JP2021156707A - 車輪速センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品数と工数を減らした安価な車輪速センサを提供する。【解決手段】車輪速センサ100は、パッケージに覆われ磁気を検出する磁気検出素子152と、磁気検出素子152に電気的に接続され外部に延出したリード端子とを有する磁気検出デバイス150と、磁気検出デバイス150のリード端子154と電気的に直接接続されたコネクタ端子160と、磁気検出デバイス150とコネクタ端子160の一部とが収容されたホルダ200と、ホルダ200の少なくとも一部を覆う樹脂製のハウジング180と、を備え、リード端子154とコネクタ端子160とが接続された接続部170は、ホルダ200の壁面に当接しておらず、ホルダ200は、硬化後にハウジング180を形成する溶融樹脂の流動量を制限する狭小部215を有すると共に、狭小部215を通過した直後の溶融樹脂が接続部170に直接流入するのを防ぐ窪み部219を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、車輪速センサ及びその製造方法に関する。
自動車等の車両においては、従来より、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサが用いられている。車輪速センサは、車両のアンチロックブレーキシステム(ABS、すなわちAnti−lock Breaking System)やトラクションコントロールシステム(TCS、すなわちTraction Control System)等の制御に用いられている。一般に、車輪速センサは、ホールICやMR素子等の磁気検出デバイスにより、車輪と一体となって回転するロータの磁束変化を検出するセンサであり、検出された磁束変化に基づいて車輪速度が算出されて上記の制御が行われる。
特許文献1には、ホルダに保持されリード端子を有するホールICと、一端がリード端子に電気的に接続されたターミナル部と、ターミナル部の他端に電気的に接続されて外部に延出したコードと、これらを樹脂で封止した樹脂封止部を有する車輪速センサが開示されている。
特開2003−066058号公報
特許文献1に開示された車輪速センサにおいては、ホールICの出力は、リード端子を介してコードに伝達される。すなわち、特許文献1の車輪速センサを組み立てる際には、部品としてのターミナル部が必要になると共に、リード端子とターミナル部の一端とを溶接する工程、及び、ターミナル部の他端とコードとを溶接する工程が必要になる。このように、ターミナル部の部品コストと2回の溶接工程による工数が必要となるので、車輪速センサのコストが高くなるおそれがある。
そこで、部品数と工数を減らした安価な車輪速センサが求められている。
本発明に係る車輪速センサの特徴構成は、パッケージに覆われており磁気を検出する磁気検出素子と、前記磁気検出素子に電気的に接続され外部に延出したリード端子とを有する磁気検出デバイスと、前記磁気検出デバイスの前記リード端子と電気的に直接接続されたコネクタ端子と、前記磁気検出デバイスと、前記コネクタ端子の一部とが収容されたホルダと、前記ホルダの少なくとも一部を覆う樹脂製のハウジングと、を備え、前記リード端子と前記コネクタ端子とが接続された接続部は、前記ホルダの壁面に当接しておらず、前記ホルダは、硬化後に前記ハウジングを形成する溶融樹脂の流動量を制限する狭小部を有すると共に、前記狭小部を通過した直後の前記溶融樹脂が前記接続部に直接流入するのを防止する窪み部を有する点にある。
このような特徴構成であれば、ホルダに窪み部を設けることにより、磁気検出デバイスのリード端子とコネクタ端子とをつなぐ別部品(例えば、特許文献1のターミナル部)を用いることなく、リード端子とコネクタ端子とを直接接続することにより部品数と工数を減らしたとしても、磁気検出デバイスの磁気検出性能を低下させることのない安価な車輪速センサを提供することができる。特に、車輪速センサが窪み部を有することにより、狭小部を通過した溶融樹脂が窪み部に流れ込むので、射出圧力を有する溶融樹脂が接続部に直接流入することを防止することができ、接続部が変形したり、折損したり、磁気検出素子が位置ずれを起こしたりする不具合を防止することができる。
本構成に係る車輪速センサにおいて、前記接続部は、前記リード端子の延出方向視において、前記ホルダの前記窪み部と重畳する位置に配置されていると好適である。
