以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、少なくとも1つの地上通信装置100を備えてよい。図1では、2つの地上通信装置100を例示している。システム10は、複数の移動体通信装置200を備えてよい。図1では、4つの移動体通信装置200を例示している。移動体通信装置200は、移動体に搭載されてよい。地上通信装置100及び移動体通信装置200を、ノードと記載する場合がある。システム10は、位置情報記録サーバ300を備えてもよい。
地上通信装置100は、地上のネットワーク50に有線接続されてよい。ネットワーク50は、インターネットを含んでよい。ネットワーク50は、移動体通信ネットワークを含んでよい。移動体通信ネットワークは、3G(3rd Generation)通信方式に準拠してよい。移動体通信ネットワークは、LTE(Long Term Evolution)通信方式に準拠してよい。移動体通信ネットワークは、5G(5th Generation)通信方式も準拠してよい。移動体通信ネットワークは、6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式に準拠してよい。
地上通信装置100は、地上に固定的に設置されてよい。地上通信装置100は、例えば、建物の屋上等に設置されるが、これに限らず、任意の場所に設置されてよい。
地上通信装置100は、移動可能であってもよい。例えば、地上通信装置100は、車両に搭載されて、車両によって移動可能であってもよい。地上通信装置100は、例えば、移動先でネットワーク50に有線接続されてよい。地上通信装置100は、例えば、移動先でネットワーク50に無線接続されてもよい。
移動体は、空を移動する移動体であってよい。例えば、移動体は、ドローン及びHAPS(High Altitude Platform Station)等の無人航空機であってよい。移動体は、陸上を移動する移動体であってもよい。例えば、移動体は、車両であってよい。移動体は、水上を移動する移動体であってもよい。例えば、移動体は、船舶であってよい。
移動体通信装置200は、地上通信装置100と無線通信可能であってよい。移動体通信装置200は、例えば、ビームを用いて地上通信装置100と無線通信してよい。
移動体通信装置200は、他の移動体通信装置200と無線通信可能であってよい。移動体通信装置200は、例えば、ビームを用いて他の移動体通信装置200と無線通信してよい。
位置情報記録サーバ300は、ネットワーク50に接続され、各ノードの位置情報を記録して管理してよい。位置情報記録サーバ300は、移動体通信ネットワーク内に配置されてよい。位置情報記録サーバ300は、例えば、コアネットワーク内に配置されてよい。位置情報記録サーバ300は、インターネット上に配置されてもよい。位置情報記録サーバ300は、各ノードから、各ノードの位置情報を受信してよい。
地上通信装置100は、位置情報取得部110、位置情報制御部120、無線通信部130、経路情報制御部140、及び有線接続部150を備えてよい。位置情報制御部120は、地上通信装置100の一構成要素であってよく、独立した一システムであってもよい。無線通信部130は、地上通信装置100の一構成要素であってよく、独立したシステムであってもよい。経路情報制御部140は、地上通信装置100の一構成要素であってよく、独立した一システムであってもよい。
位置情報取得部110は、自ノードの位置を示す位置情報を取得する。位置情報取得部110は、GNSS(Global Navigation Satellite System)によって、自ノードの位置情報を取得してよい。位置情報取得部110は、例えば、GPS(Global Positioning System)によって自ノードの位置情報を取得してよい。位置情報は、地上通信装置100の姿勢を示す姿勢情報を含んでもよい。位置情報取得部110は、例えば、ジャイロセンサによって、自ノードの姿勢情報を取得してよい。
位置情報取得部110は、自ノードの位置情報の変化を検知したことに応じて、自ノードの位置情報を位置情報制御部120及び無線通信部130に通知してよい。なお、位置情報取得部110は、定期的に自ノードの位置情報を、位置情報制御部120及び無線通信部130に通知してもよい。例えば、位置情報取得部110は、予め定められた周期に従って自ノードの位置情報を取得して、位置情報制御部120及び無線通信部130に通知してよい。
位置情報制御部120は、自ノードの位置情報に関連する制御を実行してよい。例えば、位置情報制御部120は、位置情報取得部110から通知された位置情報を記録部に記録してよい。本実施形態では、位置情報制御部120、無線通信部130、及び経路情報制御部140が、それぞれが有する記録部を用いる場合を例に挙げて説明するが、これに限らず、位置情報制御部120、無線通信部130、及び経路情報制御部140は、地上通信装置100が備える共通の記録部を用いてもよい。
位置情報制御部120は、自ノードの位置情報を位置情報記録サーバ300に通知してよい。位置情報制御部120は、自ノードの位置情報が変化する毎に、自ノードの位置情報を位置情報記録サーバ300に送信してよい。なお、位置情報制御部120は、自ノードの位置情報を定期的に位置情報記録サーバ300に通知してもよい。例えば、位置情報制御部120は、予め定められた周期に従って、自ノードの位置情報を位置情報記録サーバ300に通知してよい。
