JP2021507890A - オキサミドエステル基を含むシラン - Google Patents

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Abstract

本発明は、オキサミドエステル基を含む一般式(I)のシランであって、残基及び添え字が請求項1により定義されているシラン、その製造方法、及びその使用に関する。

Description

本発明は、オキサミドエステル基を有するシラン、その調製方法、及びその使用に関する。
以下の化学基
Figure 2021507890
はしばしば2−アミノ−2−オキソ酢酸基又はオキサミド基又はオキサミドエステル基と呼ばれ、オキサミドエステルという用語は、以後本明細書においてこの基を指すために使用される。半エステル構造とオキソ基との組合せは、オキサミドエステルがアミド又はカルバメートよりも反応性が高いという利点を有し、特にアミン又はアルコールと反応する場合に反応性が高いという利点を有することを意味する。しかし、それらはイソシアネート構造よりもかなり安定であり、例えば二量体化も三量体化もせず、反応性もかなりより低いので、これらの基との反応制御はずっと簡単である。
オキサミドエステル基を含むトリアルコキシシランは、DE2315242C2号にポリアザミド溶液との反応で言及されている。しかし、そのような生成物を調製するための方法は、この文献には記載されていない。また、これらのトリアルコキシ官能性シランは、それらの三官能性によって、とりわけUS−A2007/149745号に記載されているように、対応して官能化されたシロキサンを調製するための構造単位としての有用性が非常に限定されるという欠点を有する。
したがって、例えばオキサミド官能性シロキサンの調製において非常に柔軟に使用することができるオキサミドエステル基を含有するシランを高純度で調製する方法が求められている。オキサミドエステル基を含むシランを調製する1つの知られた方法は、WO2009/002667号に記載されているように、Si−H官能性シランによる不飽和オキサミドエステルのヒドロシリル化である。しかし、この方法は、特殊な装置を用いて取り扱う必要がある揮発性の高いクロロシランを用いなければならないという欠点がある。
独国特許出願公開第2315242号明細書 米国特許出願公開第2007/149745号明細書 国際公開第2009/002667号
本発明は、以下の一般式のオキサミドエステル基を有するシランを提供する。
Figure 2021507890
式中、
は、同一であっても異なっていてもよく、ヘテロ原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよいSiC結合した炭化水素基であり、
は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、又はヘテロ原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよい炭化水素基であり、
は、酸素原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよい炭化水素基を表し、
は、水素原子又は置換されていてもよい炭化水素基を表し、
Yは、酸素原子又は窒素原子によって割り込まれていてもよい二価の置換されていてもよい炭化水素基を表し、及び
sは、1、2又は3、好ましくは1又は2である。
炭化水素基Rの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、及びtert−ペンチル基、n−ヘキシル基のようなヘキシル基、n−ヘプチル基のようなヘプチル基、n−オクチル基及び2,2,4−トリメチルペンチル基のようなイソオクチル基などのオクチル基、n−ノニル基のようなノニル基、n−デシル基のようなデシル基、n−ドデシル基のようなドデシル基、n−オクタデシル基のようなオクタデシル基などのアルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル基及びシクロヘプチル基及びメチルシクロヘキシル基のようなシクロアルキル基;ビニル、1−プロペニル及び2−プロペニル基のようなアルケニル基;フェニル、ナフチル、アントリル及びフェナントリル基のようなアリール基;o−、m−、p−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基のようなアルカリル基;又はベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基のようなアラルキル基である。
置換炭化水素基Rの例は、クロロメチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、及び5,5,5,4,4,3,3−ヘプタフルオロペンチル基並びにクロロフェニル基などのハロゲン化炭化水素基;ヒドロキシプロピル基などのヒドロキシアルキル基;又はグリシジルオキシプロピル基などのエポキシ基である。
基Rは、好ましくはハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい1〜20個の炭素原子を有するSiC結合した炭化水素基であり、これは酸素原子によって割り込まれていてもよく、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する炭化水素基、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、特にメチル、エチル又はプロピル基であり、最も好ましくはメチル基である。
