JP2021503453A - ビス(ヒドロキシメチル)ピロロフタラジン混成物、調製方法及びその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2017年11月17日出願の米国仮特許出願第62/587484号に対して米国特許法第119条(e)の下で優先権を主張し、それはその全体においてここに参照によって取り込まれる。
R1は、ハロ、−OR、−OAc、−OSO2R又は−OCONHRで選択的に置換されたアルキルであり、Rは水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールであり、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
値の範囲が列挙される場合、その範囲内には各値及び部分的範囲を包含することが意図される。例えば、「C1−10」はC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C1−10、C1−9、C1−8、C1−7、C1−6、C1−5、C1−4、C1−3、C1−2、C2−10、C2−9、C2−8、C2−7、C2−6、C2−5、C2−4、C2−3、C3−10、C3−9、C3−8、C3−7、C3−6、C3−5、C3−4、C4−10、C4−9、C4−8、C4−7、C4−6、C4−5、C5−10、C5−9、C5−8、C5−7、C5−6、C6−10、C6−9、C6−8、C6−7、C7−10、C7−9、C7−8、C8−10、C8−9及びC9−10を包含することが意図される。
本発明は、式(I)の化合物、その薬学的に許容可能な溶媒和物又は立体異性体を包含する。
Aは、選択的に置換される6〜10員環の不飽和炭素環であり、
R1は、ハロ、−OR、−OAc、−OSO2R又は−OCONHRで選択的に置換されたアルキルであり、Rは水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールであり、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
R1は、ハロ、−OR、−OAc、−OSO2R又は−OCONHRで選択的に置換されたアルキルであり、Rは水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールであり、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである。
本発明は、癌を有する被検体の治療又は予防のための方法を包含する。方法は、癌の増殖を抑制するように、治療上又は予防上の有効量の本開示の式(I)の化合物を被検体に投与するステップを具備する。
本発明は、癌の治療又は予防のための薬学的組成物を包含する。薬学的組成物は、本発明の式(I)の化合物の治療上又は予防上の有効量を具備する。
経口投与に適した本発明の薬学的組成物は、これに限定されないが、錠剤(例えば、チュアブルタブレット)、カプレット、カプセル及び液体(例えば、フレーバードシロップ)などの個別投与形態として提示することができる。そのような投与形態は、所定量の活性成分を含み、当業者に周知の調剤方法により調製され得る。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing,Easton PA(1990)を参照。
非経口投与形態は、これに限定されないが、皮下、静脈内(ボーラス注入を含む)、筋肉内及び動脈内を含む様々な経路によって患者に投与され得る。それらの投与は通常、汚染物質に対する患者の自然防御を迂回するため、非経口投与形態は、明確に無菌であり、又は患者への投与前に滅菌することが可能である。非経口投与形態の例は、これに限定されないが、注入ために準備された溶液、薬学的に許容可能な注入用ビヒクルに溶解又は懸濁されるように準備された乾燥製品、注入のため準備された懸濁液及び乳濁液を含む。
経皮、局所及び粘膜投与形態は、これに限定されないが、点眼液、スプレー、エアロゾル、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、溶液、乳濁液、懸濁液又は当業者に公知の他の形態を含む。例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences, 18th eds.,Mack Publishing,Easton PA(1990)参照。経皮投与形態は、所望量の活性成分の浸透を可能にするように皮膚に貼附して具体的な期間着用することができる「リザーバ型」又は「マトリックス型」パッチを含む。
被検体における癌の治療又は予防に有用なキットもまた、本開示に包含される。
細胞培養
本検討において使用される各種の細胞を、10%加熱不活性化ウシ胎児血清、100単位/mLのペニシリン及び100μg/mLのストレプトマイシンが補充された製造者推奨培地において、加湿5%CO2インキュベーターにおいて37℃で成長させた。
動物実験が、Academia Sinica Institutional Animal and Utilization Committeeのガイドラインに従って許可され、取り扱われた。
式(I−A)の化合物を手法1に記載される手順によって合成した。商業的に入手可能な1−フタラジノン19をオキシ塩化リンで処理して化合物20を与え、それをさらにエタノールにおいて各種ω−N,N−ジアルキルアルキルアミン、環状アミン、アニリン、1−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、1−メチル−4,4´−ビピペリジン、又は1−エチル−4,4´−ビピペリジンで処理して化合物21を得た。そして、化合物21をジクロロメタンにおいてトリメチル−シリルシアニド(TMSCN)及びアルキル又はアリールクロライドと反応させて化合物22を得て、それをエーテル中でテトラフルオロホウ酸(HBF4)と、その後にアセチレンジカルボン酸ジメチル(DMAD)によって処理してヒドロフルオロホウ酸塩に変換し、ジエステル誘導体23を与えた。23のジエステル官能基を、氷槽内でエーテル/CH2Cl2の混合物においてLiAlH4と反応させることによって対応のビス(ヒドロキシメチル)誘導体24に還元した。同様に、ビス(ヒドロキシメチル)誘導体24を、各種イソシアネートと反応させて化合物25(R1は−CH2OCONHRであり、Rはアルキル又はアリールである)を与え、若しくはピリジンにおいて酸無水物で処理して化合物25(R1は−CH2OCORである)を与えることによって、又はトルエン若しくはメタンスルホニルクロライド/Et3Nと反応させて化合物25(R1は−CH2OSO2Rであり、RはMe又は4−MePhである)を与えることによって、それらの対応のビス(アルキルカルバメート)同族体及び他の良好な脱離基に変換した。
(1)1−クロロフタラジン
商業的に入手可能なフタラジン−1(2H)−オン(5.0g、34.0mmol)及びオキシ塩化リン(POCl3)(25mL)の混合物を100℃で2時間撹拌しながら加熱した。室温に冷却した後、過剰なPOCl3を減圧下で完全に蒸留除去した。残留物をトルエン(2×25mL)及びその後にTHF(100mL)で練和し、固体生成物を濾過によって収集してTHFで洗浄した。そして、生成物をDCMに溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥し、減圧下で蒸発させて1−クロロフタラジンを与えた。収量4.6g(82%)、融点119〜121℃(lit.33融点132〜134℃)。
