JP2021190459A - 吸着機構、物品の製造装置、半導体製造装置、ツール保持方法、物品の製造方法、および半導体の製造方法 - Google Patents

吸着機構、物品の製造装置、半導体製造装置、ツール保持方法、物品の製造方法、および半導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コレットやリードフレーム保持体などのように、ワークを吸着するツールを交換する際に、取り付け調整作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でツールを装着できるダイボンダが求められていた。【解決手段】吸引によりワークを吸着可能なツールを、吸引経路を備えたツールホルダが保持するツール保持方法において、前記ツールは、磁力により前記ツールホルダに保持され、前記ツールは、可撓性部材により外気から気密に前記吸引経路と接続される、ことを特徴とするツール保持方法である。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば半導体チップをリードフレーム等に実装するための装置や方法に関する。
電子装置には種々の形態があるが、例えばリードフレームに半導体チップが実装された半導体パッケージや、回路基板に半導体チップ等の電子部品が実装された回路パッケージを備えるものが多い。半導体パッケージや回路パッケージは、例えば以下のような手順で製造される。まず、多数の集積回路を半導体ウエハ上に形成し、ダイシング工程にて半導体ウエハを切断して半導体チップ(ダイ)に分割する。そして、ボンディング工程にて、半導体チップ(ダイ)等の電子部品を、リードフレームや回路基板にボンディングする。このボンディング工程に使用される装置が、いわゆるダイボンダと呼ばれるダイボンディング装置である。ダイボンダは、電子部品をリードフレームや基板に搭載して、はんだ、金、樹脂等の接合材を用いて接着する装置であるが、場合によっては、すでにボンディングされた電子部品の上に更に別の電子部品を搭載して接着する用途にも使用され得る。
例えば、ダイボンダにより電子部品を基板等の表面にボンディングする場合には、コレットと呼ばれる吸着ノズルを用いて電子部品を吸着してピックアップし、ボンディングをするべき所定の位置に搬送する。そして、接合材を加熱してボンディングを行う。コレットは、電子部品のピックアップと搬送のみに用いてもよいし、さらにボンディング時に電子部品に押付力を付与するのに用いてもよい。コレットは、吸着孔を有し、エアを吸引して電子部品を吸着保持する保持具であるが、吸着対象である電子部品の大きさや形状に適合したものが用いられる。
このようなダイボンダでは、ボンディングするべき電子部品の種類を変更する際には、変更後の電子部品に適合した大きさや形状のコレットに交換する必要がある。また、同一品種の電子部品を継続的にボンディングする場合であっても、コレットが損耗して電子部品の表面を傷つけたり、コレットに汚れが付着して電子部品の表面を汚染したりするのを防止するため、新しいコレットに適時に交換する必要がある。そこで、ダイボンダの分野では、コレットなどのツールを交換可能な装置が知られている。
例えば、特許文献1には、コレットがコレットホルダと嵌合して着脱可能に保持されるボンディングヘッドが開示されている。コレットホルダには貫通スリット(貫通開口)が形成され、貫通スリットには抜き止めピンが装着されている。この抜き止めピンをコレットの係止溝に係合させることで、コレットはコレットホルダに係止される。
また、特許文献2には、ボンディングツールがボンディングヘッドに吸着されることにより、着脱可能に保持されるボンディング装置が開示されている。ツール保持部の下端面にボンディングツールを吸着するための吸着手段を設け、ツール交換の際にツールを吸着したらツール保持部とツール収容部を相対的に水平移動させ、ボンディングツールの吸着位置を修正する方法が記載されている。
特開平10−135251号公報 特開2004―200443号公報
電子部品を吸着してピックアップする、電子部品を吸着して保持しながら搬送する、さらにボンディング時に電子部品に十分な押し付け力を付与するためには、これらの動作の際に、コレットが十分な吸引力で電子部品を吸着している必要がある。もし、吸着孔までの吸引経路においてエアリークが発生すると、十分な吸引力を得ることができなくなる。
しかし、従来のダイボンダでは、コレットを交換すると、エアのリークが発生して吸引力が低下する場合があった。
例えば、特許文献1に記載されたボンディングヘッドでは、ともに剛体であるコレットとコレットホルダが嵌合してエアの吸引経路を形成するが、嵌合面の機械加工精度が十分でなかったり、抜き止めピンによる係止が不十分な場合には嵌合にガタが生ずる。そのため、コレットを交換すると嵌合面の気密性が不十分になることがあり、コレットの取り付け調整を繰り返し行わないと、エアリークが発生してボンディング作業がうまく実施できない場合があった。
また、特許文献2に記載されたボンディング装置は吸着によりボンディングツールを保持するが、ツール保持部の下端面とツール上面の機械加工精度が十分でないと、微小な隙間からエアリークが発生する場合がある。そのため、ツールを交換する際には、ツールの取り付け調整を繰り返し行い、エアリークが少ない保持姿勢が決まるまで、ボンディング作業をうまく実施できない場合があった。
また、ダイボンダでは、電子部品をボンディングする相手側であるリードフレームを、吸着を使ってリードフレーム保持体に保持させる場合がある。リードフレームの種類を変更する場合などにはリードフレーム保持体を交換する必要があるが、その際にも、上述したコレットの交換と同様にエアリークの問題が発生する場合があった。
そこで、コレットやリードフレーム保持体などのように、ワークを吸着するツールを交換する際に、取り付け調整作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でツールを装着できるダイボンダが求められていた。
