JP2021195270A - セメント製造排ガス中のco2分離回収方法及びco2分離回収装置 - Google Patents

セメント製造排ガス中のco2分離回収方法及びco2分離回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】セメント製造排ガスを適切に処理することができるセメント製造排ガス中のCO2分離回収方法及びCO2分離回収装置を提供する。【解決手段】本発明のセメント製造排ガス中のCO2分離回収方法は、セメント製造設備からの排ガスをCO2吸収材に接触させてCO2を分離回収する前に、SOx、NOx、ハロゲン等の酸性成分及びH2O、ダスト等の有害成分を除去することにより、CO2吸収材の吸収能力の劣化を抑制でき、セメント製造排ガスを適切に処理できる。このようにCO2吸収材の吸収能力の劣化を抑制することで、セメント製造排ガスを適切に処理できる。【選択図】図1

Description

本発明は、セメント製造設備の排ガス中のCO分離回収方法及びCO分離回収装置に関する。
火力発電等の各種燃焼設備において、温室効果ガスの削減のため、燃焼で発生、排出されるCOを削減する努力がなされている。特に、社会活動に必要なエネルギーの大部分は石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料から得ていることから、この化石燃料から発生するCOの量は膨大であり、このエネルギー起源のCOを削減することが地球温暖化抑制に有効である。
燃焼排ガス中のCOを削減する技術として、従来、例えば、特許文献1に記載の燃焼排ガス中に含まれる二酸化炭素を分離して水素と反応させることによりメタンを得るメタン化方法が知られている。このメタン化方法では、燃焼排ガスを二酸化炭素吸収材に接触させて燃焼排ガス中の二酸化炭素を吸収させる工程と、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を加熱して二酸化炭素を主成分とするガスを取り出す工程と、二酸化炭素を主成分とするガスに第一の量の水素を添加したガスを、脱硫剤を充填した脱硫器に通じて、ガス中の硫黄化合物を除去する工程と、硫黄化合物を除去する工程を経たガスに第二の量の水素を添加し、メタン化触媒に通じたメタン化反応によりメタンに変換する工程と、を含んでいる。
このメタン化方法では、水素が添加された二酸化炭素を、脱硫剤を充填した脱硫器を通すことにより、ガス中の硫黄化合物を除去している。
特開2019−172595号公報
しかしながら、セメント設備の排ガス(セメント製造排ガス)には硫黄化合物以外の酸化物が多く含まれているため、例えば、特許文献1記載のような脱硫器を用いたとしても、セメント製造排ガスを適切に処理することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、セメント製造排ガスを適切に処理することができるセメント製造排ガス中のCO分離回収方法及びCO分離回収装置を提供することを目的とする。
本発明のセメント製造排ガス中のCO分離回収方法は、セメント製造設備からの排ガスをCO吸収材に接触させてCOを分離回収する前に、酸性成分及び有害成分を除去する。
ここで、セメント製造排ガスに含まれるSOx、NOx、ハロゲン等の酸性成分及びHO、ダスト等の有害成分は、CO吸収材に影響を与えCO吸収能力を劣化させるおそれがある。さらにセメント製造排ガスに含まれるダスト(主としてセメント原料の粉末)は、装置配管内に付着してスケールを形成するなどにより配管の圧力損失を増大させ、CO分離回収装置にて処理可能なガス量を低下させる、等のおそれがある。
これに対し、本発明では、セメント製造設備からの排ガスを分離回収する前に上記酸性成分及び上記有害成分を除去することで、CO吸収材の吸収能力の劣化を抑制できる。このため、セメント製造排ガスからCOを効率的に回収できる。
本発明のセメント製造排ガス中のCO分離回収装置は、セメント製造設備に、該セメント製造設備からの排ガスから酸性成分及び有害成分を除去する有害成分除去部と、前記酸性成分及び前記有害成分が除去された前記排ガスをCO吸収材に接触させてCOを分離回収するCO分離回収部とを備える。
