JP2021154540A - ホットランナーユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融材料内のガスや気泡等の気体を適切に外部へ排出することで、残留気体による成形不良の発生を抑制することが可能なホットランナーユニットを提供することを目的とする。【解決手段】ホットランナーユニット10は、ノズル部30を有しており、ノズル部30は、溶融材料Mが通過する材料通路と、金型60のキャビティ61内に向けて溶融材料Mを吐出させる吐出口31とを有している。また、ホットランナーユニット10は、材料通路5b内にバルブピン40が挿入されており、バルブピン40が、吐出口31に対して近接離反する方向に移動することにより、吐出口31を開閉する。ノズル部30は、材料通路5bと外部とを連通させるスリット等の開孔33aを有する通気部33を備えていることを特徴としている。これにより、溶融材料M内の気体をノズル部30の外部に排出することができ、成形不良の発生を抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、射出成形機用のホットランナーユニットに関する。
従来から金型のキャビティ内に溶融材料を射出して成形品を成形する射出成形が行われている。射出成形を行うに際し、溶融材料を金型のキャビティ内に吐出させている。
上述の射出成形法の一つとして、例えば、キャビティのゲート(入口)に至るまでの材料通路を加熱することで、当該材料通路内の材料を溶融状態で維持するホットランナー方式の射出成形が知られている(例えば、特許文献1)。
上述のホットランナー方式の射出成形によれば、成形品となる部分(キャビティ内)の材料のみが硬化し、それ以外の部分は硬化することがない。そのため、成形品に余分な部分(ランナーとも称する)が残らないので、成形後の工程で余分な部分を除去する必要がない。したがって、ホットランナー方式を用いた射出成形は、成形後の処理コストや材料コストを低減できる利点があるとされている。
しかしながら、ホットランナー方式による射出成形は、材料通路内で材料が常時加熱されているため、材料中の成分が熱によって気化し、材料内にガス(気泡)などの気体が混入しやすい。そのため、上述した気体が材料と共にキャビティ内に侵入して、そのまま材料が硬化すると、成形品の表面状態や強度等の品質が低下する問題がある。
上述した問題を解決すべく、特許文献1では、マニホールドとバルブケーシングとの間にガス抜き路を設け、このガス抜き路を通して材料通路内で発生するガスを外部に排出する方法が提案されている。
特開2003−145587号公報
しかしながら、上述の特許文献1の方法は、ガス抜き路が、バルブケーシング(ノズル)における材料通路の上流側に位置している。そのため、材料内のガスが、ガス抜き路で抜ききれなかった場合やガス抜き通路を通過した後にガスが発生した場合には、材料通路下流側でガスを抜ききることができない問題がある。したがって、ガスが材料と共にキャビティ内に侵入して、成形不良が発生する問題がある。
また、材料内にガスを含有した状態で、ホットランナーユニットを停止させた場合、ガスが揮発して材料に空隙ができたり、材料が収縮したりする問題がある。そのため、射出を再開させた場合に、空隙を有する材料や収縮した材料が、キャビティ内に侵入して、成形不良が発生する問題がある。したがって、射出成形機での初回の成形品は、毎回不良となり、廃棄しなければならない問題がある。
そこで、本発明は、溶融材料内の気体を適切に外部へ排出することで、残留気体による成形不良の発生を抑制することが可能なホットランナーユニットを提供することを目的とする。
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明のホットランナーユニットは、樹脂成形に用いる溶融材料を吐出させるホットランナーユニットであって、溶融材料が通過する材料通路と、金型のキャビティ内に向けて溶融材料を吐出させる吐出口と、内部に前記材料通路が形成され、当該材料通路の一端に前記吐出口を有するノズル部と、前記材料通路内に挿入され前記吐出口に対して近接離反する方向に移動することにより、前記吐出口を開閉するバルブピンと、を有し、前記ノズル部は、前記材料通路と外部とを連通させる通気部を有しており、前記通気部を介して前記材料通路から外部に気体を排出可能であることを特徴とするものである。
