JP2021195133A - 包装装置 - Google Patents
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Abstract
Description
張設されたフィルムに被包装物を押し当てて包装する包装装置において、前記フィルムを張設するフィルムフィード手段と、前記フィルムフィード手段にフィルムを供給可能な複数のフィルムセット手段と、前記複数のフィルムセット手段にそれぞれフィルムを供給する複数のフィルム供給手段とを備え、前記複数のフィルムセット手段のうちの一つを選択して前記フィルムフィード手段への供給元にするように、これら複数のフィルムセット手段を切替動作し、この切替動作に応じて、前記複数のフィルム供給手段を位置変化させることを特徴とする包装装置。
以下の実施態様は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。なお、以下の各図の説明で、既に説明した部位と略同様の部分は同一の符号を付して重複する説明を省略する。
また、以下の説明中、「前」とは、表示操作部101に向かって手前側を意味し、図示例によれば、被包装物Wの搬送方向の上流側になる。
また、「後」とは前記「前」に対する逆側を意味し、図示例によれば、被包装物Wの搬送方向の下流側になる。
また、「左」とは、表示操作部101に向かって左側を意味し、図示例によれば、フィルムを水平方向へ搬送する際の上流側になる。
また、「右」とは前記「左」に対する逆側を意味し、図示例によれば、フィルムを水平方向へ搬送する際の下流側になる。
また、図示例では、前記前後の方向と、前記左右の方向とは、略直交している(図1参照)。
さらに、包装装置Aは、張設されたフィルムF1又はF2を、第一の昇降ヘッド81によって突上げた後に、第二の昇降ヘッド91により被包装物Wを上昇させ、この被包装物Wを、フィルムF1又はF2に押し当てて包装する。
フィルムフィード手段10は、フィルムF1又はF2を、その幅方向の一方側と他方側で挟持して所定位置まで搬送し、張設する機構である。
このフィルムフィード手段10は、フィルム幅方向の一端側と他端側に、フィルムF1又はF2の幅方向端部側を挟持して所定位置まで搬送するフィルム搬送部10a,10bを備え(図3参照)、当該包装装置Aの本体フレームa1等の不動部位に支持されている。
各フィルム搬送部10a(又は10b)は、上下のベルト11,12を互いに逆方向に回転させて、これらベルト11,12間の一端側(図2によれば左端側)にフィルムF1又はF2を導き入れ所定位置まで搬送して停止し、フィルム搬送部10aまたは10bを前後方向に動かすことによりフィルムF1又はF2をストレッチする。この動作により、フィルムF1又はF2は、両フィルム搬送部10a,10bの間で、略水平に引き張られる。
また、同図2中、符号14は、フィルムF1又はF2を切断するカッター等の切断部である。
この開閉機構10Xは、フィルムF1又はF2を上下に挟む固定部10X1と移動部10X2を具備する。
固定部10X1は、プーリー12a及び下側ベルト12によってフィルムF1,F2の下面を受けるように構成される。
移動部10X2は、複数のプーリー13及び上側ベルト11を、フィルムF1,F2の上面に対する接近離隔方向へ回動させるように構成される。
フィルム搬送部10a,10bは、開閉機構10Xにより、フィルムF1又はF2を挟持して引き出し、上側ベルト11及び下側ベルト12によって所定の包装作業位置まで搬送する。引き出され搬送されたフィルムF1又はF2は、切断部14によって所定長さに切断される。
これら検出部S、及び初期位置センサ10a1,10a2には、例えば、発光部と受光部の間の光路が遮られるのを検出するようにした光電センサ等を用いればよい。
また、図7中、符号6は、排出プッシャーによって排出される被包装物Wをさらに前方へ送る排出ローラー、符号7は、排出ローラー6から受け渡される被包装物Wを搬送しながらフィルムF1又はF2をヒートシールするヒータ部である。
