JP2021158740A - モータ装置 - Google Patents

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牧人 河本
Makihito Kawamoto
牧人 河本
義隆 関根
Yoshitaka Sekine
義隆 関根
毅 丸山
Takeshi Maruyama
毅 丸山
貴史 瀧澤
Takashi Takizawa
貴史 瀧澤
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    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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Abstract

【課題】ブラシホルダの小型化を実現しつつ、複数の電子部品をブラシホルダに容易に装着することが可能なモータ装置を提供する。【解決手段】ホルダ本体91の軸方向一側に、接続端子t1を有する一方のチョークコイル100が装着される第1装着面92が設けられ、ホルダ本体91の軸方向他側に、接続端子t1に接続される平板状端子t11を有するPTCサーミスタ105が装着される第2装着面93が設けられ、ホルダ本体91の第1装着面92と第2装着面93との間に、接続端子t1が挿通される挿通孔94が設けられ、挿通孔94の第1装着面92側には第1開口部94aが設けられ、挿通孔94の第2装着面93側には平板状端子t11に向けて開口される第2開口部94bが設けられ、第1開口部94aおよび第2開口部94bが、ホルダ本体91の軸方向と交差する方向に互いにずれている。【選択図】図8

Description

本発明は、回転軸を有するアーマチュアと、回転軸に設けられた整流子と、整流子に摺接される給電ブラシと、給電ブラシを保持するホルダ本体を有するブラシホルダと、を備えたモータ装置に関する。
例えば、特許文献1には、自動車等の車両に搭載される電動モータ(モータ装置)が記載されている。このモータ装置は、車両に搭載されるパワーウィンドウ装置やサンルーフ装置等の駆動源に用いられる。車両に搭載されるモータ装置は、より小型化することが望まれており、これにより車両の大小に関係無くドア内や天井内等の幅狭の空間に容易に設置することが可能となる。
小型化を図るために、特許文献1に記載のモータ装置では、ブラシホルダの周方向の対向部分(180度間隔の部分)にそれぞれ平行な直線部を設け、これにより略小判形状のブラシホルダとしている。よって、モータ装置全体を扁平化して、ある程度の幅狭の空間に設置可能としている。
特開2013−070591号公報
ところで、自動車等の車両に搭載されるモータ装置には、パワーウィンドウ装置やサンルーフ装置等の駆動源に限らず、車両の後方に搭載されたテールゲート開閉装置の駆動源に用いられるものがある。この場合のモータ装置には、丸棒形状のガススプリング、すなわち圧縮ガスの反力で開いたテールゲートを支持する装置に代替し得る、丸棒形状のモータ装置(リニアアクチュエータ)を採用するのが望ましい。
したがって、ブラシホルダにおいてもより小型化することが必要となり、特許文献1に記載のモータ装置のように、単にブラシホルダを略小判形状にしただけでは、十分な小型化に対応することができなかった。また、単にブラシホルダを小型化したのでは、ブラシホルダに装着される複数の電子部品のレイアウト性が低下し、ひいてはモータ装置の組み立て性も低下するという問題を生じ得る。
本発明の目的は、ブラシホルダの小型化を実現しつつ、複数の電子部品をブラシホルダに容易に装着することが可能なモータ装置を提供することにある。
本発明の一態様では、回転軸を有するアーマチュアと、前記回転軸に設けられた整流子と、前記整流子に摺接される給電ブラシと、前記給電ブラシを保持するホルダ本体を有するブラシホルダと、を備えたモータ装置であって、前記ホルダ本体の軸方向一側に設けられ、第1端子を有する第1電子部品が装着される第1装着面と、前記ホルダ本体の軸方向他側に設けられ、前記第1端子に接続される第2端子を有する第2電子部品が装着される第2装着面と、前記ホルダ本体の前記第1装着面と前記第2装着面との間に設けられ、前記第1端子が挿通される挿通孔と、を備え、前記挿通孔は、前記挿通孔の前記第1装着面側に設けられる第1開口部と、前記挿通孔の前記第2装着面側に設けられ、前記第2端子に向けて開口される第2開口部と、を有し、前記第1開口部および前記第2開口部が、前記ホルダ本体の軸方向と交差する方向にずれていることを特徴とする。
本発明の他の態様では、前記第2端子は、前記ホルダ本体の軸方向と交差する方向に延在され、前記第1端子の延在方向が、前記第2端子の延在方向に対して傾斜していることを特徴とする。
本発明の他の態様では、前記ホルダ本体を軸方向から見たときに、前記第1開口部および前記第2開口部の一部分が、互いに重なっていることを特徴とする。
本発明の他の態様では、前記挿通孔の前記第1開口部と前記第2開口部との間に、前記第1端子の延在方向を前記回転軸の軸方向に対して傾斜させる傾斜面が設けられていることを特徴とする。
本発明の他の態様では、前記ホルダ本体に、当該ホルダ本体の軸方向に延在される側壁部が設けられ、前記側壁部には、前記回転軸の軸方向と交差する方向において、前記第1端子と前記第2端子との接続部分が露出されるように形成された切欠部が、設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ホルダ本体の挿通孔により、第1装着面に装着された第1電子部品の第1端子が、第2装着面に装着された第2電子部品の第2端子に向けられるので、第2装着面に装着された第2電子部品のレイアウトに左右されること無く、第1装着面に第1電子部品をレイアウトすることができる。
したがって、第1および第2装着面における第1および第2電子部品のレイアウト性をそれぞれ向上させて、ひいてはブラシホルダをより小型化することが可能となる。
また、第1および第2電子部品の第1および第2端子がそれぞれ互いに近接配置されるので、第1および第2端子の位置を気にすること無く、第1および第2電子部品を、第1および第2装着面にそれぞれ容易に装着することが可能となる。