かかる構成により、本発明のホットランナーユニットは、ノズル部内の材料通路を通過するガスや気泡(単に気体とも称する)を、通気部から排出できる。したがって、キャビティ内へ材料を射出させる直前まで、材料内の気体を排出できる。これにより、成形品にガスが混入することによる成形不良を抑制できる。また、上述した構成によれば、射出を停止させた際に、材料内に気体が残留するのを抑制できるので、材料通路に残留した材料に空隙や収縮が生じる可能性を低減できる。そのため、吐出されずに残留した材料が、次の射出を行う際に射出され、その中に含まれている気体が成形品に混入することを抑制できる。これにより、成形品に空隙や収縮によるヒケが発生する可能性を低減でき、初回の射出の際に成形不良が発生することを回避できる。
(2)上述した課題を解決すべく提供される本発明のホットランナーユニットは、前記通気部が、前記ノズル部の軸線方向に間隔を空けて形成された複数の開孔を前記ノズル部の周壁周りに有し、溶融材料内の気体の通過を許容しつつ前記溶融材料の通過を抑制可能であることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、通気部から溶融材料が流出することを抑制できる。また、通気部に溶融材料が侵入する可能性を低減できるので、通気部内に材料が侵入して目詰まりが発生することを抑制できる。そのため、通気部内に材料カスが残留する可能性を低減でき、材料カスが脱落して成形品に混入することを抑制できる。
本発明のホットランナーユニットは、通気部に開孔が複数形成されたものである。また、前記開孔は、ノズル部の軸線方向に間隔を空けて形成されている。そのため、上述した構成によれば、ノズル部の軸線方向に亘って材料通路内の気体を排出できる。したがって、ノズル部の材料通路内に気体が残留することを抑制できる。また、気体の発生する位置に軸方向の偏りがあっても、材料内の気体を外部に排出できる。これにより、成形品に気体が混入して成形不良が発生することを抑制できる。なお、開孔には、スリットや円形孔などの各種形態の孔を採用すると良い。
また、本発明のホットランナーユニットは、複数の開孔をノズル部の周壁周りに有したものとされている。そのため、上述した構成によれば、材料通路内の気体をノズル部周りに均等に排出できる。これにより、気体の発生する位置に周方向の偏りがあっても、材料内の気体を外部に排出できる。これにより、成形品に気体が混入して成形不良が発生することを抑制できる。
(3)上述した課題を解決すべく提供される本発明のホットランナーユニットは、樹脂成形に用いる溶融材料を吐出させるホットランナーユニットであって、前記溶融材料が通過する材料通路と、金型のキャビティ内に向けて前記溶融材料を吐出させる吐出口と、内部に内部空間が形成され、当該内部空間の一端に前記吐出口を有するノズル部と、前記内部空間に挿入され、前記材料通路が内部に形成された筒状体と、前記材料通路内に挿入され前記吐出口に対して近接離反する方向に移動することにより、前記吐出口を開閉するバルブピンと、を有し、前記ノズル部は、前記内部空間と外部とを連通させる排気部を有し、前記筒状体は、前記材料通路と前記排気部とを前記内部空間を介して連通させる導通部を有し、前記導通部は、前記溶融材料内の気体の通過を許容しつつ前記溶融材料の通過を抑制可能であることを特徴とするものである。
本発明のホットランナーユニットは、ノズル部の内部に内部空間が形成されており、当該内部空間に筒状体が挿入されている。また、ノズル部が、前記内部空間と外部とを連通させる排気部を有し、前記筒状体が、材料通路と排気部とを内部空間を介して連通させる導通部を有するものとされている。したがって、上述した構成によれば、筒状体の導通部を介して材料内の気体をノズル部の排気部から外部に排出できる。
また、例えば、筒状体を交換可能としておけば、筒状体を交換するだけで、材料の特性に応じた導通部を有するホットランナーユニットを容易に形成することができる。これにより、ホットランナーユニットの汎用性を高めることができ、しかも、筒状体を取り外して清掃することができるので、ノズル部の清掃を容易に行うことができる。
