[実施例1]
図1の外枠1はパチンコホールの台島に設置されるものである。この外枠1は前面および後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の内周面には本体枠(図示せず)が装着されている。この本体枠は前面および後面が開口する四角筒状をなすものであり、本体枠には平板状の遊技盤2が保持されている。
外枠1には、図1に示すように、前面枠3が装着されている。この前面枠3は外枠1の前面を前から覆う閉鎖状態および開放する開放状態間で回動可能にされたものであり、前面枠3には透明な窓板(図示せず)が固定されている。この窓板は前面枠3の閉鎖状態で遊技盤2に前から隙間を介して対向するものであり、遊技盤2は前面枠3の閉鎖状態で窓板を通して視認可能にされている。この前面枠3には打球供給皿4および余剰球受皿5が上下2段に固定されている。打球供給皿4は遊技球を貯留するものであり、余剰球受皿5は打球供給皿4が収容しきれない遊技球を貯留するものである。
前面枠3には発射装置(図示せず)が装着されている。この発射装置は遊技球を叩く打球槌および打球槌を操作する発射モータを有するものであり、打球槌には打球供給皿4から遊技球が1個毎に供給される。この発射装置は打球槌が1個の遊技球を叩く毎に打球槌に新たな1個の遊技球を供給するものであり、発射装置には発射ハンドル6が連結されている。この発射ハンドル6は、図1に示すように、前面枠3の右下隅部に前後方向へ指向する軸を中心に回動操作可能に装着されたものであり、発射ハンドル6が回動操作された状態では打球槌が遊技球を1個毎に叩く。
遊技盤2の前面には、図1に示すように、内レール7および外レール(図示せず)が固定されている。これら内レール7および外レール間には円弧状の発射通路8が形成されており、打球槌が叩いた遊技球は発射通路8内を上昇する。遊技盤2の前面には遊技領域9が形成されている。この遊技領域9は遊技盤2の前面のうち発射通路8の残余の領域であり、発射通路8内を上昇する遊技球は発射通路8の上端の出口から遊技領域9内に放出される。この遊技領域9内には複数の遊技釘(図示せず)が打込まれており、遊技領域9内に放出された遊技球は遊技釘に衝突しながら落下する。
遊技盤2の前面には、図1に示すように、特別図柄始動口10が固定されている。この特別図柄始動口10は上面が開口するポケット状をなすものであり、遊技球が上面から入球可能にされている。この特別図柄始動口10内には近接スイッチからなる特別図柄始動口センサ(図示せず)が固定されている。この特別図柄始動口センサは遊技球が特別図柄始動口10内に入賞した場合に特別図柄始動信号が出力するものであり、図5に示すように、特別図柄始動口センサのケーブル26は遊技盤2の後側へ引出されている。
遊技盤2の前面には、図1に示すように、特別図柄始動口10の下方に位置して大入賞口11が固定されている。この大入賞口11は前面が開口する横長な箱状をなすものであり、扉板12を備えている。この扉板12は鉛直な閉鎖状態および水平な開放状態間で下端部の水平な軸を中心に回動可能にされたものであり、大入賞口11の前面は扉板12の閉鎖状態で遊技球が入球不能に閉鎖され、扉板12の開放状態で遊技球が入球可能に開放される。この大入賞口12内には近接スイッチからなる大入賞口センサ(図示せず)が固定されている。この大入賞口センサは遊技球が大入賞口11内に入賞した場合に賞球信号を出力するものであり、図5に示すように、大入賞口センサのケーブル26は遊技盤2の後側へ引出されている。
遊技盤2には、図2に示すように、機構枠13が固定されている。この機構枠13は前面が開口する四角筒状をなすものであり、水平な天井板14と水平な底板15と垂直な左側板16と垂直な右側板17と垂直な後板18を有している。この機構枠13は電線収納部材に相当するものであり、機構枠13の後板18の後面には、図5に示すように、メイン制御基板19が固定されている。このメイン制御基板19はマイクロコンピュータを主体とするメイン制御回路(図示せず)が搭載されたものであり、特別図柄始動口センサからの特別図柄始動信号および大入賞口センサからの賞球信号はいずれもメイン制御基板19に入力される。
機構枠13には後板18の後面に位置して払出制御基板(図示せず)が固定されており、メイン制御基板19は特別図柄始動信号を検出した場合および賞球信号を検出した場合のそれぞれに払出制御基板に払出コマンドを送信する。この払出制御基板にはマイクロコンピュータを主体とする払出制御回路(図示せず)が搭載されている。この払出制御回路は払出コマンドを検出した場合に賞球払出機構(図示せず)を駆動することに応じて賞球払出機構から打球供給皿4内に一定個数の遊技球を払出すものであり、遊技球が特別図柄始動口10内に入球した場合および大入賞口11内に入球した場合のそれぞれには打球供給皿4内に遊技球が賞球として払出される。
メイン制御基板は特別図柄始動口センサからの特別図柄始動信号を検出することに応じて大当りおよび外れのいずれであるかを判定するものであり、大当りと判定した場合には大当り遊技を行う。この大当り遊技は一定数の遊技球が入球あるいは一定の時間が経過するまで大入賞口11を開放状態とする大当りラウンドを一定の回数だけ繰返すことで行われるものであり、大当り遊技では多数個の遊技球が賞球として打球供給皿4内に払出される。
遊技盤2には、図1に示すように、液晶表示パネル20およびセンター装飾枠21が固定されている。これら液晶表示パネル20およびセンター装飾枠21は前から前面枠3の窓板を通して視認可能にされたものであり、大当りおよび外れが判定された場合には液晶表示パネル20に演出映像が表示される。この演出映像は演出図柄遊技の映像および演出図柄遊技の背景映像からなるのであり、演出図柄遊技の映像は背景映像の前方に重ねて表示される。
演出図柄遊技の映像では液晶表示パネル20に「左」「中」「右」の横一列に並ぶ3つの演出図柄表示領域が設定される。この演出図柄遊技の映像は液晶表示パネル20の各演出図柄表示領域内に演出図柄をスクロール状態およびスクロール停止状態で順に表示するものである。これら各列のスクロール表示は演出図柄を「1」→「2」・・・「8」→「9」の昇順で変化させた後に「1」に戻して再び変化させるものであり、スクロール表示の停止まで繰り返される。これら各列の演出図柄のスクロール表示の停止は「1」〜「9」のうちの1つで行われるものであり、「左列」→「右列」→「中列」の順序に設定されている。
