JP2021195894A - 点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、コネクタピンとA/D変換器の必要数を低減し、小型化、軽量化、低コスト化に寄与する点火装置を提供することを目的とする。【解決手段】内燃機関の複数の気筒に設けられた点火プラグと、一次コイルと、磁気結合され点火プラグに接続された二次コイルと、を有した気筒ごとに設けられた点火コイルと、一次コイルへの通電、遮断を切り換えるスイッチング部と、一次コイルの電圧を入力し一次信号として出力する気筒ごとに設けられた一次電圧信号分離部と、各気筒の一次信号を電気的に結合し結合一次信号を出力する一次信号結合部と、結合一次信号を入力し各気筒の一次電圧情報を出力する一次電圧情報検出部と、を備えた点火装置である。【選択図】図1

Description

本願は、点火装置に関するものである。
火花点火式内燃機関では、一次コイルの通電、遮断によって、磁気結合された二次コイルに二次電圧を発生させ、二次コイルに接続された燃焼室内の点火プラグに高電圧アークを発生させて、燃焼室の混合気を燃焼させている場合が多い。このとき、点火プラグの絶縁破壊電圧を計測して、内燃機関の制御に利用する方法が提案されている。絶縁破壊電圧は、点火プラグの電極間で絶縁破壊が発生する瞬間において、点火コイルの二次コイル側に発生する二次電圧である。二次電圧の挙動は、高電圧アークの放電経路の伸長、プラグ摩耗状態と相関を有する。二次電圧に関する情報により内燃機関の気筒内情報を得ることができ内燃機関の制御に利用可能である。この二次電圧を計測するため、従来の内燃機関の点火装置では、点火コイルの一次コイル側に発生する電圧(以下、一次電圧と称す)に基づいて絶縁破壊電圧を間接的に測定する手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2016-65462号公報
特許文献1に記載された技術においては、火花点火式内燃機関の気筒ごとに設置された点火プラグ、一時側コイル、二次側コイルに対して、一時側コイルの電圧を検出して点火プラグの放電異常、失火を検出している。しかし、複数の気筒を有する内燃機関においては、一時側コイルの電圧を検出する回路を、個別に設置する必要がある。そのためには、内燃機関の気筒数に応じた、コンパレータとA/D変換器などの回路が必要となり、点火装置の大型化、重量化、高コスト化の要因となる。
内燃機関は運転状態を適切に制御するためにクランク角度センサ、カム角センサ、吸気量検出センサ、水温センサ、電源電圧センサ等の各種のセンサ及びスイッチが接続されている。各種のセンサから出力されたアナログ電圧信号は、A/D変換器を用いてデジタル信号に変換され、デジタル信号に変換された信号は、ECU(Electronic Control Unit)にて演算処理される。近年、排ガス規制と燃費向上のため内燃機関に取り付けられる各種センサ、アクチュエータは増加する傾向にある。よって、一次コイル電圧の計測のために、内燃機関の気筒数に応じた、処理回路とA/D変換器の追加は、点火装置を含んだ内燃機関の制御部のさらなる大型化、重量化、高コスト化を招くこととなり問題である。
ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の数はECU筐体サイズと製造コストにより制限されているため、無制限に増やせるものではない。一次電圧検出のためにコネクタピンとA/D変換器を増設する場合は、ECU筐体のサイズアップと製造コストの上昇につながる。
本願は、複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の必要数を低減し、小型化、軽量化、低コスト化に寄与する点火装置を提供することを目的とする。
本願に係る点火装置は、
内燃機関の複数の気筒に気筒ごとに設けられた点火プラグと、
一次コイルと、一次コイルと磁気結合され点火プラグに接続された二次コイルと、を有した気筒ごとに設けられた点火コイルと、
一次コイルへの通電、遮断を切り換える気筒ごとに設けられたスイッチング部と、
一次コイルの電圧を入力し一次信号として出力する気筒ごとに設けられた一次電圧信号分離部と、
各気筒の一次信号を電気的に結合し結合一次信号を出力する一次信号結合部と、
結合一次信号を入力し各気筒の一次電圧情報を出力する一次電圧情報検出部と、を備えたものである。
本願に係る点火装置によれば、複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の必要数を低減できるので、点火装置の小型化、軽量化、低コスト化に寄与することができる。
実施の形態1に係る点火装置を示す構成図である。 実施の形態1に係る点火装置の制御部のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る点火装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態2に係る点火装置を示す構成図である。 実施の形態2に係る点火装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態3に係る点火装置を示す構成図である。 実施の形態3に係る点火装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態4に係る点火装置を示す構成図である。 実施の形態4に係る点火装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態5に係る点火装置を示す構成図である。 実施の形態5に係る点火装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
1.実施の形態1
<点火装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る内燃機関の点火装置を示す構成図である。本実施形態の説明では簡略化のために2気筒の内燃機関構成とするが、これに限られるものではなく2気筒以上を持つ内燃機関に対しても適用可能である。
図1に示したように、点火装置10は、制御部50、一次信号結合部60、一次電圧情報検出部70と、第一気筒に係る点火コイル20−1、スイッチング部30−1、一次電圧信号分離部40−1、と、第二気筒に係るスイッチング部30−2、点火コイル20−2、一次電圧信号分離部40−2、を備えている。
図中での構成要素に付与した符号の付加番号「−1」「−2」は気筒番号を表している。たとえば「20−1」は第一気筒の点火コイル、「20−2」は第二気筒の点火コイルを表している。代表として第一気筒の構成要素について説明し、第二気筒の構成要素について説明を省略する場合がある。
以下、第一の気筒に関する構成要素を代表として説明する。点火コイル20−1は、一次コイル21−1と、二次コイル22−1と、鉄心23−1とを有している。一次コイル21−1は、鉄心23−1に巻かれている。
一次コイル21−1の高電圧側端子は、直流電源11の正極端子に接続されている。直流電源11の負極端子は、接地されている。直流電源11には、例えば、鉛蓄電池が用いられる。直流電源11は、12V定格の電源電圧を出力する。一次コイル21−1には、直流電源11から電力が供給される。一次コイル21−1の低電圧側端子は、スイッチング部30−1を介してグランドに接続されている。スイッチング部30−1は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。スイッチング部30−1は、一次コイル21−1への通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り換える。