また、本発明のホットランナーユニットは、導通部が、溶融材料内の気体の通過を許容しつつ前記溶融材料の通過を抑制することが可能なものとされている。したがって導通部から溶融材料が流出することを抑制できる。また、導通部に溶融材料が侵入することがないので、通気部内に材料が侵入して目詰まりが発生することを抑制できる。また、射出を停止させた際に、材料内に気体が残留しないので、材料通路に残留した材料に空隙や収縮が生じる可能性を低減できる。そのため、次の射出を行う際に残留した材料が射出されて成形品に混入することを抑制できる。これにより、成形品に空隙や収縮によるヒケが発生する可能性を低減でき、初回の射出の際に成形不良が発生することを回避できる。
(4)上述した課題を解決すべく提供される本発明のホットランナーユニットは、前記導通部が、前記筒状体の軸線方向に間隔を空けて形成された複数の開孔を前記筒状体の周壁周りに有していることを特徴とするものである。
本発明のホットランナーユニットは、導通部に、開孔が複数形成されたものである。また、前記開孔は、筒状体の軸線方向に間隔を空けて形成されている。そのため、上述した構成によれば、筒状体の軸線方向に亘って材料通路内の気体を排出できる。したがって、筒状体の材料通路内に気体が残留することを抑制できる。また、気体の発生する位置に軸線方向の偏りがあっても、材料内の気体を外部に排出できる。これにより、成形品に気体が混入して成形不良が発生することを抑制できる。なお、開孔には、スリットや円形孔などの各種形態の孔を採用すると良い。
また、本発明のホットランナーユニットは、複数の開孔を筒状体の周壁周りに有したものとされている。そのため、上述した構成によれば、材料通路内の気体を筒状体周りに均等に排出できる。これにより、気体の発生する位置に周方向の偏りがあっても、材料内の気体を外部に排出できる。これにより、成形品に気体が混入して成形不良が発生することを抑制できる。
(5)上述した課題を解決すべく提供される本発明のホットランナーユニットは、前記開孔が、スリットであることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、スリットに沿って溶融材料がスムーズに流れるので、溶融材料による圧力が、スリットの形成部にかかることを抑制できる。なお、スリットは、溶融材料の吐出方向に沿って形成すると良い。これにより、溶融材料を吐出方向にスムーズに吐出させることができる。また、ホットランナーユニットの内圧が上がり過ぎることを抑制できる。
本発明によれば、溶融材料内の気体を適切に外部へ排出することで、残留気体による成形不良の発生を抑制することが可能なホットランナーユニットを提供することができる。
本発明の第一の実施形態に係るホットランナーユニットの射出停止状態を示す断面図である。 図1のホットランナーユニットの射出状態を示す断面図である。 図1のホットランナーユニットのノズル部の斜視図である。 図3のノズル部を軸線方向に切断した断面図である。 本発明の第二の実施形態に係るホットランナーユニットのノズル部の斜視図である。 図5のノズル部を軸線方向に切断した断面図である。 本発明の第三の実施形態に係るホットランナーユニットのノズル部の一部を切り欠いた斜視図である。 図7のノズル部を軸線方向に切断した断面図である。
本発明のホットランナーユニット10の第一の実施形態について、図1〜図4を参照しつつ以下に詳細を説明する。なお、図示において、理解が容易なように実際のスケールとは異なっていることに留意されたい。
図1及び図2は、本発明のホットランナーユニット10の断面図であり、図1は、停止状態のホットランナーユニット10を示し、図2は、射出状態のホットランナーユニット10を示すものである。
図1及び図2に示すように、ホットランナーユニット10は、樹脂成形に用いられる熱可塑性樹脂等の溶融材料Mが通過する材料通路5と、材料通路5を内部に有するホットランナーブロック20と、材料通路5を内部に有し溶融材料Mを吐出させるノズル部30(ホットランナーノズル30とも称する)等を有している。また、ホットランナーユニット10は、ノズル部30に形成された吐出口31を開閉するバルブピン40と、バルブピン40を昇降させる昇降機構45等を有している。
