JP2021191839A - フレグランス組成物 - Google Patents

Abstract

【課題】魅力的な匂いならびに改善された順応性および馴化閾値を有する種々の消費者製品によって送達可能なフレグランス組成物を提供する。【解決手段】ジヒドロミルセンとペパーミントシクロヘキサノン、メントール、イソプレゴール、プレゴール、酢酸メンチルから選択される少なくとも１つの化合物との混合物、ならびに任意にシトロキシド、エレミシン、エレモール、ゲラニックオキシド、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、ベータカリオフィレン、およびアルファジンギベレンから選択される少なくとも１つの化合物を含むフレグランス組成物とする。また、前記のフレグランス組成物を含有する家庭用製品、洗濯製品、パーソナルケア製品、またはコスメティック製品も提供する。【選択図】なし

Description

本発明はフレグランス組成物および種々の消費者製品への前記の組成物の使用に関する。より具体的には、本発明は冷感および／またはゾクゾク感作用を提供するフレグランス組成物に関する。

フレグランス組成物の調製および消費者製品へのかかる組成物の使用には継続的な関心がある。既存のフレグランス組成物の短所は限定された強さ、感知可能性、および知覚可能性であり得る。例えば、ある種のフレグランス組成物は魅力的な匂いを有し得るが、限定された強さおよび高い知覚閾値を有し得る。これはその源から遠くにおけるフレグランス組成物のインパクトを限定し得る。他のフレグランス組成物はより多大な強さおよびより低い知覚閾値を有し得るが、より魅力的でない匂いを有し得る。その上、フレグランス組成物は遷延した暴露の間の使用者の感受性の減少を原因としてより感知可能でなくなり得る。順応および馴化はフレグランス源の取り替えを必要とさせ得る。

特許文献１は知覚される冷感の感覚を経気的に送達することができる家庭用製品を開示しているが、製品の製剤が製品を用いる消費者の皮膚または粘膜との直接的接触をすることはない。製品は０．２から１０重量％未満のイソプレゴールを含有するフレグランス組成物を含む。

特許文献２は知覚される温感および／またはゾクゾク感の感覚を経気的に送達することができる家庭用製品を開示しているが、製品の製剤が製品を用いる消費者の皮膚または粘膜との直接的接触をすることはない。製品は、バニリルエチルエーテル、バニリルｎ−プロピルエーテル、バニリルイソプロピルエーテル、バニリルブチルエーテル、エレモール、エレミシン、ライムオキシド、オシメンクイントオキシド、２−イソプロペニル−５−メチル−５−ビニルテトラヒドロフラン、およびイソプレゴールから選択される０．０１から１０重量％未満の少なくとも１つの化合物を含有するフレグランス組成物を含む。

特許文献３はフレグランス組成物を開示しており、これは冷感化合物、温感化合物、および／またはゾクゾク感化合物の１つ以上を含む１つ以上の三叉神経刺激化合物を含む。この特許出願の例は（−）−メントール、バニリルエチルエーテル、およびバニリルブチルエーテルの組み合わせの三叉神経刺激作用を示している。

しかしながら、とりわけ刺激作用、感知可能な強さ、および／または知覚閾値を有するより多くのフレグランス組成物を求める消費者からのニーズがある。フレグランス化合物の特定の混合物がフレグランス組成物に追加されるときには、フレグランス組成物の冷感および／またはゾクゾク感作用が増強されるということが見出された。

よって、本発明の目的は、魅力的な匂いならびに改善された順応性および馴化閾値を有する種々の消費者製品によって送達可能なフレグランス組成物を提供することである。

欧州特許出願公開第３２１９３３２号明細書 欧州特許出願公開第３２１９３３３号明細書 米国特許出願公開第２０１８／００３０３７３号明細書

１つの態様では、本発明はフレグランス組成物に関し、フレグランス組成物の重量に基づいて０．１０ｗｔ％から１５．００ｗｔ％の：
（ｉ）アコードの重量に基づいて９０．００ｗｔ％から１００ｗｔ％の、ジヒドロミルセン（３，７−ジメチルオクタ−１，６−ジエン）とペパーミントシクロヘキサノン（２−ｓｅｃブチルシクロヘキサノン）、メントール、イソプレゴール、プレゴール、および酢酸メンチルから選択される少なくとも１つの他の化合物との混合物；
（ｉｉ）アコードの重量に基づいて０ｗｔ％から１０．００ｗｔ％の、シトロキシド（２，２−ジメチル−５−（１−メチルプロペン−１−イル）テトラヒドロフラン）、エレミシン（１，２，３トリメトキシ−５−プロパ−２−エニルベンゼン）、エレモール（２−（４−エテニル−４−メチル−３−プロパ−１−エン−２−イル−シクロヘキシル）プロパノール）、ゲラニックオキシド（２，２，６−トリメチル−６−ビニルテトラヒドロピラン）、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、ベータカリオフィレン、およびアルファジンギベレンから選択される少なくとも１つの化合物；
を含むアコードを含み、
（ｉ）＋（ｉｉ）の総和はアコードの１００ｗｔ％をなす。

別の態様では、本発明は、上で定義されている遊離のまたはカプセル化されたフレグランス組成物を含む製品に関する。

別の態様では、本発明は、フレグランス組成物の強さおよび／または冷感作用および／またはゾクゾク感作用を増強するための上で定義されているアコードの使用に関する。

本明細書において用いられる用語「アコード」は、ゾクゾク感、温感、および／または冷感などの種々の異なる感覚を誘起し得る少なくとも２つの化合物の混合物を意味することが意図される。

本明細書において用いられる用語「馴化」は、使用者または試験者のバックグラウンドの匂いの気づきの長期的喪失を言う。馴化は匂いに対する遷延した暴露から生じ得る学習の一形態と見なされ得る。馴化は順応と関係し得る。より低いレベルの注意が匂いに向けられるので、順応のように、馴化は匂いに対するより低い感受性をもたらし得る。

本願の文脈においては、本発明の種々の態様において記載される種々の実施形態は組み合わせられ得る。

１つの態様では、本発明はフレグランス組成物に関し、フレグランス組成物の重量に基づいて０．１０ｗｔ％から１５．００ｗｔ％の：
（ｉ）アコードの重量に基づいて９０．００ｗｔ％から１００ｗｔ％の、ジヒドロミルセンとペパーミントシクロヘキサノン、メントール、イソプレゴール、プレゴール、および酢酸メンチルから選択される少なくとも１つの他の化合物との混合物；
（ｉｉ）アコードの重量に基づいて０ｗｔ％から１０．００ｗｔ％の、シトロキシド、エレミシン、エレモール、ゲラニックオキシド、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、ベータカリオフィレン、およびアルファジンギベレンから選択される少なくとも１つの化合物；
を含むアコードを含み、
（ｉ）＋（ｉｉ）の総和はアコードの１００ｗｔ％をなす。

１つの実施形態では、フレグランス組成物はフレグランス組成物の重量に基づいて１．００ｗｔ％から１２．００ｗｔ％、２．００ｗｔ％から１０．００ｗｔ％、３．００ｗｔ％から９．００ｗｔ％、または４．００ｗｔ％から９．００ｗｔ％のアコードを含む。

１つの実施形態では、アコードは９２．００ｗｔ％から１００ｗｔ％、例えば９３．００ｗｔ％、９４．００ｗｔ％、９５．００ｗｔ％、９６．００ｗｔ％、９７．００ｗｔ％、９８．００ｗｔ％、または９９．００ｗｔ％の（ｉ）によって定義される化合物の混合物を含む。このケースでは、アコードは０．００ｗｔ％から８．００ｗｔ％、例えば１．００ｗｔ％、２．００ｗｔ％、３．００ｗｔ％、４．００ｗｔ％、５．００ｗｔ％、６．００ｗｔ％、または７．００ｗｔ％の（ｉｉ）によって定義される１つ以上の化合物を含む。

１つの実施形態では、（ｉ）によって定義される混合物はジヒドロミルセンおよびペパーミントシクロヘキサノンを含み、例えばそれらからなる。

１つの実施形態では、（ｉ）によって定義される混合物はジヒドロミルセンおよびメントールを含み、例えばそれらからなる。

１つの実施形態では、（ｉ）によって定義される混合物はジヒドロミルセンおよびイソプレゴールを含み、例えばそれらからなる。

１つの実施形態では、（ｉｉ）によって定義される少なくとも１つの化合物はシトロキシド、エレミシン、エレモール、およびそれらの混合物から選択される。好ましい実施形態では、（ｉｉ）によって定義される少なくとも１つの化合物はシトロキシドである。

１つの実施形態では、アコードは、アコードの重量に基づいて少なくとも５．００ｗｔ％、好ましくは少なくとも１０．００ｗｔ％、好ましくは少なくとも１５．００ｗｔ％のジヒドロミルセンを含む。