3列の演出図柄の組合せには「大当り」「外れリーチ」「完全外れ」の3種類が設定されている。 大当りの組合せは3列の演出図柄が互いに同一な組合せであり、「333」「888」等が大当りの組合せに該当する。外れリーチの組合せは左列の演出図柄および右列の演出図柄が互いに同一で中列の演出図柄が残りの両列の演出図柄と相違する組合せであり、「242」「797」等が外れリーチの組合せに該当する。完全外れの組合せは左列の演出図柄および右列の演出図柄が相違する組合せであり、「246」「798」等が完全外れの組合せに該当する。これら3列の演出図柄は「大当り」と判定された場合に「大当り」の組合せで停止表示されるものであり、「外れ」と判定された場合には「外れリーチ」の組合せまたは「完全外れ」の組合せで停止表示される。
機構枠13の天井板14には、図4に示すように、樋部21が設けられている。この樋部21は前後方向へ直線的に指向するものであり、前面と後面と上面が開口している。この樋部21は天井板14に対して下方へ凹む溝状をなすものであり、水平な底壁22と底壁22の右端部から上へ指向する右側壁23と底壁22の左端部から上へ指向する左側壁24を有している。この樋部21の底壁22には引出し口25が設けられている。この引出し口25は底壁22の前端部に配置されたものであり、図5に示すように、特別図柄始動口センサおよび大入賞口センサはいずれもケーブル26のうち遊技盤2から後方へ突出する部分が引出し口25内に挿入されている。この引出し口25は開口部に相当する。
特別図柄始動口センサのケーブル26および大入賞口センサのケーブル26には、図5に示すように、先端部に位置してコネクタ40が接続されている。このコネクタ40はメイン制御基板19の対のコネクタ(図示せず)に嵌合されており、メイン制御基板には特別図柄始動口センサからの特別図柄始動信号および大入賞口センサからの賞球信号がケーブル26およびコネクタを通して入力される。
機構枠13の天井板14には、図4に示すように、庇部27が設けられている。この庇部27は天井板14に対して面一な平板状をなすものであり、樋部21の左側の縁部から右側の縁部に向けて突出している。この庇部27の右端面は樋部21の右側壁23に左方から隙間を介して対向するものであり、庇部27の右端面には、図3に示すように、急傾斜部28と緩傾斜部29と非傾斜部30が設けられている。
急傾斜部28は、図3に示すように、庇部27の右端面のうち前端部に設けられたものであり、面取り部に相当する。この急傾斜部28は右側壁23の左側面に対して傾斜するものであり、急傾斜部28の傾斜方向は前から後に向けて右側壁23に接近する方向に設定されている。この急傾斜部28は前後方向の長さ寸法L1が緩傾斜部29の同方向の長さ寸法L2および非傾斜部30の同方向の長さ寸法L3に比べて短く設定されたものであり、前後方向を基準とする傾斜角度θ1が緩傾斜部29の同傾斜角度θ2に比べて急に設定されている。
非傾斜部30は、図3に示すように、庇部27の右端面のうち後端部に設けられたものである。この非傾斜部30は右側壁23の左側面に対して平行なものであり、前後方向の長さ寸法L3が急傾斜部28の同方向の長さ寸法L2に比べて長く設定され、且つ、緩傾斜部29の同方向の長さ寸法L2に比べて短く設定されている。即ち、庇部27は樋部21の前端部の側の隅部および後端部の側の隅部間で形状が相違している。
緩傾斜部29は、図3に示すように、急傾斜部28および非傾斜部30間に設けられたものである。この緩傾斜部29は右側壁23の左側面に対して傾斜するものであり、緩傾斜部29の傾斜方向は前から後に向けて右側壁23に接近する方向に設定されている。この緩傾斜部29は前後方向の長さ寸法L2が急傾斜部28の同方向の長さ寸法L1および非傾斜部30の同方向の長さ寸法L3に比べて長く設定されたものであり、前後方向を基準とする傾斜角度θ2が急傾斜部28の同傾斜角度θ1に比べて緩やかに設定されている。
機構枠13の天井板14には、図4に示すように、ケーブル挿入口31が設けられている。このケーブル挿入口31は庇部27の右端面および右側壁23の左側面間の空間を称するものであり、図5に示すように、ケーブル26は引出し口25からケーブル挿入口31を通して樋部21内に挿入されている。このケーブル挿入口31はケーブル26を樋部21内に挿入するための入口として機能するものであり、図4に示すように、始端電線誘導部32と電線誘導部33と終端電線誘導34を有している。このケーブル挿入口31は挿入口に相当する。
始端電線誘導部32は、図4に示すように、ケーブル挿入口31のうち急傾斜部28および右側壁23間に位置する部分であり、引出し口25の真上に位置している。この始端電線誘導部32は前から後に向けて左右方向の幅寸法が急角度で狭くなる部分であり、前後方向の長さ寸法が電線誘導部33の長さ寸法および終端電線誘導部34の長さ寸法のそれぞれに比べて短く設定されている。この始端電線誘導部32は補助電線誘導部に相当する。
終端電線誘導部34は、図4に示すように、非傾斜部30および右側壁23間の空間を称するものであり、ケーブル挿入口31の後端部に位置している。この終端電線誘導部34は左右方向の幅寸法が一定に設定されたものであり、前後方向の長さ寸法が始端電線誘導部32の長さ寸法に比べて長く設定され、電線誘導部33の長さ寸法に比べて短く設定されている。
電線誘導部33は、図4に示すように、緩傾斜部29および右側壁23間の空間を称するものであり、ケーブル挿入口31のうち始端電線誘導部32および終端電線誘導部34間に位置している。この電線誘導部33は前から後に向けて左右方向の幅寸法が始端電線誘導部32に比べて緩やかに狭まる部分であり、前後方向の長さ寸法が始端電線誘導部32の同方向の長さ寸法1および終端電線誘導部34の同方向の長さ寸法3のそれぞれに比べて長く設定されている。
機構枠13の後板18には、図6に示すように、樋部21の左側に位置してプレート35が設けられている。このプレート35は後板18から後方へ突出する水平なものであり、プレート35にはフック36が設けられている。このフック36はプレート35から下へ突出するものであり、フック36の下端部には後板18に向けて突出する爪部(図示せず)が設けられている。このフック36は後板18に後方から隙間を介して対向するものであり、ケーブル26のうち樋部21を後へ貫通した部分はフック36および後板18間の隙間内に挿入され、フック36の爪部によって抜け止めされている。
機構枠13の後板18には、図6に示すように、水平板37が設けられている。この水平板37はフック36の下端部に下方から隙間を介して対向するものであり、ケーブル26はフック36の下端部および水平板37間の隙間を通してフック36および後板18間の隙間内に挿入されている。
