JP2021160895A - 捲回装置、および捲回物の製造方法 - Google Patents

捲回装置、および捲回物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】帯状体の巻きずれを抑制することができる捲回装置を提供すること。【解決手段】実施形態によれば、捲回装置は、巻芯と、調整機構と、を備える。巻芯は、中心軸を有し、中心軸を中心として回転することにより第1の帯状体と前記第1の帯状体に外側から密着する第2の帯状体とを含む複数の帯状体を捲回する。調整機構は、巻芯の外周面において第1の帯状体の内側の部材に第1の帯状体が外側から接触を開始する第1の位置と、巻芯の外周面において第2の帯状体が第1の帯状体に外側から接触を開始する第2の位置との間の領域の面積を変化させる。【選択図】 図6

Description

本発明の実施形態は、捲回装置、および捲回物の製造方法に関する。
複数の帯状体が重ね合わせた状態で捲回された捲回物として、例えば、リチウムイオン電池などの二次電池に用いられる電極群がある。例えば、二次電池に用いられる電極群の場合には、電池の負極を形成する帯状体(負電極シート)と電池の正極を形成する帯状体(正電極シート)とを重ね合わせた状態で巻芯に保持させ、巻芯を回転させる。これにより、2つの帯状体が巻芯に捲回される。このとき、電池の負極を形成する帯状体と電池の正極を形成する帯状体は、張力がかけられた状態で個別に搬送され、巻芯に到達する直前で集約された後、巻芯に巻き取られる。
電池の電極群を形成する帯状体を製造する際には、例えばプレス時の歪みが残った状態(湾曲した状態)で帯状体が形成されることがある。このような湾曲した帯状体を捲回する際でも、湾曲した帯状体が外側から密着する他の帯状体の位置がずれることが抑制され、巻きずれの発生が抑制されることが、求められている。
特開2001−216998号公報
本発明が解決しようとする課題は、帯状体の巻きずれを抑制することができる捲回装置、及び捲回物の製造方法を提供することにある。
実施形態によれば、捲回装置は、第1の帯状体と前記第1の帯状体に外側から密着する第2の帯状体とを含む複数の帯状体が重ね合わせた状態で捲回された捲回物を製造する装置である。捲回装置は、巻芯と、調整機構と、を備える。巻芯は、中心軸を有し、中心軸を中心として回転することにより複数の帯状体を捲回する。調整機構は、巻芯の外周面において、第1の帯状体の内側の部材に第1の帯状体が外側から接触を開始する第1の位置と、第2の帯状体が第1の帯状体に外側から接触を開始する第2の位置との間の領域の面積を変化させる。
実施形態によれば、捲回物の製造方法は、第1の帯状体と第1の帯状体に外側から密着する第2の帯状体とを含む複数の帯状体が重ね合わせた状態で捲回された捲回物を製造する方法である。捲回物の製造方法は、中心軸を有する巻芯に複数の帯状体を取り付けることと、複数の帯状体の巻芯への取り付けが終了したことに基づいて、巻芯の外周面において第1の帯状体の内側の部材に第1の帯状体が外側から接触を開始する第1の位置と、第2の帯状体が第1の帯状体に外側から接触を開始する第2の位置との間の領域の面積を増加させることと、前記第1の位置と前記第2の位置との間の前記領域の前記面積を増加させた後、中心軸を中心として巻芯を回転させることにより複数の帯状体を巻芯に捲回することと、を備える。
図1は、第1の実施形態に係る捲回装置の一例を示す概略図である。 図2は、第1の実施形態に係る捲回装置の制御構成の一例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る捲回装置の巻芯に複数の帯状体のうちの1つが取り付けられた状態を示す概略図である。 図4は、第1の実施形態に係る捲回装置の巻芯に取り付けられた帯状体とは異なる他の帯状体が巻芯に供給される様子を示す概略図である。 図5は、第1の実施形態に係る捲回装置の巻芯に複数の帯状体が取り付けられた状態を示す概略図である。 図6は、第1の実施形態に係る捲回装置の巻芯に複数の帯状体が取り付けられた状態においてローラを移動させる様子を示す概略図である。 図7は、第1の実施形態に係る捲回装置の巻芯に複数の帯状体が捲回される様子を示す概略図である。 図8は、第1の実施形態の第1の変形例に係る捲回装置の巻芯に複数の帯状体が取り付けられた状態においてローラを移動させる様子を示す概略図である。 図9は、第2の実施形態に係る捲回装置の巻芯に複数の帯状体のうちの2つが取り付けられた状態を示す概略図である。 図10は、第2の実施形態に係る捲回装置の巻芯に取り付けられた2つの帯状体とは異なる他の帯状体が巻芯に供給される様子を示す概略図である。 図11は、第2の実施形態に係る捲回装置の巻芯に複数の帯状体が取り付けられた状態においてローラを移動させる様子を示す概略図である。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る捲回装置1の構成を示す図である。図2は、第1の実施形態に係る捲回装置1の制御構成を示すブロック図である。捲回装置1は、複数の帯状体が重ね合わせた状態で捲回された捲回物を製造する装置である。捲回物は、例えば、リチウムイオン電池などの二次電池に用いられる電極群である。本実施形態の捲回装置1は、正電極シート101と負電極シート102とを用いて二次電池の電極群を製造する装置である。正電極シート101は、二次電池の正極を形成する電極シートである。負電極シート102は、二次電池の負極を形成する電極シートである。負電極シート102は、第1の帯状体の一例であり、正電極シート101は、第2の帯状体の一例である。捲回装置1は、重ね合わせた正電極シート101及び負電極シート102を後述の巻芯40に保持させた後、巻芯40を回転させることで、正電極シート101及び負電極シート102を捲回し、二次電池の電極群を製造する。このとき、負電極シート102は正電極シート101に外側から密着する。
図1に示すように、捲回装置1は、供給部10と、供給部20と、搬送部30と、巻芯40と、制御デバイス50と、調整機構60とを備える。
供給部10は、ホルダ11と送り装置12とを備える。ホルダ11は、正電極シート101が捲回されたロール状の原反を保持し、図示しないフレームなどに対して回転する。送り装置12は、ホルダ11と巻芯40との間の搬送経路に設けられる。送り装置12は、正電極シート101を所定の長さだけ間欠的に送り出す。例えば、送り装置12は、正電極シート101を把持するとともに、巻芯40側に移動する。送り装置12は、把持した正電極シート101を解放後、ホルダ11側に移動する。送り装置12は、例えば、ピッチ送り機構である。なお、送り装置12は、正電極シート101を挟み、正電極シート101を所定の長さだけ間欠的に送り出すローラなどであってもよい。
供給部20は、ホルダ21と送り装置22とを備える。ホルダ21は、負電極シート102が捲回されたロール状の原反を保持し、図示しないフレームなどに対して回転する。送り装置22は、ホルダ21と巻芯40との間の搬送経路に設けられる。送り装置22は、負電極シート102を所定の長さだけ間欠的に送り出す。例えば、送り装置22は、負電極シート102を把持するとともに、巻芯40側に移動する。送り装置22は、把持した負電極シート102を解放後、ホルダ21側に移動する。送り装置22は、例えば、ピッチ送り機構である。なお、送り装置22は、負電極シート102を挟み、負電極シート102を所定の長さだけ間欠的に送り出すローラなどであってもよい。
正電極シート101は、帯状を呈する正極集電体と、正極集電体の少なくとも一方の面に設けられた正極活物質含有層を有する。正極集電体は、例えば、アルミニウム箔、又は、アルミニウム合金箔から形成される。正極活物質含有層は、正極活物質を含む。
負電極シート102は、帯状を呈する負極集電体と、負極集電体の少なくとも一方の面に設けられた負極活物質含有層を有する。負極集電体は、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、又は、銅箔から形成される。負極活物質含有層は、負極活物質を含む。
