JPH08156033A - 合成樹脂の射出成形方法 - Google Patents

合成樹脂の射出成形方法

Info

Publication number
JPH08156033A
JPH08156033A JP30200194A JP30200194A JPH08156033A JP H08156033 A JPH08156033 A JP H08156033A JP 30200194 A JP30200194 A JP 30200194A JP 30200194 A JP30200194 A JP 30200194A JP H08156033 A JPH08156033 A JP H08156033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten resin
filling
gates
gate
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30200194A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Tanaka
隆義 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP30200194A priority Critical patent/JPH08156033A/ja
Publication of JPH08156033A publication Critical patent/JPH08156033A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • B29C2045/0032Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks sequential injection from multiple gates, e.g. to avoid weld lines

Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の充填孔を設けてもウェルドラインを生じ
させない合成樹脂の射出成形方法の提供。 【構成】充填孔としてゲート25A 〜25C を有する金型20
に溶融樹脂30を充填するにあたり、ゲート25A から溶融
樹脂30の充填を開始し、ゲート25A から充填された溶融
樹脂30が残りのゲート25B, 25Cに到達したら、ゲート25
B, 25Cから溶融樹脂30の充填を開始する。ゲート25A か
らの溶融樹脂30は、ゲート25B, 25Cの近傍でゲート25B,
25Cからの溶融樹脂30と合流する。ゲート25B, 25Cから
の溶融樹脂30は高圧高温であるので、双方の溶融樹脂30
が融合してウエルドラインが発生しないうえ、流動末端
部分における溶融樹脂30の保圧力が高いレベルに保たれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂の射出成形方
法、特に、溶融樹脂の充填孔を複数有する多点ゲート式
等の金型で射出成形を行う方法の改良に関し、合成樹脂
の射出成形全般に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、大型薄肉成形品等を射出成形す
るための金型として、一つのキャビティに溶融樹脂を充
填するゲートを複数設けた多点ゲート式のものが知られ
ている。多点ゲート式の金型によれば、一点のゲートで
は溶融樹脂が途中で固化して、キャビティの隅々まで溶
融樹脂を充填することが困難な場合でも、金型のキャビ
ティ壁に分散配置した複数のゲートから同時に溶融樹脂
を充填するので、キャビティ全体に溶融樹脂を速やかに
充填でき、金型のキャビティが広大であっても、あるい
は、成形する樹脂が固化しやすいものであっても、射出
成形を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多点ゲ
ート式の金型で射出成形を行うと、複数のゲートから同
時に溶融樹脂が射出充填されるため、各ゲートからの溶
融樹脂が合流し、成形品の表面にウェルドラインが発生
し、成形品の外観品質および強度等を低下させるという
問題がある。また、多点ゲート式の金型では、ゲートの
数が多いと、それだけウェルドラインの数が増えるう
え、金型の作成費用も高くなるので、金型に設けられる
ゲートの数は必要最小限とされる。このため、各ゲート
から充填される溶融樹脂の流動距離が長くなり、金型内
に充填される溶融樹脂には、ゲート近傍と流動末端との
間に大きな圧力差が生じるので、成形品に反り等の変形
を発生させるうえ、金型内の溶融樹脂に対する保圧効果
についても、ゲート近傍と流動末端とでは差が生じ、金
型の成形面の転写性等にむらが生じ、成形品の面品質が
均一とならないという問題がある。
【0004】さらに、ウェルドラインの発生位置は、成
形品の製品品質に影響を与えない位置に設定することが
