JP2021154517A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

インクジェット印刷装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021154517A
JP2021154517A JP2020054526A JP2020054526A JP2021154517A JP 2021154517 A JP2021154517 A JP 2021154517A JP 2020054526 A JP2020054526 A JP 2020054526A JP 2020054526 A JP2020054526 A JP 2020054526A JP 2021154517 A JP2021154517 A JP 2021154517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
pressure
ink
negative pressure
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020054526A
Other languages
English (en)
Inventor
直人 辻野
Naoto Tsujino
直人 辻野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to JP2020054526A priority Critical patent/JP2021154517A/ja
Publication of JP2021154517A publication Critical patent/JP2021154517A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】インクの非循環時において密閉状態とされるインク循環機構のタンクの圧力を是正できるインクジェット印刷装置を提供する。【解決手段】制御部は、電源投入時、および所定時間以上の待機状態からの復帰時の少なくともいずれかにおいて、インク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を開放することで、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力を、ノズル面16aとバッファタンク36との間の水頭圧に相当する待機設定圧に調整するリセット動作を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、インク循環式のインクジェット印刷装置に関する。
インクジェットヘッドの上流側に配置されたタンクと、インクジェットヘッドと、その下流側に配置されたタンクとの間でインクを循環させつつ、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷するインク循環式のインクジェット印刷装置が知られている。
このようなインク循環式のインクジェット印刷装置において、インク循環機構におけるインクジェットヘッドの上流側のタンクおよび下流側のタンクを、インクジェットヘッドのノズル面より上方に配置することがある(特許文献1参照)。
このような構成では、待機中や電源オフの期間等の、インク循環を行わない非循環時においては、インク循環機構におけるインクジェットヘッドの上流側のタンクおよび下流側のタンクを密閉状態にする必要がある。これらのタンクにインクを保持して、タンクからインクジェットヘッドへインクが流れてノズルからインクが漏れることを防止するためである。
特開2016−215626号公報
しかしながら、上述のような非循環時において、環境温度の変化により、密閉状態のタンクの圧力が正常値から変化することがある。非循環時におけるタンクの圧力が正常値からずれていると、インク循環を開始する際にインク循環のためのタンクの圧力生成に要する時間が増大する等の不都合が生じるおそれがある。
また、非循環時におけるタンクの圧力の変化によりインクジェットヘッドのノズル圧が変化することで、ノズル内のインクのメニスカスの破壊によるインク漏れ等を招くおそれがある。
このため、非循環時における正常値からずれたインク循環機構のタンクの圧力を是正することが望ましい。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、インクの非循環時において密閉状態とされるインク循環機構のタンクの圧力を是正できるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット印刷装置は、インクを吐出するノズルが開口したノズル面を有するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドに接続され、インクを貯留する第1タンクと、前記ノズル面より低い位置に配置され、インクを貯留する第2タンクと、前記第2タンクを密閉状態と大気開放状態との間で切り替える第1切替部と、前記第1タンクと前記第2タンクとを接続する経路と、前記経路内のインクの流路を開閉する開閉部と、前記第1切替部および前記開閉部を制御する制御部とを備え、本装置の電源がオフの状態、および本装置の待機状態において、前記第1タンクは密閉状態とされ、前記経路内のインクの流路は前記開閉部により閉鎖されており、前記制御部は、本装置の電源投入時、および所定時間以上の本装置の待機状態からの復帰時の少なくともいずれかにおいて、前記開閉部により前記経路内のインクの流路を開放するとともに前記第1切替部により前記第2タンクを大気開放状態とすることで、前記第1タンクの圧力を前記ノズル面と前記第2タンクとの間の水頭圧に相当する所定値に調整する調整動作を実行することを特徴とする。
本発明のインクジェット印刷装置によれば、インクの非循環時において密閉状態とされるインク循環機構のタンクの圧力を是正できる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の印刷部および圧力生成部の概略構成図である。 リセット動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の印刷部および圧力生成部の概略構成図である。なお、以下の説明における上下方向は鉛直方向であり、図2における紙面の上下を上下方向とする。
図1に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、4つの印刷部2と、圧力生成部3と、搬送部4と、制御部5とを備える。
印刷部2は、インクを循環させつつ、搬送部4により搬送される用紙にインクを吐出して画像を印刷する。4つの印刷部2は、それぞれ異なる色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のインクを吐出する。4つの印刷部2は、吐出するインクの色が異なる以外は、同様の構成を有する。
