JP2021179202A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】補助吸気通路を流れる空気量を制限することにより吸入空気量の増加を抑制して、内燃機関の始動時等に運転者が種々の変速操作を行ったとしても、その内燃機関の回転数の不要な上昇を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】内燃機関の制御装置21は、車両に搭載され、内燃機関1の燃焼室18に向かって空気が通過すると共にスロットル弁10が配設された吸気通路19と、スロットル弁10をバイパスするように吸気通路19に連通すると共に補助空気弁7が配設された補助吸気通路24と、を有する内燃機関の回転数を制御する制御部21dを備え、制御部21dは、補助空気弁7の開度の開き側の限界値である上限開度値を、内燃機関1の温度が同じであれば内燃機関1に連絡する変速機の変速段の変速比が小さくなるにつれて小さくなるように設定するための上限開度値設定処理を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に自動車等の車両に搭載される内燃機関の回転数を制御する内燃機関の制御装置に関する。
近年、自動車等の車両に搭載される内燃機関では、吸気通路に配設されたスロットル弁をバイパス(迂回)しながら吸気通路に連通する補助吸気通路を、その吸気通路に対して付加すると共に、補助吸気通路に対して、補助吸気通路を連続的又は断続的に開閉する補助空気弁を配設した構成が用いられるようになっている。かかる構成を有する内燃機関においては、例えばその始動直後のファーストアイドル時に、補助空気弁を開弁して内燃機関の燃焼室に供給される空気量を増加することにより、内燃機関のアイドル回転数を上昇させてその暖機を促進することが可能となる。
かかる状況下で、特許文献1は、内燃機関の吸入空気量制御装置に関し、内燃機関の減速運転時において回転数の急変による不要なショックを低減するために、内燃機関への吸入空気量を増加させる増加制御を実行している間で、変速比が減速側に変化するダウンシフトを検出したときには、内燃機関への吸入空気量の増加が抑えられるように、その吸入空気量を制限する構成を開示している。
特開平3−88928号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1の構成は、ダウンシフトを検出したときに、吸入空気量の増加が少なくなるようにその増加を制限するものではあるが、単純なダウンシフト以外の他の変速操作がなされたような場合に、吸入空気量の増加が少なくなるようにそれを制限することに関しては何等の考慮をしていない。
ここで、本発明者の検討によれば、単純なダウンシフトのみを伴わない場合、例えば、内燃機関の始動完爆後のファーストアイドル時に運転者が発進や走行をしようとして種々の変速操作をするような状況下においても、運転者が受ける駆動力の唐突な変動等の違和感を低減するように、吸入空気量の増加を制限して内燃機関の回転数の不要な上昇を抑制することが望ましい場合が考えられる。特に、軽量な自動二輪車においては、内燃機関の回転数の上昇度合いが大きくなって吹け上がり的なものになると運転者の受ける違和感の増大等に繋がるため、このような内燃機関の回転数の不要な上昇を抑制することがより必要となる。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、補助吸気通路を流れる空気量を制限することにより吸入空気量の増加を抑制して、内燃機関の始動時等に運転者が種々の変速操作を行ったとしても、その内燃機関の回転数の不要な上昇を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、車両に搭載され、内燃機関の燃焼室に向かって空気が通過すると共にスロットル弁が配設された吸気通路と、前記スロットル弁をバイパスするように前記吸気通路に連通すると共に補助空気弁が配設された補助吸気通路と、を有する内燃機関の回転数を制御する制御部を備えた内燃機関の制御装置において、前記制御部は、前記補助空気弁の開度の開き側の限界値である上限開度値を、前記内燃機関の温度が同じであれば前記内燃機関に連絡する変速機の変速段の変速比が小さくなるにつれて小さくなるように設定するための上限開度値設定処理を実行することを第1の局面とする。
また、本発明は、第1の局面に加えて、前記制御部は、前記上限開度設定処理の実行開始条件として、前記スロットル弁の開度が、前記スロットル弁が前記吸気通路を全閉にするための値である全閉開度値をとることを含むことを第2の局面とする。