ホットランナーユニット10は、金型60に設けられている。金型60は、キャビティ61を有する成形金型60aと可動金型60b(図示一部省略)とを有する。ホットランナーユニット10は、先端部が可動金型60bに対して埋め込まれた状態で設置されている。ホットランナーブロック20は、内部に形成された材料通路5aを有する。材料通路5aは、図示横方向に延びるように設けられている。ホットランナーブロック20には、下方に向けて筒状のノズル部30が接続されている。ノズル部30は、内部に材料通路5bが形成されている。また、ホットランナーブロック20側の材料通路5aと、ノズル部30側の材料通路5bとが連通している。ホットランナーブロック20は、溶融材料Mの供給部(図示しない)から供給される溶融材料Mを、材料通路5aを通じて、ノズル部30側の材料通路5bに供給する。
ノズル部30は、筒状に形成されている。ノズル部30は、材料通路5bの下流側において、材料通路5bの先端側の径が絞り込まれて形成された吐出口31を有している。吐出口31は、溶融材料Mを吐出させることが可能である。なお、ノズル部30は、ホットランナーブロック20において、単数に限られず複数設けられるものであっても良い。
ノズル部30の材料通路5bの内部には、バルブピン40が挿入されている。また、ノズル部30の外周には、材料通路5b内を通過する溶融材料Mを加熱するためのヒータ32が設けられている。これにより、材料通路5b内の溶融材料Mが加熱され、溶融状態で維持される。ここで、溶融材料Mの加熱温度は、例えば200〜240℃である。なお、ヒータ32は、ホットランナーユニット10の適宜場所に配置され、材料通路5の全体に亘って溶融材料Mが溶融状態で維持されるように構成されている。
ノズル部30の吐出口31には、金型60のキャビティ61が接続されている。図2に示すように、キャビティ61には、吐出口31から吐出された溶融材料Mが流し込まれ、キャビティ61内に成形品が形成される。
ノズル部30は、通気部33を有している。通気部33は、ノズル部30の軸線方向に間隔を空けて形成された複数の開孔33aをノズル部30の周壁周りに有している。通気部33の詳細は後述する。
バルブピン40は、ホットランナーブロック20を貫通し、ノズル部30の材料通路5b内に挿入されている。バルブピン40の上端側は、ホットランナーブロック20の外部に位置し、昇降機構45が接続されている。昇降機構45は、駆動源としてのシリンダ46を有し、シリンダ46のシリンダ軸47が、バルブピン40に接続されている。これにより、バルブピン40が、シリンダ軸47の進退に伴って、軸方向に進退(昇降)移動する。
図1に示すように、バルブピン40の下端側は、シリンダ軸47が軸方向に伸長した際に、吐出口31に向けて近接移動し、吐出口31を塞ぐことが可能である。これにより、吐出口31が閉じた状態とされ、溶融材料Mの流れを止めることができる。
図2は、シリンダ軸47を後退させることにより、バルブピン40の下端側を吐出口31から離反させて抜去した状態を示すものである。バルブピン40が、吐出口31から離反することにより、吐出口31が開放された状態となる。ここで、材料通路5内の溶融材料Mは、図示しない射出成形機によって、常時、圧力が付与されている。そのため、吐出口31の開放に伴って、材料通路5内の溶融材料Mが、吐出口31から吐出されてキャビティ61内に充填される。
以上が、本発明のホットランナーユニット10の一実施形態であり、次に図3及び図4を参照して、溶融材料M内に発生するガスや溶融材料M内に混入する気泡(単に気体Gとも称する)の排出についての詳細を以下に説明する。なお、図示において、理解が容易なように実際のスケールとは異なっていることに留意されたい。
図3は、ホットランナーユニット10におけるノズル部30を示す斜視図であり、図4は、図3を軸線方向に沿って切断した断面図である。図3及び図4に示すように、ノズル部30の軸線方向に所定の間隔を空けて通気部33としての開孔33aが複数形成されている。本実施形態においては、開孔33aは、材料通路5bとノズル部30の外部とが連通するスリットであり、開孔33aは、ノズル部30の軸線方向に沿って形成されている。また、開孔33aは、ノズル部30の周壁周りに所定の間隔を空けて複数形成されている。そのため、材料通路5bを通過する溶融材料M内の気体Gが、図4に示す矢印のように、開孔33aを介して排出される。なお、開孔33aの外周に設けられるヒータ32は、開孔33aを塞がない程度の隙間が設けられている。
