JP2021161917A - 真空ポンプおよび真空ポンプの配管構造部 - Google Patents

真空ポンプおよび真空ポンプの配管構造部 Download PDF

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Abstract

【課題】真空ポンプの損傷によって真空ポンプに回転方向のずれが生じても、外部配管に接続する部品の損傷を抑制でき、ガス漏れを抑制できる真空ポンプおよび真空ポンプの配管構造部を提供する。【解決手段】ロータの回転によりガスを吸気口から吸引する真空ポンプ1であって、ロータ3を回転可能に収容するケーシング4と、ケーシング4に配置された配管構造部100と、を有し、配管構造部100の少なくとも一部は、弾性的な変形で変位を吸収できる弾性部を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、真空ポンプおよび真空ポンプの配管構造部に関する。
半導体製造装置、液晶製造装置、電子顕微鏡、表面分析装置または微細加工装置等は、装置内の環境を高度の真空状態にすることが必要である。これらの装置の内部を高度の真空状態とするために、真空ポンプが用いられている。真空ポンプは、ロータ翼をステータ翼に対して相対的に回転させることで気体を外部へ排気して、上述した装置内を高真空に保持することができる。
ところで、真空ポンプの運転中にトラブルが発生して高速回転するロータがステータ等の回転していない固定部材に衝突する場合がある。この場合、ロータの運動量が固定部材に伝達し、真空ポンプの全体をロータの回転方向へ回転させるトルクが瞬間的に発生する。瞬間的に発生する過大なトルクは、フランジを通じて真空容器にも大きな応力を及ぼす。このため、特許文献1には、吸引口が形成されるフランジに薄肉部を設け、薄肉部を塑性変形させることにより、過大なトルクのエネルギーの一部を吸収する真空ポンプが開示されている。
特許第4484470号明細書
特許文献1に記載の真空ポンプは、吸気口側の変位を吸収できるが、吸気口以外の配管においては、変位を吸収できない。例えば、排気口、パージポートおよびベントポートを形成する配管は、真空ポンプの回転方向のずれによって、外部配管に対する位置づれを生じ、内部のガスの漏れを生じさせる可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、真空ポンプの損傷によって真空ポンプに回転方向のずれが生じても、外部配管に接続する部品の損傷を抑制でき、ガス漏れを抑制できる真空ポンプおよび真空ポンプの配管構造部を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る真空ポンプは、ロータの回転によりガスを吸気口から吸引する真空ポンプであって、前記ロータを回転可能に収容するケーシングと、前記ケーシングに配置された配管構造部と、を有し、前記配管構造部の少なくとも一部は、弾性的な変形で変位を吸収できる弾性部を備えることを特徴とする。
上記のように構成した真空ポンプは、運転時における損傷によって位置ずれが生じると、弾性部が弾性的に変形し、配管構造部の外部配管に接続される部位の位置ずれを抑制できる。このため、配管構造部と外部配管を接続する部品の損傷を抑制でき、配管構造部を流れるガスの漏れを抑制できる。
前記配管構造部の前記ケーシングからの突出方向は、前記ロータの半径方向の方向成分を有してもよい。これにより配管構造部に弾性部が設けられない場合、真空ポンプの回転方向のずれによって、配管構造部の外部配管との接続部位は位置ずれを生じやすいが、配管構造部に弾性部が設けられることで、配管構造部の外部配管との接続部位の位置ずれを効果的に抑制できる。
前記配管構造部の前記ケーシングからの突出方向は、前記ロータの軸方向の方向成分を有し、前記配管構造部の軸中心は、前記ロータの軸中心から径方向にずれた位置に配置されてもよい。これにより配管構造部に弾性部が設けられない場合、真空ポンプの回転方向のずれによって、配管構造部の外部配管との接続部位は位置ずれを生じやすいが、配管構造部に弾性部が設けられることで、配管構造部の外部配管との接続部位の位置ずれを効果的に抑制できる。
前記配管構造部は、ベローズ構造を有してもよい。これにより、ベローズ構造によって、配管構造部の外部配管との接続部位の位置ずれを効果的に抑制でき、配管構造部を流れるガスの漏れを効果的に抑制できる。