トリエチルアミン(6.96mL、50.0mmol)を含有するエタノール(120mL)における1−クロロフタラジン(3.64g、20.0mmol)の溶液に、モルホリン(1.89mL、22.0mmol)を滴下して添加した。反応混合物を18時間還流で加熱し、溶媒を減圧下で乾燥するまで除去した。反応物を室温まで冷却し、溶媒を蒸発させた。得られた粗生成物を水で希釈して、DCMで2回抽出した。分離された有機層を硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空下で蒸発させて4−(フタラジン−1−イル)モルホリンを与えた。褐色の固体、収量3.8g(80%)、融点125〜127℃(lit.43融点82℃)。
触媒量のAlCl3を含有するDCM(30mL)における4−(フタラジン−1−イル)モルホリン(2.0g、9.3mmol)の溶液に、Me3SiCN(2.32mL、18.6mmol)を滴下して添加した。そして、アセチルクロライド(1.0mL、14.0mmol)を上記混合物に滴下して添加し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、有機層を水、5%NaOH溶液、そして水で上手く洗浄した。溶液を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で濃縮して2−アセチル−4−モルホリノ−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリルを与えた。収量2.36g(89%)、融点140〜142℃。
温酢酸(50mL)における2−アセチル−4−モルホリノ−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリル(2.0g、7.0mmol)の溶液に、HBF4(1.55mL)を滴下して添加した。混合物を50〜60℃で30分間撹拌させた。室温に冷却後、濾過によって黄色固体の塩を収集し、濾過ケークを乾燥エーテルで洗浄した。固体塩をDMF(20mL)に溶解し、DMAD(1.6mL、13mmol)をこの溶液に徐々に添加した。反応混合物を90〜100℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発によって除去した。残留物をMeOHから結晶化してジメチル−3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレートを与えた。収量1.5g(56%)、融点182〜183℃。
温酢酸(50mL)におけるジメチル−3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレート(2.0g、7.0mmol)の溶液に、HBF4(1.55mL)を滴下して添加した。混合物を50〜60℃で30分間撹拌させた。室温に冷却後、濾過によって黄色固体の塩を収集し、濾過ケークを乾燥エーテルで洗浄した。固体塩をDMF(20mL)に溶解し、DMAD(1.6mL、13mmol)をこの溶液に徐々に添加した。反応混合物を90〜100℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発によって除去した。残留物をMeOHから結晶化してジメチル−3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレートを与えた。収量1.5g(56%)、融点182〜183℃。
DCM(50mL)におけるジメチル−3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレート(1.5g、3.9mmol)の溶液を、0〜5℃のジエチルエーテル(20mL)におけるLAH(0.37g、9.7mmol)の撹拌された懸濁液に滴下して添加した。2時間後の反応の完了後に、過剰なLAHを水(2mL)及びNH4OH(2mL)の添加によって分解した。反応混合物をセライトのパッドを介して濾過し、DCMで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を乾燥するまで真空中で蒸発させた。残留物をエタノールから再結晶化して(3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(BO−2571)を与えた。収量1.0g(80%)、融点184〜186℃。
乾燥DMFにおける(3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(0.15g、0.5mmol)、TEA(0.25mL、2.0mmol)及びエチルイソシアネート(0.15mL、2.0mmol)の混合物をアルゴン下の室温で24〜48時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。残留物をエーテルで練和し、所望の生成物を濾過によって収集して(3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ビス(メチレン)ビス(エチルカルバメート)(BO−2573)を与えた。収量0.16g(75%)、融点171〜173℃。
(1)1−(ピロリジン−1−イル)フタラジン
ピロリジン(20.0mL、240.0mmol)を、TEA(30.0mL、200.0mmol)を含有するエタノール(200mL)において1−クロロフタラジン(10.0g、60.0mmol)の溶液に徐々に添加した。反応混合物を室温で48時間撹拌した。反応の完了後、溶媒を蒸発させ、残留物を水で希釈してからDCM(2×200mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で蒸発させて所望の生成物1−(ピロリジン−1−イル)フタラジンを与えた。収量10.0g(83%)、融点90〜91℃。
触媒量のAlCl3を含有するDCM(30mL)における1−(ピロリジン−1−イル)フタラジン(5.0g、25.0mmol)の溶液に、Me3SiCN(6.3mL、50.0mmol)を滴下して添加した。そして、アセチルクロライド(2.7mL、37.5mmol)を上記混合物に滴下して添加し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、有機層を水、5%NaOH溶液、そして水で上手く洗浄した。溶液を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で濃縮して2−アセチル−4−(ピロリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリルを与えた。収量5.7g(85%)、融点123〜125℃。