本構成であれば、狭小部を通過した溶融樹脂は窪み部に流入するので、射出圧力を有する溶融樹脂が接続部に直接流入することはない。
本構成に係る車輪速センサにおいて、前記ホルダは一対の肩部と一対の前記肩部の間から延出した延出部とを有し、前記磁気検出素子は前記延出部に取り付けられており、前記肩部の少なくとも一部は、前記リード端子の延出方向視において、前記ホルダの高さ方向で分断されずに露出していると好適である。
溶融樹脂が肩部を覆うように流動して磁気検出素子に流れ込む構成の場合、流れ込んだ溶融樹脂の圧力によって磁気検出素子が回転して位置ずれを起こし、最悪の場合、磁気検出不能となることがあった。しかし、このような構成であれば、肩部が分断されずに露出していることから、肩部を通って磁気検出素子に溶融樹脂が流れ込むことを防止することができるので、回転による磁気検出素子の位置ずれを防止することができる。
本発明に係る車輪速センサの製造方法の特徴は、パッケージに覆われており磁気を検出する磁気検出素子と、前記磁気検出素子に電気的に接続され外部に延出したリード端子とを有する磁気検出デバイスの前記リード端子を折り曲げるフォーミング工程と、狭小部と窪み部とを有するホルダに前記磁気検出デバイスを収容する収容工程と、前記ホルダにコネクタ端子を圧入する圧入工程と、前記リード端子と前記コネクタ端子とを電気的に直接接続して接続部を形成する接続工程と、前記磁気検出デバイスと前記コネクタ端子が収容された前記ホルダを金型内に載置した状態で前記金型内に射出された溶融樹脂を、前記ホルダの前記狭小部を通過させた直後に前記窪み部に流入させることにより、前記溶融樹脂が前記接続部に直接流入するのを防止しつつ、前記ホルダの少なくとも一部を覆ってハウジングを形成する成形工程とを含む点にある。
このような特徴があれば、磁気検出デバイスのリード端子とコネクタ端子とをつなぐ別部品(例えば、特許文献1のターミナル部)を用いることなく、リード端子とコネクタ端子とを直接接続することにより部品数と工数を減らしたとしても、磁気検出デバイスの磁気検出性能を低下させることのない安価な車輪速センサを製造することができる。
車輪速センサを備えたドラムブレーキの構成を示す分解斜視図である。 車輪速センサの斜視図である。 センサハウジングを成形する前の車輪速センサの構成を表す分解斜視図である。 車輪速センサの縦断面図である。 センサ本体の構成を表す分解斜視図である。 センサハウジングを成形する際の溶融樹脂の流動方向を示す横断面図である。 センサハウジングを成形する際の溶融樹脂の流動方向を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に記載される実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
〔車輪速センサの構成〕
以下、本発明の実施形態に係る車輪速センサについて説明する。車輪速センサ100は、図1に示すように、車両の不図示の車輪に取り付けられるドラムブレーキ1に内蔵されている。ドラムブレーキ1は、ブレーキドラム10、アクスルハブ20、車輪速センサ100、ブレーキシュー30により構成されている。ドラムブレーキ1の構成は公知であるため、詳細な説明は省略する。車輪速センサ100は、アクスルハブ20に取り付けられた不図示のベアリングに内嵌されている。なお、車輪速センサ100はドラムブレーキ1に限られず、ディスクブレーキその他のブレーキ装置に適用することができる。
車輪速センサ100は、図2に示すように、上述したベアリングに内嵌されるカバー110と、コネクタハウジング120と、カバー110とコネクタハウジング120との間に挿入されるOリング130(図3参照)と、センサ本体140と、センサ本体140を覆うセンサハウジング(ハウジングの一例)180とで構成されている。
カバー110は、例えば冷間圧延鋼(SPC)等の鉄又は鉄合金により構成されている。カバー110は、図3に示すように、底面111を有する有底の円筒形状を有しており、板材の絞り加工等により形成されている。底面111には、突起112と貫通孔であるコネクタ取付孔113とが形成されている。図2に示すように、突起112は、センサハウジング180に覆われており、カバー110の開口側からは視認することはできない。
