JP2021168353A - 電波吸収体および電波吸収体成形品 - Google Patents

電波吸収体および電波吸収体成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】金属板の裏打ちが必要でないにも関わらず、不要な電波を充分に排除することができ、しかも、製造工程が煩雑でなく、製造コストが抑制されている電波吸収体および電波吸収体成形品を提供することを目的とする。【解決手段】樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなり、主面2を有する支持部3と上記主面2に形成される複数の凸条4とを有する電波吸収体1であって、上記凸条4の幅Wが上記主面2から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記主面2に対する上記凸条4の立ち上がり角度θが鋭角であるようにした。【選択図】図3

Description

本発明は、電波障害を防止するための電波吸収体および電波吸収体成形品に関するものである。
近年、電波(特にミリ波)を情報通信媒体とした情報検知手段の検討が、自動車、家電、ライフサイエンス分野等の分野において進んでいる。例えば、自動車の技術分野において、例えば、24〜81GHzの周波数の電波を用いたレーダーにより障害物を検知して自動でブレーキをかけたり、周辺車両の速度や車間距離を測定して自車の速度や車間距離を制御したりする、衝突予防システムがある。衝突予防システム等が正常に動作するには、誤認防止のため、不要な電波(ノイズ)をできるだけ受信しないようにすることが重要である。そこで、不要な電波を吸収して排除することのできる電波吸収体および電波吸収体成形品が各種提案されている。
例えば、特許文献1には、好ましくない電波を高いレベルで低減するため、ゴムもしくは樹脂からなる基材に磁性粉末を混入したものを金属板で裏打ちしてなり、その偏波に対し垂直な方向に走るスリットを複数個形成した電波吸収体が開示されている。
しかし、特許文献1のものは、充分な電波吸収能を発揮させるために金属板の裏打ちが必要であるため、製造工程が煩雑となり、製造にかかる時間が長くなるという問題がある。また、上記裏打ちのための金属板を準備する必要があるため、製造コストが高くなるという問題もある。
特開平7−106785号公報
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、金属板の裏打ちが必要でないにも関わらず、不要な電波を充分に排除することができ、しかも、製造工程が煩雑でなく、製造コストが低減されている電波吸収体および電波吸収体成形品を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、以下の[1]〜[9]を提供する。
[1]樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなり、主面を有する支持部と上記主面に形成される複数の凸条とを有する電波吸収体であって、上記凸条の幅Wが上記主面から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記主面に対する上記凸条の立ち上がり角度θが鋭角である電波吸収体。
[2]上記導電性粒子がカーボンである、[1]に記載の電波吸収体。
[3]上記凸条が互いに平行に形成されている、[1]または[2]記載の電波吸収体。
[4]上記凸条の幅寸法W0と、隣り合う上記凸条の間隔Sとが、下記の式(1)を満たすように設計されている、[3]記載の電波吸収体。
0.1≦W0/(S+W0)≦0.8・・・(1)
[5]樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなる一体成形品であり、開口部と、側周壁とを有し、全体が中空の円錐台状または角錐台状の電波吸収体成形品であって、前記側周壁の内面に形成される複数の凸条を有しており、前記凸条の幅Wが前記内面から遠ざかるにつれて小さくなっており、前記内面に対する前記凸条の立ち上がり角度θが鋭角である電波吸収体成形品。
[6]樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなる一体成形品であり、第1開口部と、上記第1開口部よりも面積の大きい第2開口部と、側周壁とを有し、全体が中空の円錐台状または角錐台状の電波吸収体成形品であって、上記側周壁の内面に形成される複数の凸条を有しており、上記凸条の幅Wが上記主面から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記内面に対する上記凸条の立ち上がり角度θが鋭角である電波吸収体成形品。
[7]上記導電性粒子がカーボンである、[5]または[6]記載の電波吸収体成形品。
[8]上記凸条が互いに平行に形成されている、[5]〜[7]のいずれか一項に記載の電波吸収体成形品。