また、本実施形態では、正電極シート101及び負電極シート102の一方と一体に、絶縁層が形成される。このため、正電極シート101と負電極シート102を捲回することで製造される電極群では、絶縁層が、正極と負極との間を電気的に絶縁するセパレータとなる。なお、絶縁層の代わりに固体電解質含有層を、正電極シート101及び負電極シート102の一方と一体に形成してもよい。この場合、製造される電極群では、固体電解質含有層が、正極と負極との間を電気的に絶縁する
搬送部30は、ホルダ11と巻芯40との間と、ホルダ21と巻芯40との間とに設けられる。搬送部30は、4つのガイドローラ31−34を備える。ガイドローラ31−34は、例えば、図示しないフレームなどに取り付けられる。
ガイドローラ31、32は、ホルダ11と巻芯40との間に配置され、供給部10から供給された正電極シート101を巻芯40へ案内する。ガイドローラ33、34は、ホルダ21と巻芯40との間に配置され、供給部20から供給された負電極シート102を巻芯40へ案内する。
負電極シート102の搬送路は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、正電極シート101の搬送路に対して、巻芯40が回転する側とは反対側に位置する。
なお、搬送部30が有するガイドローラの数や配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、ホルダ11、ホルダ21、および巻芯40の配置などに応じて適宜変更することができる。また、搬送部30には、正電極シート101の張力を制御するダンサーローラ、負電極シート102の張力を制御するダンサーローラなどを設けることもできる。
巻芯40は、図示しないフレームなどに取り付けられている。図2に示すように、巻芯40には、モータ45が接続されている。モータ45は、例えば、サーボモータである。巻芯40は、中心軸Cを有する。巻芯40は、モータ45の駆動により、フレーム等に対して中心軸Cを中心として回転する。
巻芯40は、重ね合わされた正電極シート101と負電極シート102を把持するとともに、中心軸Cを中心として回転することにより、正電極シート101と負電極シート102を外周面に巻き付けることができる。中心軸Cに垂直又は略垂直な断面における巻芯40の断面形状は、製造される捲回物の形態に応じて適宜変更される。
巻芯40は、略円柱形状に形成されている。中心軸Cに垂直又は略垂直な断面における巻芯40の断面形状は、略円形である。このため、正電極シート101と負電極シート102を巻芯40の外周面に巻き付けることにより、略円筒形状の電極群を製造することができる。中心軸Cに垂直又は略垂直な断面における巻芯40の断面形状は、楕円形、多角形状などであってもよい。
巻芯40は、把持体43と把持体44とを備える。把持体43及び把持体44のそれぞれは、中心軸Cに垂直又は略垂直な断面における巻芯40の断面形状が略半円形状である。把持体43と把持体44との間に正電極シート101が挿入されることにより、正電極シート101が把持体43と把持体44との間で把持される。これにより、正電極シート101が巻芯40に取り付けられる。
図2に示すように、調整機構60は、ローラ61と、ローラ62と、駆動装置65とを備える。図1に示すように、ローラ61及びローラ62は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、正電極シート101の搬送路に対して、巻芯40が回転する側と反対側で、かつ、負電極シート102の搬送路に対して、巻芯40が回転する側と同じ側に位置する。すなわち、ローラ61及びローラ62は、搬送部30と巻芯40との間で支持された正電極シート101と負電極シート102との間に配置される。ローラ61及びローラ62のそれぞれは、例えば、図示しないフレームなどに取り付けられている。ローラ61及びローラ62のそれぞれは、軸方向(長手方向)の一方の端部のみがフレームなどに固定されてもよく、軸方向の両方の端部がフレームなどに固定されてもよい。ローラ62は、第1のローラの一例であり、ローラ61は、第2のローラの一例である。
ローラ61は、正電極シート101の搬送路に設けられたガイドローラのうち巻芯40に最も近いガイドローラ32と巻芯40との間に配置されている。ローラ61は、ガイドローラ32を介して供給部10から供給された正電極シート101を巻芯40へ案内する。ローラ61の位置に応じて、巻芯40に対する正電極シート101の挿入角度が変化する。すなわち、ローラ61は、巻芯40に対する正電極シート101の挿入角度を規定する。
ローラ62は、負電極シート102の搬送路に設けられたガイドローラのうち巻芯40に最も近いガイドローラ34と巻芯40との間に配置されている。ローラ62には、駆動装置65が接続されている。駆動装置65は、駆動により、ローラ62を移動させる。具体的には、駆動装置65は、駆動により、ローラ62を基準位置と捲回位置との間で移動させる。ローラ62は、駆動装置65の駆動により、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について移動可能である。
ある実施例では、駆動装置65は、スライダとサーボモータとを備え、スライダとサーボモータとの駆動により、ローラ62を所定の方向に沿って移動させる。別のある実施例では、駆動装置65は、アームとエアシリンダとを備え、アームの一端はフレームなどに回動可能に取り付けられ、アームの他端にはローラ62が固定される。また、アームにはエアシリンダが接続される。エアシリンダは、所定の方向に沿って伸縮することにより、アームを回動させる。そして、アームが回動することにより、アームの回動軸を中心とする円弧に沿ってローラ62が移動する。
基準位置は、正電極シート101及び負電極シート102を巻芯40に取り付ける際に配置される位置である。正電極シート101及び負電極シート102を巻芯40に取り付ける際には、正電極シート101の端部が巻芯40に把持された状態で、巻芯40の外周面と正電極シート101の間に負電極シート102が挿入される。ローラ62が基準位置に位置する状態では、巻芯40に対する負電極シート102の挿入角度が正電極シート101の巻芯40に対する挿入角度に近い状態となり、巻芯40と正電極シート101との間に負電極シート102の端部を挿入しやすくなる。
捲回位置は、正電極シート101及び負電極シート102を巻芯40に捲回する際に配置される位置である。ローラ62の捲回位置は、基準位置に対して、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側とは反対側に位置する。また、ローラ62の捲回位置は、基準位置に対して、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、ローラ61から離れる側に位置する。
ローラ62は、基準位置から捲回位置へ移動することにより、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側とは反対側へ移動する。また、ローラ62は、捲回位置から基準位置へ移動することにより、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側と同じ側へ移動する。ローラ62の位置に応じて、巻芯40に対する負電極シート102の挿入角度が変化する。例えば、ローラ62が基準位置と捲回位置との間で移動することにより、供給部20から供給された負電極シート102の巻芯40への挿入角度が変化する。ローラ62は、巻芯40に対する負電極シート102の挿入角度を規定する。