車両のテールゲートを示す正面図である。 図1のテールゲートを側方から見た側面図である。 図1のリニアアクチュエータの詳細を示す断面図である。 ブラシホルダユニットのコネクタ接続部側を見た斜視図である。 図4のA矢視図である。 ブラシホルダユニットのモータ部側を見た斜視図である。 図6のB矢視図である。 図5のC−C断面図である。 図8の破線円D部の拡大図である。 ブラシホルダを成形する上下金型を示す断面図である。 ブラシホルダユニットの組み立て手順を示す斜視図である。 (a),(b),(c)は、ブラシホルダユニットの組み立て手順を示す図8に対応した断面図である。 端子同士の接続作業を説明する部分拡大斜視図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は車両のテールゲートを示す正面図を、図2は図1のテールゲートを側方から見た側面図を、図3は図1のリニアアクチュエータの詳細を示す断面図を、図4はブラシホルダユニットのコネクタ接続部側を見た斜視図を、図5は図4のA矢視図を、図6はブラシホルダユニットのモータ部側を見た斜視図を、図7は図6のB矢視図を、図8は図5のC−C断面図を、図9は図8の破線円D部の拡大図を、図10はブラシホルダを成形する上下金型を示す断面図を、図11はブラシホルダユニットの組み立て手順を示す斜視図を、図12(a),(b),(c)はブラシホルダユニットの組み立て手順を示す図8に対応した断面図を、図13は端子同士の接続作業を説明する部分拡大斜視図をそれぞれ示している。
図1および図2に示される車両10は、所謂ハッチバックタイプの車両であり、車両10の後方側には、大きな荷物を車室内に出し入れし得る開口部11が形成されている。開口部11は、車両10の天井の後方側に設けられたヒンジ(図示せず)を中心に回動されるテールゲート12により、図2の実線矢印および破線矢印のように開閉される。
また、車両10には、テールゲート開閉装置13が搭載されている。テールゲート開閉装置13は、テールゲート12を開閉駆動する一対のリニアアクチュエータ20と、操作スイッチ(図示せず)の操作信号に基づいてリニアアクチュエータ20を制御するコントローラ(ECU)13aと、を備えている。
ここで、一対のリニアアクチュエータ20は、いずれも同じ構造となっており、車両10の左右側にそれぞれ鏡像対称となるように配置されている。具体的には、それぞれのリニアアクチュエータ20は、テールゲート12を閉じた状態(図1参照)において、車両10の車体ボディ10aと、テールゲート12のドア枠12aとの間に形成され、かつ幅狭で細長い収容スペース(図示せず)に収容される。
図1および図2に示されるように、リニアアクチュエータ20は、配線13bを介してコントローラ13aに接続され、コントローラ13aからの駆動電流の供給により伸縮動作するようになっている。これにより、リニアアクチュエータ20を伸張するように作動させることで、閉じているテールゲート12が実線矢印のように開き、リニアアクチュエータ20を縮小するように作動させることで、開いているテールゲート12が破線矢印のように閉じられる。なお、リニアアクチュエータ20は、本発明におけるモータ装置を構成している。
図3に示されるように、リニアアクチュエータ20は、駆動部30と、駆動部30の駆動により軸方向(図中左右方向)に移動される移動部40と、駆動部30と移動部40との間に配置されるコイルスプリング50と、を備えている。これらの駆動部30,移動部40およびコイルスプリング50は、それぞれ同軸上に配置されており、これらからなるリニアアクチュエータ20は、略丸棒形状に形成されている。
駆動部30は、筒状に形成された第1ハウジング31および第2ハウジング32を備えており、これらの第1および第2ハウジング31,32は、互いに連結されている。第1ハウジング31の長手方向一側(図中左側)は、車体ボディ10a(図1および図2参照)に回動自在に取り付けられる第1固定部33により閉塞されている。また、第1ハウジング31の長手方向他側(図中右側)には、ボールベアリングBBを保持するベアリングホルダ34が固定されている。
第1ハウジング31の内部で、かつ第1固定部33とベアリングホルダ34との間には、駆動機構60が収容されている。ここで、ボールベアリングBBは、駆動機構60を形成する出力軸84の基端部を、回動自在に支持している。なお、出力軸84は、雄ねじ部材として機能する所謂「台形ねじ」となっている。
ベアリングホルダ34の軸方向に沿う駆動機構60側とは反対側(図中右側)には、保持筒35の基端部が固定されている。保持筒35は、移動部40を形成するピストンチューブ41を移動自在に保持しており、駆動機構60を駆動することにより、保持筒35の先端部からピストンチューブ41が出入り(リニアアクチュエータ20が伸縮)するようになっている。
ここで、保持筒35の外径寸法は、第1および第2ハウジング31,32の内径寸法よりも小さくなっている。これにより、第1および第2ハウジング31,32と保持筒35との間に、第1環状スペース36が形成される。
第1環状スペース36の内部には、コイルスプリング50の長手方向一側が収容されている。なお、第2ハウジング32の基端部には、径方向内側に突出された環状の第1スプリングシート32aが設けられ、第1スプリングシート32aは、コイルスプリング50の長手方向一側を支持している。
ここで、第1ハウジング31の長手方向一側を閉塞する第1固定部33には、コネクタ接続部CNが一体に設けられている。コネクタ接続部CNの長手方向一側には、車両10側の外部コネクタ(図示せず)が接続されるようになっている。これに対し、コネクタ接続部CNの長手方向他側には、第1固定部33に近接して配置されたブラシホルダ90が電気的に接続されている。これにより、外部コネクタ(コントローラ13a)からの駆動電流が、コネクタ接続部CNを介してブラシホルダ90(駆動機構60)に供給される。
また、駆動機構60は、筒状に形成されたモータケース61を備えている。モータケース61の内部には、電動モータ部70,減速機構部80およびブラシホルダ90が収容されている。
電動モータ部70は、モータケース61の長手方向中央部に配置され、モータケース61の内壁に固定された複数の永久磁石71(図示では2つのみ示す)を備えている。そして、複数の永久磁石71の内側には、所定の隙間(エアギャップ)を介してロータ(回転子)72が回転自在に設けられている。ロータ72は、複数の鋼板を積層してなるアーマチュア72aと、アーマチュア72aの回転中心に固定された回転軸72bと、回転軸72bに固定された整流子72cと、を備えている。
ここで、回転軸72bを有するアーマチュア72aには、複数のコイル(図示せず)が所定の巻き方および巻き数で巻装されている。そして、これらのコイルの端部と、アーマチュア72aに設けられた整流子72cを形成する複数の整流子片(詳細図示せず)と、が互いに電気的に接続されている。そして、整流子72cの外周部には、一対の給電ブラシ103が摺接するようになっている。これにより、一対の給電ブラシ103から整流子72cに駆動電流を供給することで、アーマチュア72a(回転軸72b)が、所定の回転方向に所定の回転速度で回転される。