温酢酸(50mL)における2−アセチル−4−(ピロリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリル(5.0g、18.6mmol)の溶液に、HBF4(3.6mL)を滴下して添加した。混合物を50〜60℃で30分間撹拌させた。室温に冷却後、濾過によって黄色固体の塩を収集し、濾過ケークを乾燥エーテルで洗浄した。固体塩をDMF(20mL)に溶解し、DMAD(4.5mL、37.0mmol)をこの溶液に徐々に添加した。反応混合物を90〜100℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発によって除去した。残留物をMeOHから結晶化してジメチル−3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレートを与えた。収量2.5g(48%)、融点176〜178℃。
DCM(50mL)におけるジメチル−3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレート(2.2g、6.23mmol)の溶液を、0〜5℃のジエチルエーテル(50mL)におけるLAH(0.6g、15.5mmol)の撹拌された懸濁液に滴下して添加した。2時間後の反応の完了後に、過剰なLAHを水(2mL)及びNH4OH(2mL)の添加によって分解した。反応混合物をセライトのパッドを介して濾過し、DCMで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を乾燥するまで真空中で蒸発させた。残留物をエタノールから再結晶化して(3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(BO−2686)を与えた。収量1.6g(83%)、融点160〜162℃。
乾燥DMFにおける(3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(0.15g、0.5mmol)、(0.16g、0.5mmol)、エチルイソシアネート(0.2mL、2.0mmol)及びTEA(3.0mL、2.0mmol)の混合物をアルゴン下の室温で24〜48時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。残留物をエーテルで練和し、所望の生成物を濾過によって収集して(3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ビス(メチレン)ビス(エチルカルバメート)(BO−2716)を与えた。収量0.13g(70%)、融点140〜142℃。
(1)1−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)フタラジン
1,4´−ビピペリジン(20.0g、120.0mmol)を、TEA(34mL、240.0mmol)を含有するエタノール(200mL)において1−クロロフタラジン(10.0g、60.0mmol)の溶液に徐々に添加した。反応混合物を室温で48時間撹拌した。反応の完了後、溶媒を蒸発させ、残留物を水で希釈してからDCM(2×200mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で蒸発させて所望の生成物1−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)フタラジンを与えた。収量10.2g(57%)、融点140〜142℃。
触媒量のAlCl3を含有するDCM(30mL)における1−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)フタラジン(2.0g、6.7mmol)の溶液に、Me3SiCN(1.69mL、13.5mmol)を滴下して添加した。そして、アセチルクロライド(0.88mL、10.0mmol)を上記混合物に滴下して添加し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、有機層を水、5%NaOH溶液、そして水で上手く洗浄した。溶液を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で濃縮して4−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)−2−アセチル−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリルを与えた。収量1.45g(60%)、融点160〜162℃。
温酢酸(50mL)における4−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)−2−アセチル−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリル(1.3g、3.5mmol)の溶液に、HBF4(0.7mL)を滴下して添加した。混合物を50〜60℃で30分間撹拌させた。室温に冷却後、濾過によって黄色固体の塩を収集し、濾過ケークを乾燥エーテルで洗浄した。固体塩をDMF(20mL)に溶解し、DMAD(0.8mL、6.5mmol)をこの溶液に徐々に添加した。反応混合物を90〜100℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発によって除去した。残留物をMeOHから結晶化してジメチル−6−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)−3−メチルピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレートを与えた。収量1.0g(70%)、融点189〜191℃。
DCM(50mL)におけるジメチル−6−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)−3−メチルピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレート(0.65g、1.31mmol)の溶液を、0〜5℃のジエチルエーテル(50mL)におけるLAH(0.10g、4.5mmol)の撹拌された懸濁液に滴下して添加した。2時間後の反応の完了後に、過剰なLAHを水(2mL)及びNH4OH(2mL)の添加によって分解した。反応混合物をセライトのパッドを介して濾過し、DCMで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を乾燥するまで真空中で蒸発させた。残留物をエタノールから再結晶化して(6−([1,4´−ビピペリジン]−1´−イル)−3−メチルピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノールを与えた。収量0.42g(78%)、融点183〜185℃。
(1)4−(フタラジン−1−イル)モルホリン
トリエチルアミン(6.96mL、50.0mmol)を含有するエタノール(120mL)における溶液11(3.64g、20.0mmol)に、モルホリン(1.89mL、22.0mmol)を滴下して添加した。反応混合物を18時間還流で加熱し、溶媒を減圧下で乾燥するまで除去した。反応物を室温まで冷却し、溶媒を蒸発させた。得られた粗生成物を水で希釈して、DCMで2回抽出した。分離された有機層を硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空下で蒸発させて4−(フタラジン−1−イル)モルホリンを与えた。褐色の固体、収量3.8g(80%)、融点125〜127℃(lit.43融点82℃)。
