JP2021165439A - 繊維製造方法、アセテート溶液、アセテート繊維及び溶液製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】難溶解性の高分子重合体と有機溶剤との組み合わせであっても繊維賦形に適した高分子重合体溶液、及びその高分子重合体の繊維を得ることができ、生産性が高く、省エネルギーな繊維製造方法を提供する。【解決手段】固形分濃度が15〜30質量%である高分子重合体と有機溶剤との混合液を0〜−40℃に冷却し、その後、加熱して高分子重合体溶液とし、該高分子重合体溶液を吐出孔から吐出する繊維製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、高分子重合体を有機溶剤で溶解した溶液を用いて繊維を形成する繊維製造方法、アセテート溶液、アセテート繊維及び溶液製造装置に関する。
耐熱性または熱可塑性が乏しい高分子重合体の成形方法としては、しばしば有機溶剤に溶かして高分子重合体溶液とし、その後、賦形する過程でその有機溶剤を取り除くことで構造固定を行い、成形体を製造する方法が一般的に知られている。
熱可塑性が乏しい高分子重合体の中でもセルロースアセテートポリマーは、繊維製品や光学用フィルムの素材として、様々な分野で利用されている。特にセルローストリアセテート繊維は、織編物としたときの高級感ある光沢、風合いに加え、染色鮮明性、耐熱性に優れていることが知られている。また、セルローストリアセテートフィルムは、優れた強靭性と難燃性から、写真用のフィルムだけでなく、液晶表示装置の保護フィルムとしても用いられている。
セルローストリアセテート繊維を紡糸する方法としては、ポリマーの熱可塑性が低いことから、有機溶剤に溶かして溶液とし、加熱雰囲気下で溶媒を揮発させて繊維形状に賦形する乾式紡糸法が一般的に知られている。この溶媒として、工業的には塩化メチレンが用いられている。しかし、この塩化メチレンは高い溶解性を示す一方、地球環境保護の観点から、その使用は著しく規制される方向にある。また、塩化メチレンは、低沸点(40℃)であるため、製造工程において揮散しやすく、作業環境上においても問題がある。この問題を防止するため、排気設備の増強等が行なわれているが、排気を増強するにしても技術的な限界がある。従って、塩化メチレンの代替となるような、セルローストリアセテートの溶媒を見つけることが求められている。
そこで、汎用の有機溶剤であるアセトンがセルロースアセテートの溶媒として検討されている。アセトンは、適度の沸点(56℃)を有し、乾燥負荷もそれほど大きくない。また、人体や地球環境に対しても、塩素系有機溶剤に比べて問題が少ない。しかし、アセトンはセルロースアセテートの置換度が2.70を超えると、溶解性が著しく低下するため、通常の方法では紡糸する上で十分な濃度の溶液を得ることができない。
セルロースアセテートのアセトン中への溶解については、例えば、非特許文献1には、セルロースアセテートとアセトンとの混合物を−70℃まで冷却してから、50℃まで加温して溶液とすることが開示されている。
特許文献1には、適切な平均酢化度を有するセルロースアセテートと有機溶媒との混合物を0℃以下で冷却し、その後加温して溶解を実施し、繊維製造に適したポリマー濃度のセルローストリアセテート溶液を製造する方法が提案されている。
特許文献2には、セルローストリアセテートと酢酸メチルとの混合液を、ジャケットを有する加温装置を備えたスクリュー式混合器を用いて冷却と加熱を連続で行い、高分子溶液を作製する手法が提案されている。
上出健二等、「三酢酸セルロースのアセトン溶液からの乾式紡糸」、繊維機械学会誌(論文集)、1981年、34巻、7号、p.57−61(1981)
しかし、非特許文献1の技術では、−70℃までの冷却を工業的に達成するためには特殊設備と多大なエネルギーを要する課題がある。
また、特許文献1の技術では、溶液作製を二重構造の容器の外側のジャケットに冷媒ないし、温水を流し込むことで実施している。そのため、製造量が多くなった時の熱交換効率が悪く、膨大な時間がかかることや、冷却過程で粘度上昇が起こり、撹拌動力負荷が大きくなることが予測される。多大な製造量を実現するためには、莫大な設備投資費用が掛かってしまう。
特許文献2の技術も、−55℃の冷媒を用いた低温域で冷却を実施しているため、前述した非特許文献1の技術と同様に、冷却温度が低すぎるという課題がある。
また、特許文献1の技術では、溶液作製を二重構造の容器の外側のジャケットに冷媒ないし、温水を流し込むことで実施している。そのため、製造量が多くなった時の熱交換効率が悪く、膨大な時間がかかることや、冷却過程で粘度上昇が起こり、撹拌動力負荷が大きくなることが予測される。多大な製造量を実現するためには、莫大な設備投資費用が掛かってしまう。
特許文献2の技術も、−55℃の冷媒を用いた低温域で冷却を実施しているため、前述した非特許文献1の技術と同様に、冷却温度が低すぎるという課題がある。
本発明者らは、上記課題に鑑みて、一般に利用されている−40℃以上の中温域の冷却設備を用いて、かつ二重構造の容器を用いるよりも効率的で省エネルギーな冷却溶解法の鋭意検討を行った。
すなわち本発明の目的は、難溶解性の高分子重合体と有機溶剤との組み合わせであっても繊維賦形に適した高分子重合体溶液、及びその高分子重合体の繊維を得ることができ、生産性が高く、省エネルギーな繊維製造方法及び溶液製造装置を提供することにある。また、得られた高分子重合体溶液として、高濃度で長期間安定であり、工業生産に適したアセテート溶液を提供することにある。加えて、得られた繊維として、高圧染色時に色あせの少ない繊維を実現し、染色品質が高いアセテート繊維を提供することにある。
ここで、難溶解性とは、高分子重合体と有機溶剤を混合した混合液がその冷却加熱処理前において、高分子重合体が有機溶剤に溶解していない状態を含む不均一な混合状態になることをいう。
すなわち本発明の目的は、難溶解性の高分子重合体と有機溶剤との組み合わせであっても繊維賦形に適した高分子重合体溶液、及びその高分子重合体の繊維を得ることができ、生産性が高く、省エネルギーな繊維製造方法及び溶液製造装置を提供することにある。また、得られた高分子重合体溶液として、高濃度で長期間安定であり、工業生産に適したアセテート溶液を提供することにある。加えて、得られた繊維として、高圧染色時に色あせの少ない繊維を実現し、染色品質が高いアセテート繊維を提供することにある。
ここで、難溶解性とは、高分子重合体と有機溶剤を混合した混合液がその冷却加熱処理前において、高分子重合体が有機溶剤に溶解していない状態を含む不均一な混合状態になることをいう。