望ましいが、ウェルドラインの発生位置は非常に微妙な
ため、予測により設定可能なゲートの位置等と比較する
と、予測が非常に困難である。このため、試験的な射出
成形を何回も繰り返してウェルドラインの発生位置の範
囲を突き止めなければならず、当該範囲が成形品の製品
品質に影響を与える場合には、金型のキャビティに溶融
樹脂の流動抵抗の小さい厚肉形成部を設ける等の処置等
を行う必要があるので、金型には量産までに多大の調整
時間が必要となるという問題がある。なお、特開平6-21
0669号公報には、複数のゲートの各々に流量調節機構を
設け、各ゲートから充填される溶融樹脂の流量を異なる
タイミングで増減させながら溶融樹脂の充填を行い、ウ
ェルドラインの発生を抑える射出成形方法が示されてい
る。また、特開平5-337978号公報には、2セット以上の
射出装置と、キャビティに連結したランナに設けられた
2個以上の弁とを操作することにより、キャビティ内に
充填された溶融樹脂の少なくとも一部に剪断力を加えな
がら成形を行う方法が示されている。これらの方法で
は、ウェルドラインがぼかされて見えにくくなるもの
の、ウェルドラインは発生するので、上述の問題を完全
に解決できない。
【0005】本発明の目的は、複数の充填孔を設けても
ウェルドラインを生じさせない合成樹脂の射出成形方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融樹脂をキ
ャビティ内に充填する複数の充填孔を有する金型を用い
て成形を行う射出成形方法であって、前記複数の充填孔
のうち所定の充填孔から溶融樹脂の充填を開始した後、
前記キャビティの内部に溶融樹脂が充填されていくにし
たがい、残りの充填孔から溶融樹脂の充填を開始するこ
とを特徴とする。以上において、前記残りの充填孔につ
いては、前記所定の充填孔から充填された溶融樹脂が到
達したものから順次溶融樹脂の充填を開始することが望
ましい。また、前記金型には、少なくとも前記残りの充
填孔に送られる溶融樹脂の流通を遮断・開放可能な弁機
構を設け、前記所定の充填孔から溶融樹脂の充填を開始
した後、前記キャビティの内部に溶融樹脂が充填されて
いくにしたがい、前記弁機構を順次開放することが好ま
しい。
【0007】
【作用】このような本発明では、前記所定の充填孔から
溶融樹脂の充填を開始した後、例えば、当該充填孔から
の溶融樹脂が残りの充填孔に接近した後に、当該残りの
充填孔から溶融樹脂の充填を開始すれば、残りの充填孔
から充填された溶融樹脂と、前記所定の充填孔から充填
された溶融樹脂とは、当該残りの充填孔の近傍で合流す
る。ここで、残りの充填孔から吐出直後の溶融樹脂は、
まだ高圧高温を保っているので、前記所定の充填孔から
充填された溶融樹脂と融合し、双方の溶融樹脂の融合に
よりウエルドラインが発生しない。また、ウェルドライ
ンが発生しないので、試験的な射出成形を何回も繰り返
して行う必要がなくなり、金型の調整時間が著しく短縮
される。
【0008】さらに、前記残りの充填孔から充填される
溶融樹脂は、既に溶融樹脂が充填されている部分には移
動できず、キャビティの溶融樹脂が充填されていない未
充填部分に進まざるを得ない。また、残りの充填孔から
充填が始まる時点では、溶融樹脂の充填流動端が残りの
充填孔に未だ達していなくても、残りの充填孔からの溶
融樹脂がキャビティ内の流れに逆らって流動することは
ない。このため、前記残りの充填孔から充填される溶融
樹脂の射出・充填圧力は、キャビティの溶融樹脂の流動
末端部分側の狭い部分に作用し、流動末端部分における
溶融樹脂の内圧や保圧力が高いレベルに保たれる。一
方、複数の充填孔から同時に充填を開始する場合は、キ
ャビティ全体が未充填部分であるため、充填される溶融
樹脂の射出・充填圧力は、各充填孔から放射状に作用す
るので、溶融樹脂が流動末端部分に向かう間に急激に減
衰し、流動末端部分における溶融樹脂の内圧や保圧力を
高いレベルに保つことができない。このため、樹脂の射
出圧力を高くしなければばらず、結果として圧力分布の
最大値と最小値との差が増大することになる。従って、
本発明のように溶融樹脂を充填すれば、充填孔近傍と流
動末端との間に大きな圧力差が生じず、成形品に反り等
の変形を発生させないうえ、金型内の溶融樹脂に対する
保圧効果についても、充填孔近傍と流動末端とでは差が
なくなり、金型の成形面の転写性等のむらが防止され、
成形品の面品質が均一となり、これらにより前記目的が
達成される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例の射出成形機1が示されて
いる。射出成形機1は、合成樹脂を射出する射出装置10
と、成形を行う型である金型20とを含んで構成されたも
のである。射出装置10は、筒状のバレル11の内のスクリ
ュー12で内部の溶融樹脂30を混練するものである。バレ
ル11の先端にはノズル13が設けられ、このノズル13を金
型20側のブッシュ21に接続して金型20の内部に溶融樹脂
