JP2021156300A - 等速自在継手の軸接続構造 - Google Patents

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礼宜 小林
Noriyoshi Kobayashi
礼宜 小林
暢 園田
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Abstract

【課題】等速自在継手間を繋ぐ中間軸を伸縮可能とするとともに、内部の潤滑性能を長期に亘って維持できるようにする。【解決手段】対の等速自在継手1,1間を軸方向へ伸縮自在の中間軸20で接続する等速自在継手の軸接続構造において、中間軸20は、一方の等速自在継手1に接続される第1部材30と、他方の等速自在継手1に接続される第2部材40と、第1部材30と第2部材40とを軸方向へスライド自在に支持する中間継手部50とを備え、中間継手部50は、第1部材30に設けられる外方部材61と、第2部材40に設けられる内方部材62と、外方部材61及び内方部材62の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる6本のトラック溝63,64と、トラック溝63,64に収容されるボール65とを備えるボールジョイント60である等速自在継手の軸接続構造とした。【選択図】図1

Description

この発明は、等速自在継手の軸接続構造に関する。
各種産業機械用の等速自在継手として、例えば、周方向に並列して設けた複数本のトラック溝にそれぞれボールを収容したボールジョイントと称されるものがある。このようなボールジョイントとして、例えば、特許文献1、2に記載されたものがある。
特許文献1、2に記載のボールジョイントは、中心軸部と外周壁部とが一体となった外側継手部材と、ボールを保持するポケットが形成された内側継手部材とが、ボールを介して屈曲自在であり、且つ、その相互間で回転力が等速で伝達できるようになっている。
外側継手部材は、底壁部から軸方向一端側へ突出する中心軸部と、中心軸部の外径側に位置する外周壁部と、中心軸部と外周壁部との間に形成される環状空間と、環状空間の外壁面と内壁面の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる複数本のトラック溝とを備えている。
内側継手部材は、外側継手部材の環状空間内に軸方向他端側へ突出する突出部材が組込まれ、トラック溝のそれぞれと対応する位置における突出部材にポケットが形成されている。ボールは、内側継手部材のポケット内に組込まれて、トラック溝に沿って転動可能である。
内側継手部材の突出部材を設けた側の反対側の端部には軸が接続され、軸とトルクチューブとが回転伝達可能な状態に接続される。また、外側継手部材の中心軸部を設けた側の反対側の端部には別の軸が接続され、軸と外側継手部材とが回転伝達可能な状態に接続される。
なお、駆動側の機器等の出力軸と従動側の機器等の入力軸とを、等速自在継手を介して繋ぐ軸接続構造として、例えば、出力軸側と入力軸側にそれぞれ等速自在継手を配置して、その等速自在継手間を中間軸で繋いだものが一般的である。中間軸の構造としては、1本の中実又は中空シャフトで構成されたものが一般的であるが、特許文献3に記載のように、中間軸の全長を調整できるスプラインシャフトを採用したものもある。
特公昭52−34699号公報 特開2018−91364号公報 特許第5745978号公報
等速自在継手間を繋ぐ中間軸の構造として、1本の中実又は中空シャフトを採用した場合、等速自在継手の本体内での全長の伸縮量は非常に小さいため、設備に取付ける際に設備側の入力軸や出力軸を移動させる必要がある。入力軸や出力軸の移動は、設備全体の移動を伴う場合が多く、このような作業は非常に煩雑で手間と時間を要するという問題があり、また、設備を移動させることができない場合もある。
