JP2021161235A - 活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化物、及び積層体 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化物、及び積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】外観が良好で滑水性能に優れた硬化膜等の硬化物を形成できる活性エネルギー線硬化性組成物、及びその硬化物からなる硬化膜を有する積層体を提供する。
【解決手段】シリコーンマクロマー(X)由来の構成単位、及び少なくとも1種類以上の芳香環又は脂環骨格を有する重合性単量体(Y)由来の構成単位を含む共重合体(A)と、2官能以上の(メタ)アクリレート(B)とを含む活性エネルギー線硬化性組成物。当該活性エネルギー線硬化性組成物を硬化してなる硬化物。基材の表面に当該硬化物からなる硬化膜を有する積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物、当該組成物からなる硬化物、及び当該硬化物からなる硬化膜を有する電磁波レーダーカバー等の積層体に関する。
ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂等から製造された樹脂成形品は、軽量で耐衝撃性に優れ、透明性も良好である。これらの樹脂は、自動車用の各種ランプレンズ、グレージング、外装、計器類のカバー等の部材の材料に用いられている。
また近年、自動車などの車両において、前方の障害物を検知したり、対象物との距離を測定したりするために、車輌前面のエンブレムやフロントグリルの裏側にミリ波等の各種の電磁波を用いたレーダー装置が設置されている。これらの電磁波は水による減衰が大きいため、電磁波が通過するエンブレムやフロントグリル等の最表面は水滴が付着しにくく、また水滴が容易に滑落する滑水性という機能が求められている。これらの要求を満足すべく、ポリジメチルシロキサン構造を有する樹脂を含む組成物で樹脂成形品の表面をコーティングすることにより滑水性を付与する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、活性エネルギー線硬化性組成物にシリコーンオイルを配合することでスリップ性に優れた塗膜が形成できることが記載されている。特許文献2には、ポリジメチルシロキサン構造を有する単量体と架橋性反応基との共重合体を有する樹脂組成物が、耐傷付性、硬度、耐クラック性、耐衝撃性、低カール性及び透明性等に優れた塗膜を形成できることが記載されている。
特開2004−299199号公報 特開2015−199333号公報
しかし、特許文献1に記載の塗膜は滑水性が不十分であった。また特許文献2に記載の塗膜も滑水性が不十分で、滑水性に寄与する重合体を増やすと当該重合体とモノマーとの相溶性が悪いため塗膜の外観が低下するという課題があった。
本発明の課題は、外観が良好で滑水性能に優れた硬化膜等の硬化物を形成できる活性エネルギー線硬化性組成物、及びその硬化物からなる硬化膜を有する積層体を提供することにある。
すなわち、本発明の上記目的は、以下の[1]〜[15]の手段により解決できる。
[1]シリコーンマクロマー(X)由来の構成単位、及び少なくとも1種類以上の芳香環又は脂環骨格を有する重合性単量体(Y)由来の構成単位を含む共重合体(A)と、2官能以上の(メタ)アクリレート(B)とを含む活性エネルギー線硬化性組成物。
[2]前記シリコーンマクロマー(X)が、主鎖又は側鎖にオルガノポリシロキサン構造を含む前記[1]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[3]前記シリコーンマクロマー(X)の重量平均分子量が、500〜20000である前記[1]又は[2]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[4]前記共重合体(A)中に、芳香族ケトン基、ビニルエーテル基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基から選ばれる少なくとも1種類以上の架橋性官能基を含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[5]前記共重合体(A)が、前記架橋性官能基として芳香族ケトン基及び(メタ)アクリロイル基の少なくとも一方を含む前記[4]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[6]前記共重合体(A)の重量平均分子量が、10000〜100000である前記[1]〜[5]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[7]前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)100質量部に対して、前記共重合体(A)を0.1〜60質量部含む前記[1]〜[6]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[8]前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)としてウレタン(メタ)アクリレートを含む前記[1]〜[7]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[9]前記ウレタン(メタ)アクリレートが、ジイソシアネートと、ポリオールと、ヒドロキシル基を含有するモノ(メタ)アクリレートとの反応物である前記[8]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[10]前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)の総量に対して前記ウレタン(メタ)アクリレートを1〜40質量%含む前記[1]〜[9]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[11]前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)として3官能以上の(メタ)アクリレートを含む前記[1]〜[10]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[12]前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)成の総量に対して前記3官能以上の(メタ)アクリレートを30〜85質量%含む前記[11]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[13]前記[1]〜[12]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
[14]基材の表面に前記[13]に記載の硬化物からなる硬化膜を有する積層体。
[15]前記積層体が電磁波レーダーカバーである前記[14]に記載の成形品。
本発明によれば、外観が良好で滑水性能に優れた硬化膜等の硬化物を形成できる活性エネルギー線硬化性組成物、及びその硬化物からなる外観が良好で滑水性能に優れた硬化膜を有する積層体を提供できる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。また、本発明において、「(メタ)アクリル」という表現を用いた場合、「アクリル」と「メタクリル」の一方又は両方を意味するものとする。「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイル」等についても同様である。
<活性エネルギー線硬化性組成物>
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物[以下、本組成物という]は、共重合体(A)と2官能以上の(メタ)アクリレート(B)[以下、(メタ)アクリレート(B)という]とを含む。
<共重合体(A)>
本組成物の成分である共重合体(A)は、シリコーンマクロマー(X)[以下、マクロマー(X)という]由来の構成単位、及び少なくとも1種類以上の芳香環又は脂環骨格を有する重合性単量体(Y)[以下、単量体(Y)という]由来の構成単位を含む。つまり、共重合体(A)は、その主鎖または側鎖のいずれかもしくは両方にマクロマー(X)由来の構成単位を含み、さらに、その主鎖または側鎖のいずれかもしくは両方に単量体(Y)由来の構成単位を含む。
<共重合体(A)の製造>
共重合体(A)は、例えば、マクロマー(X)と単量体(Y)とを共重合する方法により製造できる。その際、マクロマー(X)及び単量体(Y)以外の単量体と共重合してもよい。以下、この方法により共重合体(A)を製造する方法について説明する。
<マクロマーX>
