JP2021157866A - 異方性導電ペーストおよび電子基板の製造方法 - Google Patents

異方性導電ペーストおよび電子基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱圧着工程前のプリベーク処理を省略する場合において、ボイドの発生をより低減できる異方性導電ペーストを提供すること。【解決手段】本発明の異方性導電ペーストは、(A)はんだ粉末と、(B)エポキシ樹脂と、(C)硬化剤と、(D)活性剤と、(E)プレゲル化剤と、(F)無機フィラーとを含有し、前記(F)成分が、ハロイサイトを含有することを特徴とするものである。【選択図】なし

Description

本発明は、異方性導電ペーストおよび電子基板の製造方法に関する。
近年、フレキ基板(フレキシブル性を有する配線基板)とリジット基板(フレキシブル性を有しない配線基板)との接続や、電子部品と配線基板との接続には、異方性導電接着剤(異方性導電フィルム、異方性導電ペースト)を用いた接続方式が利用されている。例えば、電子部品と配線基板とを接続する場合には、電極が形成された電子部品と、電極のパターンが形成された配線基板との間に異方性導電接着剤を配置し、電子部品と配線基板とを熱圧着して電気的接続を確保している。
異方性導電ペーストとしては、はんだ粉末と、熱硬化性樹脂と、カルボン酸系硬化剤と、イミダゾール系硬化剤と、アミン系硬化剤とを含有するペーストが提案されている(例えば、特許文献1)。電子部品と配線基板とを熱圧着させると、接続対象である電子部品および配線基板の電極同士をはんだ接合することができ、これらの電極同士の間での導電性が確保される。一方、電子部品の電極同士の間隙や配線基板の電極同士の間隙では、樹脂成分内にはんだ粉末が埋設されたような状態となり、隣接電極間の絶縁性が確保される。
特開2013−045650号公報
特許文献1に記載のような異方性導電ペーストを用いる場合には、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂とその硬化剤とを反応させるために、180℃以上の高温で熱圧着がされる。このように高温で熱圧着をする場合には、エポキシ樹脂の硬化の進行よりも低い温度領域で、配線基板や電子部品に由来するガス(主に水などの低沸点物質)が発生する。そして、このガスが硬化前の低粘度のエポキシ樹脂中に取り込まれることによって、ボイドが発生するという問題が生じる。
そのため、従来の熱圧着工程では、ボイドの低減対策として、配線基板や電子部品の内部に取り込まれる低沸点物質を、予め揮発させておく必要があった。具体的には、配線基板や電子部品に対し、例えば、温度150℃で5〜10分間程度の条件でプリベーク処理が行われていた。しかしながら、このようなプリベーク処理では、5〜10分間程度の処理時間を要することから、プリベーク処理を省略することが求められている。
そこで、本発明は、熱圧着工程前のプリベーク処理を省略する場合において、ボイドの発生をより低減できる異方性導電ペースト、並びに、電子基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る異方性導電ペーストは、(A)はんだ粉末と、(B)エポキシ樹脂と、(C)硬化剤と、(D)活性剤と、(E)プレゲル化剤と、(F)無機フィラーとを含有し、前記(F)成分が、(F1)ハロイサイトを含有することを特徴とするものである。
本発明の一態様に係る異方性導電ペーストにおいては、前記(F1)成分は、ナノチューブ状の微粒子であり、前記微粒子の長さが、0.1μm以上3μm以下であり、前記微粒子の外径が20nm以上100nm以下であることが好ましい。
本発明の一態様に係る異方性導電ペーストにおいては、前記(F1)成分は、アミノメチルプロパノールおよびポリアクリル酸アンモニウムで表面処理が施されていることが好ましい。
本発明の一態様に係る異方性導電ペーストにおいては、前記(E)成分が、ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子であることが好ましい。
本発明の一態様に係る電子基板の製造方法は、前記本発明の一態様に係る異方性導電ペーストを用いた電子基板の製造方法であって、配線基板上に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、前記塗布工程後の前記配線基板に対し、90℃以上150℃以下の温度で3秒間以上120秒間以下の熱処理を施すプリヒート工程と、前記異方性導電ペースト上に電子部品を配置し、前記電子部品を前記配線基板に熱圧着する熱圧着工程と、を備えることを特徴とする方法である。
本発明によれば、熱圧着工程前のプリベーク処理を省略する場合において、ボイドの発生をより低減できる異方性導電ペースト、並びに、電子基板の製造方法を提供できる。