制御デバイス(コントローラ)50は、例えば、コンピュータ等である。制御デバイス50は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等を含むプロセッサ又は集積回路(制御回路)、及び、メモリ等の記憶媒体を備える。制御デバイス50は、集積回路等を1つのみ備えてもよく、集積回路等を複数備えてもよい。制御デバイス50は、記憶媒体等に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を行う。制御デバイス50は、捲回装置1に設けられた各要素の動作を制御する。制御デバイス50は、例えば、モータ45の駆動、調整機構60の駆動装置65などの駆動を制御する。また、制御デバイス50は、作業者などがプロセス条件や動作条件などを入力する入力部、動作状態や異常表示などを表示する表示部などをさらに備えてもよい。
また、制御デバイス50は、正電極シート101及び負電極シート102が巻芯40に取り付けられたことに基づいて、ローラ62を基準位置から捲回位置へ移動させる。また、制御デバイス50は、ローラ62が基準位置から捲回位置へ移動したことに基づいて、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への捲回を開始させる。また、制御デバイス50は、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への捲回が終了したことに基づいて、ローラ62を捲回位置から基準位置へ移動させる。また、制御デバイス50は、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への捲回時における負電極シート102の巻芯40の外周面に対する接触面積を、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への取り付け時よりも増加させる。制御デバイス50は、制御装置の一例である。
次に、本実施形態の捲回装置1の動作について説明する。
本実施形態の捲回装置1を用いて、正電極シート101及び負電極シート102の捲回物である電極群を製造する際には、制御デバイス50は、まず、取り付け工程を開始する。取り付け工程では、制御デバイス50は、まず、把持体43と把持体44との間に正電極シート101を挿入させる。正電極シート101は、把持体43と把持体44との間で把持されることにより、巻芯40に取り付けられる。図3は、正電極シート101が巻芯40に把持された状態を示す。
次に、制御デバイス50は、ローラ62が基準位置に位置する状態で、後述の捲回工程よりも低速で巻芯40を回転させるともに、正電極シート101と巻芯40の外周面との間に負電極シート102の端部を挿入させる。図4は、正電極シート101と巻芯40の外周面との間に負電極シート102の端部を挿入する様子を示す。正電極シート101と巻芯40の外周面との間に負電極シート102の端部が一定量挿入されることにより、負電極シート102が巻芯40に取り付けられる。このとき、制御デバイス50は、例えば、負電極シート102に作用する張力をセンサなどにより検出し、検出した張力が所定の大きさ以上になったことに基づいて、負電極シート102が巻芯40に取り付けられたと判断し、巻芯40の回転を停止させる。あるいは、制御デバイス50は、巻芯40の回転角度が所定の大きさ以上になったことに基づいて、負電極シート102が巻芯40に取り付けられたと判断してもよい。負電極シート102が巻芯40に取り付けられると、制御デバイス50は、取り付け工程を終了する。
図5は、取り付け工程が終了した時点での、巻芯40、正電極シート101及び負電極シート102の状態を示す図である。図5に示すように、取り付け工程が終了した時点では、負電極シート102が巻芯40の外周面に外側から密着し、正電極シート101が負電極シート102の外周面に外側から密着している。
ここで、取り付け工程が終了した時点において、供給部10から供給される正電極シート101が負電極シート102の外周面に外側から接触を開始する位置を接触開始位置P1Aとする。接触開始位置P1Aでは、巻芯40の径方向について内側に配置された負電極シート102に対して、正電極シート101が外側から接触するか否かが変化する。すなわち、接触開始位置P1Aは、負電極シート102に対する正電極シート101の接触状態が変化する境界である。中心軸Cを中心する周方向について接触開始位置P1Aよりも巻芯40が回転する側に位置する部分では、正電極シート101は負電極シート102に外側から密着する。中心軸Cを中心する周方向について接触開始位置P1Aよりも巻芯40が回転する側とは反対側に位置する部分では、正電極シート101は負電極シート102に接触しない。接触開始位置P1Aは、巻芯40の外周面において、巻芯40の中心軸Cに沿って延びる仮想的な直線又は略直線を形成する。
また、取り付け工程が終了した時点において、供給部20から供給される負電極シート102が内側の部材へ外側から接触を開始する位置を接触開始位置P2Aとする。接触開始位置P2Aは、巻芯40又は正電極シート101の外周面への負電極シート102の接触が開始する位置である。ここでは、接触開始位置P2Aは、巻芯40の外周面への負電極シート102の接触が開始する位置として説明する。
接触開始位置P2Aでは、巻芯40の径方向について内側に配置された巻芯40の外周面に対して、負電極シート102が外側から接触するか否かが変化する。すなわち、接触開始位置P2Aは、巻芯40に対する負電極シート102の接触状態が変化する境界である。中心軸Cを中心する周方向について接触開始位置P2Aよりも巻芯40が回転する側に位置する部分では、負電極シート102は巻芯40に外側から密着する。中心軸Cを中心する周方向について接触開始位置P2Aよりも巻芯40が回転する側とは反対側に位置する部分では、負電極シート102は巻芯40に接触しない。接触開始位置P2Aは、巻芯40の外周面において、巻芯40の中心軸Cに沿って延びる仮想的な直線又は略直線を形成する。
負電極シート102が巻芯40に取り付けられた状態では、負電極シート102には、ローラ62を介して、供給部20により張力Tが作用する。張力Tは、負電極シート102の接触開始位置P2Aからローラ62に向かう方向へ負電極シート102を引っ張る力である。
また、正電極シート101の接触開始位置P1Aにおいて巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力は、負電極シート102から巻芯40の外周面に作用する力F(=Tcosθ)と、巻芯40の外周面と負電極シート102との間の摩擦係数μに比例する。ここで、θは、正電極シート101の接触開始位置P1Aと巻芯40の中心軸Cとを通る直線と、張力Tが作用する方向とが成す鋭角の角度である。巻芯40の外周面における正電極シート101の接触開始位置P1Aと負電極シート102の接触開始位置P2Aとの間の領域Sの面積が大きくなるにつれて、摩擦力は大きくなる。接触開始位置P1Aと接触開始位置P2Aとの間の領域Sでは、負電極シート102が巻芯40に外側から密着し、かつ、負電極シート102が最も外側(最外周)に位置する。したがって、接触開始位置P1Aと接触開始位置P2Aとの間の領域Sでは、負電極シート102の外周面が外側に露出している。巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力は、接触開始位置P1Aにおいて、巻芯40に対する負電極シート102の巻きずれに対する抵抗力として機能する。したがって、巻芯40に対する負電極シート102の巻きずれに対する抵抗力は、接触開始位置P1Aと接触開始位置P2Aとの間の領域Sの面積に比例する。
取り付け工程が終了した時点では、接触開始位置P1A及び接触開始位置P2Aは、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について略同じ位置となる。具体的には、接触開始位置P2Aは、接触開始位置P1Aに対して、中心軸Cを中心とする周方向について巻芯40が回転する側とは反対側に僅かに移動した位置となる。このため、接触開始位置P1Aと接触開始位置P2Aとの間の領域Sの面積は略0となる。したがって、取り付け工程が終了した時点における、巻芯40に対する負電極シート102の巻きずれに対する抵抗力は略0となる。