また、本発明は、第1又は第2の局面に加えて、前記制御部は、前記上限開度設定処理の実行開始条件として、前記内燃機関の回転数が、前記補助空気弁の前記開度の制御によりフィードバック制御されていることを含むことを第3の局面とする。
また、本発明は、第1から第3のいずれかの局面に加えて、前記制御部は、前記上限開度設定処理の実行開始条件として、前記内燃機関から前記変速機を介して前記車両の駆動輪へ駆動力が伝達されていることを含むことを第4の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる内燃機関の制御装置によれば、制御部が、補助空気弁の開度の開き側の限界値である上限開度値を、内燃機関の温度が同じであれば内燃機関に連絡する変速機の変速段の変速比が小さくなるにつれて小さくなるように設定するための上限開度値設定処理を実行するものであるため、内燃機関の始動完爆後に、運転者の変速操作によりいずれの変速段が選択されたとしても、内燃機関の回転数の不要な上昇を抑制することができる。
また、本発明の第2の局面にかかる内燃機関の制御装置によれば、制御部が、上限開度設定処理の実行開始条件として、スロットル弁の開度が、スロットル弁が吸気通路を全閉にするための値である全閉開度値をとることを含むものであるため、補助吸気通路を流れる空気量の調整をより確実に行って、吸入空気量の増加をより適切に制限することができる。
また、本発明の第3の局面にかかる内燃機関の制御装置によれば、制御部が、上限開度設定処理の実行開始条件として、内燃機関の回転数が、補助空気弁の開度の制御によりフィードバック制御されていることを含むものであるため、補助吸気通路を流れる空気量の制限をより効果的に行って、内燃機関の回転数の不要な上昇をより確実に抑制することができる。
また、本発明の第4の局面にかかる内燃機関の制御装置によれば、制御部が、上限開度設定処理の実行開始条件として、内燃機関から変速機を介して車両の駆動輪へ駆動力が伝達されていることを含むものであるため、内燃機関の回転数の不要な上昇を抑制することにより、車両の駆動輪に不要な駆動力変化が生じることをより確実に抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態におけるエンジンの制御装置及びそれが適用されるエンジンの概略構成を説明するための模式図である。 図2は、本実施形態におけるエンジンの制御装置で用いられる補助空気弁の開度の上限開度を、エンジンの温度に対して変速段毎に示す特性図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態におけるエンジンの制御装置につき、詳細に説明する。
図1は、本実施形態におけるエンジンの制御装置及びそれが適用されるエンジンの概略構成を説明するための模式図である。また、図2は、本実施形態におけるエンジンの制御装置で用いられる補助空気弁の開度の上限開度を、エンジンの温度に対して変速機の変速段毎に示す特性図である。なお、本実施形態においては、変速機は、典型的には手動式の多段変速機であって、その変速段の数としては、1速から6速までの6段が設定されているものを例示する。
図1に示すように、本実施形態においては、吸気温センサ2、スロットルポジションセンサ3、吸気圧センサ4、クランク角センサ5、冷却水温センサ6、ギアポジションセンサS1、大気圧センサS2及びクラッチセンサS3が接続されると共に、内燃機関であるエンジン1に対して適用されるエンジンの制御装置21は、ECU(Electronic Control Unit)等の電子制御装置であり、エンジン1及びエンジンの制御装置21は、各種センサも含めて、エンジン1の駆動力をいずれも図示を省略する駆動輪に伝達する自動車や鞍乗型車両等の車両に搭載されている。
エンジン1は、図1において、吸気弁14、排気弁15、リラクタ16、ピストン17、燃焼室18、吸気通路19及び排気通路20を代表的に備えた構成を有する。吸気弁14は、燃焼室18と吸気通路19との接続部位に設けられ、排気弁15は、燃焼室18と排気通路20との接続部位に設けられている。リラクタ16は、ピストン17が連結されている図示を省略するクランクシャフトに同軸に装着され、クランクシャフトと共に回転する。吸気通路19は、燃焼室18に向かって吸入される空気が通過する通路であり、排気通路20は、燃焼室18から排気される排気ガスが通過する通路である。