マクロマー(X)は、本組成物の硬化膜の滑水性に寄与する。マクロマー(X)のシリコーン骨格は、直鎖構造であっても分岐鎖構造を有していてもよい。マクロマー(X)のシリコーン骨格は、その末端もしくは内部にアルキル基やアルキレン基等の炭化水素骨格が導入されていてもよい。また、マクロマー(X)の不飽和結合とシロキサン骨格は、炭素数1〜6のアルキレン基等の炭化水素骨格を介して結合していてもよい。
マクロマー(X)としては、例えば、直鎖型シリコーンマクロマー(X1)[以下、マクロマー(X1)という]及び分岐鎖型のシリコーンマクロマー(X2)[以下、マクロマー(X2)という]が挙げられる。マクロマー(X)は、主鎖又は側鎖にオルガノポリシロキサン構造を持つことが好ましい。オルガノポリシロキサン構造としては、例えば、ポリジメチルシロキサン構造等のアルキルポリシロキサン構造が挙げられる。マクロマー(X)としては、原料の入手のしやすさの観点からマクロマー(X1)が好ましい。マクロマー(X1)の不飽和結合は、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、(メタ)アクリルアミド基が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリロイル基が他の単量体との共重合のしやすさの観点から好ましい。
マクロマー(X1)としては、例えば、JNC製のサイラプレーン(登録商標)FM−0711(数平均分子量カタログ掲載値:1000)、同サイラプレーンFM−0721(数平均分子量カタログ掲載値:5000)、同サイラプレーンFM−0725(数平均分子量カタログ掲載値:10000);信越化学工業製のX−22−174ASX(数平均分子量カタログ掲載値:900)、同X−22−174BX(数平均分子量カタログ掲載値:2300)、同KF−2012(数平均分子量カタログ掲載値:4600)、同X−22−2426(数平均分子量カタログ掲載値:12000)が挙げられる。
マクロマー(X2)としては、例えば、次の構造式(1)〜(4)で表されるシリコーンデンドリマーが挙げられる。
Figure 2021161235
マクロマー(X)としては、例えば、サイラプレーンFM−072、サイラプレーンFM−0721、サイラプレーンFM−0725、X−22−174ASX、X−22−174BX、KF−2012、X−22−2426に代表されるモノ(メタ)アクリロイルオキシプロピル変性ポリジメチルシロキサンが工業的に入手しやすいので好適である。
マクロマー(X)の分子量は、500〜40000が好ましく、700〜30000がより好ましく、800〜20000がさらに好ましい。この分子量は、小さいほどマクロマー(X)が他の単量体と相溶しやすくなるので、共重合体(A)を製造しやすくなる傾向がある。また、この分子量は大きいほど本組成物の硬化膜の滑水性が良好になる傾向がある。
共重合体(A)中のマクロマー(X)の導入量は、5質量%以上、70質量%未満が好ましく、10質量%以上、60質量%未満がより好ましく、20質量%以上、50質量%未満がさらに好ましい。この導入量は、多いほど硬化膜の滑水性が良好になり、少ないほど未重合のマクロマー(X)を少なくすることができるので、硬化膜の透明性が良好になる傾向がある。
<単量体(Y)>
単量体(Y)は、芳香環又は脂環骨格を有する重合性単量体であり、硬化膜の滑水性と外観に寄与する。
芳香環を有する単量体(Y)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル、ビニルアントラセン、ビニルキシレンなど芳香族ビニル化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
脂環骨格を有する単量体(Y)としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(シクロアルケニル)(メタ)アクリレートが挙げられる。
共重合体(A)中の単量体(Y)の導入量は、30質量%以上、90質量%未満が好ましく、40質量%以上、85質量%未満がより好ましく、50質量%以上80質量%未満がさらに好ましい。この導入量は、多いほど共重合体(A)を製造する際の共重合性が良好になり、少ないほど相対的にマクロマー(X)が多くなるので滑水性が良好になる傾向がある。
<単量体(Z1)>
共重合体(A)は、マクロマー(X)及び単量体(Y)以外に、性能を損なわない範囲で、芳香族ケトン基、エポキシ基及びビニルエーテル基から選ばれる少なくとも一種の架橋性官能基を有する単量体(Z1)[以下、単量体(Z1)という]由来の構成単位を有していてもよい。この場合、共重合体(A)は、芳香族ケトン基、エポキシ基及びビニルエーテル基からなる群から選ばれる少なくとも一種の架橋性官能基を有する。本組成物の硬化に用いる活性エネルギー線が紫外線の場合、共重合体(A)が当該架橋性官能基を含むことで硬化膜中でより強固な結合を形成することができる。
共重合体(A)に単量体(Z1)由来の構成単位を導入する方法としては、例えば、マクロマー(X)および単量体(Y)と共重合可能な重合性官能基を有する単量体(Z1)と、マクロマー(X)及び単量体(Y)とを共重合する方法が挙げられる。マクロマー(X)および単量体(Y)と共重合可能な重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
芳香族ケトン基をもつ単量体(Z1)としては、例えば、4−(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノン、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシベンゾフェノン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−4’−メトキシベンゾフェノン、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−4’−メトキシベンゾフェノン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−4’−ブロモベンゾフェノン、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−4’−ブロモベンゾフェノン、2−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−オキソプロピル)フェノキシ]エチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ基を持つ単量体(Z1)としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等の(メタ)アクリレートが挙げられる。
ビニルエーテル基を持つ単量体(Z1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル等の(メタ)アクリレートが挙げられる。
単量体(Z1)としては、紫外線による表面硬化性の観点から芳香族ケトン基を使用するのが好ましい。その中でも4−(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノンを用いるのが特に好ましい。
共重合体(A)において単量体(Z1)由来の構成単位を含む場合、その種類は1種のみであっても2種以上であってもよい。
共重合体(A)における単量体(Z1)の共重合量(当該単量体由来の構成単位の割合)は、0質量%以上、80質量%未満が好ましく、0質量%以上、60質量%未満がより好ましく、5質量%以上、40質量%未満がさらに好ましい。本組成物の硬化に用いる活性エネルギー線が紫外線の場合、この共重合量は、多いほど硬化膜の硬度が高くなり、少ないほど硬化膜の滑水性が良好になる傾向がある。
<単量体(Z2)>
共重合体(A)は、マクロマー(X)及び単量体(Y)以外に、性能を損なわない範囲で、アルコキシシリル基、水酸基、イソシアネート基含有及びカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する単量体(Z2)[以下、単量体(Z2)という]由来の構成単位を有していてもよい。この場合、共重合体(A)は、アルコキシシリル基、水酸基、イソシアネート基含有及びカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する。本組成物が硬化時に加熱工程を含む場合、共重合体(A)が当該官能基を含むことで硬化膜中でより強固な結合を形成することができる。
共重合体(A)に単量体(Z2)由来の構成単位を導入する方法としては、例えば、マクロマー(X)および単量体(Y)と共重合可能な重合性官能基を有する単量体(Z2)と、マクロマー(X)及び単量体(Y)とを共重合する方法が挙げられる。
アルコキシシリル基を有する単量体(Z2)としては、例えば、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルジメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルジエトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルエトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