二次コイル22−1は、鉄心23−1に巻かれている。従って、二次コイル22−1は、鉄心23−1を介して一次コイル21−1と磁気結合されている。二次コイル22−1の巻き数N2は、一次コイル21−1の巻き数N1よりも多い。一次コイル21−1に対する二次コイル22−1の巻き数比RN12は、N2/N1である。(N1、N2、RN12は不図示)
二次コイル22−1の高電圧側端子は、点火プラグ12−1の第一電極12a−1に接続されている。二次コイル22−1の低電圧側端子は、逆流防止用ダイオード13−1のアノードに接続されている。逆流防止用ダイオード13−1のカソードは、グランドに接続されている。従って、逆流防止用ダイオード13−1は、二次コイル22−1からグランドに向かって流れる電流を通す一方で、グラウンドから二次コイル22−1に向かって流れる電流を阻止する。
鉄心23−1は、一次コイル21−1へ通電することにより発生する磁気エネルギーを蓄える。二次コイル22−1は、鉄心23−1に蓄えられた磁気エネルギーに基づく電力を、点火プラグ12−1に供給する。
点火プラグ12−1は、第一電極12a−1及び第二電極12b−1を有している。第一電極12a−1及び第二電極12b−1は、間隔をおいて対向している。点火プラグ12−1は、第一電極12a−1及び第二電極12b−1が、内燃機関の燃焼室内に露出するように、内燃機関に設けられている。点火プラグ12−1は、可燃混合気に点火するために用いられる。可燃混合気は、燃焼室内に形成される。
一次電圧信号分離部40−1は、高圧側抵抗41−1と、信号スイッチング部43−1と、一次電圧信号制御部42−1とを含んでいる。一次電圧信号制御部42−1のセンシング端子は一次電圧V1−1を検出できるように接続されている。
一次電圧信号制御部42−1は、一次電圧V1−1の発生レベルに基づいて信号スイッチング部43−1を制御する切換信号Sd−1を出力する。一次電圧V1−1は、直流電源11と接続されている一次コイル21−1のコイル端とは反対側のコイル端において発生する電圧である。
信号スイッチング部43−1は、例えば、MOS−FETである。信号スイッチング部43−1は、高圧側抵抗41−1と一次信号結合部60との導通状態をオン状態とオフ状態のいずれか一方の状態に設定する。
一次電圧信号制御部42−1は、一次電圧V1−1の発生レベルが所定の一次電圧閾値以上である期間で信号スイッチング部43−1をオン状態に設定するように制御する。一次電圧閾値は直流電源11が出力する電源電圧より高くなるように設定する。このように一次電圧閾値を設定することで有意な一次電圧V1−1のみを一次信号として一次信号結合部60に伝達することができる。一次電圧閾値は任意に設定できる。しかし、スイッチング部30−1がオフしている場合は定常的には直流電源11の電圧が一次電圧V1−1として出力されることから、一次電圧閾値を直流電源11の電圧より高い値とすることが望ましい。
高圧側抵抗41−1の一端は、一次コイル21−1の低電圧側端子に接続されている。高圧側抵抗41−1の他端は、信号スイッチング部43−1に接続されている。高圧側抵抗41−1は一次電圧情報検出部70の低圧側抵抗71と組み合わされることで抵抗分圧回路を形成する。これによって一次電圧入力を一次電圧情報検出部70で処理しやすい電圧領域に変換して入力することができる。
一次信号結合部60は、一次電圧信号分離部40−1と一次電圧情報検出部70の間に配置されている。一次信号結合部60は各気筒の一次電圧信号分離部40−1からの各出力信号線と一次電圧情報検出部70の入力信号線を電気的接点により接続している。電気的接点には半田付け、圧着端子等の方法が考えられるが各信号線が電気的に導通状態になっていればよく方法は限定されない。
制御部50は、スイッチング部30−1により一次コイル21−1への通電状態をオン状態及びオフ状態のいずれか一方の状態に設定する。制御部50は、各気筒のスイッチング部30−1のゲート端子に指令信号S1−1を送信する。指令信号S1−1とは、HighレベルまたはLowレベルの二値を有する信号である。
スイッチング部30−1のゲート端子にHighレベルの指令信号S1−1が入力されると、一次コイル21−1への通電状態がオン状態に設定される。スイッチング部30−1のゲート端子にLowレベルの指令信号S1−1が入力されると、一次コイル21−1への通電状態がオフ状態に設定される。
制御部50により一次コイル21−1への通電状態がオン状態に設定されると、一次コイル21−1に一次電流I1−1が流れ、直流電源11から一次コイル21−1に電力が供給される。制御部50により一次コイル21−1への通電状態がオフ状態に設定されると、一次電流I1−1が遮断される。つまり、直流電源11から一次コイル21−1への電力の供給が停止される。
一次電圧情報検出部70は、一次電圧変換部72と低圧側抵抗71を含んでいる。低圧側抵抗71の一端は、一次信号結合部60に接続されている。低圧側抵抗71の他端は、グランドに接続されている。
一次電圧変換部72は高圧側抵抗41−1と低圧側抵抗71で形成される分圧回路により分圧された検出電圧Vfを読み込み演算し、一次電圧V1−1の情報を一次電圧情報V1dとして制御部50へ出力する。ここで、一般的に抵抗器に対して配線の抵抗値は小さいため、一次信号結合部60の電圧は検出電圧Vfと同一であるとして説明は省略する。
例えば、一次電圧変換部72の出力の一次電圧情報V1dと検出電圧Vfの関係は、以下の式により計算される。
V1d=Vf/RR1
ここで、RR1(不図示)は、分圧比であり、以下の式により計算される。
RR1=R2/(R1+R2)
ここでR1は各気筒の高圧側抵抗41−1の抵抗値、R2は低圧側抵抗71の抵抗値である。実施の形態1では簡単のために第一気筒の高圧側抵抗41−1と第二気筒の高圧側抵抗41−2の抵抗値は同一とする。以上、第一の気筒に関する構成要素について説明したが、第二の気筒に関する構成要素についても同様であるので、説明を省略する。上記では第一の気筒に関する構成要素について説明したが、第二の気筒に関する構成要素についても同様であるので、説明を省略する。
<制御部のハードウェア構成>
図2は、制御部50の各機能を実現する処理回路のハードウェア構成図である。制御部50の機能は、内燃機関の吸入空気量に応じて内燃機関を制御する内燃機関用制御部に内蔵されてもよい。または、内燃機関の制御部とは別に、点火コイルへの通電制御と一次電圧の監視のみを実施する点火用制御部を設けてもよい。ここでは、点火装置のための制御部は内燃機関用制御部に内蔵されている例で説明する。内燃機関用制御部は、図2に示したように、演算処理装置90、記憶装置91、入力回路92、出力回路93等を備えている。
演算処理装置90は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。記憶装置91は、演算処理装置90との間でデータを送受する。入力回路92は、演算処理装置90に外部からの信号を入力する。出力回路93は、演算処理装置90から外部に信号を出力する。
演算処理装置90は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種論理回路、各種信号処理回路等である。また、演算処理装置90は、同種の論理回路または信号処理回路、異種の論理回路または信号処理回路等が複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。
内燃機関制御部には、記憶装置91として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等が備えられている。RAMは、演算処理装置90からデータの読み出し及び書き込みが可能に構成されている。ROMは、演算処理装置90からデータの読み出しが可能に構成されている。