このため特許文献3のように、中間軸の構造をスプラインシャフトにすることで、この問題を解決できる。しかし、一般にスプライン構造は、グリース等の潤滑材をスプラインの内部に少量しか保持できないため、嵌合部の潤滑性能を長期に亘って維持できない。このため、中間軸の構造をスプラインシャフトにした場合、時間の経過とともに徐々に伸縮抵抗が大きくなるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、等速自在継手間を繋ぐ中間軸を伸縮可能とするとともに、内部の潤滑性能を長期に亘って維持できるようにすることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、対の等速自在継手間を軸方向へ伸縮自在の中間軸で接続する等速自在継手の軸接続構造において、前記中間軸は、一方の前記等速自在継手に接続される第1部材と、他方の前記等速自在継手に接続される第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを軸方向へスライド自在に支持する中間継手部と、を備え、前記中間継手部は、前記第1部材に設けられる外方部材と、前記第2部材に設けられる内方部材と、前記外方部材及び前記内方部材の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本以上のトラック溝と、前記トラック溝に収容されるボールと、を備えるボールジョイントである等速自在継手の軸接続構造を採用した。
ここで、前記中間継手部は、前記内方部材の先端に設けられる突出部と、前記外方部材の内周に設けられる環座とを備え、前記突出部が前記環座に設けた拘束部内に侵入することで前記第1部材と前記第2部材との屈曲が規制され、前記突出部が前記拘束部内から離脱することで前記第1部材と前記第2部材との屈曲が許容される構成を採用することができる。
また、前記突出部は、前記一方側に向かうにつれて狭まる先細り部を備え、前記環座の内面は、前記他方へ向かうにつれて拡がるテーパ部を備え、前記突出部が前記環座内から離脱して前記先細り部が前記テーパ部に当接することで前記第1部材と前記第2部材との屈曲状態が維持される構成を採用することができる。
さらに、前記環座は、前記第1部材に設けられた弾性部材によって前記他方側へ付勢されている構成を採用することができる。
また、前記中間継手部は、前記内方部材を軸方向に沿って複数並列して備え、前記外方部材及び複数の前記内方部材がそれぞれ前記3本以上のトラック溝を備え、前記トラック溝に前記ボールが収容されている構成を採用することができる。
この発明は、等速自在継手間を繋ぐ中間軸を伸縮可能とするとともに、内部の潤滑性能を長期に亘って維持できるようにすることができる。
この発明の第一実施形態を示し、(a)は等速自在継手の軸接続構造を示す縦断面図、(b)はその軸直交断面図 第一実施形態において、第1部材と第2部材とがやや押し込まれて弾性部材が自然長よりも短くなった状態を示す縦断面図 第一実施形態において、突出部が環座から離脱した状態を示す縦断面図 この発明の第二実施形態を示し、(a)は等速自在継手の軸接続構造を示す縦断面図、(b)はその軸直交断面図
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。以下の各実施形態は、等速自在継手1としてダブルオフセットジョイントタイプの等速ジョイントを2つ用い、駆動側の機器等における出力回転軸と、従動側の機器等における入力回転軸にそれぞれ等速自在継手1,1を配置して、その等速自在継手1,1間を軸方向へ伸縮自在の中間軸20で接続した等速自在継手の軸接続構造である。2つの等速自在継手1,1と中間軸20及びそれらの付属部品とで、等速ジョイントユニットを構成している。
第一実施形態の等速自在継手の軸接続構造を、図1〜図3に示す。2つの等速自在継手1,1は、それぞれ図1に示すように、外側継手部材2と内側継手部材4とが、3個のボール11を介して屈曲自在であり、且つ、その外側継手部材2と内側継手部材4との相互間で回転力が等速で伝達できるようになっている。
以下、図1の図中左側に示す軸方向一方側の等速自在継手1を例に、その構成を説明する。図中左側の等速自在継手1では、外側継手部材2は、軸方向一方側の基部6から軸方向他方側へ突出する筒状の外周壁部5を備えている。また、内側継手部材4は、軸心に軸挿通孔7を備えた環状部材で構成されている。
また、外側継手部材2の外周壁部5の内面13と、内側継手部材4の外面15の少なくとも一方には、軸方向へ延びる6本のトラック溝12,14を、60°毎の等分方位に備えている。この実施形態では、トラック溝12,14は内面13と外面15の両方に形成されているが、トラック溝12,14は内面13と外面15のどちらか一方のみに形成されている態様でもよい。
