JP2021173172A - エンジン - Google Patents
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Abstract
【課題】点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬の促進と、点火プラグによる強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気の自己着火防止とを両立することができるエンジンを提供する。【解決手段】本発明は、気筒6内に燃焼室16を形成する冠面30を有するピストン8と、燃焼室16の天井面16aに設けられ、燃焼室16内の燃料と空気との混合気に点火して混合気を燃焼させる点火プラグ22と、を備え、ピストン8の圧縮上死点付近で点火プラグ22により混合気の強制着火を行うエンジン1であって、ピストンの冠面30には、気筒軸方向の平面視で、燃焼室の天井面16aに設けられた点火プラグ22の直下の部分36を中心として放射状に延びる少なくとも1つの縦壁部32が形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンに係わり、特に、圧縮上死点付近で点火プラグによる強制着火を行うエンジンに関する。
エンジンの熱効率を高めるうえで、点火プラグによる燃焼室内の混合気への着火後から火炎が燃焼室全体に広がり切るまでの期間を短くする、いわゆる急速燃焼の技術が知られている。
本発明者らは、このような急速燃焼を行わせるエンジンの研究開発を進める過程において、エンドガスが自己着火してしまう、という問題を見出した。すなわち、燃焼室内の温度が比較的高い場合に、強制着火直後、混合気のうち点火プラグから遠い領域に位置している混合気であるエンドガスが、点火プラグにより着火されて発生する火炎が伝播するよりも前に自己着火してしまうのである。このようなエンドガスの自己着火が発生すると、燃焼騒音の悪化につながる。
ここで、特許文献1には、ノッキングの発生を抑制すべく、圧縮自己着火燃焼により発生する圧力波の伝播を緩和するために、ピストンの冠面に複数の突起部を設ける技術が開示されている。
本発明者らは、このような特許文献1の技術を、点火プラグによる強制着火を行うエンジンへ適用しようと試みたところ、点火プラグによって発生した火炎の伝播も阻害されてしまうという弊害があるという問題を見出した。
そこで、本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬の促進と、点火プラグによる強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気の自己着火の抑制とを両立することができるエンジンを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、気筒内に燃焼室を形成する冠面を有するピストンと、燃焼室の天井面に設けられ、燃焼室内の燃料と空気との混合気に点火して混合気を燃焼させる点火プラグと、を備え、ピストンが圧縮上死点付近にあるときに点火プラグにより混合気の強制着火を行うエンジンであって、ピストンの冠面には、気筒軸方向の平面視で、燃焼室の天井面に設けられた点火プラグの直下の部分を中心として放射状に延びる少なくとも1つの縦壁部が形成されている、ことを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、ピストンの冠面には、気筒軸方向の平面視で、ピストンの冠面における点火プラグの直下の部分を中心として放射状に延びる縦壁部が形成されているので、このような縦壁部により、燃焼室内において、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、点火プラグによる強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気(エンドガス)の自己着火を抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、少なくとも1つの縦壁部は、気筒軸方向の平面視で、点火プラグの直下の部分に対してピストンの径方向に離間した位置からピストンの冠面の外周縁まで延びる。
このように構成された本発明によれば、縦壁部は、点火プラグの直下の部分に対して径方向に離間した位置から放射状に延びるので、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁部によって阻害されることを効果的に抑制して、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬をより効果的に促進させることができる。また、縦壁部は、ピストンの冠面の外周縁まで延びるので、ピストン冠面の外周縁においてエンドガスが自己着火しても、自己着火したエンドガスのピストン径方向への拡がりを縦壁部で抑制することができ、これにより、異常騒音の増大を効果的に抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、縦壁部は、点火プラグの直下の部分に対して径方向に離間した位置から放射状に延びるので、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁部によって阻害されることを効果的に抑制して、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬をより効果的に促進させることができる。