JP2021167875A - ミラーホルダー、ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】凹面鏡である曲板状の反射ミラーが固定される樹脂製のミラーホルダーにおいて、大型化したミラーホルダーの中央部分の厚さを薄くしても、剛性を確保することが可能なミラーホルダーを提供する。【解決手段】ミラーホルダー10では、ミラーホルダー10のY方向の幅がミラーホルダー10のZ方向の幅よりも広くなっており、ミラーホルダー10のY方向の中央部分であるホルダー中央部10kの厚さは、ミラーホルダー10のY方向の両端側部分であるホルダー端部10p、10qの厚さよりも薄くなっている。ミラーホルダー10の裏面には、ミラーホルダー10の剛性を高めるための複数の補強部10f〜10hが形成されており、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強部10f〜10hの密度は、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強部10f〜10hの密度よりも高くなっている。【選択図】図4
Description
本発明は、凹面鏡である曲板状の反射ミラーが固定されるミラーホルダーに関する。また、本発明は、かかるミラーホルダーを備えるミラーユニットに関する。さらに、本発明は、かかるミラーユニットを備えるヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来、車両のダッシュボード内に設置されるヘッドアップディスプレイ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置は、映像出力部から出力された映像を投影部に反射して投影するミラー構造を備えている。ミラー構造は、凹面鏡である反射ミラー(ミラー本体)と、反射ミラーを保持するミラー保持構造とを備えている。ミラー保持構造は、樹脂製のミラーホルダー(ホルダー)を備えている。ミラーホルダーは、左右方向に長い板状に形成されている。
特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置では、ミラーホルダーの左右方向の両端部は、ミラーホルダーの左右方向の中央部よりも前側に突出している。すなわち、ミラーホルダーは、ミラーホルダーの左右方向の中央部がミラーホルダーの左右方向の両端部よりも後ろ側に突出する曲板状に形成されている。ミラーホルダーの前面は、凹曲面となっており、反射ミラーは、ミラーホルダーの前面側に取り付けられている。ミラーホルダーの後面には、樹脂製のミラーホルダーを補強するための複数のリブ部が形成されている。ミラーホルダーの左右方向の両端部は、取付部に回動可能に支持されている。反射ミラーは、ミラーホルダーと一緒に左右方向を回動の軸方向として取付部に対して回動可能になっている。
近年、ヘッドアップディスプレイ装置によって投影部に表示される情報量が増加する傾向にあり、より多くの情報を表示するために、反射ミラーが大型化する傾向がある。反射ミラーが大型化すると、ミラーホルダーも大型化する。特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置では、ミラーホルダーの左右方向の中央部がミラーホルダーの左右方向の両端部よりも後ろ側に突出しているため(すなわち、ミラーホルダーの左右方向の中央部が後ろ側に膨らんでいるため)、ミラーホルダーが大型化すると、ミラーホルダー全体の厚さ(前後方向の厚さ)が厚くなりやすい。
ミラーホルダーが大型化しても、後ろ側に突出するミラーホルダーの左右方向の中央部の厚さを薄くすれば、ミラーホルダー全体の厚さを薄くすることは可能である。しかしながら、ミラーホルダーの左右方向の中央部の厚さを単純に薄くすると、樹脂製のミラーホルダーの剛性が低下するため、大型化したミラーホルダーが変形しやすく(撓みやすく)なり、その結果、ミラーホルダーに固定される反射ミラーが変形しやすくなる。また、反射ミラーが変形すると、投影部に投影される虚像の歪みや位置ずれが生じるおそれがある。
なお、ミラーホルダーを金属で形成すれば、ミラーホルダーの左右方向の中央部の厚さを単純に薄くしても、ミラーホルダーの剛性を確保することは可能である。しかしながら、ミラーホルダーを金属製にすると、ミラーホルダーの重量が重くなってミラーホルダーの共振周波数が低くなるため、低周波数の振動でミラーホルダーが揺れやすくなる。すなわち、ミラーホルダーを金属製にすると、車両の共振周波数にミラーホルダーの共振周波数が近づいて、車両が振動したときにミラーホルダー、および、ミラーホルダーに固定される反射ミラーが揺れやすくなる。また、ミラーホルダーを金属製にすると、ミラーホルダーのコストが高くなる。
そこで、本発明の課題は、凹面鏡である曲板状の反射ミラーが固定される樹脂製のミラーホルダーにおいて、大型化したミラーホルダーの中央部分の厚さを薄くしても、剛性を確保することが可能なミラーホルダーを提供することにある。また、本発明の課題は、かかるミラーホルダーを備えるミラーユニットを提供することにある。さらに、本発明の課題は、かかるミラーユニットを備えるヘッドアップディスプレイ装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のミラーホルダーは、凹面鏡である曲板状の反射ミラーが固定される樹脂製のミラーホルダーにおいて、表側の面である表面に反射ミラーが固定される凹曲面状のミラー固定部が形成されるとともに、表面の反対側の面である裏面にミラーホルダーの剛性を高めるための複数の補強部が形成され、表裏方向に直交する方向を第1方向とし、表裏方向と第1方向とに直交する方向を第2方向とし、ミラーホルダーの第1方向の中央部分をホルダー中央部とし、ミラーホルダーの第1方向の両端側部分のそれぞれをホルダー端部とすると、ミラーホルダーの第1方向の幅は、ミラーホルダーの第2方向の幅よりも広くなっており、ホルダー中央部の表裏方向の厚さは、ホルダー端部の表裏方向の厚さよりも薄くなっており、ホルダー中央部の裏面に形成される補強部の密度は、ホルダー端部の裏面に形成される補強部の密度よりも高くなっていることを特徴とする。
