JP2021025627A - 等速自在継手の軸接続構造 - Google Patents
等速自在継手の軸接続構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021025627A JP2021025627A JP2019146187A JP2019146187A JP2021025627A JP 2021025627 A JP2021025627 A JP 2021025627A JP 2019146187 A JP2019146187 A JP 2019146187A JP 2019146187 A JP2019146187 A JP 2019146187A JP 2021025627 A JP2021025627 A JP 2021025627A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- constant velocity
- velocity universal
- universal joint
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Steering Controls (AREA)
Abstract
【課題】等速自在継手を介した軸の接続作業を容易にできるようにする。【解決手段】屈曲自在に接続された第1部材Aと第2部材Bとの間で回転伝達を行う等速自在継手1を少なくとも1つ用いて対向する軸C同士を接続する等速自在継手の軸接続構造において、第1部材A及び第2部材Bのそれぞれ前記軸Cとの接続側の端部に形成された孔部7,27又は軸部29からなる接続部と、軸Cの端部に形成され前記接続部の孔部7,27に嵌合する軸部43,53又は前記接続部の軸部29に嵌合する孔部45からなる被接続部と、少なくとも1つの孔部7,27,45の奥に形成された押込み空間Dとを備え、被接続部が接続部にそれぞれ嵌合されて対向する軸C同士は等速自在継手1を介して回転伝達可能に接続され、1つの軸部29,43,53が押込み空間D内に侵入することで他の軸部29,43,53が孔部7,27,45から離脱可能である等速自在継手の軸接続構造とした。【選択図】図1(a)
Description
この発明は、等速自在継手の軸接続構造に関する。
各種産業機械用の等速自在継手として、例えば、3本のトラック溝にそれぞれボールを収容した「トリボールジョイント」と称されるものがある。トリボールジョイントは、小スペースな部位に適用できることを特徴とし、例えば、特許文献1、2に記載されたものがある。
トリボールジョイントの基本構成を、図4に基づいて説明すると、中心軸部6と外周壁部5とが一体となった外輪2と、ボール30を保持するポケット21が形成されたトルクチューブ20とが、3個のボール30を介して屈曲自在であり、且つ、その相互間で回転力が等速で伝達できるようになっている。
外輪2は、底壁部3から軸方向一端側へ突出する中心軸部6と、中心軸部6の外径側に位置する外周壁部5と、中心軸部6と外周壁部5との間に形成される環状空間11と、環状空間11の外壁面15と内壁面13の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本のトラック溝12,14とを備えている。
トルクチューブ20は、外輪2の環状空間11内に軸方向他端側へ突出する突出部材22が組込まれ、トラック溝12,14のそれぞれと対応する位置における突出部材22にポケット21が形成されている。ボール30は、トルクチューブ20のポケット21内に組込まれて、トラック溝12,14に沿って転動可能である。
図4に示すトリボールジョイントは摺動式の継手タイプであり、外輪2に対するトルクチューブ20の軸方向への相対移動、すなわち、継手の伸縮を許容するものである。このため、継手が伸びる方向では、ボール30が外輪2の軸方向一端に配置したストップリング31に接触することによって、それ以上の移動が規制される。また、継手が縮む方向では、中心軸部6の軸方向一端にトルクチューブ20の底部が当接することによって、それ以上の移動が規制される。
トルクチューブ20の突出部材22を設けた側の反対側の端部である後端23には、軸Cが接続される。トルクチューブ20の後端23には軸心に沿って孔部27が形成されている。この孔部27内に、回転力伝達の対象となる相手方部材として軸Cの軸方向端部が嵌合される。そして、軸Cに設けた軸側ピン孔41とトルクチューブ20に設けた孔側ピン孔28に1本のロックピン42を圧入し、そのロックピン42の軸方向両端を止め輪で拘束する等して、軸Cとトルクチューブ20とが回転伝達可能な状態に接続される。