また、縦壁部は、ピストンの冠面の外周縁まで延びるので、ピストン冠面の外周縁においてエンドガスが自己着火しても、自己着火したエンドガスのピストン径方向への拡がりを縦壁部で抑制することができ、これにより、異常騒音の増大を効果的に抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、燃焼室の天井面には、吸気ポートの開口部および排気ポートの開口部が形成されており、ピストンの冠面は、気筒軸方向の平面視で、点火プラグの直下の部分に対して、吸気ポートが設けられた側の吸気側領域と、排気ポートが設けられた側の排気側領域とに区分され、縦壁部は、複数形成され、かつ、ピストンの冠面の排気側領域および吸気側領域の両方に形成され、排気側領域に形成される縦壁部が、吸気側領域に形成される縦壁部よりも多い。
このように構成された本発明によれば、エンドガスの自己着火が相対的に起こりやすい排気側領域の縦壁部の数を多くすることにより、エンドガスの自己着火に伴う燃焼騒音の増大を抑制し、かつ、自己着火が相対的に起こりにくい吸気側領域の縦壁部の数を少なくすることにより、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁部によって阻害されることを抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、エンドガスの自己着火が相対的に起こりやすい排気側領域の縦壁部の数を多くすることにより、エンドガスの自己着火に伴う燃焼騒音の増大を抑制し、かつ、自己着火が相対的に起こりにくい吸気側領域の縦壁部の数を少なくすることにより、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁部によって阻害されることを抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、燃焼室の天井面には、吸気ポートの開口部および排気ポートの開口部が形成されており、ピストンの冠面は、気筒軸方向の平面視で、点火プラグの直下の部分に対して、吸気ポートが設けられた側の吸気側領域と、排気ポートが設けられた側の排気側領域とに区分され、縦壁部は、ピストンの冠面の排気側領域および吸気側領域のそれぞれに複数形成され、排気側領域に形成された複数の縦壁部間の相対角度が、吸気側領域に形成された複数の縦壁部間の相対角度より小さい。
このように構成された本発明によれば、自己着火が相対的に起こりやすい排気側領域の縦壁部間の相対角度(複数の縦壁部の間隔)を、吸気側領域の縦壁部間の相対角度よりも小さくすることにより、エンドガスの自己着火に伴う燃焼騒音の増大を効果的に抑制し、かつ、自己着火が相対的に起こりにくい吸気側領域の相対角度を大きくすることにより、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁によって阻害されるのを抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、自己着火が相対的に起こりやすい排気側領域の縦壁部間の相対角度(複数の縦壁部の間隔)を、吸気側領域の縦壁部間の相対角度よりも小さくすることにより、エンドガスの自己着火に伴う燃焼騒音の増大を効果的に抑制し、かつ、自己着火が相対的に起こりにくい吸気側領域の相対角度を大きくすることにより、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁によって阻害されるのを抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、気筒軸方向において燃焼室の天井面側を上側、ピストンの冠面側を下側としたとき、放射状に延びる縦壁部は、気筒軸に直交する方向から見たときに、その上縁部が、点火プラグの直下の部分に近づくほど上下方向の高さが低くなるように傾斜して形成されている。
このように構成された本発明によれば、放射状に延びる縦壁部の上縁部が点火プラグに近づくほど高さが低くなるように形成されるので、縦壁部の上縁部を傾斜させない場合よりも、傾斜させた縦壁部の上縁部が、その長手方向にわたって点火プラグによる着火点に対して均一な距離に近づくようにすることができる。したがって、縦壁部の上縁部が、点火プラグ付近を中心に広がる火炎伝搬に対して均一に向かい合う(伝搬された火炎が縦壁部の上縁部の長手方向全体にわたって大きな時間差がなく到達する)ようにすることができ、これにより、より効果的に、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁部によって阻害されることを抑制すると共に、自己着火したエンドガスの拡がりを縦壁部で抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、放射状に延びる縦壁部の上縁部が点火プラグに近づくほど高さが低くなるように形成されるので、縦壁部の上縁部を傾斜させない場合よりも、傾斜させた縦壁部の上縁部が、その長手方向にわたって点火プラグによる着火点に対して均一な距離に近づくようにすることができる。