本発明のミラーホルダーでは、ホルダー中央部の表裏方向の厚さは、ホルダー端部の表裏方向の厚さよりも薄くなっているが、ホルダー中央部の裏面に形成される補強部の密度は、ホルダー端部の裏面に形成される補強部の密度よりも高くなっている。そのため、本発明では、大型化したミラーホルダーの第1方向の中央部分であるホルダー中央部の厚さを薄くしても、樹脂製のミラーホルダーの剛性を確保することが可能になる。
本発明において、補強部は、たとえば、平板状に形成される補強リブである。また、本発明において、たとえば、ミラーホルダーには、補強リブとして、厚さ方向が第2方向と一致する第1補強リブと、厚さ方向が第1方向と一致する第2補強リブと、厚さ方向が第1方向および第2方向に対して傾いている第3補強リブとが形成されている。
本発明において、ミラーホルダーを裏側から見ると、ホルダー中央部では、第1補強リブと第2補強リブと第3補強リブとによって複数の三角形が形成されていることが好ましい。このように構成すると、ホルダー中央部の表裏方向の厚さを薄くしても、ホルダー中央部の剛性を効果的に高めることが可能になる。したがって、ミラーホルダーの剛性を効果的に高めることが可能になる。
本発明において、ミラーホルダーには、第1補強リブが第2方向において一定の間隔をあけた状態で複数形成されるとともに、第2補強リブが第1方向において一定の間隔をあけた状態で複数形成され、複数の第1補強リブの第2方向の間隔は、複数の第2補強リブの第1方向の間隔よりも狭くなっていることが好ましい。このように構成すると、第1方向の幅が第2方向の幅よりも広くなっているミラーホルダーの剛性を効果的に高めることが可能になる。
本発明のミラーホルダーは、ミラーホルダーに固定される反射ミラーと、ミラーホルダーを回動可能に保持するフレームと、第1方向を回動の軸方向としてフレームに対してミラーホルダーを回動させる回動機構とを備えるミラーユニットに用いることができる。このミラーユニットでは、大型化したミラーホルダーのホルダー中央部の厚さを薄くしても、樹脂製のミラーホルダーの剛性を確保することが可能になる。
本発明において、フレームは、ミラーホルダーの第1方向の外側に配置される2個の側面部と、ミラーホルダーの裏側に配置され2個の側面部を繋ぐ後面部とを備え、ミラーホルダーには、反射ミラーが固定された状態のミラーホルダーの重心を、第2方向から見たときに、フレームに対するミラーホルダーの回動中心となる回動中心軸に近づけるための重心調整部が形成され、重心調整部は、フレームを避けた位置に形成されていることが好ましい。このように構成すると、第2方向から見たときに、反射ミラーが固定された状態のミラーホルダーの重心を回動中心軸に近づけることが可能になるため、ミラーホルダーが大型化しても、ミラーホルダーを回動させるときのミラーホルダーのゆがみを抑制することが可能になる。
本発明において、重心調整部は、ホルダー中央部の第2方向の一端に繋がり、重心調整部の裏側端は、ホルダー中央部の裏面よりも裏側に配置されていることが好ましい。このように構成すると、フレームを避けた位置に形成されている重心調整部によって、ミラーホルダーの剛性をより高めることが可能になる。
本発明のミラーユニットは、ミラーユニットに向かって表示光を射出する表示器を備えるヘッドアップディスプレイ装置に用いることができる。このヘッドアップディスプレイ装置では、大型化したミラーホルダーのホルダー中央部の厚さを薄くしても、樹脂製のミラーホルダーの剛性を確保することが可能になる。
以上のように、本発明では、凹面鏡である曲板状の反射ミラーが固定される樹脂製のミラーホルダーにおいて、大型化したミラーホルダーの中央部分の厚さを薄くしても、樹脂製のミラーホルダーの剛性を確保することが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(ヘッドアップディスプレイ装置の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置1の構成を説明するための概略図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置1の構成を説明するための概略図である。
本形態のヘッドアップディスプレイ装置1(以下、「HUD装置1」とする。)は、たとえば、自動車のダッシュボード(インストルメントパネル)の中に設置されて使用される。HUD装置1は、たとえば、自動車のフロントガラス2に虚像を投影する。HUD装置1は、表示光を射出する表示器3と、表示器3から射出される表示光をフロントガラス2に向かって反射するミラーユニット4とを備えている。
表示器3は、たとえば、液晶表示器であり、HUD装置1の使用時にミラーユニット4に向かって表示光を射出する。表示器3およびミラーユニット4は、筺体5に収容されている。なお、HUD装置1は、虚像が投影されるコンバイナを備えていても良い。また、HUD装置1は、表示器3とミラーユニット4との間の光路に配置される反射ミラーを備えていても良い。この場合には、反射ミラーは、表示器3から射出される表示光をミラーユニット4に向かって反射する。
(ミラーユニットの構成)
図2は、図1に示すミラーユニット4の正面斜視図である。図3は、図2に示すミラーユニット4から反射ミラー9を取り外した状態の背面斜視図である。図4は、図2に示すミラーユニット4から反射ミラー9およびフレーム11を取り外した状態の背面斜視図である。図5は、図4に示すミラーホルダー10および回動機構12等の側面図である。