減速機構部80は、モータケース61の長手方向他側、つまり回転軸72bの軸方向に沿う整流子72c側とは反対側に配置されている。減速機構部80は、モータケース61に固定された減速機構ホルダ81を備えており、減速機構ホルダ81に、図示しないベアリングを介して回転軸72bの先端部が回転自在に支持されている。なお、減速機構ホルダ81は、モータケース61の長手方向他側を閉塞している。
減速機構ホルダ81の内部には、第1減速機構82および第2減速機構83が、それぞれ減速機構部80の軸方向に並んで設けられている。これらの第1および第2減速機構82,83は、それぞれ遊星歯車減速機(詳細図示せず)となっている。第1減速機構82は、電動モータ部70側(入力側)に配置され、第2減速機構83は、移動部40側(出力側)に配置されている。つまり、減速機構部80は、回転軸72bと出力軸84との間に動力伝達可能に設けられている。これにより、高速で回転する回転軸72bの回転速度が所定の回転速度にまで減速されて、減速されて高トルク化された回転力が出力軸84から出力される。
このように、減速機構部80は、第1および第2減速機構82,83により2段減速を行う。したがって、第1および第2減速機構82,83をそれぞれ小型化(小径化)して、筒状のモータケース61の内部に配置可能としている。
ここで、出力軸84の正逆方向への回転により移動される移動部40の構造について説明する。
移動部40は、駆動部30を形成する保持筒35の先端部から出入りする筒状のピストンチューブ41を備えている。そして、ピストンチューブ41の長手方向他側(図中右側)は、テールゲート12(図1および図2参照)に回動自在に取り付けられる第2固定部42により閉塞されている。
これに対し、ピストンチューブ41の長手方向一側(図中左側)には、出力軸84にねじ結合される環状の雌ねじ部材43が固定されている。これにより、出力軸84の正逆方向への回転に伴って、ピストンチューブ41が保持筒35の先端部から出入りする(駆動部30に対して移動部40が移動する)ようになっている。
ここで、出力軸84の先端部には、環状のガイド部材84aが固定されており、当該ガイド部材84aは、ピストンチューブ41の内壁に摺接するようになっている。すなわち、ガイド部材84aは、ピストンチューブ41の移動を案内する機能を有している。これにより、リニアアクチュエータ20の作動時(伸縮時)において、テールゲート12からの負荷によりリニアアクチュエータ20が屈曲してしまうこと等が防止され、ひいてはリニアアクチュエータ20のスムーズな動作が確保される。
また、ピストンチューブ41の径方向外側には、筒状に形成された第3ハウジング44が設けられている。そして、第3ハウジング44における軸方向一側の外周部分は、駆動部30における第2ハウジング32の内周部分に摺動自在に装着されている。具体的には、第3ハウジング44は、ピストンチューブ41の移動に伴って、第2ハウジング32に対して摺動するようになっている。
なお、第3ハウジング44と第2ハウジング32との間には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等の摺動性に優れた材料からなるシールリングSRが設けられている。これにより、第2および第3ハウジング32,44の内部への雨水や埃等の進入が阻止される。
ここで、ピストンチューブ41の外径寸法は、第3ハウジング44の内径寸法よりも小さくなっている。これにより、第3ハウジング44とピストンチューブ41との間に、第2環状スペース45が形成される。
第2環状スペース45の内部には、コイルスプリング50の長手方向他側が収容されている。なお、第3ハウジング44の基端部には、径方向内側に突出された環状の第2スプリングシート44aが設けられ、第2スプリングシート44aは、第2固定部42に固定され、かつコイルスプリング50の長手方向他側を支持している。
なお、コイルスプリング50は、駆動部30を形成する第1スプリングシート32aと、移動部40を形成する第2スプリングシート44aとの間に、所定の初期荷重が加えられた状態で突っ張るようにして配置されている。すなわち、コイルスプリング50のばね力は、駆動部30から移動部40を押し出す方向(リニアアクチュエータ20が伸張する方向)に常時作用している。
これにより、テールゲート12が開いた状態において、リニアアクチュエータ20にその軸方向から比較的大きな負荷が掛かったとしても、リニアアクチュエータ20の伸張状態が保持される。よって、テールゲート12が不意に閉じてしまうようなことが防止される。
次に、ブラシホルダ90の詳細構造について、図面を用いて説明する。
図3に示されるように、ブラシホルダ90は、モータケース61の軸方向一側に配置され、かつモータケース61の軸方向一側を閉塞している。
図4ないし図7に示されるように、ブラシホルダ90は、溶融されたプラスチック材料を射出成形することで有底筒状に形成されている。ブラシホルダ90は、略円板形状に形成されたホルダ本体91を備えており、ホルダ本体91の軸方向一側(図4中上側)には第1装着面92が設けられ、ホルダ本体91の軸方向他側(図6中上側)には第2装着面93が設けられている。
これらの第1および第2装着面92,93、つまりホルダ本体91の表裏には、それぞれ複数の電子部品が装着されている。具体的には、第1装着面92には、一対のチョークコイル100と、1つのバリスタ101と、一対の導電部材102と、が装着されている。これに対し、第2装着面93には、一対の給電ブラシ103と、一対のキャパシター104と、1つのPTCサーミスタ105と、が装着されている。
なお、複数の電子部品のうち、チョークコイル100は、電気的なブラシノイズがリニアアクチュエータ20の外部に放出されるのを防止する機能を有している。また、バリスタ101は、ホルダ本体91に装着された他の電子部品を高電圧(サージ電圧)から保護する機能を有している。さらに、キャパシター104は、電気(電荷)を蓄えてロータ72をスムーズに始動させたり、ロータ72に定格トルクを発生させたりする機能を有している。また、PTCサーミスタ105は、電動モータ部70が過熱状態になって焼損してしまうのを防止する機能を有している。
このように、ホルダ本体91の表裏に複数の電子部品を分散させて配置することで、一方側の装着面のみに複数の電子部品を集中して装着した場合に比して、ホルダ本体91(ブラシホルダ90)を、小型化(小径化)することが可能となっている。よって、本実施の形態におけるブラシホルダ90は、略丸棒形状のリニアアクチュエータ20に容易に適用可能となっている(図3参照)。
図4および図5に示されるように、第1装着面92には、略環状に形成された軸受固定部92aが一体に設けられている。軸受固定部92aは、第1装着面92の中央部に配置され、第1装着面92からホルダ本体91の軸方向一側(図4中上側)に所定の高さで突出されている。そして、軸受固定部92aの径方向内側には、環状の鋼材よりなるラジアルベアリングRBが装着されている。ラジアルベアリングRBは、回転軸72b(図3参照)を回転自在に支持するようになっている。
