JP4281668B2 - 内燃機関のアイドル回転数制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される内燃機関のアイドル回転数を制御する装置に関し、さらに詳しくは、自動変速機が連結された内燃機関のアイドル回転数を制御する内燃機関のアイドル回転数制御装置に関する。
車両に搭載されるエンジン(内燃機関)のアイドル回転数制御としては、エンジンの吸気通路に、スロットルバルブをパイパスするバイパス通路を形成し、そのバイパス通路内の空気流量を調整するアイドルスピードコントロールバルブ(以下、ISCVという)を設け、実際のアイドル回転数が目標アイドル回転数に一致するようにISCVの開度をフィードバック制御するという方法が採られている。また、最近では、バイパス通路及びISCVを設けずに、エンジンの吸気通路に電子制御式のスロットルバルブを設け、そのスロットルバルブの開度を調整してアイドル回転数を制御するという方法も採られている。
このようなアイドル回転数制御では、車両室内の暖房性能の向上をはかるために、暖房時の目標アイドル回転数として、通常のアイドル状態の目標回転数よりも高い値に設定した目標アイドルアップ回転数を用い、その目標アイドルアップ回転数に実際のアイドル回転数が一致するように、スロットルバルブなどの開度を調整してエンジンへの吸入空気量をフィードバック制御している。
一方、エンジンを搭載した車両において、エンジンが発生するトルク及び回転速度を車両の走行状態に応じて適切に駆動輪に伝達する変速機として、エンジンと駆動輪との間の変速比を自動的に最適設定する自動変速機が知られている。自動変速機は、例えば、エンジンの出力軸に連結されるトルクコンバータと、トルクコンバータからの回転動力を変速して駆動輪に伝達するギアトレーン(例えば、プラネタリギア式の変速機)を備え、アクセル開度及び車速などに基づいて変速比を自動的に切り換えるように構成されている。
自動変速機が搭載された車両においては、一般に、運転者により操作されるシフトレバーが設けられており、そのシフトレバーを操作することにより、自動変速機のシフトポジションを、例えばPレンジ(パーキングレンジ)、Rレンジ(リバースレンジ)、Nレンジ(ニュートラルレンジ)、Dレンジ(ドライブレンジ)等に切り変えることができる。また、自動変速機においては、車両が停車中でシフトポジションがNレンジにあるときには、ギアトレーン内の各部のクラッチを開放するようにしている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。このように、シフトポジションがNレンジにあるときに、自動変速機内部のクラッチを開放しておくことにより、アイドル運転時の負荷を軽減することができ、燃料消費率の低下を抑えることができる。
特開平9−032917号公報 特開平8−303583号公報
ところで、車両が停止中で自動変速機のシフトポジションがNレンジにあるときに、ギアトレーン内部の各部のクラッチを開放してギアトレーン内部の回転体(例えば、クラッチの摩擦材を支持するハブ)が回転しないようにしていても、クラッチ部分において多少の引き摺りがあるため回転体が回転する。
このように引き摺りトルクにより回転体が回転していても、エンジン回転数が低くて回
転体がゆっくりと回転しているときは、ギアケースの下部に一定量のATF(変速機用流体)が溜まった状態が維持され、ATFと回転体(ハブの摩擦材)との間でフリクションが安定的に発生するので、エンジン回転数は一定に保たれる。
しかしながら、暖房能力向上のためにエンジン回転数を高く設定すると、引き摺られる回転体も速く回転する。このように回転体が速く回転すると、ギアケース下部に溜まっているATFが周囲へと吹き飛され、ギアケース下部にATFがなくなるため、ATFと回転体との間のフリクションが小さくなってエンジン回転数が上昇する。そして、周辺へ吹き飛ばされたATFが下部に再度溜まると、ATFと回転体との間でフリクションが大きくなってエンジン回転数を引き下げる、というような状態が順次繰り返されてエンジン回転数にハンチングが発生する(図8参照)。このようなハンチングが発生すると、アイドル運転時にエンジン音が不安定となり運転者らに違和感を与える。
なお、エンジンのアイドル回転数制御では、エアコンディショナの作動時(コンプレッサ作動時)において、目標アイドル回転数を通常のアイドル状態の目標回転数よりも高い値に設定しており、この場合も、上記した自動変速機の引き摺りトルクの変動に起因するハンチングの問題が発生することがある。