位置情報制御部120は、他ノードの位置情報を取得して、記録部に記録してよい。位置情報制御部120は、位置情報記録サーバ300から、他ノードの位置情報を受信してよい。位置情報記録サーバ300は、例えば、管理している複数のノードのいずれかの位置情報が変化した場合に、管理している複数のノードに対して、変化後の位置情報をブロードキャストすることによって通知してよい。
位置情報制御部120は、自ノードの位置情報及び他ノードの位置情報に基づいて、無線通信接続可能な他ノードを検出してよい。位置情報制御部120は、例えば、自ノードと他ノードとの距離が予め定められた閾値より短い他ノードを、無線通信接続可能な他ノードとして検出してよい。当該閾値は、移動体通信装置200の無線通信可能な距離に基づいて定められてよい。位置情報制御部120は、判断結果を無線通信部130に通知してよい。
無線通信部130は、他ノードと無線通信可能であってよい。無線通信部130は、ビームを用いて他ノードと無線通信可能であってよい。無線通信部130は、複数のビームを用いて複数の他ノードと並行して無線通信可能であってよい。すなわち、無線通信部130は、複数の他ノードと同時に無線通信可能であってよい。
無線通信部130は、位置情報制御部120による検出結果に基づいて、他ノードとの無線通信接続を確立してよい。無線通信部130は、他ノードとの無線通信接続が切断されないように、自ノードの位置情報及び他ノードの位置情報に基づいて、アンテナを制御してよい。アンテナの制御の例として、ビームフォーミングの指向性制御や、複数のアンテナの切り替え制御等が挙げられる。無線通信部130は、無線通信接続を確立した通信相手の他ノードの情報を含む接続情報を、位置情報制御部120及び経路情報制御部140に通知してよい。
経路情報制御部140は、無線通信部130から通知された接続情報に基づいて、データの伝達経路を管理してよい。経路情報制御部140は、経路テーブルを用いて、データの伝達経路を管理してよい。経路テーブルは、ルーティングテーブルであってよい。経路情報制御部140は、無線通信部130による接続関係が変化したことに応じて、経路テーブルを更新してよい。経路情報制御部140は、経路テーブルを元に、自ノードでのデータ伝達経路を決定して、データフローを制御してよい。経路情報制御部140は、既存のスイッチ及びルータ等によって構成されてよい。
有線接続部150は、ネットワーク50に有線接続されてよい。有線接続部150は、光ファイバ及びメタルケーブル等を介して、ネットワーク50に接続されてよい。
移動体通信装置200は、位置情報取得部210、位置情報制御部220、無線通信部230、及び経路情報制御部240を備えてよい。位置情報制御部220は、移動体通信装置200の一構成要素であってよく、独立した一システムであってもよい。無線通信部230は、移動体通信装置200の一構成要素であってよく、独立したシステムであってもよい。経路情報制御部240は、移動体通信装置200の一構成要素であってよく、独立した一システムであってもよい。
位置情報取得部210は、位置情報取得部110と同様に、自ノードの位置を示す位置情報を取得してよい。位置情報取得部210は、位置情報取得部110と同様に、自ノードの位置情報を位置情報制御部220及び無線通信部230に通知してよい。
位置情報制御部220は、位置情報制御部120と同様に、自ノードの位置情報に関連する制御を実行してよい。なお、位置情報制御部220は、位置情報制御部120と同様に、他ノードの位置情報を取得して、記録部に記録してよい。これにより、位置情報制御部220は、ネットワークを形成したり維持したりするために、位置情報記録サーバ300から他ノードの位置情報を取得する回数を低減し得る。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、通信の遅延が生じる可能性を低減し得る。
位置情報制御部220は、自ノードの位置情報及び他ノードの位置情報に基づいて、無線通信接続可能な他ノードを検出してよい。位置情報制御部220は、判断結果を無線通信部230に通知してよい。なお、位置情報制御部220は、位置情報制御部120と同様の手法により、他ノードを検出してもよい。
無線通信部230は、他ノードと無線通信可能であってよい。無線通信部230は、複数のビームを用いて複数の他ノードと並行して無線通信可能であってよい。すなわち、無線通信部230は、複数の他ノードと同時に無線通信可能であってよい。これにより、一実施形態に係るシステム10は、ネットワーク容量を調整することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、ネットワーク容量を必要に応じて増減させることができる。なお、無線通信部230は、無線通信部130と同様の手法により、他ノードと無線通信可能であってもよい。
無線通信部230は、位置情報制御部220による検出結果に基づいて、他ノードとの無線通信接続を確立してよい。無線通信部230は、他ノードとの無線通信接続が切断されないように、自ノードの位置情報及び他ノードの位置情報に基づいて、アンテナを制御してよい。無線通信部230は、無線通信接続を確立した通信相手の他ノードの情報を含む接続情報を、位置情報制御部220及び経路情報制御部240に通知してよい。なお、無線通信部230は、無線通信部130と同様の手法により、他ノードとの無線通信接続を確立してもよい。
