JP2021167874A - ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】反射ミラーと、反射ミラーが固定されるミラーホルダーとを備えるミラーユニットにおいて、反射ミラーが大型化しても、ミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制しつつ、ミラーホルダーおよび反射ミラーの変形を抑制することが可能なミラーユニットを提供する。【解決手段】このミラーユニットは、反射ミラーが固定されるミラーホルダー10と、ミラーホルダー10を回動可能に保持するフレーム11と、Y方向を回動の軸方向としてミラーホルダー10を回動させる回動機構12と、ミラーホルダー10の回動方向の一方にミラーホルダー10を付勢するネジリコイルバネ13と、Y2方向にミラーホルダー10を付勢する引張りコイルバネ14とを備えている。引張りコイルバネ14の一端部は、フレーム11のY2方向端側部分に取り付けられ、引張りコイルバネ14の他端部は、ミラーホルダー10のY2方向端側部分に取り付けられている。【選択図】図3
Description
本発明は、表示器から射出される光を反射するためのミラーユニットに関する。また、本発明は、かかるミラーユニットを備えるヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来、車両のダッシュボード内に設置されるヘッドアップディスプレイ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置は、表示部からの表示光をフロントガラスに向かって反射するミラーユニットを備えている。ミラーユニットは、表示光を反射する凹面鏡と、凹面鏡を保持する凹面鏡ホルダーと、凹面鏡ホルダーを凹面鏡と一緒に回動させるミラー駆動ユニットと、凹面鏡ホルダーを付勢するトーションバネとを備えている。
特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置では、凹面鏡ホルダーは、合成樹脂によって形成されている。凹面鏡ホルダーは、凹面鏡が固定される本体部と、凹面鏡ホルダーの回動中心となる一対の回転軸部とを備えている。回転軸部は、ヘッドアップディスプレイ装置の筐体に固定される軸ホルダーに回動可能に支持されている。トーションバネには、一対の回転軸部のうちの一方の回転軸部が挿通されている。
トーションバネは、凹面鏡ホルダーの回動方向の一方に凹面鏡ホルダーを付勢している。また、トーションバネは、圧縮コイルバネの機能も果たしており、回転軸部の軸方向の一方に凹面鏡ホルダーを付勢している。具体的には、トーションバネは、トーションバネに挿通される回転軸部を保持する一方の軸ホルダーから他方の軸ホルダーに向かって凹面鏡ホルダーを付勢している。そのため、このヘッドアップディスプレイ装置では、トーションバネの付勢力によって凹面鏡ホルダーの全体に圧縮力が作用している。
特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置では、トーションバネによって凹面鏡ホルダーを回動方向の一方に付勢するとともに回転軸部の軸方向の一方に付勢することで、車両が振動したときの、軸ホルダーに対する凹面鏡ホルダーおよび凹面鏡のがたつきを抑制している。また、このヘッドアップディスプレイ装置では、軸ホルダーに対する凹面鏡のがたつきを抑制することで、フロントガラスに投射される虚像の、車両が振動したときのぶれを抑制している。
近年、ヘッドアップディスプレイ装置によってフロントガラス等に表示される情報量が増加する傾向にあり、より多くの情報を表示するために、凹面鏡が大型化する傾向がある。凹面鏡が大型化すると、凹面鏡ホルダーも大型化して、凹面鏡および凹面鏡ホルダーの重量が増加する。特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、凹面鏡および凹面鏡ホルダーの重量が増加すると、凹面鏡ホルダーおよび凹面鏡のがたつきを抑制するために、トーションバネの付勢力を高める必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置では、トーションバネが圧縮コイルバネの機能も果たしており、トーションバネの付勢力によって凹面鏡ホルダーの全体に圧縮力が作用しているため、凹面鏡ホルダーおよび凹面鏡が大型化するとともにトーションバネの付勢力が大きくなると、大型化した凹面鏡ホルダーおよび凹面鏡の全体に大きな圧縮力が作用して、凹面鏡ホルダーおよび凹面鏡が変形しやすく(撓みやすく)なる。また、凹面鏡が変形すると、フロントガラスに投射される虚像の歪みや位置ずれが生じるおそれがある。
そこで、本発明の課題は、反射ミラーと、反射ミラーが固定されるミラーホルダーとを備えるミラーユニットにおいて、反射ミラーが大型化しても、ミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制しつつ、ミラーホルダーおよび反射ミラーの変形を抑制することが可能なミラーユニットを提供することにある。また、本発明の課題は、かかるミラーユニットを備えるヘッドアップディスプレイ装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のミラーユニットは、反射ミラーと、反射ミラーが固定されるミラーホルダーと、ミラーホルダーを回動可能に保持するフレームと、所定の第1方向を回動の軸方向としてフレームに対してミラーホルダーを回動させる回動機構と、フレームに対するミラーホルダーの回動方向の一方にミラーホルダーを付勢するネジリコイルバネと、第1方向の一方にミラーホルダーを付勢する引張りコイルバネとを備え、引張りコイルバネによるミラーホルダーの付勢方向を第2方向とすると、引張りコイルバネの一端部は、フレームの第2方向端側部分に取り付けられ、引張りコイルバネの他端部は、ミラーホルダーの第2方向端側部分に取り付けられていることを特徴とする。
