JP2023020379A - 等速自在継手 - Google Patents

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Noriyoshi Kobayashi
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Abstract

Figure 2023020379000001
【課題】ブーツと外側継手部材の間、およびブーツとシャフトとの間にそれぞれ軸受を介在させた等速自在継手において、ブーツの連れ回りを防止する。
【解決手段】等速自在継手は、軸方向の一端部に形成された大径端部22と、軸方向の他端部に形成された小径端部23と、大径端部22と小径端部23の間に形成された蛇腹部24とを有する筒状のブーツ21を備える。ブーツ21の大径端部22の内周面と外側継手部材11の外周面との間に第一軸受26が配置され、ブーツ21の小径端部23の内周面と軸部材15の外周面との間に第二軸受27が配置されている。ブーツ21における蛇腹部24の軸方向断面は、周方向の少なくとも二カ所で異なる形状に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用される等速自在継手に関する。
自動車の動力伝達系、例えばドライブシャフトやプロペラシャフト等には、角度変位のみを許容する構造の固定式等速自在継手が組み込まれている。この種の等速自在継手は、外側継手部材と、その外側継手部材の内部に収容された内側継手部材、ボールおよびケージからなる内部部品とを有する。内側継手部材の軸孔にシャフトの軸端をセレーション嵌合させることで、内側継手部材とシャフトがトルク伝達可能に結合されている。
一方、この等速自在継手は、継手内部に充填した潤滑剤の漏洩を防ぐと共に継手外部からの異物侵入を防止するため、蛇腹状のブーツを装着した構造を有するのが通例である。ブーツは、外側継手部材の開口部外周面にブーツバンドにより締め付け固定された大径端部と、内側継手部材から延びるシャフトの外周面にブーツバンドにより締め付け固定された小径端部と、大径端部と小径端部とを繋ぎ、その大径端部から小径端部へ向けて縮径した伸縮自在な蛇腹部とを有する。このブーツおよび外側継手部材で形成された内部空間にグリース等の潤滑剤が封入される。
この等速自在継手における外側継手部材に対してシャフトが作動角をとった状態では、外側継手部材およびシャフトの回転と共にブーツが変形した状態で回転することになる。このように外側継手部材とシャフトとの間に装着されたブーツが変形した状態で回転する場合、ブーツの各部は変形を伴いながら圧縮と伸長を繰り返すことになる。これにより、ブーツの蛇腹部に大きな応力が繰り返し作用するため、ブーツが屈曲疲労し易くなり、そのためにブーツの耐久性が低下する。
ブーツの耐久性低下を防止するため、図3に示すように、外側継手部材1とブーツ2の大径端部2aとの間に第一軸受4を介在させ、シャフト3とブーツ2の小径端部2bとの間に第二軸受5を介在させた等速自在継手が既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図3に示す構造を採用することにより、等速自在継手の回転時には、外側継手部材1およびシャフト3の回転に対してブーツ2を静止状態に保持することができる。この場合、図4に示すように、外側継手部材1に対してシャフト3が作動角をとった状態で回転しても、回転せずに静止状態にあるブーツ2は変形するだけであり、蛇腹部2cの各部が圧縮と伸張とを繰り返すことがない。すなわち、等速自在継手の回転中は、蛇腹部2cの圧縮された部分(図4の上側領域)は圧縮状態を維持し、伸張した部分(図4の下側領域)は伸張状態を維持する。その結果、ブーツの蛇腹部2cに繰り返し大きな応力が作用することがなくなり、ブーツの耐久性が向上する。
特開2013-245756号公報