触媒量のAlCl3を含有するDCM(30mL)における4−(フタラジン−1−イル)モルホリン(2.0g、9.3mmol)の溶液に、Me3SiCN(2.32mL、18.6mmol)を滴下して添加した。そして、プロピオニルクロライド(1.2mL、14.0mmol)を上記混合物に滴下して添加し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、有機層を水、5%NaOH溶液、そして水で上手く洗浄した。溶液を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で濃縮して4−モルホリノ−2−プロピオニル−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリルを与えた。収量2.46g(89%)、融点146〜148℃。
温酢酸(50mL)における4−モルホリノ−2−プロピオニル−1,2−ジヒドロフタラジン−1−カルボニトリル(2.0g、7.0mmol)の溶液に、HBF4(1.30mL)を滴下して添加した。混合物を50〜60℃で30分間撹拌させた。室温に冷却後、濾過によって黄色固体の塩を収集し、濾過ケークを乾燥エーテルで洗浄した。固体塩をDMF(20mL)に溶解し、DMAD(1.5mL、12.0mmol)をこの溶液に徐々に添加した。反応混合物を90〜100℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発によって除去した。残留物をMeOHから結晶化してジメチル−3−メチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレートを与えた。収量1.6g(60%)、融点182〜183℃。
DCM(50mL)におけるジメチル−3−エチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレート(1.4g、3.5mmol)の溶液を、0〜5℃のジエチルエーテル(20mL)におけるLAH(0.43g、10.5mmol)の撹拌された懸濁液に滴下して添加した。2時間後の反応の完了後に、過剰なLAHを水(2mL)及びNH4OH(2mL)の添加によって分解した。反応混合物をセライトのパッドを介して濾過し、DCMで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を乾燥するまで真空中で蒸発させた。残留物をエタノールから再結晶化して(3−エチル−6−モルホリノピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(BO−2577)を与えた。収量1.2g(90%)、融点180〜182℃。
式(I−B)の化合物を、手法2に示すように合成した。商業的に入手可能な2,3−ナフタレン−ジカルボン酸無水物26を酢酸においてヒドラジン水和物で処理して化合物27を得て、それをオキシ塩化リンと反応させて化合物28を得た。アセトニトリルにおける各種ω−N,N−ジアルキルアルキルアミン、環状アミン、アニリン、1−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、1−メチル−4,4´−ビピペリジン、又は1−エチル−4,4´−ビピペリジン及び炭酸カリウムとの28の処理によって化合物29を得て、それをH2雰囲気下でメタノールにおいて10%Pd/Cと反応させて30を与えた。化合物30を、さらにジクロロメタンにおいてトリメチル−シリルシアニド及びアルキル又はアリールクロライドと反応させて化合物31を得た。同様に、化合物31を、前述したように、テトラフルオロホウ酸/アセチレンジカルボン酸ジメチル(DMAD)によって処理することによってジエステル誘導体32に変換した。32のジエステルを、氷槽内でエーテル/CH2Cl2の混合物においてLiAlH4と反応させることによって対応のビス(ヒドロキシメチル)誘導体33(式(I−B))に還元した。そして、ビス(ヒドロキシメチル)誘導体33を各種イソシアネートによって処理して化合物34(R1は−CH2OCONHRであり、Rはアルキル又はアリールである)を与え、若しくはピリジンにおいて酸無水物で処理して化合物34(R1は−CH2OCORである)を与え、又はトルエン若しくはメタンスルホニルクロライド/Et3Nと反応させて化合物34(R1は−CH2OSO2Rであり、RはMe又は4−MePhである)を与えることによって、それらの対応のビス(アルキルカルバメート)同族体及び他の良好な脱離基に変換した。
(1)2,3−ジヒドロベンゾ[g]フタラジノン−1,4−ジオン
ヒドラジン水和物(80%溶液、63mL)を、氷酢酸(600mL)におけるナフタレン−2,3−ジカルボン酸無水物(39.7g、200.0mmol)の撹拌した懸濁液に添加した。混合物を、撹拌しつつ6時間還流で加熱した。冷却後、固体生成物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥して2,3−ジヒドロベンゾ[g]フタラジノン−1,4−ジオンを与えた。収量40.2g(94%)、融点344〜346(lit.40融点344℃)。
ピリジン(24.0mL)を含有するオキシ塩化リン(400mL)における2,3−ジヒドロベンゾ[g]フタラジン−1,4−ジオン(40.0g、188.0mmol)の懸濁液を100℃で5時間加熱した。反応混合物を40℃まで冷却させてから、減圧下で乾燥するまで濃縮した。固体残留物をエーテルで練和し、濾過し、エーテルで洗浄した。固体生成物を練和して氷水とともに30分間撹拌し、固体生成物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥して1,4−ジクロロベンゾ[g]フタラジンを与えた。収量40.8g(85%)、融点217〜219℃(lit.40融点217〜220℃)。
ジメチルアミン(30mL、60.0mmol)を、室温で無水アセトニトリル(400mL)において1,4−ジクロロベンゾ[g]フタラジン(10g、40.0mmol)及び無水炭酸カリウム(55g、400.0mmol)の撹拌した懸濁液に徐々に加えた。反応混合物を室温で72時間撹拌させてから濾過して炭酸カリウムを除去した。濾液を減圧下で蒸発させ、固体残留物をエーテルから再結晶化して4−クロロ−N,N−ジメチルベンゾ[g]フタラジン−1−アミンを与えた。収量9.3g(90%)、融点90〜92℃。
MeOH(200mL)における4−クロロ−N,N−ジメチルベンゾ[g]フタラジン−1−アミン(5.15g、20.0mmol)の溶液に10%Pd/C(1.03g)を添加した。反応混合物を室温で4時間にわたって35psiで水素化してから、セライトのパッドを介して濾過した。濾過ケークをMeOHで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物をDCM(200mL)に溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、乾燥するまで真空で蒸発させた。生成物を、クロマトグラフィー(SiO2、ヘキサンにおける勾配溶出0〜40%の酢酸エチル)によって精製してN,N−ジメチルベンゾ[g]フタラジン−1−アミンを与えた。収量2.8g(64%)、融点115〜117℃。