先ず、本実施形態の異方性導電ペーストについて説明する。
本実施形態の異方性導電ペーストは、以下説明する(A)導電性粒子、(B)エポキシ樹脂、(C)硬化剤、(D)活性剤、(E)プレゲル化剤および(F)無機フィラーを含有するものである。そして、この(F)成分が、(F1)ハロイサイトを含有することを特徴とする。
[(A)成分]
本実施形態に用いる(A)はんだ粉末は、240℃以下の融点を有することが好ましく、低温プロセス化の観点からは、180℃以下の融点を有することがより好ましく、130℃以上160℃以下の融点を有することが特に好ましい。一方で、このはんだ粉末は、はんだ接合の強度の観点からは、180℃以上の融点を有することがより好ましい。
また、このはんだ粉末は、環境への影響の観点から、鉛フリーはんだ粉末であることが好ましい。ここで、鉛フリーはんだ粉末とは、鉛を添加しないはんだ金属または合金の粉末のことをいう。ただし、鉛フリーはんだ粉末中に、不可避的不純物として鉛が存在することは許容されるが、この場合に、鉛の量は、100質量ppm以下であることが好ましい。
(A)成分は、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、銅(Cu)、銀(Ag)、アンチモン(Sb)、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、およびチタン(Ti)からなる群から選択される少なくとも1種の金属からなる金属または合金であることが好ましい。例えば、スズ基のはんだとしては、Sn−0.7Cuなどのスズ−銅系;Sn−3.5Agなどのスズ−銀系;Sn−3.0Ag−0.5Cu、Sn−3.5Ag−0.7Cu、Sn−1.0Ag−0.7Cu、Sn−0.3Ag−0.7Cuなどのスズ−銀−銅系;Sn−2.5Ag−1.0Bi−0.5Cu、Sn−1.0Ag−2.0Bi−0.5Cuなどのスズ−銀−ビスマス−銅系;Sn−3.5Ag−0.5Bi−8.0Inなどのスズ−銀−ビスマス−インジウム系;Sn−1.0Ag−0.7Cu−2.0Bi−0.2Inなどのスズ−銀−銅−ビスマス−インジウム系;Sn−58Biなどのスズ−ビスマス系;Sn−1.0Ag−58Biなどのスズ−銀−ビスマス系;Sn−5.0Sbなどのスズーアンチモン系;Sn−9Znなどのスズ−亜鉛系;Sn−8.0Zn−3.0Biなどのスズ−亜鉛−ビスマス系;Sn−30In−12Sb−3Znなどのスズ−インジウム−アンチモン−亜鉛系;Sn−56Bi−4Tiなどのスズ−ビスマス−チタン系;Sn−3.5Ag−4Tiなどのスズ−銀−チタン系;Sn−52Inなどのスズ−インジウム系などが挙げられる。インジウム基のはんだとしては、金属インジウムのインジウム系;In−3.0Agなどのインジウム−銀系が挙げられる。また、上記金属、合金には更に微量成分として、上記の金属以外にも、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、リン(P)、セリウム(Ce)、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、鉛(Pb)などを含有していてもよい。これらの中でも、はんだ接合の強度の観点からは、スズ−銀−銅系、スズ−銀系などが好ましい。また、低融点特性の点からは、スズ−ビスマス系、スズ−銀−ビスマス系、スズ−インジウム系、インジウム系、インジウム−銀系などがより好ましい。
(A)成分の平均粒子径は、通常1μm以上40μm以下であるが、はんだ付けパッドのピッチが狭い電子基板にも対応するという観点から、1μm以上20μm以下であることがより好ましく、2μm以上15μm以下であることがさらにより好ましく、3μm以上12μm以下であることが特に好ましい。なお、平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径測定装置により測定できる。
(A)成分の配合量は、異方性導電ペースト100質量%に対して、10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、15質量%以上35質量%以下であることがより好ましく、18質量%以上25質量%以下であることが特に好ましい。(A)成分の配合量が前記下限以上であれば、得られる異方性導電ペーストの接着強度および導電性を確保できる。他方、(A)成分の配合量が前記上限以下であれば、得られる異方性導電ペーストの絶縁性を確保できる。
[(B)成分]
本実施形態に用いる(B)エポキシ樹脂としては、公知のエポキシ樹脂を適宜用いることができる。また、この(B)成分は、(B1)25℃において液状のビスフェノール型エポキシ樹脂と、(B1)成分以外の他のエポキシ樹脂(以下(B2)成分ともいう)とを含有することが好ましい。このように、(B1)成分および(B2)成分を併用することにより、プリヒート時のプレゲル性を維持しつつ、接着強度を向上できる。
