JP2021195498A - 太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤、積層体、及び太陽電池バックシート - Google Patents

太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤、積層体、及び太陽電池バックシート Download PDF

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Abstract

【課題】押出ラミネート適性に優れ、金属系材料と有機系材料との両方に対して良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能な太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤、並びに、該接着剤を用いてなる積層体及び太陽電池バックシートの提供。【解決手段】上記課題は、変性ポリオレフィン(A)50〜65質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)30〜48質量%、及び低密度ポリエチレン(C)2〜10質量%を含み、前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンが、エチレンに由来する構造単位70〜85質量%、プロピレンに由来する構造単位10〜25質量%、及び1−ブテンに由来する構造単位1〜10質量%を含む多元系ポリマーである、太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤により解決することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、銅やアルミニウム等の金属系材料だけでなく、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン、ポリプロピレン等の有機系材料に対しても、優れた接着性を示す太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤、及び該ホットメルト接着剤からなる接着層を備える太陽電池バックシートに関する。さらに詳細には、金属系材料と有機系材料の両方に対する接着性、耐熱性、耐寒性を有し且つ製造適性に優れる、ホットメルト接着剤、並びに該ホットメルト接着剤からなる接着層を備える積層体及び太陽電池バックシートに関する。
近年、太陽電池において配線層を形成する方法として、バックシートとなる基材と配線層となる金属箔とを、接着剤を介して貼り合せた後、金属箔を任意の形状にパターニングする方法が知られている。
特許文献1には、変性ポリオレフィン及び直鎖状低密度ポリエチレンを含む、太陽電池用配線層用の接着剤が開示されている。しかしながら、特許文献1には、特定の配合比率を有する多元系ポリマーは記載されておらず、無機系材料及び有機系材料の両方への接着性、耐熱性、耐寒性といった課題を解決することができない。
特許文献2には、エチレン−不飽和エステル共重合体と酸価が200〜300mgKOH/gの粘着付与樹脂とを含む組成物が開示されている。特許文献2に記載の組成物は、無機系材料及び有機系材料の両方に良好な接着性を示すが、ロールリリース性が不良であり、押出ラミネート適性に劣るという課題がある。ここで、ロールリリース性とは、押出ラミネーターにおける冷却ロールからの剥がれやすさをいう。冷却ロールから剥がれ難いほどロールリリース性が不良であり、押出ラミネート適性に劣る。
特許文献3には、エチレン−不飽和エステル共重合体及びα、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体でグラフト変性されたエチレン−不飽和エステル共重合体と、粘着付与樹脂とを含む組成物が開示されているが、押出ラミネートによるロールリリース性に劣るという課題がある。
特開2015−076560号公報 特開2008−094869号公報 特開2008−069295号公報
したがって本発明の課題は、ロールリリースやネックインといった押出ラミネート適性に優れ、銅やアルミニウム等の金属系材料と、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン等の有機系材料との両方に対して良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能な太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤、並びに、該接着剤を用いてなる積層体及び太陽電池バックシートを提供することにある。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、特定の組成比を有する多元系ポリマーを変性した変性ポリオレフィンを用いることで、前記課題を解決することを見出し、本発明に至った。