これらのフィルムフィード手段10周りの構成には、例えば特許文献1に記載される周知技術を適用することが可能である。
図示例のフィルムセット手段は、上下方向に並設された第一のフィルムセット手段20と第二のフィルムセット手段30によって構成され、可動基部1に支持されている。
これら第一のフィルムセット手段20と第二のフィルムセット手段30は、制御部100の記憶手段に予め記憶された情報に基づいて選択された一つのフィルムセット手段20又は30がフィルムフィード手段10の供給元になるように、上下方向への位置変化による切替動作をする。
すなわち、制御部100は、表示操作部101によって包装対象となる商品情報の選択操作を受け付けると、それに応じて何れかのフィルムフィード手段10又は20を利用すべきかを、記憶手段に予め記憶した情報に基づいて判断し、前記切替動作を行う。なお、他例としては、表示操作部101に対する直接操作により前記切替動作が行われるようにすることも可能である。
そして、上下のフィルムガイド板21,22には、フィルム幅方向に所定の間隔を置いて複数の開口部N1〜N6,M1〜M2が設けられる。
これら開口部N1〜N6の各々は、上下のフィルムガイド板21,22を厚さ方向へ貫通するとともにフィルムフィード手段10側を開放した凹状の切欠部であり、フィルム搬送部10aの端部に嵌り合うように形成される。
開口部M1〜M2の各々は、フィルム搬送部10bに嵌り合うように形成される。これら複数の開口部M1〜M2は、何れか一つがフィルム搬送部10bに対向するように配置される。
上下のフィルムガイド板31,32は、フィルムガイド板21,22と同様にして、上下の固定板a,bと移動板31b,32bによりフィルム幅方向へ伸縮可能に構成される。そして、これら上下のフィルムガイド板31,32には、フィルム幅方向に間隔を置いて複数の開口部N1〜N6,M1〜M2が設けられる(図3参照)。
フィルムガイド手段40は、上記複数のフィルムセット手段にそれぞれ対応する複数のガイドローラを備え、これらガイドローラを第一のフィルムセット手段20と連動して上下動するように支持している。
具体的に説明すれば、このフィルムガイド手段40は、第一のフィルムセット手段20に対応する第一のガイドローラ41と、第二のフィルムセット手段30に対応する第二のガイドローラ42とを具備する。
また、第二のガイドローラ42は、第二のフィルム供給手段60から供給される他方のフィルムF2を、外周面に沿わせて第二のフィルムセット手段30へ導く。
可動基部1は、不動部位である本体フレームa1に対し、所定量上下動作するように支持されている。
この可動基部1は、第一のフィルムセット手段20と第二のフィルムセット手段30を、それぞれ独立して、図示の左右方向へ所定量進退動作させるように支持するとともに、第一のガイドローラ41と第二のガイドローラ42をそれぞれ回転自在に支持している。
第一のフィルム供給手段50及び第二のフィルム供給手段60は、第一のフィルムセット手段20及び第二のフィルムセット手段30の切替動作に応じて、その切替動作の動作方向(図示例によれば上下方向)へ位置変化するとともに、この位置変化の際に、フィルムF1のテンションを略均一に保持する。
この支持部材56は、フィルムF1又は連動機構70によって、上方へ引っ張られた際に上方へ所定量回動し、フィルムF1による引張力が解除された際に、自重により下方へ回動し、元の位置に戻る。
なお、必要に応じて、上方へ回動した支持部材56を元の位置に戻すように付勢部材(例えば、捩じりバネや、コイルバネ等)を設けてもよい。
これらのうち、支持部材56の上方側に位置する二つのガイドローラ53,55は、図示の左右方向に離れて配設され、それぞれ、本体フレームa1等の不動部位に対し回転自在な定滑車状に支持されている。
