JP2021193307A - フォロア軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を低減しつつ、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制を達成することが可能であり、ラジアル方向に荷重を受けた場合においても、回転トルクを安定させたフォロア軸受を提供する。【解決手段】フォロア軸受1は、軸部材30と、外輪60と、複数のころ70と、を備える。外輪60は、第2軌道面41を含み、鋼からなる円環状の第1部材40と、樹脂からなり、第1部材40の外周面を覆う円環状の第2部材50と、を含む。軸部材30は、第1軌道面11を含む本体部10と、第1軌道面11に対して軸方向の一方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する鍔部12と、を含む。第2部材50は、軸方向において鍔部12と向かい合う第1領域58Aを含む。第1領域58Aには、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、鍔部12に向けて軸方向に突出する第1シール部59Aが形成されている。【選択図】図4

Description

本開示は、フォロア軸受に関するものである。
外輪が他の部材と接触しつつ回転するフォロア軸受が知られている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1には、外輪に固定され、外輪および内輪とは別体の密封シールを有するフォロア軸受が開示されている。また、車両のスライドドア用のガイドローラとして用いられる軸受において、静音性の向上を目的として樹脂製の外皮を外輪に取り付けた軸受が提案されている(たとえば特許文献2参照)。特許文献2によれば、外輪の外周面に複数個の回り止め凹凸係合部を周方向に断続的に形成することにより、経年劣化等によって外輪から樹脂外皮が外れることを抑制できるとされている。特許文献2の軸受においても、内輪および外輪と別体のシール部材が採用されている。
特開2008−157370号公報 特開2008−050902号公報
フォロア軸受において、上記特許文献2のガイドローラ用の軸受と同様に、動作音の抑制が求められる場合がある。加えて、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制が求められる場合がある。また、フォロア軸受においては、組付けやメンテナンスを容易にし、かつコストを低減する観点から、部品点数を低減することが好ましい。さらに、フォロア軸受においては、外輪と接触する他の部材からラジアル方向に荷重を受けた場合においても、回転トルクが安定していることが好ましい。そこで、部品点数を低減しつつ、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制を達成することが可能であり、ラジアル方向に荷重を受けた場合においても、回転トルクを安定させたフォロア軸受を提供することを目的の1つとする。
本開示に従ったフォロア軸受は、円環状の第1軌道面を外周面に有する内方部材と、第1軌道面に対向する円環状の第2軌道面を内周面に有する外輪と、第1軌道面および第2軌道面に沿う円環状の軌道上に第1軌道面および第2軌道面に接触するように配置される複数の転動体と、を備える。外輪は、第2軌道面を含み、鋼からなる円環状の第1部材と、樹脂からなり、第1部材の外周面を覆う円環状の第2部材と、を含む。内方部材は、第1軌道面を含む本体部と、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面に対して軸方向の一方側に配置され、本体部の外周から径方向外側に突出する第1凸部と、を含む。第2部材は、軸方向において第1凸部と向かい合う第1領域を含む。第1領域には、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1凸部に向けて軸方向に突出する第1シール部が形成されている。
上記フォロア軸受によれば、シール部が外輪と一体の部材であるため、部品点数を低減しつつ、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制を達成することができると共に、ラジアル方向に荷重を受けた場合においても、回転トルクを安定させることができる。
図1は、フォロア軸受の構造を示す概略斜視図である。 図2は、フォロア軸受の構造を示す概略断面図である。 図3は、外輪の第1部材の構造を示す概略斜視図である。 図4は、図2の領域IVを拡大して示す概略断面図である。 図5は、図2の領域Vを拡大して示す概略断面図である。 図6は、第2部材の形状の変形例を示す概略断面図である。
[実施形態の概要]