本発明は以上のような問題点を解消するためになされたもので、自動変速機が連結された内燃機関のアイドル回転数を制御するにあたり、自動変速機のシフトポジションがNレンジにあるときに発生する機関回転数のハンチングを抑制することが可能な内燃機関のアイドル回転数制御装置の提供を目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、自動変速機が連結された内燃機関において実際のアイドル回転数が目標アイドル回転数に一致するように前記内燃機関の吸入空気量をフィードバック制御する内燃機関のアイドル回転数制御装置において、前記自動変速機のシフトポジションを検出するシフトポジション検出手段と、前記内燃機関の回転数にハンチングが発生しているか否かを判定する判定手段と、前記シフトポジション検出手段によりニュートラルレンジ(Nレンジ)が選択されていることが検出され、かつ、前記判定手段によりハンチングが発生していると判定されたときに、前記目標アイドル回転数を、通常のアイドル状態の目標回転数よりも高い値に設定される目標アイドルアップ回転数に対して低く設定する制御手段とを備えていることを特徴としている。
このように、自動変速機のシフトポジションがNレンジにある状態で内燃機関(以下、エンジンという)の回転数にハンチングが発生したときに、目標アイドル回転数を低くしてエンジン回転数を下げることにより、自動変速機の引き摺りにより回転体(摩擦材を支持するハブ等)が回転していても、回転体とATFとのフリクションの変動(引き摺りトルクの変動)を抑えることができ、ハンチングを抑制することができる。
ここで、自動変速機が連結されたエンジンにおいて、エンジン始動時でATF温度が低くてATF粘度が高いときが自動変速機の引き摺りトルクの変動が発生しやすくなる条件となるので、本発明では、その条件下でエンジン回転数のハンチングが発生したときに、目標アイドル回転数を低くしてエンジン回転数を下げるようにする。
具体的には、エンジンの冷却水温(エンジン水温)を検出する検出手段と、自動変速機の変速機用流体の温度(ATF温度)を検出する検出手段とを設け、それら検出手段によって検出されるエンジン水温及びATF温度が所定値(例えば10℃)以下となる条件でハンチングが発生したときに目標アイドル回転数を低くする。
なお、エンジン水温またはATF温度のいずれか一方が所定値以下となる条件でハンチ
ングが発生したときに目標アイドル回転数を低くするようにしてもよい。また、エンジン水温に替えて、エアコンディショナに装備されている外気温センサまたは吸気温センサなどの温度検出手段によって検出した外気温を条件として採用してもよい。
本発明のアイドル回転数制御装置は、車両室内の冷房時(エアコンディショナの作動時)において、目標アイドル回転数を、通常のアイドル状態の目標回転数よりも高い値に設定するアイドル回転数制御にも適用することができる。
本発明によれば、自動変速機のシフトポジションがNレンジにあるときにエンジンの回転数にハンチングが発生したときには、暖房性能向上等のために高く設定されている目標アイドル回転数を低くしてエンジン回転数を下げることで、安定したアイドル運転状態が得られるようにしているので、ハンチングを抑制することができる。これによりNレンジでのアイドル運転時に運転者らに違和感を与えることがなくなる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明を適用するエンジン及び自動変速機について説明する。
−エンジン−
本発明を適用する多気筒ガソリンエンジン(以下、単に「エンジン」という)の構造を図1を参照して説明する。なお、図1にはエンジンの1気筒の構成のみを示している。
図1に示すエンジン1は、燃焼室1aを形成するピストン10及び出力軸であるクランクシャフト13を備えている。ピストン10はコネクティングロッド14を介してクランクシャフト13に連結されており、ピストン10の往復運動がコネクティングロッド14によってクランクシャフト13の回転へと変換される。
クランクシャフト13には、外周面に複数の突起15a・・15aを有するシグナルロータ15が取り付けられている。シグナルロータ15の側方近傍にはクランクポジションセンサ26が配置されている。クランクポジションセンサ26は、クランクシャフト13が回転する際にシグナルロータ15の突起15aに対応するパルス状の信号を出力する。