また、外輪2の中心軸部6を設けた側の反対側の端部である後端4には、別の軸Cが接続される。外輪2の後端4には軸心に沿って孔部7が形成されている。この孔部7内に、回転力伝達の対象となる相手方部材として別の軸Cの軸方向端部が嵌合される。そして、軸Cに設けた軸側ピン孔51と外輪2に設けた孔側ピン孔8に1本のロックピン52を圧入し、そのロックピン52の軸方向両端を止め輪で拘束する等して、軸Cと外輪2とが回転伝達可能な状態に接続される。
なお、駆動側の機器等の出力軸と従動側の機器等の入力軸とを、等速自在継手を介して繋ぐ軸接続構造として、例えば、出力軸側と入力軸側にそれぞれ等速自在継手を配置して、その等速自在継手間を軸で繋いだものが一般的である。軸の構造としては、1本の中実又は中空シャフトで構成されたものが一般的であるが、特許文献3のように、軸の全長を調整できるスプラインシャフトを採用したものもある。
等速自在継手間を繋ぐ軸の構造として、1本の中実又は中空シャフトを採用した場合、等速自在継手の本体内での全長の伸縮量は非常に小さいため、設備に取付ける際に設備側の入力軸や出力軸を移動させる必要がある。入力軸や出力軸の移動は、設備全体の移動を伴う場合が多く、このような作業は非常に煩雑で手間と時間を要するという問題があり、また、設備を移動させることができない場合もある。
また、特許文献3のように、軸の構造をスプラインシャフトにした場合、部材が複雑になり加工コストが高くなるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、等速自在継手を介した軸の接続作業を容易にできるようにすることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、屈曲自在に接続された第1部材と第2部材との間で回転伝達を行う等速自在継手を少なくとも1つ用いて対向する軸同士を接続する等速自在継手の軸接続構造において、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれ前記軸との接続側の端部に形成された孔部又は軸部からなる接続部と、前記軸の端部に形成され前記接続部の孔部に嵌合する軸部又は前記接続部の軸部に嵌合する孔部からなる被接続部と、少なくとも1つの前記孔部の奥に形成された押込み空間と、を備え、前記被接続部が前記接続部にそれぞれ嵌合されて対向する前記軸同士は前記等速自在継手を介して回転伝達可能に接続され、1つの前記軸部が前記押込み空間内に侵入することで他の前記軸部が前記孔部から離脱する等速自在継手の軸接続構造を採用した。
ここで、前記等速自在継手は2つ用いられ、前記軸は、一方の前記等速自在継手における他方の前記等速自在継手とは反対側の端部に接続される回転軸と、他方の前記等速自在継手における一方の前記等速自在継手とは反対側の端部に接続される別の回転軸と、その両端が一方の前記等速自在継手及び他方の前記等速自在継手に接続される連結軸とで構成することができる。
また、前記接続部と前記被接続部は、前記回転伝達可能に接続された状態で、前記軸部を貫通して設けた軸側ピン孔と前記孔部の周囲に設けた孔側ピン孔とに挿通されるロックピンによって抜け止めされている構成を採用することができる。
また、前記等速自在継手は、前記第1部材を外輪、前記第2部材をトルクチューブとし、前記外輪及び前記トルクチューブの少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本のトラック溝と、前記トラック溝に収容されるボールとを備えるトリボールジョイントである構成を採用することができる。
この発明は、等速自在継手を介した軸の接続作業を容易にすることができる。
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。第一実施形態の等速自在継手の軸接続構造を、図1(a)及び図1(b)に示す。この実施形態では、等速自在継手1としてトリボールジョイントタイプの等速自在継手1を2つ用い、駆動側の機器等における出力側の回転軸50(軸C)側と、従動側の機器等における入力側の回転軸50(軸C)側にそれぞれ等速自在継手1を配置して、その等速自在継手1間を、1本の中実の連結軸40(軸C)で繋いだものである。2つの等速自在継手1と連結軸40及びそれらの付属部品とで、等速ジョイントユニットを構成している。また、回転軸50,50間への等速ジョイントユニットの接続作業及び取外し作業の手順を、図3(a)〜(c)に示している。
