JP2021515046A - ビタミンcカップリング白金錯体、その中間体、その製造方法、医薬組成物及び使用 - Google Patents

ビタミンcカップリング白金錯体、その中間体、その製造方法、医薬組成物及び使用 Download PDF

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Abstract

式(I)で示されるビタミンCカップリング白金錯体、その中間体、その製造方法、医薬組成物及び使用である。前記ビタミンCカップリング白金錯体は、良好な抗腫瘍活性を有する。本発明による錯体は、水溶性の点において、従来の白金系抗腫瘍薬と比べて、いずれも数十倍以上向上し、このような高水溶性の特徴により、薬物の腎臓での排泄を増加・向上させ、白金系薬物に通常存在する高い腎毒性の副作用を軽減することができると共に、これらの化合物の製剤化が容易になり、臨床での応用がより便利になる。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性白金錯体に関し、特に、腫瘍治療のためのビタミンCカップリング白金錯体、その中間体、その製造方法、医薬組成物及び使用に関する。
白金系抗がん剤は、腫瘍治療分野の代表的な薬物の1つである。細胞周期非特異的薬物であり、肉腫、悪性上皮性腫瘍、リンパ腫、及び胚細胞腫瘍のいずれに対しても治療効果がある。現在、国際的に臨床治療に広く取り入れられている代表的な白金系抗がん剤は、主に、シスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチンである。白金系抗がん剤の致命的な欠点は、極めて強い毒性の副作用があることと、固有の及び後になって生じる薬剤耐性問題とにある。また、この類の薬物は、金属有機化合物であるため、白金系の市販薬物のいずれも、一般的に、水溶性が極めて低いという特徴を持ち、シスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチンの水溶性はそれぞれ、1.0、17.0、6.0mg/mlである。
本発明の目的は、従来技術に存在する欠点を解消して、良好な水溶性及び一層優れた抗腫瘍活性を有する、ビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物を提供することにある。
本発明は、式(I)で示されるビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物を提供する。
Figure 2021515046
式中:X及びYは配位子であり、前記X及びYはそれぞれ独立して、NH、C−C直鎖又は分岐アルキル1級アミン(選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル1級アミンであり、選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル1級アミンである)、C−C環状アルキル1級アミン(選択的に、C−C環状アルキル1級アミンである)、芳香族1級アミン、1個又は複数個のC−Cアルキル置換の芳香族1級アミン、分子式がR−NH−Rである2級アミンから選択される。そのうち、R及びRはそれぞれ独立して、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基(選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基であり、選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基である)を表し、或いは、R−NH−Rは一体となって、C−Cの脂環式2級アミン(選択的に、C−Cの脂環式2級アミンである)、含窒素芳香族複素環化合物、1個又は複数個のC−C直鎖又は分岐アルキル置換の含窒素芳香族複素環化合物、含硫黄芳香族複素環化合物、又は含硫黄非芳香族複素環化合物を形成している。ただし、前記「芳香族1級アミン」におけるアリール基は、5〜10員の単環又は縮合二環式芳香族基であり、前記「芳香族複素環」は、5〜10員の単環又は縮合二環式複素芳香環であり、前記「非芳香族複素環」は、4〜10員の単環又は多環脂肪族複素環である。
或いは、X及びYは一体となって、式(IV)の構造を構成している。
Figure 2021515046
[式(IV)中、Dは、C又はCアルキレン基である。Bは、C−Cアルキレン基(選択的に、C−Cアルキレン基であり、選択的に、C−Cアルキレン基である)である。]
n=0、1、2、3、4、5又は6である(選択的に、n=0、1、2又は3である)。
mは、0又は1である。
Rは、
Figure 2021515046
から選択される。
選択的に、前記X及びYはそれぞれ、NHであり、或いは、X、Yは一体となって、トランス−(1R,2R)−シクロヘキサンジアミン、トランス−(1S,2S)−シクロヘキサンジアミン、シス−(1R,2S)−シクロヘキサンジアミン、シス−(1S,2R)−シクロヘキサンジアミン、ラセミトランス−1,2−シクロヘキサンジアミン又はラセミシス−1,2−シクロヘキサンジアミンを形成している。
選択的に、前記X及びYはそれぞれ、NHであり、或いは、X、Yは一体となって、トランス−(1R,2R)−シクロヘキサンジアミンを形成している。
選択的に、前記式(I)は、下記の錯体から選択される。
Figure 2021515046
Figure 2021515046
別の局面では、本発明は、式(III)で示される構造を有することを特徴とする式(I)で示されるビタミンCカップリング白金錯体の中間体を提供する。
Figure 2021515046
式中:
各Mはそれぞれ独立して、水素原子、又は周期表第IA族の金属原子を表し、或いは、2つのMは一体となって、周期表の第IIA族の金属原子を表し、選択的に、Mはそれぞれ独立して、H、Na、K、Li、Csを表し、或いは、2つのMは一体となってBaを表し、
n=0、1、2、3、4、5又は6であり(選択的に、n=0、1、2又は3である)、
mは、0又は1であり、
Rは、
Figure 2021515046
である。
別の局面では、本発明は、ビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物の製造方法であって、式(II)化合物及び式(III)化合物に水を加えて水溶液として調製して反応させる工程を含む、製造方法を提供する。反応水溶液に塩基を加えてpHを7〜9に調整してもよい。
選択的に、前記塩基は、無機塩基であり、選択的に、前記無機塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、又は水酸化バリウムから選択される1種又は複数種である。
前記(II)の構造式は、
Figure 2021515046
である。
式(II)中:
X及びYは配位子であり、前記X及びYはそれぞれ独立して、NH、C−C直鎖又は分岐アルキル1級アミン(選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル1級アミンであり、選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル1級アミンである)、C−C環状アルキル1級アミン(選択的に、C−C環状アルキル1級アミンである)、芳香族1級アミン、1個又は複数個のC−Cアルキル置換の芳香族1級アミン、分子式がR−NH−Rの2級アミンから選択される。そのうち、R及びRはそれぞれ独立して、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基(選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基であり、選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基である)を表し、或いは、R−NH−Rは一体となって、C−Cの脂環式2級アミン(C−Cの脂環式2級アミンであっても良い)、含窒素芳香族複素環化合物、1個又は複数個のC−C直鎖又は分岐アルキル置換の含窒素芳香族複素環化合物、含硫黄芳香族複素環化合物、又は含硫黄非芳香族複素環化合物を形成している。ただし、前記「芳香族1級アミン」におけるアリール基は、5〜10員の単環又は縮合二環式芳香族基であり、前記「芳香族複素環」は、5〜10員の単環又は縮合二環式複素芳香環であり、前記「非芳香族複素環」は、4〜10員の単環又は多環脂肪族複素環である。
或いは、X及びYは一体となって、式(IV)の構造を構成している。
Figure 2021515046
[式(IV)中、Dは、C、又はCアルキレン基である。Bは、C−Cアルキレン基である(選択的に、C−Cアルキレン基であり、選択的に、C−Cアルキレン基である)。]
及びAは同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、ヒドロキシル基、ニトレート基、又はパークロレート基を表し、或いは、A及びAは共に、サルフェート基、又はカーボネート基を表す。
前記(III)の構造式は、
Figure 2021515046
である。
式(III)中:
各Mはそれぞれ独立して、水素原子、又は周期表第IA族の金属原子を表し、或いは、2つのMは一体となって、周期表の第IIA族の金属原子を表し、選択的に、Mはそれぞれ独立して、H、Na、K、Li、Csを表し、或いは、2つのMは一体となってBaを表し、
n=0、1、2、3、4、5又は6であり(選択的に、n=0、1、2又は3である)、
mは、0又は1であり、
Rは、
Figure 2021515046
である。
選択的に、上記反応において、1当量あたりの化合物(III)に、0.5〜4当量の化合物(II)を使用し、好ましくは1〜2当量である。
選択的に、前記無機塩基の濃度は、0.1N〜5Nであり、好ましくは1Nである。
選択的に、上記反応は、比較的広い温度範囲で行ってもよい。