また、第1装着面92には、一対のチョークコイルホルダ92bが一体に設けられている。それぞれのチョークコイルホルダ92bは、略U字形状に形成された一対のフェライト保持部92cを有している。これらのチョークコイルホルダ92bは、軸受固定部92aを中心に、当該軸受固定部92aを挟むようにして、第1装着面92に対向配置(180度間隔)されている。具体的には、一対のチョークコイルホルダ92bは、ホルダ本体91の中心を通り、かつ一対の給電ブラシ103を通る線分CTを中心に、略鏡像対称となるように配置されている。
そして、一対のチョークコイルホルダ92bは、一対のチョークコイル100をがたつくこと無くそれぞれ保持している。具体的には、チョークコイルホルダ92bを形成するフェライト保持部92cが、チョークコイル100を形成するフェライトFをがたつくこと無く保持している。また、チョークコイルホルダ92bにチョークコイル100を装着した状態において、チョークコイル100は、ホルダ本体91の軸方向と直交する方向に延在され、かつ線分CTと平行となる方向に延在されている。
なお、チョークコイル100は、その中心部分に配置された円柱状のフェライトFと、その周囲に巻かれたコイルCLとから形成されている。そして、一方のチョークコイル100(図5中下側)の一対の接続端子t1,t2は、それぞれバリスタ101側(図5中右側)に配置されている。これに対し、他方のチョークコイル100(図5中上側)の一対の接続端子t3,t4は、それぞれ互いに相反する方向に向けられている。
ここで、一方のチョークコイル100が、本発明における第1電子部品を構成しており、一方のチョークコイル100の接続端子t1が、本発明における第1端子を構成している。
さらに、第1装着面92には、バリスタ固定部92dが一体に設けられている。バリスタ固定部92dは、一対の支持柱92eを備えており、これらの支持柱92eの間に、バリスタ101が挟まれるようにして保持されている。具体的には、バリスタ101をバリスタ固定部92dに装着した状態において、当該バリスタ101は、軸受固定部92a近傍で、かつ線分CTを跨ぐようにして配置されている。つまり、バリスタ101は、一対のチョークコイル100と干渉すること無く線分CT上に配置されている。
そして、バリスタ101には、一対の接続端子t5,t6が設けられており、一方の接続端子t5(図5中下側)は、一方のチョークコイル100の一対の接続端子t1,t2側に向けて折り曲げられている。これに対し、バリスタ101の他方の接続端子t6(図5中上側)は、他方のチョークコイル100の接続端子t4側に向けて折り曲げられている。なお、バリスタ101の一対の接続端子t5,t6は、線分CTを中心に鏡像対称となるように折り曲げられている。
また、第1装着面92には、一対の導電部材固定部92fが一体に設けられている。それぞれの導電部材固定部92fは、複数の支持凸部92g(一部のみに符号を付す)から形成されている。そして、導電部材102を複数の支持凸部92gに沿わせることで、導電部材102は導電部材固定部92fに装着される。ここで、一対の導電部材固定部92fにおいても、一対のチョークコイルホルダ92bと同様に、線分CTを中心に略鏡像対称となるように配置されている。
一対の導電部材固定部92fにそれぞれ装着された一対の導電部材102は、一対のチョークコイル100にそれぞれ対応して設けられている。つまり、一方の導電部材102(図5中下側)は、一方のチョークコイル100に対応して設けられている。他方の導電部材102(図5中上側)は、他方のチョークコイル100に対応して設けられている。ここで、一対の導電部材102は、導電性に優れた黄銅等からなる薄板を、複数回屈曲させて段付き形状に形成されており、チョークコイル100とバリスタ101との間にそれぞれ配置されている。
一対の導電部材102は、それぞれホルダ本体91に装着された複数の電子部品を電気的に接続する機能を有している。具体的には、一方の導電部材102には、一方のチョークコイル100の接続端子t2と、バリスタ101の一方の接続端子t5と、一方のキャパシター104(図7参照)の一方の接続端子t7とが、半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。また、他方の導電部材102には、他方のチョークコイル100の接続端子t4と、バリスタ101の他方の接続端子t6と、他方のキャパシター104(図7参照)の一方の接続端子9tとが、半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。
さらには、一対の導電部材102には、コネクタ接続部CN(図3参照)の長手方向他側が電気的に接続されている。これにより、外部コネクタ(コントローラ13a)からの駆動電流が、コネクタ接続部CNを介して、ブラシホルダ90を形成する複数の電子部品に供給される。
図6および図7に示されるように、第2装着面93には、略筒状に形成された大径の嵌合筒部93aと、当該嵌合筒部93aよりも小径の整流子収容筒部93bと、が一体に設けられている。これらの嵌合筒部93aおよび整流子収容筒部93bは、いずれも第2装着面93からホルダ本体91の軸方向他側に向けて、所定の高さとなるように延在されている。そして、嵌合筒部93aは、モータケース61(図3参照)の長手方向一側に、がたつくこと無く嵌合するようになっている。なお、嵌合筒部93aが、本発明における側壁部を構成している。
また、整流子収容筒部93bの径方向内側には、整流子72c(図3参照)が回転自在に収容される。これにより、一対の給電ブラシ103の摩耗粉(図示せず)が、整流子収容筒部93bの外部に飛び散ることが防止される。よって、キャパシター104やPTCサーミスタ105等の電子部品が、給電ブラシ103の摩耗粉によって汚染されることが抑制される。
さらに、第2装着面93には、一対のブラシボックス93cが一体に設けられている。それぞれのブラシボックス93cは、略箱形状に形成されており、その内部には、給電ブラシ103がそれぞれ移動自在に設けられている。具体的には、一対のブラシボックス93cは、それぞれ線分CT上に配置されており、互いに対向配置(180度間隔)されている。これにより、一対のブラシボックス93cに保持された給電ブラシ103は、ホルダ本体91の中心に向けて線分CT上をそれぞれ移動可能となっている。
これにより、一対の給電ブラシ103は、整流子72cに対してその径方向外側からそれぞれ摺接するようになっている。ここで、一対のブラシボックス93cには、切欠溝93dがそれぞれ設けられており、これらの切欠溝93dには、給電ブラシ103に駆動電流を供給するピグテール(導線)PGが、それぞれ入り込めるようになっている。
