JP2021192423A - 吸着機構、物品の製造装置、半導体製造装置 - Google Patents

吸着機構、物品の製造装置、半導体製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コレットやリードフレーム保持体などのように、ワークを吸着するツールを交換する際に、取り付け調整作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でツールを装着できるダイボンダが求められていた。【解決手段】吸引によりワークを吸着可能なツールと、吸引経路を備えたツールホルダと、前記ツールホルダが前記ツールを保持する際に、前記ツールホルダに対する前記ツールの相対位置を位置決めする位置決め部と、を備え、前記位置決め部は、前記ツールと前記ツールホルダの一方に配置され、弾性材料により形成されテーパ面を有する少なくとも1つの凸部と、前記ツールと前記ツールホルダの他方に配置され、前記凸部と嵌合可能な少なくとも1つの凹部を備える、ことを特徴とする吸着機構を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば半導体チップをリードフレーム等に実装するための装置や方法に関する。
電子装置には種々の形態があるが、例えばリードフレームに半導体チップが実装された半導体パッケージや、回路基板に半導体チップ等の電子部品が実装された回路パッケージを備えるものが多い。半導体パッケージや回路パッケージは、例えば以下のような手順で製造される。まず、多数の集積回路を半導体ウエハ上に形成し、ダイシング工程にて半導体ウエハを切断して半導体チップ(ダイ)に分割する。そして、ボンディング工程にて、半導体チップ(ダイ)等の電子部品を、リードフレームや回路基板にボンディングする。このボンディング工程に使用される装置が、いわゆるダイボンダと呼ばれるダイボンディング装置である。ダイボンダは、電子部品をリードフレームや基板に搭載して、はんだ、金、樹脂等の接合材を用いて接着する装置であるが、場合によっては、すでにボンディングされた電子部品の上に更に別の電子部品を搭載して接着する用途にも使用され得る。
例えば、ダイボンダにより電子部品を基板等の表面にボンディングする場合には、コレットと呼ばれる吸着ノズルを用いて電子部品を吸着してピックアップし、ボンディングをするべき所定の位置に搬送する。そして、接合材を加熱してボンディングを行う。コレットは、電子部品のピックアップと搬送のみに用いてもよいし、さらにボンディング時に電子部品に押付力を付与するのに用いてもよい。コレットは、吸着孔を有し、エアを吸引して電子部品を吸着保持する保持具であるが、吸着対象である電子部品の大きさや形状に適合したものが用いられる。
このようなダイボンダでは、ボンディングするべき電子部品の種類を変更する際には、変更後の電子部品に適合した大きさや形状のコレットに交換する必要がある。また、同一品種の電子部品を継続的にボンディングする場合であっても、コレットが損耗して電子部品の表面を傷つけたり、コレットに汚れが付着して電子部品の表面を汚染したりするのを防止するため、新しいコレットに適時に交換する必要がある。そこで、ダイボンダの分野では、コレットなどのツールを交換可能な装置が知られている。
例えば、特許文献1には、コレットがコレットホルダと嵌合して着脱可能に保持されるボンディングヘッドが開示されている。コレットホルダには貫通スリット(貫通開口)が形成され、貫通スリットには抜き止めピンが装着されている。この抜き止めピンをコレットの係止溝に係合させることで、コレットはコレットホルダに係止される。
また、特許文献2には、コレットを交換するコレット交換部を備え、コレット交換部には爪構造を有する開閉アームとコレットクランプ部を設けた半導体製造装置が開示されている。コレットホルダに爪の逃げ部を設けておき、開閉アームを制御することによりコレットホルダへのコレットの取り付けや取り外しを行う装置である。
特開平10−135251号公報 特開2018―206843号公報
電子部品を吸着してピックアップする、電子部品を吸着して保持しながら搬送する、さらにボンディング時に電子部品に十分な押し付け力を付与するためには、これらの動作の際に、コレットが十分な吸引力で電子部品を吸着している必要がある。もし、吸着孔までの吸引経路においてエアリークが発生すると、十分な吸引力を得ることができなくなる。しかし、従来のダイボンダでは、コレットを交換すると、エアのリークが発生して吸引力が低下する場合があった。
例えば、特許文献1に記載されたボンディングヘッドでは、ともに剛体であるコレットとコレットホルダを嵌合させてエアの吸引経路を形成する。嵌合させる際に、コレットとコレットホルダの位置合わせが不十分なまま嵌合させようとすると、嵌合面が非嵌合面と接触して損傷したり、嵌合構造の角部と平滑面が接触して嵌合部同士が互いに傷付け合ったりする場合がある。嵌合部を構成する角部や嵌合面の機械加工精度が十分でなかった場合にも、嵌合させる作業中に接触による損傷が生じる場合がある。そのため、コレットを交換すると嵌合面の気密性が不十分になることがあり、エアリークが発生してボンディング作業がうまく実施できない場合があった。
また、特許文献2に記載された半導体製造装置においても、同様の課題があった。すなわち、コレットとコレットホルダの位置合わせが不十分なまま開閉アームを動作させて嵌合させようとすると、嵌合面が非嵌合面と接触して損傷したり、嵌合構造の角部と平滑面が接触して嵌合部同士が互いに傷付け合ったりする場合がある。嵌合部を構成する角部や嵌合面の機械加工精度が十分でなかった場合にも、嵌合させる作業中に接触による損傷が生じる場合がある。そのため、コレットを交換すると嵌合面の気密性が不十分になることがあり、エアリークが発生してボンディング作業がうまく実施できない場合があった。
また、ダイボンダでは、電子部品をボンディングする相手側であるリードフレームを、吸着を使ってリードフレーム保持体に保持させる場合がある。リードフレームの種類を変更する場合などにはリードフレーム保持体を交換する必要があるが、その際にも、上述したコレットの交換と同様にエアリークの問題が発生する場合があった。
そこで、コレットやリードフレーム保持体などのように、ワークを吸着するツールを交換する際に、取り付け時の位置合わせ作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でツールを装着できるダイボンダが求められていた。
本発明の1つの態様は、吸引によりワークを吸着可能なツールと、吸引経路を備えたツールホルダと、前記ツールホルダが前記ツールを保持する際に、前記ツールホルダに対する前記ツールの相対位置を位置決めする位置決め部と、を備え、前記位置決め部は、前記ツールと前記ツールホルダの一方に配置され、弾性材料により形成されテーパ面を有する少なくとも1つの凸部と、前記ツールと前記ツールホルダの他方に配置され、前記凸部と嵌合可能な少なくとも1つの凹部を備える、ことを特徴とする吸着機構である。
本発明によれば、コレットやリードフレーム保持体などのように、ワークを吸着するツールを交換する際に、取り付け時の位置合わせ作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でツールを装着できるダイボンダを提供することができる。
実施形態に係るダイボンダの模式的な斜視図。 実施形態1に係るダイボンダのリードフレーム保持機構を示す模式的な断面図。 実施形態1に係る吸着機構の斜視図。 実施形態1に係る吸着機構の断面図。 (a)実施形態1に係る吸着機構においてコレットをコレットホルダに装着する前の状態を示す断面図。(b)実施形態1に係る吸着機構においてコレットがコレットホルダに装着(保持)された状態を示す断面図。(c)実施形態1に係る吸着機構においてコレットが半導体チップを吸着した状態を示す断面図。 実施形態1に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 (a)コレットを半導体チップの上方に移動させた図。(b)コレットが半導体チップを吸着した図。(c)コレットが半導体チップをピックアップした図。 (a)嵌合部の1つをZ方向から見た上面図。(b)嵌合する前の凸部と凹部の状態を示す断面図。 (a)嵌合する前の状態を示す断面図。(b)コレット(凸部)と位置規制部が接触した状態を示す図。(c)コレット(凸部)とコレットホルダ(凹部)が近接した状態を示す図。(d)コレット(凸部)とコレットホルダ(凹部)が接触した状態を示す図。(e)嵌合が完了した状態を示す図。 実施形態1の第1変形例に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 (a)実施形態1の第2変形例における嵌合する前の状態を示す断面図。(b)実施形態1の第2変形例におけるコレット(凸部)とコレットホルダ(凹部)が接触した状態を示す図。(c)実施形態1の第2変形例における嵌合が完了した状態を示す図。 (a)実施形態1の第3変形例における嵌合する前の状態を示す断面図。(b)実施形態1の第3変形例におけるコレット(凸部)とコレットホルダ(凹部)が接触した状態を示す図。(c)実施形態1の第3変形例における嵌合が完了した状態を示す図。 (a)実施形態1の第4変形例における嵌合する前の状態を示す断面図。(b)実施形態1の第4変形例におけるコレット(凸部)とコレットホルダ(凹部)が接触した状態を示す図。(c)実施形態1の第4変形例における嵌合が完了した状態を示す図。(d)実施形態1の第4変形例における凸部の平面図。 実施形態2に係るリードフレーム保持機構を示す模式的な平面図。 実施形態2に係るリードフレーム保持機構を示す模式的な断面図。 実施形態1の第5変形例に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 実施形態1の第6変形例に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 実施形態1の第7変形例に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 実施形態1の第8変形例に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 実施形態1の第9変形例に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 実施形態1の第10変形例に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。
