JPH05256646A - 坂路推定方法 - Google Patents

坂路推定方法

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JPH05256646A
JPH05256646A JP4052894A JP5289492A JPH05256646A JP H05256646 A JPH05256646 A JP H05256646A JP 4052894 A JP4052894 A JP 4052894A JP 5289492 A JP5289492 A JP 5289492A JP H05256646 A JPH05256646 A JP H05256646A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車の走行中における坂路勾配を高精度に推
定する。 【構成】自動車の走行中に、ステップ200において、
100ms間にエンジンに実際に供給された燃料量とそ
の時間内の走行距離とに基づき実燃費R2を算出する。
次に、ステップ300において、車速をパラメータとす
る燃費マップから実際の車速に対する基準燃費R10を
算出する。又、ステップ400において、その基準燃費
R10を種々の運転パラメータにより補正して補正後基
準燃費R1を算出する。最後に、ステップ500におい
て、今回求められた実燃費R2と補正後基準燃費R1と
の燃費差R0から今回の坂路勾配Rθの度合いを算出推
定する。従って、燃費差R0が比較的変動の少ないもの
として求められ、その燃費差R0により推定される坂路
勾配Rθも変動の少ない安定したものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車等の各種走行
制御を実行するためにパラメータとして用いられる坂路
条件、即ち登り坂、下り坂及びその勾配等の条件を推定
する坂路推定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術としては、例えば特
開平1−112063号公報に自動変速機の変速制御を
実行するために用いられる坂路推定の技術が開示されて
いる。この公報の技術では、アクセルペダルの踏込量
(アクセル踏込量)と自動車の速度(車速)とをパラメ
ータとする勾配の無い平坦路での予測加速度が、各変速
段毎に予め定められてマップ化されて記憶されている。
そして、自動車の走行時に得られる車速を微分して得ら
れる実際の加速度と前記マップから得られる予測加速度
とが比較されることにより、登り坂、下り坂及びその勾
配の程度が推定されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術では、アクセル踏込量と車速とにより平坦路での予測
加速度が求められることから、その予測加速度の決定の
点で問題があった。即ち、アクセル踏込量が一定となっ
た場合でも、その踏込量が実際の加速度に反映されるの
は、踏込量が一定となってから所定時間経過後である。
そのため、アクセル踏込量が短時間で大きく変化するよ
うな場合には、そのアクセル踏込量の変化に追従するよ
うに予測加速度を決定しない限り、予測加速度を的確に
求めることができなかった。従って、予測加速度では勾
配を精度良く推定することができなかった。
【0004】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであり、内燃機関の燃費が坂路勾配の条件変化を良
く反映することに着目してなされたものであって、その
目的は、自動車の走行中における坂路勾配を高精度に推
定することの可能な坂路推定方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、内燃機関を動力源としてなる自動
車の走行中において、所定時間内に内燃機関に実際に供
給される燃料量とその時間内に自動車が実際に走行する
距離とに基づき内燃機関における実燃費を求め、続い
て、内燃機関における基準燃費を走行速度をパラメータ
として予め定めてなる燃費データに基づき自動車の実際
の走行速度に対する基準燃費を求め、更に、求められた
基準燃費を実燃費に影響を与え得る種々の運転パラメー