本発明によれば、セメント製造設備の排ガス中のCOから酸性成分及び有害成分を適切に除去することで、CO吸収材の吸収能力の劣化を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るセメント製造排ガス中のCO活用方法の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態のセメント製造排ガス中のCO活用システムを簡略化して示す図である。 上記実施形態のセメント製造排ガス中のCO分離回収装置を構成するメタン化装置の概略構成を示すブロック図である。
以下、本発明のセメント製造排ガス中のCO分離回収方法及びセメント製造排ガス中のCO分離回収装置の、一実施形態について図面を用いて説明する。
この実施形態は、セメント製造排ガス中のCOから酸性成分及び有害成分を適切に除去した後、メタンを生成して、そのメタンをセメント製造設備への化石燃料の一部及び全部の代替燃料として利用するようにした例である。
[CO活用システムの構成]
CO活用システム100は、図2に示すように、セメント製造設備50と、セメント製造設備50に接続されて用いられる排ガス処理設備30と、を備えている。本実施形態では、排ガス処理設備30がセメント製造設備50からの排ガス又は該排ガスから分離回収したCOに水素を添加してメタンを生成し、生成したメタンをセメント製造設備50への化石燃料の一部又は全部の代替燃料として供給する。
[セメント製造設備の構成]
セメント製造設備50は、図2に全体を示したように、セメント原料として石灰石、粘土、珪石、鉄原料等を個別に貯蔵する原料貯蔵庫1と、これらセメント原料を粉砕、乾燥する原料ミル及びドライヤ2と、原料供給管22を介して供給され、この原料ミルで得られた粉体状のセメント原料を予熱するプレヒータ3と、プレヒータ3によって予熱されたセメント原料を仮焼する仮焼炉4と、仮焼されたセメント原料を焼成するセメント焼成キルン5と、セメント焼成キルン5で焼成された後のセメントクリンカを冷却するためのクーラ6等とを備えている。
セメント焼成キルン5は、横向きで若干傾斜した円筒状のロータリーキルンであり、軸芯回りに回転することにより、その窯尻部5aにプレヒータ3から供給されるセメント原料を窯前部5bに送りながら、その送る過程で窯前部5bのバーナ8によって1450℃程度に加熱焼成してセメントクリンカを生成し、このセメントクリンカを窯前部5bからクーラ6に送り出すようになっている。バーナ8には、石炭、石油等の化石燃料を供給する燃料供給系15が接続されている。また、燃料供給ライン15とは別に、熱エネルギーを補うために、廃プラスチックや廃タイヤなどの代替熱源の供給系(図示略)も備えられている。セメントクリンカは、クーラ6で所定温度まで冷却された後、仕上げ工程へ送られることになる。
プレヒータ3は、図2に示すように、セメント焼成キルン5で発生した排ガスを流通させる複数(4つ)のサイクロン13が上下方向に連結状態とされて構築されたものであり、最下段のサイクロン13とその上のサイクロン13との間に仮焼炉4が接続されているとともに、仮焼炉4の燃焼ガスによって仮焼されたセメント原料を最下段のサイクロン13からセメント焼成キルン5の窯尻部5aに供給するようになっている。
仮焼炉4は、内部にバーナ41を有しており、燃料供給ライン42から供給される石炭等の燃料を燃焼させることで、上段のサイクロン13から送られてくるセメント原料を仮焼し、その仮焼により生じた排ガスとともにライジングダクト25を介して最下段のサイクロン13に供給する。そのセメント原料は、最下段のサイクロン13からセメント焼成キルン5の窯尻部5aに供給される。一方、ライジングダクト25はセメント焼成キルン5の窯尻部5aから排ガスを最下段のサイクロン13に送り出しており、仮焼炉4で生じた排ガスも、このライジングダクト25を介してサイクロン13に供給される。このため、セメント焼成キルン5の排ガス及び仮焼炉4からの排ガスが一体となってプレヒータ3を下方から上方に経由した後、排気管9を通って原料ミル及びドライヤ2に導入される。