基Rの例は、基Rに挙げられた基、及び炭素原子を介して結合したポリアルキレングリコール基又は水素原子である。
基Rは、好ましくは、水素原子、又は酸素原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよい炭化水素基であり、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有する炭化水素基、特にメチル、エチル又はプロピル基である。
基Rの例は、基Rに挙げられた基、及び炭素原子を介して結合したポリアルキレングリコール基である。
基Rは、好ましくは、酸素原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよい炭化水素基であり、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有する炭化水素基、特にメチル、エチル又はプロピル基である。
基Rの例は、基Rに挙げられた基又は水素原子である。
好ましくは、基Rは、水素原子、又はCN、−ハロゲン又はアルコキシシリル基で置換されていてもよい炭化水素基を表し、好ましくは水素原子又はアルキル基であり、より好ましくは水素原子又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、特に水素原子、メチル又はエチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
基Yの例は、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、イソペンチレン、ネオペンチレン基、tert−ペンチレン基、n−ヘキシレン基のようなヘキシレン基、n−ヘプチレン基のようなヘプチレン基、n−オクチレン基及び2,2,4−トリメチルペンチレン基のようなイソオクチレン基などのオクチレン基、n−ノニレン基のようなノニレン基、n−デシレン基のようなデシレン基、n−ドデシレン基のようなドデシレン基などのアルキレン基;ビニレン及びアリレン基のようなアルケニレン基;シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン基及びメチルシクロヘキシレン基のようなシクロアルキレン基である。
基Yは、好ましくは、ヘテロ原子、好ましくは酸素、窒素、フッ素又は塩素で置換されていてもよいアルキレン基であり、好ましくは酸素、窒素、フッ素又は塩素で置換されていてもよい1〜6個の炭素原子を有するアルキレン基であり、より好ましくはメチレン、プロピレン、ブチレン又はエチルアミノプロピル基、特にn−プロピレン基である。
本発明によるシランの例は、式(I)のものであり、式中、
=−CH、R=−CH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=2、
=−CH、R=−CHCH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=2、
=−CH、R=−CHCH、R=−CH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=2、
=−CH、R=−CH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=1、
=−CH、R=−CHCH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=1、
=−CH、R=−CHCH、R=−CH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=1、
=−CH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=3、
=−CH、R=−CH、R=−H、Y=−CHCHCH−、s=3、
=−CH、R=−CH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CH−、s=2、
=−CH、R=−CHCH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CH−、s=2、
=−CH、R=−CHCH、R=−CH、R=−H、Y=−CH−、s=2、
=−CH、R=−CHCH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CHCHCH−NH−CHCH、s=2、
=−C、R=−CH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CH−、s=2、
=−C、R=−CHCH、R=−CHCH、R=−H、Y=−CH−、s=2、及び
=−C、R=−CHCH、R=−CH、R=−H、Y=−CH−、s=2
である。
本発明のシランは、脂肪族オキサミドエステルをベースとするモノ−又はジアルコキシシラン化合物であることが好ましい。特に好ましくは、脂肪族オキサミドエステルをベースとするモノ−若しくはジメトキシシラン化合物又はモノ−若しくはジエトキシシラン化合物である。