選択的に、上記反応は、比較的広い温度範囲で行ってもよく、例えば、0〜100℃の温度範囲を選択して上記反応を行う。最も好ましくは室温から、好ましくは25〜90℃であり、更に好ましくは60〜90℃であり、同時に撹拌を伴うことが好ましい。異なる目的生成物によって、反応にかかる時間が異なっていてもよく、変動範囲も幅広い。異なる反応物の性質によって、1時間〜30日間を要して完了するのが一般的である。多くの場合では、3時間〜2日間の時間を要する。
選択的に、上記反応での反応化合物の水溶液への調製に用いられる水は、脱イオン水を用いることが好ましい。
その製造は具体的に、下記の方法及び反応式を利用することができる。
Figure 2021515046
Figure 2021515046
方法Aにおいて、式(III)のMが水素原子である場合、反応は、適宜な無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、及び水酸化セシウムなどを用いて、反応水溶液のpHを7〜9の間に調整することによって、式(I)で示される錯体を製造することができる。Mが金属原子、例えば、ナトリウム原子、カリウム原子、リチウム原子、バリウム原子、又はセシウム原子である場合、反応は、水溶液中で順調に行うことができ、必要な場合、少量の上記無機塩基の水溶液を用いて反応溶液のpHを7〜9の間に維持すれば、式(I)で示される錯体を合成することできる。
方法Bにおいて、Mが水素原子である場合、反応は、等当量の水酸化バリウムを無機塩基として用いて、水溶液中で式(II)で示される金属白金硫酸塩化合物との縮合反応を完了ことによって、式(I)で示される錯体を製造することができる。方法Bで本発明の錯体を製造する場合、予め製造されたバリウム塩、すなわち、2つのMは共に1個のバリウム原子を表すものと、式(II)で示される金属白金硫酸塩錯体とを、水溶液中で反応させて、錯体の調製過程を完了することもできる。
方法A及びBにおいて式(II)で示される化合物は、対応するシス−二塩化白金とX及びYとの錯体(例えば、シス−ジクロロ−(1,2−ジアミンシクロヘキサン)・白金)を、2当量の硝酸銀又は1当量の硫酸銀と反応させることで製造することができる。この反応は、水溶液中で行うことが最も好ましく、用いられる水は、脱イオン水であることが最も好ましい。反応温度は、室温であることが比較的適宜である。
本発明は、上記方法を用いて製造される生成物(I)の純化方法について、特に制限がなく、従来技術の通常の方法を用いて純化することができる。例えば、反応終了後の混合物は、まず、ろ過によって生じ得る沈殿物を除去し、その後に減圧蒸留によって濃縮し、その後に有機溶媒(選択的に、前記有機溶媒は、水と混和可能な有機溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノールなど)、又は水と一定の相溶性を持つエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなど)を用いることが好ましい)を加えて、目的化合物(I)沈殿物を析出させて、最終的に、得られた沈殿物を、例えば、ろ過によって収集すれば、所要の式(I)で示される化合物が得られる。上記反応で得られた生成物(I)の純化・精製は、例えば、イオン交換樹脂、又は液体クロマトグラフなどを使用するクロマトグラフの方法を用いることもできる。液体クロマトグラフの分離精製では、移動相としてメタノール及び水を用いて行うことが一般的である。
本発明の化合物(III)は、下記の的反応式で示される、ビタミンCの3−Oのアルキル化を例にとった方法C、D、又は方法E、Fのいずれか1つで製造することができる。
Figure 2021515046
Figure 2021515046
Figure 2021515046
Figure 2021515046
ビタミンCの3−Oのアルキル化を例に、方法Cでは、ベンジルオキシアルキルジブロミドを、脱ベンジル化、臭素化することによって、三臭化物を得ることができる。得られた臭化物を、塩基の存在下、ビタミンCと反応させる。反応の条件は、ビタミンC化合物に対して、0.1〜50当量の臭化物を使用し、或いは、逆に、臭化物に対して、0.1〜50当量のビタミンC化合物を使用する。使用される塩基は、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸セシウムなどであり、塩基の量は、ビタミンCに対して、0.1〜10当量であってもよい。得られたビタミンC誘導体は、マロン酸ジエステルと、塩基の条件下で二重置換を行うことによって、ビタミンCの3−Oをアルキル化・カップリングしたシクロブタンマロン酸エステル化合物を得る。反応の条件は、ビタミンC誘導体に対して、0.1〜50当量のマロン酸ジエステルを使用し、或いは、逆に、マロン酸ジエステルに対して、0.1〜50当量のビタミンC誘導体を使用する。マロン酸ジエステルは、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジフェニルメチル、マロン酸イソプロピリデンエステル、マロン酸ジ−t−ブチルなどであってもよい。使用される塩基は、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸セシウムなどであってもよい。使用される溶媒は、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどであってもよく、2種類の反応物のいずれか1種を溶媒として用いて該反応を行ってもよい。反応の温度は、0℃〜100℃であってもよく、一般的に、60〜80℃で加熱して該反応を行ってもよい。反応にかかる時間は、反応物によって異なるが、一般的に1時間〜7日間で完了し得る。得られた反応生成物は、一連の純化条件で精製してもよく、一般的には、シリカゲルクロマトグラフィーによる分離、又は液体クロマトグラフィーカラムによる分離を採用できる。得られた該生成物は、マロン酸の保護基を除去すれば、最終的に所要の式(III)で示される化合物が得られる。脱保護の方法は、用いられた保護基によって異なるが、マロン酸ジフェニルメチルを用いた場合、水添還元の方法を用いて脱保護することができ、マロン酸ジエチル又はマロン酸イソプロピリデンエステルを用いて反応させた場合、脱保護反応は、無機塩基を用いて、メタノール−水、又はTHF−水溶媒中行うことができ、有機溶媒と水の割合は、一般的に、1:1〜4:1である。使用される無機塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウムなどであってもよい。マロン酸ジ−t−ブチルを用いた場合、脱保護反応を酸性条件で行うことができる。反応温度は、一般的に、室温であり、反応時間は、一般的に、1〜24時間である。脱保護して生成された化合物の純化は、シリカゲルクロマトグラフィー、又はイオン交換樹脂ろ過を用いて、或いは、液体クロマトグラフィーを用いて行うことができるが、蒸留法を用いて反応溶媒を直接除去した場合、得られる生成物は、対応する金属カルボン酸塩となる。
方法Dで示されるように、ビタミンCを、まず、対応する5,6−Oのイソプロピレンで保護されたビタミンCに転換させて、次に臭化物との反応を実施してもよく、ビタミンCの保護は、文献で報告された方法に従って実施可能であり、例えば、アセトン中で、室温又は60℃で1〜24時間加熱すればよい。方法Dでは、ビタミンC保護以外の各工程の反応条件は、方法Cで説明したものと同様である。
方法E及びFで示される製造方法では、ベンジルオキシアルキルジブロミドを、まず、マロン酸エステルと置換反応させて、四員環誘導体を得て、次に、脱ベンジル化、ブロモ化し、ビタミンCと反応させ、脱保護して、最終化合物(III)を得る。上記製造ルートは、ビタミンCの保護、塩基条件での置換反応、脱保護反応に関わり、その反応条件及び実施方法は、方法C及び方法Dで説明したものと同様である。
別の局面では、本発明は、前記ビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物の1種又は複数種、及び任意の薬学的に許容される担体を含む、薬物組成物を提供する。
別の局面では、本発明は、上記ビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物、又は上記医薬組成物の、抗腫瘍薬を製造するための使用を提供する。
選択的に、前記腫瘍は、ヒト肺がん、ヒト肝臓がん、ヒト大腸がん、ヒト頭頸部がん、ヒト前立腺がん、ヒト乳がん、ヒト卵巣がん、ヒト子宮頸がん、ヒト白血病、ヒトリンパ腫、ヒト皮膚がん、ヒト膵臓がん、ヒト膀胱がん、ヒト食道がん、ヒト胃がん、ヒト男性生殖器がん、ヒト甲状腺がん、ヒト骨がん、又はヒト黒色腫、ヒト口腔がんである。
選択的に、前記腫瘍細胞は、ヒト結腸がん細胞HT29、ヒト非小細胞肺がん細胞A549、ヒト肝臓がん細胞SMMC7721、ヒト乳がん細胞MCF−7、ヒト卵巣がん細胞SKOV3、ヒト食道がん細胞ECA109、ヒト前立腺がん細胞DU145、ヒト子宮頸がん細胞Hela、ヒト黒色腫細胞A375、ヒト口腔類表皮がん細胞KB、ヒト胃がん細胞HGC27、ヒト甲状腺がん細胞SW579、ヒト膀胱がん細胞5637、ヒト膵臓がん細胞Panc−1、ヒト大細胞肺がん細胞H460、ヒト形質細胞白血病細胞H929、ヒト肝臓がん細胞HepG2、ヒト単球性白血病THP−1である。
本発明の抗腫瘍薬は、その投与経路が特に制限されず、その投与量は、患者の年齢、体重及び病状だけでなく、腫瘍の種類、性質及び重症度にもよる。しかし、一般的に言えば、成人患者の場合、1日あたりに投与される該化合物の量は10mg〜1gが最適である。一般的に、1週間〜3週間に1回又は複数回投与する。
本発明による化合物は、良好な抗腫瘍活性を有する。本発明による錯体は、水溶性の点において、従来の白金系抗腫瘍薬と比べて、いずれも数十倍乃至千倍以上向上し、このような高水溶性の特徴により、薬物の腎臓での排泄を増加させ、薬物の体内での蓄積を軽減し、白金系薬物に通常存在する高い腎毒性の副作用を軽減することができ、これらの化合物の製剤化が容易になり、製剤の安定性が向上し、臨床での応用がより便利になる。