本発明は、変性ポリオレフィン(A)50〜65質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)30〜48質量%、及び低密度ポリエチレン(C)2〜10質量%を含む太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤であって、前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンが、エチレンに由来する構造単位70〜85質量%、プロピレンに由来する構造単位10〜25質量%、及び1−ブテンに由来する構造単位1〜10質量%を含む、太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤に関する。
本発明は、前記変性ポリオレフィン(A)の密度が、0.88〜0.91g/cmの範囲である、上記太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤に関する。
本発明は、前記変性ポリオレフィン(A)の融解ピーク温度が、100〜140℃の範囲である、上記太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤に関する。
本発明は、前記変性ポリオレフィン(A)が、酸変性ポリオレフィンである、上記太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤に関する。
本発明は、JIS K 7210−1:2014に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトマスフローレイトが、2〜10g/10分の範囲である、上記太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤に関する。
本発明は、基材上に、上記太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤から形成される接着層を有する積層体に関する。
本発明は、上記積層体を用いてなる、太陽電池バックシートに関する。
本発明により、ロールリリースやネックインといった押出ラミネート適性に優れ、銅やアルミニウム等の金属系材料と、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン等の有機系材料との両方に対して良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能な太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤、並びに、該接着剤を用いてなる積層体及び太陽電池バックシートを提供することができる。
<ホットメルト接着剤>
本発明の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤は、変性ポリオレフィン(A)50〜65質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)30〜48質量%、及び低密度ポリエチレン(C)2〜10質量%を含み、前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンが、エチレンに由来する構造単位70〜85質量%、プロピレンに由来する構造単位10〜25質量%、及び1−ブテンに由来する構造単位1〜10質量%を含むことを特徴とする。
上記特定の組成比を有する多元系ポリマーを用いることにより、ロールリリースやネックインといった押出ラミネート適性に優れるだけでなく、低いシール温度においても無機系材料と有機系材料の両方に対して良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能とすることができる。
なお、本明細書においてネックインとは、押出ラミネーターにおいてダイスからフィルム状に吐出したホットメルト組成物のフィルムの幅がダイスの幅よりも狭くなる現象であり、ネックインが大きいほど押出ラミネート適性に劣ることを表す。
以下、本発明について詳細に説明する。
<変性ポリオレフィン(A)>
本発明の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤は、少なくともエチレンに由来する構造単位70〜85質量%、プロピレンに由来する構造単位10〜25質量%、及び1−ブテンに由来する構造単位1〜10質量%を含む多元系ポリマー(以下、ベースポリマーとも言う)を変性した変性ポリオレフィン(A)を、ホットメルト接着剤を基準として、50〜65質量%含むものである。多元系ポリマーの組成比を所定範囲内とすることが、接着性、耐熱性、耐寒性を発揮するために必要であり、範囲外であると、上記効果を発現することができない。
多元系ポリマーは、その構造単位の比率が、好ましくはエチレン成分70〜80質量%、プロピレン成分15〜25質量%及び1−ブテン成分3〜7質量%を含むものであり、より好ましくはエチレン成分75〜80質量%、プロピレン成分15〜20質量%及び1−ブテン成分3〜5質量%を含むものである。
上記多元系ポリマーは、エチレン、プロピレン及び1−ブテン以外のモノマーに由来する構造単位を有していてもよい。そのようなモノマーとしては、例えば、1−オクテン、4−メチルペンテン−1、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、テトラシクロドデセンが挙げられる。