取り付け工程が終了すると、制御デバイス50は、移動工程を開始する。移動工程では、制御デバイス50は、駆動装置65の駆動を制御することにより、ローラ62を基準位置から捲回位置へ移動させる。図6は、ローラ62を基準位置から捲回位置へ移動させる様子を示す。このとき、ローラ62は、中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40の回転方向Rとは反対側へ移動する。ローラ62が基準位置から捲回位置へ移動することにより、負電極シート102の取り付け時に負電極シート102の端部を巻芯40へ案内可能な状態から、中心軸Cを中心とする周方向におけるローラ62とローラ61との距離が大きい状態となる。ローラ62の移動が完了すると、制御デバイス50は、移動工程を終了する。移動工程は、巻芯40を低速で回転させた状態で実行されてもよく、巻芯40の回転を停止させた状態で実行されてもよい。
移動工程が終了すると、制御デバイス50は、捲回工程を開始する。捲回工程では、制御デバイス50は、ローラ62が捲回位置に位置する状態で、中心軸Cを中心として巻芯40を回転させることにより、巻芯40に正電極シート101及び負電極シート102を捲回する。これにより、正電極シート101及び負電極シート102による捲回物が形成される。捲回物が形成されると、制御デバイス50は、捲回工程を終了する。
図7は、捲回工程における、巻芯40、正電極シート101及び負電極シート102の状態を示す図である。図7に示すように、捲回工程では、取り付け工程に対して、ローラ62の移動により、負電極シート102の巻芯40に対する挿入方向が変化している。これにより、負電極シート102に張力Tが作用する方向が変化している。
ここで、捲回工程において、供給部10から供給される正電極シート101が負電極シート102の外周面に外側から接触を開始する位置を接触開始位置P1Bとする。接触開始位置P1Bは、取り付け工程が終了した時点における接触開始位置P1Aと略同じ位置となる。
また、捲回工程において、供給部20から供給される負電極シート102が内側の部材への接触を開始する位置を接触開始位置P2Bとする。接触開始位置P2Bは、巻芯40又は正電極シート101の外周面への負電極シート102の接触が開始する位置である。ここでは、接触開始位置P2Bは、巻芯40の外周面への負電極シート102の接触が開始する位置として説明する。
接触開始位置P2Bは、接触開始位置P2Aに対して、中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側とは反対側に位置する。中心軸Cを中心とする周方向について、接触開始位置P2Bと接触開始位置P2Aとの間の角度(角度位置)は、例えば、30°以上である。捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40の外周面における正電極シート101の接触開始位置P1Bと負電極シート102の接触開始位置P2Bとの間の領域Sの面積が大きくなる。また、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、接触開始位置P1Bと中心軸Cとを通る直線と張力Tが作用する方向とが成す鋭角の角度θが小さくなる。このため、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、正電極シート101の接触開始位置P1Bにおいて巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力が大きくなる。そして、摩擦力が大きくなることにより、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40に対して負電極シート102が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなる。
次に、本実施形態の捲回装置1の効果について説明する。
電極である正電極シート101は、例えば、ロールプレス機を用いて電極材料が塗工された基材をプレスすることにより形成される。このとき、ロールプレス機によるプレスにより、歪みが残った状態(湾曲した状態)で正電極シート101が形成されることがある。湾曲した正電極シート101を用いて二次電池を製造する場合、正電極シート101が巻芯40と供給部10との間で引っ張られることにより、正電極シート101に曲げモーメントが生じることがある。正電極シート101に曲げモーメントが生じた場合、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への捲回時において、正電極シート101に生じた曲げモーメントの反力が、正電極シート101の内側に位置する巻芯40及び負電極シート102へ、正電極シート101から作用する。この場合、正電極シート101から負電極シート102へ作用する反力に起因して、正電極シート101が負電極シート102の外周面に外側から接触を開始する接触開始位置において、負電極シート102の巻きずれが発生する可能性がある。
本実施形態の捲回装置1は、調整機構60を備える。調整機構60は、巻芯40の外周面における、接触開始位置(P2A、P2B)と、接触開始位置(P1A、P1B)との間の領域Sの面積を変化させる。接触開始位置(P2A、P2B)は、負電極シート102が巻芯40に接触を開始する位置である。接触開始位置(P1A、P1B)は、正電極シート101の内側の負電極シート102に正電極シート101が外側から接触を開始する位置である。また、負電極シート102及び正電極シート101の巻芯40への捲回時における領域Sの面積は、負電極シート102及び正電極シート101の巻芯40への取り付け時における領域Sの面積よりも大きい。
ここで、負電極シート102は、第1の帯状体の一例であり、正電極シート101は、第2の帯状体の一例である。また、接触開始位置(P2A、P2B)は、第1の位置の一例であり、接触開始位置(P1A、P1B)は、第2の位置の一例である。
以上の構成により、本実施形態の捲回装置1によれば、正電極シート101及び負電極シート102の捲回時において、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への取り付け時に比べて、領域Sの面積を大きくすることができる。領域Sでは、負電極シート102が最も外側に位置し、外側から巻芯40の外周面に接触する。領域Sが大きくなることにより、正電極シート101及び負電極シート102の捲回時において、巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力が大きくなる。正電極シート101及び負電極シート102の捲回時において巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力が大きくなることにより、巻芯40に対して負電極シート102が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなる。これにより、例えば、正電極シート101に生じた曲げモーメントの反力が、正電極シート101から負電極シート102へ作用する場合でも、接触開始位置P1Bにおいて、巻芯40に対する負電極シート102の巻きずれが生じることが、有効に防止される。負電極シート102の巻きずれが防止されることにより、捲回時において不良の発生を低減できる。また、負電極シート102の巻きずれが防止されることにより、高速捲回が可能となり、捲回物の生産性が向上する。
