JP2021151967A - エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物 - Google Patents

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Hiroaki Asahi
宏章 旭
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恵理華 菊池
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【課題】本発明は塗布する際の伸び性、高温条件下における安定性および染毛性が良好であるエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物を提供する。【解決手段】エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物であって、(A)多価アルコールから選ばれる少なくとも1種以上、(B)高級アルコールから選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とするエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物。【選択図】図3

Description

本発明は、エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に関するものである。
一般的なクリーム状の染毛剤は、第1剤にアルカリ剤や染料を含有し、第2剤に酸化剤を含有している。このクリーム状の染毛剤は、染毛前に第1剤と第2剤をトレー容器に移して用時混合した後に毛髪を染毛する。そのため、染毛前に準備した第1剤と第2剤の混合液が足りなかったり多すぎたりする場合がある。足りなかった場合は、改めて第1剤と第2剤を用時混合した後に毛髪に染毛する。一方、多すぎた場合は、取り置きすることができないため廃棄することとなり、無駄な作業やコストが生じる恐れがある。また、近年は、短時間に白髪を染める「早染めタイプ」と言われる白髪染めが求められてきており、「早染め」を実現するために、第1剤は高濃度のアルカリ剤や染料を配合する場合が多い。
一方、クリーム状の2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤は、使いたい分だけエアゾール容器から第1剤と第2剤を吐出して使用できるため、「足りない」や「多すぎる」などの問題が起こりにくい。また、クリーム状の2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤を手に取って使用した場合、エアゾール容器に染毛剤または脱色剤がついてエアゾール容器が手から滑りやすくなる。そのため、ブラシなどを用いることで手に染毛剤または脱色剤がつかないように使用することが多い。
このような、2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物として、第1剤を充填した第一内装パウチおよび第2剤を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納し、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填し、同一圧力を加えて第1剤と第2剤とを同時に吐出するクリーム状の2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物が開示されている(特許文献1)。
特開2014−237621号公報
しかし、特許文献1では、エアゾール容器から吐出される第1剤と第2剤の吐出量のバランスや液だれを抑制することに関しては考慮しているが、ブラシに吐出された第1剤と第2剤が毛髪に塗布される時の第1剤と第2剤それぞれの伸び性に関しては全く考慮されていない。第1剤と第2剤の伸び性がどちらか一方でも悪くなると、第1剤と第2剤を毛髪表面で均一に塗布できなくなる恐れがある。そのため、第1剤と第2剤が所定の比率で毛髪の表面にて混ざり合うことができなくなり、結果、ムラを生じる恐れがある。
また、染毛剤の場合、第1剤には高濃度のアルカリ剤や染料が含有される場合が多い。そのため、第1剤の安定性が低下し、特に高温条件下における安定性を十分に確保することが困難になる傾向がある。例えば、商品を陸路で輸送する際、夏場であれば、車内温度は60℃程度まで上がり、商品は高温状態で長期保管されることになる。この状態が長く続くと、商品が乳化物であれば乳化構造が破壊され分離等を生じる恐れがあることから、高温条件下における安定性向上技術も望まれている。
そこで本発明は、エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物において、毛髪に塗布する際の伸び性が良好であり、高温条件下において安定であり、染毛性が良好なエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物を提供することにある。
なお、本発明における染毛性とは、染色性、脱色性またはその両方を意味する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物であって、(A)多価アルコールから選ばれる少なくとも1種以上、(B)高級アルコールから選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とするエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物を提供することにある。
本発明によれば、塗布する際の伸び性、高温条件下における安定性、および染毛性が良好であるエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物が得られる。
ブラシの構成を示す説明図である。 ブラシの構成を示す説明図である。 エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物から吐出された第1剤と第2剤の状態を示す説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明はエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物であって、(A)多価アルコールから選ばれる少なくとも1種以上、(B)高級アルコールから選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とするエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物である。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、高温条件下における安定性の観点から(A)多価アルコールから選ばれる少なくとも1種以上を含有する。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(A)成分は、特に限定されないが、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリンおよび1,3−ブチレングリコール等が挙げられ1種以上を含有することができる。その中でも、高温条件下における安定性向上の観点から好ましくは、グリセリンおよびポリエチレングリコールがよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(A)成分のポリエチレングリコールとしては、特に限定されないが、好ましくは平均分子量が1000以下、より好ましくは400以下がよい。前記(A)成分のポリエチレングリコールの平均分子量が1000を超える場合、高温条件下における安定性が低下する恐れがある。
