JP2021189063A - プローブ針及びプローブユニット - Google Patents

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雅章 深澤
Masaaki Fukazawa
洋一 岡田
Yoichi Okada
貴志 宮澤
Takashi Miyazawa
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【課題】主に電子部品及び基板等の導通検査に用いる検査用のプローブユニットへの組み付け時やプローブユニットの使用時において、絶縁被膜の密着性を高めてクラックや剥がれの発生を抑制したプローブ針及びプローブユニットを提供する。【解決手段】ピン形状の金属導体1の外周に絶縁被膜2を有する胴体部6と、金属導体1の両端に該絶縁被膜を有しない端部3とを有するプローブ針10において、絶縁被膜2が、ピール試験で測定した密着強度F(N)と絶縁被膜2が設けられる金属導体1の円周長L(μm)との比(F/L)が0.001N/μm以上であるようにして上記課題を解決した。【選択図】図1

Description

本発明は、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いられ、特に絶縁被膜の密着性を高めてクラックや剥がれの発生を抑制したプローブ針及びプローブユニットに関する。
近年、携帯電話等に使用される高密度実装基板、又は、パソコン等に組み込まれるBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のICパッケージ基板等、様々な回路基板が多く用いられている。このような回路基板は、実装の前後の工程において、例えば直流抵抗値の測定や導通検査等が行われ、その電気特性の良否が検査されている。電気特性の良否の検査は、電気特性を測定する検査装置に接続された検査装置用治具(以下、「プローブユニット」という。)を用いて行われ、例えば、プローブユニットに装着されたピン形状のプローブ針の先端を、その回路基板の電極(以下「被測定体」ともいう。)に接触させることにより行われている。プローブ針は、金属導体と、金属導体の少なくとも両端以外の領域に設けられた絶縁被膜とで構成されている(例えば特許文献1を参照。)。
また、特許文献2には、プローブユニットを用いた電気的特性の検査が繰り返し行われて絶縁被膜端部が繰り返しガイド板に当たる場合であっても、絶縁被膜端部が金属導体から剥がれるのを防ぐことができる絶縁被膜付きプローブ針が提案されている。この技術は、金属導体の被測定体側の先端を被測定体の電極に接触させて被測定体の電気的特性を測定する絶縁被膜付きプローブ針において、絶縁被膜のうち被測定体側の絶縁被膜を、先端側が薄く中央側が厚い2段構造とし、その2段構造の段差部を、電気的特性の測定時に用いられるガイド板に当接する位置に形成するというものである。
特開2007−322369号公報 特開2007−17219号公報
近年の電子部品電極間の狭ピッチ化に伴い、プローブ針の細径化が進み、絶縁被膜の厚さも薄く設計される。そのため、強度が低下して絶縁被膜が剥がれやすくなるという問題がある。こうした問題は、プローブ針に屈曲応力が加わる場合に特に顕著になるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いる検査用のプローブユニットへの組み付け時やプローブユニットの使用時において、絶縁被膜の密着性を高めてクラックや剥がれの発生を抑制したプローブ針及びプローブユニットを提供することにある。
(1)本発明に係るプローブ針は、ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有するプローブ針において、前記絶縁被膜が、ピール試験で測定した密着強度F(N)と前記絶縁被膜が設けられる前記金属導体の円周長L(μm)との比(F/L)が0.001N/μm以上である、ことを特徴とする。
この発明によれば、絶縁被膜が上記値以上の強度であるので、絶縁被膜にクラックが発生するのを抑えることができる。特にプローブ針に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜にクラックが発生するのを抑えることができる。また、絶縁被膜が上記値以上の強度であるので、電気的特性の測定時に絶縁被膜が支持板に当接した場合であっても、絶縁被膜が剥離するのを抑制することができる。