前記課題は、以下の本発明1〜16のいずれかによって解決される。
1.固形分濃度が15〜30質量%である高分子重合体と有機溶剤との混合液を0〜−40℃に冷却し、その後、加熱して高分子重合体溶液とし、該高分子重合体溶液を吐出孔から吐出する繊維製造方法。
2.前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度が有機溶剤の沸点より1〜30℃高い1に記載の繊維製造方法。
3.前記冷却前の混合液を加圧する1又は2に記載の繊維製造方法。
4.前記冷却は、内径が5〜100mmφ、長さが100mm以上の管式熱交換器に前記混合液を送液して冷却する1から3のいずれかに記載の繊維製造方法。
5.前記冷却の冷却速度が1〜10℃/分である1から4のいずれかに記載の繊維製造方法。
6.前記冷却後、前記混合液を該冷却温度以下で10分間以上保持する1から5のいずれかに記載の繊維製造方法。
7.前記冷却後、前記混合液をゲージ圧力が200kPa以上の加圧下で保持する1から6のいずれかに記載の繊維製造方法。
8.前記加熱の加熱速度が7〜25℃/分である1から7のいずれかに記載の繊維の製造方法。
9.前記吐出時の高分子重合体溶液の温度が50〜100℃である1から8のいずれかに記載の繊維製造方法。
10.前記高分子重合体がセルロースアセテートである1から9のいずれかに記載の繊維製造方法。
11.前記有機溶剤がケトン類である1から10のいずれかに記載の繊維の製造方法。
12.前記有機溶剤がアセトンである1から10のいずれかに記載の繊維の製造方法。
13.前記冷却と加熱を2〜5回繰り返す1から12のいずれかに記載の繊維の製造方法。
14.酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートがアセトンに溶解したアセテート溶液。
15.酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートを含むアセテート繊維。
16.高分子重合体と有機溶剤を混合し混合液を得る混合容器と、その混合液を0〜−40℃に冷却する冷却用管式熱交換器と、冷却された混合液を加熱する加熱用管式熱交換器を有し、前記冷却用管式熱交換器が1段または多段温度制御が可能な熱交換器で構成される溶液製造装置。
2.前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度が有機溶剤の沸点より1〜30℃高い1に記載の繊維製造方法。
3.前記冷却前の混合液を加圧する1又は2に記載の繊維製造方法。
4.前記冷却は、内径が5〜100mmφ、長さが100mm以上の管式熱交換器に前記混合液を送液して冷却する1から3のいずれかに記載の繊維製造方法。
5.前記冷却の冷却速度が1〜10℃/分である1から4のいずれかに記載の繊維製造方法。
6.前記冷却後、前記混合液を該冷却温度以下で10分間以上保持する1から5のいずれかに記載の繊維製造方法。
7.前記冷却後、前記混合液をゲージ圧力が200kPa以上の加圧下で保持する1から6のいずれかに記載の繊維製造方法。
8.前記加熱の加熱速度が7〜25℃/分である1から7のいずれかに記載の繊維の製造方法。
9.前記吐出時の高分子重合体溶液の温度が50〜100℃である1から8のいずれかに記載の繊維製造方法。
10.前記高分子重合体がセルロースアセテートである1から9のいずれかに記載の繊維製造方法。
11.前記有機溶剤がケトン類である1から10のいずれかに記載の繊維の製造方法。
12.前記有機溶剤がアセトンである1から10のいずれかに記載の繊維の製造方法。
13.前記冷却と加熱を2〜5回繰り返す1から12のいずれかに記載の繊維の製造方法。
14.酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートがアセトンに溶解したアセテート溶液。
15.酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートを含むアセテート繊維。
16.高分子重合体と有機溶剤を混合し混合液を得る混合容器と、その混合液を0〜−40℃に冷却する冷却用管式熱交換器と、冷却された混合液を加熱する加熱用管式熱交換器を有し、前記冷却用管式熱交換器が1段または多段温度制御が可能な熱交換器で構成される溶液製造装置。
本発明によれば、難溶解性の高分子重合体と有機溶剤との組み合わせであっても繊維賦形に適した高分子重合体溶液、及びその高分子重合体の繊維を得ることができ、生産性が高く、省エネルギーな繊維製造方法及び溶液製造装置を提供することができる。また、得られた高分子重合体溶液として、高濃度で長期間安定であり、工業生産に適したアセテート溶液を提供することができる。加えて、得られた繊維として、高圧染色時に色あせの少ない繊維を実現し、染色品質が高いアセテート繊維を提供することができる。
本発明の繊維製造方法は、固形分濃度が15〜30質量%である高分子重合体と有機溶剤との混合液を0〜−40℃に冷却し、その後、加熱して高分子重合体溶液とし、該高分子重合体溶液を吐出孔から吐出する繊維製造方法である。
混合液中の高分子重合体の固形分濃度が15質量%以上であれば、高生産性となり、30質量%以下であれば、得られる高分子重合体溶液の安定性が維持される点で望ましい。
これらの観点から、この固形分濃度の下限は18質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、一方、前記固形分濃度の上限は、28質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。
混合液は、高分子重合体が有機溶剤で膨潤している状態を含んでいても良い。有機溶剤に難溶性の高分子重合体は膨潤状態になることがある。
これらの観点から、この固形分濃度の下限は18質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、一方、前記固形分濃度の上限は、28質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。
混合液は、高分子重合体が有機溶剤で膨潤している状態を含んでいても良い。有機溶剤に難溶性の高分子重合体は膨潤状態になることがある。
前記冷却前の混合液は均一に混合するために、撹拌してもよい。前記撹拌時間は特に限定されないが、15分以上であれば、高分子重合体に十分に有機溶剤が浸透する時間を確保でき、150分以下であれば、高生産性となるため望ましい。
これらの観点から、前記攪拌時間の下限は、20分以上が好ましく、30分以上がさらに好ましく、60分以上が最も好ましい。一方、前記攪拌時間の上限は、140分以下が好ましく、130分以下がさらに好ましく、120分以下が最も好ましい。