特許文献1に記載の等速自在継手では、ブーツ取り付けアダプタ7にブーツ2の大径端部2aおよび第一軸受4の外輪4aがそれぞれ固定され、ブーツ取り付けアダプタ8にブーツの小径端部2bおよび第二軸受5の外輪5aがそれぞれ固定されている。ブーツ取り付けアダプタ7は、静止部材である固定部材9に固定されている。このように固定部材9に固定されたブーツ取り付けアダプタ7にブーツ2の大径端部2aを取り付けることにより、軸受4,5の回転抵抗に起因したブーツ2の連れ回りを確実に防止することが可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載の等速自在継手では、ブーツ2の連れ回り対策として、ブーツ取り付けアダプタ7,8および固定部材9が必要とされる。そのため、等速自在継手を含む動力伝達系が大型化し、部品点数の増加によるコストアップを招く問題がある。この問題を回避するため、ブーツ取り付けアダプタ7,8および固定部材9を省略すると、軸受の回転抵抗によるブーツ2の連れ回りが避けられず、ブーツの耐久性低下が問題となる。
そこで、本発明は、ブーツと外側継手部材の間、およびブーツとシャフトとの間にそれぞれ軸受を介在させた等速自在継手において、ブーツの連れ回りを防止することを目的とする。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、外側継手部材と、外側継手部材の内径側に配置された内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材との間でトルクを伝達するトルク伝達部材と、前記内側継手部材に結合された軸部材と、軸方向の一端部に形成された大径端部、軸方向の他端部に形成された小径端部、および大径端部と小径端部の間に形成された蛇腹部を有する筒状のブーツと、前記ブーツの大径端部の内周面と前記外側継手部材の外周面との間に配置された第一軸受と、前記ブーツの小径端部の内周面と前記軸部材の外周面との間に配置された第二軸受とを備え、外側継手部材と内側継手部材との間で角度変位が許容された等速自在継手であって、前記ブーツにおける前記蛇腹部の軸方向断面を、周方向の少なくとも二カ所で異なる形状にしたことを特徴とするものである。
かかる構成から、ブーツの蛇腹部の周方向に、屈曲抵抗(曲げ剛性)の低い部分と高い部分とが生じ、蛇腹部の屈曲抵抗が周方向の位相変化に伴って変化するようになる。従って、作動角をとった状態で等速自在継手を回転させると、ブーツが最も落ち着く位相(屈曲抵抗が最も低くなる位相)までブーツが連れ回り回転し、当該位相に達した後は、シャフトや外側継手部材の回転の影響を受けることなく、その位相が維持される。従って、等速自在継手の回転中におけるブーツの連れ回りを防止することが可能となり、ブーツの耐久性を向上させることができる。
この構成においては、前記ブーツの大径端部が第一軸受の外輪に固定され、前記ブーツの小径端部が第二軸受の外輪に固定されているのが好ましい。
かかる構成では、特許文献1に係る発明で必要とされていたブーツの連れ回り防止策(固定部材9、ブーツ取り付けアダプタ7,8)が省略された形となる。従って、等速自在継手を含む駆動系のコンパクト化や部品点数の低減による低コスト化を達成することができる。
前記蛇腹部は、周方向の少なくとも二カ所で周方向の曲率が異なるように形成することができる。具体的には、前記蛇腹部を、その半径方向断面が多角形状となるように形成することができる。
また、前記蛇腹部は、周方向の少なくとも二カ所で肉厚が異なるように形成することができる。
前記第一軸受および第二軸受の、前記蛇腹部側とは軸方向反対側の端部をそれぞれシールで密封するのが好ましい。
これにより継手内部に充填されたグリース等の潤滑剤の漏洩を防止すると共に、継手外部からの異物侵入を防止することができる。
本発明によれば、ブーツと外側継手部材の間、およびブーツとシャフトとの間にそれぞれ軸受を介在させた等速自在継手において、ブーツの連れ回りを防止することが可能となる。これにより、ブーツの耐久性を向上させることができる。
本発明の実施形態における等速自在継手の軸方向断面図である(作動角0°)。 本発明の実施形態における等速自在継手の斜視図である。 従来の等速自在継手の軸方向断面図である(差動角0°)。 差動角をとった従来の等速自在継手の軸方向断面図である。
本発明に係る等速自在継手の実施形態を以下に詳述する。以下の実施形態では、外側継手部材と内側継手部材の間の角度変位のみを許容する固定式等速自在継手(ツェッパ型等速自在継手)を例示するが、本発明は、アンダーカットフリー型などの他の固定式等速自在継手や、トリポード型およびダブルオフセット型などのように、外側継手部材と内側継手部材の間の角度変位と軸方向変位の双方を許容する摺動式等速自在継手にも同様に適用可能である。