[9]上記凸条の幅寸法W0と、隣り合う上記凸条の間隔Sとが、下記の式(1)を満たすように設計されている、[8]記載の電波吸収体成形品。
0.1≦W0/(S+W0)≦0.8・・・(1)
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなり、主面を有する支持部と上記主面に形成される複数の凸条とを有する電波吸収体であって、上記凸条の幅Wが上記主面から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記主面に対する上記凸条の立ち上がり角度θが鋭角であるものが不要な電波を充分に排除できることを見出し、本発明を完成させた。
なお、上記主面は、上記支持部において凸条を形成する面であり、凸条が形成されている部分および凸条が形成されていない部分の双方を含む趣旨である。
本発明の電波吸収体によれば、樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなり、上記凸条の幅Wが上記主面から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記主面に対する上記凸条の立ち上がり角度θが鋭角であるため、高い電波吸収能(透過減衰量、反射減衰量)を発揮することができる。
また、本発明の一体成形品によれば、樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなり、開口部と側周壁とを有するか、もしくは、第1開口部と上記第1開口部よりも面積の大きい第2開口部と側周壁とを有し、全体が中空の円錐台状または角錐台状であり、上記凸条の幅が上記主面から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記側周壁の内面に対する上記凸条の立ち上がり角度θが鋭角であるため、高い電波吸収能を発揮させるために、誘電率の異なる複数の材料を準備し、それらをそれぞれ所定の厚みに成形する必要や、特定形状の部材を形成後に金属材等からなる層を積層する必要がなくなり、製造工程を簡素化することができ、製造コストを抑制することができる。
本発明の一実施の形態である電波吸収体の概略を示す斜視図である。 (a)は上記電波吸収体の平面図であり,(b)はそのX−X断面を示す図である。 図2(a)のX−X断面を部分的に拡大した説明図である。 (a),(b)はいずれも上記電波吸収体の変形例を説明する図である。 本発明の一実施の形態である電波吸収体成形品の取り付け例を説明する図である。 上記電波吸収体成形品の側周壁の内側を示す図である。 (a)は上記電波吸収体成形品の平面図であり、(b)はそのY−Y断面を示す図である。 図7(b)のZ−Z断面を部分的に拡大した説明図である。 (a)は上記電波吸収体成形品の変形例の平面図であり、(b)はそのV−V断面を示す図である。 (a)は上記電波吸収体成形品の側周壁の内面に形成される凸条を説明する図であり、(b)および(c)はその変形例を説明する図である。 本発明の実施例の透過減衰量の測定方法の概略を説明する図である。 本発明の実施例の反射減衰量の測定方法の概略を説明する図である。
本発明を説明するに当たり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
本発明の一実施の形態である電波吸収体1は、その斜視図を図1に示すように、主面2を有する支持部3と、上記主面2に形成される複数の凸条4とを有している。上記複数の凸条4は、いずれも同一方向に延びており、互いに平行に形成されている。
また、本発明の他の実施の形態である電波吸収体成形品31は、その斜視図を図6に示すように、第1開口部32と、上記第1開口部32よりも面積の大きい第2開口部33と、側周壁34とを有し、全体が中空の角錐台状をしており、上記側周壁34の内面35に複数の凸条4が形成されている。
上記電波吸収体1および電波吸収体成形品31は、共通の複合材料からなっている。したがって、まず、上記複合材料について説明し、ついで電波吸収体1、電波吸収体成形品31の順に説明する。
<複合材料>
上記電波吸収体1および電波吸収体成形品31の形成材料である複合材料は、樹脂と、上記樹脂中に分散状態で含有される導電性粒子とを有するものであり、上記樹脂中の導電性粒子の分散状態が部分的に異なるものが好ましく用いられる。上記樹脂中の導電性粒子の分散状態が部分的に異なるものであると、電波吸収能がより向上する傾向がみられる。
上記樹脂としては、特に限定するものではないが、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂、ASA樹脂、AES樹脂、PMMA等のアクリル樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、液晶ポリマー、EPDM、PPS、PEEK、PPE、ポリサルフォン系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、熱可塑性エラストマー、アクリルエラストマー等があげられ、なかでも、ポリプロピレンやポリエチレン、アクリルエラストマーが好ましく用いられる。