ここで、平均分子量は、例えば、医薬部外品原料規格2006 ポリエチレングリコールの項に記載の平均分子量試験に準じて求めることができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(A)成分の含有量は、特に限定されないが、高温条件下における安定性の観点から好ましくは1質量%〜10%質量%、より好ましくは3質量%〜7質量%がよい。前記(A)成分が1質量%未満、または10質量%を超える場合、高温条件下における安定性が低下する恐れがある。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、粘度調整の観点から(B)高級アルコールを含有する。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(B)成分は、特に限定されないが、例えば、(B−1)直鎖の高級アルコールおよび(B−2)分岐鎖の高級アルコールが挙げられる。前記(B−1)成分としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、前記(B−2)成分としては、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノールおよびデシルテトラデカノール等が挙げられ1種以上を含有することができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(B)成分は伸び性の観点から前記(B−1)成分および前記(B−2)成分を併用することが好ましい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(B)成分は伸び性および高温安定下における安定性の観点から前記(B−1)成分と前記(B−2)成分の含有量の質量比(B−2/B−1)が、好ましくは0.01〜0.2であり、より好ましくは、0.02〜0.1である。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(B)成分の含有量は、特に限定されないが、粘度調整の観点から好ましくは2質量%〜15質量%、より好ましくは4質量%〜12質量%がよい。前記(B)成分が2質量%未満の場合、高温条件下における安定性が低下する恐れがある。前記(B)成分が15質量%を超える場合、伸び性が低下する恐れがある。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、乳化の観点から非イオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種以上を含有する。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される非イオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。より具体的には、ポリオキシエチレンセチルエーテル(2E.O.)「HLB=5.3」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(5E.O.)「HLB=9.5」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(2E.O.)「HLB=4.9」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(5E.O.)「HLB=9.0」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(5E.O.)「HLB=8.1」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(10E.O.)「HLB=11.5」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(9E.O.)「HLB=13.6」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(21E.O.)「HLB=16.6」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(10E.O.)「HLB=12.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(15E.O.)「HLB=14.6」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)「HLB=15.7」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.)「HLB=16.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.)「HLB=17.6」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(20E.O.)「HLB=15.3」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(40E.O.)「HLB=17.3」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(20E.O.)「HLB=15.4」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(30E.O.)「HLB=16.6」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.)「HLB=17.3」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.)「HLB=18.1」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(100E.O.)「HLB=18.8」等が挙げられ1種以上を含有することができる。その中でも、乳化安定性の観点から、ポリオキシエチレンセチルエーテル(2E.O.)「HLB=5.3」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(5E.O.)「HLB=9.5」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(2E.O.)「HLB=4.9」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(5E.O.)「HLB=9.0」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(5E.O.)「HLB=8.1」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(10E.O.)「HLB=12.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(15E.O.)「HLB=14.6」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)「HLB=15.7」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.)「HLB=16.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.)「HLB=17.6」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(20E.O.)「HLB=15.3」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(40E.O.)「HLB=17.3」がよい。なお、括弧内の値は、エチレンオキシド(E.O.)の平均付加モル数を意味する。
