JP2021148000A - カバー構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音を抑制する。【解決手段】カバー構造体100は、エンジン本体10に取り付けられる樹脂製のカバー本体110と、カバー本体110に形成された複数の挿通孔と、挿通孔に挿通され、カバー本体110およびエンジン本体10と接続し、互いに高さが異なる複数のカラー120と、カラー120に挿通され、カバー本体110をエンジン本体10に締結させる複数の締結部材130と、を備える。これにより、カバー本体110の振動集中部に振動が集中することを抑制することができ、エンジン本体10から伝達される振動に起因する騒音を抑制することができる【選択図】図2

Description

本発明は、カバー構造体に関する。
特許文献1には、エンジン本体の側部に取り付けられる樹脂製のタイミングチェーンカバーについて開示がある。
特開2015−102018号公報
樹脂製のタイミングチェーンカバーは、金属製のタイミングチェーンカバーに比べて、質量および密度が小さい。そのため、樹脂製のタイミングチェーンカバーは、金属製のタイミングチェーンカバーに比べて、エンジン本体から伝達される振動に起因した騒音が増大する傾向にあった。
そこで、本発明は、騒音を抑制することが可能なカバー構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のカバー構造体は、エンジン本体に取り付けられる樹脂製のカバー本体と、カバー本体に形成された複数の挿通孔と、挿通孔に挿通され、カバー本体およびエンジン本体と接続し、互いに高さが異なる複数のカラーと、カラーに挿通され、カバー本体をエンジン本体に締結させる複数の締結部材と、を備える。
隣接するカラーの高さが異なっていてもよい。
カラーは、挿通孔のうち、エンジン本体から離隔する側の端部に接続されてもよい。
カラーは、第1高さのカラーと、第1高さの4倍以上の高さである第2高さのカラーとを含んでもよい。
カバー本体は、水平対向エンジンのチェーンカバーであってもよい。
本発明によれば、騒音を抑制することができる。
図1は、エンジンの構成を説明する概略図である。 図2は、本実施形態のカバー構造体の概略側面図である。 図3は、図2に示す第1締結部のIII−III線断面図である。 図4は、図2に示す第2締結部のIV−IV線断面図である。 図5は、カバー構造体のイナータンスレベル試験の結果を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、エンジン1の構成を説明する概略図である。図1では、エンジン1を前面側から見た図を示す。エンジン1は、例えば、車両に搭載される。
エンジン1は、エンジン本体10と、カバー構造体100とを含む。エンジン本体10は、アルミニウム合金などの金属材料で形成される。エンジン本体10は、2つのクランクケース20a、20bと、2つのシリンダブロック30a、30bと、2つのシリンダヘッド40a、40bと、2つのキャリア50a、50bと、2つのロッカーカバー60a、60bとを含む。
エンジン1は、図1中、右側から左側に向かって、ロッカーカバー60a、キャリア50a、シリンダヘッド40a、シリンダブロック30a、クランクケース20a、クランクケース20b、シリンダブロック30b、シリンダヘッド40b、キャリア50b、ロッカーカバー60bが水平方向(図1中、左右方向)に並んで配置される。2つのクランクケース20a、20bの間には、クランクシャフト22が配される。
エンジン1は、クランクシャフト22を挟んで、シリンダブロック30a、30b内部に形成される複数のシリンダ(不図示)、および、各シリンダ内部に配されるピストン(不図示)が水平方向に対向して配置される水平対向エンジンである。ただし、これに限定されず、エンジン1は、直列エンジンやV型エンジンであってもよい。本実施形態では、シリンダブロック30a、30bには、それぞれ2つのシリンダ(すなわち、計4つのシリンダ)が形成されている。
クランクケース20aは、シリンダブロック30aと一体形成され、クランクケース20bは、シリンダブロック30bと一体形成される。ただし、クランクケース20a、20bは、シリンダブロック30a、30bと別体に形成されてもよい。クランクケース20a、20bは、クランクシャフト22を回転自在に支持する。2つのクランクケース20a、20bの内部空間(すなわち、2つのクランクケース20a、20bに囲繞された空間)がクランク室として形成される。
シリンダヘッド40aとキャリア50aとロッカーカバー60aとに囲まれた空間がロッカー室として形成される。また、シリンダヘッド40bとキャリア50bとロッカーカバー60bとに囲まれた空間がロッカー室として形成される。