この実施形態の等速自在継手は、図1に示すように、外側継手部材11と、外側継手部材11の内径側に配置された内側継手部材12と、外側継手部材11と内側継手部材12との間に介在してトルクを伝達するトルク伝達部材としてのボール13と、外側継手部材11と内側継手部材12との間に介在してボール13を保持するケージ14と、内側継手部材12と結合された軸部材としてのシャフト15とを有する。シャフト15の軸端を内側継手部材12の軸孔にスプライン嵌合させることで、内側継手部材12とシャフト15とがトルク伝達可能に結合されている。
本実施形態の外側継手部材11は軸方向両端が開口した筒状に形成される。外側継手部材11の軸方向一方側の開口部からは、シャフト15が軸方向に突出している。外側継手部材の軸方向他方側の端部の外周面には、外径方向に突出するフランジ部11aが設けられている。このフランジ部11aには、図示しない他のシャフトのフランジ部を結合される。そのため、外側継手部材11の軸方向他方側の開口部は、他のシャフトのフランジ部で閉塞された状態となる。
軸方向外側継手部材11の球面状内周面の円周方向複数個所に円弧状のトラック溝18が形成されている。また、内側継手部材12の球面状外周面の円周方向複数個所に、軸方向に延びる円弧状のトラック溝19が形成されている。径方向で対向する外側継手部材11のトラック溝18と内側継手部材12のトラック溝19とは対をなしてボールトラックを形成し、各ボールトラックに一個のボール13がそれぞれ組み込まれる。ケージ14は、外側継手部材11の球面状内周面と摺動可能な球面状外周面と、内側継手部材12の球面状外周面と摺動可能な球面状内周面とを有する。各ボール13は、ケージ14に設けられたポケットに一つずつ収容されて円周方向で等間隔に保持されている。なお、ボール13の数は任意であり、例えば6個、8個、あるいは10個とすることができる。
この固定式等速自在継手において、外側継手部材11と内側継手部材12とがどのような作動角をとっても、ケージ14に案内されたボール13は常に作動角の二等分線に垂直な平面内に維持され、継手の等速性が確保される。従って、外側継手部材11と内側継手部材12の間の角度変位が許容される。
この種の等速自在継手は、継手内部に充填されたグリース等の潤滑剤の漏洩を防ぐと共に継手外部からの異物侵入を防止するため、軸方向両端を開口した筒状のブーツ21を備えている。ブーツ21は樹脂で形成する他、ゴムで形成することもできる。ブーツ21は、外側継手部材11の外径側に配置される大径端部22と、シャフト15の外径側に配置される小径端部23と、大径端部22と小径端部23との間に配置され、その大径端部22から小径端部23へ向けて縮径した伸縮自在な蛇腹部24とを一体に有する。このブーツ21および外側継手部材11で形成された内部空間25に潤滑剤が封入されている。
この等速自在継手では、ブーツ21の大径端部22と外側継手部材11の間に第一軸受26が配置され、ブーツ21の小径端部23とシャフト15の間に第二軸受27が配置される。第一軸受26および第二軸受27として、外輪の軌道面と内輪の軌道面の間に複数の転動体を配置した転がり軸受を使用することができる。本実施形態では、転がり軸受として深溝玉軸受を使用した場合を例示している。この他、例えばアンギュラ玉軸受、自動調心玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受等の転がり軸受を使用することもできる。
外側継手部材11とブーツ21の大径端部22との間に介在する第一軸受26は、内輪29、外輪32、内輪29の外周面に形成された軌道面と外輪32の内周面に形成された軌道面との間に転動可能に配置された複数の転動体33、を有する。内輪29は、外輪外側継手部材11の軸方向一方側(外側継手部材11から突出するシャフト15の突出側)の端部の外周面に圧入固定される。内輪29は、その軸方向両側に配置した止め輪30により軸方向で位置決めされる。外輪32は、ブーツ21の大径端部22の内周面に挿入される。この挿入後に、大径端部22の外周に沿って配置したブーツバンド(図示省略)を締め付けることで、ブーツ21の大径端部22に縮径方向の締付け力が与えられて大径端部22が外輪32に固定される。ブーツ21の大径端部22の内周面と外輪32の外周面の間に、ブーツ取付アダプタ7(図3参照)に相当する部材は設けられておらず、ブーツ21の大径端部22の内周面と外輪32の外周面は互いに接触した状態にある。