図面を参照して、本発明の実施形態に係る吸着機構、物品の製造装置、半導体製造装置、等について説明する。
尚、以下の実施形態の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の参照番号を付して示す要素は、同一又は類似の機能を有するものとする。
[実施形態1]
図1は、実施形態に係るダイボンダを説明するための、模式的な斜視図である。半導体製造装置としてのダイボンダ100は、ワークとしての半導体チップ11(ダイ)をピックアップして、被装着部材としてのリードフレーム41に設けられたアイランド部42まで搬送して載置し、ボンディングを行う装置である。尚、図1は、本発明を説明する便宜のためにダイボンダ100の一部分を抽出した模式図であり、例えば筐体、固定台座、電源等のように実用装置としての機能を発揮するために備えている機械要素や電気要素でも、図示を省略したものがある。
(ダイボンダの構成)
ダイボンダ100は、ウエハ支持装置14、コレット21、コレットホルダ22、ボンディングアーム23、搬送部24、供給部用カメラ31、アイランド部用カメラ32、制御部200を備えている。
制御部200は、ダイボンダ100の動作を制御するためのコンピュータであり、内部には、CPU、ROM、RAM、I/Oポート等を備えている。
本実施形態にかかる各種処理を実行するためのプログラムは、他のプログラムとともにROMに記憶させておいてもよいが、ネットワークを介して外部からRAMにロードしてもよい。あるいは、プログラムを記録した記録媒体を介して、RAMにロードしてもよい。
I/Oポートは、外部機器やネットワークと接続され、たとえばボンディングに必要なデータの入出力を、外部のコンピュータとの間で行うことができる。また、I/Oポートは、不図示のモニターや入力装置と接続され、ダイボンダの動作状態情報を操作者に表示したり、操作者からの命令を受け付けたりすることができる。
制御部200は、ボンディングアーム23、搬送部24、供給部用カメラ31、アイランド部用カメラ32をはじめとする構成要素と接続されており、制御信号によりこれらを制御する。
ウエハ支持装置14は、多数の半導体チップ11にダイシング(分割)された半導体ウエハ13を支持する装置である。ウエハ支持装置14において、半導体ウエハ13が載置される所定の領域を供給部12と呼び、ダイボンディング用の半導体チップ11は、供給部12から供給される。
コレット21(ツール)は、半導体チップ11(ワーク)を吸着することが可能な吸着部を備えている。具体的には、コレット21の下端面には真空吸引可能な吸着孔が設けられており、下端面を半導体チップ11に近接または当接させて吸着孔から吸引することにより、半導体チップ11を吸着することができる。また、吸着後に真空吸引を解除すれば、吸着していた半導体チップ11を開放することができる。
コレットホルダ22(ツールホルダ)は、コレット21(ツール)を着脱可能に保持する保持機構である。コレットホルダ22には、吸着対象である半導体チップ11の大きさや形状と適合したコレット21が装着される。後に詳しく述べるように、本実施形態のダイボンダ100では、コレット21は磁力によりコレットホルダ22に保持される。
コレットホルダ22には吸引経路が設けられており、コレットホルダ22がコレット21を保持する際には、コレット21の吸着孔とコレットホルダ22の吸引経路が接続される。この吸引経路を経由して、コレット21の吸着孔に真空ポンプ等から負圧を供給することにより、コレット21が半導体チップ11を吸着することができる。後に詳しく述べるように、本実施形態のダイボンダ100は、コレットホルダ22が磁力によりコレット21を保持する際に、コレット21の吸着孔とコレットホルダ22の吸引経路を気密接続するための可撓性部材を備えている。
コレットホルダ22はボンディングアーム23に連結されており、ボンディングアーム23は、コレットホルダ22の位置姿勢を調整するための可動機構を備えている。例えば供給部12から半導体チップ11をピックアップする時には、ピックアップしようとする半導体チップ11にコレット21の下端面が近接または当接するように、ボンディングアーム23がコレットホルダ22の高さを調整する。また、リードフレーム41のアイランド部42に半導体チップ11をボンディングする時には、コレット21が吸着した半導体チップ11がアイランド部42に近接または当接するように、ボンディングアーム23がコレットホルダ22の位置姿勢を調整する。さらに、半導体チップ11がアイランド部42に適宜の力で押し付けられるように、コレットホルダ22の位置姿勢を調整してもよい。
ボンディングアーム23は搬送部24に連結されており、搬送部24は、ウエハ支持装置14の供給部12とリードフレーム41のアイランド部42の間を、コレット21が自在に移動できるように、ボンディングアーム23を移動させることができる。搬送部24は、ボンディングアーム23を、X、Y、Zの各方向およびZ軸周りのθ方向に移動させることができる。
供給部用カメラ31は、供給部12付近を撮像することが可能なカメラである。供給部12に載置された半導体チップ11の位置姿勢を確認したり、半導体チップ11をピックアップする際のコレット21の位置姿勢を確認するため、供給部用カメラ31は制御部200に画像データを送信する。制御部200は、ダイボンダ100がピックアップ動作を行う時には、供給部用カメラ31から送信される画像データを用いてコレット21の位置姿勢を制御する。
アイランド部用カメラ32は、リードフレーム41のアイランド部42付近を撮像することが可能なカメラである。アイランド部42の位置姿勢を確認したり、半導体チップ11をボンディングする際のコレット21の位置姿勢を確認するため、アイランド部用カメラ32は制御部200に画像データを送信する。制御部200は、ダイボンダ100がボンディング動作を行う時には、アイランド部用カメラ32から送信される画像データを用いてコレット21の位置姿勢を制御する。
(ダイボンディング方法)
ダイボンダ100の各部について更に詳細に説明する前に、ダイボンダ100を用いたダイボンディング方法の概略を説明する。
まずダイボンディングを開始する準備として、ワークとしての半導体チップ11を、供給部12に載置する。また、被装着部材としてのリードフレーム41を、被装着部材保持部としてのリードフレーム保持体40(後に図2を参照して説明)にセットする。
その後、ダイボンダ100の制御部200は、供給部用カメラ31にピックアップすべき半導体チップ11を撮像させ、半導体チップ11の位置姿勢を確認し、搬送部24およびボンディングアーム23を駆動してコレット21を移動させる。
図7(a)に示すようにコレット21をこの半導体チップ11の上方に位置させた後、図7(b)に示すようにコレット21を下降させて下端面を半導体チップ11に近接または当接させ、吸着孔から吸引することにより半導体チップ11を吸着する。そして、図7(c)に示すようにコレット21を上昇させ、半導体チップ11をピックアップする。その際、制御部200は、搬送部24、ボンディングアーム23、吸引機構等の動作を、供給部用カメラ31が撮像する画像データに基づいてフィードバック制御することができる。
また、制御部200は、ボンディングを行うべきアイランド部42(所定位置)をアイランド部用カメラ32に撮像させ、その位置姿勢を確認する。そして、搬送部24およびボンディングアーム23を駆動して、例えば図1に矢印で示した経路で、半導体チップ11を吸着したコレット21をアイランド部42の上方に移動させる。
そして、コレット21を下降させて半導体チップ11をアイランド部42に当接あるいは近接させ、吸引を停止することにより、半導体チップ11をアイランド部42に載置することができる。その後、接合材を加熱して半導体チップ11をリードフレーム41にボンディングする。尚、制御部200は、ボンディング中にコレット21が半導体チップ11をリードフレーム41に押し付けるように、ボンディングアーム23を制御してもよい。その際、制御部200は、搬送部24、ボンディングアーム23、吸引機構、加熱機構、等の動作を、アイランド部用カメラ32が撮像する画像データに基づいてフィードバック制御することができる。
ダイボンダ100は、以上の手順により一つの半導体チップのボンディングを完了させた後、順次別の半導体チップをピックアップし、所定のアイランド部にボンディングしてゆく。尚、ダイボンディングする対象は、リードフレームのアイランド部には限られず、例えばリードフレーム上に実装された第2の半導体チップに第1の半導体チップをダイボンディングしてもよい。
(リードフレーム保持機構)