上記ポリプロピレンは、コモノマーの共重合の構造として、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーの3種類に分類されるが、なかでも、導電性粒子の分散状態を所望の範囲に設定しやすい点から、ホモポリマーに分類されるものが好ましく用いられる。また、同様の理由により上記ポリエチレンは結晶化度の高いものが好ましく用いられ、なかでも結晶化度が30%以上のものがより好ましく、40%以上のものがさらに好ましい。
上記複合材料に用いる熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、例えば、0.1〜80g/10minの範囲にあることが好ましく、0.2〜30g/10minであることがより好ましく、0.3〜20g/10minであることがさらに好ましい。上記熱可塑性樹脂のMFRが上記範囲内にあると、複合材料中における導電性粒子の分散状態を所望の範囲に設定しやすい傾向がみられる。
上記樹脂は、単独でもしくは複数種類を併用して用いることができる。すなわち、単独で用いる場合は、複合材料からなる電波吸収体または電波吸収体成形品の機械的特性が優れるものとなり、複数種類を併用する場合は、強度と靭性とのバランスが優れるものとなる。上記複数種類を併用する場合、例えば、ポリプロピレンとEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)とを組み合わせて用いることができる。
上記導電性粒子としては、特に限定するものではないが、例えば、金属系粒子、金属酸化物系粒子、カーボン系粒子、導電性高分子からなる粒子、金属被覆粒子等があげられ、なかでも軽量で取り扱いが容易である点からカーボン系粒子が好ましく用いられる。これらは単独でまたは複数種類を併用して用いることができるが、カーボン系粒子を単独で用いることが好ましい。
上記導電性粒子の形状は、特に限定するものではないが、例えば、球状、棒状、平板状、繊維状、中空状、角状、塊状、それらが凝集したもの等があげられ、なかでも、複合材料中における導電性粒子の分散状態の制御が容易な点から、球状粒子が一次凝集したものを用いることが好ましい。
上記金属系粒子としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、銀、金、ステンレス、およびこれらの合金等からなる粒子があげられる。また、上記金属酸化物系粒子としては、例えば、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム等からなる粒子があげられる。
上記カーボン系粒子としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン、カーボンナノコイル、カーボンマイクロコイル、カーボンビーズ、炭素繊維等があげられ、なかでも低コストであり、入手が容易である点からカーボンブラックが好ましく用いられる。
上記カーボンブラックとしては、特に限定するものではないが、例えば、粒子径が50nm以下のもの、比表面積が50m2/100g以上のもの、DBP吸着量が100cm3/100g以上のもの等が好ましく用いられる。このようなカーボンブラックとしては、例えば、TOKABLACK♯5500,#4500,Seast116HM(東海カーボン社製)、#2600,#3400B(三菱ケミカル社製)、VULCAN P,VULCAN XC72(キャボット社製)、旭AX−015,旭♯200−GS,旭♯60HN(旭カーボン社製)等があげられる。
上記カーボンブラックとしては、特に限定するものではないが、その表面処理が行われていないものが好ましく用いられる。また、表面処理が行われているものを用いる場合には、その表面にカルボキシ基等の揮発成分となり得るものが多く付与されていないものが好ましく、例えば、表面処理により付与されたものの重量は、カーボンブラック重量に対して15重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましい。
上記カーボンブラックとしては、特に限定するものではないが、複数の粒子が結合して粒子同士が繋がっているものが好ましく用いられ、その大きさ(ストラクチャー)が0.02〜1μmの範囲であるものがより好ましく、0.03〜0.5μmの範囲にあるものがさらに好ましく用いられる。
ちなみに、本発明に用いる複合材料として、とりわけ好ましい組み合わせとしては、樹脂としてポリプロピレン、ポリエチレンを用い、導電性粒子としてカーボンブラックを用いたもの、もしくは樹脂としてポリプロピレン、ポリエチレンを用い、導電性粒子として炭素繊維を用いたもの、あるいは樹脂としてポリプロピレン、ポリエチレンを用い、導電性粒子としてカーボンナノチューブを用いたものがあげられる。