本発明によるシランは、好ましくは無色の化合物であり、より好ましくは水の非存在下で安定な無色の化合物である。
本発明はさらに、以下の式のアミノシラン(A)を
−NH−Y−Si−R (RO)3−t (II)
以下の一般式のシュウ酸ジエステル(B)
Figure 2021507890
[式中、R、R、R、R、及びYは、上で定義された意味の1つを有し、tは0、1、2又は3、好ましくは1又は2である。]
と反応させることによってオキサミドエステル基を有するシランを調製する方法を提供する。
本発明により使用される式(II)のアミノシランの例は、多くの手段により市販されているアミノアルキルアルコキシシランであり、例えば、Wacker Chemie AGからの市販製品Geniosil(R) GF92、Geniosil(R) GF93、Geniosil(R) GF96、及びGeniosil(R) XL926、又はEvonik Industries AGからの市販製品Dynasilan(R) 1189、Dynasilan(R) 1122、Dynasilan(R) 1124、Dynasilan(R) 1505、Dynasilan(R) AMEO、及びDynasilan(R) AMMOである。
本発明により使用される式(II)のアミノシランは、好ましくは、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノメチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−シクロヘキシル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、及びN−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランであり、より好ましくは、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、及び3−アミノプロピルトリメトキシシランである。
本発明により使用される式(III)の化合物の例は、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジメチル、及びシュウ酸ジイソプロピルである。
本発明に従って使用される式(III)の化合物は、好ましくはシュウ酸ジアルキルであり、より好ましくはシュウ酸ジエチルである。
本発明による方法において、式(III)の化合物と式(II)のアミノシランとのモル比は、好ましくは1:1より大きく、より好ましくは1:1〜10:1の間、特に2:1〜6:1の間である。
本発明に従って好ましい成分(III)の過剰量は、特に、シュウ酸ジアミドのような副生成物の形成が大幅に回避されることを可能にするという利点を有する。
成分(A)及び(B)に加えて、本発明による方法では、さらなる成分、例えば、有機溶媒(C)、有機若しくは無機触媒、又はとりわけ、それによってシランのアルコキシ基が同時に置換され得るアルコールを使用してもよいが、これは好ましくない。
本方法は溶媒(C)の存在下又は非存在下で実施してもよい。溶媒(C)を使用する場合は、0.1MPaで沸点/沸点範囲が最大120℃の溶媒又は溶媒混合物が好ましい。このような溶媒の例は、エーテル、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル;塩素化炭化水素、例えばジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン;炭化水素、例えばペンタン、n−ヘキサン、ヘキサン異性体混合物、ヘプタン、オクタン、クリーナーズナフサ(cleaners’ naphtha)、石油エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン;アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール又はブタノール;エステル、例えば酢酸エチル、ブチル酢酸、プロピオン酸プロピル、酪酸エチル、イソ酪酸エチル;二硫化炭素、及びニトロベンゼン、又はこれらの溶媒の混合物である。溶媒(C)の非存在下で本発明による方法を実施することが好ましい。
本発明の方法に使用される成分は、いずれの場合も関与する成分の単一の種類であってもよいし、又は特定の成分の2種以上の混合物であってもよい。
本発明による成分(A)及び(B)の反応は、好ましくは触媒の添加なしに、通常自発的かつ発熱して起こる。
本発明による方法では、使用される成分は、既知の方法で互いに自由に混合することができる。好ましい実施形態では、反応成分は混合される。反応成分が十分に混合されることを保証するために、反応は、例えば攪拌しながら行うことができる。本発明による方法では、最初に反応器に一般式(III)の化合物を仕込み、シラン(A)を滴下して添加する。ここでの滴下添加は、室温又は高温のいずれかで行うことができる。反応中に発生した熱は、反応混合物を加熱するために潜在的に使用することがある。生成される脱離生成物、例えばアルコールは、適切な反応パラメーター、特に圧力及び温度を選択することにより反応中に除去され得る。本発明による方法が、基Rが基Rと異なる式(II)及び(III)の化合物を使用する場合、実施形態によっては、反応混合物中に潜在的に残留し得る脱離生成物R−OHが、脱離生成物R−OHによる基(R−O)の交換により異なるオルガニルオキシ基を受容する反応成分として使用されるオルガニルオキシシランを生じる可能性がある。それによりオルガニルオキシシランから生成した新しいアルコールR−OHは、オキサミドエステル−シランの残りのエステル基上の基Rと交換することができる。しかし、それによって形成されるエステル交換副生成物は、原則として所望の主生成物の化学的特性と類似した化学的特性を示し、蒸留によって副生成物を除去できない場合でも、後者の使用にほとんど又は全く悪影響を及ぼさない。