前記弾性部は、弾性部材からなる弾性部品によって構成され、前記配管構造部に設けられた配管と前記ケーシングの間に挟まれて配置されてもよい。これにより、弾性部品によって、配管構造部の外部配管との接続部位の位置ずれを効果的に抑制でき、配管構造部を流れるガスの漏れを効果的に抑制できる。
前記配管構造部は、排気口であってもよい。これにより、排気口である配管構造部を流れる排気ガスの漏れを、弾性的に変形可能な配管構造部によって効果的に抑制できる。
前記配管構造部は、パージポートであってもよい。これにより、パージポートである配管構造部を流れるパージガスの漏れを、弾性的に変形可能な配管構造部によって効果的に抑制できる。
上記目的を達成する本発明に係る真空ポンプの配管構造部は、外部配管と接続するために真空ポンプのケーシングに配置可能な、真空ポンプの配管構造部であって、少なくとも一部は弾性的な変形で変位を吸収できる弾性部を備えることを特徴とする。
上記のように構成した配管構造部は、接続される真空ポンプの損傷によって回転方向のずれが生じても、弾性部が変形し、配管構造部の外部配管に接続される部位の位置ずれを抑制できる。このため、配管構造部と外部配管を接続する部品の損傷を抑制でき、配管構造部を流れるガスの漏れを抑制できる。
前記配管構造部は、ベローズ構造を有してもよい。これにより、ベローズ構造によって、配管構造部の外部配管との接続部位の位置ずれを効果的に抑制でき、配管構造部を流れるガスの漏れを効果的に抑制できる。
前記配管構造部は、配管と、前記配管の流路方向の一端側に配置可能な弾性部材からなる弾性部品と、を有してもよい。これにより、弾性部品によって、配管構造部の外部配管との接続部位の位置ずれを効果的に抑制でき、配管構造部を流れるガスの漏れを効果的に抑制できる。
第1実施形態に係る真空ポンプを示す断面図である。 真空ポンプの配管構造部の近辺を拡大して示す断面図である。 配管構造部の第1の変形例を示す真空ポンプの配管構造部の近辺の断面図である。 配管構造部の第2の変形例を示す真空ポンプの配管構造部の近辺の断面図である。 第2実施形態に係る真空ポンプの配管構造部の近辺を示す断面図である。 第2実施形態に係る真空ポンプの配管構造部の近辺の、ボルトが挿入される位置における断面図であり、(A)は配管構造部の内部が負圧となる前の状態、(B)は配管構造部の内部が負圧となった状態を示す。 配管構造部の他の適用例を示す真空ポンプの平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法は、説明の都合上、誇張されて実際の寸法とは異なる場合がある。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る真空ポンプ1は、図1に示すように、ロータ翼32を備えたロータ3が高速回転することで、気体分子を弾き飛ばすことによりガスを排気するターボ分子ポンプである。真空ポンプ1は、ガスを吸引して排気するための真空ポンプ本体2と、真空ポンプ本体2を制御する制御装置5とを有している。真空ポンプ1は、例えば半導体製造装置等のチャンバからガスを吸引して排気するために使用される。
真空ポンプ本体2は、回転可能なロータ3と、ロータ3を回転可能に囲むケーシング4と、ケーシング4に配置されて排気口となる配管構造部100とを有している。真空ポンプ本体2は、さらに、ロータ3を回転可能に支持する軸受と、ロータ3の変位を検出する変位センサと、ロータ3を回転駆動するモータ80(駆動部)とを有している。
ケーシング4は、吸気口11が形成される円筒状の第1ケーシング10と、排気口となる配管構造部100が接続される第2ケーシング20と、第2ケーシング20に固定されるステータコラム22と、静翼部40と、ネジ付きスペーサ90とを有している。
第1ケーシング10は、真空ポンプ本体2の上部に位置し、上端に吸気口11が形成されている。第1ケーシング10は、その底部に配設された第2ケーシング20に対して、ボルト12により固定されている。
ロータ3は、第1ケーシング10の内方に回転可能に配置されている。ロータ3は、シャフト35と、軸方向に多段のロータ翼32と、ロータ翼32よりも下流に配置される円筒部33とを有している。ロータ翼32は、ターボ分子ポンプを構成し、ガスを吸引排気するためのブレードである。各段の複数のロータ翼32は、周方向に放射状に並んでいる。
ロータ3は、略円筒形状であり、内側にシャフト35が貫通固定されている。各々のロータ翼32は、排気ガスの分子を衝突によって下方向へ移送するために、シャフト35の軸方向に垂直な平面から所定の角度で傾斜して形成されている。ロータ翼32は、ロータ3の外周面に一体で形成されている。または、ロータ翼32は、ロータ3の外周面に固定されていてもよい。