タにより補正することにより補正後基準燃費を求め、最
後に、今回求められた実燃費と今回求められた補正後基
準燃費との差から今回の坂路勾配の度合いを推定するよ
うにしている。
【0006】
【作用】上記の構成によれば、坂路勾配の条件変化を良
く反映して変わりうる実燃費を補正後基準燃費と比較し
て、それら二つの燃費の差から坂路勾配の度合いを推定
している。しかも、補正後基準燃費の基となる基準燃費
が、急激な変化の少ない走行速度をパラメータとして予
め定められた燃費データから求められている。従って、
実燃費と補正後基準燃費との差が比較的変動の少ないも
のとして求められ、その差によって推定される坂路勾配
の度合いも変動の少ない安定したものとなる。
【0007】
【実施例】以下、この発明における坂路推定方法を具体
化した一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0008】図10はこの実施例における自動車の駆動
源となるガソリンエンジンシステムを示す概略構成図で
ある。内燃機関としてのエンジン1は吸気系を構成する
吸気通路2と、排気系を構成する排気通路3とを備えて
いる。吸気通路2の入口側にはエアクリーナ4が設けら
れている。又、吸気通路2の下流側は分岐した吸気マニ
ホルド2aを通じてエンジン1の各気筒(この場合は4
気筒)に連通されている。吸気マニホルド2aの近傍に
は、燃料噴射用のインジェクタ5A,5B,5C,5D
が各気筒毎に対応して設けられている。周知のように各
インジェクタ5A〜5Dには、図示しない燃料タンクか
ら燃料ポンプの動作により所定圧力の燃料が供給される
ようになっている。又、エンジン1の各気筒には、点火
プラグ6A,6B,6C,6Dがそれぞれ設けられてい
る。一方、排気通路3は分岐した排気マニホルド3aを
通じてエンジン1の各気筒に連通されている。更に、排
気通路3の出口側には三元触媒を内蔵してなる触媒コン
バータ7が設けられている。
【0009】そして、エンジン1には吸気通路2を通じ
てエアクリーナ4から外気が取り込まれる。又、その外
気の取り込みと同時に各インジェクタ5A〜5Dから吸
気マニホルド2aの近傍に燃料が噴射されることによ
り、その燃料と外気との混合気がエンジン1の各気筒に
取り込まれる。そして、その取り込まれた混合気が、各
気筒の燃焼室にて点火プラグ6A〜6Dの作動により爆
発・燃焼されることにより、図示しないピストン及びク
ランクシャフト等が作動されてエンジン1の駆動力が得
られる。又、エンジン1の燃焼室にて燃焼された後の既
燃焼ガスは、排気として排気通路3へ導かれ、触媒コン
バータ7にて浄化された後に外部へと排出される。
【0010】吸気通路2の途中には、リンクレスタイプ
のスロットル弁8が設けられている。即ち、このスロッ
トル弁8はその近傍に設けられた直流モータ9の作動に
より開閉作動されるものであり、スロットル弁8の支軸
が直流モータ9の出力軸に連結されている。そして、そ
のスロットル弁8が開閉されることにより、吸気通路2
から各気筒への吸入空気量Qが調整される。
【0011】スロットル弁8の近傍には、その実際の開
度、即ちスロットル開度TAを検出するスロットルセン
サ21が設けられている。又、吸気通路2の上流側に
は、その吸気通路2における吸入空気量Qを検出するエ
アフローメータ22が設けられている。更に、排気通路
3の途中には、排気中の酸素濃度Ox、即ち排気通路3
における排気空燃比を検出する酸素センサ23が設けら
れている。又、エンジン1には、その冷却水の温度、即
ち冷却水温THWを検出する水温センサ24が設けられ
ている。
【0012】エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プ
ラグ6A〜6Dには、ディストリビュータ10にて分配
された点火信号が印加される。ディストリビュータ10
はイグナイタ11から出力される高電圧をエンジン1の
クランク角に同期して各点火プラグ6A〜6Dに分配す
るためのものである。そして、各点火プラグ6A〜6D
の点火タイミングは、イグナイタ11からの高電圧出力
タイミングにより決定されるようになっている。