次に、被装着部材としてのリードフレーム41を保持する機構について説明する。図2は、図1のYZ面方向に沿って切断した保持機構の模式的な断面図である。
図2に示すように、リードフレーム41はリードフレーム保持体40に保持されている。リードフレーム保持体40は、リードフレーム41の周囲を取り囲むレール部40bと、リードフレーム41の底面を支持する受け部40aを有しており、リードフレーム41を着脱可能に保持する。
レール部40bは、水平面内におけるリードフレーム41の位置が所定の範囲内に収まるように規制する位置規制部である。例えば、図1の図示外の領域でリードフレーム41をリードフレーム保持体40にセットし、図1に示す位置まで移動させる際に、アイランド部42が半導体チップ11のサイズを超えて位置ズレしないように、リードフレーム41の位置を規制する。具体的には、例えばY方向について、リードフレームが寸法公差内で最大サイズであった場合でも0.5mm程度のクリアランスが残るように、レール部40bの位置と形状は決められている。
(吸着機構)
次に、図3〜図6、図8、図9等を参照して、ワークとしての半導体チップ11をピックアップする吸着機構について説明する。尚、本実施形態のダイボンダにおいては、ワーク(半導体チップ)の品種毎に専用のコレットが準備されており、ボンディングを行う際のワークに応じたコレットが選ばれてコレットホルダに装着され、吸着機構を構成する。
図3は、吸着機構の斜視図であり、吸着機構は、コレット21、コレットホルダ22、ボンディングアーム23を備えている。コレットホルダ22は、コレット21を着脱可能に保持するが、図3はコレット21がコレットホルダ22から離脱した状態を示している。
ボンディングアーム23には、コレット21及びコレットホルダ22をZ方向に移動させるためのZ方向アクチュエータ121が設けられている。Z方向アクチュエータ121は、制御部200の制御により、Z方向の移動動作や、ボンディング時の押付荷重フィードバック制御を行うことができる。半導体チップ11のピックアップ、載置、ボンディング等の動作を行う際には、Z方向アクチュエータ121を動作させてコレットを昇降させる。このとき、半導体チップ11が変形や損傷しないように、押付荷重フィードバックによりZ方向アクチュエータの動作が制御され、所定の荷重以上の力が印加されないようにする。
図4は、図3に示す屈曲線B−B、すなわち凸部102c、吸引経路108、凸部102aを通る経路に沿ってコレット21とコレットホルダ22を切断した模式的な断面図である。また、図6は、コレット21及びコレットホルダ22をZ方向から見た上面図である。
コレット21は、構成要素としてコレットベース103、凸部102a、凸部102b、凸部102c、座面104a、座面104b、座面104c、位置規制部117a、位置規制部117b、位置規制部117c、ワーク吸着部106を備え、これらは一体化されている。コレット21には、内部を貫通する吸引経路108が設けられており、吸引経路108の下端には半導体チップ11を吸引するための吸引孔109が配置されている。
コレットホルダ22は、構成要素として凹部112a、凹部112b、凹部112c、マグネット113、座面114a、座面114b、座面114cを備え、これらは一体化されている。コレットホルダ22には、内部を貫通する吸引経路116が設けられており、吸引経路116は不図示の負圧印加機構(真空ポンプや制御バルブ等)と接続されている。
コレットホルダ22のマグネット113と、コレットベース103は対向するように配置されるが、コレットベース103は強磁性体で形成されている。コレット21をコレットホルダ22に装着する際には、マグネット113の磁力によりコレットベース103が引力を受け、コレット21は着脱可能にコレットホルダ22に保持される。尚、本実施形態において磁力を用いてコレットを着脱可能に保持する機構は、この構成に限られるわけではなく、例えばコレット側にマグネットを設け、コレットホルダを強磁性体で形成してもよい。あるいは、コレットとコレットホルダのうちの一方に第1のマグネットを、他方に第2のマグネットを設け、逆の磁極が対向するように第1のマグネットと第2のマグネットを配置してもよい。
コレットホルダがコレットを保持する際の保持力の強さは、一連のボンディング作業中はコレットを安定的に保持できるが、コレットを取り外す際には過大な外力を加える必要がない程度に設定され、設定に応じた磁力を備えるマグネットが用いられる。コレットを交換する際の着脱作業を容易にし、過大な外力により不測の破損が発生するのを防止するためである。
コレットとコレットホルダの各部に必要な保持力が均一にかかるように、図6に示すように、マグネット113は、吸引経路116の周囲を取り囲むように対称に配置されている。ただし、必要な保持力が均一にかかる限り、これ例外の方法でマグネットを配置してもよい。尚、マグネット113には永久磁石が用いられるが、実装が可能であれば電磁石を用いてもよい。
本実施形態の吸着機構においては、コレット21とコレットホルダ22の間に、弾性変形が可能な可撓性部材115が配置される。図4の例では、可撓性部材115はコレットホルダ22の凹部に固定されているが、コレット21側に固定されていてもよく、あるいはコレットホルダ22にもコレット21にも固定されずに両者に挟持されてもよい。
図6に示すように、可撓性部材115は環状部材であり、Z方向から平面視すれば、コレット21の吸引経路108の周囲、およびコレットホルダ22の吸引経路116の周囲を取り囲む円環形状を有している。尚、平面視した時の環の形状は円環に限らず、他の形状の環であってもよいが、弾性変形の安定性や再現性の観点からは対称形状が好ましく、中でも特に円環が望ましい。
可撓性部材115は、取り外しに過大な外力を必要としない程度の保持力でコレット21がコレットホルダ22に保持される際に、コレット21の上端面とコレットホルダ22の下端面の両方に密着するように弾性変形する。言い換えれば、可撓性部材115は、前述した程度の保持力により容易に弾性変形し、吸引経路108と吸引経路116とを気密接続(両者を接続して大気からシール)できるような材料で形成されている。このため、可撓性部材115は、例えば、ゴム、多孔質樹脂、または磁性流体のいずれかの材料を含むことができる。また、環状である可撓性部材115は、吸引経路116を中心とした同心円状に配置されていることが好ましい。弱い吸引力でも可撓性部材115を吸引方向に対し均一に弾性変形させることができるためである。
(コレットの装着方法)
次に、図5(a)〜図5(c)、図6、等を参照して、コレット21をコレットホルダ22に装着する方法について説明する。
図5(a)〜図5(c)は、図3に示す屈曲線B−B、すなわち凸部102c、吸引経路108、凸部102aを通る経路に沿ってコレット21とコレットホルダ22を切断した模式的な断面図である。図示の便宜上、各部の寸法や形状は、非等縮尺で表されている。
図5(a)は、コレット21をコレットホルダ22に装着する前の状態を示し、図5(b)は、コレット21がコレットホルダ22に装着(保持)された状態を示している。また、図5(c)は、コレットホルダ22に保持されたコレット21が、半導体チップ11を吸着した状態を示している。
コレット21の凸部102a、凸部102b、凸部102cと、コレットホルダ22の凹部112a、凹部112b、凹部112cは、互いに嵌合可能な位置決め機構として作用する。すなわち、図5(b)に示すように、コレットホルダ22がコレット21を保持する際には互いに嵌合して拘束し合うため、コレットホルダ22はコレット21をガタつきなく保持することができる。本実施形態では、凸部と凹部の対からなる嵌合部を3対設けたが、位置決め精度、機械的強度、空間的余裕、製造コスト、等を勘案して適宜の数の対を設けることができる。ただし、保持した時の姿勢を安定させるため、位置決め機構は吸引経路の周囲に対称に配置するのが望ましい。
コレットホルダ22が備えるマグネット113(磁石)と、コレット21が備えるコレットベース103(強磁性体)は、磁力によりコレットホルダにコレットを着脱可能に保持させる保持手段として作用する。すなわち、コレット21をコレットホルダ22に位置合わせして近接させると、マグネット113の磁力によりコレットベース103が引力を受け、コレット21はコレットホルダ22に保持される。コレットを交換する際には、磁石の引力(保持手段の保持力)よりも大きな外力を加えれば、コレットホルダからコレットを取り外すことが可能である。
磁石の引力(保持手段の保持力)は、図5(c)に示すように半導体チップ11(ワーク)を吸引してピックアップしたり搬送する際に、重量や慣性力によりコレットがガタつかないだけの強度に設定することが必要である。ただし、磁石による吸引力(保持手段の保持力)は強いほどよいわけではなく、コレットベースからコレットを取り外す際に過度に大きな外力を必要としないような範囲に設定するのが良い。
マグネット113とコレットベース103の位置関係は、図5(b)に示すように、コレットホルダ22がコレット21を保持した際に、マグネット113とコレットベース103が微小間隔を挟んで対向するように設定するのが望ましい。マグネット113とコレットベース103が当接する位置関係にすると、コレットを装着したり取り外したりする際にマグネット113に損耗が生じる可能性があるためである。