図2に示すように、印刷部2は、インクジェットヘッド11と、インク循環機構12と、インク供給部13とを備える。なお、図2に示す印刷部2の構成は1色分であり、上述のように、4つの印刷部2がそれぞれ同様の構成を有する。
インクジェットヘッド11は、インク循環機構12により供給されるインクを吐出する。インクジェットヘッド11は、複数のヘッドモジュール16を有する。
ヘッドモジュール16は、インクを貯留するインクチャンバ(図示せず)と、インクを吐出する複数のノズル(図示せず)と、ノズルが開口したノズル面16aとを有する。インクチャンバ内には、ピエゾ素子(図示せず)が配置されている。ピエゾ素子の駆動により、ノズルからインクが吐出される。ノズル面16aは、搬送部4により搬送される用紙に対向するヘッドモジュール16の下面である。
インク循環機構12は、インクを循環させつつインクジェットヘッド11にインクを供給する。インク循環機構12は、加圧タンク(第1タンクに相当)21と、加圧タンク液面センサ22と、分配器23と、集合器24と、負圧タンク(第1タンクに相当)25と、負圧タンク液面センサ26と、インク循環管27〜29と、インク循環ポンプ30とを備える。
加圧タンク21は、圧力生成部3により付与される正圧によりインクジェットヘッド11にインクを供給する。加圧タンク21のインクは、インク循環管27および分配器23を介してインクジェットヘッド11に供給される。すなわち、加圧タンク21は、インク循環管27および分配器23を介してインクジェットヘッド11に接続され、インクの循環方向におけるインクジェットヘッド11の上流側に配置されている。加圧タンク21内には、インクの液面上に空気層31が形成されている。加圧タンク21は、後述の加圧連通管52を介して後述の加圧共通気室51に接続されている。加圧タンク21は、インクジェットヘッド11のノズル面16aより高い位置(上方)に配置されている。
加圧タンク液面センサ22は、加圧タンク21内のインクの液面高さが基準高さに達しているか否かを検出するためのものである。加圧タンク液面センサ22は、加圧タンク21内の液面高さが基準高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、基準高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
分配器23は、インク循環管27を介して加圧タンク21から供給されるインクを、インクジェットヘッド11の各ヘッドモジュール16に分配する。
集合器24は、インクジェットヘッド11で消費されなかったインクを各ヘッドモジュール16から集める。集合器24により集められたインクは、インク循環管28を介して負圧タンク25へと流れる。
負圧タンク25は、圧力生成部3により付与される負圧によりインクジェットヘッド11で消費されなかったインクを集合器24から回収して貯留する。すなわち、負圧タンク25は、集合器24およびインク循環管28を介してインクジェットヘッド11に接続され、インクの循環方向におけるインクジェットヘッド11の下流側に配置されている。負圧タンク25内には、インクの液面上に空気層32が形成されている。負圧タンク25は、後述の負圧連通管61を介して後述の負圧共通気室60に接続されている。負圧タンク25は、加圧タンク21と同じ高さに配置されている。
負圧タンク液面センサ26は、負圧タンク25内のインクの液面高さが基準高さに達しているか否かを検出するためのものである。負圧タンク液面センサ26は、負圧タンク25内の液面高さが基準高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、基準高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
インク循環管27は、加圧タンク21と分配器23とを接続する。インク循環管28は、集合器24と負圧タンク25とを接続する。インク循環管29は、負圧タンク25と加圧タンク21とを接続する。インク循環管27〜29、分配器23、および集合器24により、加圧タンク21、インクジェットヘッド11、および負圧タンク25の間でインクの循環を行うための循環経路が構成される。
インク循環ポンプ30は、インク循環時において、インク循環管29を介して負圧タンク25から加圧タンク21へインクを送液する。また、インク循環ポンプ30は、インク供給部13からインク循環機構12へのインク供給時において、後述の接続管39およびインク循環管29の一部を介して後述のバッファタンク36から加圧タンク21へインクを送液する。インク循環ポンプ30は、インク循環管29の途中に配置されている。
インク供給部13は、インク循環機構12にインクを供給する。インク供給部13は、バッファタンク(第2タンクに相当)36と、バッファタンク液面センサ37と、インク供給弁(開閉部に相当)38と、接続管39と、バッファタンク大気開放弁(第1切替部に相当)40と、バッファタンク大気開放管41と、エアフィルタ42と、インクカートリッジ43と、インクカートリッジポンプ44と、インク送液管45と、バッファタンク液面調整弁46と、バッファタンク液面調整管47とを備える。
バッファタンク36は、インク循環機構12へ供給するインクを貯留する。バッファタンク36は、インクカートリッジ43からインクの供給を受け、供給されたインクを貯留する。バッファタンク36内には、インクの液面上に空気層48が形成されている。バッファタンク36は、接続管39およびインク循環管29を介して、加圧タンク21および負圧タンク25に接続されている。バッファタンク36は、インクジェットヘッド11のヘッドモジュール16のノズル面16aより低い位置(下方)に配置されている。したがって、バッファタンク36は、インクジェットヘッド11のノズル面16aより低い位置(下方)に配置されている。
バッファタンク液面センサ37は、バッファタンク36内のインクの液面高さが基準高さに達しているか否かを検出するためのものである。バッファタンク液面センサ37は、バッファタンク36内の液面高さが基準高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、基準高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
インク供給弁38は、接続管39内のインクの流路を開閉することで、インク循環管29とバッファタンク36との間の連通、遮断を切り替える。インク供給弁38は、通電時に開放され、非通電時に閉鎖されるノーマルクローズ型の電磁弁からなる。
