JP2021160460A - 伐倒作業車両 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、依然として、上り傾斜の地形や下り傾斜の地形においてクローラユニット本体の前部側及び後部側への荷重が偏る場合、クローラユニットの前部又は後部が浮き上がる等して、クローラユニットによる走行性能が低下するという問題があった。
このように構成された本発明の一実施形態においては、山林の木を伐倒する伐倒作業車両が、クローラユニット本体に設けられると共に上記クローラユニット本体を地形に合わせて回動できるような揺動軸部材と、車体と、クローラユニット本体における上記揺動軸部材より上方の上方側部分とを連結すると共に揺動軸部材を中心に揺動するクローラユニット本体の前部側及び後部側にかかる荷重を調整するようになっている連結装置とを備えている。これにより、伐倒作業車両が山林の傾斜地や切株や倒木が存在する土地等の不整地を走行し、揺動軸部材が不整地の地形に合わせてクローラユニット本体を揺動する場合に、揺動軸部材を中心に揺動するクローラユニット本体の前部側及び後部側への荷重の偏りを抑制し、伐倒作業車両の走行性能を向上できる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、直線状に延び且つ伸縮可能な油圧シリンダ装置により、クローラユニット本体の荷重を前部側及び後部側に能動的に調整でき、クローラユニット本体の前部側及び後部側への荷重の偏りを抑制し、伐倒作業車両の走行性能を向上できる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、クローラユニット本体は、第3輪の支持体よりもさらに上方まで延びる頂部支持体を備え、連結装置は、クローラベルトより上方において頂部支持体と連結されている。これにより連結装置はクローラユニット本体の頂部支持体を介してクローラユニット本体の第1輪側及び第2輪側にかかる荷重を調整でき、揺動軸部材を中心に揺動する上記クローラユニット本体の第1輪側及び第2輪側への荷重の偏りを抑制し、伐倒作業車両の走行性能を向上できる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、ステアリングユニットが右側の上記車輪と左側の上記車輪とを車体の側方向きまで方向変更できると共に、右側の上記クローラユニット本体と、左側の上記クローラユニット本体とはクローラベルトの回転方向を互いに逆回転にできるように構成される。これにより、左右のクローラユニット本体の間の位置を中心として車体を旋回させるように移動できる。従って、伐倒作業車両が伐倒しようとする立木が左右のクローラユニット本体の間に位置する状態で、車体を立木を中心として旋回させるように移動でき、車体を大きく後退させずに立木に対する車体の位置を調整できる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、アーム用油圧シリンダ装置がアームの上下の角度を規定し、クローラユニット本体に設けられる揺動軸部材がアームにより昇降できる。これにより、アーム用油圧シリンダ装置の操作によって、クローラユニット本体が車体に対して比較的簡易に昇降できる。よって、地形に合わせて車体の姿勢や車体の高さを比較的容易に調整でき、伐倒作業車両の不整地の走行性能を高めることができる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、クローラユニットのアームとアーム用油圧シリンダ装置は、車体の前方側の右側と左側とにそれぞれ一組ずつ配置され、右側のクローラユニット本体の高さと、左側のクローラユニット本体の高さとを独立して調整できるように構成される。よって、車体の左右方向に傾斜している傾斜地上において、左右のクローラユニットが異なる高さにでき、車体が安定した状態で伐倒作業を行うことができると共に、車体の左右の重心の偏りを抑制し、安定した走行が可能になる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記車体の右側の上記クローラユニットの上記アームにより上記車体に対しての右側の上記クローラユニット本体の高さが調節されると共に、上記車体の左側の上記クローラユニットの上記アームにより上記車体に対しての左側の上記クローラユニット本体の高さが調節されることにより、上記車体の左右方向の傾斜が上記車体直下の上記地面の傾斜と異なる傾斜に調整される。