本発明に用いる複合材料は、上記樹脂および導電性粒子以外の添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、難燃剤、耐衝撃性改善剤、補強剤、相溶化剤、耐候性改善剤、酸化防止剤、顔料、染料等があげられる。
上記複合材料は、例えば、一軸あるいは多軸の混練機、ラボプラストミル等のバッチ式ミキサー、ロール混練機等で所定の配合で混合(混練)したり、溶媒を用いて、溶解あるいは懸濁した状態で混合したりして得ることができる。生産性の点で、とりわけ混練機やバッチ式ミキサーで混合する方法が好ましく用いられる。
なお、上記樹脂中の導電性粒子の分散状態が部分的に異なる複合材料は、例えば、樹脂と導電性粒子の組み合わせを選択し、これらを同時に配合し、混合条件を制御することによって得ることができる。また、樹脂に加える導電性粒子量を変えて、導電性粒子の含有割合が異なる単独(一種類)の熱可塑性樹脂を複数準備し、これらを同時にまたは順次、制御しながら混合することによっても得ることができる。好ましい導電性粒子の分散状態を得るためには、複合材料全体の体積中に、導電性粒子3〜30体積%が含有されていることが好ましく、5〜20体積%が含有されていることがより好ましい。
すなわち、上記樹脂と導電性粒子との混合条件としては、例えば、温度、せん断力等があげられるが、これらは好ましい導電性粒子の分散状態を得るために重要な因子である。
上記混合温度(混練温度)は、上記樹脂と導電性粒子とが混合(混練)できる温度であればよいが、上記樹脂の融点より高い温度であることが好ましく、上記樹脂の融点より20℃以上高いことがより好ましく、上記樹脂の融点より40℃以上高いことがさらに好ましく、上記樹脂の融点より60℃以上高いことがより一層好ましい。
上記混練における混練回転数は、上記樹脂と導電性粒子とが混合(混練)できる速度であればよいが、できるだけ低い方が好ましく、例えば、70rpm以下であることが好ましく、50rpm以下であることがより好ましく、20rpm以下であることがさらに好ましい。また、その混練時間は、特に限定するものではないが、例えば、2〜10分間であることが好ましく、3〜7分間であることがより好ましく、4〜6分間であることがさらに好ましい。
上記複合材料は、上述のとおり、上記樹脂中の導電性粒子の分散状態が部分的に異なるものが好ましいが、上記導電性粒子の分散状態は、例えば、つぎのように判別することができる。
すなわち、まず、複合材料を板状に成形し、板状の成形体(試験片)を作製する。この試験片の流動方向の中央(流動方向がないものは平面視における中心を通りその面積を二分割する線)近傍を精密高速切断機等で切断し、その断面に対しイオンミリング装置等の試料前処理装置を用いて試験片の断面を研磨、コーティング等の処理を行って、SEMで試験片の断面の観察をし易くする。この処理が行われた試験片の断面を倍率50倍のSEMで観察し、その断面を撮影する。上記導電性粒子の分散状態が部分的に異なる場合、上記撮影画像(SEM画像)において、白色で島状に認められる箇所(導電性粒子を密に含有している部分)と、それ以外の黒色で海状に認められる箇所(導電性粒子を粗に含有している部分)とを観察することができる。
そして、本発明の電波吸収体1および電波吸収体成形品31は、上記複合材料を用いて、例えば、つぎのようにして得ることができる。すなわち、上記複合材料を、所望の形状を実現できる金型を用い、プレス成形、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形等によって一体的に成形することよって上記電波吸収体1および電波吸収体成形品31を得ることができる。
このようにして得られる電波吸収体1および電波吸収体成形品31は、通常、透過減衰量および反射減衰量がそれぞれ6〜75dBの範囲にある。また、本発明の電波吸収体1および電波吸収体成形品31の透過減衰量および反射減衰量はいずれも7〜50dBの範囲にあることが好ましく、8〜40dBの範囲にあることがより好ましい。
<電波吸収体>
つぎに、本発明の一実施の形態である電波吸収体1について説明する。上記電波吸収体1は、取付対象等の大きさにもよるが、その幅Qおよび長さP(図2(a)参照)は、いずれも通常1〜50cmに形成されるものであり、より好ましくは1.5〜40cmに形成されるものであり、3〜30cmに形成されるものがさらに好ましい。また、図2(b)に示される支持部3の厚みT1は、強度と重量とのバランスの点から、通常、0.5〜10mmの範囲に設計されることが好ましく、0.7〜5mmの範囲に設計されることがより好ましく、1〜3mmの範囲に設計されることがさらに好ましい。また、凸条4の高さHを含めた電波吸収体1の厚みT2は、充分な電波吸収能を発揮することができる点から、通常、0.5〜15mmの範囲に設計されることが好ましく、0.7〜10mmの範囲に設計されることがより好ましく、1〜5mmの範囲に設計されることがさらに好ましい。