機構枠13の水平板37には、図6に示すように、フック36の左側に位置してフック38が設けられている。このフック38は水平板37から上へ突出するものであり、フック38の上端部には後板18に向けて突出する爪部(図示せず)が設けられている。このフック38は後板18に後方から隙間を介して対向するものであり、ケーブル26のうちフック36に比べて左側に位置する部分はフック38および後板18間の隙間内に挿入され、フック38の爪部によって抜け止めされている。
機構枠13の後板18には、図6に示すように、プレート39が設けられている。このプレート39はフック38の上端部に上方から隙間を介して対向するものであり、ケーブル26はフック38の上端部およびプレート39間の隙間を通してフック38および後板18間の隙間内に挿入されている。
次にケーブル26の配線方法について説明する。
1)遊技盤2を水平な作業台上に裏向きに載せる。この遊技盤2の裏向き状態ではケーブル26のうちコネクタ40を有する先端側が露出しており、作業者がコネクタ40を把持し、コネクタ40を樋部21の引出し口25内に挿入する。この引出し口25の真上には始端電線誘導部32が位置しており、コネクタ40は引出し口25から始端電線誘導部32を貫通して樋部21の外部に突出し、ケーブル26は始端電線誘導部32内に位置する。
2)作業者がコネクタ40を把持し、ケーブル26を庇部27の急傾斜部28と緩傾斜部29と非傾斜部30に順に沿わせながら樋部21に沿う向きに折り曲げる。すると、ケーブル26が始端電線誘導部32と電線誘導部33と終端電線誘導部34を順に通して樋部21内に収納される。
3)作業者がコネクタ40を把持し、ケーブル26を後板18およびフック36間の隙間内に挿入した後に後板18およびフック38間の隙間内に挿入し、コネクタ40をメイン制御基板19のコネクタに嵌合する。このコネクタ40の嵌合状態では、図6に示すように、ケーブル26が左側へ引っ張られることに応じて樋部21内のうちフック36の側に偏る。このため、ケーブル26が庇部27の真下に位置し、庇部27によって樋部21内から抜止めされる。
機構枠13の天井板14には、図2に示すように、球タンク70が設けられており、球タンク70内には遊技球が貯留されている。この球タンク70は天井板14の右半部に配置されたものであり、上面が開口する容器状をなしている。この球タンク70は賞球払出機構に接続されたものであり、遊技球は球タンク70内から賞球払出機構を通して打球供給皿4内に払出される。
機構枠13の後板18には、図2に示すように、後面に位置して端子台71が固定されている。この端子台71は後板18の左上隅部に配置されたものであり、無色透明な透光性の合成樹脂を材料に成形されている。この端子台71は、図9に示すように、横長な矩形箱状をなすものであり、端子台71には無色透明な透光性の基板カバー72が設けられている。この基板カバー72は端子台71から後方へ突出する庇状をなすものであり、端子台71の上辺に沿う水平な板状をなしている。この基板カバー72は庇部材に相当するものである。
端子台71の後面には、図9に示すように、外部端子基板50が固定されている。この外部端子基板50は前面に配線パターンが印刷された片面プリント配線基板からなるものであり、外部端子基板50の後面には、図7に示すように、右下隅部に位置してコネクタ51が搭載されている。このコネクタ51には対のコネクタ52が嵌合されており、対のコネクタ52には複数のケーブル53の一端部が接続されている。これら複数のケーブル53の他端部にはコネクタ(図示せず)が接続されており、当該コネクタはメイン制御基板19の対のコネクタ(図示せず)に接続されている。この外部端子基板50は基板に相当する。
メイン制御回路はメイン制御基板19の両コネクタから複数のケーブル53とコネクタ52とコネクタ51を通して外部端子基板50に遊技情報と賞球情報とセキュリティ情報を出力する。遊技情報は遊技の進行状態に関する情報であり、大当りであるか否かの判定処理が行われた場合に送信される特別図柄変動信号と大当りと判定された場合に送信される大当り信号を含む。賞球情報は遊技球が賞球として払出されたことに関する情報であり、遊技球が特別図柄始動口10内に入球した場合に送信される賞球信号1と大入賞口11内に入球した場合に送信される賞球信号2を含む。セキュリティ情報は遊技機が不正に操作されたか否かを判断するための情報であり、前面枠3が開放された場合に送信される扉開放信号および外枠1に過大な衝撃力が作用した場合に送信されるセキュリティ信号を含む。
外部端子基板50の後面には、図7に示すように、右コネクタ集合体54が搭載されている。この右コネクタ集合体54は左右方向に一列に並ぶ複数のコネクタ55の集合体を称するものであり、第1の電気部品に相当する。この右コネクタ集合体54の複数のコネクタ55は機械的な規格および電気的な規格のそれぞれを一つとする同種のものであり、接続器および要素に相当する。これら各コネクタ55は隣接するコネクタ55に機械的に連結され且つ電気的に遮断されたものであり、次のように構成されている。
図8のコネクタハウジング56は電気的な絶縁性を有する合成樹脂を材料とするものであり、コネクタハウジング56には2つの外部端子57が左右方向に並べて固定されている。これら各外部端子57は前後方向へ指向する細長な板状をなすものであり、後半部がコネクタハウジング56内に収納され、前半部がコネクタハウジング56外に突出している。これら各外部端子57の突出部分は外部端子基板50のスルーホール(図示せず)内に半田付けされており、外部端子基板50の前面の配線パターンを介して外部端子基板50のコネクタ51に電気的に接続されている。この外部端子57は端子に相当する。
コネクタハウジング56には、図8に示すように、右レバー58が装着されている。この右レバー58は左右方向へ指向する水平な軸59を中心に回動可能にされたものであり、右レバー58の上半部はコネクタハウジング56内に収納され、右レバー58の下半部はコネクタハウジング56の外部に操作可能に突出している。この右レバー58は操作子に相当する。
コネクタハウジング56には、図8に示すように、左レバー60が装着されている。この左レバー60は軸59を中心に回動可能にされたものであり、左レバー60の上半部はコネクタハウジング56内に収納され、左レバー60の下半部はコネクタハウジング56外に操作可能に突出している。この左レバー60の下半部は右レバー58の下半部に比べて大きく後方へ突出しており、右レバー58の下半部は左レバー60の下半部に比べて大きく下方へ突出している。この左レバー60は操作子に相当する。
