JP4000766B2 - 内燃機関のトルク制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は内燃機関のトルク制御装置に係り、特に発進性能を低下させることなく、また自動変速機全体の強度を損なうことなく、自動変速機の重量の低減やコンパクト化を可能とする内燃機関のトルク制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の動力伝達装置においては、エンジンの駆動力を走行状態に応じて車輪に適正に伝達するために、変速機、差動機等を備えている。変速機には、車両の走行状態に応じて変速操作を自動的に行う自動変速機がある。
【0003】
また、内燃機関のトルク制御装置としては、特開平9−21457号公報に開示されるものがある。この公報に開示される車両用自動変速機の制御装置は、車両が走行する道路情報を予め記憶する記憶手段と、車両の現在位置及び走行方向を検出する検出手段と、この検出手段からの信号と入力される目標位置とに基づいて、車両の現在位置から目標位置までの走行経路における道路情報を記憶手段から読み出す読出手段と、この読み出された道路情報に応じて、走行経路における車両の駆動力を推定する推定手段と、この推定された駆動力と予め記憶された燃費マップとを比較して、走行経路において燃料消費量が最小となるような変速スケジュールを設定する変速設定手段と、この設定された変速スケジュールに応じて変速制御手段における制御パターンを変更する変更手段とを備え、ナビゲーション装置を自動変速機の変速制御に適用し、現在位置から目標位置までの変速スケジュールを道路環境及び燃費を考慮して設定し、走行安全性や運転フィーリングを良好とするとともに、燃費を最適としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の内燃機関の出力馬力と自動変速機とにおいては、内燃機関の出力馬力が大きいと、この出力馬力に耐え得る自動変速機とするために、自動変速機の各部品の強度アップを図る必要がある。
【0005】
この結果、自動変速機の重量や大きさ、コストが増加せざるを得ないという不都合がある。
【0006】
また、自動変速機は、トルクコンバータによりエンジン出力トルクを増大させる機能を有しており、特にこのトルク増大機能は、発進時等の自動変速機側インプットシャフトが回転せず、且つエンジン側出力トルクがかかっている時に大きく働くものである。
【0007】
そして、前記自動変速機の各部品にかかる最大トルクは、スロットルを全開にした全開発進時に発生し、この時のトルクに耐え得るために、自動変速機の各部品の強度アップを図らなければならない。なお、前記自動変速機の各部品にかかる最大トルクは、ブレーキを踏み込んでアクセルを全開にするようなストール状態でも発生する。
【0008】
更に、前記自動変速機のインプットシャフトが回転してしまえば、自動変速機の各部品にかかるトルクは急激に減少するものであり、発進時以外の自動変速機にかかるトルクを考えると、非常に余裕が有り過ぎ、自動変速機の重量や大きさ、コストに無駄があるという不都合がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、自動変速機の通常走行レンジを検出する通常走行レンジ信号検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段とを備えた自動変速機を搭載した内燃機関のトルク制御装置において、前記自動変速機の通常走行レンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、前記自動変速機のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、速度比に対応した点火時期量にて前記内燃機関を遅角制御するとともに、前記自動変速機の後退レンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、前記自動変速機のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、速度比に対応した点火時期量にて前記内燃機関を遅角制御する制御手段を設け、この制御装置は、前記速度比に対応した点火時期量である遅角制御量を、通常走行レンジの場合より後退時の場合の方が最大値を大きくとるように通常走行レンジの場合と後退時の場合とでは異なる値とするとともに、前記予め設定されたエンジン回転数域を、通常走行レンジの場合より後退時の場合の方が広くなるように通常走行レンジの場合と後退時の場合とでは異なる値とすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