そのために、コレットを装着した際に図5(b)に示すように、コレットホルダ22の下面とコレットベース103の上面を、距離L2だけ離間させるようにする。クリアランスとして距離L2を確保することにより、マグネット113とコレットベース103が接触しない位置関係を実現することができる。距離L2を確保するため、コレット21の座面104a、座面104b、座面104cを、コレットベース103の上面よりも高い位置に設けている。そして、装着時には、コレット21の座面104a、座面104b、座面104cと、コレットホルダ22の座面114a、座面114b、座面114cとを当接させる構成としている。
尚、本実施形態では、図3、図6に示すように、コレット側座面とコレットホルダ側座面の対を、吸引経路を中心にしてその周囲に等角、等距離になるように3対配置した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるわけではなく、位置決め精度、機械的強度、空間的余裕、製造コスト等を勘案して適宜の数や形状のコレット側座面とコレットホルダ側座面を設けることができる。また、距離L2を確保するため、本実施形態では座面104a〜座面104cをコレットベース103の上面よりも突出させる構成としたが、コレットホルダ22の座面114a〜座面114cをコレットホルダ22の下面よりも突出させる構成にしてもよい。また、座面は、必ずしも位置決め機構(凸部102a〜凸部102c、凹部112a〜凹部112c)の近傍に設置しなければならないわけではなく、離れた位置に配置してもよい。
次に、可撓性部材115について説明する。可撓性部材115は、コレットホルダ22が磁力によりコレット21を保持する際に、コレット21の吸引孔109(吸引経路108)とコレットホルダ22の吸引経路116を外気から気密に接続するための部材である。
本実施形態の可撓性部材115は、コレットホルダ22に設けられた環状の溝と嵌合した基部と、Z方向に対して傾斜するように一端が基部と接続した(基部からから突出した)環状の傾斜面を備えている。環状の傾斜面の傾斜する向きは、コレットに向けて環の先が開くような向き、すなわち図5(b)に示すように、コレットと接する側の内径D1(環径)がコレットホルダ側の内径D2(環径)よりも大きくなるように設定されている。言い換えれば、環状の傾斜面は、基部と接続している側(図5(b)の例ではコレットベース側)の内径D2が小さく、基部と接続していない反対の先端側の内径D1が大きくなるような向きに傾斜している。
コレットホルダ22にコレット21が装着されていない時には、図5(a)に示すように、コレットホルダ22の下面よりもZ方向にL1だけ突出している。ここで、L1は、前述したL2よりも大きくなるように設定されている。
コレットホルダ22にコレット21が装着されると、図5(b)に示すように、可撓性部材115は、保持手段の保持力により弾性変形する。すなわち、傾斜面はコレットホルダ22の下面よりもZ方向にL2だけ突出し、その下端がコレットベース103の上面に密着するように変形する。また、可撓性部材115の上面は、保持手段の保持力によりコレットホルダ22に密着する。弾性変形の結果、Z方向に対する傾斜面の傾きは大きくなり、内径D1はコレット21が装着される前よりも大きくなる。
コレットホルダ22とコレット21の両方に密着した可撓性部材115は、コレット21の吸引経路116(吸引孔109)とコレットホルダ22の吸引経路116を接続して大気からシールする気密接続部を構成する。
図5(c)に示すように、コレット21を用いて半導体チップ11(ワーク)を保持する際には、吸引経路を真空引きして吸引孔109にて吸着するが、本実施形態は弾性変形可能な可撓性部材115を介在させているため、吸引経路の気密性が優れている。従来のように、剛体であるコレットとコレットホルダを直接当接させて吸引経路を接続する方法では、微小な隙間からエアのリークが発生する場合があり、コレットを装着する際には、取り付け調整を繰り返し行う必要があった。これに対して、本実施形態では、磁力を用いた保持機構の保持力により可撓性部材115が弾性変形し、コレットとコレットホルダの両方に密着して吸引経路を接続するため、コレットの取り付け調整を繰り返し行う必要はない。しかも、本実施形態では、コレットとコレットホルダの相対位置が上述した位置決め機構により固定されるため、コレットを装着後に可撓性部材115に不測のねじれが生じてリークが発生することはない。また、本実施形態によれば、リークの発生を小型かつ軽量な構造で実現することができる。小型かつ軽量な構造にすることにより、高度な位置制御を行うことが可能となる。
尚、本発明を実施する際には、例えば切断面が円形のドーナツ形状の可撓性部材を用いることもできる。しかし、本実施形態では、上述したように可撓性部材115を基部と斜面とで構成しているため、吸引経路を真空引きする際のシール性を、特に優れたものとすることができる。すなわち、吸引経路を真空引きした際に生じる内外の圧力差により、基部の上面や側面はコレットホルダの溝にさらに強く押し付けられ、基部と反対側の斜面の先端はコレットの上面にさらに強く押し付けられる。このように、本実施形態の可撓性部材では、磁力による保持力で密着しているだけでなく、大気の圧力が密着性をさらに向上させる方向に作用するため、真空引きした際のシール性が特に優れたものとなっている。
(嵌合部について)
本実施形態では、コレットをコレットホルダに取付ける作業を行う際に、図5(a)の段階で要求される位置合わせの精度を緩和できるように、凸部102a〜凸部102cと凹部112a〜凹部112cよりなる嵌合機構の構成を工夫している。さらに、図6に示すように位置規制部117a〜位置規制部117cが嵌合機構に要求される位置合わせの精度を保証するように配置を工夫している。図8(a)〜図8(b)、図9(a)〜図9(e)、等を参照して、これを説明する。尚、以下の説明では、凸部102a〜凸部102cの各々に共通する事項を説明する場合には、これらを総称して凸部102と呼ぶ場合がある。同様に、凹部112a〜凹部112cの各々について、個別に区別する必要がない場合には、これらを総称して凹部112と呼ぶ場合がある。同様に、位置規制部117a〜位置規制部117cの各々について、個別に区別する必要がない場合には、これらを総称して位置規制部117と呼ぶ場合がある。
図8(a)は、3つの嵌合機構の中の1つ、すなわち凸部102cと凹部112cと位置規制部117cについて、嵌合する前の状態をZ方向から見た上面図である。図8(b)は、凸部102cと凹部112cが嵌合する前の状態を示す断面図である。尚、図3に示すように、他の2つの嵌合機構は、コレットベース上の異なる位置に設けられているが、嵌合機構を構成する凸部および凹部および位置規制部の形状は、図8(a)、図8(b)に示すものと同様である。
凸部102は、図8(b)に例示するように、嵌合していない状態では最大外径がd2のピン形状をしている。凸部102には、先端から基部に向かって所定の深さのスリット105(凸部102cの場合はスリット105c)が設けられている。ピン形状をした凸部102を先端部から基底部に向かって見てゆくと、先端は直径がd1の平坦面であり、平坦面と接続するテーパ面107を経て、最大外径の胴部に至り、胴部よりも基底部側では外径は減少する。尚、スリット105の深さは、後述する弾性変形を適宜行えるようにするため、少なくとも先端部から胴部に至る深さであることが望ましく、図8(b)の例では胴部よりも更に基底部側まで至る例を示している。
凹部112は貫通孔であり、Z方向から見ると、図8(a)に示すように矩形の両端に半円を結合した形状を有している。Z方向から見て、凹部112の長手方向の長さをL、短手方向の長さをDとした時、凸部102と凹部112は以下の数式1の関係を満たすように構成される。
d1<D<d2<L・・・(数式1)
凸部102は、上述したように中心にスリットを入れたピン形状を有しているが、弾性材料により形成されているため、短手方向の内径がDである凹部112と嵌合する際には、最大外径がd2よりも小さくなる方向に弾性変形することが可能である。
位置規制部117は、図8(a)に示すように凹部112の長手方向に沿って、コレットホルダ22を挟み込むように対向してコレット21に設置されている。図8(a)の例では、位置規制部の長さは凹部112の長手方向の長さLと同程度の例を示している。位置規制部117のZ方向の寸法は、凸部102のZ方向の寸法よりも大きくても小さくてもよい。
図9(a)〜図9(e)を参照して、凸部102cと凹部112cを例に嵌合のプロセスを説明する。図9(a)に示すように、嵌合を開始する前には、凸部102cの中心と凹部112cの中心がΔX2だけずれていた(芯ずれしていた)とする。
図9(b)に示すように、嵌合動作を開始してコレット21とコレットホルダ22がZ方向に互いに近接するように相対移動させてゆくと、凸部102cと凹部112cの中心がずれているため、位置規制部117cのテーパ面118がコレットホルダ22の外形縁と接触する。更に、コレット21をコレットホルダ22に近接させると、テーパ面118と外形縁が摺動しながら、凸部102cの中心と凹部112cの中心が一致する向き(水平方向)に力が作用し、コレットホルダ22が位置規制部117に挿入されてゆく。
更に、図9(c)に示すように、嵌合動作を継続してコレット21とコレットホルダ22がZ方向に互いに近接するように相対移動させてゆく。すると、凸部102cと凹部112cの中心がずれているため、図9(d)に示すように、凸部102cのテーパ面107が凹部112cの開口縁と接触する。
更に、コレットをコレットホルダに近接させると、テーパ面107と開口縁が摺動しながら、凸部102cの中心と凹部112cの中心が一致する向き(水平方向)に力が作用し、凸部102cが凹部112cに挿入されてゆく。
そして、図9(e)に示すように、凸部102cの胴部の最大外径が凹部112cの内径と等しくなるように凸部102cが弾性変形するとともに、芯ずれが解消されて嵌合が完了する。