これらの観点から、前記攪拌時間の下限は、20分以上が好ましく、30分以上がさらに好ましく、60分以上が最も好ましい。一方、前記攪拌時間の上限は、140分以下が好ましく、130分以下がさらに好ましく、120分以下が最も好ましい。
前記混合液の冷却温度が、0℃以下であれば、高分子重合体と有機溶剤の相互作用が強くなり、結晶構造に由来するミクロな凝集構造を崩すことができ、−40℃以上であれば、生産工程における省エネルギー化となり、効率良く製造できる。混合液の冷却温度が高いほど流動性が良くなるため、例えばポンプの設備増大のコストや、送液エネルギーのロスを少なくでき、配管詰まり等のリスクやメインテナンスの頻度も少なくできる。
これらの観点から、前記混合液の冷却温度の上限は−20℃以下がより好ましく、−25℃以下がさらに好ましく、−28℃以下が最も好ましい。一方、前記混合液の冷却温度の下限は、−35℃以上がより好ましく、−32℃以上がさらに好ましく、−30℃以上が最も好ましい。
これらの観点から、前記混合液の冷却温度の上限は−20℃以下がより好ましく、−25℃以下がさらに好ましく、−28℃以下が最も好ましい。一方、前記混合液の冷却温度の下限は、−35℃以上がより好ましく、−32℃以上がさらに好ましく、−30℃以上が最も好ましい。
冷却後に、前記混合液を加熱する温度は特に限定されないが、5℃以上50℃以下が好ましい。高分子重合体を有機溶剤に溶解するために加熱する前記混合液の加熱温度が5℃以上であれば、高分子重合体が有機溶剤に溶解しやすくでき、50℃以下であれば、生産工程における省エネルギー化となり、効率良く製造できる。
これらの観点から、前記混合液の加熱温度の下限は、20℃以上がより好ましく、25℃以上がさらに好ましく、30℃以上が最も好ましい。一方、前記混合液の加熱温度の上限は、46℃以下がより好ましく、43℃以下がさらに好ましく、40℃以下が最も好ましい。
これらの観点から、前記混合液の加熱温度の下限は、20℃以上がより好ましく、25℃以上がさらに好ましく、30℃以上が最も好ましい。一方、前記混合液の加熱温度の上限は、46℃以下がより好ましく、43℃以下がさらに好ましく、40℃以下が最も好ましい。
また、前記混合液の加熱温度は、前記混合液の冷却温度からの昇温温度が40〜90℃であることが好ましい。
前記昇温温度が40℃以上であれば、高分子重合体が有機溶剤に溶解しやすくなり、90℃以下であれば、溶解が十分でき生産コストを抑えることができる。
これらの観点から、前記昇温温度は50〜80℃であることがより好ましい。
前記昇温温度が40℃以上であれば、高分子重合体が有機溶剤に溶解しやすくなり、90℃以下であれば、溶解が十分でき生産コストを抑えることができる。
これらの観点から、前記昇温温度は50〜80℃であることがより好ましい。
前記吐出孔の直径が0.01〜0.1mmであることが好ましい。
前記吐出孔の直径が0.01mm以上であれば、繊維が破断することなく安定して生産でき、0.1mm以下であれば、溶媒の置換と除去がスムーズに行われることにより効率的に繊維化できる。
これらの観点から、前記吐出孔の直径の下限は、0.02mm以上がより好ましく、0.03mm以上がさらに好ましい。一方、前記吐出孔の直径の上限は、0.08mm以下がより好ましく、0.06mm以下がさらに好ましい。
前記吐出孔の直径が0.01mm以上であれば、繊維が破断することなく安定して生産でき、0.1mm以下であれば、溶媒の置換と除去がスムーズに行われることにより効率的に繊維化できる。
これらの観点から、前記吐出孔の直径の下限は、0.02mm以上がより好ましく、0.03mm以上がさらに好ましい。一方、前記吐出孔の直径の上限は、0.08mm以下がより好ましく、0.06mm以下がさらに好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度が有機溶剤の沸点より1〜30℃高いことが好ましい。すなわち、前記吐出時の高分子重合体溶液の温度が有機溶剤の沸点より高く、且つその差が1〜30℃であることが好ましい。
前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度が有機溶剤の沸点より1℃以上高ければ、効率的に溶媒を除去でき、30℃以下で高ければ突沸により繊維中に気泡が入らないため好ましい。
これらの観点から、前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度と有機溶剤の沸点との差の下限は、10℃以上がより好ましく、15℃以上がさらに好ましい。一方、前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度と有機溶剤の沸点との差の上限は、29℃以下がより好ましく、27℃以下がさらに好ましい。
前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度が有機溶剤の沸点より1℃以上高ければ、効率的に溶媒を除去でき、30℃以下で高ければ突沸により繊維中に気泡が入らないため好ましい。
これらの観点から、前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度と有機溶剤の沸点との差の下限は、10℃以上がより好ましく、15℃以上がさらに好ましい。一方、前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度と有機溶剤の沸点との差の上限は、29℃以下がより好ましく、27℃以下がさらに好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記冷却前の混合液を加圧することが好ましい。
前記加圧時の圧力として、ゲージ圧力が5kPa以上、200kPa未満が好ましい。ゲージ圧力が5kPa以上であれば、有機溶剤が高分子重合体に浸み込みやすくなり、200kPa未満であれば、使用する容器がどのような大きさでも圧力容器に該当せず、設備コスト、管理がしやすい点で好ましい。
これらの観点から、前記冷却前の混合液を加圧する際のゲージ圧力の下限は、10kPa以上がより好ましく、20kPa以上がさらに好ましく、50kPa以上が最も好ましい。一方、前記ゲージ圧力の上限は、170kPa以下がより好ましく、150kPa以下がさらに好ましい。
前記冷却前の混合液を撹拌する場合、前記攪拌時の圧力は特に限定されないが、攪拌開始時から加圧することが好ましい。その際の加圧は、上記のゲージ圧力に設定することが好ましい。
