JP5011663B2 - 硬化性樹脂組成物、それからなる硬化膜及び積層体 - Google Patents
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Description
また、表層である低屈折率層の耐擦傷性が十分ではなかった。
本発明は、以上のような状況を背景としてなされたものであって、その目的は、低屈折率層と高屈折率層を効率的に製造できる紫外線によって硬化しうる硬化性樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、透明性が高く、基材に対する密着性が大きく、優れた耐擦傷性及び耐薬品性を有し、しかも環境耐性に優れた硬化膜を提供することにある。
[1]下記成分:
(A1)重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)を結合させてなる数平均粒子径1nm以上40nm未満の金属酸化物粒子(以下、「(A1)の金属酸化物粒子」という)
(A2)数平均粒子径40nm以上200nm以下の金属酸化物粒子(以下、「(A2)の金属酸化物粒子」という)
(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(C)(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(C)速揮発溶剤」という)
(D)(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が高く、かつ、(C)速揮発溶剤と相溶性である、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D)遅揮発溶剤」という)
を含み、かつ、(C)速揮発溶剤の相対蒸発速度が、(D)遅揮発溶剤の相対蒸発速度よりも大きいことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
[2](C)速揮発溶剤は、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が低い、1種又は2種以上の溶剤であり、(D)遅揮発溶剤は、(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が低い、1種又は2種以上の溶剤であることを特徴とする上記[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3]前記(A1)の金属酸化物粒子が、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン及びセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒子であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4]前記(A2)の金属酸化物粒子が、シリカを主成分とする粒子であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[5]前記(A2)の金属酸化物粒子が、前記重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)と結合されていることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[6]前記有機化合物(Ab)が、重合性不飽和基に加えて、下記式(A−1)に示す基を有することを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[7]前記有機化合物(Ab)が、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[8]前記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体が、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)と、を反応させて得られることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[9]前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(a)20〜70モル%、(b)10〜70モル%及び(c)5〜70モル%を含んでなり、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000である上記[8]に記載の硬化性樹脂組成物。
(a)下記一般式(1)で表される構造単位。
(b)下記一般式(2)で表される構造単位。
(c)下記一般式(3)で表される構造単位。
[10]さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、アゾ基含有ポリシロキサン化合物に由来する下記構造単位(d)0.1〜10モル%を含む上記[8]又は[9]に記載の硬化性樹脂組成物。
(d)下記一般式(4)で表される構造単位。
[11]前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、前記構造単位(d)を下記構造単位(e)の一部として含むことを特徴とする上記[10]に記載の硬化性樹脂組成物。(e)下記一般式(5)で表される構造単位。
[12]さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(f)0.1〜5モル%を含む上記[8]〜[11]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。(f)下記一般式(6)で表される構造単位。