水酸基を有する単量体(Z2)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート及びグリセリンモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N−(1−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(1−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドロキシブチル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシブチル)メタクリルアミド、N−(4−ヒドロキシブチル)アクリルアミド及びN−(4−ヒドロキシブチル)メタクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。ここで(メタ)アクリル酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましく、N−置換(メタ)アクリルアミドとしては、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド及びN−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミドが好ましい。これらの中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
イソシアネート基を有する単量体(Z2)としては、例えば、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、3−イソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、2−イソシアナト−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエトキシエチルイソシアネートが挙げられる。
カルボキシル基を有する単量体(Z2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水フタル酸の付加物が挙げられる。
共重合体(A)において単量体(Z2)由来の構成単位を含む場合、その種類は1種のみであっても2種以上であってもよい。
共重合体(A)における単量体(Z2)の共重合量は、0質量%以上、80質量%未満が好ましく、0質量%以上、60質量%未満がより好ましく、0質量%以上、40質量%未満がさらに好ましい。本組成物が硬化時に加熱工程を含む場合、この共重合量は、多いほど硬化膜の硬度が高くなり、少ないほど硬化膜の滑水性が良好になる傾向がある。
<単量体(Z3)>
共重合体(A)は、マクロマー(X)及び単量体(Y)以外に、性能を損なわない範囲で単量体(Z1)及び単量体(Z2)以外の単量体(Z3)[以下、単量体(Z3)という]由来の構成単位を有していてもよい。
単量体(Z3)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、べへニル(メタ)アクリレート及びアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(アルケニル)(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミド;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート及びヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等のハロゲン原子含有(メタ)アクリレート;トリメチルシリル(メタ)アクリレート、3−(トリメトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレート、3−(メチルジエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート及び3−(トリエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等のケイ素原子含有(メタ)アクリレート;2−(4−ベンゾキシ−3−ヒドロキシフェノキシ)エチルメタクリレート及び2−(2’−ヒドロキシ−5−メタクリロイロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収基を有する(メタ)アクリレート;テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの窒素原子含有(メタ)アクリレート;アルカン酸ビニル化合物;マレイン酸系モノマーを挙げることができる。
共重合体(A)において単量体(Z3)由来の構成単位を含む場合、その種類は1種のみであっても2種以上であってもよい。
共重合体(A)における単量体(Z3)の共重合量は、0質量%以上、40質量%未満が好ましく、0質量%以上、20質量%未満がより好ましく、0質量%以上、10質量%未満がさらに好ましい。この共重合量は、多いほど共重合体(A)を製造する際の共重合性が良好になり、低いほど硬化膜の滑水性が良好になる傾向がある。
<側鎖に重合性二重結合を導入する方法>
本組成物の硬化に用いる活性エネルギー線が紫外線の場合、共重合体(A)は側鎖に(メタ)アクリロイル基等の重合性二重結合を有していることが好ましい。共重合体(A)の側鎖に重合性二重結合を導入する方法としては、例えば、エポキシ基を有するアクリル系重合体に二重結合及びカルボキシル基を有する化合物を反応させる方法(方法1)、カルボキシル基を有するアクリル系重合体に二重結合及びエポキシ基を有する化合物を反応させる方法(方法2)、水酸基を有するアクリル系重合体に二重結合及びカルボキシル基を有する化合物を反応させる方法(方法3)、カルボキシル基を有するアクリル系重合体に二重結合及び水酸基を有する化合物を反応させる方法(方法4)、イソシアネート基を有するアクリル系重合体に二重結合及び水酸基を有する化合物を反応させる方法(方法5)、水酸基を有するアクリル系重合体に二重結合及びイソシアネート基を有する化合物を反応させる方法(方法6)が挙げられる。また、以上の方法は組み合わせて使用してもよい。
(方法1)において、エポキシ基を有するアクリル系重合体を得るために用いられるエポキシ基を有する単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、反応性が高く、取り扱いが容易なグリシジル(メタ)アクリレートが好ましく、グリシジルメタクリレートが特に好ましい。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
(方法1)及び(方法3)における二重結合及びカルボキシル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水フタル酸の付加物が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物が好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましい。なお、二重結合及びカルボキシル基を有する化合物は1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
(方法2)及び(方法4)において、カルボキシル基を有するアクリル系重合体を得るために用いられるカルボキシル基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、多塩基酸変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸が好ましい。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
(方法2)において、二重結合及びエポキシ基を有する化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテルが挙げられる。これらの中でもグリシジル(メタ)アクリレートが好ましく、グリシジルメタクリレートが特に好ましい。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
(方法3)及び(方法6)において、水酸基を有するアクリル系重合体を得るために用いられる水酸基を有する単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
(方法4)及び(方法5)において、二重結合及び水酸基を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
(方法5)において、イソシアネート基を有するアクリル系重合体を得るために用いられるイソシアネート基を有する単量体としては、例えば、イソシアネートエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