本発明による方法を実施するための適切な反応器の選択は、ここでは、主に、反応中に発生する熱の放散、及び反応成分の混合、及び潜在的には、形成された脱離生成物の除去によって測定される。従来の攪拌槽型反応器に加えて、半連続型反応器又は連続型反応器も、この目的のために使用することができる。
本発明による反応は任意の所望の温度で実施することができ、下側温度公差が反応成分の溶解度によって規定され、かつ上側公差が反応物質及び生成物の分解温度によって規定される。好ましくは、本発明による方法は、0℃〜150℃、好ましくは20〜150℃、より好ましくは40〜100℃、特に60〜90℃で実施される。
本発明による方法は、300〜100000hPaの圧力で実施することが好ましい。反応にとって有利なのは、400〜1100hPaの圧力での実施形態である。
使用されるアミノシランの酸化及びその結果としての変色のような問題を可能な限り回避するために、反応は、好ましくは不活性ガス、好ましくは窒素又はアルゴン、より好ましくは窒素下で実施される。オルガニルオキシシラン単位の加水分解及びそれによって生成するシラノール基の潜在的な縮合(これは収率を低下させるであろう)を回避するためには、使用される反応物質及び全ての溶媒は、可能な限り無水の形で使用されるべきである。
本発明による反応の最後に、オキサミドエステル基を有する得られたシランを、既知の工業的方法、例えば濾過、抽出又は蒸留によって単離及び精製することができる。本発明による方法において、オキサミドエステル基を有する得られたシランは、好ましくは蒸留により、より好ましくは減圧下で行われる蒸留(真空蒸留)により分離される。
本発明による方法は、1バッチずつ、又は半連続的又は完全に連続的な方法として、好ましくはバッチ式方法として実施することができる。
本発明による方法は、容易かつ迅速に行えるという利点がある。
本発明による方法は、オキサミドエステル基を有するシランが高純度かつ高収率で得られ、蒸留によって容易に精製され得るという利点を有する。
本発明による方法は、容易に入手可能で、安価で、処理が容易な反応物質をここで使用できるというさらなる利点を有する。
本発明によるシランは、熱に極めて安定であるという利点を有する。
加えて、本発明によるシランは、高い極性を有するという利点を有する。
本発明によるシラン又は本発明に従って製造されたシランは、オキサミドエステル基を有する化合物が以前にも使用されていたあらゆる目的に使用することができる。
例えば、本発明によるシランは、有利には、酸化表面への接着にきわめて適している。
以下に記載する例では、特に記載のない限り、全ての部及びパーセントは重量による。さらに、すべての粘度データは25℃の温度を指す。特に記載のない限り、以下に記載する実施例は、周囲圧、すなわち約1010hPaで、室温、すなわち約20℃で又は追加の加熱又は冷却なしに反応物質を室温で混合すると得られる温度で実施される。
以下において、
Meはメチル基、
Etはエチル基を表す。
以下の実施形態は全て、不活性ガスとして窒素下で実施され、使用した装置を10hPaまで3サイクルの排気によって不活性化(inertize)した後、装置に窒素を充填する。
[実施例1]
熱電対、攪拌機、還流冷却器を備えた2Lの3首フラスコにシュウ酸ジエチル876g(6.0mol)(146.14g/mol)を仕込んだ。これに3時間かけて3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン295g(2mol)(147.29g/mol)を撹拌しながら22℃の温度で添加し、フラスコ内の温度が70℃を超えないようにした。次いで、この混合物をさらに30分間撹拌した。次に、得られたわずかに黄色の溶液を、フラスコ、蒸留ブリッジ、温度計、及び受器からなる蒸留装置に移した。形成されたエタノールを標準圧及び底部温度90℃で蒸留して除去した後、過剰に使用したシュウ酸ジエチルを減圧下(90℃底部温度、2mbar)で蒸留により除去した。次いで、得られた残留物を2hPaの圧力及び142℃のオーバーヘッド温度での蒸留により回収した。これにより、EtO―CO―CO―HN―CHCHCH―Si―Me(OMe)(247.36g/mol、62モル%)及びEtO―CO―CO―HN―CHCHCH―Si―Me(OEt)(261.39g/mol、38モル%)の無色混合物412gを得た。
[実施例2]