よって、車体の左右方向に傾斜している傾斜地上において車体が左右方向に比較的緩やかな傾斜となるように調整され、車体が安定した状態で伐倒作業を行うことができると共に、車体の左右の重心の偏りを抑制し、安定した走行や安定した作業、例えば搬送作業が可能になる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、伐倒装置の地面からの高さが右側及び左側のクローラユニット本体の高さの調整により変更される。よって、伐倒装置8が、立木を切断する高さ位置をクローラユニット本体の高さの調整により調整できる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、伐倒装置は、グラップル装置のグラップルが立木を横から抱きかかえている場合に、切断装置のカッターをグラップルの向きよりも下方に向けて調整できる姿勢調整機構を備えている。これにより、車体2が傾斜のある地面上に位置すると共に立木の上方から下方側の立木にアプローチしながら木を伐倒するとき、第2伐倒姿勢により地面とほぼ平行な切断面を形成するように立木を切断できる。よって、斜面の上側から見て比較的小さな高さを有するのに対し斜面の下側から見て比較的大きな高さを有する切り株が生じることを抑制し、再度このような切り株の根元を切断する等の手間が生じることを抑制できる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、ステアリングユニットは、右側の上記車輪の中心と左側の上記車輪の中心とを結ぶ仮想軸線が地面の傾斜に沿うような傾きに右側及び左側の上記車輪を支持する。これにより、車体の左右方向に傾斜する傾斜面の地面上に伐倒作業車両があるとき、右側の車輪及び左側の車輪が地面の傾斜に沿って配置され、車輪と地面との設置部分を増やして伐倒作業車両の操舵性や走行安定性を向上させることができる。
図1は本発明の一実施形態による伐倒作業車両の側面図であり、図2は本発明の一実施形態による伐倒作業車両の上面図であり、図3は図1のIII−III線に沿った断面図であり、図4は図3のIV−IV線に沿った断面図であり、図5は本発明の一実施形態による伐倒作業車両の正面図であり、図6は本発明の一実施形態による伐倒作業車両の側面図のうち伐倒装置を省略すると共にクローラユニット本体やクローラベルトの外形のみを示すとともにより内側の構造を示す概略図である。
図1乃至図6に示すように、本発明の一実施形態による伐倒作業車両1は、山林の立木を伐倒する機能を有し、伐倒された木を引きずりながら搬送する機能を有する。伐倒作業車両1は不整地を走行できる自走式の走行装置である。
伐倒作業車両1は、車両の本体を形成する車体2と、車体2に設けられる車輪装置4と、車体2の左右に1つづつ配置されるクローラユニット6と、車体2の一方側である前方側に設けられた伐倒装置8と、を備えている。
以下、本発明の一実施形態における説明において、説明の便宜上、伐倒作業車両1が伐倒作業のため伐倒装置を立木に向けて進行する方向を前方側とし、伐倒作業車両1が搬出作業のため倒木した木を引きずって倒木した位置から離れる方向を後方側(前方側と反対方向側)としている。
車輪装置4は、車体2の右側と左側とに配置される車輪10と、右側及び左側の各車輪10を操舵する方向変更ユニットであるステアリングユニット12と、各車輪10を駆動する車輪用油圧モータ14とを備えている。
作動油が油圧システム44からチェーン用油圧シリンダチューブ21bに流入する場合にチェーン用油圧シリンダピストンロッド21aがチェーン用油圧シリンダチューブ21bに対して一方向に移動しチェーンが一方向に回転され、支持軸部16が一方向向きに回動され、車輪10の舵角が一方向向きに変更される。