本発明に係るプローブ針において、前記ピール試験で測定した密着強度F(N)は、前記金属導体の導体径と前記プローブ針の外径との中間値の穴径のダイスに前記プローブ針の先端を通し、該プローブ針の後端から荷重を与えたとき剥離するまでの最大荷重として求められる値である。
この発明によれば、ピール試験で測定した密着強度F(N)で特定することにより、本発明の効果を奏するプローブ針の生産管理を安定的にすることができる。
本発明に係るプローブ針において、前記絶縁被膜は顔料を含む識別性のある被膜であって、前記金属導体上に設けられる第1絶縁被膜と、該第1絶縁被膜上に設けられる第2絶縁被膜とで少なくとも構成され、前記第1絶縁被膜は顔料を含まず、前記第2絶縁被膜は顔料を含む。
本発明者の実験では、第1絶縁被膜が顔料を含む場合に密着強度が低下することがわかっている。この発明によれば、第1絶縁被膜が顔料を含まないので、密着強度の低下を防ぐことができる。そして、顔料は第2絶縁被膜が備えるので、顔料に基づいた識別性を確保することができる。その結果、こうした絶縁被膜を備えたプローブ針は、クラックや剥がれの発生が抑制された密着性の高い、識別性のあるプローブ針ということができる。
本発明に係るプローブ針において、前記金属導体の導体径が0.008〜0.180mmの範囲内であり、前記絶縁被膜を含む外径が0.010〜0.200mmの範囲内である。
この発明によれば、これら外径範囲のプローブ針において、クラックや剥がれの発生が抑制された密着性の高い、識別性のあるプローブ針を提供できる。
(2)本発明に係るプローブユニットは、被測定体側に配置された支持板と、検査装置側に配置された支持板と、それら少なくとも2つの支持板それぞれが備える案内穴に装着されるプローブ針とを有し、前記被測定体側の支持板に絶縁被膜の端部を当てるとともに前記被測定体の電極に金属導体の先端を接触させて行う検査に用いるプローブユニットであって、
前記プローブ針が、ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有し、前記絶縁被膜が、ピール試験で測定した密着強度F(N)と前記絶縁被膜が設けられる前記金属導体の円周長L(μm)との比(F/L)が0.001N/μm以上である、ことを特徴とする。
この発明によれば、上記本発明に係るプローブ針を有するので、プローブ針に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜にクラックが発生するのを抑えることができる。また、電気的特性の測定時に絶縁被膜が支持板に当接した場合であっても、絶縁被膜が剥離するのを抑制することができる。
本発明によれば、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いる検査用のプローブユニットへの組み付け時やプローブユニットの使用時において、絶縁被膜の密着性を高めてクラックや剥がれの発生を抑制したプローブ針及びプローブユニットを提供することができる。特に、プローブ針に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜にクラックが発生するのを抑えることができ、また、電気的特性の測定時に絶縁被膜が支持板の案内穴周縁に当接した場合であっても、絶縁被膜が剥離するのを抑制することができる。
本発明に係るプローブ針の一例を示す説明図である。 本発明に係るプローブ針の断面図であり、(A)は1層からなる絶縁被膜であり、(B)は2層からなる絶縁被膜である。 本発明に係るプローブユニットの一例を示す説明図ある。 ピール試験方法の説明図である。
本発明に係るプローブ針及びプローブユニットについて図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の技術的思想の一例であり、本発明の技術的範囲は、以下の記載や図面だけに限定されるものではなく、同様の技術的思想の発明を含んでいる。
[プローブ針]
本発明に係るプローブ針10は、図1〜図3に示すように、ピン形状の金属導体1の外周に絶縁被膜2を有する胴体部6と、その金属導体1の両端に絶縁被膜2を有しない端部3とを有する。このプローブ針10において、絶縁被膜2は、ピール試験で測定した密着強度F(N)と、絶縁被膜2が設けられる金属導体1の円周長L(μm)との比(F/L)が0.001N/μm以上であることに特徴がある。