2つの等速自在継手1は、それぞれ図1(a)に示すように、中心軸部6と外周壁部5とが一体となった外輪2(第1部材A)と、ボール30を保持するポケット21が形成されたトルクチューブ20(第2部材B)とが、3個のボール30を介して屈曲自在であり、且つ、その相互間で回転力が等速で伝達できるようになっている。
以下、図1(a)の図中左側に示す等速自在継手1を例に、その構成を説明する。図中左側の等速自在継手1では、外輪2は、底壁部3から軸方向一端側へ、すなわち、連結軸40側へ突出する中心軸部6と、中心軸部6の外径側に位置する筒状の外周壁部5とを備えている。また、中心軸部6と外周壁部5との間には、軸周り全周に連続する環状空間11が形成されている。以下、外輪2とトルクチューブ20、軸Cのそれぞれの部材において、その回転中心線を軸心と称し、その軸心の方向を軸方向と称する。
外輪2の環状空間11は軸方向一端側(図中右側)へ開口し、環状空間11の軸方向他端側(図中左側)は底壁部3によって閉塞している。また、環状空間11に臨む内面のうち、外周壁部5側の外壁面15と中心軸部6側の内壁面13の少なくとも一方には、軸方向へ延びる3本のトラック溝12,14を、120°毎の等分方位に備えている。この実施形態では、トラック溝12,14は外壁面15と内壁面13の両方に形成されているが、トラック溝12,14は外壁面15と内壁面13のどちらか一方のみに形成されている態様でもよい。
外輪2の軸方向他端側、すなわち、回転軸50との接続側の端部であって、中心軸部6を設けた側の反対側の端部4には、軸心に沿って第1接続孔7が形成されている。第1接続孔7は、外輪2の軸方向他端に開口する孔部7で構成され、床面等に固定の機器側の回転軸50との接続部として機能している。この第1接続孔7内に、回転力伝達の対象となる相手方部材として回転軸50の軸方向端部が嵌合される(後述の接続方法の説明図である図3(c)参照)。ここで、回転軸50の軸方向端部は、等速自在継手1側の孔部7で構成された接続部に対して、その孔部7に嵌合する軸部53で構成された被接続部として機能している。そして、回転軸50を貫通するように設けた軸側ピン孔51と外輪2に設けた半径方向の孔側ピン孔8にロックピン52が圧入されることで、回転軸50と外輪2とが回転伝達可能な状態に接続される。
ロックピン52が挿通される外輪2の孔側ピン孔8及び回転軸50の軸側ピン孔51は、同一の内径を有する断面円形の孔である。孔側ピン孔8と軸側ピン孔51が同一直線上に位置するように、外輪2と回転軸50の軸周り方位が位置合わせされ、その状態で孔側ピン孔8及び軸側ピン孔51に、1本のロックピン52が挿通されている。このロックピン52により、接続部と被接続部は、互いに回転伝達可能に接続された状態で抜け止めされている。
トルクチューブ20は、外輪2の環状空間11内に軸方向他端側へ突出する突出部材22が組込まれ、トラック溝12,14のそれぞれと対応する位置における突出部材22にポケット21が形成されている。ボール30は、トルクチューブ20のポケット21内に
組込まれて、トラック溝12,14に沿って転動可能である。
組込まれて、トラック溝12,14に沿って転動可能である。
トルクチューブ20の突出部材22は、ポケット21よりも軸方向他端側の端部外周に、他端側へ向かうにつれて縮径する先端テーパ部が形成されている。また、ポケット21よりも軸方向一端側の外周に、一端側へ向かうにつれて縮径する後端テーパ部が形成されている。先端テーパ部と後端テーパ部との間の外周には、円筒面状の円環部が形成されている。
また、トルクチューブ20の軸方向他端側、すなわち、連結軸40との接続側の端部であって、突出部材22を設けた側の反対側の端部23には、軸心に沿って第2接続孔27が形成されている。第2接続孔27は、トルクチューブ20の軸方向一端に開口する孔部27で構成され、連結軸40との接続部として機能している。この第2接続孔27内に、回転力伝達の対象となる相手方部材として連結軸40の軸方向端部が嵌合される。ここで、連結軸40の軸方向端部は、等速自在継手1側の孔部27で構成された接続部に対して、その孔部27に嵌合する軸部43で構成された被接続部として機能している。そして、連結軸40を貫通するように設けた軸側ピン孔41とトルクチューブ20に設けた半径方向の孔側ピン孔28にロックピン42が圧入されることで、連結軸40とトルクチューブ20とが回転伝達可能な状態に接続される。