１つの実施形態では、アコードはアコードの重量に基づいて少なくとも４０．００ｗｔ％、好ましくは少なくとも５０．００ｗｔ％、さらにはより好ましくは少なくとも６０．００ｗｔ％のジヒドロミルセンおよびペパーミントシクロヘキサノンを含む。

１つの実施形態では、アコードはアコードの重量に基づいて少なくとも４０．００ｗｔ％、好ましくは少なくとも５０．００ｗｔ％、さらにはより好ましくは少なくとも６０．００ｗｔ％のジヒドロミルセンおよびメントールを含む。

１つの実施形態では、アコードはシトロキシドを含み、シトロキシドはアコードの１．００ｗｔ％未満、例えばアコードの０．０１から１．００ｗｔ％、好ましくは０．０１ｗｔ％から０．５ｗｔ％に相当する。

１つの実施形態では、アコードはジヒドロミルセン、ペパーミントシクロヘキサノン、およびシトロキシドを含み、例えばそれらからなる。

１つの実施形態では、アコードはジヒドロミルセン、メントール、およびシトロキシドを含み、例えばそれらからなる。

ジヒドロミルセンは松蒸留液から誘導され、他の合成のための中間体として広く用いられている。それは２つの立体異性体（＋）および（−）ジヒドロミルセンとして存在し、シトロネレンとしてもまた公知である。ジヒドロミルセンはジメンの成分の１つである。ジヒドロミルセンの全ての立体異性体形態は本願の範囲内である。

ペパーミントシクロヘキサノンは市販である。

イソプレゴールはラセミ混合物としてまたは（−）異性体としてどちらかで入手可能である。イソプレゴールは、９０％よりも大きく、好ましくは９５％よりも大きく、より好ましくは９７．５％よりも大きく、さらにはより好ましくは９９％よりも大きい光学異性体および化学純度を有し得る。

メントールはラセミ体としてまたは（−）異性体としてどちらかで入手可能であり、後者は天然に存在する主な形態である。

オシメンクイントオキシドとしてもまた公知のシトロキシドは、ライムオキシドの成分の１つであり、これは市販である。ライムオキシド中のシトロキシドの含量は典型的には約５．００ｗｔ％から約２０．００ｗｔ％の範囲である。シトロキシドの全ての立体異性体形態は本願の範囲内である。

リメトールとしてもまた公知のゲラニックオキシドは市販である。

エレモールおよびエレミシンは、もっぱらではないがとりわけエレミオイルの成分である。ベータカリオフィレンはペッパーオイルの成分である。アルファジンギベレンはジンジャーオイルの成分である。

フレグランス組成物は、典型的には、上に記載されているアコードに加えて、フレグランス化合物、好ましくは少なくとも２つの、例えば少なくとも５つの、または少なくとも８つの別個のフレグランス化合物を含む。それはいずれかの所望の匂いを提供するように選ばれた、フレグランス化合物の高度に複雑な混合物を含み得る。本発明の文脈において、用語「フレグランス」は「香料」と同義であることが意図される。香料製造の分野において典型的に用いられかつ本発明の目的にとって好適なフレグランス化合物は、Ｓ．アークタンダー（Arctander）著，「香料のフレーバーおよび薬品（Perfume Flavors and Chemicals）」，１９６９年，第ＩおよびＩＩ巻，モントクレア，Ｎ．Ｊ．および「メルク・インデックス」，第８版，メルク社，ラーウェイ，Ｎ．Ｊ．により詳しく記載されている。用語「フレグランス化合物」は、香料への使用が公知の天然に存在するおよび合成の材料ならびに動物油を包摂する。フレグランス化合物は、フレグランス組成物に用いられるいずれかの天然のオイルもしくはエキスまたは薬品化合物でもまたあり得る。天然のオイルおよびエキスはＥ．ギュンター（Guenther）による「エッセンシャルオイル（The Essential Oils）」，ヴァンノストランド（Van Nostrand）刊，１９４９年に記載されており、好適な植物のいずれかの一部：根、根茎、球根、球茎、茎幹、樹皮、心材、葉、花、種子、および果実からのエキス、搾汁、収集された滲出液、および蒸留液を包含し得る。かかるエキスおよび蒸留液の例は、柑橘類オイル、例えばオレンジ、マンダリン、グレープフルーツ、ライム、またはレモンオイル、樹木油、例えばパイン、またはシダーウッド、ハーブオイル、例えばペパーミント、タイム、ラベンダー、バジル、ローズマリー、クローブ、または花のエキス、例えば薔薇、ジャスミン、ミュゲ、またはゼラニウムオイルを包含する。

各フレグランス化合物は１００ｇ／ｍｏｌよりも大きく、好ましくは１２０ｇ／ｍｏｌよりも大きくかつ３２５ｇ／ｍｏｌよりも小さく、好ましくは３００ｇ／ｍｏｌよりも小さい分子量を有することが好ましくあり得る。さらに、各フレグランス化合物は７６０Ｔｏｒｒにおいて測定されるときに８０から４００℃の範囲の、例えば１００から３５０℃の範囲の沸点を有することが好ましくあり得る。