作動油がチェーン用油圧シリンダチューブ21bから油圧システムに流出する場合にチェーン用油圧シリンダピストンロッド21aがチェーン用油圧シリンダチューブ21bに対し他方向に移動され、チェーンが他方向に回転され、支持軸部16が他方向向きに回動され、車輪10の舵角が他方向向きに変更される。
クローラユニット6は、クローラユニット本体20と、クローラユニット本体20の外側に取付けられるクローラベルト22と、クローラユニット本体20に設けられると共にクローラユニット本体20を地形に合わせて揺動できるような揺動軸部材24と、車体2と、クローラユニット本体20における揺動軸部材24より上方の上方側部分とを連結する連結装置であるクローラ用油圧シリンダ装置26と、車体2を安定化させるスタビライズ装置27とを備えている。クローラユニット6は、車体2の前方側の右側と左側とに配置され、右側のクローラユニット本体20の車体2に対する高さと、左側のクローラユニット本体20の車体2に対する高さとを独立して能動的に制御できるように構成される。
頂部フレーム34bは、平板状に形成され、鉛直方向に延びている。頂部フレーム34bは、その頂部の連結部34cにおいてクローラ用油圧シリンダピストンロッド26aと枢動可能に連結されている。連結部34cは、クローラベルト22の上方に位置し、さらに、車体2の半分以上のフレームよりも高い高さに位置し、枢軸106や枢軸91よりも高い高さに位置する。なお、連結部34cは、クローラベルト22より下方側に位置してもよい。
取付部34aは、円形の開口34dを形成し、この開口に油圧モータ33の内側が挿入された状態で油圧モータ33が固定される。取付部34aは、第2フレーム体36及び第3フレーム体38とも接続される。よって、第1フレーム体34、第2フレーム体36及び第3フレーム体38は、一体のフレーム構造を形成している。
作動油が油圧システムからテンション用油圧シリンダチューブ42bに流入する場合にテンション用油圧シリンダピストンロッド42aがテンション用油圧シリンダチューブ42bから押し出され、テンション用油圧シリンダチューブ42bとテンション用油圧シリンダピストンロッド42aとの合計の全長が長くなる。テンション用油圧シリンダ装置42の全長が長くなるとき、第1アイドラ28と第2アイドラ30との間の距離が延び、クローラベルト22の張り具合をきつくするように調整する。
作動油がテンション用油圧シリンダチューブ42bから油圧システムに流出する場合にテンション用油圧シリンダピストンロッド42aがテンション用油圧シリンダチューブ42bに引き戻され、テンション用油圧シリンダチューブ42bとテンション用油圧シリンダピストンロッド42aとの合計の全長が短くなる。テンション用油圧シリンダ装置42の全長が短くなるとき、第1アイドラ28と第2アイドラ30との間の距離が短くなり、クローラベルト22の張り具合を緩くするように調整する。
クローラ用油圧シリンダ装置26は、当該車両が水平な地面上にあるときに、車体側連結部2bから連結部34cに向けて下り傾斜を形成する。クローラ用油圧シリンダ装置26は、上面視でクローラユニット本体20と平行に延びると共にクローラユニット本体20の内側部分の上方に配置されている。クローラ用油圧シリンダ装置26は、車両が水平な地面上にあるときに、車体側連結部2bから連結部34cまでの全長L0がクローラユニット本体20の前端から後端までの全長の半分よりも長くなるように形成されている。
図12に示すように、伐倒作業車両1が上り傾斜の地面B上にある状態(例えば伐倒作業車両1がこの上り傾斜の地面B上を前進する状態)においては、クローラユニット本体20の後部側に下方向きの荷重がかかりやすい。また、クローラベルト22の回転駆動時にクローラユニット本体20の前部側が地面Bに対して浮き上がりやすくなる。上り傾斜の勾配が大きくなるにつれて、このように前部側が浮き上がりやすくなり後部側に荷重がかかる偏りが大きくなる。このときクローラ用油圧シリンダ装置26のクローラ用油圧シリンダチューブ26bとクローラ用油圧シリンダピストンロッド26aとの合計の全長が通常状態の全長L0よりも長い全長とされることにより、クローラユニット本体20の前部側に下方向きの荷重がかけられる。よって、クローラユニット本体20の前部側から地面Bに向かう荷重と、その後部側から地面Bに向かう荷重と、を均一に近づけることができ、クローラベルト22と地面Bとの接地部分を増大させ、クローラユニット6の駆動力を地面Bに有効に伝え、走行性能を向上できる。また、伐倒作業車両1の転倒も抑制できる。例えば、伐倒作業車両1が上り傾斜の地面Bを上る際に、予めクローラ用油圧シリンダ装置26の全長を長めに設定し、クローラユニット6の走行性能を向上できる。