入力回路92は、クランク角センサ、カム角センサ、吸気量検出センサ、水温センサ、電源電圧センサ等の各種センサ及び各種スイッチと接続されている。また、入力回路92は、一次電圧情報検出部70に接続されている。入力回路92は、A/D変換器を備えている。A/D変換器は、上記各種センサ、スイッチ及び一次電圧情報検出部70からのアナログ信号を演算処理装置90に入力するためのデジタル信号に変換する。
出力回路93は、スイッチング部30−1、30−2、インジェクタ等の電気負荷に接続されている。出力回路93は、駆動回路を備えている。駆動回路は、上記電気負荷に、演算処理装置90からの制御信号を出力する。
制御部50が備える各機能は、演算処理装置90が、ROM、RAM等の記憶装置91に記憶されたプログラムを実行し、入力回路92、出力回路93等の他のハードウェアと協働することにより実現される。
制御部50は、基本的な制御として、入力された各種センサからの信号に基づいて、燃料噴射量、点火時期等を算出する。そして、制御部50は、スイッチング部30−1、インジェクタ等を駆動制御する。
なお、内燃機関制御部の機能は、一部が専用のハードウェアで実現し、一部がソフトウェア別体型のソフトウェアまたはソフトウェア一体型のファームウェアで実現されるようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせによって、内燃機関制御部の機能を実現することができる。
<点火装置の動作説明>
図3は、実施の形態1に係る点火装置10の動作を説明するためのタイミングチャートである。制御部50は、別途に決定された点火時期を迎えると、時刻t10において、スイッチング部30−1への指令信号S1−1をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−1に一次電流I1−1が流れ始める。そして、鉄心23−1内には、磁気エネルギーが蓄えられる。
この時、一次電圧V1−1は直流電源11が出力する電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
制御部50は、その後の時刻t11において、指令信号S1−1をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−1が遮断される。
時刻t11で、一次電圧V1−1には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。一次電圧信号制御部42−1は一次電圧V1−1が一次電圧閾値を超えたことを検知し、切換信号Sd−1をLowレベルからHighレベルへ切り換える。すると、第一気筒の信号スイッチング部43−1がオフ状態からオン状態に切り換わり、第一気筒の一次電圧V1−1が一次電圧情報検出部70にて検知される。
一次電圧情報検出部70によって一次電圧情報V1dが、制御部50に入力される。この時刻に、第一気筒の一次電圧V1−1検出が開始される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−1の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t12で、二次電圧V2−1が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−1の電極間で火花放電が生じる。
時刻t13において、スイッチング部30−2への指令信号S1−2をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−2に一次電流I1−2が流れ始める。そして、鉄心23−2には、磁気エネルギーが蓄えられる。
この時、一次電圧V1−2は直流電源11が出力する電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
時刻t14において、点火コイル20−1に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−1は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。一次電圧V1−1が一次電圧閾値を下回ることで、一次電圧信号制御部42−1が切換信号Sd−1をHighレベルからLowレベルへ切り換える。すると、信号スイッチング部43−1がオン状態からオフ状態に切り換わり、一次電圧情報V1dが検知されなくなる。
制御部50は、その後の時刻t15において、指令信号S1−2をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−2が遮断される。時刻t15で、一次電圧V1−2には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。一次電圧V1−2が一次電圧閾値を超えることで、一次電圧信号制御部42−2が切換信号Sd−2をLowレベルからHighレベルへ切り換える。すると、第二気筒の信号スイッチング部43−2がオフ状態からオン状態に切り換わり、第二気筒の一次電圧V1−2が一次電圧情報V1dとして検知開始されるその後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次コイル22−2に発生する二次電圧V2−2のマイナス方向への増大と比例した電圧レベルが一次電圧V1−2として発生する。
時刻t16で、二次電圧V2−2が絶縁破壊電圧に到達すると、第二の気筒の点火プラグ12−2の第一電極12a−2、第二電極12b−2の間で火花放電が生じる。
時刻t17において、点火コイル20−2に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−2は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。一次電圧V1−2が一次電圧閾値を下回ることで、一次電圧信号制御部42−2が切換信号Sd−2をHighレベルからLowレベルへ切り換える。すると、信号スイッチング部43−2がオン状態からオフ状態に切り換わり、一次電圧情報V1dが検知されなくなる。
このように、実施の形態1に係る点火装置10は、複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の必要数を低減できる。これによって点火装置の小型化、軽量化、低コスト化に貢献できる。
スイッチング部30−1、30−2及び信号スイッチング部43−1、43−2にはIGBT、MOS−FETに限らず、他のトランジスタ等のスイッチング素子が用いられてもよい。
また、点火装置は内燃機関直近に取り付けられるため、高圧側抵抗41−1、41−2と低圧側抵抗71の熱抵抗によって分圧抵抗回路構成の分圧比が変動する可能性、内燃機関振動によるハーネス断線等の可能性がある。そのため、内燃機関の周辺温度、冷却水温度、内燃機関の運転負荷、運転履歴等から点火装置の回路の温度を求め、分圧抵抗回路の温度の影響を推定し一次電圧情報検出部70の出力を温度補正し、もしくは故障検知を行うことができる。これにより正確な一次電圧の判定が可能となる。
例えば、一次コイル21−1、21−2への通電状態がオン状態からオフ状態に切替わったタイミングで発生する一次電流遮断ノイズの発生電圧レベル、スイッチング部30−1、30−2が有する電圧クランプ機能により一次電圧が一定電圧に制限されている時の一次電圧情報V1dから分圧抵抗回路の温度の影響を推定し、もしくは故障を推定することができる。これにより正確な一次電圧の判定が可能となる。