【0013】ディストリビュータ10には、その図示し
ないロータの回転からエンジン1の回転数(エンジン回
転数)NEを検出する回転数センサ25が取り付けられ
ている。又、ディストリビュータ10には、同じくロー
タの回転に応じてエンジン1のクランク角の変化を所定
の割合で検出する気筒判別センサ26がそれぞれ取付け
られている。この実施例では、エンジン1におけるピス
トンの一連の4つの行程(吸気行程,圧縮行程,膨張行
程,排気行程)に対してクランクシャフトが2回転する
ものとして、気筒判別センサ26は360°CAの割合
でクランク角を検出するようになっている。
【0014】又、この実施例において、運転席には運転
者によって踏み込み操作されるアクセルペダル12が設
けられている。又、このアクセルペダル12の近傍に
は、その操作量、即ちアクセル開度ACCPを検出する
ためのアクセルセンサ27が設けられている。
【0015】更に、この実施例において、エンジン1に
はその始動時にクランキングによって回転力を付与する
ためのスタータ13が設けられている。又、このスター
タ13には、そのオン・オフ動作を検知するスタータス
イッチ28が設けられている。周知のように、スタータ
13は図示しないイグニッションスイッチの操作によっ
てオン・オフ動作されるものであり、イグニッションス
イッチが操作されている間はスタータ13がオン動作さ
れてスタータスイッチ28から「オン」のスタータ信号
STSが出力されるようになっている。
【0016】加えて、この実施例のエンジン1には電子
制御変速機(ECT)14が駆動連結されており、その
ECT14の出力軸には図示しない駆動輪が駆動連結さ
れている。ECT14はエンジン1に駆動連結されたト
ルクコンバータ14Aと、駆動輪に駆動連結された遊星
歯車式のギヤ変速機構14Bとから構成されている。
又、トルクコンバータ14Aにはロックアップクラッチ
機構が内蔵され、ギヤ変速機構14Bには前進4速及び
後退1速の変速段が設けられている。更に、ECT14
にはそのロックアップクラッチ機構及び各変速段を切換
えるために駆動制御され、複数のソレノイドよりなるア
クチュエータ15が設けられている。
【0017】ECT14には、そのギヤ変速機構14B
のシフト位置(1速,2速,3速,4速,後退)を検出
してシフト位置信号SPSとして出力するシフトセンサ
29が設けられている。又、ECT14には、そのギヤ
変速機構14Bの回転を検出して自動車の走行速度(車
速)SPDとして出力する車速センサ30が設けられて
いる。
【0018】前述したスロットルセンサ21、エアフロ
ーメータ22、酸素センサ23、水温センサ24、回転
数センサ25、気筒判別センサ26、アクセルセンサ2
7、スタータスイッチ28、シフトセンサ29及び車速
センサ30等からの各信号は、エンジンコンピュータ4
1に入力されるようになっている。このエンジンコンピ
ュータ41は、各種信号を入出力する入出力インターフ
ェイスと、その入力信号に基づいて所定の演算・制御を
実行する中央処理装置(CPU)と、そのCPUでの演
算結果等を記憶する各種メモリ等とを備えたマイクロコ
ンピュータにより構成されている。そして、エンジンコ
ンピュータ41は、各種センサ21,23〜27,2
9,30、エアフローメータ22及びスタータスイッチ
28等からの各種信号を読み込み、それらの信号に基づ
いて運転状態に応じた燃料噴射制御を行うべく、インジ
ェクタ5A〜5Dを好適に駆動制御するようになってい
る。又、エンジンコンピュータ41は、同じく読み込ま
れた各種信号に基づいて運転状態に応じた点火時期制御
を実行すべく、イグナイタ11を好適に駆動制御するよ
うになっている。更に、エンジンコンピュータ41は、
同じく読み込まれた各種信号に基づいて運転状態に応じ
たスロットル弁8の開閉制御を実行すべく、直流モータ
9を好適に駆動制御するようになっている。
【0019】上記のように、エンジンコンピュータ41
は燃料噴射制御、点火時期制御及びスロットル弁制御を
司る装置であり、これに加えてこの実施例では、ECT
14におけるロックアップ制御及び変速制御を司るため
のECTコンピュータ42が設けられている。このEC
Tコンピュータ42は、エンジンコンピュータ41と同