本発明のミラーユニットは、フレームに対するミラーホルダーの回動の軸方向となる第1方向の一方にミラーホルダーを付勢する引張りコイルバネを備えており、引張りコイルバネによるミラーホルダーの付勢方向を第2方向とすると、引張りコイルバネの一端部は、フレームの第2方向端側部分に取り付けられ、引張りコイルバネの他端部は、ミラーホルダーの第2方向端側部分に取り付けられている。そのため、本発明では、引張りコイルバネの付勢力によってミラーホルダーに圧縮力が生じたとしても、この圧縮力は、ミラーホルダーの第2方向端側部分にしか作用しない。
したがって、本発明では、大型化して重量が重くなったミラーホルダーおよび反射ミラーの第1方向のがたつきを抑制するために、引張りコイルバネの付勢力を大きくしても、ミラーホルダーの変形を抑制することが可能になる。その結果、本発明では、反射ミラーが大型化しても、ミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制しつつ、ミラーホルダーおよび反射ミラーの変形を抑制することが可能になる。また、本発明では、ミラーユニットがネジリコイルバネと引張りコイルバネとを別々に備えているため、ネジリコイルバネの付勢力と引張りコイルバネの付勢力とを個別に設定することが可能になる。したがって、本発明では、ネジリコイルバネの付勢力および引張りコイルバネの付勢力を容易に設定することが可能になる。
本発明において、ネジリコイルバネには、フレームに対するミラーホルダーの回動中心となる回動中心軸が挿通され、回動中心軸の軸方向から見たときに、回動中心軸と引張りコイルバネとは、互いにずれた位置に配置され、ネジリコイルバネによるミラーホルダーの付勢方向を第3方向とし、ミラーホルダーの回動範囲における第3方向端までミラーホルダーが回動したときのミラーホルダーの位置を基準位置とすると、ミラーホルダーが基準位置に配置されているときに、回動中心軸を中心とするミラーホルダーの回動方向において、ネジリコイルバネの付勢力と引張りコイルバネの付勢力との合力によってミラーホルダーが第3方向にかつ所定の付勢力で付勢されていることが好ましい。
このように構成すると、回動中心軸の軸方向から見たときに、回動中心軸と引張りコイルバネとが互いにずれた位置に配置されているため、回動中心軸の軸方向でミラーユニットを小型化しつつ、引張りコイルバネを配置することが可能になる。一方で、回動中心軸の軸方向から見たときに、回動中心軸と引張りコイルバネとが互いにずれた位置に配置されていると、引張りコイルバネの付勢力がミラーホルダーの回動方向にも作用する。
しかしながら、このように構成すると、ミラーホルダーが基準位置に配置されているときに、回動中心軸を中心とするミラーホルダーの回動方向において、ネジリコイルバネの付勢力と引張りコイルバネの付勢力との合力によってミラーホルダーが第3方向にかつ所定の付勢力で付勢されているため、引張りコイルバネの付勢力の影響でミラーホルダーが第3方向に付勢されないといった状況が生じなくなる。したがって、回動中心軸の軸方向から見たときに、回動中心軸と引張りコイルバネとが互いにずれた位置に配置されていても、ミラーホルダーの回動方向におけるミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制することが可能になる。
本発明において、ミラーホルダーが基準位置に配置されているときに、引張りコイルバネの長手方向と回動中心軸の軸方向とが平行になっていることが好ましい。このように構成すると、ミラーホルダーが基準位置に配置されているときに、引張りコイルバネの付勢力はミラーホルダーの回動方向において作用しなくなる。また、ミラーホルダーが基準位置から第3方向の反対方向へ回動すると、引張りコイルバネの付勢力はミラーホルダーの回動方向において第3方向に作用する。すなわち、ミラーホルダーが基準位置から第3方向の反対方向へ回動すると、引張りコイルバネの付勢力はネジリコイルバネの付勢方向と同じ方向に作用する。したがって、ネジリコイルバネの付勢力を小さくしても、ミラーホルダーの回動方向におけるミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制することが可能になる。
本発明において、ミラーユニットは、ミラーホルダーが原点位置に配置されていることを検知するための検知機構を備え、基準位置が原点位置となっており、ミラーホルダーが基準位置に配置されているときに、検知機構によってミラーホルダーが原点位置に配置されていることが検知されることが好ましい。
一般に、ミラーホルダーの回動範囲は原点位置を基準に設定されるため、このように構成すると、ミラーホルダーの回動範囲が変わったときに、ネジリコイルバネの付勢力や引張りコイルバネの付勢力を再設定しなくても、引張りコイルバネの付勢力の影響でミラーホルダーが第3方向に付勢されないといった状況が生じなくなる。したがって、ミラーホルダーの回動範囲が変わっても、ネジリコイルバネの付勢力や引張りコイルバネの付勢力を再設定することなく、ミラーホルダーの回動方向におけるミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制することが可能になる。
本発明において、たとえば、ネジリコイルバネの一端部は、フレームの第2方向端側部分に係合し、ネジリコイルバネの他端部は、ミラーホルダーの第2方向端側部分に係合している。
この場合には、回動機構は、ミラーホルダーの第2方向端側に配置されていることが好ましい。このように構成すると、ネジリコイルバネの付勢力がミラーホルダーに作用する位置と、回動機構の駆動力がミラーホルダーに作用する位置との第1方向の距離を短くすることが可能になる。したがって、ネジリコイルバネの付勢力と回動機構の駆動力とに起因するミラーホルダーの捩じれを抑制することが可能になる。