本発明における「HLB」とは、親水性と親油性のバランス:HYDROPHILE―LIPOPHILE BALANCEの略称であって、界面活性剤の分子が持つ親水性と親油性の相対的な強さを表すパラメーターである。HLBの値が大きいほど親水性が強く、HLBの値が小さいほど親油性が強い。本明細書に記載のHLBは、公知の GRIFFIN の式から算出している。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される非イオン性界面活性剤としては、高温条件下における安定性向上の観点から好ましくはHLBが16未満の非イオン性界面活性剤およびHLBが16以上の非イオン性界面活性剤を組み合わせることがよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有される非イオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、乳化の観点から、好ましくは0.2質量%〜20質量%、より好ましくは0.4質量%〜10質量%がよい。非イオン性界面活性剤が0.2質量%未満の場合、高温条件下における安定性が低下する恐れがある。非イオン性界面活性剤が20質量%を超える場合、伸び性が低下する恐れがある。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、乳化の観点からカチオン性界面活性剤を含有することができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有できるカチオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ1種以上を含有することができる。その中でも、高温条件下における安定性の観点から好ましくは、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムがよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に含有できるカチオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、伸び性の観点から好ましくは4質量%以下であることがよい。カチオン性界面活性剤が4質量%を超える場合、伸び性が低下する恐れがある。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤には、アルカリ剤が含有される。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤に含有されるアルカリ剤としては、特に限定されないが、例えば、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の無機アルカリ、アルギニン、リジンなどの塩基性アミノ酸およびそれらの塩等が挙げられ1種以上を含有することができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤のアルカリ剤の含有量は、染毛性の観点から、1質量%〜10質量%であり、好ましくは1.5質量%〜8質量%である。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤には、染料または着色剤として酸化染料が含有される。
本発明のエアゾール型染毛剤組成物の第1剤に含有される酸化染料としては、特に限定されないが、例えば、パラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、5−アミノオルトクレゾール、パラアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、ピクラミン酸、2−アミノ−5−ニトロフェノール、およびそれらの塩類が挙げられ、その他、「医薬部外品原料規格2006統合版」(2013年11月25日発行、薬事日報社)に収載されるものを適宜用いることができる。これらの染料は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤には、染料として酸化染料の他にも、酸性染料、塩基性染料等が含有されてもよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤に含有される酸性染料や塩基性染料としては、特に限定されないが、例えば、赤色104号の(1)、赤色227号、黄色202号(1)、だいだい色205号、緑色401号、紫色401号、黒色401号、8−アミノ−2−ブロム−5−ヒドロキシ−4−イミノ−6−[(3−(トリメチルアンモニオ)フェニル)アミノ]−1(4H)−ナフタリノン−クロライド、トリス(4−アミノ−3−メチルフェニル)−カルベニウム−クロライド、1−[(4−アミノフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトール−クロライド、1−[(4−アミノ−3−ニトロフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトール−クロライド、2−ヒドロキシ−1−[(2−メトキシフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−ナフタリン−クロライド、2−[2((2、4−ジメトキシフェニル)アミノ)エテニル]−1、3、3−トリメチル−3H−インドール−1−イウム−クロライド等が挙げられ1種以上を含有することができる。その他、「医薬品などに使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年厚生省告示)に収載されたものも適宜用いることができる。これらの染料は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤には、染料の安定性の向上のために、亜硫酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩等の酸化防止剤、エデト酸塩等の安定剤を使用することができる。また、他の成分としては、例えば、水、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、アルコール、糖類、アミノ酸、植物抽出エキス、顔料、pH調整剤、香料、防腐剤等が挙げられる。これらの成分は、本発明の効果を阻害し得ない範囲であれば特に限定されず1種以上を含有することができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第2剤には、酸化剤が含有される。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第2剤に含有される酸化剤としては、特に限定されないが、例えば、過酸化水素、過炭酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム等が挙げられ1種以上を含有することができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第2剤の酸化剤の含有量としては、脱色力の観点から好ましくは1質量%〜10質量%、より好ましくは2質量%〜8質量%である。