一次コイル21−1、21−2の通電が遮断された後に発生する一次コイル電圧が、予め定められた遮断ノイズ判定値よりも小さい気筒について、故障と判定することができる。以上説明した温度補正、故障判定は、一次電圧情報検出部70で行うことができるが、制御部50が実施することとしてもよい。
2.実施の形態2
<点火装置の構成>
次に、実施の形態2に係る内燃機関の点火装置について説明する。
図4は、実施の形態2に係る内燃機関の点火装置を示す構成図である。図1に示した構成要素と同じ構成要素には同一の符号が付され、その詳細な説明は省略される。
図4に示したように、一次電圧信号制御部42−1、42−2のセンシング端子は指令信号S1−1、指令信号S1−2を検出できるように接続されていること以外の構成は、実施の形態1と同様である。
以下、第一の気筒に関する構成要素を代表として説明する。一次電圧信号制御部42−1は、自気筒の指令信号S1−1がHighレベルからLowレベルに切り換わる時刻からあらかじめ設定された一定期間で信号スイッチング部43−1をオン状態に設定するように制御する。
この信号スイッチング部43−1をオン状態にする期間を一次電圧検出期間Tv1on_dtとする。このとき、一次電圧検出期間Tv1on_dtは自気筒の点火コイル20−1での一次電圧V1−1の発生期間を含むように設定する。
一次電圧検出期間Tv1on_dtは予め決定された一定期間でもよい。または、指令信号S1−1がHighレベルである期間を検出し、それに基づいて信号スイッチング部43−1をオン状態にする期間を決定してもよい。
例えば、指令信号S1−1がHighレベルである期間、つまり点火コイル20−1に磁束を蓄えている期間と一次電圧V1−1の発生期間との関係を規定したマップを、シミュレーション、実験等により予め作成し、記憶させておく方法が考えられる。このように一次電圧検出期間Tv1on_dtを設定することで有意な一次電圧V1−1のみを一次信号として一次信号結合部60に伝達することができる。以上、第一の気筒について説明したが、第二の気筒に係る構成要素についても同様であり、説明を省略する。
<点火装置の動作説明>
図5は、実施の形態2に係る点火装置10の動作を説明するためのタイミングチャートである。制御部50は、別途に決定された点火時期を迎えると、時刻t20において、スイッチング部30−1への指令信号S1−1をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−1に一次電流I1−1が流れ始める。そして、鉄心23−1内には、磁気エネルギーが蓄えられる。この時、一次電圧V1−1は直流電源11が出力する電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
制御部50は、その後の時刻t21において、指令信号S1−1をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−1が遮断される。
時刻t21で、一次電圧信号制御部42−1は指令信号S1−1がHighレベルからLowレベルへ切り換わったことを検知し切換信号Sd−1をLowレベルからHighレベルへ切り換える。すると、第一気筒の信号スイッチング部43−1がオフ状態からオン状態に切り換わり、第一気筒の一次電圧V1−1が一次電圧情報V1dとして検知開始され、制御部50に入力される。
この時刻で、第一気筒の一次電圧V1−1の検出が開始される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−1の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t22で、二次電圧V2−1が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−1の電極間で火花放電が生じる。
時刻t23において、スイッチング部30−2への指令信号S1−2をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−2に一次電流I1−2が流れ始める。そして、鉄心23−2内には、磁気エネルギーが蓄えられる。この時、一次電圧V1−2は直流電源11が出力する電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
時刻t24において、点火コイル20−1に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−1は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。
時刻t25において、一次電圧検出期間Tv1on_dtが終了し、一次電圧信号制御部42−1が切換信号Sd−1をHighレベルからLowレベルへ切り換える。すると、信号スイッチング部43−1がオン状態からオフ状態に切り換わり、第一気筒の一次電圧V1−1の検知が終了する。
制御部50は、その後の時刻t26において、指令信号S1−2をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−2が遮断される。
時刻t26で、一次電圧信号制御部42−2は指令信号S1−2がHighレベルからLowレベルへ切り換わったことを検知し、一次電圧信号制御部42−2が切換信号Sd−2をLowレベルからHighレベルへ切り換える。すると、第二気筒の信号スイッチング部43−2がオフ状態からオン状態に切り換わり、第二気筒の一次電圧V1−2が一次電圧情報V1dとして検知開始される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−2の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t27で、二次電圧V2−2が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−2の電極間で火花放電が生じる。
時刻t28において、点火コイル20−2に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−2は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。
時刻t29において、一次電圧検出期間Tv1on_dtが終了し、一次電圧信号制御部42−2が切換信号Sd−2をHighレベルからLowレベルへ切り換える。すると、信号スイッチング部43−2がオン状態からオフ状態に切り換わり、第二気筒の一次電圧V1−2の検知が終了する。
このように、実施の形態2に係る点火装置10は、複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の必要数を低減できる。これによって点火装置の小型化、軽量化、低コスト化に貢献できる。
スイッチング部30−1、30−2及び信号スイッチング部43−1、43−2にはIGBT、MOS−FETに限らず、他のトランジスタ等のスイッチング素子が用いられてもよい。
3.実施の形態3
<点火装置の構成>
次に、実施の形態3に係る内燃機関の点火装置について説明する。
図6は、実施の形態3に係る内燃機関の点火装置を示す構成図である。図1に示した構成要素と同じ構成要素には同一の符号が付され、その詳細な説明は省略される。
図6に示したように、一次電圧信号分離部40−1、40−2以外の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態3では、一次電圧信号分離部40−1、40−2は、高圧側抵抗41−1、41−2と、双方向ツェナーダイオード44−1、44−2で構成している。