コネクタハウジング120は、例えばナイロン等の樹脂により構成されている。コネクタハウジング120は、図3、図4に示すように、略円筒形を有している。コネクタハウジング120は、コネクタ取付孔113の内径よりも小さな外径の円筒部である小径部121と、コネクタ取付孔113の内径よりも大きな外径の円筒部であるフランジ部122と大径部123とを有している。フランジ部122の外径の方が大径部123の外径よりも大きい。コネクタハウジング120の大径部123の内周側には、円板状の仕切部124が接着又は圧入により嵌め込まれており、コネクタハウジング120の内周側の空間は、仕切部124にて小径部121及びフランジ部122側の空間と大径部123側の空間との2つに仕切られている。仕切部124には、後述するコネクタ端子160が圧入される圧入孔である端子圧入孔125が2個形成されている。すなわち、コネクタハウジング120の内周側で仕切部124により仕切られた2つの空間は、端子圧入孔125を介して連通している。フランジ部122のカバー110と対向する側の面には金属製のOリング130を嵌め込む環状溝126が形成されている。
センサ本体140は、図4、図5に示すように、ホルダ200と、ホールIC(磁気検出デバイスの一例)150とコネクタ端子160とを含んで構成されている。
ホールIC150は、図5に示すように、樹脂やセラミックからなる角板状のパッケージで覆われたホール素子(磁気検出素子の一例)152と、ホール素子152に電気的に接続され、パッケージの外部に延出し略クランク状に折り曲げられた2本のリード端子154とを有する。ホール素子152のパッケージは平面視で正方形状であり、リード端子154はそのうちの一辺から当該辺と垂直な方向に延出している。以下では、ホール素子152は、ホール素子152自体を意味する場合と、ホール素子152をパッケージで覆ったものを意味する場合とがある。なお、磁気検出デバイスはホールIC150に限るものではない。MR素子等の他の種類の磁気検出デバイスであってもよい。
コネクタ端子160は、銅や銅合金にメッキを施したものであり、図5に示すように、逆L字形状を有している。コネクタ端子160は、コネクタハウジング120の端子圧入孔125(図4参照)及び後述するホルダ200の圧入溝218に圧入される圧入部161aを有するコンタクト部161と、ホールIC150のリード端子154と溶接等の方法により電気的に接続される接続部163とを有する。車輪速センサ100ではコネクタ端子160を2本有しており、2本のリード端子154の接続部154aのそれぞれにコネクタ端子160の接続部163が接続されている。以下、リード端子154の接続部154aとコネクタ端子160の接続部163とが当接して接続された箇所を「接続部170」と称する。図6、図7に示すように、接続部170は後述するホルダ200の空洞部217に位置しており、ホルダ200のいずれの壁面にも支持されておらず宙に浮いている。
ホルダ200は、例えばナイロン等の樹脂により射出成形等により一体的に形成されている。ホルダ200は、図5に示すように、外形が略直方体状の本体部210と本体部210から本体部210の長手方向に沿って突出している延出部250とからなる。
本体部210を構成する6つの外面のうち、コネクタ端子160が圧入されたときにコンタクト部161が延出する側の平面を底面211、底面211と平行な平面を第1上面212a、第1上面212aよりも底面211から離間し且つ第1上面212aと平行な平面を第2上面212b、底面211と第1上面212aの間にあって底面211と第1上面212aとに垂直な平面を側面213と定義する。第1上面212aと第2上面212bとをまとめて上面212と総称する。また、側面213のうち、延出部250と反対側にある面を後側面213a、後側面213aに隣接する2つの面を横側面213b、2つの横側面213bにそれぞれ隣接する面を前側面213c(肩部の一例)と称する。前側面213cは2つあり、2つの前側面213cの間に延出部250が形成されている。
本体部210の後側面213aの近傍には、硬化することによりセンサハウジング180となる溶融樹脂180a(以下、単に「樹脂180a」と称する場合もある。)が流動する狭小部215が形成されている。狭小部215は、第1上面212aである底面215aと、底面215aの左右両側に形成された一対の第1仕切壁214とにより構成されている。第1仕切壁214は、第2上面212bとなる高さまで延出している。すなわち、第1仕切壁214の上面214aは第2上面212bである。
一対の第1仕切壁214のそれぞれよりも横側面213b寄りには、第1上面212aから底面211に向かって切り欠かれた窪みである一対の被保持部216が形成されている。被保持部216の底面216aは上面212と平行である。