触媒量のAlCl3を含有するDCM(30mL)におけるN,N−ジメチルベンゾ[g]フタラジン−1−アミン(2.22g、10.0mmol)の溶液に、Me3SiCN(2.5mL、20.0mmol)を滴下して添加した。そして、アセチルクロライド(1.1mL、15.0mmol)を上記混合物に滴下して添加し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、有機層を水、5%NaOH溶液、そして水で上手く洗浄した。溶液を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で濃縮して2−アセチル−4−(ジメチルアミノ)−1,2−ジヒドロベンゾ[g]フタラジン−1−カルボニトリルを与えた。収量2.7g(92%)、融点125〜127℃。
温酢酸(80mL)における2−アセチル−4−(ジメチルアミノ)−1,2−ジヒドロベンゾ[g]フタラジン−1−カルボニトリル(2.95g、10.0mmol)の溶液に、HBF4(2.2mL、12.0mmol)を滴下して添加した。混合物を50〜60℃で30分間撹拌させた。室温に冷却後、濾過によって黄色固体の塩を収集し、濾過ケークを乾燥エーテルで洗浄した。固体塩をDMF(20mL)に溶解し、DMAD(3.1mL、25.0mmol)をこの溶液に徐々に添加した。反応混合物を90〜100℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発によって除去した。残留物をMeOHから結晶化してジメチル−6−(ジメチルアミノ)−3−メチルベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレートを与えた。収量1.7g(43%)、融点180〜182℃。
DCM(50mL)におけるジメチル−6−(ジメチルアミノ)−3−メチルベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレート(1.6g、4.0mmol)の溶液を、0〜5℃のジエチルエーテル(100mL)におけるLAH(0.39g、10.0mmol)の撹拌された懸濁液に滴下して添加した。2時間後の反応の完了後に、過剰なLAHを水(2mL)及びNH4OH(2mL)の添加によって分解した。反応混合物をセライトのパッドを介して濾過し、DCMで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を乾燥するまで真空中で蒸発させた。残留物をエタノールから再結晶化して(6−(ジメチルアミノ)−3−メチルベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(BO−2768)を与えた。収量1.1g(80%)、融点156〜158℃。
乾燥DMFにおける(6−(ジメチルアミノ)−3−メチルベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(0.2g、0.6mmol)、(0.16g、0.5mmol)、エチルイソシアネート(0.2mL、2.4mmol)及びTEA(0.55mL、4.0mmol)の混合物をアルゴン下の室温で24〜48時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。残留物をエーテルで練和し、所望の生成物を濾過によって収集して(6−(ジメチルアミノ)−3−メチルベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)−ビス(メチレン)ビス(エチルカルバメート)(BO−2772)を与えた。収量0.15g(53%)、融点132〜134℃。
(1)1−クロロ−4−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]フタラジン
ピロリジン(3.5mL、42.0mmol)を、無水アセトニトリル(400mL)において1,4−ジクロロベンゾ[g]フタラジン(7.0g、28.0mmol)及び無水炭酸カリウム(55g、400.0mmol)の撹拌した懸濁液に徐々に加えた。反応混合物を室温で72時間撹拌させてから濾過して炭酸カリウムを除去した。濾液を減圧下で蒸発させ、固体残留物をエーテルから再結晶化して1−クロロ−4−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]フタラジンを与えた。収量6.8g(85%)、融点112〜114℃。
MeOH(200mL)における1−クロロ−4−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]フタラジン(5.1g、18.0mmol)の溶液に10%Pd/C(1.03g)を添加した。反応混合物を室温で4時間にわたって35psiで水素化してから、セライトのパッドを介して濾過した。濾過ケークをMeOHで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物をDCM(200mL)で溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、乾燥するまで真空で蒸発させた。生成物を、クロマトグラフィー(SiO2、ヘキサンにおける勾配溶出0〜40%の酢酸エチル)によって精製して1−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]フタラジンを与えた。収量3.3g(73%)、融点150〜152℃。
触媒量のAlCl3を含有するDCM(50mL)における1−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]フタラジン(3.25g、13.0mmol)の溶液に、Me3SiCN(3.26mL、26.0mmol)を滴下して添加した。そして、アセチルクロライド(1.4mL、19.6mmol)を上記混合物に滴下して添加し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、有機層を水、5%NaOH溶液、そして水で上手く洗浄した。溶液を硫酸ナトリウムを介して乾燥し、真空中で濃縮して2−アセチル−4−(ピロリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロベンゾ[g]フタラジン−1−カルボニトリル(33b)(BO−2760)を与えた。収量3.2g(77%)、融点162〜164℃。
温酢酸(90mL)における2−アセチル−4−(ピロリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロベンゾ[g]フタラジン−1−カルボニトリル(3.2g、10.0mmol)の溶液に、HBF4(2.2mL、12.0mmol)を滴下して添加した。混合物を50〜60℃で30分間撹拌させた。室温に冷却後、濾過によって黄色固体の塩を収集し、濾過ケークを乾燥エーテルで洗浄した。固体塩をDMF(20mL)に溶解し、DMAD(3.1mL、25.0mmol)をこの溶液に徐々に添加した。反応混合物を90〜100℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発によって除去した。残留物をMeOHから結晶化してジメチル−3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレートを与えた。収量2.0g(48%)、融点190〜192℃。