変性ポリオレフィン(A)として好ましくは酸変性ポリオレフィンである。このような酸変性ポリオレフィンの製造方法は特に制限されず、例えば、特開平11−335427号公報に記載の、ベースポリマーであるポリオレフィンに対し、α、β−不飽和カルボン酸又はその無水物をラジカル開始剤の存在下に溶融状態でグラフトさせる方法が挙げられる。
これらの変性ポリオレフィン(A)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
変性ポリオレフィン(A)の密度は、好ましくは0.88〜0.91g/cmの範囲であり、より好ましくは0.88〜0.90g/cmの範囲であり、特に好ましくは0.88〜0.89g/cmの範囲である。
変性ポリオレフィン(A)のメルトマスフローレイト(以下、MFR)は、好ましくは1〜100g/10分の範囲であり、より好ましくは2〜50g/10分の範囲であり、特に好ましくは5〜20g/10分の範囲である。本明細書におけるメルトマスフローレイトは、JIS K 7210−1:2014に準拠し、190℃、荷重2.16kgの条件で測定した10分間の流出量である。
変性ポリオレフィン(A)の融解ピーク温度は、好ましくは100〜140℃の範囲であり、より好ましくは100〜140℃の範囲に吸熱ピークを一つ有するものであり、更に好ましくは120〜130℃の範囲に吸熱ピークを一つ有するものであり、特に好ましくは122〜126℃の範囲に吸熱ピークを一つ有するものである。本明細書における融解ピーク温度は、JIS K 7121:1987に準拠し、昇温速度10℃/分で測定した吸熱ピークの頂点の温度である。
<直鎖状低密度ポリエチレン(B)>
本発明の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤は、直鎖状低密度ポリエチレン(B)を、ホットメルト接着剤を基準として、30〜48質量%含むものである。
直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEともいう)は、エチレンモノマーに、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1などを共重合した熱可塑性樹脂であり、低密度ポリエチレン(以下、LDPEともいう)に比べて分枝構造が少ないため、結晶性が高く融点が高い傾向にある。
本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチレン(B)は、エチレンモノマーと共重合するモノマー種が1−ヘキセンであることが好ましい。1−ヘキセンは、1−ブテンや4−メチルペンテン−1に比べて分子鎖が長いために、1−ヘキセンを共重合モノマーとして用いてなる直鎖状低密度ポリエチレンは、1−ブテンや4−メチルペンテン−1を共重合モノマーとして用いてなる直鎖状低密度ポリエチレンに比べてヒートシール性に優れる。したがって、1−ヘキセンを共重合モノマーとして用いてなる直鎖状低密度ポリエチレンを用いることで、ヒートシール性により優れる太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤を得ることができる。
これらの直鎖状低密度ポリエチレン(B)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
直鎖状低密度ポリエチレン(B)の融解ピーク温度は、好ましくは110〜130℃の範囲であり、より好ましくは120〜130℃の範囲であり、特に好ましくは124〜128℃の範囲である。
直鎖状低密度ポリエチレン(B)のメルトマスフローレイトは、好ましくは0.1〜50g/10分の範囲であり、より好ましくは0.5〜20g/10分の範囲であり、特に好ましくは1〜5g/10分の範囲である。
直鎖状低密度ポリエチレン(B)の密度は、好ましくは0.910〜0.950g/cmの範囲であり、より好ましくは0.920〜0.945g/cmの範囲であり、特に好ましくは0.930〜0.940g/cmの範囲である。
<低密度ポリエチレン(C)>
本発明のホットメルト接着剤は、低密度ポリエチレン(C)を、ホットメルト接着剤を基準として、2〜10質量%含むものである。
低密度ポリエチレンは、繰り返し単位であるエチレンがランダムに結合した分枝構造を持つ熱可塑性樹脂であり、前述の直鎖状低密度ポリエチレンに比べて、分枝構造が多いため、結晶性が低く融点が低い傾向にある。
低密度ポリエチレン(C)の密度は、好ましくは0.910〜0.930g/cmの範囲であり、より好ましくは0.915〜0.925g/cmの範囲であり、特に好ましくは0.917〜0.922g/cmの範囲である。
低密度ポリエチレン(C)の融解ピーク温度は、好ましくは95〜120℃の範囲であり、より好ましくは100〜115℃の範囲であり、特に好ましくは105〜110℃の範囲である。
低密度ポリエチレン(C)のメルトマスフローレイトは、好ましくは1〜200g/10分の範囲であり、より好ましくは1〜50g/10分の範囲であり、更に好ましくは1〜20g/10分の範囲であり、特に好ましくは5〜20g/10分の範囲である。