こうしたプローブ針10は、絶縁被膜2が上記値以上の強度であるので、絶縁被膜2にクラックが発生するのを抑えることができる。特にプローブ針10に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜2にクラックが発生するのを抑えることができる。また、絶縁被膜2が上記値以上の強度であるので、電気的特性の測定時に絶縁被膜2が第1支持板20の案内穴周縁に当接した場合であっても、絶縁被膜2が剥離するのを抑制することができる。
また、プローブユニット60は、上記したプローブ針10と、そのプローブ針10が備える絶縁被膜2が当接する第1支持板20とを少なくとも有している。このプローブユニット60は、プローブ針10に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜2にクラックが発生するのを抑えることができる。また、電気的特性の測定時に絶縁被膜2が第1支持板20の案内穴周縁に当接した場合であっても、絶縁被膜2が剥離するのを抑制することができる。
各構成要素について詳しく説明する。
プローブ針10は、図1及び図2に示すように、プローブユニット60を構成する被測定体側の第1支持板20の案内穴周縁に絶縁被膜2の端部7を当てるとともに被測定体11の電極12に金属導体1の先端1aを接触させて行う検査で使用されるものである。このプローブ針10は、金属導体1と、金属導体1の少なくとも両端以外の領域(胴体部6)に設けられた絶縁被膜2とを有している。
(金属導体)
金属導体1は、所定の長さに加工されてなるピン形状の導体であり、高い導電性と高い弾性率を有する金属線(「金属ばね線」ともいう。)を切断加工されている。金属導体1に用いられる金属としては、広い弾性域を持つ金属を挙げることができ、例えば銀銅合金、錫銅合金、ベリリウム銅合金等の銅合金、パラジウム合金、タングステン、レニウムタングステン、鋼(例えば高速度鋼:SKH)等を好ましく用いることができる。特に、後述の実施例に示すように、高強度特性を備えた、タングステン、レニウムタングステン等が好ましい。
金属導体1は、通常、上記の金属が所定の径の線状導体となるまで冷間又は熱間伸線等の塑性加工が施される。金属導体1の直径D2は、近年の狭ピッチ化の要請から、細径化が求められており、プローブユニット60において隣り合う各プローブ針10の間隔に応じて、10〜110μmの範囲内、好ましくは20〜90μmの範囲内から任意に選択することができる。
金属導体1の先端側と後端側の先端1a及び後端1bの形状は、図示しないが、半球形状、円錐形状、先端に半球形状を有する円錐形状、先端に平坦形状を有する円錐形状、等から選ばれるいずれかとすることができる。ここでいう「半球形状」、「円錐形状」は、正確な半球や円錐を含むが、略円錐や略半球も含む。
金属導体1の端部3(絶縁被膜2が設けられていない部分)においては、金属導体1と、電極12又は検査装置のリード線50との接触抵抗値の上昇を抑制するために、めっき層が必要に応じて端部3に設けられていてもよい。めっき層を形成する金属としては、ニッケル、金、ロジウム等の金属や金合金等の合金を挙げることができる。めっき層は、単層であってもよいし複層であってもよい。複層のめっき層としては、ニッケルめっき層上に金めっき層が形成されたものを好ましく挙げることができる。めっき層は、通常、絶縁被膜2を形成した金属導体1を切断した後、絶縁被膜2の剥離加工と金属導体1の端部加工を行った後に形成される。こうしためっき層は、端部3だけに設けられていてもよいが、絶縁被膜2を設ける前に金属導体1の全体に設けられていてもよい。
なお、プローブ針10をプローブユニット60に装着し易くし、且つ、プローブユニット60の使用時においてプローブ針10の先端1aが第1支持板20の案内穴21の周縁に引っかかることによりプローブ針10の動きが妨げられるのを防止する観点からは、金属導体1の真直度が高いことが好ましく、具体的には真直度が曲率半径Rで1000mm以上であることが好ましい。
(絶縁被膜)
絶縁被膜2は、図1及び図2に示すように、金属導体1の少なくとも両側の端部3,3以外の領域の外周に設けられている。絶縁被膜2を有する部分は胴体部6といい、絶縁被膜2が設けられていない部分は端部3といい、端部3の先端を先端1a及び後端1bという。