したがって、縦壁部の上縁部が、点火プラグ付近を中心に広がる火炎伝搬に対して均一に向かい合う(伝搬された火炎が縦壁部の上縁部の長手方向全体にわたって大きな時間差がなく到達する)ようにすることができ、これにより、より効果的に、点火プラグを起点とする火炎伝搬が縦壁部によって阻害されることを抑制すると共に、自己着火したエンドガスの拡がりを縦壁部で抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、縦壁部は複数形成され、これらの複数の縦壁部は、気筒軸方向の平面視で、放射状に延びる複数の縦壁部のそれぞれの仮想の延長線が点火プラグの直下の部分で交差するよう形成されている。
このように構成された本発明によれば、放射状に延びる複数の縦壁部のそれぞれの仮想の延長線が点火プラグの直下の部分で交差するよう形成されているので、より効果的に、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、エンドガスの自己着火を抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、放射状に延びる複数の縦壁部のそれぞれの仮想の延長線が点火プラグの直下の部分で交差するよう形成されているので、より効果的に、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、エンドガスの自己着火を抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、点火プラグは燃焼室の天井面の中心部に配置されている。
このように構成された本発明によれば、より効果的に、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、エンドガスの自己着火を抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、より効果的に、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、エンドガスの自己着火を抑制することができる。
本発明のエンジンによれば、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬の促進と、点火プラグによる強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気の自己着火の抑制とを両立することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるエンジンについて説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの気筒の燃焼室まわりの概略構成を説明する。図1は、本発明の本実施形態によるエンジンにおける気筒に形成された燃焼室まわりの概略構成を示す断面図である。
まず、図1に示すように、エンジン1は、シリンダブロック2およびシリンダヘッド4を備えている。本実施形態のエンジン1は、ピストンの圧縮上死点付近で点火プラグにより混合気の強制着火を行い、その強制着火により発生した火炎の伝搬速度を早めて燃焼室内で急速燃焼させるようにした多気筒のガソリンエンジンである。
次に、シリンダブロック2には、気筒(シリンダ)6が形成されている。この気筒6内には、ピストン8が設けられ、このピストン8のピストンピン10には、クランクシャフト(図示せず)に連結されたコンロッド(図示せず)が接続され、これにより、ピストン8が気筒6内を往復動するようになっている。
次に、シリンダヘッド4には、各気筒6毎に、各々独立した2つの吸気ポート12(図3参照)、および、2つの排気ポート14(図3参照)が形成されている。これらの吸気ポート12および排気ポート14は、後述する燃焼室16の天井面16aに形成された吸気ポート開口部12aおよび排気ポート開口部14aを介して燃焼室16に接続される。吸気ポート12および排気ポート14には、それぞれ、吸気バルブ18及び排気バルブ20が設けられ、燃焼室16側の開口部12a、14aをそれぞれ開閉するように設けられている。
次に、シリンダヘッド4には、燃焼室16内の燃料と空気との混合気に点火して混合気を燃焼させるための点火プラグ22、および、燃焼室16内に燃料(本実施形態ではガソリン燃料)を噴射するインジェクタ24が取り付けられている。
ここで、図1には、気筒6の径方向の中心を通るシリンダ軸線/気筒軸Aを一点鎖線で示す。図1に示すように、本実施形態では、点火プラグ22は、燃焼室16の天井面16aの中央部に配置されている。すなわち、点火プラグ22は、シリンダ軸線A上に設けられ、燃焼室15を上方から見たとき、燃焼室16の中央部に臨むよう設けられている。
ここで、図1には、気筒6の径方向の中心を通るシリンダ軸線/気筒軸Aを一点鎖線で示す。図1に示すように、本実施形態では、点火プラグ22は、燃焼室16の天井面16aの中央部に配置されている。すなわち、点火プラグ22は、シリンダ軸線A上に設けられ、燃焼室15を上方から見たとき、燃焼室16の中央部に臨むよう設けられている。