(B1)成分としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、およびビスフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記(B2)成分としては、ノボラック型エポキシ樹脂(ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂など)、結晶性エポキシ樹脂(テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、トリグリシジルイソシアヌレートなど)、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、および25℃において固体のビスフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性などの観点から、結晶性エポキシ樹脂、またはナフタレン型エポキシ樹脂が好ましい。また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(B1)成分および(B2)成分を併用する場合、(B1)成分の配合量は、(B)成分100質量%に対して、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、30質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
(B)成分の配合量は、異方性導電ペースト100質量%に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上60質量%以下であることがより好ましく、35質量%以上50質量%以下であることが特に好ましい。(B)成分の配合量が前記下限以下であれば、得られる異方性導電ペーストの接着強度を確保できる。他方、(B)成分の配合量が前記上限以下であれば、得られる異方性導電ペーストの粘度を低くでき、塗布性を確保できる。
[(C)成分]
本実施形態に用いる(C)硬化剤としては、イミダゾール類、イミダゾール誘導体、エポキシ樹脂アミンアダクト系硬化剤および潜在性硬化剤などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、硬化性および硬化物の性能の観点から、イミダゾール類およびイミダゾール誘導体の少なくともいずれか1つと、エポキシ樹脂アミンアダクト系硬化剤と併用することが好ましい。さらに、イミダゾール類およびイミダゾール誘導体の少なくともいずれか1つと、エポキシ樹脂アミンアダクト系硬化剤と、潜在性硬化剤とを併用することが特に好ましい。
イミダゾール類としては、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、および2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンなどが挙げられる。これらの中でも、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、および1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイトなどを用いることが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
イミダゾール類の市販品としては、2P4MHZ、2PHZ−PW、2E4MZ−A、2MZ−A、2MA−OK、2PZ−CN、2PZCNS−PW、C11Z−CN、およびC11Z−Aなど(四国化成工業社製など、商品名)が挙げられる。
イミダゾール誘導体は、イミダゾール類から誘導して得られるものである。前記イミダゾール誘導体の市販品としては、サンマイド LH−210、Imicure AMI−2、および、Imicure HAPIなど(エアープロダクツ社製、商品名)が挙げられる。
エポキシ樹脂アミンアダクト系硬化剤としては、例えば、アミキュアPN−23、PN−F、MY−24、VDH、UDH、PN−31、PN−40(味の素ファインテクノ社製、商品名)、EH−3615S、EH−3293S、EH−3366S、EH−3842、EH−3670S、EH−3636AS、EH−4346S、EH−5030S(ADEKA社製、商品名)が挙げられる。
潜在性硬化剤としては、例えば、ノバキュア HX−3921HP(旭化成社製、商品名)などが挙げられる。