以下、具体的な実施例を用いて本発明について更に説明する。本発明による式(I)で示される腫瘍治療のための白金錯体として、その好ましい化合物的の代表例を下記の表1にリストアップするが、本発明に包含される白金錯体は、以下挙げられたものに制限されない。
Figure 2021515046
Figure 2021515046
Figure 2021515046
実施例1
ジアミノ白金(II)[3−メチレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)3−ベンジルオキシメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
水素化ナトリウム(286mg)を、5mLのN,N−ジメチルホルムアミドに混合・懸濁させて、窒素ガスでフラスコ内の空気を置換して、フラスコを氷浴中に置いた。窒素の保護下で、マロン酸ジ−t−ブチル(1.6mL)をゆっくり滴下し、0.5時間反応させた後、2−ベンジルオキシメチル−1,3−ジブロモプロパン(1.15g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液をゆっくり滴下し、反応液を70℃まで昇温させて、7時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に100mLの酢酸エチルを加えた後、飽和塩化アンモニウム水溶液(1×50mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、有機相を合併した。有機相を、飽和塩化アンモニウム水溶液(1×100mL)、蒸留水(1×100mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100mL)の順で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮し、得られた淡黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)で純化して、無色透明油状の目的生成物1.1gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 7.35 − 7.27 (m, 5H), 4.50 (s, 2H), 3.43 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 2.63 − 2.58 (m, 1H), 2.53 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 2.24 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.43 (s, 9H). MS(m/z):399.1 [M + Na]
(2)3−ヒドロキシメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ベンジルオキシメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.1g)を、10mLのメタノールに溶解させて、10%パラジウム炭素(0.1g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをメタノールで3回リンスし、ろ液を乾燥まで減圧濃縮して、無色透明油状の生成物0.8gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 3.60 (brs, 2H), 2.52 (brs, 3H), 2.26 − 2.25 (m, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.45 (s, 9H). MS(m/z):309.1 [M + Na]
(3)3−ブロモメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ヒドロキシメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(0.8g)を、5mLの乾燥ジクロロメタンに溶解させて、氷浴でトリフェニルホスフィン(1.1g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり加えて、10分間反応させた後、四臭化炭素(1.4g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり滴下し、反応液を室温までゆっくり昇温させて、1時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、溶媒を減圧濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)で純化して、無色透明油状の目的生成物0.9gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 3.41 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 2.73 − 2.68 (m, 1H), 2.58 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 2.21 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.45 (s, 9H).MS(m/z):371.1[M + Na]
(4)5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
室温条件で、5,6−O−イソプロピリデン−3−ベンジルL−アスコルビン酸(1.4g)、及び3−ブロモメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(0.8g)を、10mLのジメチルスルホキシドに溶解させて、反応液に炭酸カリウム(0.6g)を加えて、反応液を50℃まで昇温させて、3時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に50mLの水を加えて希釈し、1Mの希塩酸で中和した後、100mLの酢酸エチルで抽出し、有機相を、蒸留水(1×100mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100mL)の順で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で純化して、無色透明油状の生成物0.9gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 7.43 − 7.34 (m, 5H), 5.47 (s, 2H), 4.54 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.30 − 4.28 (m, 1H), 4.12 − 4.07 (m, 2H), 4.04 − 4.01 (m, 2H), 2.71 − 2.69 (m, 1H), 2.56 − 2.51 (m, 2H), 2.36 − 2.29 (m, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.39 (s, 3H), 1.36 (s, 3H).MS(m/z):597.2 [M + Na]
(5)5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(0.9g)を、10mLのエタノールに溶解させて、5%パラジウム炭素(0.1g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをエタノールで3回リンスし、ろ液を減圧濃縮して、無色透明油状の生成物0.7gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 4.65 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 4.35 − 4.33 (m, 1H), 4.19 − 3.99 (m, 4H), 2.72 − 2.61 (m, 2H), 2.54 − 2.52 (m, 3H), 1.46 (s, 9H), 1.46 (s, 9H), 1.41 (s, 3H), 1.37 (s, 3H). MS(m/z):507.2 [M + Na]
(6)2−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(0.7g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去し、凍結乾燥機で乾燥した後、無色粘ちょう状液体0.4gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):355.1[M + Na]
(7)ジアミノ白金(II)[3−メチレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
2−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(0.4g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、ジアミン硫酸白金(0.4g)を、2mlの水に溶解させて、この溶液を上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.3gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 4.98 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 4.20 (brs, 4H), 4.09 (td, J = 6.9, 1.7 Hz, 1H), 3.99 (d, J = 4.6 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.13 − 3.06 (m, 2H), 2.68 − 2.62 (m, 3H).