インジェクタ24は、燃焼室16の天井面16aにおいて、点火プラグ22と吸気ポート12との間の位置に配置されている。インジェクタ24の配置は、図1に示す位置に限定されない。
本実施形態では、点火プラグ22による混合気への点火時期は、ピストン8の圧縮上死点付近であり、インジェクタ24による気筒6(燃焼室16)内への燃料噴射時期は、圧縮上死点付近の点火時期直前である。なお、燃料噴射時期は、たとえば、点火時期より前であって、圧縮行程のいずれかの時期であってもよい。
燃焼室16は、主に、後述するピストン8の冠面30と、シリンダヘッド4により形成される燃焼室天井面16aとで形成される。
次に、図1乃至図3により、ピストン8の構成を説明する。図2は、本発明の本実施形態によるエンジンのピストンの一例を示す斜視図であり、図3は、本発明の本実施形態によるエンジンのピストンを気筒軸方向の上方から見た平面図である。
図2に示すように、ピストン8は、上述したように気筒6内に燃焼室16を形成する冠面30を有し、この冠面30には、後述する縦壁部32が形成されている。この図2に示す例では、4つの縦壁部32が形成された例を示すが、本実施形態では、図3に示すように5つの縦壁部32を形成している。
図2に示すように、ピストン8は、上述したように気筒6内に燃焼室16を形成する冠面30を有し、この冠面30には、後述する縦壁部32が形成されている。この図2に示す例では、4つの縦壁部32が形成された例を示すが、本実施形態では、図3に示すように5つの縦壁部32を形成している。
また、図1および図2に示すように、冠面30の中央部には、キャビティ34が形成されている。このキャビティ34は、シリンダ軸線A上に形成され、このキャビティ34のシリンダ軸線A上の上方には、上述したように点火プラグ22が設けられている。
次に、図3により、ピストン8の構成をより詳細に説明する。
ここで、図3に示す二点鎖線の部分36は、気筒軸方向の平面視(以下、平面視という)において、点火プラグ22の相対位置を示すと共に、ピストン8の冠面30上における点火プラグ22の直下の部分36をも示すものである。また、図3には、同様に、平面視における排気ポート14の開口部14aおよび吸気ポート12の開口部12aの相対位置を二点鎖線で示す。
ここで、図3に示す二点鎖線の部分36は、気筒軸方向の平面視(以下、平面視という)において、点火プラグ22の相対位置を示すと共に、ピストン8の冠面30上における点火プラグ22の直下の部分36をも示すものである。また、図3には、同様に、平面視における排気ポート14の開口部14aおよび吸気ポート12の開口部12aの相対位置を二点鎖線で示す。
図3に示すように、ピストン8の冠面30には、点火プラグ22の直下の部分36を中心として放射状に延びる5つの縦壁部32が形成されている。より詳細には、本実施形態では、縦壁部32は、それぞれ、平面視で、点火プラグ22の直下の部分36に対して所定距離離れた半径方向位置から、ピストン8の冠面30の外周縁30aの位置まで延びる。このような構成により、縦壁部32は、ピストン冠面30の径方向における内方端32aを有すると共に、ピストン8の外周縁30aと基本的に同一の位置に存在する外方端32bを有する。
また、本実施形態では、複数の縦壁部32は、平面視で、放射状に延びる複数の縦壁部32のそれぞれの仮想の延長線が点火プラグ22の直下の部分36で交差するよう形成されている。なお、縦壁部32は、このような放射状の配置に限らず、たとえば、平面視における縦壁部32が延びる方向が、たとえば+5°〜−5°などの範囲で斜めにずれるような配置で放射状に形成されたものでもよい。
ここで、内方端32aの位置は、上述したように、点火プラグ22の直下の部分36に対して所定距離離れた半径方向位置である。この所定距離は、点火プラグ22を起点とする混合気の火炎伝搬が阻害されないような、径方向に離間した位置(点火プラグ22の直下の部分36と内方端32aとの離間距離)に設定される。言い換えると、点火プラグ22の直下の部分36およびその周辺部分には、縦壁部32を形成しない方が好ましい。なお、本実施形態では、内方端32aの内方にキャビティ34を形成するようにしているが、キャビティ34を形成しなくてもよい。
次に、図3に示すように、ピストン8の冠面30は、平面視で、点火プラグ22の直下の部分36に対して、排気ポート14(14a)が設けられた側の排気側領域AEと、吸気ポート12(12a)が設けられた側の吸気側領域AIとに区分することができる。本実施形態では、これらの領域AE、AIは、点火プラグ22の直下の部分36を通り、かつ、ピストン冠面30を排気側と吸気側との間の図3のような一点鎖線で示す直線Cで区分される領域である。たとえば、本実施形態では、点火プラグ直下の部分36としてシリンダ軸線Aを通り、かつ、2つ並ぶ排気ポート14を結んだ仮想の線、および、2つ並ぶ吸気ポート12を結んだ仮想の線と実質的に平行な方向に延びる直線Cで区分している。
本実施形態では、図3に示すように、このような排気側領域AEに3つの縦壁部32を形成し、一方、吸気側領域AIには、排気側領域AEよりも少ない2つの縦壁部32を形成するようにしている。