図14及び図15に示すように、伐倒作業車両1が地面B上の切り株H等の障害物を乗り越えるとき、クローラユニット本体20が揺動軸部材24を中心に揺動され、地形に追従して自身の傾きを前傾又は後傾に変化させる。
図14に示すように、クローラユニット6が切り株Hに上る(乗り上げる)とき、クローラユニット本体20の揺動により、クローラ用油圧シリンダ装置26の全長が通常状態の全長L0よりも短い全長L1となっている。このとき、クローラユニット本体20の前部側が切り株Hに対して浮き上がりやすくなる。この状態から、クローラ用油圧シリンダ装置26のクローラ用油圧シリンダチューブ26bとクローラ用油圧シリンダピストンロッド26aとの合計の全長が全長L1よりも長い全長とされることにより、クローラユニット本体20の前部側に下方向きの荷重をかけることができる。よって、クローラユニット本体20の前部側から地面Bに向かう荷重を増やし、クローラユニット6の駆動力を地面B又は切り株Hに有効に伝え、走行性能を向上できる。例えば、伐倒作業車両1が切り株H等の障害物を上る際や急な上り傾斜の地面を上る際に、その場においてクローラ用油圧シリンダ装置26の全長を長く調節し、クローラユニット6の走行性能を向上できる。
伐倒作業車両1は、クローラユニット本体20の油圧モータ33等を駆動する油圧システム44を備えている。油圧システム44は、作動油を溜めるオイルタンク46と、オイルタンク46から延びる油圧回路48と、オイルタンク46から吸い上げた作動油を圧送する油圧ポンプ50と、圧力を測定する圧力計51と、圧力の調整をする圧力制御弁52と、油圧ポンプ50を作動する原動機であるエンジン53と、作動油の流れる方向を切り替える方向切換弁54と、を備えている。
油圧システム44のエンジン53と及び方向切換弁54は、制御装置55と電気的に接続されている。油圧システム44の油圧回路48には、油圧モータ33が設けられスプロケット32を駆動するようになっている。油圧モータ33以外の作動油の油圧で作動する機器も油圧システム44と同様の油圧システムと接続されている。説明が重複するため、各機器に油圧システム44が接続されるとの説明のみを記載し、詳細は省略する。なお、複数の油圧システム44を統合し、オイルタンク46、油圧ポンプ50等を共通化して油圧ポンプ50から供給される作動油を分岐部によって分岐させてもよい。
図17は、図1の伐倒装置を下方から見た概略図である。
図2に示すように、伐倒装置8は、車体2の一方側である前方側の正面に設けられている。伐倒装置8は、上面視で、左右のクローラユニット6の間の空間に配置されている。
伐倒装置8は、立木を横から抱きかかえて保持するグラップル装置60と、グラップル装置60が立木を横から抱きかかえている状態で立木を横から切断する切断装置62と、グラップル装置60及び切断装置62の姿勢を調整できる姿勢調整機構64とを備えている。
切断装置62は、第1構造体74上において一対の枢軸76を中心に回転可能に設けられた取付けアーム78と、各取付けアーム78に1枚ずつ取付けられた二枚刃のカッター80(図18においては、そのうちの1つは、刃の取付けをはっきりさせるために省略されて破線で示す)と、第1構造体74に設けられた一対の枢軸82と、取付けアーム78の基端部78aとを接続するカッター用油圧シリンダ84と、を備える。
よって、二枚刃のカッター80は、カッター用油圧シリンダ84のプランジャーロッドの伸縮により枢軸76のまわりを回転して、木の切断操作のため開閉される。従って、二枚刃のカッター80は、立木を横から切断できる。切断装置62の二枚刃のカッター80は、木を切断できるような一枚刃のカッターに変更されてもよい。