狭小部215と一対の被保持部216よりも前側面213c寄りには、図5から図7に示すように、溶融樹脂180aが流れ込んで硬化することによりセンサハウジング180となる貫通孔である空洞部217が形成されている。空洞部217は第1上面212aと底面211との間で貫通形成されている。すなわち、空洞部217を形成する内壁に垂直な面は第1上面212aと底面211である。空洞部217の前側面213c側の端部には、2本コネクタ端子160のそれぞれが圧入される2つの圧入溝218が形成されており、圧入部161aが圧入、保持されることにより、コネクタ端子160はホルダ200に固定される。圧入溝218は、底面211から突出した突出部211aに亘って形成されている。ホールIC150の2本のリード端子154と2本のコネクタ端子160とが接続されている接続部170は、図4、図6、図7に示すように、空洞部217内にあって宙に浮いている。すなわち、接続部170は、ホルダ200のいずれの壁面にも当接しておらず、支持されていない。
狭小部215の第1上面212aと空洞部217との間には、第1上面212aから底面211に向かって切り欠かれた窪みである樹脂流入部219(窪み部の一例)が形成されている。樹脂流入部219の底面219aは上面212と平行である。また、後側面213aから前側面213cに向かってリード端子154の延出方向(上面212に平行な方向)に沿って見たときに、第1上面212aから接続部170までの距離よりも、第1上面212aから樹脂流入部219の底面219aまでの距離の方が長い。すなわち、接続部170は、リード端子154の延出方向視で、樹脂流入部219と重畳する位置に配置されている。
空洞部217よりも前側面213c寄り且つ左右両側の横側面213b寄りには、一対の第2仕切壁220が形成されている。第2仕切壁220は、空洞部217が形成されている第1上面212aから第2上面212bとなる高さまで延出している。すなわち、第2仕切壁220の上面220aは第2上面212bである。
ホルダ200の延出部250には、ホールIC150のホール素子152が載置される平面状の載置部251が形成されている。載置部251は第1上面212aと平行且つ第1上面212aよりも第2上面212bまでの距離が長い(図4、図7参照)。載置部251の周囲のうち、リード端子154が延出する方向以外の3箇所には、ホール素子152の位置を固定して保持する保持部252が立設形成されている。3つの保持部252のうち中央に位置する保持部252を保持部252c、保持部252cの両側に位置する保持部252を保持部252sとする。すなわち、保持部252cは、正方形状のホール素子152の四辺のうちリード端子154と反対側の一辺を保持する。保持部252cと一体的に終端壁253が形成されている。保持部252はホール素子152のパッケージの側面を押圧する。すなわち、ホール素子152は保持部252により、圧入保持されている。終端壁253の上面253aの載置部251からの高さは、保持部252c及び保持部252sの載置部251からの高さよりも高く、上面253aは第2上面212bと同一平面上にある。
センサハウジング180は、図2、図4に示すように、カバー110に取り付けられたセンサ本体140を覆うように形成されている。センサハウジング180は、図6、図7に示すように、カバー110とセンサ本体140とを後述する金型300の下型310に載置した状態で、上型320を下型310に近づけて型閉じし、ゲート330から溶融樹脂180aを流入させて硬化させる射出成形により形成する。図2に示すように、ゲート330のゲート跡は330aであり、成形されたセンサハウジング180の外面からは、ホルダ200のうち、第1仕切壁214の上面214a、第2仕切壁220の上面220a、側面213の前側面213c(図6参照)、終端壁253の上面253a、被保持部216の底面216a(図5参照)の一部、ホール素子152のパッケージがそれぞれ露出している。センサハウジング180の成形方法については後述する。
〔車輪速センサの製造方法〕
次に、車輪速センサ100の製造方法について説明する。
ホールIC150のリード端子154は、最初は直線状であるが、リード端子154の中ほどで、図5に示すように、クランク状に折り曲げる(フォーミング工程)。次に、ホルダ200の延出部250の載置部251にホールIC150のホール素子152を収容する(収容工程)。このとき、平面視で略正方形状であるホール素子152のリード端子154が延出した辺以外の三辺を保持部252に圧入して保持する。これにより、ホールIC150はホルダ200の載置部251に固定される。