また、図3に示すように、排気側領域AEにおいて、点火プラグ直下の部分36を中心にして放射状に延びる3つの縦壁部32間の各相対角度θ1を、吸気側領域AIにおいて、点火プラグ直下の部分36を中心にして放射状に延びる2つの縦壁部32間の相対角度θ2よりも小さくしており、これにより、排気側領域AEの縦壁部32の互いの間隔を吸気側領域AIの縦壁部32の互いの間隔よりも狭くするようにしている。
なお、排気側領域AEと吸気側領域AIとで縦壁部32の数を同一とし、排気側領域AEの複数の縦壁部32間の相対角度(θ1)を、吸気側領域AIの複数の縦壁部32間の相対角度(θ2)よりも小さくするようにしてもよい。
また、図3に示すように、排気側領域AEにおいて、点火プラグ直下の部分36を中心にして放射状に延びる3つの縦壁部32間の各相対角度θ1を、吸気側領域AIにおいて、点火プラグ直下の部分36を中心にして放射状に延びる2つの縦壁部32間の相対角度θ2よりも小さくしており、これにより、排気側領域AEの縦壁部32の互いの間隔を吸気側領域AIの縦壁部32の互いの間隔よりも狭くするようにしている。
なお、排気側領域AEと吸気側領域AIとで縦壁部32の数を同一とし、排気側領域AEの複数の縦壁部32間の相対角度(θ1)を、吸気側領域AIの複数の縦壁部32間の相対角度(θ2)よりも小さくするようにしてもよい。
次に、図1に示すように、縦壁部32は、気筒軸に直交する方向から見たときに、傾斜して延びる上縁部32cを有する。より詳細には、シリンダ軸線Aに対して直交する所定の面に対し、縦壁部32の上縁部32cは、外方端32bにおける高さ位置から、内方端32aにおける高さ位置まで、点火プラグ22の直下の部分36に近づくほど、シリンダ軸線Aの方向における高さが低くなるように形成されている。ここで、「高さ」とは、シリンダ軸線Aの方向(気筒軸方向)において燃焼室16の天井面16a側を上側、ピストン8の冠面30側を下側としたとき、気筒軸に直交する方向から見たときの上下方向の高さをいう。図3に示す全ての縦壁部32も同様に形成されている。
次に、図4により、本実施形態の変形例によるピストンを説明する。図4は、図3と同様に示す、本実施形態の変形例によるエンジンのピストンを気筒軸方向の上方から見た平面図である。
図4に示す例は、点火プラグ(22)が吸気側に傾けられると共に、点火プラグ(22)が、燃焼室(16)の中央部からずれた位置で燃焼室(16)に臨むよう設けられており、点火プラグの直下の位置36が図4に示すような例である。また、この図4に示す例は、上述した実施形態のキャビティ(34)を形成しない例である。
図4に示す例は、点火プラグ(22)が吸気側に傾けられると共に、点火プラグ(22)が、燃焼室(16)の中央部からずれた位置で燃焼室(16)に臨むよう設けられており、点火プラグの直下の位置36が図4に示すような例である。また、この図4に示す例は、上述した実施形態のキャビティ(34)を形成しない例である。
図4に示すように、上述した実施形態と同様に直線Cにより排気側領域AEと吸気側領域AIとを区分した場合、縦壁部32は排気側領域AEに形成されている。この図4の例でも、各縦壁部32は、点火プラグの直下の部分36を中心として放射状に延び、その内方端32aが、点火プラグ(22)を起点とする混合気の火炎伝搬が阻害されないような、離間した位置(点火プラグの直下の部分36と内方端32aとの離間距離)に設定される。また、図4に示す3つの縦壁部32は、上述した実施形態と同様に、平面視で、それぞれの仮想の延長線が点火プラグ22の直下の部分36で交差するよう形成されている。
なお、この変形例では、縦壁部32が排気側領域AEに形成されるようにしているが、点火プラグ(22)の配置によっては、吸気側領域AIまで延びるように形成してもよい。さらに、点火プラグ(22)の配置によっては、図4に示すような縦壁部32に加え、吸気側領域AIにも、上述した実施形態と同様に、追加の縦壁部(32)を形成するようにしてもよい。
ここで、上述したピストン8の縦壁部32の主な効果を説明する。
まず、点火プラグ22の直下の部分を中心として放射状に延びる縦壁部32により、第1に、点火プラグ22により着火された混合気の火炎伝搬を、そのような縦壁部32に沿って確実に伝搬させて、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を効果的に促進することができる。
第2に、そのような火炎伝搬の促進により、エンドガス(点火プラグによる強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気)の自己着火を抑制することができる。
第3に、エンドガスが自己着火しても、自己着火したエンドガス(自己着火したエンドガスを起点とした火炎伝搬)のピストン径方向への移動を縦壁部32で抑制し、これにより、異常騒音の増大を抑制することができる。
まず、点火プラグ22の直下の部分を中心として放射状に延びる縦壁部32により、第1に、点火プラグ22により着火された混合気の火炎伝搬を、そのような縦壁部32に沿って確実に伝搬させて、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を効果的に促進することができる。