(方法6)において、二重結合及びイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
以上の方法の中でも、反応を制御しやすい(方法1)が好ましい。(方法1)では、二重結合は、エポキシ基を有するアクリル系重合体のエポキシ基と、二重結合及びカルボキシル基を有する化合物におけるカルボキシル基との間の開環・付加反応により導入される。
(方法1)において、使用する二重結合及びカルボキシル基を有する化合物の量は、エポキシ基を有するアクリル系重合体中のエポキシ基のモル数に対して、当該カルボキシル基の量が10〜150モル%とすることが好ましく、30〜130モル%が好ましく、50〜110モル%がさらに好ましい。当該範囲で使用することで、反応を過不足なく進行させ、また原料の残渣を少なくすることができる。
<開始剤>
共重合体(A)の製造において、マクロマー(X)及び単量体(Y)、並びにその他の任意の単量体を共重合する際には開始剤を用いることが好ましい。また、(方法1)乃至(方法6)において、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基及びイソシアネート基を有するアクリル系重合体、すなわち側鎖に二重結合を導入する前の共重合体(A)を製造する場合も同様である。
開始剤としては各種の開始剤を用いることができる。油溶性ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−70、富士フィルム和光純薬製)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65、富士フィルム和光純薬製)2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(V−60、富士フィルム和光純薬製)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(V−59、富士フィルム和光純薬製)等のアゾニトリル化合物;オクタノイルパーオキシド(パーロイル(登録商標)O、日油製)、ラウロイルパーオキシド(パーロイルL、日油製)、ステアロイルパーオキシド(パーロイルS、日油製)、スクシニックアシッドパーオキシド(パーロイルSA、日油製)、ベンゾイルパーオキサイド(ナイパー(登録商標)BW、日油製)、イソブチリルパーオキサイド(パーロイルIB、日油製)、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド(ナイパーCS、日油製)、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド(パーロイル355、日油製)等のジアシルパーオキサイド;ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート(パーロイルNPP−50M、日油製)、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート(パーロイルIPP−50、日油製)、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(パーロイルTCP、日油製)、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート(パーロイルEEP、日油製)、ジ−2−エトキシヘキシルパーオキシジカーボネート(パーロイルOPP、日油製)、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネート(パーロイルMBP、日油製)、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート(パーロイルSOP、日油製)等のパーオキシジカーボネート;t−ブチルヒドロパーオキサイド(パーブチル(登録商標)H−69、日油製)、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド(パーオクタ(登録商標)H、日油製)、等のヒドロパーオキサイド;ジ−t−ブチルパーオキサイド(パーブチルD、日油製)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(パーヘキサ(登録商標)25B、日油製)等のジアルキルパーオキサイド;α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(ダイパー(登録商標)ND、日油製)、クミルパーオキシネオデカノエート(パークミル(登録商標)ND、日油製)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート(パーオクタND、日油製)、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート(パーシクロ(登録商標)ND、日油製)、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート(パーヘキシル(登録商標)ND、日油製)、t−ブチルパーオキシネオデカノエート(パーブチルND、日油製)、t−ヘキシルパーオキシピバレート(パーヘキシルPV、日油製)、t−ブチルパーオキシピバレート(パーブチルPV、日油製)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(パーオクタO、日油製)2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン(パーヘキサ250、日油製)、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(パーシクロO、日油製)、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(パーヘキシルO、日油製)、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(パーブチルO、日油製)、t−ブチルパーオキシイソブチレート(パーブチルIB、日油製)、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(パーヘキシルI、日油製)、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド(パーブチルMA、日油製)等のパーオキシエステル等の有機過酸化物が挙げられる。開始剤は特にこれらに限定されるものではない。
共重合体(A)を製造する際の開始剤の好ましい添加量は、マクロマー(X)及び単量体(Y)及びその他の任意の単量体の総量に対し、0.1質量%以上10質量%未満が好ましく、0.3質量%以上6質量%未満がより好ましく、0.5質量%以上3質量%未満がさらに好ましい。開始剤添加量は、多いほど塗工性が良好になり、少ないほど滑水性が良好になる傾向がある。
共重合体(A)は、例えば、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合等の重合方法により製造できる。開始剤は、重合方法ごとに適切な方法で使用すればよい。
<共重合体(A)の分子量>
共重合体(A)の重量平均分子量は1000〜400000が好ましく、5000〜300000がさらに好ましく、10000〜200000が特に好ましい。重量平均分子量は、小さいほど本組成物において共重合体(A)が(メタ)アクリレート(B)等の他の成分との相溶性が向上するので硬化膜の外観が向上し、大きいほど共重合体(A)が硬化膜に強固に固定化されることにより滑水性が向上する傾向がある。
なお、共重合体(A)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定した標準ポリスチレン換算よる重量平均分子量(Mw)である。
<共重合体(A)の含有量>
本組成物中の共重合体(A)の含有量は、(メタ)アクリレート(B)100質量部に対して、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上がさらに好ましく、3質量部以上が特に好ましい。また、共重合体(A)の含有量は、80質量部以下が好ましく、70質量部以下がより好ましく、60質量部以下がさらに好ましい。共重合体(A)の含有量は、多いほど硬化膜の滑水性が向上し、少ないほど硬化膜の外観と硬度が向上する傾向がある。
<(メタ)アクリレート(B)>
本組成物は、2官能以上の(メタ)アクリレートである(メタ)アクリレート(B)を含む。(メタ)アクリレート(B)は硬化膜の耐擦傷性の向上に寄与する。本組成物は、(メタ)アクリレート(B)を含むことにより活性エネルギー線の照射により良好な重合活性を示し、また高度な架橋密度を有する優れた硬化膜を形成できる。