[13]前記化合物(B−1)が、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートである上記[8]〜[12]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[14]さらに、成分(E)少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する多官能(メタ)アクリレート化合物及び/又は少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する含フッ素(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする上記[1]〜[13]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[15]さらに、成分(F)ラジカル重合開始剤を含むことを特徴とする上記[1]〜[14]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[16]上記[1]〜[15]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られ、2層以上の多層構造を有することを特徴とする硬化膜。
[17](A1)及び(A2)の金属酸化物粒子が高密度に存在する1以上の層と、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子が実質的に存在しない1以下の層からなる二層以上の層構造を有することを特徴とする上記[16]に記載の硬化膜。
本発明の硬化性樹脂組成物は、
(A1)重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)を結合させてなる数平均粒子径1nm以上40nm未満の金属酸化物粒子(以下、「(A1)の金属酸化物粒子」という)
(A2)数平均粒子径40nm以上200nm以下の金属酸化物粒子(以下、「(A2)の金属酸化物粒子」という)
(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(C)(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(C)速揮発溶剤」という)
(D)(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が高く、かつ、(C)速揮発溶剤と相溶性である、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D)遅揮発溶剤」という)を含有することを特徴とする。
金属酸化物粒子(A1)及び(A2)
本発明においては、粒径の異なる2種類の金属酸化物粒子(A1)及び(A2)を用いる。このうち、金属酸化物粒子(A1)は、後述の重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)と結合していることが必要である。金属酸化物粒子(A2)については、重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)と結合していることが好ましいが、必須ではない。
本明細書において、金属酸化物粒子(A1)及び(A2)をまとめて「金属酸化物粒子成分(A)」ということがある。金属酸化物粒子(A1)、(A2)において、有機化合物(Ab)と結合していない金属酸化物粒子を、それぞれ「金属酸化物粒子(Aa1)」、「金属酸化物粒子(Aa2)」ということがあり、両者をまとめて「金属酸化物粒子(Aa)」ということもある。また、有機化合物(Ab)と結合している金属酸化物粒子(A1)、(A2)を、それぞれ「反応性粒子(Aab1)」、「反応性粒子(Aab2)」ということがあり、両者をまとめて「反応性粒子(Aab)」ということがある。
尚、2種類の金属酸化物粒子は、それぞれの粒径が上記範囲内の複数種類のものを用いればよく、金属酸化物粒子は3種類以上を組み合わせてもよい。また、複数種類の金属酸化物粒子を構成する物質は同一であっても異なっていてもよい。
金属酸化物粒子(A1)は、数平均粒子径が1nm以上40nm未満の範囲内であり、好ましくは1nm以上30nm以下の範囲内である。
金属酸化物粒子(A2)は、数平均粒子径が40nm以上200nm以下の範囲内であり、好ましくは40nm以上100nm以下の範囲内である。ここで、金属酸化物粒子(A1)及び(A2)の粒径は、電子顕微鏡法で測定した数平均粒子径である。また、棒状粒子である場合の粒径は、短径をいう。
また、金属酸化物粒子(A1)及び(A2)の分散性を改良するために各種の界面活性剤やアミン類を添加してもよい。
これら金属酸化物粒子(A1)及び(A2)の使用形態は、乾燥状態の粉末、又は水もしくは有機溶剤で分散した状態で用いることができる。例えば、分散液として当業界に知られている微粒子状の金属酸化物粒子の分散液を直接用いることができる。特に、硬化物に優れた透明性を要求する用途においては金属酸化物粒子の分散液の利用が好ましい。
本発明に用いられる有機化合物(Ab)は、重合性不飽和基を有する化合物であり、さらに、下記式(A−1)に示す基を含む有機化合物であることが好ましい。また、[−O−C(=O)−NH−]基を含み、さらに、[−O−C(=S)−NH−]基及び[−S−C(=O)−NH−]基の少なくとも1を含むものであることが好ましい。また、この有機化合物(Ab)は、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることが好ましい。
有機化合物(Ab)に含まれる重合性不飽和基としては特に制限はないが、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基、スチリル基、エチニル基、シンナモイル基、マレエート基、アクリルアミド基を好適例として挙げることができる。
この重合性不飽和基は、活性ラジカル種により付加重合をする構成単位である。
有機化合物に含まれる前記式(A−1)に示す基[−U−C(=V)−NH−]は、具体的には、[−O−C(=O)−NH−]、[−O−C(=S)−NH−]、[−S−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=S)−NH−]、及び[−S−C(=S)−NH−]の6種である。これらの基は、1種単独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。中でも、熱安定性の観点から、[−O−C(=O)−NH−]基と、[−O−C(=S)−NH−]基及び[−S−C(=O)−NH−]基の少なくとも1つとを併用することが好ましい。