エンジン1の燃焼室1aには点火プラグ4が配置されている。点火プラグ4の点火タイミングはイグナイタ5によって調整される。また、エンジン1には、エンジン水温(冷却水温)を検出する水温センサ21が配置されている。
エンジン1の燃焼室1aには吸気通路101と排気通路102が接続されている。吸気通路101と燃焼室1aとの間に吸気弁11が設けられており、この吸気弁11を開閉駆動することにより、吸気通路101と燃焼室1aとが連通または遮断される。また、排気通路102と燃焼室1aとの間に排気弁12が設けられており、この排気弁12を開閉駆動することにより、排気通路102と燃焼室1aとが連通または遮断される。これら吸気弁11及び排気弁12の開閉駆動は、クランクシャフト13の回転が伝達される吸気カムシャフト及び排気カムシャフト(いずれも図示せず)の各回転によって行われる。
吸気通路101には、エアクリーナ8、熱線式のエアフローメータ22、吸気温センサ23(エアフローメータ22に内蔵)、及び、エンジン1の吸入空気量を調整するための電子制御式のスロットルバルブ6が配置されている。スロットルバルブ6はスロットルモータ6aによって駆動される。スロットルバルブ6の開度はスロットルポジションセンサ
25によって検出される。エンジン1の排気通路102には、排気ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ24及び三元触媒9が配置されている。
そして、吸気通路101には、燃料噴射用のインジェクタ(燃料噴射弁)7が配置されている。インジェクタ7には、燃料タンクから燃料ポンプ(いずれも図示せず)によって所定圧力の燃料が供給され、吸気通路101に燃料が噴射される。この噴射燃料は吸入空気と混合されて混合気となってエンジン1の燃焼室1aに導入される。燃焼室1aに導入された混合気(燃料+空気)は点火プラグ4にて点火されて燃焼する。この混合気の燃焼室1a内での燃焼によりピストン10が往復運動してクランクシャフト13が回転する。
以上のエンジン1は運転状態は後述するECU(電子制御ユニット)3によって制御される。
−自動変速機−
エンジン1には自動変速機2が連結されている。自動変速機2には、図1及び図4に示すように、シフトレバー200の操作位置を検出するシフトポジションセンサ29、自動変速機2内部のATFの温度を検出する油温センサ27、及び、自動変速機2内部のタービンの回転数を検出するタービン回転数センサ28が配置されている。これらシフトポジションセンサ29、油温センサ27及びタービン回転数センサ28の検出信号はECU3に入力される。
次に、この例に用いる自動変速機2の内部構造の一例を図2を参照しながら説明する。図2に示す自動変速機2は、トルクコンバータ201と、副変速機202及び主変速機203からなるギアトレーンを備えている。
トルクコンバータ201は、入力軸側のポンプインペラ211、出力軸側のタービンランナ212、ステータ213、ロックアップクラッチ214、及び、ワンウェイクラッチ215を備えている。
副変速機202は、サンギア221、リングギア222、プラネタリピニオン223及びキャリア224からなる1組の遊星歯車機構220を備えており、この遊星歯車機構220のキャリア224がトルクコンバータ201に連結されている。また、遊星歯車機構220のキャリア224とサンギア221との間にクラッチC0及び一方向クラッチF0が相互に並列の関係となるように設けられている。さらに、サンギア221とハウジングHuとの間にブレーキB0が設けられており、これらブレーキB0、クラッチC0及び一方向クラッチF0によって遊星歯車機構220の回転状態が制御される。
主変速機203は、サンギア231、リングギア232、プラネタリピニオン233及びキャリア234からなる第1遊星歯車機構230と、サンギア241、リングギア242、プラネタリピニオン243及びキャリア244からなる第2遊星歯車機構240の2組の遊星歯車機構を備えている。
第1遊星歯車機構230のサンギア231と第2遊星歯車機構240のサンギア241とは共通のサンギア軸250に設けられている。また、第1遊星歯車機構230のリングギア232と副変速機220のリングギア222との間に第1クラッチC1が設けられている。さらに、サンギア軸250と副変速機220のリングギア222との間に第2クラッチC2が設けられている。また、第1遊星歯車機構230のキャリア234と第2遊星歯車機構240のリングギア242とが連結されているとともに、これらキャリア234及びリングギア242に出力軸260が連結されている。