本発明の第1の態様は、吸引によりワークを吸着可能なツールと、吸引経路を備えたツールホルダと、磁力により前記ツールを前記ツールホルダに着脱可能に保持させる保持手段と、前記ツールホルダが前記ツールを磁力により保持した際に前記ツールと前記吸引経路とを気密接続可能な可撓性部材と、を備える、ことを特徴とする吸着機構である。
また、本発明の第2の態様は、吸引によりワークを吸着可能なツールを、吸引経路を備えたツールホルダが保持するツール保持方法において、前記ツールは、磁力により前記ツールホルダに保持され、前記ツールは、可撓性部材により外気から気密に前記吸引経路と接続される、ことを特徴とするツール保持方法である。
本発明によれば、コレットやリードフレーム保持体などのように、ワークを吸着するツールを交換する際に、取り付け調整作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でツールを装着できるダイボンダを提供することができる。
実施形態に係るダイボンダの模式的な斜視図。 実施形態1に係るダイボンダのリードフレーム保持機構を示す模式的な断面図。 実施形態1に係る吸着機構の斜視図。 実施形態1に係る吸着機構の断面図。 (a)実施形態1に係る吸着機構においてコレットをコレットホルダに装着する前の状態を示す断面図。(b)実施形態1に係る吸着機構においてコレットがコレットホルダに装着(保持)された状態を示す断面図。(c)実施形態1に係る吸着機構においてコレットが半導体チップを吸着した状態を示す断面図。 実施形態1に係るコレット及びコレットホルダを、Z方向から見た上面図。 (a)コレットを半導体チップの上方に移動させた図。(b)コレットが半導体チップを吸着した図。(c)コレットが半導体チップをピックアップした図。 実施形態2に係るリードフレーム保持機構を示す模式的な平面図。 実施形態2に係るリードフレーム保持機構を示す模式的な断面図。
図面を参照して、本発明の実施形態に係る吸着機構、物品の製造装置、半導体製造装置、ツール保持方法、物品の製造方法、および半導体の製造方法、等について説明する。
尚、以下の実施形態の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の参照番号を付して示す要素は、同様の機能を有するものとする。
[実施形態1]
図1は、実施形態に係るダイボンダを説明するための、模式的な斜視図である。半導体製造装置としてのダイボンダ100は、ワークとしての半導体チップ11(ダイ)をピックアップして、被装着部材としてのリードフレーム41に設けられたアイランド部42まで搬送して載置し、ボンディングを行う装置である。尚、図1は、本発明を説明する便宜のためにダイボンダ100の一部分を抽出した模式図であり、例えば筐体、固定台座、電源等のように実用装置としての機能を発揮するために備えている機械要素や電気要素でも、図示を省略したものがある。
(ダイボンダの構成)
ダイボンダ100は、ウエハ支持装置14、コレット21、コレットホルダ22、ボンディングアーム23、搬送部24、供給部用カメラ31、アイランド部用カメラ32、制御部200を備えている。
制御部200は、ダイボンダ100の動作を制御するためのコンピュータであり、内部には、CPU、ROM、RAM、I/Oポート等を備えている。
本実施形態にかかる各種処理を実行するためのプログラムは、他のプログラムとともにROMに記憶させておいてもよいが、ネットワークを介して外部からRAMにロードしてもよい。あるいは、プログラムを記録した記録媒体を介して、RAMにロードしてもよい。
I/Oポートは、外部機器やネットワークと接続され、たとえばボンディングに必要なデータの入出力を、外部のコンピュータとの間で行うことができる。また、I/Oポートは、不図示のモニターや入力装置と接続され、ダイボンダの動作状態情報を操作者に表示したり、操作者からの命令を受け付けたりすることができる。
制御部200は、ボンディングアーム23、搬送部24、供給部用カメラ31、アイランド部用カメラ32をはじめとする構成要素と接続されており、制御信号によりこれらを制御する。
ウエハ支持装置14は、多数の半導体チップ11にダイシング(分割)された半導体ウエハ13を支持する装置である。ウエハ支持装置14において、半導体ウエハ13が載置される所定の領域を供給部12と呼び、ダイボンディング用の半導体チップ11は、供給部12から供給される。
コレット21(ツール)は、半導体チップ11(ワーク)を吸着することが可能な吸着部を備えている。具体的には、コレット21の下端面には真空吸引可能な吸着孔が設けられており、下端面を半導体チップ11に近接または当接させて吸着孔から吸引することにより、半導体チップ11を吸着することができる。また、吸着後に真空吸引を解除すれば、吸着していた半導体チップ11を開放することができる。
コレットホルダ22(ツールホルダ)は、コレット21(ツール)を着脱可能に保持する保持機構である。コレットホルダ22には、吸着対象である半導体チップ11の大きさや形状と適合したコレット21が装着される。後に詳しく述べるように、本実施形態のダイボンダ100では、コレット21は磁力によりコレットホルダ22に保持される。
コレットホルダ22には吸引経路が設けられており、コレットホルダ22がコレット21を保持する際には、コレット21の吸着孔とコレットホルダ22の吸引経路が接続される。この吸引経路を経由して、コレット21の吸着孔に真空ポンプ等から負圧を供給することにより、コレット21が半導体チップ11を吸着することができる。後に詳しく述べるように、本実施形態のダイボンダ100は、コレットホルダ22が磁力によりコレット21を保持する際に、コレット21の吸着孔とコレットホルダ22の吸引経路を気密接続するための可撓性部材を備えている。
