JP2021187507A - 分別キャップ - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、以下の特許文献1に示す注出栓(分別キャップ)は、プルリングを介して除去可能に設けられた閉塞壁を内側に備えて容器の口筒部の外側に係合配置される周壁を備えたプルリング付き破断開口型注出栓と、プルリング付き破断開口型注出栓に対して螺合により着脱可能に設けられたキャップとを有し、プルリング付き破断開口型注出栓の周壁には、左右一対の薄肉破断線を並設して成る破断除去部と破断除去部の上端に切込みが設けられた構成である。
注出栓を容器本体(びん)から取り除くには、切込みを押し開いて左右の薄肉破断線を破断させて破断除去部を取り除き、周壁の緊着を解除して引き出すことにより、注出栓と容器本体とを分別廃棄することができるようになっている。
更には、容器本体からのキャップをこれまで以上にスムーズに分別できる分別キャップの開発も望まれている。
外筒の内側に内容物を注出する注出筒を有して容器本体の口筒部に装着される有頂円筒状から成るキャップ本体と、キャップ本体に対して着脱自在に装着されるオーバーキャップと、口筒部からキャップ本体を取り除く分別機構とを有する分別キャップであって、
キャップ本体の外筒の下端には、下筒部を介して外側に突出するフラップが環状に連設されており、
分別機構が、外筒と下筒部の間に破断可能な薄肉部を周方向に配設して成る横弱化部と、フラップを周方向に分断する切欠部と、横弱化部の一端と切欠部の間に破断可能な薄肉部を鉛直方向に配置して成る縦弱化部と、フラップの一部に形成された摘みフラップと、を有して構成され、フラップを口筒部に形成されたネックリングに当接させたことを特徴とする、というものである。
本発明の主たる手段では、摘みフラップを指先で摘みながら破断方向に引っ張るだけで横弱化部が直接破断するため、別機構付きキャップを口筒部から容易に除くことができる。
上記手段では、通常のネックリングの場合には傾斜フラップの下面がネックリングの角部に当接し、大径のネックリングの場合には、傾斜フラップはネックリング上に略水平な姿勢で載置された状態に設定され、いずれの場合もネックリングと傾斜フラップの下面との間から隙間を無くすことができ、異物の挿入を未然に防止できる。
上記手段では、全体として作用する打栓時抵抗を低減することができる。
上記手段では、垂直フラップとネックリング104との間に隙間が形成されることを防止することができ、この間からの異物の挿入を阻止できる。
上記手段においても、これ以上のこれ以上の異物の侵入を阻止する異物の侵入を阻止することが可能となる。
上記手段においては、フラップを摘み易くなることから、破棄作業を短時間で確実に行うことが可能となる。
上記手段では、オーバーキャップを回して開栓させると同時に抜栓された栓体を、オーバーキャップ側に移行させることができるため、開栓作業を容易化することができる。
またフラップの下面とネックリングとの間に隙間は形成さなくなることから、異物を挿入するなどの悪戯を防止できると共に、後から悪戯の有無を視覚的に確認することができる。
図1は本発明の第1実施例として開封前の分別キャップを示す半断面図、図2は切断機構を拡大して示す断面図、図3はキャップ本体の平面図、図4(a)はオーバーキャップの半断面図、図4(b)はオーバーキャップの底面図、図5は開封後の分別キャップを示す半断面図である。
キャップ本体Aは有頂筒状の部材であり、外周側の外筒5と、内周側の内筒6と、外筒5及び内筒6の上端にリング状に架設された上壁7と、上壁7の内周端から立設されたネジ壁部8と、ネジ壁部8の上端に天壁9を介して起立設された注出筒10とを有して構成されている。外筒5と内筒6との間には環状溝から成る嵌合凹部4が周設されており、この嵌合凹部4には容器本体101の口筒部102が嵌入可能となっている。
詳述すると、図1に示すように、外筒5の下端には、外筒5よりも厚肉で形成されて成る下筒部31が環状に周設され、更に下筒部31の下端には径方向外側に突出するフラップ33が連設されている。第1実施例に示すフラップ33は、環状溝部32を介して断面視傾斜状に形成され且つ下端に向かって拡径状に広がる傾斜フラップ33Aと摘みフラップ33Bとを有して構成されている。
そして、横弱化部36、縦弱化部37、切欠部38及び摘みフラップ33Bは、環状溝部32及び傾斜フラップ33Aを含む下筒部31以下の部材を外筒5から切り離して口筒部102からのキャップ本体Aの取り除きを容易とし、廃棄の際に容器本体101とは分別して破棄することを可能とする分別機構30を構成している。
また頂壁40の内面には、その中央側に切断筒部43が、外周側にネジ筒部44が夫々同心円状に一体に垂下設され、切断筒部43とネジ筒部44との間には細板状の振動片45aからなる音出し部材45が周方向に180度の間隔を有する2箇所の位置に垂下設されている。
