酸化防止剤、防腐剤、コード剤及び色素から選ばれる1種又は複数種である医薬組成物。
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