なお、一方の給電ブラシ103(図7中左側)のピグテールPGは、PTCサーミスタ105の他方の平板状端子t12に対して、半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。これに対し、他方の給電ブラシ103(図7中右側)のピグテールPGは、ホルダ本体91に対してその軸方向に貫通するようにして設けられた棒状導電部材EP(図5および図7参照)に、半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。なお、棒状導電部材EPは、第1装着面92側において、他方のチョークコイル100(図5中上側)の接続端子t3に、半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。
また、一対のブラシボックス93cの近傍には、略円柱形状に形成されたばね支柱93eがそれぞれ設けられている。これらのばね支柱93eは、ホルダ本体91の軸方向他側に向けて所定高さで突出されている。そして、一対のばね支柱93eには、一対の給電ブラシ103をそれぞれ整流子72cに向けて所定圧で押圧するブラシスプリング93fが、それぞれ装着されている。これにより、一対の給電ブラシ103は、整流子72cに対して安定して摺接可能となっている。
さらに、第2装着面93には、一対のキャパシターホルダ93gが一体に設けられている。これらのキャパシターホルダ93gは、ホルダ本体91の軸方向他側に向けてそれぞれ所定高さで突出されており、一方のキャパシターホルダ93g(図7中下側)は、一方のキャパシター104を、その幅方向(2方向)からがたつかないように支持している。これに対し、他方のキャパシターホルダ93g(図7中上側)は、略U字形状に形成されており、他方のキャパシター104を、3方向からがたつかないように支持している。
そして、一対のキャパシターホルダ93gは、整流子収容筒部93bを中心に、当該整流子収容筒部93bを挟むようにして、第2装着面93に対向配置(180度間隔)されている。具体的には、一対のキャパシターホルダ93gは、線分CTを中心に、略鏡像対称となるように配置されている。すなわち、一対のキャパシターホルダ93gは、一対の給電ブラシ103に対して、それぞれ整流子収容筒部93bを中心に90度ずれた位置に設けられている。
ここで、一方のキャパシター104の一方の接続端子t7は、第1装着面92側(図5参照)に引き出されるとともに、一方の導電部材102(図5中下側)に半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。これに対し、一方のキャパシター104の他方の接続端子t8は、嵌合筒部93aの径方向外側に突出されている。これにより、他方の接続端子t8は、リニアアクチュエータ20を組み立てた状態において、モータケース61(図3参照)に電気的に接続(アース接続)されるようになっている。
また、他方のキャパシター104の一方の接続端子t9は、第1装着面92側に引き出されるとともに、他方の導電部材102(図5中上側)に半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。これに対し、他方のキャパシター104の他方の接続端子t10は、嵌合筒部93aの径方向外側に突出されている。これにより、他方の接続端子t10は、リニアアクチュエータ20を組み立てた状態において、モータケース61に電気的に接続(アース接続)されるようになっている。
さらに、第2装着面93には、サーミスタホルダ93hが一体に設けられている。サーミスタホルダ93hは、一対の支持爪93kを備えており、これらの支持爪93kは、PTCサーミスタ105をがたつかないように支持している。ここで、PTCサーミスタ105は、略長方形形状の板状に形成されている。そして、PTCサーミスタ105の厚み方向は、ホルダ本体91の軸方向と直交する方向に一致している。また、PTCサーミスタ105の幅方向(短手方向)は、ホルダ本体91の軸方向と一致している。さらに、PTCサーミスタ105の高さ方向(長手方向)は、線分CTに対して平行な方向に一致している。
ここで、サーミスタホルダ93hは、一方のキャパシターホルダ93g(図7中下側)と、整流子収容筒部93bと、の間に配置されている。そして、ブラシホルダ90を組み立てた状態において、PTCサーミスタ105および一方のキャパシター104は、互いに干渉することが無い。
PTCサーミスタ105には、一対の平板状端子t11,t12が設けられている。これらの平板状端子t11,t12は、いずれもホルダ本体91の軸方向と交差する方向に延在されている。具体的には、一対の平板状端子t11,t12の延在方向は、一対のチョークコイル100の延在方向に一致している。そして、一方の平板状端子t11(図7中下側)には、一方のチョークコイル100(図5中下側)の一方の接続端子t1が、半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。これに対し、他方の平板状端子t12(図7中上側)には、一方の給電ブラシ103(図7中左側)のピグテールPGが、半田付け等の接続手段により電気的に接続されている。
ここで、PTCサーミスタ105が、本発明における第2電子部品を構成しており、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11が、本発明における第2端子を構成している。
また、図6に示されるように、嵌合筒部93aにおけるサーミスタホルダ93hの近傍には、切欠部93mが設けられている。この切欠部93mは、嵌合筒部93aの軸方向一側から軸方向他側に窪んで設けられ、その深さ寸法は、嵌合筒部93aの軸方向に沿う長さ寸法の約1/3の寸法となっている。
より具体的には、切欠部93mは、回転軸72b(図3参照)の軸方向と交差する方向において、一方のチョークコイル100の一方の接続端子t1と、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11と、の接続部分が露出されるように設けられている。すなわち、それぞれの端子t1,t11の接続部分が、嵌合筒部93aをその径方向外側から見たときに、切欠部93mから覗けるようになっている。これにより、接続端子t1と平板状端子t11との接続作業(半田付け作業)を容易に行えるようになっている。
なお、第1装着面92に配置された一方のチョークコイル100の一方の接続端子t1は、ホルダ本体91の軸方向に貫通して設けられた挿通孔94に挿通され、当該挿通孔94を介して第2装着面93側に導かれている。
次に、第1装着面92に装着された一方のチョークコイル100の一方の接続端子t1を、第1装着面92側から第2装着面93側に導くための挿通孔94の構造について、図面を用いて詳細に説明する。