図1において吸気通路19を主とするエンジン1の吸気系には、アイドルスピードコントロール弁(ISC弁)7、燃料噴射弁8、スロットル弁10及び全閉ストッパ11が配設されると共に、吸気通路19の上流側及び下流側(図1において右方向である吸気方向の左側及び右側)で、スロットル弁10をバイパス(迂回)して吸気通路19に連通する補助吸気通路24が設けられている。
ISC弁7は、補助吸気通路24において吸気通路19を画成する吸気管に装着され、燃料噴射弁8の上流側に設けられている補助空気弁である。ISC弁7は、エンジンの制御装置21の制御により、いずれも図示を省略するステップモータで駆動される弁体が、それが設けられている補助吸気通路24の部位を全閉状態とする全閉開度の位置である全開位置と、それが設けられている補助吸気通路24の部位を全開状態とする全開開度の位置である全閉位置と、の間で、連続的に変化する開度をとることにより、補助吸気通路24の流路断面積を全閉面積と全開面積との間で連続的に変化する。
スロットル弁10は、吸気管に装着されており、吸気通路19において燃料噴射弁8の上流側に設けられており、エンジンの制御装置21の制御によらない機械式又はエンジンの制御装置21の制御による電子制御式の開閉弁である。スロットル弁10は、それが設けられている吸気通路19の部位を全閉状態とする全閉開度の位置である全閉位置と、それが設けられている吸気通路19の部位を全開状態とする全開開度の位置である全開位置と、の間で回動して吸気通路19を開閉することにより、吸気通路19から燃焼室18に流入する外気の量を主として調整する。なお、スロットル弁10の全閉位置における開度の値を全閉開度値といい、スロットル弁10の全開位置の開度の値を全開開度値ということがある。
全閉ストッパ11は、吸気管に装着されており、スロットル弁10がその全閉位置を閉じ側に超えて回転しないように規制して全閉位置を規定すると共に、スロットル弁10の全閉位置における吸気通路19の吸気量(吸気通路19自体を通過する空気量)を典型的にはゼロに設定するためのその位置が固定された部材である。
エンジンの制御装置21は、ROM(Read Only Memory)21a、RAM(Random Access Memory)21b及びCPU(Central Processing Unit)21cを備えている。
ROM21aは、不揮発性の記憶装置により構成され、エンジンの制御装置21に必要な制御プログラム及び制御データ等を格納している。
RAM21bは、揮発性の記憶装置により構成され、CPU21cが利用する検出値、算出値、制御プログラムの一部及び制御データの一部等を一時的に記憶して、CPU21cのワーキングエリアとして機能する。
CPU21cは、ROM21a内に記憶されている制御プログラムをRAM21bにロードし、ロードした制御プログラムを実行することにより、エンジンの制御装置21の動作を制御する制御部21dとして機能する。本実施形態では、制御部21dは、吸気温センサ2、スロットルポジションセンサ3、吸気圧センサ4、クランク角センサ5、冷却水温センサ6、ギアポジションセンサS1、大気圧センサS2及びクラッチセンサS3から入力される電気信号に基づいて、主としてISC弁7、燃料噴射弁8、点火栓9及びスロットル弁10の動作を制御する。
ここで、吸気温センサ2は、吸気管に装着されており、吸気通路19内に流入する空気の温度を検出し、検出した空気の温度を示す吸気温信号をエンジンの制御装置21に入力する。
スロットルポジションセンサ3は、吸気管に装着されており、スロットル弁10の開度(スロットル開度)を検出し、検出したスロットル開度に応じた開度信号をエンジンの制御装置21に入力する。
吸気圧センサ4は、吸気通路19のスロットル弁10及び補助吸気通路24よりも吸気方向の下流側に配置されるように吸気管に装着されており、補助吸気通路24からの流入を含む吸気通路19内に流入する空気の圧力を吸気圧として検出し、検出した吸気圧を示す吸気圧信号をエンジンの制御装置21に入力する。
クランク角センサ5は、エンジン1のクランクケース等に装着されて、クランクシャフトの回転に伴って回転するリラクタ16の外周面に形成されている歯部に対応したクランクパルスをエンジンの制御装置21に入力する。
冷却水温センサ6は、エンジン1のシリンダブロック等に装着されて、エンジン1の図示を省略する冷却水通路内を流通する冷却水の温度を検出し、検出した冷却水の温度を示す冷却水温信号をエンジンの制御装置21に入力する。
ギアポジションセンサS1は、エンジン1に連結された図示を省略する変速機のケース等に装着されており、変速機において運転者により選択されている変速段を検出し、検出した変速段を示す変速段信号をエンジンの制御装置21に入力する。