経路情報制御部240は、無線通信部230から通知された接続情報に基づいて、データの伝達経路を管理してよい。経路情報制御部240は、例えば、経路テーブルを元に、自ノードでのデータ伝達経路を決定して、データフローを制御してよい。これにより、一実施形態に係るシステム10は、あるノード間において無線通信の接続が途絶した場合に、経路情報を参照して伝達経路を再構築することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、メッシュネットワークにおいて比較的容易に伝達経路を再構築することができる。なお、経路情報制御部240は、経路情報制御部140と同様の手法により、データの伝達経路を管理してもよい。
システム10において、複数の移動体通信装置200のうちの一の移動体通信装置200が地上通信装置100と無線通信接続を確立し、当該一の移動体通信装置200を含む複数の移動体通信装置200が互いに無線通信接続を確立することによって、メッシュネットワークを構成してよい。従来、移動体に搭載された通信装置同士の無線通信接続は、固定の通信装置と比較して、移動体の移動によって、不安定になったり、切断されたりする可能性が高かった。これに対し、一実施形態に係るシステム10によれば、メッシュネットワークを構成することによって、冗長性を確保することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、移動体の移動によって、不安定になったり、切断されたりする可能性を低減することができる。
具体的には、システム10は、例えば、メッシュネットワークにおいて、ある経路の無線通信接続が不安定になったり、切断されたり、あるいはアンテナが故障したりした場合であっても、他の経路を選択することによって無線通信接続を維持することができる。例えば、一実施形態に係るシステム10は、比較的通信が安定しやすい経路を選択して、通信を行ってよい。また、例えば、一実施形態に係るシステム10は、故障したアンテナ以外の他方向で接続できる経路を選択して通信を行ってよい。また、例えば、一実施形態に係るシステム10は、鳥等の障害物が存在する方向以外の他方向の経路を選択して通信を行ってよい。また、一実施形態に係るシステム10は、メッシュネットワークを構成する複数の移動体のうちのいずれかが離脱する場合等において、接続先を変更等することによって、全体の無線通信接続を容易に維持可能にできる。
図2は、位置情報制御部120による処理の流れの一例を概略的に示す。一実施形態に係るシステム10は、各ノードの位置情報に基づいて、自ノードと無線通信接続が可能な他のノードを検出してよい。図2に示す処理は、位置情報制御部120に電源が供給されたことに応じて開始されてよい。各処理は、位置情報制御部120が主体となって実行されてよい。
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、位置情報制御部120は、電源投入が初回であるか否かを判定する。初回であると判定した場合、S104に進み、初回でないと判定した場合、S106に進む。
S104では、位置情報制御部120は、位置情報記録サーバ300から各ノードの位置情報を取得し、記録部に記録する。S106では、位置情報制御部120は、他ノードの位置情報に更新が有るか否かを判定する。位置情報制御部120は、位置情報記録サーバ300に問い合わせることによって、更新が有るか否かを判定してよい。更新が有ると判定した場合、S108に進み、無いと判定した場合、S110に進む。S108では、位置情報制御部120は、位置情報が更新された他ノードの位置情報を位置情報記録サーバ300から取得する。
S110では、位置情報制御部120は、位置情報取得部110から自ノードの位置情報を取得して、無線通信部130に送信する。S112では、位置情報制御部120は、初回電源投入時であるか、又は、自ノードの位置情報が前回取得位置と異なるか否かを判定する。位置情報制御部120は、前回取得した位置情報が示す位置と、S110において取得した位置情報が示す位置との距離が予め定められた閾値と異なる場合に、前回取得位置と異なると判定してよい。例えば、位置情報制御部120は、前回取得した位置情報が示す位置と、S110において取得した位置情報が示す位置との距離が予め定められた閾値より長い場合又は短い場合に、異なると判定してよい。初回電源投入時と判定したか、自ノードの位置情報が前回取得位置と異なると判定した場合、S114に進む。S114では、自ノードの位置情報を位置情報記録サーバ300に送信する。
S116では、位置情報制御部120は、記録部に記録している位置情報に基づいて、各ノードとの位置関係を導出し、無線接続可能なノードを検出する。S118では、無線通信部130から、現在接続中のノード情報を取得し、記録部における接続ノード情報と差分が有る場合、記録部の接続ノード情報を更新する。ノード情報は、例えば、ノードの識別情報を含んでよい。ノード情報は、例えば、接続中のノード間の通信品質の情報を含んでもよい。ノード情報は、例えば、接続中のノード間の通信量の情報を含んでもよい。
S120では、位置情報制御部120は、S116において検出した無線接続可能なノードが、新規なものであるか否かを判定する。新規なものであると判定した場合、S122に進み、新規なものでないと判定した場合、S124に進む。S122では、無線接続可能な新規ノードとその位置情報を無線通信部130に送信する。位置情報制御部120は、例えば、検出したノードが新たにメッシュネットワークに接続するノードである場合に、新規なノードとして判定してよい。また、位置情報制御部120は、例えば、検出したノードが、移動体通信装置200を充電させるためにメッシュネットワークを離脱させたノードであって、再度メッシュネットワークに接続するノードである場合に、新規なノードとして判定してよい。