本開示のフォロア軸受は、円環状の第1軌道面を外周面に有する内方部材と、第1軌道面に対向する円環状の第2軌道面を内周面に有する外輪と、第1軌道面および第2軌道面に沿う円環状の軌道上に第1軌道面および第2軌道面に接触するように配置される複数の転動体と、を備える。外輪は、第2軌道面を含み、鋼からなる円環状の第1部材と、樹脂からなり、第1部材の外周面を覆う円環状の第2部材と、を含む。内方部材は、第1軌道面を含む本体部と、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面に対して軸方向の一方側に配置され、本体部の外周から径方向外側に突出する第1凸部と、を含む。第2部材は、軸方向において第1凸部と向かい合う第1領域を含む。第1領域には、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1凸部に向けて軸方向に突出する第1シール部が形成されている。
本開示のフォロア軸受においては、外輪が、樹脂からなる第2部材を含んでいる。これにより、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制が達成される。また、上記フォロア軸受においては、第2部材は、軸方向において第1凸部と向かい合う第1領域を含む。そして、第1領域には、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1凸部に向けて軸方向に突出する第1シール部が形成されている。これにより、外輪と内方部材との間に別体のシール部材を配置する場合に比べて、部品点数を低減することができる。また、外輪が他の部材からラジアル方向に荷重を受けた場合、第1シール部は軸方向に突出するため、言い換えると、第1シール部がラジアル方向である径方向に突出する場合と比べて、第1シール部と内方部材とがラジアル方向において接触するおそれを大きく低減することができる。よって、ラジアル方向に荷重を受けた場合において、第1シール部と内方部材とがラジアル方向において接触することによる回転トルクの増大を抑制し、回転トルクを安定させることができる。このように、上記フォロア軸受によれば、部品点数を低減しつつ、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制を達成することができると共に、ラジアル方向に荷重を受けた場合においても、回転トルクを安定させることができる。なお、本開示において、「樹脂」はゴムを含む。すなわち、第2部材はゴムからなっていてもよい。また、本開示において、「樹脂からなる第2部材」は繊維強化樹脂からなる第2部材を含む。すなわち、第2部材を構成する樹脂は強化繊維を含んでいてもよい。強化繊維としては、たとえばガラス繊維、炭素繊維などを採用することができる。また、上記第1シール部は、先端において第1凸部と接触してもよいし、僅かな隙間を挟んで第1シール部の先端と第1凸部とが向かい合ってもよい。つまり、第1シール部は、外部から軸受内部への異物の侵入および軸受内部からのグリース等の漏出を抑制する機能を果たす限り、上記第1凸部と接触していてもよいし、わずかに離れていてもよい。
上記フォロア軸受において、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1凸部と第1部材との間に進入する第1部分を、第2部材は含んでもよい。第1部分は、第1領域を含んでもよい。このようにすることにより、第1凸部と第1部材とが軸方向において接触することを回避することができる。
上記フォロア軸受において、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面に対して軸方向の他方側に配置され、本体部の外周から径方向外側に突出する第2凸部を、内方部材は含んでもよい。第2部材には、軸方向において第2凸部と向かい合う第2領域を含んでもよい。第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第2凸部に向けて軸方向に突出する第2シール部が、第2領域に形成されていてもよい。このようにすることにより、軸方向において第1部材の両側にシール部を配置することができるため、軸受内部への異物の侵入や軸受外部へのグリース等の漏出をより抑制することができる。したがって、軸受の機能の低下をより抑制することができる。
上記フォロア軸受において、第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第2凸部と第1部材との間に進入する第2部分を、第2部材は含んでもよい。第2部分は、第2領域を含んでもよい。このようにすることにより、第2凸部と第1部材とが軸方向において接触することを回避することができる。
上記フォロア軸受において、第2部材を構成する樹脂は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂であってもよい。ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンは、第2部材を構成する樹脂として好適である。
上記フォロア軸受において、上記転動体は、ころであってもよい。このようにすることにより、フォロア軸受の断面高さを抑制しつつ、十分な耐荷重を達成することが容易となる。
[実施形態の具体例]
次に、本開示のフォロア軸受の具体的な実施の形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1は、本開示の一実施の形態におけるフォロア軸受の構造を示す概略斜視図である。図2は、フォロア軸受の構造を示す概略断面図である。図2は、フォロア軸受の回転軸を含む平面で切断した場合の断面図である。図3は、外輪の第1部材の構造を示す概略斜視図である。図4は、図2の領域IVを拡大して示す概略断面図である。図5は、図2の領域Vを拡大して示す概略断面図である。