MS(m/z):582.0 [M + Na]
実施例2
ジアミノ白金(II)[3−メチレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)5,6−O−イソプロピリデン−3−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
室温条件で、5,6−O−イソプロピリデンL−アスコルビン酸(0.8g)を、5mLのジメチルスルホキシドに溶解させて、炭酸水素ナトリウム(0.3g)を加えて、反応液を20分撹拌した後、3−ブロモメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(0.9g)のジメチルスルホキシド溶液(5mL)を加えて、反応液60℃まで昇温させて、一晩撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に50mLの水を加えて希釈し、1Mの希塩酸で中和した後、酢酸エチル100mLで抽出し、有機相を、蒸留水(1×100mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100mL)の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色油状物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で純化して、無色透明油状の目的生成物0.87gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 4.56 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 4.27 − 4.24 (m, 1H), 4.14 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 2.76 − 2.71 (m, 1H), 2.59 − 2.49 (m, 2H), 2.33 − 2.30 (m, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 1.39 (s, 3H), 1.37 (s, 3H). MS(m/z):507.2 [M + Na]
(2)3−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−3−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(0.87g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、減圧して溶媒を除去し、凍結乾燥機で乾燥した後、無色粘ちょう状液体0.5gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):355.1 [M + Na]
(3)ジアミノ白金(II)[3−メチレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
3−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(0.5g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、ジアミン硫酸白金(0.5g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.4gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 4.95 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.56 − 4.48 (m, 2H), 4.19 (brs, 6H), 4.07 − 4.01 (m, 1H), 3.75 − 3.73 (m, 2H), 3.14 − 3.03 (m, 2H), 2.81 − 2.66 (m, 3H). MS(m/z):582.0 [M + Na]
実施例3
ジアミノ白金(II)[3−カルボン酸−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)3−カルボン酸−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ヒドロキシメチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(0.8g)を、10mLのアセトンに溶解させて、氷浴条件でジョーンズ試薬(三酸化クロム420mg、濃硫酸371μL、水を加えて1.6mLに希釈)をゆっくり滴下し、反応液を室温までゆっくり昇温させて、2時間撹拌し、TLCで反応をモニタリングし、反応終了後、イソプロパノールを数滴滴下して過剰な酸化剤を除去した。反応液を吸引ろ過し、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、緑色油状物を得たを水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮して、白色系固体0.76gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):323.0[M + Na]
(2)2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−6−O−(3−カルボキシレート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
3−カルボン酸−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(0.76g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.622g)、触媒量の4−ジメチルアミノピリジンを加えて、反応液を0.5時間撹拌した後、2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(1.1g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり滴下し、反応液を室温で一晩撹拌した。TLCで反応をモニタリングし、反応終了後、吸引ろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた黄色油状物をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=7/1)で純化して、白色系固体生成物1.0gを得た。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.40 − 7.20 (m,10H), 5.22 − 5.08 (m, 4H), 4.67 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.28 (ddd, J = 16.3, 11.5, 5.9 Hz, 2H), 4.09 − 4.05 (m, 1H), 3.20 − 3.08 (m, 1H), 2.77 − 2.61 (m, 4H), 1.46 (s, 9H), 1.43 (s, 9H). MS(m/z):661.2 [M + Na]
(3)6−O−(3−カルボキシレート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−6−O−(3−カルボキシレート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.0g)を、10mLのエタノールに溶解させて、(0.1g)5%パラジウム炭素を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをエタノールで3回リンスし、溶媒を減圧濃縮して、無色透明油状の生成物0.68gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):481.2 [M + Na]
(4)6−O−(3−カルボキシレート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−カルボキシレート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(0.68g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、凍結乾燥機で乾燥した後、無色粘ちょう状液体0.5gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):369.2 [M + Na]
(5)ジアミノ白金(II)[3−カルボキシレート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−カルボキシレート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(0.5g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.45g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.4gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 4.95 (brs, 1H), 4.35 − 4.24 (m, 3H), 4.20 (brs, 5H), 3.28 − 3.16 (m, 3H), 3.10 − 3.08 (m, 2H). MS(m/z):596.0 [M + Na]
実施例4
ジアミノ白金(II)[3−エチレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)3−ベンジルオキシエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
水素化ナトリウム(452mg)を、10mLのN,N−ジメチルホルムアミドに混合・懸濁させて、窒素ガスでフラスコ内の空気を置換して、フラスコを氷浴中に置いた。窒素の保護下で、マロン酸ジ−t−ブチル(2.5mL)をゆっくり滴下し、0.5時間反応させた後、2−ベンジルオキシエチル−1,3−ジブロモプロパン(1.9g)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(5mL)をゆっくり滴下し、反応液を70℃まで昇温させて、7時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に100mLの酢酸エチルを加えた後、飽和塩化アンモニウム水溶液(1×50mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、有機相を合併した。有機相を、飽和塩化アンモニウム水溶液(1×100mL)、蒸留水(1×100mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100mL)の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた淡黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)で純化して、無色透明油状の生成物1.7gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 7.35 − 7.27 (m, 5H), 4.47 (s, 2H), 3.40 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.53 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 2.46 − 2.40 (m, 1H), 2.11 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 1.72 (q, J = 6.6 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.44 (s, 9H). MS(m/z):413.2 [M + Na]
(2)3−ヒドロキシエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ベンジルオキシエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.7g)を、10mLのメタノールに溶解させて、10%パラジウム炭素(0.1g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをメタノールで3回リンスし、ろ液を減圧濃縮して、無色透明油状の生成物1.3gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 3.59 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.56 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 2.45 − 2.39 (m, 1H), 2.13 (t, J = 10.8 Hz, 2H), 1.68 (q, J = 6.6 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.44 (s, 9H). MS(m/z):323.2 [M + Na]
(3)3−ブロモエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ヒドロキシエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.3g)を、10mLの乾燥ジクロロメタンに溶解させて、氷浴でトリフェニルホスフィン(1.7g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり加えて、10分間反応させた後、四臭化炭素(2.1g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり滴下し、反応液を室温までゆっくり昇温させて、1時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)で純化して、無色透明油状の生成物1.4gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 3.30 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.58 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 2.50 − 2.44 (m, 1H), 2.11 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 1.98 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.45 (s, 9H). MS(m/z):385.1 [M + Na]
(4)5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
室温条件で、5,6−O−イソプロピリデン−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(2.4g)、及び3−ブロモエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.4g)を、10mLのジメチルスルホキシドに溶解させて、反応液に炭酸カリウム(1.1g)を加えて、反応液を50℃まで昇温させて、3時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に50mLの水を加えて希釈し、1Mの希塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機相を、蒸留水(1×100mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100mL)の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた淡黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で純化して、無色透明油状の生成物1.7gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 7.46 − 7.34 (m, 5H), 5.46 (s, 2H), 4.54 (brs, 1H), 4.30 (brs, 1H), 4.11 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 7.5 Hz, 1H) 4.01 − 3.90 (m, 2H), 2.55 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 2.45 − 2.39 (m, 1H), 2.12 (t, J = 9.0 Hz, 2H), 1.81 − 1.74 (m, 2H), 1.44 (s, 18H), 1.39 (s, 3H), 1.36 (s, 3H). MS(m/z):611.3 [M + Na]
(5)5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(1.7g)を、15mLのエタノールに溶解させて、5%パラジウム炭素(0.1g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをエタノールで3回リンスし、ろ液を減圧濃縮して、無色透明油状の生成物1.3gを得た。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 4.68 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 4.42 − 4.39 (m, 1H), 4.19 − 4.02 (m, 4H), 2.58 − 2.46 (m, 3H), 2.34 − 2.23 (m, 2H), 1.77 (q, J = 5.6 Hz, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 1.42 (s, 3H), 1.37 (s, 3H). MS(m/z):521.2 [M + Na]
(6)2−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.3g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、凍結乾燥機で乾燥した後、無色粘ちょう状液体0.8gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):369.1 [M + Na]
(7)ジアミノ白金(II)[3−エチレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