尚、本実施例では、ストッパー28及びクサビ状凹部56は周方向2箇所の位置に形成した場合を示して説明したが、これらは2箇所に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更することが可能である。
キャップ本体Aの上からオーバーキャップBをセットする際には、図示しないマーク等を利用し、キャップ本体AとオーバーキャップBとの周方向の位置決めした状態で打栓することにより行う、この際には、オーバーキャップB側の切断凸部51とキャップ本体A側の切断凹部18とが対向するように周方向に位置決めされるため、切断凸部51を切断凹部18内に嵌入させることができる。すると、図1に示すように、切断凸部51が切断凹部18内に挿入案内されて下降し、第2係着突部48が第1係着突部21を乗り越えて拡径部20の外周面に嵌合する。同時に、封止リング49の係止部49bが上壁7の外周端を下方に乗り越えて係合する。これにより、分別キャップを、オーバーキャップBがキャップ本体Aに一体的に組み付く開栓前の初期状態に設定することができる。
次に、キャップ本体Aの嵌合凹部4を内容物が充填された容器本体101の口筒部102上に載せた状態で打栓すると、キャップ本体Aに設けられた係合凸部35が口筒部102の外周面に形成された係合凹部103に強固に係合するため、分別キャップを容器本体101の口筒部102に取り付けることができる。
また仮に無理に異物を挿入しようとした場合には、傾斜フラップ33Aが強制的に持ち上げられ、その上部に設けられている窓部34が破損してその痕跡が残ることから、少なくともそのような悪戯が行われたことを目視により知ることが可能となる。
分別キャップの栓体15を開栓するには、まず外周壁41のローレット41aを把持した状態で、図1の開栓前の初期状態からオーバーキャップBを螺脱方向(半時計回り方向)に回転させる。
すると、切断筒部43の切断凸部51を構成するキャップ側係合部51bを介して、これに嵌合している栓体15の外周面に形成された切断凹部18を構成する栓体側係合部18bに回転力を伝達するため、栓体15を一緒に回転させることができる。この回転により、オーバーキャップBは、雄ネジ23と雌ネジ55とのネジ送り作用によって上方に移動するが、切断筒部43の第2係着突部48が栓体15の拡径部20の外周面に嵌合しているので、オーバーキャップBの回転に伴って栓体15を上方に引き上げる。
本実施例では、封止リング49は、係止部49bが再び係止される下筒部31の位置まで落下するが、この落下距離を約3mmとすることにより、開封前であるか又は開封後であるかを判別する視認性を向上させることが可能となっている。
分別キャップを容器本体101から取り除くには、分別機構30を構成する摘みフラップ33Bを指先で摘みながら、横弱化部36が破断する周方向右側(以下「破断方向」という、図1では右方向)に引っ張ることにより行う。摘みフラップ33Bはネックリング104よりもわずかに突出しており、また摘みフラップ33Bの側部に切欠部38を設けているので摘み易くなっている。そして、摘みフラップ33Bを引っ張ると、傾斜フラップ33Aは切欠部38によって周方向に分断されているため、切欠部38に隣接する縦弱化部37が最初に破断し、続いて横弱化部36が周方向に順次破断し始めるため、結果として環状溝部32及び傾斜フラップ33Aを含む下筒部31以下の部材を外筒5から切り離すことができる。よって、オーバーキャップBが装着されたキャップ本体A、すなわち、摘みフラップ33Bを指先で摘みながら破断方向に引っ張るだけで、横弱化部36が直接破断して分別キャップが口筒部102から容易に外れることから、分別キャップと容器本体101とを分別して破棄することが可能となる。
例えば、容器本体101が、第1実施例のような内容量500mlの場合と、内容量1800mlの場合とでは、ネックリング104の径寸法が異なることがあり、第1実施例の変形例はネックリング104が大径の場合(内容量1800ml)に関するものである。
図6に示すように、ネックリング104が大径の場合には、装着時に傾斜フラップ33Aの下端がネックリング104に接触して環状溝部32において折れ曲がり、傾斜フラップ33Aはネックリング104上に略水平な姿勢で載置された状態に設定される。
第2実施例に示す分別キャップが、上記第1実施例と異なる点は、要部であるフラップ33の構成にあり、その他の構成及び効果は上記第1実施例同様であることから、以下においては上記第1実施例と異なる点を中心に同一部材については同一の符号を付して説明する。
第2実施例の第1変形例及び第2変形例に示す分別キャップが、上記第2実施例と異なる点も要部であるフラップ33の構成にあり、その他の構成及び効果は上記第2実施例同様であることから、以下においては上記第2実施例と異なる点を中心に同一部材については同一符号を付して説明する。
尚、図9(a)の第2実施例の第1変形例は容器本体101が内容量500mlの場合(通常の大きさのネックリング)、図9(b)の第2変形例は容器本体101が内容量1800mlの場合(大径ネックリング)である。