接続管39は、インク循環管29とバッファタンク36とを接続する。接続管39は、一端がインク循環管29の負圧タンク25とインク循環ポンプ30との間の部分に接続され、他端がバッファタンク36に接続されている。接続管39とインク循環管29とにより、バッファタンク36と加圧タンク21および負圧タンク25とを接続する経路が構成される。
バッファタンク大気開放弁40は、バッファタンク36を密閉状態(大気から遮断された状態)と大気開放状態(大気に通じた状態)との間で切り替えるために、バッファタンク大気開放管41内の空気の流路を開閉する。バッファタンク大気開放弁40は、ノーマルクローズ型の電磁弁からなる。
バッファタンク大気開放管41は、バッファタンク36を大気開放するための空気の流路を形成する。バッファタンク大気開放管41は、一端がバッファタンク36の空気層48に接続され、他端(大気開放端)がエアフィルタ42を介して大気に通じている。
エアフィルタ42は、バッファタンク大気開放管41への空気中のゴミ等の進入を防止する。エアフィルタ42は、バッファタンク大気開放管41の大気開放端に設置されている。
インクカートリッジ43は、インクジェットヘッド11による印刷に用いられるインクを収容している。
インクカートリッジポンプ44は、インク送液管45を介してインクカートリッジ43からバッファタンク36へインクを送液する。
インク送液管45は、インクカートリッジ43からバッファタンク36へインクを送液するための経路を構成する。インク送液管45は、一端がバッファタンク36に接続され、他端がインクカートリッジ43に接続されている。
バッファタンク液面調整弁46は、バッファタンク液面調整管47内のインクの流路を開閉する。バッファタンク液面調整弁46は、ノーマルクローズ型の電磁弁からなる。
バッファタンク液面調整管47は、バッファタンク36からインクカートリッジ43にインクを戻すための経路を構成する。バッファタンク液面調整管47は、一端がバッファタンク36に接続され、他端がインク送液管45のインクカートリッジポンプ44とインクカートリッジ43との間の部分に接続されている。
圧力生成部3は、各印刷部2の加圧タンク21および負圧タンク25にインク循環のための圧力を生成する。圧力生成部3は、各印刷部2に共通のものである。図2に示すように、圧力生成部3は、加圧共通気室51と、加圧連通管52と、加圧エアポンプ53と、加圧ポンプ上流弁54と、大気連通管55と、エアフィルタ56と、加圧圧力調整弁57と、加圧圧力調整管58と、加圧圧力センサ59と、負圧共通気室60と、負圧連通管61と、負圧エアポンプ62と、負圧ポンプ下流弁63と、負圧圧力生成管64と、負圧圧力調整弁65と、負圧圧力調整管66と、負圧圧力センサ67と、加負圧連通弁68と、加負圧連通管69とを備える。なお、加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65は、第2切替部に相当する。
加圧共通気室51は、各印刷部2の加圧タンク21の圧力を等しくするための気室である。加圧共通気室51は、各印刷部2に対応する加圧連通管52を介して、各印刷部2の加圧タンク21に接続されている。これにより、各印刷部2の加圧タンク21どうしが、加圧共通気室51および加圧連通管52を介して連通されている。
加圧連通管52は、加圧共通気室51と加圧タンク21の空気層31とを連通させる。加圧連通管52は、各印刷部2に1本ずつ対応して設けられている。加圧連通管52は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端が加圧タンク21の空気層31に接続されている。
加圧エアポンプ53は、加圧タンク21にインク循環のための正圧を付与するために、加圧共通気室51へ空気を送る。加圧エアポンプ53は、大気連通管55の途中に配置されている。
加圧ポンプ上流弁54は、大気連通管55内の空気の流路を開閉する。加圧ポンプ上流弁54は、加圧圧力調整管58が大気連通管55に接続する地点と加圧エアポンプ53との間において大気連通管55に配置されている。加圧ポンプ上流弁54は、ノーマルクローズ型の電磁弁からなる。
大気連通管55は、加圧エアポンプ53により加圧共通気室51へ空気を送るための空気の流路を形成する。大気連通管55は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端(大気開放端)がエアフィルタ56を介して大気に通じている。大気連通管55には、加圧圧力調整管58、負圧圧力生成管64、および負圧圧力調整管66が接続されている。これにより、加圧圧力調整管58、負圧圧力生成管64、および負圧圧力調整管66が大気に連通される。
エアフィルタ56は、大気連通管55への空気中のゴミ等の進入を防止する。エアフィルタ56は、大気連通管55の大気開放端に設置されている。
加圧圧力調整弁57は、加圧共通気室51および加圧タンク21の圧力を調整するために、加圧圧力調整管58内の空気の流路を開閉する。加圧圧力調整弁57は、ノーマルクローズ型の電磁弁からなる。
加圧圧力調整管58は、加圧共通気室51および加圧タンク21の圧力調整のための空気の流路を形成する。加圧圧力調整管58は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端が大気連通管55に接続されている。
加圧圧力センサ59は、加圧共通気室51内の圧力を検出する。加圧共通気室51内の圧力は、各印刷部2の加圧タンク21内の圧力と等しい。加圧共通気室51と各印刷部2の加圧タンク21の空気層31とが連通されているためである。
負圧共通気室60は、各印刷部2の負圧タンク25の圧力を等しくするための気室である。負圧共通気室60は、各印刷部2に対応する負圧連通管61を介して、各印刷部2の負圧タンク25に接続されている。これにより、各印刷部2の負圧タンク25どうしが、負圧共通気室60および負圧連通管61を介して連通されている。
負圧連通管61は、負圧共通気室60と負圧タンク25の空気層32とを連通させる。負圧連通管61は、各印刷部2に1本ずつ対応して設けられている。負圧連通管61は、一端が負圧共通気室60に接続され、他端が負圧タンク25の空気層32に接続されている。
負圧エアポンプ62は、負圧タンク25にインク循環のための負圧を付与するために、負圧共通気室60から空気を吸引する。負圧エアポンプ62は、負圧圧力生成管64の途中に配置されている。
負圧ポンプ下流弁63は、負圧圧力生成管64内の空気の流路を開閉する。負圧ポンプ下流弁63は、負圧圧力生成管64の負圧エアポンプ62より大気連通管55側に配置されている。負圧ポンプ下流弁63は、ノーマルクローズ型の電磁弁からなる。
負圧圧力生成管64は、負圧エアポンプ62により負圧共通気室60から空気を吸引するための空気の流路を形成する。負圧圧力生成管64は、一端が負圧共通気室60に接続され、他端が大気連通管55に接続されている。