円筒部33は、ロータ翼32よりも下流に配置されて、円筒状に形成されている。この円筒部33は、ネジ付きスペーサ90の内周面に向かって張り出して形成されている。円筒部33は、ネジ付きスペーサ90の内周面と所定の隙間を隔てて近接している。
シャフト35は、ロータ3の回転中心に配置される。シャフト35は、円柱状の主軸部36と、主軸部36の下部に配置される円板状のディスク37とを有している。主軸部36およびディスク37は、磁気によって吸引可能な高透磁率材(鉄等)により形成されている。主軸部36は、後述する上流側径方向電磁石61および下流側径方向電磁石62の磁力により、吸引されて位置を制御される。
軸受は、例えば、いわゆる5軸制御の磁気軸受であり、シャフト35を浮上支持かつ位置制御する。軸受は、主軸部36の上流側を吸引する上流側径方向電磁石61と、主軸部36の下流側を吸引する下流側径方向電磁石62と、ディスク37を吸引する軸方向電磁石63A、63Bと、補助軸受65とを有している。補助軸受65は、ロータ3の軸振れが大きくなった際に主軸部36と接触して、ロータ3が固定子側に直接接触して破損することを抑制する。
上流側径方向電磁石61は、回転軸と垂直な面で直交する2軸の各々において対をなして配置される4個の電磁石を有している。下流側径方向電磁石62は、回転軸と垂直な面で直交する2軸の各々において対をなして配置される4個の電磁石を有している。軸方向電磁石63A、63Bは、ディスク37を上下に挟んで配置されている。
変位センサは、ロータ3の変位を検出するために、ステータコラム22に配置されている。変位センサは、上流側径方向センサ71と、下流側径方向センサ72と、軸方向センサ73とを有している。上流側径方向センサ71は、4個の上流側径方向電磁石61に近接かつ対応して配置される4個の非接触型のセンサである。上流側径方向センサ71は、シャフト35の主軸部36の上部の径方向変位を検出し、その変位信号を制御装置5に送信するように構成されている。上流側径方向センサ71として用いられるセンサの例としては、インダクタンス式センサや渦電流式センサなどがある。
下流側径方向センサ72は、4個の下流側径方向電磁石62に近接かつ対応して配置される4個の非接触型のセンサである。下流側径方向センサ72は、主軸部36の下部の径方向変位を検出し、その変位信号を制御装置5に送信するように構成されている。下流側径方向センサ72として用いられるセンサの例としては、インダクタンス式センサや渦電流式センサなどがある。
軸方向センサ73は、ディスク37の下方に配置される。軸方向センサ73は、シャフト35の軸方向変位を検出し、その変位信号を制御装置5に送信するように構成されている。
制御装置5は、上流側径方向センサ71が検出した変位信号に基づき、PID調節機能を有する補償回路を介して上流側径方向電磁石61を励磁制御し、主軸部36の上流側の径方向位置を調整する。この調整は、回転軸と垂直な面で直交する2軸の各々において独立して行われる。
また、制御装置5は、下流側径方向センサ72が検出した変位信号に基づき、PID調節機能を有する補償回路を介して下流側径方向電磁石62を励磁制御し、主軸部36の下流側の径方向位置を調整する。この調整は、回転軸と垂直な面で直交する2軸の各々において独立して行われる。
さらに、制御装置5では、軸方向センサ73が検出した変位信号に基づき、軸方向電磁石63A、63Bを励磁制御する。このとき、軸方向電磁石63Aは、磁力によりディスク37を上方に吸引し、軸方向電磁石63Bは、ディスク37を下方に吸引する。このように、磁気軸受は、シャフト35に及ぼす磁力を適当に調節することで、シャフト35を磁気浮上させ、非接触で回転可能に支持することができる。
モータ80は、回転子側に配置される複数の永久磁石である磁極81と、固定子側に配置されるモータ電磁石82とを有している。磁極81は、モータ電磁石82から、シャフト35を回転させるトルク成分を加えられる。これにより、ロータ3が回転駆動される。
また、モータ80は、図示しない回転数センサ及びモータ温度センサが取り付けられている。回転数センサ及びモータ温度センサは、検出した結果を、検出信号として制御装置5へ送信する。制御装置5は、回転数センサ及びモータ温度センサから受信した信号を、シャフト35の回転の制御に利用する。