図2は、図1に示すミラーユニット4の正面斜視図である。図3は、図2に示すミラーユニット4から反射ミラー9を取り外した状態の背面斜視図である。図4は、図2に示すミラーユニット4から反射ミラー9およびフレーム11を取り外した状態の背面斜視図である。図5は、図4に示すミラーホルダー10および回動機構12等の側面図である。
ミラーユニット4は、表示器3から射出される表示光を反射する反射ミラー9と、反射ミラー9が固定される樹脂製のミラーホルダー10と、ミラーホルダー10を回動可能に保持するフレーム11と、フレーム11に対してミラーホルダー10を回動させる回動機構12と、ミラーホルダー10を付勢するネジリコイルバネ13および引張りコイルバネ14と、ミラーホルダー10が所定の原点位置10Aに配置されていることを検知するための検知機構15とを備えている。
以下の説明では、フレーム11に対するミラーホルダー10の回動の軸方向(図2等のY方向)を「左右方向」とする。すなわち、フレーム11は、左右方向を回動の軸方向とするミラーホルダー10の回動が可能となるようにミラーホルダー10を保持しており、回動機構12は、左右方向を回動の軸方向としてフレーム11に対してミラーホルダー10を回動させる。また、以下の説明では、左右方向に直交する図2等のZ方向を「上下方向」とし、上下方向と左右方向とに直交する図2等のX方向を「前後方向」とする。
また、以下の説明では、前後方向の一方側である図2等のX1方向側を「前」側とし、その反対側である図2等のX2方向側を「後ろ」側とし、左右方向の一方側である図2等のY1方向側を「右」側とし、その反対側である図2等のY2方向側を「左」側とし、上下方向の一方側である図2等のZ1方向側を「上」側とし、その反対側である図2等のZ2方向側を「下」側とする。さらに、以下の説明では、図5の時計回りの方向(CW方向)を「時計方向」とし、その反対方向である図5の反時計回りの方向(CCW方向)を「反時計方向」とする。
反射ミラー9は、凹面鏡であり、前側の面が凹曲面状をなすとともに後ろ側の面が凸曲面状をなす略長方形の曲板状に形成されている。反射ミラー9の前側の面には、表示光を反射する反射面9aが形成されている。すなわち、反射ミラー9には、凹曲面状の反射面9aが形成されている。反射ミラー9の左右方向の両端部には、ミラーホルダー10に固定される被固定部9bが形成されている。被固定部9bは、ネジ18によってミラーホルダー10に固定されている。本形態の反射ミラー9の大きさは比較的大きくなっている。たとえば、反射ミラー9の左右方向の幅は、30(cm)程度となっている。
ミラーホルダー10は、剛性の高い樹脂材料で形成されている。たとえば、ミラーホルダー10は、ガラス繊維入りのポリブチレンテレフタレート(PBT)で形成されている。また、ミラーホルダー10は、金型を用いた射出成形によって製造されている。上述のように、反射ミラー9の大きさが比較的大きくなっているため、ミラーホルダー10の大きさも比較的大きくなっている。
反射ミラー9は、ミラーホルダー10の表側の面である表面に固定されている。すなわち、ミラーホルダー10の表面には、反射ミラー9が固定されるミラー固定部10eが形成されている。ミラー固定部10eは、ミラーホルダー10の裏側に向かって窪む凹曲面状に形成されている。ミラーホルダー10の表面の反対側の面である裏面には、樹脂製のミラーホルダー10の剛性を高めるための複数の補強部10f、10g、10hが形成されている。
ミラーホルダー10は、ミラーホルダー10の表裏方向の厚さが薄い扁平な略直方体状に形成されている。ミラーホルダー10の表裏方向から見たときのミラーホルダー10の形状は、左右方向を長辺の方向とし、左右方向に直交する方向を短辺の方向とする略長方形状となっている。ミラーホルダー10は、左右方向を回動の軸方向として、所定の原点位置10Aから反時計方向に所定角度、回動可能となっている。ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、ミラーホルダー10の表裏方向と前後方向とが一致し、ミラーホルダー10の短辺の方向と上下方向とが一致している。また、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、ミラーホルダー10の表面が前側を向いている。
本形態の左右方向(ミラーホルダー10の長辺の方向、Y方向)は、ミラーホルダー10の表裏方向に直交する方向である第1方向となっており、ミラーホルダー10の短辺の方向は、ミラーホルダー10の表裏方向と第1方向とに直交する方向である第2方向となっている。すなわち、本形態では、ミラーホルダー10の第1方向の幅は、ミラーホルダー10の第2方向の幅よりも広くなっている。
ミラーホルダー10の左右方向の両端部には、フレーム11に対するミラーホルダー10の回動中心となる回動中心軸10aが形成されている。回動中心軸10aは、左右方向の両側に向かって突出する円柱状に形成されている。回動中心軸10aは、ミラーホルダー10の第2方向の略中心位置に配置されている。また、回動中心軸10aは、ミラーホルダー10の表裏方向の略中心位置に配置されている。
ミラーホルダー10の左下端側の角部には、回動機構12を構成する後述のキャリッジ28に係合する平板状の動力被伝達部10cが形成されている。動力被伝達部10cは、下側に向かって突出している。ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、動力被伝達部10cの厚さ方向と前後方向とが略一致している。ミラーホルダー10の裏面の左端側には、引張りコイルバネ14の端部が取り付けられるバネ取付部10dが形成されている。バネ取付部10dは、後ろ側に突出する円柱状に形成されている。ミラーホルダー10のより具体的な構成については後述する。