対向するトラック溝12,14間には、ボール11が収容されている。外側継手部材2と内側継手部材4との間には環状の保持器10が配置されており、ボール11は、その保持器10に設けられたポケット10aによって保持されている。ボール11は、保持器10のポケット10a内に組込まれて、トラック溝12,14に沿って転動可能である。
外側継手部材2は球面状の内周面を有し、トラック溝12の底面は外側継手部材2の軸心を通る任意の断面において円弧状である。また、内側継手部材4は球面状の外周面を有し、トラック溝14の底面は内側継手部材4の軸心を通る任意の断面において円弧状である。保持器10は、外側継手部材2の内周面と内側継手部材4の外周面との間に介在し、ボール11がポケット10aに保持されることによって、全てのボール11が同一平面内に保持される。
また、外側継手部材2の各トラック溝12の底面の円弧の中心は、内側継手部材4の各トラック溝14の底面の円弧の中心に対して、それぞれ軸方向へ等距離だけオフセットされている。また、保持器10の外周面の円弧の中心と内周面の円弧の中心は、いずれも継手中心に一致している。このため、外側継手部材2の軸線と内側継手部材4の軸線とが作動角(作動角>0)を成した状態で、ボール11が作動角の二等分面内に維持され、回転伝達時の等速性が確保される。なお、トラック溝12,14の数は自由であり、この実施形態のように6本とした例以外にも、例えば、3本や8本等とすることもできる。
外側継手部材2の軸方向一方側の端部には、フランジ部8が形成されている。このフランジ部8が、床面等に固定の機器側の回転軸Aとの接続部として機能している。回転軸Aに設けたフランジ部(図1参照)と、外側継手部材2のフランジ部8とがボルト等によって接合されることで、回転軸Aと外側継手部材2とが回転伝達可能な状態に接続される。なお、外側継手部材2の軸心に沿って、軸方向一方側に開口する接続孔を形成して、その接続孔に回転軸Aを挿入して両者を接続してもよい。
外側継手部材2の外周壁部5には、軸方向他方側への開口部の内径面に、ボール抜け止め用のストップリング(図示せず)が設けられている。外側継手部材2に対して内側継手部材4が軸方向へ引き離される方向へ相対移動した場合、ボール11又は保持器10がストップリングに接触することによって、それ以上の外側継手部材2と内側継手部材4との相対移動が規制される。また、継手が縮む方向、すなわち、外側継手部材2に対して内側継手部材4が軸方向へ押し込まれる方向へ相対移動した場合、ボール11がトラック溝12,14間の間隔が狭まる方向へ移動して、トラック溝12,14間の間隔が一定の箇所に至ればボール11の移動が規制され、それ以上の外側継手部材2と内側継手部材4との相対移動が規制される。
外側継手部材2と内側継手部材4との間の開口部は、潤滑材遺漏防止部材としてのブーツ16で密封されている。ブーツ16は、外側継手部材2の外周に固定される大径部と、後述の中間軸20の外周に固定される小径部と、大径部と小径部とを連結する変形自在の蛇腹部とを備えたゴム製の部材である。大径部を外側継手部材2の外周に嵌合してブーツバンドで締め付けて固定し、小径部を中間軸20の外周に嵌合してブーツバンドで締め付けて固定している。ブーツ16により、内部に充填されたグリース等の潤滑材が外部へ漏れ出ることを防止している。潤滑材は、等速自在継手1内において、外側継手部材2、内側継手部材4、保持器10、ボール11、その他の部材同士の摺接部を潤滑する。
図1の図中右側に示す軸方向他方側の等速自在継手1についても、上記と同様の構成であり、左右の等速自在継手1は、中間軸20を挟んで軸方向に沿って対称の形状及び配置となっている。
中間軸20は、図1の図中左側に示す軸方向一方の等速自在継手1に接続される第1部材30と、図中右側に示す軸方向他方の等速自在継手1に接続される第2部材40と、第1部材30と第2部材40とを軸方向へスライド自在に支持する中間継手部50とを備えている。
第1部材30は、軸方向一方側に等速自在継手1に接続される軸部31を、軸方向他方側に中間継手部50を構成する中空の筒状部32を備えている。軸部31は、等速自在継手1の内側継手部材4の軸挿通孔7に挿通され、止め輪33によって抜け止めされている。筒状部32の軸方向一方側の端部32aは閉塞しており、軸方向他方側の端部32bは開口している。