様、入出力インターフェイス、CPU及び各種メモリ等
を備えたマイクロコンピュータにより構成されている。
ECTコンピュータ42はシフトセンサ29からのシフ
ト位置信号SPSを読み込む。又、この実施例におい
て、ECT14は「パワー」、「ノーマル」及び「エコ
ノミー」の三つの作動モードに切換え可能となってお
り、その作動モードを選択するために、運転席のシフト
レバー16の近傍には、運転者により操作されるモード
スイッチ31が設けられている。そして、モードスイッ
チ31はその操作によって設定された各作動モードを特
定するモード信号MSを出力するようになっている。E
CTコンピュータ42はそのモード信号MSを読み込
む。又、ECTコンピュータ42はエンジンコンピュー
タ41との間でデータのやりとりを行い、各種センサ2
1,23〜27,29,30、エアフローメータ22及
びスタータスイッチ28等からの各種信号をそれぞれ読
み込む。そして、ECTコンピュータ42はそれら各種
信号に基づき、その時々の変速条件に応じた変速・ロッ
クアップ信号SLSをアクチュエータ15へ出力し、E
CT14を好適に駆動制御するようになっている。
【0020】併せて、この実施例では、自動車の走行中
に坂路推定を行うための坂路推定コンピュータ43が設
けられている。この坂路推定コンピュータ43は、エン
ジンコンピュータ41と同様、入出力インターフェイ
ス、CPU及び各種メモリ等を備えたマイクロコンピュ
ータにより構成されている。この坂路推定コンピュータ
43はモードスイッチ31からのモード信号MSを読み
込むと共に、ECTコンピュータ42からアクチュエー
タ15へ出力される変速・ロックアップ信号SLSをモ
ニタして読み込む。又、坂路推定コンピュータ43は、
エンジンコンピュータ41から各インジェクタ5A〜5
Dへ出力されるインジェクタ通電信号(+B)をモニタ
して読み込む。更に、この実施例では、図示しないエア
コンディショナの作動状態(オン・オフ)を検知してエ
アコン信号ACSとして出力するエアコンスイッチ32
が設けられており、坂路推定コンピュータ43はそのエ
アコン信号ACSを読み込む。又、坂路推定コンピュー
タ43はエンジンコンピュータ41との間でデータのや
りとりを行い、エンジンコンピュータ41からはエンジ
ン回転数NE、車速SPD及びスタータ信号STS等の
各種信号を読み込む。そして、坂路推定コンピュータ4
3は、読み込まれた各種信号に基づき、坂路推定処理を
実行すると共に、その処理結果をエンジンコンピュータ
41へ出力するようになっている。
【0021】次に、上記のように構成したガソリンエン
ジンシステムにおいて、坂路推定コンピュータ43によ
り実行される坂路推定の処理動作について説明する。図
1は「坂路推定処理ルーチン」を説明するフローチャー
トであって、「オン」のスタータ信号STSが入力され
ることによって起動されて処理が開始される。
【0022】処理が開始されると、先ずステップ100
において、イニシャライズを行う。このイニシャライズ
において、停止前までの運転で求められた各種算出結果
がリセットされる。続いて、ステップ200において、
そのときのエンジン1における実際の燃費、即ち実燃費
R2を算出する。又、ステップ300において、そのと
きの基準燃費R10を算出する。更に、ステップ400
において、基準燃費R10から補正後基準燃費R1を算
出する。そして、ステップ500において、坂路勾配R
θを算出する。その後、ステップ200からステップ5
00の処理を周期的に繰り返す。
【0023】ここで、上記ステップ200における処理
を図2に示す「実燃費算出ルーチン」のフローチャート
に従って詳しく説明する。即ち、先ずステップ210に
おいて、各インジェクタ5A〜5Dへ出力されるインジ
ェクタ通電信号(+B)をモニタしてインジェクタ通電
時間tTAUINJを計測する。又、そのインジェクタ
通電信号(+B)から、図3に示すようなマップを参照
して無効噴射時間TAUVを算出する。このマップで
は、本実施例におけるインジェクタ5A〜5Dについ
て、インジェクタ通電時間(+B)をパラメータとする
無効噴射時間TAUVが予め実験的に定められている。