なお、他例としては、これら二つのフィルムF1,F2を同幅のフィルムとした態様や、厚さの異なるフィルムとした態様、材質の異なるフィルムとした態様、表面処理の異なるフィルムとした態様等とすることも可能である。
支持部材56,66の回動端側(図示の左側)には、第一のフィルムセット手段20の切替動作に連動して、第一のフィルム供給手段50及び第二のフィルム供給手段60を位置変化させる連動機構70が設けられる。
第一受け部72は、本体フレームa1等の不動部位に一端を軸支して他端側を上下に所定量回動させる揺動杆72aと、この揺動杆72aの回動端側に回転自在に支持されて支持部材66の下面を受けて転動可能な支持ローラー72bとを備え、支持ローラー72bの軸部に、第一連結杆71の下端側が回転自在に接続される。
第一及び第二の昇降ヘッド81,91は、フィルムフィード手段10によって張設されるフィルムF1又はF2の下方側に、上方向きに多数設けられる。
各第一の昇降ヘッド81は、上下方向へわたる長尺棒状に構成される。
この第一の昇降ヘッド81は、図示例によれば複数設けられ、下端が連結部材82により連結されることで、一体的な第一の昇降ヘッド群80を構成する。
各第二の昇降ヘッド91は、第一の昇降ヘッド81と同様に構成される。
この第一の昇降ヘッド91は、図示例によれば複数設けられ、下端が連結部材92により連結されることで、一体的な第二の昇降ヘッド群90を構成する。
第一の昇降ヘッド群80を構成する第一の昇降ヘッド81の配列パターンと、第二の昇降ヘッド群90を構成する第二の昇降ヘッド91の配列パターンは、被包装物Wの形状や、大きさ、配置等に応じて適宜に設定される。
すなわち、第一の昇降ヘッド群80は、第二の昇降ヘッド群90を囲む平面視凹状に構成される。
すなわち、第一の昇降ヘッド群80は、第二の昇降ヘッド群90を囲む矩形枠状に構成される。
制御部100は、フィルム幅や、フィルム材質、フィルムの温度特性等、フィルムF1,F2毎に対応づけられた各種情報、これらフィルム情報を商品情報に関連付けしたデータ、およびプログラム等を記憶する記憶手段(図示しないROM及びRAM等)と、キーボード及びタッチパネル液晶表示装置等を具備した表示操作部101と、前記記憶手段の情報や表示操作部101による入力情報等を演算処理するCPU(図示せず)等を具備した制御回路である。
この制御部100は、前記記憶手段に記憶された情報や、表示操作部101に手動入力された情報、被包装物Wの搬送経路中で被包装物Wの大きさを計測するセンサ(図示せず)等の情報に基づいて、上述した各種機構の駆動源を制御し、後述する各種動作を実行する。
例えば、制御部100は、表示操作部101に対する操作により予め記憶した商品情報が呼び出されると、その商品情報に対応付けられたフィルム情報を呼び出し、そのフィルム情報に対応するフィルムがセットされている第一のフィルムセット手段20又は第二のフィルムセット手段30を選択して制御する。
一般的にセット可能なフィルムの種類は多い一方、それぞれのフィルムには異なる特性があるため、仕上りのよい包装や効率の良い包装を実現するためには、そのフィルムの特性に応じた包装制御を行う必要がある。このため、包装装置Aの制御部100は、フィルムの材質や硬さ伸び易さなど、いくつものパラメーターに応じた包装条件を予め記憶しており、エリア392にて選択されたフィルムの種類に応じて最適な包装制御の1つを決定する。
すなわち、フィルムは透明であるため、光学センサによる検出が難しい場合がある。そのため一部のフィルムにはアイマークと呼ばれる、光学センサで検出するための目印が備えられている。包装装置Aの制御部100は、このアイマークの有無に応じて包装制御の内容を決定する。
表1に示す情報テーブルは、「フィルム名称」毎に、「開口部のカウント数」、「初期位置からN1までの距離」を記憶するためのものである。
制御例としては、600mm幅のフィルムがセットされている場合、フィルム搬送部10aを初期値から後側へ移動しながら開口部の数を検出部Sによりかぞえ、その数が、「1」になったことを条件に、フィルム搬送部10aの移動を停止する。