原料ミル及びドライヤ2は、仮焼炉4及びセメント焼成キルン5からの排ガスが導入されることにより、セメント原料の粉砕と乾燥を同時に行うようになっている。この原料ミル及びドライヤ2には、集塵機10、煙突11等を備える排ガスライン12が接続されている。
[排ガス処理設備の構成]
排ガス処理設備30は、セメント焼成キルン5及び仮焼炉4で発生し、煙突11から排出される前の排ガスを収集する排ガス収集ライン311と、該排ガス収集ライン311から送られてくる排ガスからCOを分離回収し、分離回収したCOに水素を添加してメタンを生成するメタン化装置31と、生成したメタンをセメント製造設備50へ供給するメタン供給装置32とを備えている。
排ガス収集ライン311は、セメント製造設備50の排ガスライン12における集塵機10と煙突11との間に接続され、セメント焼成時に生じた排ガスの一部を収集する。セメント焼成により生じた排ガスであるので、石炭等の燃料の燃焼による排ガスも一部含まれるが、石灰石由来の排ガスを多く含んでいる 。
(メタン化装置の構成)
メタン化装置31は、排ガスからCOを分離回収するCO分離回収装置310と、CO分離回収装置310で分離回収されたCOに水素ガスを供給して混合する水素混合部316と、水素が混合されたCOからメタンを生成するメタン製造部317と、を備えている。
CO分離回収装置310は、図3に示すように、排ガス収集ライン311で収集された排ガスからSOxやNOx等の有害成分を除去する有害成分除去部312と、有害成分が除去された排ガスからCOを分離して回収するCO分離回収部313と、回収されたCOを圧縮する圧縮部314と、圧縮されたCOから水分を除去する除湿部315と、を備えている。
排ガス収集ライン311から送られてくる排ガスは、石炭、石油コークス、重油などの化石燃料や廃プラスチックや廃タイヤなどの燃焼排ガスであるため、COが例えば、20数%程度含まれるとともに、CO以外のガスや酸性成分及び有害成分が含まれている。このため、有害成分除去部312は、排ガスから酸性成分(例えば、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)等の酸性ガス)及び有害成分(HO、ダスト等)を除去するものであり、NaOH水溶液などを充填したスクラバー、除湿機、電気集塵機等を備える。これら酸性成分及び有害成分の除去により、NOxとともにハロゲンも除去されるので、次のCO分離回収で用いられるアミン化合物の吸収材(CO吸収材)の劣化を防止するとともに、吸収能力の低下を抑制する。
脱硫方法(SOx除去方法)としては、湿式の石灰石石膏法、水酸化マグネシウム法、ソーダ吸収法が知られている。これらはアルカリ溶液にてSOxを吸収させる方法で、乾式法として石炭灰利用法がある。また、脱硫(SOx除去)・脱硝(NOx除去)を同時に処理する方法として乾式法の活性炭法、電子ビーム法がある。脱硝方法としては、乾式法として接触還元法(SCR法等)、無触媒還元法があり、湿式法として酸化吸収法、酸化還元法、等モル吸収法がある。
一方、セメント製造設備からの排ガスはサスペンションプレヒータ部が脱硫装置として機能するためSOxは一般的に数十ppmとなる場合が多い。
ここで、CO分離回収用吸収材への不純物の影響は、化学吸収法及び物理吸着法のいずれもアミン化合物と不純物成分との親和性に大きな差はないと考えられる。CO分離回収部313によるCOの回収では、排ガス中のSOxは吸収材中のアミン化合物と結合し、アミン化合物のCO吸収能力を阻害し、時間の経過とともに吸収率が大きく低下する。このようにアミン化合物は塩基性が強く、SOx以外のNOx、Cl及びF等のハロゲンはCO吸収材に吸着される傾向にある。
また、メタン化の触媒として広く用いられるNi触媒は、Hに混在する硫黄化合物下では、Ni触媒の表面で硫黄化合物が反応し表面を覆いメタン化の収率を悪化させるため、有害成分除去部312で除去しておく必要がある。同様に、NOx、Cl及びF等のハロゲンについてもNi触媒表面に付着しメタン化の収率を悪化させる可能性があるため、有害成分除去部312で除去しておく必要がある。