静翼部40は、多段のステータ41と、各段のステータ41が挟持されるように段積みされた複数のステータ用スペーサ42とを有している。各々のステータ41は、複数のステータ翼43を有している。
ステータ翼43は、ロータ翼32と同様に、シャフト35の軸方向に垂直な平面から所定の角度で傾斜して形成されている。ステータ翼43は、第1ケーシング10の内方に向けて、ロータ翼32の段と互い違いに配設されている。ステータ翼43の外周側の端部は、複数の段積みされたリング状のステータ用スペーサ42の間に挟まれて支持されている。ステータ用スペーサ42は、第1ケーシング10の内側に段積みされて配置される。ステータ用スペーサ42は、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、銅等の金属、又はこれらの金属を成分として含む合金等の金属によって構成されている。
ネジ付きスペーサ90は、ステータ用スペーサ42の下部と第2ケーシング20の間に配置されている。ネジ付きスペーサ90は、ロータ3の円筒状に配置される円筒部33と所定の隙間を隔てて近接している。ネジ付きスペーサ90の内周面には、螺旋状のネジ溝91が複数条形成されている。このネジ溝91の螺旋の方向は、ロータ3の回転方向に排気ガスの分子が移動したときに、この分子が排気口の方へ移送される方向である。ネジ付きスペーサ90および円筒部33は、ネジ溝ポンプを構成する。ネジ付きスペーサ90は、アルミニウム、銅、ステンレス、鉄、又はこれらの金属を成分とする合金等の金属によって構成される。
第2ケーシング20は、真空ポンプ本体2の底部を構成する円盤状の部材である。第2ケーシング20は、ネジ付きスペーサ90の下部に、配管構造部100が接続されている。第2ケーシング20は、一般には鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属によって構成されている。第2ケーシング20は、真空ポンプ本体2を物理的に保持すると共に、熱の伝導路の機能も備えることが好ましい。したがって、第2ケーシング20の構成材料は、剛性があり、かつ熱伝導率が高い金属が好ましく、例えば鉄、アルミニウム、銅等を好適に使用できる。
配管構造部100は、図2に示すように、排気ガスを外部配管200へ排気する排気口である。配管構造部100は、排気ガスが流通する流路が形成されて、全体として略筒状に形成されている。配管構造部100は、ケーシング4の第2ケーシング20の側壁面に接続され、第2ケーシング20からロータ3の半径方向に沿って突出している。配管構造部100は、ケーシング4に接続される本体フランジ101と、外部配管200に接続される外部フランジ102と、本体フランジ101と外部フランジ102の間に設けられる管状部103と、筒状部108とを有している。
本体フランジ101は、Oリング104を挟んでケーシング4に固定される。本体フランジ101は、例えばボルト105によりケーシング4に固定されるが、固定方法は特に限定されない。Oリング104は、配管構造部100の内部の真空を保持する役割を果たしている。
外部フランジ102は、本体フランジ101の反対側に位置し、例えば公知のセンターリング付Oリング106を挟んで外部配管200のフランジに固定される。外部フランジ102と外部配管200のフランジは、例えば公知のクランプ107により締結されて固定される。なお、外部フランジ102と外部配管200のフランジの固定方法は、特に限定されず、例えばボルト等によって固定されてもよい。
管状部103は、ベローズ構造を有し、柔軟に変形可能な弾性部で構成される。管状部103は、ベローズ構造であることで、配管構造部100の流路方向(ロータ3の半径方向)へ弾性的に伸縮可能であるとともに、あらゆる方向へ弾性的に曲がることができる。
配管構造部100の構成材料は、ベローズ構造が弾性的に変形でき、本体フランジ101および外部フランジ102が取り付け対象へ適切に取り付けできれば特に限定されないが、例えばステンレス鋼等の金属材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の高分子材料を好適に利用できる。配管構造部100の少なくとも内面をPTFEにより形成する場合には、配管構造部100の耐腐食性を向上できる。
筒状部108は、本体フランジ101よりもケーシング4側へ突出する筒状の部位である。筒状部108は、ケーシング4に設けられた流路の穴部24に入り込んで配置される。