フレーム11は、金属板を所定形状に折り曲げることで形成されている。フレーム11は、上下方向の両側および前側が開口する略四角溝状に形成されており、フレーム11の後面を構成する長方形状の後面部11aと、後面部11aの右端から前側に向かって伸びる長方形状の側面部11bと、後面部11aの左端から前側に向かって伸びる側面部11cとを備えている。すなわち、フレーム11は、コの字状に形成されるコの字フレームである。2個の側面部11b、11cは、ミラーホルダー10の左右方向の外側に配置されている。後面部11aは、ミラーホルダー10の後ろ側(裏側)に配置されている。後面部11aは、2個の側面部11b、11c同士を繋いでいる。
側面部11cには、軸受け20が取り付けられている。軸受け20は、ミラーホルダー10の左端部に形成される回動中心軸10aを回動可能に支持している。軸受け20は、鍔付きの円筒状に形成されている。また、側面部11cには、引張りコイルバネ14の端部が取り付けられるバネ取付部が形成されている(図3参照)。このバネ取付部は、側面部11cを貫通する貫通穴の中に配置される突起部である。側面部11bには、軸受け(図示省略)を保持する軸受け保持部材22が固定されている。軸受け保持部材22に保持される軸受けは、ミラーホルダー10の右端部に形成される回動中心軸10aを回動可能に支持している。
図3に示すように、後面部11aの左上端側には、ミラーホルダー10のバネ取付部10dに引張りコイルバネ14の端部を取り付けるための作業用の開口部11eが形成されている。また、フレーム11の左下端部には、回動機構12が載置される載置部11fが形成されている。載置部11fは、平板状に形成されている。載置部11fは、後面部11aの左下端に繋がっており、前側に向かって伸びている。
回動機構12は、ミラーホルダー10と一緒に反射ミラー9を回動させて反射ミラー9の角度を変えることで、フロントガラス2に投影される虚像の位置を調整する機能を果たしている。回動機構12は、駆動源であるモータ26を備えている。モータ26の出力軸には、リードスクリュー27が形成されている。回動機構12は、リードスクリュー27に係合するナット部材(図示省略)を保持するキャリッジ28を備えている。キャリッジ28は、リードスクリュー27が回転すると、ナット部材と一緒に前後方向に移動する。また、回動機構12は、キャリッジ28を前後方向に案内するガイド軸29を備えている。モータ26およびガイド軸29は、固定フレーム30に固定されている。
固定フレーム30は、載置部11fの上面側に固定されており、回動機構12は、載置部11fに載置されている。また、回動機構12は、ミラーホルダー10の左端部の下側に配置されている。モータ26は、たとえば、ステッピングモータである。リードスクリュー27の軸方向およびガイド軸29の軸方向は、前後方向と略一致している。なお、モータ26は、ステッピングモータ以外のモータであっても良い。
キャリッジ28には、ミラーホルダー10の動力被伝達部10cの後面が接触する接触部28aが形成されている(図5参照)。接触部28aは、三角柱状に形成されており、三角柱状に形成される接触部28aの頂点部分に動力被伝達部10cの後面が接触している。接触部28aの頂点部分は、曲面状に面取り加工されている。接触部28aは、リードスクリュー27およびガイド軸29の上側に配置されている。
ネジリコイルバネ13には、ミラーホルダー10の左端部に形成される回動中心軸10aが挿通されている。ネジリコイルバネ13の一端部は、フレーム11の左端側部分に係合している。具体的には、ネジリコイルバネ13の一端部は、フレーム11の後面部11aの左上端に前側から接触している。ネジリコイルバネ13の他端部は、ミラーホルダー10の左端側部分に係合している。具体的には、ネジリコイルバネ13の他端部は、右側に向かって90°に折れ曲がった折曲げ部となっており、この折曲げ部がミラーホルダー10の左端部の裏面に後ろ側から接触している。
ネジリコイルバネ13は、フレーム11に対してミラーホルダー10を時計方向に付勢している。ネジリコイルバネ13によって時計方向に付勢されるミラーホルダー10の動力被伝達部10cの後面は、キャリッジ28の接触部28aに常時、接触している。そのため、モータ26が回転してキャリッジ28が前後方向に移動すると、ミラーホルダー10は、回動中心軸10aを回動中心にしてフレーム11に対して回動する。
具体的には、キャリッジ28が前方向に移動すると、ミラーホルダー10は、回動中心軸10aを回動中心にして反時計方向に回動し、キャリッジ28が後ろ方向に移動すると、ミラーホルダー10は、回動中心軸10aを回動中心にして時計方向に回動する。また、動力被伝達部10cの後面が接触部28aに常時、接触しているため、ミラーホルダー10の回動方向において、フレーム11に対するミラーホルダー10のがたつきが抑制されている。
引張りコイルバネ14の左端部は、フレーム11の側面部11cに形成されるバネ取付部に引っ掛けられ、引張りコイルバネ14の右端部は、ミラーホルダー10のバネ取付部10dに引っ掛けられている。引張りコイルバネ14は、フレーム11に対して左方向にミラーホルダー10を付勢している。左右方向から見たときに、引張りコイルバネ14は、回動中心軸10aの後ろ側に配置されている。
本形態では、引張りコイルバネ14によって左方向にミラーホルダー10が付勢されているため、左右方向において、フレーム11に対するミラーホルダー10のがたつきが抑制されている。なお、本形態では、ミラーホルダー10の左端部に形成される回動中心軸10aは、段付きの円柱状に形成されており(図6参照)、引張りコイルバネ14の付勢力によって、この回動中心軸10aの段差面が軸受け20の鍔部に右側から接触している。
検知機構15は、たとえば、接触式センサである。検知機構15は、固定フレーム30に固定されている。検知機構15は、キャリッジ28よりも後ろ側に配置されている。また、検知機構15は、リードスクリュー27およびガイド軸29の上側に配置されている。図5に示すように、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、キャリッジ28の後端部が検知機構15に接触しており、検知機構15がオンの状態となっている。