前記式(A−1)に示す基[−U−C(=V)−NH−]は、分子間において水素結合による適度の凝集力を発生させ、硬化物にした場合、優れた機械的強度、基材や高屈折率層等の隣接層との密着性及び耐熱性等の特性を付与せしめるものと考えられる。
有機化合物(Ab)は、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることが好ましい。このようなシラノール基を生成する化合物としては、ケイ素原子にアルコキシ基、アリールオキシ基、アセトキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が結合した化合物を挙げることができるが、ケイ素原子にアルコキシ基又はアリールオキシ基が結合した化合物、即ち、アルコキシシリル基含有化合物又はアリールオキシシリル基含有化合物が好ましい。
シラノール基又はシラノール基を生成する化合物のシラノール基生成部位は、縮合反応又は加水分解に続いて生じる縮合反応によって、酸化物粒子(Aa)と結合する構成単位である。
有機化合物(Ab)の好ましい具体例としては、例えば、下記式(A−2)に示す化合物を挙げることができる。
R26は、炭素数1〜12の脂肪族又は芳香族構造を有する2価の有機基であり、鎖状、分岐状又は環状の構造を含んでいてもよい。具体例として、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキサメチレン、シクロヘキシレン、フェニレン、キシリレン、ドデカメチレン等を挙げることができる。
R27は、2価の有機基であり、通常、分子量14から1万、好ましくは、分子量76から500の2価の有機基の中から選ばれる。具体例として、ヘキサメチレン、オクタメチレン、ドデカメチレン等の鎖状ポリアルキレン基;シクロヘキシレン、ノルボルニレン等の脂環式又は多環式の2価の有機基;フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ポリフェニレン等の2価の芳香族基;及びこれらのアルキル基置換体、アリール基置換体を挙げることができる。また、これら2価の有機基は炭素及び水素原子以外の元素を含む原子団を含んでいてもよく、ポリエーテル結合、ポリエステル結合、ポリアミド結合、ポリカーボネート結合を含むこともできる。
R28は、(k+1)価の有機基であり、好ましくは、鎖状、分岐状又は環状の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基の中から選ばれる。
Zは、活性ラジカル種の存在下、分子間架橋反応をする重合性不飽和基を分子中に有する1価の有機基を示す。また、kは、好ましくは、1〜20の整数であり、さらに好ましくは、1〜10の整数、特に好ましくは、1〜5の整数である。
シラノール基又は加水分解によってシラノール基を生成する基を有する有機化合物(Ab)を金属酸化物粒子(Aa)と混合し、加水分解させ、両者を結合させる。得られる反応性粒子(Aab)中の有機重合体成分即ち加水分解性シランの加水分解物及び縮合物の割合は、通常、乾燥粉体を空気中で完全に燃焼させた場合の質量減少%の恒量値として、例えば空気中で室温から通常800℃までの熱質量分析により求めることができる。
本発明で用いるエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体は、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)とを反応させて得られ、イソシアネート基/水酸基のモル比が1.1〜1.9の割合で反応させて得られるものが好ましい。
化合物(B−1)としては、分子内に、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を含有している化合物であれば特に制限されるものではない。尚、イソシアネート基を2個以上含有すると、水酸基含有含フッ素重合体と反応させる際にゲル化を起こす可能性がある。また、上記エチレン性不飽和基としては、本発明の硬化性樹脂組成物をより容易に硬化させることができることから、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。このような化合物としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネートの一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、下記構造単位(a)、(b)、(c)から構成されていることが好ましく、さらに構造単位(d)、(e)、(f)を含むことがより好ましい。
構造単位(a)は、下記一般式(1)で表される。
構造単位(b)は、下記一般式(2)で表される。
構造単位(c)は、下記一般式(3)で表される。
また、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、さらに下記構造単位(d)を含んで構成することも好ましい。以下、構造単位(d)について説明する。
構造単位(d)は、下記一般式(4)で表される。
構造単位(e)は、下記一般式(5)で表される。
また、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、さらに上記構造単位(f)を含んで構成することも好ましい。以下、構造単位(f)について説明する。
水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」という。)で、テトラヒドロフラン(以下「THF」という。)を溶剤として測定したポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000であることが好ましい。この理由は、数平均分子量が5,000未満になると、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)の機械的強度が低下する場合があるためであり、一方、数平均分子量が500,000を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、薄膜コーティングが困難となる場合がるためである。また、このような理由により、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)のポリスチレン換算数平均分子量を10,000〜300,000とするのがより好ましく、10,000〜100,000とするのがさらに好ましい。