本実施形態では、数式1に示したように、d1<Dとし、凸部102の先端の平坦面と接続するテーパ面107を設けたことにより、凸部102と凹部112の位置ずれを吸収することができる。
ここで、吸収可能な位置ずれの許容量をΔXとすれば、ΔXは下記の数式2で表すことができる。
ΔX=D−d1・・・(数式2)
位置規制部117にも先端の平坦面と接続するテーパ面118を設けたことにより、位置規制部117とコレットホルダ22の位置ずれを吸収することができる。ここで、位置規制部117とコレットホルダ22の吸収可能な位置ずれの許容量をΔX2とすれば、ΔX2は下記の数式3で表すことができる。
ΔX2=Wo−W・・・(数式3)
WoとWの値をΔX2がΔXよりも大きくなるように設定することで、位置規制部117を設けることで吸収可能な位置ずれの許容量を大きくすることができる。
また、数式1に示したように、D<d2とすることで、凸部102を弾性変形させ、凸部102を凹部112にガタつきなく嵌合させることができる。
また、数式1に示したように、d2<LとすることでX方向には余裕(遊び)があるため、例えば図8(a)において、凸部102cと凹部112cがX方向に芯ずれしていたとしても、嵌合動作を支障なく遂行することができる。
言い換えると、凸部102cと凹部112cの場合は、平面視でスリット105cが延在するX方向に関しては、芯ずれが下記の数式4に示すようにΔY以下であれば、スムーズに嵌合することができる。
ΔY<L−d2・・・(数式4)
図9(c)に示すように、嵌合が完了した状態において、凸部102が弾性変形した嵌合状態における変形量Mは、下記の数式5で表される。
M=d2−D・・・(数式5)
ここで、スリットの両側が弾性変形する際のばね定数をkとすると、弾性変形する方向(凸部102cの場合はY方向)の力Fと、ばね定数k及び嵌合状態における変形量Mの関係は、下記の数式6で表される。
F=k×M・・・(数式6)
嵌合機構を高剛性にしたい場合には、ばね定数kを大きくするか、嵌合状態における変形量Mを大きくすればよい。しかし、d2、D、ばね定数kは、製造時の加工誤差等によりバラツキを生じるものである。それらを考慮した上で、d2やDを決定し、嵌合状態における変形量Mを決定する必要がある。さらには嵌合動作時の摩擦抵抗等も考慮した上で、総合的にばね定数kと嵌合状態における変形量Mを決定するとよい。
凸部102は弾性変形部材により形成されているため、変形量がある大きさ以上になると弾性変形による形状の復元ができなくなり、嵌合機構の機能を損なわれる。凸部102が嵌合機能を維持するために許容できる凸部102の最大変形量Nと嵌合状態の変形量Mの関係は、下記の数式7で表される。
M<N・・・(数式7)
ここで、コレット21とコレットホルダ22が位置決めされた状態で、コレットホルダ22に外力が作用すると、凸部102は嵌合状態の変形量M以上に変形する。コレット21とコレットホルダ22が位置決めされた状態で凸部102が移動可能な移動量Lは、位置規制部117がコレット21とコレットホルダ22の相対位置を規制するため、下記の数式8で表される。
L=Wi−W・・・(数式8)
移動量Lが最大変形量Nより小さければ、凸部102の変形量は弾性変形可能な範囲内に収まることとなり、不測の外力が凸部102に作用しても嵌合機能を損なわれることを防ぐことができる。すなわち、下記の数式9で表れる関係を満たすようにW1やWの寸法を決定するとよい。
Wi−W<N・・・(数式9)
本実施形態では、図6に示したように凸部102a〜凸部102cと凹部112a〜凹部112cと位置規制部117a〜位置規制部117cよりなる3組の嵌合機構を、マグネット113、可撓性部材115、吸引経路116の周囲を取り囲むように等角に配置している。
このうち、凸部102aと凸部102bはY方向に沿って配置され、それぞれのスリット105aとスリット105bもY方向に沿うように配向されている。対応する凹部112aと凹部112bもY方向に沿って配置され、それぞれの長穴の長手方向がY方向に沿うように配向されている。また、対応する位置規制部117aと位置規制部117bもY方向に沿って配置され、それぞれの位置規制面がY方向に沿うように配向されている。つまり、この2つの嵌合構造は、位置規制力が同一方向に作用する。また、凸部102cおよび対応する凹部112cは、スリット105cと長穴の長手方向がX方向に沿うように配置されている。さらに凸部102cおよび対応する位置規制部117cは、スリット105cと位置規制部の規制面がX方向に沿うように配置されている。つまり、前の2つの嵌合構造とは、位置規制力の方向が直交している。
このような配置をとることにより、凸部102aと凹部112aと位置規制部117a、及び凸部102bと、凹部112bと位置規制部117bにより、X方向、及びZ軸周りの回転方向の位置が決まり、凸部102cと凹部112cと位置規制部117cによりY方向の位置が決まる。このように、3箇所の嵌合機構において、テーパ面の摺動と弾性変形の作用によりそれぞれの長穴の短手方向の位置合わせを行うことにより、全体としてX方向、Y方向、Z軸周りの回転方向の3方向の位置を決めることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本実施形態の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置規制部が機能することで、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第1変形例)
次に、実施形態1の第1変形例について、図10を参照して説明する。第1変形例は、Z方向から平面視したときに、凸部102a、凸部102b及び凹部112a、凹部112b及び位置規制部117a、位置規制部117cが配置された方向が、図6を参照して説明した実施形態1の基本形と異なっている。
すなわち、基本形では、凸部102aのスリット105aと、凸部102bのスリット105bは、ともにY方向に沿うように配置されている。また、凹部112aの長手方向と、凹部112bの長手方向も、ともにY方向に沿って配置されている。
これに対して、第1変形例では、凸部102aのスリット105aと、凸部102bのスリット105bは、互いに120度異なる向きに配置されている。また、凹部112aの長手方向と、凹部112bの長手方向も、互いに120度異なる向きに配置されている。つまり、スリット105a、スリット105b、スリット105cは、連通孔を中心にして、120度間隔に配置されている。同様に、凹部112aの長手方向、凹部112bの長手方向、凹部112cの長手方向は、連通孔を中心にして、120度間隔に配置されている。同様に、位置規制部117aの長手方向、位置規制部117bの長手方向、位置規制部117cの長手方向は、連通孔を中心にして、120度間隔に配置されている。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。本変形例の嵌合機構は、コレットをコレットホルダに取り付ける前に、Z軸周りの回転方向で位置ずれを生じ易い傾向がある場合に、容易に位置合わせを行うことができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第2変形例)
次に、実施形態1の第2変形例について、図11(a)〜図11(c)を参照して説明する。第2変形例では、図11(a)に示すように、凹部112の内径がZ方向の位置により変化する構成としている。すなわち、W1<W2とし、凸部102の最大外径との関係は、W2<d2としている。
本変形例も、凸部102と凹部112が芯ずれしていた場合には、図11(b)に示すようにテーパ面107が凹部112の内縁と摺動して、芯ずれが解消される方向に凸部102と凹部112が相対移動する。
そして、嵌合の途中では、凸部102の最大外径の胴部が凹部の内径W1に合うように弾性変形するが、図11(b)に示すように嵌合が完了すると、凸部102の最大外径の胴部が内径W2の部分に到達し、凸部102の弾性変形は緩和される。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。
また、本変形例では、コレットをコレットホルダに取付けた後に、離脱させようとする方向に不測の外力がかかった際に、凸部102の下部のテーパ面107Rと凹部112の内径の段差部が接触して、嵌合を維持する方向に凸部102の弾性力が作用する。すなわち、凹部の内面には凸部の胴部を拘束する拘束部が設けられていると言える。このように、磁力によるコレットの保持を補助する方向に嵌合機構が作用するため、ダイボンディング作業中にコレットホルダによるコレットの保持の安定性が高まる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置規制部が機能することで、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第3変形例)
次に、実施形態1の第3変形例について、図12(a)〜図12(c)を参照して説明する。第3変形例では、凸部102にはスリットを設けずに、基本形よりも弾性係数の小さな弾性材料を用いて、凸部102を形成している。本変形例においても、凸部102の胴部の最大外径は、凹部112の内径よりも大きく設定している。
本変形例も、凸部102と凹部112が芯ずれしていた場合には、図12(b)に示すようにテーパ面107が凹部112の内縁と摺動して、芯ずれが解消される方向に凸部102と凹部112が相対移動する。