負圧圧力調整弁65は、負圧共通気室60および負圧タンク25の圧力を調整するために、負圧圧力調整管66内の空気の流路を開閉する。負圧圧力調整弁65は、ノーマルクローズ型の電磁弁からなる。
負圧圧力調整管66は、負圧共通気室60および負圧タンク25の圧力調整のための空気の流路を形成する。負圧圧力調整管66は、一端が負圧共通気室60に接続され、他端が大気連通管55に接続されている。
負圧圧力センサ67は、負圧共通気室60内の圧力を検出する。負圧共通気室60内の圧力は、各印刷部2の負圧タンク25内の圧力と等しい。負圧共通気室60と各印刷部2の負圧タンク25の空気層32とが連通されているためである。
加負圧連通弁68は、加圧共通気室51と負圧共通気室60との間の連通、遮断を切り替えるために、加負圧連通管69内の空気の流路を開閉する。加負圧連通弁68は、通電時に閉鎖され、非通電時に開放されるノーマルオープン型の電磁弁からなる。
加負圧連通管69は、加圧共通気室51と負圧共通気室60とを連通させるための空気の流路を形成する。加負圧連通管69は、一端が加圧共通気室51に接続され、他端が負圧共通気室60に接続されている。
搬送部4は、給紙台(図示せず)から用紙を取り出し、その用紙を搬送経路に沿って搬送する。搬送部4は、用紙を搬送するためのローラ、ローラを駆動させるモータ(いずれも図示せず)等を有する。
制御部5は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部5は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
制御部5は、印刷時には、インク循環部12においてインクを循環させつつ、インクジェットヘッド11からインクを吐出するよう印刷部2および圧力生成部3を制御する。
また、制御部5は、インクジェット印刷装置1の電源投入時、および所定時間以上の待機状態からの復帰時において、後述するリセット動作(調整動作に相当)を実行する。
次に、インクジェット印刷装置1の印刷時の動作について説明する。
印刷ジョブが入力されると、制御部5は、加負圧連通弁68を閉鎖する。これにより、加圧共通気室51と負圧共通気室60との間が遮断される。
なお、印刷ジョブが入力される前の待機状態のインクジェット印刷装置1では、加負圧連通弁68は開放されている。インク供給弁38、バッファタンク大気開放弁40、バッファタンク液面調整弁46、加圧ポンプ上流弁54、加圧圧力調整弁57、負圧ポンプ下流弁63、および負圧圧力調整弁65は閉鎖されている。
次いで、制御部5は、加圧ポンプ上流弁54および負圧ポンプ下流弁63を開放し、加圧エアポンプ53および負圧エアポンプ62を駆動させて、加圧タンク21および負圧タンク25にそれぞれのインク循環時の設定圧を生成させる。これにより、加圧タンク21からインクジェットヘッド11を経由して負圧タンク25へ向かうインクの流れが生じる。ここで、インク循環時の加圧タンク21および負圧タンク25のそれぞれの設定圧は、インクを循環させつつインクジェットヘッド11のノズル圧を適正値にするための圧力値として予め設定されたものである。加圧タンク21の設定圧は正圧であり、負圧タンク25の設定圧は負圧である。
加圧タンク21および負圧タンク25にそれぞれの設定圧が生成されると、制御部5は、印刷ジョブの実行を開始する。具体的には、制御部5は、印刷ジョブに基づき、搬送部4により搬送される用紙にインクジェットヘッド11からインクを吐出させて画像を印刷させる。
この印刷動作中において、制御部5は、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力をそれぞれの設定圧で維持するよう加圧エアポンプ53、加圧圧力調整弁57、負圧エアポンプ62、および負圧圧力調整弁65を制御する。
また、印刷動作中において、制御部5は、液面維持制御を行う。液面維持制御は、加圧タンク21、負圧タンク25、およびバッファタンク36の液面高さを基準高さに維持しつつインク循環するための制御である。液面維持制御において、制御部5は、加圧タンク21、負圧タンク25、およびバッファタンク36の液面高さに応じて、インク循環ポンプ30、インク供給弁38、およびインクカートリッジポンプ44を制御する。
具体的には、加圧タンク液面センサ22および負圧タンク液面センサ26がともにオンの状態では、制御部5は、インク循環ポンプ30をオフとし、インク供給弁38を閉鎖する。加圧タンク液面センサ22がオンで負圧タンク液面センサ26がオフの状態でも同様に、制御部5は、インク循環ポンプ30をオフとし、インク供給弁38を閉鎖する。
加圧タンク液面センサ22がオフで負圧タンク液面センサ26がオンの状態では、制御部5は、インク循環ポンプ30をオンとし、インク供給弁38を閉鎖する。これにより、負圧タンク25から加圧タンク21へインクが送液される。
加圧タンク液面センサ22および負圧タンク液面センサ26がともにオフの状態では、制御部5は、インク循環ポンプ30をオンとし、インク供給弁38を開放する。これにより、バッファタンク36から加圧タンク21へインクが送液される。
また、バッファタンク液面センサ37がオフの状態では、制御部5は、インクカートリッジポンプ44をオンとする。これにより、インクカートリッジ43からバッファタンク36へインクが送液される。バッファタンク液面センサ37がオンの状態では、制御部5は、インクカートリッジポンプ44をオフとする。
印刷動作中は、加圧タンク21からインクジェットヘッド11へインクが供給され、インクジェットヘッド11で消費されなかったインクが負圧タンク25に回収される。加圧タンク液面センサ22がオフで負圧タンク液面センサ26がオンの状態になると、上述の液面維持制御により、インク循環ポンプ30が負圧タンク25から加圧タンク21へインクを送液する。このようにしてインクが循環されつつ、印刷が行われる。
また、加圧タンク液面センサ22および負圧タンク液面センサ26がともにオフの状態になると、上述の液面維持制御により、インク循環ポンプ30がバッファタンク36から加圧タンク21へインクを送液する。これにより、インク循環機構12にインクが供給される。
また、バッファタンク液面センサ37がオフの状態になると、上述の液面維持制御により、インクカートリッジポンプ44がインクカートリッジ43からバッファタンク36へインクを送液する。これにより、バッファタンク36にインクが補給される。
印刷ジョブに基づく印刷が終了すると、制御部5は、液面維持制御および圧力生成部3による圧力制御を終了し、加負圧連通弁68を開放する。これにより、加圧タンク21の空気層31と負圧タンク25の空気層32とが連通される。