そして、バンドブレーキである第1ブレーキB1がサンギア軸250の回転を止めるよ
うに、第2クラッチC2のクラッチドラムの外周側に設けられている。また、サンギア軸250とハウジングHuとの間に、第1の一方向クラッチF1と第2ブレーキB2とが直列に配置されている。さらに、第2遊星歯車機構240のキャリア244とハウジングHuとの間に第2の一方向クラッチF2と第3ブレーキB3とが並列に配置されている。
そして、以上のギアトレーンを備えた自動変速機2は、前進4段・後進1段の変速段を設定することができる。その各変速段を設定するためのクラッチC0〜C2、ブレーキB0〜B3、及び、一方向クラッチF0〜F2の係合・開放状態を図3に示す。なお、図3において、「○」印は係合状態を示し、空欄は開放状態を示している。また、図3において、「P」、「R」、「N」、「D」、「2」及び「L」はそれぞれシフトレンジを示しており、これらのシフトレンジはシフトレバー200を操作することによって切り換えることができる。
−ECU−
エンジン1の運転状態を制御するECU3は、図4に示すように、CPU31、ROM32、RAM33及びバックアップRAM34などを備えている。
ROM32は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU31は、ROM32に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。
RAM33は、CPU31での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM34は、エンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM32、CPU31、RAM33及びバックアップRAM34は、バス37を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路35及び外部出力回路36と接続されている。
外部入力回路35には、水温センサ21、エアフローメータ22、吸気温センサ23、O2センサ24、スロットルポジションセンサ25、及び、クランクポジションセンサ2
6が接続されており、さらに、自動変速機2の油温センサ27、自動変速機2のタービン回転数センサ28、及び、自動変速機2のシフトレバー200の操作位置を検出するシフトポジションセンサ29などが接続されている。一方、外部出力回路36には、インジェクタ7、イグナイタ5、及び、スロットルバルブ6のスロットルモータ6aなどが接続されている。
そして、ECU3は、水温センサ21、エアフローメータ22、吸気温センサ23、O2センサ24、スロットルポジションセンサ25、クランクポジションセンサ26、油温
センサ27、タービン回転数センサ28、シフトポジションセンサ29などの各種センサの出力信号に基づいて、点火プラグ4のイグナイタ5、インジェクタ7、スロットルバルブ6のスロットルモータ6aの各部を制御することにより、下記のアイドル回転数制御を含むエンジン1の各種制御を実行する。
−アイドル回転数制御−
まず、ECU3で実行するアイドル回転数制御(ISC)に用いるマップとハンチング判定処理について説明する。
<マップ>
この例においてアイドル回転数制御には、図7に示すようなマップAまたはマップBを用いる。これらマップA,Bは、目標アイドル回転数とエンジン水温をパラメータとして作成されており、ECU3のROM32内に予め記憶されている。
マップAは、暖房性能向上の際に使用するマップであって、通常のアイドル状態の目標
回転数よりも高い値に設定されている。マップBは、目標アイドル回転数を低い側に変更する際に使用するマップであって、上述した自動変速機の引き摺りトルクが安定する領域の値(目標回転数)が設定されている。なお、マップBについては、予め計算もしくは実験等により自動変速機の引き摺りトルクが安定する目標アイドル回転数を求め、その結果を基にして作成してもよいし、通常のアイドル状態の目標回転数のマップを適用してもよい。
<ハンチング判定処理>
ハンチング判定処理を図6のフローチャートを参照しながら説明する。このハンチング判定処理は図5に示すステップS102で実行される。