制御部100は、フィルムフィード手段10を初期位置から後方へ移動して、検出部Sが開口部N1を検出したら、前記距離情報を算出し、この算出された距離情報を、「フィルム名称」毎に対応して、「初期位置からN1までの距離」として記憶する。
記憶された距離情報は、例えば、第一のフィルムセット手段20と第二のフィルムセット手段30の切替の際に利用する。
図2に示す初期位置において、フィルムF1をフィルムフィード手段10へ供給する場合、フィルムF1を挿通した状態の第一のフィルムセット手段20を左右方向へ進退させる。
この進退動作中、第一のフィルムセット手段20がフィルムフィード手段10側へ前進する際は、フィルムF1が、回転不能に保持されたワンウェイローラ23との摩擦により引っ張られて、第一のフィルム供給手段50から繰り出される。そして、第一のフィルム供給手段50側では、送出ローラー52がフィルムF1によって上方へ引っ張られ、支持部材56の先端側が若干上方へ回動する。
この後、フィルムフィード手段10により挟持されたフィルムF1に相対し、第一のフィルムセット手段20が後退する。この後退の際は、ワンウェイローラ23とガイドローラ24が、相対的にフィルムF1を繰出すようにして回転する。
したがって、前記進退動作の繰り返しにより、フィルムF1は、フィルムフィード手段10側へ徐々に移動してゆく。
図6(a)(b)は、フィルムフィード手段10の供給元となる第一のフィルムセット手段20を、第二のフィルムセット手段30に変更する切替動作を示している。
すなわち、可動基部1の上昇に伴い、フィルムF1,F2が、それぞれ、第一のフィルム供給手段50と第二のフィルム供給手段60から繰り出されて上方へ引っ張られるが、この際、送出ローラー52,62は、それぞれ、動滑車として作用するため、送出ローラー52,62の上昇量は、フィルムF1,F2が上方へ繰り出される量よりも小さくなる。
ひいては、前記切替動作中に、フィルムF1又はフィルムF2が弛んで、これらフィルムが付着してしまうのを防ぐことができる。
この切替動作中、フィルムF1,F2は、それぞれ、下端側が支持部材56,66及び支持ローラー72b,74b等の重量で下方へ引っ張られるため、弛みを生じることがない。したがって、この下降動作においても、フィルムF1又はフィルムF2が弛んで、これらフィルムが付着してしまうのを防ぐことができる。
次に、フィルムフィード手段10のフィルム幅方向(図示の前後方向)への制御動作について説明する。
制御部100は、フィルム搬送部10aを初期位置から後方へ移動し、所定の開口部位置で停止する。
詳細に説明すれば、フィルム搬送部10aが初期位置にある際は、初期位置センサ10a1,10a2がON状態にあり、フィルム搬送部10aが初期位置から後方へ移動すると初期位置センサ10a1,10a2がOFF状態になる。
制御部100は、初期位置センサ10a1,10a2がON状態にある際は、検出部Sによる検出を行わず、初期位置センサ10a1,10a2がON状態からOFF状態に変わった場合に、検出部Sによる検出を開始する。
そして、制御部100は、検出部Sによる検出(ON又はOFF)の回数をカウントし、そのカウント数に応じて、フィルム搬送部10aのフィルム幅方向の位置を認識し、フィルム搬送部10aのフィルム幅方向への移動を制御する。
例えば、初期位置にあるフィルム搬送部10aを後方へ移動して、検出部Sによる検出回数が「1」になった場合には、制御部100は、フィルム搬送部10aが開口部N1に対応する位置にあるものと判断し、停止等の制御動作を行う。
このため、例えば、フィルムガイド板21,22のフィルム幅方向の長さが調整された場合であっても、上述した検出部Sによる検出回数のカウントにより、フィルム搬送部10aがどの開口部に対応する位置にあるのかを把握し、適切な制御を行うことができる。
フィルムガイド板21,22のフィルム幅方向の長さが調節された場合には、その調節の度に、前記距離情報の書き換えを行えばよい。