前記加圧時の圧力として、ゲージ圧力が5kPa以上、200kPa未満が好ましい。ゲージ圧力が5kPa以上であれば、有機溶剤が高分子重合体に浸み込みやすくなり、200kPa未満であれば、使用する容器がどのような大きさでも圧力容器に該当せず、設備コスト、管理がしやすい点で好ましい。
これらの観点から、前記冷却前の混合液を加圧する際のゲージ圧力の下限は、10kPa以上がより好ましく、20kPa以上がさらに好ましく、50kPa以上が最も好ましい。一方、前記ゲージ圧力の上限は、170kPa以下がより好ましく、150kPa以下がさらに好ましい。
前記冷却前の混合液を撹拌する場合、前記攪拌時の圧力は特に限定されないが、攪拌開始時から加圧することが好ましい。その際の加圧は、上記のゲージ圧力に設定することが好ましい。
前記加圧の時間は、前記撹拌と同時に加圧する場合は、前記撹拌時間と同じ範囲に設定することができる。前記撹拌を行わない場合においても、前記加圧の時間は、前記撹拌時間と同じ範囲に設定することができる。すなわち、前記加圧の時間は、15〜150分の範囲に設定できる。十分な加圧の効果を得る点から、前記加圧時間の下限は、20分以上が好ましく、30分以上がさらに好ましく、60分以上が最も好ましい。生産性の観点から、前記加圧時間の下限は、140分以下が好ましく、130分以下がさらに好ましく、120分以下が最も好ましい。
前記加圧の手法は特に限定されないが、窒素等の不活性ガスを含む気体、好ましくは窒素を95vol%以上含む気体を用いて加圧することが、容器中で危険物を扱う際に着火、爆発のリスクを下げる上で望ましい。
本発明の繊維製造方法において、前記冷却は、内径が5〜100mmφ、冷却部の長さが100mm以上の冷却管を含む管式熱交換器に前記混合液を送液して冷却することが好ましい。
前記冷却管の内径が5mmφ以上であれば、圧力損失が高くなりすぎず、混合液が詰まりにくくでき、100mmφ以下であれば、伝熱面積を十分に確保でき、高い効率で冷やすことができるため好ましい。
これらの観点から、前記冷却管の内径の下限は、6mmφ以上がより好ましく、7mmφ以上がさらに好ましい。一方、前記冷却管の内径の上限は、70mmφ以下がより好ましく、50mmφ以下がさらに好ましい。
また、前記冷却管の冷却部の長さが100mm以上であれば、混合液の冷却時間を十分確保できるため好ましく、上限は特に限定されないが、2000mm以下であれば、圧力損失が高くなりすぎないため好ましい。
これらの観点から、前記冷却管の冷却部の長さの下限は、200mm以上がより好ましく、300mm以上がさらに好ましい。一方、前記冷却管の冷却部の長さの上限は1500mm以下がより好ましく、1200mm以下がさらに好ましい。
前記管式熱交換器の冷却管の本数は、生産量に合わせて適宜設定することができる。
前記冷却管の内径が5mmφ以上であれば、圧力損失が高くなりすぎず、混合液が詰まりにくくでき、100mmφ以下であれば、伝熱面積を十分に確保でき、高い効率で冷やすことができるため好ましい。
これらの観点から、前記冷却管の内径の下限は、6mmφ以上がより好ましく、7mmφ以上がさらに好ましい。一方、前記冷却管の内径の上限は、70mmφ以下がより好ましく、50mmφ以下がさらに好ましい。
また、前記冷却管の冷却部の長さが100mm以上であれば、混合液の冷却時間を十分確保できるため好ましく、上限は特に限定されないが、2000mm以下であれば、圧力損失が高くなりすぎないため好ましい。
これらの観点から、前記冷却管の冷却部の長さの下限は、200mm以上がより好ましく、300mm以上がさらに好ましい。一方、前記冷却管の冷却部の長さの上限は1500mm以下がより好ましく、1200mm以下がさらに好ましい。
前記管式熱交換器の冷却管の本数は、生産量に合わせて適宜設定することができる。
本発明の繊維製造方法は、前記冷却の冷却速度が1〜10℃/分であることが好ましい。
前記冷却の冷却速度が1℃/分以上であれば、高生産性となり、10℃/分以下であれば、均一に冷やすことができるため好ましい。
これらの観点から、前記冷却の冷却速度の下限は、2℃/分以上がより好ましく、3分℃/分以上がさらに好ましく、4℃/分以上がさらに好ましい。一方、前記冷却の冷却速度の上限は、9℃/分以下がより好ましく、8℃/分以下がさらに好ましい。
前記冷却の冷却速度が1℃/分以上であれば、高生産性となり、10℃/分以下であれば、均一に冷やすことができるため好ましい。
これらの観点から、前記冷却の冷却速度の下限は、2℃/分以上がより好ましく、3分℃/分以上がさらに好ましく、4℃/分以上がさらに好ましい。一方、前記冷却の冷却速度の上限は、9℃/分以下がより好ましく、8℃/分以下がさらに好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記冷却後、前記混合液を該冷却温度以下で10分間以上保持することが好ましい。
該冷却温度以下で保持する時間が10分間以上であれば、内部まで均一に冷却できるため好ましい。該冷却温度以下で保持する時間の上限は特に限定されないが、生産性の向上の点から、110分間以下が好ましい。
これらの観点から、前記冷却温度以下で保持する時間の下限は、11分間以上がより好ましく、12分間以上がさらに好ましい。一方、前記冷却温度以下で保持する時間の上限は、100分間以下がより好ましく、90分間以下がさらに好ましく、60分間以下が最も好ましい。
該冷却温度以下で保持する時間が10分間以上であれば、内部まで均一に冷却できるため好ましい。該冷却温度以下で保持する時間の上限は特に限定されないが、生産性の向上の点から、110分間以下が好ましい。
これらの観点から、前記冷却温度以下で保持する時間の下限は、11分間以上がより好ましく、12分間以上がさらに好ましい。一方、前記冷却温度以下で保持する時間の上限は、100分間以下がより好ましく、90分間以下がさらに好ましく、60分間以下が最も好ましい。
本発明の繊維製造方法においては、前記冷却後、前記混合液を加圧することが好ましく、ゲージ圧力が200kPa以上の加圧下で保持することがより好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記冷却後に、前記混合液を該冷却温度以下で10分間以上保持する際の容器内のゲージ圧力が200kPa以上であることが好ましい。
前記ゲージ圧が200kPa以上であれば、高分子重合体と有機溶剤の相互作用が強くなり、結晶構造に由来するミクロな凝集構造を崩しやすくすることができるため好ましい。前記ゲージ圧の上限は特に限定されないが、一般的な配管材料を使用可能とし設備コストを抑える観点から、3000kPa以下が好ましい。