有利には、フレグランス化合物は次のリストから選択される：
・ Ｃ_８−Ｃ_１８炭化水素、好ましくはデルタ−３−カレン、アルファ−ピネン、ベータ−ピネン、アルファ−テルピネン、ガンマ−テルピネン、ｐ−シメン、ビサボレン、カンフェン、セドレン、ファルネセン、リモネン、ロンギホレン、ミルセン、オシメン、バレンセン、（Ｅ，Ｚ）−１，３，５−ウンデカトリエン；
・ Ｃ_２−Ｃ_１８脂肪族アルコール、好ましくはヘキサノール、オクタノール、３−オクタノール、２，６−ジメチルヘプタノール、２−メチルヘプタノール、２−メチルオクタノール、（Ｅ）−３−ヘキセノール、（Ｅ）および（Ｚ）−３−ヘキセノール、１−オクテン−３−オール、３，４，５，６，６−ペンタメチル−３／４−ヘプテン−２−オールおよび３，５，６，６−テトラメチル−４−メチレンヘプタン−２−オールの混合物、（Ｅ，Ｚ）−２，６−ノナジエノール、３，７−ジメチル−７−メトキシオクタン−２−オール、９−デセノール、１０−ウンデセノール、４−メチル−３−デセン−５−オール；
・ Ｃ_２−Ｃ_１８脂肪族アルデヒドおよびそれらのアセタール、好ましくはヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、２−メチルオクタナール、２−メチルノナナール、（Ｅ）−２−ヘキセナール、（Ｚ）−４−ヘプテナール、２，６−ジメチル−５−ヘプテナール、１０−ウンデセナール、（Ｅ）−４−デセナール、２−ドデセナール、２，６，１０−トリメチル−５，９−ウンデカジエナール、ヘプタナールジエチルアセタール、１，１−ジメトキシ−２，２，５−トリメチル−４−ヘキセン、シトロネリルオキシアセトアルデヒド；
・ Ｃ_３−Ｃ_１８脂肪族ケトンおよびそれらのオキシム、好ましくは２−ヘプタノン、２−オクタノン、３−オクタノン、２−ノナノン、５−メチル−３−ヘプタノン、５−メチル−３−ヘプタノンオキシム、２，４，４，７−テトラメチル−６−オクテン−３−オン；
・ Ｃ_２−Ｃ_１８脂肪族硫黄含有化合物、好ましくは３−メチルチオヘキサノール、酢酸３−メチルチオヘキシル、３−メルカプトヘキサノール、酢酸３−メルカプトヘキシル、酪酸３−メルカプトヘキシル、酢酸３−アセチルチオヘキシル、１−メンテン−８−チオール；
・ Ｃ_２−Ｃ_１８脂肪族ニトリル含有化合物、好ましくは２−ノネンニトリル、２−トリデセネンニトリル、２，１２−トリデセネン−ニトリル、３，７−ジメチル−２，６−オクタジエンニトリル、３，７−ジメチル−６−オクテンニトリル；
・ Ｃ_２−Ｃ_１８脂肪族カルボン酸およびそれらのエステル、好ましくはギ酸（Ｅ）−および（Ｚ）−３−ヘキセニル、アセト酢酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸３，５，５−トリメチルヘキシル、酢酸３−メチル−２−ブテニル、酢酸（Ｅ）−２−ヘキセニル、酢酸（Ｅ）−および（Ｚ）−３−ヘキセニル、酢酸オクチル、酢酸３−オクチル、酢酸１−オクテン−３−イル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、イソ酪酸（Ｅ）−および（Ｚ）−３−ヘキセニル、クロトン酸ヘキシル、イソ吉草酸エチル、２−メチルペンタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘプタン酸アリル、オクタン酸エチル、（Ｅ，Ｚ）−２，４−デカジエン酸エチル、２−オクチン酸メチル、２−ノニン酸メチル、２−イソアミルオキシ酢酸アリル、３，７−ジメチル−２，６−オクタジエン酸メチル；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８非環式テルペンアルコール、好ましくはシトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、ラバンジュロール、ネロリドール、ファルネソール、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロゲラニオール、２，６−ジメチル−７−オクテン−２−オール、２，６−ジメチルオクタン−２−オール、２−メチル−６−メチレン−７−オクテン−２−オール、２，６−ジメチル−５，７−オクタジエン−２−オール、２，６−ジメチル−３，５−オクタジエン−２−オール、３，７−ジメチル−４，６−オクタジエン−３−オール、３，７−ジメチル−１，５，７−オクタトリエン−３−オール、２，６−ジメチル−２，５，７−オクタトリエン−１−オール；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８非環式テルペンアルデヒドおよびケトン、好ましくはゲラニアール、ネラール、シトロネラール、７−ヒドロキシ−３，７−ジメチルオクタナール、７−メトキシ−３，７−ジメチルオクタナール、２，６，１０−トリメチル−９−ウンデセナール、ゲラニルアセトン、ならびにゲラニアール、ネラール、７−ヒドロキシ−３，７−ジメチルオクタナールのジメチルおよびジエチルアセタール；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８環式テルペンアルコール、好ましくはアルファ−テルピネオール、テルピネオール−４、メンタン−８−オール、メンタン−１−オール、メンタン−７−オール、ボルネオール、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール、ベチベロール、グアイオール；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８環式テルペンアルデヒドおよびケトン、好ましくはフェンコン、アルファ−イオノン、ベータ−イオノン、アルファ−ｎ−メチルイオノン、ベータ−ｎ−メチルイオノン、アルファ−イソメチルイオノン、ベータ−イソメチルイオノン、アルファ−イロン、アルファ−ダマスコン、ベータ−ダマスコン、ベータ−ダマセノン、デルタ−ダマスコン、ガンマ−ダマスコン、１−（２，４，４−トリメチル−２−シクロヘキセン−１−イル）−２−ブテン−１−オン、１，３，４，６，７，８ａ−ヘキサヒドロ−１，１，５，５−テトラメチル−２Ｈ−２，４ａ−メタノナフタレン−８（５Ｈ）−オン、ノートカトン、ジヒドロノートカトン、アルファ−シネンサール、ベータ−シネンサール、メチルセドリルケトン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８環式アルコール、好ましくは４−ｔｅｒｔ−ブチルシクロヘキサノール、３，３，５−トリメチルシクロヘキサノール、３−イソカンフィルシクロヘキサノール、２，６，９−トリメチル−Ｚ２，Ｚ５，Ｅ９−シクロドデカトリエン−１−オール、２−イソブチル−４−メチルテトラヒドロ−２Ｈ−ピラン−４−オール；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８脂環式アルコール、好ましくはアルファ−３，３−トリメチルシクロヘキシルメタノール、２−メチル−４−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンタ−１−イル）ブタノール、２−メチル−４−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンタ−１−イル）−２−ブテン−１−オール、２−エチル−４−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンタ−１−イル）−２−ブテン−１−オール、３−メチル−５−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンタ−１−イル）−ペンタン−２−オール、３−メチル−５−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンタ−１−イル）−４−ペンテン−２−オール、３，３−ジメチル−５−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンタ−１−イル）−４−ペンテン−２−オール、１−（２，２，６−トリメチルシクロヘキシル）−ペンタン−３−オール、１−（２，２，６−トリメチルシクロヘキシル）ヘキサン−３−オール；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８環式および脂環式エーテル、好ましくはセドリルメチルエーテル、シクロドデシルメチルエーテル、（エトキシメトキシ）シクロドデカン、アルファ−セドレンエポキシド、３ａ，６，６，９ａ−テトラメチル−ドデカヒドロナフト［２，１−ｂ］フラン、３ａ−エチル−６，６，９ａ−トリメチルドデカヒドロ−ナフト［２，１−ｂ］フラン、１，５，９−トリメチル−１３−オキサビシクロ［１０．１．０］トリデカ−４，８−ジエン、ローズオキシド、２−（２，４−ジメチル−３−シクロヘキセン−１−イル）−５−メチル−５−（１−メチルプロピル）−１，３−ジオキサン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８環式ケトン、好ましくは４−ｔｅｒｔ−ブチルシクロヘキサノン、２，２，５−トリメチル−５−ペンチルシクロペンタノン、２−ヘプチルシクロペンタノン、２−ペンチルシクロペンタノン、２−ヒドロキシ−３−メチル−２−シクロペンテン−１−オン、３−メチル−ｃｉｓ−２−ペンテン−１−イル−２−シクロペンテン−１−オン、３−メチル−２−ペンチル−２−シクロペンテン−１−オン、３−メチル−４−シクロペンタデセノン、３−メチル−５−シクロペンタデセノン、３−メチルシクロペンタデカノン、４−（１−エトキシビニル）−３，３，５，５−テトラメチルシクロヘキサノン、４−ｔｅｒｔ−ペンチルシクロヘキサノン、５−シクロヘキサデセン−１−オン、６，７−ジヒドロ−１，１，２，３，３−ペンタメチル−４（５Ｈ）−インダノン、９−シクロヘプタデセン−１−オン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデカノン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８脂環式アルデヒド、好ましくは２，４−ジメチル−３−シクロヘキセンカルバルデヒド、２−メチル−４−（２，２，６−トリメチル−シクロヘキセン−１−イル）−２−ブテナール、４−（４−ヒドロキシ−４−メチルペンチル）−３−シクロヘキセンカルバルデヒド、４−（４−メチル−３−ペンテン−１−イル）−３−シクロヘキセンカルバルデヒド；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８脂環式ケトン、好ましくは１−（３，３−ジメチルシクロヘキシル）−４−ペンテン−１−オン、１−（５，５−ジメチル−１−シクロヘキセン−１−イル）−４−ペンテン−１−オン、２，３，８，８−テトラメチル−１，２，３，４，５，６，７，８−オクタヒドロ−２−ナフタレニルメチルケトン、メチル−２，６，１０−トリメチル−２，５，９−シクロドデカトリエニルケトン、ｔｅｒｔ−ブチル（２，４−ジメチル−３−シクロヘキセン−１−イル）ケトン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８の環式アルコールのエステル、好ましくは２−ｔｅｒｔ−ブチルシクロヘキシルアセテート、４−ｔｅｒｔ−ブチル−シクロヘキシルアセテート、２−ｔｅｒｔ−ペンチルシクロヘキシルアセテート、４−ｔｅｒｔ−ペンチルシクロヘキシルアセテート、デカヒドロ−２−ナフチルアセテート、３−ペンチルテトラヒドロ−２Ｈ−ピラン−４−イルアセテート、デカヒドロ−２，５，５，８ａ−テトラメチル−２−ナフチルアセテート、４，７−メタノ−３ａ，４，５，６，７，７ａ−ヘキサヒドロ−５または６−インデニルアセテート、４，７−メタノ−３ａ，４，５，６，７，７ａ−ヘキサヒドロ−５または６−インデニルプロピオネート、４，７−メタノ−３ａ，４，５，６，７，７ａ−ヘキサヒドロ−５または６−インデニルイソブチレート、４，７−メタノオクタヒドロ−５または６−インデニルアセテート；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８の脂環式カルボン酸のエステル、好ましくは３−シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シクロヘキシルオキシ酢酸アリル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジャスモン酸メチル、２−ヘキシル−３−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、２−エチル−６，６−ジメチル−２−シクロヘキセンカルボン酸エチル、２，３，６，６−テトラメチル−２−シクロヘキセンカルボン酸エチル、２−メチル−１，３−ジオキソラン−２−酢酸エチル；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８芳香族炭化水素、好ましくはスチレンおよびジフェニルメタン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８芳香脂肪族アルコール、好ましくはベンジルアルコール、１−フェニルエチルアルコール、２−フェニルエチルアルコール、３−フェニルプロパノール、２−フェニルプロパノール、２−フェノキシエタノール、２，２−ジメチル−３−フェニルプロパノール、２，２−ジメチル−３−（３−メチルフェニル）プロパノール、１，１−ジメチル−２−フェニルエチルアルコール、１，１−ジメチル−３−フェニルプロパノール、１−エチル−１−メチル−３−フェニルプロパノール、２−メチル−５−フェニルペンタノール、３−メチル−５−フェニルペンタノール、３−フェニル−２−プロペン−１−オール、４−メトキシベンジルアルコール、１−（４−イソプロピルフェニル）エタノール；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８の芳香脂肪族アルコールおよびＣ_４−Ｃ_１８の脂肪族カルボン酸のエステル、好ましくは酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、イソ酪酸ベンジル、イソ吉草酸ベンジル、酢酸２−フェニルエチル、プロピオン酸２−フェニルエチル、イソ酪酸２−フェニルエチル、イソ吉草酸２−フェニルエチル、酢酸１−フェニルエチル、酢酸アルファ−トリクロロメチルベンジル、酢酸アルファ，アルファ−ジメチルフェニルエチル、酪酸アルファ，アルファ−ジメチルフェニルエチル、酢酸シンナミル、イソ酪酸２−フェノキシエチル、酢酸４−メトキシベンジル；
・ Ｃ_２−Ｃ_１８芳香脂肪族エーテル、好ましくは２−フェニルエチルメチルエーテル、２−フェニルエチルイソアミルエーテル、２−フェニルエチル１−エトキシエチルエーテル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ヒドラトロプアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセロールアセタール、２，４，６−トリメチル−４−フェニル−１，３−ジオキサン、４，４ａ，５，９ｂ−テトラヒドロインデノ［１，２−ｄ］−ｍ−ジオキシン、４，４ａ，５，９ｂ−テトラヒドロ−２，４−ジメチルインデノ［１，２−ｄ］−ｍ−ジオキシン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８芳香族および芳香脂肪族アルデヒド、好ましくはベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、３−フェニルプロパナール、ヒドラトロプアルデヒド、４−メチルベンズアルデヒド、４−メチルフェニルアセトアルデヒド、３−（４−エチルフェニル）−２，２−ジメチルプロパナール、２−メチル−３−（４−イソプロピルフェニル）プロパナール、２−メチル−３−（４−ｔｅｒｔ−ブチルフェニル）プロパナール、３−（４−ｔｅｒｔ−ブチルフェニル）プロパナール、シンナムアルデヒド、アルファ−ブチルシンナムアルデヒド、アルファ−アミルシンナムアルデヒド、アルファ−ヘキシルシンナムアルデヒド、３−メチル−５−フェニルペンタナール、４−メトキシベンズアルデヒド、４−ヒドロキシ−３−メトキシベンズアルデヒド、４−ヒドロキシ−３−エトキシベンズアルデヒド、３，４−メチレンジオキシベンズアルデヒド、３，４−ジメトキシベンズアルデヒド、２−メチル−３−（４−メトキシフェニル）プロパナール、２−メチル−３−（４−メチレンジオキシフェニル）プロパナール；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８芳香族および芳香脂肪族ケトン、好ましくはアセトフェノン、４−メチルアセトフェノン、４−メトキシアセトフェノン、４−ｔｅｒｔ−ブチル−２，６−ジメチルアセトフェノン、４−フェニル−２−ブタノン、４−（４−ヒドロキシフェニル）−２−ブタノン、１−（２−ナフタレニル）エタノン、ベンゾフェノン、１，１，２，３，３，６−ヘキサメチル−５−インダニルメチルケトン、６−ｔｅｒｔ−ブチル−１，１−ジメチル−４−インダニルメチルケトン、１−［２，３−ジヒドロ−１，１，２，６−テトラメチル−３−（１−メチルエチル）−１Ｈ−５−インデニル］エタノン、５’，６’，７’，８’−テトラヒドロ−３’，５’，５’，６’，８’，８’−ヘキサメチル−２−アセトナフトン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８芳香族および芳香脂肪族カルボン酸、ならびにそれらのエステル、好ましくはフェニル酢酸、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸フェニルエチル、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸ベンジル、ケイ皮酸フェニルエチル、ケイ皮酸シンナミル、フェノキシ酢酸アリル、サリチル酸メチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シクロヘキシル、サリチル酸ｃｉｓ−３−ヘキセニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、２，４−ジヒドロキシ−３，６−ジメチル安息香酸メチル、３−フェニルグリシド酸エチル、３−メチル−３−フェニルグリシド酸エチル；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８の窒素含有芳香族化合物、好ましくは２，４，６−トリニトロ−１，３−ジメチル−５−ｔｅｒｔ−ブチルベンゼン、３，５−ジニトロ−２，６−ジメチル−４−ｔｅｒｔ−ブチルアセトフェノン、シンナモニトリル、５−フェニル−３−メチル−２−ペンテンニトリル、５−フェニル−３−メチルペンタンニトリル、アントラニル酸メチル、Ｎ−メチルアントラニル酸メチル、７−ヒドロキシ−３，７−ジメチルオクタナール、２−メチル−３−（４−ｔｅｒｔ−ブチルフェニル）プロパナール、２，４−ジメチル−３−シクロヘキセン−カルバルデヒドとのアントラニル酸メチルのシッフ塩基、６−イソプロピルキノリン、６−イソブチルキノリン、６−ｓｅｃ−ブチルキノリン、インドール、スカトール、２−メトキシ−３−イソプロピルピラジン、２−イソブチル−３−メトキシピラジン；
・ フェノール、フェニルエーテル、およびフェニルエステル、好ましくはエストラゴール、アネトール、オイゲノール、オイゲニルメチルエーテル、イソオイゲノール、イソオイゲニルメチルエーテル、チモール、カルバクロール、ジフェニルエーテル、ベータ−ナフチルメチルエーテル、ベータ−ナフチルエチルエーテル、ベータ−ナフチルイソブチルエーテル、１，４−ジメトキシベンゼン、酢酸オイゲニル、２−メトキシ−４−メチルフェノール、２−エトキシ−５−（１−プロペニル）フェノール、フェニル酢酸ｐ−クレシル；
・ Ｃ_４−Ｃ_１２の複素環式化合物、好ましくは２，５−ジメチル−４−ヒドロキシ−２Ｈ−フラン−３−オン、２−エチル−４−ヒドロキシ−５−メチル−２Ｈ−フラン−３−オン、３−ヒドロキシ−２−メチル−４Ｈ−ピラン−４−オン、２−エチル−３−ヒドロキシ−４Ｈ−ピラン−４−オン；
・ Ｃ_４−Ｃ_１８のラクトン、好ましくは１，４−オクタノリド、３−メチル−１，４−オクタノリド、１，４−ノナノリド、１，４−デカノリド、８−デセン−１，４−オリド、１，４−ウンデカノリド、１，４−ドデカノリド、１，５−デカノリド、１，５−ドデカノリド、１，１５−ペンタデカノリド、ｃｉｓおよびｔｒａｎｓ−１１−ペンタデセン−１，１５−オリド、ｃｉｓ−およびｔｒａｎｓ−１２−ペンタデセン−１，１５−オリド、１，１６−ヘキサデカノリド、９−ヘキサデセン−１，１６−オリド、１０−オキサ−１，１６−ヘキサデカノリド、１１−オキサ−１，１６−ヘキサデカノリド、１２−オキサ−１，１６−ヘキサデカノリド、１，１２−ドデカン二酸エチレン、１，１３−トリデカン二酸エチレン、クマリン、２，３−ジヒドロクマリン、オクタヒドロクマリン。