このような場合、フィルム搬送部10aを初期位置から後方へ移動させると、図12(b)に示すように、フィルムガイド板21,22及び開口部に対するフィルム搬送部10aの移動量に応じて、検出部Sによって検出される光強度(検出信号)が変化する。このため、前記光強度の強弱に基づいて、フィルム搬送部10aの位置を高精度に検出することができる。
ところで、制御部100は、検出部Sにより開口部N1〜N6(又は該開口部近傍のフィルムガイド板の一部)を把握する。よって、開口部N1〜N6をカウントするためには、必ず0の位置(=初期位置)までフィルム搬送部10aを戻してからカウントする必要が生じる。
包装装置Aは、フィルムセット手段20,30を少なくとも2つ備えており、切り替えながら使用する。つまり、上側の第一のフィルムセット手段20を利用して包装制御をした後、連続して下側の第二のフィルムセット手段30に切り替えて包装制御を再開する場合には、第一のフィルムセット手段20から第二のフィルムセット手段30に切り替えた際にフィルム搬送部10aを初期位置まで戻し、そこから第二のフィルムセット手段30にセットされたフィルムに対応する開口位置情報テーブルの「開口部のカウント数」を参照し、そのカウント数を満たすまでフィルム搬送部10aを動かす、という制御が必要になる。このように上下の第一のフィルムセット手段20と第二のフィルムセット手段30を切替えるたびに、フィルム搬送部10aを初期位置まで移動させそこからカウントする制御を行うと、これら一連の移動に多くの時間を要してしまい、効率的とは言えない。
そこで、本発明の実施形態に係る包装装置1では、開口位置情報テーブルの「開口部のカウント数」の情報と対応付けて、距離情報(初期位置からN1での距離)を記憶するようにした。これにより、例えば第一のフィルムセット手段20用の開口位置情報テーブルがNo.6(カウント数=6)が選択され、初期位置からN1までの実測距離として400mmを記憶し、第二のフィルムセット手段30用の開口位置情報テーブルがNo.6(カウント数=6)が選択され、初期位置からN1までの実測距離として500mmを記憶した場合、これら実測距離の差分(=500−400=100mm)をあらかじめ算出しておけば、二つのフィルムセット手段20,30の切替え後の移動距離はこの100mmだけで済むことになる。上述したように初期位置まで戻りカウントする必要が無くなるため、切り替えに要する時間を大幅に短縮することができる。
つまり、本発明の実施形態に係る包装装置Aは、第一のフィルムセット手段20(フィルムガイド板21,22)が案内するフィルムF1とは異なるフィルムF2を案内するための第二のフィルムセット手段30(フィルムガイド板31,32)を有する。また包装装置Aは、フィルムフィード手段10が第一のフィルムセット手段20と第二のフィルムセット手段30の何れか一方を利用できるように、これら第一のフィルムセット手段20と第二のフィルムセット手段30を切替える切替手段を有する。
そして、本発明の実施形態に係る包装装置Aの制御部100は、第一のフィルムセット手段20を用いた場合と第二のフィルムセット手段30を用いた場合との各々について、フィルム搬送部10aを所定の開口部位置まで移動させた際の距離情報を記憶し、これら二つの距離情報から差分を算出し、その差分に基づいてフィルム搬送部10aの移動を制御する。
図7(a)〜(d)及び図8(e)〜(h)は、制御部100が各種駆動源を制御することで、張設されたフィルムF1(又はF2)に被包装物Wを押し当てて包装する動作を順次に示している。
この包装動作の一例では、昇降ヘッドは、図5(b)の態様を適用している。すなわち、第一の昇降ヘッド81は前側と後側に配設され、これら前後の第一の昇降ヘッド81の間に第二の昇降ヘッド91が配設されている。なお、この包装動作において、図5(a)(c)(d)に示す昇降ヘッドや、図示例以外の昇降ヘッドを適用することも可能である。