本発明で用いるエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体(B)は、上述した、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)とを、イソシアネート基/水酸基のモル比が1.1〜1.9の割合で反応させて得られることが好ましい。この理由は、モル比が1.1未満になると耐擦傷性及び耐久性が低下する場合があるためであり、一方、モル比が1.9を超えると、硬化性樹脂組成物の塗膜のアルカリ水溶液浸漬後の耐擦傷性が低下する場合があるためである。また、このような理由により、イソシアネート基/水酸基のモル比を、1.1〜1.5とするのがより好ましく、1.2〜1.5とするのがさらに好
ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれる(C)速揮発溶剤は、上記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い1種又は2種以上の溶剤である。ここで、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高いとは、(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体を50質量%となるよう各溶剤に添加して、室温8時間攪拌したときに、目視で均一な溶液となることをいう。そして、(C)速揮発溶剤の相対蒸発速度は、後述の(D)遅揮発溶剤の相対蒸発速度よりも大きいことが必要である。ここで、「相対蒸発速度」とは、酢酸ブチルが90重量%蒸発するのに要する時間を基準とする蒸発速度の相対値をいい、詳細は、TECHNIQUES OF CHEMISTRY VOL.2 ORGANIC SOLVENTS Physical Propertiesand methods of purification 4th ed. (Interscience Publishers, Inc. 1986 page62)に記載されているとおりである。また、(C)速揮発溶剤は、上記(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子(金属酸化物粒子成分(A))の分散安定性が低いことが好ましい。(C)速揮発溶剤は、相対蒸発速度が(D)よりも大きく、(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高く、かつ、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が低いことにより、本発明の硬化性樹脂組成物を、基材に塗布し、溶剤(C)及び(D)を蒸発させる過程で、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子を偏在化させることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれる(D)遅揮発溶剤は、上記(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が高い、1種又は2種以上の溶剤である。ここで、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が高いとは、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子のイソプロパノール分散液にガラス板を浸漬して(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子をガラス壁に付着させ、その(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子が付着したガラス板を各溶剤に浸漬した場合に、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子が該溶剤中に目視で均一に分散することをいう。また、(D)遅揮発溶剤は、上記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が低いことが好ましい。
本発明で用いる(C)速揮発溶剤と(D)遅揮発溶剤は、相溶性であることが必要である。相溶性は、本発明の組成物の具体的構成において、(C)速揮発溶剤と(D)遅揮発溶剤が分離しない程度の相溶性があれば足りる。
少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する多官能(メタ)アクリレート化合物(E−1)は、硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物及びそれを用いた反射防止膜の耐擦傷性を高めるために用いることができる。
少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する含フッ素(メタ)アクリレート化合物(E−2)は、硬化性樹脂組成物の屈折率を低下させるために用いられる。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、必要に応じて、放射線(光)照射により活性ラジカル種を発生させる(F)光ラジカル重合開始剤(放射線(光)重合開始剤)を配合することができる。
本発明の硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、光増感剤、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、無機充填剤、顔料、染料、溶剤(C)及び(D)以外の溶剤等を適宜配合できる。
本発明の組成物は、次のようにして製造する。
2種類の金属酸化物粒子(A1)及び(A2)の分散液及びエチレン性不飽和基含有フッ素重合体((B)成分)、必要に応じて、多官能(メタ)アクリレート((E)成分)、放射線(光)重合開始剤((F)成分)等を攪拌機付きの反応容器に入れ35℃〜45℃で2時間攪拌し本発明の硬化性樹脂組成物とする。