ロックピン42が挿通されるトルクチューブ20の孔側ピン孔28及び連結軸40の軸側ピン孔51は、同一の内径を有する断面円形の孔である。孔側ピン孔28及び軸側ピン孔51が同一直線上に位置するように、トルクチューブ20と連結軸40の軸周り方位が位置合わせされ、その状態で孔側ピン孔28及び軸側ピン孔51に1本のロックピン42が挿通されている。このロックピン42により、接続部と被接続部は、互いに回転伝達可能に接続された状態で抜け止めされている。
トルクチューブ20に設けられる孔部27の奥、すなわち、第2接続孔27の奥には、連結軸40の軸部、すなわち、連結軸40の軸方向端部が侵入することができる孔延長部26が設けられている。孔延長部26は、連結軸40の軸方向端部が入り込むことができる断面を有し、連結軸40の軸方向端部の押込み空間Dとして機能している。このため、連結軸40の軸方向端部は、図1(b)に示すように、押込み空間D内に侵入することができ、この侵入により、等速ジョイントユニットの軸方向長さを一時的に短くすることができる。
外輪2の外周壁部5には、軸方向一端側への開口部の内径面に、ボール抜け止め用のストップリング31が設けられている。継手が伸びる方向、すなわち、外輪2に対してトルクチューブ20が軸方向へ抜け出す方向へ相対移動した場合、ボール30がストップリング31に接触することによって、それ以上の移動が規制される。また、継手が縮む方向、すなわち、外輪2に対してトルクチューブ20が軸方向へ押し込まれる方向へ相対移動した場合、中心軸部6の軸方向一端にトルクチューブ20の底部が当接することによって、それ以上の移動が規制される。
外輪2とトルクチューブ20との間の開口部は、潤滑材遺漏防止部材としてのブーツ10で密封されている。ブーツ10は、トルクチューブ20の外周に固定される小径部と、外輪2の外周に固定される大径部と、小径部と大径部とを連結する変形自在の蛇腹部とを備えたゴム製の部材である。ブーツ10は、大径部を外輪2の外周に嵌合してブーツバンドで締め付けて固定し、小径部をトルクチューブ20の外周に嵌合してブーツバンドで締め付けて固定している。ブーツ10により、内部に充填されたグリース等の潤滑材が外部へ漏れ出ることを防止している。
なお、ロックピン42,52の軸方向両端面に、それぞれ、止め輪44,54が嵌る溝が設けられている。軸方向両端面の溝に、C字状の止め輪44,54が嵌ることでロックピン42,52が抜け止めされている。また、外輪2やトルクチューブ20、連結軸40、回転軸50、ロックピン42,52等を構成する金属素材には、例えば、炭素鋼、合金鋼などが用いられている。
図1(a)(b)の図中右側に示す等速自在継手1についても、上記と同様の構成であり、左右の等速自在継手1は、連結軸40を挟んで軸方向に沿って対称の形状及び配置となっている。
この発明の第二実施形態を、図2(a)及び図2(b)に示す。この実施形態は、第一実施形態における等速自在継手1側の接続部と、連結軸40側の被接続部の形態を逆にし、等速自在継手1側の接続部を軸部29で、連結軸40側の被接続部を孔部45で構成したものである。連結軸40は中空シャフトで構成されて、その両端部がそれぞれ軸部29に嵌合する孔部45となっている。孔部45は、入口45bからその奥に形成された段部45aに至り、軸部29は、この段部45aに当接するまで侵入することができる。
外輪2の接続部である第1接続孔7(孔部7)、及び、回転軸50の被接続部である軸方向端部(軸部53)は、それぞれ第一実施形態と同様の形態となっているが、これも逆にして、等速自在継手1側の接続部を軸部で、回転軸50側の被接続部を孔部で構成することもできる。
この発明の等速自在継手1及び等速ジョイントユニットを用いた軸の接続作業及び取外し作業の手順を、第一実施形態を例にして、図3(a)〜(c)に基づいて説明する。なお、第二実施形態においては、接続部、被接続部の構成は異なるものの、基本的な作業手順は同様である。