上記支持部3の主面2に形成される凸条4は、図2(a)のX−X断面を部分的に拡大した図3に示すとおり、上記主面2に対する立ち上がり角度θが鋭角に形成されており、上記凸条4の幅Wが上記主面2から遠ざかる(図3の矢印で示す方向に向かう)につれて徐々に小さくなっている。
上記凸条4の、上記主面2から立ち上がる部位における幅寸法W0は、電波吸収体1自体の大きさにもよるが、通常、0.3〜130mmの範囲に設計されることが好ましく、0.4〜100mmの範囲に設計されることがより好ましく、0.5〜70mmの範囲に設計されることがさらに好ましい。なお、上記幅寸法W0は、上記凸条4の幅Wが上記主面2から遠ざかるにつれて小さくなることから、上記凸条4の幅Wの最大値となる。
上記凸条4の立ち上がり角度θは、鋭角であれば特に限定されないが、なかでも角度θが89.5°以下であると、金型からの離型の点で好ましい。
上記凸条4の高さHは、電波吸収体1自体の大きさにもよるが、通常、0.5〜10mmの範囲に設計されることが好ましく、0.7〜7mmの範囲に設計されることがより好ましく、1〜5mmの範囲に設計されることがさらに好ましい。
また、隣り合う凸条4の間隔Sは、電波吸収体1自体の大きさにもよるが、通常、0.3〜130mmの範囲に設計されることが好ましく、0.4〜100mmの範囲に設計されることがより好ましく、0.5〜70mmの範囲に設計されることがさらに好ましい。なお、上記間隔Sは、上記凸条4が上記主面2から立ち上がる部位において測定される値である。
そして、上記凸条4は、その幅寸法W0と、隣り合う凸条4の間隔Sとが、下記の式(1)を満たすように設計されていることが好ましい。とりわけ、式(1)の下限が0.3であり、上限が0.65であることがより好ましく、さらに好ましくは、式(1)の下限が0.4であり、上限が0.6である。上記凸条4の幅寸法W0と、上記隣り合う凸条4の間隔Sとが下記の式(1)を満たしていると、反射減衰量がより優れる傾向がみられる。
0.1≦W0/(S+W0)≦0.8・・・(1)
この構成によると、樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなり、主面を有する支持部と上記主面に形成される複数の凸条とを有する電波吸収体であって、上記凸条4の幅が上記主面から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記主面2に対する上記凸条4の立ち上がり角度θが鋭角であるため、金属板の裏打ちが必要でないにも関わらず、高い電波吸収能(透過減衰量、反射減衰量)を発揮することができる。また、上記凸条4が、その長手方向を横切る断面が等脚台形の形状に形成されているため、上記凸条4が形成された面に到達した電波を、誘電率の異なる空気から複合材料へと誘電率の急激な変化を少なくした状態で内部に侵入させることができる。これにより、誘電率のグラデーションが適正となり電波の反射減衰量が大きくなるとともに、電波の拡散が起こりやすくなり反射減衰量が大きくなっている。そして、上記複数の凸条4が互いに平行に形成されているため、電波吸収能の設計を容易に行うことができる。しかも、この電波吸収体はその製造工程が煩雑でなくて済み、製造コストが低減されている。
なお、上記実施の形態では、上記凸条4が、その長手方向を横切る断面が等脚台形の形状に形成されているが、上記凸条4の形状はこれに限られず凸条4の幅Wが主面2から遠ざかるにつれて小さくなっていればよい。例えば、図4(a)に示すようにその断面形状が三角形になっていてもよいし、図4(b)に示すように、上記凸条4の断面形状が円形(楕円形)になっていてもよい。上記凸条4の断面形状が円形(楕円形)である場合においては、上記主面2に対する上記凸条4の立ち上がり角度θは、図4(b)に示すとおり、その端点Aにおける接線αと上記支持部3の主面2とのなす角θαが該当するものとする。上記凸条4の断面形状が三角形および円形(楕円形)であると、誘電率のグラデーションが適正となり電波の反射減衰量が大きくなる点で好ましい。
上記の実施の形態では、上記凸条4が一続き(連続的)に形成されているが、上記複数の凸条4は、それぞれ断続的に形成されていてもよい。また、上記の実施の形態では、上記複数の凸条4が互いに平行に形成されているが、必ずしも上記複数の凸条4が互いに平行に形成されていなくてもよい。ただし、上記複数の凸条4が互いに平行に形成されていると、電波吸収能に対する設計が容易となるため好ましい。
<電波吸収体成形品>