図1〜図5を参照して、本実施の形態におけるフォロア軸受1は、内方部材としての軸部材30と、外輪60と、転動体としての複数のころ70と、ころ70を保持する保持器80と、を備えている。なお、図2において、軸部材30の中心軸である回転軸31は、一点鎖線で図示されている。
軸部材30は、棒状(中実円筒状)の本体部10と、本体部10の一方の端部に形成され、本体部10よりも径の大きい鍔部12と、本体部10の外周面の一部を周方向に取り囲むように本体部10に同軸に設置されたリングである側板20と、を含んでいる。本体部10は、軸方向において一方の端部である第1端面13と、第1端面13とは反対側の他方の端部である第2端面15とを有している。第1端面13および第2端面15は、いずれも円形の平面形状を有している。
第1端面13の、軸部材30の中心軸である回転軸31と交差する領域を含む領域には、正六角柱状の形状を有する六角穴13Aが形成されている。本体部10の、第2端面15側の端部(他方の端部)を含む領域には、らせん状のねじ溝が形成されたねじ部14が配置されている。このような構造を有することにより、フォロア軸受1の設置に際しては、たとえばフォロア軸受1を保持する保持部材に形成されたねじ穴(図示しない)にねじ部14をねじ込むとともに、六角穴13Aに六角レンチの一部を挿入して締め付ける、またはハウジング穴に軸部材30を通してねじ部14にナットを螺合することにより、保持部材に対してフォロア軸受1を固定することができる。
本体部10は、ねじ部14を含む中実円筒状の軸部17と、軸方向において軸部17と鍔部12が位置する領域との間に配置され、軸部17よりも径が大きい大径部16とを含む。大径部16の径は、鍔部12の径よりも小さい。大径部16の外周面には、円筒面状の形状を有する第1軌道面11が形成されている。すなわち、軸部材30は、円環状の第1軌道面11を外周面に有している。本実施の形態において、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の一方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第1凸部は、鍔部12である。鍔部12が位置する領域における本体部10の外周は、図2、図4および図5において破線で図示されている。
円環状の側板20は、一方の端面である第1端面23と、他方の端面である第2端面24と、外周面21と、内周面22とを有する。第1端面23と第2端面24とは平行である。外周面21と内周面22とは、同心の円筒面である。軸方向における大径部16の軸部17側の端面(段差部)である段差面16A(図2および図5参照)に第1端面23において接触するように、側板20が配置されている。側板20は、軸部17の外径に対応する内径(内周面22の直径)を有している。側板20は、軸部17に圧入されて、軸部17に対して固定されている。本実施の形態において、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の他方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第2凸部は、側板20である。軸部材30は、機械構造用炭素鋼、機械構造用合金鋼、軸受鋼などの鋼からなる。軸部材30のうち、本体部10の少なくとも第1軌道面11を含む領域は、焼入硬化されていてもよい。また、側板20の一部または全体が焼入硬化されていてもよい。
外輪60は、第1軌道面11に対向する円環状の第2軌道面41を内周面に有している。外輪60は、第1部材40と、第2部材50と、を含む。第1部材40は、中空円筒状の形状を有し、第2軌道面41を含む筒状部42と、筒状部42から径方向外側に延びる突部43と、を含む。第1部材40は、鋼からなっている。第1部材40を構成する鋼としては、たとえば軟鋼、機械構造用炭素鋼、機械構造用合金鋼などを採用することができる。また、第1部材40は焼入硬化されていてもよい。第1部材40は、たとえば軟鋼からなる鋼板を利用して、プレス加工や絞り加工により成形したものであってもよい。
筒状部42は、内周面である第2軌道面41と、外周面44Aと、軸方向の一方の端面である第1端面45Aと、軸方向の他方の端部46と、を有している。第1部材40は、第2軌道面41を含む。第1部材40の第1端面45Aと鍔部12とは向かい合っている。すなわち、鍔部12と第1部材40とは軸方向において向かい合っている。
突部43は、筒状部42の軸方向の他方の端部46に接続されている。突部43は、板状である。突部43は、第1部材40の周方向の全域にわたって連続する円環状の形状を有する。突部43は、軸方向の他方の端面である第2端面45Bと、外周面44Bと、第2端面45Bと軸方向の反対側に位置する側面45Cと、を有している。端部46と突部43との境界は、図2および図5において破線で図示されている。第2端面45Bと側板20の第1端面23とは向かい合っている。すなわち、側板20と第1部材40とは軸方向において向かい合っている。