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第2剤には、酸化剤の安定性の向上のためにリン酸、リン酸塩等の酸剤、エデト酸塩等の金属封鎖剤を使用することができる。また、前述記載した成分のほか、水、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、アルコール、糖類、アミノ酸、植物抽出エキス、pH調整剤、香料、防腐剤等が挙げられる。これらの成分は、本発明の効果を阻害し得ない範囲であれば特に限定されず1種以上を含有することができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の第1剤および第2剤の20℃の条件下における粘度は、毛髪への伸び性の観点から、好ましくは3,000〜50,000mPa・s、より好ましくは10,000〜30,000mPa・sがよい。粘度が3,000mPa・s未満の場合、毛髪への保持ができなくなる恐れがある。粘度が50,000mPa・sを超える場合、毛髪へ塗布し難くなる恐れがある。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の20℃の条件下における粘度は、常法にて調製して得られた第1剤および第2剤を各々140gのサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃で2日間放置した後に測定した後に、ヘリカルスタンド付B型粘度計(モデル:デジタル粘度計TVB−10M、東機産業株式会社製)により、M4号ローターを用いて20℃、12rpmで1分間回転させた後に測定したものである。
本発明によるエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、液だれの観点から、クリーム状であることがよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、染毛性の観点から毛髪表面で伸び性が良いことが必要である。第1剤と第2剤の伸びがどちらか一方でも悪くなると、第1剤と第2剤が所定の比率で毛髪の表面にて混ざり合うことができなくなる恐れがあるため、結果、染めムラを生じる恐れがある。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、第1剤を充填した第1内装パウチおよび第2剤を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納され、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、第1剤と第2剤とを同時に吐出する機構を有する二重構造エアゾール容器、もしくは、第1剤と第2剤とをそれぞれ内袋を有する耐圧容器の内袋中に充填し、内袋と耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、2つの容器を連結し、第1剤と第2剤とを同時に吐出する機構を有する二連エアゾール容器を用いることができる。
上記二重構造エアゾール容器および二連エアゾール容器としては、例えば、特開2005−231644号公報に記載された二重構造エアゾール容器や特開2004−91356号公報に記載された二連エアゾール容器等を用いることができる。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物に使用される圧縮ガスとしては、特に限定されないが、例えば、ジメチルエーテル、液化石油ガス、窒素ガス、代替フロン等、一般にエアゾール製品に用いられるものや、圧縮空気等を用いることができる。これらの中でも特に安全性の観点から、窒素ガスを用いることがよい。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、第1剤と第2剤にかかる25℃条件下における初期内圧は、使用性の観点から好ましくは0.3MPa〜0.8MPa、より好ましくは0.4MPa〜0.7MPaである。
本発明のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物は、手への汚れを防止する観点からブラシを使用して塗布することもできる。
本発明に使用できるブラシとしては、エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の吐出口より吐出された第1剤と第2剤を留めておく必要があるため、例えば、台のようなものに歯が設置された形状のもの(以下、台型ブラシという)であることが好ましい。歯は、台型ブラシの片面のみ設置されてもよいし、両面に設置されてもよい。さらに、台型ブラシに設置された歯は、台型ブラシの片面に一定の間隔をもって設置されていることが好ましい。
前記ブラシとしては、例えば、特開2005−97310号公報に記載されたブラシを用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本明細書に示す評価試験において、第1剤および第2剤に含まれる成分、およびその含有量を種々変更しながら実施した。各成分の含有量を示す単位はすべて質量%であり、これを常法にて調製した。なお、表において、「ポリオキシエチレン」は「POE」と表記した。
本明細書に示す評価試験において「伸び性」、「高温条件下における安定性」および「染毛性」について下記の方法で評価した。
[伸び性]
本明細書に示す「伸び性」に係る評価試験においては、第1剤を充填した第1内装パウチおよび第2剤を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納され、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、第1剤と第2剤とを同時に吐出する機構を有する二重構造エアゾール容器を用い、本明細書に示す実施例の第1剤と第2剤を二重構造エアゾール容器内の内袋中にそれぞれ50gずつ充填し、内袋と耐圧容器間に、第1剤および第2剤にかかる内圧が0.7MPa(25℃)となるように圧縮窒素ガスを充填した2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物を調整し、台型ブラシ上に第1剤と第2剤を1:1の比率で合計4gとなるように吐出し、毛髪の長さを25cmにカットした毛髪試験用ドール(株式会社ビューラックス社製「カットマネキンNO.775N」)を用い、毛髪の根元から毛先まで1度コーミングした後、塗布後の第1剤と第2剤のそれぞれのクリームの「伸び性」を下記の評価基準をもとに評価した。「伸び性」を評価しやすいように、本試験において第1剤には、黄色201号(1)を「伸び性」に影響を与えない程度に添加して外観色を黄色とし、第2剤(外観色:白色)との識別性を持たせた。
<評価基準>
◎:毛先までクリームがしっかり伸びる(非常に良好)
〇:毛先までクリームが伸びる(より良好)
△:毛先近くまでクリームが伸びる(良好)
×:毛先近くまで伸びない(不良)
[高温条件下における安定性]
本明細書に示す「高温条件下における安定性」に係る評価試験においては、第1剤を充填した第1内装パウチおよび第2剤を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納され、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、第1剤と第2剤とを同時に吐出する機構を有する二重構造エアゾール容器を用い、本明細書に示す実施例の第1剤と第2剤を二重構造エアゾール容器内の内袋中にそれぞれ50gずつ充填し、内袋と耐圧容器間に、第1剤および第2剤にかかる内圧が0.7MPa(25℃)となるように圧縮窒素ガスを充填した2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物を調整し、60℃条件下で24時間保存した後、常温に戻した2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物を解体し、第1剤および第2剤が充填された内袋を開き、第1剤および第2剤の状態をそれぞれ目視にて確認した。