次に、ホルダ200の底面211の側からコネクタ端子160を挿入して収容する。このとき、コンタクト部161の圧入部161aがホルダ200の圧入溝218に嵌まり込むようにして、接続部163がリード端子154の接続部154aに当接するまで圧入する(圧入工程)。これにより、コネクタ端子160はホルダ200の圧入溝218に固定される。この状態で、コネクタ端子160の先端は、ホルダ200の底面211の突出部211aから突出している(図7参照)。
次に、ホールIC150のリード端子154の接続部154aとコネクタ端子160の接続部163とを溶接等の方法により電気的に接続して接続部170を形成する(接続工程)。これにより、ホールIC150のホール素子152とコネクタ端子160とが接続部170で電気的に接続される。これにより、センサ本体140が完成する。なお、図6、図7に示すように、接続部170は、ホルダ200の空洞部217内に位置しているが、宙に浮いている。すなわち、接続部170は、ホルダ200のいずれの壁面にも当接しておらず、何にも支持されていない。
次に、図3に示すように、カバー110の開口側からセンサ本体140を挿入し、コネクタ取付孔113にコネクタ端子160のコンタクト部161を挿通して底面211を底面111に当接させて載置する。このとき、ホルダ200の後側面213aとカバー110の突起112とが近接して、後側面213aと突起112の長手方向とが平行になるようにする。そして、底面111に対してセンサ本体140と反対側(カバー110の外側)から、仕切部124が取り付けられた状態のコネクタハウジング120を取り付ける。このとき、コネクタハウジング120のフランジ部122の環状溝126にOリング130を載置した状態で、フランジ部122がカバー110の底面111に当接するまで、小径部121をコネクタ取付孔113に挿入する。その際、コネクタハウジング120の仕切部124に形成された端子圧入孔125にコンタクト部161が圧入される(図7参照)。コンタクト部161の先端は、仕切部124から突出している。これにより、カバー110とセンサ本体140とコネクタハウジング120とが一体化される(組付工程)。なお、カバー110へのセンサ本体140とコネクタハウジング120の取り付ける順番は逆でもよい。
次に、組付工程により一体化されたカバー110とセンサ本体140とコネクタハウジング120とを、図6、図7に示すように、センサハウジング180を成形する金型300の下型310に載置する。そして、上型320を下型310に近づけて、型閉じする。このとき、上型320の内壁面はホルダ200の第2上面212bに当接する。すなわち、上型320の内壁面は、第1仕切壁214の上面214a、第2仕切壁220の上面220a、終端壁253の上面253aと当接する。また、ホールIC150のホール素子152のパッケージの上面も上型320に押さえられる。これにより、センサ本体140(ホルダ200)は上型320に押さえられて金型300内で固定される。また、型閉じにより、上型320に形成された2つの押さえピン340が、ホルダ200の2つの被保持部216の底面216aにそれぞれ当接してホルダ200を押さえこむ。したがって、センサハウジング180の成形後には、図2に示すように、上面214a、220a、253a、ホール素子152のパッケージの上面は、センサハウジング180の樹脂で覆われることなく、センサハウジング180の外面に露出する。また、押さえピン340により、センサハウジング180には2つの被保持孔182が形成される。被保持孔182の底は底面216aの一部が露出している。
この状態で、ホルダ200の後側面213aよりも外側に設けたゲート330から金型300内に溶融樹脂180aを射出してセンサハウジング180を成形する(成形工程)。図6、図7では、射出された樹脂180aが金型300の内部を流動する際の流動方向を矢印で示している。以下、成形工程について、図6に示す平面視(横断面)での樹脂180aの流動と、図7に示す正面視(縦断面)での樹脂180aの流動とを説明する。