大気圧センサS2は、車両の図示を省略するフレーム等に装着されており、車両周囲の大気圧を検出し、検出した大気圧を示す大気圧信号をエンジンの制御装置21に入力する。
クラッチセンサS3は、変速機に連結された図示を省略するクラッチのケース等に装着されており、クラッチの断続状態を検出し、検出したクラッチの断続状態を示す断続状態信号をエンジンの制御装置21に入力する。
燃料噴射弁8は、吸気通路19に露出するように吸気管又はエンジン1のヘッドに 装着されており、制御部21dによってその開弁時間が制御されることにより適切な量の燃料を吸気通路19内に噴射してエンジン1に供給する。
点火栓9は、燃焼室18に露出するようにエンジン1のヘッドに装着されており、制御部21dによって制御されたタイミングで、燃焼室18内の燃料及び空気から成る混合気を着火させるべくそれに点火する。
ここで、制御部21dは、吸気温センサ2から入力される吸気温信号に基づいて、エンジン1の吸気温を算出し、スロットルポジションセンサ3から入力される開度信号に基づいて、エンジン1のスロットル開度を算出し、吸気圧センサ4から入力される吸気圧信号に基づいて、エンジン1の吸気圧を算出し、クランク角センサ5から入力されるクランクパルスに基づいて、エンジン1のクランク角を検出すると共にエンジン1の回転数を算出し、冷却水温センサ6から入力される冷却水温信号に基づいて、エンジン1の冷却水温を算出し、ギアポジションセンサS1から入力される変速段信号に基づいて、変速段を算出し、大気圧センサS2から入力される大気圧信号に基づいて、大気圧を算出し、クラッチセンサS3から入力される断続状態信号に基づいて、クラッチの断続状態を算出すると共に、これらの算出値の内の所要のものを用いて、スロットル弁10が機械式の開閉弁である場合には、燃料噴射量及び点火時期を算出して、これらに応じて燃料噴射弁8及び点火栓9の各々の動作を制御することにより、又はスロットル弁10が電子制御式の開閉弁である場合には、燃料噴射量、点火時期及びスロットル開度を算出して、これらに応じて燃料噴射弁8、点火栓9及びスロットル弁10の各々の動作を制御することにより、エンジン1の運転状態を制御、典型的にはエンジン1の回転数をフィードバック制御する。
また、制御部21dは、エンジン1の冷間始動時等においては、更に、燃料噴射弁8及び点火栓9の各々の動作の制御、又は燃料噴射弁8、点火栓9及びスロットル弁10の各々の動作の制御に加え、ISC弁7の開度を制御することにより、そのアイドル回転数をファーストアイドル目標回転数に一致させるようなフィードバック制御を行う。詳しくは、制御部21dは、典型的にはエンジン1の冷間始動完爆時又はその直後からエンジン1の暖気が完了するまでの間に、エンジン1の目標アイドル回転数を通常時のものよりも高めに設定して、ISC弁7を開弁してエンジン1の燃焼室18に供給される空気量を通常時よりも増加させることにより、エンジン1において目標アイドル回転数に一致するようにフィードバック制御されるアイドル回転数を通常時よりも上昇させるファーストアイドルアップ処理の実行を開始して、エンジン1の暖機を促進する。
この際、制御部21dは、ISC弁7の開度の開き側の限界値である上限開度値(開き側最大開度値)を、エンジン1の温度が同じであればエンジン1に連結される変速機の変速段の変速比(減速比)が小さくなるにつれて小さくなるように設定する上限開度値設定処理の実行を開始して、ファーストアイドルアップ処理の実行の継続中ではその実行を継続する。
具体的には、ROM21aには、図2に示すような変速段(前進の1速から6速を例示する)毎のエンジン1の温度(機関温度)TWの値とISC弁7の上限開度の値(上限開度値)との関係を示すテーブルデータ等の特性データが格納されており、上限開度値は、機関温度TWの値が同じであれば変速段の変速比が小さくなれば小さくなるほど減少するように設定されているもので、制御部21dは、ROM21aから機関温度TWの値及び選択されている変速段に対応する上限開度値を読み出して、それを実際に用いる上限開度値として設定することになる。