DCM(50mL)におけるジメチル−3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジカルボキシレート(1.7g、4.0mmol)の溶液を、0〜5℃のジエチルエーテル(100mL)におけるLAH(0.39g、10.0mmol)の撹拌された懸濁液に滴下して添加した。2時間後の反応の完了後に、過剰なLAHを水(2mL)及びNH4OH(2mL)の添加によって分解した。反応混合物をセライトのパッドを介して濾過し、DCMで充分に洗浄した。混合された濾液及び洗浄物を乾燥するまで真空中で蒸発させた。残留物をエタノールから再結晶化して(3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(BO−2762)を与えた。収量1.1g(82%)、融点160〜162℃。
乾燥DMFにおける(3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ジメタノール(0.36g、1.0mmol)、エチルイソシアネート(0.32mL、4.0mmol)及びTEA(0.55mL、4.0mmol)の混合物をアルゴン下の室温で24〜48時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。残留物をエーテルで練和し、所望の生成物を濾過によって収集して(3−メチル−6−(ピロリジン−1−イル)ベンゾ[g]ピロロ[2,1−a]フタラジン−1,2−ジイル)ビス(メチレン)ビス(エチルカルバメート)(BO−2763)を与えた。収量0.28g(56%)、融点142〜144℃。
式(I)の化合物は、一般に疎水性である。高い薬剤濃度で特異的な腫瘍細胞又は臓器の標的に活性化合物を送達するために、式(I)の化合物、特に、BO−2590を変性脱水−再水和法及び下記の手順による繰返しの押出し形成よってリポソームにカプセル化してリポソーム薬剤を生成した。
BO−2590のリポソームカプセル化を、CHCl3において大豆ホスファチジルコリン(SPC)、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、コレステロール(CHO)及びPEG−2000(モル比50:45:4:1)を混合することによって調製した。混合物を丸底フラスコに入れてから、BO−2590を反応混合物(4mg/mL)に添加した。有機溶媒を、減圧下で回転蒸発によって除去した。結果として得られる乾燥脂質膜をリン酸緩衝生理食塩水(137mMのNaCl、2.7mMのKCl、10mMのNa2HPO4及び1.8mMのKH2PO4)において脱水し、ハンドシェーキングすることによって拡散させた。懸濁液を複数回凍結及び解凍させ、その後に60℃で高圧押出し器(Lipex Biomembranes、バンクーバー、カナダ)を用いて0.8、0.6、0.4、0.2μm孔径のポリカーボネートメンブレンフィルター(Costar、Cambridge、MA)を介して繰返し押出し形成を行った。生成物溶液を4℃で保存した。
リポソームBO−2590(BO−2590L)を、移動相条件下[アセトニトリル/MeOH/H2O(0.5%TFA)(45/50/5)、(保持時間4.6分、流速0.5mL/分)]でRP−18カラムを用いて高圧液体クロマトグラフィー(Agilent Technologies)によって定量化した。リポソームBO−2590(100μl)を移動相(100μl)に添加し、ボルテックスで完全に混合し、10分間インキュベートした。結果として得られる乳状サンプルを遠心分離し、透明な上清をHPLC定量分析に取り入れた。我々の調製(n>5)では、BO−2590リポソームは、3.12〜2.94mg/mLを含有していた(4mg/mLの濃度における開始材料でカプセル化76〜70%)。
リポソームカプセル化BO−2590Lを4℃で3週間保存した。それは、HPLC分析によってカプセル化76%〜66.3%から約10%の崩壊を示した。
4.1 式(I)の化合物は癌細胞に対する細胞毒性を有した
式(I−A)及び(I−B)の全ての代表的化合物を、まず、ヒトリンパ性白血病細胞株(CCRF−CEM)及びそのビンブラスチン耐性細胞サブライン(CCRF−CEM/VBL)に対するそれらのインビトロ細胞毒性について評価した(表1参照)。高い細胞毒性を有する選択化合物を、固形腫瘍細胞株のパネル、すなわち、結腸癌HCT−116、非小細胞肺癌H460、小細胞肺癌H526及び膵臓癌PacaS1に対してさらに評価した(表2)。
本実施例では、BO−2590、BO−2577(式I−A)並びにBO−2698、BO−2755、BO−2762及びBO−2768(式I−B)をそれらのDNA架橋活性について試験し、それにおいてアルカリアガロースゲル電気泳動によって架橋を分析した。簡単に説明すると、精製されたpEGFP−N1プラスミドDNA(1500ng)を、40μLの結合緩衝液(3mMの塩化ナトリウム/1mMのリン酸ナトリウム、pH7.4、及び1mMのEDTA)において種々の濃度(1〜20μM)の試験化合物に混合した。反応混合物を37℃で2時間インキュベートした。反応の終了時に、プラスミドDNAを、BamHIによる消化によって、及びその後に続くエタノール沈殿によって線状化した。DNAペレットをアルカリ緩衝液(0.5NのNaOH−10mMのEDTA)において溶解及び変性した。20μLのDNA溶液(1000ng)のアリコートを、4μLの6×アルカリローディングダイと混合してから、NaOH−EDTA緩衝液とともに0.8%アルカリアガロースゲルにおいて4℃で電気泳動で分解した。電気泳動を18Vで22時間実行した。臭化エチジウム溶液でゲルを染色した後、DNAをUV光下で可視化した。結果を図1に示す。
本実施例では、BO−2590及びBO−2577は、ウェスタンブロット解析によってVEGFR−2を抑制する際のそれらの活性の試験を受けた。簡単に説明すると、内皮性EA.hy926細胞を、種々の濃度で12時間BO−2590又はBO−2577とともにインキュベートした。一次抗体、抗VEGFR−2及び抗p−VEGFR−2を用いて、それぞれ合計VEGFR−2及びp−VEGFR−2のタンパク質をブロットした。結果を図3に示す。
本実施例では、我々は、トランスウェルマイグレーションアッセイを用いて化合物BO−2590が細胞マイグレーションを抑制することができるかを調査した。
血管新生は、既存の脈管構造からの伸張として派生した新たな結果を生成する過程である。血管挙動の実行又は管形成を監視することによって、化合物が血管新生を中断させることができるかを判定することができる。この実施例では、式(I)の化合物が血管新生を中断したかを、管形成アッセイを用いて調査した。
我々は、H460肺癌細胞における細胞周期進行に対するBO−2590の効果を濃度0、0.125、0.25、0.5、1及び2μMにおいて24、48及び72時間さらに調査した。細胞周期分布をフローサイトメトリーによって分析した。図5に示すように、BO−2590は、細胞周期進行と用量依存的に干渉した。BO−2590の濃度を増加させることによって、G2期における著しい抑止が最初に観察され、S期の進行の抑止が続き、最後にG1の抑止が24時間で現れた。ただし、48又は72時間のインキュベーションに続き、細胞周期は徐々に進み、大量のsub−G1細胞が現れ始めた(図6)。sub−G1細胞も、アポトーシス細胞であった。したがって、BO−2590が用量依存的にsub−G1細胞を誘発したという所見は、BO−2590がDNA損傷を介したアポトーシス細胞死をトリガし得ることを示す。