コネクタハウジング56内には2つのスプリング(図示せず)が収納されており、一方のスプリングは右レバー58の上端部を図8の矢印方向へ付勢することに応じて一方の外部端子57に押付けている。この右レバー58の上端部は右レバー58の下半部が図8の反矢印方向へスプリングのバネ力に抗して回動操作されることに応じて一方の外部端子57から離間するものであり、右レバー58の操作状態では一方の外部端子57および右レバー58の上端部間にケーブルの芯線を挿入することが可能な隙間が形成される。
コネクタハウジング56内の他方のスプリングは左レバー60の上端部を図8の矢印方向へ付勢することに応じて他方の外部端子57に押付けている。この左レバー60の上端部は左レバー60の下半部が図8の反矢印方向へスプリングのバネ力に抗して回動操作されることに応じて他方の外部端子57から離間するものであり、左レバー60の操作状態では他方の外部端子57および左レバー60の上端部間にケーブルの芯線を挿入することが可能な隙間が形成される。
コネクタハウジング56には、図8に示すように、左接続口61および右接続口62が設けられている。これら左接続口61および右接続口62のそれぞれはケーブルの芯線が挿入される開口部からなるものであり、電線挿入口に相当する。左接続口61は左レバー60の非操作状態での上端部の後方に設けられたものであり、右接続口62は右レバー58の非操作状態での上端部の後方に設けられている。これら左接続口61および右接続口62のそれぞれは後方へ開口するものであり、端子台71の基板カバー72は、図9に示すように、左接続口61および右接続口62を後方からケーブルの芯線が挿入可能に開放している。
コネクタ55は次の手順でケーブルが接続されるものである。
1)右レバー58の下半部を手指で図8の反矢印方向へスプリングのバネ力に抗して回動操作することに応じて右レバー58の上端部および右方の外部端子17間に隙間を形成する。この隙間内に右接続口62からケーブルの芯線を挿入し、右レバー58から手指を離す。すると、右レバー58がスプリングのバネ力で図8の矢印方向へ回動し、ケーブルの芯線が右レバー58の上端部および右方の外部端子57間で挟持されることに応じて外部端子57に電気的に接続される。
2)左レバー60の下半部を手指で図8の反矢印方向へスプリングのバネ力に抗して回動操作することに応じて左レバー60の上端部および左方の外部端子17間に隙間を形成する。この隙間内に左接続口61からケーブルの芯線を挿入し、左レバー60から手指を離す。すると、左レバー60がスプリングのバネ力で図8の矢印方向へ回動し、ケーブルの芯線が左レバー60の上端部および左方の外部端子57間で挟持されることに応じて左方の外部端子に電気的に接続される。
コネクタハウジング56には、図8に示すように、左側壁に位置して2つの係合孔63が上下方向に並べて設けられ、右側壁に位置して2つの爪片64が上下方向に並べて設けられている。これら各爪片64は係合孔63に位置的に対応するものであり、一つのコネクタハウジング56の右側面を別のコネクタハウジング56の左側面に押付けた場合には1つのコネクタハウジング56の各爪片64が別のコネクタハウジング56の係合孔63内に係合することに応じて2つのコネクタハウジング56間がスナップフィット方式で機械的に連結される。これら2つのコネクタハウジング56は連結状態で前面が面一となるものであり、外部端子基板50の後面に密着する。係合孔63および爪片64の一方は係合部および連結部に相当し、他方は被係合部および被連結部に相当する。また、係合孔63および爪片64は係合手段および連結手段に相当する。
外部端子基板50には、図7に示すように、左コネクタ集合体65が搭載されている。この左コネクタ集合体65は左右方向に一列に並ぶの複数のコネクタ55からなるものであり、第2の電気部品に相当する。この左コネクタ集合体65のコネクタ55の数は右コネクタ集合体54のコネクタ55の数と同一に設定されている。この左コネクタ集合体65の複数のコネクタ55は機械的に互いに連結され且つ電気的に互いに遮断されており、複数のコネクタハウジング56は連結状態で前面が面一となり、外部端子基板50の後面に密着している。この左コネクタ集合体65の各コネクタ55は外部端子57が外部端子基板50のスルーホール内に半田付けされることに応じて前面の配線パターンに電気的に接続されており、配線パターンから外部端子基板50のコネクタ51とコネクタ52とケーブル53を介してメイン制御基板19に電気的に接続されている。
右コネクタ集合体54の各コネクタ55および左コネクタ集合体65の各コネクタ55のそれぞれはケーブルがパチンコホールのホールコンピュータに接続されており、メイン制御基板19からの遊技情報と賞球情報とセキュリティ情報は外部端子基板50から複数のケーブルを通してホールコンピュータに送信される。
右コネクタ集合体54の左端のコネクタ55および左コネクタ集合体65の右端のコネクタ55間には、図7に示すように、隙間66が形成されており、右コネクタ集合体54の各コネクタ55は外部端子基板50に実装された状態で左コネクタ集合体65の複数の全てのコネクタ55に対して機械的および電気的な非連結状態にされ、左コネクタ集合体65の各コネクタ55は外部端子基板50に実装された状態で右コネクタ集合体54の複数の全てのコネクタ55に対して機械的および電気的な非連結状態にされている。
図7の符号CLは隙間66の左右方向の中心線である。この中心線CLは外部端子基板50の左右方向の中心線に一致するものであり、右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65間の隙間66は外部端子基板50の幅方向の中心に設定されている。この隙間66は右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65間を熱的に遮断する機能を有しており、隙間66の左右方向の幅寸法Sは右レバー58の同方向の幅寸法および左レバー60の同方向の幅寸法のそれぞれに比べて大きく設定されている。
実施例1によれば次の効果を奏する。
機構枠13の天井板14に庇部27を設けた。このため、作業者がケーブル26をケーブル挿入口31から樋部21内に挿入することに応じてケーブル26が庇部27によって樋部21内から脱落防止されるので、ケーブル26を脱落防止するための部材を機構枠13に別途組付ける手間が不要になる。しかも、樋部21の前端部から後端部に向けて左右方向の幅寸法が小さくなる電線誘導部33をケーブル挿入口31に設けた。このため、作業者がケーブル26を電線誘導部33に沿わせてケーブル挿入口31から樋部21内に挿入することができるので、ケーブル26の樋部21に対する挿入作業性が庇部27の影響で大きく低下することがなくなる。