なお、この例のハンチング判定処理では、自動変速機2のタービン回転数を用いて、エンジン回転数のハンチングを判定している。また、図6のハンチング判定ルーチンは、16ms毎に繰り返し実行され、タービン回転数センサ28の検出信号から得られるタービン回転数が16msごとにサンプリングされる。
まず、ステップS201において、水温センサ21の検出信号に基づいて、始動時のエンジン水温が所定値(例えば10℃)以下であるか否かを判定する。ステップS201の判定が否定判定であるときにはステップS217に移行し、肯定判定であるときにはステップS202に進む。
ステップS202では、油温センサ27の検出信号に基づいて、自動変速機2のATF温度が所定値(例えば10℃)以下であるか否かを判定する。ステップS202の判定が否定判定であるときにはステップS217に移行し、肯定判定であるときにはステップS203に進む。
ステップS203においては、サンプリングしたタービン回転数neiについて、J1:[nemax≧nei]の条件が成立しているか否かを判定し、条件J1が成立していないときにはステップS204に進み、条件J1が成立しているときにはステップS205に進む。ステップS205では、neiをnemaxに設定し、そのnemaxを記憶するとともに、この処理時の時刻(tmax)を記憶した後に、ステップS207に移行する。これらステップS203、S205の処理を具体的に説明すると、ECU3は、順次サンプリングするタービン回転数のデータが増大しているときに、j回目のデータと(j+1)回目のデータとを比較し、(j+1)回目のデータがj回目のデータと等しくなるか、もしくは(j+1)回目のデータが小さくなった時点で、j回目のデータを最大値として判定し、そのj回目のデータをnemaxとして記憶する。また、j回目の時刻をtmaxとして記憶する。なお、タービン回転数のデータが減少しているときにはステップS204に進む。
ステップS204においては、タービン回転数neiについて、J2:[nemin<nei]の条件が成立しているか否かを判定し、条件J2が成立していないときにはステップS207に進み、条件J2が成立しているときにはステップS206に進む。ステップS206では、neiをneminに設定し、そのneminを記憶するとともに、この処理時の時刻(tmin)を記憶した後に、ステップS207に移行する。これらステップS204、S206の処理を具体的に説明すると、ECU3は、順次サンプリングするタービン回転数のデータが減少しているときに、k回目のデータと(k+1)回目のデータとを比較し、(k+1)回目のデータがk回目のデータよりも大きくなった時点で、k回目のデータを最小値として判定し、そのk回目のデータをneminとして記憶する。また、k回目の時刻をtminとして記憶する。なお、タービン回転数のデータが増大しているときにはステップS207に進む。
以上のように、ステップS203〜ステップS206の処理によりタービン回転数の最大値nemax及び最小値neminと、その各時刻tmax及びtminを記憶することができる。
次に、ステップS207において、タービン回転数の最大値nemaxと最小値neminとの差を演算して振幅を求め、その振幅が所定値D以上[nemax−nemin≧D(例えばD=50rpm)]であるか否かを判定する。さらに、ステップS208において、時刻tmaxと時刻tminとの差(絶対値)を演算して周期を求め、その周期が所定範囲内[Tmin(例えば2sec)<|tmax−tmin|≦Tmax(例えば12sec)]であるか否かを判定する。これらステップS207及びステップ208の双方の判定が肯定判定であるときには、ステップS209においてカウンタCnt1をインクリメントし、次いでステップS210においてカウンタCnt2をクリアした後、ステップS211に進む。
ステップS211においては、カウンタCnt1の値が所定値CNT1以上[Cnt1≧CNT1(例えばCNT1=5)]であるか否かを判定し、ステップS211の判定が否定判定のときはステップS216に移行する。ステップS211の判定が肯定判定であるときにはステップS212に進んで、ハンチング判定をONとするとともに、これまでに記憶した各種データをクリアする。