本実施形態では、有害成分除去部312による脱硫(SOx除去)及び脱硝(NOx除去)方法は、上記いずれの除去方法を用いてもよい。例えば、本実施形態では、上記脱硫方法のいずれか、及び上記脱硝方法のいずれかを用いて窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)等の酸化性ガスを除去している。
CO分離回収部313は、一般的なCO回収装置からなり、この内部にはCOを吸収するCO吸収材(アミン化合物を水に溶解した液体吸収材、アミン化合物を多孔質材に担持させた固体吸収材等)が設けられ、有害物質が除去された後の排ガスがこれに接触することにより、排ガス中のCOがCO吸収材に吸収される。そして、COを吸収したCO吸収材を加熱する等により、CO吸収材からCOを取り出して回収する。なお、CO分離回収部313は、COが除去された後の排ガスを外部に排出する。圧縮部314は、回収されたCOを0.1MPa以上好ましくは0.5〜1.0MPaの圧力をかけて圧縮する。除湿部315は、圧縮されたCOを冷却することにより、CO内に含まれる水分を除去する。この除湿は、水分がメタン化装置内のNi系触媒の酸化に影響するので、これをメタン化の前に除去するものである。
水素混合部316は、除湿されたCOに水素ガスを供給して混合し、加圧する。水素ガスは、再生可能エネルギーを利用した人工光合成、水の分解等によって生成したものを利用することができる。この水素混合部316による水素の添加は、水素が混合されたCOからメタンを製造しやすい濃度に適宜設定される。
メタン製造部317は、水素が混合されたCOからメタンを生成する。このメタン製造部317は、一般的なメタン製造装置からなり、メタン化に活性を示す触媒(例えば、水素化触媒としてNi、Pt、Pd、Cuが利用されるが、メタン化においては特に、Al、Cr、SiO、MgAl、TiO、ZrOなど担持されたNi及びNi合金が触媒として利用される)が充填された反応器(図示省略)を複数備えており、これら反応器に水素が混合されたCOを供給して反応させることによりメタンを製造する。一般的なメタン化の反応(CO+4H→CH+2HO)の際の条件は、温度が200℃〜700℃、好ましくは200℃〜350℃、圧力は0.1〜3MPaであり、メタンの反応収率を向上させるため多段で反応させる。
(メタン供給装置の構成)
メタン供給装置32は、図2に示すように、メタン化装置31により製造されたメタンを貯留するタンク(図示省略)と、タンクに接続され、メタンを窯前部5bのバーナ8及び仮焼炉4のバーナ41のそれぞれに送るメタン供給ライン321及びポンプ322,323を備えている。このメタン供給ライン321は、セメント焼成キルン5のバーナ8に石炭や石油等の燃料を供給する燃料供給ライン15及び仮焼炉4のバーナ41に石炭等の燃料を供給する燃料供給ライン42のそれぞれに接続されている。これにより、各バーナ8,41には、燃料とともにメタンが供給される。
[CO活用方法]
上述したCO活用システム100を用いてセメント製造設備50の排ガス中のCOを削減して有効活用する方法について、図1に示すフローチャートに沿って説明する。
セメント製造設備50では、セメント原料としての石灰石、粘土、珪石、鉄原料等を粉砕、乾燥させることにより得られた粉体状のセメント原料を予熱し、予熱されたセメント原料を仮焼した後焼成し、これを冷却することによりセメントクリンカが製造される。このセメントクリンカの製造に伴いセメント焼成キルン5及び仮焼炉4で発生する排ガスは、プレヒータ3を下方から上方に経由した後、排気管9を通って原料ミル及びドライヤ2に導入され、セメント原料の乾燥に用いられた後、集塵機10を介して煙突11から排出される。