ケーブル挿入口31のうち電線誘導部33の前側に始端電線誘導部32を設けた。このため、作業者がケーブル26を始端電線誘導部32に沿わせて電線誘導部33に挿入することができるので、総じてケーブル26の配線作業効率を高めることが可能になる。
庇部27の前端隅部に面取り状の急傾斜部28を設けた。このため、作業者がケーブル26をケーブル挿入口31から樋部21内に挿入するときにケーブル26が庇部27の隅部に引っ掛かることがなくなるので、ケーブル26の配線作業が一層容易になる。
庇部27の前端隅部および後端隅部間で形状を相違させた。このため、作業者がケーブル26をケーブル挿入口31から樋部21内に挿入するときにケーブル挿入口31の幅広な前端側を庇部27の隅部の形状の違いから認識することができるので、ケーブル26の挿入作業をケーブル挿入口31の幅狭な後端側から誤って始めてしまうことを防止することが可能になる。
樋部21の底壁22に引出し口25を設けた。このため、作業者がケーブル26の一端部を引出し口25から引出した後にケーブル挿入口31から樋部21内に挿入することができるので、ケーブル26の樋部21に対する挿入作業が一層容易になる。
複数のコネクタ55を右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65の2つのグループに分け、右コネクタ集合体54の各コネクタ55および左コネクタ集合体65の各コネクタ55を相手側のグループの全てのコネクタ55に対して機械的に非連結とした状態で右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65を外部端子基板50に搭載した。このため、右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65を外部端子基板50に半田付けするときの熱で右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65のうちの一方のグループのコネクタ55が歪んだ場合に、他方のグループのコネクタ55の並びが直状から湾曲状になる等、複数のコネクタ55の整列状態を乱すこととなる大きな外力が他方のグループに作用することがなくなるので、他方のグループのコネクタ55が外部端子基板50から剥がれる等の実装不良が生じることを防止することが可能になる。
複数のコネクタ55をスナップフィット方式によって一列に連結することで電気部品を構成する場合には電気部品内での外部端子57の位置的なずれ量が大きくなるので、電気部品を外部端子基板50に実装するときに外部端子57が外部端子基板50のスルーホール内に挿入されないことがある。これに対して、複数のコネクタ55を右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65の2つのグループに分けて外部端子基板50に実装したので、右コネクタ集合体54内および左コネクタ集合体65内のそれぞれでの外部端子57の位置的なずれ量が小さくなる。このため、右コネクタ集合体54の複数の外部端子57および右コネクタ集合体65の複数の外部端子57が外部端子基板50のスルーホール内に円滑に挿入されるようになるので、コネクタ55の実装作業性が向上する。
右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65を外部端子基板50に隙間66を介して横一列に並べて搭載したので、右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65を外部端子基板50に半田付けするときに一方のグループから他方のグループにコネクタ55を通して熱が伝わることがなくなる。このため、コネクタ55の熱による歪みを一方のグループだけに止めることが可能になるので、他方のグループのコネクタ55が歪みで外部端子基板50から剥がれる等の実装不良が生じることを防止することが可能になる。しかも、右コネクタ集合体54の複数のコネクタ55および左コネクタ集合体65の複数のコネクタ55のうちの一方の外部端子57を外部端子基板50のスルーホール内に挿入した状態で他方の外部端子を外部端子基板50のスルーホール内に挿入するときにコネクタ55相互間が干渉することが隙間66の影響でなくなるので、右コネクタ集合体54の複数の外部端子57および左コネクタ集合体65の複数の外部端子57のスルーホールに対する挿入作業性が向上する。
端子台71に基板カバー72を設けた。このため、パチンコホールの店員が遊技球を球タンク70内に補給するときに遊技球が球タンク70内から零れた場合に基板カバー72に衝突するので、遊技球がコネクタ55に接続されたケーブルに衝突することでケーブルがコネクタ55から外れることを防止することが可能になる。しかも、基板カバー72を庇状とすることで左接続口61および右接続口62のそれぞれを後方に向けて開放したので、ケーブルを左接続口61および右接続口62のそれぞれに対して着脱するときに基板カバー72が作業の障害になることを防止することが可能になる。さらに、作業者が右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65間の隙間66を目視することができるので、隙間66の有無や大きさから右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65が外部端子基板50の目標位置に搭載されているか否かを概ね判断することが可能になる。
基板カバー72を無色透明な透光性の合成樹脂製とした。このため、右コネクタ集合体54の各コネクタ55および左コネクタ集合体65の各コネクタ55が基板カバー72を通して視認可能となるので、ケーブルのコネクタ55に対する着脱作業を行い易くなる。しかも、作業者が右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65間の隙間66を基板カバー72を通して視認することができるので、隙間66の有無や大きさから右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65が外部端子基板50の目標位置に搭載されているか否かを判断する作業も行い易くなる。
[実施例2]