本発明の一実施の形態である電波吸収体成形品31は、いわばレーダーを取り付けるブラケットやレーダーに対するカバー自体を電波吸収体としたものであり、図5に示すように、レーダー36を電波吸収体成形品31の側周壁34で取り囲むように取付られて用いられる。図5は、上記電波吸収体成形品31の取り付け例の概略を示したものであり、自動車のバンパー38内に取り付ける例を示している。すなわち、レーダー36から照射された電波β1は、通常、上記バンパー38を透過するが、なかには上記バンパー38で反射(多重反射を含む)し、レーダー36近傍に到達するもの(電波β2)がある。上記電波吸収体成形品31は、このような電波β2がレーダー36に到達する量を抑制する電波吸収能を有し、レーダー36の誤作動を防止するものである。
上記電波吸収体成形品31は、前記電波吸収体1と同様に前記複合材料からなる一体成形品であり、基本的な構成は前記電波吸収体1と同様である。よって、前記電波吸収体1と同じ構成の箇所に同一の符号を付してその説明を省略する。
上記電波吸収体成形品31は、図6に示すように、その上面39に第1開口部32を有し、その下面40に第2開口部33を有し、全体が中空の角錐台状に形成されている。そして、その側周壁34の内面35に、上下方向に延びる複数の凸条4が形成されている。なお、上記電波吸収体成形品31は、通常、上記上面39が取付対象に接するように取り付けられる。
上記電波吸収体成形品31は、図7(a)に平面図を示し、図7(b)にそのY−Y断面図を示し、図8にそのZ−Z断面図を示すように、取付対象およびレーダー36の大きさ等にもよるが、その高さLが、通常0.5〜25cmに形成されるものであり、より好ましくは1〜20cmに形成されるものであり、2〜15cmに形成されるものがさらに好ましい。
また、その長さMおよび奥行きNは、いずれも通常1〜50cmに形成されるものであり、より好ましくは1.5〜40cmに形成されるものであり、3〜30cmに形成されるものがさらに好ましい。
上記電波吸収体成形品31は、側周壁34の内面35に複数の凸条4が形成されており、これらは、いずれも上下方向(上面39と下面40と結ぶ方向)に延びており、互いに平行になるように形成されている。上記凸条4の幅が上記内面35から遠ざかるにつれて小さくなっており、上記側周壁34の内面35に対する上記凸条4の立ち上がり角度θが鋭角に形成されている。
上記構成によれば、上記電波吸収体成形品31の側周壁34の内面35に複数の凸条4が特殊な形状で形成されているため、誘電率の異なる複数の材料を用いて複数の層が積層されていなくても充分な電波吸収能を発揮することができる。このため、特定形状の部材を形成後に金属材等からなる層を積層する必要がなく、一体成形品として提供することができる。また、上記凸条4が上下方向に延びているため、金型からの抜けが容易であり生産効率が高められている。
なお、上記実施の形態では、電波吸収体成形品31の全体が角錐台状に形成されているが、全体形状はこれに限られず、例えば、図9(a),(b)に示されるように、円錐台状であってもよい。ただし、全体形状が角錐台状に形成される場合はもちろん、円錐台状に形成される場合において、その内面35に形成される複数の凸条4は、金型からの抜けの容易性を考慮して形状や配置を設計する必要がある。
また、上記実施の形態では、電波吸収体成形品31の全体が角錐台状(四角錘台状)に形成されているが、n角(ただし、nは正の整数)錘状であってもよく、取付対象やレーダー36の形状等に柔軟に合わせることができる。
そして、上記実施の形態では、側周壁34の内面35に形成される複数の凸条4が、図10(a)に示されるように、それぞれ側周壁34の内面35において、上下方向(上面39と下面40と結ぶ方向)に一続き(連続的)に形成されているが、上記複数の凸条4は、それぞれ断続的に形成されていてもよい。しかし、複数の凸条4が一続き(連続的)に形成されていると、金型からの抜けが容易となる傾向がみられる。
また、上記実施の形態では、側周壁34の内面35に形成される複数の凸条4が、図10(b)に示されるように、上面39と側周壁34との境界部から立ち上がり、下面40に向かって一続き(連続的)に形成されているが、図10(c)に示すように、上記複数の凸条4は、上面39の周縁部からなだらかに立ち上がるようにしてもよく、その立ち上がりは、上記上面39と上記凸条4の上面とが連続して繋がるように、カーブを画くように徐々に立ち上がるものであってもよい。このように、上記複数の凸条4が、上記上面39と上記凸条4の上面とが連続して繋がるように形成されていると、より金型からの抜けが容易となる傾向がみられる。
さらに、上記実施の形態では、側周壁34の内面35に形成される複数の凸条4が、図10(a)に示されるように、角錐台の同じ面において互いに平行に形成されているが、必ずしも上記複数の凸条4が互いに平行に形成されていなくてもよい。例えば、上記側周壁34の各面において、その上面39から下面40に向かって上記複数の凸条4が末広がりに配置され、電波吸収体成形品31の下面40から内側を見た場合に上記複数の凸条4が上面39から放射状に延びるように形成されていてもよい。ただし、金型からの抜けが容易である点で、図10(a)に示されるように、上記複数の凸条4が角錐台の同じ面において平行に形成されていることが好ましい。