ここで、図2に示す特性データでは、上限開度値は、機関温度TWの値が同じであれば変速段の変速比が小さくなれば小さくなるほど減少するように設定されていることにより、駆動輪の駆動トルクが大きくなる傾向を呈する変速段であればあるほどアイドル回転数の増加を抑制することが可能となる。また、図2に示す特性データでは、同じ変速段であれば、機関温度TWの値が大きくなって高温になればなるほど上限開度値が小さくなるように設定されることが好ましい。これにより、エンジン1の出力が冷間時よりも上昇する温間時においてアイドル回転数の増加を抑制することが可能となる。また、図2に示す特性データでは、機関温度TWの値が小さい低温時と機関温度TWの値が大きい高温時との間の過渡範囲Aでは、同じ変速段であれば、機関温度TWの値が大きくなって高温になればなるほど小さく設定される上限開度値の減少度合が、機関温度TWの高い方(値の大きい方)に向かって一旦大きくなるように変化した後に小さくなるような変化特性(上限開度値の集合を連続線で示せば変曲点を有する特性〉を呈することが好ましい。これにより、エンジン1の出力における機関温度TWの変化により適合した態様でアイドル回転数の増加を抑制することが可能となる。
また、制御部21dは、上限開度値設定処理を実行する際には、冷却水温センサ6から入力された冷却水温信号を用いて機関温度TWを算出し、ギアポジションセンサS1から入力された変速段を示す信号を用いて選択されている変速段を検出する。なお、図示を省略する潤滑油温センサでエンジン1の潤滑油の温度を検出する場合には、制御部21dは、潤滑油温センサから入力されるエンジン1の潤滑油の温度を示す潤滑油温信号から潤滑油の温度を算出し、これを冷却水温の代わりに機関温度TWとして用いてもよい。
つまり、制御部21dは、上限開度値設定処理において、典型的には、算出した機関温度TWと算出した変速段に対応する上限開度値をROM21a内に格納された特性データから読み出し、読み出した上限開度値をISC弁7の上限開度値に設定する。かかる上限開度値設定処理によれば、エンジン1の始動完爆時又はその直後からその暖気完了までの間にいずれの変速段が選択されたとしても、エンジン1の回転数の不要な上昇を抑制することができる。
また、制御部21dは、上限開度値設定処理において、大気圧センサS2から入力された車両周囲の大気圧を示す大気圧信号を用いて車両周囲の大気圧を算出し、算出した大気圧の値が大きくなれば大きくなるほど上限開度値を小さくするように上限開度値を補正してもよい。これにより、燃焼室18に流入する空気量をより精度よく算出しそれに応じて、より適切な上限開度値を算出することができる。
また、制御部21dは、上限開度値設定処理の実行開始前において、スロットルポジションセンサ3から入力された開度信号に基づいて、スロットル弁10の開度がスロットル弁10が吸気通路19を全閉にするための値である全閉開度値に一致していることを判定した場合に、上限開度値設定処理の実行を開始することが好ましい。これにより、補助吸気通路24を流れる空気量の調整をより確実に行って、吸入空気量の増加をより適切に制限することができる。
また、制御部21dは、上限開度値設定処理の実行開始前において、クランク角センサ5から入力されたクランクパルスに基づいて算出されるエンジン1の回転数が、ISC弁7の開度の制御により目標回転数に一致するようにフィードバック制御されていると判定した場合に、上限開度値設定処理の実行を開始することが好ましい。これにより、補助吸気通路24を流れる空気量の制限をより効果的に行って、エンジン1の回転数の不要な上昇をより確実に抑制することができる。なお、エンジン1の回転数がISC弁7の開度の制御によりフィードバック制御されていることの判定は、RAM21b内に記憶されたエンジン1の回転数及び目標回転数の各々の時系列変化値を比較することにより行うことが可能である。
また、制御部21dは、上限開度値設定処理の実行開始前において、エンジン1から変速機を介して車両の駆動輪へ駆動力が伝達されている状態であることを検出した場合に、上限開度値設定処理の実行を開始することが好ましい。エンジン1から変速機を介して車両の駆動輪へ駆動力が伝達されているか否かは、典型的には、ギアポジションセンサS1から入力された変速段を示す変速段信号及びクラッチセンサS3から入力されたクラッチの断続状態を示す断続状態信号に基づいて、いずれかの変速段が選択されており、かつクラッチが接続状態にあることを検出することにより、検出することが可能である。これにより、エンジン1の回転数の不要な上昇を抑制することにより、車両の駆動輪に不要な駆動力変化が生じることをより確実に抑制することができる。