第2部材40は、軸方向他方側に等速自在継手1に接続される軸部41を、軸方向一方側に中間継手部50を構成する継手軸部42を備えている。軸部41は、等速自在継手1の内側継手部材4の軸挿通孔7に挿通され、止め輪43によって抜け止めされている。この実施形態では、軸部41と内側継手部材4とはスプライン結合されているが、これらを圧入固定としてもよい。
中間継手部50は、第1部材30の筒状部32に設けられる環状の外方部材61と、第2部材40の継手軸部42の外周に設けられる内方部材62と、外方部材61及び内方部材62の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる6本のトラック溝63,64と、トラック溝63,64に収容されるボール65とを備えるボールジョイント60で構成されている。外方部材61は筒状部32と一体の部材としているが、外方部材61と筒状部32とを別々の部材としてそれらを圧入、溶接等によって一体化してもよい。また、内方部材62は継手軸部42と一体の部材としているが、この内方部材62と継手軸部42とを別々の部材としてそれらをスプライン結合、圧入、溶接等によって一体化してもよい。また、この実施形態は、軸心周りに6本のトラック溝63,64を備えた構成となっているが、トラック溝63,64は軸心周りに少なくとも3本、すなわち3本以上を備えていればよい。これにより、継手が屈曲した際にも入力側から出力側への回転伝達の等速性を確保できる。
6本のトラック溝63,64は、外方部材61の内面と内方部材62の外面に、60°毎の等分方位で備えられている。この実施形態では、トラック溝63,64は外方部材61の内面と内方部材62の外面の両方に形成されているが、トラック溝63,64は外方部材61の内面と内方部材62の外面のどちらか一方のみに形成されている態様でもよい。ただし、第1部材30と第2部材40との伸縮をガイドするためには、トラック溝63,64は、少なくとも外方部材61の内面に形成されていることが望ましい。なお、トラック溝63,64の数は自由であり、この実施形態のように6本とした例以外にも、例えば、3本や8本等とすることもできる。
なお、この実施形態では、外方部材61側のトラック溝63は、筒状部32の軸方向他方側の端部32bから軸方向一方側の端部32aまで、軸方向に沿って連続して形成されている。また、外方部材61と内方部材62との間には環状の保持器66が配置されており、ボール65は、その保持器66に設けられたポケット66aによって保持されている。ボール65は、保持器66のポケット66a内に組込まれて、トラック溝63,64に沿って転動可能である。
また、中間継手部50は、継手軸部42が備える内方部材62の先端に設けられる突出部51と、筒状部32が備える外方部材61の内周に設けられる環座52とを備えている。
突出部51は、内方部材62の軸方向一方側の先端に位置する。その外面の形状は、トラック溝64の軸方向一方側の端部から突出部51の端面51fに向かって順に、トラック溝64の底部よりもやや小径で且つ継手軸部42の軸径よりもやや大径の大径部51e、段部51d、小径部51cと、その小径部51cの端部から軸方向一方側に向かうにつれて徐々に狭まる先細り部51aとなっている。また、先細り部51aは、端面51fとの接続部に円弧状断面からなるコーナ部51bを備えている。この実施形態の段部51dは、互いに径の異なる大径部51eと小径部51cとの間を結ぶ傾斜面となっている。
また、環座52は、その内面の形状が軸方向他方側へ向かうにつれて徐々に拡がるテーパ部52bを備えている。また、環座52の軸方向一方側の端面52cとテーパ部52bとの間は、円弧状断面からなる拘束部52aとなっている。拘束部52aの最小径部の内径は、突出部51の小径部51cの外径と同じか、あるいは、小径部51cの外径よりも僅かに大きい内径となっている。
環座52は、第1部材30に設けられた弾性部材53によって、軸方向一方側から他方側へ向かって付勢されている。この実施形態では、弾性部材53はコイルばねであり、コイルばねは、筒状部32内の軸方向一方側の閉塞した端部32aと、環座52の軸方向一方側の端面52cとの間に突っ張るように配置されている。