姿勢調整機構64は、グラップル装置60が立木を横から抱きかかえている場合に、切断装置62のカッター80で立木をグラップル68より下方で切断するため、グラップル装置60のグラップル68と切断装置62のカッター80とを縦方向に並んで配置する第1伐倒姿勢と、グラップル装置60のグラップル68が下向きで木を抱きかかえている状態で、車体2の走行に合わせて木をひきずって搬送するため、グラップル装置60のグラップル68と切断装置62のカッター80とを横方向に並んで配置する搬送姿勢(図19〜図21を参照)と、をとることができる。なお、図21及び図23において、伐倒作業車両1において、グラップル装置60のグラップル68と切断装置62のカッター80とが横方向に並ぶ搬送姿勢がとられている状態が示されている。
第1姿勢調整用油圧シリンダ90は、作動油が油圧システムから第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bに流入する場合に、第1姿勢調整用油圧シリンダピストンロッド90aが第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bから押し出され、第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bと第1姿勢調整用油圧シリンダピストンロッド90aとの合計の全長が長くなる。また、第1姿勢調整用油圧シリンダ90は、作動油が第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bから油圧システムに流出する場合に、第1姿勢調整用油圧シリンダピストンロッド90aが第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bに引き戻され、第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bと第1姿勢調整用油圧シリンダピストンロッド90aとの合計の全長が短くなる。
図20においては、第1姿勢調整用油圧シリンダ90は、第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bと第1姿勢調整用油圧シリンダピストンロッド90aとの合計の全長がロッドの引き込み状態の全長L3とされている。枢軸93と枢軸95とが車体2と固定されており、第1姿勢調整用油圧シリンダ90が縮んだ状態となるので、第1構造体86は、カッター80が水平向きになるように引き上げられている。さらに、第2構造体88がほぼ垂直に延び、グラップル装置60のグラップル68がほぼ水平に延びるように配置されている。
図23においては、第1姿勢調整用油圧シリンダ90は、第1姿勢調整用油圧シリンダチューブ90bと第1姿勢調整用油圧シリンダピストンロッド90aとの合計の全長が全長L3よりも長い全長L4とされる場合には、第1姿勢調整用油圧シリンダ90が延びた状態となるので、第1構造体86は、カッター80がほぼ垂直な向きになるように押し上げられている。さらに、第2構造体88がほぼ水平に延び、グラップル装置60のグラップル68がほぼ垂直に延びるように配置されている。
図24においては、第2姿勢調整用油圧シリンダ98は、第2姿勢調整用油圧シリンダチューブ98bと第2姿勢調整用油圧シリンダピストンロッド98aとの合計の全長がロッドの延びた状態の全長L5とされている。この状態においては、第2構造体88がカッター80とほぼ直角な方向に延びるように第2構造体88と第1構造体86との関係が規定される。グラップル装置60のグラップル68が立木Cを横から水平に抱きかかえて、カッター80が立木Cを切断しようとするとき、車体2が平たんな地面上に位置すれば、第1伐倒姿勢により地面とほぼ平行な切断面D1を形成するように立木Cを切断できる。
仮に、姿勢調整機構64が第2伐倒姿勢を取れず、グラップル68が立木Cを横から水平に抱きかかえる状態においては、カッター80も水平に延びることとなり、地面とほぼ平行な切断面F(仮想線により示す)を形成する。このとき、地面の傾斜の上部側における切り株の地面からの高さG1と、地面の傾斜の下部側における切り株の地面からの高さG2とが、異なる高さとなり、特にG2が斜面の下側から見て比較的大きな高さを有する。このような切り株を生じさせないために、カッター80により再度切り株の根元を二度切りするなどの手間が生じる。本実施形態によれば、姿勢調整機構64が第2伐倒姿勢を取れるので、このような切り株を生じさせることを抑制し、二度切りする手間を抑制できる。