S124では、位置情報制御部120は、接続中の他ノードに位置情報が変化したものが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S126に進む。S126では、位置情報が変化したノードの位置情報を無線通信部130に送信する。位置情報制御部120は、上記処理の停止指示を受け付けたり、電源供給が停止されたりした場合に、上記処理を終了してよい。
図3は、位置情報制御部220による処理の流れの一例を概略的に示す。一実施形態に係るシステム10は、各ノードの位置情報に基づいて、メッシュネットワークを形成してよい。また、システム10は、例えば、各ノードの位置情報に基づいて、移動体通信装置200の位置を制御してよい。図3に示す処理は、任意のタイミングで開始され得る。各処理は、位置情報制御部220が主体となって実行されてよい。
S202では、位置情報制御部220は、複数の移動体通信装置200によって形成されている無線ネットワークに接続済みであるか否かを判定する。接続済みであると判定した場合、S204に進み、接続済みでないと判定した場合、S208に進む。
S204では、位置情報制御部220は、他ノードの位置情報に更新が有るか否かを判定する。位置情報制御部220は、位置情報記録サーバ300に問い合わせることによって、更新が有るか否かを判定してよい。更新が有ると判定した場合、S206に進み、無いと判定した場合、S212に進む。S206では、位置情報制御部220は、位置情報が更新された他ノードの位置情報を位置情報記録サーバ300から取得する。
S208では、位置情報制御部220は、通信衛星等の外部ネットワークが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S210に進み、無いと判定した場合、S218に進む。S210では、位置情報制御部220は、外部ネットワークを介して、位置情報記録サーバ300から各ノードの位置情報を取得する。
S212では、位置情報取得部210から自ノードの位置情報を取得して、無線通信部230に送信する。S214では、位置情報制御部220は、初回電源投入時であるか、又は、自ノードの位置情報が前回取得位置と異なるか否かを判定する。位置情報制御部220は、前回取得した位置情報が示す位置と、S206において取得した位置情報が示す位置との距離が予め定められた閾値と異なる場合に、前回取得位置と異なると判定してよい。例えば、位置情報制御部220は、前回取得した位置情報が示す位置と、S212において取得した位置情報が示す位置との距離が予め定められた閾値より長い場合又は短い場合に、異なると判定してよい。初回電源投入時と判定したか、自ノードの位置情報が前回取得位置と異なると判定した場合、S216に進む。S216では、位置情報制御部220は、自ノードの位置情報を位置情報記録サーバ300に送信する。
S218では、位置情報制御部220は、記録部に、予め設定された各ノードの位置情報が有るか否かを判定する。このような位置情報は、例えば、移動体通信装置200を搭載した移動体が移動を開始する前に、システム10の管理者等によって設定され得る。有ると判定した場合、S220に進み、無いと判定した場合、エラー処理を実行して、本処理を終了する。エラー処理は、例えば、移動体通信装置200を搭載している移動体に対して、予め設定されたホーム位置への移動を指示することであってよい。
S222では、位置情報制御部220は、記録部に記録している位置情報に基づいて、各ノードとの位置関係を導出し、無線接続可能なノードを検出する。S224では、無線接続可能なノードが検出されたか否かを判定する。検出されたと判定した場合、S226に進み、検出されていないと判定した場合、S236に進む。S226では、位置情報制御部220は、無線通信部230から、現在接続中のノード情報を取得し、記録部における接続ノード情報と差分が有る場合、記録部の接続ノード情報を更新する。
S228では、位置情報制御部220は、S222において検出した無線接続可能なノードが、新規なものであるか否かを判定する。新規なものであると判定した場合、S230に進み、新規なものでないと判定した場合、S232に進む。S230では、位置情報制御部220は、無線接続可能な新規ノードとその位置情報を無線通信部230に送信する。位置情報制御部220は、例えば、検出したノードが新たにメッシュネットワークに接続するノードである場合に、新規なノードとして判定してよい。また、位置情報制御部220は、例えば、検出したノードが、移動体通信装置200を充電させるためにメッシュネットワークを離脱させたノードであって、再度メッシュネットワークに接続するノードである場合に、新規なノードとして判定してよい。
S232では、位置情報制御部220は、接続中の他ノードに位置情報が変化したものが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S234に進む。S234では、位置情報制御部220は、位置情報が変化したノードの位置情報を無線通信部230に送信する。S236では、位置情報制御部220は、自ノードと他ノードとの接続処理を実行する。位置情報制御部220は、上記処理の停止指示を受け付けたり、電源供給が停止されたりした場合に、上記処理を終了してよい。