(C)成分の配合量は、異方性導電ペースト100質量%に対して、5質量%以上35質量%以下であることが好ましく、10質量%以上30質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上28質量%以下であることが特に好ましい。(C)成分の配合量が前記下限以上であれば、得られる異方性導電ペーストの硬化性を確保できる。他方、(C)成分の配合量が前記上限以下であれば、得られる異方性導電ペーストの保存安定性を確保できる。
[(D)成分]
本実施形態に用いる(D)活性剤としては、有機酸、有機酸アミン塩、非解離型活性剤、およびアミン系活性剤などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、環境対策の観点からは、有機酸、有機酸アミン塩を用いることが好ましい。
有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸などの他に、その他の有機酸が挙げられる。
モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチリック酸、バレリック酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、グリコール酸などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、ジグリコール酸などが挙げられる。これらの中でも、グルタル酸、アジピン酸などが好ましい。
その他の有機酸としては、ダイマー酸、レブリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、アニス酸、クエン酸、ピコリン酸などが挙げられる。
有機酸アミン塩は、前記有機酸のアミン塩である。前記アミンとしては、適宜公知のアミンを用いることができる。このようなアミンは、芳香族アミンであってもよく、脂肪族アミンであってもよい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。このようなアミンとしては、有機酸アミン塩の安定性などの観点から、炭素数3〜13のアミンを用いることが好ましく、炭素数4〜7の1級アミンを用いることがより好ましい。
芳香族アミンとしては、ベンジルアミン、アニリン、1,3−ジフェニルグアニジンなどが挙げられる。これらの中でも、ベンジルアミンが特に好ましい。
脂肪族アミンとしては、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
非解離型活性剤としては、ハロゲン原子が共有結合により結合した非塩系の有機化合物が挙げられる。このハロゲン化化合物としては、塩素化物、臭素化物、フッ化物のように塩素、臭素、フッ素の各単独元素の共有結合による化合物でもよいが、塩素、臭素およびフッ素の任意の2つまたは全部のそれぞれの共有結合を有する化合物でもよい。これらの化合物は、水性溶媒に対する溶解性を向上させるために、例えばハロゲン化アルコールやハロゲン化カルボキシル化合物のように水酸基やカルボキシル基などの極性基を有することが好ましい。ハロゲン化アルコールとしては、2,3−ジブロモプロパノール、2,3−ジブロモブタンジオール、トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、トリブロモネオペンチルアルコールなどの臭素化アルコール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,4−ジクロロ−2−ブタノールなどの塩素化アルコール、3−フルオロカテコールなどのフッ素化アルコール、その他これらに類する化合物が挙げられる。ハロゲン化カルボキシル化合物としては、2−ヨード安息香酸、3−ヨード安息香酸、2−ヨードプロピオン酸、5−ヨードサリチル酸、5−ヨードアントラニル酸などのヨウ化カルボキシル化合物、2−クロロ安息香酸、3−クロロプロピオン酸などの塩化カルボキシル化合物、2,3−ジブロモプロピオン酸、2,3−ジブロモコハク酸、2−ブロモ安息香酸などの臭素化カルボキシル化合物、その他これらに類する化合物が挙げられる。
アミン系活性剤としては、アミン類(エチレンジアミンなどのポリアミンなど)、アミン塩類(トリメチロールアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミンなどのアミンやアミノアルコールなどの有機酸塩や無機酸塩(塩酸、硫酸、臭化水素酸など))、アミノ酸類(グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、バリンなど)、アミド系化合物などが挙げられる。具体的には、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩(塩酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩、セバシン酸塩など)、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、これらのアミンの臭化水素酸塩などが挙げられる。