上述の如く発明したことにより、自動変速機の通常走行レンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、自動変速機のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、制御手段により速度比に対応した点火時期量にて内燃機関を遅角制御し、また、自動変速機の後退時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、自動変速機のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、制御手段により速度比に対応した点火時期量にて内燃機関を遅角制御し、発進性能を低下させることなく、また自動変速機全体の強度を損なうことなく、自動変速機の重量の低減やコンパクト化が可能となり、運転性能や燃費の向上、そして商品力の向上に貢献している。
【0011】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
【0012】
図1〜図11はこの発明の実施例を示すものである。図2において、2は内燃機関、4は吸気通路、6は排気通路である。
【0013】
この内燃機関2は、一側の第1シリンダバンク8と他側の第2シリンダバンク10とをV字形状に配設している。
【0014】
そして、前記吸気通路4には、上流側から、エアクリーナ12と、吸気温センサ14と、マスエアフローセンサ16と、スロットルバルブ18とが順次配設され、吸気通路4の下流側を2本の第1、第2分岐吸気通路4−1、4−2に分岐させて設け、第1分岐吸気通路4−1を前記第1シリンダバンク8側の図示しない燃焼室に接続して設けるとともに、第2分岐吸気通路4−2を前記第2シリンダバンク10側の図示しない燃焼室に接続して設ける。
【0015】
また、前記スロットルバルブ18には、このスロットルバルブ18のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ20を設けるとともに、前記スロットルバルブ18をバイパスするバイパス通路22を設け、このバイパス通路22途中にアイドル・エア・コントロールバルブ24を設ける。
【0016】
更に、前記排気通路6は、上流側を2本の第1、第2分岐排気通路6−1、6−2に分岐して設け、第1分岐排気通路6−1を前記第1シリンダバンク8側の図示しない燃焼室に接続して設けるとともに、第2分岐排気通路6−2を前記第2シリンダバンク10側の図示しない燃焼室に接続して設ける。
【0017】
そして、第1分岐排気通路6−1途中に第1触媒コンバータ26−1を設けるとともに、第2分岐排気通路6−2途中に第2触媒コンバータ26−2を設け、第1分岐排気通路6−1途中の第1触媒コンバータ26−1よりも上流側部位に、排気ガス中の酸素濃度を検出する第1フロント側O2センサ28−1を設け、第1分岐排気通路6−1途中の第1触媒コンバータ26−1よりも下流側部位には第1リヤ側O2センサ30−1を設ける。
【0018】
前記第2分岐排気通路6−2途中の第2触媒コンバータ26−2よりも上流側部位に第2フロント側O2センサ28−2を設け、第2分岐排気通路6−2途中の第2触媒コンバータ26−2よりも下流側部位には第2リヤ側O2センサ30−2を設ける。
【0019】
更にまた、前記第1、第2リヤ側O2センサ30−1、30−2よりも下流側部位において、第1、第2分岐排気通路6−1、6−2を合流させ、この合流部位よりりも下流側の排気通路6途中には三元触媒コンバータ32を配設する。
【0020】
前記内燃機関2には、図示しない各燃焼室に指向させて燃料噴射弁34を設けている。燃料噴射弁34は、燃料供給通路36により燃料タンク38に連通されている。燃料タンク38内の燃料は、燃料ポンプ40により圧送され、燃料フィルタ42により塵埃を除去されて燃料供給通路36により燃料噴射弁34に供給される。
【0021】
前記燃料供給通路36途中には、燃料の圧力を調整する燃料圧力調整部44を連絡して設けている。燃料圧力調整部44は、吸気通路4に連通する導圧通路46から導入される吸気圧により燃料圧力を一定値に調整し、余剰の燃料を燃料戻り通路48により燃料タンク38に戻す。この燃料タンク38には燃料レベルセンサ50や圧力センサ52が配設されている。
【0022】
また、前記燃料タンク38は、蒸発燃料用通路54によりスロットルバルブ18よりも下流側の吸気通路4に連通して設け、蒸発燃料用通路54の途中にキャニスタ56を介設している。
【0023】
前記内燃機関2には、EGR制御手段58を設けている。EGR制御手段58は、排気系から吸気系に還流される排気のEGR量を調整するEGRバルブ60を設けている。このEGRバルブ60は、排気系の第2フロント側O2センサ28−2よりも上流側の第2分岐排気通路6−2と吸気系の第1、第2分岐吸気通路4−1、4−2の合流部位とを連通するEGR通路62に設けられ、作動を電子的に制御されてEGR量を調整する。