上述したように、開孔33aが、ノズル部30の軸線方向の略全体に亘って形成されているので、ノズル部30の上流側から下流側にかけて、材料通路5b内に発生した気体Gを排出できる。また、開孔33aが、ノズル部30の周壁周りの周方向全体に亘って形成されているので、材料通路5b内に発生した気体Gを周方向全体に亘って排出することができる。これらにより、溶融材料M内の軸方向や周方向の偏った位置に気体Gが発生した場合であっても、効率的にノズル部30の外部に気体Gを排出できる。したがって、成形品に気体Gによる気泡が混入することを抑制でき、成形不良の発生を抑制できる。
また、図1に示すように、射出を停止させた際に、溶融材料M内に気体Gが残留しないので、材料通路5bに残留した材料に空隙や収縮が生じる可能性を低減できる。そのため、次の射出を行う際に残留した材料が射出されて成形品に混入することを抑制できる。これにより、成形品に空隙や収縮によるヒケが発生する可能性を低減でき、初回の射出の際に成形不良が発生することを回避できる。したがって、成形不良の発生頻度を低減でき、成形品の不良によるロスを低減することができる。
ここで、開孔33aは、スリット幅が、例えば0.02mmとされている。このように、スリット幅を例えば0.03mm以下とすることで、溶融材料Mが通過しないものとすることができ、溶融材料Mが目詰まりしないものとすることができる。また、スリットの長さは、例えば5mmとされ、スリットの間隔は、例えば10mmとされている。このように、スリットの長さを5mm以上とすることで、溶融材料Mが通過するときの内圧により、ノズル部30が破損することを抑制できる。なお、上述したスリット幅や長さ、間隔は、上述したものに限定されず、溶融材料Mの特性やノズル部30のサイズ等に応じて適宜変更することが可能である。また、スリットに代えて、開孔33aを円形孔等の孔とすることも可能である。
上述したノズル部30は、例えば、以下のように作製することができる。まず、上述したようなスリットが所定の間隔で形成されたアルミニウム等の矩形の金属板(ノズル部30の外形よりも大きなもの)を用意する。スリットは、例えばレーザー加工等により、形成することができる。次に、スリット同士が重なるように前記金属板を、ノズル部30の径よりも大きくなるように積層する。各層は、例えば高周波圧着により、接合する。これにより、立体ブロックが形成される。次に、当該立体ブロックを研削し、ノズル部30の形状が形成される。このとき、研削方向によって、ノズル部30に形成されるスリットの方向を変えることができる。本実施形態では、スリットがノズル部30の軸線方向に形成されるように軸線方向に沿って研削を行っている。このように、スリットをノズル部30の軸線方向に沿って形成した場合、溶融材料Mを吐出方向にスムーズに吐出させることができる。なお、開口33aとして、丸孔を形成する場合は、上述のような積層法を用いて形成することが望ましい。これにより、孔径が小さい場合であっても丸孔を精度良く形成でき、開口33aから溶融材料Mが漏れることを抑制できる。
次に、本発明のホットランナーユニット10の第二の実施形態について、図5及び図6に基づいて以下に説明する。なお、図示において、上述の実施形態と同様のものは同一の符号を用いている。
図5は、ホットランナーユニット10におけるノズル部30の斜視図であり、図6は、図5のノズル部30を軸線方向に切断した断面図である。図5及び図6に示すように、当該実施形態においては、開孔33aとしてのスリットがノズル部30の周壁周り方向に延びるように形成されている。それ以外の構成は、上述の実施形態と同様であるので、同様の部分の詳細な説明は省略する。上述のように、スリットの形成方向は、材料通路5bを通過する溶融材料Mにかかる摩擦抵抗や材料通路5bにかかる圧力等に応じて変更することが可能である。
次に、本発明のホットランナーユニット10の第三の実施形態について、図7及び図8に基づいて以下に説明する。なお、図示において、上述の実施形態と同様のものは同一の符号を用いている。