(D)成分の配合量としては、異方性導電ペースト100質量%に対して、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上3質量%以下であることが特に好ましい。(D)成分の配合量が前記下限以上であれば、はんだ粉末の表面への活性作用を確保できる。また、(D)成分の配合量が前記上限以下であれば、得られる異方性導電ペーストの絶縁性を確保できる。
[(E)成分]
本実施形態に用いる(E)プレゲル化剤は、エポキシ樹脂との相溶性が良好な有機微粒子である。また、この(E)成分は、所定温度以上かつエポキシ樹脂の硬化温度以下に加熱した場合に、有機微粒子が膨潤することで、異方性導電ペーストをゲル化できるものである。(E)成分は、ボイド抑制の観点から、ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子であることが好ましい。また、このポリメタクリル酸エステル系有機微粒子は、親水処理がされているものであることが好ましい。また、(E)成分は、コアシェル構造を有するものであってもよい。
(E)成分の平均粒子径は、0.1μm以上5μm以下であることが好ましく、0.3μm以上3μm以下であることがより好ましい。なお、平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径測定装置により測定できる。
(E)成分の市販品としては、ゼフィアックF301、F303、F320、およびF351など(アイカ工業社製など、商品名)が挙げられる。
(E)成分の配合量は、異方性導電ペースト100質量%に対して、2質量%以上25質量%以下であることが好ましく、3質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、4質量%以上15質量%以下であることが特に好ましい。(E)成分の配合量が前記下限以上であれば、ボイドの抑制効果を更に向上できる。他方、(E)成分の配合量が前記上限以下であれば、得られる異方性導電ペーストの接着強度および導通性を更に向上できる。
[(F)成分]
本実施形態に用いる(F)無機フィラーは、(F1)ハロイサイトを含有することが必要である。(F1)成分により、ボイドの発生を抑制できる理由については、発明者らは以下の通りであると推察している。すなわち、ボイドは、熱圧着時に主に基板から気化した水分が樹脂中に取り込まれ、その水分に起因して発生すると推察する。そして、この(F1)成分によれば、熱圧着時に水分が樹脂中に取り込まれることを抑制でき、また、取り込まれた水分によりボイドが生じることを抑制できる。このようにして、(F1)成分により、ボイドの発生を抑制できる。
(F1)成分は、アルミノシリカ系粘土鉱産物(AlSi(OH)・2HO)であり、ナノチューブ状の微粒子である。
この微粒子の長さLは、0.1μm以上3μm以下であることが好ましく、0.2μm以上2μm以下であることが特に好ましい。
この微粒子の外径Dは、20nm以上100nm以下であることが好ましく、50nm以上70nm以下であることが特に好ましい。
この微粒子の内径は、10nm以上40nm以下であることが好ましく、15nm以上30nm以下であることが特に好ましい。
この微粒子のアスペクト比(L/D)は、5以上30以下であることが好ましく、10以上20以下であることが特に好ましい。
(F1)成分は、接着強度の観点から、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理剤としては、公知の表面処理剤を適宜使用できる。ただし、(A)成分および(B)成分との相性の観点から、表面処理剤は、アミノメチルプロパノールおよびポリアクリル酸アンモニウムの組合せとすることが好ましい。
(F1)成分の配合量は、異方性導電ペースト100質量%に対して、0.5質量%以上12質量%以下であることが好ましく、1質量%以上9質量%以下であることがより好ましく、2質量%以上7質量%以下であることが特に好ましい。(F1)成分の配合量が前記下限以上であれば、ボイドの抑制効果を更に向上できる。他方、(F1)成分の配合量が前記上限以下であれば、チクソ性が高すぎて、塗布不良となることはない。
(F)成分は、(F1)成分以外の他の無機フィラー(以下(F2)成分ともいう)を含有していてもよい。
(F2)成分としては、アモルファスシリカなどが挙げられる。アモルファスシリカとしては、アエロジルR974、およびアエロジル200などが挙げられる。(F2)成分により、得られる異方性導電ペーストを塗布した際に、にじみにくくできる。