キャリア50aには、不図示の吸気弁を移動させるためのカムが固定された吸気用カムシャフト70a、および、不図示の排気弁を移動させるためのカムが固定された排気用カムシャフト80aが回転自在に支持されている。同様に、キャリア50bには、吸気用カムシャフト70bおよび排気用カムシャフト80bが回転自在に支持されている。
シリンダブロック30a、30b内の不図示の各シリンダには、不図示のピストンが不図示のコネクティングロッドを介してクランクシャフト22に接続される。ピストンの往復動により、クランクシャフト22が回転駆動される。
クランクケース20a、20b、シリンダブロック30a、30b、シリンダヘッド40a、40b、キャリア50a、50b、ロッカーカバー60a、60bの前面側(図1中、手前側)には、カバー構造体100が接続されている。つまり、エンジン本体10の前面側には、カバー構造体100が取り付けられる。カバー構造体100は、クランクケース20a、20b、シリンダブロック30a、30b、シリンダヘッド40a、40b、キャリア50a、50b、ロッカーカバー60a、60bの前面側を覆う。
クランクケース20a、20b、シリンダブロック30a、30b、シリンダヘッド40a、40b、キャリア50a、50b、ロッカーカバー60a、60bの前面と、カバー構造体100とにより囲まれた空間がチェーン室100aとして形成される。
チェーン室100aには、吸気用カムシャフト70a、70bの一端に設けられたカムスプロケット72a、72b、排気用カムシャフト80a、80bの一端に設けられたカムスプロケット82a、82bが配置されている。
チェーン室100aには、クランクシャフト22の一端に設けられた駆動用のスプロケット22aが配置されている。駆動用のスプロケット22aと、カムスプロケット72aと、カムスプロケット82aとには、タイミングチェーン90aが掛け渡される。また、駆動用のスプロケット22aと、カムスプロケット72bと、カムスプロケット82bとには、タイミングチェーン90bが掛け渡されている。タイミングチェーン90a、90bは、チェーン室100a内に配される。このように、本実施形態のカバー構造体100は、エンジン1(水平対向エンジン)のタイミングチェーン90a、90bを被覆するチェーンカバーである。
クランクシャフト22が回転すると、タイミングチェーン90aを介して吸気用カムシャフト70aおよび排気用カムシャフト80aが回転駆動される。また、クランクシャフト22が回転すると、タイミングチェーン90bを介して吸気用カムシャフト70bおよび排気用カムシャフト80bが回転駆動される。なお、本実施形態では、クランクシャフト22は、図1中、時計回りに回転駆動し、タイミングチェーン90a、90bは、クランクシャフト22の回転に伴って、時計回りに移動する。
クランクケース20a、20bおよびシリンダブロック30a、30bの鉛直下方にはオイルパンOPが設けられている。オイルパンOP内には、エンジンオイルが貯留されている。オイルパンOPには、不図示のオイルポンプが接続されている。オイルポンプは、オイルパンOP内に貯留されているエンジンオイルを吸引し、吸引したエンジンオイルをエンジン1の各部に供給する。
図2は、本実施形態のカバー構造体100の概略側面図である。図2は、図1に示すII矢視図である。図2に示すように、カバー構造体100は、カバー本体110と、複数のカラー120(図3および図4参照)と、複数の締結部材130とを含む。
ここで、複数のカラー120は、第1カラー120aと、第2カラー120bとを含む。本実施形態では、第1カラー120aと第2カラー120bは、カバー本体110の周方向に沿って交互に配される。ただし、第1カラー120aと第2カラー120bは、周方向に交互に配されなくてもよく、例えば、隣り合うカラー120が第1カラー120a(あるいは第2カラー120b)同士であってもよい。
第1カラー120aと第2カラー120bは、エンジン本体10から離隔する方向における高さ(以下、単に高さという)が互いに異なる。第1カラー120aの高さは、第2カラー120bの高さより低い。例えば、第1カラー120aは、第1高さ(本実施形態では、10mm)を有し、第2カラー120bは、第2高さ(本実施形態では、40mm)を有する。本実施形態のカラー120は、円筒形状である。また、本実施形態のカラー120は、金属材料で形成される。
また、複数の締結部材130は、カバー本体110をエンジン本体10に締結させる。複数の締結部材130は、第1締結部材130aと、第2締結部材130bとを含む。第1締結部材130aと第2締結部材130bは、長さが互いに異なる。第1締結部材130aの長さは、第2締結部材130bの長さより短い。ただし、第1締結部材130aの長さは、第1カラー120aの第1高さ以上であり、第2締結部材130bの長さは、第2カラー120bの第2高さ以上である。締結部材130は、本実施形態ではボルトである。ただし、これに限定されず、締結部材130は、例えばボルトとナットにより構成されてもよい。