コレットホルダ22はボンディングアーム23に連結されており、ボンディングアーム23は、コレットホルダ22の位置姿勢を調整するための可動機構を備えている。例えば供給部12から半導体チップ11をピックアップする時には、ピックアップしようとする半導体チップ11にコレット21の下端面が近接または当接するように、ボンディングアーム23がコレットホルダ22の高さを調整する。また、リードフレーム41のアイランド部42に半導体チップ11をボンディングする時には、コレット21が吸着した半導体チップ11がアイランド部42に近接または当接するように、ボンディングアーム23がコレットホルダ22の位置姿勢を調整する。さらに、半導体チップ11がアイランド部42に適宜の力で押し付けられるように、コレットホルダ22の位置姿勢を調整してもよい。
ボンディングアーム23は搬送部24に連結されており、搬送部24は、ウエハ支持装置14の供給部12とリードフレーム41のアイランド部42の間を、コレット21が自在に移動できるように、ボンディングアーム23を移動させることができる。搬送部24は、ボンディングアーム23を、X、Y、Zの各方向およびZ軸周りのθ方向に移動させることができる。
供給部用カメラ31は、供給部12付近を撮像することが可能なカメラである。供給部12に載置された半導体チップ11の位置姿勢を確認したり、半導体チップ11をピックアップする際のコレット21の位置姿勢を確認するため、供給部用カメラ31は制御部200に画像データを送信する。制御部200は、ダイボンダ100がピックアップ動作を行う時には、供給部用カメラ31から送信される画像データを用いてコレット21の位置姿勢を制御する。
アイランド部用カメラ32は、リードフレーム41のアイランド部42付近を撮像することが可能なカメラである。アイランド部42位置姿勢を確認したり、半導体チップ11をボンディングする際のコレット21の位置姿勢を確認するため、アイランド部用カメラ32は制御部200に画像データを送信する。制御部200は、ダイボンダ100がボンディング動作を行う時には、アイランド部用カメラ32から送信される画像データを用いてコレット21の位置姿勢を制御する。
(ダイボンディング方法)
ダイボンダ100の各部について更に詳細に説明する前に、ダイボンダ100を用いたダイボンディング方法の概略を説明する。
まずダイボンディングを開始する準備として、ワークとしての半導体チップ11を、供給部12に載置する。また、被装着部材としてのリードフレーム41を、被装着部材保持部としてのリードフレーム保持体40(後に図2を参照して説明)にセットする。
その後、ダイボンダ100の制御部200は、供給部用カメラ31にピックアップすべき半導体チップ11を撮像させ、半導体チップ11の位置姿勢を確認し、搬送部24およびボンディングアーム23を駆動してコレット21を移動させる。
図7(a)に示すようにコレット21をこの半導体チップ11の上方に位置させた後、図7(b)に示すようにコレット21を下降させて下端面を半導体チップ11に近接または当接させ、吸着孔から吸引することにより半導体チップ11を吸着する。そして、図7(c)に示すようにコレット21を上昇させ、半導体チップ11をピックアップする。その際、制御部200は、搬送部24、ボンディングアーム23、吸引機構等の動作を、供給部用カメラ31が撮像する画像データに基づいてフィードバック制御することができる。
また、制御部200は、ボンディングを行うべきアイランド部42(所定位置)をアイランド部用カメラ32に撮像させ、その位置姿勢を確認する。そして、搬送部24およびボンディングアーム23を駆動して、例えば図1に矢印で示した経路で、半導体チップ11を吸着したコレット21をアイランド部42の上方に移動させる。
そして、コレット21を下降させて半導体チップ11をアイランド部42に当接あるいは近接させ、吸引を停止することにより、半導体チップ11をアイランド部42に載置することができる。その後、接合材を加熱して半導体チップ11をリードフレーム41にボンディングする。尚、制御部200は、ボンディング中にコレット21が半導体チップ11をリードフレーム41に押し付けるように、ボンディングアーム23を制御してもよい。その際、制御部200は、搬送部24、ボンディングアーム23、吸引機構、加熱機構、等の動作を、アイランド部用カメラ32が撮像する画像データに基づいてフィードバック制御することができる。
ダイボンダ100は、以上の手順により一つの半導体チップのボンディングを完了させた後、順次別の半導体チップをピックアップし、所定のアイランド部にボンディングしてゆく。尚、ダイボンディングする対象は、リードフレームのアイランド部には限られず、例えばリードフレーム上に実装された第2の半導体チップに第1の半導体チップをダイボンディングしてもよい。
(リードフレーム保持機構)
次に、被装着部材としてのリードフレーム41を保持する機構について説明する。図2は、図1のYZ面方向に沿って切断した保持機構の模式的な断面図である。
図2に示すように、リードフレーム41はリードフレーム保持体40に保持されている。リードフレーム保持体40は、リードフレーム41の周囲を取り囲むレール部40bと、リードフレーム41の底面を支持する受け部40aを有しており、リードフレーム41を着脱可能に保持する。
レール部40bは、水平面内におけるリードフレーム41の位置が所定の範囲内に収まるように規制する位置規制部である。例えば、図1の図示外の領域でリードフレーム41をリードフレーム保持体40にセットし、図1に示す位置まで移動させる際に、アイランド部42が半導体チップ11のサイズを超えて位置ズレしないように、リードフレーム41の位置を規制する。具体的には、例えばY方向について、リードフレームが寸法公差内で最大サイズであった場合でも0.5mm程度のクリアランスが残るように、レール部40bの位置と形状は決められている。