図4は、接続処理の流れの一例を概略的に示す。S302では、移動体通信装置200を搭載している移動体は、他ノードに無線接続可能な位置まで移動する。位置情報制御部220は、移動体に対して移動先を示す情報を送信してよい。移動体は、この情報に従って、他ノードに無線接続可能な位置まで移動してよい。位置情報制御部220は、例えば、記録部の位置情報を参照して、自ノードの位置に最も近い他ノードを特定し、当該他ノードが無線通信圏内に入る位置を、移動先として決定してよい。なお、移動体がすでに他ノードに無線接続可能な位置にあれば、S302は省略されてよい。
S304では、位置情報制御部220は、S302において特定した、接続対象ノード及びその位置情報を無線通信部230に送信する。S306では、位置情報制御部220は、ウェイトする。位置情報制御部220は、一定時間他ノードの接続を待機してよい。
S308では、位置情報制御部220は、無線通信部230から現在接続中のノード情報を取得する。位置情報制御部220は、記録部における接続ノード情報と差分が有る場合、記録部の接続ノード情報を更新してよい。S310では、位置情報制御部220は、接続中のノードが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、位置情報制御部220は、接続処理を終了し、無いと判定した場合、S312に進んでよい。
一実施形態に係るシステム10では、移動体通信装置200同士の接続を試行することができる回数(リトライ残数)が予め設定されていてよい。S312では、位置情報制御部220は、予め設定された接続リトライ残数が1以上であるか否かを判定する。1以上であると判定した場合、接続リトライ残数から1を減算して、S302に戻る。1以上でないと判定した場合、エラー処理を実行して、図3に示す処理を終了する。
接続リトライ残数は、任意に設定可能であってよく、変更可能であってよい。一実施形態に係るシステム10は、接続リトライ残数を設定することによって、リトライ数を制限することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、例えば、現実的な時間範囲で接続を試みつつ、接続先が見つからない場合には処理を停止することができる。これにより、一実施形態に係るシステム10は、エネルギーの無駄な消費を低減し得る。
図5は、無線通信部230の機能構成の一例を概略的に示す。無線通信部230は、ノード間無線制御部242、複数のノード間無線通信部244、及びアンテナシステム246を備えてよい。
ノード間無線通信部244は、他ノードのノード間無線通信部244と無線通信接続を確立して、データ通信を行ってよい。ノード間無線通信部244は、ノード間無線制御部242を経由して伝達される自ノードの位置情報及び接続先ノードの位置情報に基づいて、アンテナシステム246と連携して、無線通信接続を可能な限り維持してよい。ノード間無線通信部244は、無線通信接続が切断された場合、ノード間無線制御部242に通知してよい。
ノード間無線制御部242は、ノード間無線通信部244の回線接続及び無線リソースを管理してよい。ノード間無線制御部242は、位置情報制御部220からの接続可能ノード情報、無線リソース情報に基づいて、ノード間無線通信部244に対して接続を指示してよい。ノード間無線制御部242は、接続に必要な情報として、接続対象ノード、自ノードの位置情報、他ノードの位置情報をノード間無線通信部244に通知してよい。ノード間無線制御部242は、複数のノード間無線通信部244のそれぞれの無線接続の状況を把握し、位置情報制御部220及び経路情報制御部240に、無線接続先のノード情報を通知してよい。
アンテナシステム246は、異なる方向に指向性を有するように配置された複数のビームフォーミングアンテナを有してよい。これにより、一実施形態に係るシステム10は、無線通信可能な範囲を拡大し得る。複数のノード間無線通信部244のそれぞれは、複数のビームフォーミングアンテナのそれぞれを用いてよい。無線通信部230は、複数のビームフォーミングアンテナのうち少なくともいずれかから照射したビームを用いて他ノードと無線通信してよい。無線通信部230は、例えば、複数のビームフォーミングアンテナから照射した複数のビームを用いて、複数の他ノードと並行して無線通信してよい。
ノード間無線制御部242は、位置情報制御部220から自ノードの位置情報が通知された場合、自ノードの位置情報を他ノードと現在接続しているノード間無線通信部244に通知してよい。通知を受けたノード間無線通信部244は、自ノードの位置情報に基づいて、他ノードとの無線接続を維持してよい。ノード間無線通信部244は、例えば、自ノードの位置情報に基づいて、アンテナシステム246を制御してよい。ノード間無線通信部244は、例えば、自ノードの位置情報から必要に応じてアンテナシステム246のアンテナ選択を実施したり、ビーム指向方向制御を実施したりして、無線接続を維持してよい。具体的には、ノード間無線通信部244は、例えば、自ノードと他ノードの通信強度が大きくなるように、アンテナ選択を実施したり、ビーム指向方向制御を実施したりしてよい。
ノード間無線制御部242は、位置情報制御部220から自ノードと接続している他ノードの位置情報が通知された場合、接続中の他ノードの位置情報を現在接続中のノード間無線通信部244に通知してよい。通知を受けたノード間無線通信部244は、接続中の他ノードの位置情報から必要に応じてアンテナシステム246のアンテナ選択を実施したり、ビーム指向方向制御を実施したりして、無線接続を維持してよい。