30を充填することにより、射出成形を行うようになって
いる。
【0010】金型20は、図中右側の固定側金型部20A
と、左側の可動側金型部20B とに分割されたものであ
り、固定側金型部20A と可動側金型部20B との間には、
溶融樹脂30が充填されるキャビティ22が設けられてい
る。可動側金型部20B は、キャビティ22となる四角形の
平板状の凹部が形成されたものである。固定側金型部20
A は、図中右側の固定側ダイプレート2Aに取付けられ、
可動側金型部20B は、左側の移動側ダイプレート2Bに取
付けられている。これらのダイプレート2A, 2Bは、両側
から図示しない型締装置で型締めされる。この状態で金
型20内に溶融樹脂30を充填することにより、キャビティ
22内の溶融樹脂30が高圧を保てるようになっている。
【0011】固定側金型部20A の内部には、射出装置10
から供給される溶融樹脂30の通路であるスプル23、ラン
ナ24、および、複数のゲート25A 〜25C が設けられてい
る。スプル23は、ブッシュ21の中心に開口され、ブッシ
ュ21に接続された射出装置10のノズル13から射出された
溶融樹脂30をランナ24まで導入するものである。ランナ
24は、複数のゲート25A 〜25C に連通され、スプル23か
らの溶融樹脂30をゲート25A 〜25C に導くものである。
ゲート25A 〜25C の各々は、キャビティ22に溶融樹脂30
を充填するための充填孔であり、先端がキャビティ22の
内面に開口されている。各ゲート25A 〜25C の内径は、
キャビティ22に向かって次第に細くされている。各ゲー
ト25A 〜25C の内部には、棒状のバルブロッド26A 〜26
C が各ゲート25A 〜25C の開口に向かって進退可能に設
けられている。
【0012】各バルブロッド26A 〜26C は、先端部(図
中左側の端部)の外径がゲート25A〜25C の開口の内径
よりも大きくされ、基端部(図中右側の端部)が油圧シ
リンダ装置27A 〜27C のピストンに連結されている。各
油圧シリンダ装置27A 〜27C の駆動により、各バルブロ
ッド26A 〜26C を前進させれば、各ゲート25A 〜25C が
閉鎖され、各バルブロッド26A 〜26C を後退させれば、
各ゲート25A 〜25C が開放されるようになっている。こ
れにより、溶融樹脂30の充填は、各ゲート25A 〜25C に
ついてそれぞれ別個に開始できるようになっている。こ
こにおいて、バルブロッド26A 〜26C および油圧シリン
ダ装置27A 〜27C は、溶融樹脂30の流通を遮断・開放可
能な弁機構を構成するものとなっている。なお、中心部
のゲート25A については、弁機構を省略することができ
る。また、弁機構には、溶融樹脂を遮断・開放する開閉
機能の他、溶融樹脂の流量を調節する流量調節機能を付
加してもよい。
【0013】次に、本実施例の射出成形の手順について
説明する。まず、射出成形機1に金型20をセットした
ら、ゲート25A のバルブロッド26Aを後退させてゲート2
5A を開放するとともに、ゲート25B, 25Cのバルブロッ
ド26B, 26Cを前進させてゲート25B, 25Cを遮断する。そ
して、この状態で、ゲート25A のみから溶融樹脂30の充
填を開始する。次いで、充填した溶融樹脂30が、図2
(A)に示されるように、ゲート25B, 25Cに到達した
ら、図3に示されるように、ゲート25A のバルブロッド
26A を前進させてゲート25A を閉鎖するとともに、ゲー
ト25B, 25Cのバルブロッド26B, 26Cを後退させてゲート
25B, 25Cを開放する。そして、この状態で、ゲート25B,
25Cから溶融樹脂30の充填を開始する。
【0014】この際、ゲート25B, 25Cから充填される溶
融樹脂30は、図2(B)に示されるように、既に溶融樹
脂30が充填済みであるキャビティ22の中心部イには向か
わず、溶融樹脂30が充填されていない流動末端部分、具
体的にはキャビティ22の角隅部ロに向かって進まざるを
得ない。このため、ゲート25B, 25Cから充填される溶融
樹脂30の射出・充填圧力は、キャビティ22の溶融樹脂30
の流動末端部分側の狭い部分に作用し、流動末端部分に
充填された溶融樹脂30は内圧や保圧力が高いレベルに保
たれる。キャビティ22への溶融樹脂30の充填が完了した
ら、溶融樹脂30を冷却・固化させる保圧工程を開始し、
樹脂が充分に冷却・固化したならば、金型20を開いて成
形品を取り出して成形を完了する。
【0015】前述のような本実施例によれば、次のよう
な効果が得られる。すなわち、ゲート25A のみから溶融
樹脂30の充填を開始し、このゲート25A からの溶融樹脂
30が他のゲート25B, 25Cに到達した後に、ゲート25B, 2
5Cからの溶融樹脂30の充填を開始し、双方の溶融樹脂30
がゲート25B, 25Cの近傍で合流するようにしたので、ゲ
ート25B, 25Cからの溶融樹脂30は高圧高温の状態で合流
し、ゲート25A からの溶融樹脂30と融合し、これによ