上述した真空ポンプ本体2は、シャフト35がモータ80により駆動されると、ロータ翼32および円筒部33が回転する。これにより、ロータ翼32とステータ翼43の作用により、吸気口11を通じてチャンバからの排気ガスが吸気される。
吸気口11から吸気された排気ガスは、ロータ翼32とステータ翼43によって、第2ケーシング20へ移送される。このとき、排気ガスがロータ翼32に接触する際に生ずる摩擦熱や、モータ80で発生した熱の伝導等により、ロータ翼32の温度は上昇する。しかしながら、この熱は輻射または排気ガスの気体分子等による伝導により、ステータ翼43側に伝達される。さらに、ステータ用スペーサ42は、外周部で互いに接合されている。このため、ステータ翼43がロータ翼32から受け取った熱や、排気ガスがステータ翼43に接触する際に生ずる摩擦熱等は、ステータ用スペーサ42を介して外部へ伝達される。
また、第2ケーシング20に移送されてきた排気ガスは、ネジ付きスペーサ90のネジ溝91に案内された後、排気口である配管構造部100へ移送される。なお、本実施形態では、ネジ付きスペーサ90は円筒部33の外周に配置され、ネジ付きスペーサ90の内周面にネジ溝91が形成されている。しかしながら、これとは逆に、円筒部33の外周面にネジ溝が形成され、その周囲に円筒状の内周面を有するスペーサが配置されてもよい。
また、吸気口11から吸引されたガスが、モータ80、下流側径方向電磁石62、下流側径方向センサ72、上流側径方向電磁石61、上流側径方向センサ71等で構成される電装部側に侵入することのないよう、電装部の外周囲は、ステータコラム22で覆われている。電装部を囲むステータコラム22内は、パージガスによって所定圧に保たれている。第2ケーシング20は、図示しない配管が配設され、この配管を通じてパージガスが導入される。この導入されたパージガスは、補助軸受65とシャフト35の間、モータ80の間、ステータコラム22とロータ翼32の間の隙間を通じて排気口である配管構造部100へ送出される。
第2ケーシング20等の外周には、図示しないヒータや環状の水冷管23が巻着されている。また、第2ケーシング20には、図示しない温度センサ(例えばサーミスタ)が埋め込まれている。そして、この温度センサの信号に基づき、第2ケーシング20の温度を一定の高い温度(設定温度)に保つように、ヒータの加熱や水冷管23による冷却の制御が行われている。これにより、真空ポンプ本体2の内部に、プロセスガスが付着して堆積することを抑制する。
プロセスガスは、反応性を高めるため高温の状態でチャンバに導入されることがある。これらのプロセスガスは、排気される際に冷却されてある温度になると固体となり、排気系に生成物を析出する場合がある。そして、この種のプロセスガスが真空ポンプ本体2内で低温となって固体状となり、真空ポンプ本体2の内部に付着して堆積する。
例えば、Alエッチング装置にプロセスガスとしてSiClが使用された場合、低真空(1×10[Pa]〜1[Pa])かつ低温(約20[℃])において、固体生成物(例えばAlCl)が析出し、真空ポンプ本体2の内部に堆積する。真空ポンプ本体2の内部にプロセスガスの析出物が堆積すると、この堆積物がポンプの流路を狭め、真空ポンプ本体2の性能を低下させる原因となる。例えば、前述した生成物は、排気口付近の温度が低い部分、特に円筒部33及びネジ付きスペーサ90付近で凝固して付着しやすい。したがって、制御装置5は、温度センサの信号に基づき、第2ケーシング20の温度を一定の高い温度(設定温度)に保つように、ヒータの加熱や水冷管23による冷却の制御を行う。これにより、真空ポンプ本体2の内部に、プロセスガスが付着して堆積することを抑制できる。
真空ポンプ1の運転中にトラブルが発生して、高速回転するロータ3がステータ41等の回転していない固定部材に衝突する場合がある。この場合、ロータ3の運動量が固定部材に伝達し、真空ポンプ1の全体が、ロータ3の回転方向へ瞬間的に回転する。このとき、配管構造部100は、弾性的に変形なベローズ構造を有するため、回転による位置ずれを吸収する。このため、外部配管200に接続される外部フランジ102の位置は、移動せず、または移動が低減される。その結果、外部フランジ102と外部配管200のフランジを接続するクランプ107の破損を抑制し、配管構造部100の内部の排気ガスが漏れることを抑制できる。また、配管構造部100は、ロータ3の回転方向以外の方向の変位も吸収できるため、クランプ107の破損をさらに効果的に抑制し、配管構造部100の内部の排気ガスが漏れることをさらに効果的に抑制できる。