また、本実施形態では、調整機構60は、ローラ62と、ローラ62を移動させる駆動装置65とを備える。ローラ62は、負電極シート102及び正電極シート101の巻芯40への取り付け時において、基準位置に位置する。基準位置では、ローラ62は、負電極シート102の端部を巻芯40に取り付ける際に、負電極シート102を巻芯40へ案内可能である。ローラ62は、正電極シート101及び負電極シート102の捲回時において、駆動装置65の駆動により、捲回位置に移動する。捲回位置では、基準位置に比べて、ローラ62は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、正電極シート101を巻芯40へ案内するローラ61から離れている。このため、ローラ62が捲回位置に位置する状態では、ローラ62が基準位置に位置する状態と比べて、接触開始位置(P2A、P2B)と、接触開始位置(P1A、P1B)との間の領域Sの面積が大きくなる。さらに、ローラ62が巻芯40の回転方向Rと反対側へ移動したとき、ローラ62と負電極シート102との接触面積、および、ガイドローラ34と負電極シート102との接触面積が増加することにより、ガイドローラ34及びローラ62における負電極シート102との摩擦力が大きくなる。このため、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40に対して負電極シート102が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなり、高速捲回が可能となる。
このため、本実施形態の捲回装置1によれば、負電極シート102及び正電極シート101の巻芯40への取り付け時には、負電極シート102を巻芯40に取り付けやすい状態にし、かつ、正電極シート101及び負電極シート102の捲回時には、正電極シート101と負電極シート102の巻芯40への挿入角度に差をつけることにより、巻芯40に対する負電極シート102の巻きずれが生じることを有効に防止することができる。
(第1の実施形態の第1の変形例)
本変形例では、駆動装置65は、ローラ62を移動させる駆動機構に加えて、ローラ61を移動させる駆動機構をさらに備える。このため、駆動装置65は、ローラ61及びローラ62のそれぞれに接続されている。
ローラ61は、駆動装置65の駆動により、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について移動可能である。駆動装置65は、駆動により、ローラ61を移動させる。具体的には、駆動装置65は、駆動により、ローラ61を基準位置と捲回位置との間で移動させる。
ローラ61が基準位置に位置する状態では、ローラ61は、供給部20から供給された正電極シート101の端部を巻芯40に取り付ける際に、ガイドローラ32から搬送された正電極シート101を巻芯40へ案内可能である。
ローラ61の捲回位置は、ローラ61の基準位置に対して、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について巻芯40が回転する側と同じ側に位置する。また、捲回位置は、基準位置に対して、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向についてローラ62から離れる側に位置する。
ローラ61は、基準位置から捲回位置へ移動することにより、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側と同じ側へ移動する。また、ローラ61は、捲回位置から基準位置へ移動することにより、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側とは反対側へ移動する。ローラ61の位置に応じて、巻芯40に対する正電極シート101の挿入角度が変化する。例えば、ローラ61が基準位置と捲回位置との間で移動することにより、供給部20から供給された正電極シート101の巻芯40への挿入角度が変化する。ローラ61は、巻芯40に対する正電極シート101の挿入角度を規定する。
制御デバイス50は、正電極シート101及び負電極シート102が巻芯40に取り付けられたことに基づいて、ローラ61及びローラ62のそれぞれを基準位置から捲回位置へ移動させる。また、制御デバイス50は、ローラ61及びローラ62が基準位置から捲回位置へ移動したことに基づいて、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への捲回を開始させる。また、制御デバイス50は、正電極シート101及び負電極シート102の巻芯40への捲回が終了したことに基づいて、ローラ61及びローラ62のそれぞれを捲回位置から基準位置へ移動させる。
また、本変形例では、中心軸Cに垂直又は略垂直な断面における巻芯40の断面形状は略楕円形状である。
次に、本変形例の捲回装置1の動作及び効果について説明する。
本実施形態の捲回装置1を用いて、正電極シート101及び負電極シート102の捲回物である二次電池の電極群を製造する際には、制御デバイス50は、まず、取り付け工程を開始する。取り付け工程については、第1の実施形態と同様のため、説明を省略する。
図8は、本変形例における捲回装置1の動作を説明するための図である。図8では、取り付け工程が終了した時点における正電極シート101、負電極シート102及びローラ61、62を破線で示す。図8に示すように、本変形例では、接触開始位置P2Aは、接触開始位置P1Aに対して、中心軸Cを中心とする周方向について巻芯40が回転する側とは反対側に僅かに移動した位置となる。
取り付け工程が終了すると、制御デバイス50は、移動工程を開始する。移動工程では、制御デバイス50は、駆動装置65の駆動を制御することにより、図8に示すように、ローラ62を基準位置から捲回位置へ移動させるとともに、ローラ61を基準位置から捲回位置へ移動させる。このとき、中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側とは反対側へローラ62が移動するとともに、巻芯40が回転する側と同じ側へローラ61が移動する。ローラ61、62のそれぞれが基準位置から捲回位置へ移動することにより、取り付け時に正電極シート101及び負電極シート102の端部を巻芯40へ案内可能な状態から、ローラ62とローラ61との距離が大きい状態となる。ローラ61、62の移動が完了すると、制御デバイス50は、移動工程を終了する。
移動工程が終了すると、制御デバイス50は、捲回工程を開始する。図8では、捲回工程における正電極シート101、負電極シート102及びローラ61、62を実線で示す。第1の実施形態と同様に、接触開始位置P2Bは、接触開始位置P2Aに対して、中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側とは反対側に位置する。本変形例では、接触開始位置P1Bは、接触開始位置P1Aに対して、中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側と同じ側に位置する。このため、捲回工程では、巻芯40の外周面における接触開始位置P1Bと接触開始位置P2Bとの間の領域Sの面積が、第1の実施形態に比べてさらに大きくなる。正電極シート101の接触開始位置P1Bにおいて巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力は、接触開始位置P1Bと接触開始位置P2Bとの間の領域Sの面積に比例するため、本変形例では、捲回工程において接触開始位置P1Bにおいて巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力がさらに大きくなる。そして、摩擦力がさらに大きくなることにより、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40に対して負電極シート102が巻きずれすることに対する抵抗力がさらに大きくなる。