溶剤を最初の反応性粒子分散液に使用した溶剤(α)と異なる種類の溶剤(β)に置換する場合は、反応性粒子分散液の溶剤(α)の質量に対して1.0倍の溶剤(β)も加え同様の条件で攪拌する。次にこの組成液を、ロータリーエバポレーターを用いて固形分濃度50%となる質量まで減圧濃縮し本発明の組成物とする。
本発明の硬化性樹脂組成物は反射防止膜や被覆材の用途に好適であり、反射防止や被覆の対象となる基材としては、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ、メラミン、トリアセチルセルロース、ABS、AS、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、ガラス、スレート等を挙げることができる。これら基材の形状は板状、フィルム状又は3次元成形体でもよく、コーティング方法は、通常のコーティング方法、例えばディッピングコート、スプレーコート、フローコート、シャワーコート、ロールコート、スピンコート、刷毛塗り等を挙げることができる。これらのコーティングによる塗膜の厚さは、乾燥、硬化後、通常0.1〜400μmであり、好ましくは、1〜200μmである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、放射線(光)によって硬化させることができる。その線源としては、組成物をコーティング後短時間で硬化させることができるものである限り特に制限はないが、例えば、赤外線の線源として、ランプ、抵抗加熱板、レーザー等を、また可視光線の線源として、日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を、また紫外線の線源として、水銀ランプ、ハライドランプ、レーザー等を、また電子線の線源として、市販されているタングステンフィラメントから発生する熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを通じて発生させる冷陰極方式及びイオン化したガス状分子と金属電極との衝突により発生する2次電子を利用する2次電子方式を挙げることができる。また、アルファ線、ベータ線及びガンマ線の線源として、例えば、60Co等の核分裂物質を挙げることができ、ガンマ線については加速電子を陽極へ衝突させる真空管等を利用することができる。これら放射線は1種単独で又は2種以上を同時に又は一定期間をおいて照射することができる。
本発明の硬化膜は、前記硬化性樹脂組成物を種々の基材、例えば、プラスチック基材にコーティングして硬化させることにより得ることができる。具体的には、組成物をコーティングし、好ましくは、0〜200℃で揮発成分を乾燥させた後、上述の、放射線で硬化処理を行うことにより被覆成形体として得ることができる。放射線による硬化処理は、紫外線又は電子線を用いることが好ましい。そのような場合、好ましい紫外線の照射光量は0.01〜10J/cm2であり、より好ましくは、0.1〜2J/cm2である。また、好ましい電子線の照射条件は、加圧電圧は10〜300KV、電子密度は0.02〜0.30mA/cm2であり、電子線照射量は1〜10Mradである。
硬化性樹脂組成物が含有する2種以上の金属酸化物粒子の組み合わせによっては、「金属酸化物粒子が高密度に存在する層」が2層以上形成され得る。さらに、「金属酸化物粒子が高密度に存在する層」の「金属酸化物粒子」は、少なくとも1種、即ち、1種又は2種以上の「金属酸化物粒子」を意味する。また、一つの「金属酸化物粒子が高密度に存在する層」が、2種以上の金属酸化物粒子から構成されていてもよい。
本発明の積層体は、本発明の硬化性樹脂組成物から得られる二層以上の層構造を有する硬化膜を、積層構造の一部とする積層体である。本発明の積層体を構成する基材層以外の任意の二以上の隣接層は、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化膜として製造することができる。
本発明の積層体は、例えば、基材が透明基材の場合には、最外層(基材から最も遠い層)に低屈折率層を設けることにより、優れた反射防止膜となる。本発明の積層体は、反射防止膜の他にも、例えば、レンズ、選択透過膜フィルター等の光学用部品に使用できる。
反射防止膜の具体的層構成は、特に限定されるものではない。通常は、基材上に、少なくとも、高屈折率膜、及び低屈折率膜をこの順に積層することにより反射防止機能を持たせたものである。積層体の層構成の一部には、この他にも、ハードコート層、帯電防止層等を含めることができる。本発明の硬化性樹脂組成物を硬化することによって得られる硬化膜は、一の工程によって、基材の上に、高屈折率層及び低屈折率層を形成できるため、製造工程の簡略化ができる。
また、帯電防止層を設けることもできる。この場合、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化することによって得られる硬化膜中にATO粒子等の導電性粒子を添加しなくても、帯電防止性を有する反射防止膜を得ることができる。帯電防止層には、ATO等の導電性を有する金属酸化物粒子、あるいは有機、又は無機の導電性化合物を添加した硬化性膜、前記金属酸化物を蒸着あるいはスパッタリングすることで得られる金属酸化物膜、導電性有機高分子からなる膜を挙げることができる。導電性有機高分子としては、ポリアセチレン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリピロール系導電性高分子、ポリフェニレンビニレン系導電性高分子等を例示することができるが、ポリチオフェン等のポリチオフェン系導電性高分子が好ましい。
これらの層は一層のみ形成してもよく、また、異なる層を二層以上形成してもよい。
これらの層の塗布法としては、公知の塗布方法を使用することができ、特に、ディップ法、コーター法、印刷法等各種の方法を適用することができる。