り、ウエルドラインが生じず、成形品の外観品質および
強度を向上できる。また、ウェルドラインが発生しない
ので、試験的な射出成形を何回も繰り返して行う必要が
なくなり、金型20の調整時間を著しく短縮できる。しか
も、金型に設けられるゲートの数によらず、ウェルドラ
インが発生しないので、例えば、一直線上に所望の数の
ゲートを配列することができる。このため、成形品の長
手方向に沿って必要な数のゲートを金型に設けることに
より、長尺薄板状の成形品を容易に成形できるうえ、ウ
ェルドラインが発生しないことから、その外観品質を向
上できる。
【0016】さらに、既にキャビティ22に溶融樹脂30が
ある程度充填された状態で、ゲート25B, 25Cからの溶融
樹脂30の充填を開始したので、ゲート25B, 25Cからの溶
融樹脂30の充填は容積の狭い角隅部ロに対してのみ行わ
れるため、当該溶融樹脂30の射出・充填圧力は、流動末
端部分において高いレベルに保たれる。このため、成形
圧力が比較的低くゲート25A 〜25C の近傍と溶融樹脂30
の流動末端との間に大きな圧力差が生ぜず、成形品の反
り等の変形を未然に防止できるうえ、金型20内の溶融樹
脂30に対する保圧効果についても、ゲート25A 〜25C の
近傍と流動末端とで差が小さくなり、金型20の成形面の
転写性等のむらを防止でき、成形品の面品質を均一とで
きる。
【0017】また、ゲート25A 〜25C をバルブロッド26
A 〜26C で開閉するようにしたので、溶融樹脂30の流通
および遮断の操作が速やかに行えるようになり、溶融樹
脂30がゲート25B, 25Cに到達した後に、速やかかつ確実
にゲート25B, 25Cから溶融樹脂30の充填を開始できる。
【0018】次に、本発明の効果を具体的な実験例に基
づいて説明する。 〔実験例〕本実験例は、本発明に基づいて射出成形を行
う実験である。本実験例では、前記第1実施例で示した
金型20を用い、ゲート25A を開放するとともに、ゲート
25B, 25Cを閉鎖した状態で、溶融樹脂30の充填を2秒間
行った後、ゲート25A を閉鎖するとともに、ゲート25B,
25Cを開放した状態で溶融樹脂30の充填を2秒間行うこ
とで射出成形を行う。なお、成形を行う成形品は、幅寸
法Wが700mm、高さ寸法Hが1500mm、厚さ寸法t
が2.5mmの長尺薄板状のものである。 〔比較例〕本比較例は、前記実験例と比較するために行
う実験例である。本比較例では、前記実験例と同一の金
型20を用い、溶融樹脂30の充填をゲート25A 〜25C から
同時に開始して射出成形を行う。
【0019】〔射出条件〕これらの実験例および比較例
では、以下のような同一射出条件で射出成形を行った。 射出条件 使用材料: ポリプロピレン(MI=15g/10分 230℃,
2.16kgf) 成形温度: 200℃ 金型温度: 30℃ 〔実験結果〕実験例では、ウェルドマークのない外観品
質に優れた成形品が得られた。一方、比較例では、成形
品のゲート25A とゲート25B との間、および、ゲート25
A とゲート25C との間にウェルドマークが発生し、成形
品の外観品質が損なわれ、得られた成形品は、不良品と
なった。
【0020】なお、本発明は前述の各実施例に限定され
るものではなく、次に示すような変形などをも含むもの
である。すなわち、前記実施例では、ゲート25A から樹
脂を射出した後、ゲート25A を閉鎖してから、ゲート25
B, 25Cから樹脂を射出したが、例えば、ゲート25A につ
いては、特に樹脂の流通を遮断する閉鎖弁を設けず、射
出圧力を低めに設定することによって、ゲート25A から
の樹脂の射出を止めることなく、ゲート25A からの樹脂
の射出開始後、所定時間後にゲート25B, 25Cから樹脂を
射出する方法を採用することができる。また、弁機構と
しては、前記実施例のようにゲートに設けられたものに
限らず、ランナに設けられたものでもよい。この場合、
図4に示されるように、金型20には、ゲート25A に溶融
樹脂30を導くランナ24A と、ゲート25B, 25Cの両方に溶
融樹脂30を導くランナ24B とを設け、これらのランナ24
A, 24Bの内部を流通する溶融樹脂30を遮断・開放可能な
弁機構28A, 28Bを設ければよい。
【0021】また、溶融樹脂の流動を遮断する、弁機構
の弁体としては、棒状のバルブロッドに限らず、ボール
バルブの弁体や、バタフライバルブの弁体状のものでも
よく、また、この弁体を駆動する操作機としては、油圧
シリンダ装置に限らず、空気シリンダ、電動モータ、お
よび、ソレノイドでもよい。
【0022】さらに、弁機構は省略することができる。
例えば、図5に示されるように、ゲート25A に溶融樹脂
30を充填する射出装置14、および、ゲート25B, 25Cの両
方に溶融樹脂30を充填する射出装置15を設け、これらの
二台の射出装置14, 15が溶融樹脂30を射出するタイミン
グをずらし、ゲート25A から先に溶融樹脂30の充填を開