そして、上記実施の形態では、上面39に第1開口部32を有し、下面40に第2開口部33を有しているが、上記上面39は必ずしも第1開口部32を有していなくてもよい。上面39が第1開口部32を有していない場合、上記上面39の内側にレーダー36を配置すればよい。上記レーダー36を電波吸収体成形品31内に配置すると、上記電波吸収体成形品31自体がいわばブラケットとなり、上記レーダー36と電波吸収体成形品31とを同時に取付対象に設置することができるという利点を有する。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
実施例および比較例の作製に先立ち、まず、下記の複合材料を作製した。ついで、上記複合材料を用いて、後記のとおり実施例および比較例の電波吸収体を作製し、これらの電波吸収体の透過減衰量および反射減衰量を下記のとおり測定した。
すなわち、熱可塑性樹脂としてアクリルエラストマー(クラリティLA2330、クラレ社製)100重量部、導電性粒子としてカーボンブラック(ケッチェンブラックEC600、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)10重量部を、投入口からアクリルエラストマー、カーボンブラックの順に投入し、6インチミキシングロール(LABORATORY MILL、関西ロール社製)を用いて、150℃で溶融混練し、上記熱可塑性樹脂における導電性粒子の分散状態が部分的に異なる複合材料を作製した。
また、実施例および比較例の電波吸収体の反射減衰量は、JIS R 1679に準じた下記に示す手順にしたがってベクトルネットワークアナライザー(キーサイトテクノロジー社製)を用い、周波数70〜90GHzにて測定した。透過減衰量は、反射減衰量の測定手順を参考に、以下の手順で測定した。
上記透過減衰量および反射減衰量は、いずれも下記の式(2)で算出される値の絶対値で示される。そして、実用に際しては電波照射面に対し、電界振幅方向が様々な面内角度を有する電波の吸収を想定する必要があるため、上記透過減衰量および反射減衰量においては、下記に示すとおり、0°および90°での算出値の平均を求めることとした。
Figure 2021168353
<透過減衰量>
図11にその概略を示すとおり、送信機9および受信機10を配置し、サンプルホルダー11には何もセットしない状態で電波の送受信を行って、まず、透過減衰量が0dB(電波が全量透過)の状態を水準とし、各電波吸収体の面方向に対する垂直入射の透過減衰量測定の基準とした。つぎに、上記サンプルホルダー11に各電波吸収体をセットして電波の送受信を行い、上記式(2)に基づいて透過減衰量を算出した。なお、実施例の電波吸収体については、その主面に形成される凸条の長手方向が、入射波の電界の振幅方向と垂直の場合を0°とし、平行になる場合を90°として、0°および90°の透過減衰量をそれぞれ測定し、0°および90°の値の平均をその電波吸収体の透過減衰量とした。なお、図11において、符号12はミリ波レンズを示し、符号Piは受信電波の電力を示し、符号Poは送信電波の電力を示している(図12において同じ)。
<反射減衰量>
図12にその概略を示すとおり、サンプルホルダー11と送受信機13とを配置し、上記サンプルホルダー11に基準金属をセットして電波の送受信を行った。上記基準金属には、(材料ステンレス板、サイズΦ150mm、厚み2mm)を使用した。このとき、反射減衰量が0dB(電波が全量反射)を水準とし、各電波吸収体の面方向に対する垂直入射の反射減衰量測定の基準とした。つぎに、上記基準金属の代わりにサンプルホルダー11に各電波吸収体をセットして電波の送受信を行い、上記式(2)に基づいて反射減衰量を算出した。なお、実施例の電波吸収体については、その主面に形成される凸条の長手方向が、入射波の電界の振幅方向と垂直の場合を0°とし、平行になる場合を90°として、0°および90°の反射減衰量をそれぞれ測定し、0°および90°の値の平均をその電波吸収体の反射減衰量とした。
[実施例]
前記作製した複合材料を、50t真空プレス機(MS-VPF-50、名庄プレス社製)を用いて、熱板温度150℃、押圧時間20秒間の条件でプレス成形し、凸条4の幅寸法W0および隣り合う凸条4の間隔Sが表1に示す寸法に形成された、図1に示す電波吸収体1をそれぞれ作製した。これらは、いずれも平面視が正方形(幅Qが50mm、長さPが50mm)であり、そのベースとなる厚みT1が1mmであり、凸条4の高さHが1mmに形成されている(図3参照)。また、上記電磁波吸収体1における凸条4の立ち上がり角度θは、いずれも88.6°であった。上記角度θは、得られた各電波吸収体を凸条の長手方向を横切るように切断し、その断面をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−5000)を用いて観察して求めたものである。