ここで、液面維持制御の終了に際し、インク循環ポンプ30が駆動中の場合、制御部5は、それを停止する。また、制御部5は、インク供給弁38が開放されている場合、それを閉鎖する。また、インクカートリッジポンプ44が駆動中の場合、制御部5は、それを停止する。
また、圧力制御の終了に際し、加圧エアポンプ53が駆動中の場合、制御部5は、それを停止する。負圧エアポンプ62についても同様である。また、制御部5は、加圧ポンプ上流弁54および負圧ポンプ下流弁63を閉鎖する。
また、圧力制御の終了に際し、加圧圧力調整弁57が閉鎖されている場合、制御部5は、それを開放する。加圧圧力調整弁57が開放されている場合は、制御部5は、その開放状態を維持する。負圧圧力調整弁65についても同様である。このように、制御部5は、印刷ジョブの終了による圧力制御の終了に際して加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65を開放状態とする。これにより、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力がそれぞれのインク循環時の設定圧から大気圧へ移行する。
加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が大気圧になると、制御部5は、加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65を閉鎖するとともに、インク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を開放する。
これにより、加圧タンク21および負圧タンク25が密閉状態となるとともに、大気開放状態のバッファタンク36とインク循環管29とが連通される。これにより、インクジェットヘッド11のノズル面16aとバッファタンク36との間の水頭圧により、加圧タンク21および負圧タンク25に負圧が生成される。具体的には、負圧タンク25からインク循環管29の一部および接続管39を介してバッファタンク36へインクが流れることで、密閉状態の加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が低下し、負圧が生成される。
ここで、停止中のインク循環ポンプ30はインク循環管29内のインクの流路を密閉しているため、加圧タンク21からバッファタンク36へはインクは流れない。また、加負圧連通弁68が開放されているため、加圧タンク21の圧力と負圧タンク25の圧力とは等しくなる。また、負圧タンク25からインクが流出すると、加圧タンク21からインクジェットヘッド11を介して負圧タンク25へインクが流れ、加圧タンク21の液面と負圧タンクの液面とが同じ位置になる。
そして、加圧圧力センサ59および負圧圧力センサ67の検出値が微負圧である所定の待機設定圧(所定値)Ptになると、制御部5は、インク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を閉鎖する。これにより、インクジェット印刷装置1が待機状態となる。
待機状態のインクジェット印刷装置1では、加圧タンク21および負圧タンク25は、それぞれの空気層31,32が互いに連通された状態で、密閉状態とされている。インク供給弁38は閉鎖され、バッファタンク36は密閉状態である。そして、加圧タンク21および負圧タンク25には、上述のように、微負圧である待機設定圧Ptが生成されている。
待機設定圧Ptは、待機状態におけるインクジェットヘッド11のノズル圧が所定の微負圧の値となるように設定されたものである。待機設定圧Ptは、待機状態でのインクジェットヘッド11のノズル面16aとバッファタンク36との間の水頭圧(−ρgh)に相当する圧力である。この水頭圧は、ノズル面16aを基準とするものである。
ここで、ρはインクの密度である。gは重力加速度である。hは、待機状態でのノズル面16aとバッファタンク36の液面との高低差である。hは、Pt=−ρghとなるように設定されている。
次に、インクジェット印刷装置1におけるリセット動作について説明する。
リセット動作は、インクジェット印刷装置1の電源投入時、および所定時間以上の待機状態からの復帰時において、ノズル面16aとバッファタンク36との間の水頭圧により加圧タンク21および負圧タンク25の圧力を待機設定圧Ptに調整する動作である。
ここで、インクジェット印刷装置1の待機状態は、電源がオンの状態で、インク循環を行っていない状態である。
待機状態においてインクジェット印刷装置1の電源がオフになった場合には、その後の電源がオフの期間におけるインクジェット印刷装置1の加負圧連通弁68等の各弁の開閉状態は、待機状態と同様の状態である。すなわち、待機状態において電源がオフになった後の電源がオフの期間でも、待機状態と同様に、加圧タンク21および負圧タンク25は、それぞれの空気層31,32が互いに連通された状態で、密閉状態とされている。また、インク供給弁38は閉鎖され、バッファタンク36は密閉状態になっている。
また、インク循環中のインクジェット印刷装置1の電源が瞬断された場合には、ノーマルオープン型である加負圧連通弁68は開放される。ノーマルクローズ型である加圧ポンプ上流弁54、加圧圧力調整弁57、負圧ポンプ下流弁63、負圧圧力調整弁65、インク供給弁38、およびバッファタンク大気開放弁40は閉鎖される。したがって、この場合でも、インクジェット印刷装置1の各弁の開閉状態は、待機状態と同様の状態である。すなわち、インク循環中に電源が瞬断された後の電源がオフの期間でも、待機状態と同様に、加圧タンク21および負圧タンク25は、それぞれの空気層31,32が互いに連通された状態で、密閉状態とされている。また、インク供給弁38は閉鎖され、バッファタンク36は密閉状態になっている。
したがって、インク循環を行わない非循環時(電源オフの期間、および電源オンで待機状態の期間)には、加圧タンク21および負圧タンク25は、それぞれの空気層31,32が互いに連通された状態で、密閉状態とされている。また、インク供給弁38は閉鎖され、バッファタンク36は密閉状態になっている。
ところで、インク循環を終了して待機状態へ移行した時点では、前述のように、加圧タンク21および負圧タンク25に待機設定圧Ptが生成されている。しかし、その後の環境温度の変化により、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が変化することがある。例えば、待機状態へ移行した時点から環境温度が上昇することで、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が待機設定圧Ptより高くなることがある。
また、インク循環中に電源が瞬断された場合には、加圧タンク21および負圧タンク25に待機設定圧Ptを生成する動作はできないため、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が待機設定圧Ptになっていないことがある。