始するようにしてもよい。この場合、ゲート25B, 25Cの
上流部分29B, 29Cには、電気ヒータ等からなる加熱装置
4を設け、射出装置15が射出動作を行うまでに、ゲート
25B, 25C内の溶融樹脂30が冷却・固化しないようにして
もよい。
【0023】また、成形品の形状としては、平板状のも
のに限らず、棒状のものや箱状のものでもよく、実施に
あたり適宜設定すればよい。さらに、金型のゲートの数
は、任意に設定でき、成形品の形状や大きさ等によって
適宜設定すればよい。
【0024】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、溶融樹脂
を充填する充填孔を複数設けても、ウエルドラインが生
じないことから、成形品の外観品質および強度を向上で
きるうえ、成形品の長手方向に沿って必要な数のゲート
を金型に設けることが可能となるので、長尺薄板状の成
形品を容易に成形できる。また、圧力分布の最高値と最
低値との差が低減され、圧力分布の変化をなだらかにで
き、射出圧力を比較的低くできることとあいまって、ソ
リ、変形を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】前記実施例の作用を説明するための斜視図であ
る。
【図3】前記実施例の図1とは異なる状態を示す断面図
である。
【図4】本発明の変形例を示す断面図である。
【図5】本発明の別の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
20 金型 22 キャビティ 25A 〜25C 充填孔としてのゲート 26A 〜26C 弁機構を構成するバルブロッド 27A 〜27C 弁機構を構成する油圧シリンダ装置 28A, 28B 弁機構 30 溶融樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融樹脂をキャビティ内に充填する複数の
    充填孔を有する金型を用いて成形を行う射出成形方法で
    あって、 前記複数の充填孔のうち所定の充填孔から溶融樹脂の充
    填を開始した後、前記キャビティの内部に溶融樹脂が充
    填されていくにしたがい、残りの充填孔から溶融樹脂の
    充填を開始することを特徴とする合成樹脂の射出成形方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の合成樹脂の射出成形方法
    において、前記残りの充填孔は、前記所定の充填孔から
    充填された溶融樹脂が到達したものから順次溶融樹脂の
    充填を開始することを特徴とする合成樹脂の射出成形方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の合成樹脂の射出成形方法
    において、前記金型には、少なくとも前記残りの充填孔
    に送られる溶融樹脂の流通を遮断・開放可能な弁機構が
    設けられ、前記所定の充填孔から溶融樹脂の充填を開始
    した後、前記キャビティの内部に溶融樹脂が充填されて
    いくにしたがい、前記弁機構を順次開放することを特徴
    とする合成樹脂の射出成形方法。
JP30200194A 1994-12-06 1994-12-06 合成樹脂の射出成形方法 Withdrawn JPH08156033A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30200194A JPH08156033A (ja) 1994-12-06 1994-12-06 合成樹脂の射出成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30200194A JPH08156033A (ja) 1994-12-06 1994-12-06 合成樹脂の射出成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08156033A true JPH08156033A (ja) 1996-06-18

Family

ID=17903694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30200194A Withdrawn JPH08156033A (ja) 1994-12-06 1994-12-06 合成樹脂の射出成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08156033A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7338627B2 (en) 2001-05-31 2008-03-04 Daiwa Kasei Industry Co., Ltd. Injection molding method and injection molding apparatus