一方、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されている状態で、キャリッジ28が前方向に移動して、ミラーホルダー10が原点位置10Aから反時計方向に回動すると、キャリッジ28の後端部が検知機構15から離れて、検知機構15がオフの状態になる。そのため、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、検知機構15によってミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されていることが検知される。
(ミラーホルダーの構成)
図6は、図4に示すミラーホルダー10の背面図である。図7は、図6に示すミラーホルダー10の底面図である。図8は、図6のE部の拡大図である。
図6は、図4に示すミラーホルダー10の背面図である。図7は、図6に示すミラーホルダー10の底面図である。図8は、図6のE部の拡大図である。
上述のように、ミラーホルダー10は、表裏方向の厚さが薄い扁平な略直方体状に形成されており、表裏方向から見たときのミラーホルダー10の形状は、左右方向を長辺の方向とし、左右方向に直交する方向(第2方向)を短辺の方向とする略長方形状となっている。ミラーホルダー10は、ミラーホルダー10の左右方向の中央部分を構成するホルダー中央部10kと、ミラーホルダー10の左右方向の両端部のそれぞれを構成するホルダー端部10p、10qとを備えている。
本形態では、ホルダー中央部10kの右端にホルダー端部10pが繋がっており、ホルダー端部10pは、ミラーホルダー10の右端部を構成している。また、ホルダー中央部10kの左端にホルダー端部10qが繋がっており、ホルダー端部10qは、ミラーホルダー10の左端部を構成している。なお、ホルダー中央部10kの上端側には、後述の重心調整部10rが繋がっており、ミラーホルダー10の短辺の方向である第2方向におけるホルダー中央部10kの幅は、ホルダー端部10p、10qの第2方向の幅よりも狭くなっている。
ホルダー端部10pの左右方向の幅と、ホルダー端部10qの左右方向の幅とは等しくなっている。また、本形態では、ミラーホルダー10の左右方向の略半分の部分がホルダー中央部10kとなっており、ミラーホルダー10の左右方向の略1/4の部分がホルダー端部10pとなっており、ミラーホルダー10の左右方向の略1/4の部分がホルダー端部10qとなっている。
図7に示すように、ホルダー中央部10kの表裏方向の厚さは、ホルダー端部10p、10qの表裏方向の厚さよりも薄くなっている。すなわち、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときのホルダー中央部10kの前後方向の厚さは、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときのホルダー端部10p、10qの前後方向の厚さよりも薄くなっている。
上述のように、ミラーホルダー10は、金型を用いた射出成形によって製造されており、ミラーホルダー10の複数箇所には、肉抜き(肉盗み)が形成されている。また、上述のように、ミラーホルダー10の裏面には、複数の補強部10f、10g、10hが形成されている。本形態の補強部10f〜10hは、平板状に形成される補強リブであり、ミラーホルダー10の裏面の肉抜きが形成されていない部分が補強部10f〜10hとなっている。以下の説明では、補強部10f〜10hを「補強リブ10f〜10h」とする。
平板状に形成される補強リブ10fの厚さ方向は、ミラーホルダー10の短辺の方向である第2方向と一致している。平板状に形成される補強リブ10gの厚さは、左右方向と一致している。平板状に形成される補強リブ10hの厚さ方向は、第2方向および左右方向に対して傾いている。補強リブ10fの厚さと補強リブ10gの厚さと補強リブ10hの厚さとは等しくなっている。本形態の補強リブ10fは、第1補強リブであり、補強リブ10gは、第2補強リブであり、補強リブ10hは、第3補強リブである。
補強リブ10fは、第2方向において一定の間隔をあけた状態で複数形成されている。補強リブ10gは、左右方向において一定の間隔をあけた状態で複数形成されている。複数の補強リブ10fの第2方向の間隔は、複数の補強リブ10gの左右方向の間隔よりも狭くなっている。たとえば、複数の補強リブ10fの第2方向の間隔は、複数の補強リブ10gの左右方向の間隔の1/3程度となっている。
なお、ホルダー端部10pの右端部およびホルダー端部10qの左端部では、補強リブ10fの第2方向の間隔が必ずしも一定になっていない。また、ホルダー端部10pの右端に形成される補強リブ10gの左右方向の間隔、および、ホルダー端部10qの左端に形成される補強リブ10gの左右方向の間隔は、ミラーホルダー10の他の部分における補強リブ10gの左右方向の間隔よりも狭くなっている。
ホルダー中央部10kでは、第2方向で隣り合う2枚の補強リブ10fと左右方向で隣り合う2枚の補強リブ10gとによって囲まれる長方形の領域(以下、この領域を「長方形領域」とする。)の中に、2枚の補強リブ10hが形成されている。具体的には、ホルダー中央部10kでは、長方形領域の中に、右上がりに傾斜する1枚の補強リブ10h、および、左上がりに傾斜する1枚の補強リブ10hが形成されている。一方、ホルダー端部10p、10qでは、長方形領域の中に、1枚の補強リブ10hが形成されている。具体的には、ホルダー端部10p、10qでは、長方形領域の中に、右上がりに傾斜する1枚の補強リブ10h、または、左上がりに傾斜する1枚の補強リブ10hが形成されている。