したがって、電源投入時には、待機状態で電源がオフとされた場合における待機状態への移行時点から電源投入時までの間の環境温度変化の影響や、インク循環中に電源が瞬断されていたことにより、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が正常値(待機設定圧Pt)からずれていることがある。
また、待機状態からの復帰時においても、待機状態へ移行した時点からの環境温度変化の影響により、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が正常値からずれていることがある。
非循環時における加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が正常値からずれていると、インク循環を開始する際にインク循環のための加圧タンク21および負圧タンク25の圧力生成に要する時間が増大する等の不都合が生じるおそれがある。また、非循環時における加圧タンク21および負圧タンク25の圧力の変化によりインクジェットヘッドのノズル圧が変化することで、ノズル内のインクのメニスカスの破壊によるインク漏れ等を招くおそれがある。このため、非循環時の正常値からずれた加圧タンク21および負圧タンク25の圧力を是正することが望ましい。
そこで、インクジェット印刷装置1では、電源投入時、および所定時間以上の待機状態からの復帰時において、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力を待機設定圧Ptに調整するリセット動作を行う。ここで、上記の所定時間は、上述のような不都合が生じるほどの加圧タンク21および負圧タンク25の圧力変化を招くような環境温度変化が生じ得る時間として設定された時間である。
図3は、リセット動作を説明するためのフローチャートである。図3のフローチャートの処理は、インクジェット印刷装置1の電源が投入されたこと、および、待機状態が所定時間以上経過しているインクジェット印刷装置1に印刷動作の開始が指示されたことにより開始となる。
図3のステップS1において、制御部5は、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが待機設定圧Pt(=−ρgh)以上であるか否かを判断する。ここで、制御部5は、加圧圧力センサ59および負圧圧力センサ67の検出値から、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pを判断できる。
P≧Ptであると判断した場合(ステップS1:YES)、ステップS2において、制御部5は、インク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を開放する。
ここで、P≧Ptであることは、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが、ノズル面16aとバッファタンク36との間の水頭圧(−ρgh)と同等かそれより正圧寄りであることを意味する。加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが、ノズル面16aとバッファタンク36との間の水頭圧より正圧寄りである場合、インク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を開放することで、負圧タンク25からインク循環管29の一部および接続管39を介してバッファタンク36へインクが流れる。これにより、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が低下する。加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが、加圧タンク21および負圧タンク25とバッファタンク36との間の水頭圧、すなわち待機設定圧Ptと同等になると、負圧タンク25からバッファタンク36へのインクの流出は止まる。
次いで、ステップS3において、制御部5は、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが待機設定圧Ptになったか否かを判断する。P=Ptになっていないと判断した場合(ステップS3:NO)、制御部5は、ステップS3を繰り返す。
P=Ptになったと判断した場合(ステップS3:YES)、ステップS4において、制御部5は、インク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を閉鎖する。これにより、インクジェット印刷装置1が待機状態となり、一連の動作が終了となる。ここで、ステップS2〜S4が、リセット動作に相当する。
ステップS1において、P<Ptであると判断した場合(ステップS1:NO)、ステップS5において、制御部5は、加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65を開放する。これにより、加圧タンク21および負圧タンク25が大気開放され、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が上昇し始める。
次いで、ステップS6において、制御部5は、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが待機設定圧Pt以上になったか否かを判断する。P≧Ptになっていないと判断した場合(ステップS6:NO)、制御部5は、ステップS6を繰り返す。
P≧Ptになったと判断した場合(ステップS6:YES)、ステップS7において、制御部5は、加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65を閉鎖する。これにより、P≧Ptの状態で、加圧タンク21および負圧タンク25が密閉状態となる。なお、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが大気圧になってから加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65を閉鎖してもよい。
この後、制御部5は、ステップS2へ進み、ステップS2〜S4でリセット動作を行い、一連の動作を終了する。
ここで、P<Ptであることは、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力Pが、ノズル面16aとバッファタンク36との間の水頭圧、すなわち待機設定圧Ptより負圧寄りであることを意味する。このため、P<Ptのままリセット動作を実行してインク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を開放すると、バッファタンク36から接続管39およびインク循環管29の一部を介して負圧タンク25へインクが流れる。これにより、インク循環機構12内のインクが増大する。
