JP2003145587A - バルブゲート式金型装置とこれを用いた成形方法 - Google Patents

バルブゲート式金型装置とこれを用いた成形方法

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JP2003145587A JP2001347615A JP2001347615A JP2003145587A JP 2003145587 A JP2003145587 A JP 2003145587A JP 2001347615 A JP2001347615 A JP 2001347615A JP 2001347615 A JP2001347615 A JP 2001347615A JP 2003145587 A JP2003145587 A JP 2003145587A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融樹脂から発生するガスを製品キャビティ
への充填前にガス抜きし、製品キャビティへの充填工程
で樹脂をスムーズに充填する。 【解決手段】 バルブケーシング25の反ゲート側面29に
材料通路28の入口部28Cを設け、反ゲート側面29とマニ
ホールド8の面とを突き合わせると共に該マニホールド
8のランナー9を入口部28Cに接続する。反ゲート側面
29とマニホールド8の面30との間に入口部28Cと外部と
を連通するガス抜き路51を設ける。成形材料に含まれる
ガスを、ガス抜き路51を通して外部にガス抜きすること
ができ、これにより、製品キャビティ3への成形材料充
填時におけるガス圧縮に伴う抵抗が無くなり、成形材料
がスムーズに流れて製品キャビティ内に充填される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置とこれ
を用いた成形方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】製品キャビティへのゲ
ートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して
常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、
ゲートをバルブ体であるバルブピンにより機械的に開閉
するバルブゲート式金型装置が知られている。なお、ホ
ットランナー金型装置は、成形能率を高めることを目的
としたものであり、ゲートを閉じるのは、型開時などに
ゲートから樹脂が漏れるのを防止するためである。
【0003】ここで、従来のバルブゲート式金型装置に
ついて説明する。型体である固定型と可動型は互いに移
動して開閉し、型閉時に相互間に製品形状の製品キャビ
ティを形成する。固定型は固定側型板と固定側受け板と
を備え、固定側型板には前記製品キャビティへ開口する
ゲートが形成されている。前記固定側受け板及び固定側
型板に貫通形成された組込み孔にはバルブ装置のバルブ
ケーシングが組み込まれている。このバルブケーシング
はほぼ筒状になっており、その内部が前記ゲートに連通
する材料通路になっている。前記バルブケーシングの外
周面には材料通路内の成形材料である熱可塑性樹脂を常
時溶融状態に保つための手段であるバンドヒーターと、
このバンドヒーターを外側から覆うヒータカバーとが設
けられている。前記バルブケーシングの材料通路にはマ
ニホールドの材料通路であるライナーが接続され、この
ランナーには射出成形機から成形材料が送られてくる。
前記バルブケーシング内には油圧シリンダーなどにより
駆動されてガイドブッシュに支持されながら移動するこ
とにより前記ゲートブッシュのゲートを開閉するバルブ
ピンが設けられている。このバルブピンはゲートブッシ
ュのゲートに嵌合してこれを閉塞する。そして成形時に
は、複数の型体を型閉してこれら型体間に製品キャビテ
ィを形成するとともにゲートを開き、材料通路からゲー
トを介して製品キャビティ内に成形材料を充填する。つ
いで、バルブピンによりゲートブッシュのゲートを閉
じ、さらに、製品キャビティ内の成形材料が固化した
後、型開して製品キャビティ内の成形材料すなわち成形
された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の成
形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、バ
ルブ本体の材料通路内の成形材料は加熱手段の加熱によ
り常時溶融状態に保たれる。
【0004】このようなバルブゲート式金型装置におい
て、常時溶融状態に保たれた樹脂からガスが発生し、こ
のガスは溶融樹脂と共にゲートを通って製品キャビティ
内に充填され、そのガスが溶融樹脂の妨げとなって充填
不良の一因となる。
【0005】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、溶融樹脂から発生するガスを製品キャビ