【0024】
なお、符号64はPCVバルブである。
【0025】
前記吸気温センサ14と、マスエアフローセンサ16と、スロットル開度センサ20と、アイドル・エア・コントロールバルブ24と、第1フロント側O2センサ28−1と、第1リヤ側O2センサ30−1と、第2フロント側O2センサ28−2と、第2リヤ側O2センサ30−2と、燃料噴射弁34と、燃料ポンプ40と、圧力センサ52と、EGRバルブ60とを、制御手段(「ECM」ともいう)66に接続して設ける。
【0026】
この制御手段66には、カムシャフトポジジョンセンサ68と、吸気圧センサ70と、イグニションコイルアセンブリ72と、水温センサ74と、クランク角センサ76と、インジケータランプ78と、接続端子80と、パワーステアリング圧力スイッチ82と、ヒータブロアファンスイッチ84と、クルーズ・コントロール・モジュール86と、車速を検出する車速検出手段である車速センサ88と、コンビネーションメータ90と、A/Dコンデンサファンリレー92と、A/Cコントローラ94と、データリンクコネクタ96と、ABSコントローラモジュール98と、メインリレー100と、イグニションスイッチ102、P/Nポジションスイッチ104と、バッテリ106と、スタータスイッチ108と、O/Dオフランプ110と、パワーランプ112と、ライティングスイッチ114と、ストップランプスイッチ116と、O/Dカットスイッチ118と、パワー/ノーマルチェンジスイッチ120と、4WD LOWスイッチ122と、後述する自動変速機(「A/T」あるいは「AT」ともいう)136の通常走行レンジ(「Dレンジ」ともいう)を検出する通常走行レンジ信号検出手段及び後退時を検出する後退信号検出手段として機能するトランスミッションレンジスイッチ124と、第1ソレノイドバルブ126と、第2ソレノイドバルブ128と、TCCソレノイドバルブ130と、後述する自動変速機136においてエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段として機能するA/Tインプットスピードセンサ132と、A/Tアウトプットスピードセンサ134とを夫々接続して設ける。
【0027】
ここで、前記内燃機関2に接続される自動変速機136について説明する。
【0028】
この自動変速機136は、図3に示す如く、変速機ケース138を有し、この変速機ケース138は、内燃機関2側のコンバータケース部140とこのコンバータケース部140に連設したギヤケース部142とを有する。
【0029】
前記変速機ケース138内には、内燃機関2のクランクシャフト(図示せず)と同軸心に、内燃機関2側からオーバドライブインプットシャフト144とフォワードクラッチインプットシャフト146とアウトプットシャフト148とが順次軸支されている。
【0030】
そして、コンバータケース部140内には、内燃機関2のクランクシャフトとオーバドライブインプットシャフト144との間で、トルクコンバータ150が設けられている。このトルクコンバータ150は、クランクシャフトに固定したドライブプレート152に取り付けられたポンプ羽根154と、オーバドライブインプットシャフト144に取り付けられたタービン羽根156と、ステータ158とを有している。このステータ158は、変速機ケース138のケース壁部160に連設した固定シャフト162にワンウェイクラッチ164を介して取り付けられている。ドライブプレート152には、図示しないポンプ用シャフトを介してオイルポンプ166が設けられる。
【0031】
また、前記ギヤケース部142には、フォワードクラッチインプットシャフト146上で、オーバドライブクラッチ168とオーバドライブブレーキ170とが設けられている。
【0032】
更に、前記ギヤケース部142には、アウトプットシャフト148上で、補助変速機構を構成するように、プラネタリギヤユニットとして、フロントプラネタリギヤ172とリアプラネタリギヤ174とが設けられ、また、クラッチとして、フォワードクラッチ176とワンウェイクラッチ178とダイレクトクラッチ180とが設けられ、更に、ブレーキとして、セカンドコーストブレーキ182とセカンドブレーキ184とリバースブレーキ186とが設けられている。
【0033】
なお、符号188は、オーバドライブプラネタリギヤである。
【0034】
そしてこのとき、前記制御手段66に、前記自動変速機136の通常走行レンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、前記自動変速機136のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、速度比に対応した点火時期量にて前記内燃機関2を遅角制御する機能を設ける構成とする。
【0035】