本発明のミラーユニットは、ミラーユニットに向かって表示光を射出する表示器を備えるヘッドアップディスプレイ装置に用いることができる。このヘッドアップディスプレイ装置では、反射ミラーが大型化しても、ミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制しつつ、ミラーホルダーおよび反射ミラーの変形を抑制することが可能になる。
以上のように、本発明では、反射ミラーが大型化しても、ミラーホルダーおよび反射ミラーのがたつきを抑制しつつ、ミラーホルダーおよび反射ミラーの変形を抑制することが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(ヘッドアップディスプレイ装置の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置1の構成を説明するための概略図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置1の構成を説明するための概略図である。
本形態のヘッドアップディスプレイ装置1(以下、「HUD装置1」とする。)は、たとえば、自動車のダッシュボード(インストルメントパネル)の中に設置されて使用される。HUD装置1は、たとえば、自動車のフロントガラス2に虚像を投影する。HUD装置1は、表示光を射出する表示器3と、表示器3から射出される表示光をフロントガラス2に向かって反射するミラーユニット4とを備えている。
表示器3は、たとえば、液晶表示器であり、HUD装置1の使用時にミラーユニット4に向かって表示光を射出する。表示器3およびミラーユニット4は、筺体5に収容されている。以下、ミラーユニット4の構成を説明する。なお、HUD装置1は、虚像が投影されるコンバイナを備えていても良い。また、HUD装置1は、表示器3とミラーユニット4との間の光路に配置される反射ミラーを備えていても良い。この場合には、反射ミラーは、表示器3から射出される表示光をミラーユニット4に向かって反射する。
(ミラーユニットの構成)
図2は、図1に示すミラーユニット4の正面斜視図である。図3は、図2に示すミラーユニット4から反射ミラー9を取り外した状態の背面斜視図である。図4は、図3のE部の拡大図である。図5は、図4に示すミラーユニット4の一部分からフレーム11を取り外した状態の拡大図である。図6は、図5に示すミラーホルダー10および回動機構12等の側面図である。図7は、図6に示すミラーホルダー10等の動きを説明するための側面図である。
図2は、図1に示すミラーユニット4の正面斜視図である。図3は、図2に示すミラーユニット4から反射ミラー9を取り外した状態の背面斜視図である。図4は、図3のE部の拡大図である。図5は、図4に示すミラーユニット4の一部分からフレーム11を取り外した状態の拡大図である。図6は、図5に示すミラーホルダー10および回動機構12等の側面図である。図7は、図6に示すミラーホルダー10等の動きを説明するための側面図である。
ミラーユニット4は、表示器3から射出される表示光を反射する反射ミラー9と、反射ミラー9が固定されるミラーホルダー10と、ミラーホルダー10を回動可能に保持するフレーム11と、フレーム11に対してミラーホルダー10を回動させる回動機構12と、ミラーホルダー10を付勢するネジリコイルバネ13および引張りコイルバネ14と、ミラーホルダー10が所定の原点位置10Aに配置されていることを検知するための検知機構15とを備えている。
以下の説明では、フレーム11に対するミラーホルダー10の回動の軸方向(図2等のY方向)を「左右方向」とする。すなわち、フレーム11は、左右方向を回動の軸方向とするミラーホルダー10の回動が可能となるようにミラーホルダー10を保持しており、回動機構12は、左右方向を回動の軸方向としてフレーム11に対してミラーホルダー10を回動させる。また、以下の説明では、左右方向に直交する図2等のZ方向を「上下方向」とし、上下方向と左右方向とに直交する図2等のX方向を「前後方向」とする。本形態の左右方向(Y方向)は、第1方向である。
また、以下の説明では、前後方向の一方側である図2等のX1方向側を「前」側とし、その反対側である図2等のX2方向側を「後ろ」側とし、左右方向の一方側である図2等のY1方向側を「右」側とし、その反対側である図2等のY2方向側を「左」側とし、上下方向の一方側である図2等のZ1方向側を「上」側とし、その反対側である図2等のZ2方向側を「下」側とする。さらに、以下の説明では、図6の時計回りの方向(CW方向)を「時計方向」とし、その反対方向である図6の反時計回りの方向(CCW方向)を「反時計方向」とする。
反射ミラー9は、前面が凹曲面状をなすとともに後面が凸曲面状をなす略長方形の曲板状に形成されている。反射ミラー9の前面には、表示光を反射する反射面9aが形成されている。すなわち、反射ミラー9には、凹曲面状の反射面9aが形成されている。反射ミラー9の左右方向の両端部には、ミラーホルダー10に固定される被固定部9bが形成されている。被固定部9bは、ネジ18によってミラーホルダー10に固定されている。本形態の反射ミラー9の大きさは比較的大きくなっている。たとえば、反射ミラー9の左右方向の幅は、30(cm)程度となっている。
ミラーホルダー10は、樹脂材料で形成されている。具体的には、ミラーホルダー10は、剛性の高い樹脂材料で形成されている。たとえば、ミラーホルダー10は、ガラス繊維入りのポリブチレンテレフタレート(PBT)で形成されている。ミラーホルダー10は、前後方向の厚さが薄い扁平な略直方体状に形成されている。また、ミラーホルダー10は、金型を用いた射出成形によって製造されており、ミラーホルダー10の複数箇所に肉抜き(肉盗み)が形成されている。なお、図7では、形状を簡略化したミラーホルダー10を図示している。