フレグランス組成物中に存在するフレグランス化合物は好ましくはイオン化官能基、例えばスルホン酸、硫酸、リン酸、または第四級アンモニウムイオンを含有しない。

本発明のフレグランス組成物は、１つ以上のサポート材料、例えば溶媒またはＵＶ安定化剤を包含し得る。好適な溶媒の例は、炭化水素；エーテル；安息香酸ベンジル；ミリスチン酸イソプロピル；アジピン酸ジアルキル；コハク酸ジアルキル；グルタル酸ジアルキル；クエン酸エステル、例えばクエン酸トリエチルおよびアセチルクエン酸トリブチル；大豆メチルエステル；フタル酸ジエチル；ジエチレングリコールモノエチルエーテル；３−メトキシ−３−メチル−１−ブタノール；ジプロピレングリコール；およびイソプロピリデングリセロールを包含する。ＵＶ安定化剤の例は、ブチルメトキシジベンゾイルメタン；ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン；ビス（２，４−ジヒドロキシフェニル）−メタノン、メトキシケイ皮酸エチルヘキシルおよびベンゾフェノン−３；ブチルメトキシジベンゾイルメタン；およびテトラジ−ｔ−ブチルヒドロキシヒドロケイ皮酸ペンタエリスリチルを包含する。

フレグランス組成物はそのままですなわち遊離のフレグランス組成物として用いられ得るか、またはさもなければ送達システムに包含され得、このシステムが、感知可能な匂いを消費者に最終的に送達するために、翻って種々の消費者製品に組み込まれ得る。送達システムの限定しない例は澱粉カプセル、シリカカプセル、およびコアシェルカプセルを包含する。