<ホットメルト接着剤の性状>
本発明の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤は、上記成分(A)〜(C)を、変性ポリオレフィン(A)50〜65質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)30〜48質量%、低密度ポリエチレン(C)2〜10質量%の配合比で含むものである。
変性ポリオレフィン(A)の配合量が50質量%未満であると接着性が不足し、65質量%を超えると耐熱性が不足する。直鎖状低密度ポリエチレン(B)の配合量が30質量%未満であると耐熱性が不足し、48質量%を超えると接着性が不足する。低密度ポリエチレン(C)の配合量が2質量%未満であると押出ラミネートにおいてネックインが大きくなり、10質量%を超えると耐熱性が不足する。
上記成分(A)〜(C)の配合比は、好ましくは、変性ポリオレフィン(A)55〜65質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)30〜45質量%、低密度ポリエチレン(C)3〜10質量%であり、より好ましくは、変性ポリオレフィン(A)55〜60質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)35〜40質量%、低密度ポリエチレン(C)3〜8質量%である。
本発明の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤のメルトマスフローレイトは、好ましくは1〜100g/10分の範囲であり、より好ましくは1〜50g/10分の範囲であり、特に好ましくは2〜20g/10分の範囲である。メルトマスフローレイトが1g/10分以上であると、シール性の観点から好ましく、100g/10分以下であると、押出しラミネート適性に優れ、よりフィルム化が容易となるため好ましい。
ホットメルト接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、着色剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤等の添加剤を含有してもよい。
着色剤としては、例えば、酸化チタンが挙げられる。
ブロッキング防止剤としては、例えば、シリコーン、エルカ酸アミドやオレイン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド、ステアリン酸アミドやベヘニン酸アミド等の飽和脂肪酸アミドが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、高分子量ヒンダード多価フェノール、トリアジン誘導体、高分子量ヒンダードフェノール、ジアルキルフェノールスルフィド、2、2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−第三−ブチルフェノール)、4、4−メチレン−ビス−(2、6−ジ−第三−ブチルフェノール)、2、6−ジ−第三−ブチルフェノール−p−クレゾール、2、5−ジ−第三−ブチルヒドロキノン、2、2、4−トリメチル−1、2−ジヒドロキノン、2、2、4−トリメチル−1、2−ジヒドロキノン、ジブチル・ジチオカルバミン酸ニッケル、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、4、4−ブチリデンビス−(3−メチル−6−第三−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾールが挙げられる。
<積層体>
本発明の積層体は、基材上に、上記ホットメルト接着剤からなる接着層を有するものである。接着層の形成は特に制限されず、多くは押出ラミネーターを用いて基材上に塗布される。なお、本発明のホットメルト接着剤は、押出ラミネート適性に優れるものである。押出ラミネーターの冷却ロールの表面仕様は、マットやミラー、さらにその中間のセミマットやセミミラーなど様々であるが、本発明のホットメルト接着剤は、いずれの表面仕様の冷却ロールに対しても、良好なロールリリース性を発揮することができる。
[基材]
基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリイミド、ウレタン、ポリプロピレン、ポリスチレンのような1種類の材料からなる単層のフィルム又はシート;PETとポリエチレン(以下、PE)とが積層されたPET/PE、PETとアルミニウム箔(AL)とが積層されたPET/AL、PET/AL/PEのような2種類以上の基材からなる複層のフィルム又はシートが挙げられる。
これらの基材は、アルミナやシリカ等の蒸着層を有していてもよい。
接着層の厚みは、好ましくは3〜200μmであり、より好ましくは5〜100μmであり、さらに好ましくは10〜50μmであり、特に好ましくは20〜40μmである。
本発明の積層体は、前述のとおり、銅やアルミニウム等の金属系材料と、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン等の有機系材料との両方に対して良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能であることから、太陽電池バックシート用として有用である。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、特に断りのない限り実施例における「部」及び「%」は、各々「質量部」及び「質量%」を表す。