以上のように、第1実施形態に係る真空ポンプ1は、ロータの回転によりガスを吸気口から吸引する真空ポンプ1であって、ロータ3を回転可能に収容するケーシング4と、ケーシング4に配置された配管構造部100と、を有し、配管構造部100の少なくとも一部は、弾性的な変形で変位を吸収できる弾性部を備える。
上記のように構成した真空ポンプ1は、運転時における損傷によって位置ずれ(主に、回転方向のずれ)が生じると、ベローズ構造(弾性部)が弾性的に変形し、配管構造部100の外部配管200に接続される部位の位置ずれを抑制できる。このため、配管構造部100と外部配管200を接続する部品の損傷を抑制でき、配管構造部100を流れるガスの漏れを抑制できる。
また、配管構造部100のケーシング4からの突出方向は、ロータ3の半径方向の方向成分を有する。これにより配管構造部100に弾性部が設けられない場合、真空ポンプ1の回転方向のずれによって、配管構造部100の外部配管200との接続部位は、ロータ3の半径方向の外側に位置しやすく、位置ずれが生じやすい。しかしながら、配管構造部100に弾性部が設けられることで、配管構造部100の外部配管200との接続部位の位置ずれを効果的に抑制できる。なお、配管構造部100のケーシング4からの突出方向は、ロータ3の半径方向と平行であっても、ロータ3の半径方向に対して傾いてもよい。
また、配管構造部100は、ベローズ構造を有する。これにより、ベローズ構造によって、配管構造部100の外部配管200との接続部位の位置ずれを効果的に抑制でき、配管構造部100を流れるガスの漏れを効果的に抑制できる。
また、配管構造部100は、排気口である。これにより、排気口である配管構造部100を流れる排気ガスの漏れを、弾性的に変形可能な配管構造部100によって効果的に抑制できる。
なお、第1実施形態の第1の変形例として、配管構造部100は、図3に示すように、本体フランジ101および外部フランジ102を剛性の高い材料により形成し、ベローズ構造を有して弾性的に変形させたい管状部103を柔軟な高分子材料により形成してもよい。剛性の高い材料は、例えばステンレス鋼等の金属材料である。柔軟な高分子材料は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコンゴム等である。また、柔軟であって真空に耐えられる材料として、例えば、柔軟な材料を線材等により補強した複合材料が使用されてもよい。配管構造部100の少なくとも内面をPTFEにより形成する場合には、配管構造部100の耐腐食性を向上できる。本体フランジ101および外部フランジ102と、管状部103との間の接合方法は、特に限定されないが、例えば接着したり、管状部103の外側を囲むリング状のカシメ部材109によって管状部103を本体フランジ101や外部フランジ102に押し付けてもよい。このような構造の配管構造部100であっても、真空ポンプ1の回転方向のずれを、弾性的に変形可能な管状部103によって効果的に吸収できる。このような構造の配管構造部100は、剛性の高い本体フランジ101および外部フランジ102によって、ケーシング4および外部配管200に対して良好に接続できるとともに、ベローズ構造を有する管状部103の柔軟性を向上できる。
また、第1実施形態の第2の変形例として、配管構造部100は、図4に示すように、本体フランジ101および外部フランジ102を剛性の高い材料により形成し、弾性的に変形させたい管状部103を、円管状の柔軟な材料により形成してもよい。すなわち、配管構造部100は、ベローズ構造を有していない。なお、本体フランジ101、外部フランジ102および管状部103の材料は、第1の変形例に記載した材料を適用できる。このような構造の配管構造部100であっても、真空ポンプ1の回転方向のずれを、弾性的に変形可能な管状部103によって効果的に吸収できる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る真空ポンプ1は、配管構造部110の構造のみが、第1実施形態と異なる。第1実施形態における配管構造部100は、配管自体に弾性部が含まれているのに対し、第2実施形態における配管構造部110は、配管120とは別の構造として、弾性部を有している。
第2実施形態における配管構造部110は、図5および6(A)に示すように、配管120と、弾性部材からなる弾性部品130(弾性部)と、配管120のケーシング4に対する離間量を所定の範囲に規制する移動規制部140と、第1Oリング150と、第2Oリング151とを有している。