詳述すれば、前記自動変速機136のDレンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さく、さらにエンジン回転数Neが予め設定されたTRDNEL〜TRDNEHの範囲内にある場合に、前記自動変速機136のインプットシャフトであるオーバドライブインプットシャフト144とエンジン回転数との比から算出される速度比Sratioが予め設定された値SDratio(図5参照)よりも小さいときには、前記制御手段66によって、速度比Sratioに対応した点火時期量である遅角制御量、つまりDレンジ時遅角量TRDにて前記内燃機関2を遅角制御するものである。
【0036】
また、前記制御手段66に、前記自動変速機136の後退時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、前記自動変速機136のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、速度比に対応した点火時期量にて前記内燃機関2を遅角制御する機能をも付加する構成とする。
【0037】
詳述すれば、前記自動変速機136の後退時で、且つ車速が予め設定された値VSP1よりも小さく、さらにエンジン回転数Neが予め設定されたTRRNEL〜TRRNEHの範囲内にある場合に、前記自動変速機136のインプットシャフトであるオーバドライブインプットシャフト144とエンジン回転数との比から算出される速度比Sratioが予め設定された値SRratio(図6参照)よりも小さいときには、前記制御手段66によって、速度比Sratioに対応した点火時期量である遅角制御量、つまりRレンジ時遅角量TRRにて前記内燃機関2を遅角制御するものである。
【0038】
なお、前記速度比に対応した点火時期量である遅角制御量は、通常走行レンジたるDレンジの場合と、後退時であるRレンジの場合とでは異なる値となっている。
【0039】
ここで、参考までに記載すると、自動変速機での発生トルクは、図7に示す如く、スロットル全開でエンジン出力トルクが大きく、且つ速度比が小さい時により大きなトルクが発生する。
【0040】
また、図8〜図11に示す如く、全開発進をした時に自動変速機のインプットシャフト回転数がある回転数に到達するまで、またはフットブレーキを思い切り踏み込んで、なお且つアクセルを全開にするストール状態で大きなトルクが発生する。
【0041】
上述した状態は非常に希であり、この希な頻度の発生トルクを満足させるために、自動変速機は各部品の強度アップを図り、自動変速機の重量や大きさ、コストが増加するのが現状である。
【0042】
このとき、本発明は、このような希な頻度のトルク発生を内燃機関側の遅角によって低下させ、自動変速機の重量や大きさ、コストの低減を図るものである。
【0043】
そして、図4は、エンジン回転数とスロットル開度(Mo−p)において、速度比がDレンジの時に発生トルクがより大きくなる部分を示しており、遅角量の大きな領域は発生トルクの大きい領域である。
【0044】
また、DレンジとRレンジとでは、自動変速機内の部品が異なり、使用レンジで部品の許容トルクが異なることによって、DレンジとRレンジとにおいて、遅角量を別々に設定している。
【0045】
次に、図1の内燃機関2のトルク制御装置の制御用フローチャートに沿って作用を説明する。
【0046】
内燃機関2のトルク制御装置の制御用プログラムがスタート(202)すると、車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)を行い、この判断(204)がNOの場合には、判断(204)がYESとなるまで繰り返し行い、判断(204)がYESの場合には、前記自動変速機136がDレンジであるか否かの判断(206)に移行する。
【0047】
この判断(206)がYESの場合には、エンジン回転数Neが予め設定されたTRDNEL〜TRDNEHの範囲内にあるか否かの判断(208)に移行し、判断(206)がNOの場合には、前記自動変速機136がRレンジであるか否かの判断(210)に移行する。
【0048】
そして、エンジン回転数Neが予め設定されたTRDNEL〜TRDNEHの範囲内にあるか否かの判断(208)において、この判断(208)がYESの場合には、前記自動変速機136のインプットシャフトであるオーバドライブインプットシャフト144とエンジン回転数との比から算出される速度比Sratioが予め設定された値SDratioよりも小さいか否かの判断(212)に移行し、判断(208)がNOの場合には、上述の車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)に戻る。
【0049】