これらの観点から、前記ゲージ圧の下限は、500kPa以上がより好ましく、800kPa以上がさらに好ましい。一方、前記ゲージ圧の上限は、2800kPa以下がより好ましく、2500kPa以下がさらに好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記冷却後に、前記混合液を該冷却温度以下で10分間以上保持する際の容器内のゲージ圧力が200kPa以上であることが好ましい。
前記ゲージ圧が200kPa以上であれば、高分子重合体と有機溶剤の相互作用が強くなり、結晶構造に由来するミクロな凝集構造を崩しやすくすることができるため好ましい。前記ゲージ圧の上限は特に限定されないが、一般的な配管材料を使用可能とし設備コストを抑える観点から、3000kPa以下が好ましい。
これらの観点から、前記ゲージ圧の下限は、500kPa以上がより好ましく、800kPa以上がさらに好ましい。一方、前記ゲージ圧の上限は、2800kPa以下がより好ましく、2500kPa以下がさらに好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記加熱の加熱速度が7〜25℃/分であることが好ましい。
前記加熱速度が7℃/分以上であれば、高分子重合体が再凝集することなく溶解しやすくなり、25℃/分以下であれば均一に加熱しやすくなるため好ましい。
これらの観点から、前記加熱の加熱速度の下限は、10℃/分以上がより好ましく、12℃/分以上がさらに好ましい。一方、前記加熱の加熱速度の上限は、24℃/分以下がより好ましく、23℃/分以下がさらに好ましい。
前記加熱速度が7℃/分以上であれば、高分子重合体が再凝集することなく溶解しやすくなり、25℃/分以下であれば均一に加熱しやすくなるため好ましい。
これらの観点から、前記加熱の加熱速度の下限は、10℃/分以上がより好ましく、12℃/分以上がさらに好ましい。一方、前記加熱の加熱速度の上限は、24℃/分以下がより好ましく、23℃/分以下がさらに好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記吐出時の高分子重合体溶液の温度が50〜100℃であることが好ましい。
前記吐出時の高分子重合体溶液の温度が50℃以上であれば粘度を低くでき、紡糸ノズルの圧力が上がり過ぎず、100℃以下であれば、加熱エネルギーを抑えることができ、また加熱媒体として水を使用できるため、コスト面で有利であるため好ましい。
これらの観点から、前記吐出時の高分子重合体溶液の温度の下限は、60℃以上がより好ましく、70℃以上がさらに好ましい。一方、前記吐出時の高分子重合体溶液の温度の上限は、95℃以下がより好ましく、90℃以下がさらに好ましい。
前記吐出時の高分子重合体溶液の温度が50℃以上であれば粘度を低くでき、紡糸ノズルの圧力が上がり過ぎず、100℃以下であれば、加熱エネルギーを抑えることができ、また加熱媒体として水を使用できるため、コスト面で有利であるため好ましい。
これらの観点から、前記吐出時の高分子重合体溶液の温度の下限は、60℃以上がより好ましく、70℃以上がさらに好ましい。一方、前記吐出時の高分子重合体溶液の温度の上限は、95℃以下がより好ましく、90℃以下がさらに好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記高分子重合体がセルロースアセテートであることが好ましい。
前記高分子重合体がセルロースアセテートであることで、本発明の繊維製造方法を乾式紡糸に適用でき、衣料に適した繊維を得ることができる。この点で、前記高分子重合体としてセルロースアセテートを用いることが好ましい。
前記高分子重合体として用いるセルロースアセテートの酢化度に特に制限はないが、59.50%〜60.02%であることが好ましい。
この酢化度が59.50%以上であれば、高圧染色時に色あせの少ない繊維を得ることができ、60.02%以下であれば、同条件での染色において濃色の繊維を得ることができるため好ましい。
これらの観点から、前記セルロースアセテートの酢化度の下限は、59.53%以上がより好ましく、59.60%以上がさらに好ましく、59.64%以上が最も好ましい。一方、前記セルロースアセテートの酢化度の上限は、60.00%以下がより好ましく、59.90%以下がさらに好ましく、59.78%以下が最も好ましい。
前記高分子重合体がセルロースアセテートであることで、本発明の繊維製造方法を乾式紡糸に適用でき、衣料に適した繊維を得ることができる。この点で、前記高分子重合体としてセルロースアセテートを用いることが好ましい。
前記高分子重合体として用いるセルロースアセテートの酢化度に特に制限はないが、59.50%〜60.02%であることが好ましい。
この酢化度が59.50%以上であれば、高圧染色時に色あせの少ない繊維を得ることができ、60.02%以下であれば、同条件での染色において濃色の繊維を得ることができるため好ましい。
これらの観点から、前記セルロースアセテートの酢化度の下限は、59.53%以上がより好ましく、59.60%以上がさらに好ましく、59.64%以上が最も好ましい。一方、前記セルロースアセテートの酢化度の上限は、60.00%以下がより好ましく、59.90%以下がさらに好ましく、59.78%以下が最も好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記有機溶剤がケトン類であることが好ましい。
前記有機溶剤がケトン類であることで、セルロースアセテートと有機溶剤との強い相互作用が得られるため好ましい。
前記有機溶剤がケトン類であることで、セルロースアセテートと有機溶剤との強い相互作用が得られるため好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記有機溶剤がアセトンであることが好ましい。
前記有機溶剤としてアセトンは、工業的に使用されており、安価で入手しやすい点で好ましい。
前記有機溶剤としてアセトンは、工業的に使用されており、安価で入手しやすい点で好ましい。
本発明の繊維製造方法は、前記冷却と加熱を2〜5回繰り返すことが好ましい。
前記冷却と加熱を2〜5回繰り返すことで、高分子重合体が有機溶剤に溶解しやすくなる。前記冷却と加熱を含む工程を2回以上繰り返すことで、高分子重合体の溶解効果を高めることができ、繰り返し回数を5回以下にすることで、十分な溶解効果を得ながら十分な生産性を得ることができる。
前記冷却と加熱を2〜5回繰り返すことで、高分子重合体が有機溶剤に溶解しやすくなる。前記冷却と加熱を含む工程を2回以上繰り返すことで、高分子重合体の溶解効果を高めることができ、繰り返し回数を5回以下にすることで、十分な溶解効果を得ながら十分な生産性を得ることができる。