【0024】又、ステップ220においては、インジェ
クタ通電時間tTAUINJから無効噴射時間TAUV
を減算した結果を有効噴射時間TAUEとして設定す
る。続いて、ステップ230において、「100ms」
当たりの有効噴射時間TAUEからインジェクタ5A〜
5Dの特性に合った噴射量TAUを算出する。
【0025】更に、ステップ240において、エンジン
コンピュータ41からの車速SPDを読み込む。そし
て、ステップ250において、今回読み込まれた車速S
PDに基づき、「100ms」当たりの走行距離Lを算
出する。
【0026】次に、ステップ260においては、今回求
められた噴射量TAUと走行距離Lとに基づき、「10
0ms」当たりの燃費R20を算出する。又、ステップ
270において、今回求められた燃費R20を含みそれ
以前に求められた合計100個の燃費R20のデータか
ら平均燃費R20AVEを算出する。即ち、ここでは
「10秒間」の平均燃費R20AVEが求められる。
【0027】そして、ステップ280において、今回求
められた平均燃費R20AVEを実燃費R2として設定
し、この処理ルーチンを終了する。つまり、この「実燃
費算出ルーチン」では、「10秒間」にエンジン1に実
際に供給された燃料の噴射量TAUと、その「10秒
間」に自動車が実際に走行した走行距離Lとに基づきエ
ンジン1における実燃費R2が求められるのである。こ
こで、求められる実燃費R2は、坂路勾配の条件変化を
良く反映していることが実験的に確かめられている。
【0028】次に、ステップ300における処理を図4
に示す「基準燃費算出ルーチン」のフローチャートに従
って説明する。このルーチンでは、先ずステップ310
において、エンジンコンピュータ41からの車速SPD
を読み込む。そして、ステップ320において、その車
速SPDより、図5に示すようなマップを参照して基準
燃費R10を算出し、この処理ルーチンを終了する。こ
のマップでは、本実施例のエンジン1について、車速S
PDをパラメータとする基準燃費R10が予め実験的に
定められている。
【0029】つまり、この「基準費算出ルーチン」で
は、自動車の実際の車速SPDに対する基準燃費R10
が求められるのである。次に、ステップ400における
処理を図6に示す「補正後基準燃費算出ルーチン」のフ
ローチャートに従って詳しく説明する。
【0030】このルーチンでは、先ずステップ410に
おいて、エンジンコンピュータ41からのエンジン回転
数NEを読み込む。又、シフトセンサ29、モードスイ
ッチ31及びエアコンスイッチ32からの各信号に基づ
き、シフト位置信号SPS、モード信号MS及びエアコ
ン信号ACSをそれぞれ読み込む。更に、ECTコンピ
ュータ42から変速・ロックアップ信号SLSを読み込
むと共に、今回求められた基準燃費R10を読み込む。
【0031】続いて、ステップ420において、エアコ
ン信号ACSが「オフ」であるか否かを判断する。ここ
で、エアコン信号ACSが「オフ」の場合には、エアコ
ンディショナが非作動であるものとして、そのままステ
ップ430へ移行する。一方、エアコン信号ACSが
「オフ」でない場合には、エアコンディショナが作動中
であり、燃費が10%だけ悪化するものと仮定して、ス
テップ421において、基準燃費R10に「0.90」
を乗算した結果を新たな基準燃費R10として設定した
後、ステップ430へ移行する。
【0032】そして、ステップ430においては、モー
ド信号MSに基づきECT14の作動モードを判断す
る。ここで、作動モードが「ノーマル」の場合には、燃
費の悪化がないものとして、そのままステップ440へ
移行する。又、作動モードが「エコノミー」である場合
には、燃費が5%だけ良くなるものと仮定して、ステッ
プ431において、基準燃費R10に「1.05」を乗
算した結果を新たな基準燃費R10として設定した後、
ステップ440へ移行する。一方、作動モードが「パワ
ー」である場合には、燃費が5%だけ悪化するものと仮
定して、ステップ432において、基準燃費R10に
「0.95」を乗算した結果を新たな基準燃費R10と
して設定した後、ステップ440へ移行する。
【0033】そして、ステップ440においては、今回