図6に示すように、ゲート330から金型内部に射出された樹脂180aは、2つの第1仕切壁214によって分断され、大きく3箇所に分かれて流動する。2つの第1仕切壁214の間である狭小部215を流動する樹脂180aは、狭小部215を通過後に樹脂流入部219、空洞部217に流れ込み、その後、2つの第2仕切壁220の間を流動し、延出部250に流れ込む。延出部250では、ホール素子152の左右両側を流動し、終端壁253まで到達する。終端壁253の周囲は金型300があるので、樹脂180aはそれ以上流動しない。
2つの第1仕切壁214の外側をそれぞれ流動する樹脂180aは、第1仕切壁214のすぐ外側にある押さえピン340に流動が妨げられ、押さえピン340の更に外側と金型300との間を流動する。押さえピン340を通過した樹脂180aは、空洞部217に向かって流動する樹脂180aと、ホルダ200の横側面213bと金型300との間を流動する樹脂180aとに分かれる。空洞部217に流れ込んだ樹脂180aは、狭小部215を通過した樹脂180aと合流して、延出部250に向かって流動する。ホルダ200の横側面213bと金型300との間を流動する樹脂180aは、横側面213bと前側面213cとの境界の角部まで流動する。しかし、前側面213cと金型300とは当接しているので、樹脂180aはそれ以上流動することができない。したがって、センサハウジング180の成形後には、前側面213cは、第2仕切壁220の上面220a(第2上面212b)から底面211に亘る高さ方向において、センサハウジング180の樹脂により途中で分断されることなく、全てがセンサハウジング180の外面に露出している。すなわち、ホールIC150のホール素子152に流れ込む樹脂180aの流路は、2つの第2仕切壁220の間を流動して延出部250に流れ込む樹脂180aに限られ、樹脂180aが横側面213bから前側面213cを流動してホール素子152に流れ込むことはない。樹脂180aが前側面213cと金型300との間を流動してホール素子152に流れ込む構成の場合、流れ込んだ樹脂180aの圧力によってホール素子152が回転して位置ずれを起こし、最悪の場合、磁気検出不能となることがあった。しかし、前側面213cと金型300とを当接させて、その間を樹脂180aが流動しない構成にすることにより、ホール素子152に流れ込む樹脂180aを2つの第2仕切壁220の間からに限定することができ、回転によるホール素子152の位置ずれを防止することができる。
図7に示すように、ゲート330から金型内部に射出された樹脂180aは、後側面213aと上型320との間の射出空間184に流れ込み、突起112を覆って底面111からゲート330の方向に向かって充填される。射出空間184が樹脂180aで充填されると、樹脂180aは狭小部215に流入する。狭小部215を通過した樹脂180aは、樹脂流入部219に流入し、そこから空洞部217に流入し、仕切部124に到達する。仕切部124には端子圧入孔125が形成されているが、そこにはコネクタ端子160のコンタクト部161が圧入されているので、仕切部124から下方には樹脂180aは流動せず、仕切部124から樹脂180aが充填される。そして、樹脂180aが仕切部124から上方に向かって充填され、接続部170が樹脂180aに浸漬するまで充填された後、樹脂180aは延出部250に流入し、終端壁253まで到達する。終端壁253の周囲は金型300があるので、樹脂180aはそれ以上流動しない。
このように、狭小部215に隣接して樹脂流入部219が形成されているので、狭小部215を通過した樹脂180aは樹脂流入部219に流れ込む。樹脂流入部219の底面219aは接続部170よりも低い位置にある、すなわち、リード端子154の延出方向視で、接続部170が樹脂流入部219と重畳する位置に配置されている。そのため、樹脂流入部219を流動した樹脂180aは、底面219aから仕切部124の方に流動し、樹脂180aが接続部170に直接流入することはない。樹脂180aが接続部170に直接流入することがないとは、狭小部215を流動したり、樹脂流入部219を流動したりした射出圧力を有する樹脂180aが、接続部170に直接当たって接続部170に樹脂180aの圧力を作用させることがないことを意味する。接続部170は、ホルダ200のいずれの壁面にも当接しておらず、支持されてもいないので、仮に接続部170に射出圧力を有する樹脂180aが当たると、接続部170が変形したり、折損したり、ホール素子152が位置ずれを起こしたりするおそれがある。しかし、樹脂180aが接続部170に直接流入することがないので、樹脂180aが仕切部124から上方に向かって充填されたときに初めて接続部170が樹脂180aに触れて浸漬される。そのため、接続部170には樹脂180aの射出圧力が作用しない。したがって、接続部170が、ホルダ200のいずれの壁面にも当接しておらず、支持されていなかったとしても、接続部170が変形したり、折損したり、ホール素子152が位置ずれを起こしたりする不具合が発生しない。