図3(a)は、対向する2つの回転軸50(軸C)を等速ジョイントユニットで接続する作業前の様子を示している。2つの回転軸50は、一方が駆動側の機器の出力軸であり、他方が従動側の機器の入力軸である。等速ジョイントユニットは、2つの等速自在継手1と、その2つの等速自在継手1同士を繋ぐ中実の連結軸40(軸C)、及び、それらの付属部品で構成されている。
図3(a)の等速ジョイントユニットにおいて、図中左側の等速自在継手1のトルクチューブ20と連結軸40、図中右側の等速自在継手1のトルクチューブ20と連結軸40の合計2か所において、すでに、軸C側の被接続部が等速自在継手1側の接続部にそれぞれ接続されている。このとき、設備の取り付け長さ、すなわち、対向する2つの回転軸50,50間の距離が、等速ジョイントユニットの全長に合致しているかどうかを確認しておく。
図3(b)において、ロックピン42,52を全て抜き取り、連結軸40の軸方向両端部を、それぞれ押込み空間D内に侵入させる。これにより、等速ジョイントユニットの全長が短くなるので、外輪2の第1接続孔7を、それぞれ回転軸50に対して軸方向に対向する位置に並列させることができる。すなわち、両側の回転軸50,50と連結軸40とが一直線上に、または、それに近い状態に並んだ状態となる。この状態では、まだ、等速自在継手1側の接続部を構成する孔部7は、回転軸50側の被接続部を構成する軸部53から離脱している状態である。
図3(c)において、外輪2の第1接続孔7を、それぞれ回転軸50の軸方向端部に嵌合させるように、連結軸40とトルクチューブ20とを軸方向にスライドさせる。連結軸40の軸方向端部は孔延長部26から抜け出すものの、第2接続孔27には嵌合したままの状態である。そして、外輪2の第1接続孔7に回転軸50の軸方向端部が嵌合したら、ロックピン42,52を挿入し、止め輪44,54で抜け止めする。
これにより、図3(c)に示すように、図中左側の等速自在継手1の外輪2と回転軸50及びトルクチューブ20と連結軸40、図中右側の等速自在継手1の外輪2と回転軸50及びトルクチューブ20と連結軸40の合計4か所において、軸C側の被接続部が等速自在継手1側の接続部にそれぞれ嵌合された状態となる。そして、対向する軸C同士は、それぞれ等速自在継手1を介して回転伝達可能に接続された状態となる。
なお、回転軸50,50間から等速ジョイントユニットを取外す際には、上記と逆の作業を行うこととなる。すなわち、ロックピン42,52を全て抜き取り、連結軸40の軸方向両端部を、それぞれ押込み空間D内に侵入させる。これにより、等速ジョイントユニットの全長が短くなり、外輪2の第1接続孔7から回転軸50を離脱させることができる。
上記の接続作業及び取外し作業において、連結軸40の被接続部である軸部43が、接続部側の孔延長部26の奥底部27aに当接するまで連結軸40を押し込んでもよいが、少なくとも、回転軸50の被接続部である軸部53が、接続部側の孔部である第1接続孔7から抜け出すことができる程度まで、連結軸40を孔延長部26に侵入させればよい。このため、図中の寸法L1とL2とが一致している時、あるいは、L1<L2の関係にあるとき、接続部と被接続部との嵌合深さL1に対して、押込み空間Dの深さL3がこのL1以上であればよい。孔延長部26を含む第2接続孔27の深さL4は、この嵌合深さL1を考慮して定めることができる。
この発明では、第一実施形態では、トルクチューブ20の軸方向長さを従来よりも長くし、中実シャフトで構成された連結軸40が挿入される孔部27の軸方向長さを長くして、連結軸40の軸方向端部の軸部43の孔部27への入り込み深さを深く確保している。また、第二実施形態では、トルクチューブ20の軸方向長さを従来よりも長くして、その軸方向端部の軸部29が、中空シャフトで構成される連結軸40の内径の孔部45に入り込む深さを深く確保している。これにより、接続作業時及び取外し作業時に、等速ジョイントユニットの軸方向長さを短くして、装置への取付け作業を容易にしている。このため、設備の機器類を移動することなく、等速ジョイントユニットを取り付けることが可能となる。また、中空シャフトを連結軸40として使用する実施形態では、一般的な鋼管を用いることで溶接等を排除し、回転伝達の性能を安定させることができる。
また、上記の各実施形態では、2つの等速自在継手1を連結軸40で接続した等速ジョイントユニットを用い、その等速ジョイントユニットにおいて、連結軸40の軸方向中心から軸方向へ離れた位置に押込み空間Dを備えた孔部を設けたので、連結軸40の構造を複雑にすることなく、また、連結軸40の強度を損ねることなく、その等速ジョイントユニットの接続作業を容易化し得るという効果も期待できる。