これらの電波吸収体の透過減衰量および反射減衰量を上記の手順にしたがって測定し、その結果を表1および表2に併せて示す。
また、これらの電波吸収体について、W0/(S+W0)の値を算出したものを表3に示し、主面2全体に対し凸条4が形成された部分の面積割合(%)を表4に示す。
[比較例1]
前記作製した複合材料を実施例と同様の条件でプレス成形し、幅50mm、長さ50mm、厚み1mmの平板状の電波吸収体を作製した。すなわち、比較例1の電波吸収体は凸条4が形成されていない。この電波吸収体の透過減衰量および反射減衰量を上記の手順にしたがって測定したところ、透過減衰量が20dBであり、反射減衰量が5dBであった。
[比較例2]
厚みを2mmにした以外は、比較例1と同様にして電波吸収体を作製した。すなわち、比較例2の電波吸収体も凸条4が形成されていない。この電波吸収体の透過減衰量および反射減衰量を上記の手順にしたがって測定したところ、透過減衰量が32dBであり、反射減衰量が5dBであった。
Figure 2021168353
Figure 2021168353
Figure 2021168353
Figure 2021168353
上記の結果から、実施例の電波吸収体は、いずれも優れた電波吸収能を発揮することがわかる。なかでも、W0/(S+W0)の値が0.30〜0.65であるものは、より優れた電波吸収能を発揮することができ、上記値が0.40〜0.60であるとさらに優れた電波吸収能を発揮することがわかる。
また、主面2全体に対し凸条4が形成された部分の面積割合(主面2全体に対する凸条4の面積割合)が80%以下であるものは、透過減衰量および反射減衰量のいずれも良好になることがわかる。すなわち、その理由は明確ではないものの、主面2全体に対し凸条4が形成された部分の面積割合が上記範囲内であると、特殊な形状の凸条4を形成したことによる誘電率のグラデーションが適正となりやすく、電波の拡散が起こりやすくなるためと考えられる。
これらに対し、比較例1および比較例2の電波吸収体は、反射減衰量に劣るものであった。
本発明の電波吸収体および電波吸収体成形品は、長期間にわたり不要な電波を吸収する性能を発揮することができるため、自動車衝突防止システムに用いるミリ波レーダーの電波吸収体および電波吸収体成形品として好適に利用できる。また、ミリ波を用いた次世代移動通信システム(5G)や、家電やライフサイエンス分野においても、電波干渉抑制やノイズ低減の目的で用いることができる。
1 電波吸収体
2 主面
3 支持部
4 凸条
W 幅
θ 立ち上がり角度

Claims (9)

  1. 樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなり、主面を有する支持部と前記主面に形成される複数の凸条とを有する電波吸収体であって、
    前記凸条の幅Wが前記主面から遠ざかるにつれて小さくなっており、前記主面に対する前記凸条の立ち上がり角度θが鋭角であることを特徴とする電波吸収体。
  2. 前記導電性粒子がカーボンである請求項1に記載の電波吸収体。
  3. 前記凸条が互いに平行に形成されている請求項1または2記載の電波吸収体。
  4. 前記凸条の幅寸法W0と、隣り合う前記凸条の間隔Sとが、下記の式(1)を満たすように設計されている請求項3記載の電波吸収体。
    0.1≦W0/(S+W0)≦0.8・・・(1)
  5. 樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなる一体成形品であり、開口部と、側周壁とを有し、全体が中空の円錐台状または角錐台状の電波吸収体成形品であって、
    前記側周壁の内面に形成される複数の凸条を有しており、前記凸条の幅Wが前記内面から遠ざかるにつれて小さくなっており、前記内面に対する前記凸条の立ち上がり角度θが鋭角であることを特徴とする電波吸収体成形品。
  6. 樹脂と導電性粒子とを有する複合材料からなる一体成形品であり、第1開口部と、前記第1開口部よりも面積の大きい第2開口部と、側周壁とを有し、全体が中空の円錐台状または角錐台状の電波吸収体成形品であって、
    前記側周壁の内面に形成される複数の凸条を有しており、前記凸条の幅Wが前記内面から遠ざかるにつれて小さくなっており、前記内面に対する前記凸条の立ち上がり角度θが鋭角であることを特徴とする電波吸収体成形品。
  7. 前記導電性粒子がカーボンである請求項5または6記載の電波吸収体成形品。
  8. 前記凸条が互いに平行に形成されている請求項5〜7のいずれか一項に記載の電波吸収体成形品。
  9. 前記凸条の幅寸法W0と、隣り合う前記凸条の間隔Sとが、下記の式(1)を満たすように設計されている請求項8記載の電波吸収体成形品。
    0.1≦W0/(S+W0)≦0.8・・・(1)
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