このセメント製造プロセスにおいて、メタン化装置31の排ガス収集部311により、セメント焼成時に生じた排ガスの一部を排ガス処理ライン12の集塵機10と煙突11との間から収集する。次に、有害成分除去部312は、排ガスから酸性成分及び有害成分を除去する。この有害成分除去部312において、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)、ハロゲン、及びHO、ダストなどが除去される。そして、CO分離回収部313により、排ガスからCOが取り出されて分離回収される。このとき、COが除去された排ガスを外部に排出する。
次に、圧縮部314により、回収されたCOを0.1MPa以上好ましくは0.5〜1.0MPaの圧力をかけて圧縮し、除湿部315によりCO内に含まれる水分を除去する。そして、水素混合部316により、除湿されたCOに水素ガスを供給して混合し、加圧する。そして、メタン製造部317により、水素が混合されたCOからメタンを生成する。
このようにして生成されたメタンは、メタン供給装置32のタンクに貯蔵される。そして、このタンクに貯蔵されたメタンを、メタン供給ライン321を介してセメント焼成キルン5及び仮焼炉4に供給する。セメント焼成キルン5には、燃料供給ライン15から石油や石炭等の化石燃料が供給されるが、メタンを供給することにより、その化石燃料の一部をメタンで代替することができ、その分、化石燃料を削減することができる。同様に、仮焼炉4においても石炭等の燃料の一部又は全部をメタンで代替するため、化石燃料を削減することができる。
本実施形態では、セメント製造設備50からの排ガスを分離回収する前に、セメント製造排ガスのCOに含まれるSOx、NOx、ハロゲン等の酸性成分及びHO、ダスト等の有害成分を除去することで、CO吸収材の吸収能力の劣化を抑制できる。このため、セメント製造排ガスからCOを効率的に回収できる。また、CO吸収材も長期に安定した性能を維持することができる。そして、適切に処理されたCOをメタンに変換することにより、セメント製造設備50から排出されるCOを削減できるとともに、このメタンをセメント焼成用キルン4及び仮焼炉4の代替燃料として使用することでメタンを有効活用できる。特に、地球温暖化の大きな原因となっている石炭や石油の化石燃料を石灰石由来のメタンで代替するので、化石燃料の使用を削減してエネルギー起源のCOを低減でき、温室効果ガスの削減効果を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、生成したメタンをセメント焼成キルン5及び仮焼炉4の両方に供給するようにしたが、いずれか一方に供給することも可能である。
また、セメント焼成キルン5及び仮焼炉4の両方の排ガスを利用してメタンを生成したが、仮焼炉を有しないセメント製造設備への適用も可能であり、その場合は、セメント焼成キルンからの排ガスからメタンを生成する。
1 原料貯蔵庫
2 原料ミル及びドライヤ
3 プレヒータ
4 仮焼炉
5 セメント焼成キルン
5a 窯尻部
5b 窯前部
6 クーラ
8 バーナ
9 排気管
10 集塵機
11 煙突
12 排ガスライン
13 サイクロン
15 燃料供給ライン
22 原料供給管
25 ライジングダクト
30 排ガス処理設備
31 メタン化装置
310 CO分離回収装置
311 排ガス収集ライン
312 有害成分除去部
313 CO分離回収部
314 圧縮部
315 除湿部
316 水素混合部
317 メタン製造部
32 メタン供給装置
321 メタン供給ライン
322,323 ポンプ
41 バーナ
42 燃料供給ライン
50 セメント製造設備
100 CO活用システム

Claims (2)

  1. セメント製造設備からの排ガスをCO吸収材に接触させてCOを分離回収する前に、酸性成分及び有害成分を除去することを特徴とするセメント製造排ガス中のCO分離回収方法。
  2. セメント製造設備に、該セメント製造設備からの排ガスから酸性成分及び有害成分を除去する有害成分除去部と、前記酸性成分及び前記有害成分が除去された前記排ガスをCO吸収材に接触させてCOを分離回収するCO分離回収部とを備えることを特徴とするセメント製造排ガス中のCO分離回収装置。
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