2官能の(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート及びビスフェノキシフルオレンエタノールジ(メタ)アクリレート等の環骨格を有する(メタ)アクリレート;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,11−ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,13−トリデカンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート等の炭化水素骨格を有する(メタ)アクリレート;ビスフェノールAのアクリル酸付加物(具体的には、新中村化学製のEA−1025)等のエポキシ(メタ)アクリレート;トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレン骨格を有する(メタ)アクリレート、これらのアルキレンオキサイド変性物;これらのポリカプロラクトン変性物が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート;ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等のイソシアヌレート骨格を有する(メタ)アクリレート;無水コハク酸へのペンタエリスリトールトリアクリレート付加物、無水コハク酸へのジペンタエリスリトールペンタアクリレート付加物などの多官能アクリレート;側鎖又は側鎖と末端にアクリロイル基を有するポリエステルオリゴマー(具体的には、東亞合成製のM8030、M7100等)等のポリエステル(メタ)アクリレート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)のイソシアヌレート体、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)及びヒドロキシエチルアクリレート(HEA)の反応物、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とPTMG反応物へのペンタエリスリトールトリアクリレートの反応物等の多官能ウレタン(メタ)アクリレート;ポリカーボネートジオールを用いたオリゴエステルとペンタエリスリトールトリアクリレートの反応物等のカーボネート結合を有するポリエステル(メタ)アクリレート;ジイソシアネートと3官能以上のポリオールの反応物と、水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物などのポリウレタン(メタ)アクリレート;トリエトキシイソシアヌル酸トリアクリレート等のイソシアヌレート環を有するトリエトキシ(メタ)アクリレート;これらのアルキレンオキサイド変性物;これらのポリカプロラクトン変性物等が挙げられる。
これらの中でも、本組成物の粘度及び硬化性、並びに硬化膜の硬度の観点から、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート;これらのアルキレンオキサイド変性体;これらのカプロラクトン変性体を含むことが好ましい。また、本組成物の粘度、付着性の観点から、多官能ウレタン(メタ)アクリレート及びポリウレタン(メタ)アクリレート等のウレタン(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
(メタ)アクリレート(B)は1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<単官能モノマー>
本組成物は(メタ)アクリル酸、単官能(メタ)アクリレート及びその誘導体等の単官能モノマーを含んでいてもよい。このような任意成分である単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びそのカチオン化剤による変性体、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びそのカチオン化剤による変性体、シアノエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルプロピルフタレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<光重合開始剤>
本組成物の硬化に紫外線を用いる場合、本組成物は光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、光ラジカル発生剤、光酸発生剤が挙げられる。光重合開始剤は、紫外線の照射により(メタ)アクリレート(B)等の重合性成分の重合を開始させ得るものであれば特に限定されない。光重合開始剤は、本組成物の他の成分との相溶性が良いものが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジターシャリーブチルパーオキシド等のパーオキシド化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物を挙げることができる。
本組成物を紫外線で硬化する場合、光重合開始剤としては360〜400nmに吸収極大を有するものが好ましい。このような光重合開始剤は紫外線によりラジカルを発生し、塗膜の表面だけでなくその深部、すなわち基材側においても重合性成分を効果的に重合させることができるので、硬化膜と基材との密着性が向上する。
これらの光重合開始剤は1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
<光重合開始剤の含有量>
本組成物を電子線等の紫外線以外の活性エネルギー線で硬化させる場合、光重合開始剤は必ずしも必要でない。しかし、紫外線で硬化させる場合、本組成物中の重合開始剤の含有量は、共重合体(A)及び(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、過剰な添加による悪影響を防ぐ点から10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下がさらに好ましい。一方、十分な添加効果を得る点から、0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましい。
<有機溶剤>
本組成物は有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶剤は本組成物の粘度を低下させるのに寄与する。有機溶媒として、例えば、メタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、ジアセトンアルコール、2−メトキシエタノール(メチルセロソルブ)、2−エトキシエタノール(エチルセロソルブ)、2−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)及びターシャリーアミルアルコール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸ブチル及びギ酸ブチル等のカルボン酸エステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン及びシクロヘキサノン等のケトン系溶媒;ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;ジエチルエーテル、メトキシトルエン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン及びテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ペンタンキシレン、トルエン及びベンゼン等の脂肪族及び芳香族炭化水素系溶媒が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<紫外線吸収剤、光安定剤>
本組成物には、硬化膜に耐候性を付与するため、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候性付与剤を含んでいてもよい。耐候性付与剤としては、基材劣化を促進する紫外線波長領域に極大吸収スペクトルを有する紫外線吸収剤が好ましい。