以下、第一の気筒に関する構成要素を代表として説明する。双方向ツェナーダイオード44−1が配置されているため、各気筒の一次電圧V1−1、V1−2の発生レベルが所定のツェナー電圧以上である期間で該当気筒のみの一次電圧を検出する。ツェナー電圧は直流電源11が出力する電源電圧より高くなるように設定する。このようにツェナー電圧を設定することで有意な一次電圧V1−1のみを一次信号として一次信号結合部60に伝達することができる。ツェナー電圧は任意に設定できる(求めるツェナー電圧特性を有したツェナーダイオードを選択することができる)。しかし、スイッチング部30−1がオフしている場合は定常的には直流電源11の電圧が一次電圧V1−1として出力されることから、ツェナー電圧を直流電源11の電圧より高い値とすることが望ましい。
高圧側抵抗41−1の一端は、一次コイル21−1の低電圧側端子に接続されている。高圧側抵抗41−1の他端は、双方向ツェナーダイオード44−1に接続されている。高圧側抵抗41−1は一次電圧情報検出部70の低圧側抵抗71と組み合わされることで分圧回路を形成する。
双方向ツェナーダイオード44−1は、一次コイル21−1の低電圧側端子と一次信号結合部60との間に配置されていればよく、高圧側抵抗41−1と、双方向ツェナーダイオード44−1の接続順は限定されない。上記では第一の気筒に関する構成要素について説明したが、第二の気筒に関する構成要素についても同様であるので、説明を省略する。
<点火装置の動作説明>
図7は、実施の形態3に係る点火装置10の動作を説明するためのタイミングチャートである。制御部50は、別途に決定された点火時期を迎えると、時刻t30において、スイッチング部30−1への指令信号S1−1をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−1に一次電流I1−1が流れ始める。そして、鉄心23−1内には、磁気エネルギーが蓄えられる。この時、一次電圧V1−1は直流電源11が出力する電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
制御部50は、その後の時刻t31において、指令信号S1−1をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−1が遮断される。
時刻t31で、一次電圧V1−1には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。一次電圧V1−1が双方向ツェナーダイオード44−1のツェナー電圧を超えることで、一次電圧信号分離部40−1が非導通状態から導通状態に切り換わり第一気筒の一次電圧V1−1からツェナー電圧を差し引いた電圧が一次電圧情報V1dとして検知開始され、制御部50に入力される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−1の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t32で、二次電圧V2−1が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−1の電極間で火花放電が生じる。
時刻t33において、スイッチング部30−2への指令信号S1−2をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−2に一次電流I1−2が流れ始める。そして、鉄心23−2内には、磁気エネルギーが蓄えられる。この時、一次電圧V1−2は直流電源11の電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
時刻t34において、点火コイル20−1に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−1は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。一次電圧V1−1が双方向ツェナーダイオード44−1のツェナー電圧を下回ることで、一次電圧信号分離部40−1が導通状態から非導通状態に切り換わり一次電圧情報V1dが検知されなくなる。
制御部50は、その後の時刻t35において、指令信号S1−2をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−2が遮断される。
時刻t35で、一次電圧V1−2には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。一次電圧V1−2が双方向ツェナーダイオード44−2のツェナー電圧を超えることで、一次電圧信号分離部40−2が非導通状態から導通状態に切り換わり第二気筒の一次電圧V1−2からツェナー電圧を差し引いた電圧が一次電圧情報V1dとして検知開始される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−2の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t36で、二次電圧V2−2が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−2の電極間で火花放電が生じる。
時刻t37において、点火コイル20−2に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−2は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。一次電圧V1−2が双方向ツェナーダイオード44−2のツェナー電圧を下回ることで、一次電圧信号分離部40−2が導通状態から非導通状態に切り換わり一次電圧情報V1dが検知されなくなる。
このように、実施の形態3に係る点火装置10は、複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の必要数を低減できる。これによって点火装置の小型化、軽量化、低コスト化に貢献できる。
スイッチング部30−1、30−2にはIGBT、MOS−FET限らず、他のトランジスタ等のスイッチング素子が用いられてもよい。
4.実施の形態4
<点火装置の構成>
図8は、実施の形態4に係る内燃機関の点火装置を示す構成図である。図1に示した構成要素と同じ構成要素には同一の符号が付され、その詳細な説明は省略される。
図8に示したように、一次電圧信号分離部40−1、40−2と一次電圧情報検出部70以外の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態4では一次電圧信号分離部40−1、40−2は、一次電圧信号制御部42−1、42−2と信号スイッチング部43−1、43−2を除去した構成で、高圧側抵抗41−1、41−2のみで構成されており簡略化されている。抵抗値は他気筒の影響を受けづらいように大きな値にするとよい。例えば数十から数百Ω程度である。
しかしながら、実施の形態4では、各気筒で完全に信号が分離されているわけではないため、他気筒の一次コイル通電等の動作による一次電圧V1−1、V1−2の影響が自気筒にも少なからず干渉することになり一次電圧検出誤差が大きくなる。
そのため、実施の形態4では、一次電圧情報検出部70に一次電圧補正部73を追加することで一次電圧信号制御部42−1、42−2と信号スイッチング部43−1、43−2を持つ実施の形態1と同等の機能を持たせている。