また、判断(212)において、この判断(212)がYESの場合には、前記制御手段66によって、速度比Sratioに対応した点火時期量である遅角制御量、つまりDレンジ時遅角量TRDにて前記内燃機関2を遅角制御(214)し、その後に車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)に戻り、判断(212)がNOの場合には、そのまま車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)に戻る。
【0050】
更に、上述した前記自動変速機136がRレンジであるか否かの判断(210)において、この判断(210)がYESの場合には、エンジン回転数Neが予め設定されたTRRNEL〜TRRNEHの範囲内にあるか否かの判断(216)に移行し、判断(210)がNOの場合には、車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)に戻る。
【0051】
前記エンジン回転数Neが予め設定されたTRRNEL〜TRRNEHの範囲内にあるか否かの判断(216)において、判断(216)がYESの場合には、前記自動変速機136のインプットシャフトであるオーバドライブインプットシャフト144とエンジン回転数との比から算出される速度比Sratioが予め設定された値SRratioよりも小さいか否かの判断(218)に移行し、判断(216)がNOの場合には、車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)に戻る。
【0052】
また、上述の判断(218)において、この判断(218)がYESの場合には、前記制御手段66によって、速度比Sratioに対応した点火時期量である遅角制御量、つまりRレンジ時遅角量TRRにて前記内燃機関2を遅角制御(220)し、その後に車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)に戻り、判断(218)がNOの場合には、そのまま車速が予め設定された値VSP1(例えば8km/h)よりも小さいか否かの判断(204)に戻る。
【0053】
これにより、前記自動変速機136の通常走行レンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、前記自動変速機136のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、前記制御手段66によって、速度比に対応した点火時期量にて前記内燃機関2を遅角制御することができ、発進性能を低下させることなく、また自動変速機136全体の強度を損なうことなく、自動変速機136の重量の低減やコンパクト化が可能となり、運転性能や燃費の向上、そして商品力の向上に貢献でき、実用上有利である。
【0054】
また、前記自動変速機136の後退時で、且つ車速が予め設定された値VSP1よりも小さく、さらにエンジン回転数Neが予め設定されたTRRNEL〜TRRNEHの範囲内にある場合に、前記自動変速機136のインプットシャフトであるオーバドライブインプットシャフト144とエンジン回転数との比から算出される速度比Sratioが予め設定された値SRratio(図6参照)よりも小さいときには、前記制御手段66によって、速度比Sratioに対応した点火時期量である遅角制御量、つまりRレンジ時遅角量TRRにて前記内燃機関2を遅角制御することにより、発進性能を低下させることなく、また自動変速機136全体の強度を損なうことなく、自動変速機136の重量の低減やコンパクト化が可能となり、運転性能や燃費の向上、そして商品力の向上に貢献でき、実用上有利である。
【0055】
更に、前記速度比に対応した点火時期量である遅角制御量において、通常走行レンジたるDレンジの場合と、後退時であるRレンジの場合とでは異なる値としたことにより、必要とする許容量が異なる場合においても、夫々のレンジに合致する遅角量を設定することが可能であり、夫々の許容量に基づいたレンジ用部品の設定を行うことができ、軽量で且つコンパクトな自動変速機136の製作が可能となるものである。
【0056】
なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
【0057】
例えば、この発明の実施例においては、自動変速機の通常走行レンジの検出時、あるいは自動変速機の後退時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、自動変速機のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいとき、つまり所定の条件が成立した際には、制御手段によって速度比に対応した点火時期量にて内燃機関を遅角制御する構成としたが、内燃機関側のエンジントルクを制御できるものであればよく、燃料カット制御によってエンジントルクを制御する特別構成とすることも可能である。