機構枠13の天井板14には、図10の(a)に示すように、庇部80が設けられている。この庇部80は樋部21の左縁部から右縁部に向けて突出する水平な板状をなすものであり、樋部21の前端部および後端部を除く中央部に設けられている。この庇部80と樋部21の右側壁23との間にはケーブル挿入口81が設けられている。このケーブル挿入口81は挿入口に相当するものであり、電線誘導部82および始端電線誘導部83を有している。これら電線誘導部82および始端電線誘導部83のそれぞれは前から後に向けて左右方向の幅寸法が狭くなる空間部であり、始端電線誘導部83は補助電線誘導部に相当する。
始端電線誘導部83は電線誘導部82の前側に位置しており、最も幅狭な後端部で電線誘導部82の最も幅広な前端部に接続されている。この始端電線誘導部83は電線誘導部82に比べて急に幅寸法が小さくなる部分であり、庇部80に面取り部79を設けることで形成されている。この始端電線誘導部83の下方には底壁22に位置して引出し口25が設けられており、ケーブル26は引出し口25から引出された後に始端電線誘導部83および電線誘導部82に順に沿って樋部21内に挿入され、庇部80によって樋部21内から抜け止めされる。
[実施例3]
機構枠13の天井板14には、図10の(b)に示すように、右庇部84が設けられている。この右庇部84は水平な板状をなすものであり、樋部21の右側壁23から左側壁24に向けて突出している。この右庇部84は樋部21の右縁部の前後方向の全域に位置するものであり、右庇部84の左端面は前後方向へ指向する平面状をなしている。
機構枠13の天井板14には、図10の(b)に示すように、左庇部85が設けられている。この左庇部85は樋部21の左側壁24のうち前端部および後端部を除いた残余の部分から右側壁23に向けて突出する水平な板状をなすものであり、左庇部85の右端面は右庇部84の左端面に対向している。これら右庇部84および左庇部85のそれぞれは庇部に相当する。
右庇部84と左庇部85との間には、図10の(b)に示すように、ケーブル挿入口86が設けられている。このケーブル挿入口86は挿入口に相当するものであり、電線誘導部87と始端電線誘導部88と終端電線誘導部89を有している。電線誘導部87および始端電線誘導部88のそれぞれは前から後に向けて左右方向の幅寸法が小さくなる空間部であり、始端電線誘導部88は補助電線誘導部に相当する。終端電線誘導部89は前から後に向けて左右方向の幅寸法が大きくなる空間部であり、最終の電線誘導部に相当する。
始端電線誘導部88は電線誘導部87の前側に位置しており、最も幅狭な後端部で電線誘導部87の最も幅広な前端部に接続されている。この始端電線誘導部88は電線誘導部87に比べて急に幅寸法が小さくなる部分であり、左庇部85の前端隅部に湾曲状の面取り部91を設けることで形成されている。
終端電線誘導部89は電線誘導部87の後側に位置しており、最も幅狭な前端部で電線誘導部87の最も幅狭な後端部に接続されている。この終端電線誘導部89は電線誘導部87に比べて急に幅寸法が変化する部分であり、左庇部85の後端隅部に湾曲状の面取り部91を設けることで形成されている。
樋部21の底壁22には、図10の(b)に示すように、前端部に位置して引出し口25が設けられており、ケーブル26は引出し口25から引出された後に始端電線誘導部88と電線誘導部87と終端電線誘導部89に順に沿って樋部21内に挿入され、右庇部84および左庇部85によって樋部21内から抜け止めされる。
[実施例4]
機構枠13の天井板14には、図10の(c)に示すように、左庇部92および右庇部93が設けられている。左庇部92は樋部21の左側壁24の前端部から右側壁23に向けて突出する水平な板状をなすものであり、右庇部93は樋部21の右側壁23から左側壁24に向けて突出する水平な板状をなすものであり、左庇部92の右端面は右庇部93の左端面に対向している。これら左庇部92および右庇部93のそれぞれは庇部に相当するものである。
機構枠13の天井板14には、図10の(c)に示すように、挿入口に相当するケーブル挿入口94が設けられている。このケーブル挿入口94は電線誘導部95と始端電線誘導部96と終端電線誘導部97を有しており、ケーブル26は前から始端電線誘導部96と電線誘導部95と終端電線誘導部97を順に通して樋部21内に挿入される。電線誘導部95は前から後に向けて左右方向の幅寸法が小さくなる空間部であり、左庇部92に前から後に向けて右庇部93に接近する直状の傾斜部を設け、右庇部93に前から後に向けて左庇部92に接近する直状の傾斜部を設けることで形成されている。
始端電線誘導部96は補助電線誘導部に相当するものであり、電線誘導部95の前側に位置している。この始端電線誘導部96は前から後に向けて左右方向の幅寸法が小さくなる空間部であり、最も幅狭な後端部で電線誘導部95の最も幅広な前端部に接続されている。この始端電線誘導部96は電線誘導部95に比べて急に幅寸法が変化する部分であり、左庇部92の前端隅部に湾曲状の面取り部98を設けることで形成されている。
終端電線誘導部97は前から後に向けて左右方向の幅寸法が大きくなる空間部であり、最終の電線誘導部に相当する。この終端電線誘導部97は電線誘導部95の後側に位置しており、最も幅狭な前端部で電線誘導部95の最も幅狭な後端部に接続されている。この終端電線誘導部97は電線誘導部95に比べて急に幅寸法が変化する部分であり、左庇部92の後端隅部に湾曲状の面取り部98を設けることで形成されている。
[実施例5]
機構枠13の天井板14には、図10の(d)に示すように、庇部99が設けられている。この庇部99は樋部21の左側壁24の前後方向の中央部から右側壁23に向けて突出する水平な板状をなすものであり、庇部99と右側壁23との間には挿入口に相当するケーブル挿入口100が設けられている。このケーブル挿入口100は電線誘導部101および始端電線誘導部102を有するものであり、ケーブル26は引出し口25から始端電線誘導部102および電線誘導部101を順に通して樋部21内に挿入される。
電線誘導部101は前から後に向けて左右方向の幅寸法が小さくなる空間部であり、庇部99に前後方向へ指向する非傾斜部を設け、右側壁23の左側面を前から後に向けて庇部99に接近する傾斜面状にすることで形成されている。始端電線誘導部102は補助電線誘導部に相当するものであり、電線誘導部101の前側に位置している。この始端電線誘導部102は前から後に向けて左右方向の幅寸法が小さくなる空間部であり、最も幅狭な後端部で電線誘導部101の最も幅広な前端部に接続されている。この始端電線誘導部102は電線誘導部101に比べて急に幅寸法が変化する部分であり、庇部99の前端隅部に直状の面取り部103を設けることで形成されている。