マイクロカプセルの調製の一般的な記載および方法は「マイクロカプセル化：方法と産業的適用（MICROENCAPSULATION: Methods and Industrial Applications）」，サイモン・ベニータ（Simon Benita）編（マルセル・デッカー社，１９９６年）に見出され得る。マイクロカプセルはカーク・オスマー（Kirk Othmer）の「化学大辞典（Encyclopaedia of Chemical Technology）」第５版にもまた記載されている。カプセルは機械的または化学的手段によって形成され得る。機械的に形成されるカプセルは、例えば米国特許出願公開第２００４／０１０６５３６号明細書の噴霧急冷などの手段によって、固体の圧縮によって、または例えば米国特許第６，２００，９４９号明細書のエマルションを噴霧乾燥することによって形成され得る。化学的に形成されるカプセルは、イオンまたは共有結合を形成する化学反応によって、コアセルベーション、界面重合、縮合反応、およびフリーラジカル重合などの技術を用いて生成される。マイクロカプセルの１つの特に効率的なかつ商業的に重要な型は、壁またはシェルまたはコアシェルマイクロカプセルと言われ、水および油不溶性材料の一般的に球形のシェル、典型的にはネットワークポリマー材料を含み、この中にフレグランスまたは他の疎水性材料が含有される。カプセル化のこれらの種々の方法は組み合わせられ得、カプセル壁を調製するために用いられる異なる化学反応も同様であるということは理解され得る。カプセル化は、カプセル調製の物理的および化学的手段を組み合わせるかまたは１つよりも多くの型の化学反応を組み合わせて、多重壁カプセルまたはハイブリッドカプセル壁を調製し得る。カプセルはコアセルベーション法によってもまた得られ得る。かかる方法のより具体的な記載は米国特許第２，８００，４５７号明細書；米国特許第２，８００，４５８号明細書、米国特許第３，０４１，２８８号明細書、および国際公開第９９／１７８７１号に見出され得る。界面重合法の記載は米国特許第４，６８１，８０６号明細書；米国特許第３，４１５，７５８号明細書；米国特許第８，４２６，３５３号明細書；米国特許出願公開第２００８／０２０６２９号明細書、および欧州特許出願公開第２０３８０５３号明細書に見出され得る。縮合反応によって形成されるカプセルの例は米国特許第３，５１６，９４１号明細書；米国特許第３，５１６，８４６号明細書；米国特許第６，２６１，４８３号明細書；米国特許出願公開第２００４／０８７４７７号明細書；英国特許出願公開第２，０７３，１３２号明細書、および欧州特許出願公開第１３９３７０６号明細書に見出され得る。フリーラジカル重合によって形成されるカプセルは米国特許第６，８４９，５９１号明細書；米国特許第６，９５１，８３６号明細書、および米国特許出願公開第２０１０／００２８６０号明細書に記載されている。

１つの実施形態では、フレグランス組成物は、コアシェルカプセル、すなわち、種々の材料から作られ得るシェルによって囲まれたコア（フレグランス組成物を含み、例えば本質的にそれからなる）を有するカプセルとしてカプセル化されている。

１つの実施形態では、マイクロカプセルのシェルは、ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、アミノプラスト、多糖、例えばアルギン酸および／またはキトサン、ゼラチン、シェラック、エポキシ樹脂、ビニルポリマー、非水溶性無機物、シリコーン、ならびにそれらの混合物から選択される材料を含む。

１つの実施形態では、マイクロカプセルのシェルは尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、または架橋型メラミンホルムアルデヒドを含む。

１つの実施形態では、マイクロカプセルのシェルはポリアクリレートを含む。ポリアクリレートシェルの限定しない例は例えば欧州特許出願公開第２６２０２１１号明細書、欧州特許出願公開第２８３２４４０号明細書、欧州特許出願公開第２８３２４４１号明細書、および欧州特許出願公開第２８３２４４２号明細書に開示されており、これらの内容は参照によって組み込まれる。

１つの実施形態では、マイクロカプセルのシェルはマイケル供与体およびマイケル受容体の反応生成物を含み、反応は任意に固体コロイド粒子および／または触媒の存在下において実施される。例えば、シェルは、（ｉ）任意に固体コロイド粒子の存在下におけるα，β−不飽和カルボニル化合物および多官能性アミン；または（ｉｉ）任意に触媒の存在下におけるα，β−不飽和カルボニル化合物および多官能性チオール化合物の反応生成物を含み得る。

１つの実施形態では、マイクロカプセルのシェルは、任意に固体コロイド粒子および／または触媒の存在下における多官能性イソシアネートおよび多官能性チオール化合物の反応生成物を含む。

１つの実施形態では、マイクロカプセルのシェルは国際公開第２０１９／１２１７３６号、国際公開第２０１９／１２１７３８号、国際公開第２０２０／０２０８２９号、またはさもなければ韓国特許出願公開第２０１９００２３６９７号明細書によって定義されている通りである。

別の実施形態では、マイクロカプセルのシェルは欧州特許出願番号２０３０５１８７．５、２０３０５１８８．３、またはさもなければ２０３０５１８９．１によって定義されている通りであり、これらの内容は参照によって組み込まれる。

１つの実施形態では、付着助剤がマイクロカプセルのシェル上にコーティングされて、種々の表面、例えば紙、ファブリック、皮膚、髪、タオル、または他の表面を包含するがこれらに限定されない種々の基材に対するマイクロカプセルの付着または接着を増大させる。好適な付着助剤は、ポリ（アクリルアミド−ｃｏ−ジアリルジメチルアンモニウム）クロリド、ポリ（ジアリルジメチルアンモニウム）クロリド、ポリエチレンイミン、カチオン性ポリアミン、ポリ［（３−メチル−１−ビニルイミダゾリウムクロリド）−ｃｏ−（１−ビニルピロリドン）］、アクリル酸およびジアリルジメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、カチオン化グアー、グアーガム、例えば米国特許出願２０１５／００３０５５７に記載されているオルガノポリシロキサンを包含する。付着助剤は、ポリ（メタ）アクリレート、ポリ（エチレン−無水マレイン酸）、ポリアミン、ワックス、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンコポリマー、ポリビニルピロリドン−アクリル酸エチル、ポリビニルピロリドン−アクリル酸ビニル、ポリビニルピロリドン−アクリル酸メチル、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリシロキサン、ポリ（プロピレン−無水マレイン酸）、無水マレイン酸誘導体、無水マレイン酸誘導体のコポリマー、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエンラテックス、ゼラチン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、他の改質セルロース、アルギン酸ナトリウム、キトサン、カゼイン、ペクチン、加工澱粉、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルメチルエーテル／無水マレイン酸、ポリビニルピロリドンおよびそのコポリマー、ポリ（ビニルピロリドン／メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド）、ポリビニルピロリドン／酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン／ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、ポリアリルアミン、ならびにポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、およびポリアリルアミンのコポリマー、ならびにそれらの混合物からもまた選択され得る。

本明細書において開示される遊離のまたはカプセル化されたフレグランス組成物は種々の製品に有利に組み込まれ得る。カプセル化されるときに、マイクロカプセルは分散液として有利に調製され、この分散液がそれから所望の製品に組み込まれる。

従って、本発明の別の態様は上で開示されている遊離のまたはカプセル化されたフレグランス組成物を含む製品に関する。製品は、非可食の消費者グッズ製品、家庭用クリーナーもしくは洗濯製品、パーソナルクレンジング製品、またはコスメティック製品であり得る。

別様に指示されない限り、非可食のとは、ヒトまたは動物による摂取を意図されないことを意味する。これは、正常な使用の間に偶然に嚥下され得る非食品製品を包含する。とりわけ、デンタルおよびオーラルケアのための製品、例えば練り歯磨き、マウスウォッシュ、およびリップクリームは、非可食製品の定義に包含される。これらは摂取を意図されないが、それでもなお偶然に胃腸管に入り得る。

本発明のマイクロカプセルの分散液が用いられ得る液体の家庭用、洗濯、パーソナルケア、およびコスメティック製品の製剤および成分は当業者に周知であり、次の著作の参照がなされ得る：
− Ｌホー・タン・タイ（Ho Tan Tai）による「洗剤およびパーソナルケア製品を製剤する：製品開発ガイド（Formulating Detergents and Personal Care Products: A Guide to Product Development）」，ＩＳＢＮ１−８９３９９７−１０−３，ＡＯＣＳプレス刊、
− 界面活性剤科学シリーズ（Surfactant Science Series）「液体洗剤（Liquid Detergents）」の第６７巻，ＩＳＢＮ０−８２４７−９３９１−９（マルセル・デッカー社）、
− 界面活性剤科学シリーズ（Surfactant Science Series）「液体洗剤（Liquid Detergents）」の第７１巻，ＩＳＢＮ０−８２４７−９９８８−７（マルセル・デッカー社）、
− 「ハリーの化粧品学（Harry's Cosmeticology）」，ＣＨＳプレス刊，第８版，２０００年，ＩＳＢＮ０８２０６０３７２４、
− ウーラット（Woollatt）著，「石鹸、他の洗剤、およびグリセリンの製造（The Manufacture of Soaps, Other Detergents and Glycerine）」，ジョン・ワイリー＆サンズ，１９８５年。