反射ミラー9は、ミラーホルダー10の前面に固定されている。ミラーホルダー10の前面には、反射ミラー9の形状に応じた凹曲面状のミラー固定部が形成されている。上述のように、反射ミラー9の大きさが比較的大きくなっているため、ミラーホルダー10の大きさも比較的大きくなっている。ミラーホルダー10は、所定の原点位置10Aから反時計方向に所定角度、回動可能となっている(図6、図7参照)。
ミラーホルダー10の左右方向の両端部には、フレーム11に対するミラーホルダー10の回動中心となる回動中心軸10aが形成されている。回動中心軸10aは、左右方向の両側に向かって突出する円柱状に形成されており、回動中心軸10aの軸方向は、左右方向と一致している。すなわち、本形態の左右方向(Y方向)は、回動中心軸10aの軸方向である。回動中心軸10aは、ミラーホルダー10の上下方向の略中心位置に配置されている。また、回動中心軸10aは、ミラーホルダー10の前後方向の略中心位置に配置されている。
ミラーホルダー10の左下端には、回動機構12を構成する後述のキャリッジ28に係合する動力被伝達部10cが形成されている。動力被伝達部10cは、平板状に形成されている。動力被伝達部10cは、下側に向かって突出している。ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、動力被伝達部10cの厚さ方向と前後方向とが略一致している。
ミラーホルダー10の後面の左端側には、引張りコイルバネ14の端部が取り付けられるバネ取付部10dが形成されている。バネ取付部10dは、後ろ側に突出する円柱状に形成されている。ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、バネ取付部10dと回動中心軸10aとが上下方向において同じ位置(同じ高さ)に配置されている。具体的には、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、円柱状に形成されるバネ取付部10dの軸心と、円柱状に形成される回動中心軸10aの軸心とが上下方向において同じ位置に配置されている。
フレーム11は、金属板を所定形状に折り曲げることで形成されている。フレーム11は、上下方向の両側および前側が開口する略四角溝状に形成されており、フレーム11の後面を構成する長方形状の後面部11aと、後面部11aの右端から前側に向かって伸びる長方形状の右側面部11bと、後面部11aの左端から前側に向かって伸びる左側面部11cとを備えている。すなわち、フレーム11は、コの字状に形成されるコの字フレームである。
左側面部11cには、軸受け20が取り付けられている。軸受け20は、ミラーホルダー10の左端部に形成される回動中心軸10aを回動可能に支持している。軸受け20は、鍔付きの円筒状に形成されている。右側面部11bには、軸受け(図示省略)を保持する軸受け保持部材22が固定されている。軸受け保持部材22に保持される軸受けは、ミラーホルダー10の右端部に形成される回動中心軸10aを回動可能に支持している。
図4に示すように、左側面部11cには、引張りコイルバネ14の端部が取り付けられるバネ取付部11dが形成されている。バネ取付部11dは、左側面部11cを貫通する貫通穴の中に配置される突起部である。バネ取付部11dは、軸受け20の後ろ側に配置されている。具体的には、バネ取付部11dは、軸受け20の真後ろに配置されており、軸受け20と上下方向において同じ位置に配置されている。
後面部11aの左上端側には、ミラーホルダー10のバネ取付部10dに引張りコイルバネ14の端部を取り付けるための作業用の開口部11eが形成されている。また、フレーム11の左下端部には、回動機構12が載置される載置部11fが形成されている。載置部11fは、平板状に形成されている。載置部11fは、後面部11aの左下端に繋がっており、前側に向かって伸びている。載置部11fの厚さ方向は、上下方向と一致している。
回動機構12は、ミラーホルダー10と一緒に反射ミラー9を回動させて反射ミラー9の角度を変えることで、フロントガラス2に投影される虚像の位置を調整する機能を果たしている。回動機構12は、駆動源であるモータ26を備えている。モータ26の出力軸には、リードスクリュー27が形成されている。回動機構12は、リードスクリュー27に係合するナット部材(図示省略)を保持するキャリッジ28を備えている。キャリッジ28は、リードスクリュー27が回転すると、ナット部材と一緒に前後方向に移動する。また、回動機構12は、キャリッジ28を前後方向に案内するガイド軸29を備えている。モータ26およびガイド軸29は、固定フレーム30に固定されている。
固定フレーム30は、載置部11fの上面側に固定されており、回動機構12は、載置部11fに載置されている。また、回動機構12は、ミラーホルダー10の下側に配置されている。具体的には、回動機構12は、ミラーホルダー10の左端部の下側に配置されている。すなわち、回動機構12は、ミラーホルダー10の左端側に配置されている。モータ26は、ステッピングモータである。リードスクリュー27の軸方向およびガイド軸29の軸方向は、前後方向と略一致している。なお、モータ26は、ステッピングモータ以外のモータであっても良い。
キャリッジ28には、ミラーホルダー10の動力被伝達部10cの後面が接触する接触部28aが形成されている。接触部28aは、三角柱状に形成されており、三角柱状に形成される接触部28aの頂点部分に動力被伝達部10cの後面が接触している。接触部28aの頂点部分は、曲面状に面取り加工されている。接触部28aは、リードスクリュー27およびガイド軸29の上側に配置されている。