カバー本体110は、大凡矩形状の筐体である。カバー本体110の内部には、チェーン室100aが形成される。カバー本体110は、カバー構造体100の軽量化のため、樹脂材料で形成される。カバー本体110は、収容部112と、締結部114とを含む。
収容部112は、内部にチェーン室100aを形成し、駆動用のスプロケット22aと、カムスプロケット72a、72b、82a、82bと、タイミングチェーン90a、90bとを収容する。
締結部114は、収容部112の外周縁のフランジ部に形成され、不図示のガスケットを介してエンジン本体10に締結される。締結部114は、第1締結部114aと、第2締結部114bとを含む。第1締結部114aと第2締結部114bは、エンジン本体10から離隔する方向の高さが互いに異なる。第1締結部114aの高さは、第2締結部114bの高さより低い。第1締結部114aの高さは、第1カラー120aの第1高さと大凡等しいか、僅かに低い。第2締結部114bの高さは、第2カラー120bの第2高さと大凡等しいか、僅かに低い。
図3は、図2に示す第1締結部114aのIII−III線断面図である。図3に示すように、第1締結部114aの上面116aは、収容部112の上面112aよりもエンジン本体10側に位置する。第1締結部114aには、第1挿通孔118aが形成される。第1挿通孔118aは、第1締結部114aを高さ方向に貫通する。
第1挿通孔118aには、第1カラー120aが挿通される。第1カラー120aには、第1締結部材130aが挿通される。第1締結部材130aは、ヘッド部132aと、軸部134aとを備える。ヘッド部132aは、第1締結部114aの上面116aおよび第1カラー120aと当接する。軸部134aは、第1カラー120aの内周面側に配され、ヘッド部132aと反対側の端部がエンジン本体10に締結される。
ここで、第1カラー120aは、第1締結部114a(カバー本体110)よりも剛性が高い。したがって、カバー構造体100は、第1カラー120aを備えることで、第1締結部材130aの締結時に、第1締結部114a(カバー本体110)が変形および破損することを抑制することができる。
第1カラー120aは、一端がエンジン本体10に接続され、他端が第1締結部材130aのヘッド部132aに接続される。第1カラー120aは、エンジン本体10から離隔する側の端部122aの外径が、エンジン本体10に近接する側の端部124aの外径より僅かに大きい。
そのため、第1カラー120aが第1締結部114aの上面116aから第1挿通孔118a内に挿通されると、第1カラー120aの端部122aが、第1挿通孔118aのうちエンジン本体10から離隔する側の端部PPに接続(圧入)される。これにより、第1締結部114a(カバー本体110)が第1カラー120aに支持される。本実施形態では、第1カラー120aが第1挿通孔118aに圧入される例について説明するが、これに限定されず、第1カラー120aは、第1挿通孔118aの端部PPに接着されてもよいし、溶接されてもよい。以下、第1カラー120aと第1挿通孔118aとの接続部(端部122a、PP)を、第1接続部ともいう。
図4は、図2に示す第2締結部114bのIV−IV線断面図である。図4に示すように、第2締結部114bの上面116bは、収容部112の上面112aよりもエンジン本体10側に位置する。ただし、第2締結部114bの上面116bは、第1締結部114aの上面116a(図3参照)よりもエンジン本体10から離隔した位置に配される。第2締結部114bには、第2挿通孔118bが形成される。第2挿通孔118bは、第2締結部114bを高さ方向に貫通する。
第2挿通孔118bには、第2カラー120bが挿通される。第2カラー120bには、第2締結部材130bが挿通される。第2締結部材130bは、ヘッド部132bと、軸部134bとを備える。ヘッド部132bは、第2締結部114bの上面116bおよび第2カラー120bと当接する。軸部134bは、第2カラー120bの内周面側に配され、ヘッド部132bと反対側の端部がエンジン本体10に締結される。
ここで、第2カラー120bは、第2締結部114b(カバー本体110)よりも剛性が高い。したがって、カバー構造体100は、第2カラー120bを備えることで、第2締結部材130bの締結時に、第2締結部114b(カバー本体110)が変形および破損することを抑制することができる。
第2カラー120bは、一端がエンジン本体10に接続され、他端が第2締結部材130bのヘッド部132bに接続される。第2カラー120bは、エンジン本体10から離隔する側の端部122bの外径が、エンジン本体10に近接する側の端部124bの外径より僅かに大きい。