(吸着機構)
次に、図3〜図6を参照して、ワークとしての半導体チップ11をピックアップする吸着機構について説明する。尚、本実施形態のダイボンダにおいては、ワーク(半導体チップ)の品種毎に専用のコレットが準備されており、ボンディングを行う際のワークに応じたコレットが選ばれてコレットホルダに装着され、吸着機構を構成する。
図3は、吸着機構の斜視図であり、吸着機構は、コレット21、コレットホルダ22、ボンディングアーム23を備えている。コレットホルダ22は、コレット21を着脱可能に保持するが、図3はコレット21がコレットホルダ22から離脱した状態を示している。
ボンディングアーム23には、コレット21及びコレットホルダ22をZ方向に移動させるためのZ方向アクチュエータ121が設けられている。Z方向アクチュエータ121は、制御部200の制御により、Z方向の移動動作や、ボンディング時の押付荷重フィードバック制御を行うことができる。半導体チップ11のピックアップ、載置、ボンディング等の動作を行う際には、Z方向アクチュエータ121を動作させてコレットを昇降させる。このとき、半導体チップ11が変形や損傷しないように、押付荷重フィードバックによりZ方向アクチュエータの動作が制御され、所定の荷重以上の力が印加されないようにする。
図4は、図3に示す屈曲線B−B、すなわち凸部102c、吸引経路108、凸部102aを通る経路に沿ってコレット21とコレットホルダ22を切断した模式的な断面図である。また、図6は、コレット21及びコレットホルダ22をZ方向から見た上面図である。
コレット21は、構成要素としてコレットベース103、凸部102a、凸部102b、凸部102c、座面104a、座面104b、座面104c、ワーク吸着部106を備え、これらは一体化されている。コレット21には、内部を貫通する吸引経路108が設けられており、吸引経路108の下端には半導体チップ11を吸引するための吸引孔109が配置されている。
コレットホルダ22は、構成要素として凹部112a、凹部112b、凹部112c、マグネット113、座面114a、座面114b、座面114cを備え、これらは一体化されている。コレットホルダ22には、内部を貫通する吸引経路116が設けられており、吸引経路116は不図示の負圧印加機構(真空ポンプや制御バルブ等)と接続されている。
コレットホルダ22のマグネット113と、コレットベース103は対向するように配置されるが、コレットベース103は強磁性体で形成されている。コレット21をコレットホルダ22に装着する際には、マグネット113の磁力によりコレットベース103が引力を受け、コレット21は着脱可能にコレットホルダ22に保持される。尚、本実施形態において磁力を用いてコレットを着脱可能に保持する機構は、この構成に限られるわけではなく、例えばコレット側にマグネットを設け、コレットホルダを強磁性体で形成してもよい。あるいは、コレットとコレットホルダのうちの一方に第1のマグネットを、他方に第2のマグネットを設け、逆の磁極が対向するように第1のマグネットと第2のマグネットを配置してもよい。
コレットホルダがコレットを保持する際の保持力の強さは、一連のボンディング作業中はコレットを安定的に保持できるが、コレットを取り外す際には過大な外力を加える必要がない程度に設定され、設定に応じた磁力を備えるマグネットが用いられる。コレットを交換する際の着脱作業を容易にし、過大な外力により不測の破損が発生するのを防止するためである。
コレットとコレットホルダの各部に必要な保持力が均一にかかるように、図6に示すように、マグネット113は、吸引経路116の周囲を取り囲むように対称に配置されている。ただし、必要な保持力が均一にかかる限り、これ例外の方法でマグネットを配置してもよい。尚、マグネット113には永久磁石が用いられるが、実装が可能であれば電磁石を用いてもよい。
本実施形態の吸着機構においては、コレット21とコレットホルダ22の間に、弾性変形が可能な可撓性部材115が配置される。図4の例では、可撓性部材115はコレットホルダ22の凹部に固定されているが、コレット21側に固定されていてもよく、あるいはコレットホルダ22にもコレット21にも固定されずに両者に挟持されてもよい。
図6に示すように、可撓性部材115は環状部材であり、Z方向から平面視すれば、コレット21の吸引経路108の周囲、およびコレットホルダ22の吸引経路116の周囲を取り囲む円環形状を有している。尚、平面視した時の環の形状は円環に限らず、他の形状の環であってもよいが、弾性変形の安定性や再現性の観点からは対称形状が好ましく、中でも特に円環が望ましい。
可撓性部材115は、取り外しに過大な外力を必要としない程度の保持力でコレット21がコレットホルダ22に保持される際に、コレット21の上端面とコレットホルダ22の下端面の両方に密着するように弾性変形する。言い換えれば、可撓性部材115は、前述した程度の保持力により容易に弾性変形し、吸引経路108と吸引経路116とを気密接続(両者を接続して大気からシール)できるような材料で形成されている。このため、可撓性部材115は、例えば、ゴム、多孔質樹脂、または磁性流体のいずれかの材料を含むことができる。また、環状である可撓性部材115は、吸引経路116を中心とした同心円状に配置されていることが好ましい。弱い吸引力でも可撓性部材115を吸引方向に対し均一に弾性変形させることができるためである。
(コレットの装着方法)
次に、図5(a)〜図5(c)、図6を参照して、コレット21をコレットホルダ22に装着する方法について説明する。
図5(a)〜図5(c)は、図3に示す屈曲線B−B、すなわち凸部102c、吸引経路108、凸部102aを通る経路に沿ってコレット21とコレットホルダ22を切断した模式的な断面図である。図示の便宜上、各部の寸法や形状は、非等縮尺で表されている。