第2に、そのような火炎伝搬の促進により、エンドガス(点火プラグによる強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気)の自己着火を抑制することができる。
第3に、エンドガスが自己着火しても、自己着火したエンドガス(自己着火したエンドガスを起点とした火炎伝搬)のピストン径方向への移動を縦壁部32で抑制し、これにより、異常騒音の増大を抑制することができる。
次に、平面視で、点火プラグ22の直下の部分36に対して所定距離離れた位置からピストンの冠面の外周縁まで延びる縦壁部32により、第1に、点火プラグ22を起点とする火炎伝搬が縦壁部32によって阻害されることを効果的に抑制して、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬をより効果的に促進させることができる。
第2に、ピストン冠面30の外周縁30aにおいてエンドガスが自己着火しても、自己着火したエンドガスのピストン径方向への拡がりを縦壁部32で抑制し、これにより、異常騒音の増大を効果的に抑制することができる。
第2に、ピストン冠面30の外周縁30aにおいてエンドガスが自己着火しても、自己着火したエンドガスのピストン径方向への拡がりを縦壁部32で抑制し、これにより、異常騒音の増大を効果的に抑制することができる。
次に、排気側領域AEの縦壁部32を吸気側領域AIよりも多くし、および/または、排気側領域AEの複数の縦壁部32間の間隔を吸気側領域AIの複数の縦壁部32間の間隔より狭くすることにより、燃焼後の混合気の排気ガスが流れて吸気側領域AIに比べて相対的に高温となる排気側領域AEにおいて、自己着火が発生する頻度または可能性を低下させることができる。これは、縦壁部32自体に厚みがあり、燃焼室16で伝搬する火炎が縦壁部32にぶつかってしまうと、火炎の勢いが弱められる(火炎伝搬速度が遅くなる)ので、自己着火の可能性がより高い排気側領域AEの縦壁部32の数を増やし、および/または、相対角度(θ1)を小さくして、より確実に火炎伝搬を促進すると共に自己着火を抑制する、という思想に基づく。
次に、図5および図6により、上述した実施形態および変形例において、縦壁部32の上縁部32cを傾斜させることによる主な作用を説明する。図5は、本発明の本実施形態および変形例による縦壁部の作用を説明するための点火プラグ、縦壁部および火炎伝搬を模式的に示す一部拡大断面図であり、図5(a)は、本発明の実施形態および変形例による作用を説明する図であり、図5(b)および図5(c)は本実施形態および変形例の効果を明瞭にするための比較例であり、図6は、本発明の本実施形態および変形例によるエンジンにおいてエンドガスが自己着火する可能性が高いエンジン作動領域の一例を示す線図である。なお、図5では、断面視で、燃焼室16全体に伝搬される火炎のうち、燃焼室の片側に伝搬させる火炎のみを図示し、そのうち、図5中、符号Dは燃焼室16の中央側に伝搬する火炎を意味し、符号Eは燃焼室16の外縁側に伝搬する火炎を意味する。
まず、図5(b)は、縦壁部(32)を形成するものの、その高さが比較的低く、かつ、上縁部(32c)が傾斜していない場合の比較例を示す。この例では、符号Eで示す火炎の先端部(火炎が届いている先端縁)においてエンドガスの自己着火が発生するとき、符号Fで示す燃焼室(16)内の空間において縦壁部の高さが低い分、自己着火したエンドガスのピストン径方向への拡がりを縦壁部で抑制する効果が小さくなる。
次に、図5(c)は、縦壁部(32)を形成するものの、その高さが比較的高く、かつ、上縁部(32c)が傾斜していない場合の比較例を示す。この例では、符号Eで示す火炎の先端部(火炎が届いている先端縁)においてエンドガスの自己着火が発生しても、縦壁部で自己着火したエンドガスのピストン径方向への拡がりを縦壁部で抑制することができる。しかしながら、符号Dで示す火炎の先端部において、点火プラグを起点とする火炎伝搬が、符号Gで示すような燃焼室内の空間で、縦壁部の上縁部にぶつかることにより火炎の勢いが弱められ(火炎伝搬速度が遅くなり)、本来の目的である、点火プラグにより着火された混合気の火炎伝搬を、縦壁部に沿って確実に伝搬させて、点火プラグを用いた急速燃焼の火炎伝搬を効果的に促進することができなくなる。
これらの比較例に対し、図5(a)は、上述した実施形態および変形例による縦壁部32の作用を示す。図5(a)に示すように、本実施形態および変形例では、符号Dで示す火炎の長さ(火炎の起点である点火プラグ22から火炎の先端部までの距離)と、符号Eで示す火炎の長さがほぼ同じである場合に、縦壁部32の上縁部32cを点火プラグ22に近づくにつれて下降するように傾斜させている。
このように縦壁部32の上縁部32cを傾斜させると、傾斜させない場合よりも、上縁部32cの長手方向にわたって点火プラグ22による着火点に対して均一な距離に近づくようにすることができる。したがって、縦壁部32の上縁部32cが、点火プラグ22付近を中心に広がる火炎伝搬に対して向かい合う(向かい受ける)、すなわち、伝搬される火炎の先端部(たとえば符号Dおよび符号Eで示す火炎の先端部)が、大きな時間差がなく縦壁部32の上縁部32cの長手方向全体にわたって到達するようにすることができる。その結果、点火プラグ22を起点とする火炎伝搬が縦壁部32によって阻害されることを抑制すると共に、自己着火したエンドガスの拡がりを縦壁部32で抑制することができるのである。