すなわち、本形態では、長方形領域の中に形成される補強リブ10hの数は、ホルダー中央部10kの裏面の方がホルダー端部10p、10qの裏面よりも多くなっており(すなわち、ミラーホルダー10を裏側から見たときの単位面積当たりの補強リブ10hの数は、ホルダー中央部10kの裏面の方がホルダー端部10p、10qの裏面よりも多くなっており)、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度は、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度よりも高くなっている。具体的には、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10hの密度がホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10hの密度よりも高くなっている。なお、ホルダー端部10pの右端部およびホルダー端部10qの左端部では、補強リブ10hが形成されていない。
ホルダー中央部10kでは、長方形領域の中に形成される2枚の補強リブ10hの幅が互いに等しくなっている。また、ホルダー中央部10kでは、長方形領域の中に形成される2枚の補強リブ10hの一端は、補強リブ10fと補強リブ10gとの交点に繋がり、2枚の補強リブ10hの他端は、補強リブ10fに繋がるとともに互いに繋がっている。そのため、図6に示すように、ミラーホルダー10の裏側から見ると、ホルダー中央部10kでは、補強リブ10fと補強リブ10gと補強リブ10hとによって複数の三角形が形成されている。具体的には、1個の長方形領域の中に2個の直角三角形と1個の二等辺三角形とが形成されている。
ホルダー端部10p、10qにおいて長方形領域の中に形成される補強リブ10hの幅は、ホルダー中央部10kにおいて長方形領域の中に形成される補強リブ10hの幅と等しくなっている。ホルダー端部10p、10qでは、長方形領域の中に形成される1枚の補強リブ10hの一端は、補強リブ10fと補強リブ10gとの交点に繋がり、補強リブ10hの他端は、補強リブ10fに繋がっている。図6に示すように、ミラーホルダー10の裏側から見ると、ホルダー端部10p、10qでは、補強リブ10fと補強リブ10gと補強リブ10hとによって複数の三角形と複数の台形とが形成されている。具体的には、1個の長方形領域の中に1個の直角三角形と1個の台形とが形成されている。
上述のように、ミラーホルダー10の表面には、ミラーホルダー10の裏側に向かって窪む凹曲面状のミラー固定部10eが形成されており、ミラー固定部10eに反射ミラー9が固定されている。また、上述のように、ホルダー中央部10kの表裏方向の厚さは、ホルダー端部10p、10qの表裏方向の厚さよりも薄くなっている。そのため、第2方向から見たときに、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の重心が前側に偏りやすくなる。
そこで、本形態では、ミラーホルダー10に、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の重心を、第2方向から見たときに、回動中心軸10aに近づけるための重心調整部10rが形成されている。重心調整部10rは、ホルダー中央部10kの第2方向の一端に繋がっている。具体的には、重心調整部10rは、ホルダー中央部10kの上端側に繋がっている。重心調整部10rは、直方体状に形成されている。重心調整部10rの左右方向の幅は、ホルダー中央部10kの左右方向の幅と等しくなっている。重心調整部10rの左右の両端は、ホルダー中央部10kの左右の両端と左右方向において同じ位置に配置されている。なお、重心調整部10rにも肉抜きが形成されている。
重心調整部10rの裏側部分は、ホルダー中央部10kの裏面よりも突出しており、重心調整部10rの裏側端は、ホルダー中央部10kの裏面よりも裏側に配置されている。すなわち、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、重心調整部10rの後端は、ホルダー中央部10kの後面よりも後ろ側に配置されている。また、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、重心調整部10rの上端は、ホルダー端部10p、10rの上端よりも上側に配置されている。
図3に示すように、重心調整部10rは、フレーム11の上端よりも上側に配置されている。本形態では、ミラーホルダー10の回動範囲の全域において、重心調整部10rがフレーム11の上端よりも上側に配置されており、ミラーホルダー10が回動しても重心調整部10rはフレーム11に接触しない。すなわち、重心調整部10rは、フレーム11を避けた位置に形成されている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ホルダー中央部10kの表裏方向の厚さは、ホルダー端部10p、10qの表裏方向の厚さよりも薄くなっているが、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度は、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度よりも高くなっている。そのため、本形態では、大型化したミラーホルダー10の左右方向の中央部分であるホルダー中央部10kの厚さを薄くしても、樹脂製のミラーホルダー10の剛性を確保することが可能になる。
以上説明したように、本形態では、ホルダー中央部10kの表裏方向の厚さは、ホルダー端部10p、10qの表裏方向の厚さよりも薄くなっているが、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度は、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度よりも高くなっている。そのため、本形態では、大型化したミラーホルダー10の左右方向の中央部分であるホルダー中央部10kの厚さを薄くしても、樹脂製のミラーホルダー10の剛性を確保することが可能になる。