上記の各実施形態では、トリボールジョイントタイプの等速自在継手1を用いたが、この実施形態には限定されず、屈曲自在に接続された第1部材Aと第2部材Bとの間で等速で回転伝達を行う他の形式からなる等速自在継手1を用いてもよい。
また、上記の各実施形態では等速自在継手1を2つ用いて両者を連結軸40で繋いだが、連結軸40を用いることなく、等速自在継手1を1つだけ用いて、その1つの等速自在継手1で向い合う回転軸50,50同士を直接接続した軸接続構造としてもよい。このとき、等速自在継手1の軸方向一端に設けた孔部又は軸部からなる接続部に、回転軸50の軸方向端部に設けた被接続部が接続される。回転軸50の被接続部は、等速自在継手1側の孔部からなる接続部に嵌合する軸部、又は、等速自在継手1側の軸部からなる接続部に嵌合する孔部で構成することができる。また、等速自在継手1の軸方向他端に設けた孔部又は軸部からなる接続部に、回転軸50の軸方向端部に設けた被接続部が接続される。回転軸50の被接続部は、同じく、等速自在継手1側の孔部からなる接続部に嵌合する軸部、または、等速自在継手1側の軸部からなる接続部に嵌合する孔部で構成することができる。
さらに、上記の各実施形態において、押込み空間Dを設定する孔部は、等速自在継手1又は等速ジョイントユニット、あるいは、軸C側に備えるいずれの場所の孔部であってもよい。例えば、押込み空間Dは、回転軸50や連結軸40等からなる軸Cの端部に設けられた接続部としての孔部の奥に設けてもよいし、等速自在継手1側の第1部材Aや第二部材Bに設けられた接続部としての孔部の奥に設けてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 等速自在継手
2 外輪
7 孔部(第1接続孔)
8,28 孔側ピン孔
12,14 トラック溝
20 トルクチューブ
27 孔部(第2接続孔)
29,43,53 軸部
30 ボール
40 連結軸
41,51 軸側ピン孔
42,52 ロックピン
45 孔部
50 回転軸
A 第1部材
B 第2部材
C 軸
D 押込み空間
2 外輪
7 孔部(第1接続孔)
8,28 孔側ピン孔
12,14 トラック溝
20 トルクチューブ
27 孔部(第2接続孔)
29,43,53 軸部
30 ボール
40 連結軸
41,51 軸側ピン孔
42,52 ロックピン
45 孔部
50 回転軸
A 第1部材
B 第2部材
C 軸
D 押込み空間
Claims (4)
- 屈曲自在に接続された第1部材(A)と第2部材(B)との間で回転伝達を行う等速自在継手(1)を少なくとも1つ用いて対向する軸(C)同士を接続する等速自在継手の軸接続構造において、
前記第1部材(A)及び前記第2部材(B)のそれぞれ前記軸(C)との接続側の端部に形成された孔部(7,27)又は軸部(29)からなる接続部と、
前記軸(C)の端部に形成され前記接続部の孔部(7,27)に嵌合する軸部(43,53)又は前記接続部の軸部(29)に嵌合する孔部(45)からなる被接続部と、
少なくとも1つの前記孔部(7,27,45)の奥に形成された押込み空間(D)と、
を備え、
前記被接続部が前記接続部にそれぞれ嵌合されて対向する前記軸(C)同士は前記等速自在継手(1)を介して回転伝達可能に接続され、1つの前記軸部(29,43,53)が前記押込み空間(D)内に侵入することで他の前記軸部(29,43,53)が前記孔部(7,27,45)から離脱する等速自在継手の軸接続構造。 - 前記等速自在継手(1)は2つ用いられ、前記軸(C)は、一方の前記等速自在継手(1)における他方の前記等速自在継手(1)とは反対側の端部に接続される回転軸(50)と、他方の前記等速自在継手(1)における一方の前記等速自在継手(1)とは反対側の端部に接続される別の回転軸(50)と、その両端が一方の前記等速自在継手(1)及び他方の前記等速自在継手(1)に接続される連結軸(40)とで構成される請求項1に記載の等速自在継手の軸接続構造。
- 前記接続部と前記被接続部は、前記回転伝達可能に接続された状態で、前記軸部を貫通して設けた軸側ピン孔(41,51)と前記孔部の周囲に設けた孔側ピン孔(8,28)とに挿通されるロックピン(42,52)によって抜け止めされている請求項1又は2に記載の等速自在継手の軸接続構造。