読み込まれたエンジン回転数NE及びシフト位置信号S
PSより、変速段に対応する燃費悪化率NeHを算出す
る。この燃費悪化率NeHは、図7に示すようなマップ
を参照して求められる。
【0034】続いて、ステップ450において、基準燃
費R10に燃費悪化率NeHを乗算した結果を新たな基
準燃費R10として設定する。更に、ステップ460に
おいては、変速・ロックアップ信号SLSに基づき、E
CT14の作動がロックアップであるか否かを判断す
る。ここで、ECT14がロックアップの場合には、燃
費の悪化がないものとして、そのままステップ470へ
移行する。一方、ECT14がロックアップでない場合
には、燃費が5%だけ悪化するものと仮定して、ステッ
プ461において、基準燃費R10に「0.95」を乗
算した結果を新たな基準燃費R10とした後、ステップ
470へ移行する。
【0035】そして、ステップ470においては、今回
これまでに求められた基準燃費R10を補正後基準燃費
R1として設定し、この処理ルーチンを終了する。つま
り、この「補正後基準費算出ルーチン」では、先に求め
られた基準燃費R10が実燃費R2に影響を与え得る種
々の運転パラメータ、即ちエアコンディショナの作動・
非作動、ECT14の作動モード、及びECT14のロ
ックアップにより補正されて補正後基準燃費R1が求め
られるのである。
【0036】最後に、ステップ500における処理を図
8に示す「坂路勾配算出ルーチン」のフローチャートに
従って説明する。このルーチンでは、先ずステップ51
0において、今回求められた実燃費R2から今回求めら
れた補正後基準燃費R1を減算した結果を燃費差R0と
して設定する。次いで、ステップ520において、その
燃費差R0より、図9に示すようなマップを参照して坂
路勾配Rθを算出する。このマップでは、本実施例のエ
ンジン1について、燃費差R0をパラメータとする坂路
勾配Rθが予め実験的に求められている。この坂路勾配
Rθではプラスの値が登り坂に相当し、マイナスの値が
下り坂に相当している。そして、ステップ530におい
て、今回求められた坂路勾配Rθの値をエンジンコンピ
ュータ41へ出力し、この処理ルーチンを終了する。
【0037】つまり、この「坂路勾配費算出ルーチン」
では、今回求められた実燃費R2と今回求められた補正
後基準燃費R1との燃費差R0から今回の坂路勾配Rθ
の度合いが推定されるのである。
【0038】そして、この実施例において、エンジンコ
ンピュータ41へ出力された坂路勾配Rθの値が、同コ
ンピュータ41にて燃料噴射制御及びスロットル弁制御
のためのパラメータとして用いられる。例えば、燃料噴
射制御として、登坂中における燃料増量補正や降坂中に
おける燃料カット等に使用することができる。又、スロ
ットル弁制御としては、登坂中にスロットル弁8の開き
特性勾配を急激にしたり、降坂中にスロットル弁8の開
き特性勾配を緩やかにしたりすることができる。
【0039】以上説明したように、この実施例の坂路推
定方法によれば、坂路勾配Rθの条件変化を良く反映し
て変わりうる実燃費R2を補正後基準燃費R1と比較し
て、それら二つの燃費差R0から坂路勾配Rθの度合い
を推定するようにしている。しかも、補正後基準燃費R
1の基となる基準燃費R10は、急激な変化の少ない車
速SPDをパラメータとして予め定められた燃費データ
のマップから求められている。従って、燃費差R0が比
較的変動の少ないものとして求められることになり、そ
の燃費差R0によって推定される坂路勾配Rθの度合い
も変動の少ない安定したものとなる。
【0040】よって、運転者がアクセルペダル12を踏
んだり離したりしてスロットル開度TAが短時間で大き
く変化するような場合の実燃費R2も、或いはアクセル
ペダル12の踏み込みを一定に保っている場合の実燃費
R2も、実際に車速SPDに反映されたときに燃費差R
0として評価されることから、何れの場合も実燃費R2
は同じとなる。その結果、自動車の走行中において、ア
クセルペダル12の操作状態の如何にかかわらず、燃費
差R0から的確な坂路勾配Rθを求めることができ、そ
の坂路勾配Rθを高精度に推定することができる。その
推定精度の良さは、特に従来技術で実際の加速度と予測