パーソナルケアおよびコスメティック製品は、リーブオンまたはリンスオフ製品どちらかとして皮膚、髪、および爪に適用され得る製品を包含する。本発明の文脈において、「リンスオフ」は、意図される製品の使用が、皮膚および／または髪への適用、次に適用ステップから数秒から分以内に製品を皮膚および／または髪からすすぐことおよび／または拭き取ることを包含するということを意味する。パーソナルケアおよびコスメティック製品は、皮膚（顔、手、足など）のためのパウダー、クリーム、エマルション、ローション、ジェル、およびオイル、ティンテッドベース（液体およびペースト）、ならびに液体含浸ティッシュ；メーキャップを適用ならびに顔および目から除去するための製品；ヘアティントおよびブリーチを包含するヘアケア製品；髪をウェーブかけ、ストレート化、セット、および固定するための製品；クリーム、フォーム、ムース、および除毛製品を包含するシェービング製品；日光浴製品およびサンレスタンニング製品；デオドラントおよび制汗剤製品を包含する。

１つの実施形態では、パーソナルケアまたはコスメティック製品は、シェーブエイド、シャンプー、ヘアコンディショナー製品、リーブオンスキンケア製品、皮膚クレンジングまたは洗浄製品（例えば、リンスオフ皮膚クレンジングまたは洗浄製品）、ウェットティッシュおよびボディースプレー、デオドラントまたは制汗剤からなる群から選択される。

シェーブエイドは具体的にはフォーム、ジェル、クリーム、およびバーを包含する（例えば米国特許第７，０６９，６５８号明細書、米国特許第６，９４４，９５２号明細書、米国特許第６，５９４，９０４号明細書、米国特許第６，１８２，３６５号明細書、米国特許第６，１８５，８２２号明細書、米国特許第６，２９８，５５８号明細書、および米国特許第５，１１３，５８５号明細書の参照がなされ得る）。

シャンプーおよびヘアコンディショナーは、具体的には、ツーインワンシャンプー、および特に乾燥もしくはベタつき髪のために製剤されているかまたはフケ防止成分などの添加剤を含有するシャンプーを包含する。ヘアコンディショナーはリンスオフまたはリーブオンヘアコンディショナーであり得る。ヘアトニック、ブリーチ、カラー、セット、およびスタイリング製品もまた包含される。例えば米国特許第６，１６２，４２３号明細書、米国特許第５，９６８，２８６号明細書、米国特許第５，９３５，５６１号明細書、米国特許第５，９３２，２０３号明細書、米国特許第５，８３７，６６１号明細書、米国特許第５，７７６，４４３号明細書、米国特許第５，７５６，４３６号明細書、米国特許第５，６６１，１１８号明細書、米国特許第５，６１８，５２３号明細書の参照がなされ得る。

リーブオンスキンケア製品は、オードパルファム、オードトワレ、コロン、ウェットティッシュ、ボディースプレー、デオドラント、および制汗剤を含む。

皮膚洗浄製品は、具体的には、美容および衛生固形石鹸、シャワージェル、液体石鹸、ボディーウォッシュ、角質除去ジェルおよびペーストを包含する（例えば米国特許第３，６９７，６４４号明細書；米国特許第４，０６５，３９８号明細書；米国特許第４，３８７，０４０号明細書の参照がなされ得る）。

ウェットティッシュ（ワイプ）は、具体的には、スキンクレンジングワイプ、ベビーワイプ、メーキャップ除去ワイプ、および皮膚リフレッシュワイプを包含する（例えば米国特許第４，７７５，５８２号明細書；国際公開第０２／０７７０１号；国際公開第２００７／０６９２１４号、および国際公開第９５／１６４７４号の参照がなされ得る）。

ボディースプレー、デオドラント、および制汗剤は、具体的には、スティック、液体ロールオンアプリケータ、および加圧式スプレーを包含する。

家庭用製品は、硬質表面クリーナー、例えば、床、固体加工表面、タイル張り表面、用手または機械洗浄による陶磁器、ならびに鏡およびガラスのためのクリーナー；ならびにソフトファニシング処理、例えば液体クリーナーおよびリフレッシャー製品、例えば匂い処理剤を包含する。家庭用クリーナーは、クリームクリーナー、等方性液体クリーナー、スプレークリーナー、およびウェットタイプ表面クリーニングワイプの形態であり得る（例えば国際公開第９１／０８２８３号、欧州特許出願公開第７４３２８０号明細書、国際公開第９６／３４９３８号、国際公開第０１／２３５１０号、および国際公開第９９／２８４２８号の参照がなされ得る）。スプレークリーナーは当分野において周知である通りトリガー式噴霧器またはエアロゾル噴霧器から吐出され得る。エアロゾル噴霧器はプロペラントの圧力を用いて製品を吐出し、トリガー式噴霧器は手動のアクチュエーションによってそれを圧送することにより製品を吐出する。好適なエアロゾルディスペンサーは米国特許出願公開第２０１５／０１０８１６３号明細書および／または米国特許出願公開第２０１１／０３０３７６６号明細書に従うディップチューブまたはバッグオンバルブを有し得る。好適なトリガー式噴霧器は米国特許第８，３２２，６３１号明細書に見出される。

家庭用製品は、大気へのまたは無生物表面（例えば、ファブリックリフレッシャーとしてファブリック表面）への揮発性材料の送達のためのデバイスに用いられ得るフレッシュナー組成物をもまた包含する。かかるデバイスは種々のやり方で構成され得る。

例えば、デバイスは、電動式エアフレッシュナー（すなわち、電気；もしくは触媒燃料システムなどの化学反応；を電源とするか、または太陽光を電源とする；あるいは同類）としての使用のために構成され得る。例示的な電動式エアフレッシュナーデバイスは、加熱素子、ファンアセンブリ、または同類を包含し得る電源式の送達支援手段を包含する。より具体的には、デバイスは、米国特許第７，２２３，３６１号明細書に記載されている壁面コンセント式エアフレッシュナー；バッテリー（充電式バッテリーを包含する）を電源とする加熱および／またはファン素子を有するエアフレッシュナーであり得る。電動式デバイスでは、揮発性材料送達エンジンは、揮発性の香料材料を拡散させるための電源式の送達支援手段の隣に置かれ得る。揮発性の香料材料は送達支援手段によって最適に拡散するように製剤され得る。

デバイスは、非電動式エアフレッシュナーとしての使用のためにもまた構成され得る。例示的な非電動式エアフレッシュナーは、リザーバと任意に毛細管もしくはウィッキング手段または発散表面とを包含して、揮発性材料が空気中へと受動的に（すなわち、電動式の手段なしで）拡散することを助ける。より具体的な例は、米国特許第８，７０９，３３７号明細書および米国特許第８，９３１，７１１号明細書に開示されている通り、揮発性材料を含有するための液体リザーバと液体リザーバを封入するマイクロポーラス膜とを有する送達エンジンを包含する。

デバイスは、従来のトリガー式噴霧器とその中の流体のための予圧および／または緩衝システムを有するトリガー式噴霧器とを包含するエアロゾル噴霧器または非エアロゾル空気噴霧器としての使用のためにもまた構成され得る。この実施形態では、送達エンジンは、使用者の要求に応じて、または揮発性材料を大気に自動的に送達するようにプログラムされて揮発性材料を送達し得る。

デバイスは、清浄化された空気および揮発性材料両方を大気に送達するための空気清浄化システムとの使用のためにもまた構成され得る。限定しない例は、小さい空間（例えば寝室、浴室、自動車など）および全館セントラル空調／ヒーティングシステムへの使用のためのイオン化および／または濾過テクノロジーを用いる空気清浄化システムを包含する。

家庭用製品は、さらに衛生用紙製品などの吸水性製造品を包含し、前記の衛生用紙製品は、従来のフェルトプレスティッシュペーパー、従来のウェットプレスティッシュペーパー、パターン高密度化ティッシュペーパー、澱粉基材、圧縮されていない嵩高ティッシュペーパー、およびそれらの混合物の１つ以上の層を含む。好ましくは、前記の吸水性製造品は吸水性コアと任意にバックシート、トップシート、吸収層または外装とを含み、本発明のマイクロカプセルが吸水性コア上にまたは任意の層の１つ以上の間に配置される。吸水性製造品はポリバッグまたは紙カートン中に含有され得る。吸水性製造品はさらにローションを含み得る。吸水性製造品は、さらに、界面活性剤、インク、染料、ミネラルオイル、ペトロラタム、ポリシロキサン、シクロデキストリン、粘土、ケイ酸塩、アルミン酸塩、ビタミン、イソフラボン、フラボン、金属酸化物、短鎖有機酸（Ｃ_１−Ｃ_８）、トリグリセリド（Ｃ_８−Ｃ_２２）、および抗酸化剤から選択される１つ以上の補助的な成分を含み得る。

洗濯製品は、粉末洗濯洗剤、洗剤タブレットおよびバーを包含し、洗濯洗剤液体は、ライトデューティー液体、ヘビーデューティー液体、濃縮液体洗剤、非または低水系の洗濯液体、およびウール製または濃色衣類のためのより特化したクリーナー；ならびにファブリック柔軟剤、ならびに洗浄前および後処理、例えばタンブル乾燥機シート、アイロンウォーター、および洗浄添加剤を包含する。