以上のステップS207〜ステップS212の処理により、タービン回転数の振幅が所定値D(例えば50rpm)以上であり、かつ、周期が所定範囲(例えば2sec〜12sec)内にある状態が、例えば5回以上あったときに、ハンチングが発生していると判定される。
一方、ステップS207またはステップ208のいずれか一方の判定が否定判定であるときには、ステップS213においてカウンタCnt2をインクリメントした後に、ステップS214においてカウンタCnt2の値が所定値CNT2以上[Cnt2≧CNT2(例えばCNT1=10)]であるか否かを判定する。ステップS214の判定が否定判定のときはステップS216に移行する。ステップS214の判定が肯定判定であるときにはステップS215に進んで、Cnt1をクリアする。
以上のステップS207〜S208及びステップS213〜S215の処理により、タービン回転数の振幅が所定値D(例えば50rpm)未満である状態、または、周期が所定範囲(例えば2sec〜12sec)外である状態のいずれか一方の状態が、例えば10連続したときには、ハンチングは発生していないと判定される。
そして、ステップS216においてハンチング判定が所定時間継続したか否かを判定する。このステップS216の判定が否定判定であるときにはステップS201に戻り、肯定判定であるときにはステップS217に進んで、ハンチング判定をOFFにする。
<ISCルーチン>
次に、ECU3において実行するアイドル回転数制御(ISC)の処理内容を、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。このISCルーチンは、所定時間周期で繰り返し実行される。
まず、アイドル回転数制御は、エンジン1のアイドル運転時に実行される制御であり、アイドル運転時の実際のアイドル回転数が目標アイドル回転数に一致するように、スロットルバルブ6の開度を調整してエンジン1への吸入空気量をフィーバック制御する。
具体的には、水温センサ21の検出信号から得られる現在のエンジン水温に基づいてマップAまたはマップBから目標アイドル回転数を算出するとともに、クランクポジションセンサ26の検出信号から実際のアイドル回転数(エンジン回転数)を求め、その実際のアイドル回転数が、マップAまたはBに基づいて算出された目標アイドル回転数に一致するように、スロットルバルブ6のスロットルモータ6aの駆動制御を行って、エンジン1への吸入空気量をフィーバック制御する。このフィードバック制御は、図5のステップS104またはステップS105で実行する処理である。
次に、この例のISCルーチンを各ステップごとに説明する。
まず、ステップS101において、ECU3は、自動変速機2の現在のシフトポジションが「Nレンジ」であるか否かを判定する。ステップS01の判定が否定判定であるときには、ECU3は、ISCルーチンを一旦終了する。
ステップS101の判定が肯定判定つまりシフトポジションが「Nレンジ」であるときにはステップS102に進む。ステップS102において、ECU3は、上記したハンチング判定処理を実行する。ステップS103では、ステップS102の判定結果を基にハンチングが発生しているか否かを判定する。ステップS103の判定が肯定判定である場合、つまり、エンジン水温及びATF温度が低くて(10℃以下)、自動変速機2の引き摺りトルクの変動によりハンチングが発生している場合にはステップS104に進む。
ステップS104において、ECU3は、図7に示す2つのマップA、Bのうち、目標アイドル回転数が低い側のマップBを選択し、そのマップB及び現在のエンジン水温に基づいて目標アイドル回転数を算出し、この目標アイドル回転数に実際のアイドル回転数が一致するように、スロットルバルブ6の開度をフィードバック制御する。その後、ECU3はISCルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS103の判定が否定判定つまりハンチングが発生していないときにはステップS105に進む。ステップS105において、ECU3は、図7に示す2つのマップA、Bのうち、暖房能力向上用のマップAを選択し、そのマップA及び現在のエンジン水温に基づいて目標アイドル回転数を算出し、この目標アイドル回転数に実際のアイドル回転数が一致するように、スロットルバルブ6の開度をフィードバック制御する。その後、ECU3は、ISCルーチンを一旦終了する。