乾燥空気中、メルカプトプロピルトリメトキシシラン221部、ジブチル錫ジラウレ−ト1部からなる溶液に対し、イソホロンジイソシアネート222部を攪拌しながら50℃で1時間かけて滴下後、70℃で3時間加熱攪拌した。これに新中村化学製NKエステルA−TMM−3LM−N(ペンタエリスリトールトリアクリレート60質量%とペンタエリスリトールテトラアクリレート40質量%とからなる。このうち、反応に関与するのは、水酸基を有するペンタエリスリトールトリアクリレートのみである。)549部を30℃で1時間かけて滴下後、60℃で10時間加熱攪拌することで重合性不飽和基を含む有機化合物(Ab)を得た。反応液中の残存イソシアネ−ト量をFT−IRで分析したところ0.1%以下であり、反応がほぼ定量的に終了したことを示した。生成物の赤外吸収ス
ペクトルは原料中のメルカプト基に特徴的な2550カイザ−の吸収ピ−ク及び原料イソシアネ−ト化合物に特徴的な2260カイザ−の吸収ピ−クが消失し、新たにウレタン結合及びS(C=O)NH−基に特徴的な1660カイザ−のピ−ク及びアクリロキシ基に特徴的な1720カイザ−のピ−クが観察され、重合性不飽和基としてのアクリロキシ基と−S(C=O)NH−、ウレタン結合を共に有するアクリロキシ基修飾アルコキシシランが生成していることを示した。以上により、前記式(A−4)及び(A−5)で示される化合物(Ab)が合計で773部得られた(以下、この化合物を、「アルコキシシラン(1)」ということがある。)ほか、反応に関与しなかったペンタエリスリトールテトラアクリレート220部が混在している。
攪拌機付きの容器内のイソホロンジイソシアネート18.8部と、ジブチル錫ジラウレート0.2部とからなる溶液に対し、新中村化学製NKエステルA−TMM−3LM−N(反応に関与するのは、水酸基を有するペンタエリスリトールトリアクリレートのみである。)93部を、10℃、1時間の条件で滴下した後、60℃、6時間の条件で攪拌し、反応液とした。
この反応液中の残存イソシアネート量を製造例1と同様にしてFT−IRで測定したところ、0.1質量%以下であり、反応がほぼ定量的に行われたことを確認した。また、分子内に、ウレタン結合、及びアクリロイル基(重合性不飽和基)とを含むことを確認した。
以上により、前記式(11)で示される化合物が75部得られたほか、反応に関与しなかったペンタエリスリトールテトラアクリレート37部が混在している。
アルミナ、ジルコニア被覆TiO2粒子分散液(テイカ株式会社製 全固形分濃度28%、粒子濃度24%)333.7部、製造例1で製造したアルコキシシラン(1)の溶液5.4部、蒸留水0.20部、p−ヒドロキノンモノメチルエーテル0.03部を混合し、65℃で加熱攪拌した。4時間後、オルト蟻酸メチルエステル2.2部添加し、さらに1時間加熱することで、固形分32%の反応性アルミナ、ジルコニア被覆TiO2粒子ゾル(A1−1)を得た。
このTiO2粒子の数平均粒子径は、20nmであった。ここで、平均粒子径は透過型電子顕微鏡により測定した。
内容積1.5Lの電磁攪拌機付きステンレス製オートクレーブを窒素ガスで十分置換した後、酢酸エチル500g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)43.2g、エチルビニルエーテル41.2g、ヒドロキシエチルビニルエーテル21.5g、ノニオン性反応性乳化剤として「アデカリアソープNE−30」(旭電化工業株式会社製)40.5g、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンとして「VPS−1001」(和光純薬工業株式会社製)6.0g及び過酸化ラウロイル1.25gを加え、ドライアイス−メタノールで−50℃まで冷却した後、再度窒素ガスで系内の酸素を除去した。
次いでヘキサフルオロプロピレン97.4gを加え、昇温を開始した。オートクレーブ内の温度が60℃に達した時点での圧力は5.3×105Paを示した。その後、70℃で20時間攪拌下に反応を継続し、圧力が1.7×105Paに低下した時点でオートクレーブを水冷し、反応を停止させた。室温に達した後、未反応モノマーを放出しオートクレーブを開放し、固形分濃度26.4%のポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をメタノールに投入しポリマーを析出させた後、メタノールにて洗浄し、50℃にて真空乾燥を行い220gの含フッ素重合体(B−2)を得た。
電磁攪拌機、ガラス製冷却管及び温度計を備えた容量1リットルのセパラブルフラスコに、製造例4で得られた水酸基含有含フッ素重合体(B−2)を50.0g、重合禁止剤
として2,6−ジ−t−ブチルメチルフェノール0.01g及びMIBK374gを仕込み、20℃で水酸基含有含フッ素重合体(B−2)がMIBKに溶解して、溶液が透明、均一になるまで攪拌を行った。次いで、この系に、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(B−1)16.0gを添加し、溶液が均一になるまで攪拌した後、ジブチルチンジラウレート0.1gを添加して反応を開始し、系の温度を55〜65℃に保持し5時間攪拌を継続することにより、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体(B1)のMIBK溶液を得た。この溶液をアルミ皿に2g秤量後、150℃のホットプレート上で5分間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、15.0%であった。
製造例3と同様に、アルコキシシラン(1)1.1部、メチルエチルケトンシリカゾル(日産化学工業(株)製、商品名:MEK−ST−L(数平均粒子径0.050μm、シリカ濃度30%)91.3部(固形分27.4部)、イオン交換水0.1部、オルト蟻酸メチルエステル1.4部を用いて粒子分散液(A2−1)を得た。粒子分散液(A2−1)の固形分含量を求めたところ、36質量%であった。
このシリカ系粒子の平均粒子径は、50nmであった。ここで、平均粒子径は透過型電子顕微鏡により測定した。
製造例6と同様にアルコキシシラン(1)1.1部、メチルエチルケトンシリカゾル(日産化学工業(株)製、商品名:MEK−ST(数平均粒子径0.020μm、シリカ濃度30%)91.3部(固形分27.4部)、イオン交換水0.1部、オルト蟻酸メチルエステル1.4部を用いて粒子分散液(A2−2)を得た。粒子分散液(A1−2)の固形分含量を求めたところ、36質量%であった。