このように、ホルダ200に樹脂流入部219を設けることにより、ホールIC150のリード端子154とコネクタ端子160とをつなぐ別部品(例えば、特許文献1のターミナル部)を用いることなく、リード端子154とコネクタ端子160とを直接接続することにより部品数と工数を減らしたとしても、ホールIC150の磁気検出性能を低下させることのない安価な車輪速センサ100を提供することができる。
〔別実施形態〕
上記実施形態では、樹脂流入部219は、1つの窪みを有する形状であったがこの形状に限られるものではない。例えば、階段状に複数の窪みを有する形状であってもよい。また、底面219aと底面219aから立設する面との境界が屈曲する形状に限られるものではない。境界が湾曲していてもよい。
上記実施形態では、樹脂180aは、横側面213bと前側面213cとの境界の角部まで流動し、前側面213cには樹脂180aは流入しなかったが、これに限られるものでない。前側面213cの一部が途中で分断されることなくセンサハウジング180の外面に露出していれば、樹脂180aがホール素子152に流入することはないので、横側面213bと前側面213cとの境界の角部まで流動した樹脂180aが前側面213cの途中まで流入していてもよい。
本発明は、車輪速センサ及びその製造方法に利用することが可能である。
100 車輪速センサ
150 ホールIC(磁気検出デバイス)
152 ホール素子(磁気検出素子)
154 リード端子
154a 接続部
163 接続部
170 接続部
160 コネクタ端子
180 センサハウジング(ハウジング)
180a 溶融樹脂
200 ホルダ
213c 前側面(肩部)
215 狭小部
219 樹脂流入部(窪み部)
250 延出部

Claims (4)

  1. パッケージに覆われており磁気を検出する磁気検出素子と、前記磁気検出素子に電気的に接続され外部に延出したリード端子とを有する磁気検出デバイスと、
    前記磁気検出デバイスの前記リード端子と電気的に直接接続されたコネクタ端子と、
    前記磁気検出デバイスと、前記コネクタ端子の一部とが収容されたホルダと、
    前記ホルダの少なくとも一部を覆う樹脂製のハウジングと、を備え、
    前記リード端子と前記コネクタ端子とが接続された接続部は、前記ホルダの壁面に当接しておらず、
    前記ホルダは、硬化後に前記ハウジングを形成する溶融樹脂の流動量を制限する狭小部を有すると共に、前記狭小部を通過した直後の前記溶融樹脂が前記接続部に直接流入するのを防止する窪み部を有する車輪速センサ。
  2. 前記接続部は、前記リード端子の延出方向視において、前記ホルダの前記窪み部と重畳する位置に配置されている請求項1に記載の車輪速センサ。
  3. 前記ホルダは一対の肩部と一対の前記肩部の間から延出した延出部とを有し、
    前記磁気検出素子は前記延出部に取り付けられており、
    前記肩部の少なくとも一部は、前記リード端子の延出方向視において、前記ホルダの高さ方向で分断されずに露出している請求項1又は2に記載の車輪速センサ。
  4. パッケージに覆われており磁気を検出する磁気検出素子と、前記磁気検出素子に電気的に接続され外部に延出したリード端子とを有する磁気検出デバイスの前記リード端子を折り曲げるフォーミング工程と、
    狭小部と窪み部とを有するホルダに前記磁気検出デバイスを収容する収容工程と、
    前記ホルダにコネクタ端子を圧入する圧入工程と、
    前記リード端子と前記コネクタ端子とを電気的に直接接続して接続部を形成する接続工程と、
    前記磁気検出デバイスと前記コネクタ端子が収容された前記ホルダを金型内に載置した状態で前記金型内に射出された溶融樹脂を、前記ホルダの前記狭小部を通過させた直後に前記窪み部に流入させることにより、前記溶融樹脂が前記接続部に直接流入するのを防止しつつ、前記ホルダの少なくとも一部を覆ってハウジングを形成する成形工程とを含む車輪速センサの製造方法。
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