ティへの充填前にガス抜きし、製品キャビティへの充填
工程で樹脂をスムーズに充填することができるバルブゲ
ート式金型装置とこれを用いた成形方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のバルブ
ゲート式金型装置は、前記目的を達成するために、前記
バルブケーシングの反ゲート側面に前記材料通路の入口
部を設け、前記反ゲート側面とマニホールドの面とを突
き合わせると共に該マニホールドのランナーを前記入口
部に接続したバルブゲート式金型装置において、前記反
ゲート側面とマニホールドの面との間に前記入口部と外
部とを連通するガス抜き路を設けたものである。
【0007】成形時には、複数の型体を型閉してこれら
型体間に製品キャビティを形成するとともにゲートを開
き、材料通路からゲートを介して製品キャビティ内に成
形材料を充填する。ついで、バルブピンによりゲートを
閉じ、さらに、製品キャビティ内の成形材料が固化した
後、型開して製品キャビティ内の成形材料すなわち成形
された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の成
形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、バ
ルブケーシングの材料通路内の成形材料は加熱手段の加
熱により常時溶融状態に保たれる。この場合、バルブケ
ーシングの材料通路に流れ込む成形材料に含まれるガス
を、ガス抜き路を通して外部にガス抜きすることができ
るから、製品キャビティへの成形材料充填時におけるガ
ス圧縮に伴う抵抗が無くなり、成形材料がスムーズに流
れて製品キャビティ内に充填される。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明のバル
ブゲート式金型装置において、前記ガス抜き路は、前記
反ゲート側面とマニホールドの面の間に形成したスリッ
ト状溝部を有するものである。
【0009】スリット状溝部により、ガス抜き路から成
形材料が漏れることなく、ガスのみを排気することがで
きる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の発明のバル
ブゲート式金型装置において、前記入口部から放射状に
複数の前記ガス抜き路が設けられているものである。
【0011】これにより、入口部を通る成形材料からガ
スを効率よくガス抜きすることができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項1又は2の発明
のバルブゲート式金型装置において、前記ガス抜き路に
吸引手段を接続したものである。
【0013】これにより、吸引手段を駆動して強制的に
ガス抜きすることができ、また、その駆動によりガス抜
きのタイミングを選定することができる。
【0014】請求項5の成形方法は、前記目的を達成す
るために、バルブ装置は、前記型体に組み込まれると共
に前記材料通路を内部に形成したバルブケーシングを有
し、このバルブケーシングの材料通路の入口部において
材料通路内の成形材料に含まれるガスを該材料通路の外
部に排出する方法である。
【0015】バルブケーシング内の材料通路に入る前
に、成形材料に含まれるガスを外部にガス抜きするか
ら、製品キャビティへの成形材料充填時におけるガス圧
縮に伴う抵抗が無くなり、成形材料がスムーズに流れて
製品キャビティ内に充填される。
【0016】
【発明の実施形態】以下、本発明のバルブゲート式金型
装置の第1実施形態について、図1〜図3を参照しなが
ら説明する。まず、射出成形用金型装置の構成を説明す
る。1は第1の型体としての固定型、2は第2の型体と
しての可動型で、これら固定型1および可動型2は、図
示上下方向(型開閉方向)へ移動して互いに開閉し、型
閉時に相互間に製品形状の製品キャビティ3を形成する
ものである。
【0017】前記固定型1は、製品キャビティ3を形成
する固定側型板6と、前記固定側型板6の裏側(可動型
2と反対側)に固定された固定側受け板7と、この固定
側受け板7の裏側にスペーサーブロックを介して固定さ
れた固定側取り付け板(図示せず)とを備えている。こ
の固定側取り付け板は、射出成形機の固定側プラテンに
取り付けられる。そして、前記固定側取り付け板には、
ローケートリングと、射出成形機の成形材料供給装置で
ある加熱シリンダー装置のノズルが接続されるスプルー
ブッシュとが固定されている。このスプルーブッシュの
内部は、材料通路であるスプルーになっている。また、
スプルーブッシュには、スプルーを加熱してその内部の
成形材料である熱可塑性樹脂を常時溶融状態に保つ加熱
手段であるヒーターが設けられている。また、固定側受
け板7と固定側取り付け板との間には、マニホールド8
が設けられている。
【0018】そして、このマニホールド8の内部には、