そのため、第2カラー120bが第2締結部114bの上面116bから第2挿通孔118b内に挿通されると、第2カラー120bの端部122bが、第2挿通孔118bのうちエンジン本体10から離隔する側の端部PPに接続(圧入)される。これにより、第2締結部114b(カバー本体110)が第2カラー120bに支持される。本実施形態では、第2カラー120bが第2挿通孔118bに圧入される例について説明するが、これに限定されず、第2カラー120bは、第2挿通孔118bの端部PPに接着されてもよいし、溶接されてもよい。以下、第2カラー120bと第2挿通孔118bとの接続部(端部122b、PP)を、第2接続部ともいう。
ところで、カバー本体110が樹脂材料で形成される場合、金属材料で形成される場合よりも、質量および密度が小さくなる。そのため、樹脂製のカバー本体110は、金属製のカバー本体に比べて、エンジン本体10から伝達される振動に起因した騒音が増大する傾向にある。
そこで、本実施形態のカバー構造体100は、複数のカラー120の高さを互いに異ならせている。エンジン本体10の振動は、まず、第1カラー120aの端部124a(図3参照)および第2カラー120bの端部124b(図4参照)に伝達される。端部124a、124bに伝達された振動は、第1カラー120aおよび第2カラー120b内を端部124a、124bから端部122a、122bに向かって(すなわち、エンジン本体10から離隔する方向に向かって)伝達する。
端部122a、122bに伝達された振動は、第1挿通孔118aおよび第2挿通孔118bの端部PPに伝達され、端部PPからカバー本体110内で振動が集中する振動集中部(応答点)に到達し、カバー本体110が振動する。本実施形態では、振動集中部は、収容部112の中心部に位置する。ただし、これに限定されず、振動集中部は、カバー本体110内で振動が集中する箇所であればいずれの位置であってもよく、例えば、カバー本体110のうち収容部112の周縁部に位置してもよいし、締結部114に位置してもよい。
ここで、第1カラー120aの高さと第2カラー120bの高さが異なる場合、第1接続部(端部122a、PP)と第2接続部(端部122b、PP)の高さ(すなわち、エンジン本体10から離隔する離隔距離)も異なることとなる。そのため、第1接続部(端部122a、PP)からカバー本体110の振動集中部に到達する伝達経路長と、第2接続部(端部122b、PP)からカバー本体110の振動集中部に到達する伝達経路長とに、差が生じる。これにより、カバー本体110の振動集中部に振動が集中することを抑制することができ、エンジン本体10から伝達される振動に起因する騒音を抑制することができる。
本実施形態では、図2に示すように、隣接する複数のカラー120(図2中、第1カラー120aおよび第2カラー120b)の高さが互いに異なる。ここで、隣接する複数のカラー120の高さが等しい場合、複数のカラー120からカバー本体110の振動集中部に到達する伝達経路(伝達感度)に差が生じ難くなり、振動集中部に振動が集中し易くなる。一方、隣接する複数のカラー120の高さが異なる場合、複数のカラー120からカバー本体110の振動集中部に到達する伝達経路に差が生じ易くなり、振動集中部に振動が集中し難くなる。したがって、隣接する複数のカラー120の高さを互いに異ならせることで、エンジン本体10から伝達される振動に起因する騒音を抑制することができる。
また、本実施形態では、複数のカラー120が、複数の挿通孔(第1挿通孔118a、第2挿通孔118b)のうちエンジン本体10から離隔する側の端部PPに接続(圧入)される。ここで、複数のカラー120が複数の挿通孔のうちエンジン本体10に近接する側の端部に接続される場合、複数のカラー120と複数の挿通孔の接続部は、複数のカラー120の高さに関わらず、エンジン本体10から離隔する離隔距離が互いに等しくなる。そのため、複数のカラー120と複数の挿通孔の接続部からカバー本体110の振動集中部までの伝達経路長が大凡等しくなり、振動集中部に振動が集中し易くなる。一方、複数のカラー120が複数の挿通孔のうちエンジン本体10から離隔する側の端部に接続される場合、複数のカラー120の高さが異なると、複数のカラー120と複数の挿通孔の接続部は、エンジン本体10から離隔する離隔距離が互いに異なることとなる。そのため、複数のカラー120と複数の挿通孔の接続部からカバー本体110の振動集中部までの伝達経路長に差が生じ易くなり、振動集中部に振動が集中し難くなる。したがって、複数のカラー120を複数の挿通孔のうちエンジン本体10から離隔する側の端部に接続することで、エンジン本体10から伝達される振動に起因する騒音を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1カラー120aは、第1高さ(例えば、10mm)を有し、第2カラー120bは、第1高さより高い第2高さ(例えば、40mm)を有する。このように、本実施形態では、第2高さは、第1高さの4倍以上の高さである。