以上のように、本変形例の捲回装置1によれば、捲回工程において、ローラ61及びローラ62の両方を互いに対して離れる方向へ移動させることにより、巻芯40に対して負電極シート102が巻きずれすることに対する抵抗力をさらに大きくすることができる。これにより、例えば、正電極シート101に生じる曲げモーメントの反力が正電極シート101から負電極シート102へ作用する場合であっても、接触開始位置P1Bにおいて巻芯40に対する負電極シート102の巻きずれが生じることが、さらに有効に防止される。さらに、ローラ61が巻芯40の回転方向Rと同じ方向に移動したとき、ローラ61と正電極シート101との接触面積、および、ガイドローラ32と正電極シート101との接触面積が増加するため、ガイドローラ32及びローラ61における正電極シート101との摩擦力が大きくなる。このため、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40に対して正電極シート101が巻きずれることに対する抵抗力も増加し、さらなる高速捲回が可能となる。
(第1の実施形態の他の変形例)
なお、ローラ61のみが、捲回時に移動する構成であってもよい。この場合においても、中心軸Cを中心とする周方向についてローラ61がローラ62から離れる側へ移動することにより、捲回時においてローラ61、62の間の距離が大きくなる。そして、巻芯40の外周面における接触開始位置P1Bと接触開始位置P2Bとの間の領域Sの面積が大きくなることにより、巻芯40に対して負電極シート102が巻きずれすることに対する抵抗力を大きくすることができる。
(第2の実施形態)
図9は、第1の実施形態に係る捲回装置1の構成を示す図である。本実施形態の捲回装置1は、正電極シート101と、負電極シート102と、電気的絶縁性を有する2つのセパレータシート103、104を用いて二次電池の電極群を製造する装置である。捲回装置1は、セパレータシート103、104を間に介して重ね合わせた正電極シート101及び負電極シート102が、巻芯40の周りに捲回することで電極群を製造する装置である。正電極シート101及び負電極シート102については、第1の実施形態と同様のため、説明を省略する。
セパレータシート103、104は、正電極シート101と負電極シート102との間に挿入され、正電極シート101と負電極シート102との接触による短絡を防止する。これにより、製造された電極群では、セパレータシート103、104によって、正極と負極の間が電気的に絶縁するセパレータが形成される。セパレータシート103、104は、絶縁体により構成される。
本実施形態では、供給部10は、正電極シート101を間欠的に送り出す供給機構に加えて、セパレータシート103、104を間欠的に送り出す2つのセパレータ供給機構(図示しない)を備える。また、搬送部30は、供給部10から供給されたセパレータシート103、104を巻芯40へ案内するガイドローラ(図示しない)を備える。
セパレータシート103の搬送路は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、正電極シート101の搬送路に対して巻芯40が回転する側と同じ側に位置する。セパレータシート104の搬送路は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、正電極シート101の搬送路に対して巻芯40が回転する側と反対側で、かつ、負電極シート102の搬送路に対して巻芯40が回転する側と同じ側に位置する。したがって、セパレータシート104の搬送路は、正電極シート101の搬送路と負電極シート102の搬送路との間に位置する。また、正電極シート101の搬送路は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、セパレータシート103の搬送路とセパレータシート104の搬送路との間に位置する。
調整機構60は、ローラ63とローラ64をさらに備える。ローラ63は、供給部10から供給されたセパレータシート103を巻芯40へ案内する。ローラ64は、供給部10から供給されたセパレータシート104を巻芯40へ案内する。ローラ63及びローラ64のそれぞれは、例えば、図示しないフレームなどに取り付けられている。ローラ63及びローラ64のそれぞれは、軸方向(長手方向)の一方の端部のみがフレームなどに固定されてもよく、軸方向の両方の端部がフレームなどに固定されてもよい。
ローラ61−63のそれぞれには、駆動装置65が接続されている。駆動装置65は、駆動により、ローラ61−63のそれぞれを基準位置と捲回位置との間で移動させる。ローラ61−63のそれぞれは、駆動装置65の駆動により、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について移動可能である。ローラ63の位置に応じて、巻芯40に対するセパレータシート103の挿入角度が変化する。すなわち、ローラ63は、巻芯40に対するセパレータシート103の挿入角度を規定する。
ローラ61、62の基準位置及び捲回位置については、第1の実施形態の第1の変形例と同様のため、説明を省略する。
ローラ61−63のそれぞれが基準位置に位置する状態では、ローラ63は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、セパレータシート103の搬送路に対して、巻芯40が回転する側と同じ側に位置する。ローラ64は、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、セパレータシート104の搬送路に対して巻芯40が回転する側と反対側で、かつ、負電極シート102の搬送路に対して巻芯40が回転方向Rする側同じ側に位置する。したがって、ローラ64は、搬送部30と巻芯40との間において、セパレータシート104と負電極シート102との間に配置される。
ローラ61−63のそれぞれが基準位置に位置する状態では、ローラ63は、供給部20から供給されたセパレータシート103の端部を巻芯40に取り付ける際に、セパレータシート103を巻芯40へ案内可能である。
ローラ63の捲回位置は、基準位置に対して、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について巻芯40が回転する側と同じ側に位置する。また、ローラ63の捲回位置は、基準位置に対して、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向についてローラ61から離れる側に位置する。
ローラ63は、基準位置から捲回位置へ移動することにより、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側と同じ側へ移動する。また、ローラ62は、捲回位置から基準位置へ移動することにより、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について、巻芯40が回転する側とは反対側へ移動する。
制御デバイス50は、正電極シート101、負電極シート102、及びセパレータシート103、104が巻芯40に取り付けられたことに基づいて、ローラ61−63のそれぞれを基準位置から捲回位置へ移動させる。また、制御デバイス50は、ローラ61−63が基準位置から捲回位置へ移動したことに基づいて、正電極シート101、負電極シート102、及びセパレータシート103、104の巻芯40への捲回を開始させる。また、制御デバイス50は、正電極シート101、負電極シート102、及びセパレータシート103、104の巻芯40への捲回が終了したことに基づいて、ローラ61−63のそれぞれを捲回位置から基準位置へ移動させる。
次に、本実施形態の捲回装置1の動作について説明する。
本実施形態の捲回装置1を用いて、正電極シート101、負電極シート102、及びセパレータシート103、104の捲回物である電極群を製造する際には、制御デバイス50は、まず、取り付け工程を開始する。
取り付け工程では、制御デバイス50は、まず、把持体43と把持体44との間にセパレータシート103、104を挿入させる。セパレータシート103、104は、把持体43と把持体44との間で把持されることにより、巻芯40に取り付けられる。図9は、セパレータシート103、104が巻芯40に把持された状態を示す。