ネジリコイルバネ13には、ミラーホルダー10の左端部に形成される回動中心軸10aが挿通されている。ネジリコイルバネ13の一端部は、フレーム11の左端側部分に係合している。具体的には、ネジリコイルバネ13の一端部は、フレーム11の後面部11aの左上端に前側から接触している。ネジリコイルバネ13の他端部は、ミラーホルダー10の左端側部分に係合している。具体的には、ネジリコイルバネ13の他端部は、右側に向かって90°に折れ曲がった折曲げ部13aとなっており、折曲げ部13aがミラーホルダー10の左端部の後面に後ろ側から接触している。
ネジリコイルバネ13は、フレーム11に対してミラーホルダー10を時計方向に付勢している。すなわち、ネジリコイルバネ13は、フレーム11に対するミラーホルダー10の回動方向(回動中心軸10aを回動中心とするミラーホルダー10の回動方向)の一方にミラーホルダー10を付勢している。上述のように、反射ミラー9およびミラーホルダー10の大きさが比較的大きくなっており、反射ミラー9およびミラーホルダー10の重量が比較的重くなっているため、ネジリコイルバネ13の付勢力は比較的大きくなっている。本形態の時計方向(CW方向)は、ネジリコイルバネ13によるミラーホルダー10の付勢方向である第3方向となっている。
ネジリコイルバネ13によって時計方向に付勢されるミラーホルダー10の動力被伝達部10cの後面は、キャリッジ28の接触部28aに常時、接触している。そのため、モータ26が回転してキャリッジ28が前後方向に移動すると、ミラーホルダー10は、回動中心軸10aを回動中心にしてフレーム11に対して回動する。具体的には、キャリッジ28が前方向に移動すると、ミラーホルダー10は、回動中心軸10aを回動中心にして反時計方向に回動し、キャリッジ28が後ろ方向に移動すると、ミラーホルダー10は、回動中心軸10aを回動中心にして時計方向に回動する。また、動力被伝達部10cの後面が接触部28aに常時、接触しているため、ミラーホルダー10の回動方向において、フレーム11に対するミラーホルダー10のがたつきが抑制されている。
上述のように、ミラーホルダー10は、原点位置10Aから反時計方向に所定角度、回動可能となっている。すなわち、本形態では、ミラーホルダー10の回動範囲における時計方向端までミラーホルダー10が回動したときのミラーホルダー10の位置が原点位置10Aとなっている。本形態の原点位置10Aは基準位置である。
引張りコイルバネ14の一端部は、フレーム11の左端側部分に取り付けられ、引張りコイルバネ14の他端部は、ミラーホルダー10の左端側部分に取り付けられている。具体的には、引張りコイルバネ14の左端部は、フレーム11のバネ取付部11dに引っ掛けられ、引張りコイルバネ14の右端部は、ミラーホルダー10のバネ取付部10dに引っ掛けられている。引張りコイルバネ14は、フレーム11に対して左方向にミラーホルダー10を付勢している。すなわち、引張りコイルバネ14は、フレーム11に対して左右方向の一方にミラーホルダー10を付勢している。本形態の左方向(Y2方向)は、引張りコイルバネ14によるミラーホルダー10の付勢方向である第2方向となっている。
上述のように、反射ミラー9およびミラーホルダー10の大きさが比較的大きくなっており、反射ミラー9およびミラーホルダー10の重量が比較的重くなっているため、引張りコイルバネ14の付勢力は比較的大きくなっている。本形態では、引張りコイルバネ14によって左方向にミラーホルダー10が付勢されているため、左右方向において、フレーム11に対するミラーホルダー10のがたつきが抑制されている。なお、本形態では、ミラーホルダー10の左端部に形成される回動中心軸10aは、段付きの円柱状に形成されており、引張りコイルバネ14の付勢力によって、この回動中心軸10aの段差面が軸受け20の鍔部に右側から接触している。
左右方向から見たときに、回動中心軸10aと引張りコイルバネ14とは、互いにずれた位置に配置されている。具体的には、引張りコイルバネ14は、回動中心軸10aの後ろ側に配置されている。また、引張りコイルバネ14は、左右方向から見たときに、回動中心軸10aの軸心から、軸受け20の最大外径の2倍の範囲内に配置されている。たとえば、引張りコイルバネ14は、左右方向から見たときに、回動中心軸10aの軸心から、軸受け20の最大外径の1.5倍の範囲内に配置されている。
上述のように、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、バネ取付部10dの軸心と回動中心軸10aの軸心とが上下方向において同じ位置に配置されている。また、バネ取付部11dは、軸受け20の真後ろに配置されており、軸受け20と上下方向において同じ位置に配置されている。本形態では、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、引張りコイルバネ14の長手方向は、左右方向と平行になっている。すなわち、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、引張りコイルバネ14の長手方向と回動中心軸10aの軸方向とが平行になっている。
上述のように、左右方向から見たときに、回動中心軸10aと引張りコイルバネ14とは互いにずれた位置に配置されているが、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、引張りコイルバネ14の長手方向と回動中心軸10aの軸方向とが平行になっているため、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、ミラーホルダー10の回動方向において引張りコイルバネ14の付勢力はミラーホルダー10に作用しない。すなわち、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、回動中心軸10aを中心とするミラーホルダー10の回動方向において、ミラーホルダー10にはネジリコイルバネ13の付勢力のみが作用している。