図4および図5に示されるように、一方のチョークコイル100の一方の接続端子t1の近傍には、断面が略四角形形状に形成された挿通孔94が設けられている。挿通孔94は、ホルダ本体91の嵌合筒部93a寄りの部分に配置され、第1装着面92と第2装着面93との間を連通している。
また、図8および図9に示されるように、挿通孔94の長手方向一側、つまり挿通孔94の第1装着面92側には、断面が略四角形形状の第1開口部94aが設けられている。これに対し、挿通孔94の長手方向他側、つまり挿通孔94の第2装着面93側には、断面が略四角形形状の第2開口部94bが設けられている。
ここで、第2開口部94bは、図8に示されるように、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11に向けて開口されている。すなわち、ホルダ本体91の軸方向に対して第1開口部94a側から挿通孔94を見たときに、第2開口部94bからは、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11の略中央部分を覗くことが可能となっている。
そして、一方のチョークコイル100の延在方向に沿う第1開口部94aの幅寸法W1の大きさは、一方のチョークコイル100の延在方向に沿う第2開口部94bの幅寸法W2よりも大きくなっている(W1>W2)。これにより、一方のチョークコイル100の一方の接続端子t1を、第1装着面92側から挿通孔94に挿通させ易くなっている(組み付け性向上)。なお、一方のチョークコイル100の延在方向と直交する方向(図8および図9における奥行き方向)に沿う挿通孔94の奥行き寸法は、挿通孔94の長手方向全域において同じ大きさとなっている。
挿通孔94の一方のチョークコイル100側(図9中左側)には、第1内壁94cが設けられている。第1内壁94cは、第1開口部94aと第2開口部94bとの間に設けられ、ホルダ本体91の軸方向に真っ直ぐに延びている。つまり、第1内壁94cには段差等が何も形成されていない。
これに対し、挿通孔94の一方のチョークコイル100側とは反対側(図9中右側)には、第2内壁94dが設けられている。第2内壁94dにおいても、第1開口部94aと第2開口部94bとの間に設けられている。第2内壁94dは、ホルダ本体91の軸方向に真っ直ぐに延び、かつ第1内壁94cに対して平行となった平行面94eと、ホルダ本体91の軸方向に対して所定角度α度(約14度)で傾斜された傾斜面94fと、を備えている。すなわち、第2内壁94dは、平行面94eと傾斜面94fとの境界部分に1つの段差部DSを有している。
そして、挿通孔94の第1開口部94a側に平行面94eが配置され、挿通孔94の第2開口部94b側に傾斜面94fが配置されており、平行面94eの長さ寸法L1は、傾斜面94fの長さ寸法L2よりも小さくなっている(L1<L2)。つまり、段差部DSは、挿通孔94の長手方向中央部よりも、第1開口部94a(第1装着面92)寄りの部分に配置されている。
ここで、図8に示されるように、傾斜面94fをホルダ本体91の軸方向一側から軸方向他側に向けて延ばしたときに、この傾斜面94fの延長線(仮想線)LNは、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11の略中央部分と交差するようになっている。
このように、第2開口部94bが、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11の略中央部分に向けて開口しつつ、傾斜面94fの延長線LNが、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11の略中央部分と交差するため、挿通孔94内に挿通される一方のチョークコイル100の一方の接続端子t1を、PTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11の略中央部分に、確実にかつ容易に臨ませることが可能となっている。
ここで、第1開口部94aは、挿通孔94の長手方向一側、つまり第1装着面92側において、一方のチョークコイル100側とは反対側(平行面94e側)に寄せて配置されている。これに対し、第2開口部94bは、挿通孔94の長手方向側、つまり第2装着面93側において、一方のチョークコイル100側(第1内壁94c側)に寄せて配置されている。
これにより、図9に示されるように、第1開口部94aおよび第2開口部94bは、ホルダ本体91の軸方向と交差する方向に互いにずれている。具体的には、第2開口部94bは、第1開口部94aよりも、一方のチョークコイル100側に所定量オフセットされている。そして、図9に示されるように、ホルダ本体91を軸方向(図9中上下方向)から見たときに、第1開口部94aおよび第2開口部94bの一部分が、互いに重なっている。なお、図9の網掛け部分が、第1開口部94aおよび第2開口部94bの重畳部分を示している。
このように、ホルダ本体91に、第1開口部94aと第2開口部94bとを、軸方向に互いに重なるようにして設け、かつ傾斜面94fを設けることで、ブラシホルダ90を製造する上でも有利となっている。すなわち、ブラシホルダ90を射出成形する際の上下金型DU,DL(図10参照)の形状を簡素化することができ、かつ成形品(ブラシホルダ90)の成形後において、アンダーカットを生じること無く、上下金型DU,DLからの成形品を容易に離形できるようになっている。
具体的には、図10に示されるように、ブラシホルダ90は、ディスペンサDPから供給される溶融されたプラスチック材料MRを、互いに突き合わされた上金型DUと下金型DLとの間のキャビティCAに圧送することで、複雑な形状(図11参照)に形成される。ここで、図10の破線円(拡大図)に示されるように、挿通孔94となる部分は、上金型DUの上側突起部DU1と下金型DLの下側突起部DL1とによって形成される。
そして、図9に示されるように、第1開口部94aを平行面94e側に寄せて配置し、かつホルダ本体91を軸方向から見たときに第1開口部94aおよび第2開口部94bを互いに部分的に重なるようにしたので、上側突起部DU1および下側突起部DL1の形状を、ある程度の幅を有するように形成できる。すなわち、上側突起部DU1および下側突起部DL1を、それぞれ十分な剛性を有する形状にでき、上下金型DU,DLの形状を簡素化しつつ、これらを長持ち(長寿命化)させることが可能となる。
さらには、図9に示されるように、挿通孔94は、比較的長い長さ寸法L2の傾斜面94fを有するため、この傾斜面94fが上側突起部DU1の「抜き勾配」として作用して、ひいては成形品(ブラシホルダ90)の上下金型DU,DLからの離形も容易に行うことが可能となっている。よって、歩留まりの向上を図ることができる。