<評価基準>
◎:60℃条件下24時間保存で分離せず
○:60℃条件下24時間保存で僅かに水ハキはあるものの分離せず
△:60℃条件下24時間保存で若干の水ハキはあるものの分離せず
×:60℃条件下24時間保存で分離する
[染毛性]
本明細書に示す「染毛性」に係る評価試験においては、第1剤を充填した第1内装パウチおよび第2剤を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納され、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、第1剤と第2剤とを同時に吐出する機構を有する二重構造エアゾール容器を用い、本明細書に示す実施例の第1剤と第2剤を二重構造エアゾール容器内の内袋中にそれぞれ50gずつ充填し、内袋と耐圧容器間に、第1剤および第2剤にかかる内圧が0.7MPa(25℃)となるように圧縮窒素ガスを充填した2剤式エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物を調整し、台型ブラシ上に第1剤と第2剤を1:1の比率で吐出し、毛髪の長さを25cmにカットした毛髪試験用ドール(株式会社ビューラックス社製「カットマネキンNO.775N」)を用い、全頭に合計で120g塗布し、25℃の条件下において15分間放置した後、シャンプーでよく洗浄し、タオルで水分を拭き取った後、ドライヤーで乾燥した。このウイッグを、下記の評価基準をもとに評価した。
<評価基準>
◎:毛先までムラなく均一染まっている
〇:毛先までほぼムラなく均一に染まっている
△:毛先までややムラがみられるもののほぼ均一に染まっている
×:ムラがみられ、不均一に染まっている
図1、および図2は、本発明の実施例および比較例において使用するブラシの構成を示す説明図である。本発明に使用したブラシは、長さL1が170mm、幅W1が65mm、台型ブラシのブラシ台は、長さL2が68mm、幅W2が25mm、台型ブラシのブラシ台に設置された長歯(112)は7mm、短歯(113)は4mmであり、台型ブラシのブラシ台に設置された長歯(112)は80本、短歯(113)は24本である。
図3は、本発明の実施例および比較例においてエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物の使用方法を示す状態図である。図3に示すように実施例および比較例を第1剤および第2剤を台型ブラシ部に吐出し、「伸び性」試験および「染毛性」試験を実施した。
表2に記載の実施例1から実施例11、および比較例1の各評価試験は、表1に記載の第2剤と組み合わせて実施した。実施例1から実施例11は、前記(A)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。
Figure 2021151967
Figure 2021151967
表3に記載の実施例12から実施例23の各評価試験は、表1に記載の第2剤と組み合わせて実施した。実施例12から実施例23は、前記(B)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。
Figure 2021151967
以下に実施例24および表1に記載の第2剤と組み合わせて実施した。伸び性、高温条件下における安定性および染毛性について良好な結果を示した。
(実施例24)
第1剤
成 分 含有量(質量%)
(A)グリセリン 5.00
(B−1)セタノール 1.00
(B−1)ステアリルアルコール 4.00
(B−2)オクチルドデカノール 0.10
ポリオキシエチレンセチルエーテル(15E.O.) 0.20
ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.) 0.32
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 1.60
トルエン−2,5−ジアミン 3.00
塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール 0.20
パラアミノフェノール 0.20
メタアミノフェノール 0.50
レゾルシン 0.80
5−アミノオルトクレゾール 0.15
流動パラフィン 10.00
オリブ油 0.10
海藻エキス(1) 0.10
加水分解コンキオリン液 0.10
カンゾウエキス 0.20
サンザシエキス 0.10
シア脂 0.10
水溶性コラーゲン液(3) 0.10
ツバキ油 0.10
ホホバ油 0.10
ローズヒップ油 0.10
ローヤルゼリーエキス 0.10
メチルポリシロキサン 1.00
高重合メチルポリシロキサン(1) 0.20
亜硫酸ナトリウム 0.20
L−アスコルビン酸 0.50
ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム 0.90
DL−リンゴ酸ナトリウム 1.00
モノエタノールアミン(80%) 8.00
ポリ塩化ジメチルメチレンピロリジニウム 0.15
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体 0.65
精製水 59.13
合計 100.00
本発明により、塗布する際の伸び性、高温条件下における安定性および染毛性が良好であるエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物が得られる。
100・・・把持部
110・・・台型ブラシ
111・・・ブラシ台
112・・・長歯
113・・・短歯
120・・・櫛部

Claims (5)

  1. エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物であって、
    (A)多価アルコールから選ばれる少なくとも1種以上、
    (B)高級アルコールから選ばれる少なくとも1種以上、
    を含有することを特徴とするエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物。
  2. 前記(A)成分がグリセリン、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリンおよび1,3−ブチレングリコールであることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物。
  3. 前記(B)成分が、(B−1)直鎖の高級アルコールおよび(B−2)分岐鎖の高級アルコールを含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物。
  4. 前記(B−1)成分に対する前記(B−2)成分の含有量の質量比(B−2/B−1)が0.01〜0.2であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物
  5. エアゾール型染毛剤または脱色剤組成物をブラシに塗布して使用することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のエアゾール型染毛剤または脱色剤組成物。
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