また、本形態では、ミラーホルダー10の剛性を確保することが可能になるため、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の共振周波数を高めることが可能になる。すなわち、本形態では、HUD装置1が取り付けられる自動車の共振周波数から、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の共振周波数を遠ざけることが可能になる。したがって、本形態では、自動車が振動したときの反射ミラー9の振動を抑制することが可能になる。
本形態において、ミラーホルダー10の裏側から見ると、ホルダー中央部10kでは、補強リブ10fと補強リブ10gと補強リブ10hとによって複数の三角形が形成されている。そのため、本形態では、ホルダー中央部10kの表裏方向の厚さを薄くしても、ホルダー中央部10kの剛性を効果的に高めることが可能になる。したがって、本形態では、ミラーホルダー10の剛性を効果的に高めることが可能になる。
本形態では、複数の補強リブ10fの第2方向の間隔は、複数の補強リブ10gの左右方向の間隔よりも狭くなっている。そのため、本形態では、左右方向の幅が第2方向の幅よりも広くなっているミラーホルダー10の剛性を効果的に高めることが可能になる。
本形態では、ミラーホルダー10に、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の重心を、第2方向から見たときに、回動中心軸10aに近づけるための重心調整部10rが形成されており、第2方向から見たときに、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の重心が回動中心軸10aに近づいている。そのため、本形態では、ミラーホルダー10が大型化しても、ミラーホルダー10を回動させるときのミラーホルダー10のゆがみを抑制することが可能になる。
本形態では、重心調整部10rは、ホルダー中央部10kの上端側に繋がっており、重心調整部10rの裏側端は、ホルダー中央部10kの裏面よりも裏側に配置されている。そのため、本形態では、フレーム11を避けた位置に形成されている重心調整部10rによって、ミラーホルダー10の剛性をより高めることが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態において、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10fの数を、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10fの数よりも多くすることで、あるいは、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10gの数を、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10gの数よりも多くすることで、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度を、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度より高くしても良い。
また、上述した形態において、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10f、補強リブ10gおよび補強リブ10hの少なくともいずれか1つの厚さを厚くすることで、あるいは、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10f、補強リブ10gおよび補強リブ10hの少なくともいずれか1つの表裏方向の幅を広げることで、ホルダー中央部10kの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度を、ホルダー端部10p、10qの裏面に形成される補強リブ10f〜10hの密度より高くしても良い。
上述した形態において、ミラーホルダー10の裏側から見たときに、ホルダー中央部10kの裏面に、補強リブ10fと補強リブ10gと補強リブ10hとによって複数の三角形が必ずしも形成されていなくても良い。たとえば、ミラーホルダー10の裏側から見たときに、ホルダー中央部10kの裏面に、複数の補強リブによって三角形以外の複数の多角形が形成されていても良い。
上述した形態において、補強部10f〜10hは、平板状に形成されていなくても良い。また、上述した形態において、重心調整部10rは、ホルダー端部10pまたはホルダー端部10qに繋がっていても良い。また、上述した形態において、ミラーホルダー10に重心調整部10rが形成されていなくても、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の重心を、第2方向から見たときに、回動中心軸10aに近づけることができるのであれば、ミラーホルダー10に重心調整部10rが形成されていなくても良い。さらに、上述した形態において、フレーム11に、フレーム11に対するミラーホルダー10の回動中心となる回動中心軸が固定または形成されていても良い。また、上述した形態において、ミラーユニット4は、HUD装置1以外の装置に使用されても良い。
なお、上述した形態において、ミラーホルダー10の、回動中心軸10aおよび動力被伝達部10cから離れた部分は、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の共振で変形しやすい部分となるため、ミラーホルダー10の、回動中心軸10aおよび動力被伝達部10cから離れた部分の補強リブ10f〜10hの密度を高くして、この部分の剛性を高めることで、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の共振によるこの部分の変形を抑制しても良い。具体的には、ミラーホルダー10の右上端側の角部、左上端側の角部および右下端側の角部の補強リブ10f〜10hの密度を高くして、この部分の剛性を高めることで、反射ミラー9が固定された状態のミラーホルダー10の共振によるこの部分の変形を抑制しても良い。