この実施例では、アネキシンV染色アッセイを用いて、H460細胞株におけるBO−2590によって誘発されるアポトーシス細胞死を評価した。簡単に説明すると、H460細胞を、BO−2590で濃度0.5、1及び2μMで48時間処理してから、アネキシンV−FITC及びヨウ化プロピジウムで染色した。染色した細胞を、フローサイトメトリーによって分析した。48時間の処理後、BO−2590は用量に依存してアネキシンV+細胞の比率を大幅に増加させたことが分かった(図7)。
この実施例では、BO−2768の効果を、アポトーシス細胞死がH526細胞株において測定されたことを除いて、実施例4.7の手順に従って評価した。簡単に説明すると、H526細胞を濃度0.01、0.02、0.04及び0.08μMのBO−2768又は濃度2、4、8及び16μMのシスプラチンで24、48又は72時間処理してから、アネキシンV−FITC及びヨウ化プロピジウムで染色した。染色した細胞をフローサイトメトリーによって分析した。72時間の処理後、BO−2768は用量に依存してアネキシンV+細胞の比率を大幅に増加させたことが分かった(図8)。
この実施例では、細胞増殖の抑制に対する相乗効果がBO−2768とシスプラチンの間に存在するかを調査した。この目的のため、H211細胞をBO−2768又はシスプラチンで単独で又は組合せて処理し、H211細胞の増殖率をPrestoBlueアッセイによって分析した。結果を図9に示す。
実施例4において前述したように、式(I)の化合物は、一般的に、試験される腫瘍細胞株に対して細胞毒性を有した。本実施例では、ヒトSCLCを保持するヌードマウスにおける式(I)の選択された化合物の治療有効性を調査した。
BO−2590は溶解性に乏しいので、本実施例では実施例3のリポソームBO−2590(BO−2590L)を用いて、ヒトSCLC H526異種移植片を保持するヌードマウスに対するその治療有効性を調査した。
ヒトSCLC H526異種移植片を保持するヌードマウスに対するBO−2590、BO−2768、BO−2792、イリノテカン及びシスプラチンの治療有効性を、実施例5.1と同様の手順に従って調査した。BO−2590、BO−2768、BO−2792、イリノテカン及びシスプラチンを、20%のKolliphor15(登録商標)、10%のTWEEN(登録商標)80、10%のPEG400、30%のエタノール及び40%のD5Wの溶液においてそれぞれ調合した。結果を図12及び13に示す。
実施例5.2における所見の観点から、BO−2768の抗腫瘍有効性をさらに詳細に調査したところ、予想通り、BO−2768は用量に依存して腫瘍の成長を抑制し、20mg/kgの用量(1日あたり2回)は、試験動物の体重におけるいずれの有害な効果もなく(図13、パネルB)、検討の時間全体を通じて腫瘍の成長を完全に抑制し得る(図13、パネルA)。
この実施例では、腫瘍サイズの抑制及び試験被検体の体重変化に対するBO−2768及びシスプラチンの相乗効果を調査した。この目的のため、H211細胞のアリコート(5×106、50μl)をヌードマウスに皮下移植した。そして、試験動物をBO−2768又はシスプラチンで、単独で又は組合せて処置した。(20%のKolliphor(登録商標)HS15、10%のTween(登録商標)80、10%のPEG400、30%のエタノール及び40%の蒸留水に溶解された)BI−2768を、100μlにおける20mg/kgの用量で5連続日にわたって投与してから、1日休止し、このサイクルを1回反復した(すなわち、合計で2サイクル)。シスプラチンを2又は4mg/kgの用量で4日毎に1回、これを3回にわたって与えた。結果を図14に示す。
スライド上の腫瘍異種移植組織部位をキシレンに毎回7分間にわたって2回脱パラフィン処理した。そして、スライドを、100%〜70%の順に段階的エタノールにおいて再水和し、その後に続いてdH2Oにおいて洗い流した。抗原賦活化を、クッカーにおける50分間インキュベーション、その後に続く30分間の大気温冷却とともにクエン酸緩衝液(0.01M、pH6.0)を用いて行ってから、dH2Oで洗い流した。後のスライドに、製造者の指示(Novolinkポリマー検出システム、Leica Biosystems、ヴェッツラー、ドイツ)11に従ってAbcam(登録商標)から得られた一次抗体(抗ウサギCD31抗体及び抗マウスγ−H2AX抗体)で免疫組織化学(IHC)染色を行った。IHC処理の後、Panoramic250FlashIIホールスライドスキャナーを用いてスライドをデジタル的にスキャンし、3DHISTECH Panoramicビューワソフトウェア(3DHISTECH Ltd.,ブタペスト、ハンガリー)によって分析した。
Claims (25)
- 式(I)、その薬学的に許容可能な溶媒和物又は立体異性体の化合物であって、
R1は、ハロ、−OR、−OAc、−OSO2R又は−OCONHRで選択的に置換されたアルキルであり、Rは水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールであり、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、n及びmは独立して1から5の間の整数であり、RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである、化合物。 - R3は、1H−ピラゾール−3−アミノ、1H−イミダゾール−2−アミノ又はピリミジン−アミノである、請求項1に記載の化合物。
- 前記シクロアルキルアミノ基は、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、ピペラジニル及び4−ピペリドピペリジニルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
- 前記化合物が、式(I−A)の構造を有し、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである、請求項1に記載の化合物。 - R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はエチルであり、R3はモルホリンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項4に記載の化合物。
- R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はピロリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項4に記載の化合物。
- R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3は1,4´−ビピペリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項4に記載の化合物。
- R1は−OCONH(C2H5)で置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はピロリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項4に記載の化合物。