次に、制御デバイス50は、ローラ61−63のそれぞれが基準位置に位置する状態で、巻芯40を回転方向に低速で回転させるともに、セパレータシート104と巻芯40の外周面との間に負電極シート102の端部を挿入させ、セパレータシート103とセパレータシート104との間に正電極シート101の端部を挿入させる。図10は、正電極シート101及び負電極シート102の端部が挿入される様子を示す。セパレータシート104と巻芯40の外周面との間に負電極シート102の端部が一定量挿入されることにより、負電極シート102が巻芯40に取り付けられる。また、セパレータシート103とセパレータシート104との間に正電極シート101の端部が一定量挿入されることにより、正電極シート101が巻芯40に取り付けられる。正電極シート101及び負電極シート102が巻芯40に取り付けられると、制御デバイス50は、取り付け工程を終了する。取り付け工程が終了した時点では、負電極シート102が巻芯40の外周面に外側から密着し、セパレータシート104が負電極シート102に外側から密着し、正電極シート101がセパレータシート104に外側から密着し、セパレータシート103が正電極シート101に外側から密着している。
取り付け工程が終了すると、制御デバイス50は、移動工程を開始する。移動工程では、制御デバイス50は、駆動装置65の駆動を制御することにより、ローラ61−63のそれぞれを基準位置から捲回位置へ移動させる。図11は、ローラ61−63を基準位置から捲回位置へ移動させる様子を示す。ローラ61−63の移動が完了すると、制御デバイス50は、移動工程を終了する。
移動工程が終了すると、制御デバイス50は、捲回工程を開始する。捲回工程では、制御デバイス50は、ローラ61−63のそれぞれが捲回位置に位置する状態で、中心軸Cを中心として巻芯40を回転させることにより、巻芯40に正電極シート101、負電極シート102、及びセパレータシート103、104を捲回する。
接触開始位置P1A、P1Bは、正電極シート101がセパレータシート104の外周面に外側から接触を開始する位置となる。接触開始位置P1A、P1Bでは、巻芯40の径方向について内側に配置されたセパレータシート104に対して、正電極シート101が外側から接触するか否かが変化する。また、接触開始位置P2A、P2Bは、負電極シート102が内側の部材へ外側から接触を開始する位置となる。接触開始位置P2A、P2Bは、巻芯40又はセパレータシート103の外周面への負電極シート102の接触が開始する位置である。ここでは、接触開始位置P2A、P2Bは、巻芯40の外周面への負電極シート102の接触が開始する位置として説明する。
また、取り付け工程が終了した時点において、セパレータシート103が正電極シート101の外周面に外側から接触を開始する位置を接触開始位置P3Aとし、捲回工程において、セパレータシート103が正電極シート101の外周面に外側から接触を開始する位置を接触開始位置P3Bとする。接触開始位置P3A、P3Bでは、巻芯40の径方向について内側に配置された正電極シート101に対して、セパレータシート103が外側から接触するか否かが変化する。同様に、取り付け工程が終了した時点において、セパレータシート104が負電極シート102の外周面に外側から接触を開始する位置を接触開始位置P4Aとし、捲回工程において、セパレータシート104が負電極シート102の外周面に外側から接触を開始する位置を接触開始位置P4Bとする。接触開始位置P3A、P3B、P4A、P4Bのそれぞれは、巻芯40の外周面において、巻芯40の中心軸Cに沿って延びる仮想的な直線又は略直線を形成する。
取り付け工程が終了した時点では、接触開始位置P1A−P4Aは、巻芯40の中心軸Cを中心とする周方向について略同じ位置となる。このため、接触開始位置P2Aと接触開始位置P4Aとの間の領域S1の面積、接触開始位置P4Aと接触開始位置P1Aとの間の領域S2の面積、接触開始位置P1Aと接触開始位置P3Aとの間の領域S3の面積は、それぞれ、略0となる。接触開始位置P2Aと接触開始位置P4Aとの間の領域S1の面積が略0であるため、セパレータシート104の接触開始位置P4Aにおける、セパレータシート104の内側に位置する負電極シート102の巻芯40に対する巻きずれに対する抵抗力は、略0となる。また、接触開始位置P4Aと接触開始位置P1Aとの間の領域S2の面積が略0であるため、正電極シート101の接触開始位置P1Aにおける、正電極シート101の内側に位置するセパレータシート104の巻芯40に対する巻きずれに対する抵抗力は、略0となる。また、接触開始位置P1Aと接触開始位置P3Aとの間の領域S3の面積が略0であるため、セパレータシート103の接触開始位置P3Aにおける、セパレータシート103の内側に位置する正電極シート101の巻芯40に対する巻きずれに対する抵抗力は、略0となる。
移動工程において、ローラ64は移動しない。このため、接触開始位置P4Bは、接触開始位置P1A−P4Aと略同じ位置となる。また、接触開始位置P2Bと接触開始位置P4Bとの間の領域S1では、負電極シート102が最も外側に位置する。したがって、領域S1では、負電極シート102の外周面が外側に露出している。また、接触開始位置P4Bと接触開始位置P1Bとの間の領域S2では、セパレータシート104が最も外側に位置する。したがって、領域S2では、セパレータシート104の外周面が外側に露出している。また、接触開始位置P1Bと接触開始位置P3Bとの間の領域S3では、正電極シート101が最も外側に位置する。したがって、領域S3では、正電極シート101の外周面が外側に露出している。
また、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40の外周面における正電極シート101の接触開始位置P1Bとセパレータシート104の接触開始位置P4Bとの間の領域S2の面積が大きくなる。このため、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、正電極シート101の接触開始位置P1Bにおいて負電極シート102の外周面とセパレータシート104との間に作用する摩擦力が大きくなる。そして、摩擦力が大きくなることにより、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40及び負電極シート102に対してセパレータシート104が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなる。これにより、例えば、正電極シート101に生じた曲げモーメントの反力が、正電極シート101からセパレータシート104へ作用する場合でも、巻芯40及び負電極シート102に対するセパレータシート104の巻きずれが生じることが防止される。
また、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40の外周面における負電極シート102の接触開始位置P2Bとセパレータシート104の接触開始位置P4Bとの間の領域S1の面積が大きくなる。このため、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、セパレータシート104の接触開始位置P4Bにおいて巻芯40の外周面と負電極シート102との間に作用する摩擦力が大きくなり、巻芯40に対して負電極シート102が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなる。これにより、巻芯40に対する負電極シート102の巻きずれが生じることが防止される。
また、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、巻芯40の外周面におけるセパレータシート103の接触開始位置P3Bと正電極シート101の接触開始位置P1Bとの間の領域S3の面積が大きくなる。このため、捲回工程では、取り付け工程が終了した時点と比べて、セパレータシート103の接触開始位置P3Bにおいてセパレータシート104の外周面と正電極シート101との間に作用する摩擦力が大きくなり、巻芯40、負電極シート102及びセパレータシート104に対して正電極シート101が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなる。