2−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(0.8g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、ジアミン硫酸白金(0.7g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.6gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (600 MHz, DO) δ 4.82 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 4.15 (brs, 5H), 4.01 (td, J = 6.9, 1.7 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 4.6 Hz, 2H), 3.70 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.08 (brs, 2H), 2.42 (t, J = 8.7 Hz, 2H), 2.32 − 2.27 (m, 1H), 1.75 −1.73 (m, 2H). MS(m/z):572.0 [M − H]
実施例5
ジアミノ白金(II)[3−エチレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)5,6−O−イソプロピリデン−3−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
室温条件で、5,6−O−イソプロピリデンL−アスコルビン酸(1.2g)を、10mLのジメチルスルホキシドに溶解させて、炭酸水素ナトリウム(0.5g)を加えて、反応液を20分撹拌した後、3−ブロモエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.4g)のジメチルスルホキシド溶液(5mL)を加えて、反応液60℃まで昇温させて、一晩撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に50mLの水を加えて希釈し、1Mの希塩酸で中和した後、酢酸エチル(100mL)で抽出し、有機相を、蒸留水(1×100mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100mL)の順で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で純化して、無色透明油状の生成物1.6gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 4.52 (brs, 1H), 4.41 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 4.26 (brs, 1H), 4.14 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 2.56 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 2.45 − 2.40 (dt, 1H), 2.15 (t, J= 10.2 Hz, 2H), 1.85 (q, J = 8.6 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 1.39 (s, 3H), 1.36 (s, 3H). MS(m/z):521.2 [M + Na]
(2)3−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−3−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.6g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、減圧して溶媒を除去し、凍結乾燥機で乾燥した後、無色粘ちょう状液体1.0gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。MS(m/z):369.1 [M + Na]
(3)ジアミノ白金(II)[3−エチレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
3−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(1.0g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、ジアミン硫酸白金(0.9g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.8gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 4.82 (brs, 1H), 4.49 − 4.34 (m, 2H), 4.08 (brs, 6H), 3.94 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 3.64 − 3.62 (m, 2H), 3.07 − 3.00 (m, 2H), 2.46 − 2.35 (m, 2H), 2.32 − 2.22 (m, 1H), 1.77 (q, J = 6.4 Hz, 2H). MS(m/z):596.1 [M + Na]
実施例6
ジアミノ白金(II)[3−アセテート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)3−酢酸−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ヒドロキシエチル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.3g)を、10mLのアセトンに溶解させて、氷浴条件でジョーンズ試薬(三酸化クロム650mg、濃硫酸559μL、水を加えて2.4mLに希釈)をゆっくり滴下し、反応液を室温までゆっくり昇温させて、2時間撹拌し、TLCで反応をモニタリングし、反応終了後、イソプロパノールを滴下して過剰な酸化剤を除去した。反応液を吸引ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、緑色油状物を得た。油状物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、白色系固体1.2gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。MS(m/z):337.2 [M + Na]
(2)2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−6−O−(3−アセテート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
3−酢酸−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.2g)を、ジクロロメタンに溶解させて、ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.2g)、触媒量の4−ジメチルアミノピリジンを加えて、反応液を0.5時間撹拌した後、2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(2.1g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり滴下し、反応液を室温で一晩撹拌した。TLCで反応をモニタリングし、反応終了後、吸引ろ過し、ろ液を減圧濃縮して、黄色油状物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=7/1)で純化して、白色系固体生成物1.7gを得た。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.40 − 7.21(m, 10H), 5.23 − 5.08 (m, 4H), 4.64 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.24 (ddd, J = 16.5, 11.6, 6.0 Hz, 2H), 4.08 − 4.00 (m, 1H), 2.73 − 2.57 (m, 3H), 2.47 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.23 − 2.11 (m, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.44 (s, 9H). MS(m/z):675.3 [M + Na]
(3)6−O−(3−アセテート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−6−O−(3−アセテート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.7g)を、10mLのエタノールに溶解させて、5%パラジウム炭素(0.1g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをエタノールで3回リンスし、ろ液を減圧濃縮して、無色透明油状の生成物1.1gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。MS(m/z):495.2 [M + Na]
(4)6−O−(3−アセテート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−アセテート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.1g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、減圧して溶媒を除去し、凍結乾燥した後、無色粘ちょう状液体0.8gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。MS(m/z):383.1 [M + Na]
(5)ジアミノ白金(II)[3−アセテート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−アセテート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(0.8g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.7g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.6gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (600 MHz, DO) δ 4.91 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.16 (brs, 5H), 4.33 − 4.23 (m, 3H), 3.15 − 3.13 (m, 2H), 2.62 − 2.45 (m, 5H). MS(m/z):610.1 [M + Na]
実施例7
ジアミノ白金(II)[3−プロピレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)3−ベンジルオキシプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
水素化ナトリウム(549mg)を、10mLのN,N−ジメチルホルムアミドに混合・懸濁させて、窒素ガスでフラスコ内の空気を置換して、フラスコを氷浴中に置いた。窒素の保護下で、マロン酸ジ−t−ブチル(3.1mL)をゆっくり滴下し、0.5時間反応させた後、2−ベンジルオキシプロピル−1,3−ジブロモプロパン(2.4g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液をゆっくり滴下し、反応液を70℃まで昇温させて、7時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に100mLの酢酸エチルを加えた後、飽和塩化アンモニウム水溶液(1×50mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、有機相を合併した。有機相を、飽和塩化アンモニウム水溶液(1×100mL)、蒸留水(1×100mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100mL)の順で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた淡黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)で純化して、無色透明油状の目的生成物1.9gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 7.38 − 7.27 (m, 5H), 4.48 (s, 2H), 3.43 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.51 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 2.30 − 2.25 (m, 1H), 2.06 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 1.56 − 1.51 (m, 4H), 1.46 (s, 9H), 1.44 (s, 9H).MS(m/z):427.2 [M + Na]
(2)3−ヒドロキシプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ベンジルオキシプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.9g)を、10mLのメタノールに溶解させて、10%パラジウム炭素(0.1g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをメタノールで3回リンスし、ろ液を減圧濃縮して、無色透明油状の生成物1.4gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 3.61 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.52 (t, J = 10.0 Hz, 2H), 2.31 − 2.26 (m, 1H), 2.06 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 1.57 − 1.46 (m, 13H), 1.44 (s, 9H). MS(m/z):337.2 [M + Na]
(3)3−ブロモプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ヒドロキシプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル1.4gを、10mLの乾燥ジクロロメタンに溶解させて、氷浴でトリフェニルホスフィン(1.7g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり加えて、10分間反応させた後、四臭化炭素(2.2g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり滴下し、反応液を室温までゆっくり昇温させて、1時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)で純化して、無色透明油状の目的生成物1.6gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 3.37 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.53 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 2.32 − 2.26 (m, 1H), 2.08 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 1.80 − 1.74 (m, 2H), 1.54 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.45 (s, 9H). MS(m/z):399.1 [M + Na]
(4)5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
室温条件で、5,6−O−イソプロピリデン−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(2.6g)、及び3−ブロモプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.6g)を、15mLのジメチルスルホキシドに溶解させて、反応液に炭酸カリウム(1.2g)を加えて、反応液を50℃まで昇温させて、3時間撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に50mLの水を加えて希釈し、1Mの希塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機相を、蒸留水(1×100ml)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100ml)の順で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた淡黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で純化して、無色透明油状の生成物2.0gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 7.44 − 7.33 (m, 5H), 5.47 (s, 2H), 4.54 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.31 − 4.29 (m, 1H), 4.14 − 3.93 (m, 4H), 2.51 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 2.30 − 2.25 (m, 1H), 2.05 (t, J = 10.2 Hz, 2H), 1.59 − 1.52 (m, 2H), 1.48 − 1.46 (m, 11H), 1.44 (s, 9H), 1.39 (s, 3H), 1.36 (s, 3H). MS(m/z):625.3 [M + Na]
(5)5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(2.0g)を、10mLのエタノールに溶解させて、5%パラジウム炭素(0.2g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをエタノールで3回リンスし、減圧濃縮して、無色透明油状の生成物1.6gを得た。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 4.69 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 4.44 − 4.37 (m, 1H), 4.19 − 4.01 (m, 4H), 2.58 − 2.49 (m, 2H), 2.31 −2.23 (m, 1H), 2.12 − 1.99 (m, 2H), 1.61 − 1.50 (m, 4H), 1.46 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 1.42 (s, 3H), 1.37 (s, 3H). MS(m/z):535.3 [M + Na]