このシリカ系粒子の平均粒子径は、20nmであった。ここで、平均粒子径は透過型電子顕微鏡により測定した。
硬化性樹脂組成物1の調製
製造例3で得られたアルミナ、ジルコニア被覆TiO2粒子ゾル(A)110g(反応性粒子として34.8g)、製造例5で得られたエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体(B1)285g(エチレン性不飽和基含有フッ素重合体として42.7g)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)15.4g、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン(イルガキュア369、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光ラジカル重合開始剤)3.9g、製造例2で得られた式(11)で示される化合物3.2g、メチルエチルケトン530g、メチルイソブチルケトン150g、ノルマルブタノール100gを加え攪拌した。得られた硬化性樹脂組成物の固形分濃度は8.4%であった。
用いた金属酸化物粒子成分の組み合わせを表1に記載の通りに変更し、各成分を表1に示す割合で配合した以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物2〜5を得た。
シリカ粒子ゾル(メチルエチルケトンシリカゾル、日産化学工業(株)製MEK−ST、数平均粒子径0.022μm、シリカ濃度30%)98.6g、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2.1g、IRGACURE907(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)1.2g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)33.2g、シクロヘキサノン7gを混合攪拌し、シリカ粒子含有ハードコート層用組成物を得た。このシリカ粒子含有ハードコート層用組成物を、ワイヤーバーコータ(#12)を用いて、トリアセチルセルロースフィルム(LOFO製、膜厚80μm)に塗工した後、オーブン中80℃で1分間乾燥した。続いて、空気下、高圧水銀ランプを用いて、0.6J/cm2の光照射条件で紫外線を照射することにより、ハードコート層を形成した。ハードコート層の膜厚を触針式膜厚計にて測定したところ5μmであった。
得られたハードコート層の上に、ワイヤーバーコータ(#3)を用いて、上記実施例1〜3及び比較例1、2で得られた硬化性樹脂組成物を塗工した後、オーブン中80℃で1分間乾燥した。続いて、窒素雰囲気下、高圧水銀ランプを用いて、0.9J/cm2の光照射条件で紫外線を照射することにより、膜厚が0.2μmの硬化膜層を形成した。
(1)スチールウール耐性
硬化膜のスチールウール耐性テストを次に示す方法で実施した。即ち、スチールウール(ボンスターNo.0000、日本スチールウール(株)社製)を学振型摩擦堅牢度試験機(AB−301、テスター産業(株)製)に取りつけ、硬化膜の表面を荷重1kgの条件で10回繰り返し擦過し、当該硬化膜の表面における傷の発生の有無を目視で、以下の基準で確認した。
○:硬化膜の剥離や傷の発生がほとんど認められない。
△:硬化膜に細い傷が認められる。
×:硬化膜の一部に剥離が生じ、又は硬化膜の表面に筋状の傷が発生した。
得られた積層体における濁度(Haze値)を、Haze計を用いて測定し、以下の基準で評価した。
○:Haze値が1%以下である。
△:Haze値が3%以下である。
×:Haze値が3%を超える。
硬化膜のエタノール耐性テストを次に示す方法で実施した。即ち、エタノールを染み込ませた不織布(BEMCOT S−2、旭化成工業社製)を学振型摩擦堅牢度試験機(AB−301、テスター産業(株)製)に取りつけ、硬化膜の表面を荷重500gの条件で20回繰り返し擦過し、当該硬化膜の表面における傷の発生の有無を目視で、以下の基準で確認した。
○:硬化膜の剥離や傷の発生がほとんど認められない。
△:硬化膜に細い傷が認められる。
×:硬化膜の一部に剥離が生じ、又は硬化膜の表面に筋状の傷が発生した。
得られた硬化膜の断面を顕微鏡で観察し、二層に分離しているか否かを評価した。評価基準は次のとおりである。各々の状態の典型例を概念として示す電子顕微鏡写真を図2に示す。
<評価基準>
○:二層分離
△:分離せず(一部凝集)
×:均一構造
DPPA:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート;UV硬化性架橋剤(5官能)
イルガキュア369:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光重合開始剤
これに対し、金属酸化物粒子(A1)を1種のみ配合した比較例1では、耐擦傷性が及び耐薬品性が低下している。また、金属酸化物粒子(A1)に相当する粒子を2種類配合した比較例2では層分離性も低下し、耐擦傷性、ヘイズが劣っていた。
本発明の硬化性樹脂組成物、その硬化膜は、例えば、プラスチック光学部品、タッチパネル、フィルム型液晶素子、プラスチック容器、建築内装材としての床材、壁材、人工大理石等の傷付き(擦傷)防止や汚染防止のための保護コーティング材;フィルム型液晶素子、タッチパネル、プラスチック光学部品等の反射防止膜;各種基材の接着剤、シーリング材;印刷インクのバインダー材等として、特に反射防止膜として好適に用いることができる。
10:基材
12:ハードコート層
14:高屈折率層
16:低屈折率層
Claims (16)
- 下記成分:
(A1)重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)を結合させてなる数平均粒子径1nm以上40nm未満の金属酸化物粒子(以下、「(A1)の金属酸化物粒子」という)
(A2)重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)と結合されている、数平均粒子径40nm以上200nm以下の金属酸化物粒子(以下、「(A2)の金属酸化物粒子」という)