紫外線吸収剤としてはトリアジン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系及び安息香酸フェニル系化合物から誘導された化合物が好ましく、組成物中に多量に含有させることが可能という点からベンゾフェノン系の化合物が好ましく、ポリカーボネート等の基材の黄変を防ぐことができるという点からトリアジン系及びベンゾトリアゾール系の化合物が好ましい。紫外線吸収剤は、最大吸収波長が240〜380nmの範囲のものがさらに好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、BASF製の2−[4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシロキシ−プロピル)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン]及び2−[4−(2−ヒドロキシ−3−トリデシロキシ−プロピル)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン]の混合物{商品名「チヌビン(登録商標)400」}、2−[4−(オクチル−2−メチルエタノエート)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)]−1,3,5−トリアジン{商品名:「チヌビン479」}、トリス[2,4,6−[2−{4−(オクチル−2−メチルエタノエート)オキシ−2−ヒドロキシフェニル}]−1,3,5−トリアジン]{商品名:「チヌビン777」}、その他、市販品の2−ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニルサリシレート、3−ヒドロキシフェニルベンゾエート、フェニレン−1,3−ジベンゾエート、2−(2−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ−ル物が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本組成物における紫外線吸収剤の含有量は、共重合体(A)及び(メタ)アクリレート(B)の合計質量に対し、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。紫外線吸収剤の含有量は多いほど硬化膜の耐候性が向上する傾向がある。この含有量は少ないほど本組成物の硬化性、硬化膜の強靭性、耐熱性及び耐摩耗性が向上する傾向がある。
<その他の成分>
本組成物は、(A)以外の重合体、シランカップリング剤、無機微粒子、酸化防止剤、黄変防止剤、ブル−イング剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、帯電防止剤及び防曇剤等の成分を配合してもよい。
<硬化物>
本組成物を硬化してなるからなる硬化物は、例えば、本組成物を基材に公知の方法で塗工して得られる。
<基材>
基材としては、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、ステンレス鋼板、錫メッキ鋼板等の金属、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂及びポリアリルジグリコールカーボネート樹脂等が挙げられる。
特に、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂及びポリメタクリルイミド樹脂の表面の耐擦傷性向上に有効である。
<塗工方法>
基材への塗工は、ハケ塗り、グラビアコーター法、ダイコーター法、バーコーター法、スプレーコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法及びカーテンコート法等の公知の方法で行うことができる。本組成物の塗工作業性、塗膜の平滑性及び均一性、並びに、硬化膜の基材に対する密着性が向上するので、本組成物には有機溶剤を配合することが好ましい。また、塗工の際には、本組成物の粘度を下げるために加温してもよい。また、必要であれば本組成物は複数回に亘り塗工することができる。紫外線で硬化する場合、塗工する本組成物の膜厚は1〜50μmが好ましく、3〜20μmがより好ましい。
<硬化方法>
基材に塗工された本組成物は、活性エネルギー線の照射により架橋して硬化膜を形成する。紫外線で硬化する場合、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いて、波長340〜380nmの紫外線の積算照射量が200〜6000mJ/cmになるように照射することが好ましく、400〜4000mJ/cmがより好ましい。紫外線を照射する雰囲気は、空気中でもよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガス中でもよい。
基材に塗工された本組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射する前に加熱処理を施してもよい。この加熱処理は、近赤外線ランプによる照射、温風の循環等によって行うことができる。加熱処理した後に活性エネルギー線を照射して得られた硬化膜は、硬化膜の内部に有機溶剤が残り難いので加熱処理を行わなかったものに比べて屋外での長期に亘る密着性が向上する傾向がある。加熱処理の条件は、硬化膜の外観や密着性の観点から、基材の表面温度(以下、加熱温度という)が40〜90℃、加熱時間が60〜180秒が好ましく、加熱温度が50〜70℃、加熱時間が90〜120秒がより好ましい。
<硬化膜の厚み>
本組成物を硬化してなる硬化膜の厚さは1〜50μmが好ましい。この厚さは、厚いほど本発明の効果が発現し易く、薄いほどクラックが低減する傾向がある。
<積層体>
本発明の積層体は、基材に本組成物を硬化してなる硬化膜からなる層を有する積層体である。本発明の積層体は滑水性及び外観に優れているので、自動車用の各種ランプレンズ、グレージング、並びに電磁波波レーダー装置の前面のエンブレムやフロントグリル等のレドーム部に好適であり、ミリ波レーダーカバーに特に好適に用いることができる。
以下に実施例及び比較例を掲げ、本発明についてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。説明中の「部」は「質量部」を表す。なお、測定及び評価は以下の方法で行った。
[測定・評価方法]
<分子量>
本発明で作製した重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により以下の条件で測定した標準ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)である。
機器:Waters製「e2695」、
カラム:東ソー製「TSKgel Super H3000+H4000+H6000」、
検出器:示差屈折率検出器(RI検出器/内蔵)、
溶媒:テトラヒドロフラン、
温度:40℃、
流速:0.5mL/分、
注入量:10μL、
濃度:0.2質量%、
校正試料:単分散ポリスチレン、
校正法:ポリスチレン換算
<評価用サンプル>
ポリカーボネート樹脂射出成形板(タキロンシーアイ製、商品名:「タキロンシーアイPC−1600」、クリア、厚さ3mm)に、硬化膜の膜厚が12〜14μmになるよう活性エネルギー線硬化性組成物をスプレー塗工し、熱風乾燥機を用いて60℃で180秒間乾燥した。次いで乾燥した試料を空気雰囲気中において高圧水銀灯を用いて1000mJ/cm(波長340〜380nmの紫外線積算エネルギー、オーク製作所製の紫外線光量計UV−351(商品名)にて測定)の紫外線を照射し、ポリカーボネート樹脂板上に活性エネルギー線硬化性組成物の硬化膜が形成された積層体を作製し、これを評価用サンプルとして以下の評価を行った。
<外観>
評価用サンプルの外観は、JIS K7136:2000に準拠してヘイズメーター(HM−65W、村上色彩技術研究所製)にて拡散透過率(ヘイズ値)を測定することにより評価した。外観の判定基準は次の通りである。
・判定基準
A:ヘイズ値が2%未満
B:ヘイズ値が2%以上、5%未満
C:ヘイズ値が5%以上
<滑水性>
評価用サンプルについて、接触角計(DM−500、協和界面科学製)を用いて、滑落法により20μLの水の滑落角を測定することにより滑水性を評価した。滑水性の判定基準は次の通りである。
・判定基準
A:20μLの水の滑落角が1°より大きく40°以下。
B:20μLの水の滑落角が40°より大きく90°以下。
C:20μLの水の滑落角が90°でも滑落しない。
[重合体の調製]
本発明の実施例及び比較例で使用した重合体の調製方法について説明する。以下の例において調製した、共重合体(A−1)〜(A−7)は、共重合体(A)に該当するものである。また、以下の例において調製した共重合体(B−1)と(B−2)は、共重合体(A)に該当しないものである。表1に各例における原料の使用量をまとめて示した。
合成例1<共重合体(A−1)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、スチレン35.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を20.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、スチレン35.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を10.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。次いで、オイルバス中にフラスコをセットし、窒素雰囲気下にて撹拌を開始し、内温が85℃になるまで昇温した。内温が85℃になってから30分後に滴下ロートより単量体混合物を2時間かけて滴下し1時間保持した後、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.1g投入し、この1時間後にさらに2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.1g投入し、5時間反応を行った後に冷却し、トルエン3.0gを投入することで共重合体(A−1)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、共重合体(A−1)の重量平均分子量は53900であった。