上記実施例1〜5においては、右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65間の隙間66の左右方向の幅寸法を右レバー58の同方向の幅寸法および左レバー60の同方向の幅寸法のそれぞれに比べて小さく設定しても良い。この構成によれば、作業者が右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65を外部端子基板50に搭載するときに右レバー58または左レバー60を小さな隙間66の大きさと見比べることで右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65の外部端子基板50に対する搭載位置が正しいか否かを概ね判断することができるので、右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65が目標位置から大きく外れて外部端子基板50に搭載されることを防止することが可能になる。
上記実施例1〜5においては、右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65間の隙間66の左右方向の中心線CLが外部端子基板50の同方向の中心線に対して左または右にずれるように右コネクタ集合体54および左コネクタ集合体65を外部端子基板50に搭載する構成としても良い。
上記実施例1〜5においては、本発明を1種または2種または3種のパチンコ遊技機に適用しても良い。
本発明は上記実施例1〜5に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
上記実施例1〜5には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明1−1]〜[参考発明1−7]が記載されている。従来の遊技機には電線収納部材に樋部を設けたものがある。この電線収納部材は遊技盤の後側に位置する本体枠側の部材であり、樋部には電線の途中部分が収納される(特開2004−049667号公報参照)。この従来の遊技機の場合には作業者が電線を樋部に収納した後に電線収納部材にカバー部材を別途組付けることに応じて電線を樋部から脱落防止する必要があり、配線の作業効率の点で改善の余地が残されていた。
[参考発明1−1]
電線が収納される樋部を有する電線収納部材と、
前記電線収納部材に設けられ、前記樋部の一方の縁部から他方の縁部に向けて突出するものであって前記樋部の他方の縁部との間に前記樋部に対する前記電線の挿入口を形成する庇部を備え、
前記挿入口は、前記樋部の一端部から他端部に向けて幅寸法が小さくなる電線誘導部を備えていることを特徴とする遊技機。
[参考発明1−2]
電線が収納される樋部を有する電線収納部材と、
前記電線収納部材に設けられ、前記樋部の一方の縁部から他方の縁部に向けて突出する庇部と、
前記電線収納部材に設けられ、前記樋部の他方の縁部から一方の縁部に向けて突出するものであって前記庇部との間に前記樋部に対する前記電線の挿入口を形成する別の庇部を備え、
前記挿入口は、前記樋部の一端部から他端部に向けて幅寸法が小さくなる電線誘導部を備えていることを特徴とする遊技機。
[参考発明1−3]
電線が収納される樋部を有する電線収納部材と、
前記電線収納部材に設けられ、前記樋部の両縁部のうちの少なくとも一方から他方に向けて突出するものであって前記樋部に対する前記電線の挿入口として前記樋部の開口の幅寸法に比べて狭められたものを形成する庇部を備え、
前記挿入口は、前記樋部の一端部から他端部に向けて幅寸法が小さくなる電線誘導部を備えていることを特徴とする遊技機。
参考発明1−1ないし参考発明1−3のそれぞれによれば、作業者が電線を挿入口から樋部内に挿入することに応じて電線が庇部によって樋部内から脱落防止されるので、電線を脱落防止するためのカバー部材を別途組付ける手間が不要になる。しかも、作業者が電線を電線誘導部に沿わせて挿入口から樋部内に挿入することができる。このため、電線の樋部に対する挿入作業性が庇部の影響で大きく低下することがなくなるので、総じて配線の作業効率を高めることが可能になる。
[参考発明1−4]
参考発明1−1ないし参考発明1−3のいずれかにおいて、
前記挿入口は、
前記樋部の一端部から他端部に向けて幅寸法が小さくなるものであって、前記電線誘導部のうち最も幅広な一端部に自らの最も幅狭な他端部で繋がる補助電線誘導部を有していることを特徴とする。
参考発明1−4によれば、作業者が電線を補助電線誘導部に沿わせて電線誘導部に挿入することができるので、配線の作業効率を一層高めることが可能になる。
[参考発明1−5]
参考発明1−1ないし参考発明1−4のいずれかにおいて、
前記庇部には、前記樋部の一端部の側の隅部に位置して面取り部が設けられていることを特徴とする。
参考発明1−5によれば、作業者が電線を挿入口から樋部内に挿入するときに電線が庇部の隅部に引っ掛かることがなくなるので、電線の樋部に対する挿入作業が容易になる。
[参考発明1−6]
参考発明1−1ないし参考発明1−5のいずれかにおいて、
前記庇部は、前記樋部の一端部の側の隅部および他端部の側の隅部間で形状が相違していることを特徴とする。
参考発明1−6によれば、作業者が電線を挿入口から樋部内に挿入するときに挿入口の幅広な一端部の側を庇部の隅部の形状の違いから認識することができるので、電線の挿入作業を挿入口の幅狭な他端部の側から誤って始めてしまうことが防止される。
[参考発明1−7]
参考発明1−1ないし参考発明1−6のいずれかにおいて、
前記樋部の底壁には、前記樋部の一端部の側に位置して開口部が設けられていることを特徴とする。
参考発明1−7によれば、作業者が電線の一端部を開口部から引出した後に挿入口から樋部内に挿入することができるので、電線の樋部に対する挿入作業が容易になる。
上記実施例1〜5には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明2−1]〜[参考発明2−7]が記載されている。従来の遊技機には複数の接続器間を直状に連結し、複数の接続器を連結状態で基板に実装した構成のものがある(特開2010−69211号公報参照)。この遊技機の場合には複数の接続器を基板に半田付けするときに一部の接続器が熱で歪む虞がある。この歪が生じた場合には、複数の接続器の並びを直状から湾曲状にする等、複数の接続器の整列状態を乱すこととなる大きな外力が残りの接続器に作用するので、残りの接続器が基板から浮く等の実装不良が生じる虞があった。