- 前記等速自在継手(1)は、前記第1部材(A)を外輪(2)、前記第2部材(B)をトルクチューブ(20)とし、前記外輪(2)及び前記トルクチューブ(20)の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本のトラック溝(12,14)と、前記トラック溝(12,14)に収容されるボール(30)とを備えるトリボールジョイントである請求項1から3のいずれか一つに記載の等速自在継手の軸接続構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019146187A JP2021025627A (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 等速自在継手の軸接続構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019146187A JP2021025627A (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 等速自在継手の軸接続構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021025627A true JP2021025627A (ja) | 2021-02-22 |
Family
ID=74664504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019146187A Pending JP2021025627A (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 等速自在継手の軸接続構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021025627A (ja) |
-
2019
- 2019-08-08 JP JP2019146187A patent/JP2021025627A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7771283B2 (en) | Propshaft with constant velocity joint attachment | |
US8425141B2 (en) | Connecting arrangement and jointed shaft comprising the same | |
JP2018016087A (ja) | プロペラシャフト | |
JP2021025627A (ja) | 等速自在継手の軸接続構造 | |
JP6821423B2 (ja) | 摺動式等速自在継手 | |
WO2016136355A1 (ja) | 等速自在継手 | |
JP2007333154A (ja) | 等速自在継手 | |
JP2007010029A (ja) | 等速ジョイントの外輪 | |
US11525484B2 (en) | Constant velocity universal joint | |
JP5749912B2 (ja) | ダブルオフセット型等速ジョイント | |
JP2020172990A (ja) | 等速自在継手の軸接続構造 | |
JP2021156300A (ja) | 等速自在継手の軸接続構造 | |
JP2021143716A (ja) | 回転伝達用スライドスプラインシャフト、及び等速自在継手ユニット | |
JP2008261371A (ja) | シール構造 | |
JP2020034063A (ja) | 等速自在継手 | |
JP4869854B2 (ja) | シール構造 | |
JP2007056949A (ja) | 等速自在継手用フレキシブルブーツ | |
JP2007225025A (ja) | 等速自在継手の内側継手部材とシャフトの嵌合構造 | |
JP2019138346A (ja) | 等速自在継手 | |
JP2017110694A (ja) | 等速自在継手 | |
JP2020051542A (ja) | ドライブシャフト | |
JP6253933B2 (ja) | 等速自在継手 | |
JP2020139610A (ja) | トリポード型等速自在継手 | |
JP2022089207A (ja) | 推進軸 | |
JP2007032643A (ja) | 等速自在継手用フレキシブルブーツ |