(6)2−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.6g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、凍結乾燥した後、無色粘ちょう状液体1.0gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):383.2 [M + Na]
(7)ジアミノ白金(II)[3−プロピレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046

2−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(1.0g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、ジアミン硫酸白金(1.0g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.9gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 4.94 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.18 (brs, 5H), 4.08 (td, J = 6.8, 1.6 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.10 (dd, J = 12.2, 8.6 Hz, 2H), 2.41 (dd, J = 12.4, 8.7 Hz, 2H), 2.27 − 2.19 (m, 1H), 1.68 − 1.57 (m, 2H), 1.52− 1.46 (m, 2H). MS(m/z):610.0[M + Na]
実施例8
ジアミノ白金(II)[3−プロピレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)5,6−O−イソプロピリデン−3−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
室温条件で、5,6−O−イソプロピリデンL−アスコルビン酸(1.4g)を、10mLのジメチルスルホキシドに溶解させて、炭酸水素ナトリウム(0.5g)を加えて、反応液を20分撹拌した後、3−ブロモプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.6g)のジメチルスルホキシド溶液(5mL)を加えて、反応液60℃まで昇温させて、一晩撹拌した。TLCで反応終点をモニタリングし、反応終了後、反応液を室温まで冷却させて、反応液に50mLの水を加えて希釈し、1Mの希塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機相を、蒸留水(1×100ml)、飽和塩化ナトリウム溶液(1×100ml)の順で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた淡黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)純化して、無色透明油状の生成物1.7gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 4.55 (brs, 1H), 4.43 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.27 (brs, 1H), 4.15 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 2.53 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 2.33 − 2.27 (m, 1H), 2.06 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 1.68 − 1.61 (m, 2H), 1.53 − 1.47 (m, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.44 (s, 9H), 1.39 (s, 3H), 1.37 (s, 3H). MS(m/z):535.2 [M + Na]
(2)3−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
5,6−O−イソプロピリデン−3−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.7g)を、15mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、凍結乾燥した後、無色粘ちょう状液体1.1gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):383.2[M + Na]
(3)ジアミノ白金(II)[3−プロピレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
3−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(1.1g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、ジアミン硫酸白金(1.0g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.9gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 4.93 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.60 − 4.45 (m, 2H), 4.18 (brs, 5H), 4.03 (td, J = 7.0, 1.7 Hz, 1H), 3.81 − 3.69 (m, 2H), 3.14 − 3.09 (m, 2H), 2.48 − 2.38 (m, 2H), 2.30 − 2.22 (m, 1H), 1.79 − 1.66 (m, 2H), 1.53 (q, J = 7.3 Hz, 2H). MS(m/z):610.0[M + Na]
実施例9
ジアミノ白金(II)[3−プロピオネート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
(1)3−プロピオン酸−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチルの調製
Figure 2021515046
3−ヒドロキシプロピル−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.4g)を、10mLのアセトンに溶解させて、氷浴条件でジョーンズ試薬(三酸化クロム669mg、濃硫酸576μL、水を加えて2.5mLに希釈)をゆっくり滴下し、反応液を室温までゆっくり昇温させて、2時間撹拌し、TLCで反応をモニタリングし、反応終了後、イソプロパノールを滴下して過剰な酸化剤を除去した。反応液を吸引ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、緑色油状物を得た。油状物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、白色系固体1.3gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。MS(m/z):351.2 [M + Na]
(2)2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−6−O−(3−プロピオネート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
3−プロピオン酸−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル(1.3g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.2g)、触媒量の4−ジメチルアミノピリジンを加えて、反応液を0.5時間撹拌した後、2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−L−アスコルビン酸(2.1g)のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくり滴下し、反応液を室温で一晩撹拌した。TLCで反応をモニタリングし、反応終了後、吸引ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、得られた黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=7/1)で純化して、白色系固体生成物2.0gを得た。
H NMR (600 MHz, CDCl) δ 7.45 − 7.33 (m, 8H), 7.25 − 7.19 (m, 2H), 5.24 − 5.07 (m, 4H), 4.66 (brs, 1H), 4.25 (ddd, J = 16.4, 11.6, 5.9 Hz, 2H), 4.05 (brs, 1H), 2.51 (t, J = 9.0 Hz, 2H), 2.31 − 2.22 (m, 3H), 2.06 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 1.72 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.44 (s, 9H). MS(m/z):689.3 [M + Na]
(3)6−O−(3−プロピオネート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
2−O−ベンジル−3−O−ベンジル−6−O−(3−プロピオネート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(2.0g)を、10mLのエタノールに溶解させて、5%パラジウム炭素(0.2g)を加えて、窒素ガスでフラスコ内の空気を3回置換して、更に水素ガスで反応フラスコ内の窒素ガスを3回置換し、反応液を水素加圧下で室温で一晩撹拌した。反応終了後、窒素ガスでフラスコ内の水素ガスを置換し、吸引ろ過し、ろ過ケーキをエタノールで3回リンスし、ろ液を減圧濃縮して、無色透明油状の生成物1.4gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):509.1 [M + Na]
(4)6−O−(3−プロピオネート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−プロピオネート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸ジ−t−ブチル)L−アスコルビン酸(1.4g)を、10mLのジクロロメタンに溶解させて、0℃まで冷却させて、窒素の保護下で、トリフルオロ酢酸(5mL)をゆっくり滴下した。反応液を室温までゆっくり昇温させて、一晩撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、凍結乾燥機で乾燥した後、無色粘ちょう状液体1.0gを得て、粗製品をそのまま次の反応に用いた。
MS(m/z):397.1 [M + Na]
(5)ジアミノ白金(II)[3−プロピオネート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−プロピオネート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(1.0g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.8g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.7gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 4.83 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.35 − 4.24 (m, 3H), 4.18 (brs, 5H), 3.10 (dd, J = 12.2, 8.6 Hz, 2H), 2.49 − 2.36 (m, 4H), 2.27 − 2.19 (m, 1H), 1.75 (q, J = 7.4 Hz, 2H). MS(m/z):624.1 [M + Na]
実施例10
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−メチレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
2−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(0.4g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.5g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.4gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.75 (brs, 2H), 5.03 (brs, 2H), 4.94 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.07 (td, J = 6.7, 1.6 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 3.11 − 3.07 (m, 2H), 2.70 − 2.58 (m, 3H), 2.43 − 2.33 (m, 2H), 1.99 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 1.53 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 1.30 − 1.17 (m, 2H), 1.16 − 1.03 (m, 2H).MS(m/z):638.0 [M − H]
実施例11
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−メチレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
3−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(0.5g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.6g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.5gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.75 (brs, 1H), 5.07 (brs, 1H), 4.95 (brs, 1H), 4.57 − 4.49 (m, 2H), 4.04 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.80 − 3.68 (m, 2H), 3.21 − 3.01 (m, 2H), 2.79 − 2.71 (m, 3H), 2.38 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 2.03 (d, J = 11.1 Hz, 2H), 1.57 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 1.36 − 1.21 (m, 2H), 1.13 (brs, 2H). MS(m/z):662.0 [M + Na]
実施例12
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−カルボキシレート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−カルボキシレート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(0.5g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.54g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.5gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.74 (brs, 2H), 5.08 (brs, 2H), 4.86 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.38 − 4.21 (m, 3H), 3.28 − 3.14 (m, 3H), 3.11 − 3.03 (m, 2H), 2.38 (brs, 2H), 2.01 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 1.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 1.31 − 1.21 (m, 2H), 1.16 − 1.08 (m, 2H). MS(m/z):676.0 [M + Na]
実施例13
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−エチレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
2−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(0.8g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.9g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.8gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.76 (brs, 2H), 5.04 (brs, 2H), 4.93 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.08 (td, J = 6.7, 1.5 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 3.19 − 3.10 (m, 2H), 2.53 − 2.33 (m, 5H), 2.01 (d, J = 11.7 Hz, 2H), 1.81 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 1.55 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 1.31 − 1.06 (m, 4H).