図5(a)は、コレット21をコレットホルダ22に装着する前の状態を示し、図5(b)は、コレット21がコレットホルダ22に装着(保持)された状態を示している。また、図5(c)は、コレットホルダ22に保持されたコレット21が、半導体チップ11を吸着した状態を示している。
コレット21の凸部102a、凸部102b、凸部102cと、コレットホルダ22の凹部112a、凹部112b、凹部112cは、互いに嵌合可能な位置決め機構として作用する。すなわち、図5(b)に示すように、コレットホルダ22がコレット21を保持する際には互いに嵌合して拘束し合うため、コレットホルダ22はコレット21をガタつきなく保持することができる。本実施形態では、凸部と凹部の対を3対設けたが、位置決め精度、機械的強度、空間的余裕、製造コスト、等を勘案して適宜の数の対を設けることができる。ただし、保持した時の姿勢を安定させるため、位置決め機構は吸引経路の周囲に対称に配置するのが望ましい。
コレットホルダ22が備えるマグネット113(磁石)と、コレット21が備えるコレットベース103(強磁性体)は、磁力によりコレットホルダにコレットを着脱可能に保持させる保持手段として作用する。すなわち、コレット21をコレットホルダ22に位置合わせして近接させると、マグネット113の磁力によりコレットベース103が引力を受け、コレット21はコレットホルダ22に保持される。コレットを交換する際には、磁石の引力(保持手段の保持力)よりも大きな外力を加えれば、コレットホルダからコレットを取り外すことが可能である。
磁石の引力(保持手段の保持力)は、図5(c)に示すように半導体チップ11(ワーク)を吸引してピックアップしたり搬送する際に、重量や慣性力によりコレットがガタつかないだけの強度に設定することが必要である。ただし、磁石による吸引力(保持手段の保持力)は強いほどよいわけではなく、コレットベースからコレットを取り外す際に過度に大きな外力を必要としないような範囲に設定するのが良い。
マグネット113とコレットベース103の位置関係は、図5(b)に示すように、コレットホルダ22がコレット21を保持した際に、マグネット113とコレットベース103が微小間隔を挟んで対向するように設定するのが望ましい。マグネット113とコレットベース103が当接する位置関係にすると、コレットを装着したり取り外したりする際にマグネット113に損耗が生じる可能性があるためである。
そのために、コレットを装着した際に図5(b)に示すように、コレットホルダ22の下面とコレットベース103の上面を、距離L2だけ離間させるようにする。クリアランスとして距離L2を確保することにより、マグネット113とコレットベース103が接触しない位置関係を実現することができる。距離L2を確保するため、コレット21の座面104a、座面104b、座面104cを、コレットベース103の上面よりも高い位置に設けている。そして、装着時には、コレット21の座面104a、座面104b、座面104cと、コレットホルダ22の座面114a、座面114b、座面114cとを当接させる構成としている。
尚、本実施形態では、図3、図6に示すように、コレット側座面とコレットホルダ側座面の対を、吸引経路を中心にしてその周囲に等角、等距離になるように3対配置した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるわけではなく、位置決め精度、機械的強度、空間的余裕、製造コスト等を勘案して適宜の数や形状のコレット側座面とコレットホルダ側座面を設けることができる。また、距離L2を確保するため、本実施形態では座面104a〜座面104cをコレットベース103の上面よりも突出させる構成としたが、コレットホルダ22の座面114a〜座面114cをコレットホルダ22の下面よりも突出させる構成にしてもよい。また、座面は、必ずしも位置決め機構(凸部102a〜凸部102c、凹部112a〜凹部112c)の近傍に設置しなければならないわけではなく、離れた位置に配置してもよい。
次に、可撓性部材115について説明する。可撓性部材115は、コレットホルダ22が磁力によりコレット21を保持する際に、コレット21の吸引孔109(吸引経路108)とコレットホルダ22の吸引経路116を外気から気密に接続するための部材である。
本実施形態の可撓性部材115は、コレットホルダ22に設けられた環状の溝と嵌合した基部と、Z方向に対して傾斜するように一端が基部と接続した環状の傾斜面を備えている。環状の傾斜面の傾斜する向きは、コレットに向けて環の先が開くような向き、すなわち図5(b)に示すように、コレットと接する側の内径D1(環径)がコレットホルダ側の内径D2(環径)よりも大きくなるように設定されている。言い換えれば、環状の傾斜面は、基部と接続している側(図5(b)の例ではコレットベース側)の内径D2が小さく、基部と接続していない反対の先端側の内径D1が大きくなるような向きに傾斜している。
コレットホルダ22にコレット21が装着されていない時には、図5(a)に示すように、コレットホルダ22の下面よりもZ方向にL1だけ突出している。ここで、L1は、前述したL2よりも大きくなるように設定されている。
コレットホルダ22にコレット21が装着されると、図5(b)に示すように、可撓性部材115は、保持手段の保持力により弾性変形する。すなわち、傾斜面はコレットホルダ22の下面よりもZ方向にL2だけ突出し、その下端がコレットベース103の上面に密着するように変形する。また、可撓性部材115の上面は、保持手段の保持力によりコレットホルダ22に密着する。弾性変形の結果、Z方向に対する傾斜面の傾きは大きくなり、内径D1はコレット21が装着される前よりも大きくなる。
コレットホルダ22とコレット21の両方に密着した可撓性部材115は、コレット21の吸引経路116(吸引孔109)とコレットホルダ22の吸引経路116を接続して大気からシールする気密接続部を構成する。