突部43には、径方向内側に凹む切り欠き47が形成されている(特に図3参照)。切り欠き47は、周方向に間隔をおいて複数形成されている。切り欠き47は、板状の突部43の厚み方向に貫通するように形成されている。
第2部材50は、円環状の形状を有する。第2部材50は、樹脂からなっている。第2部材50を構成する樹脂は、たとえばナイロン、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイドおよびポリイミドからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂であってもよい。第2部材50は、第1部材40と同軸に配置されている。第2部材50は、第1部材40の外周面44A,44Bを全域にわたって覆っている。第2部材50は、第1部材40の第1端面45A、第2端面45Bおよび側面45Cをも覆っている。すなわち、軸方向において突部43の両側は、第2部材50によって充填されている。
第2部材50は、内周面51と、外周面52と、第1端面53Aと、第2端面53Bと、を有している。第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1凸部である鍔部12と第1部材40との間に進入する第1部分54Aを、第2部材50は含んでいる。第1部分54Aは、内周面51の全周にわたって形成されている。また、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第2凸部である側板20と第1部材40との間に進入する第2部分54Bを、第2部材50は含んでいる。第2部分54Bは、内周面51の全周にわたって形成されている。さらに、図示はしないが、第2部材50は、上記した切り欠き47内にも進入する。
第2部材50には、外部から突部43に至るまで真っ直ぐに延びる貫通孔56が形成されている。貫通孔56は、回転軸31を含む断面において、貫通孔56を取り囲む壁面57によって表れる2本の線がそれぞれ直線である。本実施形態においては、2本の直線は、平行である。貫通孔56は、第2部材50を軸方向に貫通する。貫通孔56は、周方向に間隔をおいて複数形成されている。
保持器80は、円環状の形状を有する。本実施の形態において、保持器80は鋼からなるが、樹脂製の保持器を採用することもできる。保持器80は、軸部材30と外輪60とに挟まれる空間に、軸部材30および外輪60と同心に配置されている。保持器80には、周方向において等間隔に複数のポケット81が配置されている。複数のポケット81の各々には、ころ70が1つずつ配置されている。このように保持器80によって保持されることにより、複数のころ70は、第1軌道面11および第2軌道面41に沿う円環状の軌道上に第1軌道面11および第2軌道面41に接触するように配置されている。ころ70は、中実円筒状の形状を有している。ころ70は、円筒面状の外周面71と、球面状の一対の端面72とを有している。ころ70の端面72は、平坦状でもよい。ころ70は、外周面71において第1軌道面11および第2軌道面41に接触している。ころ70は、たとえば軸受鋼などの鋼からなっている。ころ70は、焼入硬化されていてもよい。
第2部材50は、軸方向において第1凸部である鍔部12と向かい合う第1領域58Aを含む。第1領域58Aは、第1部分54Aに含まれる。第1領域58Aには、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、鍔部12に向けて軸方向に突出する第1シール部59Aが形成されている。第1シール部59Aは、先端において鍔部12に接触している。本実施の形態においては、複数、より具体的には2つの(ダブルリップの)第1シール部59Aが、互いに径方向に間隔をおいて配置されている。
第2部材50は、軸方向において第2凸部である側板20と向かい合う第2領域58Bを含む。第2領域58Bは、第2部分54Bに含まれる。第2領域58Bには、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、側板20に向けて軸方向に突出する第2シール部59Bが形成されている。第2シール部59Bは、先端において側板20に接触している。本実施の形態においては、複数、より具体的には2つの(ダブルリップの)第2シール部59Bが、互いに径方向に間隔をおいて配置されている。つまり、本実施の形態において、軸部材30と外輪60との間の空間の軸方向両端を閉じるように第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが配置されている。第1シール部59Aおよび第2シール部59Bは、第2部材50の一部であって、第2部材50と一体に形成されている。
このような構成の外輪60は、たとえば以下のようにして製造することができる。たとえば、上記構成の第1部材40を準備し、予め金型のキャビティ内に配置する。ここで、エジェクタピンを用い、エジェクタピンの端面を突部43の端面45Bに押し当てて支持する。このようにして軸方向の一方側における第1部材40の位置を決める。次に、軸方向の他方側からキャビティ内に樹脂を射出する。この時、軸方向の他方側においては、樹脂の射出の圧力でエジェクタピンの端面に突部43の端面45Bが押し付けられ、第1部材40が軸方向に固定される。このようにして、第1部材40と第2部材50とが一体となった外輪60が成型される。成型後、エジェクタピンを取り除くと、取り除いた空間は、外部から突部43に至るまで真っ直ぐに延びる貫通孔56となる。