<変性ポリオレフィン>
変性体−1:エチレン由来構造単位72質量%/プロピレン由来構造単位21質量%/1−ブテン由来構造単位6質量%、及び1−オクテン由来構造単位1質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR2.5g/10分、融解ピーク温度128℃、密度0.890g/cm
変性体−2:エチレン由来構造単位77質量%/プロピレン由来構造単位18質量%/1−ブテン由来構造単位4質量%、及び1−オクテン由来構造単位1質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR7g/10分、融解ピーク温度124℃、密度0.888g/cm
変性体−3:エチレン由来構造単位84質量%/プロピレン由来構造単位12質量%/1−ブテン由来構造単位3質量%、及び1−オクテン由来構造単位1質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR4g/10分、融解ピーク温度120℃、密度0.892g/cm
変性体−4:エチレン由来構造単位16質量%/プロピレン由来構造単位80質量%/1−ブテン由来構造単位4質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR3g/10分、融解ピーク温度162℃、密度0.901g/cm
変性体−5:エチレン由来構造単位96質量%/プロピレン由来構造単位4質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR1g/10分、融解ピーク温度108、122℃、密度0.895g/cm
変性体−6:エチレン由来構造単位85質量%/プロピレン由来構造単位3質量%/1−ブテン由来構造単位5質量%、1−オクテン由来構造単位2質量%、4−メチルペンテン−1由来構造単位5質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR6g/10分、融解ピーク温度105、119、124℃、密度0.909g/cm
変性ポリオレフィン一覧を以下に示す。
Figure 2021195498
<直鎖状低密度ポリエチレン>
PE−1:直鎖状低密度ポリエチレン、コモノマー種:1−ヘキセン、MFR2g/10分、融解ピーク温度126℃、密度0.936g/cm
PE−2:直鎖状低密度ポリエチレン、コモノマー種:1−ブテン、MFR1.6g/10分、融解ピーク温度123℃、密度0.922g/cm
PE−3:直鎖状低密度ポリエチレン、コモノマー種:4−メチルペンテン−1、MFR2.4g/10分、融解ピーク温度122℃、密度0.922g/cm
PE−4:直鎖状低密度ポリエチレン、コモノマー種:1−ブテン、MFR50g/10分、融解ピーク温度121℃、密度0.920g/cm
<低密度ポリエチレン>
PE−5:低密度ポリエチレン、MFR2g/10分、融解ピーク温度112℃、密度0.924g/cm
PE−6:低密度ポリエチレン、MFR13g/10分、融解ピーク温度107℃、密度0.919g/cm
PE−7:低密度ポリエチレン、MFR200g/10分、融解ピーク温度100℃、密度0.915g/cm
ポリエチレン一覧を以下に示す。
Figure 2021195498
<添加剤>
酸化防止剤:ヒンダードフェノール系酸化防止剤
ブロッキング防止剤:エルカ酸アミド
<太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤の製造>
[実施例1〜11、比較例1〜10]
表3に示す配合組成(質量部)にて混合し、ホットメルト接着剤を調整した。
<太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤の評価>
得られたホットメルト接着剤を用いて以下の評価を行った。結果を表3に示す。
[ロールリリース性評価]
PET(厚み12μm)/PE(厚み20μm)の積層基材のPE面に、押出ラミネーターを用いて下記の条件で、厚み30μmとなるようにホットメルト接着剤を積層した。接着層を有する積層フィルムの冷却ロールからの剥がれを観察し、以下の基準で評価した。
○:容易に剥がれる(良好)
△:冷却ロールから剥がれるが剥離音がする(使用可能)
×:冷却ロールから剥がれず積層フィルムが冷却ロールに巻き付く(使用不可)
《押出ラミネーター条件》
押出ラミネーター:ムサシノキカイ製400M/MテストEXTラミネーター
ダイ直下樹脂温度:220〜280℃
加工速度:30m/分
Tダイ幅:400mm
冷却ロール表面温度:20〜25℃
[ネックイン評価]
[ロールリリース性評価]と同様にして得られた、接着層を有する積層フィルムについて、ラミ幅を評価し、以下の基準で評価した。
○:ラミ幅が350mm以上(良好)
△:ラミ幅が300mm以上、350mm未満(使用可能)
×:ラミ幅が300mm未満(使用不可)
[接着強度]