図5(c)に示すように、コレット21を用いて半導体チップ11(ワーク)を保持する際には、吸引経路を真空引きして吸引孔109にて吸着するが、本実施形態は弾性変形可能な可撓性部材115を介在させているため、吸引経路の気密性が優れている。従来のように、剛体であるコレットとコレットホルダを直接当接させて吸引経路を接続する方法では、微小な隙間からエアのリークが発生する場合があり、コレットを装着する際には、取り付け調整を繰り返し行う必要があった。これに対して、本実施形態では、磁力を用いた保持機構の保持力により可撓性部材115が弾性変形し、コレットとコレットホルダの両方に密着して吸引経路を接続するため、コレットの取り付け調整を繰り返し行う必要はない。しかも、本実施形態では、コレットとコレットホルダの相対位置が上述した位置決め機構により固定されるため、コレットを装着後に可撓性部材115に不測のねじれが生じてリークが発生することはない。また、本実施形態によれば、リークの発生を小型かつ軽量な構造で実現することができる。小型かつ軽量な構造にすることにより、高度な位置制御を行うことが可能となる。
尚、本発明を実施する際には、例えば切断面が円形のドーナツ形状の可撓性部材を用いることもできる。しかし、本実施形態では、上述したように可撓性部材115を基部と斜面とで構成しているため、吸引経路を真空引きする際のシール性を、特に優れたものとすることができる。すなわち、吸引経路を真空引きした際に生じる内外の圧力差により、基部の上面や側面はコレットホルダの溝にさらに強く押し付けられ、基部と反対側の斜面の先端はコレットの上面にさらに強く押し付けられる。このように、本実施形態の可撓性部材では、磁力による保持力で密着しているだけでなく、大気の圧力が密着性をさらに向上させる方向に作用するため、真空引きした際のシール性が特に優れたものとなっている。
[実施形態2]
本発明の実施形態2について、図面を参照して説明する。ただし、実施形態1と共通する部分については、詳細な説明をなるべく省略するものとする。
実施形態2に係るダイボンダも、図1に示したようにウエハ支持装置、コレット、コレットホルダ、ボンディングアーム、搬送部、供給部用カメラ、アイランド部用カメラ、制御部、等の要素を備えている。実施形態2に係るダイボンダは、半導体チップをピックアップする吸着機構については実施形態1と同様あるいは別の構成でよいが、リードフレームを保持するリードフレーム保持機構については実施形態1とは異なる構成を用いる。
実施形態1におけるリードフレーム保持機構(図2参照)では、リードフレーム保持体40にレール部40bを設け、リードフレーム41の位置を規制できるようにしていた。しかし、リードフレームの寸法公差を考慮して、ある程度のクリアランスを確保しておく必要があるため、リードフレーム41の位置が微小変動する場合があった。
そこで、実施形態2では、リードフレームを容易に、しかもガタつきなく保持できるように、リードフレーム保持体に吸引孔を設けてリードフレームを吸着する構成とした。また、リードフレーム保持体を磁力により保持体ホルダに保持させる構成とし、リードフレーム保持体の吸引経路と保持体ホルダの吸引経路を気密接続可能な可撓性部材で接続した。取り扱うリードフレームの種類に応じてリードフレーム保持体を交換する際に、取り付け調整作業に過度の負担を要することなく、リークが抑制された状態でリードフレーム保持体を保持体ホルダに装着することができる。
つまり、実施形態2に係るダイボンダは、リードフレーム(ワーク)を吸着可能なリードフレーム保持体(ツール)を、保持体ホルダ(ツールホルダ)が磁力により脱着可能に保持し、吸引経路を気密接続可能な可撓性部材を備える半導体製造装置である。
実施形態2に係るダイボンダでは、リードフレームの種類毎に専用のリードフレーム保持体が準備されている。そして、ボンディングを行う際には、リードフレームの種類に応じたリードフレーム保持体が選ばれて保持体ホルダに装着され、リードフレーム保持機構を構成する。
図8は、実施形態2に係るダイボンダの保持体ホルダが、複数の形態のリードフレーム保持体を保持可能であることを説明するための模式的な平面図である。図9は、実施形態2のリードフレーム保持機構の断面を模式的に示しており、図8に示す凸部71aと凸部71cを通る線に沿って切断したYZ断面図である
図8には、本実施形態のダイボンダが取り扱う大きなサイズのリードフレーム51と、小さなサイズのリードフレーム61が模式的に図示されている。大きなサイズのリードフレーム51には専用のリードフレーム保持体50が、小さなサイズのリードフレーム61には専用のリードフレーム保持体60が、予め準備されている。ダイボンディング作業を実施する際には、リードフレームに応じたリードフレーム保持体が選ばれ、保持体ホルダ70に装着される。尚、説明の便宜のため、図8にはリードフレーム保持体50とリードフレーム保持体60の2種類のみを図示したが、ダイボンダに装着可能なリードフレーム保持体は、この2種類に限られるわけではない。
図9には、リードフレーム保持体50が保持体ホルダ70に装着され、リードフレーム保持体50にはリードフレーム51が吸着された状態が図示されている。尚、リードフレーム51上には、半導体素子をボンディングするアイランド52が多数配置されている。
リードフレーム保持体50は、リードフレーム51を吸引するための吸引経路53、凹部72a、凹部72b、凹部72cを備え、これらは強磁性体より成る基体に形成されている。吸引経路53は、基体をZ方向に貫通しており、吸引経路53の上端がリードフレーム51を吸引するための吸引孔となっている。
保持体ホルダ70は、凸部71a、凸部71b、凸部71c、マグネット74を備え、これらは一体化されている。保持体ホルダ70には、内部を貫通する吸引経路73が設けられており、吸引経路73は不図示の負圧印加機構(真空ポンプや制御バルブ等)と接続されている。