1 HUD装置(ヘッドアップディスプレイ装置)
3 表示器
4 ミラーユニット
9 反射ミラー
10 ミラーホルダー
10a 回動中心軸
10e ミラー固定部
10f 補強リブ(第1補強リブ、補強部)
10g 補強リブ(第2補強リブ、補強部)
10h 補強リブ(第3補強リブ、補強部)
10k ホルダー中央部
10p、10q ホルダー端部
10r 重心調整部
11 フレーム
11a 後面部
11b、11c 側面部
12 回動機構
Y 第1方向
3 表示器
4 ミラーユニット
9 反射ミラー
10 ミラーホルダー
10a 回動中心軸
10e ミラー固定部
10f 補強リブ(第1補強リブ、補強部)
10g 補強リブ(第2補強リブ、補強部)
10h 補強リブ(第3補強リブ、補強部)
10k ホルダー中央部
10p、10q ホルダー端部
10r 重心調整部
11 フレーム
11a 後面部
11b、11c 側面部
12 回動機構
Y 第1方向
Claims (9)
- 凹面鏡である曲板状の反射ミラーが固定される樹脂製のミラーホルダーにおいて、
表側の面である表面に前記反射ミラーが固定される凹曲面状のミラー固定部が形成されるとともに、前記表面の反対側の面である裏面に前記ミラーホルダーの剛性を高めるための複数の補強部が形成され、
表裏方向に直交する方向を第1方向とし、表裏方向と第1方向とに直交する方向を第2方向とし、前記ミラーホルダーの第1方向の中央部分をホルダー中央部とし、前記ミラーホルダーの第1方向の両端側部分のそれぞれをホルダー端部とすると、
前記ミラーホルダーの第1方向の幅は、前記ミラーホルダーの第2方向の幅よりも広くなっており、
前記ホルダー中央部の表裏方向の厚さは、前記ホルダー端部の表裏方向の厚さよりも薄くなっており、
前記ホルダー中央部の裏面に形成される前記補強部の密度は、前記ホルダー端部の裏面に形成される前記補強部の密度よりも高くなっていることを特徴とするミラーホルダー。 - 前記補強部は、平板状に形成される補強リブであることを特徴とする請求項1記載のミラーホルダー。
- 前記補強リブとして、厚さ方向が第2方向と一致する第1補強リブと、厚さ方向が第1方向と一致する第2補強リブと、厚さ方向が第1方向および第2方向に対して傾いている第3補強リブとが形成されていることを特徴とする請求項2記載のミラーホルダー。
- 裏側から見ると、前記ホルダー中央部では、前記第1補強リブと前記第2補強リブと前記第3補強リブとによって複数の三角形が形成されていることを特徴とする請求項3記載のミラーホルダー。
- 前記第1補強リブが第2方向において一定の間隔をあけた状態で複数形成されるとともに、前記第2補強リブが第1方向において一定の間隔をあけた状態で複数形成され、
複数の前記第1補強リブの第2方向の間隔は、複数の前記第2補強リブの第1方向の間隔よりも狭くなっていることを特徴とする請求項3または4記載のミラーホルダー。 - 請求項1から5のいずれかに記載のミラーホルダーと、前記ミラーホルダーに固定される前記反射ミラーと、前記ミラーホルダーを回動可能に保持するフレームと、第1方向を回動の軸方向として前記フレームに対して前記ミラーホルダーを回動させる回動機構とを備えることを特徴とするミラーユニット。
- 前記フレームは、前記ミラーホルダーの第1方向の外側に配置される2個の側面部と、前記ミラーホルダーの裏側に配置され2個の前記側面部を繋ぐ後面部とを備え、
前記ミラーホルダーには、前記反射ミラーが固定された状態の前記ミラーホルダーの重心を、第2方向から見たときに、前記フレームに対する前記ミラーホルダーの回動中心となる回動中心軸に近づけるための重心調整部が形成され、
前記重心調整部は、前記フレームを避けた位置に形成されていることを特徴とする請求項6記載のミラーユニット。 - 前記重心調整部は、前記ホルダー中央部の第2方向の一端に繋がり、
前記重心調整部の裏側端は、前記ホルダー中央部の裏面よりも裏側に配置されていることを特徴とする請求項7記載のミラーユニット。 - 請求項6から8のいずれかに記載のミラーユニットと、前記ミラーユニットに向かって表示光を射出する表示器とを備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020070586A JP2021167875A (ja) | 2020-04-09 | 2020-04-09 | ミラーホルダー、ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020070586A JP2021167875A (ja) | 2020-04-09 | 2020-04-09 | ミラーホルダー、ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021167875A true JP2021167875A (ja) | 2021-10-21 |
Family
ID=78079546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020070586A Pending JP2021167875A (ja) | 2020-04-09 | 2020-04-09 | ミラーホルダー、ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021167875A (ja) |
-
2020
- 2020-04-09 JP JP2020070586A patent/JP2021167875A/ja active Pending
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