上記実施の形態のフォロア軸受1は、軸部材30、外輪60、保持器80および複数のころ70が上記のように配置されることにより、軸部材30に対して外輪60が相対的に周方向に回転可能となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1においては、外輪60が、樹脂からなる第2部材50を含んでいる。これにより、外輪の外周面が鋼で構成されているフォロア軸受を用いる場合と比較して、外輪60の外周面52と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制が達成される。また、外輪60の外周面52と上記他の部材との間への潤滑剤の供給頻度を低減し、または潤滑剤の供給を廃止することができる。これにより、メンテナンスの軽減またはメンテナンスフリーを達成することができる。このような観点からは、第2部材50を構成する樹脂として、自己潤滑性を有する樹脂、たとえばポリアセタールを採用することが好ましい。潤滑剤の供給を廃止することにより、油の飛散の防止が望まれる用途、たとえば食品の製造、加工を行う装置、医療機械、半導体製造装置などへの適用が容易となる。また、外輪60が、樹脂からなる第2部材50を含むことにより、上記他の部材との接触部における錆の発生を抑制することができる。その結果、第2部材50には錆が発生しないことから、第2部材50に接触する相手部材に錆が発生することを防止することができる。また、錆の飛散による発塵が抑制され、発塵の抑制が望まれる用途、たとえば半導体製造装置、電子部品製造装置などへの適用が容易となる。また、外輪60が、樹脂からなる第2部材50を含むことにより、上記他の部材との接触部における耐薬品性の向上を図ることもできる。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、第1部材40は、中空円筒状の形状を有し、第2軌道面41を含む筒状部42と、筒状部42から径方向外側に延びる突部43と、を含む。軸方向において突部43の両側は、第2部材50によって充填されている。よって、第1部材40と第2部材50とが軸方向に分離するおそれを低減することができる。したがって、このようなフォロア軸受1は、信頼性の向上を図ることができるフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、突部43は、筒状部42の軸方向の端部46に接続されている。よって、このような構成の突部43を有する第1部材40は、プレス加工や絞り加工等を利用して、容易に製造することができる。なお、突部43の形状は上記実施の形態に限定されず、たとえば径方向外側に折り曲げられた後に筒状部42の外周面44A側に向けて突部43を折り返した形状等を適宜選択できる。なお、突部43は、筒状部42の軸方向の両端部に形成されていてもよい。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、突部43は、第1部材40の周方向の全域にわたって連続する円環状の形状を有する。このような構成の第1部材40を含むフォロア軸受1は、第1部材40と第2部材50とが軸方向に分離するおそれをより低減することができるフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、第2部材50には、外部から突部43に至るまで真っ直ぐに延びる貫通孔56が形成されている。よって、フォロア軸受1に、軸受の異常を検出するためにAE(Acoustic Emission)センサーが設置される場合に、上記貫通孔56を利用し、AEセンサーを突部43と接触させて設置することができる。したがって、音響がAEセンサーに至るまでに減衰するおそれを低減し、音響を正確にAEセンサーによって検知することができる。その結果、このようなフォロア軸受1は、AEセンサーを用いて異常を検出する際に、正確に行うことができるフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、貫通孔56は、第2部材50を軸方向に貫通している。よって、このようなフォロア軸受1は、上記したAEセンサーを上記貫通孔56に設置することが容易なフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、突部43には、径方向内側に凹む切り欠き47が形成されている。よって、第2部材50を切り欠き47の内部に進入させることができる。したがって、このようなフォロア軸受1は、第2部材50に対する第1部材40の相対的な回転を規制することができるフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、切り欠き47は、周方向に間隔をおいて複数形成されている。よって、このようなフォロア軸受1は、第2部材50に対する第1部材40の相対的な回転をより規制することができるフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1においては、上記第1シール部59Aおよび上記第2シール部59Bが軸方向に突出する。