- 前記化合物が、式(I−B)の構造を有し、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである、請求項1に記載の化合物。 - R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はジメチルアミンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項9に記載の化合物。
- R1は−OCONH(C2H5)で置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はジメチルアミンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項9に記載の化合物。
- R1は−OCONH(C2H5)で置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はピロリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項9に記載の化合物。
- 被検体における癌を治療するための方法であって、治療上有効量の請求項1に記載の化合物を前記被検体に投与するステップを具備する方法。
- 前記化合物が、式(I−A)の構造を有し、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである、請求項13に記載の方法。 - R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はエチルであり、R3はモルホリンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項14に記載の方法。
- R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はピロリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項14に記載の方法。
- R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3は1,4´−ビピペリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項14に記載の方法。
- R1は−OCONH(C2H5)で置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はピロリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項14に記載の方法。
- 前記化合物が、式(I−B)の構造を有し、
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
R3は、−NRARB、−NHPhRC、モノ−若しくはビス−サッカライド基又はアミノ酸基であり、又は−NRARBが統合されて、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、1−置換ピペラジン、1,4´−ビピペリジン、4´−置換4,4´−ビピペリジンからなる群から選択された選択的に置換されるアニリン又はシクロアルキルアミンを形成し、ピペラジン及び4,4´−ビピペリジンにおける置換基がアルキル、−(CH2)nCONH(CH2)mNRARBであり、
n及びmは独立して1から5の間の整数であり、
RA及びRBは独立してH又はC1〜C6アルキルであり、
RCは水素、ハロ、アルコキシ、−CH2OH、−NHCORa、−NHC(O)ORa、又は選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル若しくはアリールであり、RaはC1−6アルキル又はアリールであり、
R4及びR5は、独立して水素、−OH、アルコキシ又は−O(CH2)xN(Rb)2であり、
xは1から5の間の整数であり、
RbはC1−10アルキル又はシクロアルキルアミノ基であり、
前記アリール又はヘテロアリールは、C1−6アルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、−NH2、−NHRc、−N(Rc)2、シクロアルキルアミノ、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で選択的に置換され、Rcは独立して水素又はC1−10アルキルである、請求項13に記載の方法。 - R1は−OHで置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はジメチルアミンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項19に記載の方法。
- R1は−OCONH(C2H5)で置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はジメチルアミンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項19に記載の方法。
- R1は−OCONH(C2H5)で置換されたメチルであり、R2はメチルであり、R3はピロリジンであり、R4及びR5は独立して水素である、請求項19に記載の方法。
- 請求項1に記載の化合物の前記投与の前、前記投与とともに、又は前記投与の後に化学療法剤を前記被検体に投与するステップをさらに具備する請求項13に記載の方法。
- 前記化学療法剤は、DET、PLX4032、ドセタキセル、パクリタキセル、シスプラチン、オキサリプラチン、ベツリン酸、4−S−システアミニルカテコール、4−S−システアミニルフェノール、エベロリムス、ボルテゾミブ、カルボプラチン、ダカルバジン、セレコキシブ、テモゾロミド、ソラフェニブ、サリドマイド、レナリドマイド、バルプロ酸、ビンブラスチン、メシル酸イマチニブ、ボセンタン、アポミン、三酸化ヒ素、カルムスチン、ラムブロリズマ、抗CTLA−4剤、抗プログラム細胞死受容体−1(PD−1)剤、イピリムマブ、トレメリムマブ、ドキソルビシン、MEK阻害剤、カペシタビン、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、哺乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)阻害剤及びタモキシフェンからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
- 前記癌は、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、ユーイング肉腫、多発性骨髄腫、ウィルムス腫瘍、骨腫瘍、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、精巣癌、甲状腺癌、前立腺癌、咽頭癌、子宮頸癌、鼻咽頭癌、乳癌、結腸癌、膵臓癌、頭頸部癌、食道癌、直腸癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、脳癌、黒色腫、非黒色腫皮膚癌及びCNS新生物からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
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