熱電対、攪拌機、還流冷却器を備えた2Lの3首フラスコにシュウ酸ジエチル1023g(7.0mol)(146.14g/mol)を仕込んだ。これに4時間かけて3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン382.5g(2mol)(191.34g/mol)を撹拌しながら22℃で添加し、フラスコ内の温度が75℃を超えないようにした。次いで、この混合物をさらに30分間撹拌した。次に、得られたわずかに黄色の溶液を、フラスコ、蒸留ブリッジ、温度計、及び受器からなる蒸留装置に移した。形成されたエタノールを標準圧及び底部温度90℃で蒸留して除去した後、過剰に使用したシュウ酸ジエチルを減圧下(90℃底部温度、2mbar)で蒸留により除去した。次いで、得られた残留物を2hPaの圧力及び148℃のオーバーヘッド温度での蒸留により回収した。これにより、472gの無色のEtO―CO―CO―HN―CHCHCH―Si―Me(OEt)(291.42g/mol)を得た。
[実施例3]
熱電対、攪拌機、還流冷却器を備えた2Lの3首フラスコにシュウ酸ジエチル584.6g(4.0mol)(146.14g/mol)を仕込んだ。これに3時間かけて3−アミノプロピルトリエトキシシラン221.4g(1mol)(221.37g/mol)を撹拌しながら22℃で添加し、フラスコ内の温度が70℃を超えないようにした。次いで、この混合物をさらに30分間撹拌した。次に、得られたわずかに黄色の溶液を、フラスコ、蒸留ブリッジ、温度計、及び受器からなる蒸留装置に移した。形成されたエタノールを標準圧及び底部温度90℃で蒸留して除去した後、過剰に使用したシュウ酸ジエチルを減圧下(90℃底部温度、2mbar)で蒸留により除去した。次いで、得られた残留物を2hPaの圧力及び153℃のオーバーヘッド温度での蒸留により回収した。これにより、239.8gの無色のEtO―CO―CO―HN―CHCHCH―Si―(OEt)(321.44g/mol)を得た。
[実施例4]
熱電対、攪拌機、還流冷却器を備えた1Lの3首フラスコにシュウ酸ジメチル354g(3.0mol)(118.03g/mol)を仕込んだ。これに2時間かけて3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン147g(1mol)(147.29g/mol)を撹拌しながら70℃で添加し、フラスコ内の温度が100℃を超えないようにした。次いで、この混合物をさらに30分間撹拌した。次に、得られたわずかに黄色の溶液を、フラスコ、蒸留ブリッジ、温度計、及び受器からなる蒸留装置に移した。形成されたメタノールを標準圧及び底部温度90℃で蒸留して除去した後、過剰に使用したシュウ酸ジメチルを減圧下(90℃底部温度、2mbar)で蒸留により除去した。次いで、得られた残留物を2hPaの圧力及び137℃のオーバーヘッド温度での蒸留により回収した。これにより、192gの無色の生成物MeO―CO―CO―HN―CHCHCH―Si―Me(OMe)(233.11g/mol)を得た。

Claims (8)

  1. 以下の一般式のオキサミドエステル基を有するシラン。
    Figure 2021507890
    [式中、
    は、同一であっても異なっていてもよく、ヘテロ原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよいSiC結合した炭化水素基であり、
    は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、又はヘテロ原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよい炭化水素基であり、
    は、酸素原子によって割り込まれていてもよい一価の置換されていてもよい炭化水素基を表し、
    は、水素原子又は置換されていてもよい炭化水素基を表し、
    Yは、酸素原子又は窒素原子によって割り込まれていてもよい二価の置換されていてもよい炭化水素基を表し、及び
    sは、1、2又は3である。]
  2. sが1又は2であることを特徴とする、請求項1に記載のオキサミドエステル基を有するシラン。
  3. 基Rが水素原子であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のオキサミドエステル基を有するシラン。
  4. オキサミドエステル基を有するシランを調製する方法であって、以下の式のアミノシラン(A)を
    −NH−Y−Si−R (RO)3−t (II)
    以下の一般式のシュウ酸ジエステル(B)
    Figure 2021507890
    [式中、R、R、R、R、及びYは、上で定義された意味の1つを有し、tは0、1、2又は3である。]
    と反応させることによってオキサミドエステル基を有するシランを調製する方法。
  5. tが、1又は2であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 式(III)の化合物と式(II)のアミノシランとのモル比が、1:1より大きいことを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 0℃〜150℃で実施されることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 400〜1100hPaの圧力で実施されることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法。
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