よって、上記実施の形態のフォロア軸受1は、ラジアル方向に荷重を受けた場合において、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bがラジアル方向である径方向に突出する場合と比較して、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bのそれぞれと内方部材である軸部材30とがラジアル方向において接触することによる回転トルクの増大を抑制し、回転トルクを安定させることができるフォロア軸受となっている。さらに、軸受内部(軸部材30と外輪60との間の空間)からのグリースなどの潤滑剤の漏出や、外部から軸受内部への異物の侵入を抑制することができる。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、上記第1シール部59Aおよび上記第2シール部59Bは、径方向に間隔をおいて複数形成されている。よって、複数の第1シール部59Aおよび複数の第2シール部59Bによって、軸受内部への異物の侵入や軸受外部へのグリース等の漏出をより抑制することができる。したがって、このようなフォロア軸受1は、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bのシールとしての機能を向上させることができるフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、貫通孔56の延びる方向に見た平面視において、貫通孔56を取り囲む壁面57によって規定される領域の少なくとも一部が、切り欠き47の外部に位置している。よって、AEセンサーを設置する際に、貫通孔56内に設置されたAEセンサーと突部43とを接触させて設置することができる。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、軸部材30は、第1軌道面11を含む本体部10と、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の一方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第1凸部としての鍔部12を含む。そして、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、鍔部12と第1部材40との間に進入する第1部分54Aを、第2部材50は含む。よって、このようなフォロア軸受1は、鍔部12と第1部材40とが軸方向において接触することを回避することができるフォロア軸受となっている。
上記実施の形態のフォロア軸受1において、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の他方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第2凸部としての側板20を、軸部材30は含む。第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、側板20と第1部材40との間に進入する第2部分54Bを、第2部材50は含む。よって、このようなフォロア軸受1は、側板20と第1部材40とが軸方向において接触することを回避することができるフォロア軸受となっている。
上記フォロア軸受において、第2部材50を構成する樹脂は、特に限定されるものではなく、用途に応じて適切な耐摩耗性、硬度等を有する樹脂を採用することができる。具体的には、たとえばポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂であってもよい。ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンは、第2部材50を構成する樹脂として好適である。また、第2部材50を構成する樹脂としてゴム(天然ゴムおよび合成ゴムを含む)が採用されてもよい。さらに、第2部材50を構成する樹脂は強化繊維を含んでいてもよい。強化繊維としては、たとえばガラス繊維、炭素繊維などを採用することができる。
なお、上記実施の形態においては、フォロア軸受1の転動体としてころ70が採用される場合について説明したが、転動体として玉が採用されてもよい。また、上記実施の形態においては、転動体が単列に配置される場合について説明したが、複列に配置されてもよい。また、上記実施の形態においては、内方部材として中実の軸部材30が採用される場合について説明したが、内方部材として、たとえば軌道輪(内輪)が採用されてもよい。さらに第2部材50は、中空円筒状に形成されるものや、外周面が球面状に形成されるもの等、適宜選択できる。