(F)成分の配合量は、異方性導電ペースト100質量%に対して、0.5質量%以上12質量%以下であることが好ましい。(F)成分の配合量が前記下限以上であれば、十分なチクソ性が得られ、ダレを十分に抑制できる。また、(F)成分の配合量が前記上限以下であれば、チクソ性が高すぎて、塗布不良となることはない。
本実施形態の異方性導電ペーストは、必要に応じて、前記(A)成分〜前記(F)成分の他に、チクソ剤、界面活性剤、消泡剤、粉末表面処理剤、反応抑制剤、沈降防止剤などの添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤の配合量としては、異方性導電ペースト100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。
[電子基板の製造方法]
次に、本実施形態の電子基板の製造方法について説明する。
本実施形態の電子基板の製造方法は、前述した本実施形態の異方性導電ペーストを用いた電子基板の製造方法であって、配線基板上に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、前記塗布工程後の前記配線基板に対し、90℃以上150℃以下の温度で3秒間以上120秒間以下の熱処理を施すプリヒート工程と、前記異方性導電ペースト上に電子部品を配置し、前記電子部品を前記配線基板に熱圧着する熱圧着工程と、を備えることを特徴とする方法である。
配線基板としては、プリント配線基板などの公知の配線基板を使用できる。また、電子部品としては、複数の電極を有するものであれば、特に限定されず、例えば、フレキ基板であってもよい。ここでは、異方性導電ペーストを用いて、リジット基板およびフレキ基板の電極同士を接続する場合を例に挙げて説明する。
塗布工程においては、前記リジット基板上に前記異方性導電ペーストを塗布する。
ここで用いる塗布装置としては、例えば、ディスペンサー、スクリーン印刷機、ジェットディスペンサーおよびメタルマスク印刷機が挙げられる。
また、塗布膜の厚みは、特に限定されないが、50μm以上500μm以下であることが好ましく、100μm以上300μm以下であることがより好ましい。厚みが前記下限未満では、リジット基板の電極上にフレキ基板を搭載した際の付着力が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、接続部分以外にもペーストがはみ出しやすくなる傾向にある。
プリヒート工程においては、前記塗布工程後の前記配線基板に対し、90℃以上150℃以下の温度で3秒間以上120秒間以下の熱処理を施す。
プリヒート工程における熱処理は、前記範囲内であればよいが、作業性の観点から適宜変更してもよい。例えば、熱処理の温度は、100℃以上150℃以下であることが好ましく、110℃以上140℃以下であることがより好ましく、120℃以上130℃以下であることが特に好ましい。なお、熱処理の温度は、前記はんだ粉末の融点よりも低いことが好ましい。また、熱処理の時間は、3秒間以上30秒間以下であることが好ましく、5秒間以上20秒間以下であることがより好ましく、5秒間以上10秒間以下であることが特に好ましい。
また、はんだ粉末を含有する異方性導電ペーストを用いる場合には、熱処理の温度を、前記はんだ粉末の融点よりも1℃以上低い温度(より好ましくは10℃以上低い温度)とすることが好ましい。
なお、本実施形態においては、このように処理時間の短いプリヒート工程を行うことにより、熱圧着工程前のプリベーク処理を省略できる。すなわち、従来は、ボイドの低減対策として、配線基板や電子部品の内部に取り込まれる低沸点物質を、予め揮発させておくプリベーク処理が必要であった。しかし、本実施形態の異方性導電ペーストを用いる場合には、プリヒート工程により、異方性導電ペーストをプレゲル化することができる。そして、配線基板や電子部品に由来するガス(主に水などの低沸点物質)が発生したとしても、エポキシ樹脂中に取り込まれることを抑制できる。そのため、熱圧着工程前のプリベーク処理を省略した場合でも、ボイドの発生を十分に抑制できる。
熱圧着工程においては、前記異方性導電ペースト上に前記フレキ基板を配置し、前記フレキ基板を前記リジット基板に熱圧着する。また、はんだ粉末を含有する異方性導電ペーストを用いる場合には、熱圧着時の温度を、前記はんだ粉末の融点よりも1℃以上高い温度(より好ましくは10℃以上高い温度)とすることが好ましい。
熱圧着時の温度が、前記はんだ粉末の融点よりも1℃以上高いという条件を満たさない場合には、はんだを十分に溶融させることができない傾向にある。そのため、フレキ基板およびリジット基板の間に十分なはんだ接合を形成できず、フレキ基板およびリジット基板の間の導電性が不十分となる傾向にある。