前記スプルーを各製品キャビティ3へ分岐させる材料通
路であるランナー9が形成されている。また、マニホー
ルド8には、ランナー9を加熱してその内部の熱可塑性
樹脂を常時溶融状態に保つ加熱手段であるヒーター10が
設けられている。
【0019】前記固定型1には、ダイレクトゲート20を
開閉するゲート開閉手段であるバルブ装置21が組み込ま
れている。つぎに、このバルブ装置21の構成を説明す
る。固定型1の本体部を構成する前記固定側受け板7に
は、前記型開閉方向に貫通する組み込み孔22が形成され
ており、さらに、本体部たる前記固定側型板6の内部に
は、前記組み込み孔22に通じる組み込み孔23が形成さ
れ、この組み込み孔23の先端に、製品キャビティ3に連
通して前記ゲート20が設けられている。そして、それら
組み込み孔22,23内にほぼ筒状のバルブケーシング25が
組み込まれている。このバルブケーシング25は、径小部
たる本体部26の反ゲート20側に、径大部たるフランジ部
27を一体に有し、前記マニホールド8および固定側受け
板7に固定されている。そして、それら本体部26及びフ
ランジ部27の外周面は円柱面状をなす。
【0020】また、バルブケーシング25の内部は、マニ
ホールド8内のランナー9を前記ゲート20に連通させる
材料通路28になっている。この材料通路28は、前記型開
閉方向を軸方向とするほぼ円柱形状の直線部28Aと、こ
の直線部28Aにおけるゲート20と反対側の端部から斜設
された屈曲部28Bとを有しており、この屈曲部28Bは後
述するバルブピンから離れた位置に入口部28Cを有し、
この入口部28Cが前記前記ランナー9に接続されてい
る。
【0021】そして、前記フランジ部27の反ゲート側面
29と前記マニホールド8のゲート20側の面30とを突き合
わせて前記入口部28Cとランナー9とが接続されてい
る。
【0022】また、前記バルブケーシング25の材料通路
28におけるゲート20側の先端部31内周面には、ゲート20
と間隔をおいて前記型開閉方向に延びるバルブピン支持
部としての3枚の支持羽根32が一体に形成されている。
これら支持羽根32は、材料通路28の中心軸に対して120
°ずつ離れて放射状に位置している。なお、支持羽根32
の内側縁は、ゲート20と反対側の部分(図1における上
側の部分)が凹弧状の湾曲部33になっている。なお、支
持羽根32の湾曲部33は、成形材料である樹脂の流れに対
する抵抗を減らすためのものである。そして、支持羽根
32間の凹溝状の部分が分割材料通路部34になっている。
これら分割材料通路部34は、支持羽根32が3枚あるの
で、3つに分かれた通路を形成している。支持羽根32は
比較的薄いもので、この支持羽根32の幅よりも分割材料
通路部34の幅の方が大幅に大きくなっている。この支持
羽根32はバルブケーシング25の先端寄りに形成され、こ
のような支持羽根32を一体に有するバルブケーシング25
は、例えば放電加工により製造できる。
【0023】前記バルブケーシング25には、図示してい
ない油圧シリンダー装置などの駆動装置の駆動により前
記型開閉方向に移動して前記ゲート20を開閉するほぼ円
柱状のバルブピン41が内蔵されている。このバルブピン
41は先端部にストレート部として形成されたゲート閉塞
部42がゲート20に挿脱自在に嵌合してこのゲート20を閉
じるものである。また、バルブピン41は前記型開閉方向
を軸方向としており、直線状の前記材料通路28内を同軸
的に貫通しており、該バルブピン41は先端側が前記支持
羽根32に支持されている。さらに、バルブピン41は、バ
ルブケーシング25におけるマニホールド8側の端部で
は、バルブケーシング25のフランジ部27内に固定された
バルブピン支持部としてのガイドブッシュ43により支持
されている。
【0024】前記バルブケーシング25の本体部26の外周
面には、材料通路28を加熱する加熱手段たるバンドヒー
ター44およびこのヒーター44を外側から覆うほぼ円筒状
のヒーターカバー45が嵌合されている。
【0025】前記バルブケーシング25のフランジ部27の
先端側に組み込み孔嵌合部46を設け、この組み込み孔嵌
合部46の外周面が前記組み込み孔22内に形成された略円
柱面状の径大嵌合受部47に嵌合している。これにより、
バルブケーシング25のフランジ部27のゲート20側が固定
側受け板7に位置決め状態で支持固定されている。
【0026】前記フランジ部27の反ゲート側面29には、
前記入口部28Cから放射状に3つのガス抜き路51,51
A,51Aが設けられている。これらガス抜き路51,51
A,51Aは、入口部28C側にスリット状溝部52とこれよ
り深い溝部53とを有し、前記スリット状溝部52は、ガス
の通過を許容し成形材料である溶融樹脂の通過を防止す
るものであり、例えば長さLが5ミリ以下、好ましくは
1〜2ミリ程度、深さHが0.02ミリ以下、好ましくは0.