本発明の繊維製造方法は、乾式紡糸、湿式紡糸、乾湿式紡糸のいずれでも採用することが可能である。使用する有機溶剤の種類によって、適宜紡糸法を選択すれば良い。
図1に、本実施形態による繊維製造方法の工程概略図を示す。
撹拌装置を備えた混合容器へ、高分子重合体と有機溶剤を投入する。混合容器内では、均一に混合するため撹拌することが好ましく、その際、撹拌しながら加圧下で所定の時間保持することが好ましい。加圧は、不活性ガスを含む気体を混合容器内へ導入して行うことができる。
得られた混合液は、混合容器からギアポンプを介して冷却部へ供給される。冷却部はチラーにより温度制御され、冷却部内の混合液は所定の温度に冷却される。
冷却部内で冷却された混合液は、該冷却部と接続用配管で接続された冷却保持部へ供給される。冷却保持部はチラーにより温度制御され、冷却保持部内の混合液は所定の温度で所定の時間保持される。冷却保持部内では混合液は加圧下で保持されることが好ましい。
冷却された混合液は、冷却保持部と接続用配管で接続された昇温部(加熱部)へ供給される。昇温部(加熱部)は温水循環槽により温度制御され、昇温部(加熱部)内の混合液は所定の温度に加熱される。結果、高分子重合体が有機溶剤へ溶解し、高分子重合体溶液が得られる。
得られた高分子重合体溶液は、一度タンクに入り、ポンプを介してフィルターでろ過され、再び別のタンクに移液された後、ポンプを介して紡糸ノズルへ供給される。乾式紡糸の場合、紡糸ノズルから吐出された高分子重合体溶液の有機溶媒が気化し、繊維が形成される。
撹拌装置を備えた混合容器へ、高分子重合体と有機溶剤を投入する。混合容器内では、均一に混合するため撹拌することが好ましく、その際、撹拌しながら加圧下で所定の時間保持することが好ましい。加圧は、不活性ガスを含む気体を混合容器内へ導入して行うことができる。
得られた混合液は、混合容器からギアポンプを介して冷却部へ供給される。冷却部はチラーにより温度制御され、冷却部内の混合液は所定の温度に冷却される。
冷却部内で冷却された混合液は、該冷却部と接続用配管で接続された冷却保持部へ供給される。冷却保持部はチラーにより温度制御され、冷却保持部内の混合液は所定の温度で所定の時間保持される。冷却保持部内では混合液は加圧下で保持されることが好ましい。
冷却された混合液は、冷却保持部と接続用配管で接続された昇温部(加熱部)へ供給される。昇温部(加熱部)は温水循環槽により温度制御され、昇温部(加熱部)内の混合液は所定の温度に加熱される。結果、高分子重合体が有機溶剤へ溶解し、高分子重合体溶液が得られる。
得られた高分子重合体溶液は、一度タンクに入り、ポンプを介してフィルターでろ過され、再び別のタンクに移液された後、ポンプを介して紡糸ノズルへ供給される。乾式紡糸の場合、紡糸ノズルから吐出された高分子重合体溶液の有機溶媒が気化し、繊維が形成される。
本発明のアセテート溶液は、酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートがアセトンに溶解したものである。
前記酢化度が、59.50%以上であれば、繊維賦形に適した粘度になりやすく、60.02%以下であれば、アセトンに溶解し易くなる。
これらの観点から、前記セルロースアセテートの酢化度の下限は、59.53%以上がより好ましく、59.60%以上がさらに好ましく、59.64%以上が最も好ましい。一方、前記セルロースアセテートの酢化度の上限は、60.00%以下がより好ましく、59.90%以下がさらに好ましく、59.78%以下が最も好ましい。
前記酢化度が、59.50%以上であれば、繊維賦形に適した粘度になりやすく、60.02%以下であれば、アセトンに溶解し易くなる。
これらの観点から、前記セルロースアセテートの酢化度の下限は、59.53%以上がより好ましく、59.60%以上がさらに好ましく、59.64%以上が最も好ましい。一方、前記セルロースアセテートの酢化度の上限は、60.00%以下がより好ましく、59.90%以下がさらに好ましく、59.78%以下が最も好ましい。
本発明のアセテート繊維は、酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートを含むものである。
前記酢化度が、59.50%以上であれば、高圧染色時に色あせの少ない繊維を得ることができ、60.02%以下であれば、同条件での染色において濃色の繊維を得ることができる。
これらの観点から、前記セルロースアセテートの酢化度の下限は、59.53%以上がより好ましく、59.60%以上がさらに好ましく、59.64%以上が最も好ましい。一方、前記セルロースアセテートの酢化度の上限は、60.00%以下がより好ましく、59.90%以下がさらに好ましく、59.78%以下が最も好ましい。
本発明のアセテート繊維は、前記アセテートの含有率が100質量%であることが好ましいが、紡糸性、風合い、物性が製品として使用可能な範囲であれば、他のポリマーや機能材料を含有することができる。
前記酢化度が、59.50%以上であれば、高圧染色時に色あせの少ない繊維を得ることができ、60.02%以下であれば、同条件での染色において濃色の繊維を得ることができる。
これらの観点から、前記セルロースアセテートの酢化度の下限は、59.53%以上がより好ましく、59.60%以上がさらに好ましく、59.64%以上が最も好ましい。一方、前記セルロースアセテートの酢化度の上限は、60.00%以下がより好ましく、59.90%以下がさらに好ましく、59.78%以下が最も好ましい。
本発明のアセテート繊維は、前記アセテートの含有率が100質量%であることが好ましいが、紡糸性、風合い、物性が製品として使用可能な範囲であれば、他のポリマーや機能材料を含有することができる。
本発明の溶液製造装置は、高分子重合体と有機溶剤を混合し混合液を得る混合容器と、その混合液を0〜−40℃に冷却する冷却用管式熱交換器と、冷却された混合液を加熱する加熱用管式熱交換器を有し、前記冷却用管式熱交換器が1段または多段温度の制御が可能な熱交換器である。
本発明の溶液製造装置は、前記構成を有すれば、その他の構成は特に限定されることはなく、前記繊維製造方法の諸条件の範囲が制御可能であれば良い。
本発明の溶液製造装置は、前記構成を有すれば、その他の構成は特に限定されることはなく、前記繊維製造方法の諸条件の範囲が制御可能であれば良い。
(セルロースアセテートの酢化度の測定方法)