熱圧着時の温度は、130℃以上250℃以下とすることが好ましく、150℃以上240℃以下とすることがより好ましく、180℃以上220℃以下とすることが特に好ましい。
熱圧着時の圧力は、特に限定されないが、0.05MPa以上4MPa以下とすることが好ましく、0.1MPa以上3.5MPa以下とすることがより好ましい。圧力が前記下限以上であれば、リジット基板およびフレキ基板の間に十分なはんだ接合を形成でき、リジット基板およびフレキ基板の間の導電性を向上できる。他方、圧力が前記上限以下であれば、リジット基板に過度のストレスがかかることを抑制でき、デッドスペースを少なくできる。
なお、本実施形態においては、上記のように、熱圧着時の圧力を、導電性フィラー系の異方性導電ペーストを用いる方法による場合と比較して、低い圧力範囲に設定することができる。そのため、熱圧着工程に用いる装置の低コスト化を達成することもできる。
熱圧着時の時間は、特に限定されないが、通常、1秒間以上60秒間以下であり、2秒間以上20秒間以下であることが好ましく、3秒間以上15秒間以下であることがより好ましい。
また、本発明の異方性導電ペーストを用いた接続方法は、前記接続方法に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例および比較例にて用いた材料を以下に示す。
((A)成分)
はんだ粉末:平均粒子径は12μm、はんだの融点は139℃、はんだの組成は42Sn/58Bi
((B1)成分)
エポキシ樹脂A:ビスフェノールF型とビスフェノールA型との混合液状エポキシ樹脂、商品名「EPICRON EXA−830LVP」、DIC社製
((B2)成分)
エポキシ樹脂B:ナフタレン型エポキシ樹脂、商品名「EPICRON HP−4032D」、DIC社製
((C)成分)
硬化剤A:2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、商品名「キュアゾール2P4MHZ」、四国化成工業社製
硬化剤B:エポキシ樹脂アミンアダクト、「EH−5030S」、ADEKA社製
硬化剤C:潜在性硬化剤、商品名「ノバキュア HX−3921HP」、旭化成社製
((D)成分)
活性剤:アジピン酸
((E)成分)
プレゲル化剤:改質ポリメタクリル酸エステル微粒子(親水処理)、商品名「ゼフィアック F303」、アイカ工業社製
((F1)成分)
無機フィラーA:ハロイサイト(表面処理なし)、商品名「DRAGONITE HP:M」、ファイマテック社製
無機フィラーB:ハロイサイト(表面処理あり(アミノメチルプロパノールおよびポリアクリル酸アンモニウム))、商品名「DRAGONITE APA:M」、ファイマテック社製
((F2)成分)
無機フィラーC:アモルファスシリカ、商品名「AEROSIL R974」、日本アエロジル社製
[実施例1]
エポキシ樹脂A18質量部、エポキシ樹脂B18質量部、硬化剤A5質量部、硬化剤B5質量部、硬化剤C16質量部、活性剤1質量部、無機フィラーA5質量部、無機フィラーB2質量部、およびプレゲル化剤A10質量部を容器に投入し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールを用いて室温にて混合し分散させて樹脂組成物を得た。
その後、得られた樹脂組成物64質量部に対し、硬化剤C16質量部、およびはんだ粉末20質量部を容器に投入し、混練機にて2時間混合することで異方性導電ペーストを調製した。
次に、リジット基板(基材:FR−4、ライン幅:100μm、ピッチ:200μm、銅厚:18μm)を準備し、リジット基板の櫛形電極上に、得られた異方性導電ペーストをディスペンサーにて塗布した(厚み:0.2mm)。そして、塗布後のリジット基板に対し、130℃の温度で10秒間のプリヒートを行い、その後、異方性導電ペースト上に、フレキ基板(ライン幅:100μm、ピッチ:200μm、銅厚:12μm)を配置し、熱圧着装置(大橋製作所社製)を用いて、温度180℃、圧力2.0MPa、圧着時間15秒の条件で、フレキ基板をリジット基板に熱圧着して、フレキ基板付のリジット基板(評価基板)を作製した。
[実施例2および比較例1]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペーストを得た。
また、得られた異方性導電ペーストを用いた以外は実施例1と同様にして、フレキ基板付のリジット基板(評価基板)を作製した。
<異方性導電ペーストの評価>
異方性導電ペーストの評価(ボイド、接着強度、導通性、絶縁性)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。
(1)ボイド
評価基板を、測定顕微鏡(オリンパス社製の「STM6」)で観察し、評価基板におけるリジット基板とフレキ基板が重なり合う部分の面積と、泡の存在する箇所の面積とを測定し、泡の占める比率[(泡の存在する箇所の面積)/(重なり合う部分の面積)×100%]を測定した。ボイドの評価は、以下の基準に従って評価した。