第二の昇降ヘッド91の上昇量は、被包装物Wの高さ寸法に応じて適宜に設定される。
すなわち、被包装物Wの高さ寸法は、当該包装装置Aによる被包装物Wの搬送経路中に、図示しないセンサによって形成される。この高さ寸法は、この被包装物Wを構成する合成樹脂製の凹状トレーと、このトレー上に載置された商品等を含む全体の高さである。例えば、商品がブロック肉の場合には、この商品を含む高さ寸法が、前記トレーの高さ寸法よりも大きくなる場合が多い。
制御部100は、被包装物W全体の高さ寸法が大きい場合には、第二の昇降ヘッド91の上昇量を小さくし、被包装物W残体の高さ寸法が小さい場合には、第二の昇降ヘッド91の上昇量を大きくする。
これらの構成によれば、被包装物Wは、前の動作で突き上げられたフィルムF1に対し、後から近づいて、押し付けられるため、フィルムF1から受ける負荷が小さい。ひいては、被包装物WがフィルムF1に押し当てられて破損や変形するようなことを防ぐことができる。
また、他例としては、フィルムF1に対し、第一の昇降ヘッド81と第二の昇降ヘッド91が同時に当たるようにしてもよく、この場合でも、被包装物WがフィルムF1との当接で受ける負荷を軽減することができる。
この動作において、第一の昇降ヘッド81は、第二の昇降ヘッド91と同じ高さ位置、または第二の昇降ヘッド91よりも低い位置に退避すればよい。
すなわち、第一の昇降ヘッド81は、少なくとも第二の昇降ヘッド91と同じ高さ位置まで下降すれば、後述工程にて折込部材2,3,4による折込み動作が可能である。そして、このようにして第一の昇降ヘッド81の動作量を極力小さくすれば、全体の作業効率を向上することができる。
このように制御すれば、次の被包装物Wを包装する動作を、速やかに行うことができる。
被包装物Wの水平方向の形状や大きさ等は、被包装物Wの搬送経路中に設けられる図示しないセンサにより認識すればよい。また、他例としては、制御部100の記憶手段に、被包装物Wの形状や大きさ等のデータを予め記憶するようにしてもよい。
制御部100は、前記のようにして認識される被包装物Wに応じて、その周囲の複数の昇降ヘッドをフィルム突上げ用の第一の昇降ヘッド群80として制御動作し、被包装物Wの略真下に位置する複数の昇降ヘッドを被包装物昇降用の第二の昇降ヘッド群90として制御動作する。
すなわち、同一の昇降ヘッドを、フィルム突上げ用の第一の昇降ヘッド81として用いたり、被包装物昇降用の第二の昇降ヘッド91として用いたりすることが可能である。
上記実施態様によれば、フィルムセット手段及びのフィルム供給手段を二組備えたが、他例としては、これらフィルムセット手段及び第一のフィルム供給手段を三組以上備え、これら三組以上のフィルムセット手段及び第一のフィルム供給手段のうちの一組が選択されるように、切替動作する構成とすることも可能である。
この場合、被包装物の強度が十分であるか否かの判断は、例えば、上記制御部の記憶手段に予め記憶した商品情報に基づいて判断する態様や、被包装物の強度を判別するセンサを設け該センサによる判別情報に基づいて判断する態様等とすることが可能である。
[特許文献] 特開2020−6978号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
近年、包装装置をライン化するにあたり、従来以上の処理の効率化が求められるようになってきている。
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、張設されたフィルムに被包装物を押し当てて包装する包装装置において、前記フィルムを張設するフィルムフィード手段と、前記フィルムフィード手段にフィルムを供給可能な複数のフィルムセット手段と、前記複数のフィルムセット手段にそれぞれフィルムを供給する複数のフィルム供給手段とを備え、前記複数のフィルムセット手段のうちの一つを選択して前記フィルムフィード手段への供給元にするように、これら複数のフィルムセット手段を切替動作し、この切替動作に応じて、前記複数のフィルム供給手段を位置変化させる包装装置である。(図1〜図4及び図6等参照)。