すなわち、本形態では、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、回動中心軸10aを中心とするミラーホルダー10の回動方向において、ネジリコイルバネ13の付勢力と引張りコイルバネ14の付勢力との合力によってミラーホルダー10が時計方向にかつ所定の付勢力で付勢されている。
一方、ミラーホルダー10が原点位置10Aから反時計方向に回動すると、図7に示すように、引張りコイルバネ14の左端部の中心C1に対して引張りコイルバネ14の右端部の中心C2が反時計方向にずれるため、ミラーホルダー10の回動方向において、引張りコイルバネ14の付勢力もミラーホルダー10に作用する。具体的には、ミラーホルダー10が原点位置10Aから反時計方向に回動すると、ミラーホルダー10には、引張りコイルバネ14の付勢力が時計方向に作用する。すなわち、ミラーホルダー10が原点位置10Aから反時計方向に回動すると、ミラーホルダー10には、ネジリコイルバネ13の付勢方向と同じ方向に引張りコイルバネ14の付勢力が作用する。
検知機構15は、たとえば、接触式センサである。検知機構15は、固定フレーム30に固定されている。検知機構15は、キャリッジ28よりも後ろ側に配置されている。また、検知機構15は、リードスクリュー27およびガイド軸29の上側に配置されている。図6に示すように、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、キャリッジ28の後端部が検知機構15に接触しており、検知機構15がオンの状態となっている。
一方、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されている状態で、キャリッジ28が前方向に移動して、ミラーホルダー10が原点位置10Aから反時計方向に回動すると、図7に示すように、キャリッジ28の後端部が検知機構15から離れて、検知機構15がオフの状態になる。そのため、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、検知機構15によってミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されていることが検知される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、フレーム11に対して左方向にミラーホルダー10を付勢する引張りコイルバネ14の一端部は、フレーム11の左端側部分に取り付けられ、引張りコイルバネ14の他端部は、ミラーホルダー10の左端側部分に取り付けられている。そのため、本形態では、引張りコイルバネ14の付勢力によってミラーホルダー10に生じる圧縮力は、ミラーホルダー10の左端側部分にしか作用しない。
以上説明したように、本形態では、フレーム11に対して左方向にミラーホルダー10を付勢する引張りコイルバネ14の一端部は、フレーム11の左端側部分に取り付けられ、引張りコイルバネ14の他端部は、ミラーホルダー10の左端側部分に取り付けられている。そのため、本形態では、引張りコイルバネ14の付勢力によってミラーホルダー10に生じる圧縮力は、ミラーホルダー10の左端側部分にしか作用しない。
したがって、本形態では、大きさが比較的大きくなっていて重量が比較的重くなっているミラーホルダー10および反射ミラー9のがたつきを抑制するために、引張りコイルバネ14の付勢力が大きくなっていても、樹脂製のミラーホルダー10の変形を抑制することが可能になる。その結果、本形態では、反射ミラー9が大型化しても、ミラーホルダー10および反射ミラー9のがたつきを抑制しつつ、ミラーホルダー10および反射ミラー9の変形を抑制することが可能になる。
なお、特許文献1に記載されたヘッドアップディスプレイ装置のように、ネジリコイルバネ13に圧縮コイルバネの機能を持たせて、ネジリコイルバネ13によって左方向にミラーホルダー10を付勢する場合であって、ネジリコイルバネ13の左方向への付勢力が大きくなっている場合であっても、ミラーホルダー10を金属で形成すれば、ミラーホルダー10の変形を抑制することは可能である。しかしながら、この場合には、ミラーホルダー10の重量がさらに重くなるため、HUD装置1の重量が重くなる。これに対して、本形態では、ミラーホルダー10が樹脂で形成されていても、ミラーホルダー10の変形を抑制することが可能であるため、HUD装置1の重量を軽くすることが可能になる。
本形態では、左右方向から見たときに、回動中心軸10aと引張りコイルバネ14とが互いにずれた位置に配置されている。そのため、本形態では、左右方向でミラーユニット4を小型化しつつ、引張りコイルバネ14を配置することが可能になる。一方で、左右方向から見たときに、回動中心軸10aと引張りコイルバネ14とが互いにずれた位置に配置されていると、ミラーホルダー10の回動位置によっては、引張りコイルバネ14の付勢力がミラーホルダー10の回動方向にも作用する。
しかしながら、本形態では、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、回動中心軸10aを中心とするミラーホルダー10の回動方向において、ネジリコイルバネ13の付勢力と引張りコイルバネ14の付勢力との合力によってミラーホルダー10が時計方向にかつ所定の付勢力で付勢されている。そのため、本形態では、引張りコイルバネ14の付勢力の影響でミラーホルダー10が時計方向に付勢されないといった状況が生じなくなる。したがって、本形態では、左右方向から見たときに、回動中心軸10aと引張りコイルバネ14とが互いにずれた位置に配置されていても、ミラーホルダー10の回動方向におけるミラーホルダー10および反射ミラー9のがたつきを抑制することが可能になる。