○:泡の占める比率が10%以下である。
△:泡の占める比率が10%超20%以下である。
×:泡の占める比率が20%超である。
(2)接着強度(ピール強度)
試験機(Dage社製の「Dage4000」)を用い、評価基板におけるリジット基板に対するフレキ基板の角度が90度となるようにして、フレキ基板を試験速度50mm/minで引っ張り、そのときのピール強度(単位:N/mm)を測定した。そして、接着強度は、以下の基準に従って評価した。
◎:ピール強度が1.0N/mm以上である。
○:ピール強度が0.8N/mm以上1.0N/mm未満である。
△:ピール強度が0.6N/mm以上0.8N/mm未満である。
×:ピール強度が0.6N/mm未満である。
(3)導通性
デジタルマルチメーター(アジレント・テクノロジー社製の「34410A」)を用いて、評価基板の抵抗値を測定した。なお、リジット基板の電極とフレキ基板の電極に、それぞれ端子を接続して抵抗値を測定した。測定基準として抵抗値が測定されれば、導通していることがわかり、回路の形成が可能であると判断できる。導通性は、以下の基準に従って評価した。
○:抵抗値が100mΩ以下である。
△:抵抗値が100mΩ超である。
×:抵抗値が高すぎて、測定できない。
(4)絶縁性
評価基板を、温度85℃湿度85%RHの恒温恒湿槽に投入し、評価基板の櫛形電極の部分に、15Vの電圧を印加した。そして、恒温恒湿槽内で500時間経過後に、櫛形電極の部分絶縁抵抗値(単位:Ω)を測定した。絶縁性は、以下の基準に従って評価した。
○:絶縁抵抗値が1.0×10Ω以上である。
△:絶縁抵抗値が1.0×10Ω以上1.0×10Ω未満である。
×:絶縁抵抗値が1.0×10Ω未満である。
Figure 2021157866
表1に示す結果からも明らかなように、本発明の異方性導電ペーストを用いた場合(実施例1および2)には、ボイド、接着強度、導通性、および絶縁性の全ての結果が良好であった。従って、本発明の異方性導電ペーストによれば、熱圧着工程前のプリベーク処理を省略する場合において、ボイドの発生をより低減できることが確認された。
これに対し、ハロイサイトを含有しない異方性導電ペーストを用いた場合(比較例1)には、ボイド、接着強度および絶縁性の点で劣ることが分かった。この理由は、ハロイサイトを含有しない場合には、ボイドが十分に抑制できず、そのボイドにより、接着強度や絶縁性が低下してしまうものと推察される。
本発明の異方性導電ペーストは、配線基板同士(例えば、フレキ基板とリジット基板)を接続する技術や、電子部品と配線基板とを接続する技術として好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. (A)はんだ粉末と、(B)エポキシ樹脂と、(C)硬化剤と、(D)活性剤と、(E)プレゲル化剤と、(F)無機フィラーとを含有し、
    前記(F)成分が、(F1)ハロイサイトを含有する
    ことを特徴とする異方性導電ペースト。
  2. 請求項1に記載の異方性導電ペーストにおいて、
    前記(F1)成分は、ナノチューブ状の微粒子であり、
    前記微粒子の長さが、0.1μm以上3μm以下であり、前記微粒子の外径が20nm以上100nm以下である
    ことを特徴とする異方性導電ペースト。
  3. 請求項1または請求項2に記載の異方性導電ペーストにおいて、
    前記(F1)成分は、アミノメチルプロパノールおよびポリアクリル酸アンモニウムで表面処理が施されている
    ことを特徴とする異方性導電ペースト。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の異方性導電ペーストにおいて、
    前記(E)成分が、ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子である
    ことを特徴とする異方性導電ペースト。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の異方性導電ペーストを用いた電子基板の製造方法であって、
    配線基板上に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、
    前記塗布工程後の前記配線基板に対し、90℃以上150℃以下の温度で3秒間以上120秒間以下の熱処理を施すプリヒート工程と、
    前記異方性導電ペースト上に電子部品を配置し、前記電子部品を前記配線基板に熱圧着する熱圧着工程と、
    を備えることを特徴とする電子基板の製造方法。
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