図7は、ホットランナーユニット10におけるノズル部30の一部を切り欠いた斜視図であり、図8は、図7のノズル部30を軸線方向に切断した断面図である。図7及び図8に示すように、当該実施形態では、ノズル部30の内部に内部空間30aが形成されている。内部空間30aは、ノズル部30の内壁が外周方向に向けて切削されることにより、凹み状に形成されている。また、ノズル部30は、外部と内部空間30aとが連通する排気部35が複数形成されている。排気部35は、例えば、ノズル部30の外部と内部空間30aとを貫通するように形成された貫通孔である。排気部35は、後述する筒状体50における導通部53と連通して、材料通路5bから気体Gを排出することができる。
内部空間30aには、内部に材料通路5bが形成された筒状体50が挿入されている。筒状体50は、内部空間30aの内径よりも僅かに小さく形成されている。そのため、ノズル部30の内壁と、筒状体50の外周との間に気体Gが通過できる程度の導通路53bが形成されている。また、筒状体50は、ノズル部30よりも短く形成されており、筒状体50の先端が、内部空間30aの前端側壁面に当接している。筒状体50は、内部空間30aに挿入された後、後方側からフランジ34を締め付けることにより、内部空間30a内に固定される。したがって、フランジ34の締め付けを解除することにより、筒状体50は、ノズル部30から取り外すことが可能である。これにより、筒状体50の洗浄を容易に行うことができる。また、溶融材料Mに応じて、適宜の開孔53aを有する筒状体50に変更することが可能である。
筒状体50は、第一の実施形態におけるノズル部30と同様に、軸線方向に所定の間隔を空けて、開孔53aとしてのスリットが複数形成されている。開孔53aは、筒状体50の周壁周り方向に所定の間隔を空けて複数形成されている。また、開孔53aは、筒状体50の周壁を貫通して設けられ、材料通路5bと筒状体50の外部とが連通している。そのため、開孔53aは、導通路53bと連通して導通部53を形成している。したがって、材料通路5bは、開孔53a、導通路53b及び排気部35を介してノズル部30の外部と連通している。これにより、溶融材料Mに発生した気体Gをノズル部30の外部へと排気することができる。
上述のように、第三の実施形態では、溶融材料Mに発生した気体Gや混入した気泡を開孔53aから導通路53bに排出できる。排出された気体Gや気泡は、導通路53bを通って排気部35からノズル部30の外部へと排出される。これにより、成形品に気体Gや気泡が混入して、成形不良が発生することを抑制できる。なお、第一の実施形態における開孔33aと、本実施形態における開孔53aは、便宜上、異なる符号を付したが、実質的に同一のものとすることができる。
第三の実施形態では、ノズル部30が内部空間30aを有し、内部空間30aに筒状体50が挿入されている以外の構成は、第一の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
上述のように、第三の実施形態は、第一及び第二の実施形態と同様の作用効果が得られることに加えて、例えば、筒状体50を交換可能としておけば、筒状体50を交換するだけで、材料の特性に応じた導通路53bを有するホットランナーユニット10を容易に形成することができる。これにより、ホットランナーユニット10の汎用性を高めることができ、しかも、筒状体50を取り外して清掃することができるので、ノズル部30の清掃を容易に行うことができる。
以上が、本発明のホットランナーユニット10の実施形態であるが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内で適宜の変更を行うことができる。
本実施形態では、ホットランナーユニット10について例示したが、本発明のホットランナーユニット10は、これに限定されず、樹脂成形に用いる溶融材料を吐出させるものであれば、各種のものに使用することが可能である。また、用いる溶融材料も各種のものを使用することが可能である。