リードフレーム保持体50の凹部72a、凹部72b、凹部72cと、保持体ホルダ70の凸部71a、凸部71b、凸部71cは、互いに嵌合可能な位置決め機構として機能する。すなわち、図9に示すように、保持体ホルダ70がリードフレーム保持体50を保持する際には互いに嵌合して拘束し合うため、保持体ホルダ70はリードフレーム保持体50をガタつきなく保持することができる。本実施形態では、凸部と凹部の対を3対設けたが、位置決め精度、機械的強度、空間的余裕、製造コスト、等を勘案して適宜の数の対を適宜の位置に設けることができる。
リードフレーム保持体50を保持体ホルダ70に装着する際には、マグネット74の磁力によりリードフレーム保持体50の基体が引力を受け、リードフレーム保持体50は着脱可能に保持体ホルダ70に保持される。尚、本実施形態において磁力を用いて着脱可能に保持する機構は、この構成に限られるわけではなく、例えばリードフレーム保持体側にマグネットを設け、保持体ホルダを強磁性体で形成してもよい。あるいは、リードフレーム保持体と保持体ホルダのうちの一方に第1のマグネットを、他方に第2のマグネットを設け、互いに逆の磁極が対向するように第1のマグネットと第2のマグネットを配置してもよい。
保持体ホルダ70がリードフレーム保持体50を保持する際の保持力の強さは、ボンディング作業時にはリードフレーム保持体50を安定的に保持できるが、リードフレーム保持体50をはずす際には過大な外力を加える必要がない程度に設定される。そして、設定に応じた磁力を備えるマグネットが用いられる。リードフレーム保持体50を交換する際の着脱作業を容易にし、過大な外力により不測の破損が発生するのを防止するためである。尚、マグネット74には永久磁石が用いられるが、実装が可能であれば電磁石を用いてもよい。
図9に示すように、本実施形態のリードフレーム保持機構では、リードフレーム保持体50と保持体ホルダ70の間に弾性材料から成る可撓性部材75が配置される。図9の例では、可撓性部材75は保持体ホルダ70の凹部に固定されているが、リードフレーム保持体50側に固定されていてもよく、あるいは保持体ホルダ70にもリードフレーム保持体50にも固定されずに両者に挟持されてもよい。
可撓性部材75は環状部材であり、Z方向から平面視すれば、リードフレーム保持体50の吸引経路53の周囲、および保持体ホルダ70の吸引経路73の周囲を取り囲む円環形状を有している。尚、平面視した時の環の形状は円環に限らず、他の形状の環であってもよいが、弾性変形の安定性や再現性の観点からは円環が望ましい。
可撓性部材75は、リードフレーム保持体50が前述した程度の保持力で保持体ホルダ70に保持される時に、リードフレーム保持体50の下端面と保持体ホルダ70の上端面の両方に密着するように弾性変形する。言い換えれば、可撓性部材75は、前述した程度の保持力により弾性変形し、吸引経路53と吸引経路73とを気密接続(両者を接続して外気からシール)できるような弾性材料で形成されている。可撓性部材75は、例えば、ゴム、多孔質樹脂、または磁性流体のいずれかの材料を含むことができる。
図9に示すように、リードフレーム保持体50を用いてリードフレーム(ワーク)を保持する際には、吸引経路を真空引きして吸引孔にて吸着するが、本実施形態は弾性変形可能な可撓性部材75を介在させているため、吸引経路の気密性が優れている。本実施形態では、磁力を用いた保持機構の保持力により可撓性部材75が弾性変形し、リードフレーム保持体と保持体ホルダの両方に密着して吸引経路を接続するため、リードフレーム保持体の取り付け調整を繰り返し行うような必要はない。しかも、本実施形態では、リードフレーム保持体と保持体ホルダの相対位置が上述した位置決め機構により固定されるため、リードフレーム保持体を装着後に可撓性部材75に不測のねじれが生じ、リークが発生することはない。本実施形態のように可撓性部材を用いれば、真空引きする際の気密性を特に優れたものとすることができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形や組み合わせが可能である。
例えば、実施形態1のような半導体素子の吸着機構と、実施形態2のようなリードフレームの吸着機構の両方を備えるダイボンダでもよい。
また、実施形態1では、コレットとコレットホルダの相対位置を規定する位置決め機構として、コレットに凸部、コレットホルダに凹部を設けたが、これとは反対にコレットに凹部、コレットホルダに凸部を設けてもよい。
また、実施形態2では、リードフレーム保持体と保持体ホルダの相対位置を規定する位置決め機構として、保持体ホルダに凸部、リードフレーム保持体に凹部を設けたが、これとは反対に保持体ホルダに凹部、リードフレーム保持体に凸部を設けてもよい。
また、コレットが吸着するワークは、半導体素子(半導体チップ)には限られず、例えば抵抗素子、コンデンサ等の電子部品であってもよい。
本発明に係るダイボンダは、半導体チップをダイボンディングする半導体の製造方法の他に、電子部品等を回路基板等に実装する物品の製造方法に広く用いることができる。
11・・・半導体チップ/14・・・ウエハ支持装置/21・・・コレット/22・・・コレットホルダ/24・・・搬送部/40・・・リードフレーム保持体/41・・・リードフレーム/50・・・リードフレーム保持体/51・・・リードフレーム/53・・・吸引経路/60・・・リードフレーム保持体/61・・・リードフレーム/70・・・保持体ホルダ/71a、71b、71c・・・凸部/72a、72b、72c・・・凹部/73・・・吸引経路/74・・・マグネット/75・・・可撓性部材/100・・・ダイボンダ/102a、102b、102c・・・凸部/103・・・コレットベース/108・・・吸引経路/109・・・吸引孔/112a、112b、112c・・・凹部/113・・・マグネット/115・・・可撓性部材/116・・・吸引経路/200・・・制御部

Claims (20)

  1. 吸引によりワークを吸着可能なツールと、
    吸引経路を備えたツールホルダと、