002〜0.008ミリ程度である。また、溝部53はスリット状
溝部52より幅広で深く形成されている。また、前記ガス
抜き路51はフランジ部27の直径方向に形成され、前記ガ
ス抜き路51A,51Aはほぼ一直線状に並ぶと共に、前記
ガス抜き路51とほぼ直交する位置に形成されている。そ
れらガス抜き路51,51A,51Aの端部はフランジ部27の
外周部に達し、それら端部には排気部54が接続され、こ
の排気部54の上流には吸引手段55が接続されている。
【0027】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。まず固定型1と可動型2とを型閉して、これ
ら固定型1および可動型2間に製品キャビティ3を形成
した後、バルブピン41を可動型2から離れる方向へ移動
させてゲート20を開放する。そして、射出成形機から固
定型1内に熱可塑性の成形材料である溶融した熱可塑性
樹脂を射出する。この樹脂は、マニホールド8のランナ
ー9などを通り、さらに、入口部28Cからバルブケーシ
ング25内の材料通路28、バルブピン41が嵌合している支
持羽根32間の分割材料通路34を通ってバルブケーシング
25先端部のゲート20から製品キャビティ3内に流入す
る。この場合、溶融樹脂がランナー9からバルブケーシ
ング25の材料通路28へ流れる際、溶融樹脂はスリット状
溝部52により外部に漏れることなく、該溶融樹脂に含ま
れるガスのみがスリット状溝部52を通過して反ゲート側
面29の外部に送られ、ガス抜き路51の端部に接続した排
気部54に流れる。また、必要なタイミングに応じて或い
は溶融樹脂が流れているときに吸引手段55を駆動してガ
スを強制的に吸引排気してもよい。そして、このように
して製品キャビティ3内に樹脂が充填することにより、
製品キャビティ3への溶融樹脂充填時におけるガス圧縮
に伴う抵抗が無くなり、溶融樹脂がスムーズに流れて製
品キャビティ3内に充填することができ、溶融樹脂がさ
れた後、保圧を経て、バルブピン41が可動型2の方へ移
動し、ゲート20に嵌合してこのゲート20を閉じる。そし
て、製品キャビティ3内の樹脂が冷却して固化した後、
固定型1と可動型2とを型開して、製品キャビティ3内
の樹脂すなわち成形された製品を取り出す。その後、再
び型閉して以上の成形サイクルを繰り返す。
【0028】このように本実施形態では、請求項1に対
応して、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ3を相互
間に形成する複数の型体たる固定型1及び可動型2と、
これら固定型1及び可動型2のうち製品キャビティ3へ
開口するゲート20を有する固定型1に設けられたバルブ
装置21とを備え、このバルブ装置21は、固定型1に組み
込まれると共に材料通路28を内部に形成したバルブケー
シング25と、バルブケーシング25の内部に設けられゲー
ト20を開閉するバルブピン41とを有し、バルブケーシン
グ25の反ゲート側面29に材料通路28の入口部28Cを設
け、反ゲート側面29とマニホールド8の面とを突き合わ
せると共に該マニホールド8のランナー9を入口部28C
に接続したバルブゲート式金型装置において、反ゲート
側面29とマニホールド8の面30との間に入口部28Cと外
部とを連通するガス抜き路51を設けたから、成形時に
は、固定型1と可動型2とを型閉してこれら固定型1と
可動型2との間に製品キャビティ3を形成するとともに
ゲート20を開き、材料通路28からゲート20を介して製品
キャビティ3内に成形材料を充填する。ついで、バルブ
ピン41によりゲート20を閉じ、さらに、製品キャビティ
3内の成形材料が固化した後、型開して製品キャビティ
3内の成形材料すなわち成形された製品を取り出す。そ
の後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返すが、
全成形サイクルを通じて、バルブケーシング25の材料通
路28内の成形材料は加熱手段の加熱により常時溶融状態
に保たれる。この場合、バルブケーシング25の材料通路
28に流れ込む成形材料に含まれるガスを、ガス抜き路51
を通して外部にガス抜きすることができるから、製品キ
ャビティ3への成形材料充填時におけるガス圧縮に伴う
抵抗が無くなり、成形材料がスムーズに流れて製品キャ
ビティ3内に充填される。また、バルブケーシング25の
材料通路28の上流でガス抜きを行うから、バルブケーシ
ング25内にガスが侵入することを防止できる。また、キ
ャビティ3にガス抜き手段を設ける必要がなくなり、あ