次に、以上のように形成されたブラシホルダ90の組み立て手順について、図面を用いて説明する。なお、以下の説明においては、本発明の主要部分である、一方のチョークコイル100およびPTCサーミスタ105のブラシホルダ90への装着手順についてのみ説明する。
図11に示されるように、まず、別の製造工程で製造されたブラシホルダ90を準備するとともに、一方のチョークコイル100およびPTCサーミスタ105を準備する。
次いで、図中矢印M1に示されるように、PTCサーミスタ105を横にして、ブラシホルダ90の第2装着面93(図7参照)に臨ませる。このとき、一対の平板状端子t11,t12を、ホルダ本体91に設けられた挿通孔94側に向けるようにする。さらには、平板状端子t12を、第2装着面93寄りに配置されるようにする。その後、一対の支持爪93k(図7参照)を弾性変形させつつ、PTCサーミスタ105をサーミスタホルダ93h(図7参照)に押し込むようにして装着する。これにより、PTCサーミスタ105のブラシホルダ90への装着が完了する。
その後、図中矢印M2に示されるように、一方のチョークコイル100を横にして、ブラシホルダ90の第1装着面92に臨ませる。このとき、一対の接続端子t1,t2を、ホルダ本体91に設けられた挿通孔94側に向けるようにする。また、一方のチョークコイル100を、ホルダ本体91の軸方向一側(図中上側)で、かつ装着対象となるチョークコイルホルダ92bの真上に配置する。そして、ホルダ本体91の軸方向一側から、接続端子t1の先端部分(図中下側の部分)を、第1開口部94aから挿通孔94の内部に挿通させる。
すると、図12(a)に示されるように、接続端子t1の先端部分が挿通孔94の内部に入り込み、当該挿通孔94を形成する傾斜面94fに当接される。その後、一方のチョークコイル100をさらにチョークコイルホルダ92bに近付くように移動(下降)させていくと、接続端子t1の先端部分が傾斜面94fに案内されて、これにより、接続端子t1がその根元部分の近傍において、図12(b)の矢印M3のように屈曲されていく。すなわち、傾斜面94fは、接続端子t1の延在方向を、ホルダ本体91(回転軸72b)の軸方向に対して傾斜させる機能を有している。
その後、さらに、一方のチョークコイル100をチョークコイルホルダ92bに近付くように移動させていき、かつ一方のチョークコイル100をチョークコイルホルダ92bに装着することで、接続端子t1の先端部分が挿通孔94の第2開口部94bから排出される。このとき、接続端子t1の先端部分は、段差の無い平坦な傾斜面94f上を滑るようにして移動するため、一方のチョークコイル100をチョークコイルホルダ92bに容易に装着することができる。
そして、一方のチョークコイル100のチョークコイルホルダ92bへの装着動作と略同時に、接続端子t1の先端部分が、図12(c)の矢印M4に示されるように移動して、PTCサーミスタ105(二点鎖線)における平板状端子t11の略中央部分に配置される。
このとき、接続端子t1の延在方向が、平板状端子t11の延在方向に対して傾斜される。そのため、接続端子t1と平板状端子t11とを互いに直交させた場合に比して、両者の接続部分を長く(大きく)することができる。よって、接続端子t1および平板状端子t11を半田付けする際に、半田P(図13の網掛け部分参照)の量を多くすることができ、接続端子t1と平板状端子t11との固定強度を高めることができる。ここで、図12では、一方のチョークコイル100の配置関係を分かり易くするために、当該一方のチョークコイル100に網掛けを施している。
また、図13に示されるように、ブラシホルダ90の嵌合筒部93aに形成された切欠部93mを介して、ホルダ本体91の径方向外側から接続端子t1および平板状端子t11を覗くことが可能となっている。具体的には、切欠部93mの略中央部分から、接続端子t1および平板状端子t11を覗くことが可能となっている。
その後、接続端子t1を平板状端子t11に電気的に接続して両者を強固に固定するために、図中矢印M5に示されるように、半田ごてGの先端を切欠部93mに臨ませる。そしてさらに、半田ごてGの先端を接続端子t1および平板状端子t11の部分に臨ませる。このとき、半田ごてGの先端は、切欠部93mの略中央部に配置されるので、当該半田ごてGの熱により嵌合筒部93aを溶融させるようなことは無い。
次いで、接続端子t1および平板状端子t11を、互いに半田Pにより強固に固定する。これにより、一方のチョークコイル100およびPTCサーミスタ105のブラシホルダ90への装着作業、および一方のチョークコイル100とPTCサーミスタ105との電気的な接続作業が終了する。
以上詳述したように、本実施の形態に係るリニアアクチュエータ20によれば、ホルダ本体91の挿通孔94により、第1装着面92に装着された一方のチョークコイル100の一方の接続端子t1が、第2装着面93に装着されたPTCサーミスタ105の一方の平板状端子t11に向けられるので、第2装着面93に装着されたPTCサーミスタ105のレイアウトに左右されること無く、第1装着面92に一方のチョークコイル100をレイアウトすることができる。
したがって、第1および第2装着面92,93における一方のチョークコイル100およびPTCサーミスタ105のレイアウト性をそれぞれ向上させて、ひいてはブラシホルダ90をより小型化することが可能となる。
また、一方のチョークコイル100およびPTCサーミスタ105の接続端子t1および平板状端子t11がそれぞれ互いに近接配置されるので、接続端子t1および平板状端子t11の位置を気にすること無く、一方のチョークコイル100およびPTCサーミスタ105を、第1および第2装着面92,93にそれぞれ容易に装着することが可能となる。
さらに、本実施の形態に係るリニアアクチュエータ20によれば、平板状端子t11は、ホルダ本体91の軸方向と交差する方向に延在され、接続端子t1の延在方向が、平板状端子t11の延在方向に対して傾斜している。
これにより、接続端子t1と平板状端子t11とを互いに直交させた場合に比して、両者の接続部分を長くすることができ、ひいては接続端子t1および平板状端子t11を半田付けする際の半田Pの量を多くすることができる。よって、接続端子t1と平板状端子t11との固定強度を高めることが可能となる。
また、本実施の形態に係るリニアアクチュエータ20によれば、ホルダ本体91を軸方向から見たときに、第1開口部94aおよび第2開口部94bが、互いに部分的に重なっている。
これにより、ブラシホルダ90を射出成形する際に用いる上下金型DU,DLの形状を簡素化しつつ、成形品(ブラシホルダ90)の成形後において、アンダーカットを生じること無く、上下金型DU,DLからの成形品を容易に離形することができる。