加速度とを比較することにより推定している場合と較べ
て明白である。
【0041】又、この実施例では、上記のような推定方
法によって坂路勾配Rθを求めており、重力センサや傾
斜計等の特別な機器を一切使用していないことから、製
造コスト面において有利となる。
【0042】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、基準燃費R10を実燃費R2に
影響を与え得る種々の運転パラメータとして、エアコン
ディショナの作動・非作動やECT14の作動モード及
びロックアップの有無等により補正することにより補正
後基準燃費R1を求めたが、それ以外の運転パラメータ
によって補正してもよい。
【0043】(2)前記実施例では、推定された坂路勾
配Rθを燃料噴射制御やスロット弁制御のためのパラメ
ータとして利用するようにしたが、それ以外の利用対象
として、定速走行制御(クルーズコントロール)、登坂
時・降坂時における駆動輪へのトルク配分の制御、ロー
ル剛性配分の制御、或いは制動力配分の制御等を挙げる
こともできる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、坂路勾配の条件変化を良く反映して変わりうる実燃
費を、走行速度をパラメータとする基準燃費から求めら
れる補正後基準燃費と比較し、それら二つの燃費差から
坂路勾配の度合いを推定するようにしているので、比較
的変動の少ない燃費差から推定される坂路勾配の変動が
少なくなり、自動車の走行中における坂路勾配を高精度
に推定することができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の坂路推定方法を具体化した一実施例
における「坂路推定処理ルーチン」を説明するフローチ
ャートである。
【図2】一実施例において「坂路推定処理ルーチン」の
中の「実燃費算出ルーチン」を説明するフローチャート
である。
【図3】一実施例において、インジェクタ通電信号(+
B)に対する無効噴射時間の関係を予め定めてなるマッ
プである。
【図4】一実施例において「坂路推定処理ルーチン」の
中の「基準燃費算出ルーチン」を説明するフローチャー
トである。
【図5】一実施例において、車速に対する基準燃費の関
係を予め定めてなるマップである。
【図6】一実施例において「坂路推定処理ルーチン」の
中の「補正後基準燃費算出ルーチン」を説明するフロー
チャートである。
【図7】一実施例において、エンジン回転数及びシフト
位置信号に対する燃費悪化率の関係を予め定めてなるマ
ップである。
【図8】一実施例において「坂路推定処理ルーチン」の
中の「坂路勾配算出ルーチン」を説明するフローチャー
トである。
【図9】一実施例において、燃費差に対する坂路勾配の
関係を予め定めてなるマップである。
【図10】一実施例において、坂路推定方法を適用した
ガソリンエンジンシステムを示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、R2…実燃費、R10
…基準燃費、R1…補正後基準燃費、R0…燃費差、R
θ…坂路勾配、SPD…車速。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関を動力源としてなる自動車の走
    行中に行われる坂路推定方法であって、 所定時間内に前記内燃機関に実際に供給される燃料量と
    その時間内に前記自動車が実際に走行する距離とに基づ
    き前記内燃機関における実燃費を求め、 続いて、前記内燃機関における基準燃費を走行速度をパ
    ラメータとして予め定めてなる燃費データに基づき前記
    自動車の実際の走行速度に対する基準燃費を求め、 更に、前記求められた基準燃費を前記実燃費に影響を与
    え得る種々の運転パラメータにより補正することにより
    補正後基準燃費を求め、 最後に、今回求められた前記実燃費と今回求められた前
    記補正後基準燃費との差から今回の坂路勾配の度合いを
    推定するようにしたことを特徴とする坂路推定方法。
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