図12(c)に示すように嵌合が完了すると、凸部102の胴部は径方向に圧縮され、凸部102の外径は、凹部112の内径と等しくなる。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置規制部が機能することで、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第4変形例)
次に、実施形態1の第4変形例について、図13(a)〜図13(d)を参照して説明する。第4変形例では、凸部102の形状を変更するとともに、嵌合時に凸部102を弾性的に付勢して拘束するための付勢部を凹部112に設けた。
図13(a)の側面図、及び図13(d)の平面図に示すように、本変形例の凸部102は、平面視で円の一部をD字形に切り取った所謂Dカットピン形状の凸部である。凸部102の平坦な側面には、溝105kが形成されている。凹部112の内側面には空隙が設けられ、空隙から顔を出すように剛球202が配置され、剛球202は空隙側に向けて板バネ201により付勢されている。凸部102が嵌合した際には、板バネ201により付勢された剛球202が溝105kと係合して拘束部として作用する。
本変形例も、凸部102と凹部112が芯ずれしていた場合には、図13(b)に示すようにテーパ面107が凹部112の内縁と摺動して、芯ずれが解消される方向に凸部102と凹部112が相対移動する。
図13(c)に示すように嵌合が完了すると、凹部112が備える剛球202が溝105kと係合し、凸部102は凹部112に拘束される。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第5変形例)
次に、実施形態1の第5変形例について図16を参照して説明する。第5変形例では、位置規制部117の設置数を減らして2か所とした。
図16に示すように、本変形例の位置規制部117は、凸部102aおよび凹部112aに対応した位置規制部117aと、凸部102cおよび凹部112cに対応した位置規制部117cの2か所とした。
位置規制部117aはX方向の位置を規制することができるので、凸部102aおよび凸部102bの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。また、嵌合動作時に位置規制部117aがX方向の位置ずれを吸収した後に凸部102aと凹部112aおよび凸部102bと凹部112bの嵌合をすることができる。位置規制部117cはY方向の位置を規制することができるので、凸部102cの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。また、嵌合動作時に位置規制部117cがY方向の位置ずれを吸収した後に凸部102cと凹部112cの嵌合をすることができる。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第6変形例)
次に、実施形態1の第6変形例について図17を参照して説明する。第6変形例では、位置規制部117の設置数を減らして2か所とした。
図17に示すように、本変形例の位置規制部117は、凸部102aおよび凹部112aに対応した位置規制部117aと、凸部102cおよび凹部112cに対応した位置規制部117cの2個が配置された。位置規制部117aは凸部102および凹部112から離れた位置に配置している。
位置規制部117aはX方向の位置を規制することができるので、凸部102aおよび凸部102bの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
また、嵌合動作時に位置規制部117aがX方向の位置ずれを吸収した後に凸部102aと凹部112aおよび凸部102bと凹部112bの嵌合をすることができる。位置規制部117cはY方向の位置を規制することができるので、凸部102cの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。また、嵌合動作時に位置規制部117cがY方向の位置ずれを吸収した後に凸部102cと凹部112cの嵌合をすることができる。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第7変形例)
次に、実施形態1の第7変形例について図18を参照して説明する。第7変形例では、位置規制部117の設置数を減らして2か所とした。
図18に示すように、本変形例の位置規制部117は、凸部102aおよび凹部112aに対応した位置規制部117aと、凸部102cおよび凹部112cに対応した位置規制部117cの2個が配置された。位置規制部117aは凸部102aおよび凹部112aから離れた位置に配置している。
位置規制部117aはX方向の位置を規制することができるので、凸部102aおよび凸部102bの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。また、嵌合動作時に位置規制部117aがX方向の位置ずれを吸収した後に凸部102aと凹部112aおよび凸部102bと凹部112bの嵌合をすることができる。位置規制部117cはY方向の位置を規制することができるので、凸部102cの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。また、嵌合動作時に位置規制部117cがY方向の位置ずれを吸収した後に凸部102cと凹部112cの嵌合をすることができる。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第8変形例)
次に、実施形態1の第8変形例について図19を参照して説明する。第8変形例では、第4変形例に示した付勢部を有する凹部112に対応するように位置規制部117を設けた。
図19に示すように、本変形例の位置規制部117は、凸部102aおよび凹部112aに対応した位置規制部117aと、凸部102bおよび凹部112bに対応した位置規制部117bと、凸部102cおよび凹部112cに対応した位置規制部117cの3か所に配置された。ただし、嵌合状態における付勢部の弾性変形方向は一方向であるため、位置規制部117は付勢部の変形方向に対応して一方向の変形を規制するように配置した。
位置規制部117aおよび位置規制部117bはX方向の位置を規制することができるので、凹部112aおよび凹部112bの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。位置規制部117cはY方向の位置を規制することができるので、凹部112cの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第9変形例)
次に、実施形態1の第9変形例について図20を参照して説明する。第9変形例では、位置規制部117の設置数を減らして2か所とした。
図20に示すように、本変形例の位置規制部117は、位置規制部117aと、位置規制部117cの2個が配置された。位置規制部117aは凸部102aおよび凹部112aから離れた位置に配置しており、位置規制部117cは凸部102cおよび凹部112cから離れた位置に配置している。
位置規制部117aはX方向の位置を規制することができるので、凸部102aおよび凸部102bの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。また、嵌合動作時に位置規制部117aがX方向の位置ずれを吸収した後に凸部102aと凹部112aおよび凸部102bと凹部112bの嵌合をすることができる。位置規制部117cはY方向の位置を規制することができるので、凸部102cの弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。また、嵌合動作時に位置規制部117cがY方向の位置ずれを吸収した後に凸部102cと凹部112cの嵌合をすることができる。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
(第10変形例)
次に、実施形態1の第10変形例について図21を参照して説明する。第10変形例では、第4変形例に示した付勢部を有する凹部112の変形方向を考慮して1か所に位置規制部117を設けた。
図21に示すように、本変形例の位置規制部117は、付勢部の変形方向に対応して一方向の変形を規制するように、突起形状をコレット21に設けた。突起形状は弾性嵌合部が弾性変形限度量以上よりも少ない距離だけコレットホルダ22と離れて配置されている。
位置規制部117はX方向の位置を規制することができるので、凹部112弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。位置規制部117はY方向の位置を規制することができるので、凹部112の弾性変形部材が、弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。
本変形例においても、凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構のテーパ面の摺動と弾性変形の作用により自動的に位置合わせが行われるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくコレットをコレットホルダに取付けることができる。そして、本変形例の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、コレットがコレットホルダに取り付けられた状態でコレットに不測の外力が作用しても、位置合わせを行う弾性変形部材が弾性変形限度量以上に変形することを防ぐことができる。なお、図21では突起形状を円筒型としているが必ずしも円筒型である必要はなく、直方体その他の任意の立体形状で形成しても良い。また、図21ではコレットホルダ22に突起形状に合わせた切り欠き形状を設けているが、必ずしもこのような形状を形成する必要もない。