[ロールリリース性評価]と同様にして得られた、接着層を有する積層フィルムを、15mm幅に裁断して試験片とした。試験片と、SUS板(SUS304)、アルミ板(A1050P)、銅板(タフピッチ銅C1100)、HDPEシート、CPPシート、又はPETシートとを、それぞれ160℃5秒間、圧力0.3MPaでヒートシールした。23℃65%RHで24時間放置後、引張強度試験機(島津製作所製オートグラフAGX−V型)を用いて、180°角剥離、剥離速度200mm/分の条件で接着強度を測定し、以下の基準で評価した。
○:接着強度が15N/15mm以上(良好)
△:接着強度が10N/15mm以上、15N/15mm未満(使用可能)
×:接着強度が10N/15mm未満(使用不可)
[耐熱性]
[ロールリリース性評価]と同様にして得られた、接着層を有する積層フィルムを、15mm幅に裁断して試験片とした。試験片と、SUS板(SUS304)、アルミ板(A1050P)、銅板(タフピッチ銅C1100)、HDPEシート、CPPシート、又はPETシートとを、それぞれ160℃3秒間、圧力0.3MPaでヒートシールした。80℃雰囲気中で1000時間放置後、引張強度試験機(島津製作所製オートグラフAGX−V型)を用いて、180°角剥離、剥離速度200mm/分の条件で接着強度を測定し、以下の基準で評価した。
○:接着強度が15N/15mm以上(良好)
△:接着強度が10N/15mm以上、15N/15mm未満(使用可能)
×:接着強度が10N/15mm未満(使用不可)
[耐寒性]
[ロールリリース性評価]と同様にして得られた、接着層を有する積層フィルムを、15mm幅に裁断して試験片とした。試験片と、SUS板(SUS304)、アルミ板(A1050P)、銅板(タフピッチ銅C1100)、HDPEシート、CPPシート、又はPETシートとを、それぞれ160℃3秒間、圧力0.3MPaでヒートシールした。−30℃雰囲気中で1000時間放置後、引張強度試験機(島津製作所製オートグラフAGX−V型)を用いて、180°角剥離、剥離速度200mm/分の条件で接着強度を測定し、以下の基準で評価した。
○:接着強度が15N/15mm以上(良好)
△:接着強度が10N/15mm以上、15N/15mm未満(使用可能)
×:接着強度が10N/15mm未満(使用不可)
Figure 2021195498
表3に示すように、エチレンに由来する構造単位70〜85質量%、プロピレンに由来する構造単位10〜25質量%、及び1−ブテンに由来する構造単位1〜10質量%を含むポリオレフィンをベースポリマーとした変性ポリオレフィン(A)50〜65質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)30〜48質量%、及び低密度ポリエチレン(C)2〜10質量%を含む本発明のホットメルト接着剤は、加工性(ロールリリース性、ネックイン)だけでなく、優れた接着強度、耐熱性及び耐寒性を示し、太陽電池バックシート用として有用であることが示された。

Claims (7)

  1. 変性ポリオレフィン(A)50〜65質量%、直鎖状低密度ポリエチレン(B)30〜48質量%、及び低密度ポリエチレン(C)2〜10質量%を含む太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤であって、
    前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンが、エチレンに由来する構造単位70〜85質量%、プロピレンに由来する構造単位10〜25質量%、及び1−ブテンに由来する構造単位1〜10質量%を含む、太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤。
  2. 前記変性ポリオレフィン(A)の密度が、0.88〜0.91g/cmの範囲である、請求項1に記載の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤。
  3. 前記変性ポリオレフィン(A)の融解ピーク温度が、100〜140℃の範囲である、請求項1又は2に記載の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤。
  4. 前記変性ポリオレフィン(A)が、酸変性ポリオレフィンである、請求項1〜3いずれか1項に記載の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤。
  5. JIS K 7210−1:2014に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトマスフローレイトが、2〜10g/10分の範囲である、請求項1〜4いずれか1項に記載の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤。
  6. 基材上に、請求項1〜5いずれか1項に記載の太陽電池バックシート用ホットメルト接着剤から形成される接着層を有する積層体。
  7. 請求項6に記載の積層体を用いてなる、太陽電池バックシート。
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