絶縁被膜2の構成材料は特に限定されないが、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド及びフッ素樹脂から選ばれる1種又は2種以上の樹脂材料で構成されていることが好ましい。そして、上記1種又は2種以上の樹脂材料により、単層又は2層以上で形成されている。これら絶縁被膜2の形成は、通常、長尺の金属導体1上に連続エナメル焼き付け方法によって行うことが好ましいが、電着塗装等の公知の他の方法で形成したものであってもよい。
本発明では、絶縁被膜2は、ピール試験で測定した密着強度F(N)と、絶縁被膜2が設けられる金属導体1の円周長L(μm)との比(F/L)が0.001N/μm以上であることに特徴がある。F/Lの値を0.001N/μm以上の強度とすることで、絶縁被膜2にクラックが発生するのを抑えることができる。特にプローブ針10に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜2にクラックが発生するのを抑えることができる。また、電気的特性の測定時に絶縁被膜2が第1支持板20の案内穴周縁に当接した場合であっても、絶縁被膜2が剥離するのを抑制することができる。
F/Lの値が0.001N/μm未満では、絶縁被膜2でのクラック発生の抑制が十分でないことがあり、例えばプローブ針10に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合に、絶縁被膜2にクラックが発生するおそれがある。
密着強度F(N)は、図4に示すようなピール試験で測定される。図4に示すピール試験での密着強度は、金属導体1の直径D2とプローブ針10の外径D1との中間値の穴径D3のダイスにプローブ針10の先端1aを通し、プローブ針10の後端1bから荷重を与えたとき剥離するまでの最大荷重として求められる値である。こうしたピール試験で測定した密着強度F(N)で特定することにより、本発明の効果を奏するプローブ針10の生産管理を安定的にすることができる。
絶縁被膜2は、上述したように、図2(A)に示す単層でも図2(B)に示す2層以上の積層でもよく、特に限定されないが、顔料や染料を含有させて他のプローブ針10と識別可能にすることが便利である。そうした絶縁被膜2として、図2(B)に示すように、金属導体1上に設けられる第1絶縁被膜2aと、第1絶縁被膜2a上に設けられる第2絶縁被膜2bとで少なくとも構成されていることが好ましい。2層以上であれば、例えば3層でも4層でもよいが、コストを考慮すれば2層が望ましい。顔料と染料はいずれでもよいが、絶縁被膜2の強度を低下させないという観点からは、顔料を用いることが好ましい。顔料としては、一般的にエナメル線の識別に採用されている各種顔料を採用することができる。そうした顔料を樹脂に含有させたエナメル塗料とし、エナメル焼き付けして、着色した絶縁被膜2を形成することができる。
顔料は、第1絶縁被膜2aには含有させず、第2絶縁被膜2bには含有させることが好ましい。本発明者の実験では、第1絶縁被膜2aが顔料を含む場合に密着強度が低下することがわかっている。第1絶縁被膜2aが顔料を含まず、第2絶縁被膜2bが顔料を含むように構成することにより、密着強度の低下を防ぐことができる。そして、顔料は第2絶縁被膜2bが備えるので、顔料に基づいた識別性を確保することができる。こうした絶縁被膜2を備えたプローブ針10は、クラックや剥がれの発生が抑制された密着性の高い、識別性のあるプローブ針ということができる。
絶縁被膜2が設けられた胴体部6の外径D1は、上記した金属導体1の場合と同様、被測定体11の電極12の狭ピッチ化の要請から、細径化が求められており、0.010〜0.200mmの範囲内、好ましくは0.013〜0.160mmの範囲内から任意に選択することができる。こうした外径範囲のプローブ針10は、クラックや剥がれの発生が抑制された密着性の高い、識別性のあるプローブ針となる。
(その他の層)
絶縁被膜2の上には、最外層として他の絶縁層を設けてもよい。そうした絶縁層としては、例えばフッ素系樹脂層、フッ素系樹脂含有層、滑性剤を含む樹脂、帯電防止剤を含むフッ素系樹、帯電防止剤と滑性剤を含む樹脂等を挙げることができる。その厚さは、樹脂材料の機能を発揮させるだけの厚さであることが必要であるが、例えば1〜4μmであればよい。
(プローブユニット)