合成例2<共重合体(A−2)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、スチレン29.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を20.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、スチレン29.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を10.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。これ以外は合成例1と同様の操作により共重合体(A−2)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、共重合体(A−2)の重量平均分子量は37200であった。
合成例3<共重合体(A−3)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン26.0g、スチレン31.0g、グリシジルメタクリレート4.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を20.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン36.0g、スチレン31.0g、グリシジルメタクリレート4.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を10.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。次いで、オイルバス中にフラスコをセットし、窒素雰囲気下にて撹拌を開始し、内温が85℃になるまで昇温した。内温が85℃になってから30分後に滴下ロートより単量体混合物を2時間かけて滴下し1時間保持した後、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.1g投入し、この1時間後にさらに2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.1g投入し、5時間反応を行った後、トルエン77.5gを投入し内温が110℃になるまで昇温し、さらに3時間撹拌した。次いで、4−メトキシフェノール0.26g、トリフェニルホスフィン0.39g、アクリル酸4.1gを投入し6時間反応を行った後、トルエン107g投入し冷却することで共重合体(A−3)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、共重合体(A−3)の重量平均分子量は56300であった。また、酸価滴定により添加したアクリル酸の転化率(エポキシ基への反応率)は95%であった。
合成例4<共重合体(A−4)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、スチレン42.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を7.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、スチレン36.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を3.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。これ以外は合成例1と同様の操作により共重合体(A−4)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、共重合体(A−4)の重量平均分子量は36400であった。
合成例5<共重合体(A−5)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、スチレン19.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を30.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、スチレン19.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を20.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。これ以外は合成例1と同様の操作により共重合体(A−5)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、共重合体(A−5)の重量平均分子量は34500であった。
合成例6<共重合体(A−6)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、スチレン29.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有する前記構造式(1)で表されるシリコーンデンドリマー(ケイ素材料開発製)を20.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、スチレン29.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有する前記構造式(1)で表されるシリコーンデンドリマー(ケイ素材料開発製)を10.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。これ以外は合成例1と同様の操作により共重合体(A−6)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、共重合体(A−6)の重量平均分子量は47900であった。
合成例7<共重合体(A−7)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、シクロヘキシルメタクリレート29.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を20.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、シクロヘキシルメタクリレート29.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を10.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。これ以外は合成例1と同様の操作により共重合体(A−7)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、共重合体(A−7)の重量平均分子量は46400であった。
合成例8<比較共重合体(R−1)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、メチルメタクリレート14.0g、ステアリルメタクリレート15.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を20.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、メチルメタクリレート14.0g、ステアリルメタクリレート15.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、片末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(JNC製、サイラプレーンFM−0721)を10.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。これ以外は合成例1と同様の操作により比較共重合体(R−1)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、比較共重合体(R−1)の重量平均分子量は48200であった。
合成例9<比較共重合体(R−2)の調製>
攪拌機、滴下ロート、冷却コンデンサー、温度計を備えた300mlの5つ口セパラブルフラスコに、トルエン127.0g、スチレン49.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。また、滴下ロートへは、トルエン105.0g、スチレン39.0g、4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)6.0g、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3ーテトラメチルブチル(日油製 パーオクタO)を0.25g投入した。これ以外は合成例1と同様の操作により比較共重合体(R−2)溶液を調製した。この溶液は不揮発分30質量%、比較共重合体(R−2)の重量平均分子量は28800であった。