セルロースアセテートの酸化度はケン化法により測定した。乾燥したセルロースアセテートを精秤し、アセトンとジメチルスルホキシドとの混合溶媒(容量比4:1)に溶解した後、所定量の1N−水酸化ナトリウム水溶液を添加し、25℃で2時間ケン化した。フェノールフタレインを指示薬として添加し、1N−硫酸(濃度ファクター:F)で過剰の水酸化ナトリウムを滴定した。また、上記と同様の方法により、ブランクテストを行った。そして、下記式に従って酢化度(%)を算出した。
酢化度(%)=(6.005×(B−A)×F)/W
式中、Aは試料の滴定に要した1N−硫酸の量(ml)、Bはブランクテストに要した1N−硫酸の量(ml)、Fは1N−硫酸の濃度ファクター、Wは試料の質量を示す。
セルロースアセテートの酸化度はケン化法により測定した。乾燥したセルロースアセテートを精秤し、アセトンとジメチルスルホキシドとの混合溶媒(容量比4:1)に溶解した後、所定量の1N−水酸化ナトリウム水溶液を添加し、25℃で2時間ケン化した。フェノールフタレインを指示薬として添加し、1N−硫酸(濃度ファクター:F)で過剰の水酸化ナトリウムを滴定した。また、上記と同様の方法により、ブランクテストを行った。そして、下記式に従って酢化度(%)を算出した。
酢化度(%)=(6.005×(B−A)×F)/W
式中、Aは試料の滴定に要した1N−硫酸の量(ml)、Bはブランクテストに要した1N−硫酸の量(ml)、Fは1N−硫酸の濃度ファクター、Wは試料の質量を示す。
(実施例1)
アセトン3650質量部を密閉可能な容器に投入し、62rpmで撹拌しながら、酢化度59.7%のセルロースアセテート1050質量部を投入した。続いて、投入口に付着したポリマーを容器内に投入するため、アセトン300質量部を投入した。
アセトン3650質量部を密閉可能な容器に投入し、62rpmで撹拌しながら、酢化度59.7%のセルロースアセテート1050質量部を投入した。続いて、投入口に付着したポリマーを容器内に投入するため、アセトン300質量部を投入した。
投入口の蓋を閉めた後、窒素を容器内に供給して、容器内圧力がゲージ圧力100kPaとなるように調整した。その後、容器内のアセトンとセルロースアセテートの混合物を120分間撹拌混合し、冷却前の混合液を得た。この時の固形分濃度は21%であった。
次に、撹拌を停止させ、前記ゲージ圧力を40kPaまで減圧し、60分間静置により脱泡した。その後、次のようにして、混合液を配管へ供給した。
前記混合液を4本の配管に、各配管1本当たり7.88cc/分で供給した。
前記配管は冷却部(内径10mmφ、長さ500mm)、冷却保持部(内径14mmφ、長さ750mm)、加熱部(内径10mmφ、長さ300mm)を順次有していた。
前記配管は冷却部(内径10mmφ、長さ500mm)、冷却保持部(内径14mmφ、長さ750mm)、加熱部(内径10mmφ、長さ300mm)を順次有していた。
前記配管の各部おける混合液の温度は、各部の末端に設置したK熱電対により測定した。冷却部前にも同様にK熱電対を設置し、冷却部前の混合液の温度を測定した。
冷却部前の混合液の温度は13.5℃で、冷却部における混合液の最終到達温度は−28.5℃、冷却速度は8.4℃/分であった。
冷却保持部における混合液の最終到達温度は−29.2℃、通過時間は14.6分であった。
加熱部における混合液の最終到達温度は32.8℃、加熱速度は20.7℃/分以上であった。
冷却部前に設置した隔膜式圧力計において、配管移液中の配管内ゲージ圧は1500kPaを示した。
以上に説明した冷却溶解法により、セルロースアセテート溶液を得た。
冷却部前の混合液の温度は13.5℃で、冷却部における混合液の最終到達温度は−28.5℃、冷却速度は8.4℃/分であった。
冷却保持部における混合液の最終到達温度は−29.2℃、通過時間は14.6分であった。
加熱部における混合液の最終到達温度は32.8℃、加熱速度は20.7℃/分以上であった。
冷却部前に設置した隔膜式圧力計において、配管移液中の配管内ゲージ圧は1500kPaを示した。
以上に説明した冷却溶解法により、セルロースアセテート溶液を得た。
得られたセルロースアセテート溶液をジャケット付き配管に移液し、ジャケットに80℃の温水を流すことで加熱した。加熱されたセルロースアセテート溶液の到達温度はジャケットに流した温水の温度と同じであった。
加熱後連続して、直径が0.045μmの吐出孔を15個有する紡糸ノズルからセルロースアセテート溶液を吐出し、乾式紡糸にてセルロースアセテート繊維を得た。
吐出時の溶液の温度は、アセトンの沸点が56℃であることから、その沸点よりも24℃高い温度であったが、配管内は溶液の蒸気圧以上の圧力に保たれており、吐出される直前まで、溶液の状態であった。
セルロースアセテート繊維は、糸切れもなく製造することができ、参考例の塩化メチレンで製造しているセルロースアセテート繊維と同等の強伸度であり、参考例のセルロースアセテート繊維と同等に扱えるものであった。
吐出時の溶液の温度は、アセトンの沸点が56℃であることから、その沸点よりも24℃高い温度であったが、配管内は溶液の蒸気圧以上の圧力に保たれており、吐出される直前まで、溶液の状態であった。
セルロースアセテート繊維は、糸切れもなく製造することができ、参考例の塩化メチレンで製造しているセルロースアセテート繊維と同等の強伸度であり、参考例のセルロースアセテート繊維と同等に扱えるものであった。
(実施例2)
アセトン3650質量部を密閉可能な容器に投入し、62rpmで撹拌しながら、酢化度59.7%のセルロースアセテート1050質量部を投入した。続いて、投入口に付着したポリマーを容器内に投入するため、アセトン300質量部を投入した。
アセトン3650質量部を密閉可能な容器に投入し、62rpmで撹拌しながら、酢化度59.7%のセルロースアセテート1050質量部を投入した。続いて、投入口に付着したポリマーを容器内に投入するため、アセトン300質量部を投入した。
投入口の蓋を閉めた後、窒素を容器内に供給して、容器内圧力がゲージ圧力100kPaとなるように調整した。その後、容器内のアセトンとセルロースアセテートの混合物を30分間撹拌し、冷却前の混合液を得た。この時の固形分濃度は21%であった。
次工程の配管への混合液の供給は、撹拌の回転数を21rpmに設定し、静置による脱泡を行わずに実施した。
前記混合液を4本の配管に、各配管1本当たり2.79cc/分で供給した。
前記4本の配管は、実施例1と同様のものを用いた。
また、実施例1と同様にして、前記配管の各部における混合液の温度及び冷却部投入前の混合液の温度を測定した。
冷却部前の混合液の温度は18.0℃で、冷却部における混合液の最終到達温度は−28.4℃、冷却速度は3.3℃/分であった。
冷却保持部における混合液の最終到達温度は−28.9℃、通過時間は41.4分であった。