シャフト15とブーツ21の小径端部23との間に介在する第二軸受27は、内輪42、外輪41、内輪42の外周面に形成された軌道面と外輪41の内周面に形成された軌道面との間に転動可能に配置された複数の転動体43、を有する。内輪42は、シャフト15の外周面に圧入固定される。内輪42は、その軸方向両側に配置した止め輪46により軸方向で位置決めされる。外輪41は、ブーツ21の小径端部23の内周面に挿入される。この挿入後に、小径端部23の外周に沿って配置したブーツバンド(図示省略)を締め付けることで、ブーツ21の小径端部23に縮径方向の締付け力が与えられて小径端部23が外輪41に固定される。ブーツ21の小径端部23の内周面と外輪41の外周面の間に、ブーツ取付アダプタ8(図3参照)に相当する部材は設けられておらず、ブーツ21の小径端部23の内周面と外輪41の外周面は互いに接触した状態にある。
第一軸受26の軸方向両側はシール34,35により密封され,第二軸受27の軸方向両側は、シール44,45により密封されている。これにより継手の内部空間25に充填されたグリース等の潤滑剤の漏洩を防止すると共に、継手外部からの異物侵入を防止することができる。シール34,35,44,45として、シール部材を相手側の軌道輪に摺接させる接触シールを使用する他、ラビリンス隙間を用いた非接触シールを使用することもできる。なお、グリースの流出防止等のためには、第一軸受26の蛇腹部24側とは軸方向反対側のシール35、および第二軸受27の蛇腹部24側とは軸方向反対側のシール45のみを設置すれば足りる。何れの軸受26,27でも、蛇腹部24側のシール34,44は省略可能である。
以上に説明したように、外側継手部材11とブーツ21の大径端部22との間、およびシャフト15とブーツ21の小径端部23との間に軸受26,27を介在させることにより、理想的には、外側継手部材11およびシャフト15の回転に対してブーツ21を静止状態に保持することができる。この場合、外側継手部材11に対してシャフト15が作動角をとった状態で回転しても、回転せずに静止状態にあるブーツ2は変形するだけであり、蛇腹部24の各部が圧縮状態と伸張状態とを繰り返すことがない。すなわち、等速自在継手の回転中は、ブーツ21の圧縮された部分は圧縮状態を維持し、伸張した部分は伸張状態を維持する。その結果、ブーツ21の蛇腹部24に繰り返し大きな応力が作用することがなくなり、ブーツ21の耐久性が向上する。
しかしながら、実際には、軸受26,27内で回転抵抗が存在するため、ブーツ22はシャフト15および外側継手部材11の回転に伴う連れ回りを生じることとなる。そのため、このままではブーツ21の耐久性を十分に高めることが困難となる。
以上の対策として、本実施形態に係る等速自在継手では、図2に示すように、ブーツ21の蛇腹部24を全体として角筒状(図2では四角筒状)に形成している。つまり、軸方向の各位置での蛇腹部24の半径方向断面を多角形状(図2では四角形状)に形成している。なお、幾何学的な意味での「多角形」は、角部がエッジを形成することを意味するが、本実施形態でいう「多角形」は、図2に示すように、蛇腹部24の半径方向断面において、角部がその両側の直線部分と滑らかにつながるアール形状に形成された場合も含むものである。
このように蛇腹部24を角筒状に形成することで、ブーツ21における蛇腹部24の軸方向断面の形状がブーツ周方向の少なくとも二カ所で異なるようになる。具体的には、図1に示すように、蛇腹部24の半径方向断面が直線状となる領域の周方向中央部を通る線(図2のA-A線)とシャフト15の軸心O-Oとを含む軸方向断面では、蛇腹部24(実線で示す)が全体的に小径となり、蛇腹部24の角部を通る線(図2のB-B線)とシャフト15の軸心O-Oとを含む軸方向断面では、蛇腹部24’(二点鎖線で示す)が全体的に大径となる。
このように、ブーツ21における蛇腹部24の軸方向断面の形状をブーツ周方向の少なくとも二カ所で異ならせることで、蛇腹部24の周方向に、屈曲抵抗(曲げ剛性)の低い部分と高い部分とが生じ、蛇腹部24の屈曲抵抗が周方向の位相変化に伴って変化するようになる。従って、作動角をとった状態で等速自在継手を回転させると、ブーツ21が最も落ち着く位相(屈曲抵抗が最も低くなる位相)まで連れ回り、当該位相に達した後は、シャフト15や外側継手部材11の回転の影響を受けることなく、ブーツ21の当該位相が維持される。従って、等速自在継手の回転中におけるブーツ21の連れ回りを防止することが可能となり、ブーツ21の耐久性を向上させることができる。