さらに、本実施の形態に係るリニアアクチュエータ20によれば、挿通孔94の第1開口部94aと第2開口部94bとの間に、接続端子t1の延在方向を回転軸72bの軸方向に対して傾斜させる傾斜面94fが設けられている。
これにより、接続端子t1の先端部分を平板状端子t11の略中央部分に配置することができ、かつ傾斜面94fを上側突起部DU1の「抜き勾配」として作用させることができる。よって、半田ごてGにより半田付け作業を容易に行うことができ、かつ成形品(ブラシホルダ90)の上下金型DU,DLからの離形を容易に行うことができる。
また、本実施の形態に係るリニアアクチュエータ20によれば、ホルダ本体91に、ホルダ本体91の軸方向に延在される嵌合筒部93aが設けられ、ホルダ本体91を軸方向と交差する方向から見たときに、接続端子t1と平板状端子t11との接続部分を覗ける切欠部93mが、嵌合筒部93aに設けられている。
これにより、接続端子t1と平板状端子t11との接続部分を嵌合筒部93aの外部から容易に目視することができ、ひいては接続端子t1と平板状端子t11との接続作業(半田付け作業)を容易に行うことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態では、第1電子部品がチョークコイル100であり、第2電子部品がPTCサーミスタ105であるものを示したが、本発明はこれに限らず、ホルダ本体91の表裏で跨ぐようにして第1端子が配置される第1電子部品、および当該第1端子に接続される第2端子を有する第2電子部品であれば、他の機能を有する電子部品であっても構わない。
また、上記実施の形態では、モータ装置が、車両10のテールゲート12を開閉するリニアアクチュエータ20であるものを示したが、本発明はこれに限らず、他の車載機器、例えば、ワイパ装置,パワーウィンドウ装置,サンルーフ装置さらにはスライドドア開閉装置等の駆動源(モータ装置)にも適用することができる。
その他、上記実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上記実施の形態に限定されない。
10 車両
10a 車体ボディ
11 開口部
12 テールゲート
12a ドア枠
13 テールゲート開閉装置
13a コントローラ
13b 配線
20 リニアアクチュエータ(モータ装置)
30 駆動部
31 第1ハウジング
32 第2ハウジング
32a 第1スプリングシート
33 第1固定部
34 ベアリングホルダ
35 保持筒
36 第1環状スペース
40 移動部
41 ピストンチューブ
42 第2固定部
43 雌ねじ部材
44 第3ハウジング
44a 第2スプリングシート
45 第2環状スペース
50 コイルスプリング
60 駆動機構
61 モータケース
70 電動モータ部
71 永久磁石
72 ロータ
72a アーマチュア
72b 回転軸
72c 整流子
80 減速機構部
81 減速機構ホルダ
82 第1減速機構
83 第2減速機構
84 出力軸
84a ガイド部材
90 ブラシホルダ
91 ホルダ本体
92 第1装着面
92a 軸受固定部
92b チョークコイルホルダ
92c フェライト保持部
92d バリスタ固定部
92e 支持柱
92f 導電部材固定部
92g 支持凸部
93 第2装着面
93a 嵌合筒部(側壁部)
93b 整流子収容筒部
93c ブラシボックス
93d 切欠溝
93e ばね支柱
93f ブラシスプリング
93g キャパシターホルダ
93h サーミスタホルダ
93k 支持爪
93m 切欠部
94 挿通孔
94a 第1開口部
94b 第2開口部
94c 第1内壁
94d 第2内壁
94e 平行面
94f 傾斜面
100 チョークコイル(一方のチョークコイル:第1電子部品)
101 バリスタ
102 導電部材
103 給電ブラシ
104 キャパシター
105 PTCサーミスタ(第2電子部品)
BB ボールベアリング
CA キャビティ
CL コイル
CN コネクタ接続部
DL 下金型
DL1 下側突起部
DP ディスペンサ
DS 段差部
DU 上金型
DU1 上側突起部
EP 棒状導電部材
F フェライト
LN 延長線
MR プラスチック材料
P 半田
PG ピグテール
RB ラジアルベアリング
SR シールリング
t1〜t10 接続端子(t1:第1端子)
t11,t12 平板状端子(t11:第2端子)

Claims (5)

  1. 回転軸を有するアーマチュアと、
    前記回転軸に設けられた整流子と、
    前記整流子に摺接される給電ブラシと、
    前記給電ブラシを保持するホルダ本体を有するブラシホルダと、
    を備えたモータ装置であって、
    前記ホルダ本体の軸方向一側に設けられ、第1端子を有する第1電子部品が装着される第1装着面と、
    前記ホルダ本体の軸方向他側に設けられ、前記第1端子に接続される第2端子を有する第2電子部品が装着される第2装着面と、
    前記ホルダ本体の前記第1装着面と前記第2装着面との間に設けられ、前記第1端子が挿通される挿通孔と、
    を備え、
    前記挿通孔は、
    前記挿通孔の前記第1装着面側に設けられる第1開口部と、
    前記挿通孔の前記第2装着面側に設けられ、前記第2端子に向けて開口される第2開口部と、
    を有し、
    前記第1開口部および前記第2開口部が、前記ホルダ本体の軸方向と交差する方向にずれていることを特徴とする、
    モータ装置。
  2. 前記第2端子は、前記ホルダ本体の軸方向と交差する方向に延在され、
    前記第1端子の延在方向が、前記第2端子の延在方向に対して傾斜していることを特徴とする、
    請求項1に記載のモータ装置。
  3. 前記ホルダ本体を軸方向から見たときに、
    前記第1開口部および前記第2開口部の一部分が、互いに重なっていることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載のモータ装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータ装置において、
    前記挿通孔の前記第1開口部と前記第2開口部との間に、前記第1端子の延在方向を前記回転軸の軸方向に対して傾斜させる傾斜面が設けられていることを特徴とする、
    モータ装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ装置において、
    前記ホルダ本体に、当該ホルダ本体の軸方向に延在される側壁部が設けられ、
    前記側壁部には、
    前記回転軸の軸方向と交差する方向において、前記第1端子と前記第2端子との接続部分が露出されるように形成された切欠部が、設けられていることを特徴とする、
    モータ装置。
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