スタビライズ装置27は、車体2に対し枢動可能に固定されているアーム100と、車体2とアーム100とを接続するアーム用油圧シリンダ装置104とを備えている。スタビライズ装置27は、車体2の前方側の右側と左側とに配置され、右側のクローラユニット本体20の車体2に対する高さと、左側のクローラユニット本体20の車体2に対する高さとを独立して能動的に制御できるように構成される。スタビライズ装置27は、車体2の右側のアーム100により調節される車体2に対してのクローラユニット本体20の高さと、車体2の左側のアーム100により調節される車体2に対してのクローラユニット本体20の高さとを、車体2の左右方向の傾斜を地面Bの左右方向の傾斜と異なる傾斜に調整できるように構成される。
また、車体2の左側のアーム用油圧シリンダ装置104は、延びた状態となるように操作され、アーム100が下方向に引き下げられ、クローラユニット本体20(クローラユニット6)が車体2に対して下方向に下降される。車体2に対してのクローラユニット本体20の高さが比較的低く(車体が地面Bに対して比較的遠く)される。
このように、地面の傾斜に合わせて、車体2に対して左右のクローラユニット本体20(クローラユニット6)の高さを、現場で比較的簡単に調整可能である。そして、車体2及び伐倒装置8を、地面の傾斜とは異なる姿勢、例えば左右方向に水平の姿勢にできる。従って、車体2及び伐倒装置8が左右方向に安定した状態で伐倒作業を行うことができると共に、車体の左右の重心の偏りを抑制し、安定した走行や安定した作業、例えば搬送作業が可能になる。
具体的には、図27に示すように、例えば左右両側のスタビライズ装置27のアーム用油圧シリンダ装置104が縮んだ状態となるように操作され、クローラユニット本体20(クローラユニット6)が上方向に上昇されることにより、車体2に対して伐倒装置8の高さをより低く設定できる。よって、伐倒装置8の切断装置62は、立木をより低い位置で切断できる。
また、図28に示すように、例えば左右両側のスタビライズ装置27のアーム用油圧シリンダ装置104が延びた状態となるように操作され、クローラユニット本体20(クローラユニット6)が下方向に下降されることにより、車体2に対して伐倒装置8の高さをより高く設定できる。よって、伐倒装置8の切断装置62は、立木をより高い位置で切断できる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、山林の木を伐倒する伐倒作業車両1が、クローラユニット本体20に設けられると共にクローラユニット本体20を地形に合わせて回動できるような揺動軸部材24と、車体2と、クローラユニット本体20における上記揺動軸部材24より上方の上方側部分とを連結すると共に揺動軸部材24を中心に揺動するクローラユニット本体20の前部側及び後部側にかかる荷重を調整するようになっている連結装置とを備えている。これにより、伐倒作業車両1が山林の傾斜地や切株や倒木が存在する土地等の不整地を走行し、揺動軸部材24が不整地の地形に合わせてクローラユニット本体20を揺動する場合に、揺動軸部材24を中心に揺動するクローラユニット本体20の前部側及び後部側への荷重の偏りを抑制し、伐倒作業車両1の走行性能を向上できる。
2 車体
2a 上部フレーム体
2b 車体側連結部
4 車輪装置
6 クローラユニット
8 伐倒装置
10 車輪
12 ステアリングユニット
20 クローラユニット本体
22 クローラベルト
24 揺動軸部材
26 クローラ用油圧シリンダ装置
27 スタビライズ装置
28 第1アイドラ
30 第2アイドラ
32 スプロケット
33 油圧モータ
34 第1フレーム体
34b 頂部フレーム
34c 連結部
36 第2フレーム体
38 第3フレーム体
40 第4フレーム体
55 制御装置
56 無線通信装置
57 車体側通信装置
58 操作部側通信装置
59 操作部
60 グラップル装置
62 切断装置
64 姿勢調整機構