図5は、カバー構造体100のイナータンスレベル試験の結果を示すグラフである。図5中、縦軸はイナータンスレベルを示し、横軸は周波数を示す。また、図5中、一点鎖線L1は、複数のカラー120が第1高さ(ここでは、10mm)を有する第1カラー120aのみにより構成された場合のカバー構造体100のイナータンスレベル試験の結果を表す。図5中、破線L2は、複数のカラー120が第2高さ(ここでは、40mm)を有する第2カラー120bのみにより構成された場合のカバー構造体100のイナータンスレベル試験の結果を表す。図5中、実線L3は、複数のカラー120が第1高さ(ここでは、10mm)を有する第1カラー120aと第2高さ(ここでは、40mm)を有する第2カラー120bとにより混成された場合のカバー構造体100のイナータンスレベル試験の結果を表す。
図5中、二点鎖線で囲われた低周波領域Rにおいて、実線L3は、一点鎖線L1および破線L2よりもイナータンスレベルが10dB以上低減している。このように、複数のカラー120の高さを4倍以上異ならせることで、イナータンスレベルを10dB以上低減させることができ、エンジン本体10から伝達される振動に起因する特に低周波の騒音を効果的に抑制することができる。本実施形態では、カバー構造体100は、水平対向エンジンのチェーンカバーであり、直列エンジンやV型エンジンのチェーンカバーよりも大きい形状を有する。カバー形状が大きくなるほど、エンジン本体10から伝達される振動に起因する低周波の騒音が増大する傾向にある。したがって、カバー構造体100が水平対向エンジンのチェーンカバーに適用される場合、複数のカラー120の高さを互いに4倍以上異ならせて低周波の騒音の低減を図ることが好ましい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態では、カバー構造体100が水平対向エンジンのチェーンカバーに適用される例について説明した。しかし、これに限定されず、カバー構造体100は、ロッカーカバー60a、60bに適用されてもよい。また、これに限定されず、カバー構造体100は、エンジン本体10に接続される樹脂製のカバーであれば、いずれのカバーにも適用することが可能である。
上記実施形態では、第1カラー120aと第1挿通孔118aとの第1接続部(端部122a、PP)が、第1挿通孔118aのうちエンジン本体10から離隔する側の端部である例について説明した。また、第2カラー120bと第2挿通孔118bとの第2接続部(端部122b、PP)が、第2挿通孔118bのうちエンジン本体10から離隔する側の端部である例について説明した。しかし、これに限定されず、第1接続部(端部122a、PP)は、第1挿通孔118aのうちエンジン本体10から離隔する側の端部以外であってもよい。第2接続部(端部122b、PP)は、第2挿通孔118bのうちエンジン本体10から離隔する側の端部以外であってもよい。いずれにしても、第1接続部および第2接続部のエンジン本体10からの離隔距離が互いに異なっていれば、挿通孔内のいずれの位置(例えば、中央部)で接続されてもよい。
上記実施形態では、カバー構造体100が第1高さを有する第1カラー120aと、第2高さを有する第2カラー120bの2種類のカラー120を備える例について説明した。しかし、これに限定されず、複数のカラー120の種類は、3種類以上であってもよい。例えば、複数のカラー120は、すべてのカラー120の高さが互いに異なっていてもよい。
本発明は、カバー構造体に利用することができる。
1 エンジン
10 エンジン本体
100 カバー構造体
100a チェーン室
110 カバー本体
114 締結部
114a 第1締結部
114b 第2締結部
118a 第1挿通孔
118b 第2挿通孔
120 カラー
120a 第1カラー
120b 第2カラー
122a 端部
130 締結部材
130a 第1締結部材
130b 第2締結部材
132a ヘッド部
134a 軸部
134b 軸部

Claims (5)

  1. エンジン本体に取り付けられる樹脂製のカバー本体と、
    前記カバー本体に形成された複数の挿通孔と、
    前記挿通孔に挿通され、前記カバー本体および前記エンジン本体と接続し、互いに高さが異なる複数のカラーと、
    前記カラーに挿通され、前記カバー本体を前記エンジン本体に締結させる複数の締結部材と、
    を備えるカバー構造体。
  2. 隣接する前記カラーの高さが異なる、請求項1に記載のカバー構造体。
  3. 前記カラーは、前記挿通孔のうち、前記エンジン本体から離隔する側の端部に接続される、請求項1または2に記載のカバー構造体。
  4. 前記カラーは、第1高さのカラーと、前記第1高さの4倍以上の高さである第2高さのカラーとを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカバー構造体。
  5. 前記カバー本体は、水平対向エンジンのチェーンカバーである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカバー構造体。
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