インク循環機構12内のインクは、インクジェットヘッド11で消費されない限り減少しない。このため、例えば、インクがあまり消費されないまま電源のオフ、オンが繰り返され、電源投入(電源オン)のたびにP<Ptのままインク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40が開放されると、インク循環機構12内のインクが大幅に増大するおそれがある。その結果、加圧タンク21および負圧タンク25のオーバーフローが発生するおそれがある。
そこで、上述のように、制御部5は、リセット動作を実行する際にP<Ptである場合には、加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65を開放することにより加圧タンク21および負圧タンク25を大気開放して、P≧Ptとなるよう調整する。その後で、制御部5は、リセット動作を実行する。
リセット動作を実行する際にP≧Ptである場合には、そのままリセット動作でインク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を開放しても、負圧タンク25からバッファタンク36へインクが流れるため、インク循環機構12内のインクは増えない。バッファタンク36のインクは増えるが、その分、インク循環機構12内のインクが減少しているため、インク循環動作において、前述した液面維持制御が行われることにより、正常状態に戻る。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、制御部5は、電源投入時、および所定時間以上の待機状態からの復帰時において、インク供給弁38およびバッファタンク大気開放弁40を開放することで、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力を待機設定圧Ptに調整するリセット動作を実行する。これにより、環境温度変化の影響や、インク循環中に電源が瞬断されていたことで、非循環時における加圧タンク21および負圧タンク25の圧力が正常値(待機設定圧Pt)からずれている場合でも、加圧タンク21および負圧タンク25の圧力を是正できる。
また、制御部5は、リセット動作を実行する際にP<Ptである場合には、加圧圧力調整弁57および負圧圧力調整弁65を開放することにより加圧タンク21および負圧タンク25を大気開放して、P≧Ptとなるよう調整する。これにより、バッファタンク36からのインクの流入によるインク循環機構12内のインクの増大を抑制できる。この結果、加圧タンク21および負圧タンク25のオーバーフローのリスクを軽減できる。
なお、上述した実施の形態では、電源投入時、および所定時間以上の待機状態からの復帰時において、リセット動作を実行したが、電源投入時、または所定時間以上の待機状態からの復帰時において、リセット動作を実行するようにしてもよい。電源投入時、および所定時間以上の待機状態からの復帰時の少なくともいずれかにおいて、リセット動作を実行するものであればよい。
また、上述した実施の形態では、リセット動作でインク供給弁38を開放すると、インク循環管29の負圧タンク25から接続管39までの部分と、接続管39とからなる経路を介して、負圧タンク25とバッファタンク36とが連通し、加圧タンク21とバッファタンク36とは連通していない構成で説明した。ここで、リセット動作時には、停止中のインク循環ポンプ30がインク循環管29内のインクの流路を密閉しているため、加圧タンク21とバッファタンク36とは連通していない。
しかし、リセット動作において加圧タンク21とバッファタンク36とを連通する経路を設けた構成でもよい。また、リセット動作において加圧タンク21および負圧タンク25の両方とバッファタンク36とを連通する経路を設けた構成でもよい。
また、上述した実施の形態では、非循環時において、バッファタンク大気開放弁40が閉鎖されているものとしたが、非循環時にバッファタンク大気開放弁40が開放されていてもよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
インクを吐出するノズルが開口したノズル面を有するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドに接続され、インクを貯留する第1タンクと、
前記ノズル面より低い位置に配置され、インクを貯留する第2タンクと、
前記第2タンクを密閉状態と大気開放状態との間で切り替える第1切替部と、
前記第1タンクと前記第2タンクとを接続する経路と、
前記経路内のインクの流路を開閉する開閉部と、
前記第1切替部および前記開閉部を制御する制御部とを備え、
本装置の電源がオフの状態、および本装置の待機状態において、前記第1タンクは密閉状態とされ、前記経路内のインクの流路は前記開閉部により閉鎖されており、
前記制御部は、本装置の電源投入時、および所定時間以上の本装置の待機状態からの復帰時の少なくともいずれかにおいて、前記開閉部により前記経路内のインクの流路を開放するとともに前記第1切替部により前記第2タンクを大気開放状態とすることで、前記第1タンクの圧力を前記ノズル面と前記第2タンクとの間の水頭圧に相当する所定値に調整する調整動作を実行することを特徴とするインクジェット印刷装置。
(付記2)
前記第1タンクを密閉状態と大気開放状態との間で切り替える第2切替部をさらに備え、
前記制御部は、前記調整動作を実行する際に、前記第1タンクの圧力が前記所定値よりも低い場合、前記第2切替部により前記第1タンクを大気開放状態として、前記第1タンクの圧力を前記所定値以上とした後、前記第1タンクを密閉状態として、前記調整動作を実行することを特徴とする付記1に記載のインクジェット印刷装置。
1 インクジェット印刷装置
2 印刷部
3 圧力生成部
4 搬送部
5 制御部
11 インクジェットヘッド
12 インク循環機構
13 インク供給部
16 ヘッドモジュール
16a ノズル面
21 加圧タンク
22 加圧タンク液面センサ
23 分配器
24 集合器
25 負圧タンク
26 負圧タンク液面センサ
27〜29 インク循環管
30 インク循環ポンプ
36 バッファタンク
37 バッファタンク液面センサ
38 インク供給弁
39 接続管
40 バッファタンク大気開放弁
41 バッファタンク大気開放管
51 加圧共通気室
52 加圧連通管
53 加圧エアポンプ
54 加圧ポンプ上流弁
55 大気連通管
56 エアフィルタ
57 加圧圧力調整弁
58 加圧圧力調整管
59 加圧圧力センサ
60 負圧共通気室
61 負圧連通管
62 負圧エアポンプ