このように、本実施形態の構成であれば、作動角をとった等速自在継手の回転中におけるブーツ21の連れ回りが自律的に防止される。これに対し、従来の等速自在継手では、ブーツの蛇腹部の半径方向断面が円筒状に形成され、蛇腹部に周方向での形状変化は存在しない。そのため、蛇腹部が周方向のどの位相にあっても屈曲抵抗が一定となる。これにより、作動角をとった等速自在継手の回転中は、軸受26,27の回転抵抗によりブーツ21が連れ回るようになる。この点を考慮し、特許文献1では、ブーツの連れ回り防止策、具体的には図3および図4に示す固定部材9、およびブーツ取り付けアダプタ7,8を設置している。これに対し、本実施形態の構成であれば、ブーツの21の連れ回りが等速自在継手の構成部品以外の他の部材に頼ることなく、自律的に防止される。従って、上述した連れ回り防止策(固定部材9、ブーツ取り付けアダプタ7,8)が、何れも不要となる。従って、等速自在継手を含む駆動系のコンパクト化や部品点数の低減による低コスト化を達成することができる。
以上の説明では、蛇腹部24を角筒状に形成しているが、これは、蛇腹部24を構成する各部の曲率を周方向で変化させることを意味する。このように蛇腹部24に周方向の曲率変化を設けることで、ブーツ21の周方向の位相変化に伴って屈曲抵抗を変化させ、ブーツ21の継続的な連れ回りを防止している。このように曲率を変化させるのみならず、蛇腹部の周方向で蛇腹部24を構成する各部の肉厚を変化させることでも、蛇腹部24の周方向の位相変化に伴って屈曲抵抗を変化させ、上記と同様の効果を得ることが可能となる。このように周方向で蛇腹部24の肉厚を変化させる場合も、結果的に、ブーツ21における蛇腹部24の軸方向断面の形状が、周方向の少なくとも二カ所で異なるようになる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
例えば図1では、外側継手部材11として軸方向両側を開口させた筒状のものが例示されているが、外側継手部材11として、図3および図4に示すように、有底のカップ形状をなし、底部にステム軸を突設したものを使用することもできる。また、図1では、ブーツ21の蛇腹部24における山部(あるいは谷部)の数を6個としているが、山部(あるいは谷部)の数は、設計条件に応じて任意に変更することができる。
11 外側継手部材
12 内側継手部材
13 トルク伝達部材(ボール)
15 軸部材(シャフト)
21 ブーツ
22 大径端部
23 小径端部
24 蛇腹部
26 第一軸受
27 第二軸受

Claims (6)

  1. 外側継手部材と、
    外側継手部材の内径側に配置された内側継手部材と、
    前記外側継手部材と内側継手部材との間でトルクを伝達するトルク伝達部材と、
    前記内側継手部材に結合された軸部材と、
    軸方向の一端部に形成された大径端部と、軸方向の他端部に形成された小径端部と、大径端部と小径端部の間に形成された蛇腹部とを有する筒状のブーツと、
    前記ブーツの大径端部の内周面と前記外側継手部材の外周面との間に配置された第一軸受と、
    前記ブーツの小径端部の内周面と前記軸部材の外周面との間に配置された第二軸受と
    を備え、外側継手部材と内側継手部材との間で角度変位が許容された等速自在継手であって、
    前記ブーツにおける前記蛇腹部の軸方向断面を、周方向の少なくとも二カ所で異なる形状にしたことを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記ブーツの大径端部が第一軸受の外輪に固定され、前記ブーツの小径端部が第二軸受の外輪に固定されている請求項1に記載の等速自在継手。
  3. 前記蛇腹部を、周方向の少なくとも二カ所で周方向の曲率が異なるように形成した請求項1または2に記載の等速自在継手。
  4. 前記蛇腹部を、その半径方向断面が多角形状となるように形成した請求項1~3何れか1項に記載の等速自在継手。
  5. 前記蛇腹部を、周方向の少なくとも二カ所で肉厚が異なるように形成した請求項1または2に記載の等速自在継手。
  6. 前記第一軸受および第二軸受の、前記蛇腹部側とは軸方向反対側の端部をそれぞれシールで密封した請求項1~5何れか1項に記載の等速自在継手。
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