第1部材30と第2部材40との開口部である筒状部32の軸方向他方側の端部32bと継手軸部42との間は、潤滑材遺漏防止部材としての環状のシール54で密封されている。シール54は、筒状部32の内周と継手軸部42の外周との間に嵌め込み固定されている。このシール54により、内部に充填されたグリース等の潤滑材が外部へ漏れ出ることを防止している。潤滑材は、筒状部32内において、外方部材61、内方部材62、保持器66、ボール65、突出部51、環座52、その他の部材同士の摺接部を潤滑する。
図1は、この等速ジョイントユニットの使用状態を示している。出力側の回転軸Aと、従動側の回転軸Aにそれぞれ等速自在継手1,1を配置して、その等速自在継手1間を上記構成からなる中間軸20で接続した等速自在継手の軸接続構造である。図1では、突出部51が環座52に設けた拘束部52a内に侵入することで、第1部材30と第2部材40との屈曲が規制されている。このため、第1部材30の軸心と第2部材40の軸心とは同一直線上に維持されて、出力側の回転軸Aから従動側の回転軸Aへ等速で回転伝達がなされる。この状態で弾性部材53は自然長の状態である。
ここで、環座52の端面52cとテーパ部52bとの間は、円弧状断面からなる拘束部52aとなっているので、突出部51の外面との摺接が滑らかである。このため、環座52への突出部51の侵入と離脱がスムーズである。また、拘束部52aの最小径部の内径は、突出部51の小径部51cの外径と同じか、あるいは、小径部51cの外径よりも僅かに大きい内径となっているので、その侵入と離脱を阻害しない。さらに、この実施形態の突出部51の段部51dは、互いに径の異なる大径部51eと小径部51cとの間を結ぶ傾斜面となっているので、その傾斜面からなる段部51dがテーパ部52bに面接触することで、突出部51を保持しやすい。
図2は、第2部材40の突出部51で、第1部材30の環座52を軸方向一方側へ押し込んで、等速ジョイントユニットの全長が図1の使用状態よりも短くなった状態である。図1の使用状態において、機器類の振動等によって回転軸A,A間の距離が短くなれば、中間軸20の全長の伸縮によって、その変化に対応できる。また、第1部材30を軸方向一方側へさらに押し込めば、等速ジョイントユニットを対向する回転軸A,A間に着脱可能である。なお、この図2の状態においても、第1部材30の軸心と第2部材40軸心とは同一直線上に維持されている。また、この状態で弾性部材53は自然長よりも短い状態であり、その弾性部材53の弾性力によって、環座52は軸方向他方側へ付勢されている。
図3は、図1の状態から第1部材30と第2部材40とを引き離す方向へ相対移動させ、第2部材40の突出部51を第1部材30の拘束部52a内から離脱させた状態である。このような離脱状態になれば、第1部材30と第2部材40との屈曲が許容され、その屈曲した状態が維持されつつ、出力側の回転軸Aから従動側の回転軸Aへ等速で回転伝達がなされる。この状態で弾性部材53は自然長の状態である。
ここで、図3の状態では、突出部51が環座52内から離脱して、先細り部51aがテーパ部52bに当接することで第1部材30と第2部材40との屈曲状態が維持される。このとき、環座52にテーパ部52bが存在することで、先細り部51aの環座52への当接位置を変化させ、第1部材30と第2部材40との屈曲角度を調整することができる。ここで、先細り部51aは、円弧状断面からなるコーナ部51bで環座52に当接するので、両者の摺接が滑らかである。
以上のように、この発明によれば、負荷を受けながら伸縮を必要とする等速自在継手1,1間を結ぶ中間軸20内に、グリース等の潤滑材を多く保持することができ、その潤滑寿命を長く確保することができる。また、図1や図2の状態では、第1部材30と第2部材40の屈曲を規制しつつ全長の伸縮に対応し、図3の状態では、屈曲を許容することができるので、出力側の回転軸Aと従動側の回転軸Aとの位置関係が異なる様々な環境下での使用に対応することができる。
図4に第二実施形態を示す。この実施形態では、中間継手部50は、内方部材62を軸方向に沿って複数並列して備えている。図中の符号67は止め輪である。図4の例では、内方部材62を2つ並列して備えているが、これを3つ以上並列して備える態様とすることもできる。それ以外の構成については、突出部51や環座52、弾性部材53の設置が省略されていることを除いて、前述の実施形態と共通する。この実施形態では、継手軸部42と内方部材62とはスプライン結合されているが、これらを圧入固定としてもよい。