63 負圧ポンプ下流弁
64 負圧圧力生成管
65 負圧圧力調整弁
66 負圧圧力調整管
67 負圧圧力センサ
68 加負圧連通弁
69 加負圧連通管

Claims (2)

  1. インクを吐出するノズルが開口したノズル面を有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドに接続され、インクを貯留する第1タンクと、
    前記ノズル面より低い位置に配置され、インクを貯留する第2タンクと、
    前記第2タンクを密閉状態と大気開放状態との間で切り替える第1切替部と、
    前記第1タンクと前記第2タンクとを接続する経路と、
    前記経路内のインクの流路を開閉する開閉部と、
    前記第1切替部および前記開閉部を制御する制御部とを備え、
    本装置の電源がオフの状態、および本装置の待機状態において、前記第1タンクは密閉状態とされ、前記経路内のインクの流路は前記開閉部により閉鎖されており、
    前記制御部は、本装置の電源投入時、および所定時間以上の本装置の待機状態からの復帰時の少なくともいずれかにおいて、前記開閉部により前記経路内のインクの流路を開放するとともに前記第1切替部により前記第2タンクを大気開放状態とすることで、前記第1タンクの圧力を前記ノズル面と前記第2タンクとの間の水頭圧に相当する所定値に調整する調整動作を実行することを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記第1タンクを密閉状態と大気開放状態との間で切り替える第2切替部をさらに備え、
    前記制御部は、前記調整動作を実行する際に、前記第1タンクの圧力が前記所定値よりも低い場合、前記第2切替部により前記第1タンクを大気開放状態として、前記第1タンクの圧力を前記所定値以上とした後、前記第1タンクを密閉状態として、前記調整動作を実行することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
JP2020054526A 2020-03-25 2020-03-25 インクジェット印刷装置 Pending JP2021154517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020054526A JP2021154517A (ja) 2020-03-25 2020-03-25 インクジェット印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020054526A JP2021154517A (ja) 2020-03-25 2020-03-25 インクジェット印刷装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021154517A true JP2021154517A (ja) 2021-10-07

Family

ID=77916558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020054526A Pending JP2021154517A (ja) 2020-03-25 2020-03-25 インクジェット印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021154517A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114905742A (zh) * 2022-05-30 2022-08-16 共享智能装备有限公司 一种打印头系统及3d打印设备

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114905742A (zh) * 2022-05-30 2022-08-16 共享智能装备有限公司 一种打印头系统及3d打印设备
CN114905742B (zh) * 2022-05-30 2023-11-03 共享智能装备有限公司 一种打印头系统及3d打印设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6697914B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP6435149B2 (ja) インクジェット印刷装置
US9475304B2 (en) Inkjet printing device and method for regulating ink circulation
JP6363446B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP6397294B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP2008105360A (ja) インク貯留容器およびインクジェット記録装置
JP6622041B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP2023053096A (ja) 記録装置及び記録装置の制御方法
JP6446231B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP7198622B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP2021154517A (ja) インクジェット印刷装置
JP5624812B2 (ja) 画像記録装置
JP2016060072A (ja) インクジェット印刷装置
KR101782168B1 (ko) 인쇄 장치 및 인쇄 장치의 작동 방법
JP2021172007A (ja) インクジェット印刷装置
JP6367065B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP6897186B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7501219B2 (ja) 画像形成装置
JP2021154514A (ja) インクジェット印刷装置
JP6360398B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP7330832B2 (ja) 印刷装置および印刷装置における液体循環方法
JP7467935B2 (ja) インクジェット記録装置
WO2023195320A1 (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2022054840A (ja) インクジェット印刷装置
JP2022121051A (ja) インクジェット印刷装置