るいは少なくなり、製品にガス抜き孔などが後が残るこ
とがなく、あっても少なく済む。
【0029】また、このように本実施形態では、請求項
2に対応して、ガス抜き路51は、反ゲート側面29とマニ
ホールド8の面30の間に形成したスリット状溝部52を有
するから、ガス抜き路51から成形材料が漏れることな
く、ガスのみを排気することができる。
【0030】また、このように本実施形態では、請求項
3に対応して、入口部28Cから放射状に複数のガス抜き
路51が設けられているから、入口部を通る成形材料から
ガスを効率よくガス抜きすることができる。
【0031】また、このように本実施形態では、請求項
4に対応して、ガス抜き路51に吸引手段55を接続したか
ら、吸引手段55を駆動して強制的にガス抜きすることが
でき、また、その駆動によりガス抜きのタイミングを選
定することができる。
【0032】このように本実施形態では、請求項5に対
応して、互いに開閉する複数の型体たる固定型1及び可
動型2を型閉してこれら固定型1及び可動型2間に製品
キャビティ3を形成し、固定型1に設けられた材料通路
28から、製品キャビティ3に開口したゲート20を介して
製品キャビティ3内に成形材料を充填し、製品キャビテ
ィ3内に成形材料を充填するとき以外にゲート20をバル
ブ装置21のバルブピン41により閉じ、このバルブピン41
が移動することによりゲート20に挿脱自在に嵌合してこ
のゲート20を開閉する成形方法であって、バルブ装置21
は、固定型1に組み込まれると共に材料通路28を内部に
形成したバルブケーシング25を有し、このバルブケーシ
ング25の材料通路28の入口部28Cにおいて材料通路28内
の成形材料に含まれるガスを該材料通路28の外部に排出
するから、バルブケーシング25内の材料通路28に入る前
に、成形材料に含まれるガスを外部にガス抜きするか
ら、製品キャビティ3への成形材料充填時におけるガス
圧縮に伴う抵抗が無くなり、成形材料がスムーズに流れ
て製品キャビティ3内に充填される。
【0033】図4は本発明の第2実施形態を示し、上記
第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その詳細な
説明を省略して詳述すると、フランジ部27の反ゲート側
面29に突き合わせるマニホールド8の面30に、前記ガス
抜き路51,51A,51Aを設け、これらガス抜き路51,51
A,51Aは、入口部28C側にスリット状溝部52とこれよ
り深い溝部53とを有し、端部がフランジ部27の外周より
外側に延びている。
【0034】このように本実施形態においても、反ゲー
ト側面29とマニホールド8の面30との間に入口部28Cと
外部とを連通するガス抜き路51を設けたから、上記第1
実施形態と同様に、製品キャビティ3への成形材料充填
時におけるガス圧縮に伴う抵抗が無くなり、成形材料が
スムーズに流れて製品キャビティ3内に充填される。
【0035】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
ガス抜き路の数や形状は適宜選定可能である。また、ス
リットの大きさや幅も、成形材料(樹脂)の種類に対応
して、該樹脂の通過を防止できるように適宜選定するこ
とができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、前記バルブケ
ーシングの反ゲート側面に前記材料通路の入口部を設
け、前記反ゲート側面とマニホールドの面とを突き合わ
せると共に該マニホールドのランナーを前記入口部に接
続したバルブゲート式金型装置において、前記反ゲート
側面とマニホールドの面との間に前記入口部と外部とを
連通するガス抜き路を設けたものであるから、製品キャ
ビティへの成形材料充填時におけるガス圧縮に伴う抵抗
が無くなり、成形材料がスムーズに流れて製品キャビテ
ィ内に充填される。
【0037】請求項2の発明は、請求項1の効果に加え
て、前記ガス抜き路は、前記反ゲート側面とマニホール
ドの面の間に形成したスリット状溝部を有するものであ
り、ガス抜き路から成形材料が漏れることなく、ガスの
みを排気することができる。
【0038】請求項3の発明は、請求項1又は2の効果
に加えて、前記入口部から放射状に複数の前記ガス抜き
路が設けられているものであるから、入口部を通る成形
材料からガスを効率よくガス抜きすることができる。
【0039】請求項4の発明は、請求項1〜3の効果に
加えて、前記ガス抜き路に吸引手段を接続したものであ