【0058】
さすれば、所定の条件が成立した際に、制御手段によって速度比に対応したエンジントルクとすべく内燃機関を燃料カット制御し、発進性能を低下させることなく、また自動変速機全体の強度を損なうことなく、自動変速機の重量の低減やコンパクト化が可能となり、運転性能や燃費の向上、そして商品力の向上に貢献できるものである。
【0059】
また、所定の条件が成立した際に、制御手段によってエンジントルクとすべく内燃機関を気筒間引き運転制御する特別構成とすることも可能である。
【0060】
さすれば、所定の条件が成立した際に、制御手段によって速度比に対応したエンジントルクとすべく気筒数を減少させる間引き運転を行い、発進性能を低下させることなく、また自動変速機全体の強度を損なうことなく、自動変速機の重量の低減やコンパクト化が可能となり、運転性能や燃費の向上、そして商品力の向上に貢献できる。
【0061】
更に、内燃機関と自動変速機とにおいて、一時的にエンジントルクの伝達を制御するトルク伝達制御手段を設ける特別構成とすることも可能である。
【0062】
例えば、内燃機関側においては、トルク伝達制御手段としてクラッチを設け、このクラッチによって、内燃機関から自動変速機側へのエンジントルクを、滑らせて徐々に上げ、特に発進時に自動変速機の各部品にかかる最大トルクを低減することも可能である。
【0063】
また、自動変速機側においては、ギヤケース部内で滑りを生じさせ、自動変速機の各部品にかかる最大トルクを低減する構成とすることも可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、発進性能を低下させることなく、また自動変速機全体の強度を損なうことなく、自動変速機の重量の低減やコンパクト化が可能となり、運転性能や燃費の向上、そして商品力の向上に貢献でき、実用上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す内燃機関のトルク制御装置の制御用フローチャートである。
【図2】 内燃機関のトルク制御装置の概略構成図である。
【図3】 自動変速機の概略構成図である。
【図4】 エンジン回転数とスロットル開度との関係を示す図である。
【図5】 通常走行レンジにおける速度比と遅角制御量との関係を示す図である。
【図6】 後退レンジにおける速度比と遅角制御量との関係を示す図である。
【図7】 速度比と自動変速機(「AT」ともいう)での発生トルクとの関係を示す図である。
【図8】 内燃機関のトルク制御装置のエンジン回転数とATインプットシャフト回転数とAT発生トルクとの概略的なタイムチャートである。
【図9】 内燃機関のトルク制御装置のタイムチャートである。
【図10】 内燃機関のトルク制御装置の20%登坂・WOT加速時のタイムチャートである。
【図11】 内燃機関のトルク制御装置の20%登坂相当(ストール回転数は2470rpm)時のタイムチャートである。
【符号の説明】
2 内燃機関
66 制御手段(「ECM」ともいう)
88 車速センサ
124 トランスミッションレンジスイッチ
132 A/Tインプットスピードセンサ
134 A/Tアウトプットスピードセンサ
136 自動変速機
138 変速機ケース

Claims (1)

  1. 自動変速機の通常走行レンジを検出する通常走行レンジ信号検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段とを備えた自動変速機を搭載した内燃機関のトルク制御装置において、前記自動変速機の通常走行レンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、前記自動変速機のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、速度比に対応した点火時期量にて前記内燃機関を遅角制御するとともに、前記自動変速機の後退レンジの検出時で、且つ車速が予め設定された値よりも小さく、さらにエンジン回転数が予め設定されたエンジン回転数域内にある場合に、前記自動変速機のインプットシャフトとエンジン回転数との比から算出される速度比が予め設定された値よりも小さいときには、速度比に対応した点火時期量にて前記内燃機関を遅角制御する制御手段を設け、この制御装置は、前記速度比に対応した点火時期量である遅角制御量を、通常走行レンジの場合より後退時の場合の方が最大値を大きくとるように通常走行レンジの場合と後退時の場合とでは異なる値とするとともに、前記予め設定されたエンジン回転数域を、通常走行レンジの場合より後退時の場合の方が広くなるように通常走行レンジの場合と後退時の場合とでは異なる値とすることを特徴とする内燃機関のトルク制御装置。
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