以上のアイドル回転数制御によれば、自動変速機2のATFの温度が低くて引き摺りトルクの変動が発生しやすい状況であるときには、目標アイドル回転数を低い側(Bマップ)に設定して、自動変速機2の引き摺りトルクが安定する回転数にまで下げるという処理を行っているので、Nレンジでのアイドル運転時においてハンチングの発生を抑制することができ、良好なアイドル運転状態を得ることができる。
ここで、以上の例では、自動変速機2内のタービンの回転数に基づいてハンチングを判定しているが、これに限定されることなく、クランクポジションセンサ26の検出信号から得られるエンジン1の回転数に基づいてハンチングを判定するようにしてもよい。
以上の例では、スロットルモータにて駆動される電子制御式のスロットルバルブの開度を調整することによりアイドル回転数制御を行うエンジンに本発明を適用しているが、これに限られることなく、スロットルバルブをパイパスするバイパス通路及びバイパス通路内の空気流量を調整するISCVを備え、そのISCVの開度を、アイドル回転数が目標アイドル回転数に一致するようにフィードバック制御するエンジンにも本発明を適用する
ことができる。
以上の例では、本発明をガソリンエンジンに適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、例えばLPG(液化石油ガス)やLNG(液化天然ガス)などの他の燃料とする点火方式のエンジンのアイドル回転数制御にも適用可能であり、また、筒内直噴型エンジンのアイドル回転数制御にも適用可能である。さらに、点火方式のエンジンに限られることなく、ディーゼルエンジンなどのアイドル回転数制御にも本発明を適用することは可能である。
本発明は、自動変速機が連結された内燃機関のアイドル回転数制御において、自動変速機のATFの温度が低くて引き摺りトルクの変動が発生しやすい状況のときに発生するハンチングを抑制するのに有効に利用することができる。
本発明のアイドル回転数制御装置を適用するエンジンの一例を示す概略構成図である。 図1のエンジンに連結される自動変速機の構造を示すスケルトン図である。 図3の自動変速機において各変速段を設定するためのクラッチ及びブレーキの係合・開放状態を示す図表である。 ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 ECUが実行するアイドル回転数制御(ISC)の処理内容を示すフローチャートである。 ハンチング判定処理の手順を示すフローチャートである。 冷却水温と目標アイドル回転数をパラメータとするマップを示す図である。 エンジン回転数のハンチングを模式的に示す図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
1a 燃焼室
10 ピストン
11 吸気弁
12 排気弁
13 クランクシャフト
101 吸気通路
102 排気通路
2 自動変速機
200 シフトレバー
3 ECU
6 スロットルバルブ
6a スロットルモータ
21 水温センサ
22 エアフローメータ
23 吸気温センサ
24 O2センサ
25 スロットルポジションセンサ
26 クランクポジションセンサ
27 油温センサ
28 シフトポジションセンサ
29 タービン回転数センサ

Claims (2)

  1. 自動変速機が連結された内燃機関において実際のアイドル回転数が目標アイドル回転数に一致するように前記内燃機関の吸入空気量をフィードバック制御する内燃機関のアイドル回転数制御装置であって、
    前記自動変速機のシフトポジションを検出するシフトポジション検出手段と、前記内燃機関の回転数にハンチングが発生している否かを判定する判定手段と、前記シフトポジション検出手段によりニュートラルレンジが選択されていることが検出され、かつ、前記判定手段によりハンチングが発生していると判定されたときに、前記目標アイドル回転数を、通常のアイドル状態の目標回転数よりも高い値に設定される目標アイドルアップ回転数に対して低く設定する制御手段とを備えていることを特徴とする内燃機関のアイドル回転数制御装置。
  2. 前記内燃機関の冷却水温を検出する検出手段と、前記自動変速機の変速機用流体の温度を検出する検出手段とを備え、それら検出手段によって検出される冷却水温及び変速機用流体の温度が所定値以下となる条件で前記ハンチングの判定を行うことを特徴とする請求項1記載の内燃機関のアイドル回転数制御装置。
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