上記実施の形態においては、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが、図4および図5に示すように先端に近づくにつれて細くなる形状(フォロア軸受の中心軸を含む断面において三角形状の形状)である場合について説明したが、シール部の形状はこれに限られず、用途等に応じて任意の適切な形状を採用することができる。シール部としては、フォロア軸受の回転軸を含む断面において、表面が円弧状の形状を有する第1シール部および第2シール部が採用されてもよい。また、シール部としては、フォロア軸受の回転軸を含む断面において、第2部材50の内周面51から径方向外側に傾斜して突出するリップ状の第1シール部および第2シール部が採用されてもよい。また、上記実施の形態においては、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが、それぞれ内方部材である軸部材30に接触する場合について説明したが、軸部材30と僅かな間隔をおいて非接触としてもよい。また、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bは、それぞれ2つ設けられることとしたが、これに限らず、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bはそれぞれ、1つあるいは3つ以上を採用できる。
上記実施の形態においては、第2部材50には、外部から突部43に至るまで真っ直ぐに延びる貫通孔56が形成されている場合について説明したが、これに限らず、図6に示すように、フォロア軸受1は、貫通孔56が形成されていなくてもよい。
本開示において、フォロア軸受とは、軸部材が固定された状態で外輪が他の部材と接触しつつ周方向に軸部材に対して相対的に回転する軸受をいう。上記他の部材は、特に限定されるものではなく、たとえばカムであってもよいし、レールであってもよいし、ベルトであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 フォロア軸受、10 本体部、11 第1軌道面、12 鍔部、12A 外周面、13,45A 第1端面、13A 六角穴、14 ねじ部、15 第2端面、16 大径部、16A 段差面、17 軸部、20 側板、21 外周面、22 内周面、23 第1端面、24 第2端面、30 軸部材(内方部材)、31 回転軸、40 第1部材、41 第1軌道面、42 筒状部、43 突部、44A,44B 外周面、45A 第1端面、45B 第2端面、45C 側面、46 端部、50 第2部材、51 内周面、52 外周面、53A 第1端面、53B 第2端面、54A 第1部分、54B 第2部分、56 貫通孔、57 壁面、58A 第1領域、58B 第2領域、59A 第1シール部、59B 第2シール部、60 外輪、70 ころ、71 外周面、72 端面、80 保持器、81 ポケット。

Claims (6)

  1. 円環状の第1軌道面を外周面に有する内方部材と、
    前記第1軌道面に対向する円環状の第2軌道面を内周面に有する外輪と、
    前記第1軌道面および前記第2軌道面に沿う円環状の軌道上に前記第1軌道面および前記第2軌道面に接触するように配置される複数の転動体と、を備え、
    前記外輪は、
    前記第2軌道面を含み、鋼からなる円環状の第1部材と、
    樹脂からなり、前記第1部材の外周面を覆う円環状の第2部材と、を含み、
    前記内方部材は、
    前記第1軌道面を含む本体部と、
    前記第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、前記第1軌道面に対して軸方向の一方側に配置され、前記本体部の外周から径方向外側に突出する第1凸部と、を含み、
    前記第2部材は、軸方向において前記第1凸部と向かい合う第1領域を含み、
    前記第1領域には、前記第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、前記第1凸部に向けて軸方向に突出する第1シール部が形成されている、フォロア軸受。
  2. 前記第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、前記第1凸部と前記第1部材との間に進入する第1部分を、前記第2部材は含み、
    前記第1部分は、前記第1領域を含む、請求項1に記載のフォロア軸受。
  3. 前記第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、前記第1軌道面に対して軸方向の他方側に配置され、前記本体部の外周から径方向外側に突出する第2凸部を、前記内方部材は含み、
    前記第2部材には、軸方向において前記第2凸部と向かい合う第2領域を含み、
    前記第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、前記第2凸部に向けて軸方向に突出する第2シール部が、前記第2領域に形成されている、請求項1または請求項2に記載のフォロア軸受。
  4. 前記第1軌道面と中心軸が一致する円環状の形状を有し、前記第2凸部と前記第1部材との間に進入する第2部分を、前記第2部材は含み、
    前記第2部分は、前記第2領域を含む、請求項3に記載のフォロア軸受。
  5. 前記第2部材を構成する樹脂は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフォロア軸受。
  6. 前記転動体は、ころである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフォロア軸受。
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