(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(C)(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(C)速揮発溶剤」という)
(D)(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が高く、かつ、(C)速揮発溶剤と相溶性である、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D)遅揮発溶剤」という)
を含み、かつ、(C)速揮発溶剤の相対蒸発速度が、(D)遅揮発溶剤の相対蒸発速度よりも大きいことを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - (C)速揮発溶剤は、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子の分散安定性が低い、1種又は2種以上の溶剤であり、(D)遅揮発溶剤は、(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が低い、1種又は2種以上の溶剤であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記(A1)の金属酸化物粒子が、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン及びセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記(A2)の金属酸化物粒子が、シリカを主成分とする粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記有機化合物(Ab)が、重合性不飽和基に加えて、下記式(A−1)に示す基を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
[式中、Uは、NH、O(酸素原子)又はS(イオウ原子)を示し、Vは、O又はSを示す。] - 前記有機化合物(Ab)が、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体が、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)と、を反応させて得られることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(a)20〜70モル%、(b)10〜70モル%及び(c)5〜70モル%を含んでなり、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000である請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
(a)下記一般式(1)で表される構造単位。
(b)下記一般式(2)で表される構造単位。
(c)下記一般式(3)で表される構造単位。
[式中、R1はフッ素原子、フルオロアルキル基、又は−OR2で表される基(R2はアルキル基、又はフルオロアルキル基を示す)を示す]
[式中、R3は水素原子又はメチル基を、R4はアルキル基、−(CH2)x−OR5若しくは−OCOR5で表される基(R5はアルキル基、又はグリシジル基を、xは0又は1の数を示す)、カルボキシル基、又はアルコキシカルボニル基を示す]
[式中、R6は水素原子、又はメチル基を、R7は水素原子、又はヒドロキシアルキル基を、vは0又は1の数を示す] - さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、アゾ基含有ポリシロキサン化合物に由来する下記構造単位(d)0.1〜10モル%を含む請求項7又は8に記載の硬化性樹脂組成物。
(d)下記一般式(4)で表される構造単位。
[式中、R8及びR9は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基を示す] - 前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、前記構造単位(d)を下記構造単位(e)の一部として含むことを特徴とする請求項9に記載の硬化性樹脂組成物。
(e)下記一般式(5)で表される構造単位。
[式中、R10〜R13は水素原子、アルキル基、又はシアノ基を示し、R14〜R17は水素原子又はアルキル基を示し、p、qは1〜6の数、s、tは0〜6の数、yは1〜200の数を示す。] - さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(f)0.1〜5モル%を含む請求項7〜10のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
(f)下記一般式(6)で表される構造単位。
[式中、R18は乳化作用を有する基を示す] - 前記化合物(B−1)が、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートである請求項7〜11のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに、成分(E)少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する多官能(メタ)アクリレート化合物及び/又は少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する含フッ素(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに、成分(F)ラジカル重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られ、2層以上の多層構造を有することを特徴とする硬化膜。
- (A1)及び(A2)の金属酸化物粒子が高密度に存在する1以上の層と、(A1)及び(A2)の金属酸化物粒子が実質的に存在しない1以下の層からなる二層以上の層構造を有することを特徴とする請求項15に記載の硬化膜。
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