以下、第一の気筒に関する構成要素を代表として詳しく説明する。一次電圧補正部73は、一次電圧V1−1の検出中に他気筒の一次コイル21−1への通電が始まると、その通電がオーバーラップしている期間の一次電圧変換部72の一次電圧情報V1dを一次電圧補正量ΔV1cだけ補正し、一次電圧補正部73から補正後一次電圧情報V1cを出力する。
以降、このように一次電圧V1−1の検出中に他気筒の一次コイル21−1への通電する状態を通電オーバーラップと呼称する。
例えば、第一気筒の一次電圧V1−1検出中に通電オーバーラップが発生していない時刻の、一次電圧情報V1dと検出電圧Vfの関係は、以下の式により計算される。
V1d=(Vf(R3*R4+R3*R2+R2*R4)−VB(R3*R2))/(R2*R4)
ここで、R3は第一気筒の高圧側抵抗41−1の抵抗値、R4は第二気筒の高圧側抵抗41−2の抵抗値、R2は低圧側抵抗71の抵抗値である。VBは直流電源11の電源電圧である。
例えば、第一気筒の一次電圧V1−1検出中に通電オーバーラップが発生している時刻の、補正後一次電圧情報V1cと検出電圧Vfの関係は、以下の式により計算される。
V1c=(Vf(R3*R4+R3*R2+R2*R4)−VCE(R3*R2))/(R2*R4)
ここで、VCEは第二気筒のスイッチング部30−2がオン状態であるときの電圧ドロップである。(VCEは不図示)
よって第一気筒の一次電圧V1−1検出中に通電オーバーラップが発生している時刻の
で必要な一次電圧補正量ΔV1cは、以下の式により計算される。
V1c=V1d+ΔV1c
ΔV1c=(VB*R3*R2−VCE*R3*R2)/(R2*R4)
補正処理を簡略化する場合は、12V程度のVBに対し、一般的にVCEは1〜2V程度と小さいため、VCEをゼロとして一次電圧補正量ΔV1cを、以下のように計算してもよい。
ΔV1c=VB*R3/R4
上記では第一の気筒に関する構成要素について説明したが、第二の気筒に関する構成要素についても同様であるので、説明を省略する。
<点火装置の動作説明>
図9は、実施の形態4に係る点火装置10の動作を説明するためのタイミングチャートである。制御部50は、別途に決定された点火時期を迎えると、時刻t40において、スイッチング部30−1への指令信号S1−1をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−1に一次電流I1−1が流れ始める。そして、鉄心23−1内には、磁気エネルギーが蓄えられる。この時、一次電圧V1−1は直流電源11が出力する電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
制御部50は、その後の時刻t41において、指令信号S1−1をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−1が遮断される。
時刻t41で、一次電圧V1−1には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。第一気筒の一次電圧V1−1が一次電圧情報V1dとして検知開始される。
この時刻では通電オーバーラップは発生しないためで、一次電圧情報V1dは一次電圧補正部73で補正が行われず、補正後一次電圧情報V1cとして制御部50に入力され、第一気筒の一次電圧V1−1検出が開始される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−1の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t42で、二次電圧V2−1が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−1の電極間で火花放電が生じる。
時刻t43において、スイッチング部30−2への指令信号S1−2をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−2に一次電流I1−2が流れ始める。そして、鉄心23−2内には、磁気エネルギーが蓄えられる。この時、一次電圧V1−2は直流電源11の電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
この時刻で通電オーバーラップが発生したと判断され、一次電圧情報V1dは一次電圧補正部73での補正動作が開始される。一次電圧補正部73では一次電圧補正部73所定の補正式に従った一次電圧補正量ΔV1cが算出され、一次電圧情報V1dの補正した補正後一次電圧情報V1cが制御部50に入力される。
時刻t44において、点火コイル20−1に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−1は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。
制御部50は、その後の時刻t45において、指令信号S1−2をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−2が遮断される。
この時刻で通電オーバーラップが終了したと判断され、一次電圧情報V1dは一次電圧補正部73での補正動作が終了する。そして、第一気筒の一次電圧V1−1検出が終了し、第二気筒の一次電圧V1−2検出が開始される。
時刻t45で、一次電圧V1−2には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。第二気筒の一次電圧V1−2が一次電圧情報V1dとして検知開始される
通電オーバーラップは発生しないため、一次電圧情報V1dは一次電圧補正部73で補正が行われず、補正後一次電圧情報V1cとして制御部50に入力される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−2の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t46で、二次電圧V2−2が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−2の電極間で火花放電が生じる。
時刻t47において、点火コイル20−2に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。そして、第二気筒の一次電圧V1−2検出が終了する。
以上のように、実施の形態4では一次電圧情報検出部70に一次電圧補正部73を追加することで一次電圧信号制御部42−1、42−2と信号スイッチング部43−1、43−2を持つ実施の形態1と同等の一次電圧V1−1、V1−2の検出精度となる。
このように、実施の形態4に係る点火装置10は、複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の必要数を低減できる。これによって点火装置の小型化、軽量化、低コスト化に貢献できる。特に一次電圧信号分離部40−1、40−2を高圧側抵抗41−1、41−2のみで構成したために、極めて簡単な回路構成である。また、一次電圧補正部73で一次電圧情報V1dを補正することで、実施の形態1に係る信号スイッチング部43−1、43−2を必要とせず、有効な補正後一次電圧情報V1cを得ることができる。これにより、一次コイル21−1、21−2の通電がオーバーラップしている期間においても、正確に一次電流の判定ができる。
5.実施の形態5
<点火装置の構成>
図10は、実施の形態5に係る内燃機関の点火装置を示す構成図である。図1に示した構成要素と同じ構成要素には同一の符号が付され、その詳細な説明は省略される。