また、ミラーホルダー10の回動範囲は原点位置10Aを基準に設定されるが、本形態では、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、回動中心軸10aを中心とするミラーホルダー10の回動方向において、ネジリコイルバネ13の付勢力と引張りコイルバネ14の付勢力との合力によってミラーホルダー10が時計方向にかつ所定の付勢力で付勢されているため、ミラーホルダー10の回動範囲が変わったときに、ネジリコイルバネ13の付勢力や引張りコイルバネ14の付勢力を再設定しなくても、引張りコイルバネ14の付勢力の影響でミラーホルダー10が時計方向に付勢されないといった状況が生じなくなる。したがって、本形態では、ミラーホルダー10の回動範囲が変わっても、ネジリコイルバネ13の付勢力や引張りコイルバネ14の付勢力を再設定することなく、ミラーホルダー10の回動方向におけるミラーホルダー10および反射ミラー9のがたつきを抑制することが可能になる。
本形態では、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、引張りコイルバネ14の長手方向と回動中心軸10aの軸方向とが平行になっており、ミラーホルダー10の回動方向において引張りコイルバネ14の付勢力がミラーホルダー10に作用しない。また、本形態では、ミラーホルダー10が原点位置10Aから反時計方向に回動すると、ミラーホルダー10には、ネジリコイルバネ13の付勢方向と同じ方向に引張りコイルバネ14の付勢力が作用する。そのため、本形態では、ネジリコイルバネ13の付勢力を小さくしても、ミラーホルダー10の回動方向におけるミラーホルダー10および反射ミラー9のがたつきを抑制することが可能になる。
本形態では、回動機構12およびネジリコイルバネ13は、ミラーホルダー10の左端側に配置されており、ネジリコイルバネ13の付勢力がミラーホルダー10に作用する位置と、回動機構12の駆動力がミラーホルダー10に作用する位置との左右方向の距離が短くなっている。そのため、本形態では、ネジリコイルバネ13の付勢力と回動機構12の駆動力とに起因するミラーホルダー10の捩じれを抑制することが可能になる。
本形態では、時計方向にミラーホルダー10を付勢するネジリコイルバネ13と、左方向にミラーホルダー10を付勢する引張りコイルバネ14とが別々に設けられている。そのため、本形態では、ネジリコイルバネ13に圧縮コイルバネの機能を持たせている場合と比較して、ネジリコイルバネ13に挿通される回動中心軸10aを太くかつ短くすることが可能になる。したがって、本形態では、回動中心軸10aの剛性を高めることが可能になり、その結果、フレーム11に対するミラーホルダー10および反射ミラー9のがたつきを効果的に抑制することが可能になる。また、本形態では、左右方向でミラーホルダー10を小型化することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態において、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、引張りコイルバネ14の長手方向と回動中心軸10aの軸方向とが平行になっていなくても良い。この場合には、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、引張りコイルバネ14の左端部の中心C1よりも引張りコイルバネ14の右端部の中心C2が反時計方向側に配置されていても良いし、引張りコイルバネ14の左端部の中心C1よりも引張りコイルバネ14の右端部の中心C2が時計方向側に配置されていても良い。
ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときに、引張りコイルバネ14の左端部の中心C1よりも引張りコイルバネ14の右端部の中心C2が時計方向側に配置される場合、ミラーホルダー10には、引張りコイルバネ14の付勢力が反時計方向に作用する(すなわち、ネジリコイルバネ13の付勢方向と反対方向に引張りコイルバネ14の付勢力が作用する)が、この場合であっても、引張りコイルバネ14の付勢力の影響でミラーホルダー10が時計方向に付勢されないといった状況が生じないように、ミラーホルダー10が原点位置10Aに配置されているときには、回動中心軸10aを中心とするミラーホルダー10の回動方向において、ネジリコイルバネ13の付勢力と引張りコイルバネ14の付勢力との合力によってミラーホルダー10が時計方向にかつ所定の付勢力で付勢されている。
上述した形態において、ネジリコイルバネ13は、フレーム11に対してミラーホルダー10を反時計方向に付勢していても良い。この場合には、ミラーホルダー10の回動範囲における反時計方向端までミラーホルダー10が回動したときのミラーホルダー10の位置が基準位置となり、原点位置10Aと基準位置とが別の位置になる。また、この場合には、反時計方向(CCW方向)がネジリコイルバネ13によるミラーホルダー10の付勢方向である第3方向となる。また、この場合には、動力被伝達部10cの前面がキャリッジ28に常時、接触している。
上述した形態において、ネジリコイルバネ13には、ミラーホルダー10の右端部に形成される回動中心軸10aが挿通されていても良い。また、上述した形態において、回動機構12は、ミラーホルダー10の右端側に配置されていても良いし、ミラーホルダー10の左右方向における中心位置に配置されていても良い。さらに、上述した形態において、フレーム11に、フレーム11に対するミラーホルダー10の回動中心となる回動中心軸が固定または形成されていても良い。