加熱部における混合液の最終到達温度は45.3℃、加熱速度は8.79℃/分であった。
冷却部前に設置した隔膜式圧力計において、配管移液中の配管内ゲージ圧は640kPaを示した。
以上に説明した冷却溶解法により、セルロースアセテート溶液を得た。
前記4本の配管は、実施例1と同様のものを用いた。
また、実施例1と同様にして、前記配管の各部における混合液の温度及び冷却部投入前の混合液の温度を測定した。
冷却部前の混合液の温度は18.0℃で、冷却部における混合液の最終到達温度は−28.4℃、冷却速度は3.3℃/分であった。
冷却保持部における混合液の最終到達温度は−28.9℃、通過時間は41.4分であった。
加熱部における混合液の最終到達温度は45.3℃、加熱速度は8.79℃/分であった。
冷却部前に設置した隔膜式圧力計において、配管移液中の配管内ゲージ圧は640kPaを示した。
以上に説明した冷却溶解法により、セルロースアセテート溶液を得た。
得られたセルロースアセテート溶液をジャケット付き配管に移液し、ジャケットに80℃の温水を流すことで加熱した。加熱されたセルロースアセテート溶液の到達温度はジャケットに流した温水の温度と同じであった。
加熱後連続して、直径が0.048μmの吐出孔を15個有する紡糸ノズルからセルロースアセテート溶液吐出し、乾式紡糸にてセルロースアセテート繊維を得た。
吐出時の溶液温度は、アセトンの沸点が56℃であることから、その沸点よりも24℃高い温度であったが、配管内は溶液の蒸気圧以上の圧力に保たれており、吐出される直前まで、溶液の状態であった。
セルロースアセテート繊維は、糸切れもなく製造することができ、参考例の塩化メチレンで製造しているセルロースアセテート繊維と同等の強伸度であり、参考例のセルロースアセテート繊維と同等に扱えるものであった。
吐出時の溶液温度は、アセトンの沸点が56℃であることから、その沸点よりも24℃高い温度であったが、配管内は溶液の蒸気圧以上の圧力に保たれており、吐出される直前まで、溶液の状態であった。
セルロースアセテート繊維は、糸切れもなく製造することができ、参考例の塩化メチレンで製造しているセルロースアセテート繊維と同等の強伸度であり、参考例のセルロースアセテート繊維と同等に扱えるものであった。
(参考例)
塩化メチレン/メタノールの混合溶剤(容量比91/9)3900質量部を密閉可能な容器に投入し、撹拌しながら、酢化度61.5%のセルロースアセテート1100質量部を投入した。
塩化メチレン/メタノールの混合溶剤(容量比91/9)3900質量部を密閉可能な容器に投入し、撹拌しながら、酢化度61.5%のセルロースアセテート1100質量部を投入した。
その後、加熱撹拌することで、セルロースアセテート溶液を得た。この時の固形分濃度は22質量%であった。
得られたセルロースアセテート溶液をジャケット付き配管に移液し、ジャケットに70℃の温水を流すことで加熱した。加熱されたセルロースアセテート溶液の到達温度はジャケットに流した温水の温度と同じであった。
加熱後連続して、直径が0.040〜0.041μmの吐出孔を20個有する紡糸ノズルからセルロースアセテート溶液を吐出し、乾式紡糸にてセルロースアセテート繊維を得た。
吐出時の溶液の温度は、塩化メチレンの沸点が40℃であることから、その沸点よりも30℃高い温度であったが、配管内は溶液の蒸気圧以上の圧力に保たれており、吐出される直前まで、溶液の状態であった。
セルロースアセテート繊維は、糸切れもなく製造することができた。
吐出時の溶液の温度は、塩化メチレンの沸点が40℃であることから、その沸点よりも30℃高い温度であったが、配管内は溶液の蒸気圧以上の圧力に保たれており、吐出される直前まで、溶液の状態であった。
セルロースアセテート繊維は、糸切れもなく製造することができた。
Claims (16)
- 固形分濃度が15〜30質量%である高分子重合体と有機溶剤との混合液を0〜−40℃に冷却し、その後、加熱して高分子重合体溶液とし、該高分子重合体溶液を吐出孔から吐出する繊維製造方法。
- 前記吐出時の、高分子重合体溶液の温度が有機溶剤の沸点より1〜30℃高い請求項1に記載の繊維製造方法。
- 前記冷却前の混合液を加圧する請求項1又は2に記載の繊維製造方法。
- 前記冷却は、内径が5〜100mmφ、長さが100mm以上の管式熱交換器に前記混合液を送液して冷却する請求項1から3のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記冷却の冷却速度が1〜10℃/分である請求項1から4のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記冷却後、前記混合液を該冷却温度以下で10分間以上保持する請求項1から5のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記冷却後、前記混合液をゲージ圧力が200kPa以上の加圧下で保持する請求項1から6のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記加熱の加熱速度が7〜25℃/分である請求項1から7のいずれか一項に記載の繊維の製造方法。
- 前記吐出時の高分子重合体溶液の温度が50〜100℃である請求項1から8のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記高分子重合体がセルロースアセテートである請求項1から9のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記有機溶剤がケトン類である請求項1から10のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記有機溶剤がアセトンである請求項1から10のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 前記冷却と加熱を2〜5回繰り返す請求項1から12のいずれか一項に記載の繊維製造方法。
- 酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートがアセトンに溶解したアセテート溶液。
- 酢化度が59.50〜60.02%のセルロースアセテートを含むアセテート繊維。
- 高分子重合体と有機溶剤を混合し混合液を得る混合容器と、その混合液を0〜−40℃に冷却する冷却用管式熱交換器と、冷却された混合液を加熱する加熱用管式熱交換器を有し、前記冷却用管式熱交換器が1段または多段温度制御が可能な熱交換器で構成される溶液製造装置。
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