図10に示したように、一次電圧信号分離部40−1、40−2と一次電圧情報検出部70以外の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態5の一次電圧信号分離部40−1、40−2は、一次電圧V1−1、V1−2を電流信号に変換して各気筒の一次電圧V1−1、V1−2の情報を電流信号I3−1、I3−2として出力する電圧電流変換回路である。実施の形態5では構成の一例として、一次電圧V1−1、V1−2を電流値情報に変換するための電流変換抵抗45−1、45−2と、この電流値情報を複製して一次電圧信号分離部40−1、40−2から出力するための気筒側カレントミラー回路46−1、46−2で構成する。このように、一次電圧に係る一次信号を電流として伝達することで、外部ノイズ耐性を向上することができる。比較的インピーダンスの高い電圧信号は容易に外部ノイズによって乱されるのに対し、電流信号は乱されにくい。特に点火ノイズの激しい点火装置に関して信号のノイズ耐性を向上することは意義が大きい。
以下、第一の気筒に係る構成要素を代表として説明する。電流変換抵抗45−1の一端は、一次コイル21−1の低電圧側端子に接続されている。高圧側抵抗41−1の他端は、気筒側カレントミラー回路46−1の入力側に接続されている。気筒側カレントミラー回路46−1の出力端は一次信号結合部60に接続されている。
一次信号結合部60では各気筒の電流信号I3−1、I3−2が電気的に合流し、結合一次信号(電流)I3cとなる。
一次電圧情報検出部70は、一次電圧変換部72と一次電圧補正部73と検出側カレントミラー回路74と内部電源75と電流検出用抵抗76を含んでいる。検出側カレントミラー回路74の入力端は一次信号結合部60に接続されている。電流検出用の電流検出用抵抗76の一端は、検出側カレントミラー回路74の出力端と一次電圧変換部72に接続されている。電流検出用抵抗76の他端は、グランドに接続されている。
一次電圧変換部72は電流検出用抵抗76で発生する検出電圧Vfを読み込み演算し、一次電圧V1−1の情報を一次電圧情報V1dとして制御部50へ出力する。
例えば、一次電圧変換部72の一次電圧情報V1dと検出電圧Vfの関係は、以下の式により計算される。
V1d=Vf/RR2
ここで、RR2は、以下の式により計算される。
RR2=R6/R5
ここでR5は各気筒の電流変換抵抗45−1、45−2の抵抗値、R6は電流検出用抵抗76の抵抗値である。実施の形態5では簡単のために第一気筒の電流変換抵抗45−1と第二気筒の電流変換抵抗45−2の抵抗値は同一とする。
各気筒のコイル非動作期間でも電源電圧VBによる電流情報が各気筒の電流信号I3−1、I3−2として出力される。そのため、内燃機関の気筒数が多くなる場合は一次信号結合部60の結合一次信号(電流)I3cの信号レベル浮きが大きくなり、これが無視できなくなる。
例えば、非通電コイル数がN個の内燃機関でコイル非動作期間での一次電圧結合点の結合一次信号(電流)I3cは、以下の式により計算されこの電流の影響分だけ一次電圧情報V1d信号がバイアスされることとなる。
I3c=N×VB/R5
実施の形態5では実施の形態4と同様に一次電圧情報検出部70に一次電圧補正部73を追加することで、一次電圧信号制御部42−1、42−2と信号スイッチング部43−1、43−2を持つ実施の形態1と同等の機能を持たせている。
詳しく説明すると、一次電圧補正部73は、各気筒でのコイル非動作期間で一次電圧情報V1dを一次電圧補正量ΔV1cだけ補正し、一次電圧補正部73から補正後一次電圧情報V1cを出力する。
例えば、非通電コイル数がN個の内燃機関での一次電圧補正量ΔV1cは、以下の式により計算される。
ΔV1c=N×VB
補正後一次電圧情報V1cは、以下の式により計算される。
V1c=V1d−ΔV1c
実施の形態5では簡単のため、コイル通電中のVCEは電源電圧VBに対して小さいことから、VCEをゼロとしてコイル通電中の気筒分の影響補正は行わないが、より正確に補正量を算出するためにはコイル通電中のVCEを含めた補正量にするとよい。
実施の形態5での各気筒の一次電圧信号分離部40−1、40−2は一次電圧V1−1、V1−2を電流値情報として出力しているため、一次電圧情報V1dから非通電コイル数分だけ電源電圧VBを減算した簡略な式で表せる。上記では第一の気筒に関する構成要素について説明したが、第二の気筒に関する構成要素についても同様であるので、説明を省略する。
<点火装置の動作説明>
図11は、実施の形態5に係る点火装置10の動作を説明するためのタイミングチャートである。制御部50は、別途に決定された点火時期を迎えると、時刻t50において、スイッチング部30−1への指令信号S1−1をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−1に一次電流I1−1が流れ始める。そして、鉄心23−1内には、磁気エネルギーが蓄えられる。この時、一次電圧V1−1は直流電源11が出力する電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
制御部50は、その後の時刻t51において、指令信号S1−1をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−1への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−1が遮断される。
この時刻から非通電コイル数が1個になるため、一次電圧補正部73は、一次電圧情報V1dを1気筒分の一次電圧補正量ΔV1cだけ補正した補正後一次電圧情報V1cが制御部50に入力される。
時刻t51で、一次電圧V1−1には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。
この時刻から非通電コイル数が2個になるため、一次電圧補正部73は、一次電圧情報V1dを2気筒分の一次電圧補正量ΔV1cだけ補正した補正後一次電圧情報V1cが制御部50に入力される。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−1の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t52で、二次電圧V2−1が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−1の電極間で火花放電が生じる。
時刻t53において、スイッチング部30−2への指令信号S1−2をLowレベルからHighレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、一次コイル21−2に一次電流I1−2が流れ始める。そして、鉄心23−2内には、磁気エネルギーが蓄えられる。
この時、一次電圧V1−2は直流電源11の電源電圧からほとんどゼロレベルまで低下する。
この時刻から非通電コイル数が1個になるため、一次電圧補正部73は、一次電圧情報V1dを1気筒分の一次電圧補正量ΔV1cだけ補正した補正後一次電圧情報V1cが制御部50に入力される。
時刻t54において、点火コイル20−1に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。この時、一次電圧V1−1は火花放電維持時の電圧レベルから直流電源11が出力する電源電圧まで低下する。
制御部50は、その後の時刻t55において、指令信号S1−2をHighレベルからLowレベルへ切り換える。これにより、一次コイル21−2への通電状態がオン状態からオフ状態へ切り換えられ、一次電流I1−2が遮断される。
時刻t55で、一次電圧V1−2には一次電流遮断ノイズが発生し電圧レベルが急激に上昇する。
この時刻から非通電コイル数が2気筒になるため、一次電圧補正部73は、一次電圧情報V1dを2気筒分の一次電圧補正量ΔV1cだけ補正した補正後一次電圧情報V1cが制御部50に入力される。