るから、吸引手段を駆動して強制的にガス抜きすること
ができ、また、その駆動によりガス抜きのタイミングを
選定することができる。
【0040】請求項5の発明によれば、バルブ装置は、
前記型体に組み込まれると共に前記材料通路を内部に形
成したバルブケーシングを有し、このバルブケーシング
の材料通路の入口部において材料通路内の成形材料に含
まれるガスを該材料通路の外部に排出する方法であるか
ら、バルブケーシング内の材料通路に入る前に、成形材
料に含まれるガスを外部にガス抜きするから、製品キャ
ビティへの成形材料充填時におけるガス圧縮に伴う抵抗
が無くなり、成形材料がスムーズに流れて製品キャビテ
ィ内に充填される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の第1実施形
態を示す断面図である。
【図2】同上、ガス抜き路の拡大断面図である。
【図3】同上、反ゲート側面の平面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示すガス抜き路の拡大
断面図である。
【符号の説明】
1 固定型 2 可動型 3 製品キャビティ 8 マニホールド 9 ランナー 20 ゲート 21 バルブ装置 22 組み込み孔 23 組み込み孔 25 バルブケーシング 27 フランジ部 28 材料通路 28C 入口部 29 反ゲート側面 30 面 41 バルブピン 51 ガス抜き路 51A ガス抜き路 52 スリット状溝部 55 吸引手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを
    相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうち製品
    キャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられた
    バルブ装置とを備え、このバルブ装置は、前記型体に組
    み込まれると共に材料通路を内部に形成したバルブケー
    シングと、前記バルブケーシングの内部に設けられ前記
    ゲートを開閉するバルブピンとを有し、前記バルブケー
    シングの反ゲート側面に前記材料通路の入口部を設け、
    前記反ゲート側面とマニホールドの面とを突き合わせる
    と共に該マニホールドのランナーを前記入口部に接続し
    たバルブゲート式金型装置において、前記反ゲート側面
    とマニホールドの面との間に前記入口部と外部とを連通
    するガス抜き路を設けたことを特徴とするバルブゲート
    式金型装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス抜き路は、前記反ゲート側面と
    マニホールドの面の間に形成したスリット状溝部を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のバルブゲート式金型
    装置。
  3. 【請求項3】 前記入口部から放射状に複数の前記ガス
    抜き路が設けられていることを特徴とする請求項1又は
    2記載のバルブゲート式金型装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス抜き路に吸引手段を接続したこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバ
    ルブゲート式金型装置。
  5. 【請求項5】 互いに開閉する複数の型体を型閉してこ
    れら型体間に製品キャビティを形成し、前記型体に設け
    られた材料通路から、前記製品キャビティに開口したゲ
    ートを介して前記製品キャビティ内に成形材料を充填
    し、前記製品キャビティ内に成形材料を充填するとき以
    外に前記ゲートをバルブ装置のバルブピンにより閉じ、
    このバルブピンが移動することにより前記ゲートに挿脱
    自在に嵌合してこのゲートを開閉する成形方法であっ
    て、前記バルブ装置は、前記型体に組み込まれると共に
    前記材料通路を内部に形成したバルブケーシングを有
    し、このバルブケーシングの材料通路の入口部において
    材料通路内の成形材料に含まれるガスを該材料通路の外
    部に排出することを特徴とするバルブゲート式金型装置
    を用いた成形方法。
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