本実施形態および変形例による縦壁部32の上述した作用は、図6に示すようなエンジン1の低回転域から高回転域まで、かつ、高負荷領域の作動領域において、より効果的に発揮される。このような高負荷領域においては、燃焼室16内の壁温が高く、エンドガスが自己着火するリスクが低中負荷域に比べて相対的に高まり、また、燃料噴射量が相対的に多くなるので、エンドガスが自己着火した場合のインパクト(燃焼騒音の悪化度合い)が大きくなるので、より効果的なのである。
次に、本発明の実施形態によるエンジンの主な作用効果を説明する。
まず、本実施形態および変形例によるエンジン1は、気筒6内に燃焼室16を形成する冠面30を有するピストン8と、燃焼室16の天井面16aに設けられ、燃焼室16内の燃料と空気との混合気に点火して混合気を燃焼させる点火プラグ22と、を備え、ピストン8の圧縮上死点付近で点火プラグ22により混合気の強制着火を行うエンジン1であって、ピストンの冠面30には、シリンダ軸線Aの方向(気筒軸方向)の平面視(シリンダ軸線Aの方向において燃焼室16の側/燃焼室16の天井面16aの側から見た平面視)で、燃焼室の天井面16aに設けられた点火プラグ22の直下の部分36を中心として放射状に延びる少なくとも1つの縦壁部32が形成されている。
このように構成された本実施形態および変形例によれば、縦壁部32により、燃焼室16内において、点火プラグ22を用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、点火プラグ22による強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気(エンドガス)の自己着火を抑制することができる。
まず、本実施形態および変形例によるエンジン1は、気筒6内に燃焼室16を形成する冠面30を有するピストン8と、燃焼室16の天井面16aに設けられ、燃焼室16内の燃料と空気との混合気に点火して混合気を燃焼させる点火プラグ22と、を備え、ピストン8の圧縮上死点付近で点火プラグ22により混合気の強制着火を行うエンジン1であって、ピストンの冠面30には、シリンダ軸線Aの方向(気筒軸方向)の平面視(シリンダ軸線Aの方向において燃焼室16の側/燃焼室16の天井面16aの側から見た平面視)で、燃焼室の天井面16aに設けられた点火プラグ22の直下の部分36を中心として放射状に延びる少なくとも1つの縦壁部32が形成されている。
このように構成された本実施形態および変形例によれば、縦壁部32により、燃焼室16内において、点火プラグ22を用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、点火プラグ22による強制着火の直後に点火プラグから遠い領域にある混合気(エンドガス)の自己着火を抑制することができる。
また、本実施形態および変形例によれば、縦壁部32は、点火プラグ22の直下の部分36に対して所定距離離れた位置から(直下の部分36に対して離間した位置から)放射状に延びるので、点火プラグ22を起点とする火炎伝搬が縦壁部32によって阻害されることを効果的に抑制することができる。また、縦壁部32は、ピストン8の冠面30の外周縁30aまで延びるので、ピストン冠面30の外周縁30aの近傍においてエンドガスが自己着火しても、自己着火したエンドガスのピストン径方向への拡がりを縦壁部32で抑制することができる。
また、本実施形態および変形例によれば、エンドガスの自己着火が相対的に起こりやすい排気側領域AEの縦壁部32の数を多くすることにより、エンドガスの自己着火に伴う燃焼騒音の増大を抑制し、かつ、自己着火が相対的に起こりにくい吸気側領域AIの縦壁部32の数を少なくすることにより、点火プラグ22を起点とする火炎伝搬が縦壁部32によって阻害されるのを抑制することができる。
また、本実施形態および変形例によれば、排気側領域AEの縦壁部32間の相対角度θ1(複数の縦壁部の間隔)が、吸気側領域AIの縦壁部32間の相対角度θ2より小さくすることにより、エンドガスの自己着火に伴う燃焼騒音の増大を抑制し、かつ、自己着火が相対的に起こりにくい吸気側領域の縦壁部の数を少なくすることにより、点火プラグ22を起点とする火炎伝搬が縦壁によって阻害されるのを抑制することができる。
また、本実施形態および変形例によれば、放射状に延びる縦壁部32は、側面視で、その上縁部32cが、点火プラグ22の直下の部分36に近づくほど高さが低くなるように傾斜して形成されているので、縦壁部の上縁部を傾斜させない場合よりも、傾斜させた縦壁部32の上縁部32cが、その長手方向にわたって点火プラグ22による着火点に対して均一な距離に近づくようにすることができる。したがって、縦壁部32の上縁部32cが、点火プラグ22付近を中心に広がる火炎伝搬に対して相対するようにすることができ、これにより、より効果的に、点火プラグ22を起点とする火炎伝搬が縦壁部32によって阻害されることを抑制すると共に、自己着火したエンドガスの拡がりを縦壁部32で抑制することができる。