る。
その後、一次電流遮断ノイズは消失し、二次電圧V2−2の発生と比例した電圧レベルが発生する。
時刻t56で、二次電圧V2−2が絶縁破壊電圧に到達すると、点火プラグ12−2の電極間で火花放電が生じる。
時刻t57において、点火コイル20−2に蓄えられていたすべての磁気エネルギーが消費され、二次電流はゼロとなり、火花放電が終了する。
以上のように、実施の形態5では一次電圧情報検出部70に一次電圧補正部73を追加することで一次電圧信号制御部42−1、42−2と信号スイッチング部43−1、43−2を持つ実施の形態1と同等の一次電圧V1−1、V1−2の検出精度となる。
このように、実施の形態5に係る点火装置10は、複数気筒を有する内燃機関において各気筒の点火コイルが出力する一次電圧の検出精度を低下させることなく、ECUに接続するためのコネクタピンとA/D変換器の必要数を低減できる。これによって点火装置の小型化、軽量化、低コスト化に貢献できる。
以上、実施の形態1から5まで説明をした。これらの実施の形態について、以下のような技術の適用が可能である。
例えば、内燃機関の点火装置を小型化、軽量化、低コスト化するためには、一次電圧補正部73による補正処理を制御部50の内部で行ってもよい。さらに一次電圧情報検出部70、一次電圧信号分離部40−1、40−2の全部または一部を制御部50に内蔵してもよい。また、一次電圧信号分離部40−1、40−2をスイッチング部30−1、30−2に組み込み、一体のスイッチングICとして構成してもよいし、点火コイル20−1、20−2が配置された樹脂モールド内に配置されてもよい。
また、一次信号結合部60で全気筒の一次電圧信号を結合するのではなく、一次信号結合部60と一次電圧情報検出部70は複数設けてもよい。例えば8気筒の内燃機関では2つの一次信号結合部60と一次電圧情報検出部70を設け、4気筒分ごとの一次電圧検出とすることも可能である。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
10 点火装置、11 直流電源、12−1、12−2 点火プラグ、20−1、20−2 点火コイル、21−1、21−2 一次コイル、22−1、22−2 二次コイル、30−1、30−2 スイッチング部、40−1、40−2 一次電圧信号分離部、41−1、41−2 高圧側抵抗、43−1、43−2 信号スイッチング部、44−1、44−2 双方向ツェナーダイオード、45−1、45−2 電流変換抵抗、46−1、46−2 気筒側カレントミラー回路、50 制御部、60 一次信号結合部、70 一次電圧情報検出部、71 低圧側抵抗、72 一次電圧変換部、73 一次電圧補正部
本願に係る点火装置は、
内燃機関の複数の気筒に気筒ごとに設けられた点火プラグ、
一次コイルと、一次コイルと磁気結合され点火プラグに接続された二次コイルとを有し、気筒ごとに設けられた点火コイル、
一次コイルへの通電、遮断を切り換える気筒ごとに設けられたスイッチング部、
一次コイルの電圧を入力し一次コイルの電圧が予め定められた一次電圧閾値を上回る期間に一次信号として出力する気筒ごとに設けられた一次電圧信号分離部、
各気筒の一次信号を電気的に結合し結合一次信号を出力する一次信号結合部、
および結合一次信号を入力し各気筒の一次電圧情報を出力する一次電圧情報検出部、を備えたものである。

Claims (18)

  1. 内燃機関の複数の気筒に前記気筒ごとに設けられた点火プラグ、
    一次コイルと、前記一次コイルと磁気結合され前記点火プラグに接続された二次コイルとを有し、前記気筒ごとに設けられた点火コイル、
    前記一次コイルへの通電、遮断を切り換える前記気筒ごとに設けられたスイッチング部、
    前記一次コイルの電圧を入力し一次信号として出力する前記気筒ごとに設けられた一次電圧信号分離部、
    各気筒の前記一次信号を電気的に結合し結合一次信号を出力する一次信号結合部、
    および前記結合一次信号を入力し各気筒の一次電圧情報を出力する一次電圧情報検出部、を備えた点火装置。
  2. 前記一次電圧信号分離部は、前記一次コイルの電圧が予め定められた一次電圧閾値を上回る期間に前記一次信号を前記一次信号結合部へ出力する請求項1に記載の点火装置。
  3. 前記一次コイルと接続された直流電源を備え、
    前記一次電圧信号分離部は、前記一次電圧閾値が前記直流電源の電圧以上に設定された請求項2に記載の点火装置。
  4. 前記一次電圧信号分離部は、前記スイッチング部が遮断された後予め定められた一次電圧検出期間に前記一次信号を前記一次信号結合部へ出力する請求項1から3のいずれか一項に記載の点火装置。
  5. 前記一次電圧信号分離部は、互いに逆方向に直列に接続されたツェナーダイオードを有する請求項1から4のいずれか一項に記載の点火装置。
  6. 前記一次コイルと接続された直流電源を備え、
    前記ツェナーダイオードは前記直流電源の電圧以上のツェナー電圧を有する請求項5に記載の点火装置。
  7. 前記一次電圧信号分離部は、抵抗器で構成された請求項1に記載の点火装置。
  8. 前記一次電圧信号分離部は、前記一次コイルの電圧を電流に変換して前記一次信号として出力する請求項1に記載の点火装置。
  9. 前記一次電圧信号分離部は、カレントミラー回路を有する請求項8に記載の点火装置。
  10. 前記一次電圧情報検出部は、前記結合一次信号を前記一次電圧情報に変換する一次電圧変換部と、各気筒の一次コイルへの通電状態に基づいて前記一次電圧情報を補正して補正後一次電圧情報を出力する一次電圧補正部とを有した請求項1から9のいずれか一項に記載の点火装置。
  11. 前記一次電圧補正部は、少なくとも各気筒の一次電圧検出期間と他の気筒の一次コイル通電期間とが重複する期間に前記補正を実施する請求項10に記載の点火装置。
  12. 前記一次電圧情報検出部は、前記一次コイルへの通電が遮断された後の一次電圧情報が予め定められた遮断ノイズ判定値よりも小さい気筒について故障を判定する請求項1から11のいずれか一項に記載の点火装置。
  13. 前記一次電圧信号分離部は、前記入力と前記出力の間に高圧側抵抗を有し、
    前記一次電圧情報検出部は、低圧側抵抗を有し、前記高圧側抵抗と前記低圧側抵抗で構成された抵抗分圧回路を用いて信号を入力する請求項1から12のいずれか一項に記載の点火装置。
  14. 前記一次電圧情報検出部は、前記一次コイルへの通電が遮断された後の一次電圧情報に応じて前記抵抗分圧回路の温度による影響を推定し、前記一次電圧情報検出部の出力を温度補正する請求項13に記載の点火装置。
  15. 前記一次電圧情報検出部は、前記スイッチング部が有する電圧クランプ機能により一次電圧が制限されている時の一次電圧情報から前記抵抗分圧回路の故障を検出する請求項13または14に記載の点火装置。
  16. 前記一次電圧情報検出部は、前記一次電圧情報検出部を構成する要素の少なくとも一部を、内燃機関を制御する制御部の内部に設ける請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の点火装置。
  17. 前記一次電圧信号分離部は、前記一次電圧信号分離部を構成する要素の少なくとも一部を、前記点火コイルが配置された樹脂モールド内に配置する請求項1から16のいずれか一項に記載の点火装置。
  18. 前記一次電圧信号分離部は、前記一次電圧信号分離部を構成する要素の少なくとも一部を、前記スイッチング部と一体のスイッチングICとして構成する請求項1から16のいずれか一項に記載の点火装置。
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