この構成によれば、フィルムの弛みを防止する等して、処理の効率化を図ることができる。
この構成によれば、フィルムセット手段とフィルム供給手段の間でフィルムの弛みを生じるのを防いで、処理の効率化を図ることができる。
この構成によれば、フィルムセット手段とフィルム供給手段の間でフィルムの弛みを生じるのを効果的に防いで、処理の効率化を図ることができる。
この構成によれば、簡素な構造によりフィルム供給手段を位置変化させることができる上、その動作性も良好である。
この構成によれば、フィルムが搬送経路中で弛むのを効果的に防いで、処理の効率化を図ることができる。
この構成によれば、フィルムの受け渡し動作と、上記切替動作とを効率的に行うことができる。
この構成によれば、上記切替動作により、幅の異なるフィルムを切り替えて用いることができる。
2,3,4:折込部材
10:フィルムフィード手段
10a,10b:フィルム搬送部
40:フィルムガイド手段
50:第一のフィルム供給手段
60:第二のフィルム供給手段
51,61:フィルムセット軸
52,62:送出ローラー
53,54,55,63,64,65:ガイドローラ
56,66:支持部材
70:連動機構
71:第一連結杆
72:第一受け部
74:第二受け部
80:第一の昇降ヘッド群
81:第一の昇降ヘッド
90:第二の昇降ヘッド群
91:第二の昇降ヘッド
A:包装装置
W,W’:被包装物
Claims (7)
- 張設されたフィルムに被包装物を押し当てて包装する包装装置において、
前記フィルムを張設するフィルムフィード手段と、
前記フィルムフィード手段にフィルムを供給可能な複数のフィルムセット手段と、
前記複数のフィルムセット手段にそれぞれフィルムを供給する複数のフィルム供給手段とを備え、
前記複数のフィルムセット手段のうちの一つを選択して前記フィルムフィード手段への供給元にするように、これら複数のフィルムセット手段を切替動作し、この切替動作に応じて、前記複数のフィルム供給手段を位置変化させることを特徴とする包装装置。 - 前記切替動作に応じて、前記複数のフィルム供給手段を、前記切替動作の動作方向へ位置変化させることを特徴とする請求項1記載の包装装置。
- 前記複数のフィルムセット手段が上下方向に並設され、前記切替動作が上下方向への移動であることを特徴とする請求項1又は2記載の包装装置。
- 前記複数のフィルム供給手段の各々は、前記フィルムをロール状に支持するフィルムセット軸と、このフィルムセット軸の周りから繰出されるフィルムを、対応する前記フィルムセット手段側へ送出する送出ローラーとを備え、
前記位置変化は、前記フィルムセット軸を中心にして、前記送出ローラーを回動させることを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載の包装装置。 - 前記複数のフィルム供給手段の各々は、フィルムのテンションを均一にするように構成されることを特徴とする請求項1〜4何れか1項記載の包装装置。
- 前記複数のフィルムセット手段の各々は、前記フィルムフィード手段へフィルムを受け渡す時に、他のフィルムセット手段とは独立して動作し、前記切替動作の時には、他のフィルムセット手段と連動することを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載の包装装置。
- 前記フィルムフィード手段は、前記フィルムの幅方向の一方側と他方側を挟持して所定位置まで搬送するように、フィルム幅方向の一方側と他方側にそれぞれフィルム搬送部を備え、これら一方側と他方側のフィルム搬送部のうち、少なくとも一方側のフィルム搬送部を、前記切替動作に伴い、フィルム幅方向へ移動して、フィルム挟持幅を変化させることを特徴とする請求項1〜6何れか1項記載の包装装置。
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