また、本実施形態および変形例によれば、複数の縦壁部32は、シリンダ軸線Aの方向(気筒軸方向)の平面視で、それぞれの仮想の延長線が点火プラグ22の直下の部分36で交差するよう形成されているので、点火プラグ22を用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進によりエンドガスの自己着火を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、点火プラグ22は燃焼室16の天井面16aの中心部に配置されているので、点火プラグ22を用いた急速燃焼の火炎伝搬を促進すると共に、このような火炎伝搬の促進により、エンドガスの自己着火を抑制することができる。
A シリンダ軸線/気筒軸
AI ピストン冠面の吸気側領域
AE ピストン冠面の排気側領域
C 吸気側領域AIと排気側領域AEとを区分する直線
1 エンジン
2 シリンダブロック
4 シリンダヘッド
6 気筒(シリンダ)
8 ピストン
12 吸気ポート
12a 開口部
14 排気ポート
14 開口部
16 燃焼室
22 点火プラグ
24 インジェクタ
30 ピストンの冠面
30a 冠面の外縁部
32 縦壁部
32a 縦壁部の外方端
32b 縦壁部の内方端
32c 縦壁部の上縁部
36 点火プラグの直下のピストン冠面上の部分/平面視における点火プラグの位置
AI ピストン冠面の吸気側領域
AE ピストン冠面の排気側領域
C 吸気側領域AIと排気側領域AEとを区分する直線
1 エンジン
2 シリンダブロック
4 シリンダヘッド
6 気筒(シリンダ)
8 ピストン
12 吸気ポート
12a 開口部
14 排気ポート
14 開口部
16 燃焼室
22 点火プラグ
24 インジェクタ
30 ピストンの冠面
30a 冠面の外縁部
32 縦壁部
32a 縦壁部の外方端
32b 縦壁部の内方端
32c 縦壁部の上縁部
36 点火プラグの直下のピストン冠面上の部分/平面視における点火プラグの位置
Claims (7)
- 気筒内に燃焼室を形成する冠面を有するピストンと、上記燃焼室の天井面に設けられ、上記燃焼室内の燃料と空気との混合気に点火して混合気を燃焼させる点火プラグと、を備え、上記ピストンが圧縮上死点付近にあるときに上記点火プラグにより混合気の強制着火を行うエンジンであって、
上記ピストンの冠面には、気筒軸方向の平面視で、上記燃焼室の天井面に設けられた上記点火プラグの直下の部分を中心として放射状に延びる少なくとも1つの縦壁部が形成されている、ことを特徴とするエンジン。 - 上記少なくとも1つの縦壁部は、気筒軸方向の平面視で、上記点火プラグの直下の部分に対して上記ピストンの径方向に離間した位置から上記ピストンの冠面の外周縁まで延びる、請求項1に記載のエンジン
- 上記燃焼室の天井面には、吸気ポートの開口部および排気ポートの開口部が形成されており、
上記ピストンの冠面は、気筒軸方向の平面視で、上記点火プラグの直下の部分に対して、上記吸気ポートが設けられた側の吸気側領域と、上記排気ポートが設けられた側の排気側領域とに区分され、
上記縦壁部は、複数形成され、かつ、上記ピストンの冠面の上記排気側領域および上記吸気側領域の両方に形成され、
上記排気側領域に形成される縦壁部が、上記吸気側領域に形成される縦壁部よりも多い、請求項1または請求項2に記載のエンジン。 - 上記燃焼室の天井面には、吸気ポートの開口部および排気ポートの開口部が形成されており、
上記ピストンの冠面は、気筒軸方向の平面視で、上記点火プラグの直下の部分に対して、上記吸気ポートが設けられた側の吸気側領域と、上記排気ポートが設けられた側の排気側領域とに区分され、
上記縦壁部は、上記ピストンの冠面の上記排気側領域および上記吸気側領域のそれぞれに複数形成され、
上記排気側領域に形成された複数の縦壁部間の相対角度が、上記吸気側領域に形成された複数の縦壁部間の相対角度より小さい、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエンジン。 - 気筒軸方向において上記燃焼室の天井面側を上側、上記ピストンの冠面側を下側としたとき、上記放射状に延びる縦壁部は、気筒軸に直交する方向から見たときに、その上縁部が、上記点火プラグの直下の部分に近づくほど上下方向の高さが低くなるように傾斜して形成されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエンジン。
- 上記縦壁部は複数形成され、これらの複数の縦壁部は、気筒軸方向の平面視で、上記放射状に延びる複数の縦壁部のそれぞれの仮想の延長線が上記点火プラグの直下の部分で交差するよう形成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエンジン。
- 上記点火プラグは上記燃焼室の天井面の中心部に配置されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエンジン。
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2020
- 2020-04-20 JP JP2020074808A patent/JP2021173172A/ja active Pending
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