    磁力により前記ツールを前記ツールホルダに着脱可能に保持させる保持手段と、
    前記ツールホルダが前記ツールを磁力により保持した際に前記ツールと前記吸引経路とを気密接続可能な可撓性部材と、
    を備える、
    ことを特徴とする吸着機構。
  2. 前記ツールホルダが前記ツールを保持する際に、前記ツールホルダに対する前記ツールの相対位置を位置決めする位置決め部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の吸着機構。
  3. 前記位置決め部は、前記ツールと前記ツールホルダのうちの一方に設けられた凸部と、他方に設けられた凹部と、を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の吸着機構。
  4. 前記位置決め部が、少なくとも3か所に配置されている、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の吸着機構。
  5. 前記可撓性部材は、基部と、一端が前記基部と接続した傾斜面を備えている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  6. 前記傾斜面は平面視すれば環状で、前記基部と接続している側の環径が小さく、前記基部と接続していない側の環径が大きくなる向きに傾斜している、
    ことを特徴とする請求項5に記載の吸着機構。
  7. 前記可撓性部材は、ゴム、多孔質樹脂、または磁性流体のいずれかを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至6の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  8. 前記保持手段は、前記ツールと前記ツールホルダのうち一方に固定されたマグネットと、他方に固定された強磁性体とを備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至7の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  9. 前記保持手段は、前記ツールと前記ツールホルダのうち一方に固定された第1のマグネットと、他方に固定された第2のマグネットとを備え、前記第1のマグネットと前記第2のマグネットは異なる磁極が対向するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  10. 前記ワークは電子部品で、前記ツールはコレットである、
    ことを特徴とする請求項1乃至9の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  11. 請求項10に記載の吸着機構と、
    被装着部材を保持する被装着部材保持部と、を備え、
    前記コレットが前記電子部品を吸着して前記被装着部材の所定位置に載置する、
    ことを特徴とする物品の製造装置。
  12. 請求項10に記載の吸着機構と、
    リードフレームを保持するリードフレーム保持体と、を備え、
    前記コレットが第1の半導体チップを吸着して、前記リードフレームまたは前記リードフレームに実装された第2の半導体チップに載置し、ボンディングする、
    ことを特徴とする半導体製造装置。
  13. 前記ワークはリードフレームで、前記ツールはリードフレーム保持体である、
    ことを特徴とする請求項1乃至9の中のいずれか1項に記載の吸着機構。
  14. 請求項13に記載の吸着機構と、
    第1の半導体チップを搬送する搬送部と、を備え、
    前記搬送部が前記第1の半導体チップを搬送して、前記リードフレーム保持体が保持する前記リードフレームまたは前記リードフレームに実装された第2の半導体チップに載置し、ボンディングする、
    ことを特徴とする半導体製造装置。
  15. 吸引によりワークを吸着可能なツールを、吸引経路を備えたツールホルダが保持するツール保持方法において、
    前記ツールは、磁力により前記ツールホルダに保持され、
    前記ツールは、可撓性部材により外気から気密に前記吸引経路と接続される、
    ことを特徴とするツール保持方法。
  16. 前記ワークは半導体チップで、前記ツールはコレットである、
    ことを特徴とする請求項15に記載のツール保持方法。
  17. 請求項15または16に記載のツール保持方法により、前記ツールを前記ツールホルダが保持し、
    前記吸引経路を介して吸引することにより前記ツールに前記ワークを吸着させ、
    前記ワークを被装着部材の所定位置に載置する、
    ことを特徴とする物品の製造方法。
  18. 請求項16に記載のツール保持方法により、前記コレットを前記ツールホルダが保持し、
    前記吸引経路を介して吸引することにより前記コレットに第1の半導体チップを吸着させ、
    前記第1の半導体チップを、リードフレームまたは前記リードフレームにボンディングされた第2の半導体チップの上に載置してボンディングする、
    ことを特徴とする半導体の製造方法。
  19. 前記ワークはリードフレームで、前記ツールはリードフレーム保持体である、
    ことを特徴とする請求項15に記載のツール保持方法。
  20. 請求項19に記載のツール保持方法により、前記リードフレーム保持体を前記ツールホルダが保持し、
    前記吸引経路を介して吸引することにより前記リードフレームを前記リードフレーム保持体に吸着させ、
    第1の半導体チップを、前記リードフレームまたは前記リードフレームにボンディングされた第2の半導体チップの上に載置してボンディングする、
    ことを特徴とする半導体の製造方法。
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