すなわち、垂直フラップ33Dは、下筒部31の下端に、環状溝部32を介して断面視鉛直方向に延びると共に、縦弱化部37が形成されている部分を除き全周に渡って短筒状に形成され、その内周面はネットリング104の外周面に当接している。そして、縦弱化部37の下端の位置に形成された切欠部38と破断方向に隣接する位置には、垂直フラップ33Dより径方向外側に突出させて成る摘みフラップ33Bが設けられている。
尚、第1変形例においては、環状のフラップ33を、周方向に所定の間隔で間欠的に配置した図7同様の複数のスリット33aで複数に分割してもよい。
5 : 外筒
6 : 内筒
7 : 上壁
8 : ネジ壁部
9 : 天壁
10 : 注出筒
10a: 注出口
11 : 基部
12 : リップ部
14 : 薄肉弱化部
15 : 栓体
17 : 底壁部
18 : 切断凹部
18a: 栓体側傾斜部
18b: 栓体側係合部
20 : 拡径部
21 : 第1係着突部
22 : フランジ部
23 : 雄ネジ
26 : 音出し突起
28 : ストッパー
28a: 第1当接面
28b: 第1傾斜面
30 : 分別機構
31 : 下筒部
32 : 環状溝部
33 : フラップ
33A: 傾斜フラップ
33B: 摘みフラップ
33C: 分割フラップ
33D: 垂直フラップ
33E: 屈曲フラップ
33a: スリット
34 : 窓部
35 : 係合凸部
36 : 横弱化部
37 : 縦弱化部
38 : 切欠部
40 : 頂壁
41 : 外周壁
41a: ローレット
43 : 切断筒部
44 : ネジ筒部
45 : 音出し部材
45a: 振動片
48 : 第2係着突部
49 : 封止リング
49a: 破断片
49b: 係止部
50 : 密封筒
51 : 切断凸部
51a: キャップ側傾斜部
51b: キャップ側係合部
55 : 雌ネジ
56 : クサビ状凹部
56a: 第2当接面
56b: 第2傾斜面
101: 容器本体
102: 口筒部
103: 係合凹部
104: ネックリング
A : キャップ本体
B : オーバーキャップ
O : キャップ軸
Claims (7)
- 外筒(5)の内側に内容物を注出する注出筒(10)を有して容器本体(101)の口筒部(102)に装着される有頂円筒状から成るキャップ本体(A)と、該キャップ本体(A)に対して着脱自在に装着されるオーバーキャップ(B)と、前記口筒部(102)から前記キャップ本体(A)を取り除く分別機構(30)とを有する分別キャップであって、
前記キャップ本体(A)の外筒(5)の下端には、下筒部(31)を介して外側に突出するフラップ(33)が環状に連設されており、
前記分別機構(30)が、前記外筒(5)と前記下筒部(31)の間に破断可能な薄肉部を周方向に配設して成る横弱化部(36)と、前記フラップ(33)を周方向に分断する切欠部(38)と、前記横弱化部(36)の一端と前記切欠部(38)の間に破断可能な薄肉部を鉛直方向に配置して成る縦弱化部(37)と、前記フラップ(33)の一部に形成された摘みフラップ(33B)と、を有して構成され、前記フラップ(33)を前記口筒部(102)に形成されたネックリング(104)に当接させたことを特徴とする分別キャップ。 - フラップ(33)は、断面視傾斜状からなる傾斜フラップ(33A)であり、下筒部(31)と傾斜フラップ(33A)との間の環状溝部(32)内に複数の窓部(34)が周方向に間欠的に形成されている請求項1記載の分別キャップ。
- フラップ(33)が、断面視傾斜状からなるフラップ(33)に複数のスリット(33a)を周方向に間欠的に形成した分割フラップ(33C)で構成されている請求項1記載の分別キャップ。
- フラップ(33)が、断面視鉛直方向に延びる短筒状の垂直フラップ(33D)で構成されている請求項1記載の分別キャップ。
- フラップ(33)が、先端を径方向内側に向かって曲げた屈曲フラップ(33E)で形成されている請求項1記載の分別キャップ。
- 摘みフラップ(33B)が、切欠部(38)に隣接するフラップ(33)の一部を径方向外側に向かって突出させることにより形成されている請求項1乃至5のいずれか一行に記載の分別キャップ。
- キャップ本体(A)に注出筒(10)の内側に注出口(10a)を形成する破断可能な薄肉弱化部(14)を介して連結された栓体(15)が設けられ、オーバーキャップ(B)は、前記栓体(15)の外周面に嵌合する切断筒部(43)が設けられたネジキャップであり、前記栓体(15)と前記切断筒部(43)との間に、前記オーバーキャップ(B)を回して開栓させた際に、前記薄肉弱化部(14)を破断させて前記注出口(10a)を形成すると共に、前記栓体(15)を前記キャップ本体(A)から切り離してオーバーキャップ(B)に移行させる切断機構が設けられている請求項1乃至6のいずれか一行に記載の分別キャップ。
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