本発明に係るプローブユニット60は、図3に例示するように、上記本発明に係るプローブ針10と、そのプローブ針10が備える絶縁被膜2が当接する第1支持板20とを少なくとも有する。詳しくは、このプローブユニット60は、被測定体側に配置された第1支持板20と、検査装置側に配置された第2支持板30と、それら少なくとも2つの支持板それぞれが備える案内穴21,31に装着されるプローブ針10とを有し、被測定体側の第1支持板20の案内穴周縁に絶縁被膜2の端部7を当てるとともに被測定体11の電極12に金属導体1の先端1aを接触させて行う検査に用いるプローブユニットである。その特徴は、図1に示すように、プローブ針10が、ピン形状の金属導体1の外周に絶縁被膜2を有する胴体部6と、金属導体1の両端に絶縁被膜2を有しない端部3とを有し、絶縁被膜2が、ピール試験で測定した密着強度F(N)と絶縁被膜2が設けられる金属導体1の円周長L(μm)との比(F/L)が0.001N/μm以上であるように構成されていることにある。なお、プローブユニット60には、複数本から数千本のプローブ針10が装着されている。
こうしたプローブユニット60は、上記したプローブ針10を有するので、プローブ針10に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜2にクラックが発生するのを抑えることができる。また、電気的特性の測定時に絶縁被膜2の端部7が第1支持板20の案内穴周縁に当接した場合であっても、絶縁被膜2が剥離するのを抑制することができる。
検査装置側の第2支持板30は、胴体部6(プローブ針10)の外径D1よりも若干大きい内径の案内穴31を有している。一方、被測定体側の第1支持板20は、金属導体1の外径D2よりも若干大きい内径の案内穴21を有している。若干大きいとは、僅かなクリアランス(例えば1〜3μm)だけ大きいことを意味している。案内穴21は、胴体部6の外径D1よりも小さいので、その案内穴21をプローブ針10がすり抜けることはなく、絶縁被膜2の端部7が案内穴周縁のエッジに当接する。案内穴21は、一本一本のプローブ針10をガイドし、被測定体11の電極12に金属導体1の先端1aを正確に接触させるようにガイドする。
プローブユニット60は、図3の例では、被測定体11の電気特性を検査する際、プローブ針10と被測定体11とが対応するように位置制御される。電気特性の検査は、プローブユニット60を上下にストロークさせ、プローブ針10の弾性力を利用して被測定体11の電極12にプローブ針10の先端1aを所定の圧力で押し当てることにより行われる。このとき、プローブ針10の後端1bはリード線50に接触し、被測定体11からの電気信号がそのリード線50を通って検査装置(図示しない。)に送られる。
実施例と比較例により具体的に説明する。
[実施例1]
金属導体1として、長尺のレニウムタングステン線(外径0.025mm、円周長79μm)を用いた。絶縁被膜2は2層構造とし、第1絶縁被膜2aはウレタン樹脂系エナメル塗料を第1絶縁被膜用塗料として用い、厚さ1μmで第1絶縁被膜2aを形成した。第2絶縁被膜2bは、第1絶縁被膜2aと同じエナメル塗料を用い、そのエナメル塗料100重量部に対して顔料(BASFジャパン株式会社製、商品名:Irgazin(登録商標))を4重量部含有させた第2絶縁被膜用エナメル塗料とし、厚さ2.5μmで第2絶縁被膜2bを形成した。
絶縁被膜2(総厚約3.5μm)が形成された長尺のプローブ針を定尺切断機で切断して長さ10mmの絶縁被膜付きプローブ針を切り出し、その絶縁被膜付きプローブ針の両端部の所定長さをレーザー剥離し、図1に示す態様からなる実施例1のプローブ針10を作製した。
[実施例2〜7]
実施例1において、レニウムタングステンの外径を表1に記載のものに変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜7に記載のプローブ針を作製した。
[比較例1]
実施例1において、絶縁被膜2を単層とし、その単層の絶縁被膜2として、ウレタン樹脂系エナメル塗料を用い、そのエナメル塗料100重量部に対して顔料(BASFジャパン株式会社製、商品名:Irgazin(登録商標))を4重量部含有させた絶縁被膜用エナメル塗料とし、厚さ1.5μmで絶縁被膜2を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例1のプローブ針10を作製した。
[比較例2,3]
比較例1において、エナメル塗料に含有させる顔料を変更した。それ以外は、比較例1と同様にして、比較例2,3のプローブ針10を作製した。比較例2では、顔料(BASFジャパン株式会社製、商品名:Irgazin(登録商標))を2重量部含有させた絶縁被膜用エナメル塗料を用いた。比較例3では、顔料(BASFジャパン株式会社製、商品名:Irgazin(登録商標))を4重量部含有させた絶縁被膜用エナメル塗料を用いた。