以上の本実施形態の内燃機関の制御装置21においては、車両に搭載され、内燃機関1の燃焼室18に向かって空気が通過すると共にスロットル弁10が配設された吸気通路19と、スロットル弁10をバイパスするように吸気通路19に連通すると共に補助空気弁7が配設された補助吸気通路24と、を有する内燃機関の回転数を制御する制御部21dを備え、制御部21dが、補助空気弁7の開度の開き側の限界値である上限開度値を、内燃機関1の温度が同じであれば内燃機関1に連絡する変速機の変速段の変速比が小さくなるにつれて小さくなるように設定するための上限開度値設定処理を実行するものであるため、内燃機関1の始動完爆後に、運転者の変速操作によりいずれの変速段が選択されたとしても、内燃機関1の回転数の不要な上昇を抑制することができる。
また、本実施形態の内燃機関の制御装置21においては、制御部21dが、上限開度設定処理の実行開始条件として、スロットル弁10の開度が、スロットル弁10が吸気通路19を全閉にするための値である全閉開度値をとることを含むものであるため、補助吸気通路24を流れる空気量の調整をより確実に行って、吸入空気量の増加をより適切に制限することができる。
また、本実施形態の内燃機関の制御装置21においては、制御部21dが、上限開度設定処理の実行開始条件として、内燃機関1の回転数が、補助空気弁7の開度の制御によりフィードバック制御されていることを含むものであるため、補助吸気通路24を流れる空気量の制限をより効果的に行って、内燃機関1の回転数の不要な上昇をより確実に抑制することができる。
また、本実施形態の内燃機関の制御装置21においては、制御部21dが、上限開度設定処理の実行開始条件として、内燃機関1から変速機を介して車両の駆動輪へ駆動力が伝達されていることを含むものであるため、内燃機関1の回転数の不要な上昇を抑制することにより、車両の駆動輪に不要な駆動力変化が生じることをより確実に抑制することができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、補助吸気通路を流れる空気量を制限することにより吸入空気量の増加を抑制して、内燃機関の始動時等に運転者が種々の変速操作を行ったとしても、その内燃機関の回転数の不要な上昇を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から自動車等の車両に広く適用され得るものと期待される。
1…エンジン
2…吸気温センサ
3…スロットルポジションセンサ
4…吸気圧センサ
5…クランク角センサ
6…冷却水温センサ
7…アイドルスピードコントロール弁(ISC弁)
8…燃料噴射弁
9…点火栓
10…スロットル弁
11…全閉ストッパ
14…吸気弁
15…排気弁
16…リラクタ
17…ピストン
18…燃焼室
19…吸気通路
20…排気通路
21…エンジンの制御装置
21a…ROM(Read Only Memory)
21b…RAM(Random Access Memory)
21c…CPU(Central Processing Unit)
21d…制御部
24…補助吸気通路
S1…ギアポジションセンサ
S2…大気圧センサ
S3…クラッチセンサ

Claims (4)

  1. 車両に搭載され、内燃機関の燃焼室に向かって空気が通過すると共にスロットル弁が配設された吸気通路と、前記スロットル弁をバイパスするように前記吸気通路に連通すると共に補助空気弁が配設された補助吸気通路と、を有する内燃機関の回転数を制御する制御部を備えた内燃機関の制御装置において、
    前記制御部は、前記補助空気弁の開度の開き側の限界値である上限開度値を、前記内燃機関の温度が同じであれば前記内燃機関に連絡する変速機の変速段の変速比が小さくなるにつれて小さくなるように設定するための上限開度値設定処理を実行することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御部は、前記上限開度設定処理の実行開始条件として、前記スロットル弁の開度が、前記スロットル弁が前記吸気通路を全閉にするための値である全閉開度値をとることを含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記上限開度設定処理の実行開始条件として、前記内燃機関の回転数が、前記補助空気弁の前記開度の制御によりフィードバック制御されていることを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記上限開度設定処理の実行開始条件として、前記内燃機関から前記変速機を介して前記車両の駆動輪へ駆動力が伝達されていることを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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