次に、本実施形態の捲回装置1の効果について説明する。
本実施形態の捲回装置1の調整機構60は、巻芯40の外周面における、第1の位置と第2の位置との間の領域の面積を変化させる。また、複数の帯状体(101−104)の捲回時における領域(S1−S3)の面積は、複数の帯状体(101−104)の取り付け時における領域(S1−S3)の面積よりも大きい。
例えば、負電極シート102が第1の帯状体に相当する場合、セパレータシート104が第2の帯状体に相当する。この場合、ローラ62が第1のローラに相当し、ローラ64が第2のローラに相当する。また、接触開始位置(P2A、P2B)が第1の位置に相当し、接触開始位置(P4A、P4B)が第2の位置に相当する。そして、領域S1が、第1の位置と第2の位置との間の領域に相当する。また、セパレータシート104が第1の帯状体に相当する場合、正電極シート101が第2の帯状体に相当する。この場合、ローラ64が第1のローラに相当し、ローラ61が第2のローラに相当する。また、接触開始位置(P4A、P4B)が第1の位置に相当し、接触開始位置(P1A、P1B)が第2の位置に相当する。そして、領域S2が、第1の位置と第2の位置との間の領域に相当する。また、正電極シート101が第1の帯状体に相当する場合、セパレータシート103が第2の帯状体に相当する。この場合、ローラ61が第1のローラに相当し、ローラ63が第2のローラに相当する。また、接触開始位置(P1A、P1B)が第1の位置に相当し、接触開始位置(P3A、P3B)が第2の位置に相当する。そして、領域S3が、第1の位置と第2の位置との間の領域に相当する。
以上の構成により、本実施形態の捲回装置1によれば、複数の帯状体(101−104)の捲回時において、複数の帯状体(101−104)の巻芯40への取り付け時に比べて領域(S1−S3)の面積がそれぞれ大きくなることにより、捲回時において、帯状体101−104のいずれかに対して内側に位置する帯状体101、102、104に作用する摩擦力が大きくなる。帯状体101、102、104に作用する摩擦力が大きくなることにより、帯状体101、102、104が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなる。これにより、接触開始位置において、帯状体101、102、104の巻きずれが生じることが、有効に防止される。
なお、本実施形態では、ローラ61−64のうちローラ61−63のそれぞれが移動可能であるが、これに限るものではない。例えば、ローラ61−64のうちローラ61のみが移動可能であってもよい。この場合、調整機構60は、巻芯40の外周面における、接触開始位置(P4A、P4B)と、接触開始位置(P1A、P1B)との間の領域S2の面積を変化させる。また、捲回時における領域S2の面積は、取り付け時における領域S2の面積よりも大きくなる。これにより、捲回時において、負電極シート102の外周面とセパレータシート104との間に作用する摩擦力が大きくなり、巻芯40及び負電極シート102に対してセパレータシート104が巻きずれすることに対する抵抗力が大きくなる。ここで、セパレータシート104は、正電極シート101及び負電極シート102に比べて、薄く形成される。このため、セパレータシート104は、正電極シート101及び負電極シート102に比べて変形しやすく、捲回時の巻きずれが生じやすい。したがって、巻きずれが生じやすいセパレータシート104の巻きずれに対する抵抗力のみを大きくすることにより、帯状体の巻きずれを効率的に抑制し、装置の小型化を図ることができる。
(第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例)
上述の実施形態及びその変形例では、一例として、二次電池の電極群を製造する捲回装置1について説明したが、これに限るものではない。捲回装置は、複数の帯状体が重ね合わせた状態で捲回された捲回物を製造する装置であればよい。例えば、上述の実施形態及びその変形例に係る構成は、二次電池の電極群以外の捲回物を製造する捲回装置にも適用することができる。また、捲回物を製造に用いられる複数の帯状体の枚数は、3枚であってもよく、5枚以上であってもよい。
また、正電極シート101と負電極シート102は、逆であってもよい。例えば、正電極シート101の代わりに負電極シートが用いられ、負電極シート102の代わりに正電極シートが用いられてもよい。
これらの少なくとも一つの実施形態又は実施例によれば、捲回装置は、第1の帯状体の内側の部材に第1の帯状体が外側から接触を開始する第1の位置と、第2の帯状体が第1の帯状体に外側から接触を開始する第2の位置との間の領域の面積を変化させる調整機構を備える。これにより、帯状体の巻きずれを抑制することができる捲回装置、及び捲回物の製造方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…捲回装置、10、20…供給部、11、21…ホルダ、12、22…送り装置、30…搬送部、31−34…ガイドローラ、40…巻芯、43、44…把持体、45…モータ、50…制御デバイス、60…調整機構、61−64…ローラ、65…駆動装置、101…正電極シート、102…負電極シート、103、104…セパレータシート、P1A−P4A、P1B−P4B…接触開始位置。

Claims (6)

  1. 第1の帯状体と前記第1の帯状体に外側から密着する第2の帯状体とを含む複数の帯状体が重ね合わせた状態で捲回された捲回物を製造する捲回装置であって、
    中心軸を有し、前記中心軸を中心として回転することにより前記複数の帯状体を捲回する巻芯と、
    前記巻芯の外周面において、前記第1の帯状体の内側の部材に前記第1の帯状体が外側から接触を開始する第1の位置と、前記第2の帯状体が前記第1の帯状体に外側から接触を開始する第2の位置との間の領域の面積を変化させる調整機構と、
    を備える、捲回装置。
  2. 前記複数の帯状体の前記巻芯への捲回時における前記領域の前記面積は、前記複数の帯状体の前記巻芯への取り付け時における前記領域の前記面積よりも大きい、
    請求項1の捲回装置。
  3. 前記領域では、前記複数の帯状体のうち前記第1の帯状体が最も外側に位置する、
    請求項1又は2の捲回装置。
  4. 前記複数の帯状体の前記巻芯への取り付け時において、前記第1の位置と前記第2の位置は、前記中心軸を中心とする周方向について同じ位置に位置する、
    請求項1乃至3のいずれかの捲回装置。
  5. 前記調整機構は、前記第1の帯状体を前記巻芯へ案内する第1のローラと、前記第2の帯状体を前記巻芯へ案内する第2のローラと、前記第1のローラ及び前記第2のローラの少なくとも一方に接続され、前記第1のローラ及び前記第2のローラの少なくとも一方を移動させることにより前記第1の位置及び前記第2の位置のうち対応する一方を変化させる駆動装置と、を備える、
    請求項1乃至4のいずれかの捲回装置。
  6. 第1の帯状体と前記第1の帯状体に外側から密着する第2の帯状体とを含む複数の帯状体が重ね合わせた状態で捲回された捲回物を製造する製造方法であって、
    中心軸を有する巻芯に前記複数の帯状体を取り付けることと、
    前記複数の帯状体の前記巻芯への取り付けが終了したことに基づいて、前記巻芯の外周面において、前記第1の帯状体の内側の部材に前記第1の帯状体が外側から接触を開始する第1の位置と、前記第2の帯状体が前記第1の帯状体に外側から接触を開始する第2の位置との間の領域の面積を増加させることと、
    前記第1の位置と前記第2の位置との間の前記領域の前記面積を増加させた後、前記中心軸を中心として前記巻芯を回転させることにより前記複数の帯状体を前記巻芯に捲回することと、
    を備える、捲回物の製造方法。
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