１つの実施形態では、洗濯製品はファブリック柔軟剤、ファブリック仕上げ剤、および洗濯洗剤からなる群から選択される。

ファブリック柔軟剤および仕上げ剤は、具体的には、従来の希釈された（例えば、製品中に２重量％から８重量％の柔軟剤）液体活性成分濃度の柔軟剤および濃縮された（例えば、製品中に１０重量％から４０重量％の柔軟剤）液体活性成分濃度の柔軟剤両方、ならびに色または衣類形状および外見を保護するための成分を含有し得るファブリック仕上げ剤を包含する（例えば米国特許第６，３３５，３１５号明細書、米国特許第５，６７４，８３２号明細書、米国特許第５，７５９，９９０号明細書、米国特許第５，８７７，１４５号明細書、米国特許第５，５７４，１７９号明細書の参照がなされ得る）。

洗濯洗剤、特に液体洗濯洗剤は、具体的にはライトデューティー液体洗剤およびヘビーデューティー液体洗剤を包含し、これらは構造化した多相液体または等方性液体であり得、かつこれらは水系または非水系液体であり得る。これらの液体はボトルまたはユニットドーズの小袋内であり得、それらは任意にブリーチ剤または酵素を含有し得る（例えば米国特許第５，９２９，０２２号明細書、米国特許第５，９１６，８６２号明細書、米国特許第５，７３１，２７８号明細書、米国特許第５，４７０，５０７号明細書、米国特許第５，４６６，８０２号明細書、米国特許第５，４６０，７５２号明細書、および米国特許第５，４５８，８１０号明細書の参照がなされ得る）。

本開示の製品は、水および／または表面活性材料を、製品がエマルションである場合には乳化剤としてまたは製品が何らかの種類のクリーニング機能を有する場合には洗剤活性材料として、どちらかで含有し得る。ある種の実施形態では、製品中の表面活性材料の濃度は０．１〜６０重量％の範囲内であろう；通常は、表面活性材料のレベルは５０重量％かまたはより低いであろう；ほとんどの製品では、表面活性材料のレベルは３０重量％かまたはより低いであろう。他方で、表面活性材料のレベルは通常は少なくとも０．１重量％、好ましくは１．０重量％よりも大きく、より好ましくは３．０重量％よりも大きいであろう。ある種の製品製剤は水感受性であり（例えば制汗剤、デオドラント製剤、水溶性ポリビニルアルコールフィルムによってパッケージングされた非水系液体）、これらの適用では、マイクロカプセルが製品の製剤に組み込まれる前に、マイクロカプセルを噴霧乾燥して水を除去することが望ましくあり得る。クリーニング機能を有する製品では、表面活性材料のレベルはより高く、典型的には１０重量％よりも大きく、好ましくは１５重量％よりも大きいであろうということが蓋然的である。全てのパーセンテージは製品の重量に対する重量によって表現される。

乳化剤を含有するリーブオン製品の例は：ハンドおよびボディーローション、メーキャップ除去ローション、スキンクリーム、サンスクリーン製品およびサンレスタンニング製品、ならびに家庭内フレッシュナースプレーである。液体を含浸した製造品もまた包含される。例えば、メーキャップの適用もしくは除去のためのまたはサンスクリーン化合物もしくはサンレスタンニング剤を適用するための、パーソナルクレンジングのための、例えばウェットトイレットペーパーまたはベビーワイプとしての、ローションを含浸したパッドまたはワイプである。

洗剤を含有するパーソナルクレンジング製品の例はシャンプー、ボディーウォッシュ、液体石鹸である。いくつかのクリーニング製品は、それらがクレンジングに用いられるとしても、使用後にすすぎまたはさらなるクリーニング行為がない場合には、リーブオン製品と見なされ得る。ベビーワイプは一例であり、クリーニングには用いられるが、皮膚に付着した液体はすすぎによって除去されない。

本明細書に記載されるすすぎなしのコスメティック、トイレタリー、およびパーソナルケア組成物は、製品の種々の成分を乳化することにとって有用である種々の乳化剤を含有し得る。好適な乳化剤は、「マッカーチョンの洗剤および乳化剤（McCutcheon's Detergents and Emulsifiers）」，北米版（１９８６年），アルアード（Allured）出版社刊などの刊行物および次の特許に開示されている広い種々の非イオン性、カチオン性、アニオン性、および双性イオン性表面活性材料のいずれかを包含し得る：米国特許第５，０１１，６８１号明細書；米国特許第４，４２１，７６９号明細書；および米国特許第３，７５５，５６０号明細書。

上に記載されている種々の消費者製品が本発明のフレグランス組成物をカプセル化された形態で含有するときに、前記の製品に投入されるマイクロカプセルの量は、いくつかの側面、例えば所望のマイクロカプセル濃度、マイクロカプセル内のフレグランスの割合、および所望の嗅覚系の作用を作り出すために必要なフレグランスの量に依存して変動し得る。全ての液体成分を所与の製品から除去した後に（すなわち、乾燥重量として測定される）、マイクロカプセルは、製品の重量に対して０．０１から１０．００重量％の、好ましくは０．０５重量％から２．５０重量％の、より好ましくは０．１０から１．２５重量％の量で存在し得る。マイクロカプセルの分散液は、製品製造プロセスの好適な段階においてだが、通常はいずれかの高剪断混合段階後に組み込まれ得る。室温において液体の場合には、低い（例えば１０ｒｐｍ）スピンドルスピードでかつ２５℃において測定されるときに、マイクロカプセルが追加されるべき製品は、２０ＭＰａよりも大きい、例えば１００ＭＰａよりも大きい、または１，０００ＭＰａよりも大きい、またはさらには１０，０００ＭＰａよりも大きい粘度を有することが好ましい。必要な場合には、粘度は従来の粘度調整剤の追加によって調整され得る。製品の粘度を測定するための好適な薬剤ならびに装置および条件は、ＭＲローゼン（Rosen）およびＤブラウン（Braun）による「レオロジー調整剤ハンドブック：実地の使用および適用（Rheology Modifiers Handbook: Practical Use and Application）」，ウィリアム・アンドリュー（William Andrew）出版刊，２０００年，ＩＳＢＮ９７８−０−８１５５−１４４１−１において論じられている。

上で開示されているアコードがフレグランス組成物（アコードの化合物以外の少なくとも１つのフレグランス化合物を含有する）に追加されるときには、フレグランス組成物の強さならびにゾクゾク感および／または冷感作用が増強されるということが見出された。

従って、本発明の別の態様は、フレグランス組成物へと製剤されるときにフレグランス組成物の強さおよび／または冷感作用および／またはゾクゾク感作用を増強する成分としてのアコードの使用に関し、
アコードは：
（ｉ）アコードの重量に基づいて約９０．００ｗｔ％から約１００ｗｔ％の、ジヒドロミルセンとペパーミントシクロヘキサノン、メントール、イソプレゴール、プレゴール、および酢酸メンチルから選択される少なくとも１つの他の化合物との混合物；
（ｉｉ）アコードの重量に基づいて約０ｗｔ％から約１０．００ｗｔ％の、シトロキシド、エレミシン、エレモール、ゲラニックオキシド、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、ベータカリオフィレン、およびアルファジンギベレンから選択される少なくとも１つの化合物；
を含み、
（ｉ）＋（ｉｉ）の総和はアコードの１００ｗｔ％をなす。

本発明は、実例としてのみ与えられている次の例に照らしてより良好に理解されるであろう。別様に言及されない限り、これらの例では、表現されているパーセンテージは重量パーセンテージである。

次のフレグランス組成物では、約９．７ｗｔ％シトロキシドを含有するライムオキシドはベントス（Ventos）社から得た；約２０．０から約４０．０ｗｔ％のジヒドロミルセンを含有するジメンはボーダス（Bordas）社から得た。

例１：フレグランス組成物１
このフレグランス組成物は４％の空きを有する。

例２：フレグランス組成物２
このフレグランス組成物は、４．０ｗｔ％ジプロピレングリコール（ＤＰＧ）を追加することによってフレグランス組成物１を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例３：フレグランス組成物３
このフレグランス組成物は、１．９ｗｔ％ジメン、１．９ｗｔ％ペパーミントシクロヘキサノン、および０．２ｗｔ％ライムオキシドを追加することによってフレグランス組成物１を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例４：フレグランス組成物４
このフレグランス組成物は、２ｗｔ％ジメンおよび２ｗｔ％ペパーミントシクロヘキサノンを追加することによってフレグランス組成物１を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例５：フレグランス組成物５
このフレグランス組成物は、２ｗｔ％ジメンおよび２ｗｔ％メントールを追加することによってフレグランス組成物１を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例６：フレグランス組成物６
このフレグランス組成物は、１．９ｗｔ％ジメン、１．９ｗｔ％メントール、および０．２ｗｔ％ライムオキシドを追加することによってフレグランス組成物１を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例７：消費者パネル試験
電気式エアケアデバイスに用いられるウィックをそれぞれのフレグランス組成物の溶液に浸すこと、それから、ウィックをパネリストによる評価のためのボトルに入れることによって、パネリストのための試験サンプルを調製した。ウィックは直径が６．１ｍｍかつ２５ｍｍの長さであり、ポリエチレン・ポリエチレンテレフタレート混合繊維から作られた。１つのウィックを６０ｍＬ体積のガラス瓶に追加し、ロウ引き段ボールのインサートを有するプラスチックネジ蓋に依って密封した。サンプルはパネリストにとって匿名であるためにコードによって標識した。