[実施形態2]
本発明の実施形態2について、図面を参照して説明する。ただし、実施形態1と共通する部分については、詳細な説明をなるべく省略するものとする。
実施形態2に係るダイボンダも、図1に示したようにウエハ支持装置、コレット、コレットホルダ、ボンディングアーム、搬送部、供給部用カメラ、アイランド部用カメラ、制御部、等の要素を備えている。実施形態2に係るダイボンダは、半導体チップをピックアップする吸着機構については実施形態1と同様あるいは別の構成でよいが、リードフレームを保持するリードフレーム保持機構については実施形態1とは異なる構成を用いる。
実施形態1におけるリードフレーム保持機構(図2参照)では、リードフレーム保持体40にレール部40bを設け、リードフレーム41の位置を規制できるようにしていた。しかし、リードフレームの寸法公差を考慮して、ある程度のクリアランスを確保しておく必要があるため、リードフレーム41の位置が微小変動する場合があった。
そこで、実施形態2では、リードフレームを容易に、しかもガタつきなく保持できるように、リードフレーム保持体に吸引孔を設けてリードフレームを吸着する構成とした。また、リードフレーム保持体を磁力により保持体ホルダに保持させる構成とし、リードフレーム保持体の吸引経路と保持体ホルダの吸引経路を気密接続可能な可撓性部材で接続した。取り扱うリードフレームの種類に応じてリードフレーム保持体を交換する際に、取り付け調整作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でリードフレーム保持体を保持体ホルダに装着することができる。
つまり、実施形態2に係るダイボンダは、リードフレーム(ワーク)を吸着可能なリードフレーム保持体(ツール)を、保持体ホルダ(ツールホルダ)が磁力により脱着可能に保持し、吸引経路を気密接続可能な可撓性部材を備える半導体製造装置である。
実施形態2に係るダイボンダでは、リードフレームの種類毎に専用のリードフレーム保持体が準備されている。そして、ボンディングを行う際には、リードフレームの種類に応じたリードフレーム保持体が選ばれて保持体ホルダに装着され、リードフレーム保持機構を構成する。
図14は、実施形態2に係るダイボンダの保持体ホルダが、複数の形態のリードフレーム保持体を保持可能であることを説明するための模式的な平面図である。図15は、実施形態2のリードフレーム保持機構の断面を模式的に示しており、図14に示す凸部71aと凸部71cを通る線に沿って切断したYZ断面図である
図14には、本実施形態のダイボンダが取り扱う大きなサイズのリードフレーム51と、小さなサイズのリードフレーム61が模式的に図示されている。大きなサイズのリードフレーム51には専用のリードフレーム保持体50が、小さなサイズのリードフレーム61には専用のリードフレーム保持体60が、予め準備されている。ダイボンディング作業を実施する際には、リードフレームに応じたリードフレーム保持体が選ばれ、保持体ホルダ70に装着される。尚、説明の便宜のため、図14にはリードフレーム保持体50とリードフレーム保持体60の2種類のみを図示したが、ダイボンダに装着可能なリードフレーム保持体は、この2種類に限られるわけではない。
図15には、リードフレーム保持体50が保持体ホルダ70に装着され、リードフレーム保持体50にはリードフレーム51が吸着された状態が図示されている。尚、リードフレーム51上には、半導体素子をボンディングするアイランド52が多数配置されている。
リードフレーム保持体50は、リードフレーム51を吸引するための吸引経路53、凹部72a、凹部72b、凹部72cを備え、これらは強磁性体より成る基体に形成されている。吸引経路53は、基体をZ方向に貫通しており、吸引経路53の上端がリードフレーム51を吸引するための吸引孔となっている。
保持体ホルダ70は、凸部71a、凸部71b、凸部71c、マグネット74、位置規制部77を備え、これらは一体化されている。保持体ホルダ70には、内部を貫通する吸引経路73が設けられており、吸引経路73は不図示の負圧印加機構(真空ポンプや制御バルブ等)と接続されている。
リードフレーム保持体50の凹部72a、凹部72b、凹部72cと、保持体ホルダ70の凸部71a、凸部71b、凸部71cは、互いに嵌合可能な位置決め機構として機能する。すなわち、図15に示すように、保持体ホルダ70がリードフレーム保持体50を保持する際には互いに嵌合して拘束し合うため、保持体ホルダ70はリードフレーム保持体50をガタつきなく保持することができる。本実施形態では、凸部、凹部および位置規制部の組を3組設けたが、位置決め精度、機械的強度、空間的余裕、製造コスト、等を勘案して適宜の数の対を適宜の位置に設けることができる。
本実施形態の凸部71a〜凸部71cと凹部72a〜凹部72cと位置規制部77a〜位置規制部77cは、実施形態1における凸部102a〜凸部102cと凹部112a〜凹部112cと位置規制部117a〜位置規制部117cと同様の嵌合機構を構成している。
すなわち、凸部71a〜凸部71cの頂部はテーパ面と接続し、嵌合しない状態における凸部71a〜凸部71cの胴部の最大外径は、凹部72a〜凹部72cの内径よりも大きく設定されている。また、位置規制部77にも先端の平坦面と接続するテーパ面78を設けたことにより、位置規制部77とリードフレーム保持体50の位置ずれを吸収することができる。
したがって、リードフレーム保持体50を保持体ホルダ70に装着する際に凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、嵌合機構の作用により自動的に位置合わせが行わるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなく取付けることができる。さらに、位置規制部77により凸部71の変形量は弾性変形可能な範囲内に収まることとなり、不測の外力が凸部71に作用しても嵌合機能を損なわれることを防ぐことができる。
リードフレーム保持体50を保持体ホルダ70に装着する際には、マグネット74の磁力によりリードフレーム保持体50の基体が引力を受け、リードフレーム保持体50は着脱可能に保持体ホルダ70に保持される。尚、本実施形態において磁力を用いて着脱可能に保持する機構は、この構成に限られるわけではなく、例えばリードフレーム保持体側にマグネットを設け、保持体ホルダを強磁性体で形成してもよい。あるいは、リードフレーム保持体と保持体ホルダのうちの一方に第1のマグネットを、他方に第2のマグネットを設け、互いに逆の磁極が対向するように第1のマグネットと第2のマグネットを配置してもよい。
保持体ホルダ70がリードフレーム保持体50を保持する際の保持力の強さは、ボンディング作業時にはリードフレーム保持体50を安定的に保持できるが、リードフレーム保持体50をはずす際には過大な外力を加える必要がない程度に設定される。そして、設定に応じた磁力を備えるマグネットが用いられる。リードフレーム保持体50を交換する際の着脱作業を容易にし、過大な外力により不測の破損が発生するのを防止するためである。尚、マグネット74には永久磁石が用いられるが、実装が可能であれば電磁石を用いてもよい。
図15に示すように、本実施形態のリードフレーム保持機構では、リードフレーム保持体50と保持体ホルダ70の間に弾性材料から成る可撓性部材75が配置される。図15の例では、可撓性部材75は保持体ホルダ70の凹部に固定されているが、リードフレーム保持体50側に固定されていてもよく、あるいは保持体ホルダ70にもリードフレーム保持体50にも固定されずに両者に挟持されてもよい。
可撓性部材75は環状部材であり、Z方向から平面視すれば、リードフレーム保持体50の吸引経路53の周囲、および保持体ホルダ70の吸引経路73の周囲を取り囲む円環形状を有している。尚、平面視した時の環の形状は円環に限らず、他の形状の環であってもよいが、弾性変形の安定性や再現性の観点からは円環が望ましい。
可撓性部材75は、リードフレーム保持体50が前述した程度の保持力で保持体ホルダ70に保持される時に、リードフレーム保持体50の下端面と保持体ホルダ70の上端面の両方に密着するように弾性変形する。言い換えれば、可撓性部材75は、前述した程度の保持力により弾性変形し、吸引経路53と吸引経路73とを気密接続(両者を接続して外気からシール)できるような弾性材料で形成されている。可撓性部材75は、例えば、ゴム、多孔質樹脂、または磁性流体のいずれかの材料を含むことができる。
図15に示すように、リードフレーム保持体50を用いてリードフレーム(ワーク)を保持する際には、吸引経路を真空引きして吸引孔にて吸着するが、本実施形態は弾性変形可能な可撓性部材75を介在させているため、吸引経路の気密性が優れている。本実施形態では、磁力を用いた保持機構の保持力により可撓性部材75が弾性変形し、リードフレーム保持体と保持体ホルダの両方に密着して吸引経路を接続するため、リードフレーム保持体の取り付け調整を繰り返し行うような必要はない。しかも、本実施形態では、リードフレーム保持体と保持体ホルダの相対位置が上述した位置決め機構により固定されるため、リードフレーム保持体を装着後に可撓性部材75に不測のねじれが生じ、リークが発生することはない。本実施形態のように可撓性部材を用いれば、真空引きする際の気密性を特に優れたものとすることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、嵌合機構の凸部と凹部の位置が多少ずれていたとしても、自動的に位置合わせが行わるため、位置合わせ作業に過度の負担を要することなくリードフレーム保持体を保持体ホルダに取付けることができる。そして、本実施形態の嵌合機構は、吸引経路の気密シール面の一部分ではないので、嵌合中に凸部のテーパ面が凹部の縁や内面と摺動して損耗したとしても、吸引経路においてリークが発生することはない。さらに、不測の外力が作用しても位置決めに重要な弾性変形の機能を損なうことがない。