ノード間無線制御部242は、位置情報制御部220から接続可能ノード情報(位置情報を含む)が通知された場合、複数のノード間無線通信部244の回線接続状況、使用状況、装置番号を数値化して空きリソース状況を確認してよい。ノード間無線制御部242は、空きリソース状況に基づいて、他のノードと無線通信接続を確立するノード間無線通信部244を決定してよい。ノード間無線制御部242は、空きリソース状況に基づいて、無線通信接続を確立する優先度を決定してよい。これにより、一実施形態に係るシステム10は、通信品質の良いパスを優先的に設定することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、メッシュネットワーク全体の品質を向上させることができる。
ノード間無線制御部242は、例えば、空きリソースが多い順に、優先度を決定してよい。ノード間無線制御部242は、空きリソースが無い場合、接続可能ノード情報に対する処理は特に行わず、空きリソースが有る場合、接続可能ノード情報から接続可能ノードの接続優先度を整理してよい。ノード間無線制御部242は、例えば、接続可能ノードとの距離が短い順に優先度を決定してよい。
ノード間無線制御部242は、接続可能ノードと空きリソースの優先度とから、いずれのノード間無線通信部244をいずれの接続可能ノードに接続するかを決定してよい。ノード間無線制御部242は、対象のノード間無線通信部244に、接続可能ノード情報(位置情報を含む)、及び自ノードの位置情報を通知して、接続を指示してよい。対象のノード間無線通信部244は、通知された接続可能ノード情報及び自ノードの位置情報に基づいて、通知された接続可能ノードと無線通信接続を確立してよい。無線通信接続を確立できたノード間無線通信部244は、無線通信接続の確立をノード間無線制御部242に通知してよい。ノード間無線制御部242は、記録部に、新規接続ノード情報(位置情報を含む)を記録してよい。ノード間無線通信部244は、他ノードとの無線通信接続を確立する場合、接続可能ノード情報及び自ノードの位置情報に基づいて、アンテナシステム246のアンテナ選択や、ビーム指向方向制御を実施してよい。ノード間無線通信部244は、例えば、自ノードと接続可能ノードとの信号強度が大きくなるようにアンテナシステム246のアンテナ選択や、ビーム指向方向制御を実施してよい。
ノード間無線制御部242は、位置情報制御部220が現在接続中の他ノードのノード情報を要求してきた場合、記録部に記録されている現在接続中の他ノードのノード情報(位置情報を含む)を位置情報制御部220に通知してよい。ノード間無線制御部242は、経路情報制御部240が現在接続中の他ノードのノード情報を要求してきた場合、記録部に記録されている現在接続中の他ノードのノード情報(位置情報を含む)を経路情報制御部240に通知してよい。ノード間無線制御部242は、接続中のノード間無線通信部244から接続断の通知を受け取った場合、記録部の接続ノード情報を更新してよい。
図6は、移動体通信装置200の構成の一例を概略的に示す。ここでは、アンテナシステム246が、6つのビームフォーミングアンテナ252と、アンテナ切替部254と、アンテナ制御部256とを有する場合を例示している。
6つのビームフォーミングアンテナ252は、アンテナ切替部254を介して、6つのノード間無線通信部244にそれぞれ接続されてよい。ノード間無線通信部244の数は、基本的にビームフォーミングアンテナ252の数を超えないが、ビームフォーミングアンテナ252がマルチビーム対応の場合は、この限りではない。
ノード間無線通信部244は、アンテナ切替部254におけるウェイト制御によりビームフォーミングアンテナ252と接続可能であってよい。なお、ノード間無線通信部244のそれぞれは、6つのビームフォーミングアンテナ252のいずれかとスイッチ切替で接続可能であってもよい。また、ビームフォーミングアンテナ252がマルチビーム対応である場合、基本的に1つのビームフォーミングアンテナ252に複数のノード間無線通信部244が接続したり、1つのノード間無線通信部244に複数のビームフォーミングアンテナ252が接続したりしてよい。また、ビームフォーミングアンテナ252がマルチビーム対応でない場合、基本的に1つのビームフォーミングアンテナ252に複数のノード間無線通信部244が接続しないものとしてよい。
6つのノード間無線通信部244は、経路情報制御部240に接続されていてよい。他ノードから他ノードへの通信は、経路情報制御部240を通して行われてよい。
アンテナ制御部256は、自ノードの位置情報及び通信相手の他ノードの位置情報に基づいて、アンテナ切替部254を制御したり、6つのビームフォーミングアンテナ252の指向方向を制御したりすることによって、メッシュネットワークを構成してよい。すなわち、ノード間無線通信部244は、接続可能ノード情報及び自ノードの位置情報をアンテナ制御部256に送信して、アンテナ制御部256にアンテナシステム246のアンテナ選択や、ビーム指向方向制御を実施させてよい。
図7は、システム10の一例を概略的に示す。図7では、移動体通信装置200が無人航空機20に搭載された場合を例示している。複数の移動体通信装置200は、互いに無線通信接続を確立することによって、メッシュネットワークを構成してよい。複数の移動体通信装置200のうちの一部の移動体通信装置200が、地上通信装置100と無線通信接続を確立することによって、メッシュネットワークがネットワーク50に接続されてよい。
無人航空機20は、定点対空してよい。無人航空機20は、移動してもよい。無人航空機20に代えて、移動体通信装置200を固定翼の飛行体や、飛行船等に搭載する場合、飛行体及び飛行船等は、定点を旋回してよい。