上述した形態において、左右方向から見たときに、回動中心軸10aの軸心上に引張りコイルバネ14が配置されていても良い。すなわち、左右方向から見たときに、回動中心軸10aと引張りコイルバネ14とが互いにずれていなくても良い。この場合には、たとえば、ミラーホルダー10の左端部に形成される回動中心軸10aの左端面に、引張りコイルバネ14の端部が取り付けられている。
上述した形態において、ミラーホルダー10は、樹脂材料で形成される樹脂ホルダーと、樹脂ホルダーを補強する金属製の補強フレームとによって構成されていても良い。この場合には、樹脂ホルダーに補強フレームが固定されていて、樹脂ホルダーと補強フレームとが一体になっている。また、上述した形態において、ミラーユニット4は、HUD装置1以外の装置に使用されても良い。
1 HUD装置(ヘッドアップディスプレイ装置)
3 表示器
4 ミラーユニット
9 反射ミラー
10 ミラーホルダー
10A 原点位置(基準位置)
10a 回動中心軸
11 フレーム
12 回動機構
13 ネジリコイルバネ
14 引張りコイルバネ
15 検知機構
CW 第3方向
Y 第1方向、回動中心軸の軸方向
Y2 第2方向
3 表示器
4 ミラーユニット
9 反射ミラー
10 ミラーホルダー
10A 原点位置(基準位置)
10a 回動中心軸
11 フレーム
12 回動機構
13 ネジリコイルバネ
14 引張りコイルバネ
15 検知機構
CW 第3方向
Y 第1方向、回動中心軸の軸方向
Y2 第2方向
Claims (7)
- 反射ミラーと、前記反射ミラーが固定されるミラーホルダーと、前記ミラーホルダーを回動可能に保持するフレームと、所定の第1方向を回動の軸方向として前記フレームに対して前記ミラーホルダーを回動させる回動機構と、前記フレームに対する前記ミラーホルダーの回動方向の一方に前記ミラーホルダーを付勢するネジリコイルバネと、第1方向の一方に前記ミラーホルダーを付勢する引張りコイルバネとを備え、
前記引張りコイルバネによる前記ミラーホルダーの付勢方向を第2方向とすると、
前記引張りコイルバネの一端部は、前記フレームの第2方向端側部分に取り付けられ、
前記引張りコイルバネの他端部は、前記ミラーホルダーの第2方向端側部分に取り付けられていることを特徴とするミラーユニット。 - 前記ネジリコイルバネには、前記フレームに対する前記ミラーホルダーの回動中心となる回動中心軸が挿通され、
前記回動中心軸の軸方向から見たときに、前記回動中心軸と前記引張りコイルバネとは、互いにずれた位置に配置され、
前記ネジリコイルバネによる前記ミラーホルダーの付勢方向を第3方向とし、前記ミラーホルダーの回動範囲における第3方向端まで前記ミラーホルダーが回動したときの前記ミラーホルダーの位置を基準位置とすると、
前記ミラーホルダーが前記基準位置に配置されているときに、前記回動中心軸を中心とする前記ミラーホルダーの回動方向において、前記ネジリコイルバネの付勢力と前記引張りコイルバネの付勢力との合力によって前記ミラーホルダーが第3方向にかつ所定の付勢力で付勢されていることを特徴とする請求項1記載のミラーユニット。 - 前記ミラーホルダーが前記基準位置に配置されているときに、前記引張りコイルバネの長手方向と前記回動中心軸の軸方向とが平行になっていることを特徴とする請求項2記載のミラーユニット。
- 前記ミラーホルダーが原点位置に配置されていることを検知するための検知機構を備え、
前記基準位置が前記原点位置となっており、前記ミラーホルダーが前記基準位置に配置されているときに、前記検知機構によって前記ミラーホルダーが前記原点位置に配置されていることが検知されることを特徴とする請求項2または3記載のミラーユニット。 - 前記ネジリコイルバネの一端部は、前記フレームの第2方向端側部分に係合し、
前記ネジリコイルバネの他端部は、前記ミラーホルダーの第2方向端側部分に係合していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のミラーユニット。 - 前記回動機構は、前記ミラーホルダーの第2方向端側に配置されていることを特徴とする請求項5記載のミラーユニット。
- 請求項1から6のいずれかに記載のミラーユニットと、前記ミラーユニットに向かって表示光を射出する表示器とを備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020070585A JP2021167874A (ja) | 2020-04-09 | 2020-04-09 | ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020070585A JP2021167874A (ja) | 2020-04-09 | 2020-04-09 | ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021167874A true JP2021167874A (ja) | 2021-10-21 |
Family
ID=78079557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020070585A Pending JP2021167874A (ja) | 2020-04-09 | 2020-04-09 | ミラーユニットおよびヘッドアップディスプレイ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021167874A (ja) |
-
2020
- 2020-04-09 JP JP2020070585A patent/JP2021167874A/ja active Pending
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