外方部材61の各トラック溝63と、それに対向する各内方部材62の各トラック溝64との間には、それぞれ1つずつボール65が収容されている。このため、第1部材30と第2部材40とは、第一実施形態のように屈曲した状態にはできないが、中間軸20内にグリース等の潤滑材を多く保持することができるという効果が期待できる。また、第1部材30と第2部材40との支持点(ボール65を介した支持点)が、軸方向に沿って複数個所になるため、両者をより強固に支持できる。また、上記いずれの実施形態においても、中間継手部50に用いられる内方部材62やボール65として等速自在継手1と共通の部品を採用すれば、内部部品の共用化によるコストダウンが期待できる。
上記の各実施形態では、両端に配置される等速自在継手1としてダブルオフセットジョイントタイプを用いたが、この実施形態には限定されず、屈曲自在に接続された外側継手部材2と内側継手部材4との間で、等速で回転伝達を行う他の形式からなる等速自在継手1を用いてもよい。また、中間継手部50としては、トラック溝内に収容したボールで第1部材30と第2部材40とを伸縮自在に連結する種々のタイプのボールジョイントを採用してよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 等速自在継手
20 中間軸
30 第1部材
40 第2部材
50 中間継手部
51 突出部
51a 先細り部
52 環座
52a 拘束部
52b テーパ部
53 弾性部材
60 ボールジョイント
61 外方部材
62 内方部材
63,64 トラック溝
65 ボール
A 回転軸

Claims (5)

  1. 対の等速自在継手(1,1)間を軸方向へ伸縮自在の中間軸(20)で接続する等速自在継手の軸接続構造において、
    前記中間軸(20)は、一方の前記等速自在継手(1)に接続される第1部材(30)と、他方の前記等速自在継手(1)に接続される第2部材(40)と、前記第1部材(30)と前記第2部材(40)とを軸方向へスライド自在に支持する中間継手部(50)と、を備え、
    前記中間継手部(50)は、前記第1部材(30)に設けられる外方部材(61)と、前記第2部材(40)に設けられる内方部材(62)と、前記外方部材(61)及び前記内方部材(62)の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本以上のトラック溝(63,64)と、前記トラック溝(63,64)に収容されるボール(65)と、を備えるボールジョイント(60)である等速自在継手の軸接続構造。
  2. 前記中間継手部(50)は、前記内方部材(62)の先端に設けられる突出部(51)と、前記外方部材(61)の内周に設けられる環座(52)とを備え、前記突出部(51)が前記環座(52)に設けた拘束部(52a)内に侵入することで前記第1部材(30)と前記第2部材(40)との屈曲が規制され、前記突出部(51)が前記拘束部(52a)内から離脱することで前記第1部材(30)と前記第2部材(40)との屈曲が許容される請求項1に記載の等速自在継手の軸接続構造。
  3. 前記突出部(51)は、前記一方側に向かうにつれて狭まる先細り部(51a)を備え、前記環座(52)の内面は、前記他方へ向かうにつれて拡がるテーパ部(52b)を備え、前記突出部(51)が前記環座(52)内から離脱して前記先細り部(51a)が前記テーパ部(52b)に当接することで前記第1部材(30)と前記第2部材(40)との屈曲状態が維持される請求項2に記載の等速自在継手の軸接続構造。
  4. 前記環座(52)は、前記第1部材(30)に設けられた弾性部材(53)によって前記他方側へ付勢されている請求項3に記載の等速自在継手の軸接続構造。
  5. 前記中間継手部(50)は、前記内方部材(62)を軸方向に沿って複数並列して備え、前記外方部材(61)及び複数の前記内方部材(62)がそれぞれ前記3本以上のトラック溝(63,64)を備え、前記トラック溝(63,64)に前記ボール(65)が収容されている請求項1に記載の等速自在継手の軸接続構造。
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