合成例10<ウレタンアクリレート(B1)の調製>
保温機能付き滴下ロート、還流冷却器、攪拌羽根および温度センサーを装備したフラスコ中に、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート530g(2mol)、ジラウリン酸ジn−ブチル錫300ppmを仕込み、40℃に加温した。その後、ポリオール化合物としてポリカーボネートジオール(商品名:クラレポリオールC−770、クラレ製)800g(重量平均分子量800)650g(1mol)を4時間かけて滴下した。40℃にて2時間攪拌した後、1時間かけて70℃まで昇温させた。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)232g(2mol)を2時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌し、ウレタンアクリレート(B1)を調製した。得られた生成物は不揮発分75%、ウレタンアクリレート(B1)の重量平均分子量は1500であった。
合成例11<その他アクリル系共重合体(C)の調製>
容量2Lの4つ口フラスコ内にトルエン300gとフマル酸時ブチル175gを仕込み、フラスコ内の液温が110℃になるように加温した。次いでフラスコ内の液を攪拌しながら内温を110℃に保ち、フラスコ内にスチレン200g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート125g、アゾビスイソブチルニトリル5gからなる単量体含有混合物を4時間かけて等速滴下した後に、酢酸ブチルを200g投入した。その後、フラスコ内に1時間おきに毎回1gのアゾビスイソブチルニトリルを合計4回(合計4g)追加投入し、更に2時間攪拌して、アクリル系共重合体(C)を調製した。得られた生成物は不揮発分50%、アクリル系共重合体(C)の重量平均分子量25000であった。
<配合液1の調製>
(メタ)アクリレート(B)としてDPHAのカプロラクトン変性体(日本化薬製、DPCA−20)22部と、合成例10で調製したウレタンアクリレート(B1)16部とを混合し、光重合開始剤としてベンゾフェノン0.9部をこれに添加した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルで不揮発分が32質量%になるように希釈して配合液1を調製した。
<配合液2の調製>
(メタ)アクリレート(B)としてDPHA(日本化薬製、DPHA)20部と、その他成分として合成例11で調製したアクリル系重合体(C)20部とを混合し、光重合開始剤としてベンゾフェノン0.9部をこれに添加した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルで不揮発分が30質量%となるように希釈して配合液2を調製した。
<実施例1〜8、比較例1〜3>
表2に記載の配合比率で、共重合体と配合液とを配合して活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。当該組成物について各種の評価を行った結果を表2に示した。
Figure 2021161235
表1中の略称は次の通りである。
FM−0721:JNC製サイラプレーンFM−0721(カタログ掲載数平均分子量5000)
X2−1:上記構造式(1)で表されるシリコーンデンドリマー(ケイ素材料開発製)
St:スチレン
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
MBP:4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン(MCCユニテック製 MBP)
MMA:メチルメタクリレート
DTDMA:ステアリルメタクリレート
GMA:グリシジルメタクリレート
AA:アクリル酸
Figure 2021161235
表2において「×」は、傾斜角を90度まで変化させても液滴が移動せず、滑落角が測定できなかったことを意味する。
表2に示すように、比較例1の活性エネルギー線硬化性組成物は、芳香環または脂環骨格を持つ単量体(Y)由来の構成単位を含まない共重合体を用いたため、硬化膜の滑水性と外観(相溶性)が低位であった。比較例2の活性エネルギー線硬化性組成物はマクロマー(X)由来の構成単位を含まない共重合体を用いたため、硬化膜の滑水性が低位であった。比較例3の活性エネルギー線硬化性組成物は、共重合体を含まないため、硬化膜の滑水性が低位であった。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物から得られる硬化膜は、滑水性及び外観に優れたものである。このため、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、自動車用の各種ランプレンズ、グレージング、並びに電磁波波レーダー装置の前面のエンブレムやフロントグリル等のレドーム部のハードコート材として好適であり、ミリ波レーダーカバーのハードコート材として特に好適に用いることができる。

Claims (15)

  1. シリコーンマクロマー(X)由来の構成単位、及び少なくとも1種類以上の芳香環又は脂環骨格を有する重合性単量体(Y)由来の構成単位を含む共重合体(A)と、2官能以上の(メタ)アクリレート(B)とを含む活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 前記シリコーンマクロマー(X)が、主鎖又は側鎖にオルガノポリシロキサン構造を含む請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記シリコーンマクロマー(X)の重量平均分子量が、500〜20000である請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記共重合体(A)中に、芳香族ケトン基、ビニルエーテル基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基から選ばれる少なくとも1種類以上の架橋性官能基を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 前記共重合体(A)が、前記架橋性官能基として芳香族ケトン基及び(メタ)アクリロイル基の少なくとも一方を含む請求項4に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 前記共重合体(A)の重量平均分子量が、10000〜100000である請求項1〜5のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. 前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)100質量部に対して、前記共重合体(A)を0.1〜60質量部含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  8. 前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)としてウレタン(メタ)アクリレートを含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  9. 前記ウレタン(メタ)アクリレートが、ジイソシアネートと、ポリオールと、ヒドロキシル基を含有するモノ(メタ)アクリレートとの反応物である請求項8に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  10. 前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)の総量に対して前記ウレタン(メタ)アクリレートを1〜40質量%含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  11. 前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)として3官能以上の(メタ)アクリレートを含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  12. 前記2官能以上の(メタ)アクリレート(B)成の総量に対して前記3官能以上の(メタ)アクリレートを30〜85質量%含む請求項11に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
  14. 基材の表面に請求項13に記載の硬化物からなる硬化膜を有する積層体。
  15. 前記積層体が電磁波レーダーカバーである請求項14に記載の積層体。
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