配管120は、ケーシング4に接続される本体フランジ121と、外部配管200に接続される外部フランジ122と、本体フランジ121と外部フランジ122の間に設けられる管状部123と、筒状部125とを有している。
本体フランジ121は、第1Oリング150を挟んで弾性部品130に接触する。本体フランジ121は、移動規制部140が貫通する複数の貫通孔124が形成されている。外部フランジ122は、本体フランジ121の反対側に位置し、センターリング付Oリング106を挟んで外部配管200のフランジに固定される。外部フランジ122と外部配管200のフランジは、例えばクランプ107により締結されて固定される。なお、外部フランジ122と外部配管200のフランジの固定方法は、特に限定されない。管状部123は、円管状であり、本体フランジ121および外部フランジ122と一体的に形成されている。配管120の構成材料は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼等の金属材料である。筒状部125は、本体フランジ121よりもケーシング4側へ突出する筒状の部位である。筒状部125は、ケーシング4に設けられた流路の穴部24に入り込んで配置される。
弾性部品130は、ケーシング4の外面と、本体フランジ121のケーシング4を向く面の間に挟まれて配置される弾性材料からなる部材である。弾性部品130は、第2Oリング151を挟んでケーシング4の外面に接触する。弾性部品130は、ケーシング4と本体フランジ121の間で略一定の厚さで形成され、移動規制部140が貫通する貫通孔131が形成されている。弾性部品130を構成する弾性材料は、特に限定されないが、耐腐食性や耐熱性が要求されることから、例えばシリコン樹脂が挙げられる。弾性部品130を構成する弾性材料は、第1Oリング150および第2Oリング151よりも若干柔らかいことが好ましい。弾性材料は、柔らかすぎると、第1Oリング150および第2Oリング151を潰せず、配管構造部110の内部の負圧を保持することが困難となる。第1Oリング150および第2Oリング151の構成材料は、特に限定されないが、例えばフッ素樹脂である。弾性部品130を構成する弾性部材の特性として、排気口の長手方向への縦弾性係数が大きく、それに直交する方向への横弾性係数が小さい特性であると、排気口に生じる曲げの変位、すなわち配管120を傾ける変位を吸収しやすくなる。なお、弾性部品130が、配管構造部110の内部の負圧を保持することができれば、第1Oリング150および第2Oリング151は、設けられなくてもよい。
移動規制部140は、筒状の移動規制スリーブ141と、移動規制ボルト142とを有している。移動規制スリーブ141は、弾性部品130の貫通孔131および本体フランジ121の貫通孔124を貫通している。移動規制スリーブ141の外周面は、貫通孔131および貫通孔124とクリアランスを有している。移動規制スリーブ141の一端側は、ケーシング4の外面に突き当たり、その反対側は、外径が広がる規制用当接部143を有している。規制用当接部143は、本体フランジ121のケーシング4から離れている側の面に当接し、配管120のケーシング4に対する離間量を所定の範囲に規制する。
移動規制ボルト142は、移動規制スリーブ141の内部を、ケーシング4から離れている側から貫通し、ケーシング4の外面に形成されるねじ孔144に固定される。これにより、移動規制ボルト142は、移動規制スリーブ141を、ケーシング4に対して固定する。
第1Oリング150および第2Oリング151は、配管構造部110の内部の負圧を保持する役割を果たしている。
真空ポンプ1が作動すると、配管構造部110の内部が負圧となる。これにより、図6(B)に示すように、配管120は、弾性部品130を変形させつつ、ケーシング4の外面に近づく。これにより、本体フランジ121は、規制用当接部143から離れる。このとき、移動規制スリーブ141は、クリアランスを有して貫通孔131および貫通孔124を貫通しているため、配管120は、弾性部品130により柔軟に支持された状態となり、ケーシング4に対して近接および離間する移動が許容されている。また、配管120のケーシング4側の筒状部125は、ケーシング4に設けられた流路の穴部24の内周面とは若干の隙間を有している。この状態で、真空ポンプ1のトラブルにより、真空ポンプ1の全体がロータ3の回転方向へ瞬間的に回転すると、各々の移動規制部140によって移動可能に支持されている配管120は、弾性部品130を変形させつつ所定の範囲内でケーシング4に対して近接および離間することができ、かつ回転方向の移動を吸収するように傾くことができる。このため、配管構造部110と外部配管200を接続する部品の損傷を抑制でき、配管構造部110を流れるガスの漏れを抑制できる。