MS(m/z):676.1 [M + Na]
実施例14
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−エチレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
3−O−(3−エチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(1.0g)を、10mLの水に溶解させて、水酸化バリウム飽和溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(1.2g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム飽和溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.9gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.75 (brs, 1H), 5.04 (brs, 1H), 4.94 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.59 − 4.47 (m, 2H), 4.07 − 4.02 (m, 1H), 3.77 − 3.71 (m, 2H), 3.21 − 3.09 (m, 2H), 2.57 − 2.47 (m, 2H), 2.44 − 2.38 (m, 3H), 2.02 (d, J = 11.7 Hz, 2H), 1.90 (q, J = 6.3 Hz, 2H) 1.56 (d, J = 6.0 Hz, 2H),1.28 − 1.23 (m, 2H), 1.12 (brs, 2H).
MS(m/z):676.1 [M + Na]
実施例15
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−アセテート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−アセテート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(0.8g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(0.9g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.7gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.74 (brs, 2H), 5.03 (brs, 2H), 4.91 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.41 − 4.21 (m, 3H), 3.23 − 3.12 (m, 2H), 2.59 − 2.52 (m, 5H), 2.36 (brs, 2H), 2.00 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 1.54 (brs, 2H), 1.27 − 1.19 (m, 2H), 1.14 − 1.10 (m, 2H). MS(m/z):690.1 [M + Na]
実施例16
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−プロピレン−(2−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
2−O−(3−プロピレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(1.0g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(1.2g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、1.0gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.73 (brs, 1H), 5.05 (brs, 1H), 4.93 (brs, 1H), 4.08 (td, J = 6.7, 1.5 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 6.8 Hz, 2H), ), 3.12 − 3.07 (m, 2H), 2.44 − 2.39 ( m, 4H), 2.27 − 2.19 (m, 1H), 2.03 (d, J = 11.3 Hz, 2H), 1.69 − 1.42 (m, 6H), 1.26 (brs, 2H), 1.20 − 1.06 (m, 2H). MS(m/z):690.0 [M + Na]
実施例17
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−プロピレン−(3−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
3−O−(3−メチレン−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)−L−アスコルビン酸の粗製品(1.1g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(1.2g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、1.0gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.79 (brs, 2H), 5.03 (brs, 2H), 4.95 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.60 − 4.47 (m, 2H), 4.09 − 4.00 (m, 1H), 3.75 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.17 − 3.08 (m, 2H), 2.51 − 2.35 (m, 4H), 2.31 − 2.22 (m, 1H), 2.02 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 1.79 − 1.66 (m, 2H), 1.55 (d, J = 6.1 Hz, 4H), 1.24 (brs, 2H), 1.14 − 1.09 (m, 2H). MS(m/z):690.0 [M + Na]
実施例18
シス−[トランス−(1R,2R)−ジアミノシクロヘキサン]白金(II)[3−プロピオネート−(6−O−L−アスコルビン酸)シクロブタン−1,1−ジカルボン酸]の調製
Figure 2021515046
6−O−(3−プロピオネート−シクロブタン−1,1−ジカルボン酸)L−アスコルビン酸の粗製品(1.0g)を、10mLの水に溶解させて、飽和水酸化バリウム溶液を加えて反応液のpHを7に調整し、室温で30分撹拌した。窒素の保護下で、シクロヘキサンジアミン硫酸白金(1.1g)を、2mlの水に溶解させて、上記反応液に加えて、水酸化バリウム溶液でpHを7に調整し、室温で遮光して3時間撹拌した。HPLCで反応をモニタリングし、反応終了後、遠心機を用いて沈殿物を除去し、上澄みを収集し、セミ分取高圧液体クロマトグラフィーで分離して凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、0.9gの最終製品を得て、白色固体であった。
H NMR (400 MHz, DO) δ 5.74 (brs, 2H), 5.03 (brs, 2H), 4.91 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.41 − 4.21 (m, 3H), 3.23 − 3.12 (m, 2H), 2.59 − 2.52 (m, 5H), 2.36 (brs, 2H), 2.00 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 1.75 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 1.54 (brs, 2H), 1.27 − 1.19 (m, 2H), 1.14 − 1.10 (m, 2H).MS(m/z):704.1 [M + Na]
試験例1 溶解度試験
実験方法:5mlのEPチューブで約0.5mlの蒸留水を取り、溶解できなくなる(25℃で超音波振とうしても、濁りが生じる)まで、乾燥の化合物をゆっくり加えた。溶液を別の5mLの清潔で秤量済みのEPチューブにろ取し、再度秤量し、溶液の重量を算出する。ろ液を凍結乾燥し、秤量し残留固形分の溶質の質量を算出すれば、溶媒の重量と溶質の質量を把握でき、これによって、化合物の水への溶解度を算出できる。
Figure 2021515046
本発明の白金系錯体の水への溶解度は、市販されているシスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチンを遥かに超え、水溶性はその数十倍乃至千倍以上まで向上している。
試験例2
以下の実験は、本発明の腫瘍治療のためのビタミンCカップリング白金錯体の、異なる種類のヒト腫瘍細胞に対する増殖阻害効果について、実験検証を行った。
(1)試験方法:
細胞培養液:
10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum)を含む細胞培養液を用いる。
主な実験機器:
HERAcell150i型二酸化炭素インキュベーター(Thermo社)、研究グレードの倒立蛍光顕微鏡(ニコン社、日本)、多機能マイクロプレートリーダー(Thermo社)、超低温冷蔵庫(Thermo)、生物学的安全キャビネット(1300 Series A2、Thermo社)、マイクロピペット(独eppendorf社)、超純水システム(米Milli−Q社)。