また、本実施形態では、ホットランナーブロック20と、ノズル部30とを別体として設けているが、ホットランナーブロック20とノズル部30とが一体に形成されていても良い。また、ホットランナーブロック20、ノズル部30、吐出口31、バルブピン40の形状も金型60の形状等に合わせて、各種の形状とすることができる。また、材料通路5の形状や径の大きさも適宜変更することができる。また、ホットランナーブロック20やノズル部30を設ける数も、単数だけではなく、複数設けるものであっても良い。また、昇降機構45は、シリンダ46によるものだけではなく、例えば、モータ等の各種の駆動源を用いても良い。
本実施形態では、ノズル部30に開孔33aを設けた構成や、ノズル部30に開孔53aを有する筒状体50を挿入する構成を開示したが、ホットランナーブロック20側にこれらの構成を採用することも可能である。
本実施形態では、通気部33が、開孔33aであるものを例示したが、通気部33は、開孔33aだけではなく、材料通路5とノズル部30の外部とを連通させることが可能なものであれば各種のものを採用することが可能である。
本実施形態では、筒状体50が円筒状のものとしたが、筒状体50の形状は各種の形状のものを採用できる。また、筒状体50は、一体に形成されているものだけではなく、分割して形成されているものであっても良い。また、筒状体50は、ノズル部30の材料通路5b全域に亘って設けることが望ましいが、材料通路5bの気体Gが発生しやすい領域にのみ設けるものであっても良い。
本実施形態では、開孔33a,53aが、スリットのものを例示したが、スリットの幅、長さ、スリットの間隔は、適宜変更することができる。また、スリットの形成方向は、ノズル部30の軸線方向や周壁周りに限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。例えば、スリットが斜め方向やらせん状に形成されるものであっても良い。スリット同士の間隔も同一のものだけではなく、それぞれの間隔が異なるものであっても良い。また、スリットの形状も直線状のものだけでなく、例えば、円弧状のものなど、各種の形状のものであっても良い。また、開孔33a,53aは、スリットだけではなく、円形孔など各種の形状の孔であっても良い。開孔33a,53aに孔を採用する場合は、溶融材料Mは通過させずに、気体Gや気泡のみが通過する大きさに形成すると良い。また、開孔33a,53aを設ける個数も適宜の個数とすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
本発明は、各種の樹脂部品を射出成形で成形する際に利用することが可能であり、特に、ホットランナー方式による射出成形に好適に利用することが可能である。また、本発明は、自動車部品などの精度を要するものを射出成形で成形する際に好適に利用することが可能である。
G :気体
M :溶融材料
5 :材料通路
5a:材料通路
5b:材料通路
10 :ホットランナーユニット
20 :ホットランナーブロック
30 :ノズル部(ホットランナーノズル)
30a:内部空間
31 :吐出口
32 :ヒータ
33 :通気部
33a:開孔(スリット)
35 :排気部
40 :バルブピン
50 :筒状体
53 :導通部
53a:開孔(スリット)
53b:導通路
60 :金型
61 :キャビティ

Claims (2)

  1. 樹脂成形に用いる溶融材料を吐出させるホットランナーユニットであって、
    溶融材料が通過する材料通路と、
    金型のキャビティ内に向けて溶融材料を吐出させる吐出口と、
    内部に前記材料通路が形成され、当該材料通路の一端に前記吐出口を有するノズル部と、
    前記材料通路内に挿入され前記吐出口に対して近接離反する方向に移動することにより、前記吐出口を開閉するバルブピンと、を有し、
    前記ノズル部は、前記材料通路と外部とを連通させる通気部を有しており、前記通気部を介して前記材料通路から外部に気体を排出可能であることを特徴とするホットランナーユニット。
  2. 前記通気部は、
    前記ノズル部の軸線方向に間隔を空けて形成された複数の開孔を前記ノズル部の周壁周りに有し、溶融材料内の気体の通過を許容しつつ前記溶融材料の通過を抑制可能であることを特徴とする請求項1に記載のホットランナーユニット。
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