以上のように、第2実施形態において、弾性部は、弾性部材からなる弾性部品130によって構成され、配管構造部110に設けられた配管120とケーシング4の間に挟まれて配置される。これにより、弾性部品130によって、配管構造部110の外部配管200との接続部位の位置ずれを効果的に抑制でき、配管構造部110を流れるガスの漏れを効果的に抑制できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図7に示すように、弾性部を有する配管構造部100は、ロータ3の回転軸と平行な方向Xの成分を有して突出してもよい。なお、配管構造部100の突出方向は、方向Xに対して平行であっても、傾いていてもよい。配管構造部100の軸中心は、ロータ3の軸中心の延長線上から、ロータ3の半径方向へ離れている。この場合、配管構造部に弾性部が設けられないと、真空ポンプ1の回転方向のずれによって、配管構造部の外部配管との接続部位は位置ずれが生じやすいが、配管構造部100に弾性部が設けられることで、配管構造部100の外部配管との接続部位の位置ずれを効果的に抑制できる。なお、図7にて一点鎖線で示す配管構造部100Aのように、配管構造部100Aの中心軸は、ロータ3の回転軸の延長線上に位置してもよい。
また、配管構造部は、真空ポンプ1へパージガスを供給するパージポート160に適用されても、同様の効果を奏する。また、配管構造部は、真空ポンプ1の内部の圧力を抜くためのベントポートに適用されても、同様の効果を奏する。
1 真空ポンプ
3 ロータ
4 ケーシング
100、110 配管構造部
101、121 本体フランジ
102、122 外部フランジ
103、123 管状部
130 弾性部品(弾性部)
200 外部配管

Claims (10)

  1. ロータの回転によりガスを吸気口から吸引する真空ポンプであって、
    前記ロータを回転可能に収容するケーシングと、
    前記ケーシングに配置された配管構造部と、を有し、
    前記配管構造部の少なくとも一部は、弾性的な変形で変位を吸収できる弾性部を備えることを特徴とする真空ポンプ。
  2. 前記配管構造部の前記ケーシングからの突出方向は、前記ロータの半径方向の方向成分を有することを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。
  3. 前記配管構造部の前記ケーシングからの突出方向は、前記ロータの軸方向の方向成分を有し、
    前記配管構造部の軸中心は、前記ロータの軸中心から径方向にずれた位置に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。
  4. 前記配管構造部は、ベローズ構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  5. 前記弾性部は、弾性部材からなる弾性部品によって構成され、前記配管構造部に設けられる配管と前記ケーシングの間に挟まれて配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  6. 前記配管構造部は、排気口であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  7. 前記配管構造部は、パージポートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  8. 外部配管と接続するために真空ポンプのケーシングに配置可能な、真空ポンプの配管構造部であって、少なくとも一部は弾性的な変形で変位を吸収できる弾性部を備えることを特徴とする真空ポンプの配管構造部。
  9. 前記配管構造部は、ベローズ構造を有することを特徴とする請求項8に記載の真空ポンプの配管構造部。
  10. 前記配管構造部は、配管と、前記配管の流路方向の一端側に配置可能な弾性部材からなる弾性部品と、を有することを特徴とする請求項8または9に記載の真空ポンプの配管構造部。
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