実験試薬:
MTT:Sigma−Aldrich社
DMSO:天津市江天化工技術有限公司
腫瘍細胞:
Figure 2021515046
細胞毒性試験:
細胞毒性実験では、MTT法を用いて試験を行った。対数期の腫瘍細胞を集めて、細胞懸濁液の濃度を調整して、穴ごとに100μlを加えて、被測定細胞の密度を1000〜10000個/穴に調整して培養プレートに接種した(エッジ穴を無菌PBSで充填した)。5%CO、37℃で、細胞が接着するまで(96穴平底プレート)インキュベートし、異なる濃度勾配の薬物を、穴ごとに100μl加えて、各穴の平行穴を4個設けた。5%CO、37℃の条件で72時間インキュベートし、倒立顕微鏡で観察した。96穴板プレートに、調製されたMTT溶液(5mg/ml)を、穴ごとに20μl加えて、均一に混合し、37℃、5%COの条件で4hインキュベートした後、プレート内の液体を捨て、穴ごとに150μlのDMSOを加えて、マイクロプレートリーダーで3分間振とうし、490nmでOD値(光学濃度値)を測定した。
対照組:
上記同様の条件で、被測定活性成分を添加せず、最終的に腫瘍細胞の490nmで測定されたOD値を得た。
薬物の腫瘍細胞に対する阻害活性IC50
細胞阻害率の算出:下記の式によって薬物の腫瘍細胞増殖に対する阻害率を算出した。
1)細胞生存率(%)=(治療組OD値/対照組OD値)×100
2)各薬物濃度での細胞生存率を求めて、薬物濃度に対してプロットした。これをもって、異なる薬物濃度の腫瘍細胞増殖に対する阻害の効果を判断した。
3)細胞生存率が対照組の50%である場合の対応する薬物濃度は、薬物の腫瘍細胞に対する半数阻害濃度、すなわち、薬物のIC50値である。
上記各薬物濃度の実験を4回繰り返して、平均OD値で細胞生存率を算出した。
(2)実験結果:
Figure 2021515046
Figure 2021515046
本発明のビタミンCカップリング白金錯体は、良好な抗腫瘍活性を有する。

Claims (10)

  1. 式(I)で示されるビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
    Figure 2021515046
    式中:X及びYは配位子であり、前記X及びYはそれぞれ独立して、NH、C−C直鎖又は分岐アルキル1級アミン(選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル1級アミンであり、選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル1級アミンである)、C−C環状アルキル1級アミン(選択的に、C−C環状アルキル1級アミンである)、芳香族1級アミン、1個又は複数個のC−Cアルキル置換の芳香族1級アミン、分子式がR−NH−Rである2級アミンから選択される。そのうち、R及びRはそれぞれ独立して、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基(選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基であり、選択的に、C−Cの直鎖又は分岐アルキル基である)を表し、或いは、R−NH−Rは一体となって、C−Cの脂環式2級アミン(選択的に、C−Cの脂環式2級アミンである)、含窒素芳香族複素環化合物、1個又は複数個のC−C直鎖又は分岐アルキル置換の含窒素芳香族複素環化合物、含硫黄芳香族複素環化合物、又は含硫黄非芳香族複素環化合物を形成している。ただし、前記芳香族1級アミンにおけるアリール基は、5〜10員の単環又は縮合二環式芳香族基であり、前記芳香族複素環は、5〜10員の単環又は縮合二環式複素芳香環であり、前記非芳香族複素環は、4〜10員の単環又は多環脂肪族複素環である。
    或いは、X及びYは一体となって、式(IV)の構造を構成している。
    Figure 2021515046
    [式(IV)中、Dは、C又はCのアルキレン基であり、Bは、C−Cのアルキレン基である(選択的に、C−Cのアルキレン基であり、選択的に、C−Cのアルキレン基である)。]
    n=0、1、2、3、4、5又は6である(選択的に、n=0、1、2又は3である)。
    mは、0又は1である。
    Rは、
    Figure 2021515046
    から選択される。
  2. 前記X及びYはそれぞれ、NHであり、或いは、X、Yは一体となって、トランス−(1R,2R)−シクロヘキサンジアミン、トランス−(1S,2S)−シクロヘキサンジアミン、シス−(1R,2S)−シクロヘキサンジアミン、シス−(1S,2R)−シクロヘキサンジアミン、ラセミトランス−1,2−シクロヘキサンジアミン、又はラセミシス−1,2−シクロヘキサンジアミンを形成していることを特徴とする請求項1に記載のビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
  3. 前記X及びYはそれぞれ、NHであり、或いは、X、Yは一体となって、トランス−(1R,2R)−シクロヘキサンジアミンを形成していることを特徴とする請求項2に記載のビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
  4. 前記式(I)は、下記の錯体から選択される請求項1に記載のシクロブタンジカルボン酸白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
    Figure 2021515046
    Figure 2021515046
  5. 式(I)で示される化合物。
    Figure 2021515046
    式中:
    各Mはそれぞれ独立して、水素原子、又は周期表第IA族の金属原子を表し、或いは、2つのMは一体となって、周期表の第IIA族の金属原子を表し、選択的に、Mはそれぞれ独立して、H、Na、K、Li、Csを表し、或いは、2つのMは一体となってBaを表し、
    nは、0、1、2、3、4、5又は6であり、
    mは、0又は1であり、
    Rは、
    Figure 2021515046
    である。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物の製造方法であって、式(II)化合物及び式(III)化合物に水を加えて水溶液として調製して反応させる工程を含み、反応水溶液に塩基を加えてpHを7〜9に調整してもよく、
    選択的に、前記塩基は、無機塩基であり、選択的に、前記無機塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム又は水酸化バリウムから選択される1種又は複数種であり、
    前記(II)の構造式は、
    Figure 2021515046
    [式(II)中、
    X及びYの定義は、式(I)と同様であり、
    及びAは同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、ヒドロキシル基、ニトレート基又はパークロレート基を表し、或いは、A及びAは共に、サルフェート基、又はカーボネート基を表す。]
    であり、
    前記(III)の構造式は、
    Figure 2021515046
    [式(III)中:
    各Mはそれぞれ独立して、水素原子、又は周期表第IA族の金属原子を表し、或いは、2つのMは一体となって、周期表の第IIA族の金属原子を表し、選択的に、Mはそれぞれ独立して、H、Na、K、Li、Csを表し、或いは、2つのMは一体となってBaを表し、
    n=0、1、2、3、4、5又は6(選択的に、n=0、1、2又は3である)、
    mは、0又は1であり、
    Rは、
    Figure 2021515046
    である。]
    であることを特徴とするビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、溶媒化物の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物の1種又は複数種、及び任意の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のビタミンCカップリング白金錯体、又はその光学異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物、又は請求項7に記載の医薬組成物の、抗腫瘍薬を製造するための使用。
  9. 前記腫瘍は、ヒト肺がん、ヒト肝臓がん、ヒト大腸がん、ヒト頭頸部がん、ヒト前立腺がん、ヒト乳がん、ヒト卵巣がん、ヒト子宮頸がん、ヒト白血病、ヒトリンパ腫、ヒト皮膚がん、ヒト膵臓がん、ヒト膀胱がん、ヒト食道がん、ヒト胃がん、ヒト男性生殖器がん、ヒト甲状腺がん、ヒト骨がん、又はヒト黒色腫、ヒト口腔がんである請求項8に記載の使用。
  10. 前記腫瘍の細胞は、ヒト結腸がん細胞HT29、ヒト非小細胞肺がん細胞A549、ヒト肝臓がん細胞SMMC7721、ヒト乳がん細胞MCF−7、ヒト卵巣がん細胞SKOV3、ヒト食道がん細胞ECA109、ヒト前立腺がん細胞DU145、ヒト子宮頸がん細胞Hela、ヒト黒色腫細胞A375、ヒト口腔類表皮がん細胞KB、ヒト胃がん細胞HGC27、ヒト甲状腺がん細胞SW579、ヒト膀胱がん細胞5637、ヒト膵臓がん細胞Panc−1、ヒト大細胞肺がん細胞H460、ヒト形質細胞白血病細胞H929、ヒト肝臓がん細胞HepG2、ヒト単球性白血病THP−1であることを特徴とする請求項9に記載の使用。
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