68 グラップル
80 カッター
90 第1姿勢調整用油圧シリンダ
98 第2姿勢調整用油圧シリンダ
100 アーム
104 アーム用油圧シリンダ装置
Claims (10)
- 山林の立木を伐倒する伐倒作業車両であって、
車体と、
上記車体の左右に配置されるクローラユニットと、を備え、
上記クローラユニットは、
クローラユニット本体と、
上記クローラユニット本体の外側に取付けられるクローラベルトと、
上記クローラユニット本体に設けられると共に上記クローラユニット本体を地形に合わせて揺動できるような揺動軸部材と、
上記車体と、上記クローラユニット本体における上記揺動軸部材より上方の上方側部分とを連結する連結装置であって、上記連結装置は上記揺動軸部材を中心に揺動する上記クローラユニット本体の前部側及び後部側にかかる荷重を調整するようになっている上記連結装置と、を備えている、伐倒作業車両。 - 上記連結装置は、前後方向に直線状に延び且つ伸縮可能な油圧シリンダ装置により構成される、請求項1に記載の伐倒作業車両。
- 上記クローラユニット本体は、
上記クローラユニット本体の前方側に設けられる第1輪と、
上記クローラユニット本体の後方側に設けられる第2輪と、
上記クローラユニット本体において上記第1輪及び上記第2輪よりも上方側に設けられる第3輪と、
上記第3輪の支持体よりもさらに上方まで延びる頂部支持体とを備え、
上記連結装置は、上記クローラベルトより上方において上記頂部支持体と連結される、請求項1又は2に記載の伐倒作業車両。 - さらに、上記車体の前後方向において上記クローラユニットと反対側に設けられる車輪装置を備え、
上記車輪装置は、
上記車体の左右に配置される車輪と、
右側の上記車輪と左側の上記車輪とを上記車体の側方向きまで方向変更できるステアリングユニットとを備え、
右側の上記クローラユニット本体と、左側の上記クローラユニット本体とは上記クローラベルトの回転方向を互いに逆回転にできるように構成される、請求項1乃至3の何れか1項に記載の伐倒作業車両。 - 上記クローラユニットは、上記車体から上記揺動軸部材まで延びると共に上記揺動軸部材を揺動可能に支持するアームと、
上記アームの支持する上記揺動軸部材を上下に昇降させるように上記アームの上下の角度を規定するアーム用油圧シリンダ装置と、を備えている、請求項1乃至4の何れか1項に記載の伐倒作業車両。 - 上記クローラユニットの上記アームと上記アーム用油圧シリンダ装置は、上記車体の前方側の右側と左側とにそれぞれ一組ずつ配置され、右側の上記クローラユニット本体の高さと、左側の上記クローラユニット本体の高さとを独立して調整できるように構成される、請求項5に記載の伐倒作業車両。
- 上記車体の右側の上記クローラユニットの上記アームにより上記車体に対しての右側の上記クローラユニット本体の高さが調節されると共に、上記車体の左側の上記クローラユニットの上記アームにより上記車体に対しての左側の上記クローラユニット本体の高さが調節されることにより、上記車体の左右方向の傾斜が上記車体直下の地面の傾斜と異なる傾斜に調整される、請求項5又は6に記載の伐倒作業車両。
- さらに、上記車体の前方側に取付けられた伐倒装置を備え、上記伐倒装置は、右側の上記クローラユニットと左側の上記クローラユニットとの間に配置され、上記伐倒装置の地面からの高さが右側及び左側の上記クローラユニット本体の高さの調整により変更される、請求項5乃至7の何れか1項に記載の伐倒作業車両。
- 上記伐倒装置は、立木を横から抱きかかえて保持するグラップル装置と、
上記グラップル装置が立木を横から抱きかかえている状態で立木を横から切断する切断装置と、
上記グラップル装置のグラップルが立木を横から抱きかかえている場合に、上記切断装置のカッターを上記グラップルの向きよりも下方に向けて調整できる姿勢調整機構とを備えている、請求項8に記載の伐倒作業車両。 - 上記ステアリングユニットは、右側の上記車輪の中心と左側の上記車輪の中心とを結ぶ仮想軸線が地面の傾斜に沿うような傾きに右側及び左側の上記車輪を支持する、請求項4に記載の伐倒作業車両。
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