[他の実施形態]
尚、本発明は、以上説明した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形や組み合わせが可能である。
例えば、実施形態1のような半導体素子の吸着機構と、実施形態2のようなリードフレームの吸着機構の両方を備えるダイボンダでもよい。
また、実施形態1では、コレットとコレットホルダの相対位置を規定する位置決め機構として、コレットに凸部、コレットホルダに凹部を設けたが、これとは反対にコレットに凹部、コレットホルダに凸部を設けてもよい。あるいは、コレットとコレットホルダの双方に凸部と凹部を配置してもよい。凸部と凹部の配置に合わせて、コレットとコレットホルダのどちらか、あるいは双方に位置規制部を配置してもよい。
また、実施形態2では、リードフレーム保持体と保持体ホルダの相対位置を規定する位置決め機構として、保持体ホルダに凸部、リードフレーム保持体に凹部を設けたが、これとは反対に保持体ホルダに凹部、リードフレーム保持体に凸部を設けてもよい。あるいは、リードフレーム保持体と保持体ホルダの双方に凸部と凹部を配置してもよい。凸部と凹部の配置に合わせて、コレットとコレットホルダのどちらか、あるいは双方に位置規制部を配置してもよい。
また、実施形態では、弾性材料より成る凸部にテーパ面を設けたが、凹部側にテーパ面を設けてもよい。すなわち、凸部を凹部に挿入する際に、芯ずれを解消する向きに作用する摺動面を構成できれば、凸部にのみ、凹部にのみ、あるいはその両方にテーパ面を設けることができる。
また、コレットが吸着するワークは、半導体素子(半導体チップ)には限られず、例えば抵抗素子、コンデンサ等の電子部品であってもよい。
本発明に係るダイボンダは、半導体チップをダイボンディングする半導体の製造方法の他に、電子部品等を回路基板等に実装する物品の製造方法に広く用いることができる。
11・・・半導体チップ/14・・・ウエハ支持装置/21・・・コレット/22・・・コレットホルダ/24・・・搬送部/40・・・リードフレーム保持体/41・・・リードフレーム/50・・・リードフレーム保持体/51・・・リードフレーム/53・・・吸引経路/60・・・リードフレーム保持体/61・・・リードフレーム/70・・・保持体ホルダ/71a、71b、71c・・・凸部/72a、72b、72c・・・凹部/73・・・吸引経路/74・・・マグネット/75・・・可撓性部材/77・・・位置規制部/100・・・ダイボンダ/102a、102b、102c・・・凸部/103・・・コレットベース/105a、105b、105c・・・スリット/105k・・・溝/107・・・テーパ面/108・・・吸引経路/109・・・吸引孔/112a、112b、112c・・・凹部/113・・・マグネット/115・・・可撓性部材/116・・・吸引経路/117a、117b、117c・・・位置規制部/118・・・テーパ面/200・・・制御部

Claims (18)

  1. 吸引によりワークを吸着可能なツールと、
    吸引経路を備えたツールホルダと、
    前記ツールホルダが前記ツールを保持する際に、前記ツールホルダに対する前記ツールの相対位置を位置決めする位置決め部と、を備え、
    前記位置決め部は、
    前記ツールと前記ツールホルダの一方に配置され、弾性材料により形成されテーパ面を有する少なくとも1つの凸部と、
    前記ツールと前記ツールホルダの他方に配置され、前記凸部と嵌合可能な少なくとも1つの凹部を備える、
    ことを特徴とする吸着機構。
  2. 前記凸部には、頂部から所定の深さまで伸びるスリットが形成され、
    平面視した時、前記スリットが伸びる方向に沿う前記凹部の長さは、それと直交する方向の前記凹部の長さよりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の吸着機構。
  3. 平面視において前記スリットが伸びる方向と直交する方向に関し、
    前記凸部が前記凹部と嵌合していない状態においては、前記凸部の長さが前記凹部の長さよりも大きく、
    前記凸部が前記凹部と嵌合している状態においては、前記凸部の長さが前記凹部の長さと等しい、
    ことを特徴とする請求項2に記載の吸着機構。
  4. 前記位置決め部は、前記凸部と前記凹部をそれぞれ複数有し、前記凸部の中には、平面視において前記スリットの延びる方向が同一の凸部が複数含まれている、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の吸着機構。
  5. さらに、前記ツールと前記ツールホルダの一方に配置され、前記凸部の変形を抑制する位置規制部を備える、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の吸着機構。
  6. 前記凹部は、前記凸部と嵌合した時に前記凸部を拘束する拘束部を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至5の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  7. 前記位置決め部が、少なくとも3か所に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至6の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  8. 磁力により前記ツールを前記ツールホルダに着脱可能に保持させる保持手段と、
    前記ツールホルダが前記ツールを磁力により保持した際に前記ツールと前記吸引経路とを気密接続可能な可撓性部材と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至7の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  9. 前記可撓性部材は、基部と、一端が前記基部と接続した傾斜面を備えている、
    ことを特徴とする請求項8に記載の吸着機構。
  10. 前記傾斜面は平面視すれば環状で、前記基部と接続している側の環径が小さく、前記基部と接続していない側の環径が大きくなる向きに傾斜している、
    ことを特徴とする請求項9に記載の吸着機構。
  11. 前記可撓性部材は、ゴム、多孔質樹脂、または磁性流体のいずれかを含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至10の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  12. 前記保持手段は、前記ツールと前記ツールホルダのうち一方に固定されたマグネットと、他方に固定された強磁性体とを備える、
    ことを特徴とする請求項8乃至11の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  13. 前記保持手段は、前記ツールと前記ツールホルダのうち一方に固定された第1のマグネットと、他方に固定された第2のマグネットとを備え、前記第1のマグネットと前記第2のマグネットは異なる磁極が対向するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項8乃至11の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  14. 前記ワークは電子部品で、前記ツールはコレットである、
    ことを特徴とする請求項1乃至13の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  15. 請求項14に記載の吸着機構と、
    被装着部材を保持する被装着部材保持部と、を備え、
    前記コレットが前記電子部品を吸着して前記被装着部材の所定位置に載置する、
    ことを特徴とする物品の製造装置。
  16. 請求項14に記載の吸着機構と、
    リードフレームを保持するリードフレーム保持体と、を備え、
    前記コレットが第1の半導体チップを吸着して、前記リードフレームまたは前記リードフレームに実装された第2の半導体チップに載置し、ボンディングする、
    ことを特徴とする半導体製造装置。
  17. 前記ワークはリードフレームで、前記ツールはリードフレーム保持体である、
    ことを特徴とする請求項1乃至13の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  18. 請求項17に記載の吸着機構と、
    第1の半導体チップを搬送する搬送部と、を備え、
    前記搬送部が前記第1の半導体チップを搬送して、前記リードフレーム保持体が保持する前記リードフレームまたは前記リードフレームに実装された第2の半導体チップに載置し、ボンディングする、
    ことを特徴とする半導体製造装置。
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