地上通信装置100と無線通信接続を確立する移動体通信装置200は、1つの地上通信装置100と無線通信接続を確立してよく、複数の移動体通信装置200と並行して無線通信接続を確立してもよい。複数の移動体通信装置200と並行して無線通信接続を確立することによって、上空と地上との間の通信容量を増大することができる。
移動体通信装置200は、下方に無線通信エリア22を形成してよい。移動体通信装置200は、例えば、下方のエリアに対応する基地局と通信することで、無線通信エリア22を形成してよい。移動体通信装置200は、無線通信エリア22内の通信端末に対して、無線通信サービスを提供してよい。すなわち、移動体通信装置200は、メッシュネットワークを介して、ネットワーク50と通信端末との通信を中継してよい。具体的には、移動体通信装置200は、例えば、無線通信エリア22内の基地局と通信し、通信端末と基地局とが通信することで、通信端末に対して無線通信サービスを提供してよい。すなわち、メッシュネットワークは、バックホールとして機能してよい。通信端末の例として、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、PC(Personal Computer)、いわゆるIoT(Internet of Thing)デバイス等が挙げられる。なお、移動体通信装置200は、通信端末と直接無線通信を行ってもよい。
移動体通信装置200は、3G(3rd Generation)通信方式に準拠してよい。移動体通信装置200は、LTE(Long Term Evolution)通信方式に準拠してよい。移動体通信装置200は、5G(5th Generation)通信方式に準拠してよい。移動体通信装置200は、6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式に準拠してよい。
メッシュネットワークがバックホールとして機能する場合、複数の無人航空機20のそれぞれは、地上から有線給電された電力によって稼働してもよい。また、複数の無人航空機20のそれぞれは、ソーラーパネルによって発電した電力で稼働してもよい。また、無人航空機20は、バッテリーにより給電された電力により稼働してもよい。また、無人航空機20は、地上から無線給電された電力によって稼働してもよい。
移動体通信装置200は、ダイレクトアクセス端末と無線通信接続を確立してもよい。図7では、移動体通信装置200がダイレクトアクセス端末の一例である船舶400と無線通信接続を確立している場合を例示している。船舶400は、移動体通信装置200との無線通信接続によって、メッシュネットワークを介してネットワーク50にアクセスしてよい。船舶400は、船上や船内の通信端末や、近隣の他の船舶等に無線通信サービスを提供してよい。
図8は、無人航空機20に搭載された移動体通信装置200のアンテナ構成の一例を概略的に示す。図8では、移動体通信装置200が、6方向に指向性を有するように配置された6つのビームフォーミングアンテナ252と、下方向に指向性を有するように配置されたビームフォーミングアンテナ253とを有する場合を例示している。このように、移動体通信装置200は、自機から見て通信対象が存在し得るすべての方位が、多面構成されるいずれかのアンテナでカバーされるアンテナ構成を有してよい。例えば、移動体通信装置200は、隣り合うアンテナのカバー範囲が重複してよい。具体的には、移動体通信装置200は、例えば、あるアンテナのカバー範囲のうち、隣り合うアンテナ側の半値幅内において、隣り合うアンテナとカバー範囲が重複してよい。
ビームフォーミングアンテナ253は、一部分が無線通信エリア22を形成するために用いられ、他の部分がダイレクトリンク端末と無線通信するために用いられてよい。なお、ビームフォーミングアンテナ253は、無線通信エリア22を形成するためにだけに用いられてもよい。また、ビームフォーミングアンテナ253は、ダイレクトリンク端末と無線通信するためだけに用いられてもよい。
図9及び図10は、移動体通信装置200によるアンテナ制御について説明するための説明図である。ビーム範囲262は、ビーム260のビームフォーミングの範囲を示す。無線通信部230は、無線通信接続を確立している通信相手の他ノードと自ノードとの位置関係が変化した場合に、ビームフォーミングによって、通信相手の他ノードを追尾するように制御してよい。無線通信部230は、通信相手の他ノードが、あるアンテナのビーム範囲262内の方向に位置するときはビームフォーミングで対応し、ビーム範囲262を外れる場合は、アンテナスイッチングで対応してよい。これらによれば、一実施形態に係るシステム10は、ノード間の通信を比較的維持しやすくすることができる。
例えば、無線通信部230が複数のビームフォーミングアンテナ252のうちの第1のビームフォーミングアンテナ252によるビームによって第1の移動体通信装置200と無線通信している間に、自機と第1の移動体通信装置200との位置関係が変化した場合について説明する。この場合、無線通信部230は、例えば、第1の移動体通信装置200が第1のビームフォーミングアンテナ252のビーム範囲内に位置する場合に、ビームフォーミングによって第1の移動体通信装置200を追尾するように、第1のビームフォーミングアンテナを制御してよい。また、無線通信部230は、例えば、第1の移動体通信装置200が第1のビームフォーミングアンテナ252のビーム範囲外に外れる場合に、第1の移動体通信装置200と無線通信するために用いるアンテナを、第1のビームフォーミングアンテナ252から、複数のビームフォーミングアンテナ252のうちの他のビームフォーミングアンテナ252に切り替えるように、複数のビームフォーミングアンテナを制御してよい。このように、移動体通信装置200は、ビームフォーミングとアンテナスイッチングによって、下半球の全方位をカバーすることができる。これにより、一実施形態に係るシステム10は、移動体通信装置200によってメッシュネットワークを形成しつつ、地上のゲートウェイとの通信やダイレクト端末との通信を比較的容易に実現することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、より有用性の高いIPサービスを実現することができる。
なお、無線通信部230は、例えば、ビームフォーミングによって第1の移動体通信装置200を追尾する場合、第1のビームフォーミングアンテナ252以外のビームフォーミングアンテナ252にも第1の移動体通信装置200を追尾させてよい。また、無線通信部230は、例えば、用いるアンテナを他のビームフォーミングアンテナ252に切り替える場合、複数の他のビームフォーミングアンテナ252に切り替えてもよい。
図11は、地上通信装置100又は移動体通信装置200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
一実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されてよい。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、並びにDVDドライブ及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されてよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されてよい。
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御してよい。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにしてよい。
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信してよい。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込んでよい。
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納してよい。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
プログラムは、DVD−ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供されてよい。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行されてよい。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらすことができる。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行してよい。そして、CPU1212は、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD−ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取ってよい。そして、通信インタフェース1222は、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込んでよい。
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD−ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにしてよい。そして、CPU1212は、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよい。そして、CPU1212は、結果をRAM1214に対しライトバックしてよい。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索してよい。そして、CPU1212は、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体は、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であってよい。すなわち、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供されてよい。
一実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよい。専用回路は、例えば、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えてよい。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサは、例えば、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等であってよい。
以上、本開示に係る発明を実施の形態を用いて説明したが、本開示に係る発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。