実験は、フレグランス組成物への試験化合物の追加についての消費者試験の一部として実施し、もたらされたフレグランスサンプルの種々の属性、例えば鼻による知覚される強さおよび知覚されるゾクゾク感の感覚に対する典型的な消費者の応答を試験した。この試験では、およそ等しい数の男性および女性を含む２１から６０歳の間のおよそ６０人のパネリストの群をリクルートした。フレグランス組成物２から６が、ランダム化された提示順序で各パネリストによって試験された。パネリストには、０（属性の不在）から１０（属性の非常に強い知覚）の直線スケールによって属性をスコア付けするように依頼した。パネリストは自由に、彼らが欲するだけ長いまたは短い時間に渡ってサンプルを嗅ぎ取り、所望の場合には嗅ぎ取りを繰り返し得た。疲れおよび順応を最小化するために、パネリストへの各サンプル提示の間には２分の間があった。

パネリストのスコアをエクセルデータファイルの数値に変換し、Ｅｘｃｅｌｓｔａｔを用いて分散分析（ＡＮＯＶＡ）によって分析した。与えられている結果はサンプルおよび属性の最小二乗法平均パネルスコアである。有意群は９５％信頼区間における統計的に有意な差を指示する。結果は表１および２に提示されている。

表１から分かる通り、フレグランス組成物３から６はフレグランス組成物２（対照）よりも強いと知覚された。

表２から分かる通り、フレグランス組成物３から６はフレグランス組成物２（対照）よりも強いゾクゾク感の感覚を与えると知覚された。

例８：フレグランス組成物７

例９：フレグランス組成物８
このフレグランス組成物は、２ｗｔ％ＤＰＧを追加することによってフレグランス組成物８を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例１０：フレグランス組成物９
このフレグランス組成物は、０．９５ｗｔ％ジメン、０．９５ｗｔ％ペパーミントシクロヘキサノン、および０．１ｗｔ％ライムオキシドを追加することによってフレグランス組成物８を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例１１：フレグランス組成物１０
このフレグランス組成物は、１ｗｔ％ジメンおよび１ｗｔ％ペパーミントシクロヘキサノンを追加することによってフレグランス組成物８を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例１２：フレグランス組成物１１
このフレグランス組成物は、１ｗｔ％ジメンおよび１ｗｔ％メントールを追加することによってフレグランス組成物８を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例１３：フレグランス組成物１２
このフレグランス組成物は、０．９５ｗｔ％ジメン、０．９５ｗｔ％メントール、および０．１ｗｔ％ライムオキシドを追加することによってフレグランス組成物８を１００ｗｔ％にすることにより得られた。

例１４：消費者パネル試験
電気式エアケアデバイスに用いられるウィックをそれぞれのフレグランス組成物の溶液に浸すこと、それから、ウィックをパネリストによる評価のためのボトルに入れることによって、パネリストのための試験サンプルを調製した。ウィックは直径が６．１ｍｍかつ２５ｍｍの長さであり、ポリエチレン・ポリエチレンテレフタレート混合繊維から作られた。１つのウィックを６０ｍＬ体積のガラス瓶に追加し、ロウ引き段ボールのインサートを有するプラスチックネジ蓋に依って密封した。サンプルはパネリストにとって匿名であるためにコードによって標識した。

実験は、フレグランス組成物への試験化合物の追加についての消費者試験の一部として実施し、もたらされたフレグランスサンプルの種々の属性、例えば鼻による知覚される強さおよび知覚されるゾクゾク感の感覚に対する典型的な消費者の応答を試験した。この試験では、およそ等しい数の男性および女性を含む２１から６０歳の間のおよそ６０人のパネリストの群をリクルートした。フレグランス組成物８から１２が、ランダム化された提示順序で各パネリストによって試験された。パネリストには、０（属性の不在）から１０（属性の非常に強い知覚）の直線スケールによって属性をスコア付けするように依頼した。パネリストは自由に、彼らが欲するだけ長いまたは短い時間に渡ってサンプルを嗅ぎ取り、所望の場合には嗅ぎ取りを繰り返し得た。疲れおよび順応を最小化するために、パネリストへの各サンプル提示の間には２分の間があった。

パネリストのスコアをエクセルデータファイルの数値に変換し、Ｅｘｃｅｌｓｔａｔを用いて分散分析（ＡＮＯＶＡ）によって分析した。与えられている結果はサンプルおよび属性の最小二乗法平均パネルスコアである。有意群は９５％信頼区間における統計的に有意な差を指示する。結果は表３および４に提示されている。

表３から分かる通り、フレグランス組成物９から１２はフレグランス組成物８（対照）よりも強いかまたはそれと同等と知覚された。

表４から分かる通り、フレグランス組成物９から１２はフレグランス８（対照）よりもゾクゾク感だと知覚された。

Claims (16)

1. フレグランス組成物の重量に基づいて０．１０ｗｔ％から１５．００ｗｔ％の：
   （ｉ）アコードの重量に基づいて９０．００ｗｔ％から１００ｗｔ％の、ジヒドロミルセンとペパーミントシクロヘキサノン、メントール、イソプレゴール、プレゴール、および酢酸メンチルから選択される少なくとも１つの他の化合物との混合物；
   （ｉｉ）アコードの重量に基づいて０ｗｔ％から１０．００ｗｔ％の、シトロキシド、エレミシン、エレモール、ゲラニックオキシド、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、ベータカリオフィレン、およびアルファジンギベレンから選択される少なくとも１つの化合物；
   を含むアコードを含み、
   （ｉ）＋（ｉｉ）の総和がアコードの１００ｗｔ％をなす、
   フレグランス組成物。
2. １．００ｗｔ％から１２．００ｗｔ％のアコードを含む、請求項１に記載のフレグランス組成物。
3. アコードがアコードの重量に基づいて少なくとも約５．００ｗｔ％のジヒドロミルセンを含む、請求項１または請求項２に記載のフレグランス組成物。
4. 混合物（ｉ）がジヒドロミルセンおよびペパーミントシクロヘキサノンを含む、請求項１〜３のいずれか１項に記載のフレグランス組成物。
5. アコードがアコードの重量に基づいて少なくとも４０．００ｗｔ％のジヒドロミルセンおよびペパーミントシクロヘキサノンを含む、請求項４に記載のフレグランス組成物。
6. 混合物（ｉ）がジヒドロミルセンおよびメントールを含む、請求項１〜３のいずれか１項に記載のフレグランス組成物。
7. アコードがアコードの重量に基づいて少なくとも約４０．００ｗｔ％のジヒドロミルセンおよびメントールを含む、請求項６に記載のフレグランス組成物。
8. 少なくとも１つの化合物（ｉｉ）がシトロキシド、エレミシン、エレモール、およびそれらの混合物から選択される、請求項１〜７のいずれか１項に記載のフレグランス組成物。
9. アコードがシトロキシドを含み、シトロキシドがアコードの重量に基づいて約１．００ｗｔ％未満の量でアコード中に存在する、請求項１〜８のいずれか１項に記載のフレグランス組成物。
10. アコードがジヒドロミルセン、ペパーミントシクロヘキサノン、およびシトロキシドを含む、請求項１〜９のいずれか１項に記載のフレグランス組成物。
11. アコードがジヒドロミルセン、メントール、およびシトロキシドを含む、請求項１〜９のいずれか１項に記載のフレグランス組成物。
12. カプセル化されている、請求項１〜１１のいずれか１項に記載のフレグランス組成物。
13. 請求項１〜１２のいずれか１項に記載のフレグランス組成物を含む家庭用製品、洗濯製品、パーソナルケア製品、またはコスメティック製品。
14. エアフレッシュナーディスペンサーデバイス、床のクリーナー、および固体または液体のトイレのリムブロックから選択される、請求項１３に記載の家庭用製品。
15. エアフレッシュナーディスペンサーデバイスである、請求項１４に記載の家庭用製品。
16. 洗濯洗剤、洗濯添加剤、ファブリック仕上げ剤、およびファブリック柔軟剤から選択される、請求項１３に記載の洗濯製品。