[各特性の測定、評価]
密着強度F(N)は、精密万能試験機(島津製作所社製、型番:AG−I)を用いたピール試験(密着性試験)で評価した。具体的には、図4に示すように、金属導体1の直径D2と全体の外径D1の中間値の穴径(D3)が37μm(ユニットのストッパー部と同じ径)のダイス8に各プローブ針10の先端1aを通し、後端1bから荷重を与えたときの試験荷重を上記装置で検知し、得られた値を相互に比較して密着性を評価した。その値が大きいほど密着性に優れ、小さいほど密着性に劣ることになる。F/Lは、ピール試験で測定した密着強度F(N)と絶縁被膜2が設けられる金属導体1の円周長L(μm)との比である。本発明では、この値が0.001N/μm以上であることが好ましい。
耐屈曲性については、摺動試験で評価した。具体的には、プローブ針100本を測定治具に装着し、一定の速度(10mm/分)で0.2mmのストローク量で繰り返し(10万回)加圧した。その回数が10万回になった後、上記同様のピール試験を行った。さらに、外観を実体顕微鏡(倍率:40〜80倍)で観察し、100本について絶縁被膜2にひび割れや剥がれが生じているか否かを確認した。100本についてひび割れとは剥がれが無ければ「○」、1本でもひび割れ又は剥がれがあれば「×」とした。
Figure 2021189063
[結果]
実施例1〜7及び比較例1〜3のプローブ針について表1にまとめた。この結果から、ピール強度(密着強度)と耐屈曲性を備えたプローブ針10を作製することができた。さらに、識別性を持たせるために顔料を絶縁被膜2に含有させた場合であっても、ピール強度(密着強度)と耐屈曲性が顕著に低下しない好ましいプローブ針10を作製することができた。こうしたプローブ針10は、絶縁被膜2の密着性を高めてクラックや剥がれの発生を抑制でき、特に、プローブ針10に屈曲応力が加わって屈曲が繰り返された場合でも、絶縁被膜2にクラックが発生するのを抑えることができ、また、電気的特性の測定時に絶縁被膜2が第1支持板20の案内穴周縁に当接した場合であっても、絶縁被膜2が剥離するのを抑制することができる。
1 金属導体
1a 先端
1b 後端
2 絶縁被膜
2a 第1絶縁被膜
2b 第2絶縁被膜
3 端部
6 胴体部
7 案内穴の周縁に当接する絶縁被膜の端部
8 試験ダイス
9 ダイス穴
10 プローブ針
11 被測定体
12 電極
20 第1支持板
21 案内穴
30 第2支持板
31 案内穴
40 リード線用の保持板
50 リード線
60 プローブユニット
D1 プローブ針の外径
D2 金属導体の導体径
D3 試験ダイスの直径

Claims (5)

  1. ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有するプローブ針において、
    前記絶縁被膜が、ピール試験で測定した密着強度F(N)と前記絶縁被膜が設けられる前記金属導体の円周長L(μm)との比(F/L)が0.001N/μm以上である、ことを特徴とするプローブ針。
  2. 前記ピール試験で測定した密着強度F(N)は、前記金属導体の導体径と前記プローブ針の外径との中間値の穴径のダイスに前記プローブ針の先端を通し、該プローブ針の後端から荷重を与えたとき剥離するまでの最大荷重として求められる値である、請求項1に記載のプローブ針。
  3. 前記絶縁被膜は顔料を含む識別性のある被膜であって、前記金属導体上に設けられる第1絶縁被膜と、該第1絶縁被膜上に設けられる第2絶縁被膜とで少なくとも構成され、前記第1絶縁被膜は顔料を含まず、前記第2絶縁被膜は顔料を含む、請求項1又は2に記載のプローブ針。
  4. 前記金属導体の導体径が0.008〜0.180mmの範囲内であり、前記絶縁被膜を含む外径が0.010〜0.200mmの範囲内である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプローブ針。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプローブ針と、前記プローブ針が備える絶縁被膜が当接する支持板とを少なくとも有する、ことを特徴とするプローブユニット。



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