[参考発明2−1]
互いに機械的に連結されることが可能な複数の接続器のうち2以上を互いに機械的に連結してなる第1の電気部品と、
前記複数の接続器のうち前記第1の電気部品の各接続器に対して機械的に非連結状態とされた2以上からなるものであって、当該2以上の接続器を互いに機械的に連結してなる第2の電気部品と、
前記第1の電気部品および前記第2の電気部品が一つの面に搭載された基板を備えたことを特徴とする遊技機。
参考発明2−1によれば、第1の電気部品の各接続器および第2の電気部品の各接続器が相手側の電気部品の各接続器に対して非連結状態にされている。このため、第1の電気部品および第2の電気部品を基板に半田付けするときの熱で一方の電気部品の接続器が歪んだ場合に、複数の接続器の並びを直状から湾曲状にする等、複数の接続器の整列状態を乱すこととなる大きな外力が一方の電気部品から他方の電気部品に作用することがなくなるので、他方の電気部品の接続器が基板から乖離する等の実装不良が生じることを防止することが可能になる。
[参考発明2−2]
参考発明2−1において、
前記第1の電気部品および前記第2の電気部品のそれぞれは、前記2以上の接続器間を一列に連結してなるものであり、
前記基板の一つの面には、前記第1の電気部品および前記第2の電気部品が隙間を介して一列に並べて搭載されていることを特徴とする。
参考発明2−2によれば、第1の電気部品および第2の電気部品を基板に半田付けするときに一方の電気部品から他方の電気部品に接続器を通して熱が伝わることがなくなるので、接続器の熱による歪みを一方の電気部品だけに止めることが可能になる。
[参考発明2−3]
参考発明2−1または参考発明2−2において、
前記基板は、前記一つの面が横向きとなる姿勢で配置されたものであり、
前記基板には、前記第1の電気部品および前記第2の電気部品の上に位置して庇部材が設けられていることを特徴とする。
参考発明2−3によれば、例えばパチンコホールの店員が遊技球を球タンク内に補給するときに遊技球が球タンクから零れた場合に庇部材に衝突するので、遊技球が接続器に衝突することで不具合が生じることを防止することが可能になる。しかも、庇部材が接続器の上にあるので、作業者が接続器に対する配線作業を庇部材に邪魔されることなく円滑に行うことが可能になる。さらに、作業者が第1の電気部品および第2の電気部品間の隙間を目視することができるので、隙間の有無や大きさから第1の電気部品および第2の電気部品が基板の目標位置に搭載されているか否かを概ね判断することが可能になる。
[参考発明2−4]
参考発明2−3において、
前記庇部材は、透光性を有しているところに特徴を有する。
参考発明2−4によれば、作業者が第1の電気部品および第2の電気部品を庇部材を通して視認することが可能になるので、接続器に対する配線作業を行い易くなる。しかも、作業者が第1の電気部品および第2の電気部品間の隙間を庇部材を通して視認することができるので、隙間の有無や大きさから第1の電気部品および第2の電気部品が基板の目標位置に搭載されているか否かを判断する作業も行い易くなる。
[参考発明2−5]
参考発明2−1ないし参考発明2−4のいずれかにおいて、
前記第1の電気部品の各接続器および前記第2の電気部品の各接続器は、
電線が挿入される電線挿入口と、
前記電線挿入口を通して挿入された電線が接触可能な端子と、
前記電線を前記端子に接触した接続状態に保持するものであって、当該接続状態を解除する位置に操作可能な操作子を備え、
前記基板には、前記第1の電気部品および前記第2の電気部品が前記操作子の幅寸法に比べて狭い隙間を介して一列に並べて搭載されていることを特徴とする。
参考発明2−5によれば、作業者が第1の電気部品および第2の電気部品を基板に搭載するときに操作子の幅寸法を小さな隙間の大きさと見比べることで第1の電気部品および第2の電気部品の基板に対する搭載位置が正しいか否かを概ね判断することができるので、第1の電気部品および第2の電気部品が目標位置から大きく外れて基板に搭載されることを防止することが可能になる。
[参考発明2−6]
参考発明2−1ないし2−5のいずれかにおいて、
前記第1の電気部品の各接続器および前記第2の電気部品の各接続器は、前記基板のスルーホール内に半田付けされる端子を備えていることを特徴とする。
複数の接続器を一列に連結することで電気部品を構成する場合には電気部品内での端子の位置に大きなばらつきが生じるので、電気部品を基板に実装するときに端子がスルーホール内に挿入されないことがある。参考発明2−6によれば、複数の接続器を第1の電気部品および第2の電気部品の2つのグループに分けて基板に実装しているので、第1の電気部品内および第2の電気部品内のそれぞれでの端子の位置的なばらつきが小さくなる。このため、第1の電気部品の複数の端子および第2の電気部品の複数の端子を基板のスルーホール内に挿入し易くなるので、第1の電気部品および第2の電気部品の実装作業性が向上する。しかも、第1の電気部品の複数の接続器および第2の電気部品の複数の接続器のうちの一方の端子を基板のスルーホール内に挿入した状態で他方の端子を基板のスルーホール内に挿入するときに接続器相互間が干渉することが隙間の影響でなくなるので、第1の電気部品の複数の端子および第2の電気部品の複数の端子のスルーホールに対する挿入作業性が向上する。
[参考発明2−7]
互いに機械的に連結されることが可能な複数の要素のうち2以上を互いに電気的な遮断状態で機械的に連結してなる第1の電気部品と、
前記複数の要素のうち前記第1の電気部品の各要素に対して機械的および電気的に非連結状態とされた2以上からなるものであって、当該2以上の要素を互いに電気的な遮断状態で機械的に連結してなる第2の電気部品と、
前記第1の電気部品および前記第2の電気部品が一つの面に搭載された基板を備えたことを特徴とする遊技機。
参考発明2−7によれば、第1の電気部品の各要素および第2の電気部品の各要素が相手側の電気部品の各要素に対して機械的な非連結状態にされている。このため、第1の電気部品および第2の電気部品を基板に半田付けするときの熱で一方の電気部品の要素が機械的に歪んだ場合に、複数の要素の並びを直状から湾曲状にする等、複数の要素の整列状態を乱すこととなる大きな外力が一方の電気部品から他方の電気部品に作用することがなくなるので、他方の電気部品の要素が基板から乖離する等の実装不良が生じることを防止することが可能になる。