JP2009298055A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Hiroyuki Fukaya 射出制御装置
JP2011093232A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Honda Motor Co Ltd 射出成形方法
ITTO20111075A1 (it) * 2011-11-23 2013-05-24 Inglass Spa Procedimento e apparecchiatura di stampaggio ad iniezione di particolari plastici
JP2019155773A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 長板状部材の製造方法、及び金型
JP2019155774A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 長板状部材の製造方法、及び金型

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7338627B2 (en) 2001-05-31 2008-03-04 Daiwa Kasei Industry Co., Ltd. Injection molding method and injection molding apparatus
JP2009298055A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Hiroyuki Fukaya 射出制御装置
JP2011093232A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Honda Motor Co Ltd 射出成形方法
ITTO20111075A1 (it) * 2011-11-23 2013-05-24 Inglass Spa Procedimento e apparecchiatura di stampaggio ad iniezione di particolari plastici
JP2019155773A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 長板状部材の製造方法、及び金型
JP2019155774A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 長板状部材の製造方法、及び金型

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5895669A (en) Injection molding shut-off bushing with separate material flow path
JP5552780B2 (ja) 射出成形装置及び射出成形方法
JPH08156033A (ja) 合成樹脂の射出成形方法
KR100969087B1 (ko) 차량용 도어트림의 제조장치 및 제조방법
JP3191276B2 (ja) ランナーレス金型
JPS60240425A (ja) 多重成形金型用樹脂漏れ防止装置
JPH11314148A (ja) ホットランナ金型装置を用いた金属材料の射出成形方法及びそのためのホットランナ金型装置
JPH06210685A (ja) フローモールド成形方法
JP2004114482A (ja) 射出成形機における二材成形方法
JP2002086515A (ja) 熱可塑性樹脂の射出成形方法及び金型
US20240066773A1 (en) Injection molding machine, injection molding method, and injection mold
JP4579667B2 (ja) 射出成形機と射出成形方法
JPH10109332A (ja) 表皮成形射出金型のバルブゲート装置
JP2018103393A (ja) 射出成形機及び射出成形方法
JP3213137B2 (ja) ガス注入射出成形方法およびその装置
JP4129840B2 (ja) 射出成形用金型
JP2006341421A (ja) 射出成形システムおよびそれを用いる射出成形方法
JPH06262645A (ja) 射出成形機及び射出成形方法
JPH04286616A (ja) 射出成形方法及び射出成形型
JP2001018259A (ja) 成形用金型及び成形方法及び成形品
JPS58145428A (ja) プラスチツクの射出成形方法
JPH0698643B2 (ja) 合成樹脂製成形体用成形装置
JP2003191290A (ja) 射出成形用金型装置
JPH06304953A (ja